JP7119477B2 - 樹脂組成物、半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び半導体装置に関するものである。
近年、電子部品の小型化、高集積化に伴い、基板、回路、モジュールを結合、封止させるための高品質な封止材料が求められている。封止材料の品質向上については種々の問題が指摘されているが、その内の一つにトランジスタや配線等のデバイスから発せられる熱の放出問題がある。この問題は、一般的に、半導体デバイスチップの積層、封止の際に用いられる樹脂組成物の熱伝導率が、金属やセラミックス等に比べて、非常に低いことに起因し、積層デバイスチップ内での蓄熱によるパフォーマンスの低下が懸念されている。
この課題を解決する一つの手法として、樹脂組成物の高熱伝導化が挙げられる。具体的には、樹脂組成物の接着成分を構成する熱硬化性樹脂として、高熱伝導性のエポキシ樹脂を使用したり、このような高熱伝導性の樹脂と高熱伝導性の無機フィラーとを複合化したりすることで、樹脂組成物を高熱伝導化することが行われている。
例えば、特許文献1には、熱伝導の等方性、耐崩壊性、樹脂との混練性に優れた、球状の窒化ホウ素凝集体をフィラーとして用いることで、厚み方向の熱伝導性が向上した充填層を成形することができる樹脂組成物が記載されている。また、特許文献2には、窒化ホウ素と窒化ホウ素以外の無機フィラーとを組み合わせて用いることで、熱伝導性や耐熱性のバランスが取れた充填層を形成することができる樹脂組成物が記載されている。
特開2013-241321号公報 特開2014-208818号公報
樹脂に高熱伝導性フィラーを配合した従来の樹脂組成物は、高熱伝導性フィラーが樹脂に溶解せず、高熱伝導性フィラーが分散、混合されたいわゆるスラリー状の樹脂組成物となる。高熱伝導性を付与させるためには、高熱伝導性フィラーの配合量を増加させれば良いが、樹脂組成物の粘度が高くなるため、取り扱いが困難になる。
例えば、特許文献1に記載の樹脂組成物は、窒化ホウ素凝集体の構造からフィラーを高充填させると、粘度が高くなり、流動性が低下する課題を有する。また、特許文献2に記載の樹脂組成物は、窒化ホウ素と窒化ホウ素以外の無機フィラーを組み合わせて熱伝導性や耐熱性のバランスの改善を試みたものの、集積回路の高密度化に伴う発熱を十分放熱できる程度の熱伝導性を発揮するには至っていないという課題を有する。
本発明は、熱伝導性に優れ、使用時の粘度を適度な範囲に制御することが可能である樹脂組成物を提供することにある。また、熱伝導性に優れ、使用時の粘度を適度な範囲に制御することが可能である樹脂組成物を用いた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、せん断粘度と熱伝導率の相関に着目し、その正の相関を基に無機フィラーの種類を特定すると、ある比表面積と積算をもつ無機フィラーが上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]樹脂(A)、窒化ホウ素(B)及び窒化ホウ素以外の無機フィラー(C)を含む樹脂組成物であって、窒化ホウ素(B)の比表面積が、10m/g以上であり、無機フィラー(C)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D90が、20μm以下である、樹脂組成物。
[2]無機フィラー(C)が、金属酸化物である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]樹脂(A)、窒化ホウ素(B)及び窒化ホウ素以外の無機フィラー(C)を含む樹脂組成物であって、無機フィラー(C)が金属酸化物であり、無機フィラー(C)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D90が、20μm以下である、樹脂組成物。
[4]窒化ホウ素(B)の比表面積が、10m/g以上である、[3]に記載の樹脂組成物。
[5]樹脂(A)が、エポキシ樹脂である、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]更に、硬化剤(D)を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]更に、硬化促進剤(E)を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]25℃、せん断速度10s-1における粘度が、5000Pa・s以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9]硬化物の熱伝導率が、2W/m・K以上である、[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10]25℃、せん断速度10s-1におけるせん断粘度η(Pa・s)と硬化物の熱伝導率λ(W/m・K)との関係において、下記式(1)を満たす、[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
λ≧0.65×ln(η)-0.5 ・・・ (1)
[11]コンプレッション成形又はトランスファー成形に用いる、[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12][1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物を用い、コンプレッション成形又はトランスファー成形により、半導体チップを封止する工程を含む、半導体装置の製造方法。
[13][1]~[11]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、半導体装置。
本発明の樹脂組成物は、無機フィラーを単独で使用した場合と比較すると、同程度の粘度性能において、より熱伝導性に優れる。また、本発明の樹脂組成物は、無機充填材を高充填(85質量%以上)させながらも25℃で低い粘度を示すことから、圧縮成形によって薄型パッケージの電子部品や大面積電子部品を封止しても、半導体装置の反りが少なくなることが期待される。このため、大面積半導体パッケージ等の電子部品の封止を生産性よく高品質に行うことが可能になると考えられる。
実施例1~9及び比較例1~15で得られた樹脂組成物のせん断粘度ηと樹脂組成物の硬化物の熱伝導率λとの関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)及び窒化ホウ素以外の無機フィラー(C)を含む樹脂組成物であって、窒化ホウ素(B)の比表面積が、10m/g以上であり、無機フィラー(C)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D90が、20μm以下である。
