JPWO2017171053A1 - シヌクレイノパチー治療薬 - Google Patents

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Abstract

本発明により、式(I)で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物が提供される。

Description

本発明は、シヌクレイノパチー治療薬または予防薬に関する。さらに本発明は、1,3,5−トリフェニルピラゾール誘導体を含有するシヌクレイノパチー治療または予防のための医薬組成物、および該化合物を使用するシヌクレイノパチーの治療方法または予防方法に関する。
α−シヌクレインはSNCA遺伝子によってエンコードされるアミノ酸140残基からなるタンパク質であり、脳内のシナプス前末端において豊富に発現している。シヌクレイノパチーはα−シヌクレインの異常蓄積を特徴とする神経変性疾患群を意味し、レビー小体病でのレビー小体・神経突起における蓄積、多系統萎縮症のグリア細胞質封入体における蓄積などが知られている。α−シヌクレインのオリゴマー化において多価不飽和脂肪酸が関与することについて報告がされている(非特許文献1および2)。本格的な高齢化社会を迎えている我が国においてシヌクレイノパチーに該当する疾患の患者数は近年大きく増加している。
脂肪酸結合タンパク質(Fatty Acid Binding Protein: FABP)は、低分子量(14〜15kDa)の細胞質型タンパク質であり、組織特異的に発現する。FABPは中鎖〜長鎖脂肪酸をリガンドとし、脂質代謝の恒常性維持やシグナル伝達に関与すると考えられている。FABPは、分子構造が互いに類似している複数のサブタイプが知られている。FABP3は、心臓において発現しており、その機能は完全には解明されていないものの、脂質の取り込み、ミトコンドリアでのβ−酸化系への輸送などの脂質ホメオスタシスに関与していると考えられている。FABP3の阻害活性を有する化合物について報告がされている(非特許文献2)。FABP3がα-シヌクレイン凝集を促進することについて報告がされている(非特許文献1)。
α-シヌクレイン凝集体(封入体)がパーキンソン病では黒質ドパミン神経に出現し、レビー小体型認知症では大脳皮質に瀰漫性に出現する。線維状シヌクレインをラット線条体に注入すると、黒質に加えて大脳皮質に凝集体が伝播して神経細胞にシヌクレイン封入体を形成するという報告がある(非特許文献3)。
J. Biol. Chem. 289 (2014) 1662-1666 Bioorg. Med. Chem. Lett. 23 (2013) 1662-1666 Neurobiology of Disease 2015; 82 :185-199
シヌクレイノパチーとして分類される神経変性疾患に対しては十分な効果が得られる治療方法および予防方法が確立しているとは言えず、新規な治療剤および予防剤が求められている。
一つの側面において、本発明はシヌクレイノパチーの治療または予防に用いるための医薬組成物の提供を目的とする。さらに本発明は特定の1,3,5−トリフェニルピラゾール誘導体を用いたシヌクレイノパチーの治療方法または予防方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、1,3,5−トリフェニルピラゾール誘導体がα-シヌクレインの凝集を抑制すること、α-シヌクレイン凝集体の伝播をFABP3リガンドが著しく抑制すること、運動機能障害および認知機能障害を改善することなどの有益な効果を有することを発見し、本発明を完成させた。本明細書の開示は、以下の[1]〜[20]に記載の発明を包含する。
[1]式(I):
[式中、R1a、R1bおよびR1cは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
1dは、水素原子、またはハロゲン原子であり;
およびRは、独立して、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
は、COOR、CHOH、および1−テトラゾリルから選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
nは、0〜5から選択される整数であり;
pは、0〜4から選択される整数であり;
qは、1または2である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
[2]nが0または1であり、pが0であり、qが2である、[1]に記載の医薬組成物。
[3]Rが水素原子であり、RがCOORである、[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4]R1aおよびR1bが、独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチルおよびメトキシから選択される、[1]〜[3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[5]式(Ia):
[式中、R1a、R1b、およびRは[1]〜[4]のいずれかに定義されたとおりであり、R2aは、水素原子またはハロゲン原子であり、R3aは、水素原子またはハロゲン原子である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の医薬組成物。
[6]Rが水素原子である、[1]〜[5]のいずれかに記載の医薬組成物。
[7]4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−フェニル−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;および
4−(2−(1−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
から選択される化合物、または医薬として許容なその塩を含有する、[1]に記載の組成物。
[8]シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、[1]〜[7]のいずれかに記載の医薬組成物。
[9]経口投与用である、[1]〜[8]のいずれかに記載の医薬組成物。
[10]式(Ib):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
2aは、ハロゲン原子であり;
3aは、水素原子またはハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
[11]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[10]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[12]R2aが塩素原子または臭素原子である、[10]または[11]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[13]R3aが水素原子またはフッ素原子である、[10]〜[12]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[14]式(Ic):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
は、C1−6アルキル、またはハロゲン原子であり;
nは、0〜5から選択される整数であり;
3bは、ハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
[15]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[14]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[16]nが0または1である、[14]または[15]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[17]R3bがフッ素原子である、[14]〜[16]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[18][10]〜[17]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
[19]シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、[18]に記載の医薬組成物。
[20]経口投与用である、[18]または[19]に記載の医薬組成物。
本明細書の開示は、さらに以下の[1−1]〜[1−22]に記載の発明を包含する。
[1−1]式(I):
[式中、R1a、R1bおよびR1cは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
1dは、水素原子、またはハロゲン原子であり;
およびRは、独立して、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
は、COOR、CHOH、および1−テトラゾリルから選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
nは、0〜5から選択される整数であり;
pは、0〜4から選択される整数であり;
qは、1または2である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
[1−2]nが0または1であり、pが0または1であり、qが2である、[1−1]に記載の医薬組成物。
[1−3]nが0または1であり、pが0であり、qが2である、[1−1]または[1−2]に記載の医薬組成物。
[1−4]Rが水素原子であり、RがCOORである、[1−1]〜[1−3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−5]R1aおよびR1bが、独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチルおよびメトキシから選択される、[1−1]〜[1−4]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−6]式(Ia):
[式中、R1a、R1b、およびRは[1−1]〜[1−4]のいずれかに定義されたとおりであり、R2aは、水素原子またはハロゲン原子であり、R3aは、水素原子またはハロゲン原子である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、[1−1]〜[1−5]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−7]R2aがC1−3アルキルまたはハロゲン原子である、[1−1]〜[1−6]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−8]Rが水素原子である、[1−1]〜[1−7]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−9]4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−フェニル−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−クロロフェニル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−メチルフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
(S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;および
(R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;
から選択される化合物、または医薬として許容なその塩を含有する、[1−1]に記載の組成物。
[1−10]シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、[1−1]〜[1−9]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−11]経口投与用である、[1−1]〜[1−10]のいずれかに記載の医薬組成物。
[1−12]式(Ib):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
2aは、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
3aは、水素原子またはハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−13]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[1−12]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−14]R2aが塩素原子または臭素原子である、[1−12]または[1−13]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−15]R3aが水素原子またはフッ素原子である、[1−12]〜[1−14]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−16]式(Ic):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
は、C1−6アルキル、またはハロゲン原子であり;
nは、0〜5から選択される整数であり;
3bは、ハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−17]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[1−16]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−18]nが0または1である、[1−16]または[1−17]に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−19]R3bがフッ素原子である、[1−16]〜[1−18]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
