JPWO2019026404A1 - セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法 - Google Patents

セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019026404A1
JPWO2019026404A1 JP2019533925A JP2019533925A JPWO2019026404A1 JP WO2019026404 A1 JPWO2019026404 A1 JP WO2019026404A1 JP 2019533925 A JP2019533925 A JP 2019533925A JP 2019533925 A JP2019533925 A JP 2019533925A JP WO2019026404 A1 JPWO2019026404 A1 JP WO2019026404A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose nanofiber
carbon
carbon material
cellulose
nanofiber carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019533925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6936439B2 (ja
Inventor
正也 野原
正也 野原
周平 阪本
周平 阪本
三佳誉 岩田
三佳誉 岩田
政彦 林
政彦 林
武志 小松
武志 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2019026404A1 publication Critical patent/JPWO2019026404A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6936439B2 publication Critical patent/JP6936439B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/15Nano-sized carbon materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/05Preparation or purification of carbon not covered by groups C01B32/15, C01B32/20, C01B32/25, C01B32/30
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/30Active carbon
    • C01B32/312Preparation
    • C01B32/336Preparation characterised by gaseous activating agents
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/16Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from products of vegetable origin or derivatives thereof, e.g. from cellulose acetate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/10Particle morphology extending in one dimension, e.g. needle-like
    • C01P2004/16Nanowires or nanorods, i.e. solid nanofibres with two nearly equal dimensions between 1-100 nanometer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/12Surface area
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/14Pore volume
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/90Other properties not specified above

Abstract

比表面積を大きくすることが出来るセルロースナノファイバーカーボンとその製造方法を提供する。セルロースナノファイバーを熱処理することでカーボン化するセルロースナノファイバーカーボンの製造方法であって、セルロースナノファイバーを含む溶液またはゲルを凍結させて凍結体を得る凍結工程S2と、凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程S3と、乾燥体を燃焼させない雰囲気中で加熱して炭化させてセルロースナノファイバーカーボンを得る炭化工程S4とを含む。

