JPWO2019092984A1 - マイクロ吸盤層形成用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、長期間貼付け性及び剥離性に優れるマイクロ吸盤を形成することができるマイクロ吸盤層形成用組成物を提供することを課題とする。本発明は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)を含む、マイクロ吸盤層形成用組成物であって、上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)が、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、ガラス転移温度が−75℃〜0℃の範囲内である、マイクロ吸盤層形成用組成物、を提供する。

Description

本発明は、マイクロ吸盤層形成用組成物に関する。
壁紙又はポスター等のシート状部材を、壁等の被着体に、ピン等の留め具を用いることなく貼り付ける場合、壁紙等の裏面に、粘着剤組成物を塗装する等の手段により粘着層を設けて、被着体に貼り付ける手段が一般的である。このような貼り付け手段として、最近では、部材と被着体とを繰り返し貼付け・剥離可能とするため、粘着層の代わりにミクロン単位の吸盤状又は半球状等の穴(微細孔)を有する樹脂層(いわゆるマイクロ吸盤層)を用いる手段が種々提案されている。
マイクロ吸盤層は、そのマイクロ吸盤によって物体に吸着することができるという性質(貼付け性)を有する。マイクロ吸盤による吸着の原理は、一般に、マイクロ吸盤層のマイクロ吸盤を有する面を物体に押し付けることによって、樹脂で形成されたマイクロ吸盤の可とう性によってマイクロ吸盤が変形し、マイクロ吸盤と、物体表面との間の空間の空気が抜けて密閉空間が形成され、さらに、マイクロ吸盤に元の形状又は寸法に回復しようとする力が働いてその密閉空間が陰圧となり、密閉空間と外部との圧力差が生じ、多数のマイクロ吸盤のこの圧力差によって物体に吸着するものと考えられている。マイクロ吸盤層はまた、物体への貼付け性に加えて、物体へ吸着した状態で密閉空間の陰圧を解除すると、物体からマイクロ吸盤層を剥離することができるという性質(剥離性)も有している。
例えば、特開2006−276280号公報(特許文献1)には、アクリル系エマルションに可塑剤を含有させて発泡させた吸着性発泡層が記載されている。また、特開2012−056985号公報(特許文献2)には、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体を含む発泡粘着体が記載されている。
しかし、これらの特許文献に記載される吸着性発泡層は、比較的短時間の貼付けを想定している。そのため、部材を長期間貼り付けた際には、長期間の貼付けに耐えられず部材が被着体から落下したり、マイクロ吸盤層を有する部材を被着体から剥離する際に、マイクロ吸盤層が凝集破壊し、マイクロ吸盤層の一部が被着体上に残存したりする等の不具合が生る可能性がある。
特開2006−276280号公報 特開2012−56985号公報
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、その目的とするところは、長期間貼付け性及び剥離性に優れるマイクロ吸盤層を形成することができるマイクロ吸盤層形成用組成物を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は下記態様を提供する。
[1]
ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)を含む、マイクロ吸盤層形成用組成物であって、
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)が、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、ガラス転移温度が−75℃〜0℃の範囲内である、
マイクロ吸盤層形成用組成物。
[2]
さらに界面活性剤(C)を含む、上記マイクロ吸盤層形成用組成物。
[3]
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)中に含まれる、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種の総樹脂固形分量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して10〜100質量部である、上記マイクロ吸盤層形成用組成物。
[4]
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、粘弾性測定において、変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm(S23.5)時点の応力の比(S/S23.5)が1/1.5〜1/40の条件を満たす、上記マイクロ吸盤層形成用組成物。
[5]
さらに増粘剤(D)を含む、上記マイクロ吸盤層形成用組成物。
[6]
上記マイクロ吸盤層形成用組成物のラメラ長が、5〜15mmの範囲内である、上記マイクロ吸盤層形成用組成物。
[7]
上記マイクロ吸盤層形成用組成物中に泡を形成する工程、
得られた泡含有組成物を塗装する工程、及び、
塗装された組成物を乾燥させてマイクロ吸盤層を形成する工程、
を含む、マイクロ吸盤層の形成方法。
[8]
上記マイクロ吸盤層形成用組成物中に泡を形成する工程、
得られた泡含有組成物を剥離材に塗装する工程、及び、
塗装された組成物を乾燥させてマイクロ吸盤層を形成する工程、
を含む、マイクロ吸盤層の形成方法。
[9]
上記泡形成工程で得られた泡含有組成物の比重が、0.2〜0.7g/cmの範囲内である、上記マイクロ吸盤層の形成方法。
[10]
上記マイクロ吸盤層は、空隙率が15〜50%であり、最大剥離荷重が150〜1,000gである、
上記マイクロ吸盤層の形成方法。
[11]
上記マイクロ吸盤層の形成方法により得られたマイクロ吸盤層を、表層上の少なくとも一部に有する物品。
本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物は、特定範囲のガラス転移温度を有するゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)を含むことを特徴とする。本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、マイクロ吸盤層が凝集破壊し、マイクロ吸盤層の一部が被着体上に残存する等の不具合を伴わないマイクロ吸盤層を形成することができる。また、本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、長期間貼付け性及び剥離性に優れるマイクロ吸盤層を形成することができる。
実施例1のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いて形成したマイクロ吸盤層の表面の光学顕微鏡写真(500倍)である。 変異距離と応力の関係を示す模式図である。
本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)を含む。以下、各成分について記載する。
本明細書において「マイクロ吸盤」は、直径が0.1μm以上5,000μm以下のミクロン単位の微細な、皿状、半球状又は略球状等の凹状穴を意味する。また、「マイクロ吸盤」は、1個の独立した凹状穴及び2個以上が貫通した孔によって連続した凹状穴を包含する概念である。
本明細書において「ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)」は、樹脂分散体がゴム弾性を有することを条件とする。ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の具体例として、例えば、ゴム弾性を有する樹脂の分散体;ゴム弾性を有する樹脂のブレンド物の分散体;ゴム弾性を有する樹脂の分散体及びゴム弾性を有しない樹脂の分散体の混合物;等が挙げられる。本発明において、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)が、ゴム弾性を有しない樹脂を含む場合は、層形成樹脂分散体(A)全体としてゴム弾性を有することが条件となる。
