JPWO2019009245A1 - フィルム捲回体及びフィルムロール - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2017年7月3日に日本に出願された特願2017−130572号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、リチウム二次電池のセパレータに使用されるフィルムロールとしては、特許文献1および特許文献2に記載のものがある。
しかしながら、アニール処理を行う設備、工数が増す為、製造コストの面で不十分であった。
しかしながら、特殊な金属ロールの導入が必要である為、製造コストの面で不十分であった。
一般的に、セパレータフィルムの製造工程において、延伸フィルムをリワインダなどで巻き取ったセパレータマザーロールから、所定の幅、長さにスリットし、セパレータロールを提供することが出来る。
セパレータロールから巻き出した多孔フィルムのたるみ量を小さくするためには、セパレータマザーロールの状態で平滑性を向上させる必要がある。
その結果、セパレータマザーロールの幅方向の最大外径と最小外径との差△Rを小さくするほど、巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムのたるみ量が小さくなることを見出した。これは、セパレータマザーロールの△Rを小さくすることで、セパレータマザーロールからスリット工程にて切り出したセパレータロールより、セパレータフィルムを巻き出す際にポリオレフィン微多孔フィルムに付与される張力がより均一になり、巻き出すことに起因するポリオレフィン微多孔フィルムの歪みが小さくなるためであると推定される。
すなわち、本発明は以下の構成を採用する。
幅方向の最大外径と最小外径との差△Rが、0.05〜1.2mmであることを特徴とするフィルム捲回体。
(3)前記ポリオレフィン微多孔フィルムが、ポリプロピレン微多孔膜とポリエチレン微多孔膜とポリプロピレン微多孔膜とがこの順に積層された3層構造であることを特徴とする(1)または(2)に記載のフィルム捲回体。
(4)前記ポリオレフィン微多孔フィルムの圧縮弾性率が95MPa以上150MPa以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のフィルム捲回体。
(6)前記ポリオレフィン微多孔フィルムがポリプロピレンを含み、前記ポリプロピレンの分子量分布が9〜13であることを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載のフィルム捲回体。
(7)前記ポリオレフィン微多孔フィルムの全長が2000m以上である(1)〜(6)のいずれかに記載のフィルム捲回体。
本発明のフィルム捲回体は、幅方向の最大外径と最小外径との差△Rが、0.05〜1.2mmである。このため、フィルム捲回体から巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムのたるみ量は十分に小さい。したがって、本発明のフィルム捲回体から巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムは、蓄電デバイス用のセパレータの材料として好適である。
具体的には、本発明のフィルム捲回体から巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムは、これをセパレータとして用いたリチウム二次電池を製造する場合に好適な捲回性およびハンドリング性を有する。したがって、本発明のフィルム捲回体から巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムを用いることで、効率よくリチウム二次電池を製造できる。また、本発明のフィルム捲回体から巻き出したポリオレフィン微多孔フィルムは、たるみ量が小さいため、スタック方式の電池のセパレータとして好適である。
図1は、本実施形態のフィルム捲回体を説明するための模式図である。
図1に示すフィルム捲回体10は、円筒形状のコア1と、コア1に巻き付けられたポリオレフィン微多孔フィルム(以下「多孔フィルム」という場合がある。)2とからなる。多孔フィルム2は、蓄電デバイス用のセパレータとして用いられるものである。フィルム捲回体10から巻き出される多孔フィルム2は、特にリチウム二次電池のセパレータとして好適に用いることができる。