Description

本発明は、セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法に関する。
カーボンナノファイバーは、一般的に5〜100nmの外径で、ファイバー長は外径の10倍以上の繊維状である。その特異な形状により、高導電率、高比表面積といった特徴を有する。
従来、カーボンナノファイバーの製造方法は、例えば電極放電法、気相成長法、及びレーザー法などが知られている(非特許文献1,2)。また、天然物由来であるセルロースを熱処理することで、セルロースナノファイバーを製造する方法が、例えば特許文献1,2に開示されている。
特許第5510092号公報 特許第5386866号公報
S. Iijima et al."Single-shell carbon nanotubes", Nature, Vol. 363, 17 JUNE 1993. J. Kong et al."Chemical vapor deposition of methane for single-walled carbon nanotubes", Chemical Physics Letters 292, 567-574,1998.
従来の製造方法によって製造されたカーボンナノファイバーは、弾性がなく、圧縮や折り曲げに対して元の形状に戻ることが出来ない塑性変形し、機械的強度が低いという課題がある。
また、セルロースナノファイバーを熱処理してカーボン材料を得ようとすると、セルロースナノファイバーを乾燥する際に凝集してしまい、熱処理時に焼結し、密度の高いカーボン材料となり、大きな比表面積を持たせることが困難であるという課題がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、伸縮性を持ち、機械的強度が高く、比表面積を大きくすることが出来るセルロースナノファイバーカーボンとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るセルロースナノファイバーカーボンの製造方法は、セルロースナノファイバーをカーボン化するセルロースナノファイバーカーボンの製造方法であって、前記セルロースナノファイバーを含む溶液またはゲルを凍結させて凍結体を得る凍結工程と、前記凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、前記乾燥体を燃焼させない雰囲気中で加熱して炭化する炭化工程とを含むことを要旨とする。
また、本発明の一態様に係るセルロースナノファイバーカーボンは、セルロースナノファイバーが連なった共連続体の三次元ネットワーク構造を有することを要旨とする。
また、本発明の一態様に係るセルロースナノファイバーカーボンは、バクテリア産生セルロースのナノファイバーが連なった連続体である三次元ネットワーク構造を有する。
本発明によれば、伸縮性を持ち、機械的強度が高く、比表面積を大きくすることが出来るセルロースナノファイバーカーボンとその製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るセルロースナノファイバーカーボンの製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の製造方法によって作製されたセルロースナノファイバーカーボンのSEM画像である。 第1実施形態とは異なる製造方法によって作製されたカーボン材料のSEM画像である。 本発明の第2実施形態に係るセルロースナノファイバーカーボンの製造方法を示すフローチャートである。 実験例1で得られたカーボン材料の表皮部のSEM画像である。 実験例1で得られたカーボン材料の断面のSEM画像である。 実験例2で得られたカーボン材料のSEM画像である。 比較例1で得られたカーボン材料のSEM画像である。 比較例2で得られたカーボン材料のSEM画像である。 本発明の第3実施形態に係るバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法を示すフローチャートである。 第3実施形態の製造方法によって作製されたバクテリア産生セルロースカーボンのSEM画像である。 第3実施形態とは異なる製造方法によって作製されたカーボン材料のSEM画像である。 本発明の第4実施形態に係るバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法を示すフローチャートである。 実験例1で得られたカーボン材料の表皮部のSEM画像である。 実験例1で得られたカーボン材料の断面のSEM画像である。 実験例2で得られたカーボン材料のSEM画像である。 比較例1で得られたカーボン材料のSEM画像である。 比較例2で得られたカーボン材料のSEM画像である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るセルロースナノファイバーカーボンの製造方法を示すフローチャートである。以降の説明において、セルロースナノファイバーカーボンをカーボン材料と称することもある。
本実施形態のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法は、分散工程(ステップS1)、凍結工程(ステップS2)、乾燥工程(ステップS3)、及び炭化工程(ステップS4)を含む。この製造方法では、セルロースナノファイバー溶液が必要である。
セルロースナノファイバー溶液中のセルロースナノファイバーの形態は、分散した形態が好ましい。よって、図1に示す製造工程では、分散工程(ステップS1)を含むが、分散工程(ステップS1)は無くても良い。つまり、セルロースナノファイバーが分散した形態の溶液を用いる場合は、当該工程は不要である。
分散工程は、セルロースナノファイバー溶液に含まれるセルロースナノファイバーを分散する。分散媒は、水(H2O)などの水系、または、カルボン酸、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、プロパノール(C3H7OH)、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系であり、これらから2種類以上を混合してもよい。
セルロースナノファイバーの分散は、例えば、ホモジナイザー、超音波洗浄器、超音波ホモジナイザー、マグネチックスターラー、撹拌機、振とう器等を用いれば良い。
また、セルロースナノファイバー溶液のセルロースナノファイバーの固形分濃度は、0.001〜80質量%が好ましく、0.01〜30質量%がより好ましい。
凍結工程は、セルロースナノファイバーを含む溶液を凍結させて凍結体を得る(ステップS2)。この工程は、例えば、セルロースナノファイバー溶液を試験管のような適切な容器に収容し、液体窒素などの冷却材中で試験管の周囲を冷却することで、試験管に収容したセルロースナノファイバーを凍結することで行う。
凍結させる手法は、溶液の分散媒を凝固点以下に冷却ができれば、特に限定されるものではなく、冷凍庫などで冷却してもよい。セルロースナノファイバー溶液を凍結することで、分散媒が流動性を失い、分散質であるセルロースナノファイバーが固定され、三次元ネットワーク構造が構築される。
乾燥工程は、凍結工程で凍結させた凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る(ステップS3)。この工程は、凍結した分散媒を固体状態から昇華させる。例えば、得られた凍結体をフラスコのような適切な容器に収容し、容器内を真空引きすることで実施される。凍結体を真空雰囲気下に配置することで、分散媒の昇華点が低下し、常圧では昇華しない物質においても昇華させることが可能である。
乾燥工程における真空度は、使用する分散媒によって異なるが、分散媒が昇華する真空度であれば特に制限されない。例えば、分散媒に水を使用した場合、圧力を0.06MPa以下とした真空度にする必要があるが、昇華潜熱として熱が奪われるため、乾燥に時間を要する。このため、真空度は1.0×10-6Pa〜1.0×10-2Paが好適である。更に乾燥時にヒーターなどを用いて熱を加えても良い。
炭化工程は、乾燥工程で乾燥させた乾燥体を、燃焼させない雰囲気中で加熱して炭化し、セルロースナノファイバーカーボンを得る(ステップS4)。セルロースナノファイバーの炭化は、不活性ガス雰囲気中で200℃〜2000℃、より好ましくは、600℃〜1800℃で焼成して炭化すればよい。セルロースが燃焼しないガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであればよい。また、セルロースが燃焼しないガスは、水素ガス、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスであってもよく、また、二酸化炭素ガスであってもよい。カーボン材料に対し賦活効果を有し、高活性化が期待できる二酸化炭素ガスまたは一酸化炭素ガスがより好ましい。
以上述べたセルロースナノファイバーカーボンの製造方法によれば、凍結工程により分散質であるセルロースナノファイバーが固定され三次元ネットワーク構造が構築される。また、乾燥工程により三次元ネットワーク構造を維持したままのセルロースナノファイバーが取り出せる。したがって、十分な比表面積を得ることができ、高比表面積のカーボン材料の作製が容易になる。
図2Aおよび図2Bは、セルロースナノファイバーカーボンのSEM(Scanning Electron Microscope)画像である。倍率は10000倍である。
図2Aは、本実施形態の製造方法によって作製されたセルロースナノファイバーカーボンのSEM画像である。当該画像から、セルロースナノファイバーが固定され三次元ネットワーク構造が構築されている様子が分かる。
図2Bは、本実施形態の製造方法とは異なり、大気中で乾燥させて炭化させた場合のセルロースナノファイバーカーボンの様子を示す。凍結体が固体から液体、液体から気体になるため、セルロースナノファイバーの三次元ネットワーク構造が破壊されてしまう。図2Bに示すように、三次元ネットワーク構造が破壊されてしまうと、高比表面積のカーボン材料の作製は困難である。
以上述べたように、本実施形態の製造方法によって作製されたセルロースナノファイバーカーボンは、セルロースナノファイバーが連なった共連続体の三次元ネットワーク構造を有し、伸縮性を有するカーボン材料である。また、本実施形態のセルロースナノファイバーカーボンは、高導電性、耐腐食性、及び高比表面積を有する。