[1−20][1−12]〜[1−19]のいずれかに記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
[1−21]シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、[1−20]に記載の医薬組成物。
[1−22]経口投与用である、[1−20]または[1−21]に記載の医薬組成物。
本明細書の開示は、さらに以下の[2−1]〜[2−17]に記載の発明を包含する。
[2−1]シヌクレイノパチーの治療または予防方法であって、有効量の式(I):
[式中、R1a、R1bおよびR1cは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
1dは、水素原子、またはハロゲン原子であり;
およびRは、独立して、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
は、COOR、CHOH、および1−テトラゾリルから選択され;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
nは、0〜5から選択される整数であり;
pは、0〜4から選択される整数であり;
qは、1または2である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を対象に投与することを含む、前記方法。
[2−2]nが0または1であり、pが0であり、qが2である、[2−1]に記載の方法。
[2−3]Rが水素原子であり、RがCOORである、[2−1]または[2−2]に記載の方法。
[2−4]R1aおよびR1bが、独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチルおよびメトキシから選択される、[2−1]〜[2−3]のいずれかに記載の方法。
[2−5]式(Ia):
[式中、R1a、R1b、およびRは[2−1]〜[2−4]のいずれかに定義されたとおりであり、R2aは、水素原子またはハロゲン原子であり、R3aは、水素原子またはハロゲン原子である]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、[2−1]〜[2−4]のいずれかに記載の方法。
[2−6]Rが水素原子である、[2−1]〜[2−5]のいずれかに記載の方法。
[2−7]化合物または医薬として許容なその塩が、
4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−フェニル−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−クロロフェニル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−メチルフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)ブタン酸;
4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
(S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;および
(R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;
から選択される化合物、または医薬として許容なその塩である、[2−1]に記載の方法。
[2−8]シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、[2−1]〜[2−7]のいずれかに記載の方法。
[2−9]化合物、または医薬として許容なその塩が経口投与される、[2−1]〜[2−8]のいずれかに記載の方法。
[2−10]化合物、または医薬として許容なその塩が、式(Ib):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
2aは、ハロゲン原子であり;
3aは、水素原子またはハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩である、[2−1]に記載の方法。
[2−11]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[2−10]に記載の方法。
[2−12]R2aが塩素原子または臭素原子である、[2−10]または[2−11]に記載の方法。
[2−13]R3aが水素原子またはフッ素原子である、[2−10]〜[2−12]に記載の方法。
[2−14]化合物、または医薬として許容なその塩が、式(Ic):
[式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
は、C1−6アルキル、またはハロゲン原子であり;
nは、0〜5から選択される整数であり;
3bは、ハロゲン原子であり;
は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩である、[2−1]に記載の方法。
[2−15]R1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、[2−14]に記載の方法。
[2−16]nが0または1である、[2−14]または[2−14]に記載の方法。
[2−17]R3bがフッ素原子である、[2−14]〜[2−16]のいずれかに記載の方法。
一つの側面において、本発明によりにシヌクレイノパチーの治療または予防に用いるための医薬組成物が提供される。別の側面において、本発明によりにシヌクレイノパチーの治療効果または予防効果を有する化合物が提供される。
図1は、α−シヌクレイン及びFABP3の発現遺伝子をトランスフェクションしたPC12細胞を使用した、α−シヌクレインのオリゴマー形成抑制形成試験の結果を示すウエスタンブロッティングである。FABP3リガンドである実施例1〜3の化合物(Ex1〜Ex3)がオリゴマー形成抑制効果を示したのに対し、比較例1の化合物(CoEx1)はそのような効果を示さないことが確認された。 図2は、試験例4の試験(実施例1の化合物を使用)に供したマウスの前頭前皮質、背側海馬、黒質腹側被蓋野領域の脳切片の染色後の写真を示す。S129リン酸化抗体で認識されるα−シヌクレイン凝集体が染色されている箇所が、対照である溶媒投与群と比較して、FABP3リガンド投与群では少ないことが確認された。 図3は、α-Syn S129リン酸化抗体陽性細胞がみられた脳領域を累積でプロットしたものである(両群n=3)。各個体のα-Syn PPFを注入した側にα−シヌクレイン凝集体が生じていること、およびFABP3リガンド投与群において凝集が抑制されることが確認された。 図4は、染色した脳切片においてα-Syn S129リン酸化抗体陽性細胞数をカウントし、測定脳領域の面積で標準化した結果を示すグラフである(両群n=3)。FABP3リガンド(実施例1の化合物)投与群において凝集が抑制されることが確認された。 図5は、試験例5のローターロッド試験およびビームウォーキング試験により運動機能を評価した結果を示すグラフである。ローターロッド試験結果のグラフの縦軸はマウスが落下するまでの時間(秒、Latency)を示す。ローターロッド試験ではリガンドと投与群で Latency に短縮の傾向が確認された。ビームウォーキング試験結果のグラフの縦軸はマウスがゴールボックスに辿り着くまでに足を踏み外した回数(Number of footslips)を示す。ビームウォーキング試験ではリガンド投与群において踏み外し回数の減少傾向が確認された。 図6は、試験例6の新規物体認識試験により認知機能を評価した結果を示すグラフである。新規物体認識試験結果を示すグラフにおいて、縦軸は新規物体と既知物体の接触割合を示す(Discrimination index(%))。新規物体認識試験では、リガンド投与群において新規物体と既知物体の間で接触割合に大きな差があり、認知機能の改善傾向が確認された。 図7は、試験例7の新規物体認識試験により認知機能を評価した結果を示すグラフである。MPTP投与後無処置の群では認知機能障害が確認されたのに対し、リガンド投与群では対照群と比較して障害が見られなかった。 図8は、試験例8のローターロッド試験およびビームウォーキング試験により運動機能を評価した結果を示すグラフである。両試験において、MPTP投与後に生じた運動機能障害が、リガンド投与群では回復したことが確認された 図9は、試験例9のローターロッド試験およびビームウォーキング試験により運動機能を評価した結果を示すグラフである。ローターロッド試験結果グラフの各バーに示されている数字は各郡のnを表す。両試験において、MPTP投与後に生じた運動機能障害が、リガンド投与群では回復したことが確認された。 図10は、試験例9の新規物体認識試験および受動回避試験により認知機能を評価した結果を示すグラフである。MPTP投与後無処置の群では認知機能障害が確認されたのに対し、リガンド投与群では対照群と比較して障害が見られなかった。受動回避試験結果を示すグラフの縦軸は、訓練試行で明室に入れた後に暗室に入った際に電気刺激を受けたマウスが、24時間後にもう一度明室にいれた後に暗室に入るまでの時間(秒)を示す(Latency)。両試験において、比較例1の化合物投与群においては効果が確認できなかったのに対し、実施例1および3の化合物投与群では有意に効果が確認された。 図11は、試験例11のパーキンソン病モデル動物を用いたドパミン神経保護評価試験の結果を示すグラフである。 図12は、試験例12のパーキンソン病モデル動物を用いたα-シヌクレイン凝集抑制評価試験の結果を示すグラフである。 図13は、試験例13のANSを用いたFABPリガンドの親和性評価試験の結果を示す。 図14は、試験例で行ったローターロッド試験、ビームウォーキング試験、新規物体認識試験などの手順について示す図である。 図15は、試験例13においてシーケンシングを行った塩基配列を示す図である。
以下、本発明を更に具体的に説明する。
本発明の1つの側面によれば、式(I)で表される化合物、または医薬として許容なその塩を有効成分として含有する、認知機能疾患または障害の治療または予防のための医薬組成物が提供される。1つの態様において、式(Ia)または式(Ib)で表される化合物を有効成分として含有する、認知機能疾患または障害の治療または予防のための医薬組成物が提供される。本明細書において、式(I)で表される化合物には、式(Ia)または式(Ib)で表される化合物が包含される。
本明細書において「C1−6アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3−エチルブチル、および2−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−4アルキルおよびC1−3アルキルなども含まれる。
本明細書において「C1−6アルコキシ」とは、アルキル部分として既に定義した炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルオキシ基[−O−(C1−6アルキル)]を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3−エチルブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメチルオキシなどが含まれ、例えば、C1−4アルコキシおよびC1−3アルコキシなども含まれる。
1−テトラゾリルは以下の基:

を意味する。
ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
式(I)においてnが0の場合、Rで示される置換基は存在しない。またpが0の場合、Rで示される置換基が存在しない。
本発明の1つの態様において、式(Ib)および式(Ic)におけるR1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択される。
式(I)の化合物または医薬として許容なその塩が水和物などの溶媒和物を形成する場合には、本発明は該溶媒和物を用いて実施することができる。さらに本発明の化合物または医薬として許容なその塩は、混合物、溶液、結晶多形などとして適宜実施することができる。
本発明の化合物として、例えば本明細書実施例に記載の化合物を使用することができ、より具体的には以下の化合物を使用することができる:
式(I)の化合物の「医薬として許容な塩」とは、医薬品として使用可能な塩であれば特に限定されない。本発明化合物が塩基と形成する塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩などが挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;および、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などの有機酸酸との酸付加塩が挙げられる。好ましくは、医薬として許容な塩として、カルボン酸である式(I)の化合物の塩基付加塩が例示される。
本発明の1つの態様において、式(I)の化合物、そのエナンチオマー、そのジアステレオマー、または医薬として許容なその塩は、プロドラッグとして投与され、生体内において活性化合物に変換される。
式(I)に含まれる化合物の例示として、実施例に記載の化合物、および以下の化合物が挙げられる。
本発明におけるシヌクレイノパチーとは、α−シヌクレインの異常蓄積を特徴とする神経変性疾患を意味し、例えば、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症が挙げられ、本発明の医薬組成物および方法は、例えば、シヌクレイノパチーの進行の抑制のために使用することができる。
本発明の医薬組成物および方法において、処置するシヌクレイノパチーの進行度、重症度および病態については特に限定されない。パーキンソン病重症度分類はヤールI〜V度が用いられる。レビー小体型認知症には初期、中期、後期の段階があり、α−シヌクレインが封入体最初に出現部位から脳幹優位型、辺縁型、新皮質型に分けられる。さらに、多系統萎縮症の重症度分類ではmodified Ranking Scale 1〜6が用いられ、病態により、Shy Drager 症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、線条体鉱質変性症などに分類される。いずれもα−シヌクレイン封入体が神経細胞あるいはグルア細胞に発現する疾患群であり、本発明の医薬組成物および方法はこれらの疾患群から選択される疾患の治療または予防に使用することができる。
