JPWO2018034242A1 - 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器 - Google Patents

化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器 Download PDF

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匡 羽毛田
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Abstract

式(1)で表される化合物:【化1】(式(1)において、破線、A〜D、及びR1〜R10は明細書において定義したとおりである。)は、高性能な有機エレクトロルミネッセンス素子を実現する。

Description

本発明は、化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器に関する。
一般に有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は陽極、陰極、及び陽極と陰極に挟まれた1以上の層を含む有機薄膜層から構成されている。有機薄膜層は発光層を含み、発光層に注入された正孔と電子との再結合によって生じる励起子(エキシトン)のエネルギーが発光に変換される。
発光層を、ホスト材料に発光材料(ドーパント材料)をドーピングしたホスト/ドーパント発光層にすることが知られている。ホスト/ドーパント発光層では、ホストに注入された電荷から効率よく励起子を生成することができる。そして、生成された励起子のエネルギーをドーパントに移動させ、ドーパントから高効率の発光を得ることができる。
近年では有機EL素子の性能をより向上させるために、ホスト/ドーパントシステムに関してもさらなる研究が行われており、好適なホスト材料及びその他の有機EL素子用材料の探索が続いている。
そのような有機EL素子用材料として、特許文献1は、フェナントレンの2,3−位にインドールが縮合していることが必須である化合物を記載している。特許文献2はフェナントレンの2,3−位にインドールが縮合していることが必須である化合物、特許文献3はフェナントレンの2,3−位にベンゾフラン又はベンゾチオフェンが縮合していることが必須である化合物、特許文献4はフェナントレンの2,3−位にベンゾフラン、ベンゾチオフェン、その他の複素環が縮合していることが必須である化合物を記載している。特許文献2〜4に記載の前記化合物は、燐光有機EL素子のホスト材料として使用出来ることが記載されている。
しかし、有機EL素子の特性を更に向上させる化合物が依然として求められている。
CN102603748A US2014/0117326A1 US2014/0117331A1 US2014/0103300A1
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、良好な特性の有機EL素子を実現することができる新規化合物を提供すること目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記式(1)で表される化合物が高性能な有機EL素子を実現することを見出した。
すなわち、一態様において、本発明は式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)と称することもある)を提供する。
Figure 2018034242

((式中、
破線は、Aに含まれる隣接基R及びR、Bに含まれる隣接基R及びR、Cに含まれる隣接基R及びR、Dに含まれる隣接基R及びR、Eに含まれる隣接基R及びR10から選ばれる各隣接基が式(2)又は(3)で表される基に結合してもよいし、結合しなくてもよいことを表し、
A〜Eから選ばれる1個に含まれる前記隣接基は、式(2)で表される基に結合し、
残りのA〜Eから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基は、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合し、
前記隣接基が式(2)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*1に結合し、他方は*2に結合し、
前記隣接基が式(3)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*3に結合し、他方は*4に結合し、
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合する場合は*1、*2、*3又は*4に結合する結合手を表し、
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合しない場合は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表し、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の芳香族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよい。ただし、式(2)又は(3)で表される基を形成する場合は除く。)
Figure 2018034242

(式(2)中、
Xは、O、S、又はN−L−R15であり、
は、単結合又は連結基であり、
15は、水素原子又は置換基であり、
11〜R14は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい、
式(3)中、
Yは、O、S、N−L−R25、又はCR2627であり、
は、単結合又は連結基であり、
25は、水素原子又は置換基であり、
26及びR27は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素原子数5〜18の脂肪族炭化水素環又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよく、
21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい。))
他の態様において、本発明は化合物(1)を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を提供する。
さらに他の態様において、本発明は陰極、陽極、及び該陰極と該陽極の間に配置された有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層は1又は複数の層を含み、該有機薄膜層は発光層を含み、該有機薄膜層の少なくとも1層が化合物(1)を含む有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
さらに他の態様において、本発明は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器を提供する。
化合物(1)は良好な特性の有機EL素子を実現することが出来る。
本発明の一態様に係る有機EL素子の概略構成を示す図である。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「無置換ZZ基」とは、ZZ基の水素原子が置換基で置換されていないことを意味する。
本明細書において、「水素原子」とは、中性子数が異なる同位体、すなわち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、及び三重水素(tritium)を包含する。
本明細書において、「環形成炭素数」とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジン環は環形成炭素数5であり、フラン環は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数に含めない。
本明細書において、「環形成原子数」とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環は環形成原子数は6であり、キナゾリン環は環形成原子数が10であり、フラン環の環形成原子数は5である。ピリジン環やキナゾリン環の環形成炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子は、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロビフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換」というときの任意の置換基は、特に断らない限り、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜50、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基を有する炭素数7〜51、好ましくは7〜30、より好ましくは7〜20のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基を有するハロアルコキシ基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基から選ばれる基である。
任意の置換基は、より好ましくは、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜50、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族複素環基;ハロゲン原子;及びシアノ基から選ばれる。
上記任意の置換基の詳細は、R〜R10に関して以下に記載する置換基と同様である。上記任意の置換基は、さらに上述の任意の置換基により置換されていてもよい。また、隣接する任意の置換基同士が結合して環を形成していてもよい。
本発明の一態様に係る化合物は式(1)で表される。
Figure 2018034242

((式中、
破線は、Aに含まれる隣接基R及びR、Bに含まれる隣接基R及びR、Cに含まれる隣接基R及びR、Dに含まれる隣接基R及びR、Eに含まれる隣接基R及びR10から選ばれる各隣接基が式(2)又は(3)で表される基に結合してもよいし、結合しなくてもよいことを表し、
A〜Eから選ばれる1個に含まれる前記隣接基は、式(2)で表される基に結合し、
残りのA〜Eから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基は、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合し、
前記隣接基が式(2)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*1に結合し、他方は*2に結合し、
前記隣接基が式(3)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*3に結合し、他方は*4に結合し、
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合する場合は*1、*2、*3又は*4に結合する結合手を表し、
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合しない場合は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表し、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の芳香族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよい。ただし、式(2)又は(3)で表される基を形成する場合は除く。)
Figure 2018034242

(式(2)中、
Xは、O、S、又はN−L−R15であり、
は、単結合又は連結基であり、
15は、水素原子又は置換基であり、
11〜R14は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい、
式(3)中、
Yは、O、S、N−L−R25、又はCR2627であり、
は、単結合又は連結基であり、
25は、水素原子又は置換基であり、
26及びR27は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素原子数5〜18の脂肪族炭化水素環又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよく、
21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい。))
化合物(1)は、下記式(10−1)〜(10−16)で表される化合物を含む。式(10−1)〜(10−16)において、実線で示した曲線は、A〜Eに含まれる前記隣接基がそれぞれ式(2)又は(3)で表される基に結合して縮合環を形成していることを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
本発明の好ましい態様において、化合物(1)は、好ましくは式(10−2)、(10−6)、(10−7)、(10−11)、(10−13)、(10−14)及び(10−16)のいずれかで表され、より好ましくは式(10−6)、(10−7)、(10−11)、(10−13)、(10−14)及び(10−16)のいずれかで表され、更に好ましくは式(10−11)、(10−13)、(10−14)及び(10−16)のいずれかで表され、特に好ましくは式(10−13)、(10−14)及び(10−16)のいずれかで表される。
本発明の他の好ましい態様において、化合物(1)は式(20)又は(30)で表される。
Figure 2018034242

