JPWO2019078044A1 - 熱伝導性樹脂組成物、硬化物および放熱方法 - Google Patents

熱伝導性樹脂組成物、硬化物および放熱方法 Download PDF

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Abstract

下記の(A)〜(C)成分を含む熱伝導性樹脂組成物:(A)エポキシ樹脂(B)25℃で固体であるアダクト型潜在性硬化剤(C)下記(C1)〜(C3)成分の混合物であり、(C3)成分に対する(C1)成分の質量比が0.14〜1.0であり、かつ(C3)成分に対する(C2)成分の質量比が0.25〜1.5である、混合物;(C1)平均粒径0.01μm以上2μm未満の熱伝導性粉体(C2)平均粒径2μm以上20μm未満の熱伝導性粉体(C3)平均粒径20μm以上150μm未満の熱伝導性粉体。本発明の熱伝導性樹脂組成物は、低温硬化性およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成することができる。

Description

本発明は、熱伝導性樹脂組成物、当該組成物を硬化してなる硬化物および当該組成物を用いた電気電子部品の放熱方法に関する。
近年、半導体などの電気電子部品からの発熱を外部に放熱させる目的で、電気電子部品の発熱体と放熱フィンなどの放熱部材との間に熱伝導性樹脂が使用されている。熱伝導性樹脂としては、接着性と熱伝導性とを両立できることから、エポキシ樹脂系熱伝導性樹脂が多用されている。従来のエポキシ樹脂系熱伝導性樹脂は、硬化剤としてジシアンジアミド、ヒドラジドなどを用いていたため、硬化させるためには150℃超の加熱をする必要があった。
電気電子部品の軽量化の要求からプラスチック材料の使用が進んでいるが、プラスチック材料は高温に弱いことが知られている。そのため、エポキシ樹脂系熱伝導性樹脂には低温硬化性(具体的には、150℃以下での硬化性)が求められている。
そのような背景から、特開2009−292881号公報(米国特許出願公開第2009/298965号明細書に対応)には、アミンアダクト系潜在性硬化剤および高熱伝導性充填剤を含む、低温硬化性に優れる高熱伝導性エポキシ樹脂系組成物が開示されている。
しかしながら、特開2009−292881号公報(米国特許出願公開第2009/298965号明細書に対応)の実験例に開示されているエポキシ樹脂系組成物の硬化物の熱伝導率は2.3W/m・Kであり、その熱伝導率は満足するものではなかった。また、上記公報の実験例に開示されているエポキシ樹脂系組成物は、熱伝導性を付与する目的で酸化アルミニウムを大量に含んでいるため、高粘度でありハンドリング性が劣るという問題があった。
そこで、本発明は、低温硬化性(150℃以下での硬化性)およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成できる熱伝導性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の実施態様を含む。
[1]下記の(A)〜(C)成分を含む熱伝導性樹脂組成物:
(A)エポキシ樹脂
(B)25℃で固体であるアダクト型潜在性硬化剤
(C)下記(C1)〜(C3)の混合物であり、(C3)に対する(C1)の質量比((C1)/(C3))が0.14〜1.0であり、かつ(C3)に対する(C2)の質量比((C2)/(C3))が0.25〜1.5である、混合物;
(C1)平均粒径0.01μm以上2μm未満の熱伝導性粉体
(C2)平均粒径2μm以上20μm未満の熱伝導性粉体
(C3)平均粒径20μm以上150μm未満の熱伝導性粉体。
[2]前記(C1)〜(C3)成分が、それぞれ独立して、アルミナ、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボンおよびダイヤモンドからなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性粉体である、[1]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[3]前記(C1)〜(C3)成分の形状が、球状または不定形である、[1]または[2]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[4]前記(C)成分が、球状熱伝導性粉体と不定形熱伝導性粉体とを含む混合物である、[1]〜[3]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[5]前記(C1)、(C2)および(C3)の合計100質量%中、(C1)成分は5〜60質量%、(C2)成分は10〜65質量%、および(C3)成分は30〜85質量%含まれる、[1]〜[4]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[6]熱伝導性樹脂組成物中の前記(C)成分の含有量は、55〜99質量%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[7]前記(A)成分が、25℃で液状である、[1]〜[6]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[8]前記(A)成分100質量部に対して、(B)成分を5〜50質量部含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