JPWO2018122929A1 - 溶接補修方法及び容器 - Google Patents

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Abstract

第一シートメタル(1)のエッジを第二シートメタル(2)のエッジに対して溶接することにより溶接継手(3)を形成する。第一シートメタル(1)と第二シートメタル(2)との間の溶接継手(3)の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部(6)を形成する。第一シートメタル(1)の表面と第二シートメタルの表面(2)との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部(6)に接することなく補修溶接ビード部(6)に隣り合う肉盛りビード部(9)を形成する。溶接継手(3)の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部(9)の長さは、溶接継手3の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部(6)の長さより長い。

Description

本発明は、溶接補修方法及び容器に関する。
下記の特許文献1及び2には、タンクの胴体となる筒状の部品の上と下とに、鏡板と呼ばれる椀状の部品を全周にわたり溶接する技術が開示されている。
下記の特許文献3に開示された容器の溶接方法では、以下のようにする。溶接すべき接合部とは異なる位置から、溶接すべき接合部に向かって捨て溶接を実施する。連続して溶接すべき接合部に本溶接を実施する。一周して本溶接の開始点に戻った後、溶接すべき接合部とは異なる位置まで、捨て溶接を実施する。
日本特開2007−009290号公報 日本特開2003−33872号公報 日本特開2011−200903号公報
金属の板同士を溶接する際の磁気吹き、異物等の影響により、溶接部に穴が開く場合がある。この溶接欠陥を修整するために補修溶接が行われる。補修溶接をした部分は、他の部分に比べて肉厚が厚くなる。その結果、補修溶接部またはその近傍の形状の変化により、応力集中が発生しやすいという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、補修溶接ビード部またはその近傍の応力集中を緩和することのできる溶接補修方法及び容器を提供することを目的とする。
本発明の溶接補修方法は、第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、第一シートメタルと第二シートメタルとの間の溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長いものである。
本発明の容器は、第一シートメタルにより形成された第一部分と、第二シートメタルにより形成された第二部分と、第一シートメタルのエッジが第二シートメタルのエッジに対して溶接された溶接継手と、溶接継手の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部と、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して形成され、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部と、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長いものである。
本発明によれば、補修溶接ビード部またはその近傍の応力集中を緩和することが可能となる。
実施の形態1による第一シートメタル、第二シートメタル、及びそれらの間の溶接継手を示す図である。 溶接継手の溶接欠損の他の例を示す図である。 図1に示す溶接継手の穴を補修した補修溶接ビード部を示す図である。 図3中のA−A線での断面図である。 図3に示す補修溶接ビード部の近くに、第一肉盛りビード部及び第二肉盛りビード部を形成した状態を示す図である。 溶接継手、第一肉盛りビード部及び第二肉盛りビード部を含む領域の断面図である。 実施の形態1による溶接補修方法を用いて製造された容器の側面図である。 図3に示す補修溶接ビード部の近くに、第一肉盛りビード部及び第二肉盛りビード部を形成した状態を示す図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。 第一シートメタル及び第二シートメタルの表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による第一シートメタル1、第二シートメタル2、及びそれらの間の溶接継手3を示す図である。図1は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2の表面に垂直な方向から見た図である。第一シートメタル1のエッジを、第二シートメタル2のエッジに対して溶接することにより、溶接継手3が形成される。溶接継手3は、溶融した金属が凝固した部分であるビードと、溶融していないが溶接熱により変性した熱影響部とを含む。
