JPWO2018174015A1 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、円偏光板 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、円偏光板 Download PDF

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Abstract

本発明は、外光反射が抑制され、かつ、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制された、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、ならびに、位相差フィルムおよび円偏光板を提供する。本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板とを含み、有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、円偏光板が、偏光子と、位相差フィルムとを含み、位相差フィルムが、ポジティブAプレート、および、ポジティブCプレートを含み、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートが所定の要件を満たす。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、および、円偏光板に関する。
従来から、外光反射による悪影響を抑制するために、円偏光板が有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に使用されている。円偏光板としては、例えば、特許文献1に記載されるように、ポジティブAプレート、および、ポジティブCプレートを組み合わせた態様が開示されている。
特開2015−200861号公報
一方、近年、有機EL表示装置に代表される表示装置においては、視野角特性のより一層の向上が求められている。より具体的には、円偏光板を含む表示装置においては、外光反射のより一層の低減が求められている。
また、斜め方向からの視認時において、方位角を変えて視認した際に、色味(反射色味)の変化が小さいことも求められている。つまり、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制されることが求められている。
本発明者が、特許文献1に記載の円偏光板を含む有機EL表示装置の特性について検討を行ったところ、外光反射の抑制、および、斜め方向からの視認時の色味変化の抑制が昨今求められるレベルまで到達しておらず、更なる改良が必要であった。
本発明は、上記実情に鑑みて、外光反射が抑制され、かつ、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制された、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、表示装置に適用した際に、外光反射が抑制され、かつ、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制された、位相差フィルムおよび円偏光板を提供することも課題とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、所定の要件を満たす位相差フィルムを用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記課題を解決することができることを見出した。
(1) 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板と、を含む有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
円偏光板が、偏光子と、位相差フィルムとを含み、
位相差フィルムが、ポジティブAプレートと、ポジティブCプレートとを含み、
ポジティブAプレートが逆波長分散性を示し、
ポジティブAプレートが以下の要件1を満たし、
ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートが以下の要件2を満たす、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
要件1:0.65≦ReA(450)/ReA(550)≦0.78
要件2:{ReA(450)/ReA(550)−0.10}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.10}
ReA(450)およびReA(550)は、それぞれポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表し、
RthC(450)およびRthC(550)は、それぞれポジティブCプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける厚み方向のレタデーションを表す。
(2) ポジティブAプレートが、重合性基を有する液晶化合物を用いて形成され、
液晶化合物が、後述する式(I)で表される化合物である、(1)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(3) AおよびAの少なくとも一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環である、(2)に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(4) ポジティブAプレートが以下の要件1Aを満たす、(1)〜(3)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
要件1A:0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76
(5) ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートが以下の要件2Aを満たす、(1)〜(4)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
要件2A:{ReA(450)/ReA(550)−0.06}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.06}
(6) ポジティブAプレートのReA(550)が100〜180nmである、(1)〜(5)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(7) ポジティブCプレートが、逆波長分散性を示す、(1)〜(6)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
(8) ポジティブAプレートと、ポジティブCプレートとを含み、
ポジティブAプレートが逆波長分散性を示し、
ポジティブAプレートが以下の要件1を満たし、
ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートが以下の要件2を満たす、位相差フィルム。
要件1:0.65≦ReA(450)/ReA(550)≦0.78
要件2:{ReA(450)/ReA(550)−0.10}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.10}
ReA(450)およびReA(550)は、それぞれポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表し、
RthC(450)およびRthC(550)は、それぞれポジティブCプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける厚み方向のレタデーションを表す。
(9) ポジティブAプレートが、重合性基を有する液晶化合物を用いて形成され、
液晶化合物が、後述する式(I)で表される化合物である、(8)に記載の位相差フィルム。
(10) AおよびAの少なくとも一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環である、(9)に記載の位相差フィルム。
(11) ポジティブAプレートが以下の要件1Aを満たす、(8)〜(10)のいずれかに記載の位相差フィルム。
要件1A:0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76
(12) ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートが以下の要件2Aを満たす、(8)〜(11)のいずれかに記載の位相差フィルム。
要件2A:{ReA(450)/ReA(550)−0.06}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.06}
(13) ポジティブAプレートのReA(550)が100〜180nmである、(8)〜(12)のいずれかに記載の位相差フィルム。
(14) ポジティブCプレートが、逆波長分散性を示す、(8)〜(13)のいずれかに記載の位相差フィルム。
(15) 偏光子と、(8)〜(14)のいずれかに記載の位相差フィルムとを含む、円偏光板。
本発明によれば、外光反射が抑制され、かつ、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制された、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を提供することができる。
また、本発明によれば、外光反射が抑制され、かつ、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制された、位相差フィルムおよび円偏光板を提供することもできる。
本発明の位相差フィルムの断面図である。 本発明の円偏光板の断面図である。 本発明の円偏光板における、偏光子の吸収軸、および、ポジティブAプレートの面内遅相軸の関係を示す図である。 本発明の有機EL表示装置の断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。まず、本明細書で用いられる用語について説明する。
本発明において、Re(λ)およびRth(λ)は各々、波長λにおける面内のレタデーションおよび厚み方向のレタデーションを表す。例えば、Re(450)は、波長450nmにおける面内レタデーションを表す。特に記載がないときは、波長λは、550nmとする。
また、ReA(λ)およびRthA(λ)は、それぞれ、ポジティブAプレートの波長λnmにおける面内レタデーションおよび厚み方向のレタデーションを表す。また、ReC(λ)およびRthC(λ)は、それぞれ、ポジティブCプレートの波長λnmにおける面内レタデーションおよび厚み方向のレタデーションを表す。
本発明において、Re(λ)およびRth(λ)はAxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)において、波長λで測定した値である。AxoScanにて平均屈折率((nx+ny+nz)/3)と膜厚(d(μm))を入力することにより、
遅相軸方向(°)
Re(λ)=R0(λ)
Rth(λ)=((nx+ny)/2−nz)×d
が算出される。
なお、R0(λ)は、AxoScan OPMF−1で算出される数値として表示されるものであるが、Re(λ)を意味している。
本明細書において、屈折率nx、ny、および、nzは、アッベ屈折率(NAR−4T、アタゴ(株)製)を使用し、光源にナトリウムランプ(λ=589nm)を用いて測定する。また、波長依存性を測定する場合は、多波長アッベ屈折計DR−M2(アタゴ(株)製)にて、干渉フィルタとの組み合わせで測定できる。
また、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、および、各種光学フィルムのカタログの値を使用できる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、および、ポリスチレン(1.59)。
また、本明細書において、Nzファクターとは、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で与えられる値である。
なお、本明細書では、「可視光」とは、380〜800nmのことをいう。
また、本明細書において、角度(例えば「90°」などの角度)、およびその関係(例えば「直交」、「平行」、および「45°で交差」など)については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、厳密な角度±10°の範囲内であることなどを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において、Aプレートは以下のように定義される。
Aプレートは、ポジティブAプレート(正のAプレート)とネガティブAプレート(負のAプレート)との2種があり、フィルム面内の遅相軸方向(面内での屈折率が最大となる方向)の屈折率をnx、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnzとしたとき、ポジティブAプレートは式(A1)の関係を満たすものであり、ネガティブAプレートは式(A2)の関係を満たすものである。なお、ポジティブAプレートはRthが正の値を示し、ネガティブAプレートはRthが負の値を示す。
