JP2022103949A - インクセット及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質の良好な着色メタリック画像を得ることのできるインクセットを提供すること。【解決手段】金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットであって、前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い、インクセット。【選択図】なし
Description
本発明は、インクセット及び記録方法に関する。
インクジェット記録装置のインクジェットヘッドのノズルから微小なインク滴を吐出させて、記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法が知られている。インクジェット記録方法の開発は盛んであり、インクジェット記録方法を用いて光沢のある画像を形成する試みも為されている。
例えば、特許文献1には、メタリックインク及びカラーインクを用いたインクジェット記録方法が開示され、着色された金属光沢画像を形成するといった、美観のより向上した画像を得るための検討が為されている。
しかしながら、メタリックインクの上に着色インクを付着させ着色メタリック色の画像を記録する場合に、メリックインク層に着色インクがにじんで濁ったような着色メタリック色になる場合があった。
本発明に係るインクセットの一態様は、
金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットであって、
前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い。
金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットであって、
前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い。
本発明に係る記録方法の一態様は、
上記のインクセットを用いた記録方法であって、
記録媒体に前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。
上記のインクセットを用いた記録方法であって、
記録媒体に前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.インクセット
本実施形態のインクセットは、金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットである。また、本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物と着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられる。そして、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低くなっている。
本実施形態のインクセットは、金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットである。また、本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物と着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられる。そして、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低くなっている。
1.1.メタリックインク組成物
メタリックインク組成物は、金属顔料を含有する。
メタリックインク組成物は、金属顔料を含有する。
1.1.1.金属顔料
金属顔料は、金属光沢を有する画像を形成できるかぎり限定されない。金属顔料の粒子の形状は、特に限定されず、例えば、平板状、鱗片状、球状、柱状等であり得る。中でも金属光沢をより効率的に発現させる点で、金属顔料は、平板状粒子、鱗片状粒子であることがより好ましい。
金属顔料は、金属光沢を有する画像を形成できるかぎり限定されない。金属顔料の粒子の形状は、特に限定されず、例えば、平板状、鱗片状、球状、柱状等であり得る。中でも金属光沢をより効率的に発現させる点で、金属顔料は、平板状粒子、鱗片状粒子であることがより好ましい。
ここで「平板状粒子」又は「鱗片状粒子」とは、略平坦な面(X-Y平面)を有し、かつ、厚み(Z)が略均一である粒子をいう。平板状粒子又は鱗片状粒子は、例えば金属蒸着膜を破砕して作成できるため、略平坦な面と、略均一な厚みの金属の粒子として得ることができる。従って、平板状粒子又は鱗片状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZと定義することができる。
金属顔料の材質は、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等の各種の金属やそれらの合金等とすることができるが、コストの観点及び優れた金属光沢を確保する観点から、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、合金とする金属元素又は非金属元素としては、特に限定されるものではないが、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等を挙げることができ、これらの単体又はこれらの合金及びこれらの混合物の少なくとも一種が好適に用いられる。
金属又は合金層の厚さは、例えば2.0nm以上150.0nm以下が好ましい。5.0nm以上120.0nm以下がより好ましく、5.0nm以上90.0nm以下がさらに好ましい。上記範囲にすることにより、反射性、光輝性に優れ、金属顔料としての性能が高くなり、好ましくは100.0nm以下、より好ましくは90.0nm以下にすることで、見かけ比重の増加を抑え、金属顔料の分散安定性をより良好にすることができる。また、金属顔料の平均厚みを上記範囲としてもよい。平均厚みの測定は例えば下記の様に行う。金属顔料を含むインク等を希釈し、希釈液を基材に塗布して乾燥させ、乾燥させた金属顔料の厚みをAFMで測定する。測定は無作為な50点で測定し平均値をとる。
金属顔料の体積平均粒子径D50は、特に限定されないが0.05μm以上3.00μm以下が好ましく、0.10μm以上1.50μm以下がより好ましく、0.20μm以上1.00μm以下がさらに好ましい。体積平均粒子径D50は、粒子分散液をレーザー回折・散乱法を用いて測定された体積分布のメジアン径D50のことを指す。体積平均粒子径が上記範囲以上の場合、記録物の反射性・光輝性がより優れ、上記範囲以下の場合、分散安定性・吐出性がより優れ好ましい。
金属顔料の製造方法は、例えば、シート状基材面に剥離用樹脂層と金属又は合金層とが順次積層された構造からなる複合化顔料原体の金属又は合金層と剥離用樹脂層の界面を境界としてシート状基材より剥離し粉砕し微細化して平板状粒子を得る方法がある。金属又は合金層は、真空蒸着、イオンプレーティング又はスパッタリング法によって形成されることが好ましい。
複合化顔料原体における剥離用樹脂層は、金属又は合金層のアンダーコート層であるが、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、ポリビニルブチラール、アクリル酸重合体又は変性ナイロン樹脂が好ましい。
剥離用樹脂層の塗布は、一般的に用いられているグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法等により形成される。塗布・乾燥後、必要であれば、カレンダー処理により、表面の平滑化を行う。
シート状基材としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、66ナイロン、6ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型性フィルムが挙げられる。好ましいシート状基材としては、ポリエチレンテレフタレート又はその共重合体である。
金属又は合金層は、特開2005-68250号公報に例示されるように、保護層で挟まれていてもよい。該保護層としては、金属・合金層、金属酸化物層、有機膜層などが挙げられる。金属・合金層は顔料原体の金属又は合金とは異なる材料からなる金属(半金属含む)又は合金の層である。金属酸化物層は、金属(半金属含む)の酸化物の層であり、顔料原体の金属又は合金が自然酸化した膜でもよい。例えば、アルミナ層、酸化ケイ素層などが挙げられる。またセラミック層でもよい。有機膜層は、例えば樹脂層が挙げられ、上記剥離用樹脂層が保護用樹脂層として残った樹脂層でもよいし、剥離用樹脂とは別の樹脂層でもよい。
金属酸化物層の一例の酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に制限されるものではないが、ゾル-ゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシド又はその重合体から形成されることが好ましい。酸化ケイ素層は、例えばシリコンアルコキシド又はその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより形成することができる。
さらに、金属酸化膜層を形成する場合には、例えば金属アルコキシド又はその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより形成することができる。
シート状基材からの剥離処理法としては、特に限定されないが、複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法、また液体中に浸漬すると同時に超音波処理を行い、剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。
上記のようにして得られる平板状の金属顔料は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、溶剤中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。
金属顔料は、表面処理が為されていることがより好ましい。なお、メタリックインク組成物は、後述するように溶剤系の組成物であるが、混入した水や、大気中の酸素や水分と反応しにくいように、表面処理が為されていることがより好ましい。
また「溶剤系インク」とは、インクを構成する溶媒の主成分が有機溶剤であるインクのことをいう。溶剤系インクは、インクの総質量に対し、水が20質量%以下(20質量%を超えて含有しない)である。さらに10質量%以下が好ましく、1質量%以下が好ましく、0.1質量%以下が好ましい。また、インクの総質量に対し有機溶剤の含有量が10質量%以上が好ましく、40質量%以上が好ましく、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。上限は限るものではないが99質量%以下が好ましい。
なお、メタリックインク組成物は、UVインク(紫外線等の照射により硬化させて記録に用いるインク)であってもよい。
金属顔料に表面処理を施す場合には、フッ素化合物又はシラン化合物により表面処理されることがより好ましい。このようにすれば、金属顔料の粒子の表面の金属光沢がより良好に維持されるので、例えば、メタリックインク組成物の保存性を良好としたり、画像を保存した場合に光沢を長持ちさせることができる。なお、表面処理を施す場合、母粒子に上述した保護層があってもなくてもよい。
表面処理の具体的な手法としては、例えば、金属顔料粒子(母粒子)に対してフッ素化合物又はシラン化合物を作用させることが挙げられる。例えば加熱などによる作用である。
そのようなフッ素化合物としては、フッ素と、リン、硫黄、窒素から選ばれる1種以上と、を構成元素として含む化合物を好ましく用いることができ、具体的にはフッ素系ホスホン酸、フッ素系カルボン酸、フッ素系スルホン酸、及びこれらの塩等が挙げられる。これらのフッ素系化合物であれば、リン酸基、カルボキシ基、スルホン酸基等が母粒子の表面に結合することにより被膜を形成することができる。
また、フッ素化合物は、その構造の少なくとも一部にパーフルオロアルキル基(CnF2n+1)を有するものであることが好ましく、該パーフルオロアルキル基の炭素数が1以上6以下であることがより好ましい。フッ素化合物がこのような構造を有することにより、さらに光沢性及び分散性に優れた金属顔料が得られやすく、画像を記録した際に耐候性がより良好となる傾向がある。
また、フッ素化合物は、ケイ素を含有してもよく、そのような化合物は、ケイ素含有フッ素化合物と称することができるが、本明細書では、フッ素化合物に含めて扱う。
フッ素化合物としては、例えば、リン含有フッ素化合物、ケイ素含有フッ素化合物、含フッ素脂肪酸、含フッ素イソシアネート化合物などが挙げられる。光沢がより優れる点で、リン含有フッ素化合物、ケイ素含有フッ素化合物が好ましい。
