JP6772946B2 - 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6772946B2
JP6772946B2 JP2017086960A JP2017086960A JP6772946B2 JP 6772946 B2 JP6772946 B2 JP 6772946B2 JP 2017086960 A JP2017086960 A JP 2017086960A JP 2017086960 A JP2017086960 A JP 2017086960A JP 6772946 B2 JP6772946 B2 JP 6772946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
low
resin composition
component
temperature curable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017086960A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018184525A (ja
Inventor
紀仁 ▲高▼松
紀仁 ▲高▼松
隅田 和昌
和昌 隅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2017086960A priority Critical patent/JP6772946B2/ja
Publication of JP2018184525A publication Critical patent/JP2018184525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6772946B2 publication Critical patent/JP6772946B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物に関する。
センサー素子等の部材は高性能化や小型化が進み、より低温環境下での製造が要求されている。それに伴って、これらの部材に使用される熱硬化性エポキシ樹脂組成物の特性として、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物を得られることが求められている。
現在、低温硬化型樹脂として頻用される二液硬化型エポキシ樹脂は、使用時の混合作業が必要となり、取り扱いが悪いという問題点がある。また、低温硬化性及び保存安定性は相反する性質であり、一液硬化型エポキシ樹脂において両者を両立させることは難しい。そのため、潜在型硬化剤や潜在型硬化促進剤を用いた一液低温硬化型エポキシ樹脂が開発されている。
特許文献1では、アミン化合物とポリグリシジル化合物とを反応させて得られる付加反応物、及び、フェノール樹脂を含有する潜在性硬化剤を用いた一液低温硬化型エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし、該一液低温硬化型エポキシ樹脂組成物ではビスフェノール系エポキシ樹脂が用いられており、弾性率が高く、熱サイクル信頼性が低い。
また、特許文献2では、1分子内にチオール基を2個以上有するポリチオール化合物を硬化剤として用いた一液硬化型エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし、チオール系化合物は臭気が強く、また、他の熱硬化性樹脂の硬化を阻害する場合もあり、その使用が避けられている。
上述したように、これまで保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物となるエポキシ樹脂組成物の開発は十分でなかった。
国際公開第2012/020572号 国際公開第2005/070991号
したがって、本発明の目的は、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物となる低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、低弾性エポキシ樹脂と、常温で固体のポリアミン系硬化剤とを含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
<1>
下記(A)及び(B)を含む低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
(A)25℃で液状の下記一般式(1)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂
Figure 0006772946

(式(1)中、Rは炭素数1〜50の2価の有機基である。Rは水素原子又はメチル基であって、同じであっても異なっていてもよく、nはそれぞれ独立して1〜100の整数である。)
(B)25℃で固体であり、融点が50〜120℃の範囲にあるポリアミン系硬化剤
<2>
前記(A)成分が、下記一般式(2)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂である<1>に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
Figure 0006772946

(式(2)中、nはそれぞれ独立して1〜100の整数である。)
<3>
さらに(C)成分として、無機充填材を含む<1>又は<2>に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
<4>
さらに(D)成分として、25℃において固体状の樹脂粒子を含む<1>〜<3>のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
<5>
前記(D)成分が、(メタ)アクリル樹脂又はシリコーン樹脂の粒子である請求項4のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
<6>
前記(D)成分の平均粒径が、10μm以下である請求項4又は5に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
<7>
さらに(E)成分として、黒色顔料を含む<1>〜<6>のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
<8>
接着剤として用いられる<1>〜<7>のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
本発明によれば、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物を得られる低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物、特に低温硬化型液状エポキシ樹脂接着剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