式(A1) nx>ny≒nz
式(A2) ny<nx≒nz
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。「実質的に同一」とは、例えば、(ny−nz)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「ny≒nz」に含まれ、(nx−nz)×dが、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「nx≒nz」に含まれる。
Cプレートは、ポジティブCプレート(正のCプレート)とネガティブCプレート(負のCプレート)との2種があり、ポジティブCプレートは式(C1)の関係を満たすものであり、ネガティブCプレートは式(C2)の関係を満たすものである。なお、ポジティブCプレートはRthが負の値を示し、ネガティブCプレートはRthが正の値を示す。
式(C1) nz>nx≒ny
式(C2) nz<nx≒ny
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。「実質的に同一」とは、例えば、(nx−ny)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、0〜10nm、好ましくは0〜5nmの場合も「nx≒ny」に含まれる。
本明細書において、偏光子の「吸収軸」は、吸光度の最も高い方向を意味する。「透過軸」は、「吸収軸」と90°の角度をなす方向を意味する。
本明細書において、ポジティブAプレートの「遅相軸」は、面内において屈折率が最大となる方向を意味する。
本明細書において表記される二価の基(例えば、−O−CO−)の結合方向は特に制限されず、例えば、後述する式(I)中のDが−O−CO−である場合、Ar側に結合している位置を*1、G側に結合している位置を*2とすると、Dは*1−O−CO−*2であってもよく、*1−CO−O−*2であってもよい。
以下に、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置(有機EL表示装置)、位相差フィルム、および、円偏光板について図面を参照して説明する。
なお、以下では、位相差フィルム、円偏光板、および、有機EL表示装置の順に説明する。
<位相差フィルム>
本発明の位相差フィルムについて図面を参照して説明する。図1に、本発明の位相差フィルムの断面図を示す。なお、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係および位置関係などは必ずしもこの態様に限定されない。
位相差フィルム10は、ポジティブAプレート12と、ポジティブCプレート14とを含む。なお、ポジティブAプレート12およびポジティブCプレート14は、それぞれ単層構造であることが好ましい。
以下、位相差フィルム10に含まれる各部材について詳述する。
(ポジティブAプレート)
ポジティブAプレートは、以下の要件1を満たす。
要件1:0.65≦ReA(450)/ReA(550)≦0.78
ReA(450)およびReA(550)は、それぞれポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表す。
要件1では、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションであるReA(550)に対する、ポジティブAプレートの波長450nmにおける面内レタデーションであるReA(450)の比の範囲を表す。従来技術では、ReA(450)/ReA(550)は0.80以上の場合が多く、本発明ではReA(450)/ReA(550)を以下の範囲に調整することにより、所望の効果が得られることを知見している。
なかでも、有機EL表示装置の外光反射、および/または、斜め方向から視認した際の色味変化がより抑制される点(以後、単に「本発明の効果がより優れる点」とも称する)で、ポジティブAプレートは以下の要件1Aを満たすことが好ましい。
要件1A:0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76
ポジティブAプレートは、逆波長分散性を示す。なお、上記逆波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
ポジティブAプレートが逆波長分散性を示すとは、ポジティブAプレートの面内レタデーションが逆波長分散性を示すことを意味する。つまり、ポジティブAプレートの面内レタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて大きくなることを意味する。言い換えると、後述するReA(450)/ReA(550)、ReA(500)/ReA(550)、ReA(600)/ReA(550)、および、ReA(650)/ReA(550)は、以下の関係Xを満たす。
関係X:{ReA(450)/ReA(550)}<{ReA(500)/ReA(550)}<{ReA(600)/ReA(550)}<{ReA(650)/ReA(550)}
ポジティブAプレートの面内レタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、ポジティブAプレートのReA(500)/ReA(550)は、0.83〜0.99であることが好ましく、0.89〜0.97であることがより好ましい。上記ReA(500)/ReA(550)は、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションであるReA(550)に対する、ポジティブAプレートの波長500nmにおける面内レタデーションであるReA(500)の比を表す。
また、ポジティブAプレートのReA(600)/ReA(550)は、1.01〜1.12であることが好ましく、1.01〜1.08であることがより好ましい。上記ReA(600)/ReA(550)は、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションであるReA(550)に対する、ポジティブAプレートの波長600nmにおける面内レタデーションであるReA(600)の比を表す。
また、ポジティブAプレートのReA(650)/ReA(550)は、1.03〜1.16であることが好ましく、1.04〜1.10であることがより好ましい。上記ReA(650)/ReA(550)は、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションであるReA(550)に対する、ポジティブAプレートの波長650nmにおける面内レタデーションであるReA(650)の比を表す。
ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReA(550)は、本発明の効果がより優れる点で、100〜180nmが好ましく、120〜160nmがより好ましく、130〜150nmがさらに好ましく、130〜140nmが特に好ましい。
ポジティブAプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthA(550)は、本発明の効果がより優れる点で、50〜90nmが好ましく、60〜180nmがより好ましく、65〜75nmがさらに好ましく、65〜70nmが特に好ましい。
ポジティブAプレートの厚みは特に制限されず、面内レタデーションが所定の範囲となるように調整されるが、位相差フィルムの薄型化の点から、10μm以下が好ましく、0.5〜8.0μmがより好ましく、0.5〜6.0μmがさらに好ましい。
なお、本明細書において、ポジティブAプレートの厚みとは、ポジティブAプレートの平均厚みを意図する。上記平均厚みは、ネガティブAプレートの任意の5点以上の厚みを測定して、それらを算術平均して求める。
ポジティブAプレートは、液晶化合物を用いて形成される層であることが好ましい。ただし、上述した面内レタデーションなど所定の特性を満たせば、他の材料で構成されていてもよい。例えば、ポリマーフィルム(特に、延伸処理が施されたポリマーフィルム)から形成されていてもよい。
なお、従来、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル(有機EL表示パネル)は剛直な平面型が主流であった。しかし、近年、折り畳みが可能なフレキシブルな有機EL表示パネルが提案されている。このようなフレキシブルな有機EL表示パネルに用いる円偏光板としては、それ自体がフレキシブル性に優れることが求められる。この観点からは、液晶化合物を用いて形成されたポジティブAプレートであれば、ポリマーフィルムよりもフレキシブル性に優れるため、フレキシブルな有機EL表示パネルに好適に適用できる。
また、後段で詳述するポジティブCプレートも、上記理由から、液晶化合物を用いて形成されたポジティブCプレートであることが好ましい。
つまり、液晶化合物を用いて形成されたポジティブAプレートおよび液晶化合物を用いて形成されたポジティブCプレートを含む位相差フィルム(または、円偏光板)であれば、フレキシブルな有機EL表示パネルにより好適に適用できる。
液晶化合物の種類は特に制限されないが、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物。ディスコティック液晶化合物)とに分類できる。さらにそれぞれ低分子タイプと高分子タイプとがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。なお、2種以上の棒状液晶化合物、2種以上の円盤状液晶化合物、または、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いてもよい。
ポジティブAプレートは、光学特性の温度変化および湿度変化を小さくできることから、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)を用いて形成することがより好ましい。液晶化合物は2種類以上の混合物でもよく、その場合、少なくとも1つが2以上の重合性基を有していることが好ましい。
つまり、ポジティブAプレートは、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
上記重合性基の種類は特に制限されず、ラジカル重合またはカチオン重合が可能な重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、公知のラジカル重合性基を用いることができ、アクリロイル基またはメタアクリロイル基が好ましい。
カチオン重合性基としては、公知のカチオン重合性基を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、および、ビニルオキシ基などが挙げられる。なかでも、脂環式エーテル基またはビニルオキシ基が好ましく、エポキシ基、オキセタニル基、または、ビニルオキシ基がより好ましい。
特に、好ましい重合性基の例としては下記が挙げられる。
なかでも、ポジティブAプレートを形成する際に用いられる液晶化合物としては、式(I)で表される化合物が好ましい。
式(I) L−SP−A−D−G−D−Ar−D−G−D−A−SP−L
上記式(I)中、D、D、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、上記式(I)中、GおよびGは、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表し、脂環式炭化水素基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−または−NH−で置換されていてもよい。
また、上記式(I)中、AおよびAは、それぞれ独立に、単結合、炭素数6以上の芳香環、または、炭素数6以上のシクロアルキレン環を表す。
また、上記式(I)中、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
また、上記式(I)中、LおよびLは、それぞれ独立に1価の有機基(例えば、アルキル基、または、重合性基)を表す。
なお、Arが後述する式(Ar−1)、式(Ar−2)、式(Ar−4)、または、式(Ar−5)で表される基である場合、LおよびLの少なくとも一方は重合性基を表す。また、Arが、後述する式(Ar−3)で表される基である場合は、LおよびLならびに下記式(Ar−3)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
上記式(I)中、GおよびGが示す炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基としては、5員環または6員環が好ましい。また、脂環式炭化水素基は、飽和脂環式炭化水素基でも不飽和脂環式炭化水素基でもよいが、飽和脂環式炭化水素基が好ましい。GおよびGで表される2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、特開2012−21068号公報の段落0078の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
