JPWO2017138128A1 - アラート制御に関するコンピュータシステム、アラート制御方法及びアラート制御プログラム - Google Patents

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Abstract

アラート制御に関するコンピュータシステムは、投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付ける受付部(58b)と、投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らすアラート制御部(58c)と、を有する。

Description

本発明は、アラート制御に関するコンピュータシステム、アラート制御方法及びアラート制御プログラムに関する。
船舶に関するアラートを出力する技術として、錨泊監視システムや交通手段の交通セーフティを改善するための方法などの文献が開示されている。
例えば、錨泊監視システムに関して次のような記載がある。すなわち、「・・・D−GPS受信機で取得した投錨位置と現在の船体位置のD−GPS緯度経度とに基づいて、投錨位置と現在の船体位置との直線距離を算出し・・・」、「・・・直線距離が警報設定距離を超えたと判定されたときに、走錨している又は走錨するおそれがある旨の警報を発する・・・」などの記載がある。
また、交通手段の交通セーフティを改善するための方法に関して次のような記載がある。すなわち、「この方法は、船舶航行にも同様に適用することができる。船舶の実際の位置および方向が常に求められる。ディスプレイ上において、海図に船舶の実際の位置および方向が表示される。海岸線の形状、立入制限領域、障害物および浅瀬がこの海図に示される。付加的にシステムは、船舶の荷重に依存する現時点の喫水を把握する。」、「現時点の喫水および現時点の外部条件に起因して、たとえば潮の干満、波の高さおよび風に起因して海難事故に遭う可能性のある場所に船舶が接近した場合、自動的に適切な警告が音響的に出力され、ディスプレイにおいてテキスト指示によって出力され、海図において危険場所をマーキングすることによって出力される。」などの記載がある。
特開2005−140549号公報 特開2008−198214号公報
上記の技術のように、走錨が発生した場合に警報を発する技術や、船舶が海難事故にあう可能性のある場所に接近した場合、警告を出力する技術がある。
しかしながら、投錨後の係船中と通常の運航中とでは、操船者に通知するのが有用である警告の種類は必ずしも同一であるとは限らない。
例えば、船が錨を下ろして係船中である場合には、船が航行中である場合よりも海難事故に遭う可能性のある場所に接近するおそれは少ない。それにもかかわらず、警告が行われた場合、操船者にとって余計なアラートが出力されてしまうことになる。
このように、投錨後の係船中と通常の運航中とでは、操船者に通知するのが有用である警告の種類が異なることに発明者は気づき、警告の制御の仕方について発明した。
1つの側面では、本発明は、操船者にとって余計なアラートが出力されるのを抑制できるアラート制御に関するコンピュータシステム、アラート制御方法及びアラート制御プログラムを提供することを目的とする。
一態様では、アラート制御に関するコンピュータシステムは、投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付ける受付部と、前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らすアラート制御部と、を有する。
操船者にとって余計なアラートが出力されるのを抑制できる。
図1は、実施例1に係る航行管理支援システムの構成例を示す図である。 図2は、実施例1に係るサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。 図3は、航行データの一例を示す図である。 図4は、実施例1に係る携帯端末装置の機能的構成を示すブロック図である。 図5は、他船接近識別範囲、危険物識別範囲及び非走錨識別範囲の一例を示す図である。 図6は、非走錨識別範囲の設定方法の一例を示す図である。 図7は、実施例1に係るアラート制御処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、図7に示した第1の判定処理の手順を示すフローチャートである。 図9は、図7に示した第2の判定処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、実施例1及び実施例2に係るアラート制御プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して本願に係るアラート制御に関するコンピュータシステム、アラート制御方法及びアラート制御プログラムについて説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[システム構成]
図1は、実施例1に係る航行管理支援システムの構成例を示す図である。図1に示す航行管理支援システム1は、港を管理する事業者であるマリーナをユーザとし、当該港に所属する船の運行を管理する航行管理サービスを提供する。さらに、図1に示す航行管理支援システム1は、港に所属する船の乗員をエンドユーザとし、安全航行を支援する航行支援サービスを提供する。
これら航行管理サービス及び航行支援サービスは、いかなる分類の船舶であっても適用の対象とすることができるが、とりわけ小型船舶にも適用できる点でさらに有用である。すなわち、大型船舶には、AIS(Automatic Identification System)等の舶用機器が義務づけられているのに対し、小型船舶には、舶用機器の搭載の義務はない。このような背景から、小型船舶、特に海洋レジャーに利用される船舶、いわゆるプレジャーボート5A〜5Cの航行管理や航行支援は大型船舶に比べて難しい。
そこで、航行管理支援システム1は、プレジャーボート5A〜5Cの乗員、例えば操船者が所持する携帯端末装置50A〜50Cに搭載される機能を上記の航行管理サービスや上記の航行支援サービスに活用する。なお、以下では、プレジャーボート5A〜5Cの各々を総称する場合に「プレジャーボート5」と記載する場合がある。
