JPWO2019131435A1 - 銀ナノ粒子分散液の製造方法、銀ナノ粒子分散液、インクジェットインクおよびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、粗大な銀ナノ粒子が少なく、分散安定性が高い銀ナノ粒子分散液の製造方法を提供することである。本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法は、銀アンミン錯体を含む水溶液と、酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、還元剤としてアルカノールアミンとを混合し、前記銀アンミン錯体を還元させて、銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤と、水とを含む水分散液を得る工程と、前記銀ナノ粒子を含む水分散液を精製する工程とを有する。

Description

本発明は、銀ナノ粒子分散液の製造方法、銀ナノ粒子分散液、インクジェットインクおよびそれを用いた画像形成方法に関する。
近年、金属光沢色は、高級感、高意匠性、強いアイキャッチ効果などをもたらすことから、例えばラベルやパッケージ、広告印刷物、写真などの記録物において、金属光沢色を呈する画像が形成されることがある。中でも、光輝性が高く、高精細な金属光沢色を呈する画像を、デジタル印刷方式、特にインクジェット印刷方式で形成できることが望まれている。
インクジェット印刷方式による金属光沢画像の形成には、金属光沢顔料として、アルミニウム粒子や金粒子、銀粒子などの金属粒子を含むインクが用いられている。しかしながら、金属粒子は比重が大きいため、インク中で安定して存在しにくく、凝集や沈降を生じやすいという問題があった。特に、インクジェット印刷方式では、ノズルヘッドからインクの微小滴を吹き付けて画像を形成するため、ノズルの目詰まりや、分散安定性の低下が画像に影響し、インクの分散安定性は特に重要となる。
これに対して、特許文献1には、水または水溶性有機溶媒中に、金や銀などの金属ナノ粒子を含む金属コロイド粒子を分散させたインク組成物が開示されている。
また、特許文献2には、高い分散性と保存安定性を有する水性銀コロイド液として、金属前駆体化合物としての銀アンミン錯体と、還元剤としてのヒドラジンと、分散剤としてのポリビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールとを含む水性銀コロイド液が開示されている。
特開2003−306625号公報 特開2015−105372号公報
しかしながら、特許文献1のインク組成物は、粗大な金属コロイド粒子を多く含むことから、分散安定性は十分なものではなかった。具体的には、特許文献1のインク組成物に含まれる金属コロイドは、硝酸銀水溶液を還元して製造される。金属コロイド粒子の製造では、金属イオンが還元されて金属ナノ粒子を析出する過程で、微小な金属ナノ粒子の表面の活性が極めて高いことから、金属ナノ粒子の凝集および粗大化が生じやすく、粗大な金属コロイド粒子が生成されやすい。このような粗大な金属コロイド粒子を含むインク組成物は、長期の分散安定性、吐出安定性が乏しかった。このように、分散安定性が低いインク組成物で形成した画像は、金属光沢が著しく低下しやすく、画像品位を損ないやすかった。
また、特許文献2では、ポリビニルピロリドンやポリビニルアルコールなどの分散剤が銀粒子の表面に吸着および残留しやすく、得られる水性銀コロイド液は分散安定性に優れるとされている。しかしながら、特許文献2の水性銀コロイド液は、経時で分散剤が遊離しやすく、分散安定性が低下しやすく、インクジェットインクに用いるには不十分であった。さらに、このような水性銀コロイド液で形成された画像に、遊離した分散剤が含まれていると、画像が黄色やオレンジ色を呈して、意匠性を損なうことがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、粗大な銀ナノ粒子が少なく、分散安定性が高い銀ナノ粒子分散液の製造方法、銀ナノ粒子分散液、インクジェットインクおよびそれを用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
[1] 銀アンミン錯体を含む水溶液と、酸性基および(ポリ)アルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、還元剤としてアルカノールアミンとを混合し、前記銀アンミン錯体を還元させて、銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤と、水とを含む水分散液を得る工程と、前記銀ナノ粒子を含む水分散液を精製する工程とを有する、銀ナノ粒子分散液の製造方法。
[2] 前記高分子分散剤の酸価は、5mgKOH/g以上200mgKOH/g以下である、[1]に記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
[3] 前記高分子分散剤は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸およびそのハーフエステルからなる群より選ばれるモノマー由来の構造単位と、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸エステル、およびアルキレンオキサイド変性マレイン酸(ハーフ)エステルからなる群より選ばれるモノマーに由来する構造単位とを少なくとも含む、[1]または[2]に記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
[4] 前記銀アンミン錯体を還元させるときの温度は、50℃以上80℃以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
[5] 銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した、酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含む銀ナノ粒子分散液であって、前記アンモニアの含有量は、前記銀ナノ粒子分散液の全質量に対して1質量ppm以上1000質量ppm以下であり、前記銀ナノ粒子の体積換算の平均粒径D50が25nm以上70nm以下であり、かつ前記銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅が30nm以上である、銀ナノ粒子分散液。
[6] 銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した、酸性基および(ポリ)アルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含むインクジェットインクであって、前記アンモニアの含有量は、前記インクジェットインクの全質量に対して1質量ppm以上1000質量ppm以下であり、前記銀ナノ粒子の体積換算の平均粒径D50が25nm以上70nm以下であり、かつ前記銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅が30nm以上である、インクジェットインク。
[7] 水分散性樹脂をさらに含む、[6]に記載のインクジェットインク。
[8] 基材上に、[6]または[7]に記載のインクジェットインクを付与して、金属光沢層を形成する工程を含む、画像形成方法。
本発明は、粗大な銀ナノ粒子が少なく、分散安定性が高い銀ナノ粒子分散液の製造方法、銀ナノ粒子分散液、インクジェットインクおよびそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、銀アンミン錯体を反応原料とし、特定の高分子分散剤の存在下で、特定の還元剤(アルカノールアミン)を用いて銀アンミン錯体を還元することで、粗大粒子の生成が抑制され、分散安定性が良好な銀ナノ粒子分散液が得られることを見出した。
この理由は明らかではないが、以下のように推測される。硝酸銀などの銀化合物を、直接、アルカノールアミンなどの還元剤で還元させると、還元反応の速度が速すぎる(還元反応が急激に生じる)ため、生成した銀ナノ粒子の表面が高分子分散剤で覆われないうちに銀ナノ粒子同士が凝集しやすく、粗大粒子が生成されやすい。アルカノールアミンは還元剤のなかでは比較的還元反応速度は遅いものの、まだこのような現象が抑えきれていなかった。