上記式(I)中、AおよびAが示す炭素数6以上の芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、および、フェナンスロリン環などの芳香族炭化水素環;フラン環、ピロール環、チオフェン環、ピリジン環、チアゾール環、および、ベンゾチアゾール環などの芳香族複素環;が挙げられる。なかでも、ベンゼン環(例えば、1,4−フェニル基など)が好ましい。
また、上記式(I)中、AおよびAが示す炭素数6以上のシクロアルキレン環としては、例えば、シクロヘキサン環、および、シクロヘキセン環などが挙げられ、なかでも、シクロヘキサン環(例えば、シクロヘキサン−1,4−ジイル基など)が好ましい。
上記式(I)中、SPおよびSPが示す炭素数1〜14の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、または、ブチレン基が好ましい。
上記式(I)中、LおよびLで表される重合性基は、特に制限されないが、ラジカル重合性基(ラジカル重合可能な基)またはカチオン重合性基(カチオン重合可能な基)が好ましい。
ラジカル重合性基の好適範囲は、上述の通りである。
一方、上記式(I)中、Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。なお、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)中、*1はDとの結合位置を表し、*2はDとの結合位置を表す。
ここで、上記式(Ar−1)中、Qは、NまたはCHを表し、Qは、−S−、−O−、または、−N(R)−を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、Yは、置換基を有してもよい、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。
が示す炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられる。
が示す炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、および、ナフチル基などのアリール基が挙げられる。
が示す炭素数3〜12の芳香族複素環基としては、例えば、チエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピリジル基、および、ベンゾフリル基などのヘテロアリール基が挙げられる。なお、芳香族複素環基には、ベンゼン環と芳香族複素環とが縮合した基も含まれる。
また、Yが有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アルキルオキシカルボニル基、シアノ基、および、ハロゲン原子などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜18の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、および、シクロヘキシル基)がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましく、メチル基またはエチル基が特に好ましい。
アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜18のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、および、メトキシエトキシ基)がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基がさらに好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が特に好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、および、ヨウ素原子などが挙げられ、フッ素原子、または、塩素原子が好ましい。
また、上記式(Ar−1)〜(Ar−5)中、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR、または、−SRを表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、ZおよびZは、互いに結合して環を形成してもよい。環は、脂環式、複素環、および、芳香環のいずれであってもよく、芳香環であることが好ましい。なお、形成される環には、置換基が置換していてもよい。
炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ペンチル基(1,1−ジメチルプロピル基)、tert−ブチル基、または、1,1−ジメチル−3,3−ジメチル−ブチル基がさらに好ましく、メチル基、エチル基、または、tert−ブチル基が特に好ましい。
炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、メチルシクロヘキシル基、および、エチルシクロヘキシル基などの単環式飽和炭化水素基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロオクタジエニル基、および、シクロデカジエン基などの単環式不飽和炭化水素基;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル基、および、アダマンチル基などの多環式飽和炭化水素基;が挙げられる。
炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、ナフチル基、および、ビフェニル基などが挙げられ、炭素数6〜12のアリール基(特にフェニル基)が好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、および、ヨウ素原子などが挙げられ、フッ素原子、塩素原子、または、臭素原子が好ましい。
一方、R〜Rが示す炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられる。
また、上記式(Ar−2)および(Ar−3)中、AおよびAは、それぞれ独立に、−O−、−N(R)−、−S−、および、−CO−からなる群から選択される基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。
が示す置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−2)中、Xは、水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。
また、Xが示す第14族〜第16族の非金属原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、置換基を有する窒素原子、置換基を有する炭素原子が挙げられ、置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−3)中、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、上記式(Ar−3)中、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
また、上記式(Ar−3)中、LおよびLは、それぞれ独立に1価の有機基(例えば、アルキル基、または、重合性基)を表し、上述したように、LおよびLならびに上記式(I)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
また、上記式(Ar−4)〜(Ar−5)中、Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
また、上記式(Ar−4)〜(Ar−5)中、Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選択される少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
ここで、AxおよびAyにおける芳香環は、置換基を有していてもよく、AxとAyとが結合して環を形成していてもよい。
また、Qは、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
AxおよびAyとしては、国際公開第2014/010325号パンフレットの段落0039〜0095に記載されたものが挙げられる。
また、Qが示す炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられ、置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、AおよびAの少なくとも一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環であることが好ましく、AおよびAの一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環であることがより好ましい。
ポジティブAプレートの形成方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
なかでも、面内レタデーションの制御がしやすい点から、重合性基を有する液晶化合物(以後、単に「重合性液晶化合物」とも称する)を含むポジティブAプレート形成用組成物(以後、単に「組成物」とも称する)を塗布して塗膜を形成し、塗膜に配向処理を施して重合性液晶化合物を配向させ、得られた塗膜に対して硬化処理(紫外線の照射(光照射処理)または加熱処理)を施して、ポジティブAプレートを形成する方法が好ましい。
以下、上記方法の手順について詳述する。
まず、支持体上に、組成物を塗布して塗膜を形成し、塗膜に配向処理を施して重合性液晶化合物を配向させる。
使用される組成物は、重合性液晶化合物を含む。重合性液晶化合物の定義は、上述した通りである。
組成物中における重合性液晶化合物の含有量は特に制限されないが、ポジティブAプレートの面内レタデーションの制御がしやすい点から、組成物中の全固形分に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、99質量%以下の場合が多い。
なお、組成物中の全固形分には、溶媒は含まれない。
上記組成物には、上述した重合性液晶化合物以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、組成物には、重合性基を有さない液晶化合物が含まれていてもよい。重合性基を有さない液晶化合物としては、例えば、式(I)中のLおよびLがいずれも重合性基以外の基である液晶化合物が挙げられる。
また、組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて選択され、例えば、熱重合開始剤、および、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤としては、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、および、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。
組成物中における重合開始剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜20質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
また、組成物には、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。なかでも、多官能性ラジカル重合性モノマーが好ましい。また、重合性モノマーとしては、上記の重合性基を有する液晶化合物と共重合性のモノマーが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報中の段落0018〜0020に記載の重合性モノマーが挙げられる。
組成物中における重合性モノマーの含有量は、重合性液晶化合物の全質量に対して、1〜50質量%が好ましく、2〜30質量%がより好ましい。
また、組成物には、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。例えば、特開2001−330725号公報中の段落0028〜0056に記載の化合物、および、特願2003−295212号明細書中の段落0069〜0126に記載の化合物が挙げられる。
また、組成物には、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒としては、アミド(例:N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例:ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例:ピリジン)、炭化水素(例:ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例:クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例:アセトン、メチルエチルケトン)、および、エーテル(例:テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。なお、2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
また、組成物には、垂直配向剤、および、水平配向剤などの各種配向制御剤が含まれていてもよい。これらの配向制御剤は、界面側において液晶化合物を水平または垂直に配向制御可能な化合物である。