ここでは、一例として、上記の航行管理サービス及び上記の航行支援サービスが適用される対象がプレジャーボート5である場合を例示するが、他の小型船舶、例えば漁船等にも上記の航行管理サービス及び上記の航行支援サービスを適用することができる。また、大型船舶についても舶用機器などの既存技術を利用することにより上記の航行管理サービス及び上記の航行支援サービスを適用することができる。
図1に示すように、航行管理支援システム1には、サーバ装置10と、クライアント端末30A〜30Cと、携帯端末装置50A〜50Cとが含まれる。以下では、クライアント端末30A〜30Cの各々を総称する場合に「クライアント端末30」と記載する場合がある。また、携帯端末装置50A〜50Cの各々を総称する場合に「携帯端末装置50」と記載する場合がある。なお、図1には、サーバ装置10が3つのクライアント端末30及び3つの携帯端末装置50を収容する場合を例示したが、図示の例示に限定されず、任意の台数のクライアント端末30及び携帯端末装置50を収容することができる。
サーバ装置10は、上記の航行管理サービスをクライアント端末30に提供するコンピュータである。
一実施形態として、サーバ装置10は、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして上記の航行管理サービスを実現する航行管理プログラムを所望のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、サーバ装置10は、上記の航行管理サービスを提供するWebサーバとして実装することとしてもよいし、アウトソーシングによって上記の航行管理サービスを提供するクラウドとして実装することとしてもかまわない。
クライアント端末30は、サーバ装置10から上記の航行管理サービスの提供を受けるコンピュータである。かかるクライアント端末30は、一例として、マリーナの係員や管理者を含め、マリーナの関係者全般に使用させることができる。
一実施形態として、クライアント端末30には、パーソナルコンピュータを採用できる。クライアント端末30は、上記のパーソナルコンピュータなどの据置き型の情報処理装置に限定されず、マリーナがその関係者に貸与する各種の携帯端末装置をクライアント端末30として採用することもできる。ここで言う「携帯端末装置」には、スマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信端末、さらには、スレート端末やタブレット端末などがその範疇に含まれる。
例えば、クライアント端末30は、マリーナに割り当てられたアカウント情報、例えばID(IDentification)やパスワードの入力を受け付けることにより、サーバ装置10へのログイン要求を受け付ける。このログイン要求がクライアント端末30からサーバ装置10へ送信された場合、サーバ装置10でログイン認証が実行される。この結果、ログイン認証が成功した場合、当該マリーナに関する航行管理サービスがログイン認証に成功したクライアント端末30に開放される。
これらサーバ装置10及びクライアント端末30は、所定のネットワークを介して接続される。かかるネットワークには、一例として、有線または無線を問わず、インターネットを始め、LANやVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。
携帯端末装置50は、上記の航行支援サービスを提供するコンピュータとして利用される。ここで言う「携帯端末装置50」は、一例として、プレジャーボート5の乗員、例えば操船者等に使用されるものを指す。
一実施形態として、携帯端末装置50には、上記の航行支援サービスを実現するアプリケーションプログラムがインストールされる。以下では、上記の航行支援サービスを実現するアプリケーションプログラムのことを「航行支援App」と記載する場合がある。かかる航行支援Appが携帯端末装置50のプロセッサ上で実行されることにより、携帯端末装置50は、航行支援サービスの例として、安全航行に資する各種の警告を実施することができる。
かかる航行支援サービスの一側面として、携帯端末装置50は、携帯端末装置50を保持する操船者等が搭乗するプレジャーボート5の船舶の港からの出港および港への入港を自動的または手動のいずれかによりサーバ装置10へ通知する。これによって、当該プレジャーボート5の出港や入港の通知を所定の表示デバイスや音声出力デバイスで出力したり、プレジャーボート5の出港通知や入港通知をサーバ装置10へアップロードすることによりサーバ装置10に入出港を記録させたりといった入出港判定サービスを提供する。この他、携帯端末装置50は、プレジャーボート5が出港してから入港するまでの出港期間に亘って、浅瀬、岩礁や漁網などの危険物に関する警告、プレジャーボート5の操船者の技量、資格、ボートの大きさなどにより定められるプレジャーボート5の航行範囲を越境する操船に関する警告、港や河川などの進入禁止区域への進入に関する警告、錨泊を行うプレジャーボート5への走錨に関する警告、航路の規則全般に対する違反の警告、他の船舶、例えば小型船舶及び大型船舶を含む船舶全般の接近に関する警告などの多岐に渡る警告を実施する。
他の側面として、携帯端末装置50は、上記の出港期間に絞って携帯端末装置50が搭載する位置検出部、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等により測定される位置情報をサーバ装置10へアップロードする。これによって、携帯端末装置50は、サーバ装置10が上記の航行管理サービスをクライアント端末30へ提供するための基盤を構築する。このような基盤の下、サーバ装置10は、一例として、プレジャーボート5の入出港やプレジャーボート5の出港後の現在位置などの管理を行うことができる。この他、サーバ装置10は、携帯端末装置50からプレジャーボート5の緊急救助依頼を受け付けたり、携帯端末装置50に警告を実施させる危険物のシンボルをマリーナが管轄する港及びその周辺の海域を含む地図上に設定したり、地図上に示された船舶のシンボルのうち携帯端末装置50が上記の各種警告を実行中であるプレジャーボート5のシンボルを他のシンボルと異なる表示形態で表示したりすることができる。なお、以下では、マリーナが管轄する港及びその周辺の海域のことを「管轄区域」と記載する場合がある。
