JPWO2017154561A1 - Fe基合金組成物、軟磁性材料、磁性部材、電気・電子関連部品および機器 - Google Patents

Fe基合金組成物、軟磁性材料、磁性部材、電気・電子関連部品および機器 Download PDF

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Abstract

Pを含有せずガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料を形成可能なFe基合金組成物として、組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、TはNiなどの任意添加元素であって、MはCrなどの任意添加元素であって、下記の条件を満たすことを特徴とするFe基合金組成物が提供される。
0≦a≦0.3
11.0原子%≦b≦18.20原子%、
6.00原子%≦c≦17原子%、
0原子%≦d≦10原子%、かつ
0原子%≦x≦4原子%

Description

本発明は、Fe基合金組成物に関し、詳しくは、軟磁性材料として用いられるFe基合金組成物に関する。また、本発明は、上記のFe基合金組成物からなる軟磁性材料、当該軟磁性材料を含む磁性部材、上記の磁性部材を備える電気・電子関連部品、当該電気・電子関連部品を備える機器に関する。
優れた磁気特性を有する軟磁性材料として、アモルファス相を含有する軟磁性材料(本明細書において、「アモルファス軟磁性材料」ともいう。)が注目されている。
そのようなアモルファス軟磁性材料の一つに、Fe基合金組成物を用いて形成される水アトマイズ法により形成された略球状粉末であり、該粉末は、Feを主成分とし、P、C、Bを少なくとも含み、ΔT=T−T(ただしTは結晶化開始温度、Tはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔(過冷却液体領域)ΔTが20K以上の非晶質相からなることを特徴とする非晶質軟磁性合金粉末が挙げられる(特許文献1)。
特開2004−156134号公報
特許文献1に記載される非晶質軟磁性合金粉末(アモルファス軟磁性材料)は、ガラス遷移温度Tを有するため、当該粉末を加工(成形加工が具体例として挙げられる。)して得られる磁性部材(圧粉コアが具体例として挙げられる。)から加工の際の歪を除去するアニール処理(具体的には所定時間加熱することにより行われる。)が容易となる。このため、特許文献1に記載される非晶質軟磁性合金粉末のようなガラス遷移温度Tを有するアモルファス磁性材料を含有する磁性部材を備える電気・電子関連部品(インダクタが具体例として挙げられる。)は、磁気特性に優れるものが得られやすい。特に、過冷却液体領域ΔTの温度域が広い場合には、アニール処理に許容される温度域や加熱時間の幅が広くなり、アニール処理をより安定的に実施することができる。
ここで、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料を得るために用いられるアモルファス化元素のうち、Fe以外の遷移金属を含まない合金においては、半金属元素としてはPを含有させることが実質的に必須であった。Pは優れたアモルファス化元素であるが、得られたアモルファス軟磁性材料の磁気特性、特に飽和磁化Js(単位:T)を高めることについて阻害要因となる場合があった。また、Fe基合金組成物からなるアモルファス軟磁性材料(本明細書において「Fe基アモルファス軟磁性材料」ともいう。)は、所定の組成を有するFe基合金組成物の溶湯を急冷することにより得られるところ、その溶湯中にPが含まれている場合には、溶湯内のPが蒸発しやすく、アモルファス軟磁性材料の製造過程でFe基合金組成物の組成を安定化させることが困難となる場合や、溶湯から蒸発したPが溶湯周辺の製造装置に付着して他の鋼種へのコンタミネーションを生じる、または、これを防止するための清掃に時間を要し、作業性を低下させる場合があった。
本発明は、ガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料を形成可能であって、実質的にPを含有しないFe基合金組成物を提供することを目的とする。本発明は、実質的にPを含有せずガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料を提供することも目的とする。さらに、本発明は、上記のガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料を含む磁性部材、上記の磁性部材を備える電気・電子関連部品、および当該電気・電子関連部品を備える機器を提供することも目的とする。
上記課題を解決すべく本発明者らが検討した結果、従来はガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料を得るためには、非金属元素のアモルファス化元素としてPを含有させることが必要であるとの常識であったが、アモルファス化元素としてBおよびCならびに必要に応じSiを含有し、実質的にPを含有しないFe基合金組成物であってもガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料を形成可能であるとの新たな知見を得た。
かかる知見に基づき完成された本発明は、一態様において、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能なFe基合金組成物であって、組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなり、下記の条件を満たすことを特徴とするFe基合金組成物である。
0≦a≦0.3
11.0原子%≦b≦18.20原子%、
6.00原子%≦c≦17原子%、
0原子%≦d≦10原子%、かつ
0原子%≦x≦4原子%
このような組成を有するFe基合金組成物は、Pが実質的に添加されていないにもかかわらず、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能である。
前記組成式において、R=(b+c)/[(1−a)×{100原子%−(x+b+c+d)}]としたときに、0.25≦R≦0.429であることが好ましい場合がある。
前記組成式において、100原子%−(x+b+c+d)が、67.20原子%以上80.00原子%以下であることが好ましい場合がある。
前記組成式において、bが11.52原子%以上18.14原子%以下であることが好ましい場合がある。
