JPWO2018151281A1 - 梁接合構造の設計方法、梁接合構造の製造方法及び梁接合構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、2017年2月16日に日本に出願された特願2017−027212号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
剛接合の接合部では、例えば、小梁のフランジは大梁に溶接又はボルトを用いて接合(以下、ボルト接合と呼ぶ)されるとともに、小梁のウェブは大梁に設けたシアプレートにボルト接合される。一方で、ピン接合の接合部では、例えば、小梁のウェブは大梁に設けたシアプレートにボルト接合されるが、小梁のフランジは大梁に接合されない。
これに対して、ボルト接合として支圧接合する場合や、ボルト接合として支圧接合するとみなして設計したりする場合には、摩擦面の処理やトルク管理が不要になる。
接合部がピン接合の場合にも、同様の問題が生じる。
(1)本発明の第1の態様に係る梁接合構造の設計方法は、支持部材と、端部が前記支持部材に接合される梁と、前記梁の上方に接合された床スラブと、前記端部の第1貫通孔と前記支持部材の第2貫通孔とを重ねて形成される合成貫通孔に挿入された状態で、前記端部と前記支持部材とを接合するボルトと、を備える梁接合構造の設計方法であって、前記梁の長手方向において前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の内面に、前記ボルトが接触して支圧接合するときの前記床スラブに作用する曲げモーメントが、前記床スラブの曲げ耐力よりも小さくなるように、前記床スラブの曲げ耐力を設定する工程を有する。
(10)上記(8)又は(9)に記載の態様において、前記合成貫通孔は前記端部及び前記支持部材に複数設けられ、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠くに配置された前記合成貫通孔の、前記梁の長手方向における前記第2貫通孔の前記梁から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間及び前記第1貫通孔の前記支持部材から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間の合計値gb(mm)、前記床スラブの回転剛性Kslab(Nmm/rad)、前記床スラブの前記曲げ耐力Mslab,Rd(Nmm)、曲げ変形を受ける前記床スラブの中立軸と前記床スラブの上面との距離xn(mm)、及び、前記複数の各合成貫通孔のうち、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠い前記合成貫通孔の中心軸と前記床スラブの上面との距離xb1(mm)は、(3)式を満たしてもよい。
以下、本発明に係る梁接合構造の第1実施形態を、図1から図7Bを参照しながら説明する。図1に示す建築物1には、本実施形態に係る梁接合構造2が用いられている。この建築物1は、上下方向に沿って延びる柱11と、柱11から水平面に沿って延びる大梁21と、大梁21から水平面に沿って延びる小梁(梁)31と、大梁21及び小梁31の上方に接合された床スラブ41と、を備えている。シアプレートを用いて大梁21に小梁31を接続する場合は、大梁21及びシアプレートを一体として支持部材と称す。
なお、図1では、床スラブ41において後述する第1鉄筋43以外が透過されて示されている。大梁21及び小梁31は、水平面に対して傾斜していてもよい。
以下では、建築物1の構成のうち、大梁21と、この大梁21に接合された小梁31と、この小梁31に接合された床スラブ41に着目して説明する。これら大梁21、小梁31、及び床スラブ41を有して、梁接合構造2が構成される。
大梁21の端部は、柱11の第1シアプレート14に、符号を省略したボルトや溶接等により接合されている。
フランジ33の上面には、フランジ33から上方に向かって突出するスタッド35が複数固定されている。複数のスタッド35は、第2方向Yに互いに間隔を空けて配置されている。
なお、以下では、複数のボルト36のうち、小梁31の中立軸C3の上方に配置されたものをボルト36Aと呼び、中立軸C3の下方に配置されたものをボルト36Bと呼ぶ場合がある。中立軸C3は、小梁31の上下方向の中心線であり、床スラブ41のコンクリート44が硬化する前の小梁31の中立軸である。
床スラブ41のコンクリート44が硬化する前の小梁31に対して、外力等による曲げモーメントが第1方向X(水平面に沿うとともに小梁31が延びる第2方向Yに直交する方向)に沿う軸線周りに作用すると、中立軸C3の上方に配置された小梁31の貫通孔32aは、第2方向Y(小梁31の長手方向)において、自身が接続する大梁側と反対の方向に、第2シアプレート25の上端貫通孔25aAに対して相対的に移動する。上方に配置された貫通孔32aほど第2方向Yの移動量が多くなるため、最も上方に配置された貫通孔32aが第2方向Yにおいて上端ボルト36Aのボルト軸36aの表面に接触しやすい。
なお、ここで言う外力とは、構造物に外部から作用する力を意味し、例えば、地震力、風荷重、衝撃荷重、又は積載荷重等のことである。
同様に、床スラブ41のコンクリート44が硬化する前の小梁31に対して、外力等による曲げモーメントが第1方向Xに沿う軸線周りに作用すると、中立軸C3の下方に配置された小梁31の貫通孔32aは、第2方向Y(小梁31の長手方向)において、自身が接続する大梁側に、第2シアプレート25の下端貫通孔25aBに対して相対的に移動する。下方に配置された貫通孔32aほど第2方向Yの移動量が多くなるため、最も下方に配置された貫通孔32aが第2方向Yにおいて下端ボルト36Bのボルト軸36aの表面に接触しやすい。
なお、一般的に支圧接合するボルトを用いるときには、ボルトとシアプレートとが摩擦接合しない(ボルトとシアプレートとの間に摩擦力が作用しない)とみなして設計する。大梁21と小梁31の端部とは、第2シアプレート25の貫通孔25aに小梁31のボルト36が挿入されることで接合されている。
デッキプレート42に形成された溝42aが、第1方向X(小梁31の長手方向と交差する方向)に沿って一方向に延びるように配置されている。