(式中、R〜R、R〜R10、R11〜R14、及びXは上記のとおりであり、破線で示した曲線は、A、B、D及びEから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。)
式(20)で表される化合物は式(20−1)〜(20−15)で表される化合物を含む。式(20−1)〜(20−15)において、実線で示した曲線は、A、B、D及びEのそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
式(20)で表される化合物は、式(20−3)、(20−6)、(20−9)、(20−10)、(20−12)、(20−14)、又は(20−15)で表されることが好ましく、式(20−20)又は(20−21)で表されることが特に好ましい。
Figure 2018034242
式(30)で表される化合物は式(30−1)〜(30−15)で表される化合物を含む。式(30−1)〜(30−15)において、実線で示した曲線は、A、B、D及びEのそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合することを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
式(30)で表される化合物は、式(30−3)、(30−6)、(30−9)、(30−10)、(30−12)、(30−14)、又は(30−15)で表されることが好ましく、式(30−20)又は(30−21)で表されることが特に好ましい。
Figure 2018034242
本発明の他の好ましい態様において、化合物(1)は式(40)、(50)又は(60)で表される。
Figure 2018034242

(式中、
〜R10、R11〜R14、及びXは上記のとおりであり、
式(40)及び(50)において、破線で示した曲線は、A〜C及びEから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表し、
式(60)において、破線で示した曲線は、A〜Dから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。)
式(40)で表される化合物は式(40−1)〜(40−15)で表される化合物を含む。式(40−1)〜(40−15)において、実線で示した曲線は、A、B、C及びEのそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
式(40)で表される化合物は、式(40−2)、(40−9)、(40−10)、(40−11)、(40−13)、(40−14)、又は(40−15)で表されることが好ましく、式(40−20)〜(40−23)のいずれかで表されることが特に好ましい。
Figure 2018034242
式(50)で表される化合物は式(50−1)〜(50−15)で表される化合物を含む。式(50−1)〜(50−15)において、実線で示した曲線は、A、B、C及びEのそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
式(50)で表される化合物は、式(50−2)、(50−9)、(50−10)、(50−11)、(50−13)、(50−14)、又は(50−15)で表されることが好ましく、式(50−20)〜(50−23)のいずれかで表されることが特に好ましい。
Figure 2018034242
式(60)で表される化合物は式(60−1)〜(60−15)で表される化合物を含む。式(60−1)〜(60−15)において、実線で示した曲線は、A、B、C及びDのそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242

Figure 2018034242
式(60)で表される化合物は、式(60−12)〜(60−15)のいずれかで表されることが好ましい。
本発明の他の好ましい態様において、化合物(1)は式(70)又は(80)で表される。
Figure 2018034242

