JPWO2017158700A1 - 回転電機、回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機、回転電機の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率で静粛な回転電機を実現する。【解決手段】回転電機1の固定子鉄心32は、内側スロット部36を備えた環状の内側固定子鉄心32aと、内側固定子鉄心32aの外周面に連結され、周方向に並べられた複数の鉄心片33を備え、隣接する鉄心片33の間に外側スロット部38を備えた外側固定子鉄心32bと、内側スロット部36及び外側スロット部38が径方向に連通して構成された複数のスロット31に収容された複数の固定子コイル41と、を有する。s

Description

開示の実施形態は、回転電機、回転電機の製造方法に関する。
特許文献1には、固定子鉄心が分割コア要素を周方向に複数個配列して構成されており、複数のコイルのそれぞれが、周方向一方側部分が複数個のスロットのうちの1つのスロットに収容され、周方向他方側部分が上記1つのスロットとは異なる他のスロットに収容されて、各コイルの周方向位置が順次ずらされて重ね巻きされた、回転電機が記載されている。
国際公開第2013/183188号
上記従来技術において、予め所定の形状に成形されたコイルを用いる場合、組立の都合上、固定子鉄心は開口型のスロット構造となるため、コギングの発生や静粛性の面で課題があった。一方、全閉型のスロット構造とするために、セグメント型のコイルを使用する場合には、コイル辺の接続が必要となるため、サイズやコストが増大すると共に、信頼性の確保が容易でなくなるという課題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、セグメント型のコイルを使用することなく、全閉型のスロット構造の固定子鉄心を実現できる回転電機及び回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、第1スロット部を備えた環状の第1固定子鉄心と、前記第1固定子鉄心の外周面に連結され、回転軸心に対する周方向に並べられた複数の鉄心片を備え、隣接する前記鉄心片の間に第2スロット部を備えた第2固定子鉄心と、前記第1スロット部及び前記第2スロット部が前記回転軸心に対する径方向に連通して構成された複数のスロットに収容された複数の固定子コイルと、を有する回転電機が適用される。
また、本発明の別の観点によれば、環状の第1固定子鉄心の外周面に形成された複数の第1スロット部に、複数の固定子コイルの第1コイル辺部をそれぞれ装着することと、前記複数の固定子コイルの空芯部に複数の鉄心片をそれぞれ挿入して前記第1固定子鉄心の前記外周面に連結し、回転軸心周りの周方向に隣接する前記鉄心片の間に形成された第2スロット部に前記複数の固定子コイルの第2コイル辺部をそれぞれ収容することと、前記複数の固定子コイルの端部を所定の結線パターンとなるように結線することと、を有する回転電機の製造方法が適用される。
本発明によれば、固定子鉄心を全閉型のスロット構造とすることで、高効率で静粛な回転電機を実現できる。
第1実施形態の回転電機の全体構成の一例を表す縦断面図である。 図1中II−II断面による横断面図である。 固定子鉄心だけを軸方向側面で見た図である。 固定子コイルの構成の一例を表す斜視図である。 図1中V−V断面による横断面図である。 内側スロット部に第1コイル辺部を挿入する状態の一例を示す説明図である。 内側スロット部の径方向寸法が第1コイル辺部の径方向寸法より大きい場合に、内側スロット部へ第1コイル辺部の挿入が困難であることの一例を示す説明図である。 内側スロット部の径方向寸法が第1コイル辺部の径方向寸法より小さい場合に、内側スロット部へ第1コイル辺部を適正に挿入できることの一例を示す説明図である。 固定子コイルが組み付けられた内側固定子鉄心に鉄心片を連結させる状態の一例を示す説明図である。 回転電機の製造方法の一例を表す工程図である。 固定子コイルの結線パターンの一例を説明するための模式図である。 第2実施形態の回転電機の全体構成の一例を表す縦断面図である。 コイルエンドカバーの構造の一例を表す斜視図である。 鉄心片が周方向側面に凹部と凸部を有する構造の一例を示す横断面図である。
<1.第1実施形態>
以下、第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下において、回転電機等の構成の説明の便宜上、上下左右前後等の方向を適宜使用する場合があるが、回転電機等の各構成の位置関係を限定するものではない。
(1−1.回転電機の全体構成の例)
まず、図1及び図2を参照しつつ、第1実施形態の回転電機の全体構成の一例について説明する。
回転電機1は、モータ又は発電機として使用される。図1及び図2に示すように、回転電機1は、シャフト21を備えた回転子2と、固定子3と、フレーム4と、負荷側ブラケット5と、負荷側軸受6と、反負荷側ブラケット8と、反負荷側軸受9と、を有する。