溶接継手3は、例えば、アーク溶接により形成される。溶接継手3は、例えば、タングステン・イナート・ガス溶接(以下、「TIG溶接」と称する。)により形成されてもよい。TIG溶接は、タングステン電極と、アルゴンガスのような不活性ガスとを用いたアーク溶接である。溶接継手3は、例えば、メタル・アクティブ・ガス溶接(以下、「MAG溶接」と称する。)により形成されてもよい。MAG溶接は、溶加材となる消耗電極と、炭酸ガスのような活性ガスとを用いたアーク溶接である。溶接継手3は、例えば、メタル・イナート・ガス溶接(以下、「MIG溶接」と称する。)により形成されてもよい。MIG溶接は、溶加材となる消耗電極と、アルゴンガスのような不活性ガスとを用いたアーク溶接である。
第一シートメタル1及び第二シートメタル2は、例えば、フェライト系ステンレス鋼で作られたものでもよい。第一シートメタル1及び第二シートメタル2は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼で作られたものでもよい。第一シートメタル1及び第二シートメタル2は、例えば、軟鋼で作られたものでもよい。第一シートメタル1の材料が、第二シートメタル2の材料と異なっていてもよい。
第一シートメタル1の厚さT1は、例えば0.5mm〜1.5mmである。第二シートメタル2の厚さT2は、例えば0.5mm〜1.5mmである。第一シートメタル1の厚さT1は、第二シートメタル2の厚さT2に等しくてもよい。第一シートメタル1の厚さT1は、第二シートメタル2の厚さT2に等しくなくてもよい。
本実施の形態では、溶接継手3の近くにおいて、第一シートメタル1は、第二シートメタル2と実質的に同じ面内にある。溶接継手3が形成される前の第一シートメタル1と第二シートメタル2との間の継手は、例えば、突合せ継手、重ね継手、せぎり継手のうちのいずれかでもよい。
溶接継手3に、溶接欠損のような欠陥が発生することがある。溶接欠損のような欠陥が発生する原因は、例えば、溶接前の第一シートメタル1及び第二シートメタル2の端面にある疵または異物、あるいは溶接時の磁気吹き(アークブロー)等の外乱などである。図1に示す例では、溶接継手3における溶接欠損部として穴4が発生している。図2は、溶接継手3の溶接欠損の他の例を示す図である。図2に示す例では、溶接継手3における溶接欠損部として、第一シートメタル1と第二シートメタル2とが接合していない未溶接部5が発生している。
溶接継手3の溶接欠損部を含む領域に対して、溶加材を用いた補修溶接を行うことにより、補修溶接ビード部6が形成される。溶加材は、棒状の溶接棒でもよい。溶加材は、ワイヤ状の溶接ワイヤでもよい。図3は、図1に示す溶接継手3の穴4を補修した補修溶接ビード部6を示す図である。補修溶接ビード部6は、補修溶接において溶融した金属が凝固した部分である。補修溶接ビード部6の長さL1は、溶接継手3の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部6の長さである。補修溶接ビード部6の長さL1は、補修された溶接欠損部の長さより長い。
補修溶接は、手作業によって行われる。溶接継手3の溶接欠損部は、上述したような偶然に左右される原因によって発生するため、その大きさ及び形状が個々に異なる。このため、補修溶接ビード部6の長さL1も、個々に異なる。
補修溶接ビード部6は、例えば、アーク溶接により形成される。補修溶接ビード部6は、例えば、溶加材を用いたTIG溶接、MAG溶接、MIG溶接のうちのいずれかの溶接法により形成されてもよい。補修溶接ビード部6を形成するための溶加材の材料は、母材である第一シートメタル1及び第二シートメタル2との相性に応じて選ばれることが多い。例えば、当該溶加材の材料は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2に対して共金系の材料でもよい。
図3に示すように、本実施の形態において、補修溶接ビード部6の幅W2は、溶接継手3のビード部の幅W1より大きい。溶接継手3のビード部の幅W1は、溶接継手3の正常部分のビード部と第一シートメタル1の表面とが交わる点と、溶接継手3の正常部分のビード部と第二シートメタル2の表面とが交わる点との距離である。補修溶接ビード部6の幅W2は、補修溶接ビード部6と第一シートメタル1の表面とが交わる点と、補修溶接ビード部6と第二シートメタル2の表面とが交わる点との距離である。補修溶接ビード部6の幅W2は、補修溶接ビード部6の長手方向に対して垂直な方向の幅である。補修溶接ビード部6の長手方向に沿って補修溶接ビード部6の幅が変化する場合には、その最大幅を補修溶接ビード部6の幅W2とする。