差△Rは、フィルム製膜装置の厚み調整機構により調整できる。具体的には、インフレーションダイやTダイから成形されたフィルムについて、フィルム製膜装置のリップヒータや、リップの隙間を調整する機構により、フィルムの膜厚を調整できる。フィルムの膜厚の調整が十分でないと、厚みムラが生じ、フィルム捲回体10の△R値が小さくなりにくい。フィルムの膜厚の調整に時間をかけすぎると、フィルム生産の歩留まりが悪化しやすい。
また、インライン膜厚計などを用い、リアルタイムでフィルムの膜厚を調整することも可能であるが、フィルムが捲き重なった後のフィルム捲回体10の△R値が、必ずしも目的の数値とならないことが多い。このため、捲き上がったフィルムの△R値からフィードバックをかける方法が、△R値を最も調整しやすい。
フィルム捲回体10の幅は、例えば、略1100mm、略650mmとすることができる。また、幅が略1100mm、略650mmのフィルム捲回体10をセパレータマザーロールとし、これを60mmから300mmの範囲で、任意の幅にトリミング(スリット)してセパレータロールとしてもよい。
コア1の材質は、特に限定されないが、例えば、樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ABS樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ブタジエンゴム、ポリスチレン、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン樹脂などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの樹脂は単独、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。)や紙などが挙げられる。
コア1としては、寸法が変化しにくく、高い剛性を有する高強度コアが好ましい。高強度コアとしては、円筒状の基体が繊維強化樹脂によって形成されたものが挙げられる。基体としては、繊維強化樹脂層を具備するものが挙げられる。以下、高強度コアの一例について、その製造方法と共に説明する。
熱硬化性樹脂を熱硬化させた後にマンドレルを抜き、糸状ガラス繊維強化樹脂層の外面を切削や研削等によって平滑にすると、繊維強化樹脂製の円筒状の基体が出来上がる。なお、このように形成された基体では、内面がシート状のガラス繊維による繊維強化樹脂によって構成されているため、内周面の平滑性は、十分に確保されている。
上述のように形成された基体を金型内に配置して、基体の外周面に、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂から構成された表面層を形成して、高強度コアを完成させる。なお、表面層としては、他の樹脂や樹脂以外の他の材質としてもよいし、高強度コアとしての表面が繊維強化樹脂のままでよい場合は、表面層の形成を省略してもよい。
このようにして製造された高強度コアは、シート状ガラス繊維強化樹脂層及び糸状ガラス繊維強化樹脂層からなる繊維強化樹脂層を具備するものとなり、繊維強化樹脂によって堅固に保護されたものとなる。
主に、セパレータマザーロール用のコアとしては上記のような高強度コアを用いることができるが、セパレータマザーロールをトリミングしたセパレータロール用のコアとしては、押出成形などにより外側円筒部と内側円筒部と複数のリブとを備えたコアを用いることもできる。
コア1の外径d1が略6インチ以上であると、例えば全長4000m以上の多孔フィルム2をコア1に巻き付けて、効率よく多孔フィルム2を輸送および保管できる。多孔フィルム2の全長は10000m以下であることが好ましい。
フィルム捲回体10は、コア1の外径d1が165〜178mmである場合、多孔フィルムの巻き数が2000以上であることが好ましい。
また、コア1の外径d1が86〜96mmまたは165〜178mmである場合の巻き数を、それぞれ上記の範囲内にすると、フィルム捲回体10から巻き出した多孔フィルム2の物性(ガーレ、膜厚など)が、コア1に巻き付ける前と同じとなる。
コア1の上記の外径差が0.5mm以下であると、コア1に多孔フィルム2を巻き付けることに起因する多孔フィルム2の歪みが小さくなりやすく、フィルム捲回体10の外径がより均一なものとなる。しかし、上記外径差が0.1mm未満であるコア1は、入手しにくい。また、上記外径差が0.1mm未満であるコア1を用いても、フィルム捲回体10の外径が均一になる効果は向上しない。したがって、コア1の上記外径差は0.1mm以上であることが好ましい。
