JPWO2018008715A1 - ゲル状食品組成物及びこれを用いた食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高含量の油脂を含有する、摂食に適した均質なゲル状食品組成物を提供する。【解決手段】 以下の成分:(A)油脂 50〜88質量%;(B)水 11〜49質量%;(C)乳化剤 0.05〜5質量%;及び(D)ゲル化剤 0.15〜0.5質量%;を含むゲル状食品組成物であって、前記(D)ゲル化剤が、(d1)キサンタンガムと、(d2)ローカストビーンガムとを含有し、前記(D)成分中の前記(d1)成分と前記(d2)成分との合計含有量が70質量%以上である、組成物。

Description

本発明は、ゲル状食品組成物及びこれを用いた食品に関する。より詳細には、少量の摂取で十分なエネルギー補給が可能となる、油脂含量の高いゲル状食品組成物及びこれを用いた食品に関する。
高齢者や病中病後の患者は、通常の食事を十分に摂ることができないために十分な量の栄養を摂取できず、低栄養状態に陥る場合がある。低栄養状態は運動機能の低下、病気の回復の遅延、合併症の発症を招く恐れがある。中でも、腎臓病患者、特に透析患者においては低栄養状態が高頻度でみられ、通常、病気の進行を遅らせ、体調を良好に保つために、食事療法が行われる。一般に、タンパク質や塩分の摂取は老廃物が増えて腎臓に負担をかけるため、例えば、腎臓病の食事療法は、タンパク質及び塩分を控え、エネルギーを十分に摂取することにより行われる。このような食事療法において、少量の摂取で十分なエネルギーを確保するには、食品中の油脂含量を高めるのが効率的である。このような要請から、少量の摂取で十分な栄養が摂取できる、油脂含量の高いエネルギー補給食品が種々開発されている。
エネルギー補給食品に使用され得る油脂として、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)が知られている。中鎖脂肪酸は一般的な植物油に比べて消化吸収が早く、肝臓で速やかに代謝されてエネルギーを産生するため、低栄養状態の患者のエネルギー補給源として用いられる。
また、エネルギー補給食品は、摂食しやすい形態であることも重要である。流動状であると摂取しやすいが、油脂の安定的な分散が困難であり、油脂含量にも制限がある。固形状であると、油脂の高含量化が可能であるが、食べやすさに劣る。ゲル状であると、食べやすく、一定量の油脂含量を配合できることから好ましい。
ゲル状食品の製造には従来ゼラチンが多く使用されている。しかしながら、ゼラチンは動物性タンパク質であるためアレルギーなどの多くの問題を有する。しかも、ゼラチンによりゲル化・増粘効果を得るには食品中に数%〜10%程度添加する必要があり、添加量の多さに起因した不快感(異臭)等による製品価値の低下の問題があった。
従来のゼラチンに代えて、多糖類からなるゲル化剤を用いる試みもなされている(例えば、特許文献1〜4)。しかし、これらの文献においても、依然として、約0.7〜数%程度のゲル化剤を添加する必要がある。
また、従来のゲル化剤では、MCTなどの油脂を高含量(例えば50質量%以上、さらには75質量%以上)で含有する組成とした場合、ゲル化の際に、油脂の分離が生じやすく、風味や食感が損なわれる場合があり、均質なゲルを得ることは困難であった。
特開2016−21889号公報 特開2011−182785号公報 国際公開WO2006/019140号 特開2014−14292号公報
最近の進展にもかかわらず、高含量の油脂を含有する均質なゲル状食品組成物が依然として求められている。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定のゲル化剤を用いることにより、上記課題が解決できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 以下の成分:
(A)油脂 50〜88質量%;
(B)水 11〜49質量%;
(C)乳化剤 0.05〜5質量%;及び
(D)ゲル化剤 0.15〜0.5質量%;
を含むゲル状食品組成物であって、
前記(D)ゲル化剤が、(d1)キサンタンガムと、(d2)ローカストビーンガムとを含有し、前記(D)成分中の前記(d1)成分と前記(d2)成分との合計含有量が70質量%以上である、組成物。
[2] 前記(D)成分が、さらに(d3)グアガムを含有する、前記[1]に記載の組成物。
[3] 前記(A)成分は中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、前記[1]または[2]に記載の組成物。
[4] 前記(A)成分は乳化された状態で含まれる、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] 前記(C)成分は、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、及び酵素分解レシチンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] さらに栄養補助成分、甘味料、香味料、香料、酸化防止剤、保存剤、着色剤、乳化助剤、及びpH調整剤から選択される少なくとも1種を含む、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] カロリーが450kcal/100g以上である、エネルギー補給に用いるための前記[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記(B)成分および前記(D)成分の含有量が下記式:
