JPWO2018008070A1 - 検査装置及び方法 - Google Patents

検査装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018008070A1
JPWO2018008070A1 JP2018525846A JP2018525846A JPWO2018008070A1 JP WO2018008070 A1 JPWO2018008070 A1 JP WO2018008070A1 JP 2018525846 A JP2018525846 A JP 2018525846A JP 2018525846 A JP2018525846 A JP 2018525846A JP WO2018008070 A1 JPWO2018008070 A1 JP WO2018008070A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
unit
bias voltage
detection unit
terahertz wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018525846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6761471B2 (ja
Inventor
田中 博之
博之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Publication of JPWO2018008070A1 publication Critical patent/JPWO2018008070A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6761471B2 publication Critical patent/JP6761471B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
    • G01N21/3581Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light using far infrared light; using Terahertz radiation

Abstract

検査装置(1、2)は、電磁波発生部(11a)と、電磁波検出部(16a)と、電磁波を反射可能な反射部(34、41)と、電磁波発生部から発生された電磁波が被検体(90)に照射される検査期間の一部の期間に、電磁波を、反射部により被検体を介さずに、電磁波検出部に入射させ、電磁波検出部の検出感度に基づいて、電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整手段(20)と、を備える。

Description

本発明は、電磁波を用いて被検体を検査する検査装置及び方法の技術分野に関する。
この種の装置として、例えば、非対称の順方向及び逆方向電流電圧特性を有し、負性微分抵抗を示す第1動作点で発振素子として動作し、負性抵抗領域ではない非線形特性を示す第2動作点で検出素子として動作する発振検出素子を備える装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2013−005115号公報
特許文献1に記載の発振検出素子は、温度依存性を有しており、また多少の個体差もある。このため、素子の使用環境に応じて該素子に印加されるバイアス電圧を適宜設定しなければ、検出動作の安定性を保つことが困難になる可能性がある。しかしながら、特許文献1には、バイアス電圧をどのように設定するかは開示されていない。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、安定した検出動作を実現することができる検査装置及び方法を提供することを課題とする。
本発明の検査装置は、上記課題を解決するために、電磁波発生部と、電磁波検出部と、電磁波を反射可能な反射部と、前記電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、前記電磁波を、前記反射部により前記被検体を介さずに、前記電磁波検出部に入射させ、前記電磁波検出部の検出感度に基づいて、前記電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整手段と、を備える。
本発明の検査方法は、上記課題を解決するために、電磁波発生部と、電磁波検出部と、電磁波を反射可能な反射部と、を備える検査装置における検査方法であって、前記電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、前記電磁波を、前記反射部により前記被検体を介さずに、前記電磁波検出部に入射させ、前記電磁波検出部の検出感度に基づいて、前記電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整工程を備える。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
第1実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略構成図である。 第1実施例に係るテラヘルツ波計測装置の測定動作を示す概念図である。 第1実施例に係るテラヘルツ波検出素子の電流電圧特性の一例を示す特性図である。 第1実施例に係るバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。 第1実施例に係るテラヘルツ波検出素子のバイアス電圧と検出感度との関係の一例を示す特性図である。 第2実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略構成図である。 第2実施例に係るテラヘルツ波計測装置の測定動作を示す概念図である。 第2実施例に係るバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。