(式中、R〜R、R〜R10、R21〜R24、及びYは上記のとおりであり、破線で示した曲線は、A、B、D及びEから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合していること、残りの1〜3個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。)
以下、上記各式で表される本発明の化合物をより詳細に説明する。
上記式において、破線で示した曲線は、Aに含まれる隣接基R及びR、Bに含まれる隣接基R及びR、Cに含まれる隣接基R及びR、Dに含まれる隣接基R及びR、及びEに含まれる隣接基R及びR10から選ばれる各隣接基が式(2)又は(3)で表される基に結合してもよいし、結合しなくてもよいことを表す。
本発明の化合物において、RとR、RとR、RとR、RとR、及びR10とRから選ばれる2つの基は式(2)又は(3)で表される基に結合しないし、2つの基が結合して式(2)又は(3)で表される基を形成することもない。すなわち、本発明の化合物において、中心フェナントレン構造の2位と3位、4位と5位、6位と7位、8位と9位、及び10位と1位に、式(2)又は(3)で表される基が結合することはない。
本発明の一つの態様において、A〜Dから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合するのが好ましく、B又はCに含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合するのがより好ましい。
本発明の他の態様において、A〜Dから選ばれる1〜3個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合するのが好ましく、A、B及びD、又は、A、C及びDから選ばれる1〜3個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合するのがより好ましい。
本発明の他の態様において、B又はCの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、B又はCの他方、AおよびDから選ばれる1〜3個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合するのが好ましく、AおよびDから選ばれる1又は2個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合するのがより好ましい。
本発明の他の態様において、式(2)で表される基と式(3)で表される基は中心フェナントレン構造の異なるベンゼン環に結合するのが好ましい。
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合する場合は*1、*2、*3又は*4に結合する結合手を表す。すなわち、式(2)で表される基と式(3)で表される基は中心フェナントレン構造のベンゼン環に直接結合する。
〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合しない場合は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。隣接する2つの置換基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の芳香族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよい。ただし、式(2)又は(3)で表される基を形成する場合は除く。本発明の一態様において、隣接する2つの置換基は互いに結合せず、従って、環を形成しなくてもよい。本発明の他の態様において、式(2)又は(3)で表される基に結合しないR〜R10は水素原子であることが好ましい。
前記R〜R10が表す置換基は、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜50、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基を有する炭素数7〜51、好ましくは7〜30、より好ましくは7〜20のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基を有するハロアルコキシ基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基から選ばれる基である。上記置換基は、さらに上述の置換基により置換されていてもよい。
前記R〜R10が表す置換基は、好ましくは、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜50、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族複素環基;ハロゲン原子;及びシアノ基から選ばれ、より好ましくは、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族複素環基;及びシアノ基から選ばれ、さらに好ましくは、環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基;環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13の芳香族複素環基;及びシアノ基から選ばれる。
前記炭素数1〜50アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基(異性体基を含む)、ヘキシル基(異性体基を含む)、ヘプチル基(異性体基を含む)、オクチル基(異性体基を含む)、ノニル基(異性体基を含む)、デシル基(異性体基を含む)、ウンデシル基(異性体基を含む)、及びドデシル基(異性体基を含む)等が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、及びペンチル基(異性体基を含む)が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、及びt−ブチル基がより好ましく、メチル基及びt−ブチル基がさらに好ましい。
前記環形成炭素数3〜50シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基が挙げられる。
環形成炭素数6〜50のアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、及びペリレニル基等が挙げられ、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、及びナフチル基が好ましく、フェニル基、ビフェニリル基、及びナフチル基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
置換された環形成炭素数6〜50のアリール基としては、9,9−ジメチルフルオレニル基及び9,9−ジフェニルフルオレニル基が好ましい。
前記炭素数7〜51のアラルキル基が有する環形成炭素数6〜50のアリール基は、上記の環形成炭素数6〜50のアリール基と同様であり、該アラルキル基のアルキル部分は、炭素数7〜51を満たすように前記アルキル基から選択される。前記炭素数7〜51のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、ベンジル基が好ましい。
前記モノ置換又はジ置換アミノ基が有する炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基は、上記炭素数1〜50のアルキル基及び上記環形成炭素数6〜50のアリール基と同様である。前記モノ置換又はジ置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアリールアミノ基が挙げられる。
前記アルコキシ基が有する炭素数1〜50のアルキル基は、上記炭素数1〜50アルキル基と同様である。前記アルコキシ基としては、t−ブトキシ基、プロポキシ基、エトキシ基、及びメトキシ基が好ましく、エトキシ基及びメトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
前記アリールオキシ基が有する環形成炭素数6〜50のアリール基は、上記環形成炭素数6〜50のアリール基と同様である。前記アリールオキシ基としては、ターフェニルオキシ基、ビフェニルオキシ基、及びフェノキシ基が好ましく、ビフェニルオキシ基及びフェノキシ基がより好ましく、フェノキシ基がさらに好ましい。
前記モノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基が有する炭素数1〜50アルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基は上記炭素数1〜50アルキル基及び上記環形成炭素数6〜50のアリール基と同様である。トリ置換シリル基が好ましく、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、及びトリトリルシリル基が挙げられる。
前記炭素数1〜50のハロアルキル基は、上記の炭素数1〜50のアルキル基の少なくとも1個、好ましくは1〜7個の水素原子、又は全ての水素原子をフッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換して得られる基が挙げられ、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のフルオロアルキル基が好ましく、ヘプタフルオロプロピル基(異性体を含む)、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、及びトリフルオロメチル基がより好ましく、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、及びトリフルオロメチル基がさらに好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
前記ハロアルコキシ基が有する炭素数1〜50のハロアルキル基は、上記の炭素数1〜50のハロアルキル基と同様であり、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のフルオロアルコキシ基が好ましく、ヘプタフルオロプロポキシ基(異性体を含む)、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、及びトリフルオロメトキシ基がより好ましく、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、及びトリフルオロメトキシ基がさらに好ましく、トリフルオロメトキシ基が特に好ましい。
前記環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基は1〜5個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個の環形成ヘテロ原子、例えば、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子を含む。
芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基、以下同様)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基、以下同様)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基、以下同様)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、及びキサンテニル基が挙げられ、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、及びベンゾカルバゾリル基が好ましく、チエニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基及びベンゾカルバゾリル基がより好ましい。該置換ヘテロアリール基としては、例えば、N−フェニルカルバゾリル基、N−ビフェニリルカルバゾリル基、N−フェニルフェニルカルバゾリル基、N−ナフチルカルバゾリル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基(フェニルジベンゾチエニル基)が好ましい。
非芳香族複素環基としては、例えば、前記芳香族複素環基の芳香族環を水素化して脂肪族環に変換した基が挙げられる。
ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子でありフッ素原子が好ましい。
前記環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環としては、例えば、シクロペンテン、シクロペンダジエン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、及び、ビフェニレン、ナフタレン、アセナフチレン、アントラセン、ベンゾアントラセン、アセアントリレン、フェナントレン、ベンゾフェナントレン、フェナレン、フルオレン、ピレン、クリセン、s−インダセン、as−インダセン、フルオランテン等の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素の芳香族環を水素化して脂肪族環に変換した環が挙げられる。
前記環形成原子数5〜18の芳香族複素環としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、イミダゾリン、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドリジン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ベンゾイソキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ジベンゾフラン、ナフトベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ナフトベンゾチオフェン、カルバゾール、ベンゾカルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、キサンテン等が挙げられる。
前記環形成原子数5〜18の脂肪族複素環としては、例えば、上記環形成原子数5〜18の芳香族複素環の芳香族環を水素化して脂肪族環に変換した環が挙げられる。
式(2)において、XはO、S、又はN−L−R15、好ましくはN−L−R15を表し、Lは単結合又は連結基であり、R15は水素原子又は置換基である。
本発明の一態様においてLは単結合であることが好ましく、他の態様においてLは連結基であることが好ましい。又、本発明の一態様においてR15は水素原子であることが好ましく、他の態様においてR15は置換基であることが好ましい。
が表す連結基は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリーレン基である。
