JPWO2019065547A1 - エンボス加工装置 - Google Patents

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Abstract

エンボス加工装置(10)では、エンボス加工型(20)は、凹凸状の成形部(22)を含む。成形部(22)は、基材(85)の表面に接する。エンボス受型(30)は、樹脂製の弾性部(32)を含む。弾性部(32)は、基材(85)の裏面に接する。成形部(22)では、凸部(24)の頂部と凹部(26)の底部の高低差(ΔH)が第一値とされる。弾性部(32)では、エンボス受型(30)の外面を形成する面が平滑面とされる。弾性部(32)では、エンボス受型(30)の外面に垂直な方向の厚さ(T)が第一値以上の第二値とされる。エンボス加工型(20)とエンボス受型(30)は、成形部(22)と弾性部(32)によって基材(85)を挟み込む。

Description

本発明は、エンボス加工装置に関する。
エンボス加工に関する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、座席用表皮材の製造方法が開示されている。座席用表皮材は、長尺材の表面にエンボス模様を付与することにより形成される。製造方法は、長尺材を押圧する工程を備える。この工程では、長尺材は、エンボスロールとフラットロールの間を通過する。エンボスロールには、ベース面から突出する複数の型押部が設けられる。長尺材がエンボスロールとフラットロールの間を通過すると、型押部の加熱及び押圧によって、表地と裏地とクッション材が互いに熱融着する。更に、エンボスロールとフラットロールが共に加熱されていることから、表地と裏地は、クッション材と熱融着する。クッション材は、熱融着する部分が圧縮された状態となる。座席用表皮材の表地側には、型押部の加熱及び押圧により凹部が形成される。座席用表皮材の裏地側には、表地の凹部と対応する位置に、凹部が形成される。エンボス加工により、表地及び裏地の各表面に複数の凹部が形成されたエンボス模様を有する座席用表皮材が形成される。
特許文献2には、座席用表皮材の製造方法が開示されている。座席用表皮材は、長尺材に、エンボス加工が施されてなる。長尺材は、表地と裏地の間にクッション材を挟んで形成された積層シートである。エンボスロールのベース面は、型押部を含む。ヒートロールの表面は、平滑面とされる。長尺材は、エンボスロールとヒートロールの間を、所定のテンションが掛けられた状態で通過する。その際、型押部は、長尺材の表面に押し当てられる。エンボスロールは、ヒートロールに対して次の位置に配置される。前述の位置は、型押部が長尺材の表面に所定深さ食い込み、且つベース面が長尺材の表面と接触しない位置である。エンボスロールには、第一加熱機構が設けられる。ヒートロールには、第二加熱機構が設けられる。エンボスロールでは、第一加熱機構によって加熱温度が制御される。ヒートロールでは、第一加熱機構とは別に、第二加熱機構によって加熱温度が制御される。型押部が押し当てられた長尺材の部分では、長尺材は、厚み方向の全体が加熱された状態となる。クッション材では、合成樹脂が熱軟化し、体積が圧縮される。これに伴い、型押部が押し当てられた長尺材の部分の裏地の側では、凹み形状が形成される。型押部が押し当てられていない長尺材の部分では、クッション材の熱軟化は起こらない。そのため、前述の部分の裏地の側は、凸形状として保持される。
特許文献3には、皮革様シートのエンボス方法が開示されている。エンボス方法では、皮革様シートが金属ロール又は金属エンドレスベルトとバックロールの間で熱エンボスされる。皮革様シートは、繊維質基体と熱可塑性弾性樹脂よりなる。バックロールは、ゴムロールの外層がスポンジ層で被覆された2層構造とされる。ゴムロールでは、ゴムJIS硬度計で測定した硬度が20度以上100度未満とされる。スポンジ層では、アスカC型硬度計で測定した硬度が5度以上100度未満とされる。
特許文献4には、エンボッシング装置が開示されている。エンボッシング装置は、エンボスロールと、挟圧ロールを備える。エンボスロールでは、ロール本体の周面に模様付け板が装着される。模様付け板は、表面を凹凸面とした感光性合成樹脂からなる。挟圧ロールは、外周面が弾性材層で構成される。弾性材層は、模様付け板より低硬度とされる。弾性材層は、所要の厚さのウレタンゴムによって形成される。弾性材層の硬度は、ゴムJIS硬度40〜80°程度とされる。エンボッシング装置によれば、比較的低圧のニップで、被処理物に深く、シャープなエンボス模様を付すことができる。
特許第5913755号公報 特開2016−147432号公報 特公平3−2648号公報 実公昭53−17347号公報
化粧シートが実用化されている。化粧シートは、基材の表面に凹凸模様を有する装飾シートである。基材は、例えば、厚さ及び材質の一方又は両方が異なる各種のシート材を含む。基材は、積層体であることもある。基材が積層体である場合、この基材は、少なくとも第一シートと第二シートを貼り合わせて形成される。この場合、第一シートは、例えば、基材の表側となる基材の表面を形成する。基材の表面は、エンボス加工後、化粧シートの表面となる。発明者は、製造現場で基材の表面をエンボス加工した場合、基材の表面に十分な凹凸模様が賦形されないことがあることを知っている。発明者は、基材が厚手で且つクッション性を有する場合に、前述の問題が生じ易いと考える。
化粧シートは、例えば、次の第一状態、第二状態又は第三状態で縫製されることがある。第一状態は、例えば、2枚の化粧シートの各表面を接させた状態である。第二状態は、化粧シートの表面と化粧シートではない所定の布地の表面又は裏面を接させた状態である。第三状態は、2枚の化粧シートの各裏面を接させた状態である。第三状態で縫製される場合として、化粧シートに玉縁を設ける場合が例示される。縫製には、例えば、ミシンが用いられる。発明者は、化粧シートの裏面を平滑面とすることで、縫製時、次の第一事象を抑制できると考えた。第一事象は、ミシンの押えと化粧シートの裏面の引っ掛かりである。更に、発明者は、化粧シートの裏面を平滑面とすることで、次の第二事象を抑制できると考えた。第二事象は、2枚の化粧シートの位置ずれである。この位置ずれは、玉縁を設ける場合に生じることがある。発明者は、これに伴い、縫製の作業効率を向上させることが可能になると考えた。
そこで、発明者は、基材が上述したような積層体であっても、基材の表面に所望の立体形状を有する凹凸模様を賦形することができるエンボス加工技術を検討した。その際、発明者は、表面に凹凸模様が形成された化粧シートの裏面を、エンボス加工前の基材の裏面と同様の状態に維持できる点を考慮した。検討したエンボス加工技術は、各種の基材に適用可能である。例えば、このエンボス加工技術は、2層以上の積層体である基材の他、単一層の基材にも適用可能である。
