JPWO2018070226A1 - 回転子および回転電機 - Google Patents

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Abstract

積層鉄心(7)の軸方向(Y)の両端に第一端板(14)および第二端板(16)とを備え、積層鉄心(7)は、回転軸(9)が貫通する貫通孔(30)を有する環状の基部(11)と、基部(11)の外側(X1)に径方向(X)に間隔(W1)を隔てて形成され、周方向(Z)に互いに所定の間隔(W2)を空けて、周方向(Z)に複数個形成された磁極部(12)と、基部(11)から径方向(X)の外側(X1)に延在して各磁極部(12)とそれぞれ連結する連結部(10)とから構成され、積層鉄心(7)の各磁極部(12)の周方向(Z)間にそれぞれ配置された磁石(8)と、各磁石(8)の径方向(X)の外側(X1)を覆う非磁性体の第一ウェッジ(13)と、各磁石(8)の径方向(X)の内側(X2)を覆う非磁性体の第二ウェッジ(15)とを備える。

Description

この発明は、固定子の径方向の内側に回転子が配置された内転型の回転電機および回転子に関し、特に、回転子内での漏洩磁束を防止するとともに磁石の飛散を防止するものである。
従来の回転電機は、各極に用いる磁石量を増やして回転電機の出力を向上させる方法が考えられている。回転子の外周面に磁石を配置する構造の場合、各磁石の周方向の幅は「回転子外周の周長÷極数」以下でなければならない。この条件により、極数が増えてくると磁石の幅が狭くなりがちであり、磁石量を増やして回転電機の特性向上を図る際の制約となる。これを回避する方策として、回転子の鉄心内に内周部側から外周部側まで半径方向に延びるよう、磁石を放射状に組み込む回転電機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許5429241号公報(図2)
回転電機は、磁石による磁束が回転子内で短絡する漏洩磁束が生じると、その磁束は回転子のトルク発生に全く寄与しないため、漏洩磁束を抑えることが回転電機の特性向上になる。放射状に配置された磁石の外周側の面は積層鉄心で完全に覆ってしまうと、そこで磁束が短絡して回転子内での漏洩磁束となる。また、各磁石に挟まれた扇状の積層鉄心は、その内周側で幅の細い連結部を介してお互いに繋がっている。これは構造上、それぞれを連結する必要があるが、連結部を介した漏洩磁束を低減するために連結部の幅を狭くして当該箇所の磁気抵抗を増大させたものである。
従来の回転電機においては磁石の外周面において積層鉄心を鉤状にして磁石を固定するための部位を設けつつ、磁石外周側を完全には鉄心で覆わないようにしているが、積層鉄心に鉤状の部分が存在するため、漏洩磁束の要因になるという問題点があった。
回転子の磁石は衝撃によって欠け易い素材であるため、回転電機の用途によっては磁石の欠片が生じた場合でもそれが飛散しないよう対策する必要がある。しかし、従来の磁石は回転子の外周側が露出しており、飛散防止効果がないという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、回転子内での漏洩磁束を防止するとともに磁石の飛散を防止する回転子および回転電機を提供することを目的とする。
この発明の回転子は、
回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
各前記磁石の径方向の内側を覆う非磁性体の第二ウェッジとを備えた
ものである。
また、この発明の回転子は、
回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
前記第一端板および前記第二端板の前記第一貫通孔および前記第二貫通孔は前記基部の外径より小さく形成された
ものである。
この発明の回転電機は、
上記記載の回転子と、
前記回転子の外周面と間隔を設けてかつ同心円状に配設された前記固定子とを備えた
ものである。
この発明の回転子および回転電機によれば、
回転子内での漏洩磁束を防止するとともに磁石の飛散を防止する。
