JPWO2018008688A1 - 生体電極及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適な生体電極及び生体電極の製造方法を提供することを課題とし、該課題は、シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極(1)上に、凝集状又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層(2)を有し、銀コーティング層(2)の膜厚が18〜80μmであることを特徴とし、好ましくは、前記銀粉が、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉の両方を含むことを特徴とする生体電極により解決される。

Description

本発明は、生体電極及びその製造方法に関し、より詳しくは、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適な生体電極及び生体電極の製造方法に関する。
医療施設や介護施設では、被験者の健康状態を把握するため、生体情報を計測することが行われている。就寝中の生体情報の計測も求められており、この場合、就寝の妨げにならないように極力装着中の違和感のない生体電極が求められる。また、心臓発作等の突然死やその他の健康障害に対するリスクを回避するために、心拍や心電図等の生体情報を常時計測する需要が高まっている。健康な人に対しても、生体情報の計測を通じて体や心の状態を把握することは、健康維持のために重要である。このような需要に対しても、長時間密着させていても不快を感じさせない生体電極が求められる。
従来、生体電極材料として、アルミニウム、金、銀、白金及び銅などの高導電性金属の薄板が使用されている。
医機学Vol.80,No.1(2010) P28-P37 特開2003−220043号公報 特開2014−108134号公報 特開平5−95924号公報 特開2003−225217号公報
しかし、これらの金属製の生体電極材料は、皮膚との密着性が悪く、皮膚からの電気信号の検知が不十分なため、皮膚にゲル、クリーム及びペーストなどを塗布する必要がある。
さらに、ゲル、クリーム及びペーストなどを塗布した上で金属製の生体電極を用いると、電気信号の検知の面では改善されるものの、金属は硬質であるため、長時間密着するには不適である。
ゲル等の粘着剤からなる生体電極には、非特許文献1があり、ゲル、クリーム及びペーストなどの塗布の必要はないものの、粘着剤にゴミやほこりが付着し易く、粘着性が徐々に失われるため繰り返し使用に課題がある。
長時間密着させていても不快を感じさせない生体電極として、導電性繊維で作られた布が挙げられる(特許文献1)。
しかし、特許文献1は、皮膚との接触の不安定性に起因するノイズが大きいという問題がある。
導電性高分子を繊維表面にコーティングすることで安定な計測を可能とする方法が挙げられる(特許文献2)。
しかし、特許文献2では、導電性高分子の製造コストが高く、耐久性にも課題を有する。
また、柔軟性を有するゴムからなる電極は、繰返し使用が可能であり、皮膚との密着性も良好である。
しかし、炭素系の粒子を配合した導電性ゴムでは人体表面に含まれる塩分と水分から成る電解液のために皮膚との接触インピーダンスが高く、測定が不安定になる(特許文献3)。
特許文献3における測定が不安定な理由としては、電極と電解液の境界で正負の電荷が分布した電気二重層が形成され、電位差(分極電圧)が発生し、これが抵抗になることが挙げられる(非特許文献1)。
これに対し、炭素系の粒子を配合した導電性ゴムに金属イオンを含む帯電防止剤を配合することで測定を安定化する方法がある(特許文献4)。
しかし、特許文献4では、生体電極は、皮膚に密着させるため、繰返し使用に際しては水や洗剤が欠かせない。帯電防止剤は水への溶解性が高いため、繰返し使用するに従い電極表面の帯電防止剤が失われ、徐々に測定が不安定化する課題を有する。
また、帯電防止剤を配合した系においても炭素系の導電性ゴムであるため、皮膚との接触インピーダンスが高いという課題がある。
そこで、本発明の課題は、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適な生体電極及び生体電極の製造方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
本発明の上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極上に、
凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層を有し、
前記銀コーティング層の膜厚が18〜80μmであることを特徴とする生体電極。
(請求項2)
シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極上に、
凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層を有し、
前記銀コーティング層が、電気伝導性及びイオン伝導性を有することを特徴とする生体電極。
(請求項3)
前記銀コーティング層が、前記銀粉の粒子間に、イオンを存在させることにより前記イオン伝導性を有することを特徴とする請求項2記載の生体電極。
(請求項4)
前記銀コーティング層の膜厚が18〜80μmであることを特徴とする請求項2又は3記載の生体電極。
(請求項5)
前記銀粉が、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉の両方を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の生体電極。
(請求項6)
前記導電性シリコーンゴム電極の前記銀コーティング層が設けられた面と反対側の面に、信号伝送部材としてフレキシブルプリント基板が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の生体電極。
(請求項7)
シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極を用意し、