図4は、図3中のA−A線での断面図である。図4は、溶接継手3の長手方向に対して垂直な平面で切断した断面図である。補修溶接ビード部6またはその近傍に、応力集中が発生しやすい箇所が生じることがある。図4に示す例では、応力集中部8が、応力集中が発生しやすい箇所に相当する。補修溶接ビード部6は、溶融金属が垂れ下がることで形成された垂れ下がり部7を含むことがある。図4に示す例では、垂れ下がり部7と、第一シートメタル1の表面または第二シートメタル2の表面とが交わる点が、応力集中部8に相当する。
第一シートメタル1及び第二シートメタル2を、図3中の上下方向、すなわち図4中の左右方向に、引き離すような引張り荷重がかかったとき、応力集中部8にて応力集中が発生する。
図5は、図3に示す補修溶接ビード部6の近くに、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bを形成した状態を示す図である。第一肉盛りビード部9Aは、第一シートメタル1の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより形成されたものである。肉盛り溶接は、母材の表面に金属材料を溶着することでビードを設置する溶接である。第一肉盛りビード部9Aは、補修溶接ビード部6に接することなく、補修溶接ビード部6に隣り合う。第一肉盛りビード部9Aの長さL2は、溶接継手3の長手方向に沿う方向の第一肉盛りビード部9Aの長さである。第一肉盛りビード部9Aの長さL2は、補修溶接ビード部6の長さL1より長い。換言すれば、溶接継手3の長手方向に沿う位置に関して、第一肉盛りビード部9Aの範囲L2は、補修溶接ビード部6の範囲L1を包含する。第一肉盛りビード部9Aは、補修溶接ビード部6に接する箇所を有しない。補修溶接ビード部6と第一肉盛りビード部9Aとの間の全域は、第一シートメタル1の溶融していない表面によって隔てられている。
第二肉盛りビード部9Bは、第二シートメタル2の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより形成されたものである。第二肉盛りビード部9Bは、補修溶接ビード部6に接することなく、補修溶接ビード部6に隣り合う。第二肉盛りビード部9Bの長さL3は、溶接継手3の長手方向に沿う方向の第二肉盛りビード部9Bの長さである。第二肉盛りビード部9Bの長さL3は、補修溶接ビード部6の長さL1より長い。換言すれば、溶接継手3の長手方向に沿う位置に関して、第二肉盛りビード部9Bの範囲L3は、補修溶接ビード部6の範囲L1を包含する。第二肉盛りビード部9Bは、補修溶接ビード部6に接する箇所を有しない。補修溶接ビード部6と第二肉盛りビード部9Bとの間の全域は、第二シートメタル2の溶融していない表面によって隔てられている。
以下の説明では、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bを区別する必要のないときにはこれらを「肉盛りビード部9」と呼ぶ。肉盛りビード部9を設けることで、そのビード厚さにより補強がなされる。肉盛りビード部9を設けないと仮定すると、繰り返し荷重による繰り返し応力が応力集中部8に作用することで、応力集中部8が破壊に至る可能性がある。対照的に、本実施の形態であれば、肉盛りビード部9によって補強がなされるとともに、肉盛りビード部9へ応力が分散する。このため、応力集中部8への応力集中が緩和すなわち軽減される。その結果、応力集中部8が破壊に至ることを防ぐことができる。
肉盛りビード部9の長さL2,L3が、補修溶接ビード部6の長さL1より長いことで、以下の効果が得られる。補修溶接ビード部6の全長に渡って、肉盛りビード部9による補強及び応力集中緩和の効果を提供できる。補修溶接ビード部6の長手方向の端部は、形状が複雑になりやすいために応力集中が特に発生しやすい。応力集中が特に発生しやすい、補修溶接ビード部6の長手方向の端部に対して、肉盛りビード部9による補強及び応力集中緩和の効果を確実に提供できる。
肉盛りビード部9は、例えば、アーク溶接により形成される。肉盛りビード部9は、例えば、溶加材を用いたTIG溶接、MAG溶接、MIG溶接のうちのいずれかの溶接法により形成されてもよい。肉盛りビード部9を形成するための溶加材は、表面に溶着される金属材料である。当該溶加材の材料は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2に対して共金系の材料でもよい。
第一肉盛りビード部9Aの幅W3は、第一肉盛りビード部9Aの長手方向に対して垂直な方向の幅である。第一肉盛りビード部9Aの幅W3は、第一肉盛りビード部9Aと第一シートメタル1の表面とが交わる点と、その反対側において第一肉盛りビード部9Aと第一シートメタル1の表面とが交わる点との距離である。第一肉盛りビード部9Aの長手方向に沿って第一肉盛りビード部9Aの幅が変化する場合には、その最大幅を第一肉盛りビード部9Aの幅W3とする。