本発明の検査装置及び方法に係る実施形態について説明する。
(検査装置)
実施形態に係る検査装置は、電磁波発生部と、電磁波検出部と、該電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整手段と、を備える。該調整手段は、電磁波を反射可能な反射部と、電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、電磁波を、反射部により被検体を介さずに、電磁波検出部に入射させ、電磁波検出部の検出感度に基づいて、バイアス電圧を調整する。電磁波の一例としては、テラヘルツ波が挙げられる。
当該検査装置では、検査期間の一部の期間に(即ち、検査期間中に)、電磁波検出部の検出感度に基づいてバイアス電圧が調整される。例えば検査期間中の温度変化に起因して、バイアス電圧の最適値が変化した場合であっても、当該検査装置では、電磁波検出部に最適なバイアス電圧を印加することができる。従って、当該検査装置によれば、安定した検出動作を実現することができる。
実施形態に係る検査装置の一態様では、反射部は、被検体が載置される載置部の周囲の少なくとも一部に設けられている。当該検査装置は、検査期間に、被検体及び反射部に電磁波が照射されるように、電磁波発生部及び電磁波検出部を一体として移動させる走査手段を更に備える。
或いは、実施形態に係る検査装置の他の態様では、反射部は、電磁波発生部及び被検体を結ぶ電磁波の光路上に配置されている。当該検査装置は、検査期間の一部の期間に電磁波が被検体を介さずに電磁波検出部に入射し、検査期間の他の期間に電磁波が被検体に照射されるように、反射部の反射面の電磁波に対する角度を変更する角度変更手段を更に備える。
これらの態様によれば、比較的容易にして、検査期間の一部の期間にバイアス電圧の調整を行うことができる。
実施形態に係る検査装置の他の態様では、電磁波検出部は、電流電圧特性に非線形性を有する電磁波検出素子を含む。調整手段は、検査期間の一部の期間に、電磁波検出部に印加される(即ち、電磁波検出素子に印加される)バイアス電圧の電圧値を順次変更して、電磁波検出部の検出感度が最大となる電圧値を特定し、該特定された電圧値より所定値だけ低い電圧値に、バイアス電圧を調整する。ここで、電磁波検出素子は、共鳴トンネルダイオードであってよい。この態様によれば、電磁波の一例としてのテラヘルツ波を好適に検出することができる。
(検査方法)
実施形態に係る検査方法は、電磁波発生部と、電磁波検出部と、電磁波を反射可能な反射部と、を備える検査装置における検査方法である。当該検査方法は、電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、電磁波を、反射部により被検体を介さずに、電磁波検出部に入射させ、該電磁波検出部の検出感度に基づいて、電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整工程を備える。
当該検査方法によれば、上述した実施形態に係る検査装置と同様に、安定した検出動作を実現することができる。尚、当該検査方法においても、上述した実施形態に係る検査装置の各種態様と同様の各種態様を採ることができる。
本発明の検査装置に係る実施例について図面を参照して説明する。以下の実施例では、本発明に係る検査装置の一例として、テラヘルツ波計測装置を挙げる。また、本発明に係る電磁波の一例として、テラヘルツ波を挙げる。
<第1実施例>
テラヘルツ波計測装置の第1実施例について、図1乃至図5を参照して説明する。
(装置構成)
テラヘルツ波計測装置1の構成について図1及び図2を参照して説明する。図1は、第1実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略構成図である。図2は、第1実施例に係るテラヘルツ波計測装置の測定動作を示す概念図である。
図1において、テラヘルツ波計測装置1は、撮像ヘッド部10、信号処理・制御部20、バイアス電圧生成部21、信号増幅器22及びスキャン機構23を備えて構成されている。テラヘルツ波計測装置1は、所謂フラットベッド型の装置である(図2(a)参照)。テラヘルツ波計測装置1は、測定対象物90を載置するための、例えばフッ素樹脂等により構成された試料台32と、測定対象90を覆うスキャナカバー33とを有している。
撮像ヘッド部10は、発生部11、コリメートレンズ12、ビームスプリッタ13、対物レンズ14、集光レンズ15及び検出部16を備えて構成されている。発生部11は、テラヘルツ波発生素子11a及びホーンアンテナ11bを備えて構成されている。検出部16は、テラヘルツ波検出素子16a及びホーンアンテナ16bを備えて構成されている。
テラヘルツ波発生素子11a及びテラヘルツ波検出素子16a各々には、バイアス電圧生成部21により生成されるバイアス電圧が印加されている。テラヘルツ波発生素子11aには、所定の参照信号に基づいて変調されたバイアス電圧が印加される。この結果、発生部11からは、一定の周波数で変調されたテラヘルツ波が出射される。
発生部11から出射されたテラヘルツ波は、コリメートレンズ12、ビームスプリッタ13、対物レンズ14及び試料台32を介して、測定対象物90に照射される。該測定対象物90により反射されたテラヘルツ波は、試料台32、対物レンズ14、ビームスプリッタ13及び集光レンズ15を介して、検出部16に入射する。検出部16からは、入射したテラヘルツ波に応じた受信信号が出力される。
スキャン機構23は、信号処理・制御部20からの駆動信号に基づいて、撮像ヘッド部10を駆動する。具体的には図2(b)に示すように、スキャン機構23により、所謂ラスタースキャンが行われる。スキャン機構23は、更に、撮像ヘッド部10から照射されるテラヘルツ波の照射位置をモニタするための撮像位置信号を生成する。