また、本明細書において「ゴム弾性を有する」とは、温度23℃湿度50%条件下において、JIS K 6394に準拠して測定される粘弾性の測定において、変位距離00mmから23.5mmの間において降伏点が存在せず、かつ、変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm(S23.5)時点の応力の比(S/S23.5)が1/1.5〜1/40である状態を意味する。本発明における、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、粘弾性測定において、S/S23.5が1/2〜1/20の条件を満たすのがより好ましい。
図2は、上記変異距離と応力の関係を示す模式図である。この図2は、降伏点の有無及びS5/S23.5比の測定について模式説明する。図中の太実線が、「ゴム弾性を有する」(降伏点無し)の場合を示し、太点線は、ゴム弾性の無い(降伏点有り)場合を示す。
JIS K 6394に準拠した粘弾性の測定条件は以下の通りである。ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の乾燥塗膜(膜厚:250μm、短軸方向長さ:5mm)を作成し、チャック間距離:6.5mm、変位設定値:23.5mm、変位速度:0.275mm/秒の条件下にて、応力(荷重)/変位距離(たわみ)測定を行い、この関係から、降伏点の有無の判断、及び変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm時点の応力(S23.5)の比(S/S23.5)を求めることができる。なお、本明細書においては、温度23℃、相対湿度50%条件下で測定した値とする。
ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)
上記マイクロ吸盤層形成用組成物は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)を含む。このゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種を含む。
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)は、ブタジエン共重合ゴムの1種である。アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)は、脂肪族共役ジエン系単量体及びエチレン性不飽和ニトリル単量体を主要成分として含む単量体混合物を共重合することによって調製することができる。
上記脂肪族共役ジエン系単量体として、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等が挙げられる。脂肪族共役ジエン系単量体は、1,3−ブタジエンを含むのが好ましい。アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)の調製において、単量体に含まれる1,3−ブタジエンの含有量が25〜99.9質量%の範囲となる量で用いるのがより好ましい。
エチレン性不飽和ニトリル単量体として、例えば、(メタ)アクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエチルアクリロニトリル等が挙げられる。エチレン性不飽和ニトリル単量体は、アクリロニトリルを含むのが好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)の調製において、単量体に含まれるエチレン性不飽和ニトリル単量体の含有量が0.1〜75質量%の範囲となる量で用いるのがより好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)の調製において、必要に応じて、上記脂肪族共役ジエン系単量体及びエチレン性不飽和ニトリル単量体の他に、これらの単量体と共重合可能な単量体を共重合成分として用いることができる。共重合可能な単量体の例として、例えば、(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)は、上記単量体混合物を、重合開始剤の存在下で乳化重合することによって調製することができる。重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、過酸化水素等を挙げることができる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物100質量部に対して0.03〜2.5質量部であるのが好ましく、0.05〜1.0質量部であるのがより好ましい。
乳化重合に使用する乳化剤として、例えば、
石鹸、アルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩等のアニオン系乳化剤;及び、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系乳化剤;
が挙げられる。
これらの乳化剤は1種を単独で用いてもよく、2種又はそれ以上を併用してもよい。また、乳化剤として、アニオン系乳化剤又はノニオン系乳化剤のいずれかを単独で用いてもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。
乳化剤の使用量は、単量体混合物100質量部に対して0.2〜5質量部の範囲内であるのが好ましく、0.5〜3質量部の範囲内であるのがより好ましい。
上記アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)の調製において、架橋性単量体を用いて架橋性基を導入した場合は、架橋剤を用いて処理することによって、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)に架橋を設けることができる。例えば、架橋性単量体としてブテンジオン酸モノエステル単量体を用いて架橋性基を導入した場合は、架橋剤としてアミン化合物を用いることによって架橋を設けることができる。アミン化合物は、多価アミン化合物であるのがより好ましい。
このような多価アミン化合物として、具体的には脂肪族多価アミン架橋剤(例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメイト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン等)、芳香族多価アミン架橋剤(例えば、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミン、1,3,5−ベンゼントリアミノメチル等)等が挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)中に含まれるアクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、0.05〜20質量部であるのが好ましく、0.1〜10質量部であるのがさらに好ましい。架橋剤を用いて架橋を設けることによって、アクリロニトリルブタジエンゴムのゴム弾性を向上させることができる。
さらに、必要に応じて、乳化重合で通常用いられる還元剤、キレート剤、内部架橋剤、連鎖移動剤、重合停止剤、pH調整剤等を用いることができる。
アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、日本ゼオン社製のNipolシリ−ズ、日本A&L社製のサイアテックスシリ−ズ、DIC社製のラックスターシリ−ズ等が挙げられる。
アクリルゴム分散体(a2)
アクリルゴム分散体(a2)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を主成分として含む単量体混合物を共重合することによって調製することができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の炭素数1〜8の鎖状又は環状飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体;
(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル等のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体;
等が挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて用いるのが好ましい。
