JPWO2018124084A1 - 化学強化用ガラス板及び化学強化ガラス板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の化学強化用ガラス板は、板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であり、ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低く、430℃のKNO3溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満になると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満になることを特徴とする。

Description

本発明は、化学強化用ガラス板及び化学強化ガラス板の製造方法に関し、特に携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、タッチパネルディスプレイのカバーガラスに好適な化学強化用ガラス板及び化学強化ガラス板の製造方法に関する。
携帯電話、デジタルカメラ、PDA、タッチパネルディスプレイは、益々普及する傾向にある。これらの用途には、カバーガラスとして、イオン交換処理された化学強化ガラス板が用いられている(特許文献1、非特許文献1参照)。
特開2006−83045号公報 特表2016−524581号公報 特表2011−510903号公報
泉谷徹郎等、「新しいガラスとその物性」、初版、株式会社経営システム研究所、1984年8月20日、p.451−498
カバーガラス、特にスマートフォンのカバーガラスは、屋外で使用されることが多いため、照度と平行度が高い光によって、表面傷が認識され易くなり、ディスプレイの視認性を低下してしまう。よって、化学強化ガラス板の耐傷性を高めることが重要になる。
耐傷性を高める方法として、ガラスの硬度を高めることが有用であると考えられる。詳述すると、従来のガラスは、地上に多く存在するシリカ(珪砂)よりも硬度が大幅に低いため、シリカに起因して表面傷が付き易いという性質を有している。よって、ガラスの硬度を高めると、表面に傷が付き難くなると考えられる。しかし、ガラスの硬度を高めると、イオン交換処理前に、所定サイズに切断加工、端面加工等を行うことが困難になり、加工コストの高騰を招く虞がある。
また、ガラス表面に硬質の薄膜を形成すると、カバーガラスの硬度が高くなることが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、ガラス表面に硬質の薄膜を形成すると、カバーガラスの透明性が低下したり、膜応力によってカバーガラスに反りが発生する虞がある。
なお、サファイアは、硬度が高いため、カバー部材に好適であるように見える。しかし、サファイアは、大きな寸法の板状体を大量生産することが困難である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、イオン交換処理前の加工性が良好であり、且つイオン交換処理後に表面傷が付き難い化学強化用ガラス板及び化学強化ガラス板の製造方法を創案することである。
本発明者等が種々の検討を行った結果、耐傷性の指標としてビッカース硬度に着目し、イオン交換処理前のビッカース硬度を低く、イオン交換処理後のビッカース硬度を高くすると、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の化学強化用ガラス板は、板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であり、ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低く、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満になると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満になることを特徴とする。ここで、ビッカース硬度は、測定荷重を100gfとし、JIS Z2244に準拠した方法に基づいて測定した値を指す。また、「表面圧縮応力層の圧縮応力値」と「表面圧縮応力層の応力深さ」は、表面応力計(例えば、株式会社東芝製FSM−6000)を用いて、試料を観察した際に、観察される干渉縞の本数とその間隔から算出される値を指す。
従来、耐傷性は、ビッカース圧子の押し込みによるクラックの発生度、或いはヌープ圧子の引っ掻きによるラテラルクラックの発生度等により評価されてきた(特許文献3参照)。しかし、上記評価で発生するクラックと、照度と平行度が高い光により認識される表面傷とは、傷の発生メカニズムが異なっている。よって、従来の評価でクラックが発生し難いガラスであっても、照度と平行度が高い光により認識される表面傷が発生する場合があり、上記技術課題の解決に至らない虞がある。
本発明者等の調査によると、照度と平行度が高い光により認識される表面傷の発生度は、ビッカース硬度と相関があり、イオン交換処理後のビッカース硬度を高めると、上記表面傷を低減することができる。そこで、本発明の化学強化用ガラス板は、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、ビッカース硬度が700以上になることを特徴とする。しかし、ビッカース硬度を極端に高めると、イオン交換処理前の加工性が大幅に低下する虞がある。そこで、本発明の化学強化用ガラス板は、イオン交換処理前のビッカース硬度を650未満に規制している。