したがって、本実施形態の製造方法によって作製されたセルロースナノファイバーカーボンは、電池、キャパシター、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、医療用機器、美容器具、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等として好適である。
〔第2実施形態〕
図3は、第2実施形態に係るセルロースナノファイバーカーボンの製造方法を示すフローチャートである。図3に示す製造方法は、第1実施形態の製造方法に対して、粉砕工程(ステップS5)、混合工程(ステップS6)、及び乾燥工程(ステップS7)を含む。
粉砕工程は、上記の炭化工程(ステップS4)で炭化させた乾燥体(セルロースナノファイバーカーボン)を粉砕する(ステップS5)。粉砕工程は、例えば、ミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、高速回転せん断型撹拌機、コロイドミル、ロールミル、高圧噴射式分散機、回転ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、アトライターなどを使用して、セルロースナノファイバーカーボンを粉末またはスラリー状にする。
この場合、セルロースナノファイバーカーボンは、二次粒子径が10nm〜20mmが好ましく、50nm〜1mmがより好ましい。これは、二次粒子径が10nm以下になるまで粉砕した場合、セルロースナノファイバーによる共連続な構造が壊れ、十二分な結着力及び導電パスを得ることが困難となり、電気的な抵抗が増大するためである。また、二次粒子径が20mm以上の場合、結着剤として機能するセルロースナノファイバーが十二分に分散せず、シート状に維持することが困難となる。
また、セルロースナノファイバーカーボンは、気孔率が高く、密度が低いため、セルロースナノファイバーカーボンを単独で粉砕した場合、粉砕時または粉砕後にセルロースナノファイバーカーボンの粉末が舞い、取扱いが困難である。そのため、セルロースナノファイバーカーボンに溶媒を含浸させてから粉砕することが好ましい。ここで用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば、水(H2O)などの水系、または、カルボン酸、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、プロパノール(C3H7OH)、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系であり、これらから2種類以上を混合してもよい。
混合工程は、粉砕工程(ステップS5)で粉砕した材料と、分散工程(ステップS1)で分散したセルロースナノファイバー溶液とを混合させて混合液を得る(ステップS6)。混合液は、スラリー状であり、この混合スラリーを乾燥させることで、セルロースナノファイバーカーボンをシート状に加工することが可能である。
乾燥工程は、混合液から液体を除去する(ステップS7)。スラリー状の混合液(混合スラリー)を乾燥する際に、恒温槽、真空乾燥機、赤外線乾燥機、熱風乾燥機、吸引乾燥機等を用いても良い。更に、アスピレーター等を用いて吸引濾過を行うことで、迅速に乾燥することができる。
以上述べた本実施形態の製造方法で得られた混合スラリーを乾燥させ、シート状にした後、所望の形状に加工しても良い。混合スラリーを任意の形状に塗布した後、乾燥させることで、シート状カーボン材料を所望の形状に加工することができる。任意の形状に塗布することで、切り抜き加工で生じる切れ端などの材料コストを軽減することができ、ユーザーの好みによる任意形状のカーボン材料を得ることができる。また、カーボン材料の強度を高めることもできる。
なお、本実施形態の製造方法は、全ての工程を含まなくても良い。例えば、粉砕工程まで行い粉砕した状態のセルロースナノファイバーカーボンを用いても良い。用いるとは、その状態で流通させることである。同様に混合工程まで行い混合スラリーの状態で流通させても良い。
以上述べた第1実施形態および第2実施形態の製造方法の効果を確認する目的で、第1実施形態および第2実施形態の製造方法で作製したカーボン材料(実験例1−3)と、当該実施形態とは異なる製造方法で作製したカーボン材料(比較例1、2)とを比較する実験を行った。
(実験例1)
セルロースナノファイバー(日本製紙株式会社製)を用い、セルロースナノファイバー1g、超純水10gをホモジナイザー(エスエムテー製)で12時間撹拌することで、セルロースナノファイバーの分散液を調整し、試験管の中に、流し込んだ。
上記試験管を液体窒素中に30分間浸すことでセルロースナノファイバー溶液を完全に凍結させた。セルロースナノファイバー溶液を完全に凍結させた後、凍結させたセルロースナノファイバー溶液をシャーレ上に取り出し、これを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させることで、セルロースナノファイバーの乾燥体を得た。真空中で乾燥させた後は、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、セルロースナノファイバーをカーボン化させ、これにより実験例1のカーボン材料を作製した。
(実験例2)
実験例1で作製したカーボン材料に水を含浸させた後に、ホモジナイザー(エスエムテー製)でカーボン材料及びセルロースナノファイバー溶液(カーボン材料:セルロースナノファイバー溶液の重量比1:1)を12時間撹拌することで、粉砕・混合を行った。この混合物はスラリー状であり、アスピレーター(柴田科学株式会社製)を用いて、吸引濾過し、ろ紙から、カーボン材料を剥離した。その後、カーボン材料を恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行って、実験例2のカーボン材料を作製した。
(実験例3)
実験例1で作製したカーボン材料の表皮部を、カッターなどを用いて表皮部のみを剥ぐことにより実験例3のカーボン材を作製した。すなわち、実験例1で作製したカーボン材料の表面を取り除き、実験例3のカーボン材を作製した。
(比較例1)
比較例1は、上記の凍結工程と乾燥工程を行わず通常乾燥で作製したカーボン材料である。
比較例1では、実験例1で調整したセルロースナノファイバー溶液をシャーレに流し込み、恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行った。その後、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、セルロースナノファイバーをカーボン化させ、これによりカーボン材料を作製した。
(比較例2)
比較例1(通常乾燥)で作製したカーボン材料に水を含浸させた後に、ホモジナイザー(エスエムテー製)でカーボン材料及びセルロースナノファイバー溶液(カーボン材料:セルロースナノファイバー溶液の重量比1:1)を12時間撹拌することで、粉砕・混合を行った。この混合物はスラリー状であり、アスピレーター(柴田科学株式会社製)を用いて、吸引濾過し、ろ紙から、カーボン材料を剥離した。その後、カーボン材料を恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行って、比較例2のカーボン材料を作製した。
(評価方法)
得られた、カーボン材料を、XRD測定、SEM観察、気孔率測定、引張試験、BET比表面積測定を行うことで、評価した。このカーボン材料は、XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)単相であることを確認した。なお、PDFカードNoは、国際回折データセンター(International Centre for Diffraction Data,ICDD)が収集したデータベースであるPDF(Powder Diffraction File)のカード番号である。
作製したカーボン材料のSEM画像を図4A〜図4Eに示す。また、測定して得られた評価値を表1に示す。
図4A〜図4Eは、実験例1、2及び比較例1、2で得られたカーボン材料のSEM画像である。図4Aは、実験例1で得られたカーボン材料の表皮部(表面)のSEM画像である。図4Aに示すように、実験例1のカーボン材料の表皮部は、一部凝集が見られる。図4Bは、図4Aのカーボン材料の表皮部を除去するために切断した断面のSEM画像である。図4Cは、実験例2で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。図4Dは、比較例1で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。図4Eは、比較例2で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。どれも倍率は1万倍である。
図4Bおよび図4C(実験例1、2)に示すように、第1実施形態および第2実施形態の製造方法で得られたカーボン材料は、繊維径数十nmのナノファイバーが連続して連なった共連続体であることが確認できる。
一方、図4Dおよび図4E(比較例1、2)に示すように、セルロースナノファイバー溶液を通常乾燥させたカーボン材料は、気孔がなく、密に凝集したカーボン材料であることが確認できる。
表1に示すように、第1実施形態および第2実施形態のカーボン材料(実験例1、2)は、通常乾燥を行う比較例1、2よりも、分散媒の蒸発に伴う水の表面張力による凝集を抑制することが可能である。その結果、高比表面積で且つ高い気孔率を有する優れた性能を持つカーボン材料を提供できることが確認できた。
また、実験例3は、実験例1で製造されたカーボン材料の表皮部(図4A)を剥ぐことで作製したカーボン材料である。この実験例3のSEM画像は、図4Bと同様である。したがって、実験例3のカーボン材料は、高比表面積で且つ高い気孔率を有する優れた性能を持つ。これは、図4Aに示すように、実験例1の製造方法で得られたカーボン材料の表皮部は一部凝集が見られ、その表皮部の凝集体を除去しためだと考えられる。
表1に示すように実験例1では、炭化後でも優れた伸縮性を持つことが確認できた。また、実験例2では、優れた引張強度を有することが確認できた。
このように、セルロースナノファイバーを含む溶液を凍結させて凍結体を得る凍結工程と、凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、乾燥体が燃焼しないガスの雰囲気中で加熱して炭化する炭化工程を含む本実施形態の製造方法は、セルロースナノファイバーを熱処理することでカーボン化しているため、優れた比表面積、強度、気孔率が得られる。