信号処理・制御部20は、検出部16から出力された受信信号を、信号増幅器22を介して受信する。測定対象物90が当該テラヘルツ波計測装置1により測定される際は、信号処理・制御部20は、検出部16から出力された受信信号から生成されたテラヘルツ波受信データ信号と、スキャン機構23により生成された撮像位置信号とに基づいて、マッピングされたテラヘルツ波イメージ画像を生成する。尚、テラヘルツ波イメージ画像の生成方法には、既存の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
本実施例では特に、テラヘルツ波計測装置1は、試料台32の周囲且つ筺体31の内側(即ち、撮像ヘッド部10側)に、発生部11から出射されたテラヘルツ波を反射するためのテラヘルツ波反射部34が設けられている。
テラヘルツ波計測装置1の動作時には、図2(b)に示すように、当該テラヘルツ波計測装置1の上方から平面的に見て、撮像ヘッド部10とテラヘルツ波反射部34とが重なるように、撮像ヘッド部10が駆動される。撮像ヘッド部10とテラヘルツ波反射部34とが重なる場合(即ち、撮像ヘッド10が、テラヘルツ波反射部34の下方に位置する場合)、発生部11から出射されたテラヘルツ波は、測定対象物90には照射されずに、テラヘルツ波反射部34で反射され検出部16に入射する。
当該テラヘルツ波計測装置1では、テラヘルツ波検出素子16aとして、共鳴トンネルダイオード(Resonant Tunneling Diode:RTD)が用いられている。ここで、テラヘルツ波検出素子16aとしての共鳴トンネルダイオードについて、図3を参照して説明を加える。
共鳴トンネルダイオードは、その動作領域の電流電圧特性に、微分負性抵抗特性を示す微分負性抵抗領域を有する(図3の、点B〜点Cの範囲参照)。共鳴トンネルダイオードは、更に、微分負性抵抗領域付近で強い非線形特性を示す非線形領域を有する(図3の、点A〜点Bの範囲参照)。
共鳴トンネルダイオードは、微分負性抵抗領域に該当するバイアス電圧が印加された際に、テラヘルツ波発生素子として機能する。他方で、共鳴トンネルダイオードは、非線形領域に該当するバイアス電圧が印加された際に、テラヘルツ検出素子として機能する。
図3からわかるように、非線形領域は、比較的狭い電圧範囲に限られるため、共鳴トンネルダイオードがテラヘルツ波検出素子として安定して動作するためには、精度良くバイアス電圧を制御する必要がある。このため、仮に、バイアス電圧が変化すると、又は、例えば温度変化に起因して共鳴トンネルダイオードの最適バイアス電圧が変化すると、検出感度が著しく低下する可能性がある(詳細については後述する)。
そこで本実施例では、測定対象物90の測定期間の一部の期間(即ち、撮像ヘッド部10とテラヘルツ波反射部34とが重なる期間)に、検出部16から出力される受信信号に基づいて、テラヘルツ波検出素子16aのバイアス電圧の設定(又は校正)が行われる。以下、テラヘルツ波検出素子16aのバイアス電圧の設定処理について、図4のフローチャートを主に参照して説明する。
(バイアス電圧の設定処理)
図4において、先ず、信号処理・制御部20は、スキャン機構23により生成された撮像位置信号に基づいて、撮像ヘッド部10が、テラヘルツ波反射部34の下方に位置するか否かを判定する(ステップS101)。この判定において、撮像ヘッド部10が、テラヘルツ波反射部34の下方に位置しないと判定された場合(ステップS101:No)、信号処理・制御部20は、再びステップS101の処理を行う。つまり、撮像ヘッド部10が、テラヘルツ波反射部34の下方に位置するまで待機状態となる。
他方、ステップS101の判定において、撮像ヘッド部10が、テラヘルツ波反射部34の下方に位置すると判定された場合(ステップS101:Yes)、信号処理・制御部20は、テラヘルツ波検出素子16aに印加されるバイアス電圧を初期化するように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS102)。
次に、信号処理・制御部20は、テラヘルツ波検出素子16aに印加されるバイアス電圧を、現在値から所定値ΔV1だけ増加するように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS103)。このとき、信号処理・制御部20は、検出部16(即ち、テラヘルツ波検出素子16a)から出力された受信信号の信号振幅を検出する(ステップS104)。
次に、信号処理・制御部20は、前回検出された信号振幅と今回検出された信号振幅とを比較して、信号振幅が低下したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、信号振幅は、テラヘルツ波検出素子16aの検出感度に相当する。
テラヘルツ波検出素子16aの検出感度について、図5を参照して説明を加える。尚、図5における点A及び点Bは、図3における点A及び点Bに対応している。図5からわかるように、テラヘルツ波検出素子16aとしての共鳴トンネルダイオードの検出感度は、バイアス電圧が高くなるにつれて高くなる。しかしながら、バイアス電圧が、点Bに相当する電圧(つまり、検出感度が最大となる電圧)を超えると、共鳴トンネルダイオードの検出感度は急激に失われる。即ち、共鳴トンネルダイオードは、テラヘルツ波検出素子として機能しなくなる。
従って、ステップS105の判定における「信号振幅が低下した場合」とは、テラヘルツ波検出素子16aに印加されたバイアス電圧が、検出感度が最大となる電圧を超えた場合を意味する
ステップS105の判定において、信号振幅が低下していないと判定された場合(ステップS105:No)、信号処理・制御部20は、ステップS103の処理を行う。尚、前回検出された信号振幅の初期値は、例えばゼロ等とすればよい。このように構成すれば、ステップS102の処理によりバイアス電圧が初期化された後、初めてステップS105の判定が行われる場合も、「S105:No」と進み、ステップS103の処理が行われる。