[9]25℃で液状である、[1]〜[8]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[10]前記(B)成分の平均粒径が0.1〜100μmの範囲である、[1]〜[9]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[11]前記(B)成分が、ウレアアダクト型潜在性硬化剤またはエポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤である、[1]〜[10]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[12][1]〜[11]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物を硬化してなる、硬化物。
[13][1]〜[11]のいずれかに記載の熱伝導性組成物を電気電子部品に塗布することにより電気電子部品から発生した熱を外部へ放熱させることを有する、電気電子部品の放熱方法。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃〜25℃の範囲)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。
本発明の一実施形態は、下記の(A)〜(C)成分を含む熱伝導性樹脂組成物(以下、組成物とも称する)である:
(A)エポキシ樹脂
(B)25℃で固体であるアダクト型潜在性硬化剤
(C)下記(C1)〜(C3)の混合物であり、(C3)に対する(C1)の質量比((C1)/(C3))が0.14〜1.0であり、かつ(C3)に対する(C2)の質量比((C2)/(C3))が0.25〜1.5である、混合物;
(C1)平均粒径0.01μm以上2μm未満の熱伝導性粉体
(C2)平均粒径2μm以上20μm未満の熱伝導性粉体
(C3)平均粒径20μm以上150μm未満の熱伝導性粉体。
当該熱伝導性樹脂組成物は、低温硬化性およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成することができる。なお、本明細書において、「低温」とは、例えば150℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下、さらにより好ましくは80℃以下を指す。また、「低温硬化性に優れる」とは、組成物を上記温度で加熱した際、表面にタック(べたつき)のない硬化物が得られることをいう。また、「ハンドリング性に優れる」とは、熱伝導性樹脂組成物の粘度が低く塗布作業しやすいことを意味する。
以下、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物の詳細を説明する。
[熱伝導性樹脂組成物]
<(A)成分>
本発明の(A)成分であるエポキシ樹脂としては、1分子中にグリシジル基を2以上有し、かつ(B)成分に該当しない化合物であれば、特に限定なく使用することができる。(A)成分としては、例えば、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂(以下、「2官能エポキシ樹脂」とも称する)や、1分子中にグリシジル基を3つ以上有するエポキシ樹脂(以下、「多官能エポキシ樹脂」とも称する)などが挙げられる。
本発明において、(A)成分は、組成物の粘度を低減してハンドリング性を高める観点や、硬化物の熱伝導性または/および耐熱性を高める観点から、2官能エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂とを併用することが好ましい。この際、多官能エポキシ樹脂は、3官能または4官能のエポキシ樹脂であることがより好ましく、4官能エポキシ樹脂であることがさらにより好ましい。
2官能エポキシ樹脂および多官能エポキシ樹脂を併用する場合において、その質量比(2官能エポキシ樹脂:多官能エポキシ樹脂)は、好ましくは30:70〜70:30の範囲であり、より好ましくは40:60〜60:40の範囲である。上記範囲内であれば、組成物のハンドリング性および硬化物の熱伝導性を高度に両立することができる。
(A)成分は、25℃で液状でも固体でも使用可能であるが、組成物のハンドリング性向上の観点から、25℃で液状であることが好ましい。ここで、液状とは、流動性を有することをいい、具体的には、成分を45°傾けた際に、その形状を10分以上保持できず、形状の変化を生じることをいう。
本発明の効果を一層向上させる観点から、(A)成分は、25℃での粘度が、1〜50Pa・sであることが好ましく、3〜40Pa・sであることがより好ましく、5〜30Pa・sであることがさらにより好ましい。ここで、粘度は、後述の実施例に記載されている方法により測定される値である。
本発明の効果を一層向上させる観点から、(A)成分のエポキシ当量は、好ましくは50〜250g/eqであり、より好ましくは100〜200g/eqである。ここで、エポキシ当量は、JIS K7236:2001に準拠して測定される値である。