なお、本明細書中で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を指す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルからなる群から選択される1種又はそれ以上を含むのが好ましい。単量体混合物100質量部中における(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の量は、70〜99.9質量部であるのが好ましく、90〜99.5質量部であるのがより好ましい。
アクリルゴム分散体(a2)の調製に用いられる単量体混合物は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体以外に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と共重合可能な他の単量体を含む。
このような単量体として、例えば、エチレン性不飽和ニトリル単量体、ならびに、架橋性単量体である、ブテンジオン酸モノエステル単量体、エポキシ基含有単量体及びハロゲン含有単量体等、が挙げられる。上記単量体として、エチレン性不飽和ニトリル単量体を含むものが好ましい。単量体混合物100質量部中における他の単量体の量は、0.1〜30質量部であるのが好ましい。
さらに、架橋性単量体(例えば、ブテンジオン酸モノエステル単量体、エポキシ基含有単量体、ハロゲン含有単量体等)を用いることにより、アクリルゴムに架橋性基を導入することができる。架橋性基を導入したアクリルゴムを、架橋剤を用いて処理することで、アクリルゴムに架橋を設けることができる。
エチレン性不飽和ニトリル単量体として、上述のエチレン性不飽和ニトリル単量体((メタ)アクリロニトリル、2−クロロプロペンニトリル、2−ブテンニトリル等)を用いることができる。
架橋性単量体の1種であるブテンジオン酸モノエステル単量体は、ブテンジオン酸、すなわちマレイン酸又はフマル酸の一つのカルボキシル基と、アルコールとを反応させて得られるモノエステル構造を有する単量体(マレイン酸モノエステル単量体又はフマル酸モノエステル単量体)である。
マレイン酸モノエステル単量体は、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノペンチル、マレイン酸モノデシル等のマレイン酸モノアルキルエステル単量体;マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘプチル、マレイン酸モノシクロオクチル、マレイン酸モノメチルシクロヘキシル、マレイン酸モノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル、マレイン酸モノジシクロペンタニル、マレイン酸モノイソボルニル等のマレイン酸モノシクロアルキルエステル単量体;マレイン酸モノシクロペンテニル、マレイン酸モノシクロヘキセニル、マレイン酸モノシクロヘプテニル、マレイン酸モノシクロオクテニル、マレイン酸ジシクロペンタジエニル等のマレイン酸モノシクロアルケニルエステル単量体;等が挙げられる。
フマル酸モノエステル単量体としては、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノヘキシル、フマル酸モノオクチル等のフマル酸モノアルキルエステル単量体;フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘプチル、フマル酸モノシクロオクチル、フマル酸モノメチルシクロヘキシル、フマル酸モノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル、フマル酸ジシクロペンタニル、フマル酸イソボニル等のフマル酸モノシクロアルキルエステル単量体;フマル酸モノシクロペンテニル、フマル酸モノシクロヘキセニル、フマル酸モノシクロヘプテニル、フマル酸モノシクロオクテニル、フマル酸モノジシクロペンタジエニル等のフマル酸モノシクロアルケニルエステル単量体;等が挙げられる。
架橋性単量体の1種であるエポキシ基含有単量体として、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸グリシジル及びアリルグリシジルエーテルが好ましい。
架橋性単量体の1種であるハロゲン含有単量体としては、クロロ酢酸ビニル、ブロモ酢酸ビニル、クロロ酢酸アリル、クロロプロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸3−クロロプロピル、アクリル酸4−クロロブチル、アクリル酸2−ブロモエチル、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、ビニルベンジルクロリド、5−クロロメチル−2−ノルボルネン、5−クロロアセトキシメチル−2−ノルボルネン等が挙げられる。これらのなかでも、クロロ酢酸ビニル、ビニルベンジルクロリド、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル及び2−クロロエチルビニルエーテルが好ましい。
単量体混合物100質量部中における架橋性単量体の量は、0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜5質量部であるのがより好ましい
アクリルゴム分散体(a2)は、上述した単量体混合物をラジカル重合することによって調製することができる。重合反応の形態として、乳化重合法、高圧乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法及び溶液重合法のいずれも用いることができるが、乳化重合法によるのが好ましい。乳化重合は、例えば0〜70℃、好ましくは5〜50℃の温度範囲で、単量体混合物を反応系に添加しながら重合させることによって行うことができる。
乳化重合は、重合開始剤及び乳化剤の存在下で、単量体混合物を共重合することによって行うことができる。重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;過酸化水素等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物100質量部に対して、0.01〜1.0質量部であることが好ましい。
乳化剤は、乳化重合に一般的に用いられている乳化剤を特に限定なく用いることができる。乳化剤として、例えば、石鹸、アルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩等のアニオン系乳化剤;及び、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系乳化剤;が挙げられる。これらの乳化剤は1種を単独で用いてもよく、2種又はそれ以上を併用してもよい。乳化剤の使用量は、単量体混合物100質量部に対して、0.1〜10質量部であるのが好ましい。
乳化重合において、必要に応じて、分子量調整剤、粒径調整剤、キレート化剤、酸素捕捉剤、付加開裂型連鎖移動剤等を用いることができる。
上記アクリルゴム分散体(a2)の調製において、架橋性単量体を用いて架橋性基を導入した場合は、架橋剤を用いて処理することによって、アクリルゴムに架橋を設けることができる。例えば架橋性単量体としてブテンジオン酸モノエステル単量体を用いて架橋性基を導入した場合は、架橋剤としてアミン化合物を用いることによって架橋を設けることができる。アミン化合物は、多価アミン化合物であるのがより好ましい。
このような多価アミン化合物として、具体的には脂肪族多価アミン架橋剤(例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメイト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン等)、芳香族多価アミン架橋剤(例えば、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミン、1,3,5−ベンゼントリアミノメチル等)等が挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、アクリルゴム分散体(a2)中に含まれるアクリルゴム100質量部に対して、0.05〜20質量部であるのが好ましく、0.1〜10質量部であるのがさらに好ましい。架橋剤を用いて架橋を設けることによって、アクリルゴムのゴム弾性を向上させることができる。
さらに必要に応じて、乳化重合において、通常用いられる還元剤、キレート剤、内部架橋剤、連鎖移動剤、重合停止剤、pH調整剤等を用いることができる。