図1を参照して、各第1鉄筋43は、支持部材の位置でY方向への移動が拘束されるように定着されており、例えば各第1鉄筋43は大梁21を跨ぐように第2方向Yに沿って延設されるとともに、第1方向Xに互いに間隔を空けて配置されていることが好ましい。又、各第2鉄筋(図示なし)が、第1方向Xに沿って延びるとともに、第2方向Yに互いに間隔を空けて配置されていることが好ましい。
複数の第1鉄筋43及び複数の第2鉄筋は、コンクリート44に埋設されている。床スラブ41は、小梁31及び大梁21に接合されている。
小梁31の下方のフランジ34と大梁21(第2シアプレート25)とは、互いに接合されていない。具体的には、小梁31と第2シアプレート25とはボルト36によって接合されるが、小梁31のフランジ34と大梁21とはボルト36や溶接による接合はなされない。この場合、小梁31のフランジ34を大梁21に溶接接合する場合に必要となるフランジ34と大梁21の間の開先の幅調整や、小梁31のフランジ34を大梁21にボルト接合する場合に必要となる添え板の寸法調整などが不要であり、施工による寸法誤差に対する対応を最小限に抑えることができる。さらに、溶接作業の低減や、ボルトの使用を削減することができる。
本発明では、小梁31の長手方向において、小梁31の貫通孔32a及び第2シアプレート25の貫通孔25aの内面に、ボルト36が接触して支圧接合するときの床スラブ41に作用する曲げモーメントが、床スラブ41の曲げ耐力(特に、床スラブ41の第1方向Xに沿う軸線周りの曲げ耐力)よりも小さい。
ここで言う床スラブ41の曲げ耐力は、例えば、曲げ試験において規定された永久変形(非弾性変形)が生じるときの曲げモーメントのことを意味する。
コンクリート44が硬化する前は、積載荷重による曲げモーメントが床スラブ41に作用していない状態である。この時、図6A及び図6Bに示すように、第2方向Y(小梁31の長手方向)において小梁31の貫通孔32aの大梁21から遠い側の内面がボルト36のボルト軸36aに接触する。一方で第2シアプレート25の貫通孔25aの内面は、ボルト36のボルト軸36aと接触していない。
コンクリート44が硬化して、積載荷重による曲げモーメントが床スラブ41に作用すると、床スラブ41が湾曲していき、床スラブが曲げ変形した状態となる。この時、図7A及び図7Bに示すように、第2方向Y(小梁31の長手方向)において小梁31の貫通孔32aの大梁21から遠い側の内面及び第2シアプレート25の貫通孔25aの小梁31から遠い側の内面(すなわち、合成貫通孔50の内面)がボルト36のボルト軸36aに接触し、支圧接合された状態となる。換言すれば、第2方向Y(小梁31の長手方向)において、ボルト軸36aが貫通孔32a及び貫通孔25aによって両側から挟み込まれることにより、支圧接合された状態となる。
なお、自然状態のときは、各ボルト36と、小梁31の貫通孔32a及び第2シアプレート25の貫通孔25aの間には、隙間がある。小梁31の自重により小梁31が撓むと貫通孔32aは移動するが、小梁31の自重だけでは支圧接合の状態とはならない。
以上説明したように、本実施形態に係る梁接合構造2によれば、コンクリートスラブに曲げモーメントが作用しても、その曲げモーメントによりコンクリートスラブが割れないように床スラブを設計することができ、床スラブが損傷するのを効果的に抑制することができる。
まず、荷重条件を決定する(S1)。次に、柱や梁の配置の仮決めをする構造計画を行う(S2)。支持部材や梁、床スラブの断面寸法、材料強度の仮決めを行い(S3)、さらにスラブの配筋、ボルトの配置、スタッドの配置などの仮決めを行う(S4)。次に、曲げ耐力(Mslab,Rd)、回転剛性(Kslab)、第2方向Y方向における貫通孔25aの小梁31から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間及び貫通孔32aの大梁21から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間の合計値(gb)を計算する(S5)。(1)式を満たした場合には終了し、満たさない場合には、S2からS4の設計条件を変更して再計算を行う。なお、S5で決定した条件が、最終出力される。
詳細には、作業者は、小梁31の端部を大梁21に接合することで、小梁31を大梁21から水平面に沿って延びるように配置する(小梁配置工程)。このとき、大梁21と小梁31の端部とを、小梁31に固定されたボルト36を第2シアプレート25に形成された貫通孔25aに挿入して接合する。
小梁31の上方に床スラブ41を接合(打設)する(床スラブ打設工程)。
上記設計結果に基づいて梁接合構造2を製造することで、小梁31の貫通孔32a及び第2シアプレート25の貫通孔25aの内面に、ボルト36が接触して支圧接合するときの床スラブ41に作用する曲げモーメントは、床スラブ41の曲げ耐力よりも小さくなる。
さらに、貫通孔32a及び25aの内面にボルト36が接触したときには、床スラブ41単独の曲げ抵抗よりもボルト36による大梁21と小梁31との接合の抵抗の分、ボルト36による大梁21と小梁31との接合単独の抵抗よりも床スラブ41の曲げ抵抗分、それぞれ高い剛性及び耐力を発揮することができる。
梁接合構造2において、床スラブ41に曲げモーメントが作用したときのボルト36の移動量を、各場合に分けて定量的に検討した。
床スラブ41の曲げ剛性をEIslab(Nmm2)、小梁31と大梁21(ここでは第2シアプレート25)との接合部の有効長さをlj,slab(mm)とすると、床スラブ41の回転剛性Kslab(Nmm/rad)は(11)式で求められる。
床スラブ41の曲げ剛性EIslab、及び床スラブ41の曲げ耐力Mslab,Rd(Nmm)は、例えば各場合において以下の式で計算できる。
床スラブ41が第1鉄筋43及び第2鉄筋等の鉄筋を有しないコンクリートスラブの場合、床スラブ41の曲げ剛性EIslab、及び床スラブ41の曲げ耐力Mslab,Rdは、(12)式及び(13)式を用いて、(14)式及び(15)式で算出される。ただし、コンクリートのヤング係数をEc(N/mm2)、床スラブ41の有効幅をbeff(mm)、コンクリートスラブの有効厚さをtslab(mm)、コンクリートの圧縮強度をfc(N/mm2)とする。