0.7≦d/b×100≦2.5
(上記式中、bは、組成物100質量%中の(B)成分の含有量(質量%)を表し、dは、組成物100質量%中の(D)成分の含有量(質量%)を表す。)
を満たす、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9] さらに、(e1)有機酸を含有する、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む食品。
[11] 腎臓病患者または低栄養状態にある患者のエネルギー補給に用いるための、前記[10]に記載の食品。
[12] 前記[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む食品を摂取することを含む、エネルギー補給方法。
本発明によれば、油脂を高い割合で含む高カロリーで、均質なゲル状食品組成物およびこれを含む食品が提供される。
キサンタンガム、ローカストビーンガム、及びグアガムを含有するゲル化剤を用いて作製したNo.3(実施例)のゼリー組成物の写真を示す図である。 カラギナン、ローカストビーンガム、及び乳酸カルシウムを含有するゲル化剤を用いて作製したNo.6(比較例)のゼリー組成物の写真を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施し得る。
<ゲル状食品組成物>
本発明の一形態に係るゲル状食品組成物は、以下の成分:
(A)油脂 50〜88質量%;
(B)水 11〜49質量%;
(C)乳化剤 0.05〜5質量%;及び
(D)ゲル化剤 0.15〜0.5質量%;
を含む。
(A)油脂
ゲル状食品組成物は、ゲル状食品組成物の全質量を基準として、油脂を50〜88質量%含有する。油脂の含有量が50質量%未満では食品組成物の総カロリーが低くなり、エネルギー補給のために必要な摂取量が増加し、食事に負荷がかかる。88質量%を超えると、乳化状態が不安定となり、油脂の分離が生じるおそれがある。油脂の含量は、好ましくは70〜88質量%であり、より好ましくは75〜88質量%である。かかる場合には、食品組成物の総カロリーが増大し、少量の摂取で一層のエネルギー補給効果が得られる。
油脂としては、特に制限されず、植物性油脂および動物性油脂を使用できる。例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、かぼちゃ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、中鎖脂肪酸トリグリセリド、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などを含む魚油、及びこれらの混合油脂、分別油脂、エステル交換油脂等が挙げられる。
これらの中でも、中鎖脂肪酸トリグリセリド(以下、「MCT」ともいう)を含むことが好ましい。MCTは、水溶性である中鎖脂肪酸に分解されて小腸吸収細胞に容易に吸収され、門脈系を経て肝臓で速やかに分解されてエネルギー源となる。したがって、MCTを含むことにより大量かつ急速なエネルギー補給が可能となる。
本発明の一実施形態は、ゲル状食品組成物を構成する油脂(100質量%)に対するMCTの割合が好ましくは50〜100質量%であり、より好ましくは70〜100質量%である。
本明細書において「中鎖脂肪酸」は炭素数が6〜12である脂肪酸を意味する。中鎖脂肪酸としては、エネルギー効率及び風味の面から、炭素数8〜10の脂肪酸、例えば、n−オクタン酸(カプリル酸)、n−デカン酸(カプリン酸)が好ましい。MCTを構成する脂肪酸は1種単独でも複数が混合されていてもよい。
MCTは、ヤシ油やパーム核油由来の炭素数6〜12の中鎖脂肪酸とグリセリンとを原料として、エステル化反応させることにより得ることができる。エステル化反応の条件は、特に限定されるものではなく、無触媒且つ無溶剤にて加圧下で反応させてもよく、触媒や溶剤を用いて反応させてもよい。MCTは、構成脂肪酸が全て中鎖脂肪酸である中鎖脂肪酸トリグリセリドであってもよいし、上記例示した中鎖脂肪酸トリグリセリド以外の油脂(例えば上述した油脂)とのエステル交換油等であってもよい。エステル交換の方法は、特に制限されず、通常行われる方法、例えば、ナトリウムメトキシドを触媒とした化学的エステル交換反応やリパーゼ製剤を触媒とした酵素的エステル交換反応などにより行えばよい。
MCTの構成脂肪酸を確認、定量する方法としては、例えば、MCTの構成脂肪酸をメチルエステル化し、ガスクロマトグラフィーにより定量分析する方法が挙げられる。
さらに、ゲル状食品組成物は、油脂として、MCTと、DHA又はEPAの少なくとも1種を含む魚油とを含むことが好ましい。DHAやEPA等の高度不飽和脂肪酸が、血中コレステロールを下げ血栓性疾患を予防することが知られており、これらを含むことで栄養価を強化した食品を調製することができる。通常、魚油中でDHA又はEPAは中性脂質(例えば、トリグリセリド)の形で存在し得る。
ゲル状食品組成物は油脂を分散された状態で含むことが好ましく、油脂を乳化され
た状態で含むことが更に好ましい。これによりゲル状食品組成物に油脂による風味や物性を均質に付与することができる。