この発明の実施の形態1の回転電機の構成を示す断面図である。 図1に示した回転電機の回転子の構成を示す分解斜視図である。 図1に示した回転電機の回転子の構成を示す断面図である。 図3に示した回転子の構成を示す拡大断面図である。 図2に示した回転子の構成を示す断面図である。 図2に示した回転子の製造方法を示す斜視図である。 図2に示した回転子の製造方法を示す斜視図である。 図2に示した回転子の製造方法を示す斜視図である。 図1に示した回転電機の回転子の他の例の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態2の回転電機の固定子の構成を示す断面図である。 図10に示した回転子の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態3の回転電機の固定子の構成を示す断面図である。 図12に示した回転子の構成を示す分解斜視図である。 図12に示した回転子の構成を示す断面図である。 図1に示した回転電機の回転子の構成および他の製造方法を示す分解斜視図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。以下の説明において、本願発明の実施の形態の回転電機1における各方向を、周方向Z、軸方向Y、径方向X、径方向Xの外側X1、径方向Xの内側X2としてそれぞれ示す。よって、固定子3および回転子6においても、これらの方向は同一方向となる。
図1はこの発明の実施の形態1における回転電機1の軸方向Yに垂直な断面を示す断面図である。図2は図1に示した回転電機の回転子6の構成を示す分解斜視図である。図2は積層鉄心7の構成および磁石8の配置が判るように示したもので、後述する、積層鉄心7が薄板の鉄心70を軸方向Yに積み重ねて構成されていること、および、直方体の磁石8が放射状に配置され、積層鉄心7内に嵌め込まれていることを示している。
図3は図1に示した回転電機1の回転子6の軸方向Yに垂直な断面を示した断面図である。図4は図3に示した回転子6の磁石8が組み込まれた箇所を拡大して示した断面図である。図5は図3に示したA1−A2線における回転子6の軸方向Yに平行な断面を示した断面図である。図15は図1に示した回転電機の回転子の構成および他の製造方法を示す分解斜視図である。尚、各図において、軸方向Yに垂直な断面を示す図には、後述する第一端板14および第二端板16は図示されないものである。このことは、以下の実施の形態においても同様であるためその説明は適宜省略する。
図において、回転電機1は、モータフレーム2と、モータフレーム2の内側X2に固定された円筒形の固定子3と、固定子3の内側X2に所定の間隔を隔てて配置された回転子6とにて構成される。固定子3は固定子鉄心4に巻線5を巻回したものである。固定子鉄心4と巻線5との間には両者が電気的に短絡するのを防止するための絶縁部材が配置されているが、図においては省略している。巻線5は3以上の多相の巻線群にて構成され、外部に存在する制御装置を用いて回転子6の位相に応じて所定の電流を各相の巻線5に順次通電することで、回転子6を回転させる。
回転子6は積層鉄心7と、磁石8と、回転軸9とから構成される。回転軸9は図示しない軸受によって固定子3、モータフレーム2に対して回転可能に支持されている。積層鉄心7は、例えば強磁性体の薄板の鉄心70が軸方向Yに複数枚積層され形成される。積層された各鉄心70は、軸方向Yに隣接する鉄心70同士が例えばかしめによって固定する方法が一般的であるが、鉄心70同士を溶接する、あるいは接着剤にて接着するといった固定方法も適用可能である。
また、固定子鉄心4も積層鉄心7と同様に薄板の鉄心を積層して構成することが一般的であるが、固定子鉄心4に用いる鉄心の表面に絶縁被膜を備えており、積層された鉄心間が電気的に絶縁されており、これにより固定子鉄心4内で渦電流を生じにくくさせ、渦電流による損失の低減を図っている。また、積層鉄心7に用いる鉄心70も固定子鉄心4の鉄心と同様に絶縁被膜を備えた鉄心70を用いてもよいが、積層鉄心7の場合は絶縁被膜を備えない鉄心70を用いてもよい。
積層鉄心7は、基部11と、複数の磁極部12と、複数の連結部10とから構成される。基部11は、回転軸9が貫通する貫通孔30を有し環状にて形成される。回転軸9は、基部11の貫通孔30に固定される。回転子6で発生する回転トルクが回転軸9を介して外部に出力されるため、基部11と回転軸9とは回転トルクに耐えるよう強固に固定される。固定方法として圧入や溶接あるいは回り止めのキーを組み込むといった構成が考えられる。
磁極部12は、基部11の径方向Xの外側X1に間隔W1を隔てて形成され、周方向Zに互いに所定の間隔W2を空けて、周方向Zに複数個、ここでは、14個形成される。連結部10は、基部11と、基部11から径方向Xの外側X1に延在して各磁極部12とをそれぞれ連結する。よって、連結部10は磁極部12と同一の14個が形成される。そして、連結部10の周方向のZの幅は、磁極部12の周方向Zの幅より小さく形成されている。これにより、積層鉄心7の基部11と磁極部12との径方向Xの間には、空隙部40が形成される。
積層鉄心7の各磁極部12の周方向Z間にはそれぞれ磁石8が配置される。よって、ここでは14個の磁石8が配置される。磁石8は、略直方体にて形成される。磁石8は、回転子6の径方向Xに、内側X2から外側X1まで径方向Xに延びるように設置されている。隣接する磁石8の磁極は互い逆向きに形成されており、その間に挟まれた積層鉄心7の磁極部12が回転子6の磁極として機能する。