また、多孔フィルム2の厚みは、35μm以下であることが好ましく、より好ましくは25μm以下である。多孔フィルム2の厚みが35μm以下であると、例えば、多孔フィルム2をセパレータとして用いた蓄電デバイスにおいて、多孔フィルム2の厚みが大きくなり過ぎることによる抵抗増加を防ぐことができる。よって、多孔フィルム2をセパレータとして用いた蓄電デバイスにおいて、抵抗変化に占めるセパレータ起因の割合を少なくできる。
多孔フィルム2の幅方向の厚みの標準偏差は、多孔フィルム2の厚みを幅方向に任意の間隔を空けて測定した10箇所以上の厚みの実測値から求められる。
また、多孔フィルム2の空孔率は、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下である。多孔フィルム2の空孔率が70%以下であると、機械的強度を確保できるとともに、セパレータとして多孔フィルム2を用いた蓄電デバイスにおいて、短絡を効果的に防止できる。
多孔フィルム2の表面粗さは、以下のようにして求められる。
菱化システムズ社製の白色干渉計(Vertscan 3.0)を用い、対物レンズを×5倍の条件下で、多孔フィルム2の表面(一方の面)について、長さ方向(MD方向)1270μm、幅方向(TD方向)960μmの範囲の画像を採取する。採取した画像のMD方向、任意の2箇所について線分析を行うことにより、表面粗さ(Ra)が求められる。なお、多孔フィルム2の表面粗さは、多孔フィルム2の裏面(他方の面)について求めたものであってもよい。
ポリプロピレンの重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質として、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
また、ポリプロピレンの分子量分布は9〜13であることが好ましく、9.5〜13であることがより好ましい。分子量分布が上記範囲内であると、形状安定性をさらに高められ、例えば40℃環境下における収縮率などをより小さくすることができる。
ポリプロピレンの分子量分布は、ポリスチレンを標準物質として、GPCにより求めることができる。
多孔フィルム2に含まれるポリプロピレンが、重量平均分子量が50〜80万であって、分子量分布が9〜13である場合、ポリプロピレンのラメラ結晶の安定性が高いため、厚みムラの低減された多孔フィルム2となる。したがって、△Rの小さいフィルム捲回体10が得られやすい。
多孔フィルム2が、重量平均分子量が50〜80万のポリプロピレンと重量平均分子量が35〜40万のポリエチレンのうちの一方または両方を含むことで、巻き出した多孔フィルム2のたるみ量がより一層小さいものとなる。この理由は完全には究明できていないが、例えば、多孔フィルムとして低分子量のポリプロピレン多孔膜を用いた場合と比較して、多孔フィルムの剛性が向上し、多孔フィルムを巻き出すことに起因する歪みが抑制されるためであると推定される。
ポリエチレンの重量平均分子量は、ポリプロピレンの重量平均分子量と同様の方法で求めることができる。
図2は、多層フィルムからなる多孔フィルム2の一例を説明するための断面模式図である。図2に示す多孔フィルム2は、ポリプロピレン微多孔膜22、ポリエチレン微多孔膜21、ポリプロピレン微多孔膜22の順に積層された多層フィルムからなる。
特に、△Rを何らコントロールすることなしに全長2000m以上の多孔フィルムをコアに巻き重ねてセパレータロールを形成すると、得られたセパレータロールから巻き出した多孔フィルムのたるみ量が顕著に大きくなりやすい。
本実施形態のフィルム捲回体10では、多孔フィルム2の巻き取り方を工夫することにより、幅方向の最大外径D1と最小外径D2との差△Rを0.05〜1.2mmとすることが可能となる。
本実施形態のフィルム捲回体10を製造するには、まず、素材として用いられるフィルムロールを用意する。フィルムロールは、円筒形状のコアと、コアに巻き付けられた原反フィルムとからなる。原反フィルムは、延伸して多孔化することにより、フィルム捲回体10の多孔フィルム2となる素材で形成されている。
高温延伸後、高温延伸時の温度よりも5〜45℃高い温度で熱処理する。このことにより、多孔フィルム2が得られる。