なお、油脂が乳化された状態とは、水系の分散媒中に油が微細粒子として分散している状態(O/W(水中油)型乳化)、或いは、油系の分散媒中に水が微細粒子として分散している状態を意味する。本発明のゲル状食品組成物は、O/W(水中油)型乳化物であり、このようなゲル状食品組成物は、後述する方法により得ることができる。
(B)水
ゲル状食品組成物は、ゲル状食品組成物の全質量を基準として、水を11〜49質量%含有する。水の含有量が11質量%を下回ると油脂のO/W(水中油)型の安定な乳化物が得られない場合があり、水の含有量が組成物の49質量%を超えると、含有させる油脂の量が低くなり、ゲル状食品組成物の単位質量あたりの熱量が不十分となる。水の含有量は、好ましくは11〜40質量%であり、より好ましくは12〜30質量%であり、さらに好ましくは13〜25質量%である。
(C)乳化剤
乳化剤は、油脂を水中にO/W型(水中油型)で乳化分散するために使用される。乳化剤としては油脂のO/W型(水中油型)乳化できるものであれば特に制限されず、食品分野で適用可能なものを適宜選択して用いることができる。例えば、乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、リン脂質(レシチン)、酵素分解レシチン等が挙げられる。なかでも、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリドが好ましい。特にポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。これらの乳化剤は単独で又は複数を組み合わせて使用できる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が2以上、好ましくは5〜15、より好ましくは5〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、またはリノール酸とのエステルを挙げることができる。ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステルなどである。ポリグリセリン脂肪酸エステルは単独又は混合して用いることができる。
有機酸モノグリセリドとしては、例えば、クエン酸モノグリセリド、酢酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリドなどが挙げられる。
乳化剤の含有量は、0.05〜5質量%であり、好ましくは0.1〜3質量%であり、より好ましくは0.3〜1質量%である。上記乳化剤を用いることにより、油脂がO/W型(水中油型)に均質かつ安定し乳化され、安定に保持されるとともに、油脂の酸化が抑制できる。
(D)ゲル化剤
ゲル化剤は、(d1)キサンタンガムと、(d2)ローカストビーンガムとを含有する。かかるゲル化剤は、増粘効果に優れ、油脂を高い割合で含む組成物についても、少ない使用量でゲル化させることができると共に、摂食に適した均質なゲル状物を得ることができる。ゲル化剤は、少ない添加量で一層高い増粘効果が得られ、乳化物が安定化して均質なゲル化物が得られる点で、さらに(d3)グアガムを含有してもよい。すなわち、一実施形態のゲル化剤は、(d1)キサンタンガムと、(d2)ローカストビーンガムと、(d3)グアガムとを含有する。
ゲル化剤は本発明の効果を損なわない限り、前記(d1)〜(d3)成分以外に、他の多糖類を含んでもよい。ただし、低添加量で高い増粘効果を発現するために、ゲル化剤は、増粘多糖類として前記(d1)成分および前記(d2)成分のみまたは前記(d1)〜(d3)成分のみを含む、すなわち、前記(d1)〜(d3)成分以外の他の増粘多糖類を含まないことが好ましい。
(d1)キサンタンガムは、糖類を微生物発酵させて得られる水溶性の天然多糖類で、D−グルコースがβ−1,4結合した主鎖とこの主鎖のアンヒドログルコースにD−マンノース、D−グルクロン酸からなる側鎖が結合した構造を有する物質である。分子量200万〜5000万程度のものが知られているが、本発明においては、いずれの分子量のものも用いることができる。キサンタンガムは粘度が高く、特に他の多糖類と比較して低濃度域で高粘度を示す。
(d2)ローカストビーンガムは、主に地中海沿岸地域に生息するカロブ樹(学名Celatonia siliqua Linne)の種子(イナゴ豆)の胚乳を分離粉砕した水溶性多糖類であり、主鎖がマンノース、側鎖がガラクトースで構成される。ガラクトースとマンノースはランダムに約1:4の比率で存在している。ローカストビーンガムは分子量30万程度のものが知られているが、本発明においては、いずれの分子量のものも用いることができる。ローカストビーンガムをキサンタンガムと併用することで弾力のあるゲルが形成されうる。
(d3)グアガムは、マメ科植物グア(学名Cyamopsis tetragonoloba)の種子の胚乳部に含有される粘液物質であり、主鎖がマンノース、側鎖がガラクトースで構成される。ガラクトースとマンノースは約1:2の比率で存在している。グアガムは分子量20万〜30万程度のものが知られているが、分解された低分子タイプの製品も市販されている。本発明においては、いずれの分子量のものも用いることができる。グアガムをキサンタンガムと併用すると相乗的に粘度が増加し、高い増粘効果を得ることができる。また、グアガムは、O/W型(水中油型)乳化物の安定化に寄与する。ゲル化剤がグアガムを一定量含むことにより、油脂の安定な乳化物が得られ、均質なゲルが得られる。