該アリーレン基はR〜R10に関して記載した環形成炭素数6〜50のアリール基から1個の水素原子を除くことにより得られる2価の基であり、該ヘテロアリーレン基はR〜R10に関して記載した環形成原子数5〜50の芳香族複素環基から1個の水素原子を除くことにより得られる2価の基である。
は好ましくは環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリーレン基であり、より好ましくはフェニレン基(異性体基を含む)、ビフェニレン基(異性体基を含む)、ターフェニレン基(異性体基を含む)である。
15が表す置換基は、R〜R10に関して記載した置換基と同様であり、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基であるのが好ましく、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基であるのがより好ましく、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であることが更に好ましい。
該アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、及びペリレニル基等が挙げられ、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、及びナフチル基が好ましく、フェニル基、ビフェニリル基、及びナフチル基がより好ましく、フェニル基及びp−、m−又はo−ビフェニリル基がさらに好ましい。
式(2)において、R11〜R14は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、本発明の一態様において、R11〜R14は水素原子であることが好ましい。R11〜R14が表す置換基はR〜R10に関して記載した置換基と同様である。
11〜R14から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい。
前記置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環及び前記置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環は、R〜R10に関して記載したとおりである。
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン、ビフェニレン、ナフタレン、アセナフチレン、アントラセン、ベンゾアントラセン、アセアントリレン、フェナントレン、ベンゾフェナントレン、フェナレン、フルオレン、ピレン、クリセン、s−インダセン、as−インダセン、フルオランテン等が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環としては、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、オキサジン、チアジン等が挙げられる。
本発明の一態様において、R11〜R14から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合せず、従って、環を形成しなくてもよい。
式(3)において、Yは、O、S、N−L−R25、又はCR2627であり、好ましくはO、S、又はN−L−R25である。
本発明において、式(2)のXがN−L−R25であり、式(3)のYがO、S、N−L−R25、又はCR2627である化合物が好ましく、式(2)のXがN−L−R25であり、式(3)のYがO、S、又はN−L−R25である化合物がより好ましく、式(2)のXがN−L−R25であり、式(3)のYがN−L−R25である化合物がさらに好ましい。
は、単結合又は連結基であり、本発明の一態様においてLは単結合であることが好ましく、他の態様においてLは連結基であることが好ましい。
が表す連結基は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリーレン基であり、好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリーレン基である。
該アリーレン基はR〜R10に関して記載した環形成炭素数6〜50のアリール基から1個の水素原子を除くことにより得られる2価の基であり、該ヘテロアリーレン基はR〜R10に関して記載した環形成原子数5〜50の芳香族複素環基から1個の水素原子を除くことにより得られる2価の基である。
は好ましくはフェニレン基(異性体基を含む)、ビフェニレン基(異性体基を含む)、及びターフェニレン基(異性体基を含む)であり、より好ましくはフェニレン基(異性体基を含む)及びビフェニレン基(異性体基を含む)、更に好ましくはo−、m−又はp−フェニレン基である。
25は、水素原子又は置換基であり、本発明の一態様においてR25は水素原子であることが好ましく、他の態様においてR25は置換基であることが好ましい。
25が表す置換基は、R〜R10に関して記載した置換基と同様であり、好ましくは置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基であり、より好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基である。
該置換もしくは無置換のアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基(異性体基を含む)、ターフェニリル基(異性体基を含む)、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、及びペリレニル基が好ましく、フェニル基、ビフェニリル基(異性体基を含む)、ターフェニリル基(異性体基を含む)、9,9−ジメチルフルオレニル基、及びフルオランテニル基がより好ましく、フェニル基、p−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ターフェニリル基、1−9,9−ジメチルフルオレニル基、及び3−フルオランテニル基が更に好ましい。
該芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基、以下同様)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基、以下同様)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基、以下同様)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、及びキサンテニル基が挙げられ、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、及びカルバゾリル基が好ましく、2−又は4−ジベンゾフラニル基、2−又は4−ジベンゾチオフェニル基、及びN−カルバゾリル基がより好ましい。
置換芳香族複素環基としては、以下の基が好ましい。
Figure 2018034242
26及びR27は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、本発明の一態様においてR26及びR27は水素原子であることが好ましく、他の態様においてR26及びR27は置換基であることが好ましい。
26及びR27が表す置換基は、R〜R10に関して記載した置換基と同様であり、特に、炭素数1〜50、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基又は環形成炭素数6〜50、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基であることが好ましく、メチル基、エチル基、又はフェニル基がより好ましい。
26及びR27は、互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素原子数5〜18の脂肪族炭化水素環又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよい。該脂肪族炭化水素環としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられ、該脂肪族複素環としては、例えば、イミダゾリジン、イミダゾリン、オキサゾリジン、ジオキソラン、チアゾリン、テトラヒドロピラン、ピペラジン、ピペリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピロリジン、ピロリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、モルフォリン等があげられる。
21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、本発明の一態様において、R21〜R24は水素原子であることが好ましい。R21〜R24が表す置換基はR〜R10に関して記載した置換基と同様である。
21〜R24から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい。
該環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、該環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、該環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、及び該環形成原子数6の芳香族複素環はR11〜R14に関して記載したとおりである。
本発明の一態様において、R21〜R24から選ばれる隣接する2つの基は互いに結合せず、従って、環を形成しなくてもよい。
以下に本発明の化合物(1)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
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前記化合物(1)は有機EL素子用材料として有用である。該化合物(1)の製造方法は特に制限されず、当業者であれば以下に記載する実施例を参照しながら、公知の合成反応を利用及び変更して容易に製造することができる。
有機EL素子用材料
本発明の有機EL素子用材料は、前記式(1)で表される化合物(化合物(1))を含む。本発明の有機EL素子用材料における化合物(1)の含有量は、特に制限されず、例えば、1質量%以上(100%を含む)であればよく、10質量%以上(100%を含む)であることが好ましく、50質量%以上(100%を含む)であることがより好ましく、80質量%以上(100%を含む)であることがさらに好ましく、90質量%以上(100%を含む)であることが特に好ましい。
本発明の有機EL素子用材料は、有機EL素子製造用の材料として有用であり、例えば、蛍光発光ユニットの発光層におけるホスト材料及びドーパント材料や、燐光発光ユニットの発光層におけるホスト材料として用いることができる。また、蛍光発光ユニット及び燐光発光ユニットのいずれにおいても、陽極と発光層との間に設けられる正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層等の陽極側有機薄膜層の材料としても有用であり、又、陰極と発光層との間に設けられる電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等の陰極側有機薄膜層の材料としても有用である。
本発明の一態様において、本発明の有機EL素子用材料は燐光発光ユニットに用いることが好ましく、燐光発光ユニットの発光層におけるホスト材料として用いることが好ましい。
有機EL素子
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
有機EL素子は、陰極と陽極の間に1以上の層を含む有機薄膜層を有する。この有機薄膜層は発光層を含み、有機薄膜層の少なくとも一層が化合物(1)を含む。
前記化合物(1)が含まれる有機薄膜層の例としては、陽極と発光層との間に設けられる陽極側有機薄膜層(正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、励起子阻止層等)、発光層、スペース層、陰極側有機薄膜層(電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、蛍光発光ユニットの発光層におけるホスト材料やドーパント材料、正孔注入層材料、正孔輸送層材料として用いることができる。また、燐光発光ユニットの発光層におけるホスト材料、正孔注入層材料、正孔輸送層材料として用いることができ、本発明の好ましい態様においては燐光発光ユニット(燐光発光素子)、例えば、赤又は緑燐光発光ユニット(赤又は緑燐光発光素子)の発光層におけるホスト材料として用いられる。
本発明の有機EL素子は、蛍光又は燐光発光型の単色発光素子であっても、蛍光/燐光ハイブリッド型の白色発光素子であってもよいし、単独の発光ユニットを有するシンプル型であっても、複数の発光ユニットを有するタンデム型であってもよく、中でも、蛍光発光型の素子であることが好ましい。ここで、「発光ユニット」とは、1以上の層を含む有機薄膜層を含み、そのうちの少なくとも一層が発光層であり、注入された正孔と電子が再結合することにより発光する最小単位をいう。
例えば、シンプル型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(1)陽極/発光ユニット/陰極
また、上記発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、その場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。シンプル型発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。括弧内の層は任意である。
(a)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(b)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層)
(c)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層(/電子輸送層)
(d)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層(/電子輸送層)
(e)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(f)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(g)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/スペース層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(h)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層(/電子輸送層)