また、本発明の樹脂組成物は、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)及び窒化ホウ素以外の無機フィラー(C)を含む樹脂組成物であって、無機フィラー(C)が金属酸化物であり、無機フィラー(C)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D90が、20μm以下である、樹脂組成物である。
(樹脂(A))
樹脂(A)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリエステル樹脂、アリル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂(A)の中でも、コンプレッション成形やトランスファー成形に適用しやすいことから、熱硬化性樹脂が好ましく、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高く、樹脂組成物の硬化物の弾性率が低く、樹脂組成物の硬化物の反り量が小さいことから、エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を有する化合物をいう。1分子中のエポキシ基の数は、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度を向上させることから、1~8が好ましく、2~3がより好ましい。
エポキシ樹脂は、多官能型以外のエポキシ樹脂(1分子中のエポキシ基の数が1又は2の化合物)と多官能型エポキシ樹脂(1分子中のエポキシ基の数が3以上の化合物)とに分類されるが、樹脂組成物の成形加工性に優れ、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高いことから、多官能型エポキシ樹脂のみ又は多官能型以外のエポキシ樹脂と多官能型エポキシ樹脂とを併用することが好ましい。
多官能型以外のエポキシ樹脂は、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高いことから、芳香族骨格を有することが好ましく、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビフェニル骨格を有することがより好ましく、ビスフェノールA骨格を有することが更に好ましい。
芳香族骨格を有する多官能型以外のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂と芳香族系エポキシ樹脂の共重合体エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの芳香族骨格を有する多官能型以外のエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの芳香族骨格を有する多官能型以外のエポキシ樹脂の中でも、樹脂組成物の成形加工性に優れることから、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂がより好ましく、23℃で液状であるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が更に好ましい。
多官能型以外のエポキシ樹脂の含有率は、樹脂(A)100質量%中、10質量%~90質量%が好ましく、20質量%~80質量%がより好ましく、30質量%~70質量%が更に好ましい。多官能型以外のエポキシ樹脂の含有率が10質量%以上であると、樹脂組成物の成形加工性に優れ、低コストで樹脂組成物を製造することができ、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。また、多官能型以外のエポキシ樹脂の含有率が90質量%以下であると、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が高い。
多官能型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、テルペンフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの多官能型エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの多官能型エポキシ樹脂の中でも、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が高く、樹脂組成物の成形加工性に優れることから、グリシジルエーテル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂が好ましく、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂がより好ましい。
多官能型エポキシ樹脂の含有率は、樹脂(A)100質量%中、10質量%~90質量%が好ましく、20質量%~80質量%がより好ましく、30質量%~70質量%が更に好ましい。多官能型エポキシ樹脂の含有率が10質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が高い。また、多官能型エポキシ樹脂の含有率が90質量%以下であると、樹脂組成物の成形加工性に優れ、低コストで樹脂組成物を製造することができ、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。
エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、「YL6810」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、「1750」(商品名、三菱ケミカル株式会社製ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、「YX4000(H)」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、ビフェニル型エポキシ樹脂)、「YL6121H」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、ビフェニル型エポキシ樹脂)、「YX8800」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、アントラセン型エポキシ樹脂)、「YSLV-80XY」(商品名、新日鉄住金化学株式会社、ビスフェノール型エポキシ樹脂)、「YSLV-120TE」(商品名、新日鉄住金化学株式会社、ビスフェノール型エポキシ樹脂)、「YDC-1312」(商品名、新日鉄住金化学株式会社、ハイドロキノン型エポキシ樹脂)、「HP4032D」(商品名、DIC株式会社製、ナフタレン型エポキシ樹脂)、「LX-01」(商品名、ダイソーケミカル株式会社製、ビスフェノールA型グリシジルエーテルエポキシ樹脂)等が挙げられる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、80g/当量~800g/当量が好ましく、90g/当量~500g/当量がより好ましい。エポキシ樹脂のエポキシ当量が80g/当量以上であると、樹脂組成物の硬化物の耐熱性に優れる。また、エポキシ樹脂のエポキシ当量が800g/当量以下であると、樹脂組成物の成形加工性に優れる。