次いで、前記導電性シリコーンゴム電極上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布し、
次いで、前記銀ペーストを硬化させて、膜厚が18〜80μmとなるように銀コーティング層を形成することを特徴とする生体電極の製造方法。
(請求項8)
シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極を用意し、
次いで、前記導電性シリコーンゴム電極上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布、硬化して電気伝導性を有する銀コーティング層を形成し、
次いで、前記銀コーティング層の前記銀粉の粒子間に、イオンを存在させてイオン伝導性を付与することを特徴とする生体電極の製造方法。
(請求項9)
前記イオン伝導性は、塩化物塩、硫酸塩または炭酸塩から選ばれる少なくとも1つの無機塩を溶解させた溶液に、前記銀コーティング層を浸漬することによって付与することを特徴とする請求項8記載の生体電極の製造方法。
(請求項10)
前記無機塩が、アルカリ金属の塩化物塩であることを特徴とする請求項9記載の生体電極の製造方法。
(請求項11)
前記銀コーティング層の膜厚を18〜80μmとなるように塗布、硬化することを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の生体電極。
(請求項12)
前記銀粉が、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉の両方を含むことを特徴とする請求項7〜11の何れかに記載の生体電極の製造方法。
(請求項13)
前記導電性シリコーンゴム電極をフレキシブルプリント基板上に直接成形することにより、前記導電性シリコーンゴム電極の前記銀コーティング層が設けられる面と反対側の面に、信号伝送部材として前記フレキシブルプリント基板を設けることを特徴とする請求項7〜12の何れかに記載の生体電極の製造方法。
本発明によれば、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適な生体電極及び生体電極の製造方法を提供することができる。
本発明の生体電極の一例を概念的に説明する断面図 本発明の生体電極の使用例を概念的に説明する図 信号伝送部材の例を概念的に説明する図 生体電極に絶縁層を設けた例を概念的に説明する図 生体電極を用いて測定した成人男性の心電図波形を表す図 生体電極を用いて測定した成人男性の心電図波形を表す図 試験2において用いたコンベアベルトの概念図 曲げ試験における表面抵抗と曲げ回数との関係を表すグラフ
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
1.第1の実施形態
<生体電極>
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る生体電極は、シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極1上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層2を有し、前記銀コーティング層の膜厚が18〜80μmであることを特徴とする。
かかる構成を備える生体電極は、生体と接触する面に銀コーティング層2を備えるため銀による導電を実現でき、ゴムからなる柔軟性電極であるため、生体への密着性が良好であり、長時間密着させていても不快感を与えない。
そして、銀コーティング層2が銀粉と共にバインダーとしてシリコーンゴムを含むことにより、導電性シリコーンゴム電極1に対して高い密着性を発揮し、剥離が防止され、生体との接触インピーダンスを好適に低下させることができる。そのため、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適であるという効果が得られる。
また、このとき、ゲル等を使用する必要がないので、ドライ条件での測定においても安定に測定でき、使用方法も簡易である。
さらに、生体電極の大部分を比較的安価な導電性炭素粒子を含む導電性シリコーンゴム電極1により構成でき、銀の使用は銀コーティング層2のみでよい。そのため、銀の使用量を少なくすることができ、製造コストも低く抑えられる。
本発明の生体電極は、例えば、生体からの電気信号を感知するか、あるいは電気刺激を生体に伝えるか、または双方を行うために好適に用いることができる。
例えば、図2に示すように、導電性シリコーンゴム電極1を配線等の信号伝送部材4を介して測定器に接続し、銀コーティング層2の表面を生体3と接触させて、生体3からの電気信号を測定器において測定することができる。
本発明の生体電極を、電気信号として心電図を測定するために用いることは特に好ましいことである。本発明の生体電極は、例えば、医療用計測器、ウェアラブル計測器、健康モニタリング機器等に好適に用いることができる。
以下に、本発明の生体電極について、更に詳しく説明する。
導電性シリコーンゴム電極1は、ゴムに導電性炭素粒子を配合してなる。導電性シリコーンゴム電極1は生体電極の本体を成すものであり、導電性シリコーンゴム電極1の形状により生体電極の全体としての形状が付与されている。
導電性シリコーンゴム電極1に配合されるゴムは、導電性シリコーンゴム電極1と銀コーティング層2との間に高い密着性を付与する観点で、シリコーンゴムを選択する。
シリコーンゴム以外のゴム、例えば、エチレン・プロピレン・ジエンの三元共重合ゴム(略称EPDM)、ニトリルゴム、ウレタンゴム等を選択した場合は、銀コーティング層2を形成する銀粉とシリコーンゴムからなる銀ペーストが硬化せず、導電性シリコーンゴム電極1と銀コーティング層2とからなる二層構成の生体電極を形成することができない(比較例1〜3)。よって、本発明の導電性シリコーンゴム電極1は、シリコーンゴムで形成されなければならない。
導電性シリコーンゴム電極1に配合される導電性炭素粒子は、上述したシリコーンゴムに導電性を付与できるものであれば格別限定されないが、例えばカーボンブラック、グラファイト等が好ましい。カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等を好ましく用いることができるが、中でも比較的導電性が高いケッチェンブラック等が特に好ましい。