前頭皮質あるいは海馬に神経細胞死がおこることで認知症が発症すると考えられる。本発明ではFABP3リガンドが凝集を抑制することに加えて、α−シヌクレイン凝集体の伝播を抑制することを提唱する。その結果脳内でのα−シヌクレイン凝集体による神経細胞死が抑制される。
本発明の医薬組成物および方法は、特にレビー小体型認知症の治療、および予防に用いることができる。
また、本発明の医薬組成物および方法は、運動機能障害および認知機能障害を改善や進行を抑制することができる。
運動機能障害としては、パーキンソン病における振戦(手や足のふるえ)、無動(動きが遅くなる)、固縮(筋肉がかたくなってこわばり、関節の曲げ伸ばしに抵抗がある)、姿勢反射障害(体のバランスがとりにくくなる)、レビー小体型認知症においても、パーキンソン症状が、 多系統萎縮症においては、パーキンソン症状に加え、自律神経障害(排尿障害、勃起障害、起立性低血圧、発汗低下など)、小脳性運動失調:(失調性歩行と構音障害、四肢の運動失調、もしくは小脳性眼球運動障害)などが挙げられる。
認知機能障害としては、レビー小体型認知症においては、記憶障害、前頭葉・頭頂葉機能障害(注意障害、視空間障害、構成障害、実行機能障害など)、認知機能の動揺、幻視などが挙げられる。パーキンソン病においては、初期では、遂行機能(プランニング,セットの変換・保持,問題解決など)、作動記憶、手続き記憶などの記憶機能,視空間機能の高次脳機能障害が見られる場合があり、進行すると幻視や視空間認知障害、思考緩慢等、レビー小体型認知症と類似した症候が見られる場合がある。多系統萎縮症においては、物忘れなど認知症が見られる場合、などが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができ、非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;経皮投与または貼付剤、軟膏またはローション;口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤;ならびに経鼻投与のためのエアゾール剤とすることができるが、これらには限定されない。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。
当該医薬組成物は、一般に用いられる各種成分を含みうるものであり、例えば、1種以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また本発明の医薬組成物は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与経路、患者の体型、年齢、体調、疾患の度合い、発症後の経過時間等により、適宜選択することができ、本発明の医薬組成物は、治療有効量および/または予防有効量の上記式(I)の化合物を含むことができる。本発明において上記式(I)の化合物は、一般に1〜1000mg/日/成人、例えば、1〜200mg/日/成人、具体的には5〜100mg/日/成人、より具体的には10〜50mg/日/成人の用量で使用されうる。当該医薬組成物の投与は、単回投与または複数回投与であってもよい。
本発明の医薬組成物は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤、抗酸化剤、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、およびミネラル分(鉄、亜鉛、マグネシム、ヨードなど)などの成分を含有していてもよい。本発明の医薬組成物は、経口投与に適した形態、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤、または内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの形態で調製してもよい。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤が挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本発明の治療方法または予防方法は上記記載に基づいて実施されうる。式(I)の化合物または医薬として許容なその塩が投与される対象としては、哺乳動物、例えばヒトが例示される。
以下、実施例を示すことにより本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
[第1工程](E)−3−(2−クロロフェニル)−1−(2−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オンの調製
2’−メトキシアセトフェノン(1.0g,6.7mmol,1.0当量)と2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(30ml)をエタノール(50ml)に溶解させ、0℃で30分攪拌した後、2−クロロベンズアルデヒド(1.123g,8.0mmol,1.2当量)を滴下し、2日間室温で攪拌した。エタノールを留去し、酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮し、標題化合物を固体として得た(2.178g、収率100%)。
Rf値:0.21(n−ヘキサン/酢酸エチル=7:1 v/v)。
H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ: 8.01 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 7.71-7.62 (m, 2H), 7.50-7.39 (m, 2H), 7.35 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 7.30-7.26 (m, 2H), 7.06-6.98 (m, 2H), 3.89 (s, 3H)。
[第2工程]5−(2−クロロフェニル)−3−(2−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾールの調製
(E)−3−(2−クロロフェニル)−1−(2−メトキシフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(2.02g,7.4mmol,1.0当量)とフェニルヒドラジン(1.1ml,11.2mmol,1.5当量)、をエタノール(50ml)に溶解させ、酢酸(2ml)を加え、アルゴン雰囲気下で加熱還流下一晩攪拌した。酢酸エチルで抽出し、有機相を水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥し濃縮した。得た中間体粗生成物をベンゼン(30ml)に溶解させ、DDQ(2.52g,11.1mmol,1.5当量)を加え、加熱還流下一晩攪拌した。反応混合物を室温にもどし、酢酸エチルを用いてセライトろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=8:1 v/v)により精製して、標題化合物を得た(2.387g、収率:89.3%)。
Rf値:0.31(n−ヘキサン/酢酸エチル=8:1 v/v)。
H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ: 8.16 (dd, J = 7.6, 1.8 Hz, 1H), 7.42-7.40 (m, 1H), 7.36-7.21 (m, 9H),7.11 (s, 1H), 7.05 (td, J = 7.5, 1.2 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 8.3, 0.9 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H)。
[第3工程]5−(2−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾールの調製
5−(2−クロロフェニル)−3−(2−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(1.71g,4.7mmol,1.0当量)を無水ジクロロメタン(30ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下−10℃にて、三臭化ほう素(17%ジクロロメタン溶液、約1mol/L)(9.45ml,9.45mmol,2.0当量)を滴下し、室温に戻しながら一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止させ、反応混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=9:1 v/v)により精製し、標題の化合物を(1.41g、収率:86.2%)を得た。
Rf値:0.32(n−ヘキサン/酢酸エチル=9:1 v/v)。
H-NMR(400 MHz,CDCl3)δ: 10.82 (s, 1H), 7.64 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.43 (dq, J = 8.0, 0.6 Hz, 1H), 7.38-7.24 (m, 9H), 7.07 (dd, J = 8.2, 1.2 Hz, 1H), 6.97-6.93 (m, 1H), 6.90 (s, 1H)。
[第4工程]4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸エチルの調製
5−(2−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(1.14g,3.3mmol,1.0当量)、4−ブロモ酪酸エチル(0.64g,3.3mmol,1.0当量)、炭酸カリウム(0.45g,3.3mmol,1.0当量)、およびヨウ化カリウム(0.54g,3.3mmol,1.0当量)の乾燥DMF(50ml)溶液を70℃で攪拌し、24時間後さらに4−ブロモ酪酸エチル(0.64g,3.3mmol,1.0当量)、炭酸カリウム(0.45g,3.3mmol,1.0当量)、ヨウ化カリウム(0.54g,3.3mmol,1.0当量)を加え、70℃でさらに一晩攪拌した。室温に戻した後に反応混合物に1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥し濃縮した。残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(n−ヘキサン/酢酸エチル=8:1 v/v,Rf=0.16)、微黄色油状の標題化合物を得た(1.602g、収率:100%)。
Rf値:0.16(n−ヘキサン/酢酸エチル=8:1 v/v)。
H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ: 8.14 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.44-7.41 (m, 1H), 7.35-7.21 (m, 9H), 7.08 (s, 1H), 7.05 (td, J = 7.5, 1.1 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.16-4.07 (m, 4H), 2.57 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.24-2.15 (m, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
[第5工程]4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸の調製
4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸エチル(5.00g,10.8mmol)を2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(50mL)とエタノール(25mL)の混合溶媒に溶解させ、一晩還流した。エタノールを留去し、残差に希塩酸を加え酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し(n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v,Rf=0.37)、標題化合物を(3.54g、収率:74.3%)を得た。
Rf値:0.37(n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v)、融点:85.5−86.5℃、化学純度:98%(逆相HPLCの面積%、検出UV波長:254nm)。
H-NMR:(300 MHz CDCl3) δ: 8.00 (1H, dd, J = 7.7, 1.7 Hz), 7.43-7.40 (1H, m), 7.35-7.21 (9H, m), 7.06 (1H, td, J = 7.5, 1.1 Hz), 7.00 (1H, s), 6.99 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.15 (2H, t, J = 6.0 Hz ), 2.60 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.19 (2H, quin, J = 6.7 Hz)。
質量分析値(FAB (M+1)+):433.2。
実施例2:4−(2−(1−(4−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−ブロモフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ: 7.97 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.35-7.23 (m, 8H), 7.05 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 4.15 (t. J = 6.0 Hz, 2H), 2.62. (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.24-2.17 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H22BrN2O3 計算値 477.0814;実測値 477.0812.
