JPWO2018038124A1 - 重合性官能基で修飾されたポリロタキサン及びその製造方法、並びに高分子材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

種々の高分子材料との相溶性に優れ、しかも、簡便な方法で製造することができるポリロタキサン及びその製造方法、並びに高分子材料及びその製造方法提供する。本発明は、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンであって、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、かつ、前記直鎖状分子の両末端に環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有し、前記環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有し、前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。

Description

本発明は、重合性官能基で修飾されたポリロタキサン及びその製造方法、並びに高分子材料及びその製造方法に関する。
ポリロタキサンは、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通して串刺し状に包接された構造を有する高分子化合物であり、超分子の一種として知られる材料である。ポリロタキサンは、多種多様な特性を有することから、例えば、高分子材料に導入することで、従来は成し得ることのできなかった優れた機能を発揮させることができる。
このようなポリロタキサンを種々の材料に導入するためには、ポリロタキサンと、材料との相溶性を高めることが重要である。材料に対するポリロタキサンの相溶性を高めるべく、種々のポリロタキサンが検討されている。例えば、ポリロタキサンが有する環状分子を疎水基や重合鎖で修飾することで、ポリロタキサンの材料に対する相溶性を改善する試みがなされている(例えば、特許文献1、2等を参照)。
特開2007−091938号公報 国際公開第2015/041322号
しかしながら、従来のポリロタキサンであっても高分子材料に対する相溶性には改善の余地が残されていた。例えば、高分子材料に対して相溶性の悪いポリロタキサンを使用して得られた高分子材料は、伸び、膨潤性、透明性等が十分でない場合が多く、良好な物性を発現しにくいものであった。しかも、従来のようなポリロタキサンを疎水基や重合鎖で修飾させる方法は、最終目的物を得るのに多段階の工程を要し、製造工程が煩雑であるという問題もあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、透明かつ優れた伸び特性を有する種々の高分子材料の製造用の原料に適しており、しかも、簡便な方法で製造することができるポリロタキサン及びその製造方法、並びに高分子材料及びその製造方法提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリロタキサンの環状分子に、重合性を有する官能基及び重合性を有しない有機基を導入することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の発明を包含する。
項1
重合性官能基で修飾されたポリロタキサンであって、
直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、かつ、前記直鎖状分子の両末端に前記環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有し、
前記環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有し、
前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項2
前記重合性官能基はラジカル重合性を有する官能基である、項1に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項3
前記ラジカル重合性を有する官能基は炭素−炭素二重結合を含む基である、項2に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項4
前記炭化水素基は炭素数が1〜12である、項1〜3のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項5
前記C=O結合を含む基は、アシル基である、項1〜4のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項6
前記重合性官能基と前記有機基とを有する環状分子は、前記重合性官能基及び前記有機基で修飾されたシクロデキストリン又はシクロデキストリン誘導体である、項1〜5のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
項7−1
ポリロタキサンを含む原料から、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを製造する方法であって、
前記原料に含まれるポリロタキサンは、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、前記直鎖状分子の両末端に前記環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有し、
前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物及び該重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させる工程、前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物を反応させる工程、又は、前記原料と、前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基を有する化合物を反応させる工程、
を具備し、
前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの製造方法。
項7−2
項1〜6に記載のポリロタキサンを製造する方法であって、
ポリロタキサンを含む原料と、前記重合性官能基を有する化合物及び該重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させる工程A、