アクリルゴム分散体(a2)として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、日本ゼオン社製のNipolシリーズ、サイデン化学社製のサイビノールUCシリーズ、日本触媒社製のアクリセットBPシリーズ等が挙げられる。
ウレタンゴム分散体(a3)
ウレタンゴム分散体(a3)は、ポリオール化合物と、分子内に活性水素基と親水基を有する化合物と、有機ポリイソシアネートと、必要により鎖伸長剤及び重合停止剤を用いて得られるポリマーを、水中に溶解又は分散することによって、調製することができる。
ポリオール化合物としては、水酸基を2つ以上有するポリオール化合物であれば特に限定されない。ポリオール化合物が、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、等のポリエーテルポリオール;アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸とエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコールから得られるポリエステルポリオール類;ポリカプロラクトンポリオール;ポリブタジエンポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリチオエーテルポリオール;等が挙げられる。上記ポリオール化合物は単独で用いてもよく、又は2種類以上併用してもよい。ポリオール化合物は、数平均分子量500〜5000であるのが好ましい。
分子内に活性水素基と親水基を有する化合物としては、活性水素とアニオン基{アニオン基又はアニオン形成性基(塩基と反応してアニオン基を形成するものであり、この場合にはウレタン化反応前、途中又は後に塩基で中和することによってアニオン基に変える)}を含有する化合物として公知のもの(例えば、特公昭42−24192号公報明細書及び特公昭55−41607号公報明細書に記載のもの、具体例としてはα,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロール酪酸、ジメチロール酢酸等のジメチロールアルカン酸)、分子内に活性水素とカチオン基を有する化合物として公知のもの(例えば特公昭43−9076号公報明細書に記載のもの)及び分子内に活性水素とノニオン性の親水基を有する化合物として公知のもの(例えば、特公昭48−41718号公報に記載のもの、具体的には、ポリエチレングリコール、アルキルアルコールアルキレンオキシド付加物等)が挙げられる。分子内に活性水素基と親水基を有する化合物として、ジメチロールアルカン酸を用いるのが好ましい。
有機ポリイソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば特に限定されない。有機ポリイソシアネートの具体例として、
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネ−ト等の、炭素数2〜12の脂肪族ジイソシアネート;
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソプロピリデンシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート等の、炭素数4〜18の脂環族ジイソシアネート;
2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,5’−ナフテンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニルメチルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;
リジンエステルトリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4,4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等のトリイソシアネート類;
等が挙げられる。
また、これらのポリイソシアネート化合物の、ダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)で用いられてもよく、また、アミンと反応させてビウレットとして用いてもよい。更に、これらのポリイソシアネート化合物と、ポリオールを反応させたウレタン結合を有するポリイソシアネートも用いることができる。
有機ポリイソシアネートとして、例えば脂肪族ジイソシアネートを用いるのがより好ましい。
ウレタンゴム分散体(a3)の調製時において必要により用いることができる鎖伸長剤としては、活性水素基を2つ以上含有していれば特に限定されないが、例えば、低分子(数平均分子量500未満)ポリオール、ポリアミン等があげられる。上記低分子ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等が挙げられる。上記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。
また、重合停止剤としては、分子内に活性水素を1個有する化合物、又はモノイソシアネート化合物が挙げられる。
上記分子内に活性水素を1個有する化合物としては、例えば、モノアルコール(例えば、メタノール、ブタノール、オクタノール等のアルキルアルコール、アルキルアルコールアルキレンオキサイド付加物等)又は、モノアミン(例えば、ブチルアミン、ジブチルアミン等のアルキルアミン等)が挙げられる。
上記モノイソシアネート化合物としては、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリレンイソシアネート等が挙げられる。
ウレタンゴム分散体(a3)を製造するにあたっての反応方法は、各成分を一度に反応させるワンショット法又は段階的に反応させる多段法{活性水素含有化合物の一部(例えば、高分子ポリオール)とポリイソシアネートを反応させてNCO末端プレポリマーを形成したのち活性水素含有化合物の残部を反応させて製造する方法}のいずれの方法でもよい。ウレタンゴム分散体(a3)の合成反応は通常40〜140℃、好ましくは60〜120℃で行われる。反応を促進させるため通常のウレタン化反応に用いられるジブチルスズラウレ−ト、オクチル酸スズ等のスズ系あるいはトリエチレンジアミン等アミン系の触媒を使用してもよい。また上記反応は、イソシアネートに不活性な有機溶剤(例えば、アセトン、トルエン、ジメチルホルムアミド等)の中で行ってもよく、反応の途中又は反応後に溶剤を加えてもよい。
本発明におけるウレタンゴム分散体(a3)は、例えば、公知の方法(アニオン形成性基の場合は塩基で中和してアニオン基を形成する方法、カチオン形成性基の場合は4級化剤でカチオン基を形成する方法、又は、酸で中和してカチオン基を形成する方法)で処理した後、水中に分散させることにより、調製することができる。
上記の水中に溶解する工程は特に限定されず、上記反応後でも多段法の途中の段階でも良い。例えば、NCO末端プレポリマーの段階で水中に溶解するときは、水及び/又は又はポリアミンで鎖伸長しながら水中に溶解することによりウレタンゴム分散体(a3)が得られる。
また、イソシアネートに不活性な有機溶剤を使用した場合、水中に溶解した後に脱溶剤を行ってもよい。
他の調製方法として、例えば、ポリオール化合物と、分子内に活性水素基と親水基を有する化合物と、有機ポリイソシアネートと、必要により鎖伸長剤及び重合停止剤を用いて得られるポリマーを、カチオン系、アニオン系又はノニオン系の界面活性剤とイオン交換水を添加して水中に分散させることにより、ウレタンゴム分散体(a3)を調製することもできる。
上記ウレタンゴム分散体(a3)として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、NeoRezシリーズ(楠本化成社製)、ユーコートシリーズ、ユープレンシリーズ、パーマリンシリーズ(以上、三洋化成工業社製)、HUXシリーズ(ADEKA社製)、ボンディックシリーズ、ハイドランシリーズ(以上、DIC社製)、インプラニールシリーズ(バイエル社製)等が挙げられる。
その他
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、必要に応じて、上記アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)、ウレタンゴム分散体(a3)以外の他の樹脂を含んでもよい。他の樹脂として、例えば、アクリル樹脂エマルション、ポリ塩化ビニル分散体等が挙げられる。