2官能エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール型エポキシ樹脂、1,2−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、2,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどのアルキレングリコール型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性に優れ、組成物の流動性が高くなる(粘度が低くなる)という観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、これらは単独あるいは混合で使用してもよい。
多官能エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン等のグリシジルアミン化合物;グリシジル基を4つ有するナフタレン型エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。
(A)成分の市販品としては、特に限定されないが、例えばjER(登録商標)828、1001、801、806、807、152、604、630、871、YX8000、YX8034、YX4000(三菱ケミカル株式会社製);エピクロン(登録商標)830、850、830LVP、850CRP、835LV、HP4032D、703、720、726、820(DIC株式会社製);EP4100、EP4000、EP4080,EP4085、EP4088、EPU6、EPU7N、EPR4023、EPR1309、EP4920(株式会社ADEKA製);TEPIC(日産化学工業株式会社製);KF−101、KF−1001、KF−105、X−22−163B、X−22−9002(信越化学工業株式会社製);デナコール(登録商標)EX411、314、201、212、252(ナガセケムテックス株式会社製);DER−331、332、334、431、542(ダウケミカル社製);YH−434、YH−434L(新日鉄住友化学株式会社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<(B)成分>
本発明に使用される(B)成分は、25℃で固体であるアダクト型潜在性硬化剤である。ここで、固体とは、流動性を有さないものを指し、具体的には、成分を45°傾けた際に、その形状を10分以上保持できることをいう。(A)成分および(B)成分の混合物は、非加熱下(例えば25℃)で安定しているが、70〜170℃(好ましくは70〜150℃)に加熱することにより、(B)成分が硬化剤として作用し、(A)成分を硬化させる。ここで、アダクト型とは、例えば、エポキシ樹脂とアミン化合物が途中段階まで反応した化合物や、アミン化合物とイソシアネート化合物または尿素化合物とを途中段階まで反応した化合物をいう。特に、本発明においては、従来のエポキシ樹脂用硬化剤の中でも、(B)成分を選択し、後述する(C1)〜(C3)成分と組み合わせることで、組成物のハンドリング性と硬化物の熱伝導性とを両立することができる。一方、(B)成分を含まない場合には、組成物の粘度が高くなりハンドリング性に劣る、または/および硬化物の熱伝導性が不十分となる(比較例1〜3参照)。
本発明の効果を一層向上させる観点から、(B)成分の平均粒径は、好ましくは0.1〜100μmの範囲であり、より好ましくは1〜30μmの範囲であり、さらに好ましくは2〜15μmの範囲であり、さらにより好ましくは3〜10μmの範囲であり、特に好ましくは5μm超10μm未満である。ここで、(B)成分の平均粒径は、レーザー回折散乱法によって求めた粒度分布における累積体積比率50%での粒径(D50)である。
低温硬化性の観点から、(B)成分の軟化温度の上限は、たとえば170℃以下であり、好ましくは160℃以下であり、より好ましくは150℃以下であり、特に好ましくは145℃以下である。また、ハンドリング性の観点から、(B)成分の軟化温度の下限は、例えば80℃以上であり、好ましくは90℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、特に好ましくは110℃以上である。前記軟化温度の測定方法は、JIS K7234:1986に準拠した試験方法により求められる。
前記(B)成分としては、特に限定されないが、アミン化合物とイソシアネート化合物または尿素化合物とを反応させた反応生成物(ウレアアダクト型潜在性硬化剤)またはアミン化合物とエポキシ化合物との反応生成物(エポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤)が好ましい。これらは組み合わせて使用してもよい。中でも、組成物のハンドリング性および硬化物の熱伝導性をより高度に両立する観点から、エポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤が好ましい。
(B)成分がウレアアダクト型潜在性硬化剤である場合には、組成物の粘度を低減してハンドリング性を高める観点から、その軟化温度は、好ましくは110℃以上であり、より好ましくは120℃以上であり、さらにより好ましくは130℃以上であり、特に好ましくは135℃以上である。軟化温度の測定方法は上記と同様である。