床スラブ41の有効幅beffを決める際には、第2鉄筋の剛性や本数等の影響を考慮してもよい。
なお、例えばコンクリート44に形成された溝42aが第2方向Yに沿って延びている場合には、有効厚さをtslabは、(Ds−Dp+t)の値よりも床スラブ41の厚さDsに近い値としてもよい。
この場合、コンクリートは引張り力を保つ。床スラブ41の曲げ剛性EIslabは、(16)式及び(17)式を用いて、(18)式で算出される。
ただし、鉄筋(鋼)のヤング係数をES(N/mm2)、第1鉄筋43の有効断面積をar(mm2)、床スラブ41の上面41aと第1鉄筋43の中心軸との距離をDr(図2A参照)(mm)、コンクリートのヤング係数Ecに対する鉄筋のヤング係数ESの比であるヤング係数比をnEとする。
第1鉄筋43の有効断面積arは、例えば、床スラブ41の有効幅beff内に複数本の第1鉄筋43が配置されている場合には、複数本の第1鉄筋43の断面積の合計とする。
この場合、床スラブ41の曲げ剛性EIslabは、(21)式から(23)式を用いて(24)式で算出される。
ただし、鉄筋の降伏応力又は引張強さをfsd(N/mm2)とする。関数min(A,B)は、A及びBのうち小さい方の値(ただし、AとBとが同じ値の場合にはAの値)を意味する。
また、床スラブが鉄筋を有するコンクリートスラブの場合の床スラブの曲げ耐力を評価することができ、床スラブが損傷するのを効果的に抑制することができる。
さらに、一方向に延びるデッキプレートの溝と梁の長手方向を交差させることにより、デッキプレートの溝が無い場合と比べて、デッキプレートの溝が伸びる方向に交差する断面内に作用する荷重及び曲げモーメントに対する強度を増すことができる。
接合部の有効長さlj,slabは、例えば第2方向Yにおいて大梁21のフランジ23端部から小梁31に設けられたスタッド35のうち大梁21に最も近い位置にあるスタッド35aまでの距離(図2A参照)とすることができる。あるいは、接合部の有効長さlj,slabは、第2方向Yにおいて大梁21のウェブ22の中心軸からボルト36のボルト列の中心軸までの距離としてもよい。本一例では、図2Aに示すように、フランジ23端部から、大梁21に最も近い位置にあるスタッド35aまでの距離を有効長さlj,slabとして計算する。
〔2.1.床スラブ41に曲げモーメントが作用する前の隙間をgbとする場合〕
床スラブ41に曲げモーメントが作用する前の、第2方向Y方向における貫通孔25aの小梁31から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間及び貫通孔32aの大梁21から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間の合計値をgb(mm)とする。床スラブ41に曲げモーメントが作用すると、床スラブ41及び小梁31がたわみ、下方に向かって凸となるように湾曲する。このとき、小梁31の長手方向において、貫通孔32a及び下端貫通孔25aBの内面にボルト36のボルト軸36aが接触する。また、条件によっては、小梁31の長手方向において、貫通孔32a及び上端貫通孔25aAの内面にボルト36のボルト軸36aが接触する。
積載荷重等の荷重が与えられて床スラブ41が曲げ変形を受けるときに、床スラブ41とともに曲げ変形する小梁31の端部の回転角をθj(rad〔radian:ラジアン〕)とする。なお、回転角をθjは、第1方向Xに沿う軸線周りの回転角である。下端貫通孔25aBの内面にボルト36のボルト軸36aが接触する条件は、(31)式である。ただし、図2Aに示すように、下端貫通孔25aBの中心軸と床スラブ41の上面41aとの距離をxb1(mm)、床スラブ41の中立軸C1と床スラブ41の上面41aとの距離をxn(mm)とする。
小梁31及び床スラブ41は、例えば下記の工程で施工される。
(1)大梁21に小梁31の端部をボルト36で仮留めする。
(2)小梁31の上方にデッキプレート42を接合する。
(3)小梁31上に図示しないスペーサを介して第1鉄筋43及び第2鉄筋を配置する。
(4)デッキプレート42上に硬化する前のコンクリートを打設する。
(5)コンクリートを硬化させて、硬化後のコンクリート44とする。これにより、小梁31上に床スラブ41が形成される。
したがって、小梁31及び床スラブ41が合成梁になる前には、小梁31に重力等が作用することで、小梁31の端部が回転する。
例えば、小梁31の質量が1(mm)あたりで0.02(kg)である場合には、小梁31の単位長さあたりの荷重に換算した小梁31の質量は、(0.02×9.8)の式から、0.196(N/mm)となる。
このように、小梁31に等分布荷重が作用すると仮定する。
最も下方に配置されたボルト36と小梁31の中立軸C3との距離は、{(xb1−xb2)/2}の式の値となる。このため、この最も下方に配置された小梁31の貫通孔32aは、下端貫通孔25aBに対して第2方向Yにおいて、大梁21に近づく方向(小梁31の長さが長くなる方向)に(37)式から得られるΔg(mm)移動する(図9参照)。
最も上方に配置されたボルト36は、上端貫通孔25aAに対して第2方向Yにおける内側にΔg(mm)移動する場合がある。
これにより、床スラブ41に曲げモーメントが作用する前であって、小梁31が自重で撓んだときに、第2方向Y方向における貫通孔25aの小梁31から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間及び貫通孔32aの大梁21から遠い側の内面とボルト36のボルト軸36aとの隙間の合計値gb(mm、図9参照)は(38)式で算出される。
このときの第2方向Yの隙間gb’は、(38)式で算出した隙間gbよりも小さくなる。そのため、(38)式で算出した隙間gbを用いて(34)式を満たすように床スラブ41の曲げ耐力を設定すれば、安全側の設計となる。
以下では、本発明の実施例及び比較例を具体的に示してより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の全ての実施例及び比較例において、寸法、物性値等は以下のようである。