他方、ステップS105の判定において、信号振幅が低下したと判定された場合(ステップS105:Yes)、信号処理・制御部20は、バイアス電圧を、現在値から所定値ΔV2だけ小さくするように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS106)。
ここで、バイアス電圧を、現在値から所定値ΔV2だけ小さくする意義について、図5を参照して説明を加える。理想的には、図5における点Bに相当する電圧がバイアス電圧として、テラヘルツ波検出素子16aに印加されれば、該テラヘルツ波検出素子16aの検出感度を最大とすることができる。しかしながら、測定対象物90の測定中に、例えばバイアス電圧が変動した場合、共鳴トンネルダイオードがテラヘルツ波検出素子16aとして機能しなくなる可能性がある。
そこで本実施例では、バイアス電圧が、検出感度が最大となる電圧よりも低い電圧(図5の、点D〜点Eの範囲に相当する電圧)となるように、現在値から所定値ΔV2だけバイアス電圧を小さくするのである。このように構成すれば、テラヘルツ波検出素子16aの動作の安定性と、良好な検出感度との両立を図ることができる。
所定値ΔV1は、例えば、当該バイアス電圧の設定処理にかかる時間や、バイアス電圧生成部21の電圧誤差等を考慮して適宜設定すればよい。所定値ΔV2は、例えば、所定値ΔV1や、テラヘルツ波検出素子16aに係る電圧−検出感度特性等を考慮して適宜設定すればよい。
(技術的効果)
本実施例では、上述したバイアス電圧の設定処理が繰り返し行われる。この結果、撮像ヘッド部10がテラヘルツ波反射部34の下方に位置する度に、バイアス電圧が再設定(又は校正)される。このため、テラヘルツ波検出素子16aに、常に最適なバイアス電圧を印加することができ、当該テラヘルツ波計測装置1の安定した測定動作を実現することができる。
本実施例に係る「テラヘルツ波発生素子11a」、「テラヘルツ波検出素子16a」、「テラヘルツ波反射部34」、「信号処理・制御部20」及び「測定対象物90」は、夫々、本発明に係る「電磁波発生部」、「電磁波検出部」、「反射部」、「調整手段」及び「被検体」の一例である。
尚、発生部11は、テラヘルツ波発生素子11a及びホーンアンテナ11bが複数個アレイ状に配列されていてよい。同様に、検出部16も、テラヘルツ波検出素子16a及びホーンアンテナ16bが複数個アレイ状に配列されていてよい。また、ホーンアンテナに代えて、半球状や超半球状のシリコンレンズが用いられてもよい。ビームスプリッタ13に代えて、例えばハーフミラーや、偏光子及び1/4波長板の組合せ、等を適用可能である。
<第2実施例>
テラヘルツ波計測装置の第2実施例について、図6乃至図8を参照して説明する。第2実施例では、テラヘルツ波計測装置の構成及びバイアス電圧の設定処理の一部が異なっている以外は、上述した第1実施例と同様である。よって、第2実施例について、第1実施例と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図6乃至図8を参照して説明する。
(装置構成)
テラヘルツ波計測装置2の構成について図6及び図7を参照して説明する。図6は、第2実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略構成図である。図7は、第2実施例に係るテラヘルツ波計測装置の測定動作を示す概念図である。
図6において、テラヘルツ波計測装置2は、撮像ヘッド部10´、信号処理・制御部20、バイアス電圧生成部21、信号増幅器22、ポリゴンミラー駆動部24、ポリゴンミラー41及び対物レンズ42を備えて構成されている。
本実施例では、測定対象物90の測定時に、ポリゴンミラー駆動部24によりポリゴンミラー41が回転駆動されることによって、発生部11から出射されたテラヘルツ波が、測定対象物90を走査する(図7参照)。
図7からわかるように、ポリゴンミラー41が回転すると、一部の期間では、ポリゴンミラー41の反射面が撮像ヘッド部10´と正対するため、発生部11から出射されたテラヘルツ波が、測定対象物90には照射されずに、ポリゴンミラー41で反射され検出部16に入射する(図7(d)参照)。
本実施例では、測定対象物90の測定期間の一部の期間(即ち、発生部11から出射されたテラヘルツ波が、ポリゴンミラー41により反射され、測定対象物90に照射されずに、検出部16に入射する期間)に、検出部16から出力される受信信号に基づいて、テラヘルツ波検出素子16aのバイアス電圧の設定(又は校正)が行われる。以下、テラヘルツ波検出素子16aのバイアス電圧の設定処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
(バイアス電圧の設定処理)
図8において、先ず、信号処理・制御部20は、現在のバイアス電圧をメモリ1として記憶する(即ち、バイアス電圧に係る変数「メモリ1」の値を、現在のバイアス電圧とする)(ステップS201)。
次に、信号処理・制御部20は、例えばポリゴンミラー駆動部24の駆動信号を参照して、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対しているか否か(即ち、発生部11から出射されたテラヘルツ波の、ポリゴンミラー41の反射面に対する入射角が0度であるか否か)を判定する(ステップS202)。
ステップS202の判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していないと判定された場合(ステップS202:No)、信号処理・制御部20は、再びステップS202の処理を行う。ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対するまでの期間は、測定対象物90の測定が行われる。