これに対し、銀化合物をアンモニアによって銀アンミン錯体とすることで(下記式(1)参照)、銀アンミン錯体と当該銀アンミン錯体から遊離した銀イオンとが平衡状態となりやすく(下記式(2)参照)、銀イオンが緩やかに放出されやすい。遊離銀イオンと比べて銀アンミン錯体は直接還元されにくく、また系中の遊離銀イオン量が抑えられているので、その結果、銀イオンの還元反応の速度を適度に遅くすることができる(還元反応を緩やかに生じさせることができる)ため、銀ナノ粒子同士が凝集する前に、銀ナノ粒子の表面が高分子分散剤で覆われやすい。それにより、銀ナノ粒子同士の凝集を低減することができるため、粗大粒子が少なく、分散安定性が良好な銀ナノ粒子分散液を得ることができる。
Figure 2019131435
また、このようにして得られる銀ナノ粒子分散液は、銀アンミン錯体に由来するアンモニアを含むことで、銀ナノ粒子分散液の分散安定性がさらに高められている。
さらに、このようにして得られる銀ナノ粒子分散液は、銀ナノ粒子の平均粒径D50が小さいことから、塗膜の反射率を高めることができる。さらに、得られる銀ナノ粒子分散液は、体積粒度分布におけるピークの半値幅が大きいことから、塗膜の反射スペクトルの形状が平坦な銀箔に類似した形状を有し、銀と類似した光沢性を有しうる(すなわち、バルク銀のような銀らしい銀色を呈しうる)。したがって、金属光沢性の優れた塗膜を得ることができる。
これは、以下の理由によると考えられる。銀アンミン錯体とすることによって、銀イオンの供給を緩やかにすることができるため、1)初期の微小核の量を適度に少なくすることができ、2)微小核の表面が高分子分散剤で覆われやすくなるため、分散安定性を高めることができる。それにより、粒子の凝集や急激な成長が抑えられ、粗大粒子が生成されにくい。また、後から供給される銀イオンは、初期の核の成長に使われるだけではなく、新たな核発生にも使われやすくなるため、粒度分布は広くなりやすい(初期に発生した核は大きく成長し、後から発生した核は成長できる時間が短いため小さくなりやすい)。その結果、平均粒子径D50は小さく、半値幅は大きい粒度分布が得られると考えられる。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
1.銀ナノ粒子分散液の製造方法
本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法は、1)銀アンミン錯体を含む水溶液と、特定の高分子分散剤と、特定の還元剤とを混合し、銀アンミン錯体を還元させて、銀ナノ粒子と、当該銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤と、水とを含む水分散液を得る工程(銀ナノ粒子生成工程)と、2)得られた銀ナノ粒子を含む水分散液を精製する工程(精製工程)とを有する。
1)の工程(銀ナノ粒子生成工程)について
本工程では、銀アンミン錯体を含む水溶液と、特定の高分子分散剤と、特定の還元剤とを混合し、銀アンミン錯体を還元させる。それにより、表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤を有する銀ナノ粒子を生成させる。
(銀アンミン錯体を含む水溶液)
銀アンミン錯体を含む水溶液(以下、「銀アンミン錯体溶液」ともいう)は、銀化合物を、アンモニア水に溶解させて得られる。
銀化合物の例には、塩化銀、酸化銀、硝酸銀、炭酸銀などが含まれる。中でも、硝酸銀が好ましい。硝酸銀は、他の銀化合物と比べて比較的還元反応が速く、粗大粒子が生成しやすいが、アンモニアと錯体を形成することで還元反応を適度に遅くすることができ、粗大粒子が生成されにくいからである。
銀アンミン錯体溶液における銀成分の含有量は、5g/L以上350g/L以下であることが好ましい。銀成分の含有量が5g/L以上であると、高い製造効率で銀ナノ粒子を生成させやすく、350g/L以下であると、生成する銀ナノ粒子の形状が安定化しやすい。銀成分の含有量は、10g/L以上200g/L以下であることがより好ましい。
銀アンミン錯体溶液におけるアンモニアの含有量は、銀成分がアンモニアと錯体を十分に形成しうる程度であればよく、銀成分の全モル数に対して1.5以上4以下(モル比)であることが好ましい。アンモニアの含有量が1.5モル比以上であると、銀成分を十分に錯体化しやすいため、還元反応の速度を適度に遅くしやすく、粗大粒子の生成を抑制しやすい。アンモニアの含有量が4モル比以下であると、生成する銀ナノ粒子の形状が安定化しやすい。アンモニアの含有量は、銀成分の全モル数に対して1.8以上3以下(モル比)であることがより好ましい。
(高分子分散剤)
高分子分散剤は、酸性基と、(ポリ)アルキレンオキサイド基とを有する高分子分散剤である。
酸性基は、銀ナノ粒子の表面に吸着するための吸着基として機能しうる。高分子分散剤が酸性基を有することにより、銀ナノ粒子の保護コロイドとして十分な性能を発揮することができる。酸性基の例には、カルボキシル基、リン酸基およびスルホン酸基などが含まれる。中でも、カルボキシル基が好ましい。
(ポリ)アルキレンオキサイド基は、溶媒に対して親和性を有する基(親水性基)であり、溶媒和部分を構成する基として機能しうる。(ポリ)アルキレンオキサイド基の例には、エチレンオキサイド基やプロピレンオキサイド基、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド含有基などが含まれる。
酸性基と(ポリ)アルキレンオキサイド基とを有する高分子分散剤は、親水性モノマーの単独重合体または共重合体であることが好ましい。親水性モノマーの共重合体は、親水性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体であってもよい。
親水性モノマーは、酸性基および/または(ポリ)アルキレンオキサイド基を有し、かつラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマーであることが好ましい。親水性モノマーの例には、カルボキシル基または酸無水物基を有するモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸;マレイン酸などの不飽和多価カルボン酸またはその部分エステル化物;無水マレイン酸などの酸無水物)や;(ポリ)アルキレンオキサイド基を有するモノマー(例えば、エチレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸エステルモノマー;アルキレンオキサイド変性マレイン酸(ハーフ)エステルモノマー)などが含まれる。
疎水性モノマーは、酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有さず、かつラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマーであることが好ましい。疎水性モノマーの例には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどのマレイン酸ジエステルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィン系モノマー;酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル系モノマーなどが含まれる。
中でも、高分子分散剤は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸またはそのハーフエステルからなる群より選ばれるモノマーに由来する構造単位と、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸エステル、アルキレンオキサイド変性マレイン酸(ハーフ)エステルからなる群より選ばれるモノマー由来の構造単位とを少なくとも含むことが好ましく、必要に応じて他のモノマー由来の構造単位をさらに含んでいてもよい。
アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸エステル、およびアルキレンオキサイド変性マレイン酸(ハーフ)エステルからなる群より選ばれるモノマー由来の構造単位は、前述の通り、溶媒に対して親和性を有する基(溶媒和部分を構成する親水性基)として機能しうる。このような基を有する高分子分散剤は、側鎖(アルキレンオキサイド基)があたかも櫛の歯のように主鎖に結合されているような分子構造を有する。この側鎖が溶媒和に寄与するだけでなく、立体障害を生じるため、銀ナノ粒子同士の凝集をより高度に抑制しうる。
