JPWO2019012578A1 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Abstract

空気調和機の室内機はクロスフローファンを備え、クロスフローファンの羽根車は、回転軸に沿う方向の端部として第1端部及び第2端部をそれぞれ有する複数の翼と、複数の翼のそれぞれの第1端部を支持する支持板と、を有しており、第2端部は、第1端部よりも羽根車の回転方向で前方に配置されており、複数の翼のそれぞれは、回転軸を中心とする半径方向の端部として内周側端部及び外周側端部を有しており、内周側端部の肉厚は、外周側端部の肉厚よりも大きくなっており、複数の翼のそれぞれは、複数の翼のそれぞれの翼弦線の中点を通り翼弦線に垂直な直線よりも内周側端部側に、肉厚が最大となる最大肉厚部を有している。

Description

本発明は、クロスフローファンを備えた空気調和機の室内機に関するものである。
特許文献1には、複数の羽根車が回転中心線方向に積層された貫流ファンが記載されている。複数の羽根車のそれぞれは、支持板と、支持板の主表面上に形成された複数の羽根部と、を備えている。各羽根部における回転中心線に垂直な断面は、付根部から先端部に向かうに従って小さくなっている。また、各羽根部における回転中心線に垂直な断面の中心は、付根部から先端部に向かうに従って、回転方向前方側に向けて変位しており、かつ径方向外方に向けて変位している。
特開2010−101222号公報
特許文献1に記載された貫流ファンの各羽根部は、回転中心線に垂直な断面において、外端部と内端部との間の中心部分の肉厚が概ね最大肉厚となり、中心部分から離れて外端部又は内端部に近づくほど肉厚が小さくなり、外端部及び内端部の肉厚がいずれも最小肉厚となる肉厚分布を有している。貫流ファンの各羽根部がこのような肉厚分布を有していると、空気の流れが翼面から剥離しやすくなるため、貫流ファンの効率が低下してしまう場合があるという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、クロスフローファンの効率を向上できる空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室内機は、吸込口及び吹出口が形成されたケーシングと、前記ケーシングに収容されたクロスフローファンと、を備えた空気調和機の室内機であって、前記クロスフローファンは、前記ケーシング内に形成された風路に配置された羽根車と、前記風路を吸込側風路と吹出側風路とに区画するスタビライザーと、前記羽根車から前記吹出側風路に吹き出された空気を前記吹出口に導くガイドウォールと、を有しており、前記羽根車は、前記羽根車の回転軸を中心とする円周上にそれぞれ配置され、前記回転軸に沿う方向の端部として第1端部及び第2端部をそれぞれ有する複数の翼と、前記複数の翼のそれぞれの前記第1端部を支持する支持板と、を有しており、前記第2端部は、前記第1端部よりも前記羽根車の回転方向で前方に配置されており、前記複数の翼のそれぞれは、前記回転軸を中心とする半径方向の端部として内周側端部及び外周側端部を有しており、前記第2端部の前記回転軸と垂直な断面での断面積は、前記第1端部の前記回転軸と垂直な断面での断面積よりも小さくなっており、前記回転軸と前記第2端部での前記外周側端部との距離は、前記回転軸と前記第1端部での前記外周側端部との距離よりも短くなっており、前記回転軸と前記第2端部での前記内周側端部との距離は、前記回転軸と前記第1端部での前記内周側端部との距離よりも長くなっており、前記回転軸と垂直な断面において、前記内周側端部の肉厚は、前記外周側端部の肉厚よりも大きくなっており、前記回転軸と垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれは、前記複数の翼のそれぞれの翼弦線の中点を通り前記翼弦線に垂直な直線よりも前記内周側端部側に、肉厚が最大となる最大肉厚部を有しているものである。
羽根車の吸込側では、翼の外周側端部から内周側端部に向かって空気が流れる。本発明では、最大肉厚部が翼の内周側に形成されているため、翼の外周側で空気の流れが翼面から剥離しそうになっても、翼間距離が小さくなる翼の最大肉厚部で剥離を抑えることができる。
羽根車の吹出側では、翼の内周側端部から外周側端部に向かって空気が流れる。羽根車の吹出側では、流れの変動によって翼に対する空気の流入角度が羽根車の吸込側よりも変化しやすい。本発明では、前縁となる内周側端部の肉厚が外周側端部の肉厚よりも大きくなっているため、空気の流入角度が変化しても、剥離が生じるのを防ぐことができる。
したがって、本発明に係る空気調和機の室内機によれば、クロスフローファンの効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の構成を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の内部構造を示す側面図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100における羽根車8a及びモータ12の構成を示す外観図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100における羽根車単体8dの構成を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100における羽根車単体8dの構成を示す側面図である。 図5のVI部を拡大して示す図である。 図3のVII−VII断面の一部を示す断面図である。 図3のVIII−VIII断面の一部を示す断面図である。 図3のIX−IX断面の一部を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100の羽根車単体8dにおいて、第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccの各断面を、中心8gma、8gmb及び8gmcが一致し、かつ中心8hma、8hmb及び8hmcが一致するように同一平面上で重ね合わせた仮想の状態を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、翼8cの回転変位角度比Aとモータ入力比との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、tmax/Lとモータ入力比との関係を示すグラフである。 0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たすクロスフローファン8において、tmax/t2とモータ入力比との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、P/(2×Rt)とモータ入力比との関係を示すグラフである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機について説明する。図1は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100の構成を示す外観斜視図である。図2は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100の内部構造を示す側面図である。図1及び図2では、空調対象空間である部屋11の壁11aに設置される壁掛形の室内機100を例示しているが、室内機100は、天井埋込形等の他の形態の室内機であってもよい。また、部屋11は必ずしも住宅内の居室には限られず、事務室又は倉庫等であってもよい。
図1及び図2に示すように、室内機100は、内部機器を収容するケーシング1を有している。ケーシング1は、壁11aに取り付けられるケーシング本体1aと、ケーシング本体1aの前面に設けられて開閉可能な前面パネル1bと、を有している。ケーシング本体1aの天面部1cには、吸込グリル2が形成されている。吸込グリル2には、室内空気が室内機100内に吸い込まれる吸込口として、複数の開口2aが形成されている。吸込グリル2は、ケーシング本体1aの天面部1cだけでなく前面パネル1bにも形成されていてもよい。また、吸込グリル2の形状は特に限定されるものではない。