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、ガラス転移温度が−75〜0℃の範囲内であることを条件とする。ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)のガラス転移温度は、JIS K 7121に準拠して、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)がゴム弾性を有し、そして、ガラス転移温度が−75〜0℃の範囲内であることによって、マイクロ吸盤層形成用組成物によって形成されるマイクロ吸盤層の長期間貼付け性及び剥離性が向上する利点がある。
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)中に含まれるゴム分散体は、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)及びアクリルゴム分散体(a2)からなる群から選択される少なくとも1種であるのがより好ましい。
上記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)中に含まれる、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種の総樹脂固形分量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して10〜100質量部であるのが好ましく、30〜100質量部であるのがより好ましく、50〜100質量部であるのが更に好ましい。アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種の総樹脂固形分量が上記範囲内であることによって、良好なマイクロ吸盤を有するマイクロ吸盤層を提供することができる利点がある。
溶媒(B)
上記マイクロ吸盤層形成用組成物は、溶媒(B)を含む。溶媒(B)としては、水及び有機溶媒が挙げられる。水は、例えば、蒸留水;水道水;脱イオン水;炭酸水;その他公知の精製手法によって精製した水が挙げられる。有機溶媒は、水と混和可能な有機溶媒、水と混和しない有機溶媒、及びこれらの組み合わせのいずれを用いてもよい。水と混和可能な有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、1,2−ジメトキシエタン(エチレングリコールジメチルエーテル)、酢酸、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、トリ(ジメチルアミノ)ホスフィンオキシド(HMPA)、トリエチルアミン、ピリジン、ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノール、エチルメチルケトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルエーテル、酢酸エチル等が挙げられる。
水と混和しない有機溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ニトロメタン、二硫化炭素等が挙げられる。
一実施形態では、溶媒(B)は、水、エタノール及びヘキサンからなる群より選択される溶媒である。この実施形態では、塗装された組成物をより容易に乾燥させることができるという有利な効果を有する。溶媒(B)は、上述したものを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
組成物に含まれる溶媒(B)の含有量は、特に限定されず、溶媒(B)の種類;組成物の使用形態、塗装された組成物の所望の乾燥時間、乾燥温度;マイクロ吸盤層の用途、膜厚、性能等に応じて適宜調整すればよい。溶媒(B)の量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、30〜250質量部であるのが好ましく、60〜150質量部であるのがより好ましい。
一実施形態では、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)と溶媒(B)の少なくとも一部は、組成物中において、コロイドを形成している。一実施形態では、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)と溶媒(B)の少なくとも一部は、組成物中で、懸濁液、ゾル、エマルション及びこれらの組み合わせからなる群より選択される形態を形成している。一実施形態では、エマルションは、水中油(o/w)型エマルションであり、別の実施形態では、油中水(w/o)型エマルションである。理論に束縛されるものではないが、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)と溶媒(B)がコロイドを形成することで、コロイドを形成していない場合に比べて、混合時に溶解しやすく均一な膜が形成可能になるという有利な効果が予期される。
一実施形態では、溶媒(B)が、水、水と混和可能な有機溶媒及びこれらの混合物からなる群より選択される溶媒であり、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)の少なくとも一部が、水中油(o/w)型エマルションを形成している。ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)として、これらのゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)を含む市販のコロイド、懸濁液、ゾル、エマルションを用いてもよい。
界面活性剤(C)
上記マイクロ吸盤層形成用組成物は、必要に応じて、界面活性剤(C)を含んでもよい。上記マイクロ吸盤層形成用組成物が界面活性剤(C)を含むことによって、マイクロ吸盤をより好適に形成することができる利点がある。界面活性剤(C)として、特に限定されるものではないが、例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩等のアニオン界面活性剤;アミン型、第四級アンモニウム塩型のカチオン界面活性剤;アミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤;エステル型、エーテル型、エステル・エーテル型等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記マイクロ吸盤層形成用組成物が界面活性剤(C)を含む場合における、界面活性剤(C)の成分含有量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して2〜20質量部であるのが好ましく、2〜15質量部であるのがより好ましく、5〜15質量部であるのがさらに好ましい。
その他
上記マイクロ吸盤層形成用組成物は、必要に応じて、増粘剤(D);整泡剤;起泡剤(泡立て剤);発泡助剤;泡安定剤;泡止め剤(抑泡剤、破泡剤);乳化剤;分散剤;湿潤剤;噴射剤;硬化剤;架橋剤;重合開始剤;顔料、染料等の着色剤;可塑剤;粘着剤;充填剤;防汚剤;粘弾性調整剤;防さび剤;スリップ剤;ドライヤー;安定剤;紫外線吸収剤;防菌・防かび剤;難燃剤等の添加剤を含んでもよい。これらの添加剤は、当業者において通常用いられるものを適宜選択して用いることができる。
増粘剤(D)として、セルロース系増粘剤、アルカリ膨潤エマルション系増粘剤、ポリエーテル系増粘剤等を用いることができる。増粘剤(D)は、上述したものを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。増粘剤(D)を含むことにより、後述するマイクロ吸盤層を形成させる際の一実施形態として行われる「泡形成工程」において、泡の安定性が向上するという効果がある。
一実施形態として、上記マイクロ吸盤層形成用組成物が増粘剤(D)をさらに含む場合における、増粘剤(D)の成分含有量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、例えば2質量部以下である態様が挙げられる。
マイクロ吸盤層形成用組成物の調製