(A)エポキシ樹脂
本発明で用いられる(A)成分は、25℃で液状の下記一般式(1)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂である。該両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂はポリアミンとの相溶性が良好であり、低温での硬化が迅速であり、得られる硬化物はポリエーテル鎖によって低弾性化される。
Figure 0006772946
式(1)中、Rは炭素数1〜50、好ましくは1〜30の2価の有機基であり、分岐構造、不飽和結合、芳香環構造を含んでいてもよい。中でも、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数1〜30の両末端ジカルボキシル基、ビスフェノール骨格等がさらに好ましく、特に好ましくはビスフェノール骨格のビスフェノールA型骨格である。Rは水素原子又はメチル基であって、同じであっても異なっていてもよく、nはそれぞれ独立して1〜100の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。
上記一般式(1)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂のなかで好ましいものは、硬化物の耐熱性の観点から、下記式(2)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂である。
Figure 0006772946
式(2)中、nはそれぞれ独立して1〜100の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。
また、該両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂として、市販品(例えば、EP−4000L(ADEKA社製商品名)等)も使用することができる。これらの両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(A)成分は、本発明の組成物中、10〜80質量%含有することが好ましく、15〜70質量%含有することがより好ましく、20〜60質量%含有することがさらに好ましい。
(B)硬化剤
本発明で用いられる(B)成分は、エポキシ樹脂用の硬化剤として一般に使用されているポリアミン系硬化剤である。該(B)成分は、前記(A)成分の硬化剤として作用し、(A)成分の25℃で液状である液状エポキシ樹脂と反応して架橋構造を形成し、(A)成分の25℃で液状である液状エポキシ樹脂を硬化する。
該(B)成分は、25℃で固体であり、融点が50〜120℃、好ましくは50℃〜100℃であるため、良好な保存安定性を有し、加熱により溶解され、本発明の組成物の低温での硬化を可能とする。(B)成分の融点が50℃より低いと硬化剤としての潜在性が損なわれるおそれがあり、(B)成分の融点が120℃より高いと組成物の低温硬化性が損なわれるおそれがある。
なお、本明細書において、融点とはJIS K 0064:1992記載の方法で測定した値をいう。また、本明細書において、硬化剤の「潜在性」とは、硬化剤をエポキシ樹脂に配合した組成物が室温で安定に貯蔵でき、熱によって急速に組成物を硬化する能力をいう。
(B)成分のポリアミン系硬化剤は、公知の方法で製造されたものを用いることができる。該ポリアミン硬化剤としては、組成物の硬化性や(B)成分の融点の制御のため、アミンと反応性を有するエポキシ基等を有する化合物でポリアミンを変性したものも含む。このようなポリアミン系硬化剤としては、例えば、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂等)とポリアミン化合物(エチレンジアミン等のアルキレンジアミン化合物、ポリアルキルポリアミン化合物、脂環式ポリアミン化合物、芳香族ポリアミン化合物等)とを反応させて得られるポリマー構造を有する変性ポリアミン化合物が挙げられる(特許第5876414号公報等を参照)。また、該ポリアミン系硬化剤として、市販品(例えば、「EH−5015S」、「EH−5030S」、「EH−4357S」(以上、ADEKA社製商品名)等)も使用することができる。
また、(B)成分の反応性や流動性の制御のため、シリカ等の無機物にポリアミンを担持させたものを用いてもよい。これらのポリアミン系硬化剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ポリアミン系硬化剤の平均粒径は、20μm以下であることが好ましく、組成物の微細領域への進入性の観点から10μm以下であることがさらに好ましい。平均粒径が20μmより大きいと、組成物の微細領域への進入性が損なわれるおそれがある。
本願明細書において、「平均粒径」とは、レーザー光回折法により測定した累積質量平均径(d50)のことをいう。
(B)成分のポリアミン系硬化剤の配合量は、(A)成分中に含まれるエポキシ基1モルに対し、(B)成分中の反応基(アミノ基)が0.3〜2.0モルとなる量が好ましく、0.8〜1.8モルとなる量がさらに好ましい。該配合量が0.3モル未満となる量では硬化物のガラス転移温度(Tg)が低下するおそれがあり、一方、2.0モルを超える量では硬化物が硬化不良になるおそれがある。
本発明の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物には、更に、必要に応じて下記の成分を添加してもよい。
(C)無機充填材
(C)成分は、通常、エポキシ樹脂組成物に配合される無機充填材である。該無機充填材の例としては、シリカ系微粉末(溶融シリカ、結晶性シリカ等)、中空シリカ等のケイ素系充填材;アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等のアルミニウム系充填材;窒化珪素、窒化ホウ素等の金属窒化物系充填材;ガラス繊維、ウォラステナイト等の繊維状充填材;三酸化アンチモン等のアンチモン系充填材などが挙げられる。
これらの中でもケイ素系充填材が好ましく、溶融シリカが特に好ましい。これらの無機充填材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、無機充填材の平均粒径や形状は特に限定されないが、流動性の観点から、球状のものが好ましい。
上記無機充填材は、樹脂と無機充填材との結合強度を強くするため、シランカップリング剤で予め表面処理したものでもよい。シランカップリング剤としては、例えば、アルケニル基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アミノ基、メルカプト基、ウレイド基等の官能性基で置換された1価炭化水素基を含有するアルコキシシラン及びこれらの部分加水分解縮合物などが挙げられる。
シランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン;N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシランなどが挙げられる。これらのカップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではない。
(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、10〜1,000質量部とすることが好ましく、20〜150質量部とすることがより好ましい。
(D)樹脂粒子
(D)成分は、25℃で固体の樹脂粒子であり、該樹脂粒子は硬化物の光沢度や弾性率を低下させることができる。このような樹脂粒子は公知の樹脂の粒子であればよく、該樹脂の種類としては、例えば、AAS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、フェノキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポニフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。これらの中でも、光沢度の観点から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
樹脂粒子の形状は、略球状、円柱状、角柱状、不定形状、破砕状、及び燐片状等であってよく、本発明の組成物の接着性を考慮すると、略球状、及び鋭角部を有しない不定形状が好ましい。
該樹脂粒子の平均粒径は、用途に応じて適宜選択されるが、平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましい。平均粒径が10μmより大きい場合は、硬化段階において、樹脂の一部が十分に膨潤せずに残り、硬化物の特性を損なうおそれがある。平均粒径が0.01μmより小さい場合は、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1〜200質量部とすることが好ましく、特に5〜40質量部が好ましい。該配合量が0.1質量部より少ないと、得られる硬化物の光沢度の低減が不十分になるおそれがある。一方、該配合量が200質量部より多いと、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
(E)黒色顔料
(E)成分の黒色顔料は、低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物を黒色にして光透過率を低下させるために用いられる。該黒色顔料としては、例えば、従来の封止樹脂組成物に用いられるカーボンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チタンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、黒色アルミニウム、ペリレンブラック等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、価格や光沢度の観点から、カーボンブラックが好ましい。これらの黒色顔料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(E)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。該配合量が、10質量部より多いと、黒色顔料の分散が困難になったり、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
(F)硬化促進剤
本発明の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物には、(F)成分として硬化促進剤を配合してもよい。該硬化促進剤としては、エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤として公知のものが使用でき、特に限定されないが、例えば有機リン、イミダゾール、3級アミン等の塩基性有機化合物が挙げられる。
有機リンの例としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレート誘導体、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体等が挙げられる。
イミダゾールの例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
3級アミンの例としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7等が挙げられる。
これらの中でも、イミダゾールが好ましく、組成物の硬化性の観点から、特に2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。
(F)成分の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。該添加量が下限値未満である場合には、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化促進効果が不十分になるおそれがあり、また上限値より多い場合には本発明の組成物の保存性が低下するおそれがある。
(G)その他の成分
本発明の組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。該添加剤としては、例えば、希釈剤、低応力剤、離型剤、ハロゲントラップ剤、シリコーンオイル、ポリシロキサン等が挙げられ、所望の樹脂特性を付与するために配合される。
製造方法
本発明の組成物の製造方法は特に制限されず、成分や目的に応じて任意に選択される。通常はミキサー、ロール等を用い、上述した各成分を混合して本発明の樹脂組成物が得られる。必要に応じて各成分の混合順序、混合条件(時間、温度、気圧等)を制御することができる。なお、(A)〜(D)成分及びその他の成分を一度に混合してもよい。また(D)成分以外の成分が予め混合された混合物に(D)成分を添加して混合してもよく、この場合には、該混合物を予め粉砕するなどして、(D)成分と均一に混合しやすくする工程を加えてもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用した原料を以下に示す。
(A)エポキシ樹脂
(A−1)両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂(エポキシ当量255、ADEKA社製EP−4000L)
(A−2)グリシジルアミン型エポキシ樹脂(エポキシ当量100、三菱化学社製jER−630LSD)