なお、本明細書では、シャフト21(回転子2)の回転軸心AXに沿う方向(図1中左右方向)を「軸方向」、回転軸心AXを中心とする放射状の方向を「径方向」、回転軸心AXを中心とする円周に沿う方向を「周方向」という。また、本明細書において、「負荷側」とは、回転電機1に対して負荷が取り付けられる側、つまりこの例ではシャフト21が突出する側(図1中右側)を指し、「反負荷側」とは、負荷側と反対側(図1中左側)を指す。
フレーム4(筐体の一例)は、略円筒状であり、内周部4aに上記固定子3が固定されている。負荷側ブラケット5(筐体の一例)は、フレーム4の負荷側端部に設けられている。反負荷側ブラケット8(筐体の一例)は、フレーム4の反負荷側端部に設けられている。反負荷側ブラケット8及びフレーム4及び負荷側ブラケット5は、図示しないボルトにより互いに固定されている。
負荷側軸受6は、負荷側ブラケット5に設けられている。反負荷側軸受9は、反負荷側ブラケット8に設けられている。シャフト21は、負荷側軸受6及び反負荷側軸受9により、回転軸心AX周りに回転自在に支持されている。シャフト21の反負荷側の端部には中ぐり加工等により穴部が形成されており、その内部に回転子2の回転位置を検出する回転位置検出部22が設けられている。
回転子2は、シャフト21と、内周部23を有する略円筒状の回転子鉄心24と、回転子鉄心24に1極ごとに略V字状に埋設された複数(この例では8極)の永久磁石25と、を有する。回転子鉄心24の内周部23には、上記シャフト21が嵌合されている。
固定子3は、回転子鉄心24の径方向外側を磁気的空隙を空けて囲むように、フレーム4の内周部4aに固定されている。固定子3は、複数(この例では48)のスロット31が周方向全周に亘って配列された略環状の固定子鉄心32と、複数のスロット31に2層重ね巻き方式(いわゆる分布巻き方式の一形態;後に詳述)で収容された複数(この例では48)の固定子コイル41と、を有する。なお、固定子3の詳細な構成については、後に詳述する。
固定子コイル41の反負荷側の第2コイルエンド部53の径方向外側には、複数の固定子コイル41の端部を所定の結線パターンとなるように結線する結線部45が配置されている。
なお、以上は一例であり、回転電機1の構成は、図1及び図2に示す例に限定されない。例えば、回転子2において永久磁石25は回転子鉄心24に放射状に配置されてもよいし、永久磁石25が回転子鉄心24の外周面に固定されてもよい。また、回転電機1は、図2に示す8ポール48スロット以外のスロットコンビネーションでもよい。
(1−2.固定子の詳細構成)
次に、固定子3の詳細構成の一例について説明する。
(1−2−1.固定子鉄心の詳細構成)
図3は、固定子鉄心32だけを軸方向側面で見た図を示している。この図3において、固定子鉄心32は、全体が径方向で同軸的に分割された2重円環構造となっている。そのうち外周側に位置する外側固定子鉄心32bは、フレーム4の内周部4aに沿って複数(この例では48)の鉄心片33(分割鉄心ともいう)が周方向の全周に亘って並ぶように連結されることで、全体が環状に形成されている。つまり固定子鉄心32の全体で見て、内周側にある略円筒形状の内側固定子鉄心32a(第1固定子鉄心の一例)の外周面を、複数の鉄心片33を連結した略円筒形状の外側固定子鉄心32b(第2固定子鉄心の一例)が覆うように配置されている。
内側固定子鉄心32aは、内周側に配置された略円環状の内周部34と、この内周部34の外周面から径方向外側に向けて放射状に配置された略矩形の複数(この例では48)の内側ティース部35とを有している。内周部34と複数の内側ティース部35とは一体に形成されている。周方向に隣り合う内側ティース部35どうしの間の間隔は一定であり、この間隔部分が内側スロット部36(第1スロット部の一例)を形成している。また、各鉄心片33は内側ティース部35と同数設けられており、この例では各鉄心片33が略T字形の径方向断面形状であって、径方向内側に略矩形の径方向断面形状の外側ティース部37を備える。周方向に隣り合う鉄心片33,33の外側ティース部37,37の間に、外側スロット部38(第2スロット部の一例)が形成されている。各内側ティース部35及び各外側ティース部37のそれぞれの周方向寸法は、この例では径方向に沿って略等しく形成されている。各内側ティース部35の外周端部には凹部35aが形成されており、各外側ティース部37の内周端部には凸部37aが形成されている。
各鉄心片33は、外側ティース部37の凸部37aが内側ティース部35の凹部35aに収容されることで、内側固定子鉄心32aに連結される。これにより、対応する一対の内側ティース部35と外側ティース部37が径方向に連結して1つのティース部39を形成する。この状態で、対応する内側スロット部36と外側スロット部38が径方向で連通し、それらの全体がいわゆる全閉型(径方向及び周方向のいずれにおいても開口していない)のスロット31を形成する。この例では、各スロット31は、周方向寸法が径方向内側に向かって次第に狭まる略台形の径方向断面形状となるように形成されている。
(1−2−2.固定子コイルの詳細構成と配列)
次に、図2、図4、図5を参照しつつ、固定子コイル41の構成・配列の一例について説明する。なお、図4中では、上側が負荷側、下側が反負荷側に相当し、図2及び図5中では、紙面手前側が反負荷側、紙面奥側が負荷側に相当する。また、図2及び図5中においては、説明の便宜上、1つの固定子コイル41のみ後述のコイルエンド部を例示している。