導電性炭素粒子の平均粒子径は格別限定されないが、例えば0.1μm〜100μmの範囲であることが好ましく、1μm〜30μmの範囲であることが更に好ましい。平均粒子径は、電子顕微鏡写真により測定し、算術平均により算出した平均直径である。
導電性シリコーンゴム電極1における導電性炭素粒子の配合量は、導電性を付与できる範囲で適宜設定できるが、例えば10重量%〜70重量%の範囲、好ましくは、20重量%〜50重量%の範囲であることが好ましい。
銀コーティング層2は、銀粉とシリコーンゴムからなる。銀コーティング層2は導電性シリコーンゴム電極1と電気的に接続されている。
銀コーティング層2にシリコーンゴムが配合されていることにより、シリコーンゴムがバインダーとなり、銀コーティング層2が導電性シリコーンゴム電極1に対して高い密着性で保持され、剥離を防止することができる。この密着性は、銀コーティング層2と導電性シリコーンゴム電極1との間の電気的な接続を安定化することにも寄与する。また、上記の結果、生体との接触インピーダンスを好適に低下させることができる。
シリコーンゴムとしては、主鎖としてシロキサン結合(−Si−O−)を有し、側鎖としてメチル基、フェニル基、ビニル基等の基や水素を有する有機ケイ素ポリマーを好ましく用いることができる。
銀粉としては、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうち少なくとも一種を用いる。凝集状の銀粉及びフレーク状の銀粉を混合して用いてもよいし、どちらか一種のみを用いてもよい。本発明では、凝集状の銀粉及びフレーク状の銀粉を混合して用いることが好ましい。
また、本発明において、凝集状の銀粉又はフレーク状以外の粒状銀粉を本発明の銀粉に配合することもできる。
フレーク状の銀粉とは、形状が鱗片状のものを指し、SigmaAldrich社製「327077」やDOWA社製「FA−D−3」等を例示することができる。
凝集状の銀粉とは、複数の粒子状の1次粒子が3次元上に凝集したものを指し、DOWA社製「G−35」等を例示することができる。
銀粉の平均粒子径は格別限定されないが、例えば凝集状の場合は、4μm〜8μmの範囲、フレーク状の場合は、5μm〜15μmの範囲のものが好ましい。
平均粒子径は、電子顕微鏡写真により測定し、算術平均により算出した平均直径である。
銀コーティング層2における銀粉の総配合量は、導電性を付与できる範囲で適宜設定できるが、例えば、シリコーンゴム100重量部に対して、50重量部〜500重量部の範囲であることが好ましく、100重量部〜300重量部の範囲であることが特に好ましい。
銀コーティング層2の膜厚は、18μm〜80μmの範囲となるように形成する。特に、30μm〜60μmの範囲であることが好ましい。これにより、銀コーティング層2の導電性シリコーンゴム電極1に対する密着性を更に高めることができ、銀コーティング層2の剥離を更に防止できるとともに、接触インピーダンスを低くすることができる。
本発明の生体電極は、導電性シリコーンゴム電極1を配線等の信号伝送部材4を介して測定器に接続して用いることができる。かかる信号伝送部材4の構成例について、図3を参照して更に詳しく説明する。
まず、図3(a)の例において、信号伝送部材4は被覆線5によって構成されている。被覆線5は、金属からなる心線51と、該心線51を被覆する樹脂からなる被覆材52とにより構成されている。被覆線5は、被覆材52から露出した心線51を導電性シリコーンゴム電極1の上面(銀コーティング層2と反対側の面)に接触させるように設けられている。53は心線51を導電性シリコーンゴム電極1の上面に固定する接着テープである。
次に、図3(b)の例において、信号伝送部材4はFPC(フレキシブルプリント基板)6によって構成されている。FPC6は、樹脂からなるベースフィルム62と、該ベースフィルム62上に接着された金属からなる導体箔(電極部ともいう)61とにより構成されている。FPC6は、導体箔61が設けられた面を導電性シリコーンゴム電極1の上面に接触させるように設けられている。導体箔61の表面、即ち導電性シリコーンゴム電極1に対する接触面は、好ましくは銅あるいは銅上にメッキされた金等により構成することができる。
導電性シリコーンゴム電極1の上面は、生体における装着部に直接接触させるものではないが、図3(a)に示したように信号伝送部材4である被覆線5が上面から突出していると、ゴムからなる該導電性シリコーンゴム電極1の変形により、装着部に直接接触させる銀コーティング層2に不均一な負荷が加わり、装着部に凹凸感を感じる場合がある。これに対して、図3(b)に示したように信号伝送部材4をFPC6により構成する場合は、FPC6が導電性シリコーンゴム電極1の上面と面一になり、突出し難いため、長時間装着していても装着部に凹凸感を感じにくく、不快感を低減できる。また、信号伝送部材4をFPC6によって構成する場合は、軽量化及び小型化も実現できる。
生体電極において、導電性シリコーンゴム電極1の上面は、生体と接触させるものではないため、図4に示すように該上面に絶縁層7を設けることも好ましいことである。絶縁層7は、絶縁性ゴムにより構成されることが好ましい。
また、絶縁層7を設ける場合、図示するように信号伝送部材4をFPC6により構成することが好ましい。FPC6は、導電性シリコーンゴム電極1の上面と面一になり、突出し難いため、絶縁層7を安定に保持でき、また導電性シリコーンゴム電極1が湾曲することも防止できる。
<生体電極の製造方法>
次に、本発明の第1の実施形態に係る生体電極の製造方法について説明する。
本発明の第1の実施形態に係る生体電極の製造方法は、先ず、シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極を用意し、次いで、前記導電性シリコーンゴム電極上に、銀粉とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布し、次いで、前記銀ペーストを硬化させて、膜厚が18〜80μmとなるように銀コーティング層を形成することを特徴とする。これにより、上述した本発明の生体電極を好適に製造することができる。