上記マイクロ吸盤層形成用組成物の調製方法は特に限定されず、従来公知の調製手順により調製することができる。一実施形態では、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)と溶媒(B)の少なくとも一部によって、コロイドを形成し、その後、そのコロイドに、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)と溶媒(B)の少なくとも一部によって、懸濁液、ゾル、エマルション及びこれらの組み合わせからなる群より選択される形態を形成し、その後、その懸濁液等に、残りのゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び/又は溶媒(B)とを加えて組成物を調製する態様が挙げられる。
上記マイクロ吸盤層形成用組成物のラメラ長は、5mm〜15mmが好ましく、6mm〜10mmであるのがより好ましい。マイクロ吸盤層形成用組成物のラメラ長が上記範囲内であることによって、後述する泡形成工程において、攪拌機等を用いた機械的操作により、マイクロ吸盤層形成組成物中に泡を形成させた場合に、長時間消失(破泡)することのない安定な泡を形成することができる利点がある。さらに、マイクロ吸盤層形成用組成物を塗装し乾燥させても、形成させた泡が消失することなくマイクロ吸盤層を形成することができる利点がある。
なお、本明細書中において、ラメラ長とは、液面に接触させた金属リングを引き上げるときの最大液膜長さを言う。ラメラ長が上記範囲内である場合は、塗料組成物等の泡等の液状膜の、安定性の程度が高く、塗料組成物の泡が消失(破泡)することなく安定な泡が形成できる利点がある。
ラメラ長の測定方法としては、デュ・ヌーイの白金リング法を代表とする円環法が好ましく用いられる。円環法のうち最も一般的な白金リング法による測定方法は、下記手順により測定することができる。所定直径を有する白金リングを、材料(組成物)の液表面に接触させ、それを所定の速度で鉛直方向に引き上げると、材料(組成物)が液膜となり、白金リングに材料が付随して上昇してくる。ラメラ長は、白金リング法によって測定する際、応力のピークを示す位置から、液膜が破断するまでの距離で表される。
白金リングの直径は、限定的ではないが、通常10〜30mmが好適に用いられる。白金リングを引き上げる速度は、特に限定的でなく、一般的には1〜500mm/分である。
白金リング法によるラメラ長測定は、例えば、ダイノメーター(BYK−Gardner社製)等を用いて測定することができる。
マイクロ吸盤層の形成
上記マイクロ吸盤層形成用組成物を被塗物に塗装し乾燥させることによって、マイクロ吸盤層を形成することができる。本明細書において、マイクロ吸盤層を形成する被塗物は、被着体に対して貼付ける部材であってもよく、部材の貼付けを行う被着体であってもよい。
一実施形態では、マイクロ吸盤層形成用組成物を、例えば、離型紙のような剥離材上に塗装し、乾燥させることによって、マイクロ吸盤層を形成してもよい。この場合は、得られたマイクロ吸盤層を、目的とする部材に貼付けることによって、マイクロ吸盤層を有す部材を得ることができる。上記マイクロ吸盤層形成用組成物に含まれる層形成樹脂分散体(A)は、ゴム弾性を有することを特徴とする。これにより、形成されるマイクロ吸盤層は、マイクロ吸盤を有する一方で、一定範囲の内部凝集力を有することとなる。これにより、例えばマイクロ吸盤層を、離型紙のような剥離材上に形成した場合は、マイクロ吸盤層を単独層として取り扱うこと等が可能となる。
部材の材質は特に限定されず、例えば、プラスチック;紙;ゴム;皮革;コンクリート;ガラス;木材;鉄、銅、アルミニウム等の金属;合金;剥離材等が挙げられる。また、部材の表面形状は、特に限定されず、例えば、平面、凹凸面、球面、曲面のいずれであってもよい。
上記マイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、被塗物に塗装し乾燥させる手順により、マイクロ吸盤層を形成することができる。
被着体の具体例としては、これらに限定されるものではないが、例えば、家具、家電等の家庭用品;キャビネット、事務机、パソコン等のオフィス用品;美術品;バッグ等の服飾雑貨;保護用ヘルメット、乗車用ヘルメット、スポーツ用ヘルメット;各種物品、食品を包装する前、あるいは包装した状態の包装材;電車、バス、タクシー等の車両;船;飛行機、ヘリコプター等の航空機;マンション、オフィスビル、公共施設、商業施設、研究施設、軍事施設、トンネル等の建築物ないし建造物の壁面、床面、天井、屋根、柱、看板、ドア、門等の建築現場の建築材料、作業機械、建築機械;遺跡の遺構、遺物等が挙げられる。
上記マイクロ吸盤層形成用組成物を、被塗物に塗装し、次いで、塗装された組成物を乾燥させることによって、マイクロ吸盤層を形成することができる。
上記マイクロ吸盤層形成用組成物を、被塗物に塗装する方法は、特に限定されず、組成物の粘度、形態等の状態;被塗物の種類、形態、位置等の状態;マイクロ吸盤層の用途、膜厚等に応じて、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。組成物を塗装する方法は、これらに限定されないが、例えば、スプレー(エアゾール)法;浸漬法;刷毛塗り;カーテン塗り;ローラー塗り;静電塗装;凸版印刷、フレキソ印刷、平版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の印刷法等が挙げられる。
組成物の塗装量は、特に限定されず、マイクロ吸盤層の所望の性能等に応じて適宜調整することができる。一実施形態では、組成物の塗装量は、5g/m〜12,500g/mである。
一実施形態では、塗装工程の前又は塗装工程と同時に、組成物中に泡を形成する工程(以下、「泡形成工程」という)を行う。
泡形成工程の泡形成方法は特に限定されず、従来公知の組成物の泡形成方法を用いることができる。例えば、界面活性剤、起泡剤、噴射剤等を使用する方法;ガスとの混合により組成物を撹拌する方法;組成物入りの容器を振ることによって組成物を撹拌する方法;空気、ガス等を通気する方法;組成物を減圧する方法;撹拌機や泡立て器等を使用して、機械的操作により泡形成を行う方法等が挙げられる。なお、機械的操作により泡形成を行う方法は、組成物の調製時において、撹拌機等を用いた機械的操作で組成物を撹拌すると同時に泡形成を行う態様も含まれる。泡に含まれる気体は、特に限定されず、例えば、空気、窒素、アルゴン、炭酸ガス等が挙げられる。一実施形態では、泡の直径は、0.1〜10,000μmである。別の実施形態では、泡の直径は、20〜150μmである。
上記泡形成工程でマイクロ吸盤層形成用組成物に泡を形成した、泡含有組成物の比重は、0.2〜0.7g/cmであるのが好ましく、0.3〜0.5g/cmであるのがより好ましい。上記泡含有組成物の比重の測定は、例えば、塗料組成物温度を23℃に維持し、所定の撹拌操作(例えば、ディスパーを用いて10分間撹拌する等)を行い、組成物中に泡を形成した後、撹拌を停止し、静置後1分間後に所定の測定器具、例えば、比重カップを用いて測定することができる。
泡含有組成物の比重が上記範囲内であることによって、泡の経時消失(破泡)が抑制された、安定な泡(気泡)を形成することができる利点がある。また、マイクロ吸盤層形成用組成物を塗装し乾燥させても、形成させた泡の消失が抑制されたマイクロ吸盤層を形成することができる利点がある。さらに、形成したマイクロ吸盤層は剥離性に優れる等の利点もある。
上記方法により形成されるマイクロ吸盤層は、空隙率が15〜50%であるのが好ましく、25〜40%であるのがより好ましい。上記空隙率は、空隙面積率(面積%)を意味する。
空隙面積率(%)は、例えば、得られたマイクロ吸盤層表面を、光学顕微鏡を用いて観察し、視野全体の面積と、ミクロン単位の穴の総面積とを測定し、下記式により計算して求めることができる。
空隙面積率(%)=(ミクロン単位の穴の総面積/視野全体の面積)×100
上記方法により形成されるマイクロ吸盤層は、最大剥離荷重が150〜1,000gであるのが好ましい。ここで「最大剥離荷重」とは、20mm×50mmの大きさに切断した試験片を、90°垂直方向に引き上げた時の最大剥離荷重(g)を意味する。上記マイクロ吸盤層形成用組成物を用いてマイクロ吸盤層を形成することによって、マイクロ吸盤層の空隙率が上記範囲であっても、最大剥離荷重が上記範囲内であるマイクロ吸盤層を形成することができる。さらに、マイクロ吸盤層形成組成物に含まれる層形成樹脂分散体(A)がゴム弾性を有することにより、物体(被着体)へ貼り付け・剥離の際、マイクロ吸盤層の変形と元の形状又は寸法への回復が十分に発現し、物体への貼付け性が強く、かつ剥離性も良好なマイクロ吸盤層を形成することができる。
乾燥工程では、塗装工程後、例えば10〜200℃、より具体的には20〜150℃、さらには80〜120℃等の条件下において、塗装された組成物を乾燥させて、マイクロ吸盤層を形成する。乾燥時間は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)の種類及び量;組成物の塗装量;乾燥温度等に応じて、適宜選択することができる。一実施形態では、乾燥時間は、例えば、1秒〜14日である。