本発明は、次のような化粧シートを製造できるエンボス加工装置を提供することを目的とする。前述の化粧シートは、表面に立体的な凹凸模様を有する。更に、前述の化粧シートは、エンボス加工前の状態と同様の状態に維持された裏面を有する。
本発明の一側面は、基材の表面に接する凹凸状の成形部を含むエンボス加工型と、前記基材の裏面に接する樹脂製の弾性部を含むエンボス受型と、を備え、前記成形部では、凸部の頂部と凹部の底部との高低差が第一値とされ、前記弾性部では、前記エンボス受型の外面を形成する面が平滑面とされ、前記エンボス受型の外面に垂直な方向の厚さが前記第一値以上の第二値とされ、前記エンボス加工型と前記エンボス受型とは、前記成形部と前記弾性部とによって前記基材を挟み込む、エンボス加工装置である。
このエンボス加工装置によれば、基材の表面に立体的な凹凸模様を賦形することができる。化粧シートでは、基材の裏面に次のような凹状の部分が形成されることを抑制することができる。前述の凹状の部分は、表面の凹凸模様の凹部に対応する凹状の部分である。
エンボス加工装置は、発熱する加熱部を備え、前記加熱部は、前記エンボス加工型に設けられ、前記エンボス加工型を加熱し、前記エンボス受型には設けられない、ようにしてもよい。この構成によれば、弾性部を所望の硬度に維持することができる。弾性部がエンボス加工に適した硬度である状態で、基材にエンボス加工を施すことができる。
本発明によれば、次のような化粧シートを製造できるエンボス加工装置を得ることができる。前述の化粧シートは、表面に立体的な凹凸模様を有する。更に、前述の化粧シートは、エンボス加工前の状態と同様の状態に維持された裏面を有する。
エンボス加工装置の概略構成の一例を示す側面図である。エンボス加工型とエンボス受型は、ロール形状を有する。基材と化粧シートは、エンボス加工装置に対応する部分を示す。 基材及び化粧シートの概略構成の一例を示す側面断面図である。長尺の基材及び長尺の化粧シートの長手方向の各一部を示す。上段は、エンボス加工前の基材を示す。下段は、エンボス加工後の化粧シートを示す。 エンボス加工装置の概略構成の他の例を示す側面図である。エンボス加工型とエンボス受型は、平板状の形状を有する。エンボス受型に対してエンボス加工型が配置方向の第一側に移動した状態を示す。基材と化粧シートは、エンボス加工装置に対応する部分を示す。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。実施形態の各図で、ハッチングは、切断面を示す。
<エンボス加工装置・化粧シート・基材>
エンボス加工装置10、化粧シート80及び基材85について、図1及び図2を参照して説明する。エンボス加工装置10は、化粧シート80を製造する加工装置である。エンボス加工装置10は、供給装置90から繰り出された長尺の基材85を搬送し、基材85にエンボス加工を行う(図1参照)。エンボス加工装置10では、エンボス加工は、連続的に行われる。基材85は、エンボス加工装置10でエンボス加工が施された後、化粧シート80として、回収装置92に回収される。
図1では、次の各部の図示は、簡略化されている。前述の各部は、基材85及び化粧シート80と、供給装置90と、回収装置92である。基材85及び化粧シート80は、供給装置90から回収装置92まで連続した長尺のシート材の態様を有する。供給装置90としては、公知のエンボス加工装置に設けられる供給装置を採用できる。回収装置92としては、公知のエンボス加工装置に設けられる回収装置を採用できる。従って、供給装置90と回収装置92に関する説明は、省略する。実施形態では、基材85及び化粧シート80が供給装置90から回収装置92に向けて搬送される方向を「搬送方向」という。搬送方向は、基材85及び化粧シート80の長手方向に沿った方向となる。
化粧シート80は、基材85の表面に凹凸模様81を有する装飾シートである(図2下段参照)。凹凸模様81は、凹部82と凸部83によって形成される。凹凸模様81としては、複数の凹部82と複数の凸部83が基材85の短手方向及び長手方向に繰り返された模様が例示される。凹部82の形状としては、錐状、錐台状、柱状又は半球状が例示される。但し、化粧シート80では、凹凸模様81として、各種の凹凸模様が採用される。実施形態では、凹凸模様81は、特定の凹凸模様に限定されない。凹凸模様81は、各種の凹凸模様を含む。従って、図2下段に示す態様は、凹凸模様81の一例にすぎない。図2下段では、複数の凹部82のうちの1個の凹部に対して符号「82」を付し、複数の凸部83のうちの1個の凸部に対して符号「83」を付している。前述の長手方向及び短手方向は、互いに直交する。基材85の短手方向は、化粧シート80の短手方向ということもできる。基材85の長手方向は、化粧シート80の長手方向ということもできる。
化粧シート80は、基材85の裏面に次のような凹状の部分を含まない(図2下段参照)。前述の凹状の部分は、表面の凹凸模様81の凹部82に対応する凹状の部分である。即ち、基材85の裏面は、エンボス加工装置10によるエンボス加工の前後で同様の状態に維持される(図2参照)。基材85としては、各種のシート材が採用される。従って、基材85は、例えば、厚さの異なる各種のシート材を含む。基材85は、クッション性を有する。実施形態では、基材85は、3層の積層体である(図2上段参照)。この場合、基材85は、第一シート86と、第二シート87と、第三シート88を含む。但し、基材は、2層又は4層以上の積層体であってもよい。例えば、基材を2層の積層体とする場合、この基材は、第一シート86と第二シート87による積層体であってもよい。
実施形態では、積層方向の一方側を「表側」といい、積層方向の他方側を「裏側」という。積層方向は、基材85で第一シート86と第二シート87と第三シート88が積層される方向である。積層方向は、基材85の厚み方向に一致する。基材85では、積層方向の表側は、第一シート86が設けられる側となり、積層方向の裏側は、第三シート88が設けられる側となる。基材85、第一シート86、第二シート87及び第三シート88の各シート材では、表面は、積層方向の表側となる面であり、裏面は、積層方向の裏側となる面である。エンボス加工により、基材85の表面は、化粧シート80の表面となり、基材85の裏面は、化粧シート80の裏面となる。例えば、化粧シート80が車両用の内装品の表地となる場合、化粧シート80の表面は、前述の内装品の表面となる。車両のユーザは、内装品の表面を形成する化粧シート80の表面を視認する。