本発明者等の調査によると、ガラス組成中にAl、LiO、MgO、CaO、ZrO、Y、La等を多く導入すると、イオン交換処理前のビッカース硬度を高め易くなる。また表面圧縮応力層の圧縮応力値を高めると、イオン交換処理後のビッカース硬度を高め易くなる。
また、本発明の化学強化用ガラス板は、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の応力深さが100μm未満になることが好ましい。
また、本発明の化学強化用ガラス板は、少なくとも一方の表面が研磨面であることが好ましい。
また、本発明の化学強化用ガラス板は、板厚方向の中央部にオーバーフロー合流面を有することが好ましい。つまりオーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。
また、本発明の化学強化用ガラス板は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、NaO 12〜20%を含有し、モル比NaO/Alが0.9〜1.5であることが好ましい。
本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、溶融ガラスを板状に成形した後、所定寸法に切断することにより、板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であると共に、ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低い化学強化用ガラス板を得るガラス板作製工程と、化学強化用ガラス板をイオン交換処理して、表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満であると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満である化学強化ガラス板を得るイオン交換処理工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、化学強化用ガラス板をイオン交換処理して、表面圧縮応力層の応力深さが100μm未満である化学強化ガラス板を得ることが好ましい。
また、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、化学強化用ガラス板の少なくとも一方の表面を研磨処理する研磨工程を更に備えることが好ましい。
また、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、溶融ガラスの成形時に、化学強化用ガラス板(溶融ガラス)の徐冷点から歪点の間の温度域を3℃/分以上、且つ1000℃/分未満の冷却速度で冷却することが好ましい。ここで、「歪点」と「徐冷点」は、ASTM C336の方法に基づいて測定した値を指す。
また、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、溶融ガラスをオーバーフローダウンドロー法で成形することが好ましい。
また、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、化学強化ガラス板が、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、NaO 12〜20%を含有し、モル比NaO/Alが0.9〜1.5であることが好ましい。
第十二に、本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、化学強化ガラス板をタッチパネルディスプレイに用いることが好ましい。
本発明の化学強化用ガラス板(化学強化ガラス板)において、板厚は0.4mm以上、且つ1.0mm未満であり、好ましくは0.6〜0.9mm、特に0.75〜0.85mmである。板厚が小さいと、イオン交換処理後に、内部の引っ張り応力によってガラス表面が物理的に引き延ばされて、表面圧縮応力層の圧縮応力値が小さくなり、結果として、イオン交換処理後のビッカース硬度が低下し易くなる。一方、板厚が大きいと、カバーガラスの重量が重くなり、モバイル用途に適用し難くなる。
本発明の化学強化用ガラス板において、ビッカース硬度は500より高く、且つ650より低く、好ましくは530〜640、540〜630、特に550〜620である。イオン交換処理前のビッカース硬度が低過ぎると、イオン交換処理後にビッカース硬度を十分に高めることが困難になる。一方、イオン交換処理前のビッカース硬度が高過ぎると、イオン交換処理前に、所定サイズに切断加工、端面加工等を行うことが困難になり、加工コストの高騰を招く虞がある。
本発明の化学強化用ガラス板において、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、ビッカース硬度は700以上、且つ1100未満になり、好ましくは710以上、720以上、730以上、740以上、750以上、760以上、770以上、780以上、790以上、800以上、810以上、820以上、830以上、840以上、特に850以上になる。また、本発明に係る化学強化ガラス板は、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満であり、好ましくは710以上、720以上、730以上、740以上、750以上、760以上、770以上、780以上、790以上、800以上、810以上、820以上、830以上、840以上、特に850以上である。イオン交換処理後のビッカース硬度が低いと、照度と平行度が高い光により認識される表面傷が付き易くなる。一方、イオン交換処理後のビッカース硬度が高過ぎると、化学強化ガラス板の内部の引っ張り応力が高くなる傾向があり、点衝突により化学強化ガラス板が破損し易くなる。