本実施の形態1における回転電機1の磁石8が略直方体にて形成される理由について説明する。回転電機1の磁石8には、磁束密度の高い焼結磁石を用いる。磁石粉末を焼き固めて成型する焼結磁石は、焼結工程での寸法変化が大きいので、所望の磁石形状精度を得るために焼結後の研磨工程が必要となる。その際、単純な形状であれば、少ない研磨量で仕上げることができるとともに、研磨時間が短くなるので、同じ体積の磁石8の中では最も安価に仕上げるために直方体を用いる。
積層鉄心7の軸方向Yの両端には、第一端板14および第二端板16がそれぞれ密着して設置される。第一端板14および第二端板16は、中央に回転軸9が貫通する第一貫通孔31および第二貫通孔32がそれぞれ形成される。第一ウェッジ13は、各磁石8の径方向Xの外側X1において軸方向Yの上下全てを覆うように形成される。第二ウェッジ15は、各磁石8の径方向Xの内側X2において軸方向Yの上下全てを覆うように形成される。第一ウェッジ13および第二ウェッジ15は非磁性体にて形成され、例えば樹脂やアルミニウム合金にて形成される。第一ウェッジ13は、軸方向Yの一端が第一端板14に一体に形成される。第二ウェッジ15は、軸方向Yの一端が第二端板16に一体に形成される。
第一端板14には、径方向Xの内側X2である第一貫通孔31に第二ウェッジ15を嵌め合わせるための第二嵌合部19が形成される。第二端板16には、径方向Xの外側X1に第一ウェッジ13を嵌め合わせるための第一嵌合部17が形成される。磁極部12は、周方向Zに隣接する磁極部12側に軸方向Yに延在する第一嵌合溝18が形成される(図4)。磁極部12は、径方向Xの内側X2に軸方向Yに延在する第二嵌合溝20が形成される(図4)。第一ウェッジ13は、磁極部12の第一嵌合溝18に挿入され、周方向Zに隣接する磁極部12同士を連結する。第二ウェッジ15は、磁極部12の第二嵌合溝20に挿入され、周方向Zに隣接する磁極部12同士を連結する。
第一ウェッジ13は、軸方向Yの第二端板16側が、第二端板16の第一嵌合部17に嵌合される。第二ウェッジ15は、軸方向Yの第一端板14側が、第一端板14の第二嵌合部19に嵌合される。これは、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15の軸方向Yの長さは積層鉄心7の軸方向Yの長さよりも長く形成されているためである。従って、積層鉄心7に組み込まれた第一ウェッジ13および第二ウェッジ15は、第一端板14および第二端板16と一体に形成されていない側の端部が、積層鉄心7を貫通して軸方向Yに外側に突出する。そして突出した位置には第一端板14および第二端板16に第二嵌合部19および第一嵌合部17が形成されている。よって、積層鉄心7から軸方向Yの外側に突出した第一ウェッジ13および第二ウェッジ15の端部は第二端板16および第一端板14の第一嵌合部17および第二嵌合部19に嵌め込まれる。
第一ウェッジ13および第二ウェッジ15と、第一端板14および第二端板16とを一体化して形成する方法について説明する。アルミニウムを用いた場合、例えばダイカストにより一体で成形する方法にて行う。他には、押し出し成形で第一ウェッジ13および第二ウェッジ15を作成し、第一端板14および第二端板16に嵌め込んで、溶接やカシメで固定して一体化して形成する方法にて行う。ダイカストにて成形する場合には、鋳造性に優れたダイカスト用のアルミニウム合金を用いる。押し出し成形する場合には、押し出し加工に適したアルミニウム合金を用いる。
また、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15の材料としてアルミニウム合金以外に樹脂を用いることが考えられるが、樹脂を用いた場合にはクリープの懸念がある。しかし、本実施の形態においては通常時には第一ウェッジ13、第二ウェッジ15、第一端板14および第二端板16にはほとんど荷重が作用しないため、クリープに対する問題は生じないものと考える。これは、磁石8はその周方向Zの両側を積層鉄心7の磁極部12に挟まれた状態であり、通常は磁石8と積層鉄心7とが吸着しているため、回転子6が回転することによる遠心力は、通常、第一ウェッジ13、第二ウェッジ15、第一端板14および第二端板16には作用しないためである。
回転子6に外力が作用することによって磁石8に吸着力を超える遠心力等が作用することが考えられるが、その頻度はわずかであり第一ウェッジ13の変形に繋がる程度のものではないと考えられる。従って、樹脂材料として特に限定するものではないが、上述のようにイレギュラーな状態で外力によって回転子6が回転させられた場合における磁石8に作用する遠心力を第一ウェッジ13で支持することを考慮に入れて、比較的強度の高い樹脂材料を使用することが望ましい。例えば、PA(polyamide、ポリアミド)やPBT(polybutylene terephthalate、ポリブチレンテレフタレート)、PET(polyethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)等の比較的強度の高い樹脂材料が適している。
