JP2015087158A - テラヘルツ波計測装置 - Google Patents

テラヘルツ波計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015087158A
JP2015087158A JP2013224273A JP2013224273A JP2015087158A JP 2015087158 A JP2015087158 A JP 2015087158A JP 2013224273 A JP2013224273 A JP 2013224273A JP 2013224273 A JP2013224273 A JP 2013224273A JP 2015087158 A JP2015087158 A JP 2015087158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terahertz wave
measuring apparatus
wave measuring
unit
terahertz
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013224273A
Other languages
English (en)
Inventor
洋平 田口
Yohei Taguchi
洋平 田口
一雄 ▲高▼橋
一雄 ▲高▼橋
Kazuo Takahashi
小笠原 昌和
Masakazu Ogasawara
昌和 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP2013224273A priority Critical patent/JP2015087158A/ja
Publication of JP2015087158A publication Critical patent/JP2015087158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】テラヘルツ波の照射及び検出を好適に実行する。
【解決手段】テラヘルツ波計測装置(1)は、テラヘルツ波を発生する発生素子(101)を有する発生手段、及び発生手段から計測対象物(500)に照射されたテラヘルツ波を検出する検出素子(102)を有する検出手段を備える。発生手段及び検出手段の少なくとも一方は、計測対象物との間に配置される弾性支持体(620)によって支持されており、弾性支持体は、発生手段及び検出手段の少なくとも一方の計測対象物に対する位置を、弾性力を利用して調整可能な位置調整手段(630)を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えばテラヘルツ波を用いて計測対象物に関する各種計測を実行するテラヘルツ波計測装置の技術分野に関する。
テラヘルツ波計測装置として、テラヘルツ波発生素子において発生されたテラヘルツ波を計測対象物に照射すると共に、計測対象物で反射又は透過したテラヘルツ波をテラヘルツ波検出素子において検出することで、計測対象物に関する各種計測を可能とする装置が知られている。
例えば特許文献1では、反射又は透過したテラヘルツ波を利用して、建造物の内部構造(例えば、ひび割れ、構造欠陥、鉄筋の施行状況、及び異物混入等)を検査する検査方法及び検査システムが開示されている。
特開2007−132915号公報
テラヘルツ波計測装置においては、照射されるテラヘルツ波の計測対象物に対する焦点位置が適切であることが求められる。具体的には、例えばテラヘルツ波の焦点距離が計測深度に応じた値になっていることや、テラヘルツ波の光軸角度が計測対象物に対して適切な角度(例えば、垂直)になっていることが要求される。
しかしながら、上述した焦点位置に関する条件は、各部品の精度や組立精度のばらつき、或いは計測対象物の設置状態等に起因して変動する。このため、何ら対策を施さずに焦点位置を適切なものとすることは非常に困難である。
このような問題点に対して、例えば特許文献1に記載されているように、駆動装置を用いて焦点位置を変更する方法も考えられる。しかしながら、駆動装置を採用する場合、装置構成は高度複雑化し、小型化も容易ではなくなる。また、駆動装置の故障により、焦点位置が変更できなくなる状況も生じ得る。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、テラヘルツ波の照射及び検出を好適に実行可能なテラヘルツ波計測装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するテラヘルツ波計測装置は、テラヘルツ波を発生する発生素子を有する発生手段、及び前記発生手段から計測対象物に照射された前記テラヘルツ波を検出する検出素子を有する検出手段を備えるテラヘルツ波計測装置であって、前記発生手段及び前記検出手段の少なくとも一方は、前記計測対象物との間に配置される弾性支持体によって支持されており、前記弾性支持体は、前記少なくとも一方の前記計測対象物に対する位置を、弾性力を利用して調整可能な位置調整手段を有している。