基材85の厚さは、0.7〜23mmの範囲の所定値とするとよい。好ましくは、基材85の厚さは、下限値を2mm以上とするとよい。但し、基材85の厚さは、前述の範囲とは異なる値としてもよい。基材85の厚さは、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、基材85の厚さは、エンボス加工における加工性を考慮して決定される。基材85は、次のように形成される。即ち、第一シート86は、第二シート87の表面に貼り合わされる。第三シート88は、第二シート87の裏面に貼り合わされる。第二シート87と第一シート86の貼り合わせ及び第二シート87と第三シート88の貼り合わせには、公知の技術が採用される。例えば、前述の各貼り合わせは、接着剤を介して行われる。この他、前述の各貼り合わせは、フレームラミネートによって行われる。前述の2つの技術を比較した場合、発明者は、フレームラミネートが好ましいと考える。フレームラミネートは、基材85の製造時の工程負荷及び基材85の軽量化の点で有利である。フレームラミネートは、既に実用化された技術である。従って、フレームラミネートに関する説明は、省略する。第一シート86、第二シート87及び第三シート88については、後述する。
エンボス加工装置10は、エンボス加工型20と、エンボス受型30と、加熱部40を備える(図1参照)。エンボス加工型20は、ロール形状を有する。この場合、エンボス加工型20は、エンボスロールと称されることもある。エンボス受型30は、ロール形状を有する。この場合、エンボス受型30は、受けロール又はバックアップロールと称されることもある。エンボス加工型20とエンボス受型30は、配置方向に並んで設けられる。エンボス加工型20は、配置方向の第一側に設けられる。エンボス受型30は、配置方向の第二側に設けられる。実施形態では、配置方向を鉛直方向とし、搬送方向を水平方向とする。配置方向の第一側を鉛直方向の上側とし、配置方向の第二側を鉛直方向の下側とする。この場合、基材85の積層方向は、鉛直方向に一致する。但し、配置方向は、鉛直方向とは異なる方向としてもよい。搬送方向は、水平方向とは異なる方向としてもよい。搬送方向は、配置方向に対して直交する方向とするとよい。
エンボス加工型20は、凹凸状の成形部22を含む。エンボス加工型20がロール形状である場合、エンボス加工型20は、シャフト28を含む。エンボス加工型20は、後述する弾性部32より高硬度の材料で形成するとよい。例えば、エンボス加工型20は、金属製とするとよい。エンボス加工型20を形成する金属としては、鋼材が例示される。但し、エンボス加工型20は、金属とは異なる材料で形成されてもよい。例えば、エンボス加工型20は、セラミック製又は樹脂製としてもよい。エンボス加工型20を形成する樹脂としては、シリコーンゴムが例示される。
成形部22は、基材85の表面に接し、基材85の表面を押圧する。成形部22は、凸部24と、凹部26を含む。凸部24は、凹凸模様81の凹部82に対応する成形部22の部分である。凹部26は、凹凸模様81の凸部83に対応する成形部22の部分である。凹凸模様81が複数の凹部82と複数の凸部83により形成された模様であるとする(図2下段参照)。この場合、成形部22は、複数の凸部24と、複数の凹部26を含む(図1参照)。凸部24の形状、凹部26の形状、及び凸部24及び凹部26の配置は、凹凸模様81の態様を考慮して適宜決定される。凸部24の形状としては、上述した凹凸模様81の凹部82の場合と同様、錐状、錐台状、柱状又は半球状が例示される。図1では、複数の凸部24のうちの1個の凸部に対して符号「24」を付し、複数の凹部26のうちの1個の凹部に対して符号「26」を付している。成形部22では、高低差ΔHは、第一値とされる。高低差ΔHは、凸部24の頂部の高さと凹部26の底部の高さの差である(図1参照)。高低差ΔHの第一値は、凹凸模様81の態様を考慮して適宜決定される。
エンボス加工型20は、シャフト28を回転軸として、搬送方向に対応する方向に回転する。図1で、軸心C1は、シャフト28の軸心を示す。軸心C1は、図1の紙面に垂直な方向に沿ったシャフト28の中心線に一致する。エンボス加工型20には、駆動部からの駆動力が付与される。駆動部は、シャフト28に取り付けられる。これに伴い、エンボス加工型20は、前述したように回転する。図1では、駆動部の図示は、省略されている。駆動部としては、モータが例示される。図1に示す次の矢印は、エンボス加工型20の回転方向を示す。前述の矢印は、エンボス加工型20の内部に示す片矢の矢印である。
エンボス受型30は、樹脂製の弾性部32を含む。弾性部32は、本体部34の外面に設けられる。弾性部32は、本体部34の外面で本体部34と一体をなす。弾性部32では、次の面が平滑面となる。前述の面は、エンボス受型30の外面を形成する弾性部32の面である。「平滑」は、例えば、高低のない状態、又は凹凸のない状態を意味する。従って、「平滑面」は、例えば、平滑な平面と、平滑な曲面を含む。エンボス受型30がロール形状である場合、弾性部32の前述の面は、平滑な曲面となる。本体部34は、エンボス加工型20と同様の材料で形成される。本体部34には、シャフト36が固定される。エンボス受型30は、シャフト36を回転軸として、搬送方向に対応する方向に回転する。エンボス受型30の回転方向は、エンボス加工型20の回転方向とは反対となる。図1で、軸心C2は、シャフト36の軸心を示す。軸心C2は、図1の紙面に垂直な方向に沿ったシャフト36の中心線に一致する。弾性部32は、基材85の裏面に接する。エンボス加工装置10では、エンボス加工型20とエンボス受型30は、成形部22と弾性部32によって基材85を挟み込む。エンボス受型30は、弾性部32が基材85の裏面に接した状態で、エンボス加工型20の回転に従動して回転する。図1に示す次の矢印は、エンボス受型30の回転方向を示す。前述の矢印は、エンボス受型30の内部に示す片矢の矢印である。
弾性部32では、厚さTは、第二値とされる。厚さTは、エンボス受型30の外面に垂直な方向の弾性部32の厚さである。エンボス受型30がロール状である場合、エンボス受型30の外面に垂直な方向は、ロール状であるエンボス受型30の径方向に一致する。厚さTは、次の状態の弾性部32の厚さである。前述の状態は、弾性部32に押圧力が作用しておらず弾性部32が未変形である状態である。エンボス加工装置10では、高低差ΔHの第一値と厚さTの第二値の関係は、「第一値≦第二値」に設定される。但し、図1及び後述する図3では、成形部22の凸部24及び凹部26と弾性部32は、「第一値<第二値」となる状態で図示されている。
