JP6724854B2 - 熱硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。
センサー素子等の部材は高性能化や小型化が進み、より低温環境下での製造が要求されている。それに伴って、これらの部材に使用される封止用熱硬化性エポキシ樹脂組成物の特性として、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物を得られることが求められている。
現在、低温硬化型樹脂として頻用される二液硬化型エポキシ樹脂は、使用時の混合作業が必要となり、取り扱いが悪いという問題点がある。また、低温硬化性及び保存安定性は相反する性質であり、一液硬化型エポキシ樹脂において両者を両立させるのは難しい。そのため、潜在型硬化剤や潜在型硬化促進剤を用いた一液低温硬化型エポキシ樹脂が開発されている。
特許文献1では、アミン化合物とポリグリシジル化合物とを反応させて得られる付加反応物及びフェノール樹脂を含有する潜在性硬化剤を用いた一液低温硬化型エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし、該一液硬化型エポキシ樹脂組成物では、その硬化物の光沢度の低減は不十分である。
また、特許文献2では、1分子内にチオール基を2個以上有するポリチオール化合物を硬化剤として用いた一液硬化型エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし、チオール系化合物は臭気が強く、また、他の熱硬化性樹脂の硬化を阻害する場合もあり、その使用が避けられている。
上述したように、これまで保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性及び低光沢性を有する硬化物となるエポキシ樹脂組成物の開発は十分でなかった。
国際公開第2012/020572号 国際公開第2005/070991号
したがって、本発明の目的は、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性であり、特に低光沢性を有する硬化物となるエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、常温で固体のポリアミン系硬化剤及び固形の樹脂粒子を含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供するものである。
<1>
下記(A)〜(D)を含む熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
(A)25℃で液状である液状エポキシ樹脂
(B)25℃で固体であり、融点が50〜120℃の範囲にあるポリアミン系硬化剤
(C)無機充填材:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して10〜1,000質量部
(D)25℃で固体状である樹脂粒子:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.1〜200質量部
<2>
前記(A)成分が、液状のグリシジルアミン型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴とする<1>に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
<3>
前記(D)成分が、(メタ)アクリル樹脂又はシリコーン樹脂の粒子であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
<4>
前記(D)成分の平均粒径が、10μm以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
<5>
さらに(E)成分として、黒色顔料を含む<1>〜<4>のいずれか1項に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、保存安定性に優れ、低温で迅速に硬化し、低弾性であり、特に低光沢性を有する硬化物となる。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物について具体的に説明する。
(A)25℃で液状である液状エポキシ樹脂
25℃で液状である液状エポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂として公知のものを使用することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
(A)成分の液状エポキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、(A)成分の液状エポキシ樹脂は、耐熱性や接着性の観点からグリシジルアミン型エポキシ樹脂やビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂)が好ましく、後述の(B)ポリアミン系硬化剤との相溶性の点から、下記一般式(1)又は(2)で表されるグリシジルアミン型エポキシ樹脂が特に好ましい。
Figure 0006724854
式(1)及び(2)中、Rはハロゲン原子、炭素数1〜6の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、又はアルコキシ基であり、Rが2以上ある場合、それらは同じでも異なっていてもよい。x、y、zはそれぞれ0〜4の整数である。Aは単結合、エーテル基、チオエーテル基、−SO−基、又は炭素数1〜6の非置換もしくは置換の二価炭化水素基である。