実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略図である。 変形例に係るテラヘルツ波計測装置の光学系の構成を示す概略図(その1)である。 変形例に係るテラヘルツ波計測装置の光学系の構成を示す概略図(その2)である。 実施例に係るテラヘルツ波計測装置の全体構成を示す斜視図である。 実施例に係るテラヘルツ波計測装置の全体構成をサンプルと共に示す側面図である。 計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波を光軸と共に示す側面図(その1)である。 計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波及び反射されるテラヘルツ波を示す部分拡大図(その1)である。 計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波を光軸と共に示す側面図(その2)である。 計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波及び反射されるテラヘルツ波を示す部分拡大図(その2)である。 実施例に係るテラヘルツ波計測装置における焦点深度の調整方法を示す側面図である。 実施例に係るテラヘルツ波計測装置における焦点位置の調整方法を示す側面図である。 位置調整後の計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波を光軸と共に示す側面図である。 位置調整後の計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波及び反射されるテラヘルツ波を示す部分拡大図である。 位置調整制御の一連の処理を示すフローチャートである。
<1>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置は、テラヘルツ波を発生する発生素子を有する発生手段、及び前記発生手段から計測対象物に照射された前記テラヘルツ波を検出する検出素子を有する検出手段を備えるテラヘルツ波計測装置であって、前記発生手段及び前記検出手段の少なくとも一方は、前記計測対象物との間に配置される弾性支持体によって支持されており、前記弾性支持体は、前記少なくとも一方の前記計測対象物に対する位置を、弾性力を利用して調整可能な位置調整手段を有している。
本実施形態のテラヘルツ波計測装置によれば、その動作時には、発生手段が有する発生素子(例えば、光伝導アンテナ(PCA:Photo Conductive Antenna)や共鳴トンネルダイオード(RTD:Resonant Tunneling Diode)等)においてテラヘルツが発生され計測対象物に照射される。計測対象物に照射されたテラヘルツ波は、計測対象物において反射又は透過され、検出手段の検出素子(例えば、光伝導アンテナ(PCA)や共鳴トンネルダイオード(RTD)等)で検出される。検出手段では、検出されたテラヘルツ波の強度に応じた強度信号が生成され、この強度信号に基づいて計測対象物に関する計測(例えば、イメージングや特性分析等)が行われる。
本実施形態では、発生手段及び検出手段の少なくとも一方は、計測対象物との間に配置される弾性支持体(即ち、自らが弾性力を有する支持体)によって支持されている。弾性支持体は、例えばゴム等の樹脂やバネ等を含む部材として構成されればよい。
そして特に、本実施形態の弾性支持体は、支持する発生手段及び検出手段の計測対象物に対する位置を、弾性力を利用して調整可能な位置調整手段を有している。位置調整手段は、例えば押子等を含んで構成されており、支持体側に発生手段及び検出手段を押し込むことで支持体の高さを変化させ、発生手段及び検出手段の計測対象物に対する距離や傾きを変化させる。これにより、計測対象物におけるテラヘルツ波の焦点位置、及び計測対象物で反射又は透過されたテラヘルツ波の受光面(例えば、集光レンズのレンズ面)の位置や角度(以下、適宜「受光位置」と称する)を変更できる。
ここで特に、テラヘルツ波を利用した計測では、照射されるテラヘルツ波の計測対象物に対する焦点位置が適切であることが求められる。具体的には、テラヘルツ波の焦点距離が計測深度に応じた値になっていることや、テラヘルツ波の光軸角度が計測対象物に対して適切な角度(例えば、垂直)になっていることが要求される。また、検出されるテラヘルツ波の損失を低減するためにも、受光位置が適切なものであることが求められる。しかしながら、上述した焦点位置及び受光位置に関する条件は、各部品の精度や組立精度のばらつき、或いは計測対象物の設置状態等に起因して変動する。このため、何ら対策を施さずに焦点位置及び受光位置を適切なものとすることは非常に困難である。