ケーシング本体1aの下部には、空調空気が室内に吹き出される吹出口3が形成されている。吹出口3には、空調空気の風向を上下方向で調整する上下風向ベーン4aと、空調空気の風向を左右方向で調整する左右風向ベーン4bと、が設けられている。上下風向ベーン4aは、左右風向ベーン4bの下流側に配置されている。上下風向ベーン4aの両端に設けられた軸部は、吹出口3を挟んでケーシング本体1aに設けられた一対の軸受部によって回転自在に支持されている。左右風向ベーン4bの上部に設けられた軸部は、後述する上部壁9bに設けられた軸受部によって回転自在に支持されている。
ケーシング1の内部の中央部には、吸込グリル2の開口2aから吹出口3に至る風路が形成されている。この風路には、フィルタ5と、フィルタ5を通過した空気に冷媒の温熱又は冷熱を伝達して空調空気を生成する熱交換器7と、が設けられている。また、風路には、開口2aから吹出口3に向かう空気の流れを生じさせるクロスフローファン8が設けられている。
フィルタ5は、例えば網目状に形成され、開口2aから吸い込まれる空気中の塵埃等を除去するものである。フィルタ5は、風路のうち吸込グリル2の下流側であって熱交換器7の上流側に配置されている。
熱交換器7は、並列して配置されたアルミニウム製の複数の板状フィンと複数の板状フィンを貫通する伝熱管とを備えたフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。熱交換器7は、圧縮機、室外熱交換器及び絞り装置などと共に冷凍サイクルを構成している。圧縮機、室外熱交換器及び絞り装置は、不図示の室外機に収容されている。熱交換器7は、冷房運転時には蒸発器すなわち吸熱器として機能して空気を冷却し、暖房運転時には凝縮器すなわち放熱器として機能して空気を加熱する。なお、図2では、熱交換器7が羽根車8aの前面側(図2中の左方)及び背面側(図2中の右方)を取り囲むような形状を有しているが、熱交換器7の形状は特に限定されるものではない。
クロスフローファン8は、風路に配置された羽根車8aと、羽根車8aを回転駆動するモータ12(図1及び図2では図示せず)と、風路を吸込側風路E1と吹出側風路E2とに区画するスタビライザー9と、羽根車8aから吹出側風路E2に吹き出された空気を吹出口3に導くガイドウォール10と、を有している。羽根車8aは、風路のうち熱交換器7の下流側であって吹出口3の上流側に配置されている。羽根車8aが回転することにより、室内空気が開口2aから吸い込まれ、空調空気が吹出口3から吹き出される。羽根車8aは、AS樹脂等の熱可塑性樹脂で形成されている。羽根車8aの詳細については、図3〜図10を用いて後述する。
スタビライザー9は、ケーシング本体1aの前面側からケーシング1の内部の風路内に突出して形成されている。スタビライザー9の先端には、羽根車8aに対向する舌部9aが形成されている。舌部9aは、羽根車8aの回転軸Oに沿って図2の紙面に直交する方向に延びている。スタビライザー9の下面は、吹出口3の上部壁9bを構成している。スタビライザー9の上面には、熱交換器7からの凝縮水を受けるドレンパン9cが形成されている。
ガイドウォール10は、吹出側風路E2の後壁を構成するものである。ガイドウォール10は、羽根車8aから吹出口3にかけて傾斜している渦巻状の斜面を形成している。ガイドウォール10の下流側部分は、吹出口3を挟んで上部壁9bと対向している。
図3は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100における羽根車8a及びモータ12の構成を示す外観図である。図3では、羽根車8a及びモータ12の正面図と、羽根車8aの側面図とを併せて示している。図4は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100における羽根車単体8dの構成を示す外観斜視図である。図5は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100における羽根車単体8dの構成を示す側面図である。
図3〜図5に示すように、羽根車8aは、複数の羽根車単体8dが溶着等により回転軸O方向に連結された構成を有している。複数の羽根車単体8dのそれぞれは、複数の翼8cと、複数の翼8cのそれぞれの一端を支持する支持板8bと、を有している。
複数の翼8cは、回転軸Oを中心とする円周上に所定の間隔で配置され、それぞれ概ね回転軸Oに沿って延びている。複数の翼8cのそれぞれは、回転軸Oに沿う方向の端部として、第1端部8caと第2端部8cbとを有している。第1端部8caは、支持板8bの一方の表面の外周部に支持されている。すなわち、羽根車単体8dにおいて、複数の翼8cのそれぞれは、支持板8bの一方の表面の外周部から当該表面に概ね垂直な方向に突出している。羽根車単体8dにおいて、第1端部8caは翼8cの付け根側の端部となり、第2端部8cbは翼8cの先端側の端部となる。
また、複数の翼8cのそれぞれは、回転軸Oに沿う方向で第1端部8caと第2端部8cbとの間の中間に位置する中間部8ccを有している。隣り合う2つの支持板8bの間隔、すなわち、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離をPとすると、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと中間部8ccとの距離はP/2となる。
支持板8bは、回転軸Oを中心とする円板状の形状を有している。後述する図7〜図9に示すように、支持板8bの半径はRrである。羽根車8aにおいて回転軸O方向の両端部以外に位置する支持板8bは、回転軸Oを中心とし中心部が開口したリング状の形状を有していてもよい。
羽根車8aの回転軸O方向の一方の端部は、モータシャフト12aを介してモータ12に接続されている。当該端部に位置する支持板8bには、ファンボス8eが設けられている。ファンボス8eは、回転軸Oに沿って羽根車8aの内部側に突出して形成されている。ファンボス8eは、ねじ等を用いてモータシャフト12aに固定されている。
羽根車8aの回転軸O方向の他方の端部には、回転軸Oを中心とする円板状の形状を有する端板8fが設けられている。端板8fは、支持板8bと同一の半径を有している。端板8fには、回転軸Oに沿って羽根車8aの外側に延伸したファンシャフト8faが設けられている。ファンシャフト8faは、ケーシング本体1aに設けられる軸受部によって回転自在に支持される。
モータ12に通電されると、モータ12の駆動力がモータシャフト12aを介して羽根車8aに伝達される。これにより、羽根車8aは、回転軸Oを中心として回転方向ROに回転する。羽根車8aが回転することにより、吸込グリル2の開口2aから室内空気が吸い込まれ、吹出口3から空調空気が吹き出される。
次に、翼8cの形状についてより詳細に説明する。図6は、図5のVI部を拡大して示す図である。図6に示すように、翼8cの第2端部8cbは、羽根車8aの回転方向ROにおいて、第1端部8caよりも回転変位角度θ2だけ前方に配置されている。これにより、翼8cは、回転軸Oに対して周方向に角度δだけ傾斜している(図3参照)。つまり、翼8cは、いわゆるスキュー型の翼となっている。翼8cの中間部8ccは、羽根車8aの回転方向ROにおいて、第1端部8caよりも回転変位角度θ1(θ1=θ2/2)だけ前方に配置されている。
翼が回転軸に対して傾斜していない場合、吸込側風路と吹出側風路とを仕切る舌部を通過するタイミングが、翼の回転軸方向の各位置で同時になる。これに対し、本実施の形態では、翼8cが回転軸Oに対して傾斜しているため、翼8cの回転軸O方向の各位置で舌部9aを通過するタイミングがずれる。したがって、本実施の形態では、クロスフローファン8の回転音を低減できる。
また、翼8cは、回転軸Oを中心とする半径方向の端部として、羽根車単体8dの内周側に位置する内周側端部8hと、羽根車単体8dの外周側に位置する外周側端部8gと、を有している。回転方向RO側の翼8cの側面である圧力面8jは、内周側端部8hから外周側端部8gに向かうに従って回転方向RO側に湾曲している。回転方向ROとは逆側の翼8cの側面である負圧面8kも同様に、内周側端部8hから外周側端部8gに向かうに従って回転方向RO側に湾曲している。これにより、翼8cは、圧力面8j側が凹となり、かつ負圧面8k側が凸となるように湾曲している。