前記組成式において、cが6.00原子%以上16.32原子%以下であることが好ましい場合がある。
前記組成式において、dが0原子%超10原子%以下であることが好ましい場合がある。
前記組成式において、MがCrを含むことが好ましい場合がある。特に、Fe基合金組成物から軟磁性材料を形成する方法が水アトマイズ法など水を用いる場合には、得られた軟磁性材料の耐食性を高める観点から、Crを添加することが好ましい。MがCrを含む場合において、Cr添加量が0原子%以上4原子%以下であることが好ましい場合があり、Cr添加量が0原子%以上3原子%以下であることがより好ましい場合がある。
本発明は、他の一態様において、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能なFe基合金組成物であって、組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、下記の条件を満たすFe基合金組成物である。ここで、Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなる。
0≦a≦0.3
11.0原子%≦b≦20.0原子%、
1.5原子%≦c<6原子%、
0原子%<d≦10原子%、
0原子%≦x≦4原子%、かつ
0.25≦R≦0.32
ここで、R=(b+c)/[(1−a)×{100原子%−(x+b+c+d)}]である。
かかるFe基合金組成物は、Pが添加されておらず、Cの添加量cが6.00原子%未満であっても、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能である。
前記組成式において、bが15.0原子%以上19.0原子%以下であることが好ましい場合がある。
Rが0.25以上0.30以下であることが好ましい場合がある。
本発明は、別の一態様において、上記のFe基合金組成物の組成を有し、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有することを特徴とする軟磁性材料である。
上記の軟磁性材料は、帯型の形状を有していてもよいし、ワイヤー状や粉体の形状を有していてもよい。
前記軟磁性材料の結晶化開始温度Tと前記ガラス遷移温度Tとの温度差(T−T)により定義される過冷却液体領域ΔTが広いほど、アモルファス形成能が高いと期待される。過冷却液体領域ΔTは、25℃以上であることが好ましい場合があり、40℃以上であることがより好ましい場合がある。
上記の軟磁性材料を含む磁性部材の動作保障温度を高めることが容易となる観点から、キュリー温度Tが340℃以上であることが好ましい場合がある。
上記の軟磁性材料について、結晶化開始温度Tを超える温度まで加熱して結晶化させて軟磁性材料を得て、得られた軟磁性材料についてX線回折測定したときに、α−Feに帰属されるピークに加えて、FeBと帰属されるピークおよびFe(B1−y)(yは0以上1未満)と帰属されるピークの少なくとも一方を有するX線回折スペクトルが得られることが好ましい場合がある。
本発明は、また別の一態様において、上記の軟磁性材料を含むことを特徴とする磁性部材である。この磁性部材は、磁性コアであってもよいし、磁性シートであってもよい。
本発明は、さらまた別の一態様において、上記の磁性部材を備える電気・電子関連部品である。
本発明は、さらまた別の一態様において、上記の電気・電子関連部品を備える機器である。
本発明によれば、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料(アモルファス相を含有する軟磁性材料)を形成可能であって、実質的にPを含有しないFe基合金組成物が提供される。また、本発明によれば、実質的にPを含有せずガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料も提供される。さらに、本発明によれば、上記の実質的にPを含有せずガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料を含む磁性部材、上記の磁性部材を備える電気・電子関連部品、および当該電気・電子関連部品を備える機器が提供される。
本発明の一実施形態に係る磁性コアの形状を概念的に示す斜視図である。 ガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料(実施例13および実施例25)のDSCチャートを示すグラフである。 ガラス遷移温度Tを有しないFe基アモルファス軟磁性材料(実施例23)のDSCチャートを示すグラフである。 実施例において製造されたFe基合金組成物の融点とSi添加量との関係を示すグラフである。 実施例において製造されたFe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯のキュリー温度とSi添加量との関係を示すグラフである。 実施例において製造されたFe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯の過冷却液体領域とSi添加量との関係を示すグラフである。 Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯の過冷却液体領域とCr添加量との関係を示すグラフである。 実施例において製造したFe基合金組成物からなるFe基アモルファス軟磁性材料のFe基合金組成物の組成(Bの添加量、Cの添加量およびFe+Siの添加量)とガラス遷移温度Tが測定されたか否かとの関係を示す擬三元図である。 実施例7に係る薄帯のX線回折スペクトルを示すグラフである。 実施例25に係る薄帯のX線回折スペクトルを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物は、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料(アモルファス相を含有する軟磁性材料)を形成可能であって、その組成は、組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、下記式を満たす。Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなる。本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物はPが添加されておらず、実質的にPを含有しない。
0≦a≦0.3
11.0原子%≦b≦18.20原子%、
6.00原子%≦c≦17原子%、