ポリロタキサンを含む原料と、前記重合性官能基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物を反応させる工程B、及び、
ポリロタキサンを含む原料と、前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基を有する化合物を反応させる工程C、
のいずれかの工程を具備し、
前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの製造方法。
項8
前記重合性官能基を有する化合物は、ラジカル重合性を有する官能基を含む化合物である、項7−1又は7−2に記載の製造方法。
項9
前記ラジカル重合性を有する官能基は炭素−炭素二重結合を含む基である、項8に記載の製造方法。
項10
前記炭化水素基は炭素数が1〜12である、項7−1、7−2、8及び9のいずれか1項に記載の製造方法。
項11
前記C=O結合を含む基は、アシル基である、項7−1、7−2、8〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
項12
前記原料に含まれるポリロタキサンが有する環状分子は、シクロデキストリン又はその誘導体である、項7−1、7−2、8〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
項13
項1〜6のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを繰り返し単位として有する、高分子材料。
項14
項13に記載の高分子材料を製造する方法であって、
前記重合性官能基で修飾されたポリロタキサンと、重合性単量体とを反応させる工程を具備する、高分子材料の製造方法。
本発明に係る重合性官能基で修飾されたポリロタキサンは、高分子材料との相溶性に優れ、高分子材料に優れた伸び及び膨潤性を付与することができる。
本発明に係る重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの製造方法によれば、簡便な方法でポリロタキサンに対して重合性官能基を修飾することができる。また、得られた重合性官能基で修飾されたポリロタキサンは、高分子材料との相溶性に優れ、高分子材料に優れた伸び及び膨潤性を付与することができる。
本発明に係る高分子材料は、前記重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを繰り返し単位として含むことで、優れた伸び及び膨潤性を有する。
重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの構造の一例を示す模式図である。 実施例1及び比較例1の応力−歪曲線試験の結果まとめであり、(a)は破断歪、(b)は破断応力の結果である。 実施例2及び比較例2の応力−歪曲線試験の結果まとめであり、(a)は破断歪、(b)は破断応力の結果である。 実施例及び比較例で得られた高分子材料の膨潤度試験の結果を示す。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
<重合性官能基で修飾されたポリロタキサン>
本実施形態の重合性官能基で修飾されたポリロタキサンは、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、かつ、前記直鎖状分子の両末端に前記環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有する。前記環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有する。前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
なお、本明細書において、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを、以下では「重合性ポリロタキサン」と略記する。
上記重合性ポリロタキサンを使用して得られる高分子材料は、優れた伸び及び膨潤性を有する。
直鎖状分子としては、複数の環状分子の環内を貫通し得る分子が挙げられる。直鎖状分子としては、ポリアルキレン類、ポリエステル類、ポリエーテル類、ポリアミド類、ポリアクリル類及びベンゼン環を有する直鎖状分子を挙げることができる。さらに具体的な直鎖状分子としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアセタール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等が挙げられる。直鎖状分子は、上記環状分子の環内を貫通できるように構成されている限りは、分岐鎖を有していてもよい。
直鎖状分子の重量平均分子量Mwは特に制限はないが、例えば、3000〜500000であることが好ましい。この場合、ポリロタキサンを用いて得られる高分子材料の機械特性(例えば、伸び特性)がより優れ、また、溶媒への溶解性も良好となる。尚、本明細書でいう重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリエチレングリコール換算値である。
直鎖状分子の両末端は、反応基を有していることが好ましく、これにより、後述の封鎖基が直鎖状分子の両末端に結合されやすくなる。反応基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基及びチオール基等が例示される。
環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有する。なお、重合性官能基以外の有機基は、以下では単に「有機基」と略記する。
重合性ポリロタキサン1分子あたりにおいて、環状分子は二以上存在し得る。つまり、一本の直鎖状分子に、複数の環状分子が貫通されている。そして、本明細書において「環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有する」とは、必ずしも1個の環状分子が重合性官能基及び有機基の両方を有することに限定されるものではない。例えば、重合性ポリロタキサン1分子において、一つの環状分子は重合性官能基及び有機基のうちの一方のみを有しており、他の環状分子が重合性官能基及び有機基のうちの他方のみを有している態様も、「環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有する」という。