導電性シリコーンゴム電極を構成する導電性シリコーンゴムは、例えば、未架橋のゴムに導電性炭素粒子を配合して混練して生地を得た後、射出成形や圧縮成形等により成形し、架橋して得ることができる。特に好ましい態様において、導電性シリコーンゴムは、生地をプレス架橋により一次架橋し、更に二次架橋を施すことにより得られる。生地には、架橋剤、架橋促進剤やその他一般に知られるゴム充填剤を適宜配合できる。また、導電性シリコーンゴムとして、市販品を用いてもよい。導電性シリコーンゴムは、所定の電極形状に成形して用いることができる。
導電性シリコーンゴム電極上に塗布する銀ペーストは、銀粉とシリコーンゴムを混合して調製することができる。かかる銀ペーストとして、以下に説明するものを特に好ましく用いることができる。
シリコーンゴムとしては、主鎖としてシロキサン結合(−Si−O−)を有し、側鎖としてメチル基、フェニル基、ビニル基等の基や水素を有する有機ケイ素ポリマーを好ましく用いることができることは上述した。シリコーンゴムは、硬化方法の違いによって、付加反応型と縮合反応型に大別することができる。付加反応型のシリコーンゴムは、付加反応によって硬化するシリコーンゴムのことであり、例えば側鎖として水素やビニル基を有するシリコーンゴムが挙げられる。一方、縮合反応型のシリコーンゴムとは、縮合反応によって硬化するシリコーンゴムのことであり、例えば−OH基を末端に有するシリコーンゴムが挙げられる。これらのうち、付加反応型のシリコーンゴムが特に好ましく、これにより銀コーティング層の密着性をより好適に保持できる。付加反応型のシリコーンゴムは、硬化剤を配合して用いる2液型のシリコーンゴムとして市販されており、例えば信越化学工業社製「KE1031」、「KE106」等を挙げることができる。2液型のシリコーンゴムを用いて銀ペーストを調製する際には、硬化剤を配合する前に銀粉を混合し、塗布の直前に硬化剤を配合し、混合して銀ペーストを得ることが好ましい。
銀ペーストにおける銀粉の配合量は、当該銀ペーストから形成される銀コーティング層2に導電性を付与できる範囲で適宜設定でき、銀コーティング層2における銀粉の総配合量が上述した範囲となるように設定することが好ましい。
導電性シリコーンゴム電極1表面への銀ペーストの塗布方法としては、浸漬、スプレー、ロールコータ、フローコータ、インクジェット、スクリーン印刷等の塗布方法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
導電性シリコーンゴム電極1に対する銀ペーストの塗布厚み(硬化前の厚み)は格別限定されないが、25μm〜200μmの範囲であることが好ましく、35μm〜100μmの範囲であることが更に好ましい。これにより、銀コーティング層2の導電性シリコーンゴム電極1に対する密着性を更に高めることができ、銀コーティング層2の剥離を更に防止できるとともに、接触インピーダンスを低くすることができる。
銀ペーストを硬化させる際には加熱を行うことが好ましい。加熱温度及び加熱時間は、シリコーンゴムを硬化できるように適宜設定することができるが、例えば、加熱温度は50℃〜200℃の範囲が好ましく、加熱時間は10分〜10時間の範囲が好ましい。
図3(b)を参照して説明したように、導電性シリコーンゴム電極1に接続する信号伝送部材をFPC6によって構成することは好ましいことである。FPC6を導電性シリコーンゴム電極1に固定する方法として、FPC6上に導電性シリコーンゴム電極1を直接成形する方法を好ましく例示することができる。その際、FPC6の導電性シリコーンゴム電極1と接触させる面において、導体箔61が設けられていないベースフィルム62上には、導電性シリコーンゴム電極1に対する接着性を増すために、予めプライマー等の接着剤をコーティングすることも好ましいことである。ベースフィルム62上に接着剤をコーティングする方法としては、スクリーン印刷等が挙げられるが、これに限定されない。
また、図4を参照して説明したように、導電性シリコーンゴム電極1の上面に絶縁層7を設けることも好ましいことである。導電性シリコーンゴム電極1の上面に絶縁層7を積層する方法は格別限定されない。好ましい方法として、先ず絶縁層7を成形し、次いで該絶縁層7上に信号伝送部材4を載置し、次いで絶縁層7及び該絶縁層7上に載置された信号伝送部材4の上に導電性シリコーンゴム電極1を成形する方法を例示できる。
・第2の実施形態
<生体電極>
第2の実施形態に係る生体電極は、シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極1上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層2を有し、前記銀コーティング層2が、電気伝導性及びイオン伝導性を有することを特徴とする。
第2の実施形態は、次の点で第1の実施形態と共通の技術的特徴を備える。
本発明の生体電極は、生体と接触する面に銀コーティング層2を備えるため銀による導電を実現でき、ゴムからなる柔軟性電極であるため、生体への密着性が良好であり、長時間密着させていても不快感を与えない。
そして、銀コーティング層2が銀粉と共にバインダーとしてシリコーンゴムを含むことにより、導電性シリコーンゴム電極1に対して高い密着性を発揮し、剥離が防止され、生体との接触インピーダンスを好適に低下させることができる。そのため、生体情報を安定に計測でき、繰り返し使用に好適であるという効果が得られる。
また、このとき、ゲル等を使用する必要がないので、ドライ条件での測定においても安定に測定でき、使用方法も簡易である。
第2の実施形態において、第1の実施形態に示す生体電極と同一符号の部位は同一構成の部位を示しているため、それらの説明は基本的に第1の実施形態の説明を援用し、ここでは省略する。ただし、銀コーティング層2の膜厚に関してはこの限りではない。第2の実施形態において、銀コーティング層2の膜厚は、18μm〜80μmの範囲であることが好ましいが、これに限定されない。
第2の実施形態においては、銀コーティング層2が、電気伝導性及びイオン伝導性を有する。
銀コーティング層2の電気伝導性は、銀コーティング層2が銀粉を含有することによって付与される。
銀コーティング層2のイオン伝導性は、銀粉の粒子間に、イオンを存在させることによって付与することができる。
