JPWO2019039364A1 - コールドセット用オフセット印刷用紙 - Google Patents

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Abstract

コールドセット用オフセット印刷によって優れたインク乾燥性およびインク発色性を発現する印刷用紙を提供する。原紙の上に顔料塗工層を備えるコールドセット用オフセット印刷用紙であって、坪量が40〜70g/m2であり、前記顔料塗工層の塗工量が片面あたり5g/m2未満であり、前記原紙におけるパルプ100重量部中、化学パルプを30重量部以上含む、コールドセット用オフセット印刷用紙。

Description

本発明はコールドセット用オフセット印刷用紙に関する。
浸透乾燥型のコールドセット用インクを用いたオフセット印刷では、インクを乾燥させるために紙が十分なインク吸収性を持つことが重要である。インク吸収性が悪いと、印刷機や紙面の汚れの発生、印刷スピードの低下などの問題が生じるからである。このような印刷方式においては一般的に顔料塗工層を設けない非塗工紙、特に古紙パルプを多く含有し顔料塗工層を設けない新聞用紙が使用される。しかし非塗工紙や新聞用紙を用いるとインク乾燥性は良好であるものの、インク発色性が十分でないという問題がある。この問題を解決するために、特許文献1には特定の顔料塗工層を設けた新聞インク対応微塗工紙が提案されている。当該微塗工紙によって優れたインク乾燥性かつ鮮明性の良好な印刷適性を達成できる。また特許文献2には、片面あたり0.3〜3.0g/cm2の顔料塗工層を備える新聞用紙が提案されている。当該新聞用紙はインク乾燥性が良好であるとされる。さらに特許文献3には片面あたり0.5〜3.0g/cm2の顔料塗工層を備える微塗工紙が提案されている。当該微塗工紙はインク乾燥性が良好であって印刷画像の鮮明性も良好である。
特開2007−31927号公報 特開2006−169706号公報 特開2007−270377号公報
発明の解決しようとする課題
前記特許文献に記載の紙におけるインク発色性には未だ改善の余地があった。係る事情を鑑み、本発明はコールドオフセット印刷において優れたインク乾燥性およびインク発色性を発現する印刷用紙を提供することを課題とする。
発明者らは、特許文献1〜3に記載の紙はいずれも機械パルプや脱墨パルプを多く含んだり嵩高剤を含有したりするので密度が低く、繊維間の空隙が多い紙とすることでインク乾燥性を良好にしているが、密度が低いためインクが原紙内部に過度に浸透するのでインク発色性が十分でないとの知見を得た。そして、発明者らは化学パルプを多く用いて密度を向上させることでインク乾燥性とインク発色性の両立を達成できることを見出した。よって、前記課題は以下の本発明によって解決される。
(1)原紙の上に顔料塗工層を備えるコールドセット用オフセット印刷用紙であって、
坪量が40〜70g/m2であり、
前記顔料塗工層の塗工量が片面あたり5g/m2未満であり、
前記原紙におけるパルプ100重量部中、化学パルプを30重量部以上含む、
コールドセット用オフセット印刷用紙。
(2)密度が0.7〜1.3g/cm3である、(1)に記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(3)前記原紙におけるパルプ100重量部中、古紙パルプを50重量部以下含む、(1)または(2)のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(4)前記顔料塗工層における顔料100重量部中、平均粒子径0.5〜1.0μmの炭酸カルシウムを50重量部以上含む、(1)〜(3)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(5)前記顔料塗工層の塗工量が片面あたり1.5〜4.0g/m2である、(1)〜(4)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(6)王研式平滑度が10〜200秒である、(1)〜(5)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(7)ISO白色度が70%以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
(8)輪転機を用いて(1)〜(7)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙に印刷を施すことを含む、印刷方法。