他方、ステップS202の判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していると判定された場合(ステップS202:Yes)、信号処理・制御部20は、テラヘルツ波検出素子16aに印加されるバイアス電圧を初期化するように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS203)。
次に、信号処理・制御部20は、テラヘルツ波検出素子16aに印加されるバイアス電圧を、現在値から所定値ΔV1だけ増加するように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS204)。
次に、信号処理・制御部20は、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対しているか否かを判定する(ステップS205)。この判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していると判定された場合(ステップS205:Yes)、信号処理・制御部20は、検出部16(即ち、テラヘルツ波検出素子16a)から出力された受信信号の信号振幅を検出する(ステップS206)。
次に、信号処理・制御部20は、前回検出された信号振幅と今回検出された信号振幅とを比較して、信号振幅が低下したか否かを判定する(ステップS207)。この判定において、信号振幅が低下していないと判定された場合(ステップS207:No)、信号処理・制御部20は、ステップS204の処理を行う。
他方、ステップS207の判定において、信号振幅が低下したと判定された場合(ステップS207:Yes)、信号処理・制御部20は、バイアス電圧を、現在値から所定値ΔV2だけ小さくするように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS208)。
ステップS205の判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していないと判定された場合(ステップS205:No)、信号処理・制御部20は、現在のバイアス電圧をメモリ2として記憶する(即ち、バイアス電圧に係る変数「メモリ2」の値を、現在のバイアス電圧とする)(ステップS209)。
続いて、信号処理・制御部20は、バイアス電圧がメモリ1に記録されている値に戻るように、バイアス電圧生成部21を制御する(ステップS210)。ステップS205の判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していないと判定された場合、発生部11から出射されたテラヘルツ波が測定対象物90に照射される。このとき、バイアス電圧がメモリ1に記憶されている値に戻されることによって、測定対象物90の測定が適切に行われるのである。
次に、信号処理・制御部20は、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対しているか否かを判定する(ステップS211)。この判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していないと判定された場合(ステップS211:No)、信号処理・制御部20は、再びステップS211の処理を行う。ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対するまでの期間は、測定対象物90の測定が行われる。
ステップS211の判定において、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対していると判定された場合(ステップS211:Yes)、信号処理・制御部20は、バイアス電圧がメモリ2に記録されている値になるように、バイアス電圧生成部21を制御して(ステップS212)、ステップS206の処理を行う。
(技術的効果)
本実施例では、特に、原理的に発生する、ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対する時(即ち、発生部11から出射されたテラヘルツ波の、ポリゴンミラー41の反射面に対する入射角が0度である時)に、テラヘルツ波検出素子16aのバイアス電圧が再設定(又は校正)される。ポリゴンミラー41が撮像ヘッド部10´に正対する時は、測定期間のデッドタイムに当たるので、バイアス電圧の再設定により測定時間が延長されることはない。
本実施例に係る「ポリゴンミラー41」は、本発明に係る「反射部」の他の例である。本実施例に係る「ポリゴンミラー駆動部24」は、本発明に係る「角度変更手段」の一例である。
尚、ポリゴンミラー41は、四角形(図6参照)に限定されない。また、対物レンズ42には、例えばf−θレンズが用いられてよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う検査装置及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1、2…テラヘルツ波計測装置、10、10´…撮像ヘッド部、11a…テラヘルツ波発生素子、16a…テラヘルツ波検出素子、20…信号処理・制御部、21…バイアス電圧生成部、22…信号増幅器、23…スキャン機構、24…ポリゴンミラー駆度部、34…反射部、41…ポリゴンミラー、90…測定対象物

Claims (7)

  1. 電磁波発生部と、
    電磁波検出部と、
    電磁波を反射可能な反射部と、
    前記電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、前記電磁波を、前記反射部により前記被検体を介さずに、前記電磁波検出部に入射させ、前記電磁波検出部の検出感度に基づいて、前記電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする検査装置。