本明細書において、エポキシ樹脂のエポキシ当量は、ISO 3001に準拠して求めた値とする。
樹脂(A)の25℃におけるせん断粘度は、0.01Pa・s~10Pa・sが好ましく、0.1Pa・s~8Pa・sが好ましい。樹脂(A)の25℃におけるせん断粘度が0.01Pa・s以上であると、樹脂組成物の成形品のバリが少なく、成形品の品質に優れる。また、樹脂(A)の25℃におけるせん断粘度が10Pa・s以下であると、樹脂組成物の流動性に優れ、樹脂組成物の成形加工性に優れる。
本明細書において、樹脂(A)及び樹脂組成物の25℃でのせん断粘度は、ISO 3104に準拠し、せん断速度を10s-1の条件で、円錐-平板形回転粘度計を用いて測定した値とする。円錐-平板形回転粘度計は、ISO 3219で定義されるE型粘度計とする。
樹脂(A)の含有率は、樹脂組成物100質量%中、1質量%~50質量%が好ましく、3質量%~30質量%がより好ましく、5質量%~10質量%が更に好ましい。樹脂(A)の含有率が1質量%以上であると、樹脂組成物の成形加工性に優れ、低コストで樹脂組成物を製造することができる。また、樹脂(A)の含有率が15質量%以下であると、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。
(窒化ホウ素(B))
窒化ホウ素(B)は、樹脂組成物の硬化物の高い熱伝導率の達成に寄与し、後述する無機フィラー(C)と併用することにより、樹脂組成物を成形して半導体チップを封止した際、高い熱伝導率と低い線膨張率の両立に寄与する。
窒化ホウ素(B)は、窒化ホウ素を含むものであれば特に限定されず、特定の結晶構造を有する窒化ホウ素の粒子(以下、「特定結晶BN粒子」と略す場合がある。)であってもよく、造粒により窒化ホウ素を凝集させた窒化ホウ素の凝集粒子(以下、「凝集BN粒子」と略す場合がある。)であってもよく、特定結晶BN粒子及び凝集BN粒子以外の窒化ホウ素であってもよいが、窒化ホウ素(B)と無機フィラー(C)の充填性に優れることから、特定結晶BN粒子、凝集BN粒子が好ましく、樹脂組成物の流動性に優れることから、凝集BN粒子がより好ましい。これらの窒化ホウ素(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
凝集BN粒子は、通常、体積積算値が50%の粒子径D50が0.05μm~5μmの窒化ホウ素一次粒子が凝集したものをいう。
凝集BN粒子の全細孔容積は、2.15cm/g以下が好ましく、0.30cm/g~2.00cm/gがより好ましく、0.50cm/g~1.95cm/gが更に好ましい。凝集BN粒子の全細孔容積が0.30cm/g以上であると、凝集BN粒子の製造を容易に行うことができる。また、凝集BN粒子の全細孔容積が2.15cm/g以下であると、凝集BN粒子内が密になっているため、熱伝導を阻害する境界面を少なくすることができ、凝集BN粒子の熱伝導率が高く、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。
凝集BN粒子の全細孔容積は、水銀圧入法にて測定するものとする。
凝集BN粒子は、球状であることが好ましい。
本明細書において、球状とは、アスペクト比(長径と短径の比)が1~2であることをいい、1~1.5であることが好ましい。
本明細書において、凝集BN粒子のアスペクト比は、走査型電子顕微鏡で撮影された画像から200個以上の凝集BN粒子を任意に選択し、それぞれの長径と短径の比を求めて算出した平均値とする。
凝集BN粒子の製造方法としては、特に限定されないが、原料の窒化ホウ素を粉砕する粉砕工程、凝集させて造粒する造粒工程及び加熱して結晶化させる加熱工程を順次含む製造方法が好ましい。具体的には、原料の窒化ホウ素の粉末を媒体中に分散させてスラリーとした後、粉砕処理を施し、得られたスラリーを用いて球形の粒子に造粒し、造粒した粒子の結晶化を行うために加熱処理を施す製造方法である。
スラリーは、窒化ホウ素の粉末を効果的に凝集粒子に造粒するため、バインダーを含むことが好ましい。バインダーは、接着性のない窒化ホウ素の粉末を強固に結びつけ、造粒粒子の形状を安定化するために作用する。
凝集BN粒子及び特定結晶BN粒子の詳細な製造条件は、特開2013-241321号公報等に開示されている。
窒化ホウ素(B)の比表面積は、10m/g以上が好ましく、20m/g~50m/gがより好ましく、25m/g~30m/gが更に好ましい。窒化ホウ素(B)の比表面積が10m/g以上であると、硬化物や成形品の表面平滑性に優れる。また、窒化ホウ素(B)の比表面積が50m/g以下であると、樹脂組成物の粘度が低い。
本明細書において、窒化ホウ素(B)の比表面積は、吸着ガスを窒素とし、BET1点法にて測定するものとする。
窒化ホウ素(B)のD50は、1μm~200μmが好ましく、5μm~100μmがより好ましい。窒化ホウ素(B)のD50が1μm以上であると、樹脂組成物の流動性に優れる。また、窒化ホウ素(B)のD50が200μm以下であると、硬化物や成形品の表面平滑性に優れる。
50は、体積積算値が50%の粒子径を意味し、詳細には、測定に供した粉体の体積を100%として累積曲線を描かせた際に累積体積が50%となるときの粒子径を意味する。
窒化ホウ素(B)のD90は、5μm~500μmが好ましく、10μm~300μmがより好ましい。窒化ホウ素(B)のD90が5μm以上であると、樹脂組成物の流動性に優れる。また、窒化ホウ素(B)のD90が500μm以下であると、硬化物や成形品の表面平滑性に優れる。
90は、体積積算値が90%の粒子径を意味し、詳細には、測定に供した粉体の体積を100%として累積曲線を描かせた際に累積体積が90%となるときの粒子径を意味する。
本明細書において、窒化ホウ素(B)及び無機フィラー(C)のD50及びD90は、ISO 13320に準拠して測定するものとする。