0原子%≦d≦10原子%、かつ
0原子%≦x≦4原子%
以下、各成分元素について説明する。本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物は、下記の成分以外に、不可避的不純物を含有していてもよい。
Bは優れたアモルファス形成能を有する。したがって、Fe基合金組成物におけるBの添加量bは11.0原子%以上とされる。しかしながら、Fe基合金組成物内にBを過度に添加させると、合金の融点が高くなり、アモルファス形成が難しくなる場合がある。したがって、Fe基合金組成物におけるBの添加量bは、25原子%以下とされる場合があり、18.20原子%以下とされる場合がある。Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料の磁気特性をより安定的に高める観点から、Fe基合金組成物におけるBの添加量bを、10原子%以上25原子%以下とすることが好ましく、10.5原子%以上15原子%以下とすることがより好ましく、11.81原子%以上14.59原子%以下とすることがさらに好ましい。
Fe基合金組成物におけるBの添加量bが、11.52原子%以上18.14原子%以下の場合には、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすく、12.96原子%以上18.14原子%以下の場合、好ましくは14原子%以上17原子%以下の場合には、ガラス遷移が明瞭なアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすい。
Cは、Fe基合金組成物の熱的安定性を高め、優れたアモルファス形成能を有する。したがって、本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物はCの添加量cは6.00原子%以上とされる。しかしながら、Fe基合金組成物内にCを過度に添加させると、合金化が難しい場合がある。したがって、Fe基合金組成物におけるCの添加量cは、15原子%以下とされる場合があり、17原子%以下とされる場合がある。融点を低くする観点から、Fe基合金組成物におけるCの添加量cを、6.00原子%以上10原子%以下とすることが好ましく、6.00原子%以上9.0原子%以下とすることがより好ましく、6.02原子%以上8.16原子%以下とすることがさらに好ましい。Fe基合金組成物におけるCの添加量cが、16.32原子%以下の場合には、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすく、15原子%以下の場合、より好ましくは14.5原子%以下の場合、さらに好ましくは14.40原子%以下には、ガラス遷移が明瞭なアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすい。
本発明のFe基合金組成物の組成において、BおよびCの添加量の総和のFeの添加量に対する割合(以下、「BC/Fe比」ともいう。)を0.25以上0.429以下とするのが好ましい。Fe基合金組成物の基本元素であるFeの添加量に対する、主要なアモルファス化元素であるBおよびCの添加量の総和の割合であるBC/Fe比がある程度高い(具体的には、BC/Fe比が0.25以上である)ことにより、Fe基合金組成物からアモルファス相を含有する軟磁性材料(アモルファス軟磁性材料)を形成することが容易となっている可能性がある。
アモルファス軟磁性材料を安定的に得る観点から、BC/Fe比は、0.261以上であることが好ましく、0.282以上であることが好ましく、0.333以上であることがさらに好ましい。一方、アモルファス軟磁性材料の飽和磁化Jsをより高くする観点から、BC/Fe比は小さい方が有利である。具体的には、BC/Fe比は、0.370以下であることが好ましく、0.333以下であることがより好ましく、0.282以下であることがさらに好ましい。
以上より、アモルファス軟磁性材料を安定的に得られ、高い飽和磁化Jsとのバランスを考慮すると、BC/Fe比は、0.261以上0.370以下であることが好ましく、0.261以上0.333以下であることが好ましく、0.282以上0.333以下であることが好ましい。
Siは、Fe基合金組成物の熱的安定性を高め、優れたアモルファス形成能を有する。また、Fe基合金組成物におけるSiの添加量dを増大させると、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料について、ガラス遷移温度Tよりも結晶化開始温度Tを優先的に高め、過冷却液体領域ΔTを広げることができる。また、Fe基合金組成物におけるSiの添加量dを増大させると、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料のキュリー温度Tを高めることが可能である。さらに、Fe基合金組成物におけるSiの添加量dを増大させることによりFe基合金組成物の融点を低下させ、溶湯を用いた作業性を向上させることができる。したがって、本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物はSiを含有してもよい。
しかしながら、Fe基合金組成物内にSiを過度に添加すると、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料のガラス遷移温度Tが急激に上昇し、過冷却液体領域ΔTを広げることが困難となる。また、Fe基合金組成物内にSiを過度に添加すると、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料の飽和磁化Jsの低下が顕著になる傾向を示す場合もある。したがって、Fe基合金組成物におけるSiの添加量dは12原子%以下とされる。Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料の熱的特性を良好にすることと磁気特性を良好にすることとをより安定的に実現させる観点から、Fe基合金組成物におけるSiの添加量dを、0原子%超10原子%以下とすることが好ましく、1.0原子%以上8.0原子%以下とすることがより好ましく、2原子%以上6.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物には、CoおよびNiより選ばれる1種または2種からなる元素(任意添加元素)Tを添加してもよい。NiおよびCoはFeと同様に室温で強磁性を示す元素である。Feの一部をCoもしくはNi、CoおよびNiに置換することにより、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料の磁気特性を調整することができる。元素TはFeの添加量(単位:原子%)に対して3/10以下程度置換するのが好ましい。元素TがCoの場合、Feの添加量(単位:原子%)に対して2/10程度置換すると飽和磁化Jsも大きくなるが、Coは高価であるためあまり多く置換するのは好ましくない。また、元素TがNiの場合、置換量を増加させると融点が下がるため好ましいが、置換量を多くすると飽和磁化Jsが小さくなるため好ましくない。この観点からFeの添加量(単位:原子%)に対して元素Tの置換量は2/10以下がより好ましい。