しかるに本実施形態では、上述したように、弾性支持体が有する位置調整手段により、発生手段及び検出手段の計測対象物に対する位置を調整可能である。よって、テラヘルツ波の焦点位置及び受光位置を適宜調整でき、結果として好適な計測が実現できる。また本実施形態では特に、発生手段及び検出手段の位置調整は、弾性支持体の弾性力によって実現される。従って、例えばアクチュエータ等の駆動装置を利用して位置調整する場合と比べて、装置構成を簡単化できる。
以上説明したように、本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置によれば、発生手段及び検出手段の少なくとも一方の位置が調整可能とされるため、テラヘルツ波の照射或いは検出が好適に行える。従って、テラヘルツ波を利用した計測対象物の計測を好適に実行できる。
<2>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の一態様では、前記弾性支持体は、複数設けられる。
この態様によれば、複数の弾性支持体の各々について位置調整が可能となるため、より精度の高い位置調整が実現可能となる。また、一部の弾性支持体のみで調整を行うことにより、好適に発生手段及び検出手段の傾きを調整できる。
<3>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の他の態様では、前記位置調整手段は、前記少なくとも一方と前記計測対象物との距離及び傾きを調整可能である。
この態様によれば、発生手段及び検出手段と計測対象物との距離(即ち、光軸方向での距離)を変化させ、焦点位置及び受光面までの距離を調整できる。また、発生手段及び検出手段の計測対象物に対する傾きを変化させ、焦点位置及び受光面角度を光軸に交わる方向で調整できる(即ち、光軸角度が調整できる)。従って、調整前のテラヘルツ波の焦点位置及び受光位置が適切でない場合でも、調整により好適な計測を実現できる。
<4>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の他の態様では、前記検出手段は、前記発生手段から計測対象物に対して照射された前記テラヘルツ波のうち、前記計測対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出する。
この態様によれば、テラヘルツ波計測装置を、いわゆる反射型計測装置として構成することが可能である。
<5>
上述の如く反射されたテラヘルツ波を検出する態様では、前記発生手段から前記計測対象物に対して照射される前記テラヘルツ波と、前記検出手段で検出すべき前記計測対象物で反射された前記テラヘルツ波とを互いに分離する分離手段を更に備えてもよい。
この場合、発生手段及び検出手段を、分離手段を含む同一の光学系として構成することができる。これにより、例えば装置の小型化等が容易となる。
<6>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の他の態様では、前記発生素子及び前記検出素子は、共鳴トンネルダイオードを含んで構成される。
この態様によれば、発生素子及び検出素子の小型化及び低コスト化を実現することが可能である。
<7>
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の他の態様では、前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度に基づいて前記位置調整手段を制御する制御手段を更に備える。
この態様によれば、発生手段又は検出手段の位置が、検出手段で検出されるテラヘルツ波の強度に基づいて制御される。よって、例えばテラヘルツ波の強度を最適な値に調整した上で計測を行うことができる。従って、より好適な計測を実現できる。
なお、制御手段は、発生手段及び検出手段と同一の筐体に配置されずともよく、例えば無線通信等によって発生手段及び検出手段の遠隔操作を行うようなものであっても構わない。
<8>
上述の如く制御手段を更に備える態様では、前記制御手段は、前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度が最大となるように前記位置調整手段を制御してもよい。
この場合、テラヘルツ波の強度が最大(調整できる範囲での最大値)とされるため、テラヘルツ波の強度不足により、適切な計測が行えない状況を回避できる。
<9>
或いは制御手段を更に備える態様では、前記制御手段は、前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度の変動が最小となるように前記位置調整手段を制御してもよい。
この場合、テラヘルツ波の強度の変動が最小(調整できる範囲での最小値)とされるため、テラヘルツ波の強度の変動により、適切な計測が行えない状況を回避できる。
本実施形態に係るテラヘルツ波計測装置の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