リン含有フッ素化合物は、リン含有基とフッ素含有基を有する化合物である。フッ素含有基は後述するパーフルオロアルキル構造などが挙げられる。リン含有基としては、例えば、リン酸基、亜リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基などが挙げられる。
ケイ素含有フッ素化合物は、後述するケイ素含有基とフッ素含有基を有する化合物である。フッ素含有基は後述するパーフルオロアルキル構造などが挙げられる。ケイ素含有基としては、アルコキシシリル基などが挙げられる。ケイ素含有フッ素化合物を用いると、さらに光沢性及び分散性に優れた金属顔料が得られやすく、画像を記録した際に耐候性がより良好となる傾向がある。
ケイ素含有フッ素化合物として、例えばパーフルオロアルキル構造を有する含フッ素化合物としては、特に限定されないが、例えば、CF3-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3(CF2)3-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3(CF2)5-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3(CF2)5-CH2CH2-Si(OC2H5)3、CF3(CF2)7-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3(CF2)11-CH2CH2-Si(OC2H5)3、CF3(CF2)3-CH2CH2-Si(CH3)(OCH3)2、CF3(CF2)7-CH2CH2-Si(CH3)(OCH3)2、CF3(CF2)8-CH2CH2-Si(CH3)(OC2H5)2、及びCF3(CF2)8-CH2CH2-Si(C2H5)(OC2H5)2、及び1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシルトリエトキシシラン、が挙げられる。
また、上述したパーフルオロアルキル構造としては、パーフルオロアルキルエーテル構造(CnF2n+1O)を用いることもできる。よってパーフルオロアルキルエーテル構造を有するフッ素化合物を用いることもできる。パーフルオロアルキルエーテル構造を有する含フッ素シラン化合物としては、特に限定されないが、例えば、CF3O(CF2O)6-CH2CH2-Si(OC2H5)3、CF3O(C3F6O)4-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3O(C3F6O)2(CF2O)3-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3O(C3F6O)8-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3O(C4F9O)5-CH2CH2-Si(OCH3)3、CF3O(C4F9O)5-CH2CH2-Si(CH3)(OC2H5)2、CF3O(C3F6O)4-CH2CH2-Si(C2H5)(OCH3)2が挙げられる。
リン含有フッ素化合物として、例えばパーフルオロアルキル構造を有するリン含有フッ素化合物が挙げられる、パーフルオロアルキル構造としては前述又は後述する化合物が有するパーフルオロアルキル構造が挙げられる。リン含有フッ素化合物として、例えば、一般式 P(O)Rn(OH)3-nで表される化合物などが挙げられる。nは1~3の整数である。Rはパーフルオロアルキル基(パーフルオロアルキル構造)である。例えば2-(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸などが挙げられる。
またフッ素化合物としては含フッ素脂肪酸を用いてもよく、例えば、CF3-CH2CH2-COOH、CF3(CF2)3-CH2CH2-COOH、CF3(CF2)5-CH2CH2-COOH、CF3(CF2)6-CH2CH2-COOH、CF3(CF2)7-CH2CH2-COOH、及びCF3(CF2)9-CH2CH2-COOH及びこれらのエステルであってもよい。
さらに、フッ素化合物としては含フッ素イソシアネート化合物を用いてもよい。含フッ素イソシアネート化合物としては、例えば、下記式(1)で表される化学構造を有するものを用いることができる。
RfNCO ・・・(1)
ここで、式(1)中、Rfは、CF3(CF2)m-、又は、CF3(CF2)m(CH2)l-であり、mは2以上18以下の整数であり、lは1以上18以下の整数である。
RfNCO ・・・(1)
ここで、式(1)中、Rfは、CF3(CF2)m-、又は、CF3(CF2)m(CH2)l-であり、mは2以上18以下の整数であり、lは1以上18以下の整数である。
一方、シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、トリメトキシフェニルシラン、トリエトキシフェニルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シラン化合物の骨格としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、1-プロペニルメチルジクロロシラン、プロピルジメチルクロロシラン、プロピルメチルジクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、テトラデシルトリクロロシラン、3-チオシアネートプロピルトリエトキシシラン、p-トリルジメチルクロロシラン、p-トリルメチルジクロロシラン、p-トリルトリクロロシラン、p-トリルトリメトキシシラン、p-トリルトリエトキシシラン、ジ-n-プロピルジ-n-プロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジ-n-ブチルジ-n-ブチロキシシラン、ジ-sec-ブチルジ-sec-ブチロキシシラン、ジ-t-ブチルジ-t-ブチロキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチルクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルメトキシジクロロシラン、7-オクテニルジメチルクロロシラン、7-オクテニルトリクロロシラン、7-オクテニルトリメトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルジメチルクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、10-ウンデセニルジメチルクロロシラン、ウンデシルトリクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、
メチルドデシルジメトキシシラン、メチルドデシルジエトキシシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルオクタデシルジエトキシシラン、n-オクチルメチルジメトキシシラン、n-オクチルメチルジエトキシシラン、トリアコンチルジメチルクロロシラン、トリアコンチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ-n-ブチロキシシラン、メチルトリ-sec-ブチロキシシラン、メチルトリ-t-ブチロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ-n-プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチル-n-ブチロキシシラン、エチルトリ-sec-ブチロキシシラン、エチルトリ-t-ブチロキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、n-ドデシルトリエトキシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、n-ドデシルトリメトキシシラン、n-オクタデシルトリエトキシシラン、2-〔2-(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、4-〔2-(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1,3-(トリクロロシリルメチル)ヘプタコサン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルメチルジメトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメトキシシラン、ベンジルジエトキシシラン、ベンジルメチルジエトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、3-アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、6-(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、p-アミノフェニルトリメトキシシラン、p-アミノフェニルエトキシシラン、m-アミノフェニルトリメトキシシラン、m-アミノフェニルエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシシラン、ω-アミノウンデシルトリメトキシシラン、アミルトリエトキシシラン、ベンゾオキサシレピンジメチルエステル、5-(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、8-ブロモオクチルトリメトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、3-ブロモプロピルトリメトキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、
2-クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシラン、p-(クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、2-(4-クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、2-シアノエチルトリエトキシシラン、2-シアノエチルトリメトキシシラン、シアノメチルフェネチルトリエトキシシラン、3-シアノプロピルトリエトキシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリエトキシシラン、3-シクロヘキセニルトリクロロシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリクロロシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルジメチルクロロシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルメチルジクロロシシラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシルメチル)トリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロオクチルトリクロロシラン、(4-シクロオクテニル)トリクロロシラン、シクロペンチルトリクロロシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、1,1-ジエトキシ-1-シラシクロペンタ-3-エン、3-(2,4-ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、(ジメチルクロロシリル)メチル-7,7-ジメチルノルピナン、(シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(3-シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、N,N-ジエチル-3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシプロポキシ)ジフェニルケトン、3-(p-メトキシフェニル)プロピルメチルジクロロシラン、3-(p-メトキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、p-(メチルフェネチル)メチルジクロロシラン、p-(メチルフェネチル)トリクロロシラン、p-(メチルフェネチル)ジメチルクロロシラン、3-モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、1,2,3,4,7,7,-ヘキサクロロ-6-メチルジエトキシシリル-2-ノルボルネン、1,2,3,4,7,7,-ヘキサクロロ-6-トリエトキシシリル-2-ノルボルネン、3-ヨードプロピルトリメトキシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、(メルカプトメチル)メチルジエトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチル{2-(3-トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ}-3-プロピオネート、7-オクテニルトリメトキシシラン、R-N-α-フェネチル-N’-トリエトキシシリルプロピルウレア、S-N-α-フェネチル-N’-トリエトキシシリルプロピルウレア、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルメチルジメトキシシラン、フェネチルジメチルメトキシシラン、フェネチルジメトキシシラン、フェネチルジエトキシシラン、フェネチルメチルジエトキシシラン、
フェネチルジメチルエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、(3-フェニルプロピル)ジメチルクロロシラン、(3-フェニルプロピル)メチルジクロロシラン、N-フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N-(トリエトキシシリルプロピル)ダンシルアミド、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、2-(トリエトキシシリルエチル)-5-(クロロアセトキシ)ビシクロヘプタン、(S)-N-トリエトキシシリルプロピル-O-メントカルバメート、3-(トリエトキシシリルプロピル)-p-ニトロベンズアミド、3-(トリエトキシシリル)プロピルサクシニック無水物、N-〔5-(トリメトキシシリル)-2-アザ-1-オキソ-ペンチル〕カプロラクタム、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N-(トリメトキシシリルエチル)ベンジル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、フェニルビニルジエトキシシラン、3-チオシアナートプロピルトリエトキシシラン、N-{3-(トリエトキシシリル)プロピル}フタルアミド酸、1-トリメトキシシリル-2-(クロロメチル)フェニルエタン、2-(トリメトキシシリル)エチルフェニルスルホニルアジド、β-トリメトキシシリルエチル-2-ピリジン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)ピロール、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリブチルアンモニウムブロマイド、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリブチルアンモニウムクロライド、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、ビニルメチルジエトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメチルシラン、ビニルフェニルメチルクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス-t-ブトキシシラン、アダマンチルエチルトリクロロシラン、アリルフェニルトリクロロシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、3-アミノフェノキシジメチルビニルシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ベンジルメチルジクロロシラン、フェネチルジイソプロピルクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルジメチルクロロシラン、
フェネチルメチルジクロロシラン、5-(ビシクロヘプテニル)トリクロロシラン、5-(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、2-(ビシクロヘプチル)ジメチルクロロシラン、2-(ビシクロヘプチル)トリクロロシラン、1,4-ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、ブロモフェニルトリクロロシラン、3-フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、3-フェノキシプロピルトリクロロシラン、t-ブチルフェニルクロロシラン、t-ブチルフェニルメトキシシラン、t-ブチルフェニルジクロロシラン、p-(t-ブチル)フェネチルジメチルクロロシラン、p-(t-ブチル)フェネチルトリクロロシラン、1,3-(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2-シアノエチルトリクロロシラン、2-シアノエチルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、及び3-シアノプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。
メチルドデシルジメトキシシラン、メチルドデシルジエトキシシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルオクタデシルジエトキシシラン、n-オクチルメチルジメトキシシラン、n-オクチルメチルジエトキシシラン、トリアコンチルジメチルクロロシラン、トリアコンチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ-n-ブチロキシシラン、メチルトリ-sec-ブチロキシシラン、メチルトリ-t-ブチロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ-n-プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチル-n-ブチロキシシラン、エチルトリ-sec-ブチロキシシラン、エチルトリ-t-ブチロキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、n-ドデシルトリエトキシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、n-ドデシルトリメトキシシラン、n-オクタデシルトリエトキシシラン、2-〔2-(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、4-〔2-(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1,3-(トリクロロシリルメチル)ヘプタコサン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルメチルジメトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメトキシシラン、ベンジルジエトキシシラン、ベンジルメチルジエトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、3-アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、6-(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、p-アミノフェニルトリメトキシシラン、p-アミノフェニルエトキシシラン、m-アミノフェニルトリメトキシシラン、m-アミノフェニルエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシシラン、ω-アミノウンデシルトリメトキシシラン、アミルトリエトキシシラン、ベンゾオキサシレピンジメチルエステル、5-(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、8-ブロモオクチルトリメトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、3-ブロモプロピルトリメトキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、
2-クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシラン、p-(クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、2-(4-クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、2-シアノエチルトリエトキシシラン、2-シアノエチルトリメトキシシラン、シアノメチルフェネチルトリエトキシシラン、3-シアノプロピルトリエトキシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリエトキシシラン、3-シクロヘキセニルトリクロロシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルトリクロロシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルジメチルクロロシシラン、2-(3-シクロヘキセニル)エチルメチルジクロロシシラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシルメチル)トリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロオクチルトリクロロシラン、(4-シクロオクテニル)トリクロロシラン、シクロペンチルトリクロロシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、1,1-ジエトキシ-1-シラシクロペンタ-3-エン、3-(2,4-ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、(ジメチルクロロシリル)メチル-7,7-ジメチルノルピナン、(シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(3-シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、N,N-ジエチル-3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシプロポキシ)ジフェニルケトン、3-(p-メトキシフェニル)プロピルメチルジクロロシラン、3-(p-メトキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、p-(メチルフェネチル)メチルジクロロシラン、p-(メチルフェネチル)トリクロロシラン、p-(メチルフェネチル)ジメチルクロロシラン、3-モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、1,2,3,4,7,7,-ヘキサクロロ-6-メチルジエトキシシリル-2-ノルボルネン、1,2,3,4,7,7,-ヘキサクロロ-6-トリエトキシシリル-2-ノルボルネン、3-ヨードプロピルトリメトキシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、(メルカプトメチル)メチルジエトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチル{2-(3-トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ}-3-プロピオネート、7-オクテニルトリメトキシシラン、R-N-α-フェネチル-N’-トリエトキシシリルプロピルウレア、S-N-α-フェネチル-N’-トリエトキシシリルプロピルウレア、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルメチルジメトキシシラン、フェネチルジメチルメトキシシラン、フェネチルジメトキシシラン、フェネチルジエトキシシラン、フェネチルメチルジエトキシシラン、
フェネチルジメチルエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、(3-フェニルプロピル)ジメチルクロロシラン、(3-フェニルプロピル)メチルジクロロシラン、N-フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N-(トリエトキシシリルプロピル)ダンシルアミド、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、2-(トリエトキシシリルエチル)-5-(クロロアセトキシ)ビシクロヘプタン、(S)-N-トリエトキシシリルプロピル-O-メントカルバメート、3-(トリエトキシシリルプロピル)-p-ニトロベンズアミド、3-(トリエトキシシリル)プロピルサクシニック無水物、N-〔5-(トリメトキシシリル)-2-アザ-1-オキソ-ペンチル〕カプロラクタム、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N-(トリメトキシシリルエチル)ベンジル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、フェニルビニルジエトキシシラン、3-チオシアナートプロピルトリエトキシシラン、N-{3-(トリエトキシシリル)プロピル}フタルアミド酸、1-トリメトキシシリル-2-(クロロメチル)フェニルエタン、2-(トリメトキシシリル)エチルフェニルスルホニルアジド、β-トリメトキシシリルエチル-2-ピリジン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)ピロール、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリブチルアンモニウムブロマイド、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリブチルアンモニウムクロライド、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、ビニルメチルジエトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメチルシラン、ビニルフェニルメチルクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス-t-ブトキシシラン、アダマンチルエチルトリクロロシラン、アリルフェニルトリクロロシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、3-アミノフェノキシジメチルビニルシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ベンジルメチルジクロロシラン、フェネチルジイソプロピルクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルジメチルクロロシラン、
フェネチルメチルジクロロシラン、5-(ビシクロヘプテニル)トリクロロシラン、5-(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、2-(ビシクロヘプチル)ジメチルクロロシラン、2-(ビシクロヘプチル)トリクロロシラン、1,4-ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、ブロモフェニルトリクロロシラン、3-フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、3-フェノキシプロピルトリクロロシラン、t-ブチルフェニルクロロシラン、t-ブチルフェニルメトキシシラン、t-ブチルフェニルジクロロシラン、p-(t-ブチル)フェネチルジメチルクロロシラン、p-(t-ブチル)フェネチルトリクロロシラン、1,3-(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2-シアノエチルトリクロロシラン、2-シアノエチルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、3-シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3-シアノプロピルメチルジクロロシラン、及び3-シアノプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。
このようなフッ素化合物やシラン化合物を用いて母粒子を表面処理することにより、被膜を形成することができ、さらに光沢の良好な画像を形成することができる。なお、上記フッ素化合物及びシラン化合物から2種以上を選択して表面処理を行ってもよい。
金属顔料のメタリックインク組成物中の濃度は、0.1質量%以上10.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上8.0質量%以下、さらに好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下である。
1.1.2.有機溶剤
メタリックインク組成物は、溶剤系インクであり、有機溶剤を含有する。メタリックインク組成物は、溶剤系インクであることから、水の含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましく、水を含有しないことが殊更好ましい。有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、グリコールエーテル系溶剤が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
R1O-(R2O)m-R3 ・・・(2)
(式(2)中、R1は水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基であり、R2は炭素数2以上4以下のアルキレン基であり、R3は水素原子、アセチル基、又は炭素数1以上6以下のアルキル基である。ただし、R1とR3の少なくとも一方は炭素数1以上6以下のアルキル基である。mは1以上7以下の整数である。)
メタリックインク組成物は、溶剤系インクであり、有機溶剤を含有する。メタリックインク組成物は、溶剤系インクであることから、水の含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましく、水を含有しないことが殊更好ましい。有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、グリコールエーテル系溶剤が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
R1O-(R2O)m-R3 ・・・(2)
(式(2)中、R1は水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基であり、R2は炭素数2以上4以下のアルキレン基であり、R3は水素原子、アセチル基、又は炭素数1以上6以下のアルキル基である。ただし、R1とR3の少なくとも一方は炭素数1以上6以下のアルキル基である。mは1以上7以下の整数である。)
上記一般式(2)で示される化合物の具体例としては、メチルグリコール(エチレングリコールモノメチルエーテル:EGMME)、メチルジグリコール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル:DEGMME)、メチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノメチルエーテル:TEGMME)、イソプロピルグリコール(エチレングリコールモノイソプロピルエーテル:EGMiPE)、イソプロピルジグリコール(ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル:DEGMiPE)、ブチルグリコール(エチレングリコールモノブチルエーテル:EGMBE)、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル:DEGMBE)、ブチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノブチルエーテル:TEGMBE)、イソブチルグリコール(エチレングリコールモノイソブチルエーテル:EGMiBE)、イソブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル:DEGMiBE)、ヘキシルグリコール(エチレングリコールモノヘキシルエーテル:EGMHE)、ヘキシルジグリコール(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル:DEGMHE)、メチルプロピレングリコール(プロピレングリコールモノメチルエーテル:PGMME)、メチルプロピレンジグリコール(ジプロピレングリコールモノメチルエーテル:DPGMME)、メチルプロピレントリグリコール(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル:DPGMME)、プロピルプロピレングリコール(プロピレングリコールモノプロピルエーテル:PGMPE)、プロピルプロピレンジグリコール(ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル:DPGMPE)、ブチルプロピレングリコール(プロピレングリコールモノブチルエーテル:PGMBE)、ブチルプロピレンジグリコール(ジプロピレングリコールモノブチルエーテル:DPGMBE)、ブチルプロピレントリグリコール(トリプロピレングリコールモノブチルエーテル:TPGMBE)等のグリコールモノエーテル、ジメチルグリコール(エチレングリコールジメチルエーテル:EGDME)、ジメチルジグリコール(ジエチレングリコールジメチルエーテル:DEGDME)、ジメチルトリグリコール(トリエチレングリコールジメチルエーテル:TEGDME)、メチルエチルジグリコール(ジエチレングリコールエチルメチルエーテル:DEGEME)、ジエチルジグリコール(ジエチレングリコールジエチルエーテル:DEGDEE)、ジブチルジグリコール(ジエチレングリコールジブチルエーテル:DEGDBE)、ジメチルプロピレンジグリコール(ジプロピレングリコールジメチルエーテル:DPGDME)等のグリコールジエーテルが挙げられる。
また、上記式(2)においてR2又はR3、特にR3が、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基であるものが、特に印刷ムラ、光沢、ドットサイズが一層優れる点で好ましい。また、印刷物の乾燥性及び光沢性の観点から、前記一般式(2)におけるR1及びR3のいずれもアルキル基である、グリコールジエーテルであることが好ましい。一方、インクの濡れ広がりに優れる点で、一方が水素であり他方がアルキル基であるグリコールモノエーテルが好ましい。また印刷物の乾燥性及び印字安定性の観点から、前記一般式(2)におけるR2の炭素数が2又は3が好ましく、2であるエチレングリコール(モノ又はジ)エーテルであることが好ましい。
メタリックインク組成物は、グリコールエーテル系溶剤の1種であるやアルキレングリコールエーテルエステル類を含有することも好ましい。
アルキレングリコールエーテルエステル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、等のグリコールジエステル類が挙げられる。
メタリックインク組成物は、ラクトンを含有することも好ましい。環状ラクトンを含有することにより、低吸収性記録媒体(例えば、塩化ビニル系樹脂)の一部を溶解して記録媒体の内部にインク組成物を浸透させることができる。このように記録媒体の内部にインク組成物が浸透することで、記録媒体上に記録した画像の耐擦性を向上させることができる。
なお「ラクトン」とは、環内にエステル基(-CO-O-)を有する環状化合物の総称をいう。ラクトンとしては、上記定義に含まれるものであれば特に制限されないが、炭素数2以上9以下のラクトンであることが好ましい。このようなラクトンの具体例としては、α-エチルラクトン、α-アセトラクトン、β-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、ζ-エナンチオラクトン、η-カプリロラクトン、γ-バレロラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ノナラクトン、β-メチル-δ-バレロラクトン、2-ブチル-2-エチルプロピオラクトン、α,α-ジエチルプロピオラクトン等が挙げられるが、これらの中でもγ-ブチロラクトンが特に好ましい。上記例示したラクトンは、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
メタリックインク組成物は、さらにその他の溶剤として上記で例示した化合物以外の、エステル類、ケトン類、アルコール類、アミド類、アルカンジオール類、ピロリドン類等の溶剤を含有してもよい。
メタリックインク組成物における有機溶剤の合計の含有量は、組成物の全質量を100.0質量%としたときに、70.0質量%以上が好ましく、80.0質量%以上がより好ましく、90.0質量%以上が更に好ましく、95.0質量%以上が特に好ましく、上限は99.5質量%以下が好ましく、99.0質量%以下がより好ましい。
1.1.3.その他の成分
メタリックインク組成物は、以下の成分を含有してもよい。
メタリックインク組成物は、以下の成分を含有してもよい。
(界面活性剤)
メタリックインク組成物は、表面張力を低下させて記録媒体との濡れ性を向上させるなどの観点から、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を含有してもよい。