第1実施形態および第2実施形態の製造方法により製造されたカーボン材料は、天然物由来のセルロースを用いることも可能で、極めて環境負荷が低い。このようなカーボン材料は、日常生活で容易に使い捨てることが可能であるため、小型デバイス、センサ端末、医療用機器、電池、美容器具、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、キャパシター、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等を始めとし、種々のシチュエーションで有効利用することができる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態および後述する第4実施形態では、第1実施形態のセルロースナノファイバーを含む溶液のかわりに、セルロースナノファイバーを含むゲルを用いる。また、第3実施形態および第4実施形態のゲルは、バクテリアを用いてセルロースナノファイバーを分散させたバクテリア産生ゲルである。そのため、第3実施形態および第4実施形態の製造方法により製造されたセルロースナノファイバーカーボンは、以降の説明において、バクテリア産生セルロースカーボンと称する。
図5は、本発明の第3実施形態に係るバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法を示すフローチャートである。以降の説明において、バクテリア産生セルロースカーボンをカーボン材料と称することもある。
本実施形態のバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法は、ゲル生成工程(ステップS11)、凍結工程(ステップS12)、乾燥工程(ステップS13)、及び炭化工程(ステップS14)を含む。
ゲル生成工程は、バクテリアを用いてセルロースナノファイバーを分散させたバクテリア産生ゲルを生成する(ステップS11)。ここで、ゲルとは、分散媒が分散質であるナノ構造体の三次元ネットワーク構造により流動性を失い固体状になったものを意味する。具体的には、ずり弾性率が102〜106Paである分散系を意味する。ゲルの分散媒は、水(H2O)などの水系、または、カルボン酸、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、プロパノール(C3H7OH)、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系であり、これらから2種類以上を混合してもよい。
バクテリアが産生するゲルは、nmオーダーのナノファイバーを基本構造としており、このゲルを用いてカーボン材料を作製することで、得られるカーボン材料は高比表面積を有するものとなる。具体的には、バクテリアが生産するゲルを用いることで比表面積が300m2/g以上を有するカーボン材料の合成が可能である。
バクテリア産生ゲルは、ナノファイバーがコイル状や網目状に絡まった構造を有し、更にバクテリアの増殖に基づいてナノファイバーが分岐した構造を有しているため、作製されるカーボン材料は、弾性限界での歪みが50%以上という優れた伸縮性を実現する。
バクテリアは、公知のものが挙げられ、例えば、アセトバクター・キシリナム・サブスピーシーズ・シュクロファーメンタ、アセトバクター・キシリナムATCC23768、アセトバクター・キシリナムATCC23769、アセトバクター・パスツリアヌスATCC10245、アセトバクター・キシリナムATCC14851、アセトバクター・キシリナムATCC11142、アセトバクター・キシリナムATCC10821などの酢酸菌を培養することにより生産されたものであればよい。また、バクテリアは、これらの酢酸菌をNTG(ニトロソグアニジン)などを用いる公知の方法によって変異処理することにより創製される各種変異株を培養することにより生産されたものでもよい。
凍結工程は、バクテリア産生ゲルを凍結させて凍結体を得る(ステップS12)。凍結工程は、例えば、バクテリア産生ゲルを試験管のような適切な容器に収容し、液体窒素などの冷却材中で試験管の周囲を冷却することで、試験管に収容したバクテリア産生ゲルを凍結することで実施される。凍結させる手法は、ゲルの分散媒を凝固点以下に冷却ができれば、特に限定されるものではなく、冷凍庫などで冷却してもよい。
バクテリア産生ゲルを凍結することで、分散媒が流動性を失い、分散質であるセルロースナノファイバーが固定され、三次元ネットワーク構造が構築される。
乾燥工程は、凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体(バクテリア産生キセロゲル)を得る(ステップS13)。乾燥工程では、凍結工程で得られた凍結体を真空中で乾燥させ、凍結した分散媒を固体状態から昇華させる。例えば、得られた凍結体をフラスコのような適切な容器に収容し、容器内を真空引きすることで実施される。凍結体を真空雰囲気下に配置することで、分散媒の昇華点が低下し、常圧では昇華しない物質においても昇華させることが可能である。
乾燥工程における真空度は、使用する分散媒によって異なるが、分散媒が昇華する真空度であれば特に制限されない。例えば、分散媒に水を使用した場合、圧力を0.06MPa以下とした真空度にする必要があるが、昇華潜熱として熱が奪われるため、乾燥に時間を要する。このため、真空度は1.0×10-6〜1.0×10-2Paが好適である。更に乾燥時にヒーターなどを用いて熱を加えてもよい。
炭化工程は、乾燥体(バクテリア産生キセロゲル)を燃焼させない雰囲気中で加熱して炭化し、バクテリア産生セルロースカーボンを得る(ステップS14)。バクテリア産生キセロゲルの炭化は、不活性ガス雰囲気中で500℃〜2000℃、より好ましくは、900℃〜1800℃で焼成して炭化すればよい。セルロースが燃焼しないガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであればよい。また、セルロースが燃焼しないガスは、水素ガス、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスであってもよく、また、二酸化炭素ガスであってもよい。本実施の形態では、カーボン材料に対し賦活効果を有し、高活性化が期待できる二酸化炭素ガスまたは一酸化炭素ガスがより好ましい。
以上述べたバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法によれば、凍結工程により分散質であるセルロースナノファイバーが固定され三次元ネットワーク構造が構築される。また、乾燥工程により三次元ネットワーク構造を維持したままのセルロースナノファイバーが取り出せる。したがって、十分な比表面積を得ることができ、高比表面積のカーボン材料の作製が容易になる。
図6Aおよび図6Bは、セルロースナノファイバーカーボンのSEM画像である。倍率は10000倍である。
図6Aは、本実施形態の製造方法によって作製されたバクテリア産生セルロースカーボンのSEM画像である。当該画像から、セルロースナノファイバーが固定され三次元ネットワーク構造が構築されている様子が分かる。
図6Bは、本実施形態の製造方法とは異なり、大気中で乾燥させて炭化させた場合のカーボン材料の様子を示す。凍結体が固体から液体、液体から気体になるため、セルロースナノファイバーの三次元ネットワーク構造が破壊されてしまう。図6Bに示すように、三次元ネットワーク構造が破壊されてしまうと、高比表面積のカーボン材料の作製は困難である。
以上述べたように、本実施形態の製造方法によって作製されたバクテリア産生セルロースカーボンは、三次元ネットワーク構造を有し、伸縮性を有するカーボン材料である。また、本実施形態のバクテリア産生セルロースカーボンは、高導電性、耐腐食性、及び高比表面積を有する。
したがって、本実施形態の製造方法によって作製されたバクテリア産生セルロースカーボンは、電極、空隙、生体組織、機器接続部、等との密着性を高めることが可能である。本実施形態のバクテリア産生セルロースカーボンは、高導電性、耐腐食性、高比表面積を有しているため、電池、キャパシター、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、医療用機器、美容器具、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等に好適である。
〔第4実施形態〕
図7は、第4実施形態に係るバクテリア産生セルロースカーボンの製造方法を示すフローチャートである。図7に示す製造方法は、第3実施形態の製造方法に対して、第1粉砕工程(ステップS15)、第2粉砕工程(ステップS16)、混合工程(ステップS17)、塗布工程(ステップS18)、及び乾燥工程(ステップS19)を含む。
第1粉砕工程は、上記の炭化工程(ステップS14)で炭化させた乾燥体(バクテリア産生セルロースカーボン)を粉砕する(ステップS15)。第1粉砕工程は、例えば、ミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、高速回転せん断型撹拌機、コロイドミル、ロールミル、高圧噴射式分散機、回転ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、アトライターなどを使用して、バクテリア産生セルロースカーボンを粉末またはスラリー状にする。この場合、バクテリア産生セルロースカーボンは、二次粒子径が100nm〜5mmが好ましく、1μm〜1mmがより好ましい。これは、二次粒子径が100nm以下になるまで粉砕した場合、セルロースナノファイバーによる共連続な構造が壊れ、十二分な結着力及び導電パスを得ることが困難となり、電気的な抵抗が増大するためである。また、二次粒子径が5mm以上の場合、結着剤として機能するバクテリア産生ゲルが十二分に分散せず、シート形状に維持することが困難となる。
また、バクテリア産生セルロースカーボンは、気孔率が高く、密度が低いため、カーボン材料を単独で粉砕した場合、粉砕時または粉砕後にバクテリア産生セルロースカーボンの粉末が舞い、取扱いが困難である。そのため、バクテリア産生セルロースカーボンに溶媒を含浸させてから粉砕することが好ましい。ここで用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば、水(H2O)などの水系、または、カルボン酸、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、プロパノール(C3H7OH)、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系であり、これらから2種類以上を混合してもよい。