弾性部32は、公知の樹脂により形成される。但し、弾性部32は、硬さがA90以下の樹脂により形成するとよい。好ましくは、弾性部32は、硬さがA70以下の樹脂により形成するとよい。より好ましくは、弾性部32は、硬さがA60以下の樹脂により形成するとよい。前述の各値は、次に示す硬さ試験方法にて取得される硬さの平均値である。この硬さ試験方法は、JIS K6253−3:2012(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ)に準拠して実施される。
[硬さ試験方法]
試験機:タイプAデュロメータ(高分子計器株式会社 デジタルゴム硬度計DD4−A型)
試験片形状(横×縦×厚さ):40mm×60mm×11mm
試験環境(温度,相対湿度):23±2℃,50±5%RH
測定時間:瞬間
測定点数:5点
弾性部32を硬さがA90以下の樹脂により形成することで、次のような効果を得ることができる。即ち、エンボス加工装置10では、基材85がエンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する際、弾性部32が変形する。この場合、弾性部32の変形は、弾性変形である。弾性部32の変形により、基材85の裏面に接する弾性部32の領域を増加させることができる。これに伴い、次のような凹凸模様81を化粧シート80の表面に一様に再現することができる。前述の凹凸模様81は、成形部22の凸部24に合致した凹部82と成形部22の凹部26に合致した凸部83を含む凹凸模様である。凹部82のテカリを抑制することができる。化粧シート80の表面及び裏面の風合いが粗硬になることを防止することができる。化粧シート80の表面及び裏面の変色を防止することができる。これらの点については、後述する実施例にて確認する。エンボス加工装置10では、例えば、エンボス加工型20からの押圧力に起因し、次のような損傷がエンボス受型30に生じることを抑制することができる。前述の損傷は、成形部22の凸部24の圧痕がエンボス受型30の次の部分に形成されることである。前述の部分は、エンボス受型30の外面となる弾性部32の平滑面である。図1では、弾性部32の図示は、簡略化されている。図1では、弾性部32は、前述の変形が生じた状態では図示されていない。
弾性部32を形成する樹脂としては、硬さがA90以下である次の樹脂が採用される。前述の樹脂としては、ゴム、熱可塑性エラストマー又はプラスチックが例示される。発明者は、前述の各樹脂のうち、ゴムが好ましいと考える。ゴムとしては、シリコーンゴム、ニトリルゴム、クロロブレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム又は天然ゴムが例示される。発明者は、耐熱性の点で、シリコーンゴム又はフッ素ゴムが好ましいと考える。発明者は、耐久性の点で、ニトリルゴム、ウレタンゴム又は天然ゴムが好ましいと考える。発明者は、前述の各ゴムのうち、汎用性の点で、シリコーンゴムが好ましいと考える。シリコーンゴムは、前述したように耐熱性に優れた特性を有する。シリコーンゴムは、安価である。弾性部32を形成するゴムは、前述の複数のゴムを含む群から選ばれる1種又は2種以上のゴムとしてもよい。この他、弾性部32を形成するゴムは、純ゴムとしてもよい。但し、このゴムには、公知の添加剤を1種又は複数種含めてもよい。前述の添加剤としては、充填剤、可塑剤、加硫剤又は老化防止剤が例示される。
弾性部32は、圧縮永久ひずみが10%以下の樹脂により形成するとよい。好ましくは、弾性部32は、圧縮永久ひずみが5%以下の樹脂により形成するとよい。より好ましくは、弾性部32は、圧縮永久ひずみが3%以下の樹脂により形成するとよい。前述の各値は、次に示す圧縮永久ひずみの試験方法にて取得される圧縮永久ひずみの平均値である。この圧縮永久ひずみの試験方法は、JIS K6262:2013(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−常温,高温及び低温における圧縮永久ひずみの求め方)に準拠して実施される。
[圧縮永久ひずみの試験方法]
試験装置:定圧厚さ測定器(株式会社テクロック PG−20 typeJ)
試験片形状(直径×厚さ):φ29mm×11mm
試験片の数:3個
試験時間:22時間
試験温度:23℃
圧縮率:25%
試験環境(温度,相対湿度):23±2℃,50±5%RH
弾性部32を圧縮永久ひずみが10%以下の樹脂により形成することで、次のような効果を得ることができる。即ち、エンボス加工が長時間行われる場合でも、エンボス受型30に生じるひずみを抑制することができる。次のような凹凸模様81を化粧シート80の表面に一様に再現することができる。前述の凹凸模様81は、成形部22の凸部24に合致した凹部82と成形部22の凹部26に合致した凸部83を含む凹凸模様である。この点については、後述する実施例にて確認する。
弾性部32は、80℃の圧縮応力緩和が30%以下の樹脂により形成するとよい。好ましくは、弾性部32は、80℃の圧縮応力緩和が25%以下の樹脂により形成するとよい。前述の各値は、次に示す圧縮応力緩和の試験方法にて取得される圧縮応力緩和の平均値である。この圧縮応力緩和の試験方法は、JIS K6263:2015(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−応力緩和の求め方)の圧縮応力緩和試験A法に準拠して実施される。
[圧縮応力緩和の試験方法]
試験装置:高温用圧縮型ロードセル(株式会社共和電業 LC−100KFH)
データロガー(株式会社東京測器研究所 TDS−530)
プログラム式低温恒温恒湿槽(株式会社東洋精機製作所 AGX2)
試験片形状(直径×厚さ):φ29mm×11mm
試験片の数:3個
試験時間:168時間
試験温度:80±2℃
潤滑剤:シリコーングリース(信越化学工業株式会社製 G−30M)
弾性部32を80℃の圧縮応力緩和が30%以下の樹脂により形成することで、次のような効果を得ることができる。即ち、エンボス加工が長時間行われる場合でも、エンボス受型30に生じるひずみを抑制することができる。次のような凹凸模様81を化粧シート80の表面に一様に再現することができる。前述の凹凸模様81は、成形部22の凸部24に合致した凹部82と成形部22の凹部26に合致した凸部83を含む凹凸模様である。この点については、後述する実施例にて確認する。
