JP2008167615A - 単相クローポール型永久磁石モータ - Google Patents

単相クローポール型永久磁石モータ Download PDF

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Takayuki Koyama
貴之 小山
Hiroyuki Kanazawa
宏至 金澤
Masaji Kitamura
正司 北村
Fumio Tajima
文男 田島
Shoichi Kawamata
昭一 川又
Yuji Enomoto
裕治 榎本
Shoji Oiwa
昭二 大岩
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Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Resonac Corp
Nidec Advanced Motor Corp
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Japan Servo Corp
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Abstract

【課題】
本発明は、起動特性を損なうことなく、低トルク脈動,低振動,低騒音,効率の向上に寄与し、さらに生産性に優れた単相クローポール型永久磁石を提供することにある。
【解決手段】
単相永久磁石モータにおいて、磁性粉末を成形金型の成形パンチによって圧縮成形することで構成するクローポール型固定子を用い、クローポール型固定子に属する爪磁極の圧粉体密度を不均一に設定する単相クローポール型永久磁石モータを採用する。さらに、圧縮成形により形成されるクローポール型固定子鉄心の爪磁極は、永久磁石と爪磁極面との間の空隙を均一にするように構成する。このように構成することで起動特性が改善され、圧粉体密度の分布を適切に設定することでトルク脈動が低減され、さらに圧縮成形の際に、成形金型が1つで済むため経済性が損なわれることがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、単相クローポール型永久磁石モータに関する。
回転子鉄心の内周面に周方向に永久磁石を等間隔に設置して構成した回転子と、前記回転子の内側に電磁鋼板を積層して形成した固定子鉄心のティースにコイルを巻きつけることで構成した固定子を備えた単相永久磁石モータは、例えば特許文献1,特許文献2などで既に知られている。単相永久磁石モータは、回転子の永久磁石の磁極位置をホール素子により検出し、半導体により単相のコイルに交互方向に通電して回転子を回転させる。
単相永久磁石モータでは、永久磁石とティースの突極間の空隙が周方向に一定であると、永久磁石とティースの突極の間に生じるコギングトルクにより永久磁石の中心とティースの中心が一致する点で回転子は停止する。この停止位置では、コイルに電流を流しても回転子にトルクを発生させることはできず、モータは起動することができない。
上述の課題を回避するための手段は、コギングトルクの位相をずらすことで回転子の停止位置を起動不能の位置からずらす方法が一般的であり、特許文献1によると、回転子に設置された永久磁石に切り欠けを設けるなど、永久磁石を複数の磁気領域に分割することで、上述の課題を回避している。また、特許文献2では、永久磁石とティースの突極間の空隙に不均一部分を設けることで、上述の課題を回避している。
特開2006−25586号公報 特開平11−332193号公報
上記の特許文献1に記載されているような単相永久磁石モータの場合、永久磁石に切り欠けを設けるなどしているため、固定子コアに巻きつけられたコイルに発生する誘起電圧が歪む課題がある。これにより、トルクの脈動が大きくなり、回転時の振動,騒音が増大する。さらに、永久磁石による磁束が減少することで、コイルに発生する誘起電圧が低下することになり、モータの出力が低下し、効率も低下する。
本発明は上記課題を鑑みなされたもので、その目的は起動特性を損なうことなく、低トルク脈動,低振動,低騒音,効率の向上に寄与し、さらに生産性に優れた単相クローポール型永久磁石モータを提供することにある。
単相永久磁石モータにおいて、磁性粉末を成形金型に充填し成形パンチによって圧縮成形することで構成するクローポール型固定子を用い、クローポール型固定子に属する爪磁極の圧粉体密度を不均一に設定する単相クローポール型永久磁石モータを採用する。
このような単相永久磁石モータを採用することで、爪磁極部は周方向に磁気的に不均一となり、回転子の停止位置が起動不能の位置からずれることで起動特性が改善される。さらに爪磁極における圧粉体密度を操作することにより、トルク脈動を抑え、振動,騒音の低減が可能となる。さらに、磁性粉末を成形パンチによって圧縮成形する際の成形金型が1つで済み、製造コストが低減される。また、永久磁石に切り欠けを設ける必要がないため、モータ出力を低下させることがない。このような単相永久磁石モータを採用することで、低トルク脈動,低振動,低騒音,効率の向上に寄与し、さらに生産性に優れた単相クローポール型永久磁石モータを得ることができる。
以下図面に沿って実施例を説明する。
以下、本発明による4極の単相クローポール型永久磁石モータの実施の形態について述べる。単相クローポール型永久磁石モータ1は、大きくは、図1に示すように、回転軸2に構成した回転子3と、この回転子3に対し径方向の空隙を介して同心状に設置された固定子4とで構成される。図1には示していないが、固定子4は固定子枠に支持され、この固定子枠には軸方向に間隔をもって軸受が2つ配置され、これら2つの軸受は前記回転軸2を回転自在に支持する。