ここで、回転軸Oに垂直な断面において翼8cの内周側端部8hの中心を8hmとし、隣り合う2つの翼8cの中心8hmと回転軸Oとをそれぞれ結ぶ2つの線分のなす角度をピッチ角度とする(図5参照)。このとき、ある2つの翼8c間のピッチ角度α1と、ある別の2つの翼8c間のピッチ角度α2とは異なっている(α1≠α2)。すなわち、複数の翼8cは、全て均一なピッチ角度を有する等ピッチ翼ではなく、少なくとも2つの異なるピッチ角度を有する不等ピッチ翼である。これにより、各翼8cが舌部9a又はガイドウォール10に接近する際の周期的な圧力変動が緩和されるため、ピーク性の回転音であるNZ音を抑制でき、静音性の高い空気調和機の室内機100が得られる。
図7は、図3のVII−VII断面の一部を示す断面図である。図8は、図3のVIII−VIII断面の一部を示す断面図である。図9は、図3のIX−IX断面の一部を示す断面図である。図7、図8及び図9はそれぞれ、1つの翼8cの第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccを回転軸Oに垂直な平面で切断した断面を示している。なお、図面が煩雑になるのを防ぐため、図7〜図9では第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccの断面ハッチングを省略している。
図7〜図9に関する説明では、原則として、第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccで共通の構成及び寸法については共通の符号を用いる。ただし、第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccのそれぞれで構成又は寸法を区別するため、共通の符号にそれぞれ「a」、「b」及び「c」を付加した個別の符号を用いる場合がある。図7〜図9では、一部の共通の符号に対して、個別の符号を括弧書きで併記している。
図7〜図9に示すように、第2端部8cbにおける回転軸Oと垂直な断面での断面積は、第1端部8caにおける回転軸Oと垂直な断面での断面積よりも小さくなっている。中間部8ccにおける回転軸Oと垂直な断面での断面積は、第2端部8cbの上記断面積よりも大きく、かつ第1端部8caの上記断面積よりも小さくなっている。すなわち、回転軸Oと垂直な断面での翼8cの断面積は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に減少している。したがって、翼8cは、第1端部8caから第2端部8cbに向かって概ね回転軸O方向に先細りとなる形状を有している。
回転軸Oと第2端部8cbでの外周側端部8gbとの距離Rtbは、回転軸Oと第1端部8caでの外周側端部8gaとの距離Rtaよりも短くなっている(Rtb<Rta)。回転軸Oと中間部8ccでの外周側端部8gcとの距離Rtcは、距離Rtbよりも長く距離Rtaよりも短くなっている(Rtb<Rtc<Rta)。すなわち、回転軸Oと外周側端部8gとの距離は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に縮小している。ここで、回転軸Oと外周側端部8gとの距離Rtは、回転軸Oに垂直な断面において回転軸Oを中心として外周側端部8gに接する外接円の半径、と定義される。
回転軸Oと第2端部8cbでの内周側端部8hbとの距離Ribは、回転軸Oと第1端部8caでの内周側端部8haとの距離Riaよりも長くなっている(Rib>Ria)。回転軸Oと中間部8ccでの内周側端部8hcとの距離Ricは、距離Ribよりも短く距離Riaよりも長くなっている(Rib>Ric>Ria)。すなわち、回転軸Oと内周側端部8hとの距離は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に拡大している。ここで、回転軸Oと内周側端部8hとの距離Riは、回転軸Oを中心として内周側端部8hに接する内接円の半径、と定義される。
ここで、翼弦線Lo及び翼弦長Lについて説明する。翼弦線Loは、回転軸Oに垂直な断面において内周側端部8hの輪郭と外周側端部8gの輪郭との双方に接する直線、と定義される。翼弦長Lは、翼弦線Loに沿う方向での翼8cの長さ、と定義される。すなわち、翼弦長Lは、翼弦線Loと垂直でかつ内周側端部8hの輪郭に接する直線と、翼弦線Loと垂直でかつ外周側端部8gの輪郭に接する直線と、の距離に等しい。第2端部8cbの翼弦長Lbは、第1端部8caの翼弦長Laよりも短くなっている(Lb<La)。中間部8ccの翼弦長Lcは、第2端部8cbの翼弦長Lbよりも長く、かつ第1端部8caの翼弦長Laよりも短くなっている(Lb<Lc<La)。すなわち、翼弦長Lは、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に縮小している。
図7〜図9に示す各断面において、内周側端部8hの輪郭は、中心8hmを中心とした概ね半周分の1つの円弧で構成されている。当該円弧の一端は圧力面8jの内周端に接続されており、当該円弧の他端は負圧面8kの内周端に接続されている。内周側端部8hの肉厚はt1である。外周側端部8gの輪郭は、中心8gmを中心とした概ね半周分の1つの円弧で構成されている。当該円弧の一端は圧力面8jの外周端に接続されており、当該円弧の他端は負圧面8kの外周端に接続されている。外周側端部8gの肉厚はt2である。各断面において、内周側端部8hの肉厚t1と外周側端部8gの肉厚t2とを比較すると、肉厚t1は肉厚t2よりも大きくなっている(t1>t2、t1a>t2a、t1b>t2b、t1c>t2c)。また、翼8cが先細り形状を有することから、内周側端部8hの肉厚t1は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に小さくなる(t1a>t1c>t1b)。同様に、外周側端部8gの肉厚t2は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に小さくなる(t2a>t2c>t2b)。
ここで、内周側端部8hの肉厚t1は、回転軸Oと垂直な断面において、内周側端部8hの輪郭線、圧力面8j及び負圧面8kに接する内接円の直径、と定義される。外周側端部8gの肉厚t2は、回転軸Oと垂直な断面において、外周側端部8gの輪郭線、圧力面8j及び負圧面8kに接する内接円の直径、と定義される。翼8cのその他の部分における肉厚は、回転軸Oと垂直な断面において圧力面8j及び負圧面8kに接する内接円の直径、と定義される。
また、翼8cは、図7〜図9に示す各断面において、肉厚(すなわち、圧力面8j及び負圧面8kに接する内接円の直径)が最大となる最大肉厚部TMを有している。最大肉厚部TMは、翼弦線Loの中点Lo2を通り翼弦線Loに垂直な直線Lo3よりも、内周側端部8h側に位置している。また、最大肉厚部TMは、内周側端部8hよりも外周側に位置している。図7〜図9に示す各断面において、翼8cの肉厚は、最大肉厚部TMから内周側端部8hに向かって徐々に小さくなるとともに、最大肉厚部TMから外周側端部8gに向かって徐々に小さくなる。第1端部8caでの最大肉厚部TMaの肉厚はtmaxaであり、第2端部8cbでの最大肉厚部TMbの肉厚はtmaxbであり、中間部8ccでの最大肉厚部TMcの肉厚はtmaxcである。翼8cが先細り形状を有することから、最大肉厚部TMの肉厚は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に小さくなる(tmaxa>tmaxc>tmaxb)。
例えば、第2端部8cbにおいて、内周側端部8hbの肉厚t1bは0.60mmであり、外周側端部8gbの肉厚t2bは0.50mmであり、最大肉厚部TMbの肉厚tmaxbは0.62mmである。
