JP5654658B2 - 偏心を有する柱梁架構および同架構で構成される建物 - Google Patents

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本発明は、建築物の架構に関するものであり、特に、室内側へ出っ張る柱寸法を小さくして室内面積を有効利用でき、柱梁の自由な接合及び交差を許容して設計の自由度を向上させ、外周架構のスパンや開口を大きく確保できる架構、さらには免震技術との併用に適した架構に関するものである。
特開平8−120781号公報(特許文献1)は、鉄筋コンクリート造チューブ構造に関するものである。当該公報に記載された構造では、建物の外周部には多数の壁状柱と周囲に連続した偏平梁とからなる外周チューブを、また建物の中央部にはコア壁をそれぞれ配置して、このコア壁に囲まれる部分およびその外周部には、コア壁と外周チューブとの間のスラブ支持用として、スラブの肉厚を大きくして形成したキャピタルスラブを設けている。前記コア壁と外周チューブとの間のスラブは、部分的に厚くした偏平梁をスラブ全体として略井桁状に配設すると共に、この略井桁状の偏平梁へ特に集中した状態で、アンボンドPC鋼線を懸垂曲線状に配設した、フラットスラブ構造とした鉄筋コンクリート造チューブ構造である。ここで、チューブ構造とは、一般に、建物の外周に所定ピッチで多数の柱を設けて外周チューブとすると共に、建物の中央部の設備コアにスリット耐震壁等の耐震要素を配すると共に、設備コアにおける柱と外周チューブにおける柱との間に大梁を配したような構造を称する名称である。
上記の鉄筋コンクリート造チューブ構造によれば、梁せいを小さくして階高を押さえることができ、かつ、コア壁を耐震要素として効果的に利用することができ、しかも、コア壁へのスラブからの剪断力をスムーズに伝えることができる。
しかし、室内面積の有効利用の観点から見ると、上記の鉄筋コンクリート造チューブ構造は、なお改善すべき余地がある。すなわち、外部に面した架構の柱の断面を偏平にするだけでも、室内面積をある程度は有効に利用することが可能になるが、鉄筋コンクリート構造の場合は、梁主筋が柱主筋の内側に配されるため、柱を梁幅程度に小さくすることはできないという問題があった。また、梁が偏心して柱に取り付くことで柱に捩りが生じたり、柱梁接合部の耐力が小さくなり、従来は剛接合と仮定されていた柱梁接合部が、梁主筋が降伏する以前に損傷することが懸念される。
特開平8−120781号公報
本発明は、従来技術が有する上記の課題を解決することを目的としたものであって、外周架構の柱を壁形状とすることで、室内側へ出っ張る柱寸法を小さくして、室内面積を有効利用できる架構、また、外周架構の壁柱のせいを大きくして、壁柱の剛性や耐力を増大させ、断面性能が向上した架構、さらには、地震入力を低減する免震構造の適用とあいまって、スパンや開口を大きく確保することができる架構を提供することを課題とする。
また、本発明はさらに進んで、柱と梁の接合状態を、必ずしも柱心と梁心が交差するように接合させるのではなく、柱と梁の断面の一部が接合しただけの状態を許容することによって架構設計の自由度を増大することのできる架構を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の柱梁架構は、柱梁で構成される架構であって、柱心と梁心が交差せずにずれた位置関係にあり、かつ柱の1つの側面が梁の1つの側面よりも突出している柱梁の接合部において、前記柱梁と直交する方向に延びる第2の梁の主筋が、前記柱と前記梁とを貫通するとともに、前記主筋の端部が、前記柱または前記梁の建物外側の側面で定着されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の柱梁架構は、柱梁で構成される架構であって、柱心と梁心が交差せずにずれた位置関係にあり、かつ柱の1つの側面が梁の1つの側面よりも突出している柱梁の接合部において、前記柱梁と直交する方向に延びる第2の梁の主筋が、前記柱と前記梁との接合面を交差するとともに、前記主筋の端部が、前記柱または前記梁の内部で定着されていることを特徴とする。