前記回転子3は、図1に示すように、カップ状に形成された回転子鉄心31と、その内周部に複数配置された永久磁石極32と、前記回転子鉄心31に固着された軸方向に延在する回転軸2とで構成される。
前記固定子4は図2に示すように、固定子鉄心41と、固定子鉄心41に巻き掛けられた環状コイル42とで構成される。前記固定子鉄心41は、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bから構成され、前記環状コイル42は、これら第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bに挟まれて配置される。
これら第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bは、軸方向に延在して固定子枠に支持される内周鉄心部46と、この内周鉄心部46から外径側に延在する径方向鉄心部
45と、この径方向鉄心部45から前記内周鉄心部46と同方向に延在する爪磁極43とを有し、前記爪磁極43は前記回転子3と周方向に均一な空隙を介し対向する爪磁極面
44を有している。このように構成された第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bを、前記環状コイル42を挟み込むようにして互いの爪磁極43が噛み合うように配置させることで、固定子鉄心41を構成している。
本実施例は、4極の単相クローポール型永久磁石モータであるので、4つの永久磁石
32と、4つの爪磁極43を有している。
ところで、前記第1固定子鉄心41aと前記第2固定子鉄心41bは、磁性粉末を成形金型に充填し成形パンチによって圧縮成形することで構成される。これにより、回転子3に対する真円度のばらつきが小さく、複雑な磁極形状に対応できる第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bを得ることができる。
さらに爪磁極43は、第1爪磁極43a,第2爪磁極43bで構成され、第1爪磁極
43aは回転方向側に、第2爪磁極43bは反回転方向側に配置されている。ここで、第2爪磁極43bの圧粉体密度は、第1爪磁極43aの圧粉体密度に比べて小さくなるように構成され、例えば、第1爪磁極43aの圧粉体密度は7.5g/cm3とし、第2爪磁極
43bの圧粉体密度は7.5g/cm3未満として構成する。上記のように構成することで、永久磁石32と爪磁極面44との間の空隙距離を均一に設定しながら、爪磁極43の磁気特性を周方向に不均一にすることで、永久磁石32の中心と爪磁極43の中心がずれるように回転子3が停止し、この停止位置において環状コイル42に電流を流すことで得られる通電トルクを確保し、モータの起動特性を良好にしている。
すなわち、爪磁極43は、磁気特性の優れた第1爪磁極43aを回転方向側に、磁気特性の劣る第2爪磁極43bを反回転方向側に配置することで構成されており、環状コイル42に通電しない状態において、爪磁極43に対向する永久磁石32は、爪磁極43の中心に停止せず、磁気特性の良い爪磁極43aに吸引され、図3に示されるように爪磁極
43の中心から回転方向にずれた状態で停止する。この位置で、ホール素子と永久磁石の位置関係から、ホール素子の出力電圧により、駆動用ICを介して環状コイル42に通電され、爪磁極43と永久磁石32の間に回転トルクが発生し、回転子3が回転するものである。
特許文献1に記載されるような永久磁石に切り欠けを設けることで起動特性を改善するような手法では、永久磁石による磁束が減少することでモータ出力の低下を招き、また誘起電圧の歪みによりトルク脈動の増大を招く。しかしながら、本実施例のような構成にすることでは、上記の課題が顕在化することはない。
ところで、産業,家電,自動車分野で使用されるモータの振動や騒音の低減要求が強く、そのためにモータ回転中のトルク脈動を低減する必要がある。モータ回転中のトルクは、コイルに通電されて生ずる通電トルクとコギングトルクの和であり、従来の単相永久磁石モータにおけるトルク脈動の低減方法が、例えば特許文献2などで提案されている。特許文献2によれば、固定子鉄心の突極形状を工夫することにより、トルク脈動の低減を図っている。本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1でも、第1爪磁極43aと第2爪磁極43bの形状と圧粉体密度を適切に設定することで、通電トルクとコギングトルクの関係を適切にせしめ、トルク脈動を極めて小さくすることが可能である。特に、本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1では、第1爪磁極43aと第2爪磁極
43bの形状を従来の2次元構造ではなく3次元構造として扱うことができるため、設計の自由度が従来の単相永久磁石モータよりも広がるという利点を有する。
以上より、爪磁極43を圧粉体密度の異なる第1爪磁極43aと第2爪磁極43bとで構成することにより、従来の単相永久磁石モータにおいて、起動特性を改善するための手法と、同様の効果を発揮する単相クローポール型永久磁石モータ1を得ることができる。従来との明確な相違点は、本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1では、永久磁石32と爪磁極面44との間の空隙が均一に設定され、なおかつ永久磁石32に切り欠けを設けていない点である。