本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物には、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなる任意添加元素Mを添加してもよい。これらの元素は、Feの置換元素として機能したり、アモルファス化元素として機能したりする。Fe基合金組成物における任意添加元素Mの添加量xが過度に高い場合には、他の元素(C,B,Siなど)の添加量やFeの添加量が相対的に低下して、これらの元素を添加したことに基づく利益を享受しにくくなることもある。任意添加元素Mの添加量xの上限は、この点を考慮して4原子%以下とされる。
任意添加元素Mの一例であるCrは、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料に耐食性を向上させることも可能である。したがって、Fe基合金組成物がCrを含有する場合には、Crの添加量を、0.5原子%以上とすることが好ましい。Fe基合金組成物におけるCrの添加量が4原子%程度までであれば、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料の過冷却液体領域ΔTに与える影響は軽微であるため、Fe基合金組成物がCrを含有する場合には、Crの添加量を、4原子%以下とすることが好ましく、3原子%以下、さらに好ましくは2.88原子%以下とすることがより好ましい。
本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物は、前述のBC/Fe比を0.25以上とすることにより、Cの添加量cを6.00原子%よりも低くすることができる。
すなわち、本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物は、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス軟磁性材料(アモルファス相を含有する軟磁性材料)を形成可能であって、その組成は、組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、下記式を満たしていてもよい。Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなる。本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物はPが添加されておらず、実質的にPを含有しない。
11.0原子%≦b≦20.0原子%、
1.5原子%≦c<6原子%、
0原子%<d≦10原子%、
0原子%≦x≦4原子%、かつ
0.25≦R≦0.32
ここで、R=(b+c)/[(1−a)×{100原子%−(x+b+c+d)}]であり、RがBC/Fe比である。
BC/Fe比が0.25以上であることにより、Fe基合金組成物からアモルファス相を含有する軟磁性材料(アモルファス軟磁性材料)を形成することが容易となっている可能性がある。アモルファス軟磁性材料を安定的に得る観点から、BC/Fe比は、0.25以上であることが好ましく、0.26以上であることがより好ましく、0.261以上であることがさらに好ましく、0.266以上であることが特に好ましい。一方、アモルファス軟磁性材料の飽和磁化Jsをより高くする観点から、BC/Fe比は小さい方が有利である。具体的には、BC/Fe比は、0.30以下であることが好ましく、0.29以下であることがより好ましく、0.290以下であることがさらに好ましい。
以上より、アモルファス軟磁性材料を安定的に得られ、高い飽和磁化Jsとのバランスを考慮すると、BC/Fe比は、0.25以上0.30以下であることが好ましく、0.26以上0.29以下であることがより好ましく、0.261以上0.290以下であることがさらに好ましく、0.266以上0.290以下であることが特に好ましい。
本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物のBの添加量bは、融点変動を考慮しつつBによるアモルファス形成能を適切に発揮させる観点から、11.0原子%以上20.0原子%以下とされる。Bの添加量bが、15.0原子%以上19.0原子%以下である場合には、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすく、15.5原子%以上18.0原子%以下である場合、好ましくは15.84原子%以上17.28原子%以下である場合には、ガラス遷移が明瞭なアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料が得られやすい。なお、本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物の場合にはSiの添加が必須となる(すなわち、Siの添加量dは0原子%超である。)。BおよびC以外の元素の添加量の範囲については、本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物の場合とおおむね同様なので、詳しい説明を省略する。
本発明の一実施形態に係る軟磁性材料は、上記の本発明の一実施形態に係るFe基合金組成物の組成または本発明の他の一実施形態に係るFe基合金組成物の組成を有し、Pを実質的に含有せず、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有するアモルファス軟磁性材料である。本発明の一実施形態に係る軟磁性材料におけるアモルファス相は軟磁性材料の主相であることが好ましい。本明細書において、「主相」とは、軟磁性材料の組織において、最も体積分率が高い相を意味する。本発明の一実施形態に係る軟磁性材料は、実質的にアモルファス相からなることがより好ましい。本明細書において、「実質的にアモルファス相からなる」とは、軟磁性材料のX線回折測定により得られたX線回折スペクトルに際立ったピークが認められないことを意味する。