イオンを存在させる手法としては、格別限定されないが、無機塩を溶解させた溶液に銀コーティング層2を浸漬する手法を例示することができる。
無機塩としては、例えば、塩化物塩、硫酸塩、炭酸塩等を好ましく例示することができ、これらを単独で、または複数混合して用いることができる。
塩化物塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
上記無機塩の中でも、特に、溶媒への溶解性やイオン移動度などの観点から、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム等のアルカリ金属の塩化物塩が好ましい。
溶媒は、無機塩を溶解させるものであれば格別限定されない。例えば、水、アセトン等のケトン類、エタノール等のアルコール類などを、単独で、または二種以上混合した混合溶媒を用いることができる。中でも、水、エタノール、水とエタノールの混合物を好ましく用いることができる。
無機塩を溶解させた溶液の濃度は格別限定されず、銀コーティング層2にイオン伝導性を付与することができる濃度に適宜設定することができる。
例えば、塩化ナトリウムを水に溶解させた塩化ナトリウム水溶液を用いる場合には、水溶液中で塩化物イオンとナトリウムイオンとに解離した状態のイオンが、浸漬によって銀コーティング層2中に取り込まれ、銀粉の粒子間に分散される。
銀コーティング層2がイオン伝導性を有する本発明の生体電極は、生体電極に屈曲などの外力が加わった場合でも、安定的に導電性を発揮することができる。屈曲などの外力としては、例えば、洗濯などの行為が考えられる。
通常、洗濯などの行為によって生体電極に外力が加わった場合、銀粉による電気伝導性のみ有する生体電極では、外力によって銀粉の粒子間に空間が形成されやすいため、導電性が低下しやすい。
しかし、銀コーティング層2が電気伝導性に加えてイオン伝導性を有する場合、導電性の低下を防止することができる。つまり、銀コーティング層2がイオン伝導性を有する生体電極は、洗濯などの行為に伴う外力が生体電極に加わった場合においても、銀粒子間の空間にイオンが存在することにより、導電性を維持することができるため、安定的に導電性を発揮することができる。この結果、使用に際して、測定信号にノイズが混入するために目的の信号が測定できなくなるといった問題を回避することができる。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、導電性シリコーンゴム電極1を配線等の信号伝送部材4を介して測定器に接続して用いることができる。また、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、絶縁層7を設けることもできる。これらの構成例については、第1の実施形態の同一符号と同一構成であることを示しているため、それらの説明は基本的に第1の実施形態の説明を援用し、ここでは省略する。
<生体電極の製造方法>
次に、本発明の第2の実施形態に係る生体電極の製造方法について説明する。
本発明の第2の実施形態に係る生体電極の製造方法は、先ず、シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極1を用意し、次いで、前記導電性シリコーンゴム電極1上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布、硬化して電気伝導性を有する銀コーティング層2を形成し、次いで、前記銀コーティング層2の前記銀粉の粒子間に、イオンを存在させてイオン伝導性を付与することを特徴とする。これにより、上述した本発明の生体電極を好適に製造することができる。
第2の実施形態において、第1の実施形態に示す生体電極と同一符号の部位は同一構成の部位を示しているため、それらの製造方法に関する説明は基本的に第1の実施形態の説明を援用し、ここでは省略する。ただし、銀コーティング層2の形成方法に関してこの限りではない。第2の実施形態において、銀コーティング層2を膜厚18μm〜80μmの範囲になるように塗布することは好ましいことであるが、これに限定されない。
第2の実施形態に係る生体電極の製造方法においては、銀粉による電気伝導性を有する銀コーティング層2を形成した後、次いで、該銀コーティング層2の銀粉の粒子間に、イオンを存在させてイオン伝導性を付与する。
該イオン伝導性は、銀コーティング層2の銀粉の粒子間に、イオンを存在させることによって付与することができる。イオンを存在させる手法は、限定されるものではないが、上述した無機塩を溶媒に溶解させた溶液に、銀コーティング層2を浸漬する手法を好ましく用いることができる。溶液の濃度は、格別限定されるものではない。また、浸漬時間も格別限定されず、例えば、溶液濃度に応じて10分〜5時間とすることができる。
本発明者の実験によると、銀コーティング層2を形成する銀ペーストに、直接無機塩(例えば塩化ナトリウム)を添加しても、イオン伝導性を付与する効果を好適に得られないことがわかっている。無機塩が溶解しないために均一なイオン伝導性が得られず、銀ペーストの粘度が増大して銀ペーストを塗布することが困難になるからである。また、本発明者のさらなる実験によると、無機塩を溶解させた溶液を銀ペーストに添加しても、イオン伝導性を付与する効果を好適に得られないこともわかっている。水分の分離や硬化阻害を引き起こし、理想的な導電性が得られないからである。よって、本発明において、イオン伝導性を付与する手法としては、銀コーティング層2の表面を、無機塩を溶解させた溶液に浸漬することが好ましい。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、導電性シリコーンゴム電極1に接続する信号伝送部材をFPC6によって構成することができる。また、第1の実施形態と同様に、導電性シリコーンゴム電極1の上面に絶縁層7を設けることもできる。これらの形成方法は、第1の実施形態における説明を援用することができ、ここでは省略する。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
第1.試験1(第1の実施形態の例証)
(実施例1)
1.生体電極1の作製
(1)導電性シリコーンゴム電極の作製