実施例3:4−(2−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに3,4−ジクロロフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 8.00 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.38- 7.28 (m, 7H), 7.12-6.98 (m, 4H), 4.16 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.64 (t, J = 7.2 Hz), 2.25-2.18 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H21Cl2N2O3, 計算値 467.0929, 実測値 467.0942。
実施例4:4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりに2−ブロモベンズアルデヒドを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 8.03 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34-7.20 (m, 9H), 7.05 (ddd, J = 7.6, 7.6, 1.2 Hz, 1H), 7.00-6.98 (m, 2H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.22-2.16 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H22BrN2O3 計算値 479.0793;実測値 479.0800。
実施例5:4−(2−(1−(4−イソプロピルフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−イソプロピルフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.93(dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.30- 7.26 (m, 8H), 7.21-7.18 (m, 2H), 7.06-6.95 (m, 3H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.95-2.88 (m, 1H), 2.59 (t, J = 7.2 Hz), 2.23-2.16 (m, 2H), 1.25-1.23 (m, 6H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C28H29N2O3,, 計算値 441.2178, 実測値 441.2177。
実施例6:4−(2−(1−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに3−クロロフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 8.01 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.51-7.50 (m, 1H), 7.35- 7.21 (m, 8H), 7.18-7.15 (m, 1H), 7.07-7.03 (m, 1H), 7.01-6.98 (m, 2H), 4.16 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.64 (t, J = 7.2 Hz), 2.25-2.18 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H22ClN2O3, 計算値 433.1319, 実測値 433.1330。
実施例7:4−(2−(1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−フルオロフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.96 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.36-7.26 (m, 8H), 7.07-7.02 (m, 3H), 6.99 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 4.16 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.24- 2.18 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H22FN2O3, 計算値 417.1614, 実測値 417.1622。
実施例8:4−(2−(1−(4−tert−ブチルフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−tertブチルフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.96 (dd, J = 7.6, 2.0 Hz, 1H), 7.37- 7.27 (m, 10H), 7.06-7.02 (m, 1H), 6.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 4.15 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.23-2.17 (m, 2H), 1.31 (s, 9H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C29H31N2O3, 計算値 455.2334, 実測値 455.2346。
実施例9:4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりにベンズアルデヒド、2’−メトキシアセトフェノンの代わりに5’−フルオロ−2’−メトキシアセトフェノンをを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.75 (dd, J = 9.6, 3.2 Hz, 1H), 7.37-7.27 (m, 11H), 7.01-6.97 (m, 2H), 6.92 (dd, J= 8.8, 4.4 Hz, 1H), 4.12 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.23-2.17 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C25H22FN2O3, 計算値 417.1614, 実測値 417.1597。
実施例10:4−(2−(5−クロロフェニル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸
第1工程において2’−メトキシアセトフェノンの代わりに5’−フルオロ−2’−メトキシアセトフェノンをを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.82 (1H, dd, J = 9.6, 3.1 Hz), 7.42 (1H, br-d, J = 8.2 Hz), 7.34-7.21 (8H, overlapped), 7.05 (1H, s), 6.99 (1H, ddd, J = 9.0, 7.6, 3.1 Hz), 6.91 (1H, dd, J = 9.1, 4.6 Hz), 4.11 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.60 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.18 (2H, quin, J = 6.7 Hz)。
13C-NMR (150 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 176.6, 158.1, 156.6, 152.3 (d, J = 1.8 Hz), 147.8 (d, J = 1.8 Hz), 140.4, 139.9, 134.0, 132.2, 130.2 (d, J = 6.8 Hz), 130.0, 128.8(2C), 127.3, 126.7, 124.2(2C), 123.5 (d, J = 7.9 Hz), 115.4 (d, J = 24.7 Hz), 115.1 (d, J = 23.1 Hz), 113.6 (d, J = 8.0 Hz), 110.7, 67.7, 30.4, 24.6。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M-H]-) C25H19Cl1F1N2O3, 計算値 449.10682, 実測値 449.10312。
化学純度:>99%(逆相HPLCの面積%、検出UV波長:254nm)。
実施例11:4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸
第1工程において2’−メトキシアセトフェノンの代わりに5’−フルオロ−2’−メトキシアセトフェノンを用い、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−イソプロピルフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 7.81 (1H, dd, J = 9.7, 3.1 Hz), 7.43 (1H, br-d, J = 8.1 Hz), 7.34-7.21 (5H, overlapped), 7.13 (2H, br-d, J = 8.5 Hz), 7.03 (1H, s), 6.98 (1H, ddd, J= 9.1, 7.5, 3.1 Hz), 6.91 (1H, dd, J= 9.0, 4.6 Hz), 4.11 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.88 (1H, sept, J = 6.9 Hz), 2.60 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.18 (2H, quin, J = 6.6 Hz), 1.21 (6H, d, J = 6.9 Hz)。
13C-NMR (150 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 175.8, 158.1, 156.6, 152.2, 148.1, 147.5, 140.3, 137.6, 134.0, 132.2, 130.3, 130.1, 130.0, 126.8(2C), 126.7, 124.1(2C), 115.4 (d, J = 24.4 Hz), 115.0 (d, J= 23.1 Hz), 113.6 (d, J = 8.2 Hz), 110.4, 67.6, 33.7, 30.3, 24.6, 23.9(2C)。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M-H]-)C28H25Cl1F1N2O3, 計算値 491.15377. 実測値 491.15054。
化学純度:>99%(逆相HPLCの面積%、検出UV波長:254nm)。
実施例12:4−(2−(5−(2−メチルフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)ブタン酸
第1工程において2−クロロベンズアルデヒドの代わりに2−メチルベンズアルデヒドを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.04 (1H, dd, J = 7.7, 1.7 Hz), 7.34-7.17 (10H, overlapped), 7.06 (1H, td, J= 7.5, 1.0 Hz), 6.99 (1H, br-d, J = 8.3 Hz), 6.89 (1H, s), 4.14 (2H, t, J= 6.1 Hz), 2.58 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.17 (2H, quin, J = 6.6 Hz), 2.06 (3H, s)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 177.2, 156.0, 148.9, 142.7, 140.1, 137.2, 130.9, 130.7, 130.4, 129.24, 129.19, 128.9, 128.7(2C), 126.9, 125.8, 123.9(2C), 122.1, 121.1, 112.4, 110.0, 66.8, 30.6, 24.6, 20.0。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M-H]-)C26H23N2O3, 計算値 411.17087, 実測値 411.16706。
化学純度:>99%(逆相HPLCの面積%、検出UV波長:254nm)。
実施例13:4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸
第1工程において2’−メトキシアセトフェノンの代わりに5’−フルオロ−2’−メトキシアセトフェノンを、および2−クロロベンズアルデヒドの代わりに2−ブロモベンズアルデヒドを用い、第2工程においてフェニルヒドラジンの代わりに4−イソプロピルフェニルヒドラジンを用いた以外は、実施例1と同様の手法により、標題の化合物を調製した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 7.82 (1H, dd, J = 9.7, 3.1 Hz), 7.62 (1H, br-d, J = 7.6 Hz), 7.29-7.21 (5H, overlapped), 7.13 (2H, br-d, J = 8.5 Hz), 7.02 (1H, s), 6.98 (1H, ddd, J= 9.0, 7.6, 3.1 Hz), 6.91 (1H, dd, J= 9.1, 4.7 Hz), 4.11 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.87 (1H, sept, J = 6.9 Hz), 2.61 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.18 (2H, quin, J = 6.6 Hz), 1.21 (6H, d, J = 6.9 Hz)。