以上の工程により、本実施形態のフィルム捲回体10が得られる。
次いで、低温延伸後の積層フィルムを、熱延伸ゾーンにて80℃以上、145℃以下の温度、100%以上、400%以下の倍率で一軸延伸した(高温延伸)。
その後、多孔フィルムを、表1に示す外径の円筒形状に形成されたコアの側面に、表1に示す巻き数で巻き付け、実施例1〜実施例10、比較例1および比較例2のフィルム捲回体を得た。なお、実施例1〜実施例10、比較例1および比較例2で使用したコアの幅方向の最大外径と最小外径との差は、いずれも0.1〜0.5mmの範囲内であった。
PPの分子量分布はいずれの実施例も9.5〜13の範囲内であり、比較例は全て9.3以下であった。
表1の多孔フィルムの層構造の欄における「PEP3層」は、ポリプロピレン微多孔膜とポリエチレン微多孔膜とポリプロピレン微多孔膜とがこの順に積層された3層構造の多孔フィルムであることを意味する。多孔フィルムの層構造の欄における「PP単層」は、2枚のポリプロピレン膜を積層して熱圧着することにより形成された単層構造のポリプロピレン多孔フィルムであることを意味する。
[膜厚測定]
長さ方向(MD方向)の長さが全幅にわたるテープ状の試験片を5枚用意した。5枚の試験片を重ね、測定点が25点になるように等間隔に、ファインプリューフ社製電気マイクロメーター(ミリトロン1240触針5mmφ(フラット面、針圧0.75N))を用いて厚みを測定し、その平均値を膜厚とした。
試料の幅方向両端部の両端面に沿って、型枠を用いて100mm×100mmの試験片を2枚採取した。そして、採取した2枚の各試験片の重量を0.1mg迄測定した。測定した重量から以下の式を用いて空孔率を算出した。結果は、少数第2位を四捨五入して少数第1位で算出した。
空孔率(%)=[1−{w/(L1×L2×t)×ρ}]×100
w:試験片の重量(g)
L1:試験片のたての長さ(cm)
L2:試験片のよこの長さ(cm)
t:試験片の厚み(cm)
ρ:試験片の密度(g/cm3)
原反ロールの原料として用いたポリエチレンおよびポリプロピレンの重量平均分子量および分子量分布は、Waters社製V200型ゲル浸透クロマトグラフを用いて、標準ポリスチレン換算によって求めた。カラムにはShodexAT−G+AT806MS(昭和電工社製)の2本を使用し、0.3wt/vol%に調製したオルトジクロロベンゼン中、145℃で測定を行った。検出器には、示差屈折計(RI)を用いた。
セパレータから50mm角のサンプル片を複数枚採取して積層し、5mm厚のサンプルとした。得られたサンプルに直径10mmの金属円柱を押し当て、ORIENTEC.RTC−1250Aにて、500Nのロードセルを用い、チャックロスヘッドスピード0.5mm/min.の条件にて圧縮方向の応力−ひずみ曲線を作製した。応力−ひずみ曲線の傾きが一定になった部分の傾きから、圧縮の弾性率を算出した。
表1に示す原反ロールおよびフィルム捲回体の外径および△Rは、以下の方法により求めた。
すなわち、ハマノ精機(株)製原反形状測定器を用い、幅方向(TD方向)に沿って全幅に亘って連続してロールの外径を測定した。具体的には、前記測定器の検出器であるリニアゲージをロール表面に接触させて専用のレール上を速度12.5mm/秒で走行させて測定を行った。リニアゲージからのデータを0.1秒間隔でデジタルレコーダーを用いてデジタルデータとして採取した。そして、測定した結果を用いて平均値を算出し、外径とした。また、測定結果を用いて幅方向の最大外径と最小外径との差△Rを算出した。
表1に示すように、原反ロールの△Rを1.2mm以下にすると、フィルム捲回体の△Rは、1.2mm以下になった。
表1に示すフィルム捲回体(セパレータマザーロール)から略100mm幅で2000m以上にトリミングしたセパレータロールから巻き出した多孔フィルムのたるみ量を、以下に示す方法により調べた。
2本の金属ロールを平行に間隔(ロール軸間隔:700mm)をあけて並べた。そして、多孔フィルムの長さ方向と2本の金属ロールの軸方向とを直交させて、2本の金属ロールを跨ぐように多孔フィルムを設置し、多孔フィルムの長さ方向両端を把持した。
その後、多孔フィルムに対して荷重を付与し、荷重を付与することにより生じるたるみ量をレーザー変位計で測定した。
そして、たるみ量が10mm以下のものを合格(○)、たるみ量が10mmを超えたものを不合格(×)と評価した。その評価結果を表1に示す。