下記配合成分をニーダーで10分間混練した後、さらに3分間ロールで混練した生地(カーボンブラック含有量6体積%)を、180℃で4分間プレス架橋(一次架橋)し、次いで230℃で5時間二次架橋し、導電性シリコーンゴムからなる厚さ0.5mmのシートを得た。
<電極本体:配合成分>
・導電性シリコーンゴム(信越化学工業社製「KE−3801M−U」;カーボンブラック含有)
100重量部
・架橋剤(信越化学工業社製「C−8A」;2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン含有量80重量%)
1.0重量部
(2)銀ペーストの調製
シリコーンゴム(信越化学工業社製「KE−1031」)100重量部に、下記銀粉A−1を100重量部と、下記銀粉B−1を100重量部とを混合して撹拌し、銀ペーストを調製した。
・銀粉A−1(SigmaAldrich社製「327093」、粒子状、平均粒径5〜8μm)
・銀粉B−1(SigmaAldrich社製「327077」、フレーク状、平均粒径10μm)
(3)銀コーティング層の形成及び生体電極の作製
シート状の導電性シリコーンゴム電極の片側表面に、調製した銀ペーストを厚さ50μmで均一に塗布し、120℃に設定したオーブンに2時間投入して銀ペーストを硬化させ、導電性シリコーンゴム電極上に銀コーティング層を形成した。
上記のようにして、銀コーティング層を形成したシート状の導電性シリコーンゴム電極からなる生体電極1を得た。
2.生体電極2
生体電極1において、銀粉A−1を下記銀粉C−1に、銀粉B−1を下記銀粉B−2に代えた以外は、生体電極1と同様にして生体電極2を作製した。
・銀粉C−1(DOWA社製「G−35」、凝集状、平均粒径5.9μm)
・銀粉B−2(DOWA社製「FA−D−3」、フレーク状、平均粒径6.9μm)
3.生体電極3の作製
生体電極1において、「(2)銀コーティング層の形成」を省略した以外は、生体電極1と同様にして生体電極3を作製した。
4.生体電極4の作製
生体電極2において、「(1)導電性シリコーンゴム電極の作製」を省略し、フッ素樹脂フィルム上に、銀ペーストを厚さ50μmで均一に塗布したこと以外は、生体電極2と同様にして生体電極4を作製した。
5.生体電極5の作製
生体電極1において、銀粉を下記銀粉A−2のみ200重量部に代えたこと以外は、生体電極1と同様にして生体電極5を作製した。
・銀粉A−2(高純度化学社製「AGE08PB」、粒子状、平均粒径1μm)
[物性評価]
上記のようにして作製された各生体電極を、100mm×100mmのサイズに打ち抜いて、表面抵抗測定用の生体電極を作製し、その表面抵抗を、四端子法(三菱化学アナリテック社製「ロレスター」)にて測定した。
また、生体電極の断面の顕微鏡像から、銀コーティング層の膜厚を測定した。
各測定結果は、表1に示す。
[ノイズ評価]
生体電極1及び生体電極5を、φ19mm、厚さ0.5mmに打ち抜いて、ノイズ評価用の生体電極1及び5を作製し、これらを、人体及び心電図測定機に接続する回路を形成した。その後、成人男性の心電図を測定して、心電図計に示される波形を記録した。結果をそれぞれ図5(A)、(B)に示す。
また、参考として、人体上に導電性ペーストを塗布し、市販品の銀からなる金属生体電極を用いて、生体電極1及び生体電極5と同様にして心電図計に示される波形を記録した。結果を図5(A)、(B)に示す。
図5(A)において、上方の心電図波形aは、生体電極5を用いて測定した心電図波形であり、下方の心電図波形bは、市販品(銀からなる金属生体電極)を用いて測定した心電図波形である。
また、図5(B)において、上方の心電図波形cは、生体電極1を用いて測定した心電図波形であり、下方の心電図波形dは、市販品(銀からなる金属生体電極)を用いて測定した心電図波形である。
図5(A)の波形aに示すように、生体電極5は、表面抵抗が1Ωを超えるため、測定した心電図波形にノイズが非常に多い。
これに対し、図5(B)の波形cに示すように、生体電極1は、表面抵抗が1Ω以下であるため、ノイズが非常に少ない。この結果から、参考として用いた市販品(銀からなる金属生体電極)に比べても、遜色のない安定した心電図波形が測定されていることがわかる。
生体電極2及び生体電極3についても、生体電極1及び生体電極5と同様に心電図波形の記録によるノイズ評価を行った。その結果の心電図波形は省略するが、生体電極2は生体電極1と同様、ノイズが非常に少なく、生体電極3は生体電極5と同様、ノイズが非常に多かった。
以上の結果より、本発明の生体電極は、表面抵抗が1Ω以下であれば、生体電極として十分な性能を満たすと評価する。即ち、接触インピーダンスが低いことが立証されている。
[性能評価]
上述したように、本発明者の実験によって、生体電極としては、表面抵抗が1Ωを超えると、心電図測定に用いた際にノイズが多くなることが確認されているため、本実験では、各生体電極を次のような評価基準で評価し、その結果を表1に示す。
<評価基準>
○:表面抵抗が1Ω以下である
×:表面抵抗が1Ωを超える
Figure 2018008688
<評価>
表1より、生体電極を導電性シリコーンゴム電極のみで構成した場合(生体電極3)、表面抵抗が6〜8Ωと高いため、電極として性能が不十分である。
また、銀コーティング層のみで構成した場合(生体電極4)、導電性が発現せず表面抵抗が測定不可であったため、電極として機能しない。
さらに、導電性シリコーンゴム電極と、その片側表面に設けられた銀コーティング層とからなる生体電極は、銀コーティング層に配合する銀粉として、凝集状(C−1)又はフレーク状(B−1、B−2)を少なくとも用いたものは、表面抵抗が0.06Ω、0.01Ωであった(生体電極1、生体電極2)。
これに対し、銀粉として、粒子状のみを用いた場合(生体電極5)は、表面抵抗が6〜8Ωと高く、電極としての性能が不十分である。
従って、本発明の生体電極としては、導電性シリコーンゴム電極と、銀コーティング層とからなり、銀コーティング層の銀粉として、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉を少なくとも含むものでなければならないことがわかる。
(実施例2)
<銀ペーストの銀粉比率を変えた場合の評価>