さらに、組成物には、上記成分以外に、密着改良剤、可塑剤、および、ポリマーなどが含まれていてもよい。
使用される支持体は、組成物を塗布するための基材として機能を有する部材である。支持体は、組成物を塗布および硬化させた後に剥離される仮支持体であってもよい。
支持体(仮支持体)としては、プラスチックフィルムの他、ガラス基板を用いてもよい。プラスチックフィルムを構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース誘導体、シリコーン樹脂、および、ポリビニルアルコール(PVA)などが挙げられる。
支持体の厚みは、5〜1000μm程度であればよく、10〜250μmが好ましく、15〜90μmがより好ましい。
なお、必要に応じて、支持体上には、配向膜を配置してもよい。
配向膜は、一般的には、ポリマーを主成分とする。配向膜用ポリマーとしては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手できる。利用されるポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリイミド、または、その誘導体が好ましい。
なお、配向膜には、公知のラビング処理が施されることが好ましい。
配向膜の厚みは、0.01〜10μmが好ましく、0.01〜1μmがより好ましい。
また、配向膜としては、いわゆる光配向膜を用いてもよい。光配向膜とは、光配向性の素材に偏光または非偏光を照射して形成した膜である。光配向性の素材としては、例えば、アゾベンゼン基またはシンナメート基を有するポリマーが挙げられる。
組成物の塗布方法としては、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、および、ワイヤーバー法などが挙げられる。いずれの方法で塗布する場合においても、単層塗布が好ましい。
支持体上に形成された塗膜に、配向処理を施して、塗膜中の重合性液晶化合物を配向させる。
配向処理は、室温により塗膜を乾燥させる、または、塗膜を加熱することにより行うことができる。配向処理で形成される液晶相は、サーモトロピック性液晶化合物の場合、一般に温度または圧力の変化により転移させることができる。リオトロピック性液晶化合物の場合には、溶媒量などの組成比によっても転移させることができる。
なお、塗膜を加熱する場合の条件は特に制限されないが、加熱温度としては50〜150℃が好ましく、加熱時間としては10秒間〜5分間が好ましい。
次に、重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して硬化処理を施す。
重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して実施される硬化処理の方法は特に制限されず、例えば、光照射処理および加熱処理が挙げられる。なかでも、製造適性の点から、光照射処理が好ましく、紫外線照射処理がより好ましい。
光照射処理の照射条件は特に制限されないが、50〜1000mJ/cm2の照射量が好ましい。
(ポジティブCプレート)
ポジティブCプレートは、上記ポジティブAプレートとの間で、以下の要件2を満たす。
要件2:{ReA(450)/ReA(550)−0.10}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.10}
ReA(450)およびReA(550)は、それぞれポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表し、
RthC(450)およびRthC(550)は、それぞれポジティブCプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける厚み方向のレタデーションを表す。
上記要件2は、ポジティブCプレートのRthC(450)/RthC(550)が、ReA(450)/ReA(550)±0.10の範囲にあることを表す。この要件を満たすことにより、所望の効果(特に、色味変化の抑制)が得られる。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、ポジティブCプレートおよびポジティブAプレートは以下の要件2Aを満たすことが好ましい。
要件2A:{ReA(450)/ReA(550)−0.06}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.06}
上記要件2は、ポジティブCプレートのRthC(450)/RthC(550)が、ReA(450)/ReA(550)±0.06の範囲にあることを表す。
ポジティブCプレートのRthC(450)/RthC(550)は特に制限されず、0.65以上1.00未満である場合が多い。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、ポジティブCプレートは以下の要件3を満たすことが好ましい。
要件3:0.67≦RthC(450)/RthC(550)≦0.80
ポジティブCプレートは、本発明の効果がより優れる点で、逆波長分散性を示すことが好ましい。なお、上記逆波長分散性は、可視光域において示されることが好ましい。
ポジティブCプレートが逆波長分散性を示すとは、ポジティブCプレートの厚み方向のレタデーションが逆波長分散性を示すことを意味する。つまり、ポジティブCプレートの厚み方向のレタデーションが、測定波長が大きくなるにつれて大きくなることを意味する。言い換えると、後述するRthC(450)/RthC(550)、RthC(500)/RthC(550)、RthC(600)/RthC(550)、および、RthC(650)/RthC(550)は、以下の関係Yを満たす。
関係Y:{RthC(450)/RthC(550)}<{RthC(500)/RthC(550)}<{RthC(600)/RthC(550)}<{RthC(650)/RthC(550)}
ポジティブCプレートの厚み方向のレタデーションを適切に逆波長分散性とするためには、具体的には、ポジティブCプレートのRthC(450)/RthC(550)は、0.63〜0.90であることが好ましく、0.67〜0.80であることがより好ましい。上記RthC(450)/RthC(550)は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの波長450nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(450)の比を表す。
また、ポジティブCプレートのRthC(500)/RthC(550)は、0.83〜0.99であることが好ましく、0.89〜0.97であることがより好ましい。上記RthC(500)/RthC(550)は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの波長500nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(500)の比を表す。
また、ポジティブCプレートのRthC(600)/RthC(550)は、1.01〜1.10であることが好ましく、1.01〜1.06であることがより好ましい。上記RthC(600)/RthC(550)は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの波長600nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(600)の比を表す。
また、ポジティブCプレートのRthC(650)/RthC(550)は、1.03〜1.16であることが好ましく、1.04〜1.10であることがより好ましい。上記RthC(650)/RthC(550)は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの波長650nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(650)の比を表す。
ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションであるRthC(550)は特に制限されないが、本発明の効果がよりすぐれる点で、−90〜−50nmが好ましく、−80〜−60nmがより好ましく、−75〜−65nmがさらに好ましい。
ポジティブCプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReC(550)は、本発明の効果がより優れる点で、0〜10nmが好ましく、0〜5nmがより好ましい。
ポジティブCプレートの厚みは特に制限されず、上記要件2を満たす所定の範囲となるように調整されるが、位相差フィルムの薄型化の点から、6μm以下が好ましく、0.5〜5.0μmがより好ましく、1〜3.0μmがさらに好ましい。
なお、本明細書において、ポジティブCプレートの厚みとは、ポジティブCプレートの平均厚みを意図する。上記厚みは、ポジティブCプレートの任意の5点以上の厚みを測定して、それらを算術平均して求める。
ポジティブCプレートを構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述したポジティブAプレートで述べた態様が挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、ポジティブCプレートは、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合などによって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。なかでも、ポジティブCプレートは、ポジティブAプレートと同様に、式(I)で表される化合物を用いて形成されることが好ましい。
ポジティブCプレートの形成方法は特に制限されず、公知の方法が採用でき、例えば、上述したポジティブAプレートを形成する方法が挙げられる。
なお、ポジティブAプレートが液晶化合物を含む組成物Aを用いて形成され、ポジティブCプレートも液晶化合物を含む組成物Cを用いて形成される場合、組成物A中に含まれる液晶化合物と組成物C中に含まれる液晶化合物とは同一の種類であることが好ましい。
(その他の層)
上記位相差フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、ポジティブAプレート、および、ポジティブCプレート以外の他の層を含んでいてもよい。
例えば、位相差フィルムは、液晶化合物の配向方向を規定する機能を有する配向膜を含んでいてもよい。配向膜の配置位置は特に制限されないが、例えば、ポジティブAプレートとポジティブCプレートとの間が挙げられる。
配向膜を構成する材料、および、配向膜の厚みは、上述した通りである。
また、位相差フィルムは、各層間を接着するための接着層または粘着層を含んでいてもよい。
また、位相差フィルムは、支持体を含んでいてもよい。支持体としては、いわゆる透明支持体が好ましい。
また、透明支持体としては、公知の透明支持体が挙げられる。また、透明支持体を形成する材料としては、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系ポリマー(以下、セルロースアシレートという)、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン(株)製のゼオネックスおよびゼオノア、ならびに、JSR(株)製のアートンなど)、(メタ)アクリル系樹脂、および、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
位相差フィルムの製造方法は特に制限されず、例えば、それぞれ用意したポジティブAプレート、および、ポジティブCプレートを接着剤または粘着剤を介して貼り合わせる方法が挙げられる。
上記位相差フィルムは、種々の用途に適用でき、特に、反射防止用途に好適に適用できる。より具体的には、有機EL表示装置などの表示装置の反射防止用途に好適に適用できる。
<円偏光板>
本発明の円偏光板について図面を参照して説明する。図2に、本発明の円偏光板の断面図を示す。
円偏光板16は、偏光子18と、ポジティブAプレート12と、ポジティブCプレート14とをこの順で含む。なお、図2においては、円偏光板は、偏光子、ポジティブAプレート、および、ポジティブCプレートの順に配置されているが、この態様に限定されず、例えば、偏光子、ポジティブCプレート、および、ポジティブAプレートの順に配置されていてもよい。
また、図3において、偏光子18の吸収軸、および、ポジティブAプレート12の面内遅相軸の関係を示す。図3中、偏光子18中の矢印は吸収軸の方向を表し、ポジティブAプレート12中の矢印は層中の面内遅相軸の方向を表す。なお、図3中においては、ポジティブCプレート14の記載は省略する。
以下、円偏光板16に含まれる各部材について詳述する。
まず、円偏光板16に含まれるポジティブAプレート12およびポジティブCプレート14の態様は、上述した通りである。
(偏光子)
偏光子は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材(直線偏光子)であればよく、例えば、吸収型偏光子が挙げられる。