更に、請求項3に記載の柱梁架構は、前記梁のせん断補強筋の一部は、その端部が前記柱の内部に延長されて折り曲げられた定着部を有する請求項1または請求項2に記載の柱梁架構であることを特徴とする。
本明細書において柱の1つの側面が梁の1つの側面よりも突出しているとは、当該架構が建物の外周架構である場合、梁の建物内側の側面が、当該梁に接合されている柱の建物内側の側面よりもさらに建物内側に位置している配置が、建物内面積を広く確保するためには好ましいが、一般的には、その逆の位置関係、つまり梁の建物外側の側面が、当該梁に接合されている柱の建物外側の側面よりもさらに建物外側に位置している配置を排除しない。この場合の配筋の一例は、少なくとも梁主筋の1本が最外端に位置する柱主筋の内側に配され、かつ、少なくとも梁主筋の他の1本が前記最外端に位置する柱主筋の外側に配された場合、例えば、建物の外周架構において、梁の4隅に合計4本の梁主筋が配され、柱の4隅に合計4本の柱主筋が配される場合、梁の建物内側の2つの主筋は柱の建物内側の2つの主筋よりも建物内側に配され、同時に、梁の建物外側の2つの主筋は柱の建物外側の2つの主筋よりも建物内側に配される位置関係であってもよい。あるいは、梁の主筋はすべて柱の主筋の外側に配置される構造であっても良い。
上記のような構成とすることによって、梁の1つの側面が柱の1つの側面よりも建物内側に突出している場合には、建物内部の床面積を広く確保することができ、逆に、柱の1つの側面が梁の1つの側面より建物内側に突出している場合には、建物内に梁が突出しない空間を確保することができる。また、柱心と梁心が交差するように柱梁を接合する必要がなくなるために、架構設計の自由度が増大する。
本発明に基づく架構において、壁柱頭部の幅や厚さは、脚部の幅や厚さよりも大きくても良い。ここで、幅とは、扁平断面を有する壁柱の水平断面において、外形寸法の大きい方の側面に沿った寸法を言うものとする。この構造の場合、頭部にキャピタルやテーパーを設けて柱梁接合部の体積を大きくし、耐力を上げることができる。
本発明に基づく架構は、鉄筋コンクリート構造以外の構造からなる架構であってもよい。本発明に基づく架構は、鉄筋コンクリート構造の架構に好適に適用できるが、架構は、鉄骨鉄筋コンクリート構造または鉄骨構造であってもよい。また、プレキャスト構法による架構であっても、在来構法による架構であっても良い。架構はラーメン構造又はラーメン構造とみなすことができるものであっても良いし、耐震壁付きラーメン構造であっても良い。
上記架構の柱梁接合部には、せん断力と交差する方向(面外方向)に接合部を拘束し、補強する接合補強筋が配されていてもよい。特に、鉄筋コンクリート架構の場合、仮想のせん断面と交差する接合補強筋で、柱梁接合部を拘束することによって柱と梁の一体性が高まり、架構の剛性、強度及び靭性を有効に向上させることができる。当該接合補強筋は、柱主筋及び梁主筋の外側に配されるのが好ましいが、必ずしもこの構成に限定されるわけではない。
前記接合補強筋は、柱又は梁の剪断補強筋を兼ねることができる。架構の柱梁接合部内には、上下階の柱側面を結んだ仮想のせん断面と交差する接合補強筋か、梁肋筋の少なくともいずれか一方が配されているのが好ましい。この場合の梁肋筋は、閉じた形状でなく、コの字型のような一部が開いた形状や、L字型を組合わせたものであっても良い。その場合、肋筋の端部を折り曲げる等の処理によって引抜に対する補強を行うのが好ましい。
本発明は、上記何れかの架構を外周に有する建物を提案する。ただし、本発明にかかる架構の位置は建物外周に限定されず、例えば、ダブルチューブ構造の内側のチューブや、建物内通路の側面に位置する架構など、任意の位置に適用することができる。