本発明の化学強化用ガラス板において、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満になる。また、本発明に係る化学強化ガラス板は、表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満である。圧縮応力値が大きい程、イオン交換処理後のビッカース硬度が高くなる。しかし、ガラス表面に極端に大きな圧縮応力が形成されると、内部の引っ張り応力が極端に高くなり、化学強化ガラス板が破損した際に破片が飛び散る虞がある。よって、表面圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは1150MPa以上、1200MPa以上、1250MPa以上、1300MPa以上、特に1350MPa以上である。また、表面圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは1500MPa以下、1450MPa以下、特に1400MPa以下である。なお、ガラス組成中のAl、TiO、ZrO、MgO、ZnOの含有量を増量したり、SrO、BaOの含有量を減量すれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を短くしたり、イオン交換溶液の温度を下げれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。
本発明の化学強化用ガラス板において、430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、表面圧縮応力層の応力深さは、好ましくは10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、特に45μm以上になり、好ましくは100μm以下、80μm以下、特に60μm以下になる。また、本発明に係る化学強化ガラス板は、表面圧縮応力層の応力深さは、好ましくは10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、特に45μm以上であり、好ましくは100μm以下、80μm以下、特に60μm以下である。応力深さが大きい程、化学強化ガラス板に深い傷が付いても、化学強化ガラス板が割れ難くなると共に、機械的強度のバラツキが小さくなる。一方、応力深さが大き過ぎると、内部の引っ張り応力が極端に高くなり、化学強化ガラス板が破損した際に破片が飛び散る虞がある。なお、ガラス組成中のKO、Pの含有量を増量したり、SrO、BaOの含有量を減量すれば、応力深さが大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を長くしたり、イオン交換溶液の温度を上げれば、応力深さが大きくなる傾向がある。
本発明の化学強化用ガラス板(化学強化ガラス板)は、少なくとも一方の表面が研磨面であり、好ましくは両表面が研磨面である。研磨処理を行う場合、その研磨量(研磨厚み)は100nm以上、500nm以上、1μm以上、5μm以上、10μm以上、50μm以上、特に100μm以上が好ましい。ガラスの火造り面(成形面)は、仮想温度が低く、アルカリ金属酸化物が少ない異質層になる。よって、ガラス表面を研磨すると、最表面の異質層がなくなって、最表面のイオン交換量が多くなり、イオン交換処理後のビッカース硬度を高めることができる。
本発明の化学強化用ガラス板(化学強化ガラス板)において、ヤング率は、好ましくは65GPa以上、69GPa以上、特に71GPa以上であり、好ましくは90Gpa以下、85GPa以下、特に80GPa以下である。ヤング率が高い程、ビッカース硬度が高くなる傾向がある。また、化学強化ガラス板が撓み難くなり、タッチパネルディスプレイ等に用いる際、ペン等で化学強化ガラス板の表面を強く押しても、化学強化ガラス板の変形量が小さくなる。結果として、カバーガラスが、背面に位置する液晶素子に接触して、表示不良になる事態を防止し易くなる。一方、ヤング率が高過ぎると、イオン交換処理前のビッカース硬度が高くなり過ぎて、イオン交換処理前に、所定サイズに切断加工、端面加工等を行うことが困難になる。
本発明の化学強化用ガラス板(化学強化ガラス板)において、ポアソン比は、好ましくは0.21以下、0.20以下、特に0.19以下である。ポアソン比が大き過ぎると、応力に対して弾性的に変化し難くなるため、表面傷の深さが深くなり易く、結果として、視認し得る表面傷が残存し易くなる。
本発明の化学強化用ガラス板(化学強化ガラス板)は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、NaO 12〜20%を含有し、モル比NaO/Alが0.9〜1.5であることが好ましい。各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、特に断りがない限り、モル%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは50〜80%、56〜75%、60〜70%、62〜69%、特に64〜67%である。SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなり、また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。