吸収型偏光子としては、例えば、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、および、ポリエン系偏光子が挙げられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子とがあり、いずれも適用できる。なかでも、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
また、基材上にポリビニルアルコール層を形成した積層フィルムの状態で延伸および染色を施すことで偏光子を得る方法として、特許第5048120号公報、特許第5143918号公報、特許第5048120号公報、特許第4691205号公報、特許第4751481号公報、および、特許第4751486号公報に記載の方法が挙げられ、これらの偏光子に関する公知の技術も好ましく利用できる。
なかでも、取り扱い性の点から、偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂(−CH−CHOH−を繰り返し単位として含むポリマー、特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。)を含む偏光子であることが好ましい。
偏光子の厚みは特に制限されないが、取り扱い性に優れると共に、光学特性にも優れる点より、35μm以下が好ましく、3〜25μmがより好ましく、4〜15μmがさらに好ましい。上記厚みであれば、画像表示装置の薄型化にも対応可能となる。
図3に示す、偏光子18の吸収軸とポジティブAプレート12の面内遅相軸とのなす角度θは、本発明の効果がより優れる点で、45±10°が好ましい。つまり、上記角度θは、35〜55°が好ましい。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、偏光子18の吸収軸とポジティブAプレート12の面内遅相軸とのなす角度θは、40〜50°がより好ましく、42〜48°がさらに好ましい。
なお、上記角度とは、偏光子18表面の法線方向から視認した際の、偏光子18の吸収軸とポジティブAプレート12の面内遅相軸とのなす角度を意図する。
(その他の層)
上記円偏光板16は、本発明の効果を損なわない範囲で、偏光子18、ポジティブAプレート12、および、ポジティブCプレート14以外の他の層を含んでいてもよい。
例えば、円偏光板16は、液晶化合物の配向方向を規定する機能を有する配向膜を含んでいてもよい。配向膜の配置位置は特に制限されないが、例えば、ポジティブAプレート12とポジティブCプレート14との間が挙げられる。
配向膜を構成する材料、および、配向膜の厚みは、上述した通りである。
また、円偏光板16は、各層間を接着するための接着層または粘着層を含んでいてもよい。
さらに、偏光子の表面上には、偏光子保護フィルムが配置されていてもよい。
偏光子保護フィルムの構成は特に制限されず、例えば、透明支持体またはハードコート層であってもよく、透明支持体とハードコート層との積層体であってもよい。
ハードコート層としては、公知の層を使用でき、例えば、上述した多官能モノマーを重合硬化して得られる層であってもよい。
また、透明支持体としては、公知の透明支持体が挙げられる。また、透明支持体を形成する材料としては、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系ポリマー(以下、セルロースアシレートという)、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン(株)製のゼオネックスおよびゼオノア、ならびに、JSR(株)製のアートンなど)、(メタ)アクリル系樹脂、および、ポリエステル系樹脂が挙げられる。
偏光子保護フィルムの厚みは特に限定されないが、円偏光板の厚みを薄くできる点から、40μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましい。
円偏光板の製造方法は特に制限されず、例えば、それぞれ用意した偏光子、ポジティブAプレート、および、ポジティブCプレートを接着剤または粘着剤を介して貼り合わせる方法が挙げられる。
上記円偏光板は、種々の用途に適用でき、特に、反射防止用途に好適に適用できる。より具体的には、有機EL表示装置などの表示装置の反射防止用途に好適に適用できる。
<有機EL表示装置>
本発明の有機EL表示装置について図面を参照して説明する。図4に、本発明の有機EL表示装置の断面図を示す。
有機EL表示装置20は、偏光子18と、ポジティブAプレート12と、ポジティブCプレート14と、有機EL表示パネル22とをこの順で有する。なお、図4に示すように、円偏光板16中の偏光子18が視認側に配置される。
有機EL表示パネル22は、電極間(陰極および陽極間)に有機発光層(有機エレクトロルミネッセンス層)を挟持してなる有機EL素子を用いて構成された表示パネルである。
有機EL表示パネル22の構成は特に制限されず、公知の構成が採用される。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、および、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(配向膜P−1の形成)
下記の配向膜P−1形成用塗布液をスピンコート法によってガラス基板上に塗布し、配向膜P−1形成用塗布液が塗布されたガラス基板を100℃の温風で120秒間乾燥し、配向膜P−1を形成した。
───────────────────────────────
配向膜P−1形成用塗布液
───────────────────────────────
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA203) 2.0質量部
水 98.0質量部
───────────────────────────────
(ポジティブAプレートA−1の形成)
配向膜P−1をラビング法により配向処理したのち、下記の組成物A−1を、スピンコート法によって配向膜P−1上に塗布した。配向膜P−1上に形成された塗膜をホットプレート上で180℃に加熱し、その後、140℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブAプレートA−1を含むフィルムA−1を作製した。ポジティブAプレートA−1の厚みは、表1に示す。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−1
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 90.00質量部
・液晶化合物L−2 5.00質量部
・液晶化合物L−3 5.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−1
液晶化合物L−2
液晶化合物L−3
重合開始剤PI−1
レベリング剤T−1
(ポジティブCプレートC−1の形成)
下記の組成物C−1を、スピンコート法によって配向膜P−1上に塗布した。配向膜P−1上に形成された塗膜をホットプレート上で180℃に加熱し、その後、130℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブCプレートC−1を含むフィルムC−1を作製した。ポジティブCプレートC−1の厚みは、表1に示す。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−1
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 90.00質量部
・液晶化合物L−2 5.00質量部
・液晶化合物L−3 5.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
レベリング剤T−2
レベリング剤T−3
化合物L−4
化合物L−5
(円偏光板1の形成)
支持体であるTD80UL(富士フイルム社製)の表面を、アルカリ鹸化処理した。具体的には、上記支持体を1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に55℃で2分間浸漬し、取り出した支持体を室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。その後、再度、得られた支持体を室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。
続いて、ヨウ素水溶液中で厚み80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムを連続して5倍に延伸し、延伸後のフィルムを乾燥して、厚み20μmの偏光子を得た。
得られた偏光子と、アルカリ鹸化処理が施された支持体(TD80UL)とを貼りあわせ、片側に偏光子が露出した偏光板を得た。
次に、偏光子の吸収軸とポジティブAプレートA−1の遅相軸が45°となるように、偏光板中の偏光子とフィルムA−1中のポジティブAプレートA−1とを粘着剤を介して貼り合せ、続いてガラス基板を剥離し、ポジティブAプレートA−1のみを偏光子上に転写した。
続いて、同様の手順に従って、ポジティブCプレートC−1をポジティブAプレートA−1上に転写し、円偏光板1を作製した。
<実施例2>
(支持体の鹸化)
支持体として、市販されているトリアセチルセルロースフィルム「Z−TAC」(富士フイルム社製)を用いた。支持体を温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、支持体表面温度を40℃に昇温した。その後、支持体の片面に下記に示すアルカリ溶液をバーコーターを用いて塗布量14ml/mで塗布し、110℃に加熱し、さらに、(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、支持体表面上に純水を3ml/m塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗およびエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して支持体を乾燥し、アルカリ鹸化処理した支持体を作製した。
─────────────────────────────────
アルカリ溶液
─────────────────────────────────
水酸化カリウム 4.70質量部
水 15.80質量部
イソプロパノール 63.70質量部
界面活性剤
SF−1:C1429O(CHCHO)OH 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
─────────────────────────────────
(配向膜P−2の形成)
下記の配向膜P−2形成用塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に上記アルカリ鹸化処理した支持体上に塗布した。塗膜が形成された支持体を60℃の温風で60秒間、さらに100℃の温風で120秒間乾燥し、配向膜P−2を形成した。
─────────────────────────────────
配向膜P−2形成用塗布液
─────────────────────────────────
下記変性ポリビニルアルコール 2.40質量部
イソプロピルアルコール 1.60質量部
メタノール 36.00質量部
水 60.00質量部
─────────────────────────────────
(ポジティブAプレートA−2の形成)
配向膜P−2をラビング法により配向処理したのち、下記の組成物A−2を、ワイヤーバーによって配向膜P−2上に塗布した。配向膜P−2上に形成された塗膜をホットプレート上で140℃に加熱し、その後、60℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブAプレートA−2を含むフィルムA−2を作製した。ポジティブAプレートA−2の厚みは、表1に示す。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−2
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−6 100.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・メチルエチルケトン 302.10質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−6
(配向膜P−2の形成)
配向膜P−2形成用塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に支持体(TD80UL(富士フイルム社製))上に塗布した。塗膜が形成されたTD80ULを60℃の温風で60秒間、さらに100℃の温風で120秒間乾燥し、配向膜P−2を形成した。
(ポジティブCプレートC−2の形成)
下記の組成物C−2を、ワイヤーバーによって配向膜P−2上に塗布した。配向膜P−2上に形成された塗膜をホットプレート上で140℃に加熱し、その後、100℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブCプレートC−2を含むフィルムC−2を作製した。ポジティブCプレートC−2の厚みは、表1に示す。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−2