共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。
高分子分散剤の例には、特開平6−100642号公報に開示されている付加重合体からなる主鎖と、少なくとも1個のC1〜C4アルコキシポリエチレンまたはポリエチレン−コプロピレングリコール(メタ)アクリレートからなる安定化剤単位とからなり,かつ2500〜20000の重量平均分子量を有する両親媒性共重合体であって、主鎖は、30質量%以下の非官能性構造単位と、合計で70質量%以下の安定化剤単位および官能性構造単位とを含み、当該官能性構造単位は、置換または無置換のスチレン含有単位、ヒドロキシル基含有単位、およびカルボキシル基含有単位を含む両親媒性共重合体などを挙げることができる。
市販の高分子分散剤の例には、ソルスパース24000、ソルスパース24000GR、ソルスパース32000、ソルスパース44000、ソルスパース46000(ルーブリゾール社製);アジスパーPB822、アジスパーPB821、アジスパーPB711(味の素ファインテクノ社製);DISPERBYK−102、DISPERBYK−187、DISPERBYK−194N、DISPERBYK−190、DISPERBYK−191、DISPERBYK−199、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2015、DISPERBYK−2050、DISPERBYK−2150、およびDISPERBYK−2069(いずれもビックケミー社製、「DISPERBYK」は同社の登録商標);ディスパロンED−152、ED−211、ED−212、ED−213、ED−214、ED−251(楠本化成社製)、PLAADシリーズ(楠本化成社製);EFKA 6220(BASF社製、「EFKA」は同社の登録商標)、並びにフローレンTG−750W(共栄社化学社製)などが含まれる。
高分子分散剤の酸価は、5mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が5mgKOH/g以上であると、銀ナノ粒子の表面への吸着に寄与する酸性基の場合は、酸性基が銀ナノ粒子の表面に吸着して銀ナノ粒子の表面を高分子分散剤で被覆しやすく、インク中での銀ナノ粒子の分散性を高めやすい。銀ナノ粒子の表面への吸着に寄与しない酸性基の場合は、銀ナノ粒子の表面に親水性を付与してアニオン性基として機能し、銀ナノ粒子の表面に電荷を持たせやすくしうるので、銀ナノ粒子間の電荷反発を起こりやすくし、インク中での分散性を高めやすい。酸価が200mgKOH/g以下であると、銀ナノ粒子の表面への吸着に寄与する酸性基の場合は、一つの高分子鎖が2つ以上の銀ナノ粒子に吸着する、いわゆる橋架け凝集が起こりにくくしうる。また、高分子分散剤の銀ナノ粒子表面への吸着に寄与しない酸性基の場合は、銀ナノ粒子の表面の親水性の高まり過ぎによる金属光沢層の耐水性の低下を抑制しやすい。さらに、インクの分散性をより高め、保存安定性をより高める観点では、高分子分散剤の酸価は、5mgKOH/g以上150mgKOH/g以下であることがより好ましく、10mgKOH/g以上80mgKOH/g以下であることがさらに好ましく、20mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であることが特に好ましい。
酸価は、JIS K 0070に準じて測定することができる。具体的には、高分子分散剤の酸価は、フーリエ変換赤外分光光法(FT−IR)により、高分子分散剤の種類(例えば、画像形成に用いた高分子分散剤の製品名等)を特定し、同一の高分子分散剤の酸価をJIS K 0070に準じて測定すればよい。また、HNMRやガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC/MS)によって高分子分散剤の種類を特定してもよい。
高分子分散剤の分子量は、1000以上100000以下であることが好ましく、2000以上50000以下であることがより好ましい。高分子分散剤の分子量が上記範囲内であると、銀ナノ粒子の表面を、高分子分散剤で十分に被覆できるので、インクの保存安定性を一層高めやすい。
このような高分子分散剤を含む水系溶媒中で、銀イオンを還元することによって、表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤を有する銀ナノ粒子を得ることができる。
高分子分散剤の配合量は、銀アンミン錯体を構成する銀成分の全質量に対して3質量%以上50質量%以下であることが好ましい。高分子分散剤の配合量が3質量%以上であると、生成した銀ナノ粒子を高分子分散剤で十分に被覆しうるので、銀ナノ粒子同士の凝集を抑制しやすく、粗大粒子を少なくしやすい。それにより、得られる銀ナノ粒子の平均粒子径D50をより小さくしうる。高分子分散剤の配合量が50質量%以下であると、得られる銀ナノ粒子分散液において、余分な高分子分散剤(遊離した高分子分散剤)を少なくすることができるため、後の精製工程の負荷を低減しやすいだけでなく、得られる塗膜(または画像)の色味も損なわれにくい。また、高分子分散剤により安定化しすぎないため、単分散化しすぎず、体積粒度分布におけるピークの半値幅が小さくなりすぎない)。高分子分散剤の配合量は、銀アンミン錯体を構成する銀成分に対して4質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
(還元剤)
還元剤は、アルカノールアミンである。アミンは、通常、他の還元剤と比べて還元速度が比較的遅いため、粗大粒子を生成しにくくすることができる。アミンの中でもアルカノールアミンは、水に溶けやすく、水系銀ナノ粒子分散液を得るのに適している。
1級アミノ基を有するアルカノールアミンの例には、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノールが含まれる。2級アミノ基を有するアルカノールアミンの例には、メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ジイソプロパノールアミンが含まれる。3級アミノ基を有するアルカノールアミンの例には、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、3−(ジメチルアミノ)−1−プロパノール、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどが含まれる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、3級アミノ基を有するアルカノールアミンが好ましく、ジメチルアミノエタノールがより好ましい。
還元剤の配合量は、上記金属化合物中の金属を還元するのに必要な量以上であれば特に制限されないが、銀アンミン錯体を構成する銀成分の全モル数に対して1以上10以下(モル比)であることが好ましい。還元剤の配合量が1(モル比)以上であると、金属イオンの還元速度が遅くなりすぎないため、製造効率が損なわれにくい。還元剤の配合量が10(モル比)以下であると、得られる銀ナノ粒子分散液において、余分な還元剤を少なくすることができるため、後の精製工程の負荷を低減しやすいだけでなく、得られる塗膜(または画像)の色相も損なわれにくい。還元剤の配合量は、銀アンミン錯体を構成する銀成分の全モル数に対して1.2以上5以下(モル比)であることがより好ましい。
銀アンミン錯体を含む水溶液と、特定の高分子分散剤と、特定の還元剤とを混合し、還元反応させる際の温度は、20℃以上90℃以下であることが好ましい。温度が20℃以上であると、還元剤による還元性能を高くしうるため、銀アンミン錯体の還元反応が遅くなりすぎず、製造効率の低下を抑制しやすい。また、得られる銀ナノ粒子分散液の粒度分布のピークの半値幅が小さくなりにくい。温度が90℃以下であると、アンモニアの揮発量が増えすぎず、還元剤による還元性能が高くなりすぎないので、還元速度を適度に遅くしやすく、粗大な銀ナノ粒子を生成しにくくしうる。それにより、得られる銀ナノ粒子分散液の平均粒子径D50を小さくしやすい。還元反応させる際の温度は、30℃以上80℃以下であることがより好ましく、50℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。
2)の工程(精製工程)について
1)の工程で生成した銀ナノ粒子を含む水分散液を精製する。