重合性官能基及び有機基を有する環状分子としては、例えば、重合性官能基及び/又は有機基で置換されたシクロデキストリン、重合性官能基及び/又は有機基で置換されたシクロデキストリン誘導体、重合性官能基及び/又は有機基で置換された環状オリゴマー等が挙げられる。シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンのいずれであってもよく、特にα−シクロデキストリンが好ましい。シクロデキストリン誘導体は、α−シクロデキストリン誘導体、β−シクロデキストリン誘導体及びγ−シクロデキストリン誘導体のいずれであってもよく、特にα−シクロデキストリン誘導体が好ましい。シクロデキストリン誘導体は、例えば、シクロデキストリンの少なくとも一以上の水酸基又は該水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基、アミノ基を有する炭化水素基で置換された化合物が挙げられる。ヒドロキシ基を有する炭化水素基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。アミノ基を有する炭化水素基の具体例としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基等が挙げられる。シクロデキストリン誘導体において、シクロデキストリン1分子あたりのヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基の個数は1〜24とすることができる。
シクロデキストリンがα−シクロデキストリンである場合、α−シクロデキストリン誘導体1分子中に存在する全水酸基のうちの10個以上の水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基で置換されていることがより好ましく、全水酸基のうちの15個以上の水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基で置換されていることが特に好ましい。
シクロデキストリンがβ−シクロデキストリンである場合、β−シクロデキストリン誘導体1分子中に存在する全水酸基のうちの13個以上の水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基で置換されていることがより好ましく、全水酸基のうちの18個以上の水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基で置換されていることが特に好ましい。
シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである場合、γ−シクロデキストリン誘導体1分子中に存在する全水酸基のうちの16個以上の水酸基の水素原子が有機基で置換されていることがより好ましく、全水酸基のうちの21個以上の水酸基の水素原子が、ヒドロキシ基を有する炭化水素基又はアミノ基を有する炭化水素基で置換されていることが特に好ましい。
重合性官能基は、重合性単量体と重合可能な官能基をいう。ここでいう重合は、例えば、ラジカル重合、イオン重合、重縮合(縮合重合、縮重合)、付加縮合、リビング重合、リビングラジカル重合等、その他、従来から知られている各種重合が挙げられる。
重合性官能基の具体例としては、アルケニル基、ビニル基等の他、−OH、−SH、−NH、−COOH、−SOH、−POH、イソシアネート基等が挙げられる。これらはさらに一以上の置換基を有していてもよい。重合性ポリロタキサンを用いて容易に高分子材料を得ることができるという観点から、重合性官能基はラジカル重合性を有する官能基であることが好ましい。
ラジカル重合性を有する官能基は、炭素−炭素二重結合を含む基を挙げることができ、具体的には、アクリロイル基(CH=CH(CO))、メタクリロイル基(CH=CCH(CO))、その他、スチリル基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。これらの炭素−炭素二重結合を含む基は、ラジカル重合性が阻害されない程度であればさらに置換基を有していてもよい。
有機基は重合性官能基以外の官能基であり、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
炭素数1以上の置換基を有していてもよい炭化水素基としては、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。炭化水素基の炭素数の上限は、得られる高分子材料の伸び特性がより良好になるという観点から、12とすることができる。つまり、炭化水素基は炭素数が1〜12であることが好ましい。炭化水素基の炭素数の上限は6であることが特に好ましい。
炭素数1以上の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができる。これらの炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。また、これらの炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、スルホン基、シアノ基、パーフルオロ有機基(好ましくは炭素数1〜8のパーフルオロ有機基)、ペンタフルオロスルファニル基(FS−)が好適に例示される。
C=O結合を含む基としては、例えば、アシル基、エステル基、アルデヒド基、ケトン、アミド基、カルバモイル基、ウレア基等が挙げられる。
C=O結合を含む基としては、ポリロタキサンの高分子材料への相溶性が向上するという観点から、アシル基であることが好ましく、特に、アセチル基が好ましい。
有機基は、環状分子のどの原子に結合していてもよいが、特に、環状分子の酸素原子に結合していることが好ましい。この場合、重合性ポリロタキサンの製造において、環状分子に有機基を導入しやすく、得られた重合性ポリロタキサンの構造も安定である。
さらに具体的には、重合性官能基及び有機基は、環状分子であるシクロデキストリン又はその誘導体が有する水酸基代わりとして、又は、水酸基における水素原子の代わりとして置換されていることが好ましい。さらに、シクロデキストリンの水酸基の水素原子がヒドロキシ基を有する炭化水素基で置換されたシクロデキストリン誘導体(例えば、ヒドロキシプロピル基置換シクロデキストリン)である場合は、ヒドロキシ基を有する炭化水素基におけるヒドロキシ基の水素原子が、重合性官能基及び有機基で置換されていることが好ましい。
重合性官能基は、重合性ポリロタキサン1分子における環状分子1個あたりにつき、0〜3個有していることが好ましい。この場合、重合性ポリロタキサン1分子あたりの重合性官能基の密度が高いので、重合性ポリロタキサンを高分子材料に導入しやすく、得られる高分子材料は透明かつ優れた伸び特性を有しやすく、良好な物性の高分子材料を得やすくなる。重合性ポリロタキサン1分子あたりに重合性官能基を2以上有していれば、この重合性ポリロタキサンは、いわゆる架橋剤としての機能を発揮することができる。