(D)成分中の(d1)成分と(d2)成分との合計含有量が70質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることが更に好ましく、80質量%以上であることが特に好ましい。かかる場合には、少ない添加量で高い増粘効果を得ることができ、均質なゲルを得ることができる。(D)成分中の(d1)成分と(d2)成分との合計含有量の上限は特に制限されず、100質量%である。
また、(d1)成分の含量は(d2)成分の含量以上であることが少ない添加量で一層高い増粘効果を得る観点から好ましい。より好ましくは、均質で摂食しやすいゲル強度を有するゲル状物を得るために、(d1)成分と(d2)成分との合計(100質量%)中、(d1)成分の配合割合は51〜80質量%の範囲である。
(D)ゲル化剤が、(d3)グアガムを含む場合、(d1)キサンタンガム及び(d2)ローカストビーンガムの合計と前記(d3)グアガムとの質量比が95:5〜70:30の範囲であることが好ましく、95:5〜75:25の範囲であることがより好ましく、95:5〜80:20の範囲であることが特に好ましい。かかる範囲であると、増粘効果に優れ、乳化物の安定性およびゲルの均質性の面で好ましい。
ゲル状食品組成物は、ゲル状食品組成物の全質量を基準として、上記ゲル化剤を0.15〜0.5質量%含有する。ゲル化剤の含量は、好ましくは0.2〜0.4質量%である。
一般に、低粘性物質に対する増粘効果は添加するゲル化剤の量に依存する。これまでのゼラチンや多糖類を有効成分とするゲル化剤は高粘度を与えるためまたはゲル化を進行するために、3〜10質量%又はそれ以上配合しなければならなかった。多量のゲル化剤が配合された製品では、多糖類由来の異味、異臭に起因する不快感を生じるのを避けることができず、問題があった。また、ゲル化剤の配合量が多いほど、他の成分(例えば、油脂や添加物)の配合量が制限されるため、このように多量のゲル化剤を配合された製品では、油脂量を高い配合(例えば、50質量%以上、65質量%以上、70質量%以上、75質量%以上)とすることは困難であった。本発明のゲル化剤は、少ない添加量で優れた増粘効果を付与し、ゲル化を進行することができるため、上記のような問題を解決することができる。
成分(B)および成分(D)の含有量は、下記式(1)を満たすことが好ましい。(B)水に対する(D)ゲル化剤の比率を特定範囲とすることで、少量の水で高含量の油脂を安定化させることができ、均質でまとまりのある摂食に適したゲル状物を得られる。
0.7≦d/b×100≦2.5 (1)
上記式(1)中、bは、組成物100質量%中の(B)成分の含有量(質量%)を表し、dは、組成物100質量%中の(D)成分の含有量(質量%)を表す。
より好ましくは、下記式(1)’を満たす。
0.7≦d/b×100≦2.0 (1)’
ゲル化剤には、上記(d1)〜(d3)成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、分散性を向上させる目的でデキストリン、オリゴ糖、砂糖、ぶどう糖等を含有し得る。
(d1)成分、(d2)成分、必要に応じて(d3)成分を含有するゲル化剤の製造方法は特に制限されない。例えば、ゲル化剤は、前記(d1)成分と前記(d2)成分とを予め混合後、ついで必要に応じて前記(d3)成分を混合してもよいし、前記(d1)〜(d3)成分を一度に添加して混合してもよいし、前記(d1)成分と前記(d3)成分とを予め混合後、ついで前記(d2)成分を混合してもよいし、前記(d2)成分と前記(d3)成分とを予め混合後、ついで前記(d1)成分を混合してもよい。
(E)その他成分
本発明のゲル状食品組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、風味の調節および/または栄養強化等の目的で、各種栄養補助成分、糖類、甘味料、香味料、香料、酸化防止剤、保存剤、着色剤、乳化助剤、pH調整剤、有機酸、緩衝剤、果汁、乳製品(ヨーグルト、牛乳、生クリーム、脱脂粉乳、発酵乳、乳清等)、卵(卵黄、卵白も含む)、等の添加物を含んでもよい。これらは、通常食品分野で使用されているものであれば特に制限はなく、適宜組み合わせて使用することができる。
栄養補助成分としては、アミノ酸、脂溶性および水溶性ビタミン、ミネラル類(カルシウム、鉄、亜鉛、銅等の微量必須元素を含む)等を用いることができる。
甘味料としては、ブトウ糖、ショ糖、ブドウ糖果糖液糖等の糖質、サッカリン、アスパルテーム(登録商標)、アセスルファムK(登録商標)、スクラロース(登録商標)等の人工甘味料等が挙げられる。
香味料(フレーバー)としては、食品分野で用いられる各種天然および人工香味料を適宜用いることができる。香料としては、食品分野で用いられる各種天然および人工香料を適宜用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ステアレート、グリシン、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム等が挙げられる。
保存剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