本発明の各実施形態に係るFe基合金組成物から本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を製造する方法は限定されない。主相がアモルファスである軟磁性材料、あるいは、実質的にアモルファス相からなる軟磁性材料を得ることを容易にする観点から、単ロール法、双ロール法等の急冷薄帯法、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法等のアトマイズ法などにより製造することが好ましい。
本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を製造する方法として急冷薄帯法を用いた場合には、得られた軟磁性材料は帯型の形状を有する。この帯型の形状を有する軟磁性材料を粉砕することにより、粉体の形状を有する軟磁性材料を得ることができる。本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を製造する方法としてアトマイズ法を用いた場合には、得られた軟磁性材料は粉体の形状を有する。
本明細書において、軟磁性材料の熱物性パラメータであるキュリー温度T、ガラス遷移温度Tおよび結晶化開始温度Tは、軟磁性材料を測定対象として、昇温速度を40℃/分とする示差走査熱量測定(測定装置として、ネッチゲレイテバウ社製「STA449/A23 jupiter」が例示される。)を行うことにより得られたDSCチャートに基づいて設定される。過冷却液体領域ΔTは、上記のガラス遷移温度Tおよび結晶化開始温度Tから算出される。
本発明の一実施形態に係る軟磁性材料における過冷却液体領域ΔTは、かかる軟磁性材料を含有する磁性部材の熱処理を容易にする観点から、25℃以上であることが好ましく、35℃以上であることがより好ましく、45℃以上であることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る軟磁性材料におけるキュリー温度Tは340℃以上であることが好ましい。本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を与えるFe基合金組成物は、前述のようにPを実質的に含有しない。Pは飽和磁化Jsを低下させる因子であるため、本発明の一実施形態に係る軟磁性材料は飽和磁化Jsが高くなる傾向がある。このため、磁化が実質的に失われるキュリー温度Tは高くなりやすい。キュリー温度Tが高いことは、本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を含有する磁性部材を備える電気・電子関連部品の動作保障温度を高めることになり、好ましい。
本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を、結晶化開始温度Tを超える温度まで加熱することにより、軟磁性材料内で結晶化が生じる。こうして得られた結晶質を有する軟磁性材料についてX線回折測定を行うと、α−Feに帰属されるピークを有するX線回折スペクトルが得られる。本発明の一実施形態に係る軟磁性材料の場合には、アモルファス化元素としてBおよびCを含有することから、上記のX線回折スペクトルは、FeBと帰属されるピークおよびFe(B1−y)(ここで、yは0以上1未満であり、0.7が典型例として挙げられる。)と帰属されるピークの少なくとも一方を有することが好ましい。軟磁性材料内のアモルファス相が加熱されて結晶相に変化する際に、主元素であるFeからなる結晶(α−Feが具体例として挙げられる。)は比較的容易に形成されるが、上記のような複数の元素からなる結晶はFeからなる結晶に比べると生成しにくい場合がある。このため、アモルファス相から結晶相への遷移が相対的に生じにくく、アニール処理の際に結晶質が生成しにくくなると期待される。FeとBとからなる結晶相の例としてFe23も挙げられ、上記のX線回折スペクトルはFe23に帰属されるピークを有していてもよい。
本発明の一実施形態に係る磁性部材は、上記の本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を含有する。本発明の一実施形態に係る磁性部材の具体的な形態は限定されない。上記の本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を含む粉体材料を圧粉成形することなどによって得られる磁性コアであってもよい。図1にはそのような磁性コアの一例として、リング形状を有するトロイダルコア1を示した。本発明の一実施形態に係る磁性部材の具体的な形態の他の例として、上記の本発明の一実施形態に係る軟磁性材料を含むスラリー状組成物をシート状に成形することなどによって得られる磁性シートが挙げられる。
軟磁性材料の調製過程(例えば粉砕)や、磁性部材の製造過程(例えば圧粉成形)などによって、磁性部材内の軟磁性材料に歪が蓄積されると、磁性部材を備える電気・電子関連部品の磁気特性(鉄損、直流重畳特性などが具体例として挙げられる。)の低下をもたらす場合がある。このような場合には、磁性部材に対してアニール処理を行って、軟磁性材料内の歪に基づく応力を緩和して、磁性部材を備える電気・電子関連部品の磁気特性の低下を抑制することが一般的に行われる。
本発明の一実施形態に係る磁性部材は、これに含有される軟磁性材料がガラス遷移温度Tを有し、好ましい一例では過冷却液体領域ΔTが25℃以上であるため、アニール処理を容易に行うことができる。したがって、本発明の一実施形態に係る磁性部材を備える電気・電子関連部品は、優れた磁気特性を有することができる。そのような本発明の一実施形態に係る電気・電子関連部品の具体例として、インダクタ、モータ、トランス、電磁干渉抑制部材などが挙げられる。
本発明の一実施形態に係る機器は、上記の本発明の一実施形態に係る電気・電子関連部品を備える。かかる機器の具体例として、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット端末等の携帯電子機器;パーソナルコンピューター、サーバー等の電子計算機;自動車、二輪車等の輸送機器;発電設備、トランス、蓄電設備などの電気関連機器などが例示される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