精製方法は、電気透析、遠心分離、限外濾過などがあり、特に制限されないが、生成した銀ナノ粒子を含む水分散液を濾過および洗浄する方法でありうる。濾過および洗浄する方法は、特に制限はなく、例えば限外濾過装置を用いた濃縮と、得られる濃縮液の純水による希釈とを繰り返すことで、濾過および洗浄を行う方法でありうる。それにより、銀ナノ粒子の表面に吸着せずに液中に遊離している高分子分散剤やアンモニア、還元剤などの不純物を十分に除去することができる。
精製は、銀ナノ粒子の表面に吸着せずに液中に遊離している高分子分散剤や還元剤、アンモニアなどの不純物を十分に除去できる程度に(具体的には、これらの不純物の総量が、後述する範囲となるように)行うことが好ましい。
その後、銀ナノ粒子分散液の固形分濃度が、例えば2質量%以上50質量%以下となるまで濃縮することで、銀ナノ粒子分散液を得ることができる。固形分濃度とは、実質的には、銀ナノ粒子と、その表面に吸着した高分子分散剤の合計量である。
銀ナノ粒子分散液に含まれる前述の不純物の総量は、銀ナノ粒子分散液の全質量に対して例えば1質量%以下であることが好ましい。具体的には、銀ナノ粒子分散液におけるアンモニアの含有量は、1500質量ppm以下であることが好ましく、1000質量ppm以下であることがより好ましい。
2.銀ナノ粒子分散液
本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法によって得られる本発明の銀ナノ粒子分散液は、銀ナノ粒子と、銀ナノ粒子の表面に吸着した高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含む。
2−1.銀ナノ粒子
銀ナノ粒子は、銀を含むナノサイズの金属粒子である。銀ナノ粒子は、銀を主成分として含む。主成分とは、例えば銀ナノ粒子を構成する全原子の合計に対して50原子%以上の成分をいう。銀ナノ粒子は、不可避的に含まれる微量の他の成分(例えば銀の酸化物など)をさらに含んでいてもよい。
銀ナノ粒子は、分散安定性を高めるためにクエン酸などでさらに表面処理されていてもよい。
銀ナノ粒子の体積換算の平均粒子径D50は、25nm以上70nm以下であることが好ましい。銀ナノ粒子の平均粒子径D50が70nm以下であると、粒子径が、少なくとも大粒子径側には偏っていないため、分散安定性が良く、塗膜の金属光沢性が高まりやすい。銀ナノ粒子の平均粒子径D50は、30nm以上65nm以下であることがより好ましく、35nm以上65nm以下であることがさらに好ましい。
銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅は、30nm以上であることが好ましい。半値幅が30nm以上であると、銀ナノ粒子は、平均粒子径とその近傍の粒子径の粒子のみならず、種々の異なる粒子径の粒子を含んでいるため、種々の波長の光を反射させることができる。その結果、反射光の色味の偏りを少なくすることができる。銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅は、30nm以上120nm以下であることがより好ましく、40nm以上100nm以下であることがさらに好ましく、40nm以上80nm以下であることがさらに好ましい。半値幅が120nm以下であると、粗大過ぎる粒子を含まない範囲で種々の異なる粒子径の粒子を含むことができ、分散安定化しやすい。
ピークの半値幅とは、体積粒度分布において、ピークの極大値の1/2の値となる粒径の幅(半値全幅)である。なお、体積粒度分布における「ピーク」とは、5nm刻みで測定した体積粒度分布において、極大値の体積頻度が5%以上のピークである。すなわち、極大値の体積頻度が5%未満のピークは、本発明においてはピークの数に含めない。
銀ナノ粒子の粒度分布には、前述した半値幅を有するピークが少なくとも1つ存在すればよく、複数存在してもよい。また、平均粒子径が上記範囲内であり、かつ上記範囲内の半値幅を有するピークが少なくとも1つ存在する限り、他のピークが存在してもかまわない。よって、銀ナノ粒子の粒度分布は、ピークが1つの単峰性でもよいし、ピークが2つ以上の多峰性でもよい。
銀ナノ粒子の体積換算の平均粒子径D50および体積粒度分布におけるピークの半値幅は、以下の手順で測定することができる。
1)ガラス板上に分散液を塗布した後、真空脱気して溶媒成分を揮発させてサンプルを得る。得られたサンプルの分散液について、測定装置JEOL JSM−7401Fを用いてSEM観察を行い、任意の300個の銀ナノ粒子の粒子径をそれぞれ測定する。
2)得られた測定データに基づいて、画像処理ソフトImage Jを用いて体積基準の粒度分布を求め、そのD50(メジアン径)を平均粒子径(体積平均粒子径)とする。また、得られた粒度分布のピークの半値幅を求める。
なお、SEM観察では、銀ナノ粒子の表面に吸着した高分子分散剤は観察できないことから、銀ナノ粒子の粒子径は、高分子分散剤を含まない銀ナノ粒子の粒子径として求める。
銀ナノ粒子の平均粒子径D50および体積粒度分布におけるピークの半値幅は、前述の銀ナノ粒子分散液の製造方法における、還元剤の配合量や滴下時間、高分子分散剤の配合量および還元反応時の温度などによって調整されうる。銀ナノ粒子の平均粒子径D50を小さくするためには、例えば高分子分散剤の配合量は多くし、還元反応時の温度は低くすることが好ましい。銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅を大きくするためには、例えば還元剤の滴下時間は短くし、高分子分散剤の配合量は少なくし、還元反応時の温度は高くすることが好ましい。
2−2.高分子分散剤
銀ナノ粒子分散液に含まれる高分子分散剤は、本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法で用いた高分子分散剤に由来する成分であり、銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着している。高分子分散剤は、前述の高分子分散剤と同じである。
2−3.アンモニア
銀ナノ粒子分散液に含まれるアンモニアは、本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法で用いた銀アンミン錯体に由来する成分である。なお、アンモニアは、銀ナノ粒子の分散安定性をさらに高めうることから、必要に応じてさらに添加されてもよい。
銀ナノ粒子分散液におけるアンモニアの含有量は、前述の通り、0.5質量ppm以上1500質量ppm以下であることが好ましい。すなわち、本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法で得られる銀ナノ粒子分散液には、通常、アンモニアの含有量が0.5質量ppm以上含まれる。さらに、アンモニアは、銀ナノ粒子の分散安定性をさらに高めうることから、アンモニアの含有量は、1質量ppm以上1000質量ppm以下であることがより好ましい。
アンモニアの含有量は、例えばキャピラリー電気泳動法により25℃にて測定することができる。
アンモニアの含有量は、主に、前述の精製工程によって調整されうるが、必要に応じて精製工程とは別の工程でアンモニアをさらに添加することによって調整してもよい。
2−4.その他の成分
銀ナノ粒子分散液は、必要に応じて上記以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例には、原料に由来する硝酸イオン等の雑イオン、還元で生じた塩やアミン分解物などの不純物、さらに保存安定性向上や使用目的に応じて、有機溶剤、粘度調整剤、樹脂、界面活性剤、pH調整剤、表面張力調整剤、可塑剤、防カビ剤、防腐剤、保湿剤、蒸発促進剤、消泡剤、酸化防止剤、光安定剤、劣化防止剤、酸素吸収剤、防錆剤などが含まれる。
3.銀ナノ粒子分散液の用途
本発明の銀ナノ粒子分散液は、塗料やインクなどに幅広く用いることができる。中でも、本発明の銀ナノ粒子分散液は、銀ナノ粒子の平均粒径D50が小さく、分散安定性が高いことから、インクジェットインクとして好ましく用いることができる。
本発明のインクジェットインクは、銀ナノ粒子と、銀ナノ粒子の表面に吸着した高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含む。
インクジェットインクにおける高分子分散剤の、銀ナノ粒子の全質量に対する含有量は、生成する銀ナノ粒子分散液における高分子分散剤の、銀ナノ粒子の全質量に対する含有量と同様でありうる。