<1:装置構成>
初めに、図1を参照しながら、本実施例のテラヘルツ波計測装置1の光学的な構成について説明する。ここに図1は、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置の構成を示す概略図である。
図1において、本実施例のテラヘルツ波計測装置1は、テラヘルツ波を測定対象物であるサンプル500に照射すると共に、サンプル500から反射したテラヘルツ波を検出する。
テラヘルツ波は、1テラヘルツ(1THz=1012Hz)前後の周波数領域(つまり、テラヘルツ領域)に属する電磁波である。テラヘルツ領域は、光の直進性と電磁波の透過性を兼ね備えた周波数領域である。テラヘルツ領域は、様々な物質が固有の吸収スペクトルを有する周波数領域である。従って、テラヘルツ波計測装置1は、サンプル500から反射された照射されたテラヘルツ波を利用して、サンプル500のイメージング処理等を実行できる。
本実施例のテラヘルツ波計測装置1は、コントローラ10と、テラヘルツ波発生素子101と、半球レンズ102と、コリメートレンズ103と、テラヘルツ波検出素子201と、半球レンズ202と、集光レンズ203と、ビームスプリッタ300と、THz用レンズ400とを備えて構成されている。
コントローラ10は、テラヘルツ波計測装置1の各部の動作を制御するものとして構成されている。なお、本実施例のコントローラ10は特に、照射制御部11と、検出部12と、イメージング13と、位置調整部14とを備えている。
照射制御部11は、テラヘルツ波検出素子101において適切な強度のテラヘルツ波を発生させるよう照射制御を行う。
検出部12は、テラヘルツ波検出素子201において生成される検出信号を入力とし、入力された検出信号に対して各種処理を実行すると共に、その結果を出力可能に構成されている。
イメージング部13は、検出部12からの出力に基づいて、テラヘルツ波が放射されるサンプル500のイメージング処理を実行する。なお、イメージング処理については、既知の方法を適宜利用することができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
位置調整部14は、テラヘルツ波計測装置1のサンプル500に対する位置を調整するために、位置制御信号を出力する。位置調整部14による位置調整制御に関する具体的な処理内容については、後に詳述する。
テラヘルツ波発生素子101は、例えば光伝導アンテナ(PCA)や共鳴トンネルダイオード(RTD)として構成されており、テラヘルツ波を発生する。
半球レンズ102は、例えば高抵抗シリコン等を含んで構成されるレンズであり、テラヘルツ発生素子101と密着するように設けられている。半球レンズ102は、半球状或いは超半球状とされており、テラヘルツ波の取り出し効率を向上させる機能を有している。
コリメートレンズ103は、例えばテラヘルツ波透過性樹脂等により構成されており、テラヘルツ波発生素子101で発生されたテラヘルツ波が、半球レンズ102を介して照射される位置に配置されている。コリメートレンズ103は、テラヘルツ波発生素子101側から照射されたテラヘルツ波を平行光とする。
テラヘルツ波検出素子201は、テラヘルツ波発生素子101と同様に、例えば光伝導アンテナや共鳴トンネルダイオードとして構成されている。テラヘルツ波検出素子201は、検出したテラヘルツ波の強度に応じた検出信号を出力可能である。
半球レンズ202は、例えば高抵抗シリコン等を含んで構成されるレンズであり、テラヘルツ検出素子201と密着するように設けられている。半球レンズ202は、半球状或いは超半球状とされており、検出面でのスポットを縮小することで、検出信号を増大させる機能を有している。
集光レンズ203は、例えばテラヘルツ波透過性樹脂等により構成されており、サンプル500において反射されたテラヘルツ波を、テラヘルツ波検出素子201(及び半球レンズ202)に向けて集光する。
ビームスプリッタ300は、本発明の「分離手段」の一例であり、テラヘルツ波発生器側から照射されるテラヘルツ波と、テラヘルツ波検出器側に照射すべきテラヘルツ波とを分離する。ビームスプリッタ300は、例えばハーフミラーとして構成され、テラヘルツ波発生器側から照射されるテラヘルツ波を透過する一方で、テラヘルツ波検出器側に照射すべきテラヘルツ波を反射するように設けられる。
THz用レンズ400は、例えばテラヘルツ波透過性樹脂等により構成されており、サンプル500に照射するテラヘルツ波を集光する機能を有すると共に、サンプル500で反射されたテラヘルツ波をコリメートする機能を有している。