表1から表3に示される組成のFe基合金組成物を溶製し、単ロール法により薄帯からなる軟磁性材料を得た。薄帯の厚さは約20μmであった。得られた薄帯に対してX線回折測定(線源:CuKα)を行ったところ、いずれのX線回折スペクトルにおいても結晶質の存在を示すピークは認められず、すべての薄帯がアモルファス相からなるものであることが確認された。表1から表3中、構造の列の「A」はアモルファス相からなるものであったことを意味する。なお、表1から表3中、「(B+C)/Fe」の列には、BC/Fe比の数値を記した。
Figure 2017154561
Figure 2017154561
Figure 2017154561
得られた薄帯を測定対象として、示差走査熱量計を用いて、キュリー温度T(単位:℃)、ガラス遷移温度T(単位:℃)、結晶化開始温度T(単位:℃)および融点T(単位:℃)を測定し、得られたDSCチャートに基づいて、過冷却液体領域ΔT(単位:℃)を算出した。結果を表4から表6に示す。また、得られた薄帯の密度を測定した。密度はF. E. Luborsky, J. J. Becker, J. L. Walter, D. L. Martin, “The Fe-B-C Ternary Amorphous Alloys,” IEEE Transactions on Magnetics, MAG-16(1980) 521.のFig.9に示された合金組成の密度から換算したものである。その結果も表4から表6に示す。
なお、ガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料((a)実施例13および(b)実施例25)のDSCチャートを図2に示し、ガラス遷移温度Tを有しないFe基アモルファス軟磁性材料(実施例3)のDSCチャートを図3に示した。図2(a)に示されるように、ガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料の一例(実施例13)のDSCチャートでは、キュリー温度T(420℃)以降、結晶化開始温度T(540℃)を示す温度に至るまでの範囲、具体的には、図2(a)に示されるように、500℃程度から540℃程度の範囲に、吸熱状態を経由することが確認された。また、図2(b)に示されるように、ガラス遷移温度Tを有するFe基アモルファス軟磁性材料の他の一例(実施例25)のDSCチャートでは、キュリー温度T(426℃)以降、結晶化開始温度T(560℃)を示す温度に至るまでの範囲、具体的には、図2(b)に示されるように、520℃程度から560℃程度の範囲に、明確な吸熱状態を経由することが確認された。本明細書において、実施例25のように、DSCチャートにおいて、図2(b)に示されるように吸熱状態が明確に認められる場合には、ガラス遷移が明瞭に測定されたと表現する場合がある。
これに対し、図3に示されるように、ガラス遷移温度Tを有しないFe基アモルファス軟磁性材料(実施例3)のDSCチャートでは、キュリー温度T(380℃)以降、結晶化開始温度T(480℃)を示す温度に至るまでの範囲において、吸熱状態を経由しているとは認められないことが確認された。
表4から表6には、このDSCチャートに基づく判断結果を「金属ガラス」の列に示した。すなわち、上記の吸熱状態が認められなかった場合には、金属ガラスでなかったと判断して表中に「A」を記した。上記の吸熱状態が認められた場合であって、特にその程度が大きい場合(具体的には、実施例25のようにガラス遷移が明瞭に測定された場合)には、金属ガラスの性質が顕著であると判断して、表中に「C」を記した。上記の吸熱状態が認められたが「C」と記す程度ではない場合(具体的には実施例13のような場合)には、金属ガラスであると判断して表中「B」を記した。
Figure 2017154561
Figure 2017154561
Figure 2017154561
各実施例に係る軟磁性材料の飽和磁化Js(単位:T)を測定した。その結果を表4から表6に示した。また、実施例5、実施例10、実施例15および実施例22に係る軟磁性材料(薄帯)について、保磁力Hc(単位:A/m)を測定した。その結果は、それぞれ、6.4A/m、4.0A/m、5.7A/m、5.4A/mであった。いずれの軟磁性材料(薄帯)も、良好な軟磁気特性を示した。
実施例9から実施例15および実施例44から実施例46に係るFe基合金組成物の組成は、次のように表すことができる。
(Fe0.7930.1430.064100原子%−αSiα
ここで、αは0原子%以上12原子%以下である。
したがって、実施例9から実施例15および実施例44から実施例46を対比することにより、アモルファス化元素としてのSiを添加したことによる効果を確認することができる。その結果を図4から図6に示す。図4は、Fe基合金組成物の融点TとSi添加量との関係を示すグラフである。図5は、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯のキュリー温度TとSi添加量との関係を示すグラフである。図6は、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯の過冷却液体領域ΔTとSi添加量との関係を示すグラフである。
図4に示されるように、Siを添加する場合には、基本的な傾向として、Si添加量を0原子%から増加させると1原子%までは融点Tが高くなり、2原子%を超えて添加すると融点Tが低下する傾向が認められた。Fe基合金組成物の融点Tの低下は溶湯の取扱い性を高め、Fe基アモルファス軟磁性材料の生産性および品質向上をもたらす。
図5に示されるように、Siを添加する場合には、6原子%まではSi添加量を増加させるとキュリー温度Tが高くなるが、6原子%よりもSi添加量をさらに増加させるとキュリー温度Tは逆に低下する傾向が認められた。キュリー温度Tが高くなることは、Fe基アモルファス軟磁性材料を用いてなる磁性部材を備える電気・電子関連部品の動作保障温度を高めることに寄与する。
図6に示されるように、Siを添加する場合には、5原子%まではSi添加量を増加させると過冷却液体領域ΔTが広くなるが、5原子%よりもSi添加量をさらに増加させると過冷却液体領域ΔTは逆に狭くなる傾向が認められた。過冷却液体領域ΔTが広くなることにより、Fe基アモルファス軟磁性材料を用いてなる磁性部材のアニール処理がより容易となる。
実施例26から実施例29に係るFe基合金組成物の組成は、次のように表すことができる。
(Fe0.793−βCrβ0.1430.06496原子%Si4原子%
ここで、βは0以上0.03以下である。