上記に示したように、本実施の形態1においては、回転子6の積層鉄心7の各磁極部12は連結部10によって基部11と繋がっている。したがって、回転子6が回転した場合に各磁極部12に生じる遠心力はそれぞれの磁極部12に備えられた連結部10によって支持される。そのため、第一ウェッジ13に作用するのは、磁石8に作用する遠心力のみとなるため、上述した樹脂材料にて第一ウェッジ13を作成すれば、第一ウェッジ13にて磁石8を保持することが十分に可能である。
次に上記のように構成された実施の形態1の回転電機の回転子の製造方法について図6から図8を交えて説明する。製造方法としては、積層鉄心7に対して第一ウェッジ13、第二ウェッジ15および磁石8を組み込むものである。まず、第一工程として、積層鉄心7に第一ウェッジ13または第二ウェッジ15を軸方向Yの一方から組み込む。第二工程として、磁石8を嵌め込む。第三工程として、もう一方の第一ウェッジ13または第二ウェッジ15を組み込むものである。
第一工程において、第一ウェッジ13または第二ウェッジ15のいずれも組み立て可能である。しかし、第二工程の際に磁石8を外側X1から保持する方法が望ましく、回転子6の外側X1から磁石8を保持することができるよう、第一工程では第二ウェッジ15が一体に形成された第二端板16を、第二ウェッジ15が上方となるように載置し(図6)、積層鉄心7を軸方向Yの上方から第二ウェッジ15を組み込む(図7)。この際、第二ウェッジ15を磁極部12に形成された第二嵌合溝20に挿入して嵌合させる。
次に、第一工程で組み込んだ第二ウェッジ15と一体化された第二端板16とは反対側の軸方向Yから積層鉄心7に磁石8を組み込む(図8)。または、積層鉄心7に対して外側X1から内側X2に向けて径方向Xに磁石8を移動させて組み込んでもよい。次に、第一ウェッジ13が一体に形成された第一端板14を、第一ウェッジ13が下方となるように配置し、軸方向Yから積層鉄心7に組み込む。この際、第一ウェッジ13を磁極部12に形成された第一嵌合溝18に挿入して嵌合させる。これとともに、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15の軸方向Yにおいて、第一端板14および第二端板16と一体に形成されていない側の端部を、第二端板16の第一嵌合部17および第一端板14の第二嵌合部19にそれぞれ嵌合させる。
尚、回転子6として用いるには、磁石8に強力な磁界を与えて磁化させる着磁工程が必須である。本実施の形態の回転子6においては、着磁されていない磁石8を用いて回転子6を組み立て、回転電機1に回転子6を組み込む直前に着磁する方法を用いてもよいし、予め個々の磁石8を着磁しておき、それを積層鉄心7に組み込む方法を用いてもよい。
しかしながら、本実施の形態1のように回転子6に放射状に磁石8を組み込んだ後に着磁する場合、外部から磁界を与えても磁石8の径方向Xの内側X2に十分な磁束が流れず、磁石8の径方向Xの内側X2の磁化が不十分になる可能性がある。そのため、先に磁化しておいた磁石8を積層鉄心7に組み込む方法が採用される場合が多い。
また、上記に示したように本実施の形態1の回転子6は、積層鉄心7に複数の磁石8を組み込む必要がある。よって、この複数の磁石8を組み込むのに要する時間を短縮して生産性を向上させるには、複数の磁石8を積層鉄心7に同時に組み込むことが望ましい。積層鉄心7の磁極部12間に磁石8を同時に組み込む方法としては、磁石8を回転子6の軸方向Yから組み込む方法、あるいは磁石8を回転子6の径方向Xの外側X1から内側X2に向けて組み込む方法という2つの組み込み方法が可能である。
上記実施の形態1の図8にて示したように、複数の磁石8を回転子6の軸方向Yから同時に組み込む方法の場合には、積層鉄心7の大きさの軸方向Yの範囲内にて、複数の磁石8を同時に把持する設備が必要となる。しかしながら、積層鉄心7の大きさの軸方向Yの範囲内という狭い範囲内にて、複数の磁石8の把持を行うには余裕がなく、設備の構成が複雑になる。これは、特に小型の回転電機1おいては、積層鉄心7の大きさが小さく顕著となる。また、小型の回転電機1は、安価に多数個を生産する必要があり、生産性の観点から不利となる。
よって、磁石8を組み込む設備の構成が簡便となり、複数の磁石8を同時に組み込むことによる生産性の向上を両立させるため、回転子6の径方向Xの外側X1の余裕のある箇所にて、複数の磁石8を把持する設備を設置し、磁石8を積層鉄心7の径方向Xの外側X1から内側X2に組み込む方法が採用されることが考えられる。