窒化ホウ素(B)は、D50やD90を前記範囲内とするために、粉砕して用いてもよい。粉砕方法としては、例えば、ジルコニアビーズ等の粉砕用メディアと共に攪拌混合する方法、ジェット噴射で粉砕する方法等が挙げられる。
窒化ホウ素(B)は、1種を単独で用いてもよく、D50が異なる2種以上の窒化ホウ素を併用してもよい。
窒化ホウ素(B)は、樹脂(A)との接着性を高めるため、シランカップリング剤等により表面処理を行ってもよい。
窒化ホウ素(B)の含有率は、樹脂組成物100質量%中、5質量%~60質量%が好ましく、6質量%~40質量%がより好ましく、7質量%~20質量%が更に好ましい。窒化ホウ素(B)の含有率が5質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。窒化ホウ素(B)の含有率が60質量%以下であると、樹脂組成物の粘度が低い。
(無機フィラー(C))
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率を高くすることができ、樹脂組成物の硬化物の線膨張係数を小さくすることができることから、無機フィラー(C)を含む。
本明細書において、無機フィラー(C)には、窒化ホウ素が含まれないものとする。
無機フィラー(C)としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物等が挙げられる。これらの無機フィラー(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの無機フィラー(C)の中でも、樹脂組成物の硬化物の電気絶縁性に優れることから、金属酸化物、金属窒化物が好ましい。
金属酸化物としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化イッテルビウム等が挙げられる。これらの金属酸化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金属酸化物の中でも、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高く、樹脂組成物の硬化物の電気絶縁性に優れることから、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛が好ましく、樹脂組成物の硬化物の耐水性に優れることから、酸化アルミニウム、酸化亜鉛がより好ましく、樹脂組成物の硬化物の密度が低いことから、酸化アルミニウムが更に好ましい。
金属窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、サイアロン(ケイ素、アルミニウム、酸素、窒素からなるセラミックス)等が挙げられる。これらの金属窒化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金属窒化物の中でも、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高く、樹脂組成物の硬化物の電気絶縁性に優れることから、窒化アルミニウムが好ましい。
無機フィラー(C)の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、粒子状、ウィスカー状、繊維状、板状、それらの凝集体等が挙げられる。
無機フィラー(C)は、カップリング剤により予め表面処理されたものを用いてもよい。
無機フィラー(C)の熱伝導率は、2W/m・K~200W/m・Kが好ましく、3W/m・K~40W/m・Kがより好ましい。無機フィラー(C)の熱伝導率が2W/m・K以上であると、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高く、成形品の放熱性に優れる。また、無機フィラー(C)の熱伝導率が200W/mK以下であると、無機フィラー(C)の製造を容易に行うことができる。
無機フィラー(C)の体積抵抗率は、1013Ω・cm~1016Ω・cmが好ましく、1014Ω・cm~1015Ω・cmがより好ましい。無機フィラー(C)の体積抵抗率が1013Ω・cm以上であると、樹脂組成物の硬化物の電気絶縁性に優れる。また、無機フィラー(C)の体積抵抗率が1016Ω・cm以下であると、無機フィラー(D)の製造を容易に行うことができる。
本明細書において、無機フィラー(C)の体積抵抗率は、ISO 2951に準拠して測定するものとする。
無機フィラー(C)のD50は、0.01μm~10μmが好ましく、0.1μm~8μmがより好ましい。無機フィラー(C)のD50が0.01μm以上であると、樹脂組成物の粘度が低く、樹脂組成物の混練が容易で、樹脂組成物の生産性に優れる。また、無機フィラー(C)のD50が10μm以下であると、硬化物や成形品の表面平滑性に優れる。
無機フィラー(C)のD90は、20μm以下であり、0.1μm~20μmが好ましく、1μm~15μmがより好ましい。無機フィラー(C)のD90が0.1μm以上であると、樹脂組成物の粘度が低く、樹脂組成物の混練が容易で、樹脂組成物の生産性に優れる。また、無機フィラー(C)のD90が20μm以下であると、硬化物や成形品の表面平滑性に優れる。
無機フィラー(C)の含有率は、樹脂組成物100質量%中、30質量%~90質量%が好ましく、40質量%~85質量%がより好ましく、50質量%~80質量%が更に好ましい。無機フィラー(C)の含有率が30質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。無機フィラー(C)の含有率が90質量%以下であると、樹脂組成物の粘度が低い。
(硬化剤(D))
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の成形加工性に優れることから、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)、無機フィラー(C)以外に、硬化剤(D)を含むことが好ましい。
樹脂(A)がエポキシ樹脂を含む場合、硬化剤(D)は、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応に寄与する化合物が好ましい。
硬化剤(D)としては、例えば、フェノール系硬化剤;脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミン等のアミン系硬化剤;酸無水物系硬化剤;アミド系硬化剤;第3級アミン;イミダゾール及びその誘導体;有機ホスフィン類;ホスホニウム塩;テトラフェニルボロン塩;有機酸ジヒドラジド;ハロゲン化ホウ素アミン錯体;ポリメルカプタン系硬化剤;イソシアネート系硬化剤;ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これらの硬化剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの硬化剤(D)の中でも、23℃で液状であり、樹脂組成物の混練が容易であることから、酸無水物系硬化剤が好ましい。