図7に示す断面において、外周側端部8ga、圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円の中心を8gmaとしたとき、中心8gmaと回転軸Oとの距離はRgaである。図8に示す断面において、外周側端部8gb、圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円の中心を8gmbとしたとき、中心8gmbと回転軸Oとの距離はRgbである。図9に示す断面において、外周側端部8gc、圧力面8jc及び負圧面8kcに接する内接円の中心を8gmcとしたとき、中心8gmcと回転軸Oとの距離はRgcである。距離Rga、距離Rgb及び距離Rgcは等しくなっている(Rga=Rgb=Rgc)。距離Rga、距離Rgb及び距離Rgcをまとめて距離Rgという場合がある(Rga=Rgb=Rgc=Rg)。
図7に示す断面において、内周側端部8ha、圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円の中心を8hmaとしたとき、中心8hmaと回転軸Oとの距離はRhaである。図8に示す断面において、内周側端部8hb、圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円の中心を8hmbとしたとき、中心8hmbと回転軸Oとの距離はRhbである。図9に示す断面において、内周側端部8hc、圧力面8jc及び負圧面8kcに接する内接円の中心を8hmcとしたとき、中心8hmcと回転軸Oとの距離はRhcである。距離Rha、距離Rhb及び距離Rhcは等しくなっている(Rha=Rhb=Rhc)。距離Rha、距離Rhb及び距離Rhcをまとめて距離Rhという場合がある(Rha=Rhb=Rhc=Rh)。また、図7に示す断面における中心8hmaと中心8gmaとの距離と、図8に示す断面における中心8hmbと中心8gmbとの距離と、図9に示す断面における中心8hmcと中心8gmcとの距離と、は等しくなっている。
図7に示す断面において、最大肉厚部TMaで圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円の中心をTMmaとしたとき、中心TMmaと回転軸Oとの距離はRmaである。距離Rmaは、距離Rhaよりも長く距離Rgaよりも短い(Rha<Rma<Rga)。図8に示す断面において、最大肉厚部TMbで圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円の中心をTMmbとしたとき、中心TMmbと回転軸Oとの距離はRmbである。距離Rmbは、距離Rhbよりも長く距離Rgbよりも短い(Rhb<Rmb<Rgb)。図9に示す断面において、最大肉厚部TMcで圧力面8jc及び負圧面8kcに接する内接円の中心をTMmcとしたとき、中心TMmcと回転軸Oとの距離はRmcである。距離Rmcは、距離Rhcよりも長く距離Rgcよりも短い(Rhc<Rmc<Rgc)。距離Rma、距離Rmb及び距離Rmcは等しくなっている(Rma=Rmb=Rmc)。距離Rma、距離Rmb及び距離Rmcをまとめて距離Rmという場合がある(Rma=Rmb=Rmc=Rm)。また、図7に示す断面における中心8hmaと中心TMmaとの距離と、図8に示す断面における中心8hmbと中心TMmbとの距離と、図9に示す断面における中心8hmcと中心TMmcとの距離と、は等しくなっている。さらに、図7に示す断面における中心8gmaと中心TMmaとの距離と、図8に示す断面における中心8gmbと中心TMmbとの距離と、図9に示す断面における中心8gmcと中心TMmcとの距離と、は等しくなっている。
回転軸Oと第1端部8caの外周側端部8gaとの距離Rta、回転軸Oと第2端部8cbの外周側端部8gbとの距離Rtb、回転軸Oと第1端部8caの内周側端部8haとの距離Ria、回転軸Oと第2端部8cbの内周側端部8hbとの距離Rib、及び、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離Pは、以下の関係を満たしている。
(Rta−Rtb)/P=(Rib−Ria)/P
図10は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100の羽根車単体8dにおいて、第1端部8ca、第2端部8cb及び中間部8ccの各断面を、中心8gma、8gmb及び8gmcが一致し、かつ中心8hma、8hmb及び8hmcが一致するように同一平面上で重ね合わせた仮想の状態を示す図である。図10は、作図上、図7に示す第1端部8caの断面、図8に示す第2端部8cbの断面、及び図9に示す中間部8ccの断面を、それぞれ回転軸Oを中心として相対的に回転させて重ね合わせることによって得られる。図10では、各断面の最大肉厚部TMの中心TMma、TMmb及びTMmcも一致している。
図10に示すように、第1端部8caの断面の輪郭線と第2端部8cbの断面の輪郭線との距離ΔLeは、翼8cの全周に亘って一定である。また、第1端部8caの断面の輪郭線と中間部8ccの断面の輪郭線との距離ΔLeacは、翼8cの全周に亘って一定であり、中間部8ccの断面の輪郭線と第2端部8cbの断面の輪郭線との距離ΔLebcは、翼8cの全周に亘って一定である。距離ΔLeac及び距離ΔLebcは、いずれも距離ΔLeの半分に等しい(ΔLeac=ΔLebc=ΔLe/2)。
各断面における圧力面8jは、内周側端部8hに隣接した第1直線部8Ljを有している。また、各断面における負圧面8kは、内周側端部8hに隣接した第2直線部8Lkを有している。
具体的には、図7に示す断面における圧力面8jaは、圧力面8ja側が凹となる曲線で構成された第1曲線部8Cjaと、直線で構成された第1直線部8Ljaと、を有している。第1曲線部8Cjaの一端は、外周側端部8gaの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjaの他端は、第1直線部8Ljaの一端に接続されている。第1直線部8Ljaの他端は、内周側端部8haの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjaは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8ga側の円弧の半径Rja1は、内周側端部8ha側の円弧の半径Rja2よりも大きくなっている。
負圧面8kaは、負圧面8ka側が凸となる曲線で構成された第2曲線部8Ckaと、直線で構成された第2直線部8Lkaと、を有している。第2曲線部8Ckaの一端は、外周側端部8gaの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2曲線部8Ckaの他端は、第2直線部8Lkaの一端に接続されている。第2直線部8Lkaの他端は、内周側端部8haの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2直線部8Lkaは、第1直線部8Ljaと平行になっている。第2曲線部8Ckaは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8ga側の円弧の半径Rka1は、内周側端部8ha側の円弧の半径Rka2よりも大きくなっている。
図8に示す断面における圧力面8jbは、圧力面8jb側が凹となる曲線で構成された第1曲線部8Cjbと、直線で構成された第1直線部8Ljbと、を有している。第1曲線部8Cjbの一端は、外周側端部8gbの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjbの他端は、第1直線部8Ljbの一端に接続されている。第1直線部8Ljbの他端は、内周側端部8hbの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjbは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8gb側の円弧の半径Rjb1は、内周側端部8hb側の円弧の半径Rjb2よりも大きくなっている。