図15を用いて、磁石8を積層鉄心7の径方向Xの外側X1から内側X2に組み込む方法について説明する。まず、上記実施の形態1と同様に、積層鉄心7の各磁極部12間に、第二ウェッジ15を軸方向Yに挿入して嵌め込む(図7)。次に、図15に示すように、積層鉄心7の径方向Xの外側X1に放射状に配置された磁石8を、積層鉄心7の磁極部12間に径方向Xの外側X1から内側X2に向かって挿し込む。次に、上記実施の形態1と同様に、積層鉄心7の第一ウェッジ13を軸方向Yに挿入して嵌め込み、図3に示したように回転子6が構成される。
尚、当該方法、磁石8を積層鉄心7の径方向Xの外側X1から磁極部12間に組み込む方法の場合には、当然のことながら、各磁極部12間が磁石8の周方向Zの幅以上にて形成されるとともに、各磁極部12間が積層鉄心7の径方向Xの外側X1まで貫通している構成を有する。
従来の回転電機の場合、各磁石に挟まれた磁極部が細い連結部を介してのみ繋がっているため、積層鉄心の強度が弱い。このため、積層鉄心の軸方向の両端に端板を配置し、積層鉄心を貫通するバーによって両端板の固定と積層鉄心との強度確保を図っている。そのためには、積層鉄心内にバーを通す穴を設ける必要があり、磁気抵抗が増大して回転電機の特性が低下していた。しかし、本実施の形態1においては、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15が周方向Zに隣接する磁極部12間を連結しているため回転子6としての剛性を向上する。
上記のように構成された実施の形態1の回転子および回転電機によれば、磁石の径方向の外側および内側を第一ウェッジおよび第二ウェッジにて覆い、磁石を保持しているため、磁石を保持するための磁石と積層鉄心との接触部分が減少し、積層鉄心内で生じる漏洩磁束を低減しつつ、磁石の保持が可能となる。よって、回転電機の特性向上あるいは小型化を実現できる。また、磁石の径方向の外側および内側の軸方向の上下全てを第一ウェッジおよび第二ウェッジにて覆うため、磁石の欠片の飛散による回転電機の動作不良を防止できる。
また、本実施の形態1のように、積層鉄心内に内側X2から外側X1まで径方向Xに延びるよう磁石を埋め込んだ構造では、1極あたりの磁石量を多くして回転電機の特性向上を図ることができる。他の磁石の配置方法として、積層鉄心の周方向に磁石を配置して固定する方法があるが、この場合は各磁石の周方向の幅は「積層鉄心の周長÷極数」より大きくすることができない。そのため、特に極数の多い回転子においては磁石量を増やすためには軸方向長さを伸ばす必要があり、回転電機の軸方向長さが大きくなってしまう。これに対し、本実施の形態1における磁石の配置では磁石幅は積層鉄心の半径で制約されるため、極数が多い場合でも磁石幅を広くして磁石量を増やすことが可能であり、軸方向長さを大きくすることなく出力を増大させることができる。
また、本実施の形態1においては、部品数の低減と、磁石の組み込み時の積層鉄心の位置決めを容易にするために、磁極部の内側とその内側に配置された基部とを連結部で繋げている。ただし、この連結部を経由した漏洩磁束を低減するために連結部を細長く構成しており、その結果、各磁極部の周方向の剛性は低くなる可能性がある。周方向の剛性が低いと回転電機の駆動時に各磁極部がそれぞれ周方向に変位し、振動や音の発生要因となる。周方向に隣接する磁極部の間に第一ウェッジおよび第二ウェッジを配置してこれらを連結することにより、磁気的には繋がらず機械的には接続された状態となるため、積層鉄心の剛性を高めることができる。
また、本実施の形態1では第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の一端が第一端板または第二端板と一体で構成しており、第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の他端はもう一方の第一端板または第二端板の第二嵌合部または第一嵌合部と嵌合させているため、第一ウェッジおよび第二ウェッジの回転方向の変形も抑制できる。
また、本実施の形態1における放射状に磁石を配置した回転子においては磁束密度の高い焼結による磁石を用いることが一般的である。焼結磁石は脆い素材であり、衝撃力等が作用することによって磁石に割れや欠けが発生することがある。磁石の欠片が飛散した場合、それが固定子と回転子との間に噛みこんだ場合には回転子が回転不能となる恐れがある。また、飛散した欠片により固定子の巻線等の絶縁破壊が生じる恐れもある。