弾性部32は、反発弾性率が30%以上の樹脂により形成するとよい。好ましくは、弾性部32は、反発弾性率が50%以上の樹脂により形成するとよい。前述の各値は、次に示す反発弾性率の試験方法にて取得される反発弾性率の平均値である。この反発弾性率の試験方法は、JIS K6255:2013(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−反発弾性率の求め方)に準拠して実施される。
[反発弾性率の試験方法]
試験装置:リュプケ式反発弾性試験機(株式会社上島製作所 U00716)
試験片形状(直径×厚さ):φ29mm×11mm
試験片の数:2個
試験環境(温度,相対湿度):23±2℃,50±10%RH
弾性部32を反発弾性率が30%以上の樹脂により形成することで、次のような効果を得ることができる。即ち、エンボス加工装置10では、次の状態で、弾性部32には、成形部22からの押圧力が作用する。前述の状態は、エンボス加工型20とエンボス受型30が成形部22と弾性部32によって基材85を挟み込んだ状態である。弾性部32では、次の領域が局所的に変形する。前述の領域は、成形部22の凸部24と対向する弾性部32の所定の領域である。但し、前述の押圧力は、離間範囲Rでは、弾性部32には作用しない。離間範囲Rは、エンボス受型30の外面のうち、弾性部32が基材85の裏面から離間している範囲である(図1参照)。変形していた弾性部32の部分を、離間範囲Rでスムーズに回復させ、次に押圧力が作用するまでの間に変形前の状態に戻すことができる。これに伴い、基材85がエンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する際、基材85に押圧力を適切に作用させることができる。基材85の表面に十分な凹凸模様81を賦形(形成)することができる。この点については、後述する実施例にて確認する。図1では、弾性部32は、前述の局所的な変形が生じた状態では図示されていない。
加熱部40は、エンボス加工型20に設けられる。加熱部40は、エンボス加工型20の内部に埋め込まれる。加熱部40は、電気ヒータである。実施形態では、エンボス加工型20に対し、電気ヒータによる4個の加熱部40が等角度間隔で埋め込まれている。但し、加熱部40は、電気ヒータとは異なる型式の加熱部としてもよい。加熱部40の数は、3個以下又は5個以上としてもよい。加熱部40の型式及び数は、諸条件を考慮して適宜決定される。エンボス加工型20における加熱部40の配置は、諸条件を考慮して適宜決定される。
加熱部40は、エンボス加工型20を所定の温度に加熱する。前述の温度は、基材85の種類に応じて適宜設定される。例えば、前述の温度は、第一シート86及び第二シート87の何れか一方又は両方の材質を考慮して適宜設定される。第一シート86がポリエチレンテレフタレートであるとする。ポリエチレンテレフタレートの融点は、260℃である。この場合、加熱部40は、エンボス加工型20を60〜260℃の範囲の所定値に加熱する。好ましくは、加熱部40は、エンボス加工型20を60〜220℃の範囲の所定値に加熱する。より好ましくは、加熱部40は、エンボス加工型20を130〜210℃の範囲の所定値に加熱する。
エンボス加工型20の加熱温度を60℃以上とすることで、基材85の表面に十分な凹凸模様81を賦形することができる。エンボス加工型20の加熱温度を260℃以下とすることで、次のような不具合が凹凸模様81の凹部82に発生することを防止することができる。前述の不具合は、テカリと、変色と、破れである。このことは、平滑面となる化粧シート80の裏面についても同様である。更に、化粧シート80の表面及び裏面の風合いが粗硬になることを防止することができる。これらの点については、後述する実施例にて確認する。この他、エンボス加工型20を加熱部40によって加熱する一方、エンボス受型30を直接加熱しないことで、エンボス受型30が変形することを抑制することができる。
<エンボス加工方法>
エンボス加工方法について、図1及び図2を参照して説明する。エンボス加工方法は、エンボス加工装置10で実施される。エンボス加工方法は、第一工程と、第二工程と、第三工程を含む(図1参照)。エンボス加工方法により、図2上段に示す基材85から図2下段に示す化粧シート80が製造される。従って、エンボス加工方法は、化粧シート80の製造方法ともいえる。エンボス加工方法では、基材85を搬送方向に連続的に搬送しつつ、第一工程と第二工程と第三工程が順次連続的に実施される。第一工程は、連続的に搬送される基材85に対して連続的に実施される。第二工程は、連続的に搬送される基材85に対して連続的に実施される。第三工程は、連続的に搬送される基材85に対して連続的に実施される。エンボス加工装置10では、エンボス加工方法が実施される場合、エンボス加工型20用の駆動部は、連続的に駆動する。
エンボス加工方法では、基材85を押圧することで、積層方向に所定の寸法の凹部82及び凸部83が基材85の表面に賦形される(図2参照)。加熱部40は、エンボス加工型20を加熱する。即ち、エンボス加工方法は、エンボス加工型20が上述した所定の温度に加熱された状態で実施される。エンボス加工装置10では、エンボス加工型20に対する加熱部40のような加熱部は、エンボス受型30には設けられない。従って、エンボス加工方法では、エンボス受型30は、直接的には加熱されない。
第一工程は、エンボス加工装置10に基材85を供給する工程である(図1参照)。即ち、第一工程では、供給装置90から基材85が繰り出される。供給装置90から繰り出された基材85は、搬送方向に搬送され、エンボス加工装置10に到達する。
第二工程は、エンボス加工装置10に到達した基材85にエンボス加工を施す工程である(図1参照)。即ち、搬送方向に搬送される基材85は、搬送途中に、エンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する。このとき、基材85は、裏面で弾性部32の外面に接し、裏側から弾性部32に支持される。基材85は、表面で成形部22に接し、成形部22によって押圧される。成形部22の凸部24は、基材85に食い込む。基材85は、加熱部40によって加熱されたエンボス加工型20からの熱により加熱される。第二工程により、基材85の表面には、凹凸模様81が賦形される。これに伴い、基材85は、化粧シート80へと形成される(図2参照)。図1に示す態様では、第二工程の実施時、基材85は、成形部22の凹部26の底部に接している。但し、このような態様は、例示である。第二工程の実施時、基材85は、成形部22の凹部26の底部に接しないこともある。