乳化助剤としては、例えば、濃グリセリン、マクロゴール等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、酢酸、リン酸、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤の添加量は本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、例えば、ゲル状食品組成物の全質量(100質量%)を基準として、0.2〜1質量%である。
有機酸としては、例えば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、グルコン酸、アジピン酸、コハク酸、乳酸等が挙げられる。
また、ココアパウダー、ココナッツパウダー、緑茶粉末、野菜ピューレ、果物ピューレ等の呈味成分を含んでもよい。
一実施形態のゲル状食品組成物は、上記成分(A)〜(D)に加えて、さらに(e1)有機酸を含む。有機酸の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、例えばゲル状食品組成物の全質量(100質量%)を基準として、1〜3質量%(好ましくは1〜2質量%)の有機酸を含有することが好ましい。中でも、有機酸として、酢酸を含有することが好ましい。有機酸は、予め、上記成分(B)の水と混合して、水溶液の形態で組成物に添加してもよい。一実施形態において、ゲル状食品組成物の全質量(100質量%)を基準として、成分(A)の油脂の含有量は50〜88質量%であり、(e1)有機酸の含有量は1〜3質量%でありうる。一実施形態において、ゲル状食品組成物の全質量(100質量%)を基準として、成分(A)の油脂の含有量は70〜88質量%であり、(e1)有機酸の含有量は1〜2質量%でありうる。
本発明のゲル状食品組成物は、均質なゲル状であり、摂食に適する。なお、本明細書において、「均質なゲル」とは油分と水分との均質な乳化物がゲル化した状態をいい、「不均質なゲル」とは、水分と一部の油分との乳化物がゲル化し、残部の油分が分離した状態、あるいは、水分のみがゲル化し、油分が分離した状態をいう。
ゲル状食品組成物は、カロリー(熱量)が450kcal/100g以上であることが好ましく、500kcal/100g以上であることがより好ましい。少量の食事で十分な栄養を摂取する点から、カロリーは600kcal/100g以上であることがさらに好ましい。カロリーの上限は特に規定されないが、食べやすさの面から、850kcal/100g以下であることが好ましく、800kcal/100g以下であることがより好ましい。なお、カロリーは、栄養表示基準別表第1の第3欄記載の修正アトウォーター法に準じて測定される。
本発明のゲル状食品組成物をエネルギー補給用、特に、腎臓病患者に摂食させるために用いる場合、ゲル状食品組成物の全質量を基準として、タンパク質の含量が例えば10質量%以下、さらには3質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、タンパク質が実質的に含まれていないことが特に好ましい。さらに、腎臓病患者のためのゲル状食品組成物では、カリウム含量も小さいことが好ましく、前記ゲル状食品組成物の全質量を基準として、20mg/100g以下であることが好ましく、10mg/100g以下であることがより好ましく、カリウムが実質的に含まれていないことが最も好ましい。このように、タンパク質含量及び/又はカリウム含量を低く抑えることにより、腎臓病患者に適した食品とすることが可能となる。なお、タンパク質含量は窒素定量換算法によって、カリウム含量は誘導結合プラズマ発光分析法によって各々測定することができる。
<製造方法>
本発明のゲル状食品組成物は、例えば、組成物を構成する各成分を混合することにより製造されうる。各成分の添加順序および添加方法は特に制限されない。
例えば、下記の工程1及び工程2、ならびに必要に応じて工程3を含む方法により製造され得る。
工程1:(A)油脂、(B)水、(C)乳化剤、及び必要に応じて(E)その他成分を混合してO/W型乳化物を調製すること、
工程2:前記O/W型乳化物に(D)ゲル化剤を混合すること、
任意の工程3:前記混合液に(A)油脂をさらに混合すること。
各成分(A)〜(E)の好ましい態様は、上記<ゲル状食品組成物>において説明した形態と同様である。
本実施形態の製造方法では、前述のゲル化剤を用いることにより、少量の水で高含量の油脂を安定化させることができ、これにより均質なゲル状物を得ることができる。
以下、各工程について説明する。なお、各成分(A)〜(D)の添加量(質量部)はゲル状食品組成物の最終質量(100質量部)を基準とし、上記工程により各成分(A)〜(D)、および必要に応じて成分(E)を含むゲル状食品組成物(100質量部)が得られる。
(工程1)
まず、(A)油脂、(B)水、及び(C)乳化剤を混合してO/W型乳化物を調製する。成分(A)〜(C)の添加順序は特に制限されない。好ましくは、溶解性の点で(B)水に(C)乳化剤を予め添加して溶解させ、得られた溶液を10〜40℃で撹拌または混合手段を用いて回転数約500〜1,000rpmで撹拌しながら(A)油脂を添加することが好ましい。また、混合方法も均質なO/W型乳化物が得られる方法であれば特に制限されない。例えば、10〜40℃(好ましくは15〜30℃)で、撹拌または混合手段を用いて回転数約500〜1,000rpmで撹拌時間約5〜60分間撹拌して乳化させる。任意の成分(E)の添加のタイミングも特に制限されない。