13C-NMR (150 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 176.0, 158.1, 156.6, 152.2, 148.1, 147.4, 141.8, 137.5, 133.1, 132.42, 132.35, 130.2(2C), 127.2, 126.8(2C), 124.2(2C), 115.4 (d, J = 24.4 Hz), 115.0 (d, J= 23.1 Hz), 113.6 (d, J = 8.5 Hz), 110.4, 67.7, 33.7, 30.3, 24.6, 23.8(2C)。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M-H]-) C28H25Br1F1N2O3, 計算値 535.10326, 実測値 535.10054。
化学純度:>99%(逆相HPLCの面積%、検出UV波長:254nm)。
実施例14:(S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸
[第1工程](S)−4−ベンジル−3−(4−(ベンジルオキシ)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
4−ベンジルオキシブタン酸(2.50g,12.9mmol,1.0当量)、(S)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(4.56g,25.7mmol,2.0当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.57g,12.9mmol,1,0当量)を乾燥ジクロロメタン(100ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下0℃にて、ジイソプロピルカルボジイミド(2.19ml,14.2mmol,1.1当量)を滴下し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v)により精製し、表題の化合物(3.67g、収率:80.6%)を無色の油状物質として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]:7.35-7.26 (m, 8H), 7.19 (d, J= 6.9 Hz, 2H), 4.64-4.56 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.14-4.07 (m, 2H), 3.58 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.27 (dd, J = 13.8, 3.3 Hz, 1H), 3.07 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.69 (dd, J = 13.2, 9.3 Hz, 1H), 2.04 (quintet, J = 6.6 Hz, 2H)。
[第2工程](S)−4−ベンジル−3−((S)−4−(ベンジルオキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
(S)−4−ベンジル−3−(4−(ベンジルオキシ)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(1.39g,3.94mmol,1.0当量)を乾燥テトラヒドロフラン(40ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下−50℃にてナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液、4.73ml,4.73mmol,1.2当量)を滴下した。反応混合物を−50℃で5分、−15℃で15分撹拌した。再び−50℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(4ml)に溶解させたヨードメタン(1.23ml,19.7mmol,5.0当量)を滴下した。反応混合物を15分で5℃ずつ昇温していき、−5℃で5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(1.15g、収率:79%)を淡黄色の油状物質として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]:7.34-7.19 (m, 8H), 7.17-7.14 (m, 2H), 4.49-4.36 (m, 3H), 4.00-3.88 (m, 2H), 3.73 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 3.61-3.50 (m, 2H), 3.20 (dd, J = 13.5, 3.6 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 13.2 Hz, 1H), 2.24-2.12 (m, 1H), 1.79-1.70 (m, 1H), 1.24 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 177.10, 153.26, 138.51, 135.42, 129.40, 128.84, 128.27, 127.59, 127.53, 127.23, 72.84, 68.47, 65.83, 55.21, 37.98, 35.14, 33.63, 18.08。
[第3工程](S)−4−ベンジル−3−((S)−4−ヒドロキシ−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
(S)−4−ベンジル−3−((S)−4−(ベンジルオキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(1.06g,2.90mmol,1.0当量)をエタノール(10ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下パラジウム炭素(0.10g)を加え、風船を用いてフラスコ内を水素で満たした。反応混合物を水素雰囲気下、室温で12時間撹拌し、セライトを用いてろ過し、酢酸エチルで洗いこんだ。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v)により精製し、表題の化合物(0.779g、収率:97.0%)を淡黄色の液体として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.38-7.28 (m, 3H), 7.20-7.17 (m, 2H), 5.18 (br-s, 1H), 4.48 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 4.35 (td, J = 8.7, 3.0 Hz, 1H), 4.23-4.05 (m, 3H), 2.94-2.81 (m, 2H), 2.65-2.54 (m, 1H), 2.49-2.39 (m, 1H), 2.00-1.86 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 180.17, 158.96, 135.97, 129.07, 128.97, 127.34, 69.71, 66.27, 53.81, 41.55, 34.18, 30.74, 15.22。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C15H20NO4, 計算値 278.1392, 実測値 278.1389。
[第4工程](S)−4−ベンジル−3−((S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
5−(2−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(0.300g,0.865mmol,1.0当量)、(S)−4−ベンジル−3−((S)−4−ヒドロキシ−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.252g,0.908mmol,1.05当量)、トリフェニルホスフィン(0.238g,0.908mmol,1.05当量)を乾燥ジエチルエーテルに溶解させ、アルゴン雰囲気下0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(40%トルエン溶液, 約1.9mol/L)を滴下した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(0.321g、収率:61.2%)を無色の油状物質として得た。
[α]25 D +54.9 (c = 1.0, CHCl3)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.13 (dd, 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.54-7.48 (m, 1H), 7.40-7.19 (m, 12H), 7.13-7.10 (m, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.04 (td, J = 3.3, 1.2 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.50-4.42 (m, 1H), 4.27-4.20 (m, 1H), 4.15-4.07 (m, 1H), 4.04 (dt, J = 6.9, 1.5 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 3.90 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 13.8, 3.3 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 13.5, 9.6 Hz, 1H), 2.46-2.34 (m, 1H), 2.08-1.97 (m, 1H), 1.31 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 176.4, 156.0, 153.0, 148.5, 140.3, 140.1, 135.2, 134.0, 132.4, 130.6, 130.0, 129.8, 129.4, 129.1, 128.8, 128.7, 127.2, 126.9, 126.8, 123.9, 121.8, 121.0, 112.1, 111.0, 66.4, 66.0, 55.1, 37.8, 35.2, 33.2, 18.2。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C36H33ClN3O4, 計算値 606.2154, 実測値 606.2142。
[第5工程](S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸の調製
(S)−4−ベンジル−3−((S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.100g,0.165mmol,1.0当量)をテトラヒドロフラン/水(3:1,2.0ml)に溶解させ、0℃で30%過酸化水素水(0.10ml,0.89mmol,5.4当量)を滴下し、続けて水(0.3ml)に溶解させた水酸化リチウム(0.028g,0.66mmol,4.0当量)を滴下した。0℃で3時間撹拌し、水(0.5ml)に溶解させたチオ硫酸ナトリウム(0.1g)を加えて反応を停止し,1mol/L塩酸水溶液で反応混合物を酸性とした。テトラヒドロフランを留去し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(54.5mg、収率:73.9%)を無色のアモルファスとして得た。
[α]25 D +47.5 (c = 1.0, CHCl3)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.93 (dd, J = 7.5, 1.8 Hz, 1H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.35-7.21 (m, 9H), 7.05 (td, J = 7.5, 1.2 Hz, 1H), 7.01-6.98 (m, 2H), 4.26-4.19 (m, 1H), 4.08-4.00 (m, 1H), 2.94-2.82 (m, 1H), 2.17-2.07 (m, 1H), 2.05-1.98 (m, 1H), 1.10 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 180.3, 156.0, 149.0, 140.4, 139.7, 133.9, 132.2, 130.2, 130.04, 129.99, 129.5, 129.4, 128.9(2C), 127.4, 126.7, 124.5(2C), 121.7, 121.1, 112.4, 110.3, 65.6, 36.4, 33.3, 17.0。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C26H24Cl1N2O3, 計算値 447.14755, 実測値 447.14591。
実施例15:(R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸
[第1工程](R)−4−ベンジル−3−(4−(ベンジルオキシ)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
4−ベンジルオキシブタン酸(2.50g,12.9mmol,1.0当量)、(R)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(4.56g,25.7mmol,2.0当量)、4−ジメチルアミノピリジン(1.57g,12.9mmol,1,0当量)を乾燥ジクロロメタン(100ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下0℃にて、ジイソプロピルカルボジイミド(2.19ml,14.2mmol,1.1当量)を滴下し、室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v)により精製し、表題の化合物(3.76g、収率:82.7%)を無色の油状物質として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]:7.35-7.26 (m, 8H), 7.19 (d, J= 6.6 Hz, 2H), 4.64-4.56 (m, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.13-4.06 (m, 2H), 3.58 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.27 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1H), 3.07 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.69 (dd, J = 13.2, 9.3 Hz, 1H), 2.04 (quintet, J = 6.9 Hz, 2H)。