フェノール系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,2’-ジヒドロキシビフェニル、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o-クレゾールノボラック、m-クレゾールノボラック、p-クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ-pヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t-ブチルカテコール、t-ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t-ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4-ベンゼントリオール、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2-ジヒドロキシナフタレン、1,3-ジヒドロキシナフタレン、1,4-ジヒドロキシナフタレン、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,3-ジヒドロキシナフタレン、2,4-ジヒドロキシナフタレン、2,5-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2,8-ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシナフタレンのアリル化物、ジヒドロキシナフタレンのポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が挙げられる。これらのフェノール系硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
アミン系硬化剤としては、例えば、エチレンジアミン、1,-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の脂肪族アミン類;トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等のポリエーテルアミン類;イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N-アミノエチルピペラジン、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等の脂環式アミン類;テトラクロロ-p-キシレンジアミン、m-キシレンジアミン、p-キシレンジアミン、m-フェニレンジアミン、o-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノアニソール、2,4-トルエンジアミン、2,4-ジアミノジフェニルメタン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-1,2-ジフェニルエタン、2,4ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、m-アミノフェノール、m-アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2-ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α-(m-アミノフェニル)エチルアミン、α-(p-アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α’-ビス(4-アミノフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン等の芳香族アミン類等が挙げられる。これらのアミン系硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロ-3-フラニル)-3-メチル-3-シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,34-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物、1-メチル-ジカルボキシ1,23,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。これらの酸無水物系硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの酸無水物系硬化剤の中でも、樹脂組成物の流動性に優れ、樹脂組成物の混練が容易であることから、3,4-ジメチル-6-(2-メチル-1-プロペニル)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との併用が好ましい。
アミド系硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらのアミド系硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第3級アミンとしては、例えば、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。これらの第3級アミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イミダゾール及びその誘導体としては、例えば、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル-4(5)-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノ-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加体、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、エポキシ樹脂と前記イミダゾール類との付加体等が挙げられる。これらのイミダゾール及びその誘導体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機ホスフィン類としては、例えば、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等が挙げられる。これらの有機ホスフィン類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ホスホニウム塩としては、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレート等が挙げられる。これらのホスホニウム塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