そのため、温度、振動といった使用環境が過酷であるにもかかわらず高い信頼性が求められる用途、例えば自動車の車載用途においては磁石の欠片が飛散して回転電機が不動状態にならないように対処する必要がある。積層鉄心においては漏洩磁束低減のため連結部を細長くしており、その形状を大量生産に適した加工方法であるプレスで加工するには薄板を用いる必要がある。そのため、積層鉄心を薄板の鉄心を積層して構成している。これにより磁気抵抗を大きくして漏洩磁束を低減した細長い連結部を備えた積層鉄心を得ることができる。
しかし、積層鉄心を構成する薄板の鉄心の板厚にはばらつきが避けられないため、それを積層した積層鉄心全体の積層方向の高さにもばらつきが生じる。積層枚数を調整して高さを調整することは可能だが、薄板の鉄心の板厚単位でしか調整できないので、積層全体の軸方向高さには板厚程度のばらつきは避けられない。
本実施の形態では各磁石の径方向の外側および内側の近傍に配置された第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の一端は第一端板または第二端板と一体化され、その第一端板および第二端板は積層鉄心の軸方向の端部に密着して取り付けられているため、この部分で磁石の欠片が回転子の外に飛散する隙間はない。また、第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の他端は反対側の第一端板または第二端板の第二嵌合部または第二嵌合部に嵌め込まれており、こちらの端板も積層鉄心の積層端に密着して取り付けられているため、この部分でも同じく欠片が飛散する隙間はない。
このように、第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の一端を第一端板または第二端板と一体化することで当該箇所の隙間を排除し、第一ウェッジおよび第二ウェッジの軸方向の他端をもう一方の第一端板または第二端板と嵌め合わせることにより積層鉄心の積層全体の軸方向の高さがばらついた場合でも当該箇所に隙間を生じさせないため、磁石の欠片の飛散を防止することが可能である。
上記実施の形態1においては、端板とウェッジとを同一素材から形成し、第一端板14は第一ウェッジ13と、第二端板16は第二ウェッジ15と一体に形成する例を示したが、これに限られることはなく、第一端板14または第二端板16のいずれか一方に、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15の両方ともが一体となった構成にて形成することも可能である。第一ウェッジ13および第二ウェッジ15が第一端板14および第二端板16のいずれかに一体に形成されていればよい。
また、第一ウェッジ13および第二ウェッジ15を積層鉄心7に嵌め込む際に、圧入する形状とすることで一体化された第一端板14および第二端板16も固定される。ただし、これだけでは第一端板14および第二端板16の固定力が不足する場合には、第一端板14および第二端板16を積層鉄心7に接着剤により接着する、あるいは、ネジにて固定するといった構成を用いることも可能である。また、図9に示すように第一端板14および第二端板16の第一貫通孔310および第二貫通孔320の大きさを、回転軸9の大きさまで小さくして、回転軸9に圧入固定することも可能である。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2における回転子6の軸方向Yに垂直な断面を示した断面図である。図11は図10に示した回転子6のB1−B2線における軸方向Yに平行な断面を示した断面図である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略し、上記実施の形態1と異なる部分について説明する。第二ウェッジ150は、第一端板14に一体に形成されている。第二ウェッジ151は第二端板16に一体に形成されている。
第二ウェッジ150、151の軸方向Yの長さは、積層鉄心7の軸方向Yの長さ、すなわち磁石8の軸方向Yの長さより短く、1枚の鉄心70の軸方向Yの長さ(厚さ)より長く形成されている。よって、磁石8の径方向Xの内側X2の一部のみが、第二ウェッジ150、151にて覆われている。
第一端板14の第一貫通孔310および第二端板16の第二貫通孔320の径は、積層鉄心7の貫通孔30の径と同様の大きさにて形成される。よって、第一貫通孔310および第二貫通孔320は、積層鉄心7の基部11の外径より小さく形成される。
上記のように構成された実施の形態2の回転電機の回転子は、上記実施の形態1と同様に第一ウェッジ13は作用するとともに、第二ウェッジ150、151によって磁石8の内側X2が軸方向Yの上下で一部が保持され、磁石8が内側X2に移動しないように形成される。すなわち、第二ウェッジ15は磁石8の径方向Xの位置決めとして機能する。