また、エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂に固体状エポキシ樹脂を溶解させたものを用いてもよい。固体状エポキシ樹脂としては、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分は、本発明の組成物中、10〜80質量%含有することが好ましく、15〜70質量%含有することがより好ましく、20〜60質量%含有することがさらに好ましい。
(B)25℃で固体であり、融点が50〜120℃の範囲にあるポリアミン系硬化剤
(B)成分のポリアミン系硬化剤は、エポキシ樹脂用の硬化剤として一般に使用されているポリアミン系の硬化剤である。該(B)成分は、前記(A)成分の硬化剤として作用し、(A)成分の25℃で液状である液状エポキシ樹脂と反応して架橋構造を形成し、(A)成分の25℃で液状である液状エポキシ樹脂を硬化する。
該(B)成分は、25℃で固体であり、融点が50〜120℃、好ましくは50℃〜100℃であるため、良好な保存安定性を有し、加熱により溶解され、本発明の組成物の低温での硬化を可能とする。(B)成分の融点が50℃より低いと硬化剤としての潜在性が損なわれるおそれがあり、(B)成分の融点が120℃より高いと組成物の低温硬化性が損なわれるおそれがある。
なお、本明細書において、融点とはJIS K 0064:1992記載の方法で測定した値をいう。また、本明細書において、硬化剤の「潜在性」とは、硬化剤をエポキシ樹脂に配合した組成物が室温で安定に貯蔵でき、熱によって急速に組成物を硬化する能力をいう。
(B)成分のポリアミン系硬化剤は、公知の方法で製造されたものを用いることができる。該ポリアミン硬化剤としては、組成物の硬化性や(B)成分の融点の制御のため、アミンと反応性を有するエポキシ基等を有する化合物でポリアミンを変性したものも含む。このようなポリアミン系硬化剤としては、例えば、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂等)とポリアミン化合物(エチレンジアミン等のアルキレンジアミン化合物、ポリアルキルポリアミン化合物、脂環式ポリアミン化合物、芳香族ポリアミン化合物等)とを反応させて得られるポリマー構造を有する変性ポリアミン化合物が挙げられる(特許第5876414号公報等を参照)。また、該ポリアミン系硬化剤として、市販品(例えば、「EH−5015S」、「EH−5030S」、「EH−4357S」(以上、ADEKA社製商品名)等)も使用することができる。
また、(B)成分の反応性や流動性の制御のため、シリカ等の無機物にポリアミンを担持させたものを用いてもよい。
これらのポリアミン系硬化剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ポリアミン系硬化剤の平均粒径は、20μm以下であることが好ましく、組成物の微細領域への進入性の観点から10μm以下であることがさらに好ましい。平均粒径が20μmより大きいと、組成物の微細領域への進入性が損なわれるおそれがある。
本願明細書において、「平均粒径」とは、レーザー光回折法により測定した累積質量平均径(d50)のことをいう。
(B)成分のポリアミン系硬化剤の配合量は、(A)成分中に含まれるエポキシ基1モルに対し、(B)成分中の反応基(アミノ基)が0.3〜2.0モルとなる量が好ましく、0.8〜1.8モルとなる量がさらに好ましい。該配合量が0.3モル未満となる量では硬化物のガラス転移温度(Tg)が低下するおそれがあり、一方、2.0モルを超える量では硬化物が硬化不良になるおそれがある。
(C)無機充填材
(C)成分は、通常、エポキシ樹脂組成物に配合される無機充填材である。該無機充填材の例としては、シリカ系微粉末(溶融シリカ、結晶性シリカ等)、中空シリカ等のケイ素系充填材;アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等のアルミニウム系充填材;窒化珪素、窒化ホウ素等の金属窒化物系充填材;ガラス繊維、ウォラステナイト等の繊維状充填材;三酸化アンチモン等が挙げられる。
これらの中でもケイ素系充填材が好ましく、溶融シリカが特に好ましい。これらの無機充填材は1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、無機充填材の平均粒径や形状は特に限定されないが、流動性の観点から、球状のものが好ましい。
上記無機充填材は、樹脂と無機充填材との結合強度を強くするため、シランカップリング剤で予め表面処理したものでもよい。シランカップリング剤としては、例えば、アルケニル基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アミノ基、メルカプト基、ウレイド基等の官能性基で置換された1価炭化水素基を含有するアルコキシシラン及びこれらの部分加水分解縮合物等が挙げられる。
シランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン;N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン等が挙げられる。これらカップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではない。
(C)成分の無機充填材の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、10〜1,000質量部とすることが好ましく、20〜150質量部とすることがより好ましい。
(D)25℃において固体状の樹脂粒子