これらサーバ装置10及び携帯端末装置50の間も、携帯端末装置50が収容される基地局を通じて接続される任意のネットワークを介して通信を行うことができる。なお、図示は省略したが、クライアント端末30及び携帯端末装置50の間も同様にして通信を行うことができるのは言うまでもない。
[サーバ装置10の構成]
図2は、実施例1に係るサーバ装置10の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置10は、通信I/F部11と、記憶部13と、制御部15とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信I/F部11は、他の装置、例えばクライアント端末30や携帯端末装置50との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部11の一態様としては、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部11は、マリーナの管轄区域に関する地図の表示データをクライアント端末30へ送信したり、携帯端末装置50に警告を実施させる危険物、例えば浅瀬、岩礁や漁網などの位置情報の設定をクライアント端末30から受信したりする。また、通信I/F部11は、携帯端末装置50から航行支援Appのダウンロード要求、プレジャーボート5の位置情報、携帯端末装置50におけるアラートの出力状況を受信したり、航行支援Appやクライアント端末30からの指示入力によりサーバ装置10に設定された危険物の位置情報などを携帯端末装置50へ送信したりする。
記憶部13は、制御部15で実行されるOS(Operating System)を始め、上記の航行管理サービスを実現するアプリケーションプログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部13は、サーバ装置10における補助記憶装置として実装することができる。例えば、記憶部13には、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクやSSD(Solid State Drive)などを採用できる。なお、記憶部13は、必ずしも補助記憶装置として実装されずともよく、サーバ装置10における主記憶装置として実装することもできる。この場合、記憶部13には、各種の半導体メモリ素子、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを採用できる。
記憶部13は、制御部15で実行されるプログラムに用いられるデータの一例として、地図データ13aと、航行支援データ13bと、航行データ13cとを記憶する。かかる地図データ13a、航行支援データ13b及び航行データ13c以外にも、船舶に関する属性情報、例えば船舶番号ごとに船舶名、船長名、乗員数が対応付けられた情報なども併せて記憶することもできる。なお、地図データ13a、航行支援データ13b及び航行データ13cのうち航行支援データ13bは、航行支援データ13bが参照される場面で説明を行うこととする。
地図データ13aは、海図の電子データである。かかる海図には、総図、航洋図、航海図、海岸図、港泊図などの種類が存在するが、これらの全部または一部が地図データ13aとして記憶部13に記憶される。この地図データ13aは、当該地図データ13aに含まれる地図全体がメッシュ状に分割されている。このため、サーバ装置10がクライアント端末30や携帯端末装置50へ地図データ13aを伝送する場合、必ずしも当該地図データ13aに含まれる地図全体が伝送されずともよく、地図データ13aの一部を伝送することができる。例えば、サーバ装置10からクライアント端末30へ地図データ13aが伝送される場合、クライアント端末30に対応する管轄区域または管轄区域の一部に対応する要素の地図データが地図データ13aから抽出された上で伝送される。また、サーバ装置10から携帯端末装置50へ地図データ13aが伝送される場合、携帯端末装置50が指定する位置情報、すなわち現在位置を基準とする所定の範囲に対応する要素の地図データが地図データ13aから抽出された上で伝送される。
航行データ13cは、航行に関するデータである。
一実施形態として、航行データ13cには、マリーナID、出港ID、船舶ID、出港予定日時、入港予定日時、出港日時、入港日時および現在位置などの項目を含むデータを採用できる。ここで言う「マリーナID」とは、マリーナの識別情報を指し、例えば、サーバ装置10がマリーナを識別できる情報であれば、任意の体系の識別子を用いることができる。また、「出港ID」とは、マリーナが管理する港から出港する船舶を識別する情報を指し、例えば、出港予定日時の日付が同日である出港届のうち出港届が提出された順に番号が採番される。また、「船舶ID」とは、船舶を識別する情報を指し、例えば、船舶に付与される船舶番号を用いることができる。なお、船舶番号は、「船舶識別番号」と呼ばれることもある。
これらの項目のうち「出港ID」、「船舶ID」、「出港予定日時」及び「入港予定日時」の各項目には、一例として、マリーナに対する出港届が提出された段階で値を登録することができる。例えば、マリーナが出港届をWeb上で受け付ける場合、あるいは航行管理サービス及び航行支援サービスを提供する事業者がマリーナを代行して出港届をWeb上で受け付ける場合、出港届が提出されたマリーナが持つマリーナIDに対応付けて出港届の電子データに含まれる出港ID、船舶ID、出港予定日時及び入港予定日時を流用して記憶部13へ登録することができる。
また、「出港日時」には、携帯端末装置50から出港通知を受け付けた段階で始めて当該出港通知が受け付けられた日時が登録される。一方、「入港日時」には、携帯端末装置50から入港通知を受け付けた段階で始めて当該入港通知が受け付けられた日時が登録される。さらに、「現在位置」には、入出港に関するステータスが「出港中」に設定された携帯端末装置50から所定の期間、例えば1分間ごとにアップロードされる度に当該アップロードされた位置情報が上書きされる。