したがって、実施例26から実施例29を対比することにより、Feの置換元素としてのCrを添加したことによる効果を確認することができる。その結果を図7に示す。図7は、Fe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料である薄帯の過冷却液体領域ΔTとCr添加量との関係を示すグラフである。図7に示されるように、Feの一部をCrに置き換えても、過冷却液体領域ΔTに顕著な変化は認められなかった。したがって、数原子%程度までであれば、Fe基合金組成物におけるFeの一部をCrに置き換えても、そのFe基合金組成物から形成されたFe基アモルファス軟磁性材料を用いてなる磁性部材のアニール処理の容易さに顕著な変化が生じる可能性は低いと期待される。CrはFe基アモルファス軟磁性材料に耐食性を付与することができるため、Fe基合金組成物から水アトマイズ法を用いてFe基アモルファス軟磁性材料を形成する場合には、Fe基合金組成物にCrを含有させることが好ましい。
図8は、実施例において製造したFe基合金組成物のうち、Siの添加量が4原子%であってCrが添加されていないものの一部(実施例2、実施例4、実施例6、実施例8、実施例13、実施例17、実施例19、実施例21、実施例23、実施例25、実施例30から実施例43、および実施例47から実施例54の32実施例)のそれぞれから形成されたFe基アモルファス軟磁性材料について、Fe基合金組成物の組成(Bの添加量、Cの添加量およびFe+Si(4原子%)の添加量)とガラス遷移温度Tが測定されたか否かとの関係を示す擬三元図である。図8中、星印(☆)は、ガラス遷移温度Tが明瞭に測定された(DSCチャートにおいて吸熱状態が明確に認められた)実施例を示し、黒丸(●)は星印の場合ほどではないもののガラス遷移温度Tが測定された実施例を示し、白丸(○)はガラス遷移温度Tが測定されなかった実施例を示している。これらの印の近傍に示される数値は、各実施例の過冷却液体領域ΔT(単位:℃)である。
図8に示されるように、本発明の組成範囲を満たした実施例(実施例8、実施例13、実施例17、実施例19、実施例21、実施例23、実施例25、実施例30、実施例31、実施例33、実施例36、実施例37、実施例39、実施例40、実施例42、実施例43、実施例47から実施例50、および実施例52から実施例54の24実施例)に係るFe基アモルファス軟磁性材料では、ガラス遷移温度Tが測定され、特に、実施例23、実施例25、実施例30、実施例33、実施例37、実施例39、実施例40、実施例42、実施例43、実施例48から実施例50、および実施例53の13実施例では、ガラス遷移温度Tが明瞭に測定された。これに対し、C添加量が過度に低い組成を有する場合(実施例2および実施例4)、B添加量が過度に低い組成を有する場合(実施例8および実施例32)、B添加量が過度に高い組成を有する場合(実施例35、実施例38および実施例41)には、ガラス遷移温度Tが測定されなかった。
本発明の組成範囲を満たしたFe基合金組成物は、当該組成範囲以外の組成のFe基合金組成物よりもFe基アモルファス軟磁性材料を生成しやすいことを、次のようにして確認した。実施例7(本発明の組成範囲外)に係るFe基合金組成物および実施例25(本発明の組成範囲内)に係るFe基合金組成物から薄帯形状を有する軟磁性材料を形成する際に、溶湯の滴下速度、ロール回転速度などを調整して、薄帯の厚さが異なるものを用意した。具体的には、実施例7に係る薄帯は、2種類(22μm、34μm)を用意した。実施例25に係る薄帯は、6種類(17μm、40μm、49μm、68μm、120μm、135μm)を用意した。
これらの薄帯についてX線回折測定(線源:Cuα)を行って、X線回折スペクトルを得た。測定結果を図9(実施例7)および図10(実施例25)に示した。薄帯の厚さが厚くなるほど、薄帯形成の際のFe基合金組成物の冷却速度は遅くなるため、得られた薄帯内に結晶が形成されやすくなる。したがって、薄帯のX線回折スペクトルにおいて、結晶生成が認められる薄帯の厚さの下限値が大きいほど、Fe基合金組成物のアモルファス形成能が高いといえる。
図9に示されるように、本発明の組成範囲外の組成を有するFe基合金組成物から形成された実施例7に係る薄帯では、厚さが34μmの場合に45°程度にシャープな先端を有するピークが認められた。これに対し、図10に示されるように、本発明の組成範囲内の組成を有するFe基合金組成物から形成された実施例25に係る薄帯では、厚さが120μmの場合であっても、シャープな先端を有するピークは認められず、厚さが135μmの場合になって初めて、45°程度にシャープな先端を有するピークが認められた。したがって、本発明の組成範囲内の組成を有する実施例25に係るFe基合金組成物は、本発明の組成範囲外の組成を有する実施例7に係るFe基合金組成物に比べて、アモルファス形成能が高いことが確認された。
表7に示される組成(単位:原子%)のFe基合金組成物を用意した。なお、実施例58および実施例59に係る組成は実施例28に等しく、参考例2に係る組成はPを含有する。
Figure 2017154561
これらのFe基合金組成物から水アトマイズ法を用いて軟磁性粉末を作製した。いずれの軟磁性粉末もアモルファス相を主相とするアモルファス軟磁性粉末であった。これらの軟磁性粉末の粒度分布を日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3000シリーズ」を用いて体積分布で測定した。体積基準の粒度分布において小粒径側からの積算粒径分布がそれぞれ10%、50%および90%となる粒径D10(10%体積累積径)、D50(50%体積累積径)、D90(90%体積累積径)は、表8のとおりであった。
Figure 2017154561
上記の実施例57から実施例60および参考例2に係る軟磁性粉末、ならびに参考例1(表7に組成を示した。)に係る市販の軟磁性粉末のそれぞれについて、軟磁性粉末97.2質量部、アクリル樹脂およびフェノール樹脂からなる絶縁性結着材を2〜3質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤0〜0.5質量部を、溶媒としての水に混合してスラリーを得た。得られたスラリーから造粒粉を得た。
得られた造粒粉を金型に充填し、面圧0.5〜1.5GPaで加圧成形して、外径20mm×内径12mm×厚さ3mmのリング形状を有する成形製造物を得た。