負圧面8kbは、負圧面8kb側が凸となる曲線で構成された第2曲線部8Ckbと、直線で構成された第2直線部8Lkbと、を有している。第2曲線部8Ckbの一端は、外周側端部8gbの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2曲線部8Ckbの他端は、第2直線部8Lkbの一端に接続されている。第2直線部8Lkbの他端は、内周側端部8hbの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2直線部8Lkbは、第1直線部8Ljbと平行になっている。第2曲線部8Ckbは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8gb側の円弧の半径Rkb1は、内周側端部8hb側の円弧の半径Rkb2よりも大きくなっている。
図9に示す断面における圧力面8jcは、圧力面8jc側が凹となる曲線で構成された第1曲線部8Cjcと、直線で構成された第1直線部8Ljcと、を有している。第1曲線部8Cjcの一端は、外周側端部8gcの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjcの他端は、第1直線部8Ljcの一端に接続されている。第1直線部8Ljcの他端は、内周側端部8hcの輪郭を構成する円弧の圧力面側端部に接続されている。第1曲線部8Cjcは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8gc側の円弧の半径Rjc1は、内周側端部8hc側の円弧の半径Rjc2よりも大きくなっている。
負圧面8kcは、負圧面8kc側が凸となる曲線で構成された第2曲線部8Ckcと、直線で構成された第2直線部8Lkcと、を有している。第2曲線部8Ckcの一端は、外周側端部8gcの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2曲線部8Ckcの他端は、第2直線部8Lkcの一端に接続されている。第2直線部8Lkcの他端は、内周側端部8hcの輪郭を構成する円弧の負圧面側端部に接続されている。第2直線部8Lkcは、第1直線部8Ljcと平行になっている。第2曲線部8Ckcは、半径の異なる2つ以上の円弧で構成された多重円弧曲線である。外周側端部8gc側の円弧の半径Rkc1は、内周側端部8hc側の円弧の半径Rkc2よりも大きくなっている。
第2直線部8Lka、8Lkb及び8Lkcがそれぞれ第1直線部8Lja、8Ljb及び8Ljcと平行になっているため、翼8cの内周側端部8h側には、平板状の平板部が形成されている。この平板部は、回転軸Oに垂直な断面では一定の厚さを有する。
図7〜図9に示す各断面において、翼8cは、直線Lo3よりも内周側端部8h側に、それぞれ最大反り高さhsa、hsb及びhscをとる最大反り部を有している。ここで、最大反り高さは、翼弦線Loから負圧面8kまでの距離のうちの最大値、と定義される。翼弦線Loに沿う方向での内周側端部8hから最大反り部までの距離Lsは、翼弦長Lの半分よりも短くなっている(Ls<L/2)。
図11は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、翼8cの回転変位角度比Aとモータ入力比との関係を示すグラフである。グラフの横軸は翼8cの回転変位角度比A[deg/mm]を表しており、縦軸はクロスフローファン8のモータ入力比(%)を表している。ここで、回転変位角度比Aは、θ2/P[deg/mm]で表される。θ2[deg]は、回転軸Oを中心とする第2端部8cbの第1端部8caに対する回転変位角度である(図6参照)。P[mm]は、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離である(図3参照)。
図11に示すように、翼8cの回転変位角度比Aが0.02[deg/mm]≦A≦0.05[deg/mm]の関係を満たす場合、それ以外の場合と比較してモータ入力比を低減できることが分かる。
図12は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、tmax/Lとモータ入力比との関係を示すグラフである。グラフの横軸はtmax/Lを表しており、縦軸はクロスフローファン8のモータ入力比(%)を表している。ここで、tmax[mm]は、回転軸Oに垂直な断面における翼8cの最大肉厚部TMの肉厚である(図7〜図9参照)。L[mm]は、同断面における翼8cの翼弦長である(図7〜図9参照)。
図12に示すように、モータ入力比を低減できるのは、tmax/Lが0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たす場合であることが分かる。ただし、tmax/Lが0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たす場合であっても、モータ入力比の高い低減効果が得られる場合(グラフ中の四角で表す点)と、モータ入力比の高い低減効果が得られない場合(グラフ中の丸で表す点)とがある。
図13は、0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たすクロスフローファン8において、tmax/t2とモータ入力比との関係を示すグラフである。グラフの横軸はtmax/t2を表しており、縦軸はクロスフローファン8のモータ入力比(%)を表している。ここで、tmax[mm]は、回転軸Oに垂直な断面における翼8cの最大肉厚部TMの肉厚である(図7〜図9参照)。t2[mm]は、同断面における翼8cの外周側端部8gの肉厚である(図7〜図9参照)。
図13に示すように、tmax/t2が1.1≦tmax/t2≦2.0の関係を満たす場合、それ以外の場合と比較してモータ入力比を低減できることが分かる。すなわち、図12及び図13によれば、tmax/Lが0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たし、かつ、tmax/t2が1.1≦tmax/t2≦2.0の関係を満たす場合には、モータ入力比の高い低減効果が得られることが分かる。上記の関係は、第1端部8caの断面及び第2端部8cbの断面の両方で満たされるのが望ましい。
図14は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100のクロスフローファン8において、P/(2×Rt)とモータ入力比との関係を示すグラフである。グラフの横軸はP/(2×Rt)を表しており、縦軸はクロスフローファン8のモータ入力比(%)を表している。ここで、P[mm]は、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離である(図3参照)。Rt[mm]は、回転軸Oに垂直な断面において回転軸Oと外周側端部8gとの距離である(図7〜図9参照)。上述の通り、距離Rtは、回転軸Oに垂直な断面において回転軸Oを中心として外周側端部8gに接する外接円の半径と定義されるため、(2×Rt)は、回転軸Oに垂直な断面において回転軸Oを中心として外周側端部8gに接する外接円の直径に等しい。
図14に示すように、P/(2×Rt)が0.45≦P/(2×Rt)≦0.80の関係を満たす場合、それ以外の場合と比較してモータ入力比を低減できることが分かる。上記の関係は、第1端部8caの断面及び第2端部8cbの断面の両方で満たされるのが望ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100は、開口2a及び吹出口3が形成されたケーシング1と、ケーシング1に収容されたクロスフローファン8と、を備えている。クロスフローファン8は、ケーシング1内に形成された風路に配置された羽根車8aと、風路を吸込側風路E1と吹出側風路E2とに区画するスタビライザー9と、羽根車8aから吹出側風路E2に吹き出された空気を吹出口3に導くガイドウォール10と、を有している。羽根車8aは、羽根車8aの回転軸Oを中心とする円周上にそれぞれ配置され、回転軸Oに沿う方向の端部として第1端部8ca及び第2端部8cbをそれぞれ有する複数の翼8cと、複数の翼8cのそれぞれの第1端部8caを支持する支持板8bと、を有している。第2端部8cbは、第1端部8caよりも羽根車8aの回転方向ROで前方に配置されている。複数の翼8cのそれぞれは、回転軸Oを中心とする半径方向の端部として内周側端部8h及び外周側端部8gを有している。第2端部8cbの回転軸Oと垂直な断面での断面積は、第1端部8caの回転軸Oと垂直な断面での断面積よりも小さくなっている。回転軸Oと第2端部8cbでの外周側端部8gとの距離Rtbは、回転軸Oと第1端部8caでの外周側端部8gとの距離Rtaよりも短くなっている。回転軸Oと第2端部8cbでの内周側端部8hとの距離Ribは、回転軸Oと第1端部8caでの内周側端部8hとの距離Riaよりも長くなっている。回転軸Oと垂直な断面において、内周側端部8hの肉厚t1は、外周側端部8gの肉厚t2よりも大きくなっている。回転軸Oと垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれは、複数の翼8cのそれぞれの翼弦線Loの中点Lo2を通り翼弦線Loに垂直な直線Lo3よりも内周側端部8h側に、肉厚が最大となる最大肉厚部TMを有している。ここで、開口2aは吸込口の一例である。