また、第一端板14および第二端板16の第一貫通孔310および第二貫通孔320の径が、基部11の外形より小さく形成されているため、第一端板14および第二端板16の内側X2部分が基部11と軸方向Yにおいて重なる。よって、磁石8の内側X2が露出している積層鉄心7の空隙部40は、軸方向Yにおいて第一端板14および第二端板16にて蓋をされた状態となり、磁石8の欠片が飛散するのを防止できる。
上記のように構成された実施の形態2の回転電機の回転子によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、第二ウェッジが磁極部に嵌合されておらず、軸方向において積層鉄心より短く形成されているため、積層鉄心への第二ウェッジの組み込みが容易である。また、第二ウェッジと磁極部との位置関係の精度が緩和される。
尚、上記実施の形態2においては、第一端板14および第二端板16のいずれにも第二ウェッジ150、151をそれぞれ形成する例を示したが、これに限られることはなく、回転子6の軸方向Yの長さが短い場合には、第一端板14および第二端板16のいずれか一方にだけ第二ウェッジ150または151を形成することも可能である。
実施の形態3.
図12はこの発明の実施の形態3における回転子6の軸方向Yに垂直な断面を示した断面図である。図13は図12に示した回転子6の構成を示す分解斜視図である。図14は図12に示した回転子6のC1−C2線における軸方向Yに平行な断面を示した断面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略し、上記各実施の形態と異なる部分について説明する。
本実施の形態3においては、上記実施の形態2と同様に、第一端板14の第一貫通孔310および第二端板16の第二貫通孔320の径は、積層鉄心7の貫通孔30の径と同様の大きさにて形成される。よって、第一貫通孔310および第二貫通孔320は、積層鉄心7の基部11の外径より小さく形成される。そして、第二ウェッジが形成されていない。また、積層鉄心7の磁極部12と磁石8とは接着剤にて固定される。
このように、積層鉄心7と磁石8とを接着剤にて固定することは、通常の手法である。しかし、接着剤での固定は接着対象物の表面状態に接着力が影響され易く、また積層鉄心7の磁極部12と磁石8との対向面のうち、どの程度が接着されているかの確認することが困難である。そのため、表面状態や接着面積にばらつきがあっても、必要とされる磁石8の固定力に対し十分な接着力が得られるように接着力の高い接着剤を用いたり、接着面を増やしたりといった対策が講じられる。この場合、接着剤のコストが上がる、接着剤の塗布に時間を要する、といった製品コスト上のデメリットが生じる。
回転子6の高速回転時に遠心力によって磁石8の外側X1の方向に大きな力が作用するが、内側X2に作用する力は大きなものではない。本実施の形態3では磁石8の外側X1には第一ウェッジ13を組み込んであり、接着剤での接着力に加えて第一ウェッジ13により遠心力を支持することができる。その結果、接着剤のみで磁石8を保持する必要があるのは磁石8の内側X2の方向のみであり、接着力の要求値を下げることができる。これにより、安価な接着剤を用いたり、接着面積を減らしたりして接着力を下げることが可能となる。
上記のように構成された実施の形態3の回転子によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、回転子および回転電機を低コストにて製作することが可能となる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 回転電機、2 モータフレーム、3 固定子、4 固定子鉄心、5 巻線、6 回転子、7 積層鉄心、8 磁石、9 回転軸、10 連結部、11 基部、12 磁極部、13 第一ウェッジ、14 第一端板、15 第二ウェッジ、16 第二端板、17 第一嵌合部、18 第一嵌合溝、19 第二嵌合部、20 第二嵌合溝、30 貫通孔、31 第一貫通孔、32 第二貫通孔、40 空隙部、70 鉄心、150 第二ウェッジ、151 第二ウェッジ、310 第一貫通孔、320 第二貫通孔、X 径方向、X1 外側、X2 内側、Y 軸方向、Z 周方向。
この発明の回転子は、
回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
各前記磁石の径方向の内側を覆う非磁性体の第二ウェッジとを備え
各前記第二ウェッジは、軸方向の一端が前記第一端板または前記第二端板に一体に形成され、かつ、軸方向の他端が他方の前記第一端板または前記第二端板に形成された第二嵌合部に嵌合して形成されたものである。
また、この発明の回転子は、
回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