各固定子コイル41は、加圧成形により外形が所定の形状に成形されたコイルである。固定子コイル41は、もともと横断面形状が略円形状の丸線である導線42を巻回して形成されている。導線42は、例えば適宜の融着皮膜で被覆された丸エナメル線等で構成されている。具体的には、各固定子コイル41は、導線42が例えば略長方形枠状に複数回巻回され、各部が加圧成形されることで、図4等に示すような外形状で中央に空芯部43を有する空芯コイルとして形成されている。なお、固定子コイル41を、導線42以外の他の形状の導線(平角線等)で形成してもよい。図4に示すように、各固定子コイル41は、第1コイル辺部50と、第2コイル辺部51と、第1コイルエンド部52と、第2コイルエンド部53と、を備える。
第1コイル辺部50は、軸方向に沿って延在し、1つのスロット31の上記内側スロット部36に収容されている。第1コイル辺部50は、所定の形状となるように加圧成形されている。図2に示すように、第1コイル辺部50では、導線42が径方向及び周方向に積層されている。そして、第1コイル辺部50は、スロット31の上記内側スロット部36の横断面形状に対応するように径方向及び周方向に加圧成形されることにより、周方向寸法が径方向の内側に向けて狭まる略台形状の横断面形状となっている。
第2コイル辺部51は、第1コイル辺部50と所定の距離X(図2参照)だけ離間した位置で軸方向に沿って延在し、上記1つのスロット31とは異なる(この例では周方向に6つ離間した)他のスロット31の上記外側スロット部38に収容されている。すなわち、第1コイル辺部50が収容される上記1つのスロット31と、第2コイル辺部51が収容される上記他のスロット31と、の間のスロット31の数Nは、この例では4である。したがって、N+2で示される、固定子コイル41の、いわゆる「スロット跳び数」は、この例では6である。なお、複数の固定子コイル41が2層重ね巻方式で複数のスロット31に収容される本実施形態では、N+2=Mであり、複数の固定子コイル41は、N+2個(この例では6個)の第1コイルエンド部52同士及び第2コイルエンド部53同士が、周方向位置が順次ずれつつ径方向に重なるように、複数のスロット31に収容される(図5参照)。
第2コイル辺部51は、所定の形状となるように加圧成形されている。図2に示すように、第2コイル辺部51では、導線42が径方向及び周方向に積層されている。そして、第2コイル辺部51は、スロット31の上記外側スロット部38の横断面形状に対応するように径方向及び周方向に加圧成形されることにより、周方向寸法が径方向の内側に向けて狭まる(上記第1コイル辺部50よりも径方向の寸法が小さく周方向の寸法が大きい)略台形状の横断面形状となっている。
各スロット31の内側スロット部36には、1つの固定子コイル41の第1コイル辺部50が収容され、外側スロット部38には、周方向に6つ離間したスロット31の内側スロット部36に第1コイル辺部50が収容された他の固定子コイル41の第2コイル辺部51が収容されている。このような配置を実現するために、各固定子コイル41のコイル辺部50,51間の離間距離L(図4参照)は、周方向に6つ離間したスロット31の上記内側スロット部36と外側スロット部38との離間距離X(図2参照)にほぼ等しくなっている。
また図4に示すように、固定子コイル41が固定子鉄心32に装着された状態で、回転子2の回転軸心AXに対する第1コイル辺部50の外周径doは、回転子2の回転軸心AXに対する第2コイル辺部51の内周径di以下となっている。すなわち、固定子鉄心32に固定子コイル41が装着された状態で、各第1コイル辺部50と各第2コイル辺部51それぞれの収納範囲は、径方向で密接、または重複しない配置となっている。各固定子コイル41のコイル辺部50,51が上記のように積層され加圧成形された形状で各スロット31に収容され、それぞれの収納範囲が径方向で密接(do=di)している場合には、各スロット31内における固定子コイル41(コイル辺部50,51)の占積率は、例えば85%以上となる。
第1コイルエンド部52は、固定子コイル41のうち固定子鉄心32のスロット31よりも負荷側に外れた部位において各コイル辺部50,51の各々の負荷側端部間を繋ぐように延在している(図4参照)。第1コイルエンド部52は、所定の形状となるように加圧成形されている。すなわち、第1コイルエンド部52は、第1コイル辺部50の負荷側端部から軸方向に延びた第1延在部52aと、第2コイル辺部51の負荷側端部から軸方向に延びた第2延在部52bと、これら第1延在部52a及び第2延在部52bのそれぞれの負荷側端部間を上記離間距離Xに沿って略円弧状に繋ぐ第3延在部52cと、を備える。この例では、第3延在部52cは、径方向と軸方向に加圧成形されており、その負荷側の端面が平坦部52dとなっている。また、第2延在部52bは、径方向に加圧成形されており、その径方向外側の端面が平坦部52eとなっている。図1に示すように、第1コイルエンド部52は平坦部52d,52eが負荷側ブラケット5に図示しない樹脂又は絶縁シート等を介して接触するように配置されている。