翼8cの外周側端部8gとスタビライザー9の舌部9aとの間の最小隙間をファンギャップG1とし、翼8cの外周側端部8gとガイドウォール10との間の最小隙間をファンギャップG2とする(図2参照)。本実施の形態では、ファンギャップG1及びG2はいずれも、翼8cの第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に拡大している。第1端部8caでは、ファンギャップG1及びG2が相対的に狭いため、吸込側風路E1から吹出側風路E2で空気の流れが急激に変動する。しかしながら、本実施の形態では、第1端部8caが第2端部8cbと比較して相対的に厚肉となるため、空気の流れの変動による角度変化が生じても、剥離が生じにくくなる。一方、第2端部8cbでは、ファンギャップG1及びG2が相対的に広くなる。このため、第2端部8cbは相対的に薄肉となるものの、第2端部8cbでは、吸込側風路E1から吹出側風路E2での空気の流れの変動が相対的に小さくなるため、剥離が生じにくくなる。したがって、本実施の形態によれば、剥離による渦の生成を抑制することができるため、隣り合う翼8c間を空気が通過する際の有効通過面積を拡大することができ、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。
隣り合う翼8c間の翼間距離は、厚肉である第1端部8ca側の方が、薄肉である第2端部8cb側よりも小さい。第1端部8caの翼弦長Laは、第2端部8cbの翼弦長Lbよりも長い。これにより、翼間距離は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に大きくなる。また、翼間通過風速は、第1端部8caから第2端部8cbに向かって徐々に遅くなる。このため、第1端部8caから第2端部8cbに向かう方向で、圧力勾配を生成することができる。したがって、本実施の形態によれば、第1端部8ca側で空気の流れが不安定になりかけたとしても圧力勾配によって流れが抑えられるため、流れの安定を維持できる。
羽根車8aの吸込側では、翼8cの外周側端部8gから内周側端部8hに向かって空気が流れる。本実施の形態では、最大肉厚部TMが翼8cの内周側に形成されているため、翼8cの外周側で空気の流れが翼面から剥離しそうになっても、翼間距離が小さくなる翼8cの最大肉厚部TMで剥離を抑えることができる。一方、羽根車8aの吹出側では、翼8cの内周側端部8hから外周側端部8gに向かって空気が流れる。羽根車8aの吹出側では、流れの変動によって翼8cに対する空気の流入角度が羽根車8aの吸込側よりも変化しやすい。本実施の形態では、前縁となる内周側端部8hの肉厚t1が外周側端部8gの肉厚t2よりも大きくなっているため、空気の流入角度が変化しても、剥離が生じるのを抑えることができる。したがって、本実施の形態によれば、剥離による渦の生成を抑制することができるため、隣り合う翼8c間での有効通過面積を拡大することができ、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。
また、本実施の形態では、翼8cの内周側端部8hが相対的に厚肉であり、かつ翼8cが回転軸Oに対して傾斜している。このため、羽根車8aの吹出側において、空気の流れと翼8cの翼面との角度差により翼面の一部領域で流れが剥離しそうになったとしても、その流れと、ずれたタイミングで当該一部領域に流入してくる別の流れとが混合されることによって剥離が抑制される。したがって、クロスフローファン8の回転音を低減することができる。また、隣り合う翼8c間での有効通過面積を拡大することができるため、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。
さらに、本実施の形態では翼8cが回転軸Oに対して傾斜しているため、羽根車8aの吸込側において舌部9a通過後の外周側端部8gで流れの剥離が生じたとしても、剥離によって生成された渦の一部は、翼8cの傾斜に従って下流側すなわち第1端部8ca側に移行する。これにより、渦の形状を翼8cの翼面に沿って偏平化することができるため、翼面上での渦の厚さを薄くできる。したがって、隣り合う翼8c間での有効通過面積を拡大することができるため、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、クロスフローファン8の効率を向上させることができるとともにクロスフローファン8の回転音を低減できる。したがって、省エネルギー性に優れかつ高品質な空気調和機の室内機100が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、第1端部8caにおける回転軸Oと垂直な断面を複数の翼8cのそれぞれの第1断面とし、第2端部8cbにおける回転軸Oと垂直な断面を複数の翼8cのそれぞれの第2断面とする。第1断面において、外周側端部8ga、圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円を第1内接円とし、第2断面において、外周側端部8gb、圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円を第2内接円とする。第1断面において、内周側端部8ha、圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円を第3内接円とし、第2断面において、内周側端部8hb、圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円を第4内接円とする。このとき、回転軸Oと第1内接円の中心8gmaとの距離Rgaと、回転軸Oと第2内接円の中心8gmbとの距離Rgbとは等しい。また、回転軸Oと第3内接円の中心8hmaとの距離Rhaと、回転軸Oと第4内接円の中心8hmbとの距離Rhbとは等しい。
この構成によれば、翼8cの形状に大きな歪みが存在しないため、回転軸Oに垂直な各断面間での流れの差異が小さくなる。したがって、翼8cの回転軸O方向の各位置において部分的な剥離又は乱れが生じにくくなるため、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。
特許文献1に記載のクロスフローファンでは、翼の断面中心が付け根部から先端部に向かって羽根車の径方向外側に変位している。このようなクロスフローファンでは、翼の先端部にかかる遠心力は、翼の付け根部にかかる遠心力と比較して大きくなる。これにより、負荷変動によって翼の変形が生じやすくなるため、クロスフローファンの騒音が増大するとともに効率が低下してしまう場合があった。これに対し、本実施の形態では、回転軸Oと外周側端部8gの中心8gmとの距離、及び回転軸Oと内周側端部8hの中心8hmとの距離がいずれも、第1端部8caと第2端部8cbとの間で一定となっている。したがって、負荷変動による翼8cの変形を抑制できるため、クロスフローファン8の低騒音化及び高効率化を実現できる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、第1断面の最大肉厚部TMaで圧力面8ja及び負圧面8kaに接する内接円を第5内接円とし、第2断面の最大肉厚部TMbで圧力面8jb及び負圧面8kbに接する内接円を第6内接円とする。このとき、回転軸Oと第5内接円の中心TMmaとの距離Rmaと、回転軸Oと第6内接円の中心TMmbとの距離Rmbとは等しい。