ポリロタキサン1分子あたりの重合性官能基の導入数としては、例えば、5−150個とすることができる。
有機基は、重合性ポリロタキサン1分子における環状分子1個あたりにつき、0〜24個有していることが好ましい。この場合、重合性ポリロタキサン1分子あたりの有機基の密度が高いので、重合性ポリロタキサンを高分子材料に導入しやすく、得られる高分子材料は透明かつ優れた伸び特性を有しやすく、良好な物性の高分子材料を得やすくなる。有機基は、重合性ポリロタキサン1分子における環状分子1個あたりにつき、1〜18個(好ましくは1〜17個)有していることが特に好ましい。
なお、環状分子は有機基以外の基を有していてもよく、例えば、環状分子自身が有している官能基(例えば、水酸基等)を有していてもよい。
直鎖状分子に串刺し状にされる環状分子の個数、すなわち、一つの直鎖状分子が貫通する環状分子の個数(包接量ともいう)には特に制限はないが、環状分子がシクロデキストリンであれば、その最大包接量を1とすると、0.15〜0.4が好ましい。この場合、高分子材料の自己修復の性能がより発揮されやすくなる。
直鎖状分子の両末端には、封鎖分子が結合している。これによって、直鎖状分子からの環状分子の脱落が防止される。直鎖状分子の両末端に結合した封鎖分子を「封鎖基」とする。
封鎖基としては、例えば、アダマンチル基、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、N−カルボベンゾキシ−L−チロシン類(Z−L−チロシン類)、トリチル基、ピレニル基、フェニル基等のアリール基、2−ブチルデシル基、フルオレセイン類、ピレン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。上記例示列挙した封鎖基は置換基を有していてもよい。このような封鎖基は、直鎖状分子の両末端に、例えば、アミド結合、エステル結合等を介して直接的又は間接的に結合させることができる。
図1は、上記構成を有する重合性ポリロタキサンの構造の一例を示す模式図である。図1に示す重合性ポリロタキサンAは、直鎖状分子1、環状分子2、封鎖基3を有する。この形態では、直鎖状分子1はポリエチレングリコール、環状分子2は、重合性官能基と有機基とを有する2−ヒドロキシプロピル基置換のα−シクロデキストリン誘導体、封鎖基3はアダマンチル基である。アダマンチル基と、ポリエチレングリコールの末端とはアミド結合を介して結合しており、アダマンチル基及びポリエチレングリコールはいずれもアミド結合に直接結合している。
図1の形態では、重合性官能基は、アクリロイル基、有機基は、アセチル基(Ac)である。図1中、nは、例えば1〜18である。アクリロイル基、アセチル基(Ac)はいずれも、α−シクロデキストリン誘導体の水酸基由来の酸素原子に結合している。つまり、α−シクロデキストリン誘導体の水酸基における水素原子がアクリロイル基又はアセチル基(Ac)に置換されている。この水酸基は、α−シクロデキストリンに由来する水酸基であってもよいし、あるいは、α−シクロデキストリン誘導体における2−ヒドロキシプロピル基に由来する水酸基であってもよい。
重合性ポリロタキサンの重量平均分子量Mwは、特に限定されないが、例えば、15000〜1000000とすることができる。この場合、重合性ポリロタキサンを用いて得られる高分子材料の伸びが良好となり、また、膨潤性も優れる。重合性ポリロタキサン分子の重量平均分子量Mwは、20000〜500000であることが好ましい。
上記重合性ポリロタキサンは、重合性官能基を有していることから、各種重合性単量体と重合反応することができ、高分子材料を形成することができる。特に、上記重合性ポリロタキサンは、二以上の重合性官能基を有し得るので、いわゆる架橋剤としての役割を果たすこともできる。
また、上記重合性ポリロタキサンは、有機基も有していることから、溶媒や各種重合性単量体との親和性も高い。そのため、重合性ポリロタキサンを使用して得られた高分子材料は、重合性ポリロタキサン由来のポリロタキサン成分が均一に分布しやすいため、優れた伸び特性を有することができ、また、各種有機溶媒に対する膨潤性にも優れる。特に、重合性ポリロタキサンが有機基を有することで、重合性ポリロタキサンは、疎水性の重合性単量体(例えば、(メタ)アクリル酸エステル等)との親和性に優れる。そのため、透明性の高いアクリル系高分子材料等の高分子材料を製造するための原料としての使用に有効である。
重合性ポリロタキサンにおいて、重合性官能基と環状分子との距離は近いことが好ましい。このような重合性ポリロタキサンを用いて高分子材料を得た場合、重合性官能基と環状分子との距離が長い場合に比べて、重合性官能基と環状分子との間のリンカー部(例えば、後記の重合鎖や長鎖炭化水素基)の影響を高分子材料が受けにくく、結果として、高分子材料の機械的特性が向上しやすい。
この観点から、例えば、重合性官能基における重合部位と環状分子との間には重合鎖や長鎖炭化水素基を有していないことが好ましい。重合性官能基における重合部位とは、重合性単量体の重合反応で結合する部位をいい、例えば、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合である。ここでいう重合鎖とは、例えば、繰り返し単位数が3以上の分子鎖をいう。また、長鎖炭化水素基とは、炭化水素基の骨格部の原子数が6の基をいう。炭化水素基の原子数には骨格部の原子に置換されている置換基の原子数は含めない。
重合部位と環状分子との間に結合している主鎖の原子数は1〜6であることが好ましい。ここでいう主鎖の原子数とは、主鎖のみ(骨格部のみ)の原子数のことをいい、主鎖の原子に結合している側鎖の置換基の原子数は含めない。
例えば、重合性官能基が(メタ)アクリロイル基であり、この(メタ)アクリロイル基が環状分子であるシクロデキストリンの水酸基由来の酸素原子に結合している場合、重合部位と環状分子との間に結合している主鎖の原子数は1(カルボニル炭素1つのみ)である。また、重合性官能基が(メタ)アクリロイル基であり、この(メタ)アクリロイル基が環状分子である2−ヒドロキシプロピル基置換のα−シクロデキストリン誘導体の2−ヒドロキシプロピル基由来の酸素原子に結合している場合、重合部位と環状分子との間に結合している主鎖の原子数は1(カルボニル炭素1つのみ)である。
<重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの製造方法>