第2コイルエンド部53は、固定子コイル41のうち固定子鉄心32のスロット31よりも反負荷側に外れた部位において各コイル辺部50,51の各々の反負荷側端部間を繋ぐように延在している(図4参照)。第2コイルエンド部53は、所定の形状となるように加圧成形されている。すなわち、第2コイルエンド部53は、第1コイル辺部50の反負荷側端部から軸方向に延びた第1延在部53aと、第2コイル辺部51の反負荷側端部から軸方向に延びた第2延在部53bと、これら第1延在部53a及び第2延在部53bのそれぞれの反負荷側端部間を上記離間距離Xに沿って略円弧状に繋ぐ第3延在部53cと、を備える。この例では、第3延在部53cは、径方向と軸方向に加圧成形されており、その反負荷側の端面が平坦部53dとなっている。また、第2延在部53bは、径方向に加圧成形されており、その径方向外側の端面が平坦部53eとなっている。図1に示すように、第2コイルエンド部53は平坦部53dが図示しない樹脂又は絶縁シート等を介して反負荷側ブラケット8に接触するように配置されている。
各固定子コイル41は、導線42の巻き始め側端部54及び巻き終わり側端部55の両方が、第2コイルエンド部53のうち径方向の外側端部近傍から引き出されている。このため、図1に示すように、固定子鉄心32よりも反負荷側部位において周方向に配列された複数の第2コイルエンド部53からなる環状のコイルエンド群の径方向外側に結線部45を配置し易い構成となっている。
以上のように構成された固定子コイル41は、固定子鉄心32が備える複数のスロット31に対して2層重ね巻き方式で配置されている。すなわち、図4に示すように、一のスロット31の内側スロット部36に第1コイル辺部50が収納された固定子コイル41が、他のスロット31の外側スロット部38に第2コイル辺部51を収納されている。言い換えると、同一のスロット31内において異なる固定子コイル41それぞれの第1コイル辺部50と第2コイル辺部51が径方向に隣接するように配置されている。
各固定子コイル41のコイルエンド部52,53が上記のように積層され加圧成形された形状で2層重ね巻方式で配列されることで、固定子鉄心32よりも負荷側部位及び反負荷側部位の各々におけるコイルエンド部52,53の占積率は、例えば80%以上となっている。
なお、上記で説明した固定子コイル41の構成・配列は、あくまで一例であり、上記以外の構成・配列であってもよい。例えば、各スロット31内における固定子コイル41の占積率は85%未満であってもよく、また固定子鉄心32よりも負荷側部位及び反負荷側部位の各々におけるコイルエンド部52,53の占積率は80%未満であってもよい。また、各固定子コイル41の端部54,55の突出位置は、上記以外の位置であってもよい。また、この例では、M=6の場合を例にとって説明しているが、Mは3以上の自然数であれば6以外の数とすることも可能である。また、一方のコイルエンド部のみ上記のような構成として小型化を図ってもよい。
(1−3.固定子の組立工程について)
以上説明したように、本実施形態の回転電機1が備える固定子3では、固定子鉄心32が備える全閉型の複数のスロット31に対して複数の固定子コイル41が2層重ね巻きの配置で設けられている。ここで、一体化した固定子鉄心32のスロット31は全閉型であることから、連結状態の各ティース部39にコイル素線である導線42を巻回して固定子コイル41を形成する作業は非常に煩雑となって現実的ではない。そこで本実施形態では、外側固定子鉄心32b(複数の鉄心片33)を取り外した状態の内側固定子鉄心32aに対して、あらかじめ上記構成に加圧形成された複数の固定子コイル41が組み付けられ、その後に複数の鉄心片33が順次連結されることで固定子3が組み立てられる。
図6〜図9を用いて具体的に説明する。図6は、軸方向側面で見た内側固定子鉄心32aの外周部分を拡大した図である。図6に示すように、1つの内側スロット部36に対して固定子コイル41の第1コイル辺部50が、径方向に挿入されて組み付けられる。この固定子コイル41の組み付け作業が、全ての内側スロット部36に対して行われる(後述の図9参照)。
このとき、例えば図7に示すように、内側スロット部36の径方向寸法Aが第1コイル辺部50の径方向寸法Bより大きい場合には、内側固定子鉄心32aへ固定子コイル41を組み付けることができなくなる。これは、内側ティース部35及び内側スロット部36が回転軸心AXを中心とする放射状に延びており、径方向外側になるほど隣り合う内側ティース部35間の間隔距離(内側スロット部36の周方向幅)が拡大することに起因している。すなわち、上述したように各コイルエンド部52,53も含めて加圧成形により外形形状が固定された(変形し難い)固定子コイル41を使用する場合には、第1コイル辺部50と第2コイル辺部51の間の間隔距離L(図3参照)を広げるように変形させることができない。このため、第1コイル辺部50を先に内側スロット部36へ挿入することはできても、内側スロット部36の径方向内側端部まで挿入する途中で、対向する第2コイル辺部51が内側ティース部35に干渉することとなり、図中の固定子コイル41Sのように固定子コイル41の全体を内側固定子鉄心32aに装着することはできない。