第二肉盛りビード部9Bの幅W4は、第二肉盛りビード部9Bの長手方向に対して垂直な方向の幅である。第二肉盛りビード部9Bの幅W4は、第二肉盛りビード部9Bと第二シートメタル2の表面とが交わる点と、その反対側において第二肉盛りビード部9Bと第二シートメタル2の表面とが交わる点との距離である。第二肉盛りビード部9Bの長手方向に沿って第二肉盛りビード部9Bの幅が変化する場合には、その最大幅を第二肉盛りビード部9Bの幅W4とする。
第一シートメタル1の厚さT1が第二シートメタル2の厚さT2に等しくない場合には、各シートメタルの厚さに応じて、肉盛りビード部9の幅を変えてもよい。例えば、第一シートメタル1の厚さT1が第二シートメタル2の厚さT2より大きい場合に、第一肉盛りビード部9Aの幅W3が、第二肉盛りビード部9Bの幅W4より大きくなるようにしてもよい。そのようにすることで、応力集中部8への応力集中をより確実に緩和できる。
肉盛りビード部9は、1パスのビードにより形成されたものでもよい。肉盛りビード部9は、隣接して並行する複数パスのビードにより形成されたものでもよい。複数パスのビードにより肉盛りビード部9を形成することで、必要な肉盛りビード部9の幅を容易に達成できる。
自動アーク溶接により肉盛りビード部9を形成してもよい。自動アーク溶接は、溶加材である溶接ワイヤの送りが自動的になされることで連続的な溶接が進行可能な装置を用いて行うアーク溶接である。
溶接継手3の形成に用いた溶接装置(図示省略)を用いて肉盛りビード部9を形成してもよい。溶接継手3及び肉盛りビード部9を、共通の溶接装置によって形成することで、生産効率の上で有利になる。
溶加材を用いないTIG溶接により溶接継手3を形成し、溶加材を用いたTIG溶接により肉盛りビード部9を形成してもよい。溶加材を用いたTIG溶接によれば、必要な肉盛りビード部9の幅を容易に達成できる。
本実施の形態において肉盛りビード部9は、補修溶接ビード部6に対して平行に延びている。すなわち、肉盛りビード部9は、溶接継手3の長手方向に対して平行に延びている。肉盛りビード部9が補修溶接ビード部6に対して平行に延びていることで、肉盛りビード部9を容易に形成できる。
本実施の形態であれば、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bの双方を設けたことで、応力集中部8への応力集中をより確実に緩和できる。第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bのいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。その場合であっても、本実施の形態に類似した効果が得られる。補修溶接ビード部6を形成する補修溶接によって発生した歪の具合に応じて、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bの双方を設けるか、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bのいずれか一方のみを設けるかを決めてもよい。
図6は、溶接継手3、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bを含む領域の断面図である。図6は、溶接継手3の長手方向に対して垂直な平面で切断した断面図である。図6は、例えば、図5中のB−B線の位置で切断した断面図に相当する。図6に示すように、肉盛りビード部9は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2の裏面側にも突出してもよい。
本実施の形態において、第一肉盛りビード部9Aの幅W3は、補修溶接ビード部6の幅W2より大きくてもよい。そのようにすることで、第一肉盛りビード部9Aに応力をより確実に分散させることができるので、応力集中部8への応力集中をより確実に軽減できる。また、第二肉盛りビード部9Bの幅W4は、補修溶接ビード部6の幅W2より大きくてもよい。そのようにすることで、第二肉盛りビード部9Bに応力をより確実に分散させることができるので、応力集中部8への応力集中をより確実に軽減できる。
図6において、補修溶接ビード部6と第一肉盛りビード部9Aとの距離D1は、補修溶接ビード部6と第一シートメタル1の表面とが交わる点と、第一肉盛りビード部9Aと第一シートメタル1の表面とが交わる点との間の距離であり、補修溶接ビード部6と第二肉盛りビード部9Bとの距離D2は、補修溶接ビード部6と第二シートメタル2の表面とが交わる点と、第二肉盛りビード部9Bと第二シートメタル2の表面とが交わる点との間の距離である。上記距離D1を第一シートメタル1の厚さT1で割ったD1/T1の値は、2以上が好ましく、5以上がさらに好ましい。このD1/T1の値は、30以下が好ましく、10以下がさらに好ましい。上記距離D2と第二シートメタル2の厚さT2との関係も上記と同様である。なお、後述の実施の形態2で説明するように、上記の距離D1,D2に相当する値が、補修溶接ビード部6の長手方向に沿って、変化してもよい。