(A)油脂の添加量は、工程1において、ゲル状食品組成物に含ませる油脂の全量(例えば、50〜88質量部)を添加してもよい。あるいは、工程1において、ゲル状食品組成物に含ませる油脂の一部の量(例えば、10〜50質量部)を添加し、工程3において、油脂の残部をさらに混合してもよい。
(B)水および(C)乳化剤の添加量は、油脂の含有量に応じて決定され、安定なO/W型乳化物が得られる量であればよい。具体的には、(B)水の添加量は11〜49質量部、好ましくは11〜40質量部であり、より好ましくは12〜30質量部、さらに好ましくは13〜25質量部である。(C)乳化剤の添加量は0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部、より好ましくは0.3〜1質量部である。
(工程2)
次いで、工程1で得られたO/W型乳化物に(D)ゲル化剤を混合する。ゲル化剤の添加により、油脂のO/W型乳化を一層安定化することができる。
ゲル化剤の添加量は、均質なゲル状物が得られる量であればよい。具体的には、0.15〜0.5質量部である。0.5質量部を超えると他の成分(例えば、油脂や添加物)の配合量が制限され、油脂量を高い配合で含有させることが困難となる;粘度上昇による作業性の悪化等の点で好ましくない。0.15質量部未満ではゲル化が不十分となる場合がある。ゲル化剤の添加量は、安定したゲル化と作業性の確保の点で、好ましくは0.15〜0.5質量部、より好ましくは0.2〜0.4質量部である。
好ましい形態において、(B)水および(D)ゲル化剤の関係が上記式(1)(より好ましくは式(1)’)の関係を満たす。(B)水に対する(D)ゲル化剤の比率を特定範囲とすることで、少量の水で高含量の油脂を安定化させることができ、均質なゲル状物を得ることができる。
ゲル化剤を添加した後混合することにより、O/W型乳化物を安定化させることができる。混合方法は特に制限されないが、例えば、10〜40℃(好ましくは15〜30℃)で、撹拌または混合手段を用いて回転数約500〜1,000rpmで撹拌時間約5〜60分間撹拌して乳化を安定させる。起泡させないように混合することが好ましい。
(工程3)
工程3は任意の工程である。上述のように、上記工程2で得た混合液に前記(A)油脂の残部をさらに混合してもよい。
前記追加の(A)油脂の添加量は、所望の油脂含有量に応じて決定すればよい。具体的には、10〜75質量部、好ましくは20〜70質量部、より好ましくは30〜60質量部である。このように、追加の油脂を、上記工程2で得られた安定なO/W型乳化物に混合して、高含有量の油脂が均質に分散された安定なゲル状組成物を得ることもできる。追加の油脂の添加は、O/W型乳化物を撹拌しながら徐々に投入することが乳化状態の安定を維持する点で好ましい。撹拌は起泡させないように混合することが好ましく、例えば薬匙、または撹拌または混合手段を用いて、緩やかな条件で徐々に(低速で)、撹拌時間約5〜30分間行う。
続いて、上記工程2または工程3で得られた混合液をゲル化する。ゲル化の方法は特に制限されないが、例えば、上記で得た混合液をゲル化開始温度以上で加熱しながら均質化し、その後、必要に応じて冷却する方法が挙げられる。
加熱温度は、ゲル化開始温度以上の高温、例えば85℃以上、好ましくは95℃以上が好ましい。上限は特に制限されないが、高温による乳化状態の崩壊を防止するために、通常100℃以下である。加熱時間は例えば1〜60分間である。冷却する場合の冷却温度は特に制限されず、室温、好ましくは10℃以下が好ましい。加熱により粘度は低下するがこれを冷却することによりゲル化する。特に、85℃以上に加熱して再度10℃以下に冷却すると、よりゲル化度が向上した組成物が得られる。
なお、油脂の酸化を防止するために、上記工程1〜3の少なくとも一つを、例えば、窒素雰囲気下で行ってもよい。
上記方法によれば、少量のゲル化剤で、油脂を高含量含む均質なゲル状組成物を得ることが可能となる。
ゲル状食品組成物は、食感や物性等の品質の劣化を防止するため、pH調整処理および/または加熱殺菌処理を施してもよい。このようなゲル状食品組成物は常温保存用食品組成物として好適に用いることができる。
ゲル状食品組成物のpHは、例えば4.5〜8である。pHが上記範囲にあると中鎖脂肪酸含量が高くても、食後の不快感を抑制しうる。
<食品>
本発明のゲル状食品組成物は、固形状から半固形状にゲル化した状態(ゼリー状、ジャム状)である。なお、本明細書において、ゲル状とはゼリーやジャムの様に粘性と供に立体構造(高分子鎖が三次元的な網目構造を形成し、水を不動化(固定化)した状態)を有し、流動性に乏しい物性を意味する。
本発明のゲル状食品組成物はそのままゲル状食品として摂食することができる。本発明のゲル状食品組成物はゲル状(ゼリー状、ジャム状)であり、高い油脂含有量にもかかわらず快適に摂食することができる。ゲル状食品の例としては、好ましくはゼリー食品、ゼリー飲料、グミ、ババロア、プリン、ムース、ジャム、栄養剤、流動食が挙げられる。
また、食品は、本発明のゲル状食品組成物を含む食品であってもよい。例えば、上記ゲル状食品組成物を他の食品原料と混合して、ヨーグルト、コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、汁粉、ジュース、豆乳、生乳、加工乳、乳酸菌飲料、カルシウム強化飲料、食物繊維含有飲料などの飲料類、コーヒーホワイトナー、ホイッピングクリーム、カスタードクリーム、ソフトクリームなどの乳製品類、パン、スープ、シチュー、ソース、タレ、ドレッシング、練り辛子、練りわさびなどの液状料理、調味料類、フルーツソース、フルーツプレパレーションなどの果肉加工品類、流動食類、ゼリーやプリンなどのゲル状食品、液状又はペースト状サプリメント類、液状又はペースト状ペットフード類としてもよい。