重合性官能基で修飾されたポリロタキサン(重合性ポリロタキサン)の製造方法によれば、例えば、ポリロタキサンを含む原料から製造することができる。前記原料に含まれるポリロタキサンは、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、前記直鎖状分子の両末端に環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有する。
重合性ポリロタキサンは、下記の工程A〜Cのいずれかの工程によって製造することができる。
工程A:前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物及び該重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させる工程。
工程B:前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物を反応させる工程。
工程C:前記原料と、前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基を有する化合物を反応させる工程。
なお、以下では重合性官能基を有する化合物を「重合性官能基含有化合物」、重合性官能基以外の有機基を有する化合物を「有機基含有化合物」と略記する。
原料に含まれるポリロタキサンの構造は、環状分子が上記重合性官能基及び有機基を有していないこと以外、上述した重合性ポリロタキサンと同様である。このようなポリロタキサンは、例えば、市販の製品をそのまま使用することができる。あるいは、公知の方法で原料であるポリロタキサンを製造することができる。
原料に含まれるポリロタキサンは、環状分子がシクロデキストリン又はその誘導体であることが好ましい。この場合、環状分子は、多くの水酸基を有するので、重合性官能基含有化合及び有機基含有化合物との反応性に優れ、環状分子への重合性官能基及び有機基の修飾が容易になる。環状分子がシクロデキストリン又はその誘導体である場合は、特に、α−シクロデキストリン又はα−シクロデキストリン誘導体であることが好ましい。
原料に含まれるポリロタキサンにおける環状分子がシクロデキストリン誘導体である場合、このシクロデキストリン誘導体としては、上記同様であるが、特に、シクロデキストリンの水酸基の水素原子が2−ヒドロキシプロピル基で置き換えられた(すなわち、水酸基の酸素原子に2−ヒドロキシプロピル基が結合した)、いわゆる2−ヒドロキシプロピル基置換のα−シクロデキストリンを例示することができ、その他、シクロデキストリンの水酸基の水素原子が2−ヒドロキシエチル基で置き換えられた(すなわち、水酸基の酸素原子に2−ヒドロキシエチル基が結合した)、いわゆる2−ヒドロキシエチル基置換のα−シクロデキストリン、シクロデキストリンの水酸基の水素原子がメチル基で置き換えられた(すなわち、水酸基の酸素原子にメチル基が結合した)、いわゆるメチル化α−シクロデキストリン、シクロデキストリンの水酸基の水素原子がトリメチルシリル基で置き換えられた(すなわち、水酸基の酸素原子にトリメチルシリル基が結合した)、いわゆるトリメチルシリル化α−シクロデキストリンを例示することができる。これらの環状分子では、重合性官能基含有化合及び有機基含有化合物との反応性に優れることから、環状分子への重合性官能基及び有機基の修飾が容易になる。中でも、環状分子は、上記2−ヒドロキシエチル基置換のα−シクロデキストリンが特に好ましい。
原料には、ポリロタキサン以外に、例えば、溶媒等が含まれていてもよい。
重合性官能基含有化合物における、重合性官能基は、上述した<重合性官能基で修飾されたポリロタキサン>の項で説明した重合性官能基と同様である。従って、重合性官能基は、ラジカル重合性を有する官能基であることが好ましく、具体的には、炭素−炭素二重結合を含む基を挙げることができる。
重合性官能基含有化合物は、重合性官能基を有する限りは特に限定されない。重合性官能基含有化合物としては、例えば、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、臭化アクリロイル、臭化メタクリロイル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、4−塩化メチルスチレン、4−ビニル安息香酸等が挙げられる。これらの重合性官能基含有化合物は、さらに置換基を有していてもよい。
特に、環状分子の水酸基との反応性に優れるという観点から、重合性官能基含有化合物は、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、臭化アクリロイル、臭化メタクリロイル等の酸ハライド、及び、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物等の酸無水物であることが好ましく、中でも、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル及びメタクリル酸無水物が特に好ましい。
有機基含有化合物における、有機基は、上述した<重合性官能基で修飾されたポリロタキサン>の項で説明した有機基と同様である。従って、有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
有機基含有化合物は、上記有機基を有する限りは特に限定されない。有機基含有化合物としては、例えば、上記有機基を有する酸無水物、上記有機基を有するハロゲン化アルキル及び上記有機基を有するハロゲン化シリルであることが好ましく、中でも、無水酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、吉草酸無水物、ヘキサン酸無水物、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、塩化トリメチルシリル等が好ましい。
工程Aの場合、前記原料と、前記重合性官能基含有化合物及び前記有機基含有化合物との混合物を混合させて反応させる。この反応では、ポリロタキサンの環状分子と、重合性官能基含有化合物及び有機基含有化合物とが反応する。これにより、ポリロタキサンの環状分子に重合性官能基及び有機基が導入される。
この反応は、例えば、ヨウ素(I)の存在下で行うことができ、これにより、環状分子と、重合性官能基含有化合物及び有機基含有化合物との反応が促進する。特に、環状分子にアセチル基、(メタ)アクリロイル基等を導入する場合に効果的である。なお、「(メタ)アクリ」とは「アクリもしくはメタクリ」を意味する。上記反応では、ヨウ素に代えて、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等を使用することもできる。また、これらを組み合わせて使用することもできる。