メタリックインク組成物は、表面張力を低下させて記録媒体との濡れ性を向上させるなどの観点から、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を含有してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK-315、315N、347、348、BYK-UV3500、3510、3530、3570(いずれもビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-340(ビックケミー・ジャパン社製)、メガファックF-251、430、477、552、553、554、556、557、559、562、563、565、メガファックR-40等のメガファックシリーズ(DIC株式会社製)、サーフロンS-242、243、386、420、431、611、647、651、656、658、693等のサーフロンシリーズ(AGCセイケミカル社製)、フタージェンド251、208M、212M、215M、250、209F、222F、245F、208G、218GL、240G、212P、220P、228P、FTX-218、DFX-18等のフタージェントシリーズ(ネオス社製)、等が挙げられる。
また、ポリオキシエチレン誘導体としては、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることが好ましい。具体例としては、サーフィノール82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィンSTG、E1010(いずれ
も日信化学株式会社製)、ニッサンノニオンA-10R、A-13R(いずれも日油株式会社製)、フローレンTG-740W、D-90(共栄社化学株式会社製)、ノイゲンCX-100(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
も日信化学株式会社製)、ニッサンノニオンA-10R、A-13R(いずれも日油株式会社製)、フローレンTG-740W、D-90(共栄社化学株式会社製)、ノイゲンCX-100(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤を含有してもよい。アセチレングリコール系界面活性剤及びポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体等の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、2,4-ジメチル-5-ヘキシン-3-オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学工業株式会社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG(以上、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK-347、BYK-348(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。さらに、メタリックインク組成物には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。
また、界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤及びポリシロキサン系界面活性剤は、塗布対象への濡れ性を高めたり浸透性を高めることができる。アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、2,4-ジメチル-5-ヘキシン-3-オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学工業株式会社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG(以上、Air Productsand Chemicals Inc.製)が挙げられる。ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK-347、BYK-348(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。さらに、水系塗料組成物には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を添加することもできる。そのような界面活性剤としては、Disperbyk102(ビックケミー社製)、ディスパロンDA-325(楠本化成株式会社製)等が挙げられる。
メタリックインク組成物に界面活性剤を用いる場合、組成物中における界面活性剤の含有量は、好ましくは0.05質量%以上3質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上2質量%以下である。
(樹脂)
メタリックインク組成物は、上述のメタリック顔料を記録媒体に定着させるための樹脂(以下、「定着樹脂」ともいう。)を含有してもよい。
メタリックインク組成物は、上述のメタリック顔料を記録媒体に定着させるための樹脂(以下、「定着樹脂」ともいう。)を含有してもよい。
定着樹脂としては、アクリル樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロースアセテートブチレート等の繊維系樹脂、ビニルトルエン-α-メチルスチレン共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、アクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。これらの定着樹脂を含有することにより、記録媒体への定着性を向上でき、また耐擦性も向上する。
メタリックインク組成物中における定着樹脂の固形分含有量は、好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。定着樹脂の含有量が前記範囲であると、低吸収性記録媒体に対して優れた定着性が得られる。
アクリル樹脂としては、従来公知の重合性モノマーからなる共重合体を使用することができる。重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノn-ブチル、フマル酸モノn-ブチル、イタコン酸モノn-ブチル等のカルボキシ基含有モノマーの他、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類、アミド基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、水酸基含有アリル化合物、三級アミノ基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー等を単独又は複数組み合わせて用いることができる。アクリル樹脂はアクリルモノマーと他のモノマーとの共重合体でもよく、例えばスチレンアクリル樹脂でもよい。好ましくはアクリルモノマーを単量体の90質量%以上用いたアクリル樹脂であり、95質量%以上がより好ましく、99質量%以上が更に好ましい。
上記のアクリル樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えばアクリペットMF(商品名、三菱レイヨン社製、アクリル樹脂)、スミペックスLG(商品名、住友化学社製、アクリル樹脂)、パラロイドBシリーズ(商品名、ローム・アンド・ハース社製、アクリル樹脂)、パラペットG-1000P(商品名、クラレ社製、アクリル樹脂)、UC-3000(商品名、東亞合成株式会社製、アクリル樹脂)などが挙げられる。なお、本発明において、アクリルモノマーは(メタ)アクリルモノマーを含み、例えば、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味するものとし、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味するものとする。
メタリックインク組成物が、アクリル系樹脂を含有する場合、より定着性の良好な画像を形成することができる。
塩化ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニルと、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、マレイン酸、ビニルアルコール等の他のモノマーとの共重合体が挙げられるが、これらの中でも塩化ビニル及び酢酸ビニルに由来する構成単位を含む共重合体(以下、「
塩酢ビ共重合体」ともいう。)が好ましく、ガラス転移温度が60~80℃である塩酢ビ共重合体がより好ましい。
塩酢ビ共重合体」ともいう。)が好ましく、ガラス転移温度が60~80℃である塩酢ビ共重合体がより好ましい。
塩酢ビ共重合体は、常法によって得ることができ、例えば懸濁重合によって得ることができる。具体的には、重合器内に水と分散剤と重合開始剤を仕込み、脱気した後、塩化ビニル及び酢酸ビニルを圧入し懸濁重合を行うか、塩化ビニルの一部と酢酸ビニルを圧入して反応をスタートさせ、残りの塩化ビニルを反応中に圧入しながら懸濁重合を行うことができる。
塩酢ビ共重合体は、その構成として、塩化ビニル単位を70~90質量%含有することが好ましい。上記範囲であれば、インク組成物中に安定して溶解するため長期の保存安定性に優れる。さらには、吐出安定性に優れ、記録媒体に対して優れた定着性を得ることが
できる。
できる。
また、塩酢ビ共重合体は、塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位とともに必要に応じて、その他の構成単位を備えていても良く、例えばカルボン酸単位、ビニルアルコール単位、ヒドロキシアルキルアクリレート単位が挙げられ、とりわけビニルアルコール単位が好ましく挙げられる。前述の各単位に対応する単量体を用いることで得ることができる。カルボン酸単位を与える単量体の具体例としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。ヒドロキシアルキルアクリレート単位を与える単量体の具体例としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。これらの単量体の含有量は、本発明の効果を損なわない限り限定されないが、例えば単量体全量の15質量%以下の範囲で共重合させることができる。
また、塩酢ビ共重合体は市販されているものを用いてもよく、例えば、ソルバインCN、ソルバインCNL、ソルバインC5R、ソルバインTA5R、ソルバインCL、ソルバインCLL(以上、日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。
これらの樹脂の平均重合度は、特に限定されないが、好ましくは150~1100、より好ましくは200~750である。これらの樹脂の平均重合度が上記の範囲である場合、メタリックインク組成物中に安定して溶解するため、長期の保存安定性に優れる。さらには、吐出安定性に優れ、記録媒体に対して優れた定着性を得ることができる。なお、これらの樹脂の平均重合度は、比粘度を測定し、これから算出されるものであり、「JIS K6720-2」に記載の平均重合度算出方法に準じて求めることができる。
また、これらの樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは10000~50000、より好ましくは12000~42000である。なお、数平均分子量は、GPCによって測定することが可能であり、ポリスチレン換算とした相対値として求めることができる。
(その他)
メタリックインク組成物は、上記の成分の他にも、必要に応じて、キレート剤、防腐剤、粘度調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、及び防黴剤など、所定の性能を付与するための物質を含有してもよい。
メタリックインク組成物は、上記の成分の他にも、必要に応じて、キレート剤、防腐剤、粘度調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、及び防黴剤など、所定の性能を付与するための物質を含有してもよい。
メタリックインク組成物の20℃における粘度は、好ましくは2mPa・s以上15mPa・s以下である。メタリックインク組成物の20℃における粘度が前記範囲内にあると、ノズルからメタリックインク組成物が適量吐出され、メタリックインク組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、インクジェット記録装置に好適に使用することができる。
メタリックインク組成物は、上記した各成分を適宜の順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。
1.2.着色インク組成物
着色インク組成物は、色材を含む溶剤系のインク組成物である。
着色インク組成物は、色材を含む溶剤系のインク組成物である。
1.2.1.色材
着色インク組成物に含有される色材は、メタリックインク組成物により形成される画像を着色メタリック画像として着色する着色色材である。「着色色材」とは、メタリックインクによるメタリック色以外の色を着色するための色材である。有彩色や、白から灰色を経て黒に至る系列の色(無彩色)などが挙げられる。すなわち、着色インク組成物は、有彩色色材及び無彩色色材から選ばれる色材を含有することができる。