テトラフェニルボロン塩としては、例えば、2-エチル-4-メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N-メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等が挙げられる。これらのテトラフェニルボロン塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化剤(D)の含有率は、樹脂組成物100質量%中、1質量%~30質量%が好ましく、3質量%~20質量%がより好ましく、5質量%~10質量%が更に好ましい。硬化剤(D)の含有率が1質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が高い。また、硬化剤(D)の含有率が30質量%以下であると、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が高い。
硬化剤(D)がフェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤の場合、エポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤(D)中の官能基との当量比は、未反応のエポキシ基や官能基を抑制することができることから、0.8~1.5が好ましい。
本明細書において、エポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤(D)中の官能基との当量比は、エポキシ樹脂の質量%をエポキシ当量にて除した値を、硬化剤の質量%の半分を硬化剤当量にて除した値で除することにより算出される。
(硬化促進剤(E))
本発明の樹脂組成物は、硬化温度を下げ、硬化時間を短くすることができることから、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)、無機フィラー(C)以外に、硬化剤(D)と共に硬化促進剤(E)を含むことが好ましい。
硬化促進剤(E)としては、例えば、三級アミノ基を含む化合物、イミダゾール及びその誘導体、有機ホスフィン類、ジメチル尿素、有機ポリマーや無機化合物等による被覆剤を用いて前記化合物をマイクロカプセル化したもの等が挙げられる。これらの硬化促進剤(E)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの硬化促進剤(E)の中でも、ポットライフが長く、中温域での硬化性に優れ、樹脂組成物の硬化物の耐熱性に優れることから、イミダゾール及びその誘導体が好ましく、2-エチル-4(5)-メチルイミダゾールがより好ましい。
三級アミノ基を含む化合物としては、例えば、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。これらの三級アミノ基を含む化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イミダゾール及びその誘導体としては、例えば、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル-4(5)-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノ-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加体、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、エポキシ樹脂と前記イミダゾール類との付加体等が挙げられる。これらのイミダゾール及びその誘導体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機ホスフィン類としては、例えば、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等が挙げられる。これらの有機ホスフィン類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤(E)の含有率は、樹脂組成物100質量%中、0.01質量%~3質量%が好ましく、0.02質量%~1質量%がより好ましい。硬化促進剤(E)の含有率が0.01質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物の耐熱性に優れる。また、硬化促進剤(E)の含有率が3質量%以下であると、樹脂組成物の混練中の硬化促進を抑制することができる。
(他の成分)
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の機能性の更なる向上を目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)、無機フィラー(C)、硬化剤(D)、硬化促進剤(E)以外に、他の成分を含んでもよい。
他の成分としては、例えば、窒化ホウ素(B)や無機フィラー(C)の配向を制御するための微粒子、樹脂組成物を低粘度化するための反応性又は非反応性の希釈剤、樹脂組成物の硬化物の弾性率や破壊靱性等を改良するためのゴム粒子、金型から成形品を取り出しやすくするための離型剤、樹脂組成物の硬化物に発生するクラックを抑制するためのカップリング剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、分散剤等が挙げられる。これらの他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の成分の含有率は、本発明の効果を維持することから、樹脂組成物100質量%中、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
(樹脂組成物の製造方法)
本発明の樹脂組成物は、樹脂(A)、窒化ホウ素(B)、無機フィラー(C)、必要に応じて、硬化剤(D)、硬化促進剤(E)及び他の成分をミキサー等により混練することで得られる。
これらの各成分の配合順序は、特に限定されない。
混練して得た樹脂組成物に媒体を添加してスラリー状にし、スラリーを塗布・乾燥させることで、フィルム状にすることもできる。