Alは、ビッカース硬度を高める成分であり、またイオン交換性能、歪点、ヤング率を高める成分である。Alの含有量が少な過ぎると、耐傷性が低下し易くなり、またイオン交換性能を十分に発揮できない虞が生じる。よって、Alの好適な下限範囲は12%以上、12.5%以上、13%以上、14%以上、14.5%以上、15%以上、15.5%以上、16%以上、16.1%以上、特に16.3%以上である。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形し難くなる。特に、成形体耐火物としてアルミナ耐火物を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナ耐火物との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また耐酸性も低下し、酸処理工程に適用し難くなる。更には高温粘性が高くなり、溶融性が低下し易くなる。よって、Alの好適な上限範囲は18%以下、17.5%以下、特に17%以下である。
は、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて、結晶を析出させ難くし、液相温度を低下させる成分である。しかし、Bの含有量が多過ぎると、応力深さが小さくなったり、イオン交換処理によって、ヤケと呼ばれるガラス表面の着色が発生したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Bの好適な範囲は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2.5%、0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、特に0〜1%未満である。
NaOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。またNaOは、耐失透性、特にアルミナ耐火物との反応耐失透性を改善する成分である。NaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、NaOの好適な下限範囲は12%以上、14%以上、15%以上、15.5%以上、特に16%以上である。一方、NaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、NaOの好適な上限範囲は20%以下、19%以下、18%以下、17.5%以下、特に17%以下である。
モル比NaO/Alが小さ過ぎると、溶融性が低下したり、耐失透性、特にアルミナ耐火物との反応耐失透性が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、モル比NaO/Alの好適な下限範囲は0.9以上、0.95以上、0.98以上、特に1.00以上である。一方、モル比NaO/Alが大き過ぎると、ビッカース硬度やイオン交換性能が低下し易くなる。よって、モル比NaO/Alの好適な上限範囲は1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、1.18以下、1.15以下、1.13以下、特に1.1以下である。
+NaO−Alの好適な含有量は−1.7〜2.7%、0〜2.55%、0.5〜2.4%、特に0.8〜2.2%である。このようにすれば、ビッカース硬度、溶融性、歪点及びイオン交換性能を最適化し易くなる。なお、「B+NaO−Al」は、BとNaOの合量からAlの含有量を減じたものである。
上記成分以外にも、例えば以下の成分を添加してもよい。
LiOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ビッカース硬度を高める成分である。更にLiOは、一般的には、アルカリ金属酸化物の中で圧縮応力値を高める効果が大きいが、NaOを12%以上含むガラス系において、LiOの含有量が極端に多くなると、かえって圧縮応力値が低下する傾向がある。またLiOの含有量が多過ぎると、イオン交換処理時にイオン交換溶液中に溶出して、イオン交換溶液を劣化させる虞がある。よって、LiOの好適な含有量は0〜2%、0〜1.7%、0〜1.5%、0〜1%、0〜1%未満、0〜0.5%、0〜0.3%、0〜0.1%、特に0〜0.05%である。
Oは、イオン交換を促進する成分であり、特にアルカリ金属酸化物の中では、表面圧縮応力層の圧縮応力値を低下させて、応力深さを増大させる成分である。また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。しかし、KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの好適な上限範囲は8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、特に2%未満である。なお、KOを添加する場合、好適な添加量は0.1%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、特に2%以上である。また、KOの添加をできるだけ回避する場合は、KOの好適な含有量は0〜1%、0〜1%未満、特に0〜0.05%である。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やビッカース硬度を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が大きい成分である。よって、MgOの好適な下限範囲は0%以上、0.1%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3%以上、3.5%以上、特に3.7%以上である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり易く、また耐失透性、特にアルミナ耐火物との反応耐失透性が低下し易くなる。よって、MgOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、特に4%以下である。