以上の不具合を回避するために本実施形態では、図8に示すように、内側スロット部36(内側ティース部35)の径方向寸法Aが第1コイル辺部50の径方向寸法Bより小さくなるように設定されている。このようにすると、第1コイル辺部50を先に内側スロット部36へ挿入し、内側スロット部36の径方向内側端部まで挿入しても、その途中で対向する第2コイル辺部51が内側ティース部35に干渉することはなくなり、正常な配置で装着することができる。これは、上述したように固定子コイル41が正常に装着された状態で、回転軸心AXに対する第1コイル辺部50の外周径doが第2コイル辺部51の内周径di以下(do≦di)となっていて、内側ティース部35が内周径diの範囲内に収まっているためである(図4参照)。
なお、スロット31内における固定子コイル41(コイル辺部50,51)の占積率を高めるためには、第1コイル辺部50の径方向寸法と第2コイル辺部51の径方向寸法の合計がスロット31全体の径方向寸法と同一であることが望ましい。したがって、上述したように内側スロット部36(内側ティース部35)の径方向寸法Aを第1コイル辺部50の径方向寸法Bより小さくしたことに対応して、外側スロット部38(外側ティース部37)の径方向寸法は第2コイル辺部51の径方向寸法よりも大きくなるように設定される。
このようにして全ての内側スロット部36に対し固定子コイル41が組み付けられた状態で、図9に示すように、鉄心片33の外側ティース部37が固定子コイル41の空芯部43に挿入されつつ内側ティース部35に径方向に連結されることで、固定子3が組み立てられる。このとき鉄心片33どうしも周方向に連結されるとともに、隣り合う鉄心片33の間の外側スロット部38と内側スロット部36が径方向に連通して各スロット31が形成され、その中に第1コイル辺部50と第2コイル辺部51とが径方向に隣接して配置される。
(1−4.回転電機の製造方法の例)
次に、図10を参照しつつ、回転電機1の製造方法の一例について説明する。
図10に示すように、固定子コイル41の製造工程では、まず、固定子コイル41の導線である上記導線42が図示しない治具にセットされる。そして、導線42が例えば略長方形枠状に複数回巻回されて、巻回体(図示せず)が形成される。このとき、導線42は、巻回体の形状が固定子コイル41の完成形(図4参照)とほぼ同様の形状となるように巻回される。そして、巻回体の各角部が折り曲げられた後、各コイル辺部50,51やコイルエンド部52,53が図示しない金型で所定方向にプレスされて固定子コイル41が完成する。
次に、鉄心片33が連結されていない内側固定子鉄心32aの全ての内側スロット部36に固定子コイル41の第1コイル辺部50が収納されて、内側固定子鉄心32aに全ての固定子コイル41が配置される(図6参照)。そして、全ての内側ティース部35に対して外側ティース部37が連結されるように、鉄心片33が内側固定子鉄心32aに組み付けられる(固定子鉄心32を構成)。このとき、各固定子コイル41の第2コイル辺部51が外側スロット部38に収納されて、各固定子コイル41が上述した2層重ね巻方式で配列される(図9参照)。なお、ここで固定子コイル41と固定子鉄心32をモールド樹脂により一体的に樹脂成形してもよい。
次に、複数の固定子コイル41の端部54,55が、結線部45により例えば図11に示すような結線パターンで結線処理されて、固定子3が完成する。なお、図11において、「#1」〜「#48」はスロット31の番号であり、固定子コイル41は、全体で3系統(U,V,W)のコイルで構成され、「U」「Uバー(図中では「U」に下線を付して示す)」「V」「Vバー(図中では「V」に下線を付して示す)」「W」「Wバー(図中では「W」に下線を付して示す)」は、固定子コイル41の位相である。また、図中では、U相の固定子コイル41を太い線、V相の固定子コイル41を細い線、W相の固定子コイル41を上記太い線と上記細い線との中間の太さの線、で各々示している。図11に示すように結線処理された複数の固定子コイル41において、例えば、ある一瞬では、U相から入力された電流は、中性点(N)に、図中▲(▲の頂点側が矢印の矢先側に相当)で示すように流れる。
その後、上記製造された固定子3が負荷側ブラケット5に取り付けられる。このとき、各固定子コイル41の第1コイルエンド部52の平坦部52d,52eが、樹脂又は絶縁シート等を介して負荷側ブラケット5に接触する。そして、フレーム4が固定子3の外周を覆うように負荷側ブラケット5に取り付けられる。そして、固定子鉄心32の内側にシャフト21及び回転子2等が挿入され、固定される。その後、フレーム5の反負荷側端部に上記反負荷側ブラケット8が取り付けられる。このとき、各固定子コイル41の第2コイルエンド部53の平坦部53dが、樹脂又は絶縁シート等を介して反負荷側ブラケット8に接触する。これにより、回転電機1が完成する。
なお、上記で説明した回転電機1の製造方法は、あくまで一例であり、回転電機1の製造方法は、上記で説明した順序に沿って時系列的に行われる工程はもちろん、必ずしも時系列的に実行されなくても、並列的に又は個別的に実行される工程をも含む。また、時系列的に実行される工程でも、場合によっては適宜順序を変更することが可能である。