前記第一端板および前記第二端板の前記第一貫通孔および前記第二貫通孔は前記基部の外径より小さく形成され、
前記積層鉄心の前記基部と前記磁極部との径方向の間に形成された空隙部において、当該空隙部の軸方向の一方端を前記第一端板にて、かつ、前記空隙部の軸方向の他方端を前記第二端板にて密閉するものである。
この発明の回転電機は、
上記記載の回転子と、
前記回転子の外周面と間隔を設けてかつ同心円状に配設された前記固定子とを備えた
ものである。

Claims (10)

  1. 回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
    薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
    前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
    前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
    前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
    前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
    前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
    各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
    各前記磁石の径方向の内側を覆う非磁性体の第二ウェッジとを備えた回転子。
  2. 各前記第二ウェッジは、軸方向の一端が前記第一端板または前記第二端板に一体に形成され、かつ、軸方向の他端が他方の前記第一端板または前記第二端板に形成された第二嵌合部に嵌合して形成された請求項1に記載の回転子。
  3. 各前記第二ウェッジは、当該第二ウェッジの周方向に隣接する前記磁極部に形成された第二嵌合溝に嵌合し、周方向に隣接する前記磁極部同士を当該第二ウェッジにて連結する請求項1または請求項2に記載の回転子。
  4. 前記第一端板および前記第二端板の前記第一貫通孔および前記第二貫通孔は、前記基部の外径より小さく形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転子。
  5. 回転電機の固定子の内側に配置され回転軸にて回転する回転子において、
    薄板の鉄心が積層された積層鉄心と、
    前記積層鉄心の軸方向の両端にそれぞれ設置され、中央に前記回転軸が貫通する第一貫通孔および第二貫通孔をそれぞれ有する第一端板および第二端板とを備え、
    前記積層鉄心は、前記回転軸が貫通する貫通孔を有する環状の基部と、
    前記基部の外側に径方向に間隔を隔てて形成され、周方向に互いに所定の間隔を空けて、周方向に複数個形成された磁極部と、
    前記基部から径方向の外側に延在して各前記磁極部とそれぞれ連結する連結部とから構成され、
    前記積層鉄心の各前記磁極部の周方向間にそれぞれ配置された磁石と、
    各前記磁石の径方向の外側を覆う非磁性体の第一ウェッジと、
    前記第一端板および前記第二端板の前記第一貫通孔および前記第二貫通孔は前記基部の外径より小さく形成された回転子。
  6. 前記第一ウェッジは、各前記磁石の径方向の外側の軸方向の上下全てを覆う請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転子。
  7. 各前記第一ウェッジは、軸方向の一端が前記第一端板または前記第二端板に一体に形成され、かつ、軸方向の他端が他方の前記第一端板または前記第二端板に形成された第一嵌合部に嵌合して形成された請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転子。
  8. 各前記第一ウェッジは、当該第一ウェッジの周方向に隣接する前記磁極部に形成された第一嵌合溝に嵌合し、周方向に隣接する前記磁極部同士を当該第一ウェッジにて連結する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転子。
  9. 前記積層鉄心の前記磁極部と前記磁石とは接着剤にて固定されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転子。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の回転子と、
    前記回転子の外周面と間隔を設けてかつ同心円状に配設された前記固定子とを備えた回転電機。
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