インクジェットインクにおけるアンモニアの含有量は、前述の通り、0.5質量ppm以上1500質量ppm以下であることが好ましい。すなわち、本発明の銀ナノ粒子分散液の製造方法で得られる本発明の銀ナノ粒子分散液は、銀アンミン錯体水溶液に由来するアンモニアが残留していることから、当該銀ナノ粒子分散液を用いて得られるインクジェットインクにも、通常、アンモニアが0.5質量ppm以上含まれる。さらに、アンモニアは、インクジェットインクにおける銀ナノ粒子の分散安定性をさらに高める観点から、アンモニアの含有量は、インクジェットインクの全質量に対して1質量ppm以上1000質量ppm以下であることがより好ましく、5質量ppm以上1000質量ppm以下であることがさらに好ましい。
インクジェットインクは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外の他の成分をさらに含んでもよい。他の成分の例には、水分散性樹脂や溶媒、公知の界面活性剤(表面調整剤)などが含まれる。
(水分散性樹脂)
水分散性樹脂は、水または水系溶媒に分散する樹脂、すなわち、水または水系溶媒中で、半溶解粒子状態であるコロイダルディスパージョンや、分散粒子状態であるエマルションまたはラテックスなどを形成しうる樹脂であり、バインダー樹脂として機能しうる。水分散性樹脂は、銀ナノ粒子の表面に吸着した高分子分散剤と相互作用して、銀ナノ粒子同士の結着性、銀ナノ粒子の成膜性および銀ナノ粒子の基材への密着性を高めうる。
水分散性樹脂は、親水性成分をモノマー成分とする重合体であって、水または水系溶媒中で、半溶解粒子状態であるコロイダルディスパージョンや、分散粒子状態であるエマルションまたはラテックスなどを形成しうる。親水性成分の例には、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などのアニオン性基、第1〜3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基等のカチオン性基や、水酸基、ポリアルキレンオキサイド基、アミド基などのノニオン性基を含むモノマー成分が含まれる。親水性成分は、1種のみが含まれてもよいし、複数種類が含まれていてよい。中でも、カルボキシル基やスルホン酸基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基を含む親水性成分が好ましい。
水分散性樹脂は、外部乳化剤で分散させて得られる強制乳化型の水分散性樹脂や、樹脂骨格中に親水性成分を導入した自己乳化型の水分散性樹脂のいずれであってもよいが、樹脂骨格中に親水性成分を導入した自己乳化型の水分散性樹脂であることがより好ましい。
水分散性樹脂は、高分子分散剤との親和性が高い樹脂であることが好ましく、その例には、前述の親水性成分をモノマー成分として含む、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などが含まれる。中でも、得られる金属光沢層の耐水性を高めうる観点から、親水性成分をモノマー成分として含むアクリル系樹脂(例えばアクリル酸をモノマー成分として含むアクリル系樹脂等)や親水性成分をモノマー成分として含むウレタン樹脂(例えばジメチロールプロピオン酸をモノマー成分として含むポリウレタン系樹脂など)がより好ましい。
水分散性樹脂の平均粒子径は、0.005μm以上0.5μm以下であることが好ましく、0.01μm以上0.2μm以下であることがより好ましく、0.01μm以上0.15μm以下であることがさらに好ましい。水分散性樹脂の平均粒子径は、銀ナノ粒子の平均粒子径の測定方法と同様の方法で測定することができる。
銀ナノ粒子の含有量をM1(質量%)、水分散性樹脂の含有量をM2(質量%)としたとき、M1/M2は、1.3≦M1/M2≦35を満たすことが好ましい。M1/M2が1.3以上であると、光を吸収しやすい樹脂の含有比率を少なくし、銀ナノ粒子の含有比率を高めうるので、金属反射層の反射率を高めやすい。M1/M2が35以下であると、樹脂の含有比率を適度に高めうるので、金属反射層の基材との密着性が損なわれにくい。M1/M2は、2≦M1/M2≦30を満たすことがより好ましい。
銀ナノ粒子の含有量M1(質量%)と、水分散性樹脂の含有量M2(質量%)の合計含有量(M1+M2)は、1≦M1+M2≦35を満たすことが好ましい。M1+M2が1以上であると、インクジェットインクに含まれる固形分量が適度に多いため、所望の厚みの金属光沢層を形成しやすく、十分な反射率が得られやすい。M1+M2が35以下であると、インク中の固形分量が多くなりすぎないため、粘度が高まり過ぎず、インクジェットインクの吐出安定性が損なわれにくい。M1+M2は、3≦M1+M2≦30を満たすことがより好ましい。
(溶媒)
溶媒は、少なくとも水を含むが、任意の割合で有機溶媒をさらに含んでいてもよい。
有機溶媒の例には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル類;エチレングリコール、グリセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどの多価アルコール類;エタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノールなどのアミン類;メタノール、エタノール、ブタノールなどの1価アルコール類;2,2′−チオジエタノール;スルホラン;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;2−ピロリドン、γブチロラクトン、炭酸プロピレン、炭酸エチレンなどの複素環類;アセトニトリルなどが含まれる。これらを単独または複数混合して用いることもできる。
中でも、溶媒は、インクジェットヘッド近傍でのインクの乾燥を防ぎ、当該ヘッドからの吐出性を高める観点などから、沸点150℃以上の有機溶媒を含むことが好ましい。そのような有機溶媒の好ましい例には、グリセリンやプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテルなどが含まれる。
(界面活性剤)
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類および脂肪酸塩類などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類およびポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類などのノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類および第四級アンモニウム塩類などのカチオン性界面活性剤、並びにシリコーン系やフッ素系の界面活性剤が含まれる。
シリコーン系の界面活性剤の市販品の例には、KF−351A、KF−352A、KF−642およびX−22−4272、信越化学工業製、BYK−307、BYK−345、BYK−347及びBYK−348、ビッグケミー製(「BYK」は同社の登録商標)、並びにTSF4452、東芝シリコーン社製が含まれる。
界面活性剤の含有量は、例えばインクの全質量に対して0.001質量%以上1.0質量%未満とすることができる。
(物性)
本発明のインクジェットインクの粘度は、インクジェット法による画像形成において、ノズルからの吐出安定性をより高める観点からは、1cP以上100cP未満であることが好ましく、1cP以上50cP以下であることがより好ましく、1cP以上15cP以下であることがさらに好ましい。
4.画像形成方法
本発明の画像形成方法は、本発明のインクジェットインクを基材上に付与して、金属光沢層を形成する工程を含む。
4−1.金属光沢層を形成する工程
前述のインクジェットインクを基材上に付与した後、乾燥させて、金属光沢層を形成する。
基材は、特に限定されず、吸収性基材であってもよいし、非吸収性基材であってもよい。吸収性基材の例には、アート紙、コート紙、軽量コート紙、微塗工紙、およびキャスト紙などの塗工紙や、非塗工紙が含まれる。非吸収性基材の例には、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン(例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、ポリウレタン(PU)、アクリル樹脂(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブタジエンテレフタレート(PBT))、ナイロン(Ny)などの樹脂を含む樹脂基材や、金属類やガラスなどの無機物を含む無機基材が含まれる。