第三工程は、エンボス加工装置10を通過した基材85を回収する工程である(図1参照)。即ち、第三工程では、化粧シート80が回収装置92によってエンボス加工装置10から回収される。
エンボス加工方法では、基材85の搬送速度は、0.1〜10m/分の範囲の所定値とするとよい。好ましくは、基材85の搬送速度は、0.3〜5m/分の範囲の所定値とするとよい。基材85の搬送速度を0.1m/分以上とすることで、次のような不具合が凹凸模様81の凹部82に発生することを防止することができる。前述の不具合は、テカリと、変色と、破れである。このことは、平滑面となる化粧シート80の裏面についても同様である。更に、化粧シート80の表面及び裏面の風合いが粗硬になることを防止することができる。また、基材85の搬送速度を0.1m/分以上とすることで、エンボス受型30がエンボス加工型20からの熱によって変形することを抑制することができる。基材85の搬送速度を10m/分以下とすることで、基材85がエンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する際、基材85に押圧力を適切に作用させることができる。基材85の表面に十分な凹凸模様81を賦形することができる。
第二工程では、基材85の押圧時間は、0.01〜5秒の範囲の所定値とするとよい。好ましくは、基材85の押圧時間は、0.1〜2秒の範囲の所定値とするとよい。基材85の押圧時間は、成形部22(凸部24及び凹部26)の形状を考慮して適宜設定される。基材85の押圧時間を0.01秒以上とすることで、基材85がエンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する際、基材85に押圧力を適切に作用させることができる。基材85の表面に十分な凹凸模様81を賦形することができる。基材85の押圧時間を5秒以下とすることで、次のような不具合が凹凸模様81の凹部82に発生することを防止することができる。前述の不具合は、テカリと、変色と、破れである。このことは、平滑面となる化粧シート80の裏面についても同様である。更に、化粧シート80の表面及び裏面の風合いが粗硬になることを防止することができる。また、基材85の押圧時間を5秒以下とすることで、エンボス受型30がエンボス加工型20からの熱によって変形することを抑制することができる。
第二工程では、基材85の押圧力は、200〜2000N/cmの範囲の所定値とするとよい。基材85の押圧力を200N/cm以上とすることで、基材85がエンボス加工型20とエンボス受型30の間を通過する際、基材85に押圧力を適切に作用させることができる。基材85の表面に十分な凹凸模様81を賦形することができる。基材85の押圧力を2000N/cm以下とすることで、次のような不具合が凹凸模様81の凹部82に発生することを防止することができる。前述の不具合は、テカリと、変色と、破れである。このことは、平滑面となる化粧シート80の裏面についても同様である。更に、化粧シート80の表面及び裏面の風合いが粗硬になることを防止することができる。また、基材85の押圧力を2000N/cm以下とすることで、エンボス受型30がエンボス加工型20からの熱によって変形することを抑制することができる。
<第一シート・第二シート・第三シート>
第一シート86としては、各種のシート材が採用される。例えば、第一シート86としては、繊維質シート材が採用される。繊維質シート材としては、織物、編物、不織布又は天然皮革が例示される。天然皮革は、床革を含む。この他、第一シート86としては、次のようなシート材が採用される。前述のシート材は、繊維質シート材に合成樹脂を含浸又は積層したシート材である。このようなシート材としては、合成皮革、人工皮革又は塩化ビニルレザーが例示される。第一シート86の厚さは、0.2〜8mmの範囲の所定値とするとよい。好ましくは、第一シート86の厚さは、0.3〜5mmの範囲の所定値とするとよい。但し、第一シート86の厚さは、前述の範囲とは異なる値としてもよい。第一シート86の厚さは、諸条件を考慮して適宜決定される。
第一シート86では、繊維質シート材は、エンボス加工における加工性の点で、熱可塑性樹脂製の繊維を素材としたシート材とするとよい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル又はポリ塩化ビニリデンが例示される。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン又はポリプロピレンが例示される。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートが例示される。ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6又はナイロン66が例示される。繊維質シート材は、前述の複数の樹脂を含む群から選ばれる1種又は2種以上の熱可塑性樹脂製の繊維を素材として形成することができる。
第一シート86が繊維質シート材に合成樹脂を含浸又は積層したシート材であるとする。この場合、含浸又は積層される樹脂としては、公知の合成樹脂が採用される。前述の合成樹脂としては、ポリウレタン樹脂又は塩化ビニル樹脂が例示される。更に、繊維質シート材は、公知の染料又は顔料により着色されていてもよい。染料又は顔料は、諸条件を考慮して適宜決定される。
第二シート87は、クッション性を有する。従って、基材85は、上述したように、クッション性を有する。第二シート87としては、クッション性を有する各種のシート材が採用される。このようなシート材としては、織物、編物、不織布又は合成樹脂発泡体が例示される。発明者は、クッション性を有する前述の各シート材のうち、エンボス加工における加工性の点で、合成樹脂発泡体が好ましいと考える。合成樹脂発泡体としては、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、フェノールフォーム、シリコーンフォーム、アクリルフォーム又はポリイミドフォームが例示される。発明者は、前述の各合成樹脂発泡体のうち、汎用性の点で、ポリウレタンフォームが好ましいと考える。