また、本発明に基づく上記建物は、所定の階に免震装置を設置して免震化されているものであってもよい。免震構造とすることによって、柱梁および接合部の地震時応力が軽減され、断面設計の自由度が向上する。また、地震時水平力を負担する耐震壁で構成される耐震コアを配し、層せん断力の半分程度またはそれ以上を負担させてもよい。特に、前記扁平断面の断面設計が耐震設計条件によって実質的に制約される場合には、免震構造か、または耐震コアとの組み合わせ、終局時でも梁端部で曲げ降伏を許容しない架構とするのが好適である。
図1は、本発明に基づく、偏心柱梁接合部の概念図である。 図2は、本発明に基づく、偏心柱梁接合部の接合補強の概念を示す概念図である。 図3は、本発明の参考実施形態に基づく、偏心柱梁接合部の接合補強筋の配置の一例を示す概念図である。 図4は、本発明の参考実施形態その1に基づく、偏心柱梁接合部の接合補強筋の配置を示す鉛直断面図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に基づく、偏心柱梁接合部の概念図である。 図6は、本発明の第1の実施形態に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す鉛直断面図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す鉛直断面図である。 図8は、本発明の参考実施形態その2に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す鉛直断面図である。 図9は、本発明の参考実施形態その3に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す水平断面図である。 図10は、本発明の参考実施形態その4に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す鉛直断面図である。 図11は、本発明の参考実施形態その5に基づく、偏心柱梁接合部の配筋を示す鉛直断面図である。 図12aと図12bは、柱梁接合部で発生する応力の状態を模式的に示す図である。 図13は、柱梁接合部の破壊モードを示す図である。
以下に、実施形態に基づいて本発明の具体的な態様を説明するが、実施形態は発明の理解を助けるために記載するに過ぎないものであるから、本発明は以下に記載する実施形態に限定されるものではないことはいうまでも無い。
図1は、本発明に基づく偏心柱梁接合部を示す概念図である。本発明において、偏心柱梁接合部とは、柱200と梁100が接合されているが、柱心と梁心が交差しておらず両者がずれた位置関係にある柱梁の接合部をいう。図1は、柱200と梁100のずれが実質的に1つの面において接するに過ぎない場合を図示したものである。
図2は、本発明に基づく偏心柱梁接合部の補強の様子を模式的に示した概念図(図1において矢印Aの方向から見た図)である。柱梁間でモーメント(図においてMで示す)の伝達を図ると共に、曲げモーメント、せん断力およびねじり力に対して柱梁接合部を補強するために、本発明においては、柱主筋および梁主筋と直交する方向に柱と梁の接合面を交差する接合補強筋400を配する。接合補強筋400は、柱梁のせん断補強筋と同様のメカニズムによって、柱梁接合部の剛性と強度を補強する。
図3は、接合補強筋400を見やすく表示するための斜視図(概念図)である。接合補強筋は、柱主筋及び梁主筋と直行する方向に柱と梁の接合面を交差するが、さらに柱の主筋と並行(つまり鉛直方向)に複数が連結されたU字状の接合補強筋460、あるいは、梁の主筋と並行(つまり水平方向)に複数が連結されたU字状の接合補強筋450であってもよい。さらに、これら450、460が相互に接続されたものであっても良い。
本発明の接合補強筋量は、偏心柱梁接合部に要求される耐力に基づいて、これに限定されるわけではないが一例を示せば、以下に記載する方法によって決定することができる。
図12aは、本発明の偏心柱梁接合部に生じるねじり力を示している。本偏心柱梁接合部には、柱部材軸ねじり力MTC(図12b)、梁部材軸ねじり力MTB(図12c)および構面直交軸ねじり力MTCB(図12d)の3種類のねじり力(モーメント)が生じる。柱部材軸ねじり力MTCと梁部材軸ねじり力MTBは、それぞれ接合部の水平断面と鉛直断面に生じるねじり力であり、接合部のせん断耐力に影響を及ぼす。また、構面直交軸のMTCBは、節点モーメントと同義であり、柱と梁の接合面におけるモーメント伝達力を示している。