上記のように、永久磁石32と爪磁極面44との間の空隙を均一に設定することで、結果的に爪磁極43は、図3に示す中心線について対称な形状となる。これにより、前記第1固定子鉄心41aと前記第2固定子鉄心41bの形状は同一となり、第1固定子鉄心
41aと第2固定子鉄心41bは、同一の成形金型で圧縮成形することが可能となる。
ところで、単相クローポール型永久磁石モータ1において、特許文献2で示されているように永久磁石32と爪磁極43の間の空隙に不均一部分を適切に設ける手法を採用することは可能である。この場合の固定子4の構成例を図4に示す。図4で明らかなように、爪磁極43は切り欠け部49を有しており、これにより永久磁石32と爪磁極43の間の空隙を不均一にしている。この場合、図4に示す中心線について非対称な形状になるため、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bの形状が異なる。このため、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心42bは、異なる成形金型で圧縮成形する必要があるため、コストアップが不可避である。
これに対し、本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1では、上記のように、同一の成形金型で第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bを圧縮成形することが可能であり、爪磁極43が切り欠け部49を有する形状である場合に顕在化する上記の課題を解決できる。
また、電磁鋼板を積層して形成した固定子鉄心のティースにコイルを巻きつけることで構成した固定子を有する特許文献2に記載の従来の単相永久磁石モータと、本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1を比較すると、上記のように、本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1は、従来と同等の起動特性を得ることができ、トルク脈動の低減がなされる。さらに本発明による単相クローポール型永久磁石モータ1は、コイルエンドを有することのない環状コイル42により固定子4を構成するため、従来よりも軸長の短縮が可能となり、効率の向上が図られ、また固定子鉄心のティースにコイルに巻きつける従来の煩雑な作業を必要としないため生産性が向上するという利点を有する。
ここで、本実施例では、爪磁極43を構成する圧粉体密度の異なる第1爪磁極43a,第2爪磁極43bの領域を明確に分割しているが、爪磁極43における圧粉体密度を連続的に変化させることでも、本発明の効果は得られる。また、第2爪磁極43bを非磁性粉末により構成してもよい。
また、本実施例では、爪磁極43を構成する圧粉体密度の異なる第1爪磁極43a,第2爪磁極43bの位置関係を、第1爪磁極43aは回転方向側に、第2爪磁極43bは反回転方向側とするように設定することで、爪磁極43の回転方向側を磁気特性に優れる部位とし、反回転方向側を磁気特性に劣る部位としているが、爪磁極43における圧粉体密度の構成をより複雑にしてもよい。例えば、図5では、爪磁極43の回転方向と反回転方向端部に圧粉体密度の高い第1爪磁極43aを配置し、その間を埋め合わせるように圧粉体密度の低い第2爪磁極43bを配置している。ここで、反回転方向端部に設けた第1爪磁極43aは、回転方向側に設けた第1爪磁極43aの領域よりも小さく設定する。このような構成にすることで、通電トルクとコギングトルクの関係を適切にせしめ、トルク脈動を極めて小さくすることが可能である。また、爪磁極43における圧粉体密度を軸方向に変化させてもよい。
また、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bに属するボス部47は、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bが接触する面である。第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bは磁気的に連結することが求められるため、ボス部47は凹凸が排除され、滑らかになるような処理が施される。これにより、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bとがボス部47において、ほぼ完全に接触する。ここで、第1固定子鉄心
41aと第2固定子鉄心41bを磁気的に連結するために、内周鉄心部46の内側に円筒状の磁性体を、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bに接触するように配置してもよい。さらに、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bの磁気的連結をより強くするため、磁性粉末を含む接着剤により第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bをボス部47で圧着させてもよい。
また、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bに属する爪磁極43は、各々の周方向の位置が電気角で180度ずれて配置されることが望ましい。このための位置決めとして、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bが互いに嵌合するように、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bにおけるボス部47に適切な凹凸などを設けてもよい。