第二シート87の厚さは、0.5〜15mmの範囲の所定値とするとよい。好ましくは、第二シート87の厚さは、1〜10mmの範囲の所定値とするとよい。但し、第二シート87の厚さは、前述の範囲とは異なる値としてもよい。第二シート87の厚さは、諸条件を考慮して適宜決定される。第二シート87の密度は、16〜60kg/mの範囲の所定値とするとよい。好ましくは、第二シート87の密度は、20〜40kg/mの範囲の所定値とするとよい。前述の密度は、JIS K7222:2005(発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の求め方)に準拠して取得される見掛け密度である。但し、第二シート87の密度は、前述の範囲とは異なる値としてもよい。第二シート87の密度は、諸条件を考慮して適宜決定される。第二シート87の硬さは、36〜360Nの範囲の所定値とするとよい。前述の硬さは、JIS K6400−2:2012(軟質発泡材料−物理特性−第2部:硬さ及び圧縮応力−ひずみ特性の求め方)の硬さ試験D法に準拠して取得される硬さである。但し、第二シート87の硬さは、前述の範囲とは異なる値としてもよい。第二シート87の硬さは、諸条件を考慮して適宜決定される。
第三シート88としては、各種のシート材が採用される。例えば、第三シート88としては、布帛が採用される。布帛としては、合成繊維を素材とした布帛が例示される。合成繊維としては、ナイロン又はポリエステルが例示される。基材85が第三シート88を含む場合、第三シート88により、基材85の裏面側で第二シート87の破損を防止することができる。更に、第三シート88により、エンボス加工方法の実施時、基材85の裏面に接するエンボス加工装置10の所定の部分の汚染を抑制することができる。この他、例えば、化粧シート80を縫製する場合、第三シート88により、化粧シート80を次の接触物に対してスムーズに滑らすことが可能となる。前述の接触物は、例えば、ミシンの押えである。化粧シート80は、2枚の化粧シート80の各表面を接させた状態で縫製されることが多い。この場合、化粧シート80は、裏面で前述の押えに接触する。化粧シート80は、この押えによって押え付けられた状態で縫製される。玉縁が設けられる場合、2枚の化粧シート80は、それぞれの裏面を接させた状態とされる。この場合、相手方となる化粧シート80の裏面は、前述の接触物となる。第三シート88の厚さは、第一シート86及び第二シート87の各厚さを考慮して、基材85が上述した範囲内の厚さとなる所定値とするとよい。
<実施例>
発明者は、実施形態のエンボス加工装置10の有効性を確認するため、実験を行った。以下、今回の実験により得られた実験結果を説明する。その際、上記との対応を明らかにするため、各部に対する符号は、上記と同様とする。
(1)実験方法
実験では、化粧シート80に対応するサンプルを評価対象とした。サンプルの製造には、エンボス加工装置10を用いた。エンボス加工型20とエンボス受型30は、共にロール形状を有する(図1参照)。基材85は、3層の積層体とした(図2上段参照)。第一シート86と第二シート87と第三シート88は、フレームラミネートにより貼り合わせた。エンボス加工装置10の仕様とエンボス加工方法の加工条件と基材85の仕様は、次の通りである。エンボス加工型20では、径方向は、シャフト28の軸心C1を中心とする放射方向に一致し、幅方向は、軸心C1の方向に一致し、周方向は、エンボス加工型20の回転方向及びこれとは反対の方向に一致する(図1参照)。エンボス受型30では、径方向は、シャフト36の軸心C2を中心とする放射方向に一致し、幅方向は、軸心C2の方向に一致し、周方向は、エンボス受型30の回転方向及びこれとは反対の方向に一致する(図1参照)。幅方向(軸心C1,C2の方向)は、図1の紙面に垂直な方向であり、基材85の短手方向に一致する。図1に示す寸法L1は、エンボス加工型20の径方向の寸法を示す。図1に示す寸法L2は、エンボス受型30の径方向の寸法を示す。
[エンボス加工装置10の仕様]
エンボス加工型20の寸法:203mm×750mm(径方向×幅方向(シャフト28除く))
成形部22の構成
凸部24の配置:周方向及び幅方向に1mm間隔で配置
凸部24の形状:四角錐台状
凸部24の寸法(底面寸法,高さ):10mm×10mm(周方向×幅方向),2.79mm
エンボス受型30の寸法:300mm×750mm(径方向×幅方向(シャフト36除く))
弾性部32の構成
外面形状:平滑面(平滑な曲面)
材質:シリコーンゴム
厚さT:20mm
硬さ:A57
圧縮永久ひずみ:2.9%
圧縮応力緩和(80℃):16%
反発弾性率:56%
[エンボス加工方法の加工条件]
エンボス加工型20の表面温度:170℃
エンボス受型30の加熱:なし
搬送速度:0.5m/分
押圧力:328N/cm
[基材85の仕様]
基材85の厚さ:5.8mm
第一シート86(材質,厚さ,目付):ドビー織物,0.75mm,390g/m
第二シート87(材質,厚さ,密度(見掛け密度),硬さ):軟質ウレタンフォームシート,5mm,20kg/m,98.1N
第三シート88(材質,目付):ナイロンハーフトリコット編物,14.4g/m
(2)評価
今回の実験では、凹凸模様81の再現性、凹凸模様81の凹部82のテカリ、化粧シート80の表面及び裏面の風合い、及び化粧シート80の表面及び裏面の変色について、次の評価基準に従った官能評価を実施した。その結果、評価対象のサンプルでは、全ての項目で評価が「A」であった。サンプルの裏面は、エンボス加工前の基材85の裏面と同様の状態であった。即ち、サンプルの裏面には、凹凸模様81の凹部82に対応する凹状の部分は、認められなかった。
[凹凸模様81の再現性]
A : 成形部22の反転模様を忠実に再現している
B : 成形部22の反転模様をほぼ再現している
C : 成形部22の反転模様を再現できていない
[凹凸模様81の凹部82のテカリ]
A : 凹部82にテカリは見られない
B : 凹部82にテカリがやや見られる
C : 凹部82にテカリが見られる
[化粧シート80の表面及び裏面の風合い]
A : 柔らかな風合いである
B : やや粗硬な風合いである
C : 粗硬な風合いである
[化粧シート80の表面及び裏面の変色]
A : 変色が見られない
B : やや変色が見られる
C : 変色が見られる
<実施形態の効果>
実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)エンボス加工装置10は、エンボス加工型20と、エンボス受型30を備える(図1参照)。エンボス加工型20は、凹凸状の成形部22を含む。成形部22は、基材85の表面に接する。エンボス受型30は、樹脂製の弾性部32を含む。弾性部32は、基材85の裏面に接する。成形部22では、高低差ΔHが第一値とされる。弾性部32では、エンボス受型30の外面を形成する面が平滑面とされる。弾性部32では、厚さTが第一値以上の第二値とされる。エンボス加工型20とエンボス受型30は、成形部22と弾性部32によって基材85を挟み込む。