このため、接合部の耐力は、柱部材軸方向のねじり耐力Tc(MTcに対応)を考慮して算出される水平断面のせん断耐力、梁部材軸方向のねじり耐力Tb(MTbに対応)を考慮して算出される鉛直断面のせん断耐力、および、柱と梁の接合面のねじり耐力Tcb(MTcbに対応)、の3種類で決定される。
ここで、3つのねじり耐力(Tc,Tb,Tcb)は、それぞれ、接合部内の柱せん断補強筋、梁せん断補強筋、および、柱と梁の接合面を交差する補強筋により耐力が上昇する。
したがって、接合補強筋は、主として、必要とする柱と梁の接合面のねじり耐力Tcbから配筋量が決定される。また、せん断補強筋と併用して使用された場合、必要とする柱部材軸方向のねじり耐力Tc、および、梁部材軸方向のねじり耐力Tbのそれぞれも考慮して、配筋量が決定される。
その補強筋量の設計の一例としては、文献1)に示されている広澤らのねじれ耐力式を準用して、コンクリートの耐力負担分を算出することで、必要量を決定する(文献1:日本建築学会:阪神・淡路大震災と今後のRC構造設計−特徴的被害の原因と設計への提案−,1998.10)。図13は、ねじりを伴う柱梁接合部の破壊モードを示す参考図である。
図4は、本発明の参考実施形態その1に基づく接合補強筋の配置を示す鉛直断面図である。柱200は柱主筋210が配され、梁100断面の上端および下端近傍には梁主筋110が配されている。本実施形態においては、梁のせん断補強筋120の端部が柱の内部に延長され両端部が折り曲げられて、柱200の断面内に定着されることで、接合補強筋430を構成している。柱梁の接合部分においては、梁のすべてのせん断補強筋120がこのように接合補強筋430として使われても良いし、その一部のみを接合補強筋430とし、他は通常通り、梁の主筋を囲うように巻き回したせん断補強筋であっても良い。
図5A、5Bは、本発明の第1の実施形態に基づく偏心柱梁接合部を示す斜視図(概念図)である。図5Aは柱200が梁100、300で画定される空間の外側に位置する場合、図Bは反対に柱200が梁100、300で画定される空間の内側に位置する場合を例である。本発明は、このいずれにも対応する。この実施形態においては、柱200と梁100とはいわゆる偏心接合しているが、梁300は柱200に対して偏心の無い状態で接合している。梁300もまた柱200に対して偏心接合しても良いことは自明である。
図6A、6Bは、前記第1の実施形態における配筋を示した鉛直断面図である。図6Aが図5Aに対応し、図6Bが図5Bに対応する。図6Bに示した構造を例にとれば、梁300の主筋410は柱200と梁100とを貫通して、梁100の外側(梁300とは反対側の側面)で端部420が定着される。この場合、主筋410は緊張力を加えたものとすることもできるが、必ずしも緊張力を加えることが必要ではない。梁100は、上端および下端近傍に配された主筋110と、当該主筋110を取り囲むように鉛直面内に配されたループ状のせん断補強筋120とを有する。梁300の主筋410は、柱200と梁100との接合部の接合補強筋としても作用する。
図7は、第2の実施形態に従って、柱200と梁100との接合部の接合補強筋の構成を示すものである。本実施形態に関しても、柱200が、梁100、300で画定した空間の外側に位置する構成をとることも可能なことは自明であるが、ここでは図示を省略する。以下同様である。梁300の主筋は図6に示したものと同様であってもよいし、柱200内または梁100の内部で定着されたものであってもよい。梁100の主筋110を囲むように円直面内に巻き回されたせん断補強筋120の一部430は、端部が柱100の内部に延長されて折り曲げられた定着部440を有する。さらに、他の接合補強筋420は、前記梁のせん断補強筋120と柱の主筋210とを取り囲むように水平面内に配されている。当該接合補強筋420は、柱のせん断補強筋220を梁100の方向に延長して、梁のせん断補強筋120を取り囲んだものと解釈することもできる。せん断補強筋の一部430から構成される接合補強筋と柱のせん断補強筋220を延長した接合補強筋420は、いずれか一方でも良い。