(i)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(j)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層)
(k)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(l)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層)
(m)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(n)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層)
(o)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層)
(p)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層)
(q)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/トリプレット阻止層(/電子輸送層)
(r)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/トリプレット阻止層(/電子輸送層)
上記各燐光又は蛍光発光層は、それぞれ互いに異なる発光色を示すものとすることができる。具体的には、上記積層発光ユニット(f)において、(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層(赤色発光)/第二燐光発光層(緑色発光)/スペース層/蛍光発光層(青色発光)(/電子輸送層)といった層構成等が挙げられる。
なお、各発光層と正孔輸送層あるいはスペース層との間には、適宜、電子障壁層を設けてもよい。また、各発光層と電子輸送層との間には、適宜、正孔障壁層を設けてもよい。電子障壁層や正孔障壁層を設けることで、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
タンデム型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(2)陽極/第一発光ユニット/中間層/第二発光ユニット/陰極
ここで、上記第一発光ユニット及び第二発光ユニットとしては、例えば、それぞれ独立に上述の発光ユニットから選択することができる。
上記中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、中間絶縁層とも呼ばれ、第一発光ユニットに電子を、第二発光ユニットに正孔を供給する、公知の材料構成を用いることができる。
図1に、前記有機EL素子の一例の概略構成を示す。有機EL素子1は、基板2、陽極3、陰極4、及び該陽極3と陰極4との間に配置された発光ユニット10とを有する。発光ユニット10は、少なくとも一つの発光層5を有する。発光層5と陽極3との間に正孔注入・輸送層6(陽極側有機薄膜層)等、発光層5と陰極4との間に電子注入・輸送層7(陰極側有機薄膜層)等を形成してもよい。また、発光層5の陽極3側に電子障壁層(図示せず)を、発光層5の陰極4側に正孔障壁層(図示せず)を、それぞれ設けてもよい。これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率をさらに高めることができる。
なお、本発明において、蛍光ドーパント(蛍光発光材料)と組み合わされたホストを蛍光ホストと称し、燐光ドーパントと組み合わされたホストを燐光ホストと称する。蛍光ホストと燐光ホストは分子構造のみにより区分されるものではない。すなわち、燐光ホストとは、燐光ドーパントを含有する燐光発光層を形成する材料を意味し、蛍光発光層を形成する材料として利用できないことを意味しているわけではない。蛍光ホストについても同様である。
基板
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチックなどの板を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
陽極
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステンおよび酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または前記金属の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
これらの材料は、通常、スパッタリング法により成膜される。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1〜10wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを、酸化タングステンおよび酸化亜鉛を含有した酸化インジウムは、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。その他、真空蒸着法、塗布法、インクジェット法、スピンコート法などにより作製してもよい。
陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔注入が容易である材料を用いて形成されるため、電極材料として一般的に使用される材料(例えば、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物、元素周期表の第1族または第2族に属する元素)を用いることができる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
正孔注入層
正孔注入層は、正孔注入性の高い材料(正孔注入性材料)を含む層である。前記化合物(1)を単独又は下記の材料と組み合わせて正孔注入層に用いてもよい。
化合物(1)以外の正孔注入性材料としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。
低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等も化正孔注入層材料として挙げられる。
高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を用いることもできる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることもできる。
さらに、下記式(K)で表されるヘキサアザトリフェニレン(HAT)化合物などのアクセプター材料を化合物(1)と組み合わせて用いることも好ましい。
Figure 2018034242
(上記式中、R21〜R26は互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立にシアノ基、−CONH、カルボキシル基、又は−COOR27(R27は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基を表す)を表す。また、R21及びR22、R23及びR24、及びR25及びR26において、隣接する2つの基が互いに結合して−CO−O−CO−で示される基を形成してもよい。)
27としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
正孔輸送層
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い材料(正孔輸送性材料)を含む層である。前記化合物(1)を単独又は下記の化合物と組み合わせて正孔輸送層に用いてもよい。
化合物(1)以外の正孔輸送性材料としては、例えば、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。芳香族アミン化合物としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)が挙げられる。上記化合物は、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する。
正孔輸送層には、4,4’−ジ(9−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、9−[4−(9−カルバゾリル)フェニル]−10−フェニルアントラセン(略称:CzPA)、9−フェニル−3−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:PCzPA)等のカルバゾール誘導体や、2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)等のアントラセン誘導体を用いてもよい。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。
但し、電子輸送性よりも正孔輸送性の方が高い化合物であれば、上記以外の化合物を用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い化合物を含む層は、単層でもよく、上記化合物を含む2以上の層からなる積層でもよい。例えば、正孔輸送層は第1正孔輸送層(陽極側)と第2正孔輸送層(陰極側)の2層構造にしてもよい。この場合、前記化合物(1)は第1正孔輸送層と第2正孔輸送層のいずれに含まれていてもよい。本発明の一態様においては、前記化合物(1)が第1正孔輸送層に含まれるのが好ましく、他の態様においては、前記化合物(1)が第2正孔輸送層に含まれるのが好ましい。
発光層のドーパント材料
発光層は、発光性の高い材料(ドーパント材料)を含む層であり、種々の材料を用いることができる。例えば、蛍光発光材料や燐光発光材料をドーパント材料として用いることができる。蛍光発光材料は一重項励起状態から発光する化合物であり、燐光発光材料は三重項励起状態から発光する化合物である。
発光層に用いることができる青色系の蛍光発光材料として、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、フルオレン誘導体、ジアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体等が使用できる。具体的には、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)などが挙げられる。
発光層に用いることができる緑色系の蛍光発光材料として、芳香族アミン誘導体等を使用できる。具体的には、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。
発光層に用いることができる赤色系の蛍光発光材料として、テトラセン誘導体、ジアミン誘導体等が使用できる。具体的には、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
発光層に用いることができる青色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等の金属錯体が使用される。具体的には、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CF3ppy)2(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)などが挙げられる。
発光層に用いることができる緑色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体等が使用される。トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy)3)、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)2(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)2(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)2(acac))などが挙げられる。
発光層に用いることができる赤色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、白金錯体、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等の金属錯体が使用される。具体的には、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)2(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)2(acac))、(アセチルアセトナート)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)2(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。
また、トリス(アセチルアセトナート)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)3(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)3(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)3(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光発光材料として用いることができる。
発光層のホスト材料
発光層は、上述したドーパント材料を他の材料(ホスト材料)に分散させた構成としてもよい。ホスト材料としては、本発明の化合物(1)が好ましく、その他各種の材料を用いることができ、ドーパント材料よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が高く、最高占有軌道準位(HOMO準位)が低い材料を用いることが好ましい。
本発明の化合物(1)と組み合わせて用いることが出来るホスト材料としては、例えば
(1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、又は亜鉛錯体等の金属錯体、
(2)オキサジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、又はフェナントロリン誘導体等の複素環化合物、
(3)カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、又はクリセン誘導体等の縮合芳香族化合物、
(4)トリアリールアミン誘導体又は縮合多環芳香族アミン誘導体等の芳香族アミン化合物が使用される。
例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)などの金属錯体;
2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などの複素環化合物;