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−6 100.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 906.30質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
(円偏光板2の形成)
支持体であるTD80UL(富士フイルム社製)の表面を、アルカリ鹸化処理した。具体的には、上記支持体を1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に55℃で2分間浸漬し、取り出した支持体を室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。その後、再度、得られた支持体を室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。
続いて、ヨウ素水溶液中で厚み80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムを連続して5倍に延伸し、延伸後のフィルムを乾燥して厚み20μmの偏光子を得た。
得られた偏光子と、アルカリ鹸化処理が施された支持体(TD80UL)とを貼りあわせ、片側に偏光子が露出した偏光板を得た。
次に、フィルムA−2中のポジティブAプレートA−2とフィルムC−2中のポジティブCプレートC−2とを粘着剤を用いて貼り合わせ、フィルムC−2中の支持体を剥離することで、位相差フィルムを作製した。続いて、偏光子の吸収軸とポジティブAプレートA−2の遅相軸が45°となるように、上記偏光板中の偏光子と位相差フィルムに含まれるフィルムA−2中の支持体とを粘着剤を用いて貼り合わせて、円偏光板2を作製した。
<実施例3>
組成物A−2を下記の組成物A−3に変更し、組成物C−2を組成物C−3に変更し、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例2と同様の方法によって、円偏光板3を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−3
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−7 42.50質量部
・液晶化合物L−8 42.50質量部
・液晶化合物L−2 7.50質量部
・液晶化合物L−3 7.50質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・メチルエチルケトン 214.00質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−7
液晶化合物L−8
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−3
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−7 42.50質量部
・液晶化合物L−8 42.50質量部
・液晶化合物L−2 7.50質量部
・液晶化合物L−3 7.50質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・メチルエチルケトン 570.60質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例4>
組成物A−1を下記の組成物A−4に変更し、組成物C−1を下記の組成物C−4に変更し、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板4を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−4
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 25.00質量部
・液晶化合物L−3 75.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−4
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 25.00質量部
・液晶化合物L−3 75.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例5>
組成物A−2を下記の組成物A−5に変更し、組成物C−2を下記の組成物C−5に変更し、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例2と同様の方法によって、円偏光板5を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−5
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 95.00質量部
・液晶化合物L−3 5.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・メチルエチルケトン 214.00質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−5
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 95.00質量部
・液晶化合物L−3 5.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・メチルエチルケトン 570.60質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例6>
組成物A−1を下記の組成物A−6に変更し、組成物C−1を下記の組成物C−6に変更し、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板6を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−6
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 75.00質量部
・液晶化合物L−9 25.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−9
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−6
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 80.00質量部
・液晶化合物L−9 20.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例7>
組成物C−1を下記の組成物C−7に変更し、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板7を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−7
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 70.00質量部
・液晶化合物L−9 30.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例8>
組成物C−1を下記の組成物C−8に変更し、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板8を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−8
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−7 100.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例9>
組成物C−1を下記の組成物C−9に変更し、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板9を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−9
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 80.00質量部
・液晶化合物L−2 10.00質量部
・液晶化合物L−3 10.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例10>
組成物C−1を下記の組成物C−10に変更し、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、偏光板10を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−10
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−6 70.00質量部
・液晶化合物L−3 30.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例11>
組成物C−1を下記の組成物C−11に変更し、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板11を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−11
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−1 50.00質量部
・液晶化合物L−2 25.00質量部
・液晶化合物L−3 25.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
<実施例12>
組成物A−1を用い、ポジティブAプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板12を作製した。
<実施例13>
組成物C−1を用い、ポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、円偏光板13を作製した。
<比較例1>
ポジティブCプレートC−1のかわりに、特開2015−200861号公報の段落0124に記載のポジティブCプレートと同様の方法で作製したポジティブCプレートC−14(ただし、Rth(550)が−69nmとなるように、ポジティブCプレートの厚みは制御している)を用いたことを除き、実施例1と同様の方法によって、円偏光板14を作製した。
<比較例2>
ポジティブAプレートA−1を、下記方法で作製したポジティブAプレートA−15に変更した以外は、比較例1と同様の方法によって、円偏光板15を作製した。
(ポジティブAプレートA−15の作製)
組成物A−1を下記の組成物A−15に変更し、紫外線照射時の温度を140℃から157℃に変更し、ポジティブAプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法によって、ポジティブAプレートA−15を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−15
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−10 100.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・クロロホルム 570.63質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−10
<比較例3>
組成物A−15を下記の組成物A−16に変更し、乾燥時の温度を180℃から115℃に変更し、紫外線照射時の温度を140℃から80℃に変更し、ポジティブAプレートの厚みを調整した以外は、比較例2と同様の方法で、円偏光板16を作製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物A−16
――――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−2 42.00質量部
・液晶化合物L−3 42.00質量部
・液晶化合物L−11 16.00質量部
・ハイソルブMTEM(東邦化学製) 2.00質量部
・NKエステルA−200(新中村化学工業株式会社製) 1.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・メチルエチルケトン 83.00質量部
・シクロペンタノン 21.00質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
液晶化合物L−11
<比較例4>
組成物A−1を上記の組成物A−16に変更し、乾燥時の温度を180℃から115℃、紫外線照射時の温度を140℃から80℃に変更し、組成物C−1を下記の組成物C−17に変更し、乾燥時および紫外線照射時の温度を80℃に変更し、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを調整した以外は、実施例1と同様の方法で、円偏光板17を作製した。
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組成物C−17
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・液晶化合物L−2 42.00質量部