図8A、8Bは、本発明の参考実施形態その2における接合補強筋の構成を示したもので、前記第2の実施形態との相違は、梁100のせん断補強筋は何れも通常通り閉じたループを形成しており、梁の主筋及びせん断補強筋の外側に、これらとは別に接合補強筋435が設けられている点である。本実施形態においても、柱のせん断補強筋を梁の方向に延長して構成される接合補強筋が設けられているのが好ましいが、設計条件によっては不要である。
図9は、本発明の参考実施形態その3に基づく、梁100の主筋110の様子を示す水平断面図である。図9では、柱200が、梁100、300が画定する空間の外側に位置する構成を示した。接合される柱200に近い側の梁100の主筋112は、柱100の方向に延長されて端部114が梁の内部に定着されている。このような構成とすることによって、梁の主筋112を接合補強筋として機能させることができる。柱200に近い側の梁100の主筋112は、必ずしもこのように柱200の断面内に定着させる必要は無く、柱200から遠いほうの主筋110同様、梁の全長にわたって伸びるものであってもよい。
図10は、本発明の参考実施形態その4に基づく、接合補強筋の構成を示した水平断面図である。図10では、柱200が、梁100、300が画定する空間の内側に位置する構成を示した。柱の主筋210を取り囲むように水平面内に巻き回された柱のせん断補強筋220の一部は梁100の内部に延長されて、端部230は梁100内部に定着される。一方、梁100のせん断補強筋120の一部115は、柱200の断面内に延長されて、柱のせん断補強筋220に掛け渡された水平方向に伸びる補助鉄筋222と梁の主筋110とを囲むように、鉛直面内に設けられている。
図11は、本発明の参考実施形態その5に基づく、接合補強筋の構成を示した水平断面図である。前記参考実施形態その4との相違点は、柱のせん断補強筋は通常通り柱主筋の周りに巻きまわされて閉じたループを形成しており、それとは別に、接合補強筋235が柱の主筋およびせん断補強筋の外側に設けられて、梁100の内部に延長されている点である。同様に、梁のせん断補強筋は通常通り、梁の主筋を囲む閉じたループとし、これとは別に梁の主筋とせん断補強筋の外側から柱内部に向かって延長される接合補強筋を設けてもよい。
100、300 梁
110 梁の主筋
120 梁のせん断補強筋
200 柱
210 柱の主筋
220 柱のせん断補強筋
115、235、420、430、435、460 接合補強筋

Claims (4)

  1. 柱梁で構成される架構であって、
    柱心と梁心が交差せずにずれた位置関係にあり、かつ柱の1つの側面が梁の1つの側面よりも突出している柱梁の接合部において、
    前記柱梁と直交する方向に延びる第2の梁の主筋が、前記柱と前記梁とを貫通するとともに、
    前記主筋の端部が、前記柱または前記梁の建物外側の側面で定着されていることを特徴とする柱梁架構。
  2. 柱梁で構成される架構であって、
    柱心と梁心が交差せずにずれた位置関係にあり、かつ柱の1つの側面が梁の1つの側面よりも突出している柱梁の接合部において、
    前記柱梁と直交する方向に延びる第2の梁の主筋が、前記柱と前記梁との接合面を交差するとともに、
    前記主筋の端部が、前記柱または前記梁の内部で定着されていることを特徴とする柱梁架構。
  3. 前記梁のせん断補強筋の一部は、その端部が前記柱の内部に延長されて折り曲げられた定着部を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の柱梁架構。
  4. 請求項1及至請求項3のいずれか1項に記載の柱梁架構で構成される建物。
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