第2粉砕工程は、ゲル生成工程で生成したバクテリア産生ゲルを粉砕する(ステップS16)。なお、バクテリア産生ゲル及びバクテリア産生セルロースカーボンを同時に粉砕することも可能である。その場合、混合工程を省略することができる。
混合工程は、第1粉砕工程と第2粉砕工程のそれぞれで粉砕した材料を混合する(ステップS17)。混合物は、スラリー状である。
塗布工程は、スラリー状の混合物を任意の形状に形成する(ステップS18)。
乾燥工程は、塗布工程で任意の形状に形成(塗布)した混合物から液体を除去する(ステップS19)。スラリー状の混合物(混合スラリー)を乾燥する際に、恒温槽、真空乾燥機、赤外線乾燥機、熱風乾燥機、吸引乾燥機等を用いても良い。更に、アスピレーター等を用いて吸引濾過を行うことで、迅速に乾燥することができる。
以上述べた本実施形態の製造方法で得られた混合スラリーを、塗布工程を行うことなく乾燥させ、シート状にした後、所望の形状に加工しても良い。混合スラリーを任意の形状に形成した後、乾燥させることで、シート状カーボン材を所望の形状に加工することができる。また、塗布工程で塗布することで、切り抜き加工で生じる切れ端などの材料コストを軽減することができ、ユーザーの好みによる任意形状のカーボン材を得ることができる。また、カーボン材の強度を高めることもできる。
なお、本実施形態の製造方法は、全ての工程を含まなくても良い。例えば、第1粉砕工程まで行い粉砕した状態のバクテリア産生セルロースカーボンを用いても良い。用いるとは、その状態で流通させることである。同様に混合工程まで行い混合スラリーの状態で流通させても良い。
以上述べた第3実施形態および第4実施形態の製造方法の効果を確認する目的で、第3実施形態及び第4実施形態の製造方法で作製したカーボン材料(実験例1−3)と、当該実施形態とは異なる製造方法で作製したカーボン材料(比較例1,2)とを比較する実験を行った。
(実験例1)
酢酸菌であるアセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)産生のバクテリアセルロースゲルとして、ナタデココ(フジッコ製)を用い、発泡スチロール製の箱中で液体窒素中に30分間浸すことでバクテリア産生ゲルを完全に凍結させた。バクテリア産生ゲルを完全に凍結させた後、凍結させたバクテリア産生ゲルをシャーレ上に取り出し、これを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させることで、バクテリア産生キセロゲルを得た。バクテリア産生キセロゲルを真空中で乾燥させた後は、窒素雰囲気下で600℃で、2時間の焼成により、バクテリア産生キセロゲルを炭化させ、これにより実験例1のカーボン材料を作製した。
(実験例2)
実験例1で作製したカーボン材料を水に含浸させた後に、ホモジナイザー(エスエムテー製)でカーボン材料及びバクテリア産生ゲル(カーボン材料:バクテリア産生ゲルの重量比1:1)を12時間撹拌することで、粉砕・混合を行った。この混合物はスラリー状であり、アスピレーター(柴田科学株式会社製)を用いて、吸引濾過し、ろ紙から、カーボン材料を剥離した。その後、カーボン材料を恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行って、実験例2のカーボン材料を作製した。
(実験例3)
実験例1で作製したカーボン材料の表皮部を、カッターを用いて表皮部のみを剥ぐことにより実験例3のカーボン材を作製した。
(比較例1)
比較例1は、上記の凍結工程と乾燥工程を行わず通常乾燥で作製したカーボン材料である。
比較例1では、実験例1で使用したバクテリア産生ゲルを、恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行った。その後、窒素雰囲気下で600℃で、2時間の焼成により、バクテリア産生セルロースをカーボン化させ、これによりカーボン材料を作製した。
(比較例2)
比較例1(通常乾燥)で作製したカーボン材料を水に含浸させた後に、ホモエナジー(エスエムテー製)で12時間攪拌することで粉砕し、カーボン材料が分散したスラリーを作製した。そして、そのスラリー及びバクテリア産生ゲル(カーボン材料:バクテリア産生ゲルの重量比1:1)を12時間攪拌することで、粉砕と混合を行った。
その後、アスピレータ(柴田科学株式会社製)を用いて吸引濾過し、ろ紙からカーボン材料を剥離した。その後、カーボン材料を恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行って、比較例2のカーボン材を作製した。
(評価方法)
得られた、カーボン材料を、XRD測定、SEM観察、気孔率測定、引張試験、BET比表面積測定を行うことで、評価した。このカーボン材料は、XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo. 01-071-4630)単相であることを確認した。なお、PDFカードNoは、国際回折データセンター(International Centre for Diffraction Data,ICDD)が収集したデータベースであるPDF(Powder Diffraction File)のカード番号である。
作製したカーボン材料のSEM画像を図8A〜図8Eに示す。また、測定して得られた評価値を表2に示す。
図8A〜図8Eは、実験例1、2及び比較例1、2で得られたカーボン材料のSEM画像である。図8Aは、実験例1で得られたカーボン材料の表皮部(表面)のSEM画像である。図8Aに示すように、実験例1のカーボン材料の表皮部は、一部凝集が見られる。図8Bは、図8Aのカーボン材料の表皮部を除去するために切断した断面のSEM画像である。図8Cは、実験例2で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。図8Dは、比較例1で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。図8Eは、比較例2で得られたカーボン材料の表面のSEM画像である。どれも倍率は1万倍である。
図8Bおよび図8C(実験例1、2)に示すように、第3実施形態および第4実施形態の製造方法で得られたカーボン材料は、繊維径数十nmのナノファイバーが連続して連なった共連続体であることが確認できる。
一方、図8Dおよび図8E(比較例1、2)に示すように、水分を含有するバクテリア産生ゲルを通常乾燥させて得たカーボン材料は、気孔がなく、密に凝集したカーボン材料であることが確認できる。
表2に示すように、第3実施形態および第4実施形態のカーボン材料(実験例1、2)は、通常乾燥を行う比較例1、2の乾燥工程よりも、分散媒の蒸発に伴う水の表面張力による凝集を抑制することが可能である。その結果、高比表面積で且つ高い気孔率を有する優れた性能を持つカーボン材料を提供できることが確認できた。
また、実験例3は、実験例1で製造されたカーボン材料の表皮部(図4A)を剥ぐことで作製したカーボン材料である。この実験例3のSEM画像は、図8Bと同様である。したがって、実験例3のカーボン材料は、高比表面積で且つ高い気孔率を有する優れた性能を持つ。これは、図8Aに示すように、実験例1の製造方法で得られたカーボン材料の表皮部は一部凝集が見られ、その表皮部の凝集体を除去しためだと考えられる。
表2に示すように実験例1では、炭化後でも優れた伸縮性を持つことが確認できた。また、実験例2では、優れた引張強度を有することが確認できた。
このように、第3実施形態および第4実施形態の製造方法は、バクテリア産生のゲルを凍結させて凍結体を得る凍結工程と、前記凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、前記乾燥体が燃焼しないガスの雰囲気中で加熱して炭化する炭化工程を含む。バクテリア産生セルロースを熱処理することでカーボン化しているため、第3実施形態および第4実施形態で製造されたバクテリア産生セルロースカーボンは、優れた比表面積、強度、気孔率が得られる。
第3実施形態および第4実施形態の製造方法により製造されたカーボン材料は、天然物由来のセルロースを用いることも可能で、極めて環境負荷が低い。このようなカーボン材料は、日常生活で容易に使い捨てることが可能であるため、小型デバイス、センサ端末、医療用機器、電池、美容器具、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、キャパシター、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等を始めとし、種々のシチュエーションで有効利用することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で変形が可能である。
例えば、表1および表3の実施例3で記載したように、第1実施形態および第3実施形態の炭化工程(図1、図5参照)の後に、当該炭化工程で作製したカーボン材料の表皮部を、カッターなどを用いて表皮部のみを剥ぐ除去工程を行なってもよい。
同様に、第2実施形態および第4実施形態の炭化工程(図3、図7参照)の後に、当該炭化工程で作製したカーボン材料の表皮部を、カッターなどを用いて表皮部のみを剥ぐ除去工程を行い、その後、以降の工程を行うこととしてもよい。
S1:分散工程
S2:凍結工程
S3:乾燥工程
S4:炭化工程
S5:粉砕工程
S6:乾燥工程
また、本発明の一態様に係るセルロースナノファイバーカーボンは、バクテリア産生セルロースのナノファイバーが連なった連続体である三次元ネットワーク構造を有する。
また、実験例3は、実験例1で製造されたカーボン材料の表皮部(図A)を剥ぐことで作製したカーボン材料である。この実験例3のSEM画像は、図8Bと同様である。したがって、実験例3のカーボン材料は、高比表面積で且つ高い気孔率を有する優れた性能を持つ。これは、図8Aに示すように、実験例1の製造方法で得られたカーボン材料の表皮部は一部凝集が見られ、その表皮部の凝集体を除去しためだと考えられる。
例えば、表1および表の実施例3で記載したように、第1実施形態および第3実施形態の炭化工程(図1、図5参照)の後に、当該炭化工程で作製したカーボン材料の表皮部を、カッターなどを用いて表皮部のみを剥ぐ除去工程を行なってもよい。