以下では、上述したテラヘルツ波発生素子101、半球レンズ102、コリメートレンズ103、ビームスプリッタ300及びTHz用レンズ400を含むテラヘルツ波の発生(照射)に係る部位をまとめて「テラヘルツ波発生器」と称することがある。一方で、テラヘルツ波検出素子201、半球レンズ202、集光レンズ203、ビームスプリッタ300及びTHz用レンズ400を含むテラヘルツ波の検出(受光)に係る部位をまとめて「テラヘルツ波検出器」と称することがある。テラヘルツ波発生器は、本発明の「発生手段」の一例であり、テラヘルツ波検出器は、本発明の「検出手段」の一例である。
なお、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置1は、サンプル500において反射されるテラヘルツ波を検出する、所謂反射型のテラヘルツ波計測装置である。またテラヘルツ波計測装置1は特に、ビームスプリッタ300を有することで、テラヘルツ波発生器側及びテラヘルツ波検出器側の光学系が一体的に構成されている。
ただし、本発明を適用可能なテラヘルツ波計測装置は上述した構成に限られず、例えば異なる光学系を有するテラヘルツ波計測装置にも適用可能である。以下では、テラヘルツ波計測装置の変形例について、図2及び図3を参照して説明する。ここに図2及び図3は夫々、変形例に係るテラヘルツ波計測装置の光学系の構成を示す概略図である。
図2に示すように、テラヘルツ波計測装置は、ビームスプリッタ300を有さない反射型テラヘルツ波計測装置2として構成されてもよい。なお、テラヘルツ波計測装置2では、テラヘルツ波発生器側及びテラヘルツ波検出器側の光学系が別々に構成されているため、図1のTHz用レンズ400に代えて、テラヘルツ波発生器側にTHz用レンズ401が設けられ、テラヘルツ波検出器側にTHz用レンズ402が設けられている。
図3に示すように、テラヘルツ波計測装置は、透過型のテラヘルツ波計測装置3として構成されてもよい。即ち、テラヘルツ波計測装置は、サンプル500を透過したテラヘルツ波を検出するものとして構成されてもよい。この場合、テラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器は、サンプル500から見て夫々反対方向に配置される。
次に、本実施例のテラヘルツ波計測装置1の全体構成について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置の全体構成を示す斜視図である。また図5は、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置の全体構成をサンプルと共に示す側面図である。
図4において、テラヘルツ波計測装置1は、計測ユニット610と、弾性支持体620と、押子630と、平板支持体640とを備えて構成されている。
計測ユニット610は、図1から図3で示した光学系(即ち、テラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器)を内部に有するユニットである。なお、図1で示したコントローラ10は、計測ユニット610の内部に設けられてもよいし、離れた位置から無線通信等で遠隔操作を行うようなものであっても構わない。
弾性支持体620は、例えば樹脂等の弾性力を有する材料で構成されており、計測ユニット610の4隅を支持するように配置されている。なお、本実施例の弾性支持体620は4つであるが、その数が限定される訳ではなく、より少ない或いは多い弾性支持体620が設けられてもよい。
押子630は、複数の弾性支持体620の各々に対して設けられており、例えば手動で或いは駆動装置等によって自動的に駆動されるネジ等により構成されている。押子630は、その駆動により、計測ユニット610を弾性支持体620に押し込むことが可能に構成されている。そして、このような押子630の駆動により、弾性支持体620の高さが変化し、計測ユニット610の位置(高さや傾き)が変化する。即ち、押子630は、本発明の「位置調整手段」の一例として機能する。
平板支持体640は、弾性支持体620から見て計測ユニット610とは反対側に設けられており、弾性支持体620及び計測ユニット610を支持している。
図5に示すように、平板支持体640は、計測時において、計測すべきサンプル500に接するように配置される。本実施形態のテラヘルツ波計測装置1では、その計測時には、計測ユニット610の下部から図の下方向に向けてテラヘルツ波THzが照射され、テラヘルツ波THZの焦点fにおけるサンプル500センシングが実行される。
<2:計測時の問題点>
続いて、テラヘルツ波計測装置1による計測時に発生し得る問題点について、図6から図9を参照して説明する。ここに図6及び図8は夫々、計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波を光軸と共に示す側面図である。また図7及び図9は夫々、計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波及び反射されるテラヘルツ波を示す部分拡大図である。なお、図6から図9では、説明の便宜上、図4や図5で示したテラヘルツ波計測装置1を構成する各部位を適宜省略して図示している。