また、爪磁極43を圧粉体密度の異なる第1爪磁極43aと第2爪磁極43bとで構成することにより、圧粉体密度が異なることに起因して、第1爪磁極43aと第2爪磁極
43bの色が異なる。
また、爪磁極43を圧粉体密度の異なる第1爪磁極43aと第2爪磁極43bとで構成することにより、圧粉体密度が異なることに起因して、第1爪磁極43aと第2爪磁極
43bの磁気抵抗が異なる。つまり、圧粉体密度の低い第2爪磁極43bは磁気を通し難く、第1爪磁極43aに比べて磁気抵抗が大きいこととなる。
また、固定子鉄心41に属する内周鉄心部46に紐を結びつけ、図3に示す径方向鉄心部45の中心線と直交する方向を下にして第1固定子鉄心41a、もしくは第2固定子鉄心41bを吊るした場合、爪磁極43が圧粉体密度の異なる第1爪磁極43aと第2爪磁極43bとで構成されているため、紐に吊るされた第1固定子鉄心41a、もしくは第2固定子鉄心41bは、周方向のどちらかに傾くことになる。
以上のように本発明により、小型化,高効率化に好適であり、さらに生産性に優れコストダウンに寄与する単相クローポール型永久磁石モータ1が提供される。
図6に本発明によるクローポール型単相永久磁石モータ1の第2の実施例を示す。回転子3の構成は実施例1と同一である。
固定子4は実施例1と同様に、固定子41と固定子鉄心41に巻き掛けられた環状コイル42とで構成され、固定子鉄心41は第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bから構成される。
これら第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bは、実施例1と同様に、軸方向に延在して固定子枠に支持される内周鉄心部46と、この内周鉄心部46から外径側に延在する径方向鉄心部45と、この径方向鉄心部45から前記内周鉄心部46と同方向に延在する爪磁極43とを有し、さらに前記爪磁極43は前記回転子3と対向する爪磁極面44を有している。実施例1と異なり、固定子鉄心41に属する爪磁極43の圧粉体密度はほぼ均一に設定されている。
さらに爪磁極面44には、圧延鋼板で形成された補助磁極部48が回転方向側に接着され、これにより爪磁極43と補助磁極部48により固定子磁極4348が構成されている。
また、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bは磁性粉末を成形金型に充填し成形パンチによって圧縮成形することで構成される。ここで、爪磁極43は図6に示す中心線について対称な形状であるため、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bが同一形状となる。これにより、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bを同一の成形金型で圧縮成形することが可能になる。
ところで、上記のように爪磁極面44に補助磁極部48を接着するように構成することで、永久磁石32と爪磁極43とがなす空隙の間隔と、永久磁石32と補助磁極部48とがなす空隙の間隔が異なることになる。つまり、永久磁石32と固定子磁極4348とがなす空隙が不均一となる。これにより、永久磁石32の中心と固定子磁極4348の中心がずれるように回転子3が停止し、モータの起動特性を良好にしている。
すなわち、固定子磁極4348を上記のような構成にすることで、固定子磁極4348と永久磁石32がなす空隙が周方向に不均一に設定され、特許文献2に記載されているような起動特性の改善方法である永久磁石とティースの突極間の空隙に不均一部分を設ける方法と同一の効果を得ることができる。つまり、環状コイル42に通電しない状態において、固定子磁極4348に対向する永久磁石32は、固定子磁極4348の中心で停止せず、補助磁極部48側に吸引され、図7に示されるように固定子磁極4348の中心から回転方向にずれた状態で停止する。この位置で、ホール素子と永久磁石の位置関係から、ホール素子の出力電圧により、駆動用ICを介して環状コイル42に通電され、固定子磁極4348と永久磁石32の間に回転トルクが発生し、回転子3が回転するものである。
以上のように構成することで、第1固定子鉄心41aと第2固定子鉄心41bを1つの成形金型で圧縮成形しながら、起動特性が良好な単相クローポール型永久磁石モータ1を得ることができる。
また、本実施例による単相クローポール型永久磁石モータ1において、補助磁極部48の形状を適切に定め、固定子磁極4348と永久磁石32との間の空隙の距離を適切に設定することで、通電トルクとコギングトルクの関係を適切にせしめ、トルク脈動を極めて小さくすることが可能である。また、補助磁極部48を複数個に分割して第1爪磁極面
44aの適切な位置に配置することで、通電トルクとコギングトルクの関係を適切にせしめ、トルク脈動の低減を図ってもよい。
ところで、本実施例において前記補助磁極部48は圧延鋼板により形成されたが、任意の磁性体でよい。例えば、磁性粉末を成形金型の成形パンチによって圧縮成形するなどして形成してもよい。この場合、補助磁極部48における渦電流損が低減され、高速回転時のモータ効率が向上する。また、補助磁極部48に永久磁石を用い、通電トルクとコギングトルクの関係を適切にせしめ、トルク脈動の低減を図ってもよい。
以上より、第1爪磁極面44aに補助磁極部48を接着し周方向に不均一な空隙を設けることにより、実施例1と同様の効果を発揮する単相クローポール型永久磁石モータ1を得ることができる。