インクの付与は、インクジェット法にて行うことができる。具体的には、インクをインクジェットヘッドのノズルから吐出して、基材の表面に着弾させる。
インクの付与量は、得られる金属光沢層の厚みが、好ましくは0.005μm以上10μm以下、より好ましくは0.01μm以上1.0μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上0.5μm以下となるように設定される。得られる金属光沢層の厚みが上記範囲内であると、金属光沢を十分に発現させやすい。
インクの乾燥は、特に制限されず、真空脱気法や送風乾燥法、加熱乾燥法などで行うことができる。インクの乾燥温度は、水分散性樹脂のガラス転移温度未満とすることが好ましく、例えば常温以上100℃未満であることが好ましく、常温以上80℃未満であることがより好ましい。
インクジェットインクが水分散性樹脂をさらに含む場合、必要に応じて加熱をさらに行ってもよい。加熱によりインク中の水分散性樹脂を融着させやすくし、金属光沢層の基材との密着性などをさらに高めうる。
インクの加熱温度は、水分散性樹脂が熱融着しうる温度であればよく、水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)またはガラス転移温度以上とすることが好ましい。具体的には、加熱温度は、例えば40℃以上とすることが好ましく、上限温度は、基材と水分散性樹脂の耐熱温度以下である必要がある。また、インクに造膜助剤をさらに添加することで、水分散性樹脂のTg以下で造膜させることも可能となる。
インクの乾燥と加熱は、逐次的に行ってもよいし、同時に行ってもよい。インクの乾燥と加熱とを同時に行う場合、乾燥兼加熱温度は、水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)又はガラス転移温度以上とすることが好ましい。
4−2.その他の層を形成する工程
本発明の画像形成方法は、必要に応じて、上述した工程によって金属光沢層が形成される前の基材の表面にプライマー層を形成する工程をさらに含んでもよい。また、本発明の画像形成方法は、得られた金属光沢層のより表層側に、色材層または保護層を形成する工程をさらに含んでいてもよい。
4−2−1.プライマー層の形成
プライマー層は、バインダー樹脂を含む樹脂組成物を、金属光沢層が形成される前の基材表面に付与して、形成することができる。樹脂組成物の付与後に、樹脂組成物を加熱などにより乾燥させてバインダー樹脂を成膜させてもよい。このときの乾燥温度は、例えば100℃未満としうる。
樹脂組成物に含まれるバインダー樹脂は、銀ナノ粒子などを含む顔料の基材への密着性を高めるために従来から用いられている樹脂であればよい。そのようなバインダー樹脂の例には、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびアルキド系樹脂などが含まれる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、またはオキセタン基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーを含む組成物を基材表面に付与した後、紫外線などのエネルギー線照射によって当該組成物を硬化させてプライマー層を形成してもよい。
4−2−2.色材層または保護層の形成
色材層は、公知の顔料または染料と、それらを定着させるためのバインダー樹脂とを含む樹脂組成物を、金属光沢層上に付与して形成することができる。保護層は、バインダー樹脂を含む樹脂組成物を、金属光沢層上に付与して形成することができる。これらの樹脂組成物の付与後に、当該樹脂組成物を加熱などにより乾燥させてバインダー樹脂を成膜させてもよい。このときの乾燥温度は、例えば100℃未満としうる。
これらの樹脂組成物に含まれる樹脂は、プライマー層に含まれるバインダー樹脂と同様の樹脂から選択することができる。
また、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、またはオキセタン基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーを含む組成物を金属光沢層上に付与した後、紫外線などのエネルギー線照射によって当該組成物を硬化させて、色材層または保護層を形成してもよい。
樹脂組成物は、液状であってもよいし、フィルム状であってもよい。すなわち、色材層や保護層は、液状の樹脂組成物を付与した後、乾燥させて形成してもよいし、フィルム状の樹脂組成物を熱圧着して形成してもよい。
液状の樹脂組成物の付与は、インクジェット法、スプレー法、ローラ塗布法、電子写真法などで行うことができる。精細な画像を形成しやすくする観点では、インクジェット法で行うことが好ましい。液状の樹脂組成物の付与した後の乾燥温度は、溶媒を揮発させるとともに樹脂を成膜させうる温度であり、例えば100℃未満としうる。
フィルム状の樹脂組成物の熱圧着は、圧着ローラにより熱圧着させる方法や、シート上に予め形成された転写層をサーマルヘッドまたは熱ローラにより熱転写させる方法で行うことができる。熱圧着温度は、バインダー樹脂のガラス転移温度近傍としうる。
5.画像形成物
本発明の画像形成方法で得られる本発明の画像形成物は、基材と、当該基材上に設けられた金属光沢層とを含む。本発明の画像形成物は、必要に応じて基材と金属光沢層との間に設けられたプライマー層や、金属光沢層上に設けられた色材層や保護層をさらに含みうる。
金属光沢層は、銀ナノ粒子と、その表面に吸着した高分子分散剤とを含む。金属光沢層の組成は、前述のインクジェットインクの固形分の組成と同じである。プライマー層の組成や色材層、保護層の組成も、前述のプライマー層用や色材層、保護層用の樹脂組成物の固形分の組成とそれぞれ同じである。
画像形成物は、金属光沢の発現が求められる用途に好ましく用いることができる。例えば、画像形成物は、記録物に用いることができる。記録物は、単一の文字または文字の集合であってもよく、図形、絵、写真などの画像であってもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.銀ナノ粒子分散液の調製
<銀ナノ粒子分散液1の調製>
平板状の撹拌翼と邪魔板を有する1Lのセパラブルフラスコに、高分子分散剤として、8.3gのDISPERBYK−190(ビッグケミー社製、溶媒:水、固形分(不揮発成分):40質量%、固形分100質量%換算の酸価:25mgKOH/g、主鎖がスチレン由来の構造単位とマレイン酸由来の構造単位とを含み、側鎖がポリアルキレンオキサイド基を有する重合体、表1では分散剤Aと表記)、および260gのイオン交換水を投入し、撹拌を行ってDISPERBYK−190を溶解させて、分散剤水溶液を得た。
次いで、上記セパラブルフラスコに、260gのイオン交換水に70gの硝酸銀を溶解させた硝酸銀水溶液を、攪拌しながら投入した。さらに、アンモニア水68gを添加して撹拌し、その後、上記セパラブルフラスコをウォーターバスに入れ、溶液の温度が80℃に安定するまで加熱撹拌した。その後、還元剤として、180gのジメチルアミノエタノール(表1では還元剤Aと表記)をセパラブルフラスコに添加し、さらに、80℃に保ちながら3時間攪拌を続けて、銀ナノ粒子を含む反応液を得た(銀ナノ粒子生成工程)。
得られた反応液をステンレスカップに入れて、さらに2Lのイオン交換水を加えた後、ポンプを稼働して、限外濾過を行った(精製工程)。ステンレスカップ内の溶液が減少した段階で、再びイオン交換水を入れて、ろ液の伝導度が100μS/cm以下になるまで精製を繰り返し行った。その後、ろ液を濃縮して、固形分30質量%の銀ナノ粒子分散液1を得た。
なお、限外濾過装置は、限外濾過モジュールAHP1010(旭化成株式会社製、分画分子量:50000、使用膜本数:400本)、チューブポンプ(Masterflex社製)をタイゴンチューブでつないだものを使用した。
<銀ナノ粒子分散液2〜5の調製>
各材料を表1に記載のように変更し、かつ表1に記載の条件で調製した以外は、銀ナノ粒子分散液1の調製と同様に、銀ナノ粒子分散液2〜5を調製した。
<銀ナノ粒子分散液6の調製>
還元剤を、ジイソプロパノールアミン(表1では還元剤Bと表記)に変更し、かつ表1に記載の条件で調製した以外は、銀ナノ粒子分散液1の調製と同様に、銀ナノ粒子分散液6を調製した。
<銀ナノ粒子分散液7の調製>
分散剤を、フローレンG700(共栄社化学製、固形分(不揮発成分):100質量%、酸価:60mgKOH/g、主鎖がαオレフィン由来の構造単位とマレイン酸由来の構造単位とを含み、側鎖がポリアルキレンオキサイド基を有する重合体、表1では分散剤Bと表記)に変更し、かつ表1に記載の条件で調製した以外は、銀ナノ粒子分散液1の調製と同様に、銀ナノ粒子分散液7を調製した。