混練して得た樹脂組成物に添加剤を加え、塊状の混練物を得た後、これを粉砕し、グラニュール化することや、グラニュール化されたものを錠剤成形することにより、タブレット化することもできる。
(樹脂組成物の物性)
樹脂組成物の25℃、せん断速度10s-1におけるせん断粘度は、5000Pa・s以下が好ましく、10Pa・s~4000Pa・sがより好ましく、100Pa・s~3000Pa・sが更に好ましい。樹脂組成物の25℃におけるせん断粘度が10Pa・s以上であると、樹脂組成物の成形品のバリが少なく、成形品の品質に優れる。また、樹脂組成物の25℃におけるせん断粘度が5000Pa・s以下であると、樹脂組成物の流動性に優れ、樹脂組成物の成形加工性に優れる。
樹脂組成物の硬化物の熱伝導率は、2W/m・K以上が好ましく、2.5W/m・K~15W/m・Kがより好ましく、3W/m・K~10W/m・Kが更に好ましい。樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が2W/m・K以上であると、成形品の放熱性に優れる。また、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率が15W/m・K以下であると、樹脂組成物の設計を容易に行うことができる。
本明細書において、樹脂組成物の硬化物の熱伝導率は、ISO 22007-3(温度波熱分析法)に準拠して測定した熱拡散率と、ISO 2781に準拠して測定した比重と、ISO 19628に準拠して測定した比熱との積により算出した値とする。
樹脂組成物の25℃、せん断速度10s-1におけるせん断粘度η(Pa・s)と樹脂組成物の硬化物の熱伝導率λ(W/m・K)との関係は、樹脂組成物の粘度の低さと樹脂組成物の硬化物の熱伝導率の高さとを両立することができ、高放熱性かつバリが少ない高品質の成形品を得ることができることから、下記式(1)を満たすことが好ましい。
λ≧0.65×ln(η)-0.5 ・・・ (1)
(樹脂組成物の硬化・成形)
本発明の樹脂組成物を硬化・成形することにより、硬化物や成形品を得ることができる。硬化・成形する方法は、硬化物や成形品の生産性に優れることから、コンプレッション成形、トランスファー成形が好ましい。
コンプレッション成形は、樹脂組成物を加熱した金型のキャビティに入れ、金型内で加圧して硬化・成形する成形方法である。例えば、大面積のウエハー上に、樹脂組成物を塗布して、金型のキャビティ内へ樹脂組成物を塗布したウエハーを投入し、金型内で加熱・加圧することで、成形品を得ることができる。
トランスファー成形は、加熱軟化させた樹脂組成物を加熱した金型のキャビティに圧入して硬化・成形する成形方法である。例えば、加熱室内で可塑化された樹脂組成物を加熱した金型のキャビティ内に圧入して金型内で加熱することで、成形品を得ることができる。
(樹脂組成物の用途)
本発明の樹脂組成物は、硬化物の熱伝導率が高く、硬化物の弾性率が低く、硬化物の反り量が小さいので、放熱基板、放熱シート、高熱伝導性半導体封止材料、高熱伝導性アンダーフィル材料、電気電子機器の筐体等に好適に用いることができ、発熱密度の高い半導体装置から高効率で放熱することができ、内包する半導体素子の保護機能に優れることから、高熱伝導性半導体封止材料に特に好適に用いることができる。
(半導体装置)
本発明の半導体装置は、本発明の樹脂組成物の硬化物を含む。
本発明の半導体装置の製造方法は、本発明の樹脂組成物を硬化・成形する工程を含む。硬化・成形する方法は、硬化物や成形品の生産性に優れることから、コンプレッション成形、トランスファー成形が好ましい。
半導体装置の製造方法の具体例としては、予め個片化された半導体チップが搭載されたシリコンウエハー又は再配線層を描いた基板の上に樹脂組成物を塗布し、コンプレッション成形を行い、得られた成形品を個片化する方法が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(配合成分)
樹脂(A-1):「630LSD」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、エポキシ当量96g/当量)
窒化ホウ素(B-1):後述する製造例1により製造した窒化ホウ素(凝集BN粒子、比表面積26.7m/g、D50:6.8μm、D90:15.3μm)
窒化ホウ素(B-2):「RBN」(商品名、日新リフラテック株式会社製、比表面積9.7m/g、D50:2.7μm、D90:7.4μm、厚み方向の熱伝導率3W/m・K、面内方向の熱伝導率275W/m・K)
無機フィラー(C-1):「A13-SI-C1」(商品名、アドマテックス株式会社製、酸化アルミニウム、D50:5.2μm、D90:14.2μm)
無機フィラー(C-2):「AC5250-SI」(商品名、アドマテックス株式会社製、酸化アルミニウム、D50:3.3μm、D90:9.3μm)
無機フィラー(C-3):「AX-3」(商品名、マイクロン株式会社製、D50:9.5μm、D90:23.4μm)
硬化剤(D-1):「jERキュア YH306」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、3,4-ジメチル-6-(2-メチル-1-プロペニル)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物)
硬化促進剤(E-1):「jERキュア EMI24」(商品名、三菱ケミカル株式会社製、2-エチル-4(5)-メチルイミダゾール)
(粒子径)
実施例・比較例で用いた窒化ホウ素(B)・無機フィラー(C)のD50及びD90を、ISO 13320に準拠し、レーザ回折式粒度分布測定装置(機種名「Shimadzu SALD-2200」、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
(25℃における樹脂組成物のせん断粘度)
実施例・比較例で得られた樹脂組成物を、厳密に0.143cm秤量し、円錐-平板形回転粘度計(機種名「MCR102」、アントン・パール社製)を用い、以下の条件で25℃におけるせん断粘度を測定した。
コーン・プレート:直径25mm、仰角2°のアルミニウム製
ギャップ:0.104mm
せん断速度:10s-1
(熱伝導率)
実施例・比較例で得られた樹脂組成物を、ガラス基板上に載せた離型フィルム上に塗布し、型枠を介して、更に離型フィルム及びガラス基板を挟み、130℃で圧力1MPaで2時間プレスして、硬化・成形させ、膜厚500μmの樹脂組成物の硬化膜を得た。
得られた硬化膜について、以下の装置を用い、熱拡散率、比重、比熱を測定し、この3点の測定値を乗じることで、熱伝導率を算出した。
熱拡散率:熱伝導率測定装置(機種名「アイフェイズ・モバイル1u」、株式会社アイフェイズ製)