(1−5.第1実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態の回転電機1は、内側スロット部36を備えた環状の内側固定子鉄心32aと、内側固定子鉄心32aの外周面に連結され、周方向に並べられた複数の鉄心片33を備え、隣接する鉄心片33の間に外側スロット部38を備えた外側固定子鉄心32bと、内側スロット部36及び外側スロット部38が径方向に連通して構成された複数のスロット31に収容された複数の固定子コイル41と、を有する。このような回転電機1は、次のように製造することができる。すなわち、内側固定子鉄心32aに形成された内側スロット部36に固定子コイル41の第1コイル辺部50を順次装着し、次に、固定子コイル41の空芯部43に鉄心片33を順次挿入して内側固定子鉄心32aの外周面に順次連結しつつ、周方向に隣接する鉄心片33の間に形成された外側スロット部38に固定子コイル41の第2コイル辺部51を順次収容する。これにより、セグメント型ではない環状の固定子コイル41を使用することができ、且つ、環状の内側固定子鉄心32aにより全閉型のスロット構造とすることができる。したがって、高効率で静粛な回転電機1を実現できる。
また、本実施形態では特に、内側スロット部36(内側ティース部35)の径方向の寸法Aが、収容される第1コイル辺部50の径方向の寸法Bよりも小さい(図8参照)。これにより、外形が固定された固定子コイル41を使用する場合でも、第1コイル辺部50と対向する第2コイル辺部51の内側ティース部35に対する干渉を回避でき、固定子コイル41を内側固定子鉄心32aに適正に装着することができる。
また、本実施形態では特に、外側スロット部38(外側ティース部37)の径方向の寸法が、収容される第2コイル辺部51の径方向の寸法よりも大きい。これにより、固定子コイル41は、第1コイル辺部50の一部が内側スロット部36に収容され、残りの部分が外側スロット部38に収容されると共に、第2コイル辺部51の全部が外側スロット部38に収容される。このようにして、固定子コイル41を2層重ね巻方式で収容して各スロット31内における占積率の高い回転電機1を実現できる。
また、本実施形態では特に、外側固定子鉄心32bがスロット31と同数の鉄心片33を有する。鉄心片33の数がスロット31の数と同数であることから、各鉄心片33が単一のティース(外側ティース部37)を備えた構成となる。これにより、鉄心片33が複数のティースを備える場合に比べて、電磁的特性を向上できる。また、組み立て作業の際に、固定子コイル41の空芯部43に鉄心片33を挿入し易くなるので、作業効率を向上できる。
また、本実施形態では特に、内側固定子鉄心32aは、外周面に鉄心片33と同数の凹部35aを有しており、鉄心片33は、凹部35aに収容される凸部37aを有する。これにより、組み立て作業の際に、鉄心片33の凸部37aを内側固定子鉄心32aの凹部35aに挿入することで連結できるので、鉄心片33の連結と位置決め作業が容易となり、作業効率を向上できる。
また、本実施形態の回転電機1は、環状の内側固定子鉄心32aの外周面に形成された複数の内側スロット部36に、複数の固定子コイル41の第1コイル辺部50をそれぞれ装着する工程と、複数の固定子コイル41の空芯部43に複数の鉄心片33をそれぞれ挿入して内側固定子鉄心32aの外周面に連結し、周方向に隣接する鉄心片33の間に形成された外側スロット部38に複数の固定子コイル41の第2コイル辺部51をそれぞれ収容する工程と、複数の固定子コイル41の端部54,55を所定の結線パターン(図11参照)となるように結線する工程と、を有する製造方法により製造される。これにより、セグメント型ではない環状の固定子コイル41を使用することができ、且つ、環状の内側固定子鉄心32aにより全閉型のスロット構造とすることができる。したがって、高効率で静粛な回転電機1を実現できる。
また、本実施形態の回転電機1の製造方法は、固定子コイル41の第1コイル辺部50、第2コイル辺部51、及びコイルエンド部52,53を、所定の形状となるように加圧成形する工程を有する。これにより、固定子コイル41の占積率を向上して巻線抵抗を低減できるので、高効率な回転電機1を実現できる。
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(2−1.回転電機の全体構成の例)
図12及び図13を参照しつつ、第2実施形態の回転電機の全体構成の一例について説明する。
前述の第1実施形態のように、固定子コイル41の各コイルエンド部52,53を、直接的に負荷側ブラケット5や反負荷側ブラケット8に接触させる場合、寸法公差等により各コイルエンド部52,53と各ブラケット5,8とを高度に密着させることが難しい。また、各コイルエンド部52,53と各ブラケット5,8との絶縁を確保するために、固定子コイル41の導線42の絶縁皮膜の損傷の防止等を図るのが好ましく、労力を要する。さらに、固定子コイル41の仕様が変更された場合に各ブラケット5,8の形状を変更する必要があるので、コストの増大を招く。