図3は、航行データ13cの一例を示す図である。図3には、一例として、マリーナID「M001」で識別されるマリーナに関するレコードが抜粋して示されている。図3に示す航行データ13cの例では、船舶ID「JP-ABC12345D404」で識別される船舶がマリーナID「M001」で識別されるマリーナから出港してから既に当該マリーナへ入港済みであることを意味する。さらに、図3に示す航行データ13cの例では、船舶ID「JP-DEF54321N505」で識別される船舶、船舶ID「JP-HIJ56789J123」で識別される船舶及び船舶ID「JP-HIJ98765J200」で識別される船舶がマリーナID「M001」で識別されるマリーナから出港中であることを意味する。これらの船舶のうち、船舶ID「JP-DEF54321N505」で識別される船舶では「走錨中」のアラートが出力されており、船舶ID「JP-HIJ98765J200」で識別される船舶では「浅瀬警告」のアラートのアラートが出力されている。また、船舶ID「JP-HIJ56789J123」で識別される船舶では、アラートは出力されていないが、投錨済み、すなわち係船中である旨の通知がアップロードされている。
上記テーブル例は一例であり、例えば、ステータスの欄が無くても良いし、これ以外の項目を追加して記憶してもよい。後述のデータ授受部58eからアラートの種類を受信した場合、アラート状態として、船舶IDと対応付けて記憶しても良い。また、上記データ項目が互いに対応づけて格納、参照できれば、データは1つのテーブルにまとめて格納されている必要はなく、複数のテーブルに分割されて管理されてもよい。
制御部15は、各種のプログラムや制御データを格納する内部メモリを有し、これらによって各種の処理を実行するものである。
一実施形態として、制御部15は、中央処理装置、いわゆるCPU(Central Processing Unit)として実装される。なお、制御部15は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPU(Micro Processing Unit)として実装されることとしてもよい。また、制御部15は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部15は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などのRAMのワークエリア上に、記憶部13に上記の航行管理サービスを実現するアプリケーションプログラムとして記憶された航行管理プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部15は、図2に示すように、配信部15aと、航行記録部15bと、アラート受付部15cと、地図表示部15dとを有する。
配信部15aは、携帯端末装置50に対する配信を行う処理部である。
一実施形態として、配信部15aは、携帯端末装置50から航行支援Appのダウンロード要求を受け付けた場合、記憶部13に記憶された航行支援データ13bを携帯端末装置50へ配信する。かかる航行支援データ13bには、上記の航行支援Appのデータと、当該航行支援Appが用いる各種のデータとが含まれる。例えば、航行支援Appが用いるデータの例として、クライアント端末30からの指示入力によりサーバ装置10に設定された危険物、例えば浅瀬、岩礁や漁網などの位置情報が挙げられる。また、配信部15aは、出港通知を受け付け、かつ入港通知を受け付けていない携帯端末装置50を対象に、他船の位置情報を配信する。この場合、配信部15aは、一例として、航行データ13cに含まれる現在位置のうち、携帯端末装置50の現在位置から所定の範囲、例えば1km以内に現在位置が含まれる他船の位置情報を当該携帯端末装置50へ配信する。このように他船の位置情報を携帯端末装置50へ配信する場合、携帯端末装置50が現在位置をアップロードする周期と同一の周期で他船の位置情報を配信することもできるし、携帯端末装置50が現在位置をアップロードする周期よりも短い周期、例えば携帯端末装置50で位置情報がサンプリングされる周期で他船の位置情報を配信することもできる。さらに、配信部15aは、航行データ13cに含まれるプレジャーボート5の現在位置に留まらず、AIS等の舶用機器を通じてサーバ装置10にアップロードされる大型船舶の現在位置をさらに携帯端末装置50へ配信することもできる。
航行記録部15bは、航行に関する記録を行う処理部である。
一実施形態として、航行記録部15bは、携帯端末装置50から出港通知を受け付けた場合、次のような処理を実行する。すなわち、航行記録部15bは、記憶部13に航行データ13cとして記憶されたレコードのうち、当該出港通知に含まれるマリーナID及び出港IDと同一のマリーナID及び出港IDを持つレコードの出港日時に当該出港通知を受け付けた日時を出港日時として記録する。ここでは、一例として、マリーナ間で重複する出港IDが採番される場合を想定してレコードの検索にマリーナID及び出港IDの両方を用いる場合を例示したが、各マリーナ間で異なる出港IDが採番される場合、出港IDのみを用いてレコードを検索することができる。また、航行記録部15bは、携帯端末装置50から入港通知を受け付けた場合、次のような処理を実行する。すなわち、航行記録部15bは、記憶部13に航行データ13cとして記憶されたレコードのうち、当該入港通知に含まれるマリーナID及び出港IDと同一のマリーナID及び出港IDを持つレコードの入港日時に当該入港通知を受け付けた日時を入港日時として記録する。さらに、航行記録部15bは、携帯端末装置50から位置情報が通知される度に、次のような処理を実行する。すなわち、航行記録部15bは、記憶部13に航行データ13cとして記憶されたレコードのうち、当該位置情報と共に通知されたマリーナID及び出港IDと同一のマリーナID及び出港IDを持つレコードの現在位置を当該位置情報へ上書き更新する。
アラート受付部15cは、携帯端末装置50からアラートの実行通知を受け付ける処理部である。
一実施形態として、アラート受付部15cは、携帯端末装置50でアラートが出力された場合、携帯端末装置50で出力されたアラートの種類を含むアラートの実行通知を携帯端末装置50から受け付ける。
地図表示部15dは、地図をクライアント端末30に表示させる処理部である。