着色インク組成物に含有される色材は、メタリックインク組成物により形成される画像を着色メタリック画像として着色する着色色材である。「着色色材」とは、メタリックインクによるメタリック色以外の色を着色するための色材である。有彩色や、白から灰色を経て黒に至る系列の色(無彩色)などが挙げられる。すなわち、着色インク組成物は、有彩色色材及び無彩色色材から選ばれる色材を含有することができる。
着色色材としては、顔料、染料のいずれも用いることができるが、耐光性、耐候性、耐ガス性等の保存安定性の観点から有機顔料であることが好ましい。着色インク組成物としては、例えばプロセスカラーインクと呼ばれるシアンインク、イエローインク、マゼンタインク、ブラックインクや、特色インク等と呼ばれるオレンジインク、グリーンインク、レッドインク、ブルーインク等、さらにはライトインク等と呼ばれる色材濃度の低いインクの態様を例示できる。
着色顔料としては、具体的には、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(たとえば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。上記顔料は1種単独でも、2種以上併用して用いることもできる。より具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、2、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、16、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、73、74、75、81、83(ジスアゾイエローHR)、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、129、138、139、150、153、154,155、180、185、213、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、7、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、209、219、C.I.ピグメントヴァイオレット19、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、22、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が使用できる。なお、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても使用できる。
着色インク組成物において、着色色材として顔料を使用する場合には、該顔料を分散するための分散剤を含有するものが好ましい。分散剤は、この種の顔料インクに使用可能であるものを特に制限なく用いることができ、例えば、カチオン性分散剤、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤や界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸-アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル-アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸-アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-アクリル酸-アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン-メタクリル酸-アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン-α-メチルスチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-α-メチルスチレン-アクリル酸-アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン-マレイン酸共重合体、酢酸ビニル-エチレン共重合体、酢酸ビニル-脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル-マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル-クロトン酸共重合体、酢酸ビニル-アクリル酸共重合体等が挙げられる。
ノニオン性分散剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
分散剤としての界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等のノニオン性界面活性剤、が挙げられる。特に、顔料の分散安定性を高める観点から、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体を用いることが好ましい。
色材として染料を用いてもよく、そのような染料としては、水溶解系として酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料、水分散系として分散染料、油溶染料、昇華型染料等を挙げることができる。
上記例示した色材は、好適な色材の例であり、これらによって本発明が限定されるものではない。これらの色材は一種又は二種以上を用いてよいし、顔料と染料とを併用しても構わない。
着色インク組成物における色材の含有量は、適宜調整することができるが、好ましくは0.10質量%以上20.0質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上15.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上10.0質量%以下である。さらには1.5質量%以上5.0質量%以下が好ましい。
1.2.2.有機溶剤
着色インク組成物は、溶剤系インクであり、有機溶剤を含有する。着色インク組成物は、溶剤系インクであることから、水の含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましく、水を含有しないことが殊更好ましい。有機溶剤は、上述のメタリックインク組成物の項の「1.1.2.有機溶剤」で述べたと同様であるので、同項の「メタリックインク組成物」を「着色インク組成物」と読み替えることにより説明される。
着色インク組成物は、溶剤系インクであり、有機溶剤を含有する。着色インク組成物は、溶剤系インクであることから、水の含有量は1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましく、水を含有しないことが殊更好ましい。有機溶剤は、上述のメタリックインク組成物の項の「1.1.2.有機溶剤」で述べたと同様であるので、同項の「メタリックインク組成物」を「着色インク組成物」と読み替えることにより説明される。
1.2.3.その他の成分
着色インク組成物は、上述のメタリックインク組成物の項の「1.1.3.その他の成分」で例示した成分を含有してもよい。その成分は、「1.1.3.その他の成分」で述べたと同様であるので、同項の「メタリックインク組成物」を「着色インク組成物」と読み替えることにより説明される。
着色インク組成物は、上述のメタリックインク組成物の項の「1.1.3.その他の成分」で例示した成分を含有してもよい。その成分は、「1.1.3.その他の成分」で述べたと同様であるので、同項の「メタリックインク組成物」を「着色インク組成物」と読み替えることにより説明される。
着色インク組成物は、上記した各成分を適宜の順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。
着色インク組成物の20℃における粘度は、好ましくは2mPa・s以上15mPa・s以下である。メタリックインク組成物の20℃における粘度が前記範囲内にあると、ノズルからメタリックインク組成物が適量吐出され、メタリックインク組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、インクジェット記録装置に好適に使用することができる。
1.3.溶剤組成の標準沸点
本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低く設計される。
本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低く設計される。
ここで有機溶剤組成の標準沸点とは、インク組成物に含まれる有機溶剤の合計量を100.0質量%としたときの、各有機溶剤の標準沸点の値を含有量比で加重平均したものである。すなわち、インク組成物に含まれる有機溶剤が1種の化合物のみである場合には、有機溶剤組成の標準沸点とは、当該化合物の標準沸点である。また、インク組成物に含まれる有機溶剤が複数種の化合物である場合には、有機溶剤組成の標準沸点とは、各化合物の標準沸点の値を、有機溶剤の全量のうちの各化合物の占める割合に応じて加重平均した値を指す。なお、標準沸点の単位は「℃」とする。
メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低くすることにより、メタリックインク組成物のほうが着色インク組成物よりも速く乾燥することになる。これにより、例えば、メタリックインク組成物と着色インク組成物が記録媒体の同一領域に付着した場合、メタリックインク組成物の乾燥が早いので、メタリックインク組成物に含まれる成分が、着色インク組成物に含まれる成分に与える影響を少なくすることができ、混合に起因したにじみも抑制することができる。
例えば、メタリックインク組成物が付着した領域に着色インク組成物を付着させる場合、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点と同じ場合に比べて、メタリックインク組成物の乾燥が早いので、各インク組成物の成分が相手のインク組成物の成分により凝集、分離、再溶解などすることが抑制され、画像の金属光沢感や発色の低下を生じにくくすることができる。またこの場合、メタリックインク組成物の乾燥性が優れる結果、着色インク組成物が付着までにメタリックインク組成物を充分乾燥させやすい。
メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点は、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも5.0℃以上低いことがより好ましく、7.0℃以上低いことがさらに好ましく、10.0℃以上低いことが特に好ましい。このようにすることで、得られる着色メタリック画像の画質をさらに向上することができる。
また、乾燥性を高める点では、有機溶剤組成の標準沸点は、いずれのインク組成物においても低いほど好ましい。例えば、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点は、200.0℃以下であることが好ましく、195.0℃以下であることがより好ましく、190.0℃以下であることがさらに好ましい。同様に、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点は、205.0℃以下であることが好ましく、200.0℃以下であることがより好ましく、195.0℃以下であることがさらに好ましい。
有機溶剤組成の標準沸点の下限は、特に限定されないが、インク組成物の保存安定性等の点から、150.0℃以上であることが好ましく、155.0℃以上であることがより好ましく、160.0℃以上であることがさらに好ましい。
1.4.その他のインク組成物
本実施形態のインクセットは、有機溶剤組成の標準沸点の関係を満たす上記のメタリックインク組成物及び着色インク組成物を含む限り、その他のインク組成物を含んでもよい。インクセットは、例えば、有機溶剤組成の標準沸点とは無関係に、上述の着色インク組成物をさらに含んでもよく、クリアインク組成物を含んでもよい。
本実施形態のインクセットは、有機溶剤組成の標準沸点の関係を満たす上記のメタリックインク組成物及び着色インク組成物を含む限り、その他のインク組成物を含んでもよい。インクセットは、例えば、有機溶剤組成の標準沸点とは無関係に、上述の着色インク組成物をさらに含んでもよく、クリアインク組成物を含んでもよい。
1.5.インクセットの用途
本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物及び着色インク組成物がインクジェットインクとし、インクジェット記録方法に用いられてもよい。
本実施形態のインクセットは、メタリックインク組成物及び着色インク組成物がインクジェットインクとし、インクジェット記録方法に用いられてもよい。
1.6.作用効果
本実施形態のインクセットによれば、メタリックインク組成物の乾燥が着色インク組成物の乾燥よりも相対的に速いので、にじみ等が少なくメタリック感や発色性の良好な画質の画像を得ることができる。