鉄筋のヤング係数ESは205000(N/mm2)、デッキプレートの板厚t(図2A参照)は1.2(mm)、コンクリートのヤング係数Ecは14000(N/mm2)、床スラブの厚さDsは190(mm)、床スラブの有効幅beffは2000(mm)、第1鉄筋の間隔(ピッチ)pRは100(mm)、床スラブの上面と第1鉄筋の中心軸との距離Drは25(mm)、梁の長さlは10400(mm)、梁の曲げ剛性EISは76875×109(Nmm2)、貫通孔32aの内径d01及び貫通孔25aの内径d02はいずれも26(mm)、ボルトの外径dbは24(mm)、梁の単位長さあたりの荷重に換算した梁の質量wは30(N/mm)である。
比較例、及び実施例1から実施例3の寸法及び物性値等の一例を表1に示す。この場合、コンクリートスラブに曲げモーメントが作用しても、その曲げモーメントによりコンクリートスラブが割れないように床スラブが設計される。このため、コンクリートの引張耐力でコンクリートスラブが損傷するか否かが決まる。
なお、鉄筋比は後で説明する。
床スラブがコンクリートスラブの場合は、床スラブは第1鉄筋を有しない。しかし、後述する他の場合のために第1鉄筋に関する各値を求めた。
前述の鉄筋比は、{ar/(beff・(tslab−Dr))}の式より、0.64(%)と算出される。床スラブの中立軸と床スラブの上面との距離xnは、(tslab/2)の式より70.6(mm)と算出される。
床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(15)式より23.5(kNm)と算出できる。
表1には示さないが、変数φ1は床スラブの曲率であり(Mslab,Rd/EIslab/103)の式より3.58×10−6(mm−1)と算出される。
接合部の有効長さlj,slabは、200(mm)である。
表1には示さないが、回転角φ2は(φ1・lj,slab)の式より0.0007(rad)と算出される。
床スラブにおける回転剛性Kslabに対する曲げ耐力Mslab,Rdの比率(以下、曲げ耐力比率と呼ぶ)は、(Mslab,Rd/Kslab)の式より、0.00072と算出される。
距離xb1と距離xnとの差に対する隙間gbの比率(以下、隙間比率と呼ぶ)は、{gb/(xb1−xn)}の式より、0.00129と算出される。
表1における比較例では曲げ耐力比率が隙間比率よりも小さく、ボルトが貫通孔の内面に接触して支圧接合するときの床スラブに作用する床スラブの曲げモーメントが、床スラブの曲げ耐力よりも大きいことが分かった。
実施例1の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、ボルトが貫通孔の内面に接触して支圧接合するときの床スラブに作用する床スラブの曲げモーメントが、床スラブの曲げ耐力よりも小さいことが分かった。
比較例、及び実施例1から実施例3の寸法及び物性値等の一例を表2に示す。この場合、床スラブがコンクリートスラブの場合と同様に、床スラブに曲げモーメントが作用しても、その曲げモーメントにより床スラブのコンクリートが割れないように床スラブが設計される。
ボルトの位置について、下端貫通孔の中心軸と床スラブの上面との距離xb1は620(mm)であり、上端貫通孔の中心軸と床スラブの上面との距離xb2は260(mm)であり、小梁が自身に作用する重力により撓んだときに、小梁の端部に生じる回転角θj,0は0.0183(rad)であり、小梁長さ方向における第2貫通孔の小梁から遠い側の内面とボルトとの隙間及び第1貫通孔の支持部材から遠い側の内面とボルトとの隙間の合計値gbは0.7(mm)である。接合部の有効長さlj,slabは、200(mm)である。
コンクリートの圧縮強度fc、デッキプレートの凸部の高さDp、第1鉄筋の外径DR等を変化させることで、引張強度fc,tの値から曲げ耐力比率、隙間比率までの値が上記と同様に算出される。
断面二次モーメントIuncracked、ヤング係数比nE、及び距離xnを用いて、(19)式より床スラブの断面係数Zc,rの値が7595494(mm3)と求められる。床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(20)式より26.90(kNm)と算出される。
実施例1から実施例3の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、ボルトが貫通孔の内面に接触して支圧接合するときの床スラブに作用する床スラブの曲げモーメントが、床スラブの曲げ耐力よりも小さいことが分かった。
比較例、及び実施例1から実施例3の寸法及び物性値等の一例を表3に示す。この場合、床スラブに曲げモーメントが作用したときに、その曲げモーメントにより床スラブのコンクリートにひび割れが生じる場合も想定されている。
ボルトの位置について、下端貫通孔の中心軸と床スラブの上面との距離xb1は580(mm)であり、上端貫通孔の中心軸と床スラブの上面との距離xb2は300(mm)であり、小梁が自身に作用する重力により撓んだときに、小梁の端部に生じる回転角θj,0は0.0183(rad)であり、小梁長さ方向における第2貫通孔の小梁から遠い側の内面とボルトとの隙間及び第1貫通孔の支持部材から遠い側の内面とボルトとの隙間の合計値gbは1.4(mm)である。接合部の有効長さlj,slabは、100(mm)である。
第1鉄筋の外径DR、降伏応力又は引張強さfsd、凸部の高さDp等を変化させることで、引張強度fc,tの値から曲げ耐力比率、隙間比率までの値が上記と同様に算出される。
床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(27)式より61.3(kNm)と算出される。
実施例1から実施例3の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、ボルトが貫通孔の内面に接触して支圧接合するときの床スラブに作用する床スラブの曲げモーメントが、床スラブの曲げ耐力よりも小さいことが分かった。
また、隙間gbの値に(38)式を用いて、小梁31の上の床スラブ41が硬化する前に小梁31に作用する重力により小梁31が撓んだ状態を考慮することで、貫通孔25aとボルト36のボルト軸36aとの隙間gbを定量的に評価し、床スラブ41が損傷するのをより効果的に抑制することができる。