(9)原紙の片面または両面上にブレード塗工によって顔料塗工層を設ける工程を含む、(1)〜(8)のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙の製造方法。
本発明により、コールドセット型オフセット印刷において優れたインク乾燥性およびインク発色性を発現する印刷用紙を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「X〜Y」は端値であるXおよびYを含む。
1.コールドセット用オフセット印刷用紙
本発明のコールドセット用オフセット印刷用紙(以下単に「本発明の印刷用紙」ともいう)は原紙の片面あるいは両面に特定量の顔料塗工層を備える。
(1)顔料塗工層
顔料塗工層とは白色顔料を主成分として含む層である。本発明の印刷用紙は、片面あたり5g/m2未満の顔料塗工層を備える。当該塗工量は片面あたり1.5〜4.0g/m2であることが好ましい。白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、焼成カオリン、無定形シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、プラスチックピグメント等の通常使用されている顔料が挙げられる。中でも、インク浸み込み性を向上させ、印刷用紙の平滑性を向上させる観点から平均粒子径0.5〜1.0μmの炭酸カルシウムを含有することが好ましい。平均粒子径は、Malvern社製Mastersizer等のレーザー回析式粒度分布測定器等で測定することができる。また、炭酸カルシウムは2.0μm以下の粒子径を持つ粒子の含有量が好ましくは90体積%以上であり、より好ましくは93体積%以上であり、さらに好ましくは95体積%以上である。炭酸カルシウムとしては、重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウムが挙げられる。また、軽質炭酸カルシウムとして特許5274077号等に記載された軽質炭酸カルシウム(苛性化軽質炭酸カルシウム)を使用してもよい。炭酸カルシウム含有量は、白色顔料100重量部中、50重量部以上であることが好ましく、70重量部以上であることがより好ましい。炭酸カルシウム含有量の上限値は限定されないが、100重量部以下が好ましく、90重量部以下がより好ましい。前記のレーザー回折式粒度分布測定機等により測定した体積50%平均粒子径(D50)を顔料の平均粒子径とすることができる。炭酸カルシウムを50重量部以上含有することで、高白色な印刷用紙が得られる。
また、インク乾燥性を向上させ、平滑性を向上させるために顔料塗工層にカオリンまたはクレーを用いることが好ましい。カオリンまたはクレーは白色顔料100重量部中10重量部以上であることが好ましい。また上限値は白色顔料100重量部中30重量部以下であることが好ましい。カオリンとクレーを併用する場合、両者の合計量が前記上限値および下限値の間であることが好ましい。本発明の顔料塗工層に、前記の炭酸カルシウムやカオリンまたはクレーを含有させることで、印刷用紙の平滑性が向上するため、精細で発色が良好な印刷画像を得ることができる。
顔料塗工層は接着剤を含む。当該接着剤としては、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等が挙げられる。これらは単独、あるいは2種以上を併用して用いることができる。澱粉系の接着剤とラテックス系の接着剤を混合して使用すると、顔料塗工液の塗工適性と、表面強度などの印刷適性のバランスが優れるので好ましい。顔料塗工層における接着剤の総量は、顔料100重量部に対して1〜15重量部が好ましく、2〜14重量部がより好ましく、3〜13重量部がさらに好ましい。接着剤が1重量部より少ないと接着剤が不足して塗工層強度が弱くなるため、印刷時に白点等の欠陥が多く発生してしまう可能性がある。一方で15重量部より多いと、顔料塗工層中の空隙が不足するため、浸透型のコールドセット型インクが紙に浸透しにくくなってしまい、乾燥性に劣る可能性がある。
顔料塗工層は、一般の紙製造分野で使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を含んでいてもよい。
顔料塗工層は、塗工液を公知の方法で原紙の片面あるいは両面に塗工して設けることができる。塗工液中の固形分濃度は、塗工適性の観点から、30〜70重量%程度が好ましい。顔料塗工層は1層以上であってよいが、塗工量が微量であることから1層であることが好ましい。顔料塗工層の塗工量は片面あたりトータルで5g/m2未満であり、4g/m2以下であることが好ましい。下限は1.5g/m2以上であることが好ましい。塗工量が5g/m2より高いと、インクの浸み込みが悪くなりインク乾燥性が低下する。また塗工量が過度に低いと、原紙を十分に被覆することができないためインク発色性が低下する。