CaOは、他の成分と比較して、耐失透性の低下を伴うことなく、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やビッカース硬度を高める効果が大きい成分である。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、イオン交換性能が低下したり、イオン交換処理時にイオン交換溶液を劣化させ易くなる。よって、CaOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
SrOとBaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、それらの含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOとBaOの好適な含有量は、それぞれ0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
ZnOは、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力値を高める効果が大きい成分である。また低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなったり、応力深さが小さくなる傾向がある。よって、ZnOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%である。
+MgO+ZnOの好適な含有量は0.03〜3.94%、0.1〜3.8%、0.5〜3.7%、1〜3.5%、特に2〜3.4%である。このようにすれば、溶融性、耐失透性及び応力深さを最適化し易くなる。なお、「B+MgO+ZnO」は、B、MgO及びZnOの合量である。
TiOは、イオン交換性能を高める成分であり、また高温粘度を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、透明性や耐失透性が低下し易くなる。よって、TiOの含有量は0〜4.5%、0〜1%未満、0〜0.5%、特に0〜0.3%が好ましい。
ZrOは、ビッカース硬度を高める成分であると共に、液相粘度付近の粘性や歪点を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、耐失透性が著しく低下する虞があり、また密度が高くなり過ぎる虞もある。よって、ZrOの好適な含有量は0〜5%、0〜4%、0〜3%、特に0.001〜2%である。
SnOは、イオン交換性能を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。よって、SnOの好適な含有量は0〜3%、0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%である。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に応力深さを大きくする成分である。しかし、Pの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの好適な含有量は0〜10%、0〜3%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
清澄剤として、Cl、SO、CeOの群(好ましくはCl、SOの群)から選択された一種又は二種以上を0.001〜1%添加してもよい。
Feの好適な含有量は1000ppm未満(0.1%未満)、800ppm未満、600ppm未満、400ppm未満、特に300ppm未満である。更に、Feの含有量を上記範囲に規制した上で、モル比SnO/(Fe+SnO)を0.8以上、0.9以上、特に0.95以上に規制することが好ましい。このようにすれば、波長400〜770nm、厚み1mmにおける全光線透過率が向上し易くなる。
Nd、La等の希土類酸化物は、ビッカース硬度を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、希土類酸化物の好適な含有量は3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
本発明の化学強化用ガラス板は、環境的配慮から、ガラス組成として、実質的にAs、Sb、PbO、及びFを含有しないことが好ましい。また、環境的配慮から、実質的にBiを含有しないことも好ましい。「実質的に〜を含有しない」とは、ガラス成分として積極的に明示の成分を添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、明示の成分の含有量が0.05%未満の場合を指す。