(D)成分は、25℃において固体状の樹脂粒子であり、該樹脂粒子は樹脂硬化時に加熱されることで、エポキシ樹脂によって膨潤するので硬化物の光沢度を下げることができる。このような樹脂粒子としては、公知の樹脂の粒子であればよく、該樹脂の種類は、例えばAAS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、フェノキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポニフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の光沢度の観点から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
該樹脂粒子の形状は、略球状、円柱状、角柱状、不定形状、破砕状、及び燐片状等であってよく、本発明の組成物の接着性を考慮すると、略球状、及び鋭角部を有しない不定形状が好ましい。
該樹脂粒子の平均粒径は、用途に応じて適宜選択されるが、通常は平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましい。平均粒径が10μmより大きい場合は、硬化段階において、樹脂の一部が十分に膨潤せずに残り、硬化物の特性を損なうおそれがある。平均粒径が0.01μmより小さい場合は、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1〜200質量部とすることが好ましく、特に5〜40質量部が好ましい。該配合量が0.1質量部より少ないと、得られる硬化物の光沢度の低減が不十分になるおそれがある。一方、該配合量が200質量部より多いと、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、更に、必要により下記の成分を添加してもよい。
(E)黒色顔料
(E)成分の黒色顔料は、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を黒色にして光透過率を低下させるために用いられる。該黒色顔料としては、例えば従来の封止樹脂組成物に用いられているカーボンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チタンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、黒色アルミニウム、ペリレンブラック等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。これらの中でも、価格や光沢度の観点から、カーボンブラックが好ましい。これらの黒色顔料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(E)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。10質量部より多いと、黒色顔料の分散が困難になったり、本発明の組成物の粘度が増して取り扱いが困難となるおそれがある。
(F)硬化促進剤
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、(F)成分として硬化促進剤を配合してもよい。該硬化促進剤としては、エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤として公知のものが使用でき、特に限定されないが、例えば有機リン、イミダゾール、3級アミン等の塩基性有機化合物が挙げられる。
有機リンの例としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレート誘導体、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体等が挙げられる。
イミダゾールの例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
3級アミンの例としてはトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7等が挙げられる。
これらの中でも、イミダゾールが好ましく、組成物の硬化性の観点から、特に2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。
硬化促進剤の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがさらに好ましい。硬化促進剤の添加量が前記下限値未満である場合は、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化促進効果が不十分になるおそれがあり、また前記上限値より多い場合は熱硬化性エポキシ樹脂組成物の保存性が低下するおそれがある。
(G)その他の成分
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。該添加剤としては、例えば、希釈剤、シリコーンオイル、ポリシロキサン、低応力剤、離型剤、ハロゲントラップ剤等が挙げられ、所望の樹脂特性を付与するために配合される。
熱硬化性エポキシ樹脂組成物の製造方法
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物の製造方法は特に制限されず、成分や目的に応じて任意に選択される。通常はミキサー、ロール等を用い、上述した各成分を混合して本発明の樹脂組成物が得られる。必要に応じて各成分の混合順序、混合条件(時間、温度、気圧等)を制御することができる。なお、(A)〜(D)成分及びその他の成分を一度に混合してもよいし、(D)成分以外の成分が予め混合された混合物に(D)成分を添加して混合してもよい。後者の場合は、該混合物を予め粉砕するなどして、(D)成分と均一に混合しやすくする工程を加えてもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