(2)原紙
本発明で用いる原紙のパルプ原料は特に限定されず、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ、古紙パルプ(脱墨パルプ(DIP))、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、針葉樹クラフトパルプ(LKP)等の化学パルプ等を使用できる。古紙パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙由来のものを使用できるが、機械パルプを含有する中質紙や下級紙、新聞紙を原料に含有する古紙パルプであることが好ましい。本発明の印刷用紙は、パルプ100重量部中、化学パルプを30重量部以上含む。化学パルプを多く含有することで印刷用紙の密度を向上させインクが原紙の深部に過度に浸み込むことを抑制できるためインク発色性を向上できる。この観点から、化学パルプ含有量の下限は40重量部以上が好ましく、50重量部以上であることがさらに好ましい。一方で、印刷工程や加工工程において、あるいは書籍としたときに適度な紙のこわさが必要なため、一定量の機械パルプまたは機械パルプを原料に含有する古紙パルプを含有することが好ましい。そのため、化学パルプ含有量の上限は90重量部以下であることが好ましく、80重量部以下であることがより好ましい。
また本発明の印刷用紙は、パルプ100重量部中、機械パルプまたは機械パルプを含有する古紙パルプを、これらの合計で10重量部以上含有することが好ましく、20重量部以上含有することがより好ましい。当該合計量の上限としては50重量部以下が好ましい。当該合計量がこの値を超えると、密度が低下してインク発色性が低下する可能性があり、さらには白色度が低下し画像の映えが低下しうる。
原紙には公知の填料を添加できる。填料としては、重質炭酸カルシム、軽質炭酸カルシウム、クレー、シリカ、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、ケイ酸ナトリウムの鉱酸による中和で製造される非晶質シリカ等の無機填料や、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂などの有機填料が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし併用してもよい。この中でも、中性抄紙やアルカリ抄紙における代表的な填料であり、高い不透明度が得られる炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物が好ましい。
内添薬品として、嵩高剤、乾燥紙力向上剤、湿潤紙力向上剤、濾水性向上剤、染料、中性サイズ剤等を必要に応じて使用してもよい。乾燥紙力向上剤としてはポリアクリルアミド、カチオン化澱粉が挙げられ、湿潤紙力向上剤としてはポリアミドアミンエピクロロヒドリンなどが挙げられる。これらの薬品は地合や操業性などの影響の無い範囲で添加される。中性サイズ剤としてはアルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸、中性ロジンサイズ剤などが挙げられる。嵩高剤は使用してもよいが、嵩高になりすぎる可能性があるため、使用量は少ないことが好ましく、使用しないことがより好ましい。嵩高剤を使用する場合、紙の密度が本発明の範囲内となるように、カレンダー処理などで紙厚を調整することが好ましい。これらの内添薬品は、必要に応じてパルプ、填料と共に使用され紙料とすることができる。
原紙は、公知の抄紙方法で製造される。例えば、長網抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、ハイブリッドフォーマー型抄紙機、オントップフォーマー型抄紙機、丸網抄紙機等を用いて行うことができるが、これらに限定されない。本発明のコールドセット用オフセット印刷用紙は、抄紙工程と顔料塗工工程が連続したオンマシン方式で製造してもよく、抄紙工程の後に顔料塗工工程にて塗工を行うオフマシン方式で製造してもよい。抄紙及び塗工速度は400〜2000m/分が好ましい。
(3)その他の処理