本実施形態のインクセットによれば、メタリックインク組成物の乾燥が着色インク組成物の乾燥よりも相対的に速いので、にじみ等が少なくメタリック感や発色性の良好な画質の画像を得ることができる。
2.記録方法
本実施形態に係る記録方法は、上述のインクセットを用いた記録方法であって、記録媒体にメタリックインク組成物及び着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。すなわち、本実施形態に係る記録方法は、記録媒体にメタリックインク組成物を付着させるメタリックインク付着工程と、記録媒体にメタリックインク組成物及び着色インク組成物を付着させる着色インク付着工程と、を備える。
本実施形態に係る記録方法は、上述のインクセットを用いた記録方法であって、記録媒体にメタリックインク組成物及び着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。すなわち、本実施形態に係る記録方法は、記録媒体にメタリックインク組成物を付着させるメタリックインク付着工程と、記録媒体にメタリックインク組成物及び着色インク組成物を付着させる着色インク付着工程と、を備える。
この記録方法によれば、メタリックインク組成物の乾燥が着色インク組成物の乾燥よりも相対的に速いので、にじみ等の少ない良好な画質の画像を形成することができる。
2.1.記録媒体
本実施形態の記録方法で用いる記録媒体としては、特に制限はなく、例えば、普通紙、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙)、ガラス、塩ビ等のプラスチックフィルム、基材にプラスチックや受容層をコーティングしたフィルム、金属、プリント配線基板等の種々の記録媒体を用いることができる。記録媒体がインク受容層を有している場合は、熱ダメージを与えにくいという観点から、記録媒体を非加熱で印刷することが好ましい。一方、記録媒体がインク受容層を有していない場合は、乾燥速度を高め、高光沢が得られるという観点から、記録媒体を加熱して記録を行うことが好ましい。
本実施形態の記録方法で用いる記録媒体としては、特に制限はなく、例えば、普通紙、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙)、ガラス、塩ビ等のプラスチックフィルム、基材にプラスチックや受容層をコーティングしたフィルム、金属、プリント配線基板等の種々の記録媒体を用いることができる。記録媒体がインク受容層を有している場合は、熱ダメージを与えにくいという観点から、記録媒体を非加熱で印刷することが好ましい。一方、記録媒体がインク受容層を有していない場合は、乾燥速度を高め、高光沢が得られるという観点から、記録媒体を加熱して記録を行うことが好ましい。
2.2.メタリックインク付着工程
メタリックインク付着工程は、記録媒体にメタリックインク組成物を付着させる。メタリックインク組成物を記録媒体に付着させる方法としては、インクジェット法、塗布による方法、各種のスプレーを用いて記録媒体に塗布する方法、メタリックインク組成物に記録媒体を浸漬させて塗布する方法、メタリックインク組成物を刷毛等により記録媒体に塗布する方法等の非接触式及び接触式のいずれか又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。
メタリックインク付着工程は、記録媒体にメタリックインク組成物を付着させる。メタリックインク組成物を記録媒体に付着させる方法としては、インクジェット法、塗布による方法、各種のスプレーを用いて記録媒体に塗布する方法、メタリックインク組成物に記録媒体を浸漬させて塗布する方法、メタリックインク組成物を刷毛等により記録媒体に塗布する方法等の非接触式及び接触式のいずれか又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。
メタリックインク組成物が、インクジェット法によって記録媒体に付着される場合、所定の画像を効率的に記録媒体に形成することが容易である。また、このようにすれば、小型の装置で少量多種類の印刷を効率よく行うことができる。
2.3.着色インク付着工程
記録媒体に着色インク組成物を付着させる。着色インク組成物を記録媒体に付着させる方法としては、インクジェット法、塗布による方法、各種のスプレーを用いて記録媒体に塗布する方法、着色インク組成物に記録媒体を浸漬させて塗布する方法、着色インク組成物を刷毛等により記録媒体に塗布する方法等の非接触式及び接触式のいずれか又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。
記録媒体に着色インク組成物を付着させる。着色インク組成物を記録媒体に付着させる方法としては、インクジェット法、塗布による方法、各種のスプレーを用いて記録媒体に塗布する方法、着色インク組成物に記録媒体を浸漬させて塗布する方法、着色インク組成物を刷毛等により記録媒体に塗布する方法等の非接触式及び接触式のいずれか又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。
着色インク組成物が、インクジェット法によって記録媒体に付着される場合、所定の画像を効率的に記録媒体に形成することが容易である。また、このようにすれば、小型の装置で少量多種類の印刷を効率よく行うことができる。
2.4.工程の順序等
メタリックインク付着工程は、着色インク付着工程よりも先に行われることが好ましい。本実施形態のインクセットでは、上述の通り、メタリックインク組成物の乾燥速度が着色インク組成物の乾燥速度よりも高い。そのため、メタリックインク組成物を記録媒体の特定の領域に付着させた後に、その領域に着色インク組成物を付着させた場合に、メタリックインク組成物の乾燥が早いことにより、液相における両者の混合が抑制されるとともに、着色インク組成物の成分の凝集も抑制される。これにより、にじみがより少なく、メタリック感がより良好な、着色メタリック画像を形成することができる。
メタリックインク付着工程は、着色インク付着工程よりも先に行われることが好ましい。本実施形態のインクセットでは、上述の通り、メタリックインク組成物の乾燥速度が着色インク組成物の乾燥速度よりも高い。そのため、メタリックインク組成物を記録媒体の特定の領域に付着させた後に、その領域に着色インク組成物を付着させた場合に、メタリックインク組成物の乾燥が早いことにより、液相における両者の混合が抑制されるとともに、着色インク組成物の成分の凝集も抑制される。これにより、にじみがより少なく、メタリック感がより良好な、着色メタリック画像を形成することができる。
各工程をインクジェット法により行う場合は、プリンターのインクジェットヘッドから、記録媒体に対してインク組成物のインク滴(液滴)を付着させる。このとき、インク滴を、所定のタイミングで間欠的に、かつ所定の質量で吐出させることにより、記録媒体にインク滴を付着させ、所望の画像、文字、模様、色彩などのデザインが形成(記録)される。
インクジェット法によるインク組成物の付着は、シリアル型のインクジェットヘッドを搭載したシリアル型記録装置によっても、ライン型のインクジェットヘッドを搭載したライン型の記録装置によっても行うことができる。
2.5.その他の工程
本実施形態の記録方法は、上述のメタリックインク付着工程、着色インク付着工程の他に、加熱した記録媒体にインクを付着させる一次乾燥工程、インクの付着後に記録媒体を加熱する二次乾燥工程、ラミネート工程等を備えてもよく、これらの工程は複数回行われてもよい。
本実施形態の記録方法は、上述のメタリックインク付着工程、着色インク付着工程の他に、加熱した記録媒体にインクを付着させる一次乾燥工程、インクの付着後に記録媒体を加熱する二次乾燥工程、ラミネート工程等を備えてもよく、これらの工程は複数回行われてもよい。
2.6.記録装置
図1は、本発明の記録方法に用いることができるインクジェット記録装置の一例の構成
を示す模式断面図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、インクジェ
ットヘッド2と、IRヒーター3と、プラテン及びプラテンヒーター4と、加熱ヒーター
5と、冷却ファン6と、プレヒーター7と、送風ファン8とを備える。インクジェット記
録装置1は、図示しない制御部CONTにより、インクジェット記録装置1における全体
の動作が制御される。図1の記録装置の例は、ラインプリンターの例であり、搬送方向X
に記録媒体10が搬送されながら、インクジェットヘッド2からインクを吐出して記録が
行われる。プラテンヒーター4、プレヒーター7、送風ファン8、IRヒーター3などに
より一次乾燥が行われ、加熱ヒーター5により二次乾燥が行われる。
図1は、本発明の記録方法に用いることができるインクジェット記録装置の一例の構成
を示す模式断面図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、インクジェ
ットヘッド2と、IRヒーター3と、プラテン及びプラテンヒーター4と、加熱ヒーター
5と、冷却ファン6と、プレヒーター7と、送風ファン8とを備える。インクジェット記
録装置1は、図示しない制御部CONTにより、インクジェット記録装置1における全体
の動作が制御される。図1の記録装置の例は、ラインプリンターの例であり、搬送方向X
に記録媒体10が搬送されながら、インクジェットヘッド2からインクを吐出して記録が
行われる。プラテンヒーター4、プレヒーター7、送風ファン8、IRヒーター3などに
より一次乾燥が行われ、加熱ヒーター5により二次乾燥が行われる。
3.実施例及び比較例
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下、「部」「%」は、特に記載のない限り、質量基準である。なお評価は、特に断りが無い場合は、温度25.0℃、相対湿度40.0%の環境下で行った。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下、「部」「%」は、特に記載のない限り、質量基準である。なお評価は、特に断りが無い場合は、温度25.0℃、相対湿度40.0%の環境下で行った。
3.1.メタリックインク組成物の製造
厚さ20μmのPET基材上に、アセトンに可溶化させた樹脂をロールコーターを用いてコーティングした。コーティング後、5m/sの速度でアルミニウム真空蒸着機に搬送し、4×10-3kPaの圧力下、厚さ20nmのアルミニウム層を樹脂/PET基材上に形成した。作製したアルミニウム/樹脂/PET基材をアセトン槽内に浸漬し、40kHzの超音波を照射し、アルミニウム顔料をPET基材から剥離した。次いで、遠心分離機にてアセトンを除去後、ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGDEE)を適当量添加し粉砕加工を施しアルミニウム顔料濃度5質量%のアルミニウム顔料懸濁液を得た。
厚さ20μmのPET基材上に、アセトンに可溶化させた樹脂をロールコーターを用いてコーティングした。コーティング後、5m/sの速度でアルミニウム真空蒸着機に搬送し、4×10-3kPaの圧力下、厚さ20nmのアルミニウム層を樹脂/PET基材上に形成した。作製したアルミニウム/樹脂/PET基材をアセトン槽内に浸漬し、40kHzの超音波を照射し、アルミニウム顔料をPET基材から剥離した。次いで、遠心分離機にてアセトンを除去後、ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGDEE)を適当量添加し粉砕加工を施しアルミニウム顔料濃度5質量%のアルミニウム顔料懸濁液を得た。
粉砕加工後に、得られたアルミニウム顔料懸濁液に、アルミニウム100部に対し6部の表面処理剤(リン系化合物)の「FHP-2-OH」(2-(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸:ユニマテック株式会社製)を添加し、28kHz超音波照射下にて55℃3時間熱処理することで顔料表面にFHPを反応させ、リーフィング能力の高いアルミニウム顔料分散液を得た。
得られたアルミニウム顔料分散液を、各例毎に、表1に示すアルキレングリコールアルキルエーテル系溶媒及びアルキレングリコールアルキルエーテルエステル系溶媒組成となりように溶媒置換し、その後γ-ブチロラクトン及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル(MFDG)を添加し各例で用いるメタリックインク組成物を調製した。なお、アルミニウム顔料は、体積平均粒子径D50が0.5μmであり、平板状粒子として厚さが19nmであった。
3.2.着色インク組成物の製造
表1に記載の配合となるように、各成分を混合して、各例で用いる着色インク組成物を調製した。
表1に記載の配合となるように、各成分を混合して、各例で用いる着色インク組成物を調製した。
表1中の略称は以下の通りである。
・DEGDME:ジエチレングリコールジメチルエーテル
・DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
・DEGEME:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