Claims (10)

  1. セルロースナノファイバーをカーボン化するセルロースナノファイバーカーボンの製造方法であって、
    前記セルロースナノファイバーを含む溶液又はゲルを凍結させて凍結体を得る凍結工程と、
    前記凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、
    前記乾燥体を燃焼させない雰囲気中で加熱して炭化させてセルロースナノファイバーカーボンを得る炭化工程と
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  2. 請求項1に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記炭化工程で炭化させた前記乾燥体を粉砕する粉砕工程
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  3. 請求項2に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記粉砕工程で粉砕した材料とセルロースナノファイバー溶液を混合させて混合液を得る混合工程
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  4. 請求項3に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記混合液から液体を除去する乾燥工程
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  5. 請求項1に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    バクテリアを用いて前記セルロースナノファイバーを分散させて前記ゲルを生成するゲル生成工程
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  6. 請求項5に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記炭化工程で炭化させた前記乾燥体を粉砕する第1粉砕工程
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  7. 請求項6に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記ゲル生成工程で生成したバクテリア産生セルロースを粉砕する第2粉砕工程と、
    前記第1粉砕工程と前記第2粉砕工程のそれぞれで粉砕した材料を混合する混合工程と
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  8. 請求項7に記載のセルロースナノファイバーカーボンの製造方法において、
    前記混合工程で混合した混合物を塗布して任意の形状を形成する塗布工程と、
    前記混合物から液体を除去する乾燥工程と
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーカーボンの製造方法。
  9. セルロースナノファイバーが連なった共連続体の三次元ネットワーク構造を有することを特徴とするセルロースナノファイバーカーボン。
  10. バクテリア産生ゲルのナノファイバーが連なった連続体である三次元ネットワーク構造を有することを特徴とするセルロースナノファイバーカーボン。
JP2019533925A 2017-08-04 2018-05-30 セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法 Active JP6936439B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017151349 2017-08-04
JP2017151350 2017-08-04
JP2017151350 2017-08-04
JP2017151349 2017-08-04
PCT/JP2018/020799 WO2019026404A1 (ja) 2017-08-04 2018-05-30 セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019026404A1 true JPWO2019026404A1 (ja) 2020-07-27
JP6936439B2 JP6936439B2 (ja) 2021-09-15