本発明の印刷用紙は、原紙の片面または両面に接着剤を主成分とするクリア塗工層をさらに有していてもよい。クリア塗工層は原紙層に隣接することが好ましいが、原紙から最も遠い最外層に設けてもよい。クリア塗工層に使用される接着剤は前述のとおりである。原紙に隣接してクリア塗工層を設けた場合、顔料塗工液の原紙へのしみこみを抑制することができ、顔料塗工層の原紙被覆性が向上するため好ましく、使用する接着剤としては澱粉が好ましい。また、クリア塗工液が原紙に浸透することで、原紙の強度が向上する。以上から、クリア塗工層の塗工量は両面で、0.5g/m2以上5.0g/m2以下が好ましく、1.0g/m2以上4.5g/m2以下がより好ましく、2.0g/m2以上4.0g/m2以下がさらに好ましい。
本発明の印刷用紙には表面処理を施してもよい。表面処理としては、ソフトカレンダーやスーパーカレンダー、グロスカレンダー、熱カレンダー、シューカレンダーによる処理が挙げられる。
(4)本発明の印刷用紙の特性
1)坪量
本発明の印刷用紙の坪量は40〜70g/m2である。坪量が上限を超えると印刷物を書籍などにした際に、一冊当たりの重量が大きくなってしまうため、輸送効率が低下する可能性がある。また、下限未満であると紙の剛度が不足することで印刷、加工工程で不具合が生じる恐れがあり、さらに不透明度が不足することでインクが紙の裏側に透過してしまい裏面の印刷品質を損なう可能性がある。
2)密度
本発明の印刷用紙の密度は0.7〜1.3g/cm3であることが好ましい。密度が上限値を超えると紙のこしが低下しうる。また下限値未満であると、インクの浸透が過剰になりうる。さらに紙の密度が低いと紙の平滑性が低下する傾向があることからインク発色性が低下しうる。この観点から、密度の下限値は0.75g/cm3以上が好ましく、0.8g/cm3以上がより好ましい。密度の上限値は1.3g/cm3以下が好ましく、1.2g/cm3以下がより好ましく、さらに好ましくは1.0g/cm3以下である。
4)王研式平滑度
本発明の印刷用紙は王研式平滑度(JIS P8155)が10〜200秒であることが好ましい。この値が上限を超えるとインキの浸透速度が遅くなり乾燥性が低下する恐れがあり、下限未満であるとインク発色性が低下する可能性がある。
5)ISO白色度
本発明の印刷用紙はISO白色度(JIS P8148)が70%以上であることが好ましく、75%以上がより好ましい。白色度が70%未満であると、白紙部分の白色度が低下し、かつ印刷後の画像の映えも低下しうる。
2.本発明の印刷用紙の製造方法
本発明の印刷用紙は、前記原紙の片面または両面上にブレード塗工によって前記塗工量の顔料塗工層を設ける工程を経て製造されることが好ましい。顔料塗工層は、これ以外にロール塗工によっても設けることができるが、ブレード塗工は塗工液を塗布後にブレードで掻き取る塗工方法であるため、平滑性の高い塗工面を得ることができ、インキ発色性が良好な印刷用紙を得ることができる。
3.用途
本発明の印刷用紙はコールドセット用オフセット印刷において優れたインキ乾燥性とインキ発色性を発現するので、コールドセット用オフセット印刷に好適である。特に輪転機を用いたコールドセット用オフセット印刷に用いることで、高速で多量の高品質な印刷物を効率よく生産できる。従って、本発明の印刷用紙はこのような特性が求められる教科書用紙として最適である。
[実施例1]
原紙として、NBKP30重量%、LBKP23重量%、脱墨パルプ27重量%、GP20重量%填料として軽質炭酸カルシウムを12重量%含有する紙料を調製して抄紙し、密度0.75g/cm3、坪量61g/m2の印刷用紙を準備した。
顔料として重質炭酸カルシウム(株式会社ファイマテック製、商品名:FMT97、沈降法による粒子径が2μm以下の粒子の割合:97%、D50=0.64μm)82重量部(固形分)および2級クレー(IMERYS社製、商品名:KCS、D50=4.9μm)18重量部(固形分)を用い、これに接着剤としてスチレン−ブタジエン系共重合ラテックスを4.8重量部、酸化澱粉を7.4重量部、蛍光染料0.5重量部を配合して、さらに水を加えて固形分濃度50重量%の顔料塗工液を得た。
前記原紙の片面に、当該顔料塗工液をブレードコーターで乾燥塗工量が1.0g/m2となるように塗工し、その後乾燥して印刷用紙を得た。後述する方法で当該印刷用紙を評価した。
[実施例2、3]
塗工量を2.9g/m2、4.5g/m2にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用紙を得て評価した。
[実施例4]
原紙のパルプを、NBKP25重量%、LBKP5重量%、脱墨パルプ55重量%、GP15重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で印刷用紙を得た。