生体電極2において、銀粉C−1及び銀粉B−2の配合量を、表2に示す生体電極6〜15に示すように代えたこと以外は、生体電極2と同様にして生体電極を作製し、生体電極2と同様に評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2018008688
<評価>
表2より、凝集状(C−1)の銀粉又はフレーク状(B−2)の銀粉を含有する場合は、銀粉が一種でもよいことがわかる。
(実施例3)
<銀コーティング層の膜厚を変えた場合の評価>
生体電極2において、銀コーティング層の膜厚が、表3に示すものになるように、銀ペーストをそれぞれ異なる厚さで均一に塗布して、生体電極16〜25を作製したこと以外は、生体電極2と同様に生体電極を作製し、生体電極2と同様に評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2018008688
<評価>
表3より、銀コーティング層の膜厚が、18μm以下では表面抵抗が大きく、電極として性能が不十分である。このような電極を心電図測定等に使用すると、ノイズが多く測定が不安定となる。
また、銀コーティング層の膜厚が、120μm以上になると表面抵抗が測定不可であった。よって、膜厚が厚すぎても電極として機能しないため不適である。
(比較例1)
生体電極1において、導電性シリコーンゴム電極における<電極本体:配合成分>を下記組成に代え、架橋条件を以下のように代えたこと以外は、生体電極1と同様にして生体電極を作製することを試みた。
<電極本体:配合成分>
・EPDM(三井化学社製「EPT3070」) 100重量部
・ケッチェンブラック(ライオン社製「EC600JD」) 30重量部
・ステアリン酸 1重量部
・可塑剤(出光興産社製「ダイアナプロセスオイルPW−380」)
120重量部
・酸化亜鉛 5重量部
・老化防止剤(大内新興化学社製「ノクラックWhite」) 2重量部
・イオウ 2重量部
・架橋促進剤(大内新興化学社製「ノクセラーCZ」) 2重量部
<架橋条件>
一次架橋:180℃で10分間プレス架橋
二次架橋:150℃で15時間
<評価>
導電性EPDMゴムからなる電極本体上に塗布した銀ペーストが硬化せず、銀コーティング層が形成できなかった。
(比較例2)
生体電極1において、導電性シリコーンゴム電極における<電極本体:配合成分>を下記組成に代え、架橋条件を以下のように代えたこと以外は、生体電極1と同様にして生体電極を作製することを試みた。
<電極本体:配合成分>
・中高ニトリルNBR(日本合成ゴム社製「N−237」)100重量部
・アセチレンブラック 40重量部
・SRFカーボン 5重量部
・グラファイトAO 35重量部
・亜鉛華 5重量部
・ステアリン酸 1.5重量部
・老化防止剤(RD) 2重量部
・ジオクチルセバケート 7重量部
・イオウ 0.8重量部
・加硫促進剤(TT) 2.5重量部
・加硫促進剤(CZ) 3重量部
<架橋条件>
155℃で20分間プレス架橋
<評価>
導電性NBRゴムからなる電極本体上に塗布した銀ペーストが硬化せず、銀コーティング層が形成できなかった。
(比較例3)
生体電極1において、導電性シリコーンゴム電極における<電極本体:配合成分>を下記組成に代え、架橋条件を以下のように代えたこと以外は、生体電極1と同様にして生体電極を作製することを試みた。
<電極本体:配合成分>
・ミラブルウレタンゴム(デュポン社製「アジプレンCM」);ポリエーテル型ポリウレタン) 100重量部
・ケッチェンブラックEC(ライオン社製;表面積800m2/g)
8重量部
・ファーネスブラック(三菱化成社製「ダイヤブラックH」;表面積85m2/g)
15重量部
・有機過酸化物(日本油脂社製「パークミルD40」) 2重量部
・ステアリン酸(花王社製「ルナックS30」) 0.25重量部
<架橋条件>
一次架橋:160〜180℃で7〜10分間プレス架橋
二次架橋:100〜120℃で15〜24時間
<評価>
導電性ウレタンゴムからなる電極本体上に塗布した銀ペーストが硬化せず、銀コーティング層が形成できなかった。
第2.試験2(第2の実施形態の例証)
1.生体電極26の作製
(1)導電性シリコーンゴム電極の作製
下記配合成分をニーダーで10分間混練した後、さらに3分間ロールで混練した生地(カーボンブラック含有量6体積%)を、180℃で4分間プレス架橋(一次架橋)し、次いで230℃で5時間二次架橋し、導電性シリコーンゴムからなるシートを得た。
<電極本体:配合成分>
・導電性シリコーンゴム(信越化学工業社製「KE−3801M−U」;カーボンブラック含有)
100重量部
・架橋剤(信越化学工業社製「C−8A」;2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン含有量80重量%)
1.0重量部
(2)銀ペーストの調製
シリコーンゴム(信越化学工業社製「KE−106」)100重量部に、下記銀粉B−2を150重量部と、下記銀粉C−1を150重量部とを遠心攪拌し、銀ペーストを調製した。
・銀粉B−2(DOWA社製「FA−D−3」、フレーク状、平均粒径6.9μm)
・銀粉C−1(DOWA社製「G−35」、凝集状、平均粒径5.9μm)
(3)銀コーティング層の形成
シート状の導電性シリコーンゴム電極の片側表面に、調製した銀ペーストをスクリーン印刷によって塗布し、150℃で30分かけて硬化させ、導電性シリコーンゴム電極上に銀コーティング層を形成した電極シートを得た。
(4)塩化処理及び生体電極の作製
銀コーティング層が硬化した後、電極シートを、濃度1重量%の塩化ナトリウム水溶液に1時間浸漬させ、取り出して乾燥させた。このようにして生体電極26を得た。
2.生体電極27の作製
生体電極26において、「(4)塩化処理」を省略した以外は、生体電極26と同様にして生体電極27を作製した。
[物性評価]
上記のようにして作製した生体電極26、27を、100mm×100mmのサイズに打ち抜いて、その表面抵抗を四端子法(三菱化学アナリテック社製「ロレスター」、PSP端子使用)にて測定した。結果は、表4に示す。
[ノイズ評価]
生体電極26及び生体電極27を、φ19mm、厚さ0.5mmに打ち抜いて、ノイズ評価用の生体電極26及び27を作製し、これらを、人体及び心電図測定機に接続する回路を形成した。その後、成人男性の心電図を測定して、心電図計に示される波形を記録した。結果をそれぞれ図6に示す。