そこで、図12に示すように、第2実施形態に係る回転電機100は、負荷側コイルエンドカバー107と、反負荷側コイルエンドカバー110を有する。負荷側コイルエンドカバー107(カバー部材の一例に相当)は、負荷側ブラケット105及びフレーム104と、固定子コイル41の第1コイルエンド部52との間に配置されている。負荷側コイルエンドカバー107は、第1コイルエンド部52の少なくとも一部、この例では負荷側端部と径方向外側端部を覆う。また、負荷側コイルエンドカバー107は、軸方向及び径方向の内側において、第1コイルエンド部52の前述した平坦部52d,52e(図1参照)に接触するように配置されている。また、負荷側コイルエンドカバー107は、軸方向及び径方向の外側において、負荷側ブラケット105及びフレーム104に接触している。
反負荷側コイルエンドカバー110(カバー部材の一例に相当)は、反負荷側ブラケット108及びフレーム104と、固定子コイル41の反負荷側コイルエンド部53との間に配置されている。反負荷側コイルエンドカバー110は、第2コイルエンド部53の少なくとも一部、この例では反負荷側端部と径方向外側端部を覆う。また、反負荷側コイルエンドカバー110は、軸方向及び径方向の内側において、第2コイルエンド部53の前述した平坦部53d,53e(図1参照)に接触するように配置されている。また、反負荷側コイルエンドカバー110は、軸方向及び径方向の外側において、反負荷側ブラケット108及びフレーム104に接触している。
図13に示すように、負荷側コイルエンドカバー107は、板厚が略一定である円板部107Aと、円筒部107Bと、を有する。円板部107Aの反負荷側の面は、第1コイルエンド部52の軸方向外側の面(平坦部52d)に接触する。円板部107Aの負荷側の面は、負荷側ブラケット105の内壁面に接触する。円筒部107Bの内周面は、第1コイルエンド部52の径方向外側の面(平坦部52e)に接触する。円筒部107Bの外周面107bは、負荷側ブラケット105と、フレーム104の内周面に接触する。なお、反負荷側コイルエンドカバー110も上記負荷側コイルエンドカバー107と同様の構成であるので、説明を省略する。
負荷側コイルエンドカバー107及び反負荷側コイルエンドカバー110の材料は特に限定されるものではないが、例えばアルミ等の金属で構成されてもよい。この場合、少なくともコイルエンド部52,53と対向(接触)する表面に、絶縁皮膜(陽極酸化皮膜等)が形成される。また、絶縁皮膜は、コイルエンドカバー107,110の内周面107a及び外周面107bの少なくとも一部に及ぶように形成されてもよい。これにより、コイルエンド部52,53とコイルエンドカバー107,110との間の沿面距離の確保が容易となる。また、コイルエンドカバー107,110は、絶縁体であるセラミック又は樹脂で構成されてもよい。この場合、カーボンナノチューブ等のフィラーが添加されることで熱伝導率を向上させた樹脂を使用してもよい。
フレーム104の内部には、冷却水(油でもよい)が通水される冷却流路104bが形成されている。回転電機100の上記以外の構成については、前述の回転電機1と同様であるので説明を省略する。
(2−2.第2実施形態の効果)
以上説明した第2実施形態の回転電機100は、コイルエンドカバー107,110を備えている。コイルエンドカバー107,110は、コイルエンド部52,53やフレーム104及び各ブラケット105,108の形状に合わせて単独で形状を自由に設計できるので、フレーム104及び各ブラケット105,108とコイルエンド部52,53に高度に密着させることが可能である。したがって、固定子コイル41の熱をコイルエンドカバー107,110を介してフレーム104及び各ブラケット105,108に効率良く伝熱できるので、放熱性を向上できる。また、コイルエンドカバー107,110を絶縁材料で構成したり、コイルエンドカバー107,110に絶縁皮膜を設けることにより、固定子コイル41の皮膜損傷の有無に関わらずに絶縁を確保できる。さらに、コイルの仕様が変更された場合でもコイルエンドカバー107,110の変更だけで対応でき、フレーム104及び各ブラケット105,108を共通化できるので、コストを低減できる。
また、本実施形態では特に、コイルエンドカバー107,110をコイルエンド部52,53の平坦部52d,52e,53d,53eに接触させることにより、コイルエンドカバー107,110と固定子コイル41の導線42との接触面積を増大できるので、放熱性をさらに向上できる。また、このようなコイルエンド部52,53は、固定子コイル41を所定の形状となるように加圧成形することにより得られる。したがって、固定子コイル41の占積率を向上して巻線抵抗を低減できるので、高効率な回転電機100を実現できる。
なお、コイルエンド部52,53の加圧形成によって、上記平坦部52d,52e,53d,53e以外にも、平坦部を形成することができる。例えば第1延在部52a,53aの径方向内側の端部などにも平坦部を形成できる。コイルエンドカバー107,110は、これらの平坦部にも接触可能な形状としてもよい。
<3.変形例>