本願実施例及び比較例で使用した原料を以下に示す。
(A)液状エポキシ樹脂
(A−1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、三菱化学社製jER−828)
(A−2)グリシジルアミン型エポキシ樹脂(エポキシ当量100、三菱化学社製jER−630LSD)
(A−3)ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量160、新日鐵住金化学社製YDF―8170)
(B)硬化剤
ポリアミン系硬化剤
(B−1)ポリアミン系硬化剤(融点85〜105℃、活性水素当量52、ADEKA社製EH−5015S)
(B−2)ポリアミン系硬化剤(融点70〜80℃、活性水素当量105、ADEKA社製EH−5030S)
ポリアミン系硬化剤以外の硬化剤
(B−3)液状フェノールノボラック樹脂硬化剤(融点−40〜−10℃、水酸基当量135、明和化成社製MEH−8005)
(C)無機充填材
(C−1)球状溶融シリカ(平均粒径0.6μm、龍森社製LVS−516H)
(D)樹脂粒子
(D−1)ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子(球状、平均粒径0.3μm、日本ゼオン社製ゼオンアクリルレジンF320)
(D−2)シリコーン樹脂粒子(球状、平均粒径5.0μm、信越化学工業社製KMP−600)
(E)黒色顔料
(E−1)カーボンブラック(DENKA社製デンカブラックLi100)
(F)硬化促進剤
(F−1)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製2P4MHZ−PW)
[実施例1〜12、比較例1〜3]
表1に示す配合(質量部)で、(A)〜(F)成分を混合して、実施例1〜12及び比較例1〜3の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性エポキシ樹脂組成物について、下記方法で諸特性を測定した。その結果を表1に示す。
また、得られた熱硬化性エポキシ樹脂組成物を、成形温度90℃、成形時間3時間の条件で硬化し、実施例1〜12及び比較例1〜3の硬化物を得た。得られた硬化物について、下記方法で諸特性を測定した。その結果を表1に示す。
<粘度及び増粘率>
各熱硬化性エポキシ樹脂組成物について、コーンプレートの粘度計(BROOK FIELD社製51CP)を用いて、1.0rpmの回転数で25℃における粘度を測定した。また、保存安定性を評価するために、各熱硬化性エポキシ樹脂組成物を25℃で168時間保管後、粘度を同様に測定し、増粘率を算出した。
<ゲル化時間>
各熱硬化性エポキシ樹脂組成物を金属板上で、80℃で加熱しゲル化するまでの時間を計測した。
<光沢度>
光沢度は、JIS Z 8741:1997に準拠し、上記硬化条件で硬化して得られた硬化物の60゜鏡面光沢を光沢度計IG−320(堀場製作所製)を用いて測定した。
<曲げ弾性率>
JIS K 7171:2008に記載の方法で、上記硬化条件で硬化して得られた硬化物の室温(25℃)における曲げ弾性率を測定した。
<光透過率>
厚さ50μmに成形された各熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物について、エス・デイ・ジー社製 X−rite8200を使用して450nmの光透過率を測定した。
Figure 0006724854
表1に示されるように、フェノールノボラック系硬化剤を用いた比較例1〜3では、ゲル化時間が長く、室温(25℃)保管後の増粘率も高かった。したがって、比較例1〜3の組成物は、低温で硬化しにくく、保存安定性も悪いことがわかった。また、比較例1〜3の硬化物の光沢度の低さも充分ではない。一方、液状エポキシ樹脂、ポリアミン系硬化剤及び固体状の樹脂粒子を併用した実施例1〜12の組成物は保存安定性も良好で、低温で硬化し、硬化物に低光沢性や低透過性を付与できることがわかった。したがって、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物はセンサー向けの封止材として有用であることがわかった。

Claims (3)

  1. 下記(A)〜(E)からなる熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
    (A)25℃で液状である液状エポキシ樹脂
    (B)25℃で固体であり、融点が50〜120℃の範囲であるポリアミン系硬化剤
    (C)ケイ素系充填材:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して10〜1,000質量部
    (D)25℃で固体状であり、平均粒径が、10μm以下である樹脂粒子:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.1〜200質量部
    (E)カーボンブラック:(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して2〜10質量部
  2. 前記(A)成分が、液状のグリシジルアミン型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(D)成分が、(メタ)アクリル樹脂又はシリコーン樹脂の粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
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