Family

ID=65233723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019533925A Active JP6936439B2 (ja) 2017-08-04 2018-05-30 セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11319209B2 (ja)
EP (1) EP3663259A4 (ja)
JP (1) JP6936439B2 (ja)
CN (1) CN110997563B (ja)
WO (1) WO2019026404A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7048889B2 (ja) * 2018-04-16 2022-04-06 日本電信電話株式会社 バクテリア産生セルロースカーボンの製造方法
JP7273286B2 (ja) * 2019-01-16 2023-05-15 日本電信電話株式会社 セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法
US20220305468A1 (en) * 2019-05-24 2022-09-29 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Alloy Nanoparticles Loaded Network Structure and Method for Producing Alloy Nanoparticles Loaded Porous Body
US20220195229A1 (en) * 2019-05-29 2022-06-23 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Conductive Paste, Conductive Film, and Method for Producing Conductive Film
JP7260823B2 (ja) * 2019-11-26 2023-04-19 日本電信電話株式会社 セルロースナノファイバーカーボンの製造方法
CN113699611B (zh) * 2021-08-27 2022-05-31 东华大学 一种用于智能尿不湿的纤维状传感器及其制备和应用

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340103A (ja) * 1998-05-21 1999-12-10 Showa Denko Kk 活性炭素材の製造方法
CN103184602A (zh) * 2011-12-31 2013-07-03 中原工学院 细菌纤维素纤维基纳米碳纤维线的制备方法
WO2013121781A1 (ja) * 2012-02-15 2013-08-22 凸版印刷株式会社 炭素繊維複合体、その製造方法、触媒担持体ならびに固体高分子形燃料電池
CN103806130A (zh) * 2014-02-24 2014-05-21 钟春燕 一种细菌纤维素基纳米活性碳纤维的制备方法
CN103820883A (zh) * 2014-02-24 2014-05-28 钟春燕 一种细菌纤维素基纳米碳纤维的制备方法
CN103966700A (zh) * 2014-05-27 2014-08-06 哈尔滨工业大学 利用细菌纤维素制备碳纳米纤维气凝胶吸油材料的方法
CN104609394A (zh) * 2015-02-13 2015-05-13 东北林业大学 一种生物质纳米纤维素碳气凝胶的制备方法
WO2015143497A1 (en) * 2014-03-28 2015-10-01 The University Of Queensland Carbon fibres from bio-polymer feedstocks
CN105428616A (zh) * 2015-11-09 2016-03-23 北京理工大学 一种含有阻挡层的锂硫电池
US20170098827A1 (en) * 2015-10-05 2017-04-06 Korea Institue of Energy Research Method of preparing minute carbonized cellulose and method of preparing catalyst support using the same