一実施形態として、地図表示部15dは、クライアント端末30に表示された図示しないメニュー画面上で監視画面の閲覧要求を受け付けた場合、次のような処理を実行する。例えば、地図表示部15dは、上記監視画面の設定要求を行ったクライアント端末30によりログイン認証時に用いられたアカウントからマリーナIDを特定する。続いて、地図表示部15dは、マリーナが持つマリーナIDごとに当該マリーナの管轄区域が対応付けられた図示しない管轄データを参照して、先に特定されたマリーナIDに対応する管轄区域をさらに特定する。そして、地図表示部15dは、記憶部13に記憶された地図データ13aのうち、先に特定されたマリーナIDに対応する管轄区域を含む地図データを抽出する。その上で、地図表示部15dは、先に抽出されたマリーナの管轄区域の地図を含む監視画面をクライアント端末30に表示させる。
ここで、上記の監視画面に含まれるマリーナの管轄区域の地図上には、一例として、航行データ13cに含まれるレコードのうち現在位置が登録されたレコードを抽出した上で当該レコードに含まれる船舶の現在位置をマッピングすることができる。このように船舶の現在位置がマッピングされる場合、一例として、船舶を表すシンボルと共に当該船舶に関する属性情報を対応付けてクライアント端末30に表示させることができる。なお、船舶の属性情報は、監視画面とは別のウィンドウに表示させることもできる。さらに、監視画面には、マリーナの管轄区域の地図上にマッピングされた船舶のシンボルのうちアラート受付部15cによりアラートの実行通知が受け付けられた船舶のシンボルを他の船舶のシンボルとは異なる表示形態で表示させることもできる。この場合、携帯端末装置50上で出力が行われた種類ごとにさらに異なる表示形態で当該船舶のシンボルを表示させることもできる。
[携帯端末装置50の構成]
図4は、実施例1に係る携帯端末装置50の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、携帯端末装置50は、タッチパネル51と、無線通信部52と、カメラ53と、位置検出部54と、記憶部55と、制御部57とを有する。なお、図4に示した機能部以外にも既知の携帯端末装置が有する各種の機能部、例えば音声出力部などを有することとしてもかまわない。
タッチパネル51は、表示可能かつ入力可能なデバイスである。
表示に関する一側面として、タッチパネル51は、携帯端末装置50上で実行されるOSを始め、上記の航行支援Appなどのアプリケーションプログラムによって出力される画像を表示する。入力に関する一側面として、タッチパネル51は、タッチパネル51のスクリーン上でなされるタップ、フリック、スイープ、ピンチインやピンチアウトなどのタッチ操作を受け付ける。なお、ここでは、表示部の一例として、タッチパネル51を例示したが、必ずしも表示及び入力の両方の機能を併せ持たずともよく、表示機能だけを実現できるデバイスを実装することとしてもかまわない。
無線通信部52は、図示しないアンテナを介して基地局と接続することにより、基地局と接続される移動体通信網等を介して他の装置、例えばサーバ装置10との間でデータの送受信を行う処理部である。
カメラ53は、画像を撮像する撮像装置である。
一実施形態として、カメラ53には、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子が搭載される。例えば、カメラ53には、R(red)、G(green)、B(blue)など3種以上の受光素子を搭載することができる。
位置検出部54は、携帯端末装置50の位置を検出するハードウェアの一種である。
一実施形態として、位置検出部54には、複数のGPS衛星から送信される時刻情報から位置を測位するGPS受信機を採用することができる。このようにGPS受信機により測位される位置は、必ずしもそのまま利用されずともよく、携帯端末装置50が接続する基地局から送信される位置情報等を用いて各種の補正を行うこともできる。
記憶部55は、制御部57で実行されるOSを始め、アプリケーションプログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部55は、サーバ装置10における主記憶装置として実装することもできる。例えば、各種の半導体メモリ素子、例えばDRAMやSRAMなどのRAMやフラッシュメモリを採用できる。なお、記憶部55は、必ずしも主記憶装置として実装されずともよく、携帯端末装置50の補助記憶装置として実装することもできる。この場合、記憶部55には、HDD、光ディスクやSSDなどを採用できる。
記憶部55は、制御部57で実行されるプログラムに用いられるデータの一例として、航行支援データ55aと、モードデータ55bと、他船位置データ55cとを記憶する。これら航行支援データ55a、モードデータ55b及び他船位置データ55c以外にも、携帯端末装置50のユーザデータなども併せて記憶することもできる。
制御部57は、携帯端末装置50の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部57は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。なお、制御部57は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUとして実装されることとしてもよい。また、制御部57は、ASICやFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
図4に示すように、制御部57は、ダウンロード部57aと、航行支援App実行部58とを有する。
ダウンロード部57aは、各種のダウンロードを実行する処理部である。
ここで、携帯端末装置50にインストールされる航行支援Appのダウンロード方法の一例について説明する。例えば、上記の航行支援Appは、マリーナが発行する2次元バーコードが携帯端末装置50のカメラ53を介して読み取られることを契機にダウンロードが開始される。かかる2次元バーコードが読み取られる場面の一例として、マリーナに対する出港届が提出される場面が挙げられる。このように出港届がマリーナに提出された場合、サーバ装置10により出港IDが採番された後、当該出港IDと共に出港届が受け付けられたマリーナのマリーナID、出港届で受け付けられた船舶ID、出港予定日時及び入港予定日時などが対応付けられた新規のレコードが航行データ13cに生成される。その後、サーバ装置10にアクセス可能なURL(Uniform Resource Locator)等のアドレス情報、マリーナID及び出港IDがコード化される。これによって、マリーナID及び出港IDを含む2次元バーコードが生成される。その後、2次元バーコードが印字出力された紙面、あるいは2次元バーコードが表示された表示装置のスクリーンがカメラ53で撮像されることにより、URL、マリーナID及び出港IDを含む2次元バーコードが読み取られる。