本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物は、特定範囲のガラス転移温度を有するゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)を含むことを特徴とする。本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、マイクロ吸盤層が凝集破壊し、マイクロ吸盤層の一部が被着体上に残存する等の不具合を伴わないマイクロ吸盤層を形成することができる。また、本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、長期間貼付け性及び剥離性に優れるマイクロ吸盤層を形成することができる。上記マイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、例えば、表面に凹凸を有する部材を貼付けすることができかつ剥離することができ、さらには再貼付けすることができる、マイクロ吸盤層を有する物品等を提供することができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」及び「%」は、ことわりのない限り、質量基準による。
実施例1
Nipol LX874(日本ゼオン社製、アクリルゴム分散体(a2−1))222質量部及び界面活性剤(C−1)としてビューライトA−5000(三洋化成工業社製、スルホン酸型アニオン界面活性剤;成分含有率:35質量%)29質量部を混合し、マイクロ吸盤層形成用組成物(1)を作製した。得られた組成物を、塗装前に、ディスパーにより3,000rpmで10分間撹拌した(泡形成工程)。
マイクロ吸盤層の形成
上記泡形成工程で得られた泡含有組成物を、表面エンボス加工のされた塩化ビニル壁紙(サンゲツ社製SP9919)の裏面上に、ウェット膜厚が150μmとなるようにドクターブレードで塗装し、110℃で3分間乾燥して、マイクロ吸盤層を有する試験片を得た。
図1は、実施例1で形成したマイクロ吸盤層の表面の光学顕微鏡写真(倍率:500倍)である。
実施例2〜21、比較例1〜3
各成分の種類及び量を、下記表2、3に記載のように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてマイクロ吸盤層形成組成物を調製した。
また、得られたマイクロ吸盤層形成組成物を用いて、実施例1と同様にしてマイクロ吸盤層を有する試験片を得た。
なお、実施例5において、アクリルゴム分散体(a2−1)とアクリル樹脂エマルション(1)であるサイビノールNP−848は、樹脂固形分濃度で、(a2−1):アクリル樹脂エマルション(1)=1:9となるよう混合し、試験に供した。
実施例6においては、アクリルゴム分散体(a2−1)とアクリル樹脂エマルション(1)は、樹脂固形分濃度で、(a2−1):アクリル樹脂エマルション(1)=5:5となるよう混合し、試験に供した。
実施例7においては、アクリルゴム分散体(a2−1)とアクリル樹脂エマルション(1)は、樹脂固形分濃度で、(a2−1):アクリル樹脂エマルション(1)=7:3となるよう混合し、試験に供した。
実施例8においては、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1−1)とアクリル樹脂エマルション(1)は、樹脂固形分濃度で、(a1−1):アクリル樹脂エマルション(1)=7:3となるよう混合し、試験に供した。
実施例9においては、水を、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、溶媒(B)の含有量が240質量部となるよう添加、混合し、試験に供した。
また、実施例10においては水を、実施例11においてはエタノールを、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、それぞれ溶媒(B)の含有量が150質量部となるよう添加、混合し、試験に供した。
実施例12においては、増粘剤(D)を、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、成分含有量が1質量部となる量で添加、混合し、試験に供した。
実施例13、14においては、界面活性剤(C−1)を、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、成分含有量がそれぞれ20質量部、2質量部となる量で添加、混合し、試験に供した。
実施例15においては、ウェット膜厚が1,000μmとなるようにドクターブレードで塗装し、110℃で3分間乾燥して、マイクロ吸盤層を有する試験片を得た。
実施例16においては、界面活性剤(C−1)と増粘剤(D)を、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して、成分含有量がそれぞれ40質量部、3質量部となる量で添加、混合し、試験に供した。
実施例17においては、実施例1と同一の組成物を用いて、塗装前に、ディスパーによる撹拌を、3,000rpmで5分間(泡形成工程)に変更したこと以外は実施例1と同様に調製し、試験に供した。
実施例19においては、界面活性剤(C−3)を、ウレタンゴム分散体(a3−2)の樹脂固形分100質量部に対して、成分含有量が10質量部となる量で添加、混合し、試験に供した。
実施例20においては、実施例1と同一の組成物を用いて、塗装前に、ディスパーによる撹拌を、3,000rpmで1分間(泡形成工程)に変更したこと以外は実施例1と同様に調製し、試験に供した。
実施例21においては、実施例1と同一の組成物を用いて、塗装前に、ディスパーによる撹拌を、3,000rpmで10分間(泡形成工程)攪拌し、その撹拌を停止し10分間放置後、更に、3,000rpmで10分間(泡形成工程)攪拌をすること以外は実施例1と同様に調製し、試験に供した。
各実施例及び比較例で用いた層形成樹脂分散体は下記表1に示す通りである。
Figure 2019092984
また、各実施例及び比較例で用いた界面活性剤(C)及び増粘剤(D)は、以下の通りである。
・界面活性剤(C−2):レボン2000(三洋化成工業社製、両性界面活性剤;成分含有率:31質量%)
・界面活性剤(C−3):ペレックス OT−P(花王社製、スルホン酸型アニオン界面活性剤;成分含有率:70質量%)
・増粘剤(D):アデカノールUH−540(ADEKA社製、ポリエーテル系増粘剤;成分含有率:30質量%)
実施例、比較例で用いた層形成樹脂分散体のガラス転移温度、降伏点の有無、及び変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm時点の応力(S23.5)の比(S/S23.5)は、以下の手順で求めた。測定結果を下記表2、3に示す。
ガラス転移温度(Tg)
上記層形成樹脂分散体のガラス転移温度は、以下の手順により測定した。
層形成樹脂分散体を150℃で1時間乾燥させて、乾燥塗膜を形成した。得られた乾燥塗膜10mgを秤量し、アルミニウムパンに封入した。示差走査熱量計装置DSC−6200(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、−80℃から100℃まで速度10℃/minで昇温することによって、ガラス転移温度を測定した。
降伏点の有無、及び変位距離5mm時点の応力(S )と変位距離23.5mm時点の応力(S 23.5 )の比(S /S 23.5
上記層形成樹脂分散体における、降伏点の有無、及び変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm時点の応力(S23.5)の比(S/S23.5)は、以下の手順により測定した。
層形成樹脂分散体を80℃で2時間乾燥させて、乾燥塗膜(膜厚:250μm)を形成した。動的粘弾性測定装置Rheogel E−4000(ユービーエム社製)を用いて、温度23℃、相対湿度50%の条件下で、チャック間距離:6mm、短軸方向長さ:5mm、変位設定値:23.5mm、変位速度:0.275mm/秒の条件下にて、応力(荷重)/変位距離(たわみ)測定を行い、この関係から、降伏点の有無を判断し、また、変位距離5mm時点の応力と変位距離23.5mm時点の応力の比を求めた。