[比較例1、2]
塗工量を5.5g/m2、7.5g/m2にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用紙を得て評価した。
[比較例3]
原紙を実施例1と同様にして評価した。
結果を表1に示す。本発明の印刷用紙は、コールドセット用オフセット印刷において優れたインク乾燥性とインク発色性を有することが明らかである。
Figure 2019039364
以下に評価方法の詳細を説明する。
(1)白紙光沢度
JIS P8142に基づいて測定した。
(2)坪量
JIS P8124に記載の「坪量測定方法」に準拠して測定した。
(3)紙厚および密度
JIS P8118に記載の「紙および板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
(4)王研式平滑度
JIS P8155に基づいて測定した。
(5)白色度
ISO白色度測定方法:JIS P8148に準拠し、村上色彩株式会社製色差計CMS−35SPXにて、紫外光を含む光源にて測定した。
(6)王研式透気抵抗度
JIS P8117に準拠して測定した。
(7)インク乾燥性
オフセット輪転機(株式会社東芝製、B2T−600)にてコールドセット用オフセット印刷(4色)を行い、印刷後2〜3分の間に印刷部表面を指でこすって乾燥性を評価した。インク乾燥性の評価は、文字部、網点部、べた部について行い、それらを総合して印面のインキ乾燥性とした。
A:インクが擦れることなく、乾燥性が優れる。
B:インクがやや擦れるが使用に問題ない。
C:インクが乾燥性しておらず使用できない。
(8)インク発色性
オフセット印刷(4色)を行い、印刷物の発色性を目視で評価した。
A:発色が良好である。
B:ややくすんでいるが、比較的きれいな発色である。
C:発色が悪くくすんでいる。
(9)紙剥け
JIS P8129に準拠して測定した。インキタック値20のインキを使用し、IGT印刷適性試験機を用いて印圧400N、印刷速度7m/sを初期値として印刷速度を上昇させながら印刷を施し、紙剥けが開始された位置を測定した。当該位置が遠いほど紙剥けが少なく紙剥け強度が高いので、以下の基準で評価した。
A:紙剥けしにくく印刷強度が強い。
B:やや紙剥けするものの印刷に使用することができる。
C:紙剥けしやすく印刷強度が弱い。

Claims (9)

  1. 原紙の上に顔料塗工層を備えるコールドセット用オフセット印刷用紙であって、
    坪量が40〜70g/m2であり、
    前記顔料塗工層の塗工量が片面あたり5g/m2未満であり、
    前記原紙におけるパルプ100重量部中、化学パルプを30重量部以上含む、
    コールドセット用オフセット印刷用紙。
  2. 密度が0.7〜1.3g/cm3である、請求項1に記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  3. 前記原紙におけるパルプ100重量部中、古紙パルプを50重量部以下含む、請求項1または2のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  4. 前記顔料塗工層における顔料100重量部中、平均粒子径0.5〜1.0μmの炭酸カルシウムを50重量部以上含む、請求項1〜3のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  5. 前記顔料塗工層の塗工量が片面あたり1.5〜4.0g/m2である、請求項1〜4のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  6. 王研式平滑度が10〜200秒である、請求項1〜5のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  7. ISO白色度が70%以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙。
  8. 輪転機を用いて請求項1〜7のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙に印刷を施すことを含む、印刷方法。
  9. 原紙の片面または両面上にブレード塗工によって顔料塗工層を設ける工程を含む、請求項1〜8のいずれかに記載のコールドセット用オフセット印刷用紙の製造方法。
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