このようにURL、マリーナID及び出港IDを含む2次元バーコードが読み取られた場合、ダウンロード部57aは、当該URLのアドレスを参照して、マリーナID及び出港IDを含む航行支援Appのダウンロード要求をサーバ装置10へ行う。この結果、航行支援データ13bに含まれる航行支援Appと、航行支援Appが用いる各種のデータとを含む航行支援データが航行支援データ55aとしてサーバ装置10からダウンロードされる。この他、マリーナIDや出港ID等もサーバ装置10上でプレジャーボート5が所属するマリーナ及びプレジャーボート5の個体を識別するために記憶部55へ登録される。その後、ダウンロード部57aは、サーバ装置10からダウンロードされた航行支援Appを記憶部55などのRAMのワークエリア上に展開することにより、航行支援App実行部58を起動する。
このように航行支援Appが起動されることによって、携帯端末装置50は、上記の航行支援サービスの提供を開始することができる。なお、航行支援Appは、携帯端末装置50で起動された後、出港届で提出された出港および入港が完了するまでユーザにより航行支援Appの終了操作が行われたとしてもバックグラウンドで動作を継続する。
航行支援App実行部58は、図4に示す通り、取得部58aと、受付部58bと、アラート制御部58cと、判定部58dと、データ授受部58eとを有する。
取得部58aは、位置情報を取得する処理部である。
一実施形態として、取得部58aは、位置検出部54により位置が検出される度に、位置検出部54から位置情報を取得する。かかる位置情報の一例として、緯度および経度の座標が取得される。なお、ここでは、あくまで一例として、位置検出部54により所定の周期、例えば5秒でサンプリングされる位置情報が取得される場合を想定する。
受付部58bは、投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付ける処理部である。
一実施形態として、受付部58bは、プレジャーボート5に投錨を自動的に行う舶用機器が搭載されている場合、当該舶用機器で入力が受け付けられた投錨の指示を舶用機器から携帯端末装置50へ転送させることにより受け付けることができる。この場合、プレジャーボート5の舶用機器では、当該舶用機器に対する投錨操作が受け付けられた場合、投錨を自動的に実行する制御と、投錨指示を携帯端末装置50へ転送する処理とが併せて実行される。また、受付部58bは、タッチパネル51等の入力手段を介して、プレジャーボート5が係船状態へ移行することを意味する入力を受け付けることもできる。この場合、受付部58bは、プレジャーボート5で投錨が行われたことを示す投錨ボタンをタッチパネル51に表示させたり、プレジャーボート5が係船中であることを示す係船ボタンをタッチパネル51に表示させたりする。これらのいずれかのボタンの押下操作を受け付けることにより、受付部58bは、投錨状態にあることを示す入力を受け付けることができる。
このようにプレジャーボート5が係船状態であることが携帯端末装置50で認識された場合、受付部58bは、記憶部55に記憶されるモードデータ55bを係船状態であることを示す係船モードに設定する。その後、受付部58bは、上記の舶用機器で揚錨操作が受け付けられた場合、プレジャーボート5で揚描が行われたことを示す揚錨ボタン又はプレジャーボート5が航行中であることを示す航行ボタンの押下操作を受け付けた場合、記憶部55に記憶されるモードデータ55bを航行状態であることを示す航行モードに設定する。
アラート制御部58cは、モードデータ55bに応じてアラートを出力するトリガーの種類を減らす処理部である。
一実施形態として、アラート制御部58cは、記憶部55に記憶されたモードデータ55b、すなわち滞在モードが「航行モード」または「係船モード」のいずれであるかにより、後述の判定部58dにアラートの出力の要否を判定させるアラートの種類を変えることにより、アラートを出力するトリガーの種類を減らす。すなわち、アラート制御部58cは、滞在モードが「係船モード」である場合、滞在モードが「航行モード」である場合に行われる危険物に関する判定を実行させない。つまり、滞在モードが航行モードである場合よりも浅瀬、岩礁や漁網などの危険物へ接近する可能性が少ない係船モードに滞在する場合、これらの危険物に関する判定を省略することにより、判定の結果、プレジャーボート5の前方に危険物が存在する場合でもアラートの出力が抑制される。
より具体的には、アラート制御部58cは、滞在モードが「航行モード」である場合、下記の第1の判定処理を判定部58dに実行させる。かかる「第1の判定処理」には、一例として、プレジャーボート5の前方に危険物が存在するか否かを判定する「危険物判定」と、プレジャーボート5の現在位置から所定の範囲内に他船が接近しているか否かを判定する「他船接近判定」とが含まれる。一方、アラート制御部58cは、滞在モードが「係船モード」である場合、下記の第2の判定処理を判定部58dに実行させる。かかる「第2の判定処理」には、一例として、上記の「危険物判定」は含まれず、上記の「他船接近判定」と、プレジャーボート5が走錨しているか否かを判定する「走錨判定」とが含まれる。
判定部58dは、各種のアラートを出力するか否かを判定する処理部である。
一実施形態として、判定部58dは、アラート制御部58cにより「第1の判定処理」が選択された場合、「危険物判定」及び「他船接近判定」を実行する。一方、判定部58dは、アラート制御部58cにより「第2の判定処理」が選択された場合、「走錨判定」及び「他船接近判定」を実行する。以下では、これら「他船接近判定」、「危険物判定」及び「走錨判定」の3種の判定方法について具体的に説明する。
(1)他船接近判定