前記(B)成分の市販品としては、特に限定されないが、例えば、ウレアアダクト型潜在性硬化剤としては、例えばフジキュアー(登録商標、以下同じ)FXE−1000、FXR−1020、FXR−1030、FXB−1050(以上、株式会社T&K TOKA製品)等が挙げられる。エポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤としては、例えば、アミキュア(登録商標、以下同じ)PN−23、アミキュアPN−H、アミキュアPN−31、アミキュアPN−40、アミキュアPN−50、アミキュアPN−F、アミキュアPN−23J、アミキュアPN−31J、アミキュアPN−40J、アミキュアMY−24、アミキュアMY−25、アミキュアMY−R、アミキュアPN−R(以上、味の素ファインテクノ株式会社製品)等が挙げられる。また、これらは単独あるいは混合で使用してもよい。
本発明における(B)成分の配合量としては、前記(A)成分100質量部に対して、好ましくは5〜50質量部であり、より好ましくは10〜40質量部であり、さらにより好ましくは15〜30質量部である。(B)成分の配合量が5質量部以上であると、前記(A)成分を十分に硬化させることができ、50質量部以下であると、熱伝導性樹脂組成物の硬化物の耐熱性が優れる。
<(C)成分>
本発明の(C)成分は、(C1)平均粒径0.01μm以上2μm未満の熱伝導性粉体、(C2)平均粒径2μm以上20μm未満の熱伝導性粉体、(C3)平均粒径20μm以上150μm未満の熱伝導性粉体の混合物である。当該(C1)〜(C3)成分を併用し、本発明のその他成分と組み合わせることにより、組成物のハンドリング性および硬化物の熱伝導性を両立できるという顕著な効果を有する。
前記(C1)成分の平均粒径は、熱伝導性樹脂組成物の粘度を低減してハンドリング性を高めつつ、熱伝導性の高い硬化物を得る観点から、0.01μm以上2μm(2.0μm)未満が好ましく、0.1μm以上1.7μm以下がより好ましく、0.2μm以上1.5μm以下がさらにより好ましく、0.5μm以上1.2μm以下が特に好ましい。
また、前記(C2)成分の平均粒径は、熱伝導性樹脂組成物の粘度を低減してハンドリング性を高めつつ、熱伝導性の高い硬化物を得る観点から、2μm(2.0μm)以上20μm未満が好ましく、2.2μm以上15μm以下がより好ましく、2.5μm以上8μm以下がさらにより好ましく、3.0μm以上5.0μm以下が特に好ましい。
また、前記(C3)成分の平均粒径は、熱伝導性樹脂組成物の粘度を低減してハンドリング性を高めつつ、熱伝導性の高い硬化物を得る観点から、20μm以上150μm以下が好ましく、23μm以上100μm以下がより好ましく、25μm以上70μm以下がさらにより好ましく、30μm以上50μm未満が特に好ましい。
ここで、(C1)〜(C3)成分の平均粒径は、レーザー回折散乱法によって求めた粒度分布における累積体積比率50%での粒径(D50)である。
本発明の組成物において、(C3)成分に対する(C1)成分の質量比((C1)/(C3))は、0.14〜1.0である。(C1)/(C3)が0.14未満の場合には、組成物が高粘度でハンドリング性に乏しく、形成される硬化物の熱伝導性も不十分となる(比較例4参照)。また、(C1)/(C3)が1.0を超える場合には、組成物が非常に高粘度でハンドリングが困難であり、硬化物の形成が困難となる(比較例6、7参照)。本発明の効果を一層向上させる観点から、(C1)/(C3)は、好ましくは0.16〜0.90であり、より好ましくは0.18〜0.80であり、さらにより好ましくは0.20〜0.70であり、特に好ましくは0.25〜0.65である。
本発明の組成物において、(C3)成分に対する(C2)成分の質量比((C2)/(C3))は、0.25〜1.5である。(C2)/(C3)が0.25未満の場合には、組成物が高粘度でハンドリング性に乏しく、形成される硬化物の熱伝導性も不十分となる(比較例5参照)。また、(C2)/(C3)が1.5を超える場合には、組成物が非常に高粘度でハンドリングが困難であり、硬化物の形成が困難となる(比較例6、8参照)。本発明の効果を一層向上させる観点から、(C2)/(C3)は、好ましくは0.27〜1.2であり、より好ましくは0.30〜1.0であり、さらにより好ましくは0.40〜0.95である。
したがって、ハンドリング性および硬化物の熱伝導性の両立の観点から、(C1)/(C3)が0.14〜1.0かつ(C2)/(C3)が0.25〜1.5であり、好ましくは(C1)/(C3)が0.16〜0.9(0.90)かつ(C2)/(C3)が0.27〜1.2であり、より好ましくは(C1)/(C3)が0.18〜0.8(0.80)かつ(C2)/(C3)が0.3(0.30)〜1.0である。
(C1)〜(C3)成分の混合割合としては、(C1)、(C2)及び(C3)の合計100質量%中、(C1)成分は5〜60質量%、(C2)成分は10〜65質量%、および(C3)成分は30〜85質量%であることが好ましく、(C1)成分は5〜30質量%、(C2)成分は10〜50質量%、および(C3)成分は30〜80質量%であることがより好ましく、(C1)成分は7〜28質量%、(C2)成分は15〜40質量%、および(C3)成分は40〜70質量%であることがさらにより好ましい。(C1)〜(C3)成分の混合割合が上記の範囲内であることで、ハンドリング性および硬化物の熱伝導性を良好に両立できる。
本発明の効果のさらなる向上の観点から、(C1)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは80〜300質量部であり、より好ましくは120〜250質量部である。
同様の観点から、(C2)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは150〜400質量部であり、より好ましくは180〜350質量部である。