そのため、基材85の表面に立体的な凹凸模様81を賦形することができる。化粧シート80では、基材85の裏面に次のような凹状の部分が形成されることを抑制することができる。前述の凹状の部分は、表面の凹凸模様81の凹部82に対応する凹状の部分である。つまり、エンボス加工装置10によれば、次のような化粧シート80を製造することができる。前述の化粧シート80は、表面に立体的な凹凸模様81を有し、且つエンボス加工前の状態と同様の状態に維持された裏面を有する。化粧シート80の裏面を平滑面とすることで、良好な風合いと、良好な感触を実現することができる。成形部22の凸部24の形状に関わらず、エンボス加工方法の実施に伴い、次のような不具合が化粧シート80に発生することを防止することができる。前述の不具合は、テカリと、変色と、破れである。更に、前述の不具合は、風合いが粗硬となることを含む。成形部22の凸部24が基材85を局所的に押圧する形状であっても、前述のような不具合を防止することができる。エンボス加工装置10によれば、多様なバリエーションの凹凸模様81に対応することができる。
(2)エンボス加工装置10は、加熱部40を備える(図1参照)。加熱部40は、エンボス加工型20を加熱する。エンボス加工装置10では、エンボス加工型20に対する加熱部40のような加熱部は、エンボス受型30には設けられない。従って、エンボス加工方法の実施時、エンボス受型30は、直接的には加熱されない。そのため、弾性部32を所望の硬度に維持することができる。弾性部32がエンボス加工に適した硬度である状態で、基材85にエンボス加工を施すことができる。
<変形例>
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。
(1)エンボス加工装置10では、エンボス加工型20とエンボス受型30は、ロール形状を有し、搬送方向に対応する方向に回転自在に支持される(図1参照)。エンボス加工型とエンボス受型は、ロール形状とは異なる形状としてもよい。例えば、エンボス加工型20とエンボス受型30は、図3に示すように、平板状の形状としてもよい。図3では、図1との対応を明らかにするため、各部に対する符号は、上記と同様としている。
図3に示すエンボス加工装置10で実施されるエンボス加工方法では、エンボス加工型20は、エンボス受型30に対して相対的に往復移動する。この相対的な往復移動では、配置方向の第一側から第二側への移動と配置方向の第二側から第一側への移動が繰り返される。基材85は、エンボス加工型20がエンボス受型30に対して配置方向の第一側に移動した状態で、搬送方向に間欠的に搬送される。1回の搬送量は、搬送方向を基準とした成形部22の寸法に一致した量とされる。エンボス加工型20には、加熱部40が設けられる。エンボス加工方法の実施時、加熱部40は、エンボス加工型20を加熱する。エンボス加工型20に対する加熱部40のような加熱部は、エンボス受型30には設けられない。エンボス受型30では、エンボス受型30の外面を形成する弾性部32の面は、平滑な平面となる。弾性部32は、本体部34の外面に設けられる。エンボス加工型20が配置方向の第二側に移動した状態で、基材85は、成形部22と弾性部32によって挟み込まれる。これに伴い、基材85の表面には、上記同様、凹凸模様81が賦形される。
エンボス加工型20とエンボス受型30の相対的な移動は、エンボス受型30の位置を固定した状態で、エンボス加工型20を配置方向に往復移動させるとよい(図3参照)。但し、エンボス加工型20とエンボス受型30の相対的な移動は、これとは異なる態様としてもよい。例えば、エンボス加工型20とエンボス受型30の相対的な移動は、エンボス加工型20とエンボス受型30をそれぞれ配置方向に往復移動させて行うようにしてもよい。エンボス加工装置では、エンボス加工型とエンボス受型は、例えば、次のようにしてもよい。即ち、エンボス加工装置は、図1に示すロール形状のエンボス加工型20と、図3に示す平板状のエンボス受型30を備えるようにしてもよい。
(2)エンボス受型30では、弾性部32は、本体部34の外面に設けられる(図1参照)。エンボス受型では、本体部34は、省略してもよい。この場合、エンボス受型は、シャフトが弾性部に固定された構造とされる。エンボス受型では、シャフトも、弾性部と同じ材料で形成してもよい。
(3)エンボス加工装置10によるエンボス加工方法の加工対象として、3層の積層体である基材85を例示した(図2上段参照)。更に、基材として、2層の積層体又は4層以上の積層体を採用可能であることを説明した。基材は、積層体ではない単一層のシート材としてもよい。即ち、基材は、クッション性を有する厚手のシート材としてもよい。このような基材としては、ダブルラッセル編地が例示される。発明者は、次のダブルラッセル編地を加工対象としたエンボス加工方法について検討した。前述のダブルラッセル編地は、合成樹脂が含浸されておらず且つ合成樹脂が積層されていないダブルラッセル編地である。この検討では、エンボス加工方法は、エンボス加工装置10によって実施した。その結果、発明者は、基材が前述のダブルラッセル編地であっても、上記同様の加工性が実現されることを確認した。
10 エンボス加工装置、 20 エンボス加工型、 22 成形部
24 凸部、 26 凹部、 28 シャフト、 30 エンボス受型
32 弾性部、 34 本体部、 36 シャフト、 40 加熱部
80 化粧シート、 81 凹凸模様、 82 凹部、 83 凸部
85 基材、 86 第一シート、 87 第二シート
88 第三シート、 90 供給装置、 92 回収装置
C1,C2 軸心、 L1,L2 寸法、 R 離間範囲、 T 厚さ
ΔH 高低差

Claims (2)

  1. 基材の表面に接する凹凸状の成形部を含むエンボス加工型と、
    前記基材の裏面に接する樹脂製の弾性部を含むエンボス受型と、を備え、
    前記成形部では、凸部の頂部と凹部の底部との高低差が第一値とされ、
    前記弾性部では、
    前記エンボス受型の外面を形成する面が平滑面とされ、
    前記エンボス受型の外面に垂直な方向の厚さが前記第一値以上の第二値とされ、
    前記エンボス加工型と前記エンボス受型とは、前記成形部と前記弾性部とによって前記基材を挟み込む、エンボス加工装置。
  2. 発熱する加熱部を備え、
    前記加熱部は、
    前記エンボス加工型に設けられ、前記エンボス加工型を加熱し、
    前記エンボス受型には設けられない、請求項1に記載のエンボス加工装置。
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