本発明の化学強化ガラス板の製造方法は、溶融ガラスを板状に成形した後、所定寸法に切断することにより、板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であると共に、ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低い化学強化用ガラス板を得るガラス板作製工程と、化学強化用ガラス板をイオン交換処理して、表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満であると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満である化学強化ガラス板を得るイオン交換処理工程と、を備えることを特徴とする。本発明の化学強化ガラス板の製造方法の技術的特徴は、本発明の化学強化用ガラス板の説明において一部記載済みである。本明細書では、便宜上、記載済みの技術的特徴について詳細な説明を省略する。
本発明の化学強化ガラス板の製造方法において、まず所望のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して、1500〜1700℃で加熱溶融し、清澄した後、溶融ガラスを成形装置に供給した上で板状に成形し、冷却することが好ましい。板状に成形した後に、所定寸法に切断加工する方法は、周知の方法を採用することができる。
本発明の化学強化ガラス板の製造方法において、溶融ガラスの成形時に、溶融ガラスの徐冷点から歪点の間の温度域を3℃/分以上、且つ1000℃/分未満の冷却速度で冷却することが好ましく、その冷却速度は、好ましくは10℃/分以上、20℃/分以上、30℃/分以上、特に50℃/分以上であり、好ましくは1000℃/分未満、500℃/分未満、特に300℃/分未満である。冷却速度を速過ぎると、ガラスの構造が粗になり、イオン交換処理後にビッカース硬度を高めることが困難になる。一方、冷却速度が遅過ぎると、化学強化用ガラス板の生産効率が低下してしまう。なお、溶融ガラスを板状に成形した後に、化学強化用ガラス板に対して、別途、上記冷却速度で冷却する工程を設けてもよい。
溶融ガラスを板状に成形する方法として、オーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、高品位なガラス板を大量に作製し得ると共に、大型のガラス板も容易に作製し得る方法である。更に、オーバーフローダウンドロー法では、成形体耐火物として、アルミナやジルコニアが使用されるが、本発明の化学強化用ガラス板は、アルミナやジルコニア、特にアルミナとの適合性が良好であるため、これらの成形体と反応して泡やブツ等を発生させ難い。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、フロート法、ダウンドロー法(スロットダウンドロー法、リドロー法等)、ロールアウト法、プレス法等の成形方法を採用することができる。
本発明の化学強化ガラス板の製造方法において、イオン交換処理の条件は、特に限定されず、ガラスの粘度特性、用途、厚み、内部の引っ張り応力、寸法変化等を考慮して最適な条件を選択すればよい。特に、KNO溶融塩中のKイオンをガラス中のNa成分とイオン交換すると、表面圧縮応力層を効率良く形成することができる。イオン交換処理の際、イオン交換溶液の温度は390〜480℃が好ましく、イオン交換時間は2〜8時間が好ましい。このようにすれば、表面圧縮応力層を効率良く形成することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、実施例(試料No.1〜3、7〜17)と比較例(試料No.4〜6)を示している。
Figure 2018124084
次のようにして表中の各試料を作製した。まず表中のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1650℃で21時間溶融した。続いて、得られた溶融ガラスをカーボン板の上に流し出して、平板形状に成形した後、徐冷点から歪点の間の温度域を3℃/分で冷却し、化学強化用ガラス板を得た。得られた化学強化用ガラス板について、板厚t=0.8mmになるように表面を光学研磨した後、種々の特性を評価した。
密度ρは、周知のアルキメデス法によって測定した値である。
歪点Ps、徐冷点Taは、ASTM C336に記載の方法に基づいて測定した値である。
ビッカース硬度Hvは、測定荷重を100gfとし、JIS Z2244に準拠した方法に基づいて測定した値である。
ヤング率Eは、周知の共振法で測定した値である。
ポワソン比は、下記数式で計算される値である。なお、剛性率Gは、周知の共振法で測定した値である。
[数1]
ポワソン比=(E−2G)/2G
E:ヤング率(GPa)
G:剛性率(GPa)
続いて、表中の板厚になるように、各試料の両表面を光学研磨した。その後、430℃のKNO溶融塩中に、各試料を4時間浸漬することにより、イオン交換処理を行い、化学強化ガラス板を得た。更に、各化学強化ガラス板の表面を洗浄した上で、表面応力計(株式会社東芝製FSM−6000)を用いて観察される干渉縞の本数とその間隔から表面の圧縮応力層の圧縮応力値(CS)と応力深さ(DOL)を算出した。算出に当たり、各試料の屈折率を1.50、光学弾性定数を30[(nm/cm)/MPa]とした。
各化学強化ガラス板について、上記方法にてビッカース硬度Hvを測定した。
次のようにして耐傷性試験を行った。まず各試料の上に平均粒径50μm、1mgの珪砂を均一に置き、市販のデニム生地を介して4kgの荷重で加傷した。加傷は1方向に1回のみ行い、加傷する距離を1cmとした。各試料の表面を加傷した後、ファイバーライトを用いて、照度10万luxとなる条件で傷の観察を行い、目視で確認できる傷の本数を計数した。試験は4回実施し、4回の平均値を試験結果とした。