例えば、前記第1実施形態では、大梁21の第2シアプレート25に貫通孔25aが形成され、小梁31にボルト36が固定されるとした。しかし、大梁21にボルト36が固定され、小梁31に貫通孔が形成されるとしてもよい。
大梁21の構成要素である第2シアプレート25に貫通孔25aが形成されてもよいが、大梁21のウェブ22、フランジ23、24に貫通孔が形成されてもよい。
支持部材が大梁21であり、梁が小梁31であるとした。しかし、支持部材が柱であり、梁が大梁(梁)であるとしてもよい。
以下、本発明に係る梁接合構造の第2実施形態を、図1から図3、図11Aから図11Bを参照しながら説明する。図1に示す建築物1には、本実施形態の梁接合構造2が用いられている。この建築物1は、上下方向に沿って延びる柱11と、柱11から水平面に沿って延びる大梁(支持部材)21と、大梁21から水平面に沿って延びる小梁(梁)31と、大梁21及び小梁31の上方に接合された床スラブ41と、を備えている。
なお、図1では、床スラブ41において後述する第1鉄筋43以外が透過されて示されている。大梁21及び小梁31は、水平面に対して傾斜していてもよい。
以下では、建築物1の構成のうち、大梁21と、この大梁21に接合された小梁31と、この小梁31に接合された床スラブ41に着目して説明する。これら大梁21、小梁31、及び床スラブ41を有して、梁接合構造2が構成される。
大梁21の端部は、柱11の第1シアプレート14に、符号を省略したボルトや溶接等により接合されている。
フランジ33の上面には、フランジ33から上方に向かって突出するスタッド35が複数固定されている。複数のスタッド35は、第2方向Yに互いに間隔を空けて配置されている。
なお、以下では、複数の支圧ボルト36のうち、小梁31の中立軸C3の上方に配置されたものを支圧ボルト36Aと呼び、中立軸C3の下方に配置されたものを支圧ボルト36Bと呼ぶ場合がある。中立軸C3は、小梁31の上下方向の中心線である。
床スラブ41のコンクリート44が硬化する前の小梁31に対して、外力等による曲げモーメントが作用すると、中立軸C3の上方に配置された支圧ボルト36Aは、第2方向Yにおける大梁21から離れる方向(小梁31の長さが短くなる方向)に移動する。上方に配置された支圧ボルト36Aほど第2方向Yの移動量が多くなるため、最も上方に配置された支圧ボルト36Aのボルト軸36aが上端貫通孔25aAの内面に接触しやすい。
同様に、中立軸C3の下方に配置された支圧ボルト36Bは、第2方向Yにおける大梁21に近づく方向(小梁31の長さが長くなる方向)に移動する。下方に配置された支圧ボルト36Bほど第2方向Yの移動量が多くなるため、最も下方に配置された支圧ボルト36Bのボルト軸36aが下端貫通孔25aBの内面に接触しやすい。
なお、一般的に支圧ボルトを用いるときには、支圧ボルトとシアプレートとが摩擦接合しない(支圧ボルトとシアプレートとの間に摩擦力が作用しない)とみなして設計する。
大梁21と小梁31の端部とは、第2シアプレート25の貫通孔25aに小梁31の支圧ボルト36が挿入されることで接合されている。
デッキプレート42は、デッキプレート42に形成された凹部42aが第1方向Xに沿って延びるように配置されている。
各第1鉄筋43は、第2方向Yに沿って延びるとともに、第1方向Xに互いに間隔を空けて配置されている。一方で、各第2鉄筋は、第1方向Xに沿って延びるとともに、第2方向Yに互いに間隔を空けて配置されている。
複数の第1鉄筋43及び複数の第2鉄筋は、コンクリート44に埋設されている。床スラブ41は、小梁31及び大梁21に接合されている。
床スラブ41の曲げ耐力(特に、床スラブ41の第1方向Xに沿う軸線周りの曲げ耐力)は、床スラブ41に曲げモーメントが作用して貫通孔25aの内面に支圧ボルト36のボルト軸36aが接触したときの曲げモーメントの大きさ以上である。
ここで言う床スラブ41の曲げ耐力は、例えば、曲げ試験において規定された永久変形(非弾性変形)が生じるときの曲げモーメントのことを意味する。
言い換えれば、梁接合構造2は、貫通孔25aの内面に支圧ボルト36が接触するまで、床スラブ41に作用する曲げモーメントの大きさが床スラブ41の曲げ耐力を超えないように、貫通孔25aの内径や床スラブ41の曲げ耐力等が設定されている。
まず、作業者は、小梁31の端部を大梁21に接合することで、小梁31を大梁21から水平面に沿って延びるように配置する(小梁配置工程)。このとき、大梁21と小梁31の端部とを、小梁31に固定された支圧ボルト36を大梁21に形成された貫通孔25aに挿入して接合する。
小梁31の上方に床スラブ41を接合(打設)する(床スラブ打設工程)。床スラブ41の曲げ耐力を、床スラブ41に曲げモーメントが作用して貫通孔25aの内面に支圧ボルト36のボルト軸36aが接触したときの曲げモーメントの大きさ以上にする。
以上の工程を行うことで、梁接合構造2が製造される。
さらに、貫通孔25aの内面に支圧ボルト36が接触したときには、床スラブ41単独の曲げ抵抗よりも支圧ボルト36による大梁21と小梁31との接合の抵抗の分、支圧ボルト36による大梁21と小梁31との接合単独の抵抗よりも床スラブ41の曲げ抵抗分、それぞれ高い剛性及び耐力を発揮することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図12から図13B、及び前述の図2Aから図2B、図11Aから図11Bを参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、梁接合構造2において、床スラブ41に曲げモーメントが作用したときの支圧ボルト36の移動量を、各場合に分けて定量的に検討した。
床スラブ41の曲げ剛性をEIslab(Nmm2)、小梁31と大梁21との接合部の有効長さをlj,slab(mm)とすると、床スラブ41の回転剛性Kslab(Nmm/rad)は(A11)式で求められる。
床スラブ41の曲げ剛性EIslab、及び床スラブ41の曲げ耐力Mslab,Rd(Nmm)は、例えば各場合において以下の式で計算できる。
床スラブ41が第1鉄筋43及び第2鉄筋等の鉄筋を有しないコンクリートスラブの場合、床スラブ41の曲げ剛性EIslab、及び床スラブ41の曲げ耐力Mslab,Rdは、(A12)式及び(A13)式を用いて、(A14)式及び(A15)式で算出される。