工程Aの反応は必要に応じて溶媒中で行ってもよい。溶媒は特に限定されず、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが例示される。
工程Aの反応条件は特に限定されない。例えば、反応温度は0〜80℃とすることができ、反応時間は、1〜48時間とすることができる。
工程Aの反応において、ポリロタキサン、重合性官能基含有化合物、有機基含有化合物の使用量は、最終生成物である重合性ポリロタキサンの種類に応じて適宜決定することができる。例えば、ポリロタキサン100重量部あたり、重合性官能基含有化合物の使用量は10〜600重量部、有機基含有化合物の使用量は200〜1200重量部とすることができる。
また、工程Aの反応でヨウ素を使用する場合、ヨウ素の使用量は、いわゆる触媒量でよく、例えば、ポリロタキサン100重量部あたり、1〜5重量部とすることができる。
工程Aの反応後は必要に応じて精製、乾燥等をしてもよい。精製や乾燥の方法は限定されず、例えば、公知の方法を選択することができる。
工程Aの反応では、原料に含まれるポリロタキサンに対して、重合性官能基含有化合物及び有機基含有化合物を同時に反応させるものであり、一段階の反応で目的の重合性ポリロタキサンを得ることができる。
これに対し、工程B及び工程Cでは、一段階の反応ではなく、二段階の反応で目的の重合性ポリロタキサンを得る。具体的に工程B及び工程Cでは、重合性官能基含有化合物及び有機基含有化合物のいずれか一方だけをポリロタキサンと反応させ、この反応で得られた反応物と、他方の化合物(重合性官能基含有化合物又は有機基含有化合物)とを反応させる。工程Bでは、重合性官能基含有化合物をまずポリロタキサンと反応させて反応物を得て、次いで、この反応物と有機基含有化合物とを反応させる。工程Cでは、有機基含有化合物をまずポリロタキサンと反応させて反応物を得て、次いで、この反応物と、重合性官能基含有化合物とを反応させる。原料に含まれるポリロタキサンの種類、重合性官能基含有化合物の種類、有機基含有化合物の種類、反応速度等に応じて工程A〜Cのいずれかを適宜選択することができる。
例えば、重合性官能基含有化合物が塩化メタクリロイル、メタクリル酸無水物等のように、環状分子との反応が比較的緩やかに起こる化合物を使用する場合には、工程B又は工程Cを採用することが好ましい。
なお、工程B,Cにおける反応条件は、重合性官能基含有化合物及び有機基含有化合物を同時に反応させる点を除いては、工程Aにおける反応条件と同様とすることができる。
本発明の製造方法によれば、簡便な方法でポリロタキサンに対して重合性官能基及び有機基を修飾することができる。特に、工程Aを具備する製造方法では、1段階の反応にて、重合性官能基及び有機基で修飾されたポリロタキサンを得ることができ、全体の製造工程を大幅に短縮することができる。
<高分子材料及びその製造方法>
本実施形態に係る高分子材料は、上記重合性官能基で修飾されたポリロタキサン(重合性ポリロタキサン)を繰り返し単位として有する。言い換えれば、本実施形態に係る高分子材料は、重合性ポリロタキサンに由来する繰り返し単位を構成成分として含有する構造を有する重合体である。特に、高分子材料は、重合性ポリロタキサンによって架橋された構造を有する。
上記高分子材料は、ポリロタキサン成分の他、各種の樹脂材料(すなわち、重合性ポリロタキサン由来以外の繰り返し単位)を含むことができる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミドが挙げられる。樹脂は、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体であってもよい。
樹脂は、1種の繰り返し構成単位で構成されるホモポリマーであってもよいし、2種以上の繰り返し構成単位で構成されるコポリマーであってもよい。
特に、樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体の重合体であることが好ましい。エチレン性不飽和基を重合性単量体の具体例としては、ビニル化合物として、(メタ)アクリル化合物、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられる。
(メタ)アクリル化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリルアミド、窒素原子が置換された(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。
なお、上記重合性単量体には、本発明の効果が阻害されない程度であれば、重合性ポリロタキサン以外の架橋剤、すなわち、エチレン性不飽和基を二以上有する重合性単量体が含まれていてもよい。
上記高分子材料は、上記各種重合体がポリロタキサンによって架橋された構造を有する。そのため、上記高分子材料は、優れた伸び及び膨潤性を有する。
上記高分子材料において、重合性ポリロタキサン由来の繰り返し単位は、高分子材料を構成する全繰り返し単位数に対して、0.01〜20モル%とすることができ、0.01〜10モル%が好ましく、0.01〜5モル%がより好ましく、0.02〜1モル%が特に好ましい。特に、重合性ポリロタキサンの重合体は、高分子材料に対する親和性が大きいので、従来の化学架橋剤やポリロタキサン系架橋剤由来の繰り返し単位よりも含有量を多くしても、ポリロタキサン成分が均一に分布しやすい。そのため、重合性ポリロタキサン由来の繰り返し単位の量を従来よりも多くすることも可能であり、これによって、高分子材料の伸び特性及び膨潤性をより一層向上させることができる。
上記高分子材料は、例えば、重合性官能基で修飾されたポリロタキサン(重合性ポリロタキサン)と、重合性単量体とを反応させる工程を具備する方法によって製造することができる。ここで使用する重合性単量体は、本発明の重合性ポリロタキサン以外であって、上述のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体と同様である。
上記反応における重合性ポリロタキサン及び重合性単量体の使用量は限定されない。例えば、重合性ポリロタキサンの使用量は、重合性単量体の全重量に対して、0.5〜15重量%とすることができる。
重合性ポリロタキサンと、重合性単量体との反応は、重合性単量体がエチレン性不飽和基を有する場合は、ラジカル重合反応が好適である。ラジカル重合反応の条件は特に限定されず、公知の方法と同様の条件とすることができる。
上記ラジカル重合反応は、溶媒中で行う溶液重合、懸濁重合、分散重合、乳化重合、沈殿重合等で行ってもよいし、あるいは、バルク重合(塊状重合)であってもよい。