同様の観点から、(C3)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは250〜500質量部であり、より好ましくは300〜450質量部である。
前記(C)成分の含有量(すなわち(C1)〜(C3)成分の合計含有量)は、特に限定されないが、例えば、本発明の熱伝導性樹脂組成物全体に対して、55〜99質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜93質量%がさらに好ましく、75〜90質量%がさらにより好ましく、80〜86質量%が特に好ましい。55質量%以上であれば熱伝導性能が十分であり、99質量%以下であれば作業性(組成物のハンドリング性)と硬化物の熱伝導性とを両立できる。
前記(C1)〜(C3)成分は、それぞれ独立して、アルミナ、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボンおよびダイヤモンドからなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性粉体であることが好ましく、特に、熱伝導性に優れることから、それぞれ独立して、アルミナ、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素からなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性粉体であることがより好ましい。本発明の効果を一層向上させる観点から、(C1)〜(C3)成分のうち少なくとも1成分はアルミナであることが好ましく、(C1)〜(C3)成分の全てがアルミナであることが特に好ましい。また、(C)成分は表面処理したものであってもよい。また、これらは単独あるいは混合で使用してもよい。
前記(C1)〜(C3)成分の形状は、球状または不定形であることが好ましい。
本明細書において、「球状」には、完全な球形のみではなく、ほぼ球形、楕円形などの形状が含まれる。より具体的に、「球状」とは、平均円形度が0.4以上であることをいう。
本明細書において、「不定形」は、球形以外の角を有する形状(例えば、針状、繊維状、鱗片状、樹枝状、平板状、破砕形状等)を指す。より具体的に、「不定形」とは、平均円形度が0.4未満であることをいう。さらには、(C)成分が、球状熱伝導性粉体と不定形熱伝導性粉体とを含む混合物であると、熱伝導性がさらに向上した硬化物を得ることができる。
ここで、円形度は、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−3000(マルバーン株式会社製)を用いて粒子投影像を取得し、当該粒子投影像と等しい投影面積を有する円の周囲長をX、当該粒子投影像の輪郭線の長さをYとした場合、X/Yで表される値である。さらに、各粒子の円形度を合計し、全粒子数で割ることにより、平均円形度が算出される。
組成物のハンドリング性を考慮すると、(C1)成分の形状は、球状であることが好ましい。一方、硬化物の熱伝導性を考慮すると、(C1)成分の形状は、不定形であることが好ましい。
ハンドリング性を考慮すると、(C2)成分の形状は、球状であることが好ましい。また、ハンドリング性を考慮すると、(C3)成分の形状は、球状であることが好ましい。したがって、本発明の一実施形態において、(C2)および(C3)成分は、球状熱伝導性粉体である。
<任意成分>
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、その特性を損なわない範囲において、任意の添加成分をさらに含んでいてもよい。前記成分としては、例えば、可塑剤、溶剤、希釈剤、シランカップリング剤等の接着性向上成分、分散剤、レベリング剤、湿潤剤、消泡剤等の界面活性剤、帯電防止剤、表面潤滑剤、防錆剤、防腐剤、粘弾性調整剤、レオロジー調整剤、着色剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤、非熱伝導性の充填剤等を挙げることができる。さらに本発明の熱伝導性樹脂組成物には、粘弾性の調整等を目的としてとして、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニル樹脂等の高分子材料を含有させてもよい。
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、上記の(A)、(B)、(C1)、(C2)および(C3)成分、ならびに必要に応じて任意成分を所定の割合で配合した後、ミキサー等の公知の混合手段を使用して、好ましくは10〜70℃の温度で好ましくは0.1〜5時間混合することにより製造することができる。
ハンドリング性の観点から、本発明の熱伝導性樹脂組成物は、25℃で液状であることが好ましく、具体的には、25℃での粘度が250Pa・s未満であることが好ましい(下限:例えば0.5Pa・s以上)。ここで、粘度は、後述の実施例に記載されている方法により測定される値である。
<用途>
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、低温硬化性およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成することができることから、プラスチック材料で構成された回路基板等の電子部品の放熱、電子基板の放熱、光ピックアップモジュールの放熱、カメラモジュールの放熱、パワー半導体の放熱、HEV、FCV、EV用インバーターの放熱、HEV、FCV、EV用コンバーターの放熱、HEV、FCV、EV用ECU部品の放熱などの各種用途で使用可能である。