ただし、コンクリートのヤング係数をEc(N/mm2)、コンクリートスラブの有効幅をbeff(mm)、コンクリートスラブの有効厚さをtslab(mm)、コンクリートの圧縮強度をfc(N/mm2)とする。
コンクリートスラブの有効幅beffを決める際には、第2鉄筋の剛性や本数等の影響を考慮してもよい。
なお、例えばコンクリート44に形成された凹部が第2方向Yに沿って延びている場合には、有効厚さをtslabは、(Ds−Dp)の値よりも床スラブ41の厚さDsに近い値としてもよい。
この場合、コンクリートは引張り力を保つ。床スラブ41の曲げ剛性EIslabは、(A16)式及び(A17)式を用いて、(A18)式で算出される。
ただし、鉄筋(鋼)のヤング係数をES(N/mm2)、第1鉄筋43の有効断面積をar(mm2)、床スラブ41の上面41aと第1鉄筋43の中心軸との距離をDr(図2A参照)(mm)、コンクリートのヤング係数Ecに対する鉄筋のヤング係数ESの比であるヤング係数比をnEとする。
第1鉄筋43の有効断面積arは、例えば、コンクリートスラブの有効幅beff内に複数本の第1鉄筋43が配置されている場合には、複数本の第1鉄筋43の断面積の合計とする。
この場合、床スラブ41の曲げ剛性EIslabは、(A21)式から(A23)式を用いて(A24)式で算出される。
ただし、鉄筋の降伏応力又は引張強さをfsd(N/mm2)とする。関数min(A,B)は、A及びBのうち小さい方の値(ただし、AとBとが同じ値の場合にはAの値)を意味する。
接合部の有効長さlj,slabは、例えば第2方向Yにおいて大梁21のウェブ22の中心から支圧ボルト36のボルト列の中心までの距離(図2A参照)とすることができる。
〔2.1.床スラブ41に曲げモーメントが作用する前の隙間をgbbとする場合〕
床スラブ41に曲げモーメントが作用する前の、貫通孔25aと支圧ボルト36のボルト軸36aとの隙間をgbb(mm)とする。床スラブ41に曲げモーメントが作用すると、床スラブ41及び小梁31が湾曲する。このとき、下端貫通孔25aBの内面に支圧ボルト36のボルト軸36aが接触する。また、条件によっては、上端貫通孔25aAの内面に支圧ボルト36のボルト軸36aが接触する。
積載荷重等の荷重が与えられて床スラブ41が曲げ変形を受けるときに、床スラブ41とともに曲げ変形する小梁31の端部の回転角をθj(rad〔radian:ラジアン〕)とする。下端貫通孔25aBの内面に支圧ボルト36のボルト軸36aが接触する条件は、(A31)式である。ただし、図2Aに示すように、下端貫通孔25aBの中心軸と床スラブ41の上面41aとの距離をxb1(mm)、床スラブ41の中立軸C1と床スラブ41の上面41aとの距離をxn(mm)とする。
小梁31及び床スラブ41は、例えば下記の手順で施工される。
(1)大梁21に小梁31の端部を支圧ボルト36で仮留めする。
(2)小梁31の上方にデッキプレート42を接合する。
(3)小梁31上に図示しないスペーサを介して第1鉄筋43及び第2鉄筋を配置する。
(4)デッキプレート42上に硬化する前のコンクリートを打設する。
(5)コンクリートを硬化させて、硬化後のコンクリート44とする。これにより、小梁31上に床スラブ41が形成される。
したがって、小梁31及び床スラブ41が合成梁になる前には、小梁31に重力等が作用することで、小梁31の端部が回転する。
例えば、小梁31の質量が1(mm)あたりで0.02(kg)である場合には、小梁31の単位長さあたりの荷重に換算した小梁31の質量は、(0.02×9.8)の式から、0.196(N/mm)となる。
このように、小梁31に等分布荷重が作用すると仮定する。
最も下方に配置された支圧ボルト36と小梁31の中立軸C3との距離は、{(xb1−xb2)/2}の式の値となる。このため、この最も下方に配置された支圧ボルト36は、下端貫通孔25aBに対して第2方向Yにおける外側に(A37)式から得られるΔg(mm)移動する(図12参照)。
最も上方に配置された支圧ボルト36は、上端貫通孔25aAに対して第2方向Yにおける内側にΔg(mm)移動する場合がある。
これにより、床スラブ41に曲げモーメントが作用する前であって、小梁31が自重で撓んだときに、下端貫通孔25aBと支圧ボルト36のボルト軸36aとの隙間gbb(mm、図12参照)は(A38)式で算出される。
このときの第2方向Yの隙間gbb’は、(A38)式で算出した隙間gbbよりも小さくなる。そのため、(A38)式で算出した隙間gbbを用いて(A34)式を満たすように床スラブ41の曲げ耐力を設定すれば、安全側の設計となる。
以下の全ての実施例及び比較例において、寸法、物性値等は以下のようである。
鉄筋のヤング係数ESは205000(N/mm2)、デッキプレートの板厚t(図2A参照)は1.2(mm)、コンクリートのヤング係数Ecは14000(N/mm2)、床スラブの厚さDsは190(mm)、床スラブの有効幅beffは2000(mm)、第1鉄筋の間隔(ピッチ)pRは100(mm)、床スラブの上面と第1鉄筋の中心軸との距離Drは25(mm)である。
比較例A、及び実施例A1から実施例A3の寸法及び物性値等を表4に示す。この場合、コンクリートスラブに曲げモーメントが作用しても、その曲げモーメントによりコンクリートスラブが割れないように床スラブが設計される。このため、コンクリートの引張耐力でコンクリートスラブが損傷するか否かが決まる。
なお、鉄筋比は後で説明する。
床スラブがコンクリートスラブの場合は、床スラブは第1鉄筋を有しない。しかし、後述する他の場合のために第1鉄筋に関する各値を求めた。
前述の鉄筋比は、{ar/(beff・(tslab−Dr))}の式より、0.64(%)と算出される。床スラブの中立軸と床スラブの上面との距離xnは、(tslab/2)の式より70.6(mm)と算出される。
床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(A15)式より23.5(kNm)と算出できる。
表4には示さないが、変数φ1は(Mslab,Rd/EIslab/103)の式より3.58×10−6(m−1)と算出される。