[第2工程](R)−4−ベンジル−3−((R)−4−(ベンジルオキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
(R)−4−ベンジル−3−(4−(ベンジルオキシ)ブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.750g,2.12mmol,1.0当量)を乾燥テトラヒドロフラン(20ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下−50℃にてナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液、2.55ml,2.55mmol,1.2当量)を滴下した。−50℃で5分、−15℃で15分撹拌した。再び−50℃に冷却し、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)に溶解させたヨードメタン(0.66ml,11mmol,5.0当量)を滴下した。反応混合物を15分で5℃ずつ昇温していき、−5℃で5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(0.62g、収率:80%)を淡黄色の油状物質として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]:7.34-7.19 (m, 8H), 7.17-7.14 (m, 2H), 4.49-4.36 (m, 3H), 3.73 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 3.61-3.50 (m, 2H), 3.20 (dd, J = 13.2, 3.3 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 13.2, 9.6 Hz, 1H), 2.24-2.12 (m, 1H), 1.79-1.70 (m, 1H), 1.24 (d, J = 6.6 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm] : 177.11, 153.27, 138.52, 135.43, 129.41, 128.85, 128.28, 127.64, 127.54, 127.23, 72.84, 68.48, 65.84, 55.22, 37.99, 35.15, 33.64, 18.08。
[第3工程](R)−4−ベンジル−3−((R)−4−ヒドロキシ−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
(R)−4−ベンジル−3−((R)−4−(ベンジルオキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.597g,1.63mmol,1.0当量)をエタノール(5.0ml)に溶解させ、アルゴン雰囲気下パラジウム炭素(0.06g)を加え、風船を用いてフラスコ内を水素で満たした。反応混合物を水素雰囲気下、室温で12時間撹拌し、セライトを用いてろ過し、酢酸エチルで洗いこんだ。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1 v/v)により精製し、表題の化合物(0.388g、収率:86.1%)を淡黄色の液体として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 7.37-7.28 (m, 3H), 7.19-7.17 (m, 2H), 5.26 (br-s, 1H), 4.48 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 4.35 (td, J = 8.7, 2.4 Hz, 1H), 4.23-4.05 (m, 3H), 2.94-2.82 (m, 2H), 2.68-2.54 (m, 1H), 2.49-2.39 (m, 1H), 2.00-1.86 (m, 1H), 1.29 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 180.18, 159.02, 135.96, 129.07, 128.97, 127.32, 69.70, 66.27, 53.80, 41.53, 34.18, 30.73, 15.21。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C15H20NO4, 計算値 278.1392, 実測値 278.1387。
[第4工程](R)−4−ベンジル−3−((R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オンの調製
5−(2−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール(0.300g,0.865mmol,1.0当量)、(R)−4−ベンジル−3−((R)−4−ヒドロキシ−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.252g,0.908mmol,1.05当量)、トリフェニルホスフィン(0.238g,0.908mmol,1.05当量)を乾燥ジエチルエーテルに溶解させ、アルゴン雰囲気下0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピル(40%トルエン溶液, 約1.9mol/L)を滴下した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(0.323g、収率:61.6%)を無色の油状物質として得た。
[α]25 D -53.3 (c = 1.0, CHCl3)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 8.13 (dd, J = 7.5, 1.8 Hz, 1H), 7.52-7.49 (m, 1H), 7.40-7.19 (m, 12H), 7.13-7.10 (m, 2H), 7.06-7.00 (m, 2H), 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.50-4.42 (m, 1H), 4.27-4.20 (m, 1H), 4.15-4.07 (m, 1H), 4.04 (dt, J = 6.9, 1.8 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 3.90 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 13.5, 9.6 Hz, 1H), 2.46-2.34 (m, 1H), 2.08-1.97 (m, 1H), 1.31 (d, J = 7.2 Hz, 1H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]: 176.4, 156.0, 153.0, 148.5, 140.3, 140.1, 135.2, 134.0, 132.4, 130.0, 129.8, 129.4, 129.1, 128.9, 128.7, 127.2, 126.9, 126.8, 123.9, 121.8, 121.0, 112.1, 111.0, 66.4, 66.0, 55.1, 37.8, 35.2, 33.2, 18.2。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C36H33ClN3O4, 計算値 606.2154. 実測値 606.2178。
[第5工程](R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸の調製
(R)−4−ベンジル−3−((R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)−2−メチルブタノイル)オキサゾリジン−2−オン(0.140g,0.231mmol,1.0当量)をテトラヒドロフラン/水(3:1,2.8ml)に溶解させ、0℃で30%過酸化水素水(0.14ml,1.25mmol,5.4当量)を滴下し、続けて水(0.4ml)に溶解させた水酸化リチウム(0.039g,0.92mmol,4.0当量)を滴下した。0℃で3時間撹拌し、水(0.7ml)に溶解させたチオ硫酸ナトリウム(0.14g)を加えて反応を停止し,1mol/L塩酸水溶液で反応混合物を酸性とした。テトラヒドロフランを留去し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液n−ヘキサン/酢酸エチル=3:1 v/v)により精製し、表題の化合物(91.0mg、収率:88.2%)を無色のアモルファスとして得た。
[α]25 D -48.2 (c = 1.0, CHCl3)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 7.96 (dd, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 10.8, 1.2 Hz, 1H), 7.34-7.20 (m, 9H), 7.05 (td, J = 7.2, 0.9 Hz, 1H), 6.99-6.97 (m, 2H), 4.24-4.17 (m, 1H), 4.09-4.01 (m, 1H), 2.21-2.10 (m, 1H), 2.03-1.92 (m, 1H), 1.13 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ [ppm]; 180.8, 156.0, 148.9, 140.3, 139.8, 133.9, 132.2, 130.14, 130.12, 130.0, 129.4, 129.4, 128.8(2C), 127.3, 126.7, 124.4(2C), 121.7, 121.1, 112.4, 110.5, 65.6, 36.4, 33.2, 17.0。
高分解能質量分析(ESI-TOF-MS, [M+H]+)C26H24Cl1N2O3, 計算値 447.14755, 実測値 447.14874。
比較例1:4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸
[第1工程]((E)−1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニルプロプ−2−エン−1−オンの調製
2’−メトキシアセトフェノン(1.09g,6.60mmol)と10%水酸化カリウム水溶液(80mL,142mmol)をエタノール(15mL)に溶解させ,0℃で30分間撹拌した後,ベンズアルデヒド(0.800mL,7.92mmol)を滴下し,約2日間室温で撹拌した。エバポレーターによりエタノールを留去し,酢酸エチル(30mL)で4回抽出し,硫酸マグネシウムで乾燥し,濾過した溶液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1:7 (v/v))によって精製し,標題化合物を黄色油状物質として得た(1.52mg,6.36mmol,収率:96%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ: 7.64 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.61-7.57 (m, 3H), 7.48 (ddd, J = 15.2, 15.2, 2.0 Hz, 1H), 7.41-7.35 (m, 4H), 7.05 (dd, J = 6.4, 6.4 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H)。
[第2工程]3−(2−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾールの調製
(E)−1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニルプロプ−2−エン−1−オン(300mg,1.26mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ,アルゴン雰囲気下,−78℃でシリンジを用いて三臭化ホウ素(1.0mol/Lジクロロメタン溶液、2.52mL)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し,室温に戻して7時間撹拌した。反応溶液を飽和食塩水(150mL)にあけ、酢酸エチル(30mL)で4回抽出し,抽出液を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し,濾過した溶液を濃縮した。残渣をアセトンに溶解させ,炭酸カリウム(367mg,2.66mmol)存在下,ベンジルブロミド(239μL,2.01mmol)をシリンジを用いて加え,11時間加熱還流した。アセトンを留去し,酢酸エチル(30mL)で4回抽出し,飽和食塩水で洗った。硫酸マグネシウムで乾燥し,濾過した溶液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1:7(v/v))によって精製し,生成物として(E)−1−(2−(ベンジルオキシ)フェニル)−3−フェニルプロプ−2−エン−1−オン(287mg,0.91mmol,収率:69%(2工程))を得た。得られた化合物を2−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(238mg,1.37mmol)と共にエタノール(20mL)に溶解させ,酢酸(2.0mL)を加えた。反応溶液をアルゴン雰囲気下で約20時間加熱還流した。溶媒をエバポレーターにより留去し,酢酸エチル(30mL)で4回抽出し,硫酸マグネシウムで乾燥し,濾過した溶液を濃縮した。残渣を2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン(413mg,1.82mmol)と共にベンゼン(20mL)に溶解させ,85℃で16時間加熱した。反応溶液を室温に戻し,セライト濾過し,濾液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1:10(v/v))によって精製し,標題化合物を淡黄色アモルファス状物質として得た(249mg,0.570mmol,収率:63%(2工程))。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ=8.13 (dd, J= 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.55-7.53 (m, 3H), 7.55- 7.17 (m, 10H), 7.13 (s, 1H), 7.07-7.03 (m, 3H), 6.87 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 5.23 (s, 2H), 3.43 (s, 3H)。