以上、本発明について詳述したが、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、本発明の形態は上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、これまで説明した実施例において、回転子3の極数は4極であったが、任意の偶数の極数にしてもよい。
また、これまで説明した実施例において、外転型の単相クローポール型永久磁石モータについて扱ったが、内転型でもよい。
なお、圧粉成形体の密度を変化させる方法としては、粉末を金型に充填する深さに差を設けることが1つの例として考えられる。
本発明によるクローポール型単相永久磁石モータの第1の実施例の構成図。 図1の固定子の構成を示す分解斜視図。 図1を回転軸方向から見た図。 切り欠け部を有するクローポール型単相永久磁石モータの固定子の構成を示す分解斜視図。 図1の爪磁極の構成を変えた場合の分解斜視図。 本発明によるクローポール型単相永久磁石モータの第2の実施例の構成図。 図6を回転軸方向から見た図。
符号の説明
1 単相クローポール型永久磁石モータ
2 回転軸
3 回転子
4 固定子
31 回転子鉄心
32 永久磁石
41 固定子鉄心
42 コイル
43 爪磁極
44 爪磁極面
45 径方向鉄心部
46 内周鉄心部
47 ボス部
48 補助磁極部
49 切り欠け部
4348 固定子磁極

Claims (13)

  1. 環状コイルを挟みこむ爪磁極を有する固定子鉄心により構成された固定子と、この固定子と微小隙間を介して対向する回転子鉄心に複数のN極とS極からなる永久磁石を周方向に対称に配置して構成した回転子とを備えた単相クローポール型永久磁石モータにおいて、
    前記爪磁極と前記永久磁石との間の空隙距離が周方向にほぼ均一に形成され、
    前記爪磁極は、磁気抵抗の大きい部分と小さい部分とで構成され、
    かつ、前記固定子鉄心は、磁性粉末を圧縮成形して構成されたものであることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  2. 請求項1において、
    前記爪磁極は、圧粉体密度の大きい部分と小さい部分とで構成されることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  3. 請求項1において、
    圧粉体密度の大きい部分と小さい部分は、色が異なることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  4. 請求項1において、
    前記爪磁極が周方向に磁気抵抗が変化することを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  5. 請求項1において、
    前記固定子鉄心は磁性粉末を圧縮成形して構成され、前記爪磁極における圧粉体密度が周方向に変化することを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  6. 環状コイルを挟みこむ爪磁極を有する固定子鉄心により構成された固定子と、この固定子と微小隙間を介して対向する回転子鉄心に複数のN極とS極からなる永久磁石を周方向に対称に配置して構成した回転子とを備えた単相クローポール型永久磁石モータにおいて、
    前記固定子鉄心は、磁性粉末を圧縮成形して構成され、かつ、前記爪磁極は、第1爪磁極と第2爪磁極とからなり、第1爪磁極は第2爪磁極に比べて圧粉体密度が大きいことを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  7. 請求項6において、
    前記第1爪磁極は前記モータの回転方向側に構成され、前記第2爪磁極は前記モータの反回転方向側に構成されることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  8. 請求項6において、
    前記第1爪磁極と前記第2爪磁極は、色が異なることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  9. 請求項6において、
    前記第2爪磁極は、非磁性粉末により成形されることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  10. 環状コイルを挟みこむ爪磁極を有する固定子鉄心により構成された固定子と、この固定子と微小隙間を介して対向する回転子鉄心に複数のN極とS極からなる永久磁石を周方向に配置して構成した回転子とを備えた単相クローポール型永久磁石モータにおいて、
    前記爪磁極の永久磁石に対抗する面に磁性体を配置したことを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  11. 前記磁性体は、前記モータの回転方向側に配置されていることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  12. 請求項10において、
    前記磁性体が永久磁石であることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
  13. 請求項10において、
    前記固定子鉄心は、磁性粉末を圧縮成形して構成されることを特徴とする単相クローポール型永久磁石モータ。
JP2007000022A 2007-01-04 2007-01-04 単相クローポール型永久磁石モータ Pending JP2008167615A (ja)

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