9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、3,6−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル(略称:BANT)、9,9’−(スチルベン−3,3’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’−(スチルベン−4,4’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3’’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12−ジメトキシ−5,11−ジフェニルクリセンなどの縮合芳香族化合物;及び
N,N−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:CzA1PA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、N,9−ジフェニル−N−{4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]フェニル}−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPBA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物を用いることができる。ホスト材料は複数種用いてもよい。
電子輸送層
電子輸送層は電子輸送性の高い材料(電子輸送性材料)を含む層である。前記化合物(1)を単独又は下記の材料と組み合わせて電子輸送層に用いてもよい。電子輸送層には、例えば、
(1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、
(2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、
(3)高分子化合物を使用することができる。
金属錯体としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)が挙げられる。
複素芳香族化合物としては、例えば、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(ptert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)が挙げられる。
上記材料は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する材料である。なお、正孔輸送性よりも電子輸送性の高い材料であれば、上記以外の材料を電子輸送層に用いてもよい。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記材料からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子注入層
電子注入層は、電子注入性の高い材料を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。その他、電子輸送性を有する材料にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
あるいは、電子注入層に、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、有機化合物が電子供与体から電子を受け取るため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、受け取った電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層を構成する材料(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す材料であればよい。具体的には、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
陰極
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金を用いて陰極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。また、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
絶縁層
有機EL素子は、超薄膜に電界を印加するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層からなる絶縁層を挿入してもよい。
絶縁層に用いられる材料としては、例えば、酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。なお、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
スペース層
上記スペース層とは、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子を蛍光発光層に拡散させない、あるいは、キャリアバランスを調整する目的で、蛍光発光層と燐光発光層との間に設けられる層である。また、スペース層は、複数の燐光発光層の間に設けることもできる。
スペース層は発光層間に設けられるため、電子輸送性と正孔輸送性を兼ね備える材料であることが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防ぐため、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。スペース層に用いられる材料としては、上述の正孔輸送層に用いられるものと同様のものが挙げられる。
阻止層
発光層に隣接する部分に、電子阻止層、正孔阻止層、トリプレット阻止層などの阻止層を設けてもいい。電子阻止層とは発光層から正孔輸送層へ電子が漏れることを防ぐ層であり、正孔阻止層とは発光層から電子輸送層へ正孔が漏れることを防ぐ層である。トリプレット阻止層は発光層で生成した励起子が周辺の層へ拡散することを防止し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。本発明の化合物(1)は、電子阻止層及びトリプレット阻止層の材料としても適している。
前記有機EL素子の各層は従来公知の蒸着法、塗布法等により形成することができる。例えば、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)などの蒸着法、あるいは、層を形成する化合物の溶液を用いた、ディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
各層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い駆動電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常5nm〜10μmであり、10nm〜0.2μmがより好ましい。
前記有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の表示装置、及び、照明、車両用灯具の発光装置等の電子機器に使用できる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
合成例1(化合物(1)の合成)
化合物(1)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに2,6−ジブロモベンズアルデヒド(14.5g,54.9mmol)、9−フェニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)カルバゾール(15.1g,40.9mmol)、Pd(PPh(3.17g,2.75mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(60ml)、1,2−ジメトキシエタン(120ml)を入れて、100℃で加熱攪拌した。有機層をジクロロメタンにより抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(1−a)を9.10gを得た。(収率52%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(14.6g,42.6mmol)、THF(120ml)を入れ反応器を0℃に冷却した。これにカリウムターシャリーブトキシド(4.30g,38.3mmol)をゆっくりと加え、さらに0℃で攪拌した。30分後、0℃で化合物(1−a)(9.10g,21.3mmol)のTHF溶液(20ml)を滴下し、滴下終了後、反応器を50℃で加熱攪拌した。5時間後、反応液を室温まで冷却し、水(120ml)を加えた。有機層をジクロロメタンにより抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで橙色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで薄黄色の化合物(1−b)を9.28g得た。(収率96%)
Figure 2018034242
500mlのフラスコに化合物(1−b)(9.25g,20.4mmol)、ジクロロメタン(200ml)を入れ、反応器を0℃に冷却した。これにメタンスルホン酸(1.32ml,20.4mmol)をゆっくりと加え、室温で攪拌した。3時間後、水(200ml)を加え、有機層をジクロロメタンにより抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで白色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(1−c)を7.88g得た。(収率91%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−c)(7.88g,18.7mmol)、ビスピナコレートジボロン(7.12g,28.1mmol)、Pd(dppf)Cl(1.53g,1.87mmol)、酢酸カリウム(5.51g,56.1mmol)、ジメチルスルホキシド(28ml)を入れ、80℃で加熱攪拌した。8時間後、反応液をセライトろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、白色の化合物(1−d)を6.86g得た。(収率78%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−d)(6.86g,14.6mmol)、2−ヨードニトロベンゼン(4.36g,17.5mmol)、Pd(PPh(0.843g,0.73mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(22ml)、1,2−ジメトキシエタン(44ml)を入れ、100℃で加熱攪拌した。6時間後、反応液をセライトろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、黄色の化合物(1−e)を4.65g得た。(収率69%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−e)(4.65g,10.0mmol)、トリフェニルホスフィン(6.56g,25.0mmol)、1,2−ジクロロベンゼン(50ml)を入れ、190℃で加熱攪拌した。5時間後、反応液を室温まで冷却し、ジクロロベンゼンを減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(1−f)を2.83g得た。(収率65%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−f)(2.10g,4.86mmol)、2−クロロ−4−フェニルキナゾリン(1.64g,6.80mmol)、Pd(dba)(0.223g,0.243mmol)、x−Phos(0.463g,0.972mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.701g,7.29mmol)、キシレン(24ml)を入れ、120℃で加熱攪拌した。6時間後、反応液をろ過し、ろ液をメタノール、水、トルエンにて洗浄した後、溶媒を減圧留去することで、黄色の化合物(1)を2.80g得た。(収率90%)
合成例2(化合物(2)の合成)
化合物(2)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに2−ブロモ−6−クロロベンズアルデヒド(30.4g,139mmol)、4−ジベンゾチオフェンボロン酸(316g, 139mmol)、Pd(PPh(3.21g,2.78mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(140ml)、1,2−ジメトキシエタン(620ml)を入れ、100℃で加熱攪拌した。8時間後、反応液をセライトろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、白色の化合物(2−a)を37.4g得た。(収率82%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(48.1g,140mmol)、トルエン(500ml)を入れ反応器を0℃に冷却した。これにカリウムターシャリーブトキシド(15.8g,140mmol)をゆっくりと加え、さらに0℃で攪拌した。30分後、0℃で化合物(2−a)(30.2g,93.6mmol)のトルエン溶液(250ml)を滴下し、滴下終了後、反応器を80℃で加熱攪拌した。5時間後、反応液を室温まで冷却し、水(500ml)を加えた。有機層をジクロロメタンにより抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで橙色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで薄黄色の化合物(2−b)を27.5g得た。(収率84%)
Figure 2018034242