[第3工程]2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノールの調製
3−(2−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール(245mg,0.570mmol)を酢酸エチルに溶解させ,10%パラジウム担持活性炭(49mg)を加え,0.3MPaの水素雰囲気下で6時間接触還元を行った。反応混合物をセライト濾過し,濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1:10(v/v))によって精製し,標題の化合物を無色アモルファス状物質として得た(153mg,0.447mmol,収率:78%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ =10.87 (s, 1H), 7.66 (dd, J = 8.7, 1.2 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 5.9, 1.5 Hz, 1H), 7.41-7.37 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 5H), 7.24- 7.21 (m, 1H), 7.08-7.02 (m, 2H), 6.96-6.92 (m, 1H), 6.90-6.88 (m, 2H), 3.45 (s, 3H)。
[第4工程]4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸メチルの調製
実施例1の第4工程と同様の手法により,2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノールから4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸メチル(172mg,0.388mmol,81%)を無色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ=8.09 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 7.8, 1.4 Hz, 1H), 7.37-7.33 (m, 1H), 7.30-7.23 (m, 7H), 7.08 (s, 1H), 7.07-6.96 (m, 4H), 6.86 (dd, J = 8.4, 1.2 Hz, 1H), 4.15(t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.66 (s, 3H), 3.43 (s, 3H), 2.63 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.27-2.19 (m, 2H)。
[第5工程]4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸の調製
実施例1の第5工程と同様の手法により,4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸メチルから4−(2−(1−(2−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸(95.0mg,0.220mmol,58%)を無色アモルファス状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ=7.83 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.39-7.24 (m, 7H), 7.05-6.98 (m, 3H), 6.92-6.88 (m, 2H), 4.14(t, J= 6.0 Hz, 2H), 3.49 (s, 3H), 2.56 (t, J= 7.2 Hz, 2H), 2.21-2.15 (m, 2H)。
高分解能質量分析(FAB, [M+H]+) C26H25N2O4, 計算値 429.1814, 実測値 429.1827。
試験例1:FABP3リガンド活性評価
FABP3リガンド活性評価に対する評価には,1,8−ANS(1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸)を用いた蛍光ディスプレースメントアッセイを採用した。1,8−ANSのような蛍光性物質は,疎水性の環境下において,蛍光強度が増加する性質を有する。この性質を利用し,1,8−ANSをFABPの疎水性リガンド結合部位に各化合物と競合的に結合させ,1,8−ANSを用いる実験系で使用される波長である励起波長355nm,測定波長460nmでその蛍光強度を比較することにより,各化合物のFABPに対するリガンド活性を評価した。化合物の希釈溶媒はエタノールを採用した。
測定用96穴プレートとしてNunc製の黒色プレートを使用し,各ウェルに,40μLのリン酸ナトリウムバッファー及びFABP3(AVISCERA BIOSCIENCE社製)のリン酸ナトリウムバッファー溶液(250nM、25μL)を加え,ブランクには25μLのリン酸ナトリウムバッファーを加えた.各ウェルに検出試薬として1,8−ANS(ALDRICH社製)溶液(10μM、エタノール/リン酸ナトリウムバッファー溶液=1:4 v/v、25μL)を加え,各種濃度に希釈した化合物のエタノール溶液を10μLずつ加えた(最終エタノール濃度は15%)。プレートリーダー内で10秒間振盪し,室温で10分間インキュベートした.その後,励起波長355nm,測定波長460nmで蛍光測定した。測定にはパーキンエルマージャパン(株)製 ARVO TM X Oneを使用した。評価した化合物は,1×10−5M,1×10−6M,1×10−7M,1×10−8Mの4点で評価した。また,ポジティブコントロールとしてFABP3との親和性を有するオレイン酸,ネガティブコントロールとして,リガンドの溶媒であるエタノールを用いた。
試験例2:FABP4リガンド活性評価
FABP4の評価もFABP3と同じく1,8−ANSを用いた蛍光ディスプレースメントアッセイを採用した。FABP4についてはCayman Chemical Companyから販売されているアッセイキット(FABP4 Inhibitor/Ligand Screening Assay Kit)を用いて評価した。化合物を溶解する溶媒はエタノールを用い,ポジティブコントロールにはキット付属のアラキドン酸を用いた。測定手順は上記のFABP3アッセイと同様に行った。
測定は各2回行い,その平均値を測定結果とした。IC50の算出には,Light Stone社のPCソフトOriginを用いた。評価結果を表1に示す。
試験例3:α−シヌクレインオリゴマー形成阻害活性試験
既存の方法に従い(Shioda ら, J Biol Chem 2014;289:18957-18965)PC12細胞にα−シヌクレイン及びFABP3の遺伝子をトランスフェクションし、血清含有DMEM(10% ウマ血清, 5%牛新生仔血清, ペニシリン/ストレプトマイシン含有)中で、該細胞をリガンド(実施例1〜4の化合物、10μM)により16時間処置した。それらの細胞をホモジナイズしたサンプルを、未変性条件で5〜13.5%ポリアクリルアミドゲルで80mAで3時間泳動し、その後PVDFメンブレンに70V定電圧下で2時間転写し、ウエスタンブロッティングに供した。
結果を図1に示す。培養液中にの添加により、FABP3リガンド(実施例1〜3、10μM)の化合物を添加した系ではα−シヌクレインのオリゴマー形成が抑制されたのに対し、比較例1の化合物を添加した系ではオリゴマーの形成が抑制されたなかったことが確認された。
試験例4:α−シヌクレイン凝集抑制効果確認のためのin vivo試験
無菌リン酸緩衝液生理食塩液(pH=7.4)中で、ヒトα−シヌクレインリコンビナントタンパク質(5μg/μL、rPeptide., Bogart,GA)を37℃、100rpmの条件下で7日間インキュベーションし、線維化ヒトα−シヌクレイン(α-Syn PPF 、シヌクレイン凝集体)を作製した。無菌リン酸緩衝液生理食塩液(pH=7.4)中で超音波処理後、10週齢の雄性 C57BL6 N マウス(12時間の明暗サイクル(明期9:00-21:00;暗期21:00-9:00)温度23±1℃、湿度55±5%の条件下で飼育)の右側黒質領域 (Bregma から後方3.3mm,右方1.2mm,深さ3.85mm)にα-Syn PPF を流速0.2μL/分で10μgを脳定位固定装置に脳固定後マイクロシリンジで注入した。手術24時間後、溶媒(n=3)またはFABP3リガンド(実施例1の化合物、1.0mg/kg,p.o.、n=3)を一日一回四週間投与した。各行動薬理試験終了後、マウスを還流固定し、一匹のマウスから各領域(前頭前皮質、線条体、背側海馬、黒質腹側被蓋野領域)の50μmの脳切片3枚を作製した。リン酸化α−シヌクレイン (ser129) (α-Syn S129) 抗体(Abcam, Cambridge, UK)を用い、α−シヌクレイン凝集体を免疫組織化学染色法により同定した。図2に示すように、FABP3 リガンド投与群においては、α−シヌクレイン凝集体(封入体)形成の抑制が確認された。
図3は、α-Syn S129 陽性細胞がみられた脳領域を累積でプロットしたものである(両群n=3)。各個体のα-Syn PPFを注入した側にα−シヌクレイン凝集体が生じていること、およびFABP3 リガンド投与群において凝集が抑制されることが確認された。
染色した脳切片においてα-Syn S129 陽性細胞数をカウントし、測定脳領域の面積で標準化した結果を図4のグラフに示す(両群n=3)。FABP3リガンド投与群において凝集が抑制されることが確認された。
試験例5:運動機能評価
α-Syn PPF 注入マウスに一日一回四週間、溶媒(n=3)またはFABP3リガンド(実施例1の化合物、1.0mg/kg,p.o.、n=3)を投与し、ローターロッド試験およびビームウォーキング試験により運動機能を評価した。ローターロッド試験はマウスをローラーの上に載せ、20rpmの速度でローラーを回転させた際にマウスが落下するまでの時間(Latency)を測定した。落下するまでの時間はリガンド投与群で減少傾向が確認された。ビームウォーキング試験は細い板の上にマウスを置き歩行させ、ゴールボックスに辿り着くまでに足を踏み外した回数を測定した。結果を図5に示す。ビームウォーキング試験ではリガンド投与群において踏み外し回数の減少傾向が確認された。
試験例6:認知機能評価試験
α−Syn PPF 注入マウスに一日一回四週間、溶媒(n=3)またはFABP3リガンド(実施例1の化合物、1.0mg/kg,p.o.、n=3)を投与し、新規物体認識試験により、認知機能を評価した。新規物体認識試験は、訓練試行では同じ形の物体を置きマウスに記憶させ、試験試行では片方の物体を新規物体に代え、両物体に対する接触割合を評価した。結果を図6に示す。新規物体認識試験では、リガンド投与群において新規物体と既知物体の間で接触割合に大きな差があり、認知機能の改善傾向が確認された。
試験例7:パーキンソン病モデル動物を用いた認知機能評価試験
ドパミン神経毒である1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP、25mg/kg,i.p.、Sigma-Aldrich社(St Louis, MO)より購入)を10週齢の雄性 C57BL6 N マウスに一日一回五日間連続投与し、パーキンソン病モデル動物を作製した。MPTP最終投与24時間後から溶媒またはFABP3リガンド(実施例3の化合物、1.0mg/kg,p.o.、各群n=7)を一日一回二週間投与した。認知機能障害がみられるMPTP投与四週間後に新規物体認識試験により認知機能を評価した。結果を図7に示す。MPTP投与後に溶媒のみを投与した群(対象群)では認知機能障害が確認されたのに対し、リガンド投与群では障害が見られなかった。
試験例8:パーキンソン病モデル動物を用いた運動機能評価試験
MPTP最終投与24時間後から溶媒またはFABP3リガンド(実施例3の化合物)(1.0mg/kg,p.o.、各群n=7)を一日一回二週間投与した。運動機能障害がみられるMPTP投与三週間後にローターロッド試験およびビームウォーキング試験により、運動機能を評価した。結果を図8に示す。ローターロッド試験では溶媒のみを投与した群(対象群)でLatancy が有意に減少し、リガンド投与群で完全に回復した。ビームウォーキング試験では対象群で足を踏み外す回数が有意に上昇し、リガンド投与群で完全に回復した。両試験において、MPTP投与後に生じた運動機能障害が、リガンド投与群では回復したことが確認された。
試験例9:パーキンソン病モデル動物を用いた運動機能評価試験
MPTP(25mg/kg,i.p.)を10週齢の雄性C57BL6 N マウスに一日一回五日間連続投与し、パーキンソン病モデル動物を作製した。MPTP最終投与24時間後から溶媒(n=6)、FABP3リガンド(実施例1の化合物、0.1mg/kg(n=5),0.5mg/kg(n=7),または1.0mg/kg(n=6),p.o.)、FABP3リガンド(実施例3の化合物、1.0mg/kg,p.o.)および非FABP3リガンド(比較例1の化合物、1.0mg/kg,p.o.)を一日一回投与した。運動機能障害がみられるMPTP投与後三週目において、ローターロッド試験及びビームウォーキング試験により運動機能を評価した。結果を図9に示す。ローターロッド試験では溶媒のみを投与した群(対象群)で低下したLatencyは実施例1および3の化合物で有意に改善し、比較例1の化合物では改善しなかった。ビームウォーキング試験では足を踏み外す回数がMPTP投与で有意に上昇し、実施例1および3の化合物で有意に改善し、比較例1の化合物では改善しなかった。すなわち、比較例1の化合物投与群においては効果が確認できなかったのに対し、実施例1および3の化合物投与群では有意に効果が確認された。
試験例10:パーキンソン病モデル動物を用いた認知機能評価試験