第一肉盛りビード部9Aの高さH1は、第一シートメタル1の表面から第一肉盛りビード部9Aの頂点までの距離である。第二肉盛りビード部9Bの高さH2は、第二シートメタル2の表面から第二肉盛りビード部9Bの頂点までの距離である。第一肉盛りビード部9Aの高さH1を第一シートメタル1の厚さT1で割ったH1/T1の値は、1以上が好ましく、1.5以上がさらに好ましい。このH1/T1の値は、3以下が好ましく、2以下がさらに好ましい。第二肉盛りビード部9Bの高さH2と第二シートメタル2の厚さT2との関係も上記と同様である。
図7は、実施の形態1による溶接補修方法を用いて製造された容器30の側面図である。本実施の形態の容器30は、例えば、貯湯式給湯機が備える金属製貯湯タンクとして用いることができる。
第一シートメタル1は、容器30の第一部分を形成している。第一シートメタル1は、容器30の椀形状の鏡板を形成している。第一シートメタル1は、例えば、プレス加工またはスピニング加工により、椀形状に成形されている。第二シートメタル2は、容器30の第二部分を形成している。第二シートメタル2は、容器30の円筒形状の胴体を形成している。第二シートメタル2は、例えば、1枚の長方形のシートメタルを筒状に丸めた状態で、対向する一対のエッジを溶接することで、円筒形状に成形されている。
第二シートメタル2により形成された円筒形状の胴体の開口部エッジに、第一シートメタル1により形成された椀形状の鏡板のエッジが全周にわたり溶接されることで、容器30が形成されている。すなわち、容器30の周方向に沿って全周に溶接継手3が形成されている。第二シートメタル2からなる胴体の両端のそれぞれに、第一シートメタル1からなる鏡板が溶接されている。第一シートメタル1からなる鏡板と、第二シートメタル2からなる胴体との間の溶接継手3の欠陥に対して、実施の形態1による溶接補修方法が適用されている。
すなわち、本実施の形態の容器30は、第一シートメタル1により形成された第一部分である鏡板と、第二シートメタル2により形成された第二部分である胴体と、第一シートメタル1のエッジが第二シートメタル2のエッジに対して溶接された溶接継手3と、溶接継手3の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部6と、第一シートメタル1の表面に対して設置された第一肉盛りビード部9Aと、第二シートメタル2の表面に対して設置された第二肉盛りビード部9Bとを備える。第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bと、補修溶接ビード部6との関係は、前述したとおりである。容器30は、第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bのいずれか一方のみを備えるものでもよい。図7に示す例では、図中で下の鏡板と胴体との間の溶接継手3に対しては、実施の形態1による溶接補修方法が適用されていないが、当該溶接継手3に対しても、実施の形態1による溶接補修方法が適用されてもよい。
本実施の形態の容器30であれば、以下の効果が得られる。溶接継手3の欠陥を補修溶接ビード部6により補修することで、容器30の液密性を確実に達成できる。使用中の容器30に内圧が作用することで、補修溶接ビード部6及びその近傍を含む領域に応力が発生する。第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bの少なくとも一方を設けることで、補修溶接ビード部6の近傍の応力集中部8への応力集中が緩和すなわち軽減される。その結果、応力集中部8が破壊に至ることを防ぐことができる。
本実施の形態の容器30の寸法は、例えば、その直径DIAが200mm〜700mm、軸方向の全長LOAが1m〜2mでもよい。容器30を形成する第一シートメタル1及び第二シートメタル2の厚さは、例えば、1mm程度でもよい。容器30は、貯湯タンクとして用いられるものに限らず、水以外の流体を貯留する容器としても使用可能である。また、本発明は、流体を貯留する容器以外の容器に対しても適用可能である。
容器30の内部が加圧された状態で、肉盛りビード部9を形成してもよい。容器30の内部を加圧した状態で肉盛りビード部9を形成することで、補修溶接ビード部6の近くの残留応力を除去する効果が得られる。その場合、補修溶接ビード部6の近くに発生する応力が、容器30の材料の降伏点を超える応力となるように、内圧を加えてもよい。