図6及び図7に示すように、計測ユニット610からサンプル500に向けて照射されるテラヘルツ波THzの光軸は、サンプル500に対する角度が垂直であることが好ましい。この場合、サンプル500において反射されるテラヘルツ波THzRが、照射されるテラヘルツ波THzと同様の経路をたどり検出される。即ち、テラヘルツ波計測装置1におけるTHz用レンズ400に対して、テラヘルツ波THzと同様の角度で入射する。このため、反射されるテラヘルツ波THzRにおける損失を低減でき、好適な計測を実現できる。
一方、図8及び図9に示すように、テラヘルツ波計測装置1から照射されるテラヘルツ波THzのサンプル500に対する光軸角度は、各部品の精度や組立精度のばらつき、或いはサンプル500の設置状態等に起因して変動する。例えば図8及び図9に示す例では、テラヘルツ波THzが計測ユニット610の真下(即ち、鉛直下方向)ではなく、やや左側にずれて照射されている。また、サンプル500が左側に傾いて配置されている。このため、テラヘルツ波THzのサンプル500に対する光軸角度は垂直とはならない。この結果、サンプル500において反射されるテラヘルツ波THzRは、照射されるテラヘルツ波THzと同様の角度では反射されず、損失が発生してしまう。
<3:位置調整制御>
本実施例のテラヘルツ波計測装置1は、例えば上述した問題を解決するために、テラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器の位置調整制御を実行可能である。以下では、この位置調整制御について、図10から図14を参照して詳細に説明する。
先ず、図10から図13を参照して、本実施例のテラヘルツ波計測装置1における位置調整制御における各部の動作及びその効果について説明する。ここに図10は、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置における深さ方向の焦点位置の調整方法を示す側面図であり、図11は、本実施例に係るテラヘルツ波計測装置における光軸角度の調整方法を示す側面図である。また図12は、位置調整後の計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波を光軸と共に示す側面図であり、図13は、位置調整後の計測ユニットからサンプルに照射されるテラヘルツ波及び反射されるテラヘルツ波を示す部分拡大図である。
図10において、本実施例のテラヘルツ波計測装置1では、位置調整部14から出力される位置制御信号に応じて押子630が駆動されることで、計測ユニット610の高さ(言い換えれば、サンプル500までの距離)が調整される。具体的には、例えば複数の押子630の全てが、計測ユニット610を同程度押し込むように駆動されることで、計測ユニット610の傾きが保たれたまま、高さだけが変化する。これにより、サンプル500における焦点fの深さ方向位置が変化する。よって、サンプル500の走査深さを変化させたい場合には、上述したような位置調整制御が有効である。
図11において、複数の押子630の一部のみ(例えば、図中の右側の押子630のみ)を駆動すれば、計測ユニットの傾きを調整することができる。よって、例えば図8や図9で説明した、テラヘルツ波THzの光軸とサンプル500の角度が垂直でない場合等に上述した制御を実行すれば、適切な角度を実現できる。
具体的には、図12及び図13に示すように、計測ユニット610を左側に傾けるような調整を行うことで、テラヘルツ波THzの光軸とサンプル500の角度を垂直にすることができる。
続いて、上述した位置調整制御において実行される各処理について、図14を参照して具体的に説明する。ここに図14は、位置調整制御の一連の処理を示すフローチャートである。
図14において、位置調整制御が開始されると、先ず複数の押子630の同時駆動により、計測ユニット610の高さが調整される(ステップS101)。即ち、図10で説明したような調整制御が実行される。高さに関する調整制御は、テラヘルツ波検出素子201における検出信号の強度が極大となるまで(ステップS102:YES)繰り返し実行される。
計測ユニットの高さ調整が終了すると、続いて複数の押子630の部分的な駆動により、計測ユニット610の傾きが調整される(ステップS103)。即ち、図11で説明したような調整制御が実行される。傾きに関する調整制御は、高さに関する調整制御と同様に、テラヘルツ波検出素子201における検出信号の強度が極大となるまで(ステップS104:YES)繰り返し実行される。
以上説明した一連の処理によれば、検出信号が大きくなり、サンプル500の好適な計測が実現される。なお、ステップS101からS104の各処理は、検出信号の強度が最大となるまで繰り返し実行されてもよい。また、単に走査したい位置を変更したい場合には、検出信号の強度によらず、走査位置の変化量に応じた調整を行えばよい。