本発明のゲル状食品組成物又はこれを含む食品は、油脂を高い割合で含むため単位質量当たりの熱量が大きく、少量の摂食で十分なエネルギーを補給することができる。したがって、本発明のゲル状食品組成物又はこれを含む食品は腎臓病患者または低栄養状態にある患者のエネルギー補給、低栄養状態の回復、栄養強化に用いることができる。なお、腎臓病患者のエネルギー補給に用いる場合には、タンパク質及び/又はカリウムを少量含有する又は実質的に含有しない形態とすることが好ましい。
また、ゲル状食品組成物又はこれを含む食品の粘度や形状(例えば板状、スティック状を調節し、咽頭をスムーズに通過して飲み込みやすいものとして、嚥下困難者用のエネルギー補給に用いてもよい。
本発明のゲル状食品組成物又はこれを含む食品は、ヒトを含む健康な哺乳動物の摂食に用いることができる。本発明の食品組成物又は食品は大量かつ急速なエネルギー補給を必要とする状況でエネルギー源を提供するために好適に用いられる。実施形態のゲル状食品組成物又はこれを含む食品は機能性食品でありうる。
一実施形態は、必要とする対象においてエネルギーを補給する方法であって、前記ゲル状食品組成物を含む食品を摂取することを含む、方法に関する。本明細書で使用される場合、「対象」という用語は動物を指す。例えば、実施形態の食品は、哺乳動物に摂食させることができる。摂食の対象となる哺乳動物(対象)としては、例えばヒトのほか、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ等の家畜、イヌ、ネコ等の愛玩動物、マウス、ラット、モルモット、ウサギ等の実験動物が挙げられるが、これらの動物に限定されるものではない。一実施形態において、対象はヒトを含む健康な哺乳動物でありうる。一実施形態において、対象は健康なヒトでありうる。一実施形態において、対象は腎臓病患者または低栄養状態にある患者でありうる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、特に断らない限り「部」は質量基準に基づく「質量部」を表す。以下の実施例及び製造例中の「室温」は通常約10〜30℃を示す。
[使用材料]
<成分(A):油脂>
MCT:中鎖脂肪酸トリグリセリド(構成脂肪酸:カプリル酸、カプリン酸)、商品名:日清MCTオイル(日清オイリオグループ(株)製、1グラム当たりのエネルギーが9kcal)
DHA/EPA:DHA(ドコサヘキサエン酸)38質量%及びEPA(エイコサペンタエン酸)8質量%を含む魚油混合物
<成分(B):水>
水:水道水
<成分(C):乳化剤>
乳化剤1(C1):ポリグリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸デカグリセリン製剤)、商品名:サンソフトQ−18SW(太陽化学(株)製)
乳化剤2(C2):ポリグリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸ペンタグリセリン)、商品名:サンソフトA−181E(太陽化学(株)製)
乳化剤3(C3):ポリグリセリン脂肪酸エステル(モノオレイン酸ペンタグリセリン)、商品名:サンソフトA−171E(太陽化学(株)製)
<ゼリー組成物の製造>
実施例および比較例のゼリー組成物を、以下の方法Aまたは方法Bのいずれかにより調製した。
(方法A:1段法)
室温にて、プラスチック容器に水と、表1に示す乳化剤を入れて溶解させた。これを室温にて、撹拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)を用いて撹拌しながら、表1に示す油脂(A1)を添加し、スリーワンモータを用いて1,000rpmで5分間撹拌し、O/W型乳化液を得た。
これに、室温にて、表1に示す配合で各成分を予め混合して製造されたゲル化剤を添加し、スリーワンモータを用いて1,000rpmで10分間撹拌した。全量添加後、85℃〜100℃で3分間加温したのち、10℃以下に冷却し、ゼリー組成物の完成とした。
(方法B:2段法)
室温にて、プラスチック容器に水と、表1に示す乳化剤を入れて溶解させた。これを室温にて、撹拌機(新東科学社製、スリーワンモータ)を用いて撹拌しながら、表1に示す油脂(A1)を添加し、スリーワンモータを用いて1,000rpmで5分間撹拌し、O/W型乳化液を得た。
これに、室温にて、表1に示す配合で各成分を予め混合して製造されたゲル化剤を添加し、スリーワンモータを用いて1,000rpmで10分間撹拌した。
その後、室温にて、得られた混合液に、MCT単独又は予めMCTとDHA/EPAを表1に示す配合で混合した油脂(A2)を、薬匙で撹拌しながら徐々に添加した。全量添加後、85℃〜100℃で3分間加温したのち、10℃以下に冷却し、ゼリー組成物の完成とした。
<ゼリー組成物の評価>
実施例および比較例のゼリー組成物をついて、ゲル形成(安定性)、乳化度、ゲル化度を評価した。
1.ゲル形成(安定性)
ゼリー組成物の製造途中及び完成後にゲルの状態を目視で確認し、以下の評価基準に従い評価した。
<評価基準>
○:均質なゲルを形成した。
×:製造中に成分が分離し均質なゲルを形成しなかった。
2.乳化度
ゼリー組成物の製造途中及び完成後に乳化度を目視で確認し、以下の評価基準に従い評価した。