上記の例に代えて、容器30の胴体が第一シートメタル1により形成され、容器30の鏡板が第二シートメタル2により形成されていてもよい。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図8は、図3に示す補修溶接ビード部6の近くに、第一肉盛りビード部9C及び第二肉盛りビード部9Dを形成した状態を示す図である。本実施の形態2は、実施の形態1における第一肉盛りビード部9A及び第二肉盛りビード部9Bに代えて第一肉盛りビード部9C及び第二肉盛りビード部9Dを形成する点が異なる。以下の説明では、第一肉盛りビード部9C及び第二肉盛りビード部9Dを区別する必要のないときにはこれらを「肉盛りビード部9」と呼ぶ。
図8に示すように、補修溶接ビード部6の長手方向の端部と肉盛りビード部9との最短距離D3は、補修溶接ビード部6の長手方向の中央における補修溶接ビード部6と肉盛りビード部9との最短距離D4に比べて、小さい。これにより、以下の効果が得られる。補修溶接ビード部6の長手方向の端部は、形状が複雑になりやすいために応力集中が特に発生しやすい。応力集中が特に発生しやすい、補修溶接ビード部6の長手方向の端部に対して、肉盛りビード部9を近づけることで、肉盛りビード部9による補強及び応力集中緩和の効果を確実に提供できる。
肉盛りビード部9の少なくとも一部は、肉盛りビード部9の長手方向の中央部分から肉盛りビード部9の端部へ向かって、補修溶接ビード部6に近づくように曲がっている。これにより、以下の効果が得られる。補修溶接ビード部6の長手方向の端部は、形状が複雑になりやすいために応力集中が特に発生しやすい。応力集中が特に発生しやすい、補修溶接ビード部6の長手方向の端部に対して、肉盛りビード部9を近づけることで、肉盛りビード部9による補強及び応力集中緩和の効果を確実に提供できる。図8に示す例では、肉盛りビード部9が曲線に沿って曲がっているが、これに代えて、肉盛りビード部9が折れ線すなわち多角形の辺に沿って曲がっていてもよい。その場合においても上記と類似の効果が得られる。
第一肉盛りビード部9Cの長さL4は、溶接継手3の長手方向に沿う方向の第一肉盛りビード部9Cの長さである。第一肉盛りビード部9Cの長さL4は、補修溶接ビード部6の長さL1より長い。第二肉盛りビード部9Dの長さL5は、溶接継手3の長手方向に沿う方向の第二肉盛りビード部9Dの長さである。第二肉盛りビード部9Dの長さL5は、補修溶接ビード部6の長さL1より長い。
以下、図9から図14を参照して、本実施の形態による効果が得られる理由について、さらに説明する。図9から図14は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2の表面に垂直な平面で切断した模式的な断面図である。図9から図14では、断面のハッチングを省略する。
図9中の曲線は、肉盛りビード部9が形成される前の補修溶接ビード部6の近くの応力分布を示す。図9に示すように、補修溶接ビード部6が形成されると、補修溶接ビード部6の凝固に伴う収縮により、補修溶接ビード部6の近傍で応力が最大となるような応力分布が発生する。
図10中の曲線は、肉盛りビード部9が形成された後の補修溶接ビード部6及び肉盛りビード部9の近くの応力分布を示す。肉盛りビード部9が形成されるときの入熱により、図9に示す応力分布がキャンセルされる。すなわち、補修溶接ビード部6の形成によって発生した応力分布に代わって、肉盛りビード部9の形成によって発生した応力分布が支配的となる。これにより、補修溶接ビード部6及びその近傍の応力集中を確実に緩和することが可能となる。
図11及び図12は、比較例の容器40における補修溶接ビード部6を含む部分の断面図である。比較例の容器40は、肉盛りビード部9を備えないものである。図11は、容器40に内圧が作用していない状態を示す。図12は、容器40に内圧が作用したときの変形を誇張して示している。内圧が作用すると容器40は膨らむように変形する。補修溶接ビード部6は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2に比べて、厚さが大きく、剛性が高い。このため、容器40に内圧が作用したときに、補修溶接ビード部6の変形量は、第一シートメタル1及び第二シートメタル2の変形量に比べて小さい。その結果、図12に示すように、補修溶接ビード部6の位置で第一シートメタル1が第二シートメタル2に対して屈曲するような形で変形が生じる。
図13及び図14は、実施の形態による容器30における補修溶接ビード部6及び肉盛りビード部9を含む部分の断面図である。図13は、容器30に内圧が作用していない状態を示す。図14は、容器30に内圧が作用したときの変形を誇張して示している。図14に示すように、第一シートメタル1及び第二シートメタル2は、肉盛りビード部9の位置においても、屈曲するように変形する。その結果、補修溶接ビード部6の位置での第一シートメタル1及び第二シートメタル2の間の屈曲角度は、図12の比較例に比べて、小さくなる。このように、実施の形態であれば、容器30に内圧が作用したときに補修溶接ビード部6及びその近傍に生じる変形が小さくなるので、補修溶接ビード部6及びその近傍の応力集中を確実に緩和することが可能となる。