接合部の有効長さlj,slabは、200(mm)である。
表4には示さないが、回転角φ2は(φ1・lj,slab)の式より0.0007(rad)と算出される。
床スラブにおける回転剛性Kslabに対する曲げ耐力Mslab,Rdの比率(以下、曲げ耐力比率と呼ぶ)は、(Mslab,Rd/Kslab)の式より、0.0007と算出される。
距離xb1と距離xnとの差に対する隙間gbbの比率(以下、隙間比率と呼ぶ)は、{gbb/(xb1−xn)}の式より、0.0010と算出される。
表4における比較例Aでは曲げ耐力比率が隙間比率よりも小さく、床スラブの曲げ耐力は、床スラブに曲げモーメントが作用して貫通孔の内面に支圧ボルトのボルト軸が接触したときの曲げモーメントの大きさ未満であることが分かった。
実施例A1の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、床スラブの曲げ耐力は、床スラブに曲げモーメントが作用して貫通孔の内面に支圧ボルトのボルト軸が接触したときの曲げモーメントの大きさ以上であることが分かった。
比較例A、及び実施例A1から実施例A3の寸法及び物性値等を表5に示す。この場合、床スラブがコンクリートスラブの場合と同様に、床スラブに曲げモーメントが作用しても、その曲げモーメントにより床スラブのコンクリートが割れないように床スラブが設計される。
圧縮強度fc、凸部の高さDp等を変化させることで、引張強度fc,tの値から曲げ耐力比率、隙間比率までの値が上記と同様に算出される。
断面二次モーメントIuncracked、ヤング係数比nE、及び距離xnを用いて、(A19)式より床スラブの断面係数Zc,rの値が7595494(mm3)と求められる。床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(A20)式より26.90(kNm)と算出される。
実施例A1から実施例A3の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、床スラブの曲げ耐力は、床スラブに曲げモーメントが作用して貫通孔の内面に支圧ボルトのボルト軸が接触したときの曲げモーメントの大きさ以上であることが分かった。
比較例A、及び実施例A1から実施例A3の寸法及び物性値等を表6に示す。この場合、床スラブに曲げモーメントが作用したときに、その曲げモーメントにより床スラブのコンクリートが割れる場合も想定されている。
支圧ボルトの位置について、下端貫通孔の中心軸と床スラブの上面との距離xb1は350(mm)であり、貫通孔と支圧ボルトのボルト軸との隙間gbbは1.5(mm)である。接合部の有効長さlj,slabは、200(mm)である。
圧縮強度fc、凸部の高さDp等を変化させることで、引張強度fc,tの値から曲げ耐力比率、隙間比率までの値が上記と同様に算出される。
距離xn、床スラブ41の上面41aと第1鉄筋43の中心軸との距離Dr、コンクリートスラブの有効厚さtslab、コンクリートスラブの有効幅beff、コンクリートの圧縮強度fc、鉄筋の降伏応力又は引張強さfsd、及び第1鉄筋の有効断面積arを用いて、(A25)式よりコンクリートで決まる床スラブの曲げ耐力Mc,Rdの値が166.9(kNm)と求められ、(A26)式より鉄筋で決まる床スラブの曲げ耐力Mr,Rdの値が61.3(kNm)と求められる。
床スラブの曲げ耐力Mslab,Rdは、(A27)式より61.3(kNm)と算出される。
実施例A1から実施例A3の梁接合構造では、曲げ耐力比率が隙間比率以上であり、床スラブの曲げ耐力は、床スラブに曲げモーメントが作用して貫通孔の内面に支圧ボルトのボルト軸が接触したときの曲げモーメントの大きさ以上であることが分かった。
また、隙間gbbの値に(A38)式を用いて、小梁31の上の床スラブ41が硬化する前に小梁31に作用する重力により小梁31が撓んだ状態を考慮することで、貫通孔25aと支圧ボルト36のボルト軸36aとの隙間gbbを定量的に評価し、床スラブ41が損傷するのをより効果的に抑制することができる。
21 大梁(支持部材)
25a 貫通孔
31 小梁(梁)
36 ボルト
41 床スラブ
41a 上面
50 合成貫通孔
C1 中立軸
Mslab,Rd 床スラブの曲げ耐力
(1)本発明の第1の態様に係る梁接合構造の設計方法は、支持部材と、端部が前記支持部材に接合される梁と、前記梁の上方に接合された床スラブと、前記端部の第1貫通孔と前記支持部材の第2貫通孔とを重ねて形成される合成貫通孔に挿入された状態で、前記端部と前記支持部材とを接合するボルトと、を備え、前記梁の長手方向において前記第1貫通孔と前記ボルトとの間及び前記第2貫通孔と前記ボルトとの間に隙間が存在する梁接合構造の設計方法であって、前記床スラブに曲げ変形が与えられることにより、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に対して前記ボルトが前記梁の長手方向に相対的に移動して、前記第1貫通孔の内面及び前記第2貫通孔の内面に前記ボルトが接触した支圧接合状態となるまでに前記床スラブに作用する曲げモーメントが、前記床スラブの曲げ耐力よりも小さくなるように、前記床スラブの曲げ耐力を設定する工程を有することを特徴とする梁接合構造の設計方法。
前記合成貫通孔は前記端部及び前記支持部材に複数設けられ、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠くに配置された前記合成貫通孔の、前記梁の長手方向における前記第2貫通孔の前記梁から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間及び前記第1貫通孔の前記支持部材から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間の合計値g b (mm)、前記床スラブの回転剛性K slab (Nmm/rad)、前記床スラブの前記曲げ耐力M slab,Rd (Nmm)、曲げ変形を受ける前記床スラブの中立軸と前記床スラブの上面との距離x n (mm)、及び、前記複数の各合成貫通孔のうち、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠い前記合成貫通孔の中心軸と前記床スラブの上面との距離x b1 (mm)は、(3)式を満たす。