上記ラジカル重合反応では、重合開始剤を使用することができる。重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム(以下、APSと称することもある)、アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと称することもある)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(以下、VA−044と称することもある)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)シリーズ等)等が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、重合性単量体量の総量に対し、0.1〜5モル%とすることが好ましい。
上記ラジカル重合反応では、重合促進剤を使用することができる。重合促進剤としては、例えば、[2−(ジメチルアミノ)エチル]ジメチルアミン(以下、TEMEDと称することもある)等が挙げられる。
重合反応は、使用する重合性単量体の種類や重合開始剤の半減期温度によって異なるが、例えば0〜100℃、好ましくは、20〜25℃である。重合反応の時間は、1〜24時間であり、好ましくは、12〜24時間である。
重合反応は、紫外線等を照射する光重合で行ってもよい。この光重合における重合条件、例えば、紫外線の種類や照射時間等は特に限定されず、公知の光重合と同様の条件で行うことができる。
高分子材料は、例えば、フィルム状、シート状、板状、粒子状、ペレット状等の種々の形状となり得る。また、高分子材料は溶媒を含んだ、いわゆる高分子ゲルであってもよい。溶媒は、水等の水系溶媒の他、有機系であってもよい。すなわち、高分子材料は、ハイドロゲル及びオルガノゲルの両方の形態をとり得る。高分子材料には、本発明の効果が阻害されない程度であれば、光安定化剤、着色剤、劣化防止剤、光拡散剤、帯電防止剤等の添加剤を含んでいてもよい。
本実施形態の高分子材料は、優れた伸び特性を有することから、例えば、各種電子部材、工業部材、食品容器等の各種分野に応用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
(合成例1)
両末端がアダマンタン基(封鎖基)で封鎖された重量平均分子量20000のポリエチレングリコール(直鎖状分子)と、2−ヒドロキシプロピル基で修飾されたα−シクロデキストリン(環状分子)とを有して形成される、一般に入手可能なポリロタキサン(HPPRx)を原料として準備した。
下記に模式的に表わした合成スキーム1に従って、重合性ポリロタキサンの合成を行った。上記原料であるポリロタキサン500mg、重合性官能基含有化合物として塩化アクリロイル1550mg、有機基含有化合物として無水酢酸(AcO)3000mg及びヨウ素14mgを混合して、室温下で24時間反応させた。この反応により、重合性ポリロタキサンが得られた。
Figure 2018038124
得られた重合性ポリロタキサンは、H−NMR測定から、環状分子の貫通率が33%、アクリロイル基は1分子あたり61個、アセチル化率95%以上、分子量の計算値は19万であることがわかった。重合性ポリロタキサン1分子におけるアセチル基の導入数は、環状分子の水酸基が18個、重合性ポリロタキサン1分子における環状分子が75個、アセチル化率が95%として計算した結果、1280個であった。
(合成例2)
合成例1と同様のポリロタキサン(HPPRx)を原料として準備した。
下記に模式的に表わした合成スキーム2に従って、重合性ポリロタキサンの合成を行った。上記原料であるポリロタキサン1gをジメチルアセトアミド(DMAc)20mLに溶解したのちに、重合性官能基含有化合物としてメタクリル酸無水物1g、及び触媒としてピリジン(Py)540mgを加え、室温下、6時間反応させた。続けて有機基含有化合物として無水酢酸(AcO)10g、及びピリジン(Py)9.8gを混合して室温下、34時間反応させた。この反応により、重合性ポリロタキサンが得られた。
Figure 2018038124
得られた重合性ポリロタキサンは、H−NMR測定から、環状分子の貫通率が33%、メタクリロイル基は1分子あたり21個、アセチル化率は68%以上、分子量の計算値は19万であった。重合性ポリロタキサン1分子におけるアセチル基の導入数は、環状分子の水酸基が18個、重合性ポリロタキサン1分子における環状分子が75個、アセチル化率が68%として計算した結果、918個であった。
(実施例1)
アクリル酸メチル1900mgに、光重合開始剤としてIRUGACURE184をアクリル酸メチルの総量に対して0.5モル%となるように混合して溶液を調製した。この溶液に、合成例1で得られた重合性ポリロタキサンを、アクリル酸メチルに対して5重量%となるように添加して溶解させ、モールド中に注いだ。その後、このモールドに365nmの紫外光を1時間照射し、重合反応を進行させることで高分子材料を得た。この高分子材料を、PMA−PRxOAC−Acryl(61)とした。括弧内の数値は、重合性ポリロタキサン1分子あたりのアクリロイル基の導入数(61個)を意味する。
得られた高分子材料は、アクリル酸メチル単位が99.84モル%、ポリロタキサン単位が0.14モル%と算出された。この算出は、原料のポリロタキサンの分子量、重合性ポリロタキサン1分子あたりのビニル基の個数、重合性ポリロタキサンの使用量及びアクリル酸メチルの使用量に基づいて行った。
(実施例2)
アクリル酸メチルの代わりにアクリル酸n−ブチルに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で高分子材料を得た。この高分子材料を、PBA−PRxOAC−Acryl(61)と表記する。括弧内の数値は、重合性ポリロタキサン1分子あたりのアクリロイル基の導入数(61個)である。
得られた高分子材料は、アクリル酸メチル単位が99.8モル%、ポリロタキサン単位が0.20モル%と算出された。この算出は、実施例1と同様の方法で行った。
(比較例1)
アクリル酸メチル1900mg、ビスアクリロイルオキシブタン(BDA)6.3mg、及び光重合開始剤としてIRUGACURE184をアクリル酸メチルの総量に対して0.5モル%となるように混合して溶液を調製した。この溶液をモールド中に注ぎ、その後、このモールドに365nmの紫外光を1時間照射し、重合反応を進行させることで高分子材料(PMA−BDA)を得た。
(比較例2)
アクリル酸メチルの代わりにアクリル酸n−ブチルに変更したこと以外は比較例1と同様の方法で高分子材料(PBA−BDA)を得た。