なお、ここでは、計測ユニット610の高さ調整(即ち、テラヘルツ波THzの焦点fの深さ方向位置調整)、及び計測ユニット610の傾き調整(即ち、テラヘルツ波THzの光軸角度調整について別々行う場合について説明したが、焦点fの深さ方向位置及び光軸角度を同時に調整することも可能である。
以上説明したように、本実施例のテラヘルツ波計測装置1によれば、計測ユニット610の角度を調整することで、テラヘルツ波の照射及び検出が適切に実行でき、その結果として極めて好適な計測を実現できる。
なお、上述した実施例においては、テラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器が一体となった計測ユニット610の深さ方向位置及び光軸角度調整について説明したが、テラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器が別々のユニットとして構成されている場合には、同様の調整制御をテラヘルツ波発生器及びテラヘルツ波検出器の各々に対して行えばよい。また、テラヘルツ波発生器又はテラヘルツ波検出器いずれか一方のみの深さ方向位置及び光軸角度を調整可能とする場合であっても、相応の効果が得られることは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うテラヘルツ波計測装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1,2,3 テラヘルツ波計測装置
10 コントローラ
11 照射制御部
12 検出部
13 イメージング部
14 位置調整部
101 テラヘルツ波発生素子
102 半球レンズ
103 コリメートレンズ
201 テラヘルツ波検出素子
202 半球レンズ
203 集光レンズ
300 ビームスプリッタ
400,401,402 THz用レンズ
500 サンプル
610 計測ユニット
620 弾性支持体
630 押子
640 平板支持体

Claims (9)

  1. テラヘルツ波を発生する発生素子を有する発生手段、及び前記発生手段から計測対象物に照射された前記テラヘルツ波を検出する検出素子を有する検出手段を備えるテラヘルツ波計測装置であって、
    前記発生手段及び前記検出手段の少なくとも一方は、前記計測対象物との間に配置される弾性支持体によって支持されており、
    前記弾性支持体は、前記少なくとも一方の前記計測対象物に対する位置を、弾性力を利用して調整可能な位置調整手段を有している
    ことを特徴とするテラヘルツ波計測装置。
  2. 前記弾性支持体は、複数設けられることを特徴とする請求項1に記載のテラヘルツ波計測装置。
  3. 前記位置調整手段は、前記少なくとも一方と前記計測対象物との距離及び傾きを調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のテラヘルツ波計測装置。
  4. 前記検出手段は、前記発生手段から計測対象物に対して照射された前記テラヘルツ波のうち、前記計測対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のテラヘルツ波計測装置。
  5. 前記発生手段から前記計測対象物に対して照射される前記テラヘルツ波と、前記検出手段で検出すべき前記計測対象物で反射された前記テラヘルツ波とを互いに分離する分離手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のテラヘルツ波計測装置。
  6. 前記発生素子及び前記検出素子は、共鳴トンネルダイオードを含んで構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のテラヘルツ波計測装置。
  7. 前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度に基づいて前記位置調整手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のテラヘルツ波計測装置。
  8. 前記制御手段は、前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度が最大となるように前記位置調整手段を制御することを特徴とする請求項7に記載のテラヘルツ波計測装置。
  9. 前記制御手段は、前記検出手段で検出される前記テラヘルツ波の強度の変動が最小となるように前記位置調整手段を制御することを特徴とする請求項7又は8に記載のテラヘルツ波計測装置。