<銀ナノ粒子分散液8の調製>
還元剤を、ヒドラジン一水和物(表1では還元剤Cと表記)に変更し、かつ表1に記載の条件で調製した以外は、銀ナノ粒子分散液1の調製と同様に、銀ナノ粒子分散液8を調製した。
<銀ナノ粒子分散液9の調製>
分散剤を、ポリビニルピロリドンK15(東京化成製、固形分(不揮発成分):100質量%、酸性吸着基およびアルキレンオキサイド構造を有しない、表1では分散剤Cと表記)に変更し、かつ表1に記載の条件で調製した以外は、銀ナノ粒子分散液1の調製と同様に、銀ナノ粒子分散液9を調製した。
ただし、銀ナノ粒子分散液8および9は、粒子は反応終了時点で激しく凝集、沈降しており、限外濾過装置で精製することはできない状態であったため、遠心分離による精製を行った。
得られた銀ナノ粒子分散液1〜9の固形分の組成および銀ナノ粒子の粒度分布を、それぞれ以下の方法で評価した。
(銀ナノ粒子分散液の固形分の組成)
得られた銀ナノ粒子分散液の一部を採取し、室温で10時間真空乾燥させて、銀ナノ粒子を含む固形物を得た。得られた固形物について、熱重量分析(RIGAKU製ThermoplusTG8120)を行い、50〜500℃の重量減少分を固形分中の有機分とし、500℃での残渣をAg分とした。
(銀ナノ粒子の粒度分布)
銀ナノ粒子の平均粒子径D50および体積粒度分布における半値幅は、以下の手順で測定した。
1)ガラス板上に分散液を塗布した後、真空脱気して溶媒成分を揮発させてサンプルを得た。得られたサンプルの分散液について、測定装置JEOL JSM−7401Fを用いてSEM観察を行い、任意の300個の銀ナノ粒子の粒子径をそれぞれ測定した。
2)得られた測定データに基づいて、画像処理ソフトImage Jを用いて体積基準の粒度分布を求め、そのD50(メジアン径)を平均粒子径(体積平均粒子径)とした。また、得られた粒度分布のピークの半値幅を求めた。
なお、SEM観察では、銀ナノ粒子の表面に吸着した分散剤は観察できないことから、銀ナノ粒子の粒子径は、分散剤を含まない銀ナノ粒子の粒子径として求めた。
銀ナノ粒子分散液1〜9の組成を表1に示し、銀ナノ粒子の物性(固形分の組成および銀ナノ粒子の粒度分布)を表2に示す。
Figure 2019131435
Figure 2019131435
表2に示されるように、還元剤としてアルカノールアミン、高分子分散剤として酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤、銀アンミン錯体水溶液を用いて製造した銀ナノ粒子分散液1〜3は、銀アンミン錯体水溶液を用いずに製造した銀ナノ粒子分散液5よりも、平均粒子径D50が小さく、かつピークの半値幅が大きく、ブロードな粒度分布を有することがわかる。
また、高分子分散剤の銀化合物に対する配合量を多くすることで、体積粒度分布におけるピークの半値幅を一定以上としつつ、銀ナノ粒子の平均粒子径D50をさらに小さくしうることがわかる(銀ナノ粒子分散液1〜4の対比)。
また、還元剤として、ヒドラジン一水和物(還元剤C)を用いて製造した銀ナノ粒子分散液8、および高分子分散剤として、ポリビニルピロリドン(分散剤C)を用いて製造した銀ナノ粒子分散液9は、粒子は凝集、沈降しており、粒径D50、粒度分布半値幅を計測するためのサンプルが十分に調製できなかった。塊の一部を採取したSEM画像からは、百nmオーダーの粗大粒子が主に観測された。これらのことから、銀アンミン錯体を用い、かつ特定の高分子分散剤を用いても、アルカノールアミンよりも還元力が強い(還元反応が速い)還元剤を用いた場合は、急速な粒子生成による粗大化を抑制できないことがわかる。また、銀アンミン錯体とアルカノールアミンを用いても、特定の高分子分散剤とは異なる分散剤を用いた場合、生成される銀ナノ粒子を十分に被覆安定化できず、凝集、粗大粒子化を抑制できないことがわかる。
2.銀ナノ粒子分散液の調製・評価
<銀ナノ粒子分散液10および12の調製>
銀ナノ粒子分散液2の調製において、限外濾過をさらに繰り返して、分散液に含まれるアンモニアの含有量を表3に示されるように変更した以外は銀ナノ粒子分散液2と同様にして、銀ナノ粒子分散液10および12を得た。
<銀ナノ粒子分散液11および13の調製>
銀ナノ粒子分散液2に、アンモニアの含有量が表3に示される値となるようにアンモニアをさらに添加し、銀ナノ粒子分散液11および13を得た。
既に調製した銀ナノ粒子分散液1〜5および新たに調製した銀ナノ粒子分散液10〜13の保存安定性および塗膜の反射率、金属光沢感の均一性および色味を、以下の方法で評価した。
(保存安定性)
銀ナノ粒子分散液を密閉容器中に入れて、50℃30分間と5℃30分間のヒートサイクルを実施した後、室温で静置して、銀粒子の沈降の様子を肉眼で観察した。そして、以下の基準で評価した。
○:10日間以上沈まなかった。
△:4日〜9日後に沈降が観察された。
×:3日間のうちに沈降が観察された。
○以上を許容範囲と評価した。
(塗膜の評価)
スライドガラス上に、銀ナノ粒子分散液を滴下して、スピンコーターにて塗布した後、乾燥させて、塗膜(金属光沢層)を形成した。
(反射率)
形成した塗膜(金属光沢層)について、分光光度計U4100を用いて、450nm〜650nmの範囲で10nmおきの各波長での反射率を測定し、それらの平均値を求めた。そして、以下の基準に基づいて、反射率を評価した。
◎:上記平均値が50%以上
〇:上記平均値が50%未満40%以上
△:上記平均値が40%未満30%以上
×:上記平均値が30%未満
△以上を実用性ありと評価した。
(金属光沢感の均一性)
形成した塗膜(金属光沢層)を目視観察した。そして、金属光沢感の均一性を、以下の基準に基づいて評価した。評価基準は以下のとおりである。
〇:金属光沢の均一性が優良で、平滑な鏡面のように見える。
△:金属光沢の均一性が良好。ごく僅かに粒状感があるが実用上問題無し。
×:金属光沢の均一性劣る。粒状感や白濁して見える部分があり、実用上問題有り。
△以上を許容範囲と評価した。
(色味)
形成した塗膜(金属光沢層)について、分光光度計U4100を用いて反射率を測定し、460nm〜780nmの範囲の20nmごとの各波長の反射率の標準偏差を算出した。そして、以下の基準に基づいて、色味を評価した。
◎:反射率の標準偏差が2未満
○:反射率の標準偏差が2以上3未満
△:反射率の標準偏差が3以上4未満
×:反射率の標準偏差が4以上
△以上を許容範囲と評価した。
なお、標準偏差が小さいほど、各波長間の反射率差が少なく、反射スペクトルの形状が平坦に近くなり、所謂バルク銀のような銀色らしい銀色感を持つ。一方で、標準偏差が大きいほど、各波長間の反射率差が多く、反射スペクトルは特定波長でピークを持ち、銀色に着色感がある。
銀ナノ粒子分散液1〜5および10〜13の評価結果を表3に示す。
Figure 2019131435
表3に示されるように、還元剤としてアルカノールアミン、高分子分散剤として酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤、銀アンミン錯体水溶液を用いて製造した銀ナノ粒子分散液1〜4および10〜13は、いずれも保存安定性が良く、得られる塗膜(金属光沢層)の光輝性も良好であった。
特に、高分子分散剤の配合量を所定の範囲にすることで、反射率や色味を一層良好にしうることがわかる(分散液1〜4の対比)。
また、分散液中のアンモニアの含有量を所定の範囲にすることで、反射率や色味を一層良好にしうることがわかる(分散液2、10〜13の対比)。
これに対して、銀アンミン錯体水溶液を用いずに製造した銀ナノ粒子分散液5は、保存安定性が悪く、得られる塗膜(金属光沢層)の光輝性も低かった。
3.インクジェットインクの調製・評価
<材料の調製>
(銀ナノ粒子分散液)
銀ナノ粒子分散液1〜5を用いた。
(水分散性樹脂の調製)
ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、テレフタル酸、イソフタル酸、およびアジピン酸を、56:4:1:21:18(質量比)で反応させて得られるポリエステルポリオール(分子量2000)580質量部と、トリメチロールプロパン15質量部と、メチルエチルケトン667質量部とを、十分に撹拌溶解させた。次いで、この溶液に、イソホロンジイソシアネート300質量部を加えて、75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸105質量部と、トリエチルアミン59質量部(ジメチロールプロピオン酸に対し0.6モル)とを加えて、75℃で反応させて、NCO含量が1.0%の末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液を得た。このウレタンプレポリマーを40℃まで冷却して、水1857質量部を加え、ホモミキサーで高速撹拌し、乳化させた。この樹脂溶液を加熱減圧下、メチルエチルケトンを留去し、水分散性樹脂として、固形分濃度30質量%のポリウレタンを含む分散液を得た。得られたポリウレタンの平均粒子径D2を測定したところ、40nmであった。
(溶媒)

プロピレングリコール(PG、沸点:188℃)
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEGME、沸点:248℃)
(添加剤)
BYK−348(ビックケミー製)(界面活性剤)
<インクジェットインク1〜9の調製>
表4に示されるような組成となるように、各成分(水分散性樹脂、アンモニア、水、プロピレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、およびBYK−348)を混合した後、ADVATEC社製テフロン(「テフロン」はデュポン社の登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過して、インクジェットインク1〜9を調製した。
得られたインクジェットインク1〜9の保存安定性および画像特性を、以下の方法で評価した。
(保存安定性)
インクを密閉容器中に入れて、50℃30分間と5℃30分間のヒートサイクルを4回繰り返した後、インクの状態を観察した。また、このインクを用いて、線幅0.5ポイントの線を印刷した。そしてその線を目視にて観察して、下記の基準で評価した。
◎:銀粒子の沈降は見られない。線は、印刷開始時に全くかすれることなく、また印刷途中で途切れることもなく印刷できた。インクの保存安定性、吐出性は良好であると評価した。
〇:銀粒子の沈降は見られない。線は、印刷開始時にかすれ気味であったが、途中で途切れることなく印刷できた。インクの保存安定性、吐出性は実用レベルに達していると評価した。
△:銀粒子が沈降しているが、容器を振ると、見かけ上、再分散した。吐出評価は、線が途中で途切れてしまった。インクの保存安定性、吐出性は不良であると評価した。
×:銀粒子が沈降しており、容器を振っても再分散しない。吐出評価できず、インクの保存安定性は極めて悪いと評価した。
○以上を、許容範囲と評価した。
(画像特性)
得られたインクジェットインク1〜9を用いて、以下のようにして画像形成を行った。
(基材)
基材として、コート紙(ラミーコーポレーション、WRG3−36)を準備した。
(金属光沢層の形成)
ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録装置を用いて、基材に金属光沢層を形成した。インクジェット記録装置は、インクタンク、インク供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルターおよびピエゾ型のインクジェットヘッドを、インクが流通する上流側から下流側に向けて、この順で有していた。
インクジェットヘッドは、液滴量14pl、印字速度0.5m/sec、射出周波数10.5kHz、印字率100%となる条件で駆動して、インクの液滴を各基材に吐出して 着弾させた。着弾後、60℃で10分ほど乾燥させて、画像形成物を得た。
得られた画像形成物の反射率、金属光沢感の均一性および色味を、前述と同様の方法で評価した。インクジェットインク1〜9の組成と評価結果を、表4に示す。
Figure 2019131435
表4に示されるように、還元剤としてアルカノールアミン、高分子分散剤として酸性基およびポリアルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤、銀アンミン錯体水溶液を用いて製造した銀ナノ粒子分散液1〜4を用いたインクジェットインク1〜4および6〜9は、いずれも保存安定性が良く、得られる金属光沢層の画像特性(反射率、色味)も良好であった。
特に、高分子分散剤の配合量を所定の範囲にすることで、反射率や色味を一層良好にしうることがわかる(インクジェットインク1〜4の対比)。
また、インクジェットインク中のアンモニアの含有量を所定の範囲にすることで、反射率や色味を一層良好にしうることがわかる(インクジェットインク2、6および7の対比)。
これに対して、銀アンミン錯体水溶液を用いずに製造した銀ナノ粒子分散液5を用いたインクジェットインク5は、保存安定性が悪く、得られる金属光沢層の画像特性(反射率、色味)も悪かった。
本出願は、2017年12月26日出願の特願2017−249803に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明によれば、粗大な銀ナノ粒子が少なく、分散安定性が高い銀ナノ粒子分散液の製造方法、銀ナノ粒子分散液およびインクジェットインクおよびそれを用いた画像形成方法を提供することができる。

Claims (8)

  1. 銀アンミン錯体を含む水溶液と、酸性基および(ポリ)アルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、還元剤としてアルカノールアミンとを混合し、前記銀アンミン錯体を還元させて、銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した高分子分散剤と、水とを含む水分散液を得る工程と、
    前記銀ナノ粒子を含む水分散液を精製する工程と、を有する、
    銀ナノ粒子分散液の製造方法。
  2. 前記高分子分散剤の酸価は、5mgKOH/g以上200mgKOH/g以下である、
    請求項1に記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
  3. 前記高分子分散剤は、
    (メタ)アクリル酸、マレイン酸およびそのハーフエステルからなる群より選ばれるモノマー由来の構造単位と、
    アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸エステル、およびアルキレンオキサイド変性マレイン酸(ハーフ)エステルからなる群より選ばれるモノマーに由来する構造単位とを少なくとも含む、
    請求項1または2に記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
  4. 前記銀アンミン錯体を還元させるときの温度は、50℃以上80℃以下である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の銀ナノ粒子分散液の製造方法。
  5. 銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した、酸性基および(ポリ)アルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含む銀ナノ粒子分散液であって、
    前記アンモニアの含有量は、前記銀ナノ粒子分散液の全質量に対して1質量ppm以上1000質量ppm以下であり、
    前記銀ナノ粒子の体積換算の平均粒径D50が25nm以上70nm以下であり、かつ前記銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅が30nm以上である、
    銀ナノ粒子分散液。
  6. 銀ナノ粒子と、前記銀ナノ粒子の表面の少なくとも一部に吸着した、酸性基および(ポリ)アルキレンオキサイド基を有する高分子分散剤と、水と、アンモニアとを含むインクジェットインクであって、
    前記アンモニアの含有量は、前記インクジェットインクの全質量に対して1質量ppm以上1000質量ppm以下であり、
    前記銀ナノ粒子の体積換算の平均粒径D50が25nm以上70nm以下であり、かつ前記銀ナノ粒子の体積粒度分布におけるピークの半値幅が30nm以上である、
    インクジェットインク。
  7. 水分散性樹脂をさらに含む、
    請求項6に記載のインクジェットインク。
  8. 基材上に、請求項6または7に記載のインクジェットインクを付与して、金属光沢層を形成する工程を含む、
    画像形成方法。
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