500mlのフラスコに化合物(2−b)(27.5g,78.4mmol)、クロロホルム(350ml)を入れ、反応器を0℃に冷却した。これにメタンスルホン酸(5.08ml,78.4mmol)をゆっくりと加え、室温で攪拌した。3時間後、水(150ml)を加え、有機層をジクロロメタンにより抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで白色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(2−c)を11g得た。(収率44%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(2−c)(6.38g,20.0mmol)、ビスピナコレートジボロン(10.2g,40.0mmol)、Pd(dba)(0.183g,0.200mmol),X−Phos(0.381g,0.800mmol),酢酸カリウム(5.89g,60.0mmol)、1,4−ジオキサン(200ml)を入れ、90℃で加熱攪拌した。8時間後、反応液をセライトろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、白色の化合物(2−d)を3.55g得た。(収率42%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(2−d)(2.05g,5.00mmol)、2−ヨードニトロベンゼン(2.74g,11.0mmol)、Pd(PPh(0.578g,0.500mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(7.5ml)、1,2−ジメトキシエタン(17ml)を入れ、100℃で加熱攪拌した。30時間後、反応液をセライトろ過し、ろ液の溶媒を減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、黄色の化合物(2−e)を1.30g得た。(収率63%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(2−e)(1.29g,3.18mmol)、トリフェニルホスフィン(2.09g,7.95mmol)、1,2−ジクロロベンゼン(12ml)を入れ、190℃で加熱攪拌した。5時間後、反応液を室温まで冷却し、ジクロロベンゼンを減圧留去することで黒色の粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(2−f)を0.79g得た。(収率62%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(2−g)(0.79g,2.12mmol)、2−クロロ−4−フェニルキナゾリン(1.02g,4.23mmol)、炭酸セシウム(0.827g,2.54mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(30ml)を入れ、120℃で加熱攪拌した。6時間後、反応液をろ過し、ろ液をメタノール、水、ジクロロメタンにて洗浄し、次いで溶媒を減圧留去することで、黄色の化合物(2)を0.98g得た。(収率80%)
合成例3(化合物(3)の合成)
化合物(3)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
2000mlフラスコに6−フルオロアントラニル酸(35.0g,225mmol)、水(885ml)、酢酸(26ml)を入れ、35℃で15分間攪拌した。ここにシアン酸ナトリウム(36.7g、564mmol)を水(442ml)に溶かした水溶液を滴下し、反応液を35℃で30分間攪拌した。その後、水酸化ナトリウム(180g、4.51mmol)をゆっくりと加え、反応器を室温まで冷却した。反応器に希塩酸(374ml)を加え、ろ過を行い、ろ過物を水で洗浄した。得られた固体を乾燥することで白色の化合物(3−a)を37.2g得た。(収率92%)
Figure 2018034242
200mlフラスコに(3−a)(2.6g,14.4mmol)、トルエン(29ml)を入れ、50℃に加熱した。ここに塩化ホスホリル(9.88ml、108mmol)を滴下し、続けてジアザビシクロウンデセン(4.3ml、28.9mmol)を滴下した。反応物を120℃で12時間加熱攪拌した後、室温まで冷却し、反応物を氷水にゆっくりと加えた。有機層を酢酸エチルにより抽出し、得られた有機層をブラインによる洗浄、無水硫酸ナトリウムによる乾燥、溶媒を減圧留去することで粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することで白色の化合物(3−b)を3.41g得た。(収率81%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、100mlの3口フラスコに化合物(3−b)(2.17g,10.0mmol)、2−ヒドロキシベンゼンボロン酸(1.38g,10.0mmol)、Pd(OAc)(0.225g,1.00mmol)、P(t−Bu)HBF(0.290g,1.00mmol)、フッ化カリウム(1.74g,30.0mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を入れ、室温で攪拌した。1.5時間後、反応液に無水硫酸マグネシウムを加えた後、これをセライトろ過することで粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、薄黄色の化合物(3−c)を2.27g得た。(収率96%)
Figure 2018034242
500mlの3口フラスコに化合物(3−c)(3.02g,11.0mmol)、炭酸カリウム(1.67g,12.1mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(55ml)を入れ、室温で攪拌した。5分後、反応液に水(100ml)を加え、析出した固体をろ過し、ろ液を水にて洗浄し、溶媒を減圧留去することで、黄色の化合物(3−d)を2.60g得た。(収率93%)
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(2−g)(1.13g,3.03mmol)、化合物(3−d)(1.54g,6.06mmol)、炭酸セシウム(1.19g,3.64mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(30ml)を入れ、120℃で加熱攪拌した。6時間後、反応液をろ過し、ろ液をメタノール、水、トルエンにて洗浄し、次いで溶媒を減圧留去することで、黄色の化合物(3)を1.37g得た。(収率75%)
合成例4(化合物(4)の合成)
化合物(4)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
アルゴン雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−f)(2.38g,5.50mmol)、化合物(3−d)(1.54g,6.05mmol)、Pd(dba)(0.151g,0.165mmol)、キサントホス(0.191g,0.33mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.81g,8.25mmol)、トルエン(100ml)を入れ、加熱還流した。2時間後、反応液を濾過し、濾液をメタノール、水、トルエンにて洗浄した後、溶媒を減圧留去し、クロロベンゼンを用いて再結晶化させることで、黄色の化合物(4)を2.53g得た。(収率70%)
合成例5(化合物(5)の合成)
化合物(5)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
アルゴン雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−f)(2.59g,6.00mmol)、8−クロロフルオランテン(1.56g,6.60mmol)、Pd(dba)(0.165g,0.18mmol)、キサントホス(0.208g,0.36mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.88g,9.00mmol)、キシレン(100ml)を入れ、15時間、加熱還流した。室温に戻した後、100mLの水を加えて、トルエンを用いて抽出した。集めた有機層を水、飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾別した後、溶液を濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、黄色の化合物(5)を3.28g得た。(収率86%)
合成例6(化合物(6)の合成)
化合物(6)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
アルゴン雰囲気下、500mlの3口フラスコに化合物(1−c)(9.66g,22.87mmol)、2−クロロアニリン(2.92g,22.87mmol)、Pd(dba)(2.09g,2.29mmol)、トリターシャリーブチルホスフィン‐テトラフルオロボレート(1.33g,4.57mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.88g,9.00mmol)、トルエン(200ml)を入れ、24時間、加熱還流した。反応混合物を濾過した後、残った固体を酢酸エチルで洗った。濾液に水を加えて、酢酸エチルを用いて抽出した。集めた有機層を水、飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾別した後、溶液を濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した後、トルエン溶媒を用いたソックスレー抽出器にてさらに精製することで、白色の化合物(6−a)を2.6g得た。(収率26%)
Figure 2018034242
アルゴン雰囲気下、250mlの3口フラスコに化合物(6−a)(1.3g,3.01mmol)、化合物(3−d)(1.53g,6.01mmol)、Pd(dba)(0.06g,0.06mmol)、キサントホス(0.07g,0.12mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.40g,4.21mmol)、トルエン(50ml)を入れ、加熱還流した。2時間後、30mLのトルエンを留去し、残留物を氷水で冷却した。析出した固体を濾取し、トルエンで洗浄し、乾燥させた。その後、クロロベンゼンを加えて室温に戻した後、100mLの水を加えて、トルエンを用いて抽出した。集めた有機層を水、飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾別した後、溶液を濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、黄色の化合物(6)を1.64g得た。(収率84%)
合成例7(化合物(7)の合成)
化合物(7)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
アルゴン雰囲気下、250mlの3口フラスコに化合物(6−a)(1.3g,3.01mmol)、2−ブロモフルオランテン(1.01g,3.61mmol)、Pd(dba)(0.06g,0.06mmol)、キサントホス(0.07g,0.12mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(0.40g,4.21mmol)、トルエン(50ml)を入れ、加熱還流した。24時間後、固体を濾別し、濾液を水で洗い、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。溶液を濃縮した後、得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、黄色の化合物(7)を1.15g得た。(収率60%)
合成例8(化合物(8)の合成)
化合物(8)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、250mlの3口フラスコに化合物(1−f)(2.6g,6.00mmol)、2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.4g,6.00mmol)、Pd(PBu(0.06g,0.3mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(1.2g,12.6mmol)、トルエン(60ml)を入れ、95℃で6時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、固体を濾取し、トルエンで洗浄した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、白色の化合物(8)を2.5g得た。(収率53%)
合成例9(化合物(9)の合成)
化合物(9)を以下のようにして合成した。
Figure 2018034242
窒素雰囲気下、250mlの3口フラスコに化合物(1−f)(2.6g,6.00mmol)、4−(4−ブロモフェニル)ジベンゾ[b,d]フラン(2.0g,6.20mmol)、Pd(PBu(0.06g,0.3mmol)、ナトリウムターシャリーブトキシド(1.2g,12.6mmol)、トルエン(60ml)を入れ、110℃で6時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、固体を濾別し、濾液を濃縮した。得られた生成物をメタノールで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、白色の化合物(9)を2.8g得た。(収率70%)
実施例1
EL素子の製造
ITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を10分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行った。ITO透明電極の厚さは120nmとした。
洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極を覆うようにして下記アクセプター材料(化合物A)を蒸着し、膜厚5nmのアクセプター層を成膜した。このアクセプター層上に、下記芳香族アミン化合物(化合物B)を蒸着し、膜厚220nmの正孔輸送層を成膜した。
次に、正孔輸送層上に、合成例1で得た化合物(1)と下記化合物RD−1を共蒸着し、膜厚40nmの共蒸着膜を成膜した。化合物RD−1の濃度は2.0質量%であった。この共蒸着膜は発光層として機能する。
そして、この発光層の上に、下記化合物C(50質量%)及び電子供与性ドーパントであるLiq(50質量%)を二元蒸着して膜厚25nmの電子輸送層を形成した。
次に、この電子輸送層上に、Liqを蒸着し、膜厚1nmの電子注入性電極(陰極)を形成した。
そして、この電子注入性電極上に金属Alを蒸着して膜厚80nmの金属Al陰極を形成し、有機EL素子を製造した。
有機EL素子の評価
製造した有機EL素子を直流電流駆動により発光させ、10mA/cmにおける駆動電圧(V)を求めた。更に電流密度50mA/cmにおける80%寿命を求めた。80%寿命とは、定電流駆動時において、輝度が初期輝度の80%に減衰するまでの時間をいう。結果を表1に示す。
Figure 2018034242
比較例1及び2
化合物(1)の代わりに比較化合物(1)又は(2)を用いた以外は実施例1と同様にして有機EL素子を製造し、実施例1と同様にして駆動電圧(V)と80%寿命を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2018034242