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5214346A (en) 1975-07-16 1977-02-03 Toshiba Corp Quick operation cathode construction
JP2003082535A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Shigenori Kuga セルロース原料由来の微細繊維状炭素材料およびその製造方法
JP5386866B2 (ja) 2008-06-30 2014-01-15 国立大学法人京都大学 ナノファイバーシート
JP5510092B2 (ja) 2009-06-12 2014-06-04 国立大学法人京都大学 修飾セルロース繊維分散液の製造方法及びセルロース複合材料の製造方法
CN102917577A (zh) * 2012-10-16 2013-02-06 西南科技大学 一种复合电磁屏蔽材料及其制备方法
WO2015109272A1 (en) 2014-01-17 2015-07-23 The Trustees Of Dartmouth College Material and method of manufacture of electrodes and porous filters formed of ice-templated graphene-oxide and carbon nanotube composite, and applications thereof
JP6454189B2 (ja) * 2015-03-17 2019-01-16 大阪瓦斯株式会社 炭素材料含有複合体、分散液及びそれらの製造方法並びにその複合体を含む樹脂組成物

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340103A (ja) * 1998-05-21 1999-12-10 Showa Denko Kk 活性炭素材の製造方法
CN103184602A (zh) * 2011-12-31 2013-07-03 中原工学院 细菌纤维素纤维基纳米碳纤维线的制备方法
WO2013121781A1 (ja) * 2012-02-15 2013-08-22 凸版印刷株式会社 炭素繊維複合体、その製造方法、触媒担持体ならびに固体高分子形燃料電池
CN103806130A (zh) * 2014-02-24 2014-05-21 钟春燕 一种细菌纤维素基纳米活性碳纤维的制备方法
CN103820883A (zh) * 2014-02-24 2014-05-28 钟春燕 一种细菌纤维素基纳米碳纤维的制备方法
WO2015143497A1 (en) * 2014-03-28 2015-10-01 The University Of Queensland Carbon fibres from bio-polymer feedstocks
CN103966700A (zh) * 2014-05-27 2014-08-06 哈尔滨工业大学 利用细菌纤维素制备碳纳米纤维气凝胶吸油材料的方法
CN104609394A (zh) * 2015-02-13 2015-05-13 东北林业大学 一种生物质纳米纤维素碳气凝胶的制备方法
US20170098827A1 (en) * 2015-10-05 2017-04-06 Korea Institue of Energy Research Method of preparing minute carbonized cellulose and method of preparing catalyst support using the same
CN105428616A (zh) * 2015-11-09 2016-03-23 北京理工大学 一种含有阻挡层的锂硫电池

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
野原正也 ほか: "Ru系触媒/バクテリアセルロース由来カーボンを空気極に用いたリチウム空気二次電池の電気化学特性", 電池討論会講演要旨集, vol. 57, JPN6018031885, 28 November 2016 (2016-11-28), pages 545, ISSN: 0004427338 *

Also Published As

Publication number Publication date
CN110997563A (zh) 2020-04-10
CN110997563B (zh) 2023-01-13
JP6936439B2 (ja) 2021-09-15
EP3663259A1 (en) 2020-06-10
US11319209B2 (en) 2022-05-03
US20210163293A1 (en) 2021-06-03
WO2019026404A1 (ja) 2019-02-07
EP3663259A4 (en) 2021-05-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6936439B2 (ja) セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法
US10276876B2 (en) Method of preparing minute carbonized cellulose and method of preparing catalyst support using the same
CN104452436A (zh) 一种纳米纤维素分散剂及其制备方法和应用
JP7218770B2 (ja) 導電性不織布およびその製造方法
CN108385450A (zh) 一种碳纳米管纸及其制备方法
JP6695304B2 (ja) マグネシウム空気電池およびその正極、負極ならびにセパレータの製造方法
Yan et al. Pore-regulation in 2D biochar-based flakes towards wideband microwave absorption
KR100652065B1 (ko) 박테리아 셀룰로오스 전도성 필름의 제조 방법 및 그에 의하여 제조된 전도성 필름
Yuan et al. High yield hollow carbon cubes with excellent microwave absorption property at a low loading ratio
Kuga et al. Nanofibrillar carbon from native cellulose
JP7273286B2 (ja) セルロースナノファイバーカーボンとその製造方法
JP7048889B2 (ja) バクテリア産生セルロースカーボンの製造方法
WO2020240733A1 (ja) 導電性ペースト、導電膜および導電膜の製造方法
Li et al. Cellulose aerogels decorated with multi-walled carbon nanotubes: preparation, characterization, and application for electromagnetic interference shielding
WO2021149111A1 (ja) 球状ナノカーボン繊維集合体の製造方法、カーボンナノロッドの製造方法およびグラフェンナノリボンの製造方法
JP6648423B2 (ja) 不織布およびその製造方法
JP7464879B2 (ja) 電池用カーボン被覆リチウム酸化物の製造方法、および、電池用カーボン被覆リチウム酸化物
JP7260823B2 (ja) セルロースナノファイバーカーボンの製造方法
Jeet et al. A novel approach for recycling agricultural wastes in the synthesis of nanomaterials and their composites
JP6939903B2 (ja) 繊維状のカーボンナノホーン集合体の短尺化方法及び短尺化された繊維状のカーボンナノホーン集合体
Li et al. Synthesis of Two‐Dimensional Carbon and Carbon–Metal Nanocomposites Using a Natural Cellular Material as the Carbon Precursor
WO2020230227A1 (ja) セルロースナノファイバーカーボンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200128

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6936439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150