JP2013224273A 2013-10-29 2013-10-29 テラヘルツ波計測装置 Pending JP2015087158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224273A JP2015087158A (ja) 2013-10-29 2013-10-29 テラヘルツ波計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224273A JP2015087158A (ja) 2013-10-29 2013-10-29 テラヘルツ波計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015087158A true JP2015087158A (ja) 2015-05-07

Family

ID=53050107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013224273A Pending JP2015087158A (ja) 2013-10-29 2013-10-29 テラヘルツ波計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015087158A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016145722A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 パイオニア株式会社 異物検出装置
JP2019158441A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 日本信号株式会社 検査装置
JP2021012214A (ja) * 2020-10-30 2021-02-04 パイオニア株式会社 異物検出装置及び方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016145722A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 パイオニア株式会社 異物検出装置
JP2019158441A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 日本信号株式会社 検査装置
JP7015712B2 (ja) 2018-03-09 2022-02-03 日本信号株式会社 検査装置
JP2021012214A (ja) * 2020-10-30 2021-02-04 パイオニア株式会社 異物検出装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107783242B (zh) 自动对焦装置及采用该装置的块状物libs在线检测装置
TWI625520B (zh) 用於檢查或量測一樣本之方法及系統
CN102654454B (zh) 红外线分析装置
JP5417723B2 (ja) 方位測定方法及び方位測定装置
US9329025B2 (en) Measuring device
US20140321498A1 (en) Optical non-destructive inspection apparatus and optical non-destructive inspection method
WO2014132379A1 (ja) フーリエ変換赤外分光光度計
KR101493198B1 (ko) 레이저 흡수 분광형 가스측정장치의 자동 광 정렬장치
JP2015087158A (ja) テラヘルツ波計測装置
KR101895629B1 (ko) 웨이퍼 검사 툴에서의 원자외선 레이저의 수명 연장 방법 및 장치
JP2016186424A (ja) 情報取得装置及び固定具
JP2017110985A (ja) ガス検知装置
US8934091B2 (en) Monitoring incident beam position in a wafer inspection system
EP3175221A1 (en) Raster optic device for optical hyper spectral scanning
KR101701409B1 (ko) 테라헤르츠 전자기파를 이용한 고해상도 영상 생성 장치 및 영상 생성 방법
EP3425376B1 (en) Measuring device
WO2019187422A1 (ja) 測距ユニット及び光照射装置
US10082456B2 (en) Photothermal conversion spectroscopic analyzer
WO2022126676A1 (zh) 半导体检测装置及检测方法
JP2014095612A (ja) 検査装置
JP2015087163A (ja) テラヘルツ波計測装置
JP7229828B2 (ja) 検出装置
JP2019074542A (ja) 取得装置
JP2015141111A (ja) テラヘルツ波出力装置、テラヘルツ波出力方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP2012093331A (ja) 検査装置および検査方法