判定部58dは、取得部58aにより取得された位置情報をもとに、他船が当該携帯端末装置50に対応するプレジャーボート5に接近したと識別する範囲を設定する。以下では、他船が携帯端末装置50に対応するプレジャーボート5に接近したと識別する範囲のことを「他船接近識別範囲」と記載する場合がある。図5は、他船接近識別範囲、危険物識別範囲及び非走錨識別範囲の一例を示す図である。図5に示すように、例えば、判定部58dは、プレジャーボート5上にある携帯端末装置50の現在位置Pから半径R1の範囲、例えば図5に示す一番濃いハッチングの部分を他船接近識別範囲として設定する。かかる半径R1の一例として、500m圏内を採用することができる。
このような他船接近識別範囲の設定の下、判定部58dは、記憶部55に記憶された他船位置データ55cを参照する。この他船位置データ55cは、他船、例えば小型船舶および大型船舶を含む船舶全般の位置情報であり、一例として、後述のデータ授受部58eによりサーバ装置10からダウンロードされることにより登録される。その上で、判定部58dは、他船位置データ55cに含まれる他船の位置情報が上記の他船接近識別範囲に含まれるか否かを判定する。このとき、他船の位置情報が他船接近識別範囲に含まれる場合、当該プレジャーボート5に他船が接近していると判断される。この場合、判定部58dは、他船がプレジャーボート5に接近している旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、他船がプレジャーボート5に接近している旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりする。
(2)危険物判定
判定部58dは、取得部58aにより取得された位置情報をもとに、プレジャーボート5の前方に浅瀬、岩礁や漁網などの危険物が存在すると識別する範囲を設定する。以下では、プレジャーボート5の前方に危険物が存在すると識別する範囲のことを「危険物識別範囲」と記載する場合がある。かかる危険物識別範囲は、一例として、プレジャーボート5の進行方向前方に設定される。例えば、図5に示すように、判定部58dは、取得部58aにより取得された位置情報と、それよりも前に取得されていた過去の位置情報、例えば1時刻前に取得された位置情報とから定まる位置情報の変化からプレジャーボート5の進行方向Fを特定する。その上で、判定部58dは、プレジャーボート5上にある携帯端末装置50の現在位置Pからプレジャーボート5の進行方向Fに向かって所定の距離D2、例えば300mの範囲であり、かつプレジャーボート5上にある携帯端末装置50の現在位置Pを中心にしてプレジャーボート5の進行方向Fから時計回りまたは反時計回りへ所定の角度α、例えばα=15度に渡って回転させた範囲、例えば図5に示す2番目に濃いハッチングの部分を危険物識別範囲に設定する。なお、上記の角度αは、風の向き及び大きさ、波の向き及び大きさなどの天候データにより増減させることができる。例えば、風の向き、風の大きさ、波の向きまたは波の大きさが大きくなるにしたがって角度αを大きく設定することができる。
このような危険物識別範囲の設定の下、判定部58dは、記憶部55に記憶された航行支援データ55aに含まれる危険物の位置情報を参照する。その上で、判定部58dは、危険物の位置情報が上記の危険物識別範囲に含まれるか否かを判定する。このとき、危険物の位置情報が危険物識別範囲に含まれる場合、当該プレジャーボート5の前方に危険物が存在すると判断される。この場合、判定部58dは、プレジャーボート5の前方に危険物が存在する旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、プレジャーボート5の前方に危険物が存在する旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりする。
(3)走錨判定
判定部58dは、取得部58aにより取得された位置情報をもとに、携帯端末装置50を保持する乗員のプレジャーボート5が走錨状態にないと識別する範囲を設定する。以下では、プレジャーボート5が走錨状態にないと識別する範囲のことを「非走錨識別範囲」と記載する場合がある。例えば、図5に示されたプレジャーボート5上にある携帯端末装置50の現在位置Pで記憶部55に記憶されたモードデータ55b、すなわち滞在モードが「係船モード」に設定されたとしたとき、判定部58dは、プレジャーボート5により投錨が行われた投錨位置Pから半径R3の範囲、例えば図5に示す白いハッチングの部分を非走錨識別範囲として設定する。
ここで、上記の半径R3の設定方法の一例を説明する。図6は、非走錨識別範囲の設定方法の一例を示す図である。図6に示すように、プレジャーボート5により投錨される場合、風の向きや波の向きの影響によりアンカーの位置Aを中心とする同心円状にプレジャーボート5が振り回し曳かれる。このため、風の強さ、波の強さ、船の重さや面積によって異なるが、アンカーロープの長さLの一例として水深dの3倍〜5倍の値が見積もられるのが好ましい。また、アンカーロープの角度θは、風の強さや波の強さなどの天候が悪条件の場合には10度寄りに見積もられるのが好ましく、天候が通常の状態である場合においても20度以下でないと走錨するおそれがある。
これら水深d、アンカーロープの長さL及びアンカーロープの角度θは、滞在モードが「係船モード」に設定された時点で既知として取得することができる。例えば、水深dについては、プレジャーボート5にソナー等の水深計測装置が搭載されることが多いので、この水深計測装置により測定された値をタッチパネル51等を介して取得することができる。このように水深dが取得できれば、水深dに所定の乗数、例えば3倍を乗算することにより、アンカーロープの長さLの推奨値を算出することができる。かかるアンカーロープの長さLの推奨値は、水深dが入力された段階でタッチパネル51に表示させることにより、プレジャーボート5の乗員に水深に相応しいアンカーロープの長さを指導することもできる。さらに、アンカーロープの角度θも、天候の状態をタッチパネル51を介して入力させることにより設定できる。例えば、タッチパネル51上で天候「良」または天候「悪」のいずれかの入力を受け付け、天候「良」が入力された場合にはアンカーロープの角度θを19度に設定し、天候「悪」が入力された場合には11度に設定することができる。このような入力を省略して、上限値である20度以下である値、例えば19度を固定値として用いることもできる。