この構成によれば、複数の羽根車単体8dを回転軸O方向に連結する際に翼8cのねじれが生じにくくなるため、羽根車8aの組立作業性が向上する。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、第1内接円の中心8gmaと第2内接円の中心8gmbとが一致し、かつ第3内接円の中心8hmaと第4内接円の中心8hmbとが一致するように第1断面と第2断面とを同一平面上で重ね合わせたとき、第1断面の輪郭線と第2断面の輪郭線との距離ΔLeは、複数の翼のそれぞれの全周で一定である。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、回転軸Oと第1端部8caでの外周側端部8gaとの距離をRtaとし、回転軸Oと第2端部8cbでの外周側端部8gbとの距離をRtbとし、回転軸Oと第1端部8caでの内周側端部8haとの距離をRiaとし、回転軸Oと第2端部8cbでの内周側端部8hbとの距離をRibとし、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離をPとしたとき、
(Rta−Rtb)/P=(Rib−Ria)/P
の関係が満たされる。
これらの構成によれば、距離ΔLeを翼8cの全周で一定にすることができるとともに、回転軸Oと外周側端部8gとの距離の回転軸O方向での変化率と、回転軸Oと内周側端部8hとの距離の回転軸O方向での変化率とをそれぞれ一定にすることができる。したがって、翼8cの回転軸O方向の各位置において流れが不安定にならず、剥離又は乱れが生じにくくなるため、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。これにより、省エネルギー性に優れた空気調和機の室内機100が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、回転軸Oを中心とする第2端部8cbの第1端部8caに対する回転変位角度をθ2[deg]とし、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離をP[mm]としたとき、
0.02[deg/mm]≦θ2/P≦0.05[deg/mm]
の関係が満たされる。
θ2/Pが小さすぎると、スキュー型の翼としての効果が小さくなる。一方、θ2/Pが大きすぎると、翼8cのそれぞれにおいて、回転方向で前方に位置する第2端部8cbから後方に位置する第1端部8caに向かって、翼8cの前縁を伝う流れが生じる。これにより、第1端部8ca側に流れが集中し、回転軸Oに沿う方向で風速分布ができてしまうため、騒音の悪化及び剥離が生じてしまう。
θ2/Pが上記の関係を満たしていれば、吹出方向が回転軸Oにほぼ直交する方向になる。このため、負荷変動が生じても、室内機100の吹出口3における回転軸O方向の端部で風速が局所的に遅くなるような風速分布が形成されにくくなる。したがって、負荷変動による送風特性の変動を抑えられるため、クロスフローファン8の騒音を低減できるとともに、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。したがって、品質が高く省エネルギー性に優れた空気調和機の室内機100が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100では、回転軸Oに垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれの翼弦長をLとし、外周側端部8gの肉厚をt2とし、最大肉厚部TMの肉厚をtmaxとしたとき、
0.045≦tmax/L≦0.080、かつ
1.1≦tmax/t2≦2.0
の関係が満たされる。
0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たすような薄肉の翼8cにおいて、tmax/t2が1.1よりも小さい場合には、外周側端部8gから最大肉厚部TMまでの間で翼間距離の変化が小さくなる。これにより、空気の流れに一旦剥離が生じてしまうと再付着しにくくなってしまう。一方、tmax/t2が2.0よりも大きい場合には、外周側端部8gから最大肉厚部TMまでの間で翼間距離の変化が大きくなる。これにより、最大肉厚部TMでの翼間の流路幅が狭くなるため、摩擦損失が増大してしまう。0.045≦tmax/L≦0.080の関係を満たすような薄肉の翼8cにおいて、tmax/t2が上記の関係を満たしていれば、剥離を抑制しつつ摩擦損失を低減できるため、クロスフローファン8の効率を向上させることができる。したがって、省エネルギー性に優れた空気調和機の室内機100が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100では、回転軸Oに垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれの圧力面8jは、圧力面8j側が凹となる第1曲線部(例えば、第1曲線部8Cja、8Cjb又は8Cjc)と、一端が第1曲線部に接続され他端が内周側端部8hに接続された第1直線部(例えば、第1直線部8Lja、8Ljb又は8Ljc)と、を有している。回転軸Oに垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれの負圧面8kは、負圧面8k側が凸となる第2曲線部(例えば、第2曲線部8Cka、8Ckb又は8Ckc)と、一端が第2曲線部に接続され他端が内周側端部8hに接続された第2直線部(例えば、第2直線部8Lka、8Lkb又は8Lkc)と、を有している。
この構成によれば、羽根車8aの吸込側では、上流側の第1曲線部又は第2曲線部で剥離しそうになった流れを下流側の第1直線部又は第2直線部で再付着させることができる。したがって、局所的な剥離による流体異常音を抑制できる。これにより、流体異常音が抑制された高品質な空気調和機の室内機が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100において、回転軸Oと第1端部8caでの外周側端部8gとの距離をRtaとし、回転軸Oに沿う方向での第1端部8caと第2端部8cbとの距離をPとしたとき、
0.45≦P/(2×Rta)≦0.80
の関係が満たされる。
この構成によれば、支持板8bが適切な間隔で配置されるため、羽根車8aの吸込側における翼8cの第2端部8cbで剥離が生じたとしても、支持板8bによって流れの不安定化を抑制することができる。これにより、フィルタ5に塵埃が堆積しても空気の流れが失速しにくく、かつ低負荷時の効率が高いクロスフローファン8が得られる。
また、薄肉の翼8cを備えた羽根車8aにおいて支持板8b間の間隔が広すぎると、羽根車8aを組み立てる際に翼8cが変形してしまい、クロスフローファン8の効率が低下してしまう場合がある。これに対し、上記構成によれば、翼8cの変形による送風特性の変化を防ぐことができるため、高品質な空気調和機の室内機100が得られる。
また、本実施の形態に係る空気調和機の室内機100では、回転軸Oに垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれの圧力面8jは、半径の異なる複数の円弧を有している。さらに、回転軸Oに垂直な断面において、複数の翼8cのそれぞれの負圧面8kは、半径の異なる複数の円弧を有している。
負圧面8kが半径の異なる複数の円弧を有することにより、負圧面8kの一部で流れが剥離しかけたとしても、半径の異なる別の円弧部分で流れを再付着させることができるため、クロスフローファン8の損失を低減できる。また、圧力面8jが半径の異なる複数の円弧を有することにより、圧力面8j側で圧力を徐々に上昇させることができるため、摩擦損失を低減できる。これにより、クロスフローファン8の効率を高めつつ翼8cを薄肉化できるため、羽根車8aを軽量化できる。したがって、省エネルギー性に優れかつ軽量な空気調和機の室内機100が得られる。