Claims (12)
- 支持部材と、
端部が前記支持部材に接合される梁と、
前記梁の上方に接合された床スラブと、
前記端部の第1貫通孔と前記支持部材の第2貫通孔とを重ねて形成される合成貫通孔に挿入された状態で、前記端部と前記支持部材とを接合するボルトと、
を備える梁接合構造の設計方法であって、
前記梁の長手方向において前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の内面に、前記ボルトが接触して支圧接合するときの前記床スラブに作用する曲げモーメントが、前記床スラブの曲げ耐力よりも小さくなるように、前記床スラブの曲げ耐力を設定する工程を有することを特徴とする梁接合構造の設計方法。 - 前記床スラブが、前記支持部材上に設けられたコンクリートスラブであり、
前記床スラブの曲げ耐力は、床スラブに使用されるコンクリートの圧縮強度に基づいて計算されることを特徴とする請求項1に記載の梁接合構造の設計方法。 - 前記床スラブが、前記支持部材上に設けられた鉄筋コンクリートスラブであり、且つ前記床スラブ内の鉄筋が、前記支持部材を跨ぐように前記梁の長手方向に延設され、
前記床スラブの曲げ耐力は、前記床スラブに使用されるコンクリートのヤング係数及び強度と前記鉄筋のヤング係数及び強度に基づいて計算されることを特徴とする請求項1又は2に記載の梁接合構造の設計方法。 - 前記床スラブは、一方向に延びる溝を前記梁の長手方向に複数有するデッキプレート上にコンクリートが打設された構造とし、前記溝が前記梁の長手方向と交差する方向に沿って延びるよう配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の梁接合構造の設計方法。
- 前記合成貫通孔は前記端部及び前記支持部材に複数設けられ、(1)式を満たすように、前記複数の各合成貫通孔のうち、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠くに配置された前記合成貫通孔の、前記梁の長手方向における前記第2貫通孔の前記梁から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間及び前記第1貫通孔の前記支持部材から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間の合計値gb(mm)、前記床スラブの回転剛性Kslab(Nmm/rad)、前記床スラブの前記曲げ耐力Mslab,Rd(Nmm)、曲げ変形を受ける前記床スラブの中立軸と前記床スラブの上面との距離xn(mm)、及び、前記複数の各合成貫通孔のうち、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠い前記合成貫通孔の中心軸と前記床スラブの上面との距離xb1(mm)を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の梁接合構造の設計方法。
- 前記梁の長手方向における前記第1貫通孔の内面間の距離をd01(mm)、前記梁の長手方向における前記第2貫通孔の内面間の距離をd02(mm)、前記ボルトの外径をdb(mm)、前記複数の各合成貫通孔のうち前記床スラブに最も近い前記合成貫通孔の中心軸と前記床スラブの上面との距離をxb2(mm)、前記梁の長さをl(mm)、前記梁の曲げ剛性をEIS(Nmm2)、前記梁の質量と前記梁が支持する前記床スラブの質量の和を求め、前記質量の和と重力加速度の積を前記梁の長さで除して前記梁の単位長さあたりの自重w(N/mm)としたときに、(2)式を満たすように前記隙間gbを決定することを特徴とする請求項5に記載の梁接合構造の設計方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の設計方法で設計された梁接合構造において、前記支持部材と前記梁とを接合する工程を備えることを特徴とする梁接合構造の製造方法。
- 支持部材と;
端部が前記支持部材に接合される梁と;
前記梁の上方に接合された床スラブと;
前記端部の第1貫通孔と前記支持部材の第2貫通孔を重ねて形成される合成貫通孔に挿入されることで、前記端部と前記支持部材とを接合するボルトと;
を備え、
前記梁の長手方向において前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の内面に、前記ボルトが接触して支圧接合するときの前記床スラブに作用する曲げモーメントが、前記床スラブの曲げ耐力よりも小さいことを特徴とする梁接合構造。 - 前記床スラブは一方向に延びる溝を複数有するデッキプレートを備え、
前記溝が前記梁の長手方向と交差する方向に沿って延びることを特徴とする請求項8に記載の梁接合構造。
- 前記合成貫通孔は前記端部及び前記支持部材に複数設けられ;
鉛直方向において、前記床スラブから最も遠くに配置された前記合成貫通孔の、前記梁の長手方向における前記第2貫通孔の前記梁から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間及び前記第1貫通孔の前記支持部材から遠い側の内面と前記ボルトとの隙間の合計値gb(mm)、前記床スラブの回転剛性Kslab(Nmm/rad)、前記床スラブの前記曲げ耐力Mslab,Rd(Nmm)、曲げ変形を受ける前記床スラブの中立軸と前記床スラブの上面との距離xn(mm)、及び、前記複数の各合成貫通孔のうち、鉛直方向において、前記床スラブから最も遠い前記合成貫通孔の中心軸と前記床スラブの上面との距離xb1(mm)は、(3)式を満たす;
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の梁接合構造。
- 前記梁の長手方向に延びる前記梁の下方のフランジと前記支持部材とは、互いに接合されていないことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の梁接合構造。
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