比重:天秤(機種名「天秤XS-204」、メトラー・トレド株式会社製、固体比重測定キット使用)
比熱:熱分析装置(機種名「DSC320/6200」、セイコーインスツル株式会社製)
(せん断粘度と熱伝導率との関係)
前記せん断粘度η(Pa・s)と前記熱伝導率λ(W/m・K)との関係について、樹脂組成物の粘度の低さと樹脂組成物の硬化物の熱伝導率の高さの両者の特性のバランスに優れるか判断するため、下記式(1)を満たすものを「A」、下記式(1)を満たさないものを「B」とし、評価した。
λ≧0.65×ln(η)-0.5 ・・・ (1)
[製造例1]
窒化ホウ素(商品名「ABN」、日新リフラテック株式会社製)100質量部、バインダー(商品名「タキセラムM160L」、多木化学株式会社製、固形分濃度21質量%)115質量部及び界面活性剤(アンモニウムラウリルサルフェート、花王株式会社製)2.5質量部に、ジルコニア性のセラミックボールを入れ、ポットミル回転台で1時間撹拌し、スラリーを得た。
得られたスラリーから、ディスク回転数20000rpm~23000rpm、乾燥温度80℃の条件で、スプレードライヤ(機種名「FOC-20」、大河原化工機株式会社製)を用いて造粒した。
造粒した窒化ホウ素を、23℃で真空引きをした後、窒素ガスを導入して復圧し、そのまま窒素ガスを導入しながら2000℃まで83℃/時で昇温し、2000℃到達後、そのまま窒素ガスを導入しながら5時間保持した。その後、23℃まで冷却し、窒化ホウ素(B-1)を得た。
[実施例1]
150mLの撹拌容器に、樹脂(A-1)5.40質量%、硬化剤(D-1)6.52質量%及び硬化促進剤(E-1)0.06質量%を添加し、自公転撹拌機(機種名「ARV-310」、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmの条件で、5分間撹拌した。次いで、更に窒化ホウ素(B-1)10.88質量%、無機フィラー(C-1)46.28質量%及び無機フィラー(C-2)30.86質量%を添加し、自公転撹拌機(機種名「ARV-310」、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpm、圧力1.2kPaの条件で、減圧脱泡しながら2分間撹拌し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
[実施例2~9、比較例1~15]
配合成分・配合量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
Figure 0007119477000001
図1は、実施例1~9及び比較例1~15で得られた樹脂組成物のせん断粘度ηと樹脂組成物の硬化物の熱伝導率λとの関係を示す図である。図中の直線は、λ=0.65×ln(η)-0.5を示す。
図1からも分かるように、実施例1~9で得られた樹脂組成物は、粘度の低さと硬化物の熱伝導率の高さの両者の特性のバランスに優れた。一方、無機フィラー(C)を含まない比較例1~3、8~10、13~15で得られた樹脂組成物は、粘度の低さと硬化物の熱伝導率の高さの両者の特性のバランスに劣った。また、窒化ホウ素(B)を含まない比較例4~7で得られた樹脂組成物は、粘度の低さと硬化物の熱伝導率の高さの両者の特性のバランスに劣った。更に、窒化ホウ素(B)及び無機フィラー(C)含まない比較例11~12で得られた樹脂組成物は、粘度の低さと硬化物の熱伝導率の高さの両者の特性のバランスに劣った。
本発明の樹脂組成物は、硬化物の熱伝導率が高く、硬化物の弾性率が低く、硬化物の反り量が小さいので、放熱基板、放熱シート、高熱伝導性半導体封止材料、高熱伝導性アンダーフィル材料、電気電子機器の筐体等に好適に用いることができ、発熱密度の高い半導体装置から高効率で放熱することができ、内包する半導体素子の保護機能に優れることから、高熱伝導性半導体封止材料に特に好適に用いることができる。

Claims (13)

  1. 樹脂(A)、窒化ホウ素(B)及び窒化ホウ素以外の無機フィラー(C)を含む樹脂組成物であって、窒化ホウ素(B)の比表面積が、10m/g以上であり、無機フィラー(C)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D90が、20μm以下であり、樹脂を溶解する溶媒を含まない、樹脂組成物。
  2. 無機フィラー(C)が、金属酸化物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 窒化ホウ素(B)の粒子の体積積算値が50%の粒子径D 50 が、1μm~200μmである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 窒化ホウ素(B)の粒子の体積積算値が90%の粒子径D 90 が、5μm~500μmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 樹脂(A)が、エポキシ樹脂である、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物 。
  6. 更に、硬化剤(D)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 更に、硬化促進剤(E)を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 25℃、せん断速度10s-1における粘度が、5000Pa・s以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 硬化物の熱伝導率が、2W/m・K以上である、請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 25℃、せん断速度10s-1におけるせん断粘度η(Pa・s)と硬化物の熱伝導率λ(W/m・K)との関係において、下記式(1)を満たす、請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    λ≧0.65×ln(η)-0.5 ・・・ (1)
  11. コンプレッション成形又はトランスファー成形に用いる、請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用い、コンプレッション成形又はトランスファー成形により、半導体チップを封止する工程を含む、半導体装置の製造方法。
  13. 請求項1~11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む、半導体装置。
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