  2. 前記反射部は、前記被検体が載置される載置部の周囲の少なくとも一部に設けられており、
    前記検査期間に、前記被検体及び前記反射部に前記電磁波が照射されるように、前記電磁波発生部及び前記電磁波検出部を一体として移動させる走査手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記反射部は、前記電磁波発生部及び前記被検体を結ぶ前記電磁波の光路上に配置されており、
    前記一部の期間に前記電磁波が前記被検体を介さずに前記電磁波検出部に入射し、前記検査期間の他の期間に前記電磁波が前記被検体に照射されるように、前記反射部の反射面の前記電磁波に対する角度を変更する角度変更手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  4. 前記電磁波検出部は、電流電圧特性に非線形性を有する電磁波検出素子を含み、
    前記調整手段は、前記一部の期間に、前記バイアス電圧の電圧値を順次変更して前記検出感度が最大となる電圧値を特定し、前記特定された電圧値より所定値だけ低い電圧値に、前記バイアス電圧を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  5. 前記電磁波検出素子は、共鳴トンネルダイオードであることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
  6. 前記電磁波は、テラヘルツ波であることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  7. 電磁波発生部と、電磁波検出部と、電磁波を反射可能な反射部と、を備える検査装置における検査方法であって、
    前記電磁波発生部から発生された電磁波が被検体に照射される検査期間の一部の期間に、前記電磁波を、前記反射部により前記被検体を介さずに、前記電磁波検出部に入射させ、前記電磁波検出部の検出感度に基づいて、前記電磁波検出部に印加されるバイアス電圧を調整する調整工程を備える
    ことを特徴とする検査方法。
JP2018525846A 2016-07-04 2016-07-04 検査装置及び方法 Active JP6761471B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/069816 WO2018008070A1 (ja) 2016-07-04 2016-07-04 検査装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018008070A1 true JPWO2018008070A1 (ja) 2019-04-11
JP6761471B2 JP6761471B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=60912536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018525846A Active JP6761471B2 (ja) 2016-07-04 2016-07-04 検査装置及び方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6761471B2 (ja)
WO (1) WO2018008070A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018221153A1 (ja) * 2017-06-02 2018-12-06 パイオニア株式会社 電磁波検出装置及び検出信号取得タイミングの設定方法
WO2020090784A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 パイオニア株式会社 電磁波検出装置及び電磁波検出システム
JPWO2020090783A1 (ja) * 2018-10-30 2021-09-24 パイオニア株式会社 電磁波検出システム
WO2024038784A1 (ja) * 2022-08-19 2024-02-22 国立大学法人大阪大学 信号検出装置および信号検出方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07260684A (ja) * 1994-03-28 1995-10-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高精度反射率測定方法及び測定器
JP2003121258A (ja) * 2001-10-11 2003-04-23 Shimadzu Corp 光電測光の測定条件設定方法
JP2005321728A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Olympus Corp 走査型顕微鏡の測定パラメータ決定方法
JP2007114764A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Leica Microsystems Cms Gmbh 走査顕微鏡を用いた検出装置および方法
JP2013005115A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Rohm Co Ltd 無線伝送装置
US8362430B1 (en) * 2007-09-05 2013-01-29 Jefferson Science Assosiates, LLC Method for large and rapid terahertz imaging
JP2014106127A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Pioneer Electronic Corp テラヘルツ波計測装置及び方法