<放熱方法>
本発明の熱伝導性組成物を電気電子部品に塗布し、加熱処理することにより、電気電子部品上に硬化物を形成することができる。形成された硬化物は熱伝導性に優れるため、当該硬化物を介して、電気電子部品から発生した熱を外部へ放熱することができる。電気電子部品としては、特に制限されず、上記<用途>に記載したもの等が挙げられる。
加熱処理条件は、特に制限されないが、プラスチック製の電気電子部品を対象とする場合には、例えば、150℃以下(例えば40〜120℃)で5〜120分行う。
したがって、本発明の他の形態によれば、上記の熱伝導性組成物を電気電子部品に塗布することにより、電気電子部品から発生した熱を外部へ放熱させることを有する、電気電子部品の放熱方法が提供される。また、本発明の他の形態によれば、上記の熱伝導性樹脂組成物を硬化してなる、硬化物が提供される。
以下に実施例によって本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により制約されるものではない。
<熱伝導性樹脂組成物の調製>
下記(A)成分、(B)成分(または(B)の比較成分)、および(C)成分を表1に示す質量部で採取し、常温(25℃)にてプラネタリーミキサーで60分混合し、熱伝導性樹脂組成物を調製し、各種物性に関して次のようにして測定した。
<(A)成分>
a1:25℃で液状であるビスフェノールF型2官能エポキシ樹脂(jER(登録商標)806、三菱ケミカル株式会社製、粘度15〜25Pa・s(25℃)、エポキシ当量160〜170g/eq)
a2:25℃で液状であるグリシジルアミン型4官能エポキシ樹脂(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、YH−434L、新日鉄住金化学株式会社製、粘度6〜9Pa・s(25℃)、エポキシ当量115〜119g/eq)
<(B)成分>
b1:25℃で固体であり、平均粒径7μm、軟化温度140℃であるウレアアダクト型潜在性硬化剤(株式会社T&K TOKA製フジキュアーFXR−1030)
b2:25℃で固体であり、平均粒径7μm、軟化温度120℃であるウレアアダクト型潜在性硬化剤(株式会社T&K TOKA製フジキュアーFXE−1000)
b3:25℃で固体であり、平均粒径9μm、軟化温度115℃であるエポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤(味の素ファインテクノ株式会社製アミキュアMY−24)
<(B)の比較成分>
b’1:25℃で液状である2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン イソシアヌル酸付加物(四国化成工業株式会社製2MA−OK)
b’2:1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(味の素ファインテクノ株式会社製アミキュアVDH)
b’3:3−フェニル−1,1−ジメチルウレア(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製オミキュア94)
b’4:平均粒径4μmのジシアンジアミド(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製オミキュアDDA−5)
<(C)成分>
c1−1:平均粒径1.0μmの不定形アルミナ粉(昭和電工株式会社製、平均円形度0.4未満)
c1−2:平均粒径1.0μmの球状アルミナ粉(住友化学株式会社製、平均円形度0.4以上)
c2:平均粒径3.0μmの球状アルミナ粉(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、平均円形度0.4以上)
c3:平均粒径35.0μmの球状アルミナ粉(新日鉄住金マテリアルズ株式会製、平均円形度0.4以上)
実施例及び比較例において使用した試験法は下記の通りである。
<粘度測定>
表1の実施例及び比較例の熱伝導性樹脂組成物の粘度を評価した。粘度測定は、EHD型粘度計(東機産業株式会社製TV−33)を用いて、粘度(Pa・s)を25℃で測定した。測定条件は以下の通りである。粘度が低いほど、塗布作業性に優れハンドリング性が良好となる。特に本発明において、組成物のハンドリング性の観点から、組成物の粘度は250Pa・s未満であることが好ましく、220Pa・s未満であることがより好ましい。なお、表1中、「*」は、粘度が高すぎて測定不可能であったことを表す:
[測定条件]
コーンローター:3°×R14
回転速度:0.5rpm。
<熱伝導率測定>
表1の実施例及び比較例の熱伝導性樹脂組成物を、厚さが0.5mmになるようにフッ素樹脂製板上に塗布し、80℃にて1時間加熱して組成物を硬化させ、試験片を作製した。熱伝導率の測定は熱伝導計(京都電子工業株式会社製QTM−D3)を用いて、試験片の硬化物が形成された面について、熱伝導率(W/(m・K))を25℃で測定した。硬化物は、熱伝導率が大きいほど、熱が伝わりやすいことから好ましい。特に、本発明において、硬化物の熱伝導性の観点から、硬化物の熱伝導率は3.8W/(m・K)以上であることが好ましい。当該下限値を満たす場合と満たさない場合とでは、電気電子部品からの発熱を外部に放熱する性能において顕著な差があると示唆される。硬化物の熱伝導率は、4.0W/(m・K)以上であることが好ましい。なお、表1の実施例に係る熱伝導性樹脂組成物は、すべて80℃にて1時間加熱処理することで、表面にタック(べたつき)の無い硬化物が得られたため、低温硬化性を有することが認められた。また、表1中、「**」は、組成物の粘度が高すぎて、硬化物を形成できなかったことを表す。