(比較例3)
無水酢酸を使用しなかったこと以外は合成例1と同様に重合性ポリロタキサンを合成した。この重合性ポリロタキサンは、アクリル酸メチルに溶解しなかったので、目的の高分子材料を得ることができなかった。
<評価方法>
(応力−歪曲線測定)
各実施例及び比較例で得られた高分子材料について「ストローク−試験力曲線」試験(島津製作所社製「AUTOGRAPH」(型番:AGX−plus)を行い、高分子材料の破断点を観測した。また、この破断点を終点として、終点までの最大応力を高分子材料の破断応力とし、このときの歪を判断ひずみとした。この引張り試験は、高分子材料の下端を固定し上端を引張り速度1mm/minで稼動させるアップ方式で実施した。
(膨潤度試験)
各実施例及び比較例で得られた高分子材料70〜100mgの試験片を、ジメチルホルムアミド20mL中に24時間浸漬して膨潤試験を行った。その後、試験片を取り出して、その重量Wfを計測し、下記式により膨潤度を算出した。
[(Wf−Wi)×100]/Wi
ここで、Wiは初期重量であり、Wfは膨潤試験後の試験片の重量である。
図2は、実施例1及び比較例1の応力−歪曲線の結果まとめであり、(a)に破断歪、(b)に破断応力の結果を示している。
図3は、実施例2及び比較例2の応力−歪曲線の結果まとめであり、(a)に破断歪、(b)に破断応力の結果を示している。
図2及び図3より、実施例で得られた高分子材料の方が、比較例で得られた高分子材料よりも優れた破断歪を有していることがわかる。この結果は、重合性ポリロタキサンで架橋された高分子材料が優れた伸び特性を有することを支持するものである。
図4は、各実施例及び比較例で得られた高分子材料の膨潤度試験の結果である。この結果から、重合性ポリロタキサンで架橋された高分子材料が優れた膨潤度を有していることがわかった。
また、実施例1及び2で得られた高分子材料の外観を(厚み約1mm)目視で観察したところ、いずれも高い透明性を有していた。この結果と、比較例3との対比より、重合性ポリロタキサンは重合性単量体との親和性が高く、透明性の高い高分子材料を製造するための原料として適していることがわかる。
A:重合性ポリロタキサン
1:直鎖状分子
2:環状分子
3:封鎖基

Claims (14)

  1. 重合性官能基で修飾されたポリロタキサンであって、
    直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、かつ、前記直鎖状分子の両末端に前記環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有し、
    前記環状分子は、重合性官能基と、該重合性官能基以外の有機基とを有し、
    前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  2. 前記重合性官能基はラジカル重合性を有する官能基である、請求項1に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  3. 前記ラジカル重合性を有する官能基は炭素−炭素二重結合を含む基である、請求項2に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  4. 前記炭化水素基は炭素数が1〜12である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  5. 前記C=O結合を含む基は、アシル基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  6. 前記重合性官能基と前記有機基とを有する環状分子は、前記重合性官能基及び前記有機基で修飾されたシクロデキストリン又はシクロデキストリン誘導体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサン。
  7. ポリロタキサンを含む原料から、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを製造する方法であって、
    前記原料に含まれるポリロタキサンは、直鎖状分子が環状分子の開口部を貫通し、前記直鎖状分子の両末端に前記環状分子の脱落を防止するための封鎖分子が結合した構造を有し、
    前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物及び該重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させる工程、前記原料と、前記重合性官能基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物を反応させる工程、又は、前記原料と、前記重合性官能基以外の有機基を有する化合物とを反応させて反応物を得た後に、この反応物に前記重合性官能基を有する化合物を反応させる工程、
    を具備し、
    前記有機基は、置換基を有していてもよい炭素数1以上の炭化水素基及びC=O結合を含む基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、重合性官能基で修飾されたポリロタキサンの製造方法。
  8. 前記重合性官能基を有する化合物は、ラジカル重合性を有する官能基を含む化合物である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記ラジカル重合性を有する官能基は炭素−炭素二重結合を含む基である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記炭化水素基は炭素数が1〜12である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 前記C=O結合を含む基は、アシル基である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 前記原料に含まれるポリロタキサンが有する環状分子は、シクロデキストリン又はその誘導体である、請求項7〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合性官能基で修飾されたポリロタキサンを繰り返し単位として有する、高分子材料。
  14. 請求項13に記載の高分子材料を製造する方法であって、
    前記重合性官能基で修飾されたポリロタキサンと、重合性単量体とを反応させる工程を具備する、高分子材料の製造方法。
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