(A−3)ビスフェノール型エポキシ樹脂(エポキシ当量165、新日鉄住金化学社製ZX−1059)
(B)硬化剤
(B−1)ポリアミン硬化剤(融点85〜105℃、活性水素当量52、ADEKA社製EH−5015S)
(B−2)ポリアミン硬化剤(融点70〜80℃、活性水素当量105、ADEKA社製EH−5030S)
(B−3)液状フェノールノボラック樹脂硬化剤(融点−40〜−10℃、水酸基当量135、明和化成社製MEH−8005)
(C)無機充填材
(C−1)球状溶融シリカ(平均粒径0.6μm、龍森社製LVS−516H)
(D)樹脂粒子
(D−1)ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子(球状、平均粒径0.3μm、日本ゼオン社製ゼオンアクリルレジンF320)
(E)黒色顔料
(E−1)カーボンブラック(DENKA社製デンカブラックLi100)
(F)硬化促進剤
(F−1)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製2P4MHZ−PW)
[実施例1〜4、比較例1〜4]
表1に示す配合(質量部)で、(A)〜(F)成分を混合して、実施例1〜4及び比較例1〜4の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性エポキシ樹脂組成物について、下記方法で諸特性を測定した。その結果を表1に示す。
また、得られた熱硬化性エポキシ樹脂組成物を、成形温度90℃、成形時間3時間の条件で硬化し、実施例1〜4及び比較例1〜4の硬化物を得た。得られた硬化物について、下記方法で諸特性を測定した。その結果を表1に示す。
<粘度及び増粘率>
各熱硬化性エポキシ樹脂組成物について、コーンプレートの粘度計(BROOK FIELD社製51CP)を用いて、1.0rpmの回転数で25℃における粘度を測定した。また、保存安定性を評価するために、各熱硬化性エポキシ樹脂組成物を、25℃で336時間保管後、粘度を同様に測定し、増粘率を算出した。
<反応率>
各熱硬化性エポキシ樹脂組成物について、得られた組成物及び該組成物を90℃で1時間加熱して得られた硬化物のDSC発熱ピークを示差走査熱量計(DSC、METTLER社製UV−DSC)で測定し、面積比から反応率を算出した。
<接着力>
ニッケルコート銅版に2mm×2mm×150μmのSiチップを熱硬化性エポキシ樹脂組成物で付着し、90℃、3時間の条件で硬化した後、得られた試験片の剪断接着力を測定した。
<光沢度>
光沢度は、JIS Z 8741:1997に準拠し、上記硬化条件で硬化して得られた硬化物の60゜鏡面光沢を光沢度計IG−320(堀場製作所製)を用いて測定した。
<曲げ弾性率>
JIS K 7171:2008に記載の方法で、上記硬化条件で硬化して得られた硬化物の室温(25℃)における曲げ弾性率を測定した。
<光透過率>
厚さ50μmに成形した各熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物について、エス・ディ・ジー社製X−rite8200を用いて450nmの光透過率を測定した。
Figure 0006772946
表1に示されるように、フェノール系硬化剤を用いた比較例1及び2では、反応率が低く、保存安定性も悪かった。また、比較例3及び4では、曲げ弾性率が高く、光沢度が大きく、反応率が劣っていた。一方、両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂とポリアミン系硬化剤とを併用した実施例1〜3では、保存安定性が良く、反応率が高かった。また、実施例1〜3では、曲げ弾性率が低く、接着力が高かった。さらに、カーボンブラックや(メタ)アクリル樹脂を添加した実施例4では、光沢度及び光透過率が低いため、この組成物はセンサー向けの封止材や接着剤として有用であることが分かった。

Claims (5)

  1. 下記(A)、(B)、(C)及び(D)を含む低光沢性を有する低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
    (A)25℃で液状の下記一般式(1)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂
    Figure 0006772946
    (式(1)中、R1炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数1〜30の両末端ジカルボキシル基、又はビスフェノール骨格を有する2価の有機基である。R2は水素原子又はメチル基であって、同じであっても異なっていてもよく、nはそれぞれ独立して1〜100の整数である。)
    (B)25℃で固体であり、融点が50〜120℃の範囲にあるポリアミン系硬化剤
    (C)無機充填材
    (D)25℃において固体状の(メタ)アクリル樹脂粒子又はシリコーン樹脂粒子
  2. 前記(A)成分が、下記一般式(2)で示される両末端グリシジル基変性エポキシ樹脂である請求項1に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0006772946
    (式(2)中、nはそれぞれ独立して1〜100の整数である。)
  3. 前記(D)成分の平均粒径が、10μm以下である請求項1又は2に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
  4. さらに(E)成分として、黒色顔料を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。
  5. 接着剤として用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載の低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物。

JP2017086960A 2017-04-26 2017-04-26 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物 Active JP6772946B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017086960A JP6772946B2 (ja) 2017-04-26 2017-04-26 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017086960A JP6772946B2 (ja) 2017-04-26 2017-04-26 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018184525A JP2018184525A (ja) 2018-11-22