・液晶化合物L−3 42.00質量部
・液晶化合物L−11 16.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.63質量部
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<比較例5>
特開2015−200861号公報の実施例42で作製した反射防止板を、比較例5として用いた。
<実施例14>
(光配向性基を有する重合体PA−1の合成)
Langmuir,32(36),9245−9253(2016年)に記載された方法に従い、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(東京化成試薬)と下記桂皮酸クロリド誘導体を用いて、以下に示すモノマーm−1を合成した。
桂皮酸クロリド誘導体
モノマーm−1
冷却管、温度計、および撹拌機を備えたフラスコに、溶媒として2−ブタノン(5質量部)を仕込み、フラスコ内に窒素を5mL/min流しながら、水浴加熱により還流させた。次に、モノマーm−1(5質量部)、サイクロマーM100(ダイセル社製)(5質量部)、重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(1質量部)、および、溶媒として2−ブタノン(5質量部)を混合した溶液を、3時間かけてフラスコ内に滴下し、さらに3時間還流状態を維持したまま撹拌した。反応終了後、フラスコ内の反応液を室温まで放冷し、2−ブタノン(30質量部)を加えて希釈することで約20質量%の重合体溶液を得た。得られた重合体溶液を大過剰のメタノール中へ投入して重合体を沈殿させ、回収した沈殿物をろ別し、大量のメタノールで洗浄した後、50℃において12時間送風乾燥することにより、以下式で表される光配向性基を有する重合体PA−1を得た。
(配向膜P−3の作製)
市販されているトリアセチルセルロースフィルム「Z−TAC」(富士フイルム社製)上に、下記の配向膜P−3形成用塗布液を#2.4のワイヤーバーで連続的に塗布した。塗膜が形成された支持体を140℃の温風で120秒間乾燥し、続いて偏光紫外線照射(10mJ/cm、超高圧水銀ランプ使用)することで、配向膜P−3を形成した。
────────────────────────────────
配向膜P−3成用塗布液
────────────────────────────────
重合体PA−1 100.00質量部
イソプロピルアルコール 16.50質量部
酢酸ブチル 1072.00質量部
メチルエチルケトン 268.00質量部
────────────────────────────────
(ポジティブAプレートA−19の形成)
下記の組成物A−19を、バーコーターを用い配向膜P−3上に塗布した。配向膜P−3上に形成された塗膜を温風にて135℃に加熱し、その後、60℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて100mJ/cmの紫外線を塗膜に照射し、続いて120℃に加熱しながら500mJ/cmの紫外線を照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブAプレートA−19を含むフィルムA−19を作製した。ポジティブAプレートA−19の厚みは、表1に示す。
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組成物A−19
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・液晶化合物L−12 43.00質量部
・液晶化合物L−13 43.00質量部
・液晶化合物L−14 9.00質量部
・液晶化合物L−11 5.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・シクロペンタノン 235.00質量部
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液晶化合物L−12
液晶化合物L−13
液晶化合物L−14
(ポジティブCプレートC−19の形成)
下記の組成物C−19を、スピンコート法によって配向膜P−1上に塗布した。配向膜P−1上に形成された塗膜をホットプレート上で120℃に加熱し、その後、120℃に冷却した後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することにより、液晶化合物の配向を固定化し、ポジティブCプレートC−19を含むフィルムC−19を作製した。ポジティブCプレートC−19の厚みは、表1に示す。
――――――――――――――――――――――――――――――――
組成物C−19
――――――――――――――――――――――――――――――――
・液晶化合物L−12 43.00質量部
・液晶化合物L−13 43.00質量部
・液晶化合物L−14 16.00質量部
・重合開始剤PI−1 3.00質量部
・レベリング剤T−2 0.40質量部
・レベリング剤T−3 0.20質量部
・化合物L−4 1.00質量部
・化合物L−5 2.50質量部
・クロロホルム 570.60質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
(円偏光板20の形成)
実施例1と同様の方法により、片側に偏光子が露出した偏光板を得た。
次に、偏光子の吸収軸とポジティブAプレートA−19の遅相軸とが45°となるように、上記偏光板中の偏光子とフィルムA−19中のポジティブAプレートA−19とを粘着剤を用いて貼り合わせ、フィルムA−19の支持体を剥離することで、ポジティブAプレートA−19のみを偏光板に転写した。続いて、粘着剤を用いて、転写されたポジティブAプレートA−19の表面にフィルムC−19中のポジティブCプレートC−19を貼り合わせ、フィルムC−19の支持体を剥離することで、ポジティブCプレートC−19のみをポジティブAプレートA−19上に転写し、円偏光板19を作製した。
<比較例6>
組成物A−19を下記の組成物A−20に変更し、厚みを調整した以外は、実施例14と同様の方法によって、ポジティブAプレートA−20を作製し、ポジティブCプレートC−19のかわりに、特開2015−200861号公報の段落0124に記載のポジティブCプレートと同様の方法で作製したポジティブCプレートC−14(ただし、Rth(550)が−69nmとなるように、ポジティブCプレートの厚みは制御している)を用いたことを除き、実施例1と同様の方法によって、円偏光板20を作製した。
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組成物A−20
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・液晶化合物L−12 38.50質量部
・液晶化合物L−13 38.50質量部
・液晶化合物L−14 16.00質量部
・液晶化合物L−11 20.00質量部
・重合開始剤PI−1 0.50質量部
・レベリング剤T−1 0.20質量部
・シクロペンタノン 235.00質量部
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実施例1〜14、および、比較例1〜6で作製したポジティブAプレート、ポジティブCプレートおよび円偏光板の各種評価結果を表1にまとめて示す。
<光学特性の測定>
自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、波長450nm、500nm、550nm、600nmおよび650nmにおいて、Reの光入射角度依存性および光軸の傾斜角(即ち、層の屈折率が最大となる方向の、上記層面に対する傾き)を測定し、ポジティブAプレートに関してはReA(450)、ReA(500)、ReA(550)、RthA(550)、ReA(600)、および、ReA(650)をそれぞれ求め、ポジティブCプレートに関してはRthC(450)、RthC(500)、RthC(550)、ReC(550)、RthC(600)、および、RthC(650)をそれぞれ求めた。
<膜厚測定>
反射分光膜厚計FE3000(大塚電子株式会社製)を用いて、ポジティブAプレートおよびポジティブCプレートの厚みを測定した。
<有機EL表示パネルへの実装および表示性能の評価>
(有機EL表示装置への実装)
有機EL表示パネル搭載のSAMSUNG社製GALAXY S IVを分解し、円偏光板を剥離して、実施例1〜14および比較例1〜6の円偏光板をそれぞれ有機EL表示パネル上に貼合し、有機EL表示装置を作製した。
(表示性能の評価)
作製した有機EL表示装置について、明光下にて反射率および反射色味変化を評価した。
(反射率)
測色計(コニカミノルタ製、CM−2022)を用い、SCE(Specular component excluded)モードで測定し、得られたY値を、比較例5を基準として下記の基準で評価した。
A:比較例5でのY値に対し、Y値の割合が70%以下である場合
B:比較例5でのY値に対し、Y値の割合が70%超90%以下である場合
C:比較例5でのY値に対し、Y値の割合が90%超である場合
(反射色味変化)
外光反射光が最も視認されやすい黒表示にて、極角45度から蛍光灯を映し込んだときの反射光を観察した。具体的には、視野角方向(極角45度、方位角を15度刻みで0〜165度)の反射光を分光放射計SR―3(トプコン社製)により測定し、比較例5を基準として下記の基準で評価した。
反射色味変化は、全測定角度での反射光の色味aおよびbの変化の大きさΔaを下記式で定義した。
A:比較例5での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が55%以下である場合
B:比較例5での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が55%超75%以下である場合
C:比較例5での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が75%超95%以下である場合
D:比較例5での反射光の反射色味変化に対する、反射光の反射色味変化の割合が95%超である場合
表1中、「Re550」は、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReA(550)を表す。
「Re450/Re550」は、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReA(550)に対する、ポジティブAプレートの波長450nmにおける面内レタデーションReA(450)の比を表す。
なお、「Re500/Re550」、「Re600/Re550」、および、「Re650/Re550」も、上記「Re450/Re550」と同様に、それぞれポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReA(550)に対する、ポジティブAプレートの各測定波長(波長500nm、波長600nm、および、波長650nm)における面内レタデーションReAの比を表す。
「Rth550」は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthC(550)を表す。
また、「Rth450/Rth550」は、ポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの波長450nmにおける厚み方向のレタデーションRthC(450)の比を表す。
なお、「Rth500/Rth550」、「Rth600/Rth550」、および、「Rth650/Rth550」も、上記「Rth450/Rth550」と同様に、それぞれポジティブCプレートの波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthC(550)に対する、ポジティブCプレートの各測定波長(波長500nm、波長600nm、および、波長650nm)における厚み方向のレタデーションRthCの比を表す。
「要件1」欄においては、要件1を満たす場合を「A」、満たさない場合を「B」として示す。
「要件2」欄においては、「差」欄は、{Rth450/Rth550}−{Re500/Re550}の値を示す。「判定」欄は、要件2を満たす場合を「A」、満たさない場合を「B」として示す。
表1に示すように、本発明の有機EL表示装置(および、位相差フィルム)であれば、所望の効果が確認された。
なかでも、実施例1〜6の比較より、上記要件1A(0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76)を満たす場合、反射率の点で効果がより優れることが確認された。
また、実施例7〜11の比較より、上記要件2Aを満たす場合、反射色味変化の点で効果がより優れることが確認された。
また、実施例1と実施例12との比較より、ポジティブAプレートの波長550nmにおける面内レタデーションReA(550)が140nm以下である場合、反射率の点で効果がより優れることが確認された。
10 位相差フィルム
12 ポジティブAプレート
14 ポジティブCプレート
16 円偏光板
18 偏光子
20 有機EL表示装置
22 有機EL表示パネル