<評価基準>
4:乳化している
3:油滴が目視できる
2:油滴が大きく半透明
1:分離して全く混ざらない
3.ゲル化度
ゼリー組成物の製造途中及び完成後にゲル度を目視で確認し、以下の評価基準に従い評価した。表1中「−」は乳化度の評価が1であったため、評価をしなかったことを示す。
<評価基準>
○:プラスチック容器から取り出した際に、流動性もなく固まりまとまっている
△:プラスチック容器から取り出した際に流動性はないがやや広がっている
×:固まらず、流動性あり
表1に、ゼリー組成物の組成および製造方法、ならびに評価結果を表1に併記する。表1中、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(e1)の各数値はゼリー組成物の合計(100質量部)を基準とした質量部を表す。
また、図1及び図2に、No.3(実施例)およびNo.6(比較例)で得られたゼリー組成物の写真を示す。図1に示されるNo.3(実施例)のゼリー組成物は、ゼリー全体が、油分と水分との均質な乳化物からなるゲルで構成されていることが確認される。一方、No.6(比較例)のゼリー組成物は、上部に油分の分離層(写真中透明な部分)が存在しており、水分と一部の油分とがゲル化し、残部の油分が分離した状態であることが確認される。
上記表1及び図1,2から、ゲル化剤として、キサンタンガムと、ローカストビーンガムと、必要に応じてグアガムとを含有するゲル化剤を所定量用いた場合(実施例)には、油脂の含有量が高く、かつ、均質なゲルからなるゼリーが得られたことが確認される。
ゼリーの製造は、油脂を一括して全量添加する場合(方法A:1段法)でも油脂を分割して添加する場合(方法B:2段法)でもどちらの場合も均質なゲルが得られた。
また、実施例において水の含有量(b)およびゲル化剤の含有量(d)の関係が式(1):0.7≦d/b×100≦2.5の関係を満たす場合(No.1〜4,13,15〜17,20〜23)には、均質かつまとまりのある、摂食に特に適するゲルが得られた。これに対し、上記関係式(1)を満たさない場合(No.5,No.12)には実用上問題ないもののゲルの形状がやや広がる結果となった。
一方、ゲル化剤の成分の種類が異なる場合(No.6(比較例)、No.18(比較例));ゲル化剤の添加量が少ない場合(No.7(比較例)、No.8(比較例));ゲル化剤の添加量が多い場合(No.9(比較例)、No.10(比較例))ゲル化剤中の(d1)成分と(d2)成分との合計含有量の割合がゲル化剤中70質量%未満である場合(No.14(比較例)、No.19(比較例))の場合は、均質なゲルを得ることはできなかった。
また、油脂の含有量が88質量%を超える場合(No.11)は、均質なゲルを得ることはできなかった。
少量の摂取で十分な栄養が摂取できる、エネルギー補給のためのゲル状食品組成物として有用である。

Claims (11)

  1. 以下の成分:
    (A)油脂 50〜88質量%;
    (B)水 11〜49質量%;
    (C)乳化剤 0.05〜5質量%;及び
    (D)ゲル化剤 0.15〜0.5質量%;
    を含むゲル状食品組成物であって、
    前記(D)ゲル化剤が、(d1)キサンタンガムと、(d2)ローカストビーンガムとを含有し、前記(D)成分中の前記(d1)成分と前記(d2)成分との合計含有量が70質量%以上である、組成物。
  2. 前記(D)成分が、さらに(d3)グアガムを含有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記(A)成分は中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記(A)成分は乳化された状態で含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記(C)成分は、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、及び酵素分解レシチンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. さらに栄養補助成分、甘味料、香味料、香料、酸化防止剤、保存剤、着色剤、乳化助剤、及びpH調整剤から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. カロリーが450kcal/100g以上である、エネルギー補給に用いるための請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記(B)成分および前記(D)成分の含有量が下記式(1):
    0.7≦d/b×100≦2.5 (1)
    (上記式中、bは、組成物100質量%中の(B)成分の含有量(質量%)を表し、dは、組成物100質量%中の(D)成分の含有量(質量%)を表す。)
    を満たす、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. さらに、(e1)有機酸を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物を含む食品。
  11. 腎臓病患者または低栄養状態にある患者のエネルギー補給に用いるための、請求項10に記載の食品。
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