上記実施例及び比較例で得られたマイクロ吸盤層形成用組成物及び試験片を用いて、下記評価試験を行った。評価結果を下記表2、3に示す。
マイクロ吸盤層形成用組成物のラメラ長の測定
上記で得られたマイクロ吸盤層形成組成物のラメラ長を、ダイノメーター(BYK−Gardner社製)を用いて白金リング法(リング直径(内径):2cm)により測定した。測定条件は、塗料温度を23℃、リングの引き上げ速度を1.5mm/分とした。
泡含有組成物の比重の測定
上記実施例及び比較例で得られたマイクロ吸盤層形成組成物100gを、300ml容器(直径:8cm、高さ:9cm)に加え、ディスパー(羽根の直径:5cm、羽根の水平方向厚さ:1cm)により3,000rpmで10分間撹拌した(泡形成工程)。撹拌時において、ディスパーの羽根は組成物中へ全て浸漬された状態であり、羽の水平方向中心部の高さの位置は、組成物の底部から1cmの高さとした。
撹拌を停止し、静置後1分後の比重を比重カップ(上島製作所社製、内容積:100ml)により測定した。塗料組成物の温度は23℃に保った。
なお、実施例17、20及び21においては、それぞれの実施例に記載した泡形成工程後、撹拌を停止し、静置後1分後の比重を測定した。
マイクロ吸盤層の状態評価
得られたマイクロ吸盤層の表面を、光学顕微鏡VHX−6000(キーエンス社製、倍率:500倍)を用いて観察し、ミクロン単位の穴が形成されているか否かについて評価した。
○:ミクロン単位の穴が全体にわたって形成されている
○△:ミクロン単位の穴が全体にわたって形成されているが、部分的にムラがある
△:部分的にミクロン単位の穴が形成されている
×:ミクロン単位の穴が形成されていない
空隙面積率の測定
得られたマイクロ吸盤層の表面を、光学顕微鏡VHX−6000(キーエンス社製、倍率:300倍)を用いて観察し、視野全体の面積と、ミクロン単位の穴の総面積とを測定し、下記式により計算して求めた。
空隙面積率(%)=(ミクロン単位の穴の総面積/視野全体の面積)×100
最大剥離荷重(被着体への貼付け性)
得られた試験片を20mm×50mmにカットし、試験片のマイクロ吸盤層面を、表面エンボス加工のされた塩化ビニル製壁紙(サンゲツ社製SP9919)の表面に対向して貼付け、1.5kgのローラーをおよそ50mm/sの速度で30往復し圧着後、ばねばかり(三光精衡所製)を使用し、90°垂直引き上げ時の最大剥離荷重を測定した。なお最大剥離荷重は、100g以上あれば実用上問題ないと考えられる。
剥離性
得られた試験片を20mm×50mmにカットし、試験片のマイクロ吸盤層面を、又は表面エンボス加工のされた塩化ビニル製壁紙(サンゲツ社社製SP9919)の表面に対向して貼付け、1.5kgのローラーをおよそ50mm/sの速度で30往復し圧着後、60℃で168時間静置した。次いで、試験片を剥がした。その際の吸着膜の状態を以下の基準により目視評価した。
4:マイクロ吸盤層の凝集破壊は確認されなかった
3:マイクロ吸盤層の一部が凝集破壊した。
2:マイクロ吸盤層の半分程度が凝集破壊した
1:マイクロ吸盤層全体が凝集破壊した
Figure 2019092984
Figure 2019092984
実施例のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いて形成したマイクロ吸盤層は、いずれもミクロン単位の穴(微細孔)を有しており、被着体に対する貼付け性が良好であり、さらに、貼付け後に剥離した際にマイクロ吸盤層の凝集破壊が生じないことが確認された。実施例のマイクロ吸盤層形成用組成物に含まれる層形成樹脂分散体(A)は、ゴム弾性を有する。これにより、マイクロ吸盤層の被着体が例えば凹凸面を有する基材であっても、良好な貼付け性が得られたと考えられる。
比較例1のマイクロ吸盤層形成用組成物は、アクリル樹脂エマルションを層形成樹脂分散体として用いた例であって、層形成樹脂分散体がゴム弾性を有しない例である。この組成物を用いて形成されたマイクロ吸盤層は、最大剥離荷重値が低く、被着体への貼付け性が低いことが確認された。また、剥離時において、マイクロ吸盤層の全体が凝集破壊したことが確認された。
比較例2のマイクロ吸盤層形成用組成物は、層形成樹脂分散体のガラス転移温度が0℃を超える組成物である。この層形成樹脂分散体は、マイクロ吸盤層が伸長せず、降伏点の有無、及び変位距離5mm時点の応力と変位距離23.5mm時点の応力の比(S/S23.5)は測定することができなかった。また、この組成物を用いて形成されたマイクロ吸盤層は、被着体への貼付け性をほとんど有していないことが確認された。
比較例3のマイクロ吸盤層形成用組成物は、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)又はウレタンゴム分散体(a3)ではないゴム分散体を含む組成物である。この組成物を用いて形成されたマイクロ吸盤層は、剥離時において、マイクロ吸盤層の全体が凝集破壊したことが確認された。
本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、マイクロ吸盤層が凝集破壊し、マイクロ吸盤層の一部が被着体上に残存する等の不具合を伴わないマイクロ吸盤層を形成することができる。また、本発明のマイクロ吸盤層形成用組成物を用いることによって、長期間貼付け性及び剥離性に優れるマイクロ吸盤層を形成することができる利点がある。

Claims (11)

  1. ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)及び溶媒(B)を含む、マイクロ吸盤層形成用組成物であって、
    前記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)が、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
    前記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、ガラス転移温度が−75〜0℃の範囲内である、
    マイクロ吸盤層形成用組成物。
  2. 前記組成物がさらに界面活性剤(C)を含む、請求項1記載のマイクロ吸盤層形成用組成物。
  3. 前記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)中に含まれる、アクリロニトリルブタジエンゴム分散体(a1)、アクリルゴム分散体(a2)及びウレタンゴム分散体(a3)からなる群から選択される少なくとも1種の総樹脂固形分量は、ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)の樹脂固形分100質量部に対して10〜100質量部である、請求項1又は2記載のマイクロ吸盤層形成用組成物。
  4. 前記ゴム弾性を有する層形成樹脂分散体(A)は、粘弾性測定において、変位距離5mm時点の応力(S)と変位距離23.5mm(S23.5)時点の応力の比(S/S23.5)が1/1.5〜1/40の条件を満たす、請求項1〜3いずれかに記載のマイクロ吸盤層形成用組成物。
  5. 前記組成物がさらに増粘剤(D)を含む、請求項1〜4いずれかに記載のマイクロ吸盤層形成用組成物。
  6. 前記マイクロ吸盤層形成用組成物のラメラ長が、5〜15mmの範囲内である、請求項1〜5いずれかに記載のマイクロ吸盤層形成用組成物。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載のマイクロ吸盤層形成用組成物中に泡を形成する工程、
    得られた泡含有組成物を塗装する工程、及び、
    塗装された組成物を乾燥させてマイクロ吸盤層を形成する工程、
    を含む、マイクロ吸盤層の形成方法。
  8. 請求項1〜6いずれかに記載のマイクロ吸盤層形成用組成物中に泡を形成する工程、
    得られた泡含有組成物を剥離材に塗装する工程、及び、
    塗装された組成物を乾燥させてマイクロ吸盤層を形成する工程、
    を含む、マイクロ吸盤層の形成方法。
  9. 前記泡形成工程で得られた泡含有組成物の比重が、0.2〜0.7g/cmの範囲内である、請求項7又は8記載のマイクロ吸盤層の形成方法。
  10. 前記マイクロ吸盤層は、空隙率が15〜50%であり、最大剥離荷重が150〜1,000gである、
    請求項7〜9いずれかに記載のマイクロ吸盤層の形成方法。
  11. 請求項7〜10いずれかに記載のマイクロ吸盤層の形成方法により得られたマイクロ吸盤層を、表層上の少なくとも一部に有する物品。
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