Figure 2018034242
化合物(1)は、比較化合物(1)の一方のカルバゾール構造のベンゼン環と他方のカルバゾール構造のベンゼン環を架橋した化合物に相当する。表1から、化合物(1)を使用した有機EL素子は、比較化合物(1)を使用した有機EL素子よりも駆動電圧が低く、寿命が長いことが分かる。
また、フェナントレン骨格の2,3位にインドール環が縮合した構造を有する比較化合物(2)を使用したEL素子は、化合物(1)を使用した有機EL素子に比べて、駆動電圧が高く、寿命が著しく短いことが分かる。
参考例
本発明の化合物(I)〜(III)とフェナントレン環の2位と3位、及び6位と7位の一方又は双方に式(2)又は(3)で表される基が結合した比較化合物(i)〜(v)の3重項エネルギーギャップET1(第1励起3重項エネルギーと基底状態の差)を量子化学計算プログラム(Gaussian 03, Revision D.01,計算レベルB3LYP/ 6-31g*)を用いて算出した。結果を表2に示す。
Figure 2018034242
1 有機EL素子
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 陽極側有機薄膜層
7 陰極側有機薄膜層
10 発光ユニット

Claims (28)

  1. 式(1)で表される化合物。
    Figure 2018034242

    ((式中、
    破線は、Aに含まれる隣接基R及びR、Bに含まれる隣接基R及びR、Cに含まれる隣接基R及びR、Dに含まれる隣接基R及びR、Eに含まれる隣接基R及びR10から選ばれる各隣接基が式(2)又は(3)で表される基に結合してもよいし、結合しなくてもよいことを表し、
    A〜Eから選ばれる1個に含まれる前記隣接基は、式(2)で表される基に結合し、
    残りのA〜Eから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基は、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合し、
    前記隣接基が式(2)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*1に結合し、他方は*2に結合し、
    前記隣接基が式(3)で表される基に結合する場合、該隣接基の一方が*3に結合し、他方は*4に結合し、
    〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合する場合は*1、*2、*3又は*4に結合する結合手を表し、
    〜R10は、式(2)又は(3)で表される基に結合しない場合は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表し、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の芳香族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよい。ただし、式(2)又は(3)で表される基を形成する場合は除く。)
    Figure 2018034242

    (式(2)中、
    Xは、O、S、又はN−L−R15であり、
    は、単結合又は連結基であり、
    15は、水素原子又は置換基であり、
    11〜R14は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい、
    式(3)中、
    Yは、O、S、N−L−R25、又はCR2627であり、
    は、単結合又は連結基であり、
    25は、水素原子又は置換基であり、
    26及びR27は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素原子数5〜18の脂肪族炭化水素環又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環を形成してもよく、
    21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基であり、隣接する2つの基は互いに結合して、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜18の脂肪族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の脂肪族複素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数6の芳香族複素環を形成してもよい。))
  2. 下記式(10−1)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式中、実線で示した曲線は、A〜Eから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、残りの4個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合して縮合環を形成していることを表す。)
  3. 下記式(10−2)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式中、実線で示した曲線は、A〜C及びDから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、残りの3個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合して縮合環を形成していることを表す。)
  4. 下記式(10−6)又は(10−7)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式(10−6)の実線で示した曲線は、A、C及びDから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、残りの2個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合して縮合環を形成していることを表し、
    式(10−7)の実線で示した曲線は、B、C及びDから選ばれる1個に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、残りの2個に含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合して縮合環を形成していることを表。)
  5. 下記式(10−11)、(10−13)、(10−14)又は(10−16)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式(10−11)の実線で示した曲線は、C及びDの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(10−13)の実線で示した曲線は、A及びCの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(10−14)の実線で示した曲線は、B及びCの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(10−16)の実線で示した曲線は、A及びDの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表す。
  6. 下記式(10−13)、(10−14)又は(10−16)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    式(10−13)の実線で示した曲線は、A及びCの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(10−14)の実線で示した曲線は、B及びCの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(10−16)の実線で示した曲線は、A及びDの一方に含まれる前記隣接基が式(2)で表される基に結合し、他方に含まれる前記隣接基が式(3)で表される基に結合していることを表す。
  7. 式(2)で表される基が、A〜Dから選ばれる1個に含まれる前記隣接基に結合する請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 式(3)で表される基が、A〜Dから選ばれる1〜3個に含まれる前記隣接基に結合する請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記式(1)で表される化合物が、式(20)又は(30)で表される請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式中、R〜R、R〜R10、R11〜R14、及びXは上記のとおりであり、破線で示した曲線は、A、B、D及びEから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。)
  10. 前記式(1)で表される化合物が、式(40)、(50)及び(60)のいずれかで表される請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2018034242

    (式中、
    〜R10、R11〜R14、及びXは上記のとおりであり、
    式(40)及び(50)において、破線で示した曲線は、A〜C及びEから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表し、
    式(60)において、破線で示した曲線は、A〜Dから選ばれる1〜4個のそれぞれに含まれる前記隣接基が、それぞれ独立して、式(3)で表される基に結合していることを表す。)
  11. 〜R10から選ばれ、かつ、式(2)又は(3)で表される基に結合しない前記隣接基は互いに結合せず、従って、環を形成しない請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. XがN−L−R15である請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. XがN−L−R15であり、YがO、S、又はN−L−R25である請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
  14. XがN−L−R15であり、YがCR2627である請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 15が、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルコキシ基;置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基からなる群より選ばれる基である請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 15が、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基である請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
  17. 15が、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基である請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  18. 25が、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基;置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルコキシ基;置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基からなる群より選ばれる基である請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  19. 25が、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基;置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基である請求項1〜13及び18のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 25が、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基からなる群より選ばれる基である請求項1〜13、18及び19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 26及びR27が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基;環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50のアリール基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜50のハロアルキル基;炭素数1〜50のハロアルコキシ基;環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基からなる群より選ばれる基である請求項1〜12及び14のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 〜R10から選ばれ、かつ、式(2)又は(3)で表される基に結合しない基が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基;環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50のアリール基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜50のハロアルキル基;炭素数1〜50のハロアルコキシ基;環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基からなる群より選ばれる基である請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. 11〜R14及びR21〜R24が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基;環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50のアリール基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜50のハロアルキル基;炭素数1〜50のハロアルコキシ基;環形成原子数5〜50の芳香族もしくは非芳香族複素環基;ハロゲン原子;シアノ基;及びニトロ基からなる群より選ばれる基である請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  25. 陰極、陽極、及び該陰極と該陽極の間に有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層が1又は複数の層を含み、該有機薄膜層が発光層を含み、該有機薄膜層の少なくとも1層が請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。
  26. 前記発光層がホスト材料を含み、該ホスト材料が前記化合物である請求項25に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  27. 前記発光層がドーパント材料を含み、該ドーパント材料が燐光発光材料である請求項25又は26に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28. 請求項25〜27のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を含む電子機器。
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