また、フィルム幅が100mmに満たないものや、100mm以上300mm以下の多孔フィルムについても、同様に測定を行い、たるみ量としては、フィルム幅が100mmの場合の閾値である10mmを、フィルム幅で規格化した数値を用いた。
例えば、フィルム幅200mmの製品であれば、たるみ量が20mm以下のものを合格とし、フィルム幅300mmの製品であれば、たるみ量が30mm以下のものを合格とし、フィルム幅60mmの製品であれば、たるみ量が6mm以下のものを合格として評価した。
これに対し、幅方向の最大外径D1と最小外径D2との差△Rが1.2mmを超えている比較例1および比較例2のフィルム捲回体では、たるみ量の評価が(×)であった。
技術分野
[0001]
本発明は、フィルム捲回体に関する。
本願は、2017年7月3日に日本に出願された特願2017−130572号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
背景技術
[0002]
近年、リチウム二次電池などの蓄電デバイスは、携帯電話、ノート型パソコンなどの小型電子機器、電気自動車などにおける電力貯蔵用途に広く使用されている。リチウム二次電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、リチウム塩と非水溶媒とからなる非水電解液とを有している。
従来、リチウム二次電池のセパレータに使用されるフィルムロールとしては、特許文献1および特許文献2に記載のものがある。
[0003]
特許文献1には、多孔性ポリプロピレンフィルムロールから多孔性ポリプロピレンフィルムを巻出し、60〜100℃の温度にて、10〜120秒のアニール処理を行った後、再度巻取を行う多孔性ポリプロピレンフィルムロールの製造方法が開示されている。特許文献1に記載の製造方法により製造される多孔性ポリプロピレンフィルムロールから得られる多孔性ポリプロピレンフィルムは、平面性に優れる。
しかしながら、アニール処理を行う設備、工数が増す為、製造コストの面で不十分であった。
[0004]
特許文献2には、最大外径Dと最小外径dと捲回長Lの間に0.01≦(D2−d2)/L≦0.5の関係式が成り立つポリオレフィン製微多孔膜捲回物が開示されている。特許文献2に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物は、製膜時に特殊な、弾性変形可能な金属ロールを用いる事で、厚み安定性に優れた電池セパレータなどの製品を製造する際の作業性に優れる。
Claims (7)
- 円筒形状のコアと、
前記コアに巻き付けられ、蓄電デバイス用のセパレータとして用いられるポリオレフィン微多孔フィルムとからなるフィルム捲回体であって、
幅方向の最大外径と最小外径との差△Rが、0.05〜1.2mmであることを特徴とするフィルム捲回体。 - 前記ポリオレフィン微多孔フィルムが、ポリプロピレンとポリエチレンのうちの一方または両方を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム捲回体。
- 前記ポリオレフィン微多孔フィルムが、ポリプロピレン微多孔膜とポリエチレン微多孔膜とポリプロピレン微多孔膜とがこの順に積層された3層構造であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルム捲回体。
- 前記ポリオレフィン微多孔フィルムの圧縮弾性率が95MPa以上150MPa以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフィルム捲回体。
- 前記ポリオレフィン微多孔フィルムがポリプロピレンを含み、前記ポリプロピレンの重量平均分子量が50万以上であることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載のフィルム捲回体。
- 前記ポリオレフィン微多孔フィルムがポリプロピレンを含み、前記ポリプロピレンの分子量分布が9〜13であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のフィルム捲回体。
- 前記ポリオレフィン微多孔フィルムの全長が2000m以上である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のフィルム捲回体。
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