また、参考として、市販品のウェット電極であるゲル電極を用いて、生体電極26及び生体電極27と同様にして心電図計に示される波形を記録した。結果を図6に示す。
図6において、上方の心電図波形aは、生体電極27を用いて測定した心電図波形であり、中間の心電図波形bは、生体電極26を用いて測定した心電図波形であり、下方の心電図波形cは、市販品(ゲル電極)を用いて測定した心電図波形である。
図6の波形a〜cに示すように、生体電極26及び生体電極27は、ノイズが非常に少なく、参考として用いた市販品(ゲル電極)と同等の心電図波形が得られていることがわかる。
よって、本発明の生体電極は、塩化処理をしたものと、塩化処理を省略したものとで、心電図波形の測定上格別差異がなく、双方共に生体電極として十分な性能を満すことがわかる。
[耐ひずみ性評価]
上記のようにして作製した生体電極26、27を、20mm×60mmのサイズに打ち抜いた。図7に示されるコンベアベルト上に、各生体電極の導電性シリコーンゴム電極の面を貼り付け、回転させることにより、繰り返し変形(外力)を加える曲げ試験を行った。規定回数ごとに表面抵抗を測定し、耐ひずみ性を評価した。また、試験前後での表面抵抗値に基づき、表面抵抗変化率を求めた。結果は、表4及び図8に示す。
Figure 2018008688
<評価>
表4に示される物性評価の結果によると、塩化処理を施した生体電極26は、塩化処理を省略した生体電極27よりも、表面抵抗が低くなることがわかる。
また、図8のグラフより、塩化処理を施した生体電極26は、曲げ試験に供しても表面抵抗が1Ωを超えないことが示された。表4に示される通り、1万回の曲げ試験後であっても、その表面抵抗は0.581Ωである。実施例1でも評価されたとおり、生体電極は表面抵抗が1Ω以下であるとノイズが非常に少ない。生体電極26は、1万回の曲げ試験後においても、ノイズが少ない生体電極として使用できると言える。
生体電極27の表面抵抗変化率が22倍であるところ、生体電極26の表面抵抗変化率は7.5倍であるため、塩化処理によって耐ひずみ性が向上することが示されている。
1:導電性シリコーンゴム電極
2:銀コーティング層
3:生体
4:信号伝送部材
5:被覆線
6:FPC
7:絶縁層

Claims (13)

  1. シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極上に、
    凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層を有し、
    前記銀コーティング層の膜厚が18〜80μmであることを特徴とする生体電極。
  2. シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極上に、
    凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムからなる銀コーティング層を有し、
    前記銀コーティング層が、電気伝導性及びイオン伝導性を有することを特徴とする生体電極。
  3. 前記銀コーティング層が、前記銀粉の粒子間に、イオンを存在させることにより前記イオン伝導性を有することを特徴とする請求項2記載の生体電極。
  4. 前記銀コーティング層の膜厚が18〜80μmであることを特徴とする請求項2又は3記載の生体電極。
  5. 前記銀粉が、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉の両方を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の生体電極。
  6. 前記導電性シリコーンゴム電極の前記銀コーティング層が設けられた面と反対側の面に、信号伝送部材としてフレキシブルプリント基板が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の生体電極。
  7. シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極を用意し、
    次いで、前記導電性シリコーンゴム電極上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布し、
    次いで、前記銀ペーストを硬化させて、膜厚が18〜80μmとなるように銀コーティング層を形成することを特徴とする生体電極の製造方法。
  8. シリコーンゴムに導電性炭素粒子を配合してなる導電性シリコーンゴム電極を用意し、
    次いで、前記導電性シリコーンゴム電極上に、凝集状の銀粉又はフレーク状の銀粉のうちの少なくとも一種とシリコーンゴムを含有する銀ペーストを塗布、硬化して電気伝導性を有する銀コーティング層を形成し、
    次いで、前記銀コーティング層の前記銀粉の粒子間に、イオンを存在させてイオン伝導性を付与することを特徴とする生体電極の製造方法。
  9. 前記イオン伝導性は、塩化物塩、硫酸塩または炭酸塩から選ばれる少なくとも1つの無機塩を溶解させた溶液に、前記銀コーティング層を浸漬することによって付与することを特徴とする請求項8記載の生体電極の製造方法。
  10. 前記無機塩が、アルカリ金属の塩化物塩であることを特徴とする請求項9記載の生体電極の製造方法。
  11. 前記銀コーティング層の膜厚を18〜80μmとなるように塗布、硬化することを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の生体電極。
  12. 前記銀粉が、凝集状の銀粉とフレーク状の銀粉の両方を含むことを特徴とする請求項7〜11の何れかに記載の生体電極の製造方法。
  13. 前記導電性シリコーンゴム電極をフレキシブルプリント基板上に直接成形することにより、前記導電性シリコーンゴム電極の前記銀コーティング層が設けられる面と反対側の面に、信号伝送部材として前記フレキシブルプリント基板を設けることを特徴とする請求項7〜12の何れかに記載の生体電極の製造方法。
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