JP2015087163A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2015152347A (ja) * 2014-02-12 2015-08-24 住友電気工業株式会社 分光分析装置および分光分析方法
JP2015180047A (ja) * 2014-02-28 2015-10-08 キヤノン株式会社 素子
JP2016170102A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 日本信号株式会社 制御回路及び検出器

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07260684A (ja) * 1994-03-28 1995-10-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高精度反射率測定方法及び測定器
JP2003121258A (ja) * 2001-10-11 2003-04-23 Shimadzu Corp 光電測光の測定条件設定方法
JP2005321728A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Olympus Corp 走査型顕微鏡の測定パラメータ決定方法
JP2007114764A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Leica Microsystems Cms Gmbh 走査顕微鏡を用いた検出装置および方法
US8362430B1 (en) * 2007-09-05 2013-01-29 Jefferson Science Assosiates, LLC Method for large and rapid terahertz imaging
JP2013005115A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Rohm Co Ltd 無線伝送装置
JP2014106127A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Pioneer Electronic Corp テラヘルツ波計測装置及び方法
JP2015087163A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2015152347A (ja) * 2014-02-12 2015-08-24 住友電気工業株式会社 分光分析装置および分光分析方法
JP2015180047A (ja) * 2014-02-28 2015-10-08 キヤノン株式会社 素子
JP2016170102A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 日本信号株式会社 制御回路及び検出器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018008070A1 (ja) 2018-01-11
JP6761471B2 (ja) 2020-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6761471B2 (ja) 検査装置及び方法
US11914075B2 (en) Distance measurement apparatus
JP5045753B2 (ja) 油膜検出装置
JP6641031B2 (ja) 光ビーム位置検出のためのシステムおよび方法
US20140092932A1 (en) Laser apparatus and photoacoustic apparatus
JP6538198B2 (ja) 測定装置及び方法
US10234427B2 (en) Noncontact deformation detecting device with inclination measurement
JP2016186424A (ja) 情報取得装置及び固定具
JP5600374B2 (ja) テラヘルツ分光装置
JP2017020837A (ja) 異物検出装置及び方法
JP4549206B2 (ja) 位置検出装置
JP2015087158A (ja) テラヘルツ波計測装置
JP4302662B2 (ja) 熱物性測定装置,熱物性測定方法
JP2013065753A (ja) 固体レーザ装置
JP2015141111A (ja) テラヘルツ波出力装置、テラヘルツ波出力方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP6934748B2 (ja) レーザ装置及び周波数偏移量特定方法
JP2021012214A (ja) 異物検出装置及び方法
JP2004101438A (ja) レーザ発生装置、画像読取装置及び画像検査装置
JP7407683B2 (ja) 情報取得装置
JP7229828B2 (ja) 検出装置
JP2019105649A (ja) 異物検出装置及び方法
US10732114B2 (en) System and method for measuring a physical parameter of a medium
JP2010534415A (ja) 波長監視における位置感知検出器
US20240094595A1 (en) Dynamic correction for an acousto-optic deflector
JP6191563B2 (ja) 光走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6761471

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150