なお、開示の実施形態は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記図3に対応する図14に示すように、外側固定子鉄心32bを構成する複数の鉄心片33が、周方向一方側に凹部135a、周方向他方側に凸部137aを有する構成としてもよい。複数の鉄心片33は、凹部135aと凸部137aが嵌合されることにより周方向に連結される。この場合、鉄心片33どうしの間で径方向の位置決めが確実となり、固定子鉄心32全体の連結強度が向上して組立作業が容易となる。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさ、形状、位置等が「同一」「同じ」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に同じ」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 回転電機
2 回転子
3 固定子
21 シャフト
22 エンコーダ
23 内周部
24 回転子鉄心
25 永久磁石
31 スロット
32 固定子鉄心
32a 内側固定子鉄心(第1固定子鉄心の一例)
32b 外側固定子鉄心(第2固定子鉄心の一例)
33 鉄心片
35 内側ティース部
35a 凹部
36 内側スロット部(第1スロット部の一例)
37 外側ティース部
37a 凸部
38 外側スロット部(第2スロット部の一例)
39 ティース部
41 固定子コイル
42 導線
43 空芯部
50 第1コイル辺部
51 第2コイル辺部
52 第1コイルエンド部
52d 平坦部
52e 平坦部
53 第2コイルエンド部
53d 平坦部
53e 平坦部
54 巻き始め側端部
55 巻き終わり側端部
100 回転電機
104 フレーム(筐体の一例)
105 負荷側ブラケット(筐体の一例)
107 負荷側コイルエンドカバー(カバー部材の一例)
108 反負荷側ブラケット(筐体の一例)
110 反負荷側コイルエンドカバー(カバー部材の一例)
135a 凹部
137a 凸部
AX 回転軸心

Claims (9)

  1. 第1スロット部を備えた環状の第1固定子鉄心と、
    前記第1固定子鉄心の外周面に連結され、回転軸心に対する周方向に並べられた複数の鉄心片を備え、隣接する前記鉄心片の間に第2スロット部を備えた第2固定子鉄心と、
    前記第1スロット部及び前記第2スロット部が前記回転軸心に対する径方向に連通して構成された複数のスロットに収容された複数の固定子コイルと、
    を有することを特徴とする回転電機。
  2. 前記固定子コイルは、
    前記第1スロット部に収容された第1コイル辺部を有し、
    前記第1スロット部の前記径方向の寸法は、
    前記第1コイル辺部の前記径方向の寸法よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定子コイルは、
    前記第2スロット部に収容された第2コイル辺部を有し、
    前記第2スロット部の前記径方向の寸法は、
    前記第2コイル辺部の前記径方向の寸法よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記第2固定子鉄心は、
    前記スロットの数と同数の前記鉄心片を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記第1固定子鉄心は、
    前記外周面に前記鉄心片と同数の凹部を有しており、
    前記鉄心片は、
    前記凹部に収容される凸部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記固定子コイルは、
    前記スロットの外部に配置されたコイルエンド部を有し、
    前記回転電機は、
    筐体と、
    前記筐体と前記コイルエンド部との間に配置され、前記コイルエンド部の少なくとも一部を覆うと共に前記筐体と接触するカバー部材と、をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記コイルエンド部は、
    前記回転軸心に対する軸方向の端部と、前記径方向の外側又は内側の少なくとも一方の端部に、複数の平坦部を有しており、
    前記カバー部材は、
    前記複数の平坦部にそれぞれ接触するように配置されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
  8. 環状の第1固定子鉄心の外周面に形成された複数の第1スロット部に、複数の固定子コイルの第1コイル辺部をそれぞれ装着することと、
    前記複数の固定子コイルの空芯部に複数の鉄心片をそれぞれ挿入して前記第1固定子鉄心の前記外周面に連結し、回転軸心周りの周方向に隣接する前記鉄心片の間に形成された第2スロット部に前記複数の固定子コイルの第2コイル辺部をそれぞれ収容することと、
    前記複数の固定子コイルの端部を所定の結線パターンとなるように結線することと、
    を有することを特徴とする回転電機の製造方法。
  9. 前記固定子コイルの前記第1コイル辺部、前記第2コイル辺部、前記第1コイル辺部と前記第2コイル辺部とを接続するコイルエンド部を、所定の形状となるように加圧成形すること、をさらに有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の回転電機の製造方法。
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