表1の実施例1〜11の結果より、本発明の熱伝導性樹脂組成物は、低温硬化性およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成できることが確認された。
一方で、本発明の(B)成分ではないb’1〜b’4の硬化剤を配合した組成物において、比較例1および3の組成物は、実施例の組成物に比べて(C)成分を多く含有しているにもかかわらず、形成される硬化物の熱伝導率が劣ることが確認された。また、比較例2の組成物は、高粘度でありハンドリング性が劣ることが確認された。
また、本発明の(C1)〜(C3)成分を含むものの、(C1)/(C3)が0.14未満である、または(C2)/(C3)が0.25未満である組成物(比較例4および5)は、ハンドリング性および形成される硬化物の熱伝導率がともに劣ることが確認された。
また、本発明の(C1)〜(C3)成分を含むものの、(C1)/(C3)が1.0を超える、または/および(C2)/(C3)が1.5を超える組成物(比較例6〜8)は、非常に高粘度でハンドリングが困難となり、硬化物を形成することができなかった。
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、低温硬化性およびハンドリング性に優れ、かつ熱伝導性に優れた硬化物を形成できることから、プラスチック材料で構成された回路基板等の電子部品の放熱の用途など、広い分野に適用可能である。
本出願は、2017年10月18日に出願された日本特許出願番号2017−202015号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

Claims (13)

  1. 下記の(A)〜(C)成分を含む熱伝導性樹脂組成物:
    (A)エポキシ樹脂
    (B)25℃で固体であるアダクト型潜在性硬化剤
    (C)下記(C1)〜(C3)成分の混合物であり、(C3)成分に対する(C1)成分の質量比が0.14〜1.0であり、かつ(C3)成分に対する(C2)成分の質量比が0.25〜1.5である、混合物;
    (C1)平均粒径0.01μm以上2μm未満の熱伝導性粉体
    (C2)平均粒径2μm以上20μm未満の熱伝導性粉体
    (C3)平均粒径20μm以上150μm未満の熱伝導性粉体。
  2. 前記(C1)〜(C3)成分が、それぞれ独立して、アルミナ、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボンおよびダイヤモンドからなる群より選択される少なくとも1種の熱伝導性粉体である、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  3. 前記(C1)〜(C3)成分の形状が、球状または不定形である、請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  4. 前記(C)成分が、球状熱伝導性粉体および不定形熱伝導性粉体を含む混合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  5. 前記(C1)、(C2)および(C3)成分の合計100質量%中、(C1)成分は5〜60質量%、(C2)成分は10〜65質量%、および(C3)成分は30〜85質量%含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  6. 前記熱伝導性樹脂組成物中の前記(C)成分の含有量は、55〜99質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  7. 前記(A)成分が、25℃で液状である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  8. 前記(A)成分100質量部に対して、(B)成分を5〜50質量部含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  9. 25℃で液状である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  10. 前記(B)成分の平均粒径が0.1〜100μmの範囲である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  11. 前記(B)成分が、ウレアアダクト型潜在性硬化剤またはエポキシ樹脂アミンアダクト型潜在性硬化剤である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物を硬化してなる、硬化物。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物を電気電子部品に塗布することにより、電気電子部品から発生した熱を外部へ放熱させることを有する、電気電子部品の放熱方法。
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