表1から明らかなように、試料No.1〜3、7〜17は、イオン交換処理前のビッカース硬度Hvが550〜600であった。よって、試料No.1〜3、7〜17は、イオン交換処理前の加工性が良好であるものと考えられる。そして、試料No.1〜3、7〜17は、イオン交換処理後の表面圧縮応力層の圧縮応力値CSが1100MPa〜1350MPa、ビッカース硬度Hvが710〜870、耐傷性試験での傷の本数が8〜10本であった。よって、試料No.1〜3、7〜17は、イオン交換処理後の耐傷性が高いものと考えられる。一方、試料No.4、5は、イオン交換処理後の表面圧縮応力層の圧縮応力値CSとビッカース硬度Hvが低く、耐傷性試験での傷の本数も多かった。また、試料No.6は、イオン交換処理前のビッカース硬度Hvが670であるため、イオン交換処理前の加工性が低いものと考えられる。
上記試料No.1〜3、7〜17に係るガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、連続溶融炉に投入し、アルミナ成形体を用いて、オーバーフローダウンドロー法で板状に成形した。なお、成形時に、徐冷点から歪点の間の温度域を200℃/分で冷却した。得られた化学強化用ガラス板について、所定寸法に切断加工し、板厚t=0.8mmになるように表面を光学研磨した後、430℃のKNO溶融塩中に4時間浸漬することにより、イオン交換処理を行い、各化学強化ガラス板を得た。
本発明の化学強化用ガラス板及びそれを用いた化学強化ガラス板は、携帯電話、デジタルカメラ、PDA等のカバーガラス、或いはタッチパネルディスプレイ等のガラス基板として好適である。また、本発明の化学強化用ガラス板及びそれを用いた化学強化ガラス板は、これらの用途以外にも、高い機械的強度が要求される用途、例えば窓ガラス、磁気ディスク用基板、フラットパネルディスプレイ用基板、太陽電池用カバーガラス、固体撮像素子用カバーガラスへの応用が期待される。

Claims (12)

  1. 板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であり、
    ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低く、
    430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満になると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満になることを特徴とする化学強化用ガラス板。
  2. 430℃のKNO溶融塩に4時間浸漬した時に、得られる表面圧縮応力層の応力深さが100μm未満になることを特徴とする請求項1に記載の化学強化用ガラス板。
  3. 少なくとも一方の表面が研磨面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化学強化用ガラス板。
  4. 板厚方向の中央部にオーバーフロー合流面を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の化学強化用ガラス板。
  5. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、NaO 12〜20%を含有し、モル比NaO/Alが0.9〜1.5であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の化学強化用ガラス板。
  6. 溶融ガラスを板状に成形した後、所定寸法に切断することにより、板厚が0.4mm以上、且つ1.0mm未満であると共に、ビッカース硬度が500より高く、且つ650より低い化学強化用ガラス板を得るガラス板作製工程と、
    化学強化用ガラス板をイオン交換処理して、表面圧縮応力層の圧縮応力値が1100MPa以上、且つ1500MPa未満であると共に、ビッカース硬度が700以上、且つ1100未満である化学強化ガラス板を得るイオン交換処理工程と、を備えることを特徴とする化学強化ガラス板の製造方法。
  7. 化学強化用ガラス板をイオン交換処理して、表面圧縮応力層の応力深さが100μm未満である化学強化ガラス板を得ることを特徴とする請求項6に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  8. 化学強化用ガラス板の少なくとも一方の表面を研磨処理する研磨工程を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  9. 溶融ガラスの成形時に、化学強化用ガラス板の徐冷点から歪点の間の温度域を3℃/分以上、且つ1000℃/分未満の冷却速度で冷却することを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  10. 溶融ガラスをオーバーフローダウンドロー法で成形することを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  11. 化学強化ガラス板が、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 12〜18%、NaO 12〜20%を含有し、モル比NaO/Alが0.9〜1.5であることを特徴とする請求項6〜10の何れか一項に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
  12. 化学強化ガラス板をタッチパネルディスプレイに用いることを特徴とする請求項6〜11の何れか一項に記載の化学強化ガラス板の製造方法。
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