1 ケーシング、1a ケーシング本体、1b 前面パネル、1c 天面部、2 吸込グリル、2a 開口、3 吹出口、4a 上下風向ベーン、4b 左右風向ベーン、5 フィルタ、7 熱交換器、8 クロスフローファン、8a 羽根車、8b 支持板、8c 翼、8ca 第1端部、8cb 第2端部、8cc 中間部、8d 羽根車単体、8e ファンボス、8f 端板、8fa ファンシャフト、8g 外周側端部、8gm 中心、8h 内周側端部、8hm 中心、8j 圧力面、8k 負圧面、8Lj 第1直線部、8Lk 第2直線部、9 スタビライザー、9a 舌部、9b 上部壁、9c ドレンパン、10 ガイドウォール、11 部屋、11a 壁、12 モータ、12a モータシャフト、100 室内機、A 回転変位角度比、E1 吸込側風路、E2 吹出側風路、G1、G2 ファンギャップ、L 翼弦長、Lo 翼弦線、Lo2 中点、Lo3 直線、O 回転軸、P、Rg、Rh、Ri、Rm、Rt 距離、RO 回転方向、t1、t2、tmax 肉厚、TM 最大肉厚部、TMm 中心、ΔLe、ΔLeac、ΔLebc 距離、α1、α2 ピッチ角度、δ 角度、θ1、θ2 回転変位角度。

Claims (10)

  1. 吸込口及び吹出口が形成されたケーシングと、
    前記ケーシングに収容されたクロスフローファンと、を備えた空気調和機の室内機であって、
    前記クロスフローファンは、
    前記ケーシング内に形成された風路に配置された羽根車と、
    前記風路を吸込側風路と吹出側風路とに区画するスタビライザーと、
    前記羽根車から前記吹出側風路に吹き出された空気を前記吹出口に導くガイドウォールと、
    を有しており、
    前記羽根車は、
    前記羽根車の回転軸を中心とする円周上にそれぞれ配置され、前記回転軸に沿う方向の端部として第1端部及び第2端部をそれぞれ有する複数の翼と、
    前記複数の翼のそれぞれの前記第1端部を支持する支持板と、
    を有しており、
    前記第2端部は、前記第1端部よりも前記羽根車の回転方向で前方に配置されており、
    前記複数の翼のそれぞれは、前記回転軸を中心とする半径方向の端部として内周側端部及び外周側端部を有しており、
    前記第2端部の前記回転軸と垂直な断面での断面積は、前記第1端部の前記回転軸と垂直な断面での断面積よりも小さくなっており、
    前記回転軸と前記第2端部での前記外周側端部との距離は、前記回転軸と前記第1端部での前記外周側端部との距離よりも短くなっており、
    前記回転軸と前記第2端部での前記内周側端部との距離は、前記回転軸と前記第1端部での前記内周側端部との距離よりも長くなっており、
    前記回転軸と垂直な断面において、前記内周側端部の肉厚は、前記外周側端部の肉厚よりも大きくなっており、
    前記回転軸と垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれは、前記複数の翼のそれぞれの翼弦線の中点を通り前記翼弦線に垂直な直線よりも前記内周側端部側に、肉厚が最大となる最大肉厚部を有している空気調和機の室内機。
  2. 前記第1端部における前記回転軸と垂直な断面を前記複数の翼のそれぞれの第1断面とし、
    前記第2端部における前記回転軸と垂直な断面を前記複数の翼のそれぞれの第2断面とし、
    前記第1断面において、前記外周側端部、前記複数の翼のそれぞれの圧力面及び前記複数の翼のそれぞれの負圧面に接する内接円を第1内接円とし、
    前記第2断面において、前記外周側端部、前記圧力面及び前記負圧面に接する内接円を第2内接円とし、
    前記第1断面において、前記内周側端部、前記圧力面及び前記負圧面に接する内接円を第3内接円とし、
    前記第2断面において、前記内周側端部、前記圧力面及び前記負圧面に接する内接円を第4内接円としたとき、
    前記回転軸と前記第1内接円の中心との距離と、前記回転軸と前記第2内接円の中心との距離とは等しく、
    前記回転軸と前記第3内接円の中心との距離と、前記回転軸と前記第4内接円の中心との距離とは等しい請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記第1断面の前記最大肉厚部で前記圧力面及び前記負圧面に接する内接円を第5内接円とし、
    前記第2断面の前記最大肉厚部で前記圧力面及び前記負圧面に接する内接円を第6内接円としたとき、
    前記回転軸と前記第5内接円の中心との距離と、前記回転軸と前記第6内接円の中心との距離とは等しい請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記第1内接円の中心と前記第2内接円の中心とが一致し、かつ前記第3内接円の中心と前記第4内接円の中心とが一致するように前記第1断面と前記第2断面とを同一平面上で重ね合わせたとき、
    前記第1断面の輪郭線と前記第2断面の輪郭線との距離は、前記複数の翼のそれぞれの全周で一定である請求項2又は請求項3に記載の空気調和機の室内機。
  5. 前記回転軸と前記第1端部での前記外周側端部との距離をRtaとし、
    前記回転軸と前記第2端部での前記外周側端部との距離をRtbとし、
    前記回転軸と前記第1端部での前記内周側端部との距離をRiaとし、
    前記回転軸と前記第2端部での前記内周側端部との距離をRibとし、
    前記回転軸に沿う方向での前記第1端部と前記第2端部との距離をPとしたとき、
    (Rta−Rtb)/P=(Rib−Ria)/P
    の関係が満たされる請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  6. 前記回転軸を中心とする前記第2端部の前記第1端部に対する回転変位角度をθ2[deg]とし、
    前記回転軸に沿う方向での前記第1端部と前記第2端部との距離をP[mm]としたとき、
    0.02[deg/mm]≦θ2/P≦0.05[deg/mm]
    の関係が満たされる請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  7. 前記回転軸に垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれの翼弦長をLとし、前記外周側端部の肉厚をt2とし、前記最大肉厚部の肉厚をtmaxとしたとき、
    0.045≦tmax/L≦0.080、かつ
    1.1≦tmax/t2≦2.0
    の関係が満たされる請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  8. 前記回転軸に垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれの圧力面は、前記圧力面側が凹となる第1曲線部と、一端が前記第1曲線部に接続され他端が前記内周側端部に接続された第1直線部と、を有しており、
    前記回転軸に垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれの負圧面は、前記負圧面側が凸となる第2曲線部と、一端が前記第2曲線部に接続され他端が前記内周側端部に接続された第2直線部と、を有している請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  9. 前記回転軸と前記第1端部での前記外周側端部との距離をRtaとし、
    前記回転軸に沿う方向での前記第1端部と前記第2端部との距離をPとしたとき、
    0.45≦P/(2×Rta)≦0.80
    の関係が満たされる請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  10. 前記回転軸に垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれの圧力面は、半径の異なる複数の円弧を有しており、
    前記回転軸に垂直な断面において、前記複数の翼のそれぞれの負圧面は、半径の異なる複数の円弧を有している請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
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