JP6772946B2 true JP6772946B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=64355615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017086960A Active JP6772946B2 (ja) 2017-04-26 2017-04-26 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6772946B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019078024A1 (ja) * 2017-10-16 2019-04-25 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物および半導体装置
WO2020137339A1 (ja) * 2018-12-26 2020-07-02 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物および金属ベース銅張積層板
JP7154194B2 (ja) * 2019-07-02 2022-10-17 サンスター技研株式会社 低温硬化性組成物

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3904798B2 (ja) * 1999-04-01 2007-04-11 三井化学株式会社 異方導電性ペースト
JP3906634B2 (ja) * 1999-11-30 2007-04-18 オムロン株式会社 一液性エポキシ樹脂組成物
KR101092417B1 (ko) * 2005-12-26 2011-12-09 에스케이케미칼주식회사 액상 봉지용 에폭시 수지 조성물
JP4706709B2 (ja) * 2008-03-07 2011-06-22 オムロン株式会社 一液性エポキシ樹脂組成物およびその利用
JP5008682B2 (ja) * 2009-01-21 2012-08-22 株式会社Adeka 光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂を含有する液晶滴下工法用シール剤
JP4962554B2 (ja) * 2009-11-27 2012-06-27 オムロン株式会社 一液性エポキシ樹脂組成物及びその利用
JP4893836B2 (ja) * 2010-01-29 2012-03-07 オムロン株式会社 一液性エポキシ樹脂組成物およびその利用
JP2011219682A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Adeka Corp 硬化性樹脂組成物
EP2586827B1 (en) * 2010-06-28 2017-12-27 Adeka Corporation Curable resin composition
JP2013018810A (ja) * 2011-07-07 2013-01-31 Adeka Corp 硬化性樹脂組成物
JP6461721B2 (ja) * 2015-06-11 2019-01-30 協立化学産業株式会社 エポキシ化合物及びその部分エステル化エポキシ化合物、その製造方法、並びにそれを含む硬化性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018184525A (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6534189B2 (ja) 樹脂組成物
JP5008190B2 (ja) スクリーン印刷用接着剤組成物
KR102014573B1 (ko) 액상 봉지재, 그것을 사용한 전자부품
WO2013162840A1 (en) Epoxy adhesive composition
JP6772946B2 (ja) 低温硬化型液状エポキシ樹脂組成物
TW201723073A (zh) 液狀環氧樹脂組成物
KR20100130966A (ko) 반도체 밀봉용 에폭시 수지 조성물 및 이를 이용한 반도체 장치
JP6497652B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品
JPWO2017188286A1 (ja) 封止用液状エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
TWI801488B (zh) 樹脂組成物及其硬化物、電子零件用接著劑、半導體裝置,以及電子零件
JP2010059241A (ja) 半導体装置封止用組成物
JP5265430B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置
JP2007294712A (ja) ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置
JP6724854B2 (ja) 熱硬化性エポキシ樹脂組成物
JP5278386B2 (ja) 実装用封止材及びそれを用いて封止した半導体装置
JP2016117869A (ja) 半導体接着用樹脂組成物及び半導体装置
JP2019167436A (ja) 樹脂組成物、半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP6566349B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品
JP6852622B2 (ja) 熱硬化性エポキシ樹脂組成物
JP6686973B2 (ja) 熱硬化性エポキシ樹脂組成物
JP6638600B2 (ja) 低光沢性エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物の光沢度を低減する方法
JP2013007001A (ja) 接着剤組成物
JP6837237B2 (ja) ダイボンディング剤
TW200835745A (en) Curable epoxy resin composition, cured body thereof, and use thereof
JP6611861B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190423

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20191220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6772946

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150