Claims (15)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルと、前記有機エレクトロルミネッセンス表示パネル上に配置された円偏光板と、を含む有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記円偏光板が、偏光子と、位相差フィルムとを含み、
    前記位相差フィルムが、ポジティブAプレートと、ポジティブCプレートとを含み、
    前記ポジティブAプレートが逆波長分散性を示し、
    前記ポジティブAプレートが以下の要件1を満たし、
    前記ポジティブAプレートおよび前記ポジティブCプレートが以下の要件2を満たす、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    要件1:0.65≦ReA(450)/ReA(550)≦0.78
    要件2:{ReA(450)/ReA(550)−0.10}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.10}
    ReA(450)およびReA(550)は、それぞれ前記ポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表し、
    RthC(450)およびRthC(550)は、それぞれ前記ポジティブCプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける厚み方向のレタデーションを表す。
  2. 前記ポジティブAプレートが、重合性基を有する液晶化合物を用いて形成され、
    前記液晶化合物が、式(I)で表される化合物である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    式(I) L−SP−A−D−G−D−Ar−D−G−D−A−SP−L
    式(I)中、D、D、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    およびGは、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−または−NH−で置換されていてもよい。
    およびAは、それぞれ独立に、単結合、炭素数6以上の芳香環、または、炭素数6以上のシクロアルキレン環を表す。
    SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
    およびLは、それぞれ独立に、1価の有機基を表す。
    Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。
    式(Ar−1)〜(Ar−5)中、*1は、Dとの結合位置を表し、*2は、Dとの結合位置を表す。
    また、Qは、NまたはCHを表す。
    また、Qは、−S−、−O−、または、−N(R)−を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    また、Yは、置換基を有してもよい、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。
    また、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR、または、−SRを表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、ZおよびZは、互いに結合して環を形成してもよい。
    また、AおよびAは、それぞれ独立に、−O−、−N(R)−、−S−、および、−CO−からなる群から選択される基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。
    また、Xは、水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。
    また、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    また、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
    また、LおよびLは、それぞれ独立に、1価の有機基を表す。
    また、Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
    また、Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選択される少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
    また、AxおよびAyにおける芳香環は、置換基を有していてもよく、AxとAyとが結合して環を形成していてもよい。
    また、Qは、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    なお、Arが式(Ar−1)、式(Ar−2)、式(Ar−4)または式(Ar−5)で表される基である場合、LおよびLの少なくとも一方は重合性基を表す。また、Arが式(Ar−3)で表される基である場合、式(Ar−3)中のLおよびLならびに式(I)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
  3. およびAの少なくとも一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環である、請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記ポジティブAプレートが以下の要件1Aを満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    要件1A:0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76
  5. 前記ポジティブAプレートおよび前記ポジティブCプレートが以下の要件2Aを満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    要件2A:{ReA(450)/ReA(550)−0.06}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.06}
  6. 前記ポジティブAプレートのReA(550)が100〜180nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  7. 前記ポジティブCプレートが、逆波長分散性を示す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  8. ポジティブAプレートと、ポジティブCプレートとを含み、
    前記ポジティブAプレートが逆波長分散性を示し、
    前記ポジティブAプレートが以下の要件1を満たし、
    前記ポジティブAプレートおよび前記ポジティブCプレートが以下の要件2を満たす、位相差フィルム。
    要件1:0.65≦ReA(450)/ReA(550)≦0.78
    要件2:{ReA(450)/ReA(550)−0.10}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.10}
    ReA(450)およびReA(550)は、それぞれ前記ポジティブAプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける面内レタデーションを表し、
    RthC(450)およびRthC(550)は、それぞれ前記ポジティブCプレートの波長450nmおよび波長550nmにおける厚み方向のレタデーションを表す。
  9. 前記ポジティブAプレートが、重合性基を有する液晶化合物を用いて形成され、
    前記液晶化合物が、式(I)で表される化合物である、請求項8に記載の位相差フィルム。
    式(I) L−SP−A−D−G−D−Ar−D−G−D−A−SP−L
    式(I)中、D、D、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    およびGは、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表し、前記脂環式炭化水素基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−または−NH−で置換されていてもよい。
    およびAは、それぞれ独立に、単結合、炭素数6以上の芳香環、または、炭素数6以上のシクロアルキレン環を表す。
    SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
    およびLは、それぞれ独立に、1価の有機基を表す。
    Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。
    式(Ar−1)〜(Ar−5)中、*1は、Dとの結合位置を表し、*2は、Dとの結合位置を表す。
    また、Qは、NまたはCHを表す。
    また、Qは、−S−、−O−、または、−N(R)−を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    また、Yは、置換基を有してもよい、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。
    また、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR、または、−SRを表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、ZおよびZは、互いに結合して環を形成してもよい。
    また、AおよびAは、それぞれ独立に、−O−、−N(R)−、−S−、および、−CO−からなる群から選択される基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。
    また、Xは、水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。
    また、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、−O−CO−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、または、−CO−NR−を表す。R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    また、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、重合性基を表す。
    また、LおよびLは、それぞれ独立に、1価の有機基を表す。
    また、Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
    また、Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選択される少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
    また、AxおよびAyにおける芳香環は、置換基を有していてもよく、AxとAyとが結合して環を形成していてもよい。
    また、Qは、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    なお、Arが式(Ar−1)、式(Ar−2)、式(Ar−4)または式(Ar−5)で表される基である場合、LおよびLの少なくとも一方は重合性基を表す。また、Arが式(Ar−3)で表される基である場合、式(Ar−3)中のLおよびLならびに式(I)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
  10. およびAの少なくとも一方が、炭素数6以上のシクロアルキレン環である、請求項9に記載の位相差フィルム。
  11. 前記ポジティブAプレートが以下の要件1Aを満たす、請求項8〜10のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
    要件1A:0.68≦ReA(450)/ReA(550)≦0.76
  12. 前記ポジティブAプレートおよび前記ポジティブCプレートが以下の要件2Aを満たす、請求項8〜11のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
    要件2A:{ReA(450)/ReA(550)−0.06}≦RthC(450)/RthC(550)/≦{ReA(450)/ReA(550)+0.06}
  13. 前記ポジティブAプレートのReA(550)が100〜180nmである、請求項8〜12のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
  14. 前記ポジティブCプレートが、逆波長分散性を示す、請求項8〜13のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
  15. 偏光子と、請求項8〜14のいずれか1項に記載の位相差フィルムとを含む、円偏光板。
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