・DEGiPME:ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル
・DEGDEE:ジエチレングリコールジエチルエーテル
・DPGMPE:ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル
・DPGMEA:ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート
・γBL:γ-ブチロラクトン
・MFDG:ジプロピレングリコール
・PB15:4 : C.I.ピグメントブルー15:4
・AL:アルミニウム
・DEGDME:ジエチレングリコールジメチルエーテル
・DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
・DEGEME:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル
・DEGiPME:ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル
・DEGDEE:ジエチレングリコールジエチルエーテル
・DPGMPE:ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル
・DPGMEA:ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート
・γBL:γ-ブチロラクトン
・MFDG:ジプロピレングリコール
・PB15:4 : C.I.ピグメントブルー15:4
・AL:アルミニウム
表1には、各化合物単独の標準沸点(℃)、及び、各インク組成物における有機溶剤組成の標準沸点(℃)を記載した。また、表1には、各インク組成物間の有機溶剤組成の標準沸点の差[(着色インク組成物の有機溶剤組成の標準沸点)-(メタリックインク組成物の有機溶剤組成の標準沸点)(℃)を記載した。
3.3.評価試験
記録試験:記録試験機:SC-S606850(セイコーエプソン株式会社製 プリンターの改造機を用いた。ノズル列のノズル密度は360dpi、360個のノズルとした。
記録試験:記録試験機:SC-S606850(セイコーエプソン株式会社製 プリンターの改造機を用いた。ノズル列のノズル密度は360dpi、360個のノズルとした。
インク付着量:メタリックインク組成物は、付着量5mg/inch2とし、記録解像度は1440×1440dpiとした。着色インク組成物は、付着量0.5mg/inch2とし、メタリックインク層に重ねて記録した。
インク付着中にはプラテンヒーターにより、記録媒体の表面温度を45℃とし、アフターヒーターによる加熱では記録媒体の温度を50℃とした。
記録媒体:スコッチカルグラフィックスフィルムIJ8150(3M社製)塩化ビニルフィルムを用いた。
記録物の画質評価:得られた記録物を目視にて観察し、以下の基準により評価し結果を表1に記載した。
A:映りこんだ物体が明確に判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られた
B:映りこんだ物体が若干判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られた
C:映りこんだ物体が若干判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られたが、着色インク組成物の一部に分離、凝集及び/又は再溶解が見られた
D:着色インク組成物の一部に分離、凝集及び/又は再溶解が見られ、メタリック調の光沢が得られなかった
A:映りこんだ物体が明確に判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られた
B:映りこんだ物体が若干判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られた
C:映りこんだ物体が若干判別できる程度の着色メタリック調光沢が得られたが、着色インク組成物の一部に分離、凝集及び/又は再溶解が見られた
D:着色インク組成物の一部に分離、凝集及び/又は再溶解が見られ、メタリック調の光沢が得られなかった
3.4.評価結果
表1から明らかなように、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い、各実施例のインクセットを用いた記録では、良好な着色メタリック画像が得られた。
表1から明らかなように、メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い、各実施例のインクセットを用いた記録では、良好な着色メタリック画像が得られた。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態及び変形例から以下の内容が導き出される。
インクセットは、金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットであって、
前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い。
前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い。
このインクセットによれば、メタリックインク組成物の乾燥が着色インク組成物の乾燥よりも相対的に速いので、にじみ等の少ない良好な画質の画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも5.0℃以上低くてもよい。
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも5.0℃以上低くてもよい。
このインクセットによれば、さらに優れた画質の画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が200.0℃以下であってもよい。
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が200.0℃以下であってもよい。
このインクセットによれば、さらに優れた画質の画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が205.0℃以下であってもよい。
前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が205.0℃以下であってもよい。
このインクセットによれば、さらに優れた画質の画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記金属顔料の粒子が鱗片状であってもよい。
前記金属顔料の粒子が鱗片状であってもよい。
このインクセットによれば、メタリック感により優れた画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
金属顔料の粒子の平均厚さが5.0nm以上90.0nm以下であってもよい。
金属顔料の粒子の平均厚さが5.0nm以上90.0nm以下であってもよい。
このインクセットによれば、メタリック感により優れた画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記金属顔料の粒子が、アルミニウム又はアルミニウム合金からなってもよい。
前記金属顔料の粒子が、アルミニウム又はアルミニウム合金からなってもよい。
このインクセットによれば、メタリック感により優れた画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
前記金属顔料の粒子が、表面処理剤としてリン化合物又はケイ素化合物で表面が処理されていてもよい。
前記金属顔料の粒子が、表面処理剤としてリン化合物又はケイ素化合物で表面が処理されていてもよい。
このインクセットによれば、メタリック感がより長持ちする画像を得ることができる。
上記インクセットにおいて、
金属粒子が、体積平均粒子径D50が、0.2μm以上1.0μm以下であってもよい。
金属粒子が、体積平均粒子径D50が、0.2μm以上1.0μm以下であってもよい。
このインクセットによれば、保存安定性がさらに向上する。
上記インクセットにおいて、
前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物がインクジェットインクであってもよい。
前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物がインクジェットインクであってもよい。
上記インクセットにおいて、
前記着色インク組成物に含有される色材が、有彩色色材又は無彩色色材であってもよい。
前記着色インク組成物に含有される色材が、有彩色色材又は無彩色色材であってもよい。
記録方法は、上記のいずれかのインクセットを用いた記録方法であって、
記録媒体に前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。
記録媒体に前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む。
この記録方法によれば、メタリックインク組成物の乾燥が着色インク組成物の乾燥よりも相対的に速いので、にじみ等の少ない良好な画質の画像を形成することができる。
1…インクジェット記録装置、2…インクジェットヘッド、3…IRヒーター、4…プラテン及びプラテンヒーター、5…加熱ヒーター、6…冷却ファン、7…プレヒーター、8…送風ファン、10…記録媒体、X…搬送方向
Claims (12)
- 金属顔料を含有する溶剤系のメタリックインク組成物と、色材を含有する溶剤系の着色インク組成物とを含むインクセットであって、
前記メタリックインク組成物と前記着色インク組成物とにより着色メタリック画像の記録を行うために用いられるものであり、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも低い、インクセット。 - 請求項1において、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が、前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点よりも5.0℃以上低い、インクセット。 - 請求項1又は請求項2において、
前記メタリックインク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が200.0℃以下である、インクセット。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
前記着色インク組成物に含まれる有機溶剤組成の標準沸点が205.0℃以下である、インクセット。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
前記金属顔料の粒子が鱗片状である、インクセット。 - 請求項5において、
金属顔料の粒子の平均厚さが5.0nm以上90.0nm以下である、インクセット。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか一項において、
前記金属顔料の粒子が、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる、インクセット。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項において、
前記金属顔料の粒子が、表面処理剤としてリン化合物又はケイ素化合物で表面が処理されている、インクセット。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか一項において、
金属粒子が、体積平均粒子径D50が、0.2μm以上1.0μm以下である、インクセット。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか一項において、
前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物がインクジェットインクである、インクセット。 - 請求項1ないし請求項10のいずれか一項において、
前記着色インク組成物に含有される色材が、有彩色色材又は無彩色色材である、インクセット。 - 請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載のインクセットを用いた記録方法であって、
記録媒体に前記メタリックインク組成物及び前記着色インク組成物を付着させ、着色メタリック画像を形成することを含む、記録方法。
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---|---|---|---|---|
WO2023282281A1 (ja) | 2021-07-07 | 2023-01-12 | 国立大学法人東京医科歯科大学 | 抗ウイルス活性を有するペプチド、当該ペプチドを含む抗ウイルス剤、当該抗ウイルス剤の製造方法 |
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