MPTP(25mg/kg,i.p.)を10週齢の雄性C57BL6 N マウスに一日一回五日間連続投与し、パーキンソン病モデル動物を作製した。MPTP最終投与24時間後から溶媒(n=6)、FABP3リガンド(実施例1の化合物、0.1mg/kg(n=5),0.5mg/kg(n=7),または1.0mg/kg(n=6),p.o.)、FABP3リガンド(実施例3の化合物、1.0mg/kg,p.o.)および非FABP3リガンド(比較例1の化合物、1.0mg/kg,p.o.)を一日一回投与した。認知機能障害がみられるMPTP投与後四週目に新規物体認識試験および受動回避試験を用い認知機能について評価した。受動回避試験は、訓練試行では明室にマウスを入れ、暗室にマウスが入った際に電気刺激(0.3mA,2秒)を与えた。24時間後にもう一度マウスを明室にいれ、暗室に入るまでの時間を測定した。結果を図10に示す。
比較例1の化合物投与群においては効果が確認できなかったのに対し、実施例1および3の化合物投与群では有意に効果が確認された。
試験例11:パーキンソン病モデル動物を用いたドパミン神経保護評価試験
MPTP(25mg/kg,i.p.)を10週齢のC57BL6 Nマウスに一日一回5日間連続投与し、パーキンソン病モデル動物を作製した。MPTP最終投与24時間後から溶媒(n=6)、FABP3リガンド(実施例1の化合物、0.1mg/kg(n=5),0.3mg/kg(n=6)または1.0mg/kg(n=4),p.o.)、FABP3リガンド(実施例3の化合物、1.0mg/kg(n=4),p.o.)および非FABP3リガンド(比較例1の化合物、1.0mg/kg(n=7),p.o.)を一日一回投与した。ドパミン神経の脱落およびα−シヌクレイン多量体形成がみられるMPTP投与後4週目においてマウスを灌流固定し、50μmの厚さで黒質領域を含む脳切片を作製した。ドパミン神経のマーカー蛋白質であるチロシンヒドロキシラーゼ(TH)抗体(Immunostar社製、mouse monoclonal antibody 22941、1:1000)と反応させ、蛍光標識された二次抗体(Alexa 594 anti-mouse IgG (Jackson ImmunoResearch社製、1:500))で検出し、陽性細胞数を評価した。結果を図11に示す。
溶媒のみ投与群で低下したTH陽性細胞数は実施例1および3の化合物の投与により有意に改善し、比較例1の化合物では改善しなかった。すなわち、比較例1の化合物ではドパミン神経細胞数に改善効果が確認できなかったのに対し、実施例1および3の化合物投与群では有意に効果が確認された。
試験例12:パーキンソン病モデル動物を用いたα-シヌクレイン凝集抑制評価試験
MPTP(25mg/kg,i.p.)を10週齢のC57BL6 Nマウスに一日一回5日間連続投与し、パーキンソン病モデル動物を作製した。MPTP最終投与24時間後から溶媒(n=6)、FABP3リガンド(実施例1の化合物、0.1mg/kg(n=5),0.3mg/kg(n=6)または1.0mg/kg(n=4),p.o.)、FABP3リガンド(実施例3の化合物、1.0mg/kg(n=4),p.o.)および非FABP3リガンド(比較例1の化合物、1.0mg/kg(n=7),p.o.)を一日一回投与した。ドパミン神経の脱落およびα−シヌクレイン多量体形成がみられるMPTP投与後4週目においてマウスを灌流固定し、50μmの厚さで黒質領域を含む脳切片を作製した。TH抗体(Immunostar社製、mouse monoclonal antibody 22941、1:1000)およびα−シヌクレイン抗体(Santa Cruz社製、rabbit polyclonal antibody SC-7011-R、1:200)と反応させ、蛍光標識された二次抗体(Alexa 488 anti-rabbit IgG (Jackson ImmunoResearch社製、1:500))で検出し、陽性細胞数を評価した。結果を図12に示す。
溶媒のみ投与群で増加したTHおよびα−シヌクレイン二重陽性細胞数は実施例1の化合物で改善し、実施例3では改善傾向がみられた。一方、比較例1の化合物では改善しなかった。すなわち、シヌクレインの凝集が生じていないドパミン神経細胞数に関して、比較例1の化合物では改善効果が確認できなかったのに対し、実施例1および3の化合物投与群では有意に効果が確認された。
試験例13:ANSを用いたFABPリガンドの親和性評価試験
大腸菌[BL21(DE3)株]にGST−FABP3およびGST−FABP4をそれぞれ発現させたのち、グルタチオンカラムを用いてアフィニティー精製を行った。
GST−FABP3およびGST−FABP4ベクターのクローニングは以下の方法で行った。マウス心臓から単離したmRNAをcDNAに逆転写したのち、PCR法によりFABP3遺伝子(RefSeqID:NM_010174.1)およびFABP4遺伝子(RefSeqID:NM_024406.2)をそれぞれ増幅させた。これらのcDNAをそれぞれDNA ligasion kit(タカラバイオ、草津)およびIn-fusion kit(タカラバイオUSA、CA,USA)を用いて、pGEX−2Tベクター(GEヘルスケアジャパン、東京)のBamHI/EcoRI切断部位の間に挿入することで、ベクターを作製した。
図15にシーケンシングを行ったGST−FABP3およびGST−FABP4の塩基配列を記載する(最初と最後のGGATTCおよびGAATTC が制限酵素切断部位である)。
GST結合タンパク質の精製は、GST purification kit(タカラバイオUSA)を用いて行った。大腸菌を遠心により回収したのち、付属のExtractionバッファーと酸化アルミニウム粉末を加え、乳鉢で破砕した。遠心した上清を付属のグルタチオンカラムに加え、氷上で30分間静置した。その後、カラム内の上清を捨て、Extractionバッファーで洗浄を行ったのち、グルタチオンを含む溶出バッファーで溶出した。溶出産物のタンパク質濃度を280 nm の吸光度から算出したのち、ANSアッセイに用いた。
FABPタンパク質と結合し蛍光を発する1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸(ANS,最終濃度4mM、10mM KHPO,40mM KCl,pH7.4の溶液中)とFABPタンパク質(最終濃度0.4mM)、さらに各種リガンドを0nM、100nM、1000nM、2000nM、4000nM (最終)の濃度で2分間インキュベートしたのち、ANSの蛍光を測定した(Ex/Em=355nm/460nm)。各リガンド濃度における蛍光強度をリガンド非存在下におけるANS蛍光強度に対する相対値(%)に変換したのち、以下の等式を用いて非回帰分析により解離定数Kd(nM)を算出した。
F=F−{[1+(P+L)Ka−[(P−LKa+2(P+L)Ka+1]1/2]/[2PKa]}(F−Fmax
F:ある条件における相対蛍光強度(%);
:リガンド非存在下における蛍光強度(=100);
:FABPタンパク質濃度(=400nM);
:リガンド濃度(=100,1000,2000,4000nM);
Ka:解離定数Kdの逆数(nM−1);
max :FABPがリガンドにより完全に占有された時の相対蛍光強度。
結果を表2に示す。リガンドとして使用したLigands 1〜10は、それぞれ実施例1〜3の化合物、比較例1の化合物、実施例10〜15の化合物を使用した。その構造式を以下に示す。
今回、リガンドの溶解性の観点から、L=100,000nM(リガンド6および8以外),20,000nM(リガンド6および8)時の相対蛍光強度をFmaxとした。
測定結果に基づいて算出した解離定数Kdを以下の表に示す。
上記表のKd値は3回の測定の平均±SEとして表示されている。
なお、図面に示す試験結果において、*および**はそれぞれコントロールに対する有意差p<0.05、およびp<0.01であることを示し、#および##はそれぞれMPTP投与後に溶媒を投与した群に対する有意差がp<0.05、およびp<0.01であることを示す。

Claims (22)

  1. 式(I):
    [式中、R1a、R1bおよびR1cは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
    1dは、水素原子、またはハロゲン原子であり;
    およびRは、独立して、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
    は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
    は、COOR、CHOH、および1−テトラゾリルから選択され;
    は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択され;
    nは、0〜5から選択される整数であり;
    pは、0〜4から選択される整数であり;
    qは、1または2である]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
  2. nが0または1であり、pが0または1であり、qが2である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. nが0または1であり、pが0であり、qが2である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. が水素原子であり、RがCOORである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. 1aおよびR1bが、独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチルおよびメトキシから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 式(Ia):
    [式中、R1a、R1b、およびRは請求項1〜4のいずれか1項に定義されたとおりであり、R2aは、水素原子、C1−6アルキルまたはハロゲン原子であり、R3aは、水素原子またはハロゲン原子である]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 2aがC1−3アルキルまたはハロゲン原子である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. が水素原子である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(4−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−フェニル−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(1,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−クロロフェニル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−(2−メチルフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)ブタン酸;
    4−(2−(5−(2−ブロモフェニル)−1−(4−イソプロピルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ)ブタン酸;
    (S)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;および
    (R)−4−(2−(5−(2−クロロフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ)−2−メチルブタン酸;
    から選択される化合物、または医薬として許容なその塩を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
  10. シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. 経口投与用である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 式(Ib):
    [式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
    2aは、C1−6アルキル、およびハロゲン原子から選択され;
    3aは、水素原子またはハロゲン原子であり;
    は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
  13. 1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、請求項12に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  14. 2aが塩素原子または臭素原子である、請求項12または13に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  15. 3aが水素原子またはフッ素原子である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  16. 式(Ic):
    [式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、およびハロゲン原子から選択され;
    は、C1−6アルキル、またはハロゲン原子であり;
    nは、0〜5から選択される整数であり;
    3bは、ハロゲン原子であり;
    は、水素原子、およびC1−6アルキルから選択される]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩。
  17. 1dは、水素原子、またはハロゲン原子である、請求項16に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  18. nが0または1である、請求項16または17に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  19. 3bがフッ素原子である、請求項16〜18のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩。
  20. 請求項12〜19のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩を含む、シヌクレイノパチーの治療または予防のための医薬組成物。
  21. シヌクレイノパチーが、パーキンソン病、レビー小体型認知症、または多系統萎縮症である、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 経口投与用である、請求項20または21に記載の医薬組成物。

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