1 第一シートメタル、 2 第二シートメタル、 3 溶接継手、 4 穴、 5 未溶接部、 6 補修溶接ビード部、 8 応力集中部、 9 肉盛りビード部、 9A,9C 第一肉盛りビード部、 9B,9D 第二肉盛りビード部、 30 容器
本発明の溶接補修方法は、第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、第一シートメタルと第二シートメタルとの間の溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部は、第一シートメタルに対して設置された第一肉盛りビード部と、第二シートメタルに対して設置された第二肉盛りビード部とを含むものである。
また、本発明の溶接補修方法は、第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、第一シートメタルと第二シートメタルとの間の溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部は、補修溶接ビード部に対して平行に延びるものである。
また、本発明の溶接補修方法は、第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、第一シートメタルと第二シートメタルとの間の溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部の長手方向に対して垂直な方向の肉盛りビード部の幅が、補修溶接ビード部の長手方向に対して垂直な方向の補修溶接ビード部の幅に比べて、大きいものである。
また、本発明の溶接補修方法は、第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、第一シートメタルと第二シートメタルとの間の溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、第一シートメタルは、容器の第一部分を形成しており、第二シートメタルは、容器の第二部分を形成しており、容器の内部が加圧された状態で肉盛りビード部が形成されるものである。
本発明の容器は、第一シートメタルにより形成された第一部分と、第二シートメタルにより形成された第二部分と、第一シートメタルのエッジが第二シートメタルのエッジに対して溶接された溶接継手と、溶接継手の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部と、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して設置され、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部と、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部は、第一シートメタルに対して設置された第一肉盛りビード部と、第二シートメタルに対して設置された第二肉盛りビード部とを含むものである。
また、本発明の容器は、第一シートメタルにより形成された第一部分と、第二シートメタルにより形成された第二部分と、第一シートメタルのエッジが第二シートメタルのエッジに対して溶接された溶接継手と、溶接継手の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部と、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して設置され、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部と、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部は、補修溶接ビード部に対して平行に延びるものである。
また、本発明の容器は、第一シートメタルにより形成された第一部分と、第二シートメタルにより形成された第二部分と、第一シートメタルのエッジが第二シートメタルのエッジに対して溶接された溶接継手と、溶接継手の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部と、第一シートメタルの表面と第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して設置され、補修溶接ビード部に接することなく補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部と、を備え、溶接継手の長手方向に沿う方向の肉盛りビード部の長さは、溶接継手の長手方向に沿う方向の補修溶接ビード部の長さより長く、肉盛りビード部の長手方向に対して垂直な方向の肉盛りビード部の幅が、補修溶接ビード部の長手方向に対して垂直な方向の補修溶接ビード部の幅に比べて、大きいものである。