得られた成形製造物を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度10℃/分で表8に示されるアニール温度まで加熱し、この温度にて1時間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行い、圧粉コアからなるトロイダルコアを得た。これらのトロイダルコアの密度を測定した結果を表8に示した。
上記のトロイダルコアのそれぞれに被覆銅線をそれぞれ40回巻いてトロイダルコイル得た。これらのトロイダルコイルのそれぞれについて、インピーダンスアナライザー(HP社製「4192A」)を用いて、100kHzの条件で比透磁率μを測定した。測定結果を表8に示した。
上記のトロイダルコアに被覆銅線をそれぞれ1次側40回、2次側10回巻いて得られたトロイダルコイルについて、BHアナライザー(岩崎通信機社製「SY−8218」)を用いて、実効最大磁束密度Bmを100mTとする条件で、測定周波数100kHzで鉄損Pcv(単位:kW/m)を測定した。
表8に示されるように、本発明に係る組成を有する軟磁性粉末から得られたトロイダルコアの磁気特性は、市販のアモルファス軟磁性粉末やPを含有する組成のアモルファス軟磁性粉末から得られたトロイダルコアの磁気特性と同等であった。
1…磁性コア(トロイダルコア)

Claims (23)

  1. ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能なFe基合金組成物であって、
    組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、
    Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなり、
    下記の条件を満たすことを特徴とするFe基合金組成物。
    0≦a≦0.3
    11.0原子%≦b≦18.20原子%、
    6.00原子%≦c≦17原子%、
    0原子%≦d≦10原子%、かつ
    0原子%≦x≦4原子%
  2. R=(b+c)/[(1−a)×{100原子%−(x+b+c+d)}]としたときに、0.25≦R≦0.429であることを特徴とする請求項1に記載のFe基合金組成物。
  3. 前記組成式において、100原子%−(x+b+c+d)が、67.20原子%以上80.00原子%以下である、請求項1または2に記載のFe基合金組成物。
  4. 前記組成式において、bが11.52原子%以上18.14原子%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のFe基合金組成物。
  5. 前記組成式において、cが6.00原子%以上16.32原子%以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載のFe基合金組成物。
  6. 前記組成式において、dが0原子%超10原子%以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載のFe基合金組成物。
  7. 前記組成式において、MがCrを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のFe基合金組成物。
  8. 前記組成式において、Cr添加量が0原子%以上4原子%以下である、請求項7に記載のFe基合金組成物。
  9. ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有する軟磁性材料を形成可能なFe基合金組成物であって、
    組成式が(Fe1−a100原子%−(x+b+c+d)Siで表され、
    Tは任意添加元素であってCoおよびNiより選ばれる1種または2種であり、Mは任意添加元素であって、Ti,V,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,WおよびAlからなる群から選ばれる1種または2種以上からなり、
    下記の条件を満たすことを特徴とするFe基合金組成物。
    0≦a≦0.3
    11.0原子%≦b≦20.0原子%、
    1.5原子%≦c<6原子%、
    0原子%<d≦10原子%、
    0原子%≦x≦4原子%、かつ
    0.25≦R≦0.32
    ここで、R=(b+c)/[(1−a)×{100原子%−(x+b+c+d)}]である。
  10. 前記組成式において、bが15.0原子%以上19.0原子%以下である、請求項9に記載のFe基合金組成物。
  11. Rが0.25以上0.30以下である、請求項9または10に記載のFe基合金組成物。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載されるFe基合金組成物の組成を有し、ガラス遷移温度Tを有するアモルファス相を含有することを特徴とする軟磁性材料。
  13. 帯型の形状を有する、請求項12に記載の軟磁性材料。
  14. 粉体の形状を有する、請求項12に記載の軟磁性材料。
  15. 前記軟磁性材料の結晶化開始温度Tと前記ガラス遷移温度Tとの温度差(T−T)により定義される過冷却液体領域ΔTは、25℃以上である、請求項12から14のいずれか一項に記載の軟磁性材料。
  16. 前記過冷却液体領域ΔTは40℃以上である、請求項15に記載の軟磁性材料。
  17. キュリー温度Tが340℃以上である、請求項12から16のいずれか一項に記載の軟磁性材料。
  18. 結晶化開始温度Tを超える温度まで加熱して結晶化させて得られる軟磁性材料についてX線回折測定したときに、α−Feに帰属されるピークに加えて、FeBと帰属されるピークおよびFe(B1−y)(yは0以上1未満)と帰属されるピークの少なくとも一方を有するX線回折スペクトルが得られる、請求項12から17のいずれか一項に記載の軟磁性材料。
  19. 請求項12から18のいずれか一項に記載される軟磁性材料を含むことを特徴とする磁性部材。
  20. 磁性コアである、請求項19に記載の磁性部材。
  21. 磁性シートである、請求項19に記載の磁性部材。
  22. 請求項19から21のいずれか一項に記載される磁性部材を備える電気・電子関連部品。
  23. 請求項22に記載される電気・電子関連部品を備える機器。
JP2018504344A 2016-03-07 2017-02-21 Fe基合金組成物、軟磁性材料、磁性部材、電気・電子関連部品および機器 Active JP6548059B2 (ja)

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