Claims (12)

  1. 第一シートメタルのエッジを第二シートメタルのエッジに対して溶接することにより溶接継手を形成するステップと、
    前記第一シートメタルと前記第二シートメタルとの間の前記溶接継手の欠陥を含む領域に対して、溶加材を用いた溶接を行うことにより補修溶接ビード部を形成するステップと、
    前記第一シートメタルの表面と前記第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して肉盛り溶接を行うことにより、前記補修溶接ビード部に接することなく前記補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部を形成するステップと、
    を備え、
    前記溶接継手の長手方向に沿う方向の前記肉盛りビード部の長さは、前記溶接継手の長手方向に沿う方向の前記補修溶接ビード部の長さより長い、
    溶接補修方法。
  2. 前記肉盛りビード部は、前記第一シートメタルに対して設置された第一肉盛りビード部と、前記第二シートメタルに対して設置された第二肉盛りビード部とを含む請求項1に記載の溶接補修方法。
  3. 前記第一シートメタルの厚さが前記第二シートメタルの厚さより大きく、
    前記第一肉盛りビード部の長手方向に対して垂直な方向の前記第一肉盛りビード部の幅が、前記第二肉盛りビード部の長手方向に対して垂直な方向の前記第二肉盛りビード部の幅より大きい請求項2に記載の溶接補修方法。
  4. 前記溶接継手の形成に用いた溶接装置を用いて前記肉盛りビード部を形成する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  5. 溶加材を用いないタングステン・イナート・ガス溶接により前記溶接継手を形成し、
    溶加材を用いたタングステン・イナート・ガス溶接により前記肉盛りビード部を形成する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  6. 前記補修溶接ビード部の長手方向の端部と前記肉盛りビード部との最短距離は、前記補修溶接ビード部の長手方向の中央における前記補修溶接ビード部と前記肉盛りビード部との最短距離に比べて、小さい請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  7. 前記肉盛りビード部の少なくとも一部は、前記肉盛りビード部の長手方向の中央部分から前記肉盛りビード部の端部へ向かって、前記補修溶接ビード部に近づくように曲がっている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  8. 前記肉盛りビード部は、前記補修溶接ビード部に対して平行に延びる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  9. 前記肉盛りビード部の長手方向に対して垂直な方向の前記肉盛りビード部の幅が、前記補修溶接ビード部の長手方向に対して垂直な方向の前記補修溶接ビード部の幅に比べて、大きい請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  10. 前記第一シートメタルは、容器の第一部分を形成しており、
    前記第二シートメタルは、前記容器の第二部分を形成している請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の溶接補修方法。
  11. 前記容器の内部が加圧された状態で前記肉盛りビード部が形成される請求項10に記載の溶接補修方法。
  12. 第一シートメタルにより形成された第一部分と、
    第二シートメタルにより形成された第二部分と、
    前記第一シートメタルのエッジが前記第二シートメタルのエッジに対して溶接された溶接継手と、
    前記溶接継手の一部を含む領域に形成された補修溶接ビード部と、
    前記第一シートメタルの表面と前記第二シートメタルの表面との少なくとも一方の表面に対して設置され、前記補修溶接ビード部に接することなく前記補修溶接ビード部に隣り合う肉盛りビード部と、
    を備え、
    前記溶接継手の長手方向に沿う方向の前記肉盛りビード部の長さは、前記溶接継手の長手方向に沿う方向の前記補修溶接ビード部の長さより長い、
    容器。
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