このように水深d、アンカーロープの長さL及びアンカーロープの角度θが既知である場合、三平方の定理にしたがってプレジャーボート5がアンカーの位置Aから逸脱するのを認める上限の距離、すなわち非走錨認識範囲の半径R3を求めることができる。すなわち、下記の式(1)に水深d及びアンカーロープの長さLを代入することにより、非走錨認識範囲の半径R3を算出することができる。例えば、水深dを10mとし、アンカーロープの長さLを30mとしたとき、非走錨認識範囲の半径R3は、下記の式(1)にしたがって28.2度と求めることができる。
Figure 2017138128
さらに、アンカーロープの角度θも、正弦の逆三角関数を求める下記の式(2)に水深d及びアンカーロープの長さLを代入することにより算出し、算出したアンカーロープの角度θと、水深dとから適切なアンカーロープの長さL´をさらに算出してタッチパネル51等に表示させることもできる。
Figure 2017138128
このような非走錨認識範囲の設定の下、判定部58dは、取得部58aにより取得される位置情報、すなわちプレジャーボート5の現在位置が上記の非走錨識別範囲から逸脱するか否かを判定する。このとき、プレジャーボート5の現在位置が非走錨識別範囲から逸脱する場合、当該プレジャーボート5が走錨していると判断される。この場合、判定部58dは、プレジャーボート5が走錨している旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、プレジャーボート5が走錨している旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりする。
図4の説明に戻り、データ授受部58eは、サーバ装置10との間でデータのアップロード又はダウンロード等の授受を行う処理部である。
一実施形態として、データ授受部58eは、タッチパネル51を介して入港操作または出港操作を受け付けた場合、出港通知又は入港通知をサーバ装置10へアップロードする。また、データ授受部58eは、タッチパネル51を介して出港操作が受け付けられてから入港操作が受け付けられるまでの出港期間に絞って位置検出部54により測位される位置情報をサーバ装置10へアップロードする。このように位置情報のアップロードを行う場合、位置検出部54により位置情報が測位される度に位置情報をアップロードすることもできるが、位置検出部54が位置情報をサンプリングする周期よりも長い周期で位置情報をアップロードすることもできる。また、データ授受部58eは、タッチパネル51を介して入港操作が行われた後に、サーバ装置10から他船の位置情報をダウンロードする。このようにダウンロードされた他船の位置情報が他船位置データ55cとして記憶部55へ登録される。この他、データ授受部58eは、判定部58dによる判定の結果、アラートが出力される度に、当該アラートの種類、マリーナID及び出港IDを含むアラートの実行通知をサーバ装置10へアップロードする。
[処理の流れ]
続いて、本実施例に係る航行支援管理システムの処理の流れについて説明する。なお、ここでは、携帯端末装置50が実行する(1)アラート制御処理を説明した後に、そのサブルーチンとして実行される(2)第1の判定処理及び(3)第2の判定処理を説明することとする。
(1)アラート制御処理
図7は、実施例1に係るアラート制御処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、一例として、タッチパネル51から出港操作が受け付けられてから入港操作が受け付けられるまでの出港期間に亘って繰り返し実行される。なお、ここでは、出港および入港のイベントがタッチパネル51を介して受け付けられる場合を例示したが、既存技術を用いて港に対するプレジャーボート5の出港または入港を自動的に判定することにより、出港期間を特定することとしてもかまわない。
図7に示すように、取得部58aにより位置情報が取得されると(ステップS101)、アラート制御部58cは、記憶部55に記憶されたモードデータ55b、すなわち滞在モードが「係船モード」であるか否かを判定する(ステップS102)。
このとき、滞在モードが「係船モード」ではない場合、すなわち滞在モードが「航行モード」である場合(ステップS102No)、アラート制御部58cは、「危険物判定」及び「他船接近判定」を含む第1の判定処理を判定部58dに実行させ(ステップS103)、処理を終了する。
一方、滞在モードが「係船モード」である場合(ステップS102Yes)、アラート制御部58cは、「走錨判定」及び「他船接近判定」を含む第2の判定処理を判定部58dに実行させ(ステップS104)、処理を終了する。
(2)第1の判定処理
図8は、図7に示した第1の判定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図7に示したステップS103の処理に対応し、一例として、滞在モードが「航行モード」である場合に実行される。
図8に示すように、判定部58dは、ステップS101で取得された位置情報、すなわちプレジャーボート5の現在位置にしたがって危険物識別範囲を設定する(ステップS301)。例えば、判定部58dは、プレジャーボート5の現在位置と、過去に取得された位置との軌跡、すなわちプレジャーボート5の進行方向Fを特定し、プレジャーボート5の現在位置からプレジャーボート5の進行方向Fに向かって所定の距離以内の範囲であり、かつプレジャーボート5の現在位置を中心にしてプレジャーボート5の進行方向Fから時計回り及び反時計回りへ所定の角度に渡って回転させた範囲を危険物識別範囲に設定する。
その後、判定部58dは、記憶部55に記憶された航行支援データ55aに含まれる危険物の位置情報がステップS301で設定された危険物識別範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS302)。
このとき、危険物の位置情報が危険物識別範囲に含まれる場合(ステップS302Yes)、当該プレジャーボート5の前方に危険物が存在すると判断される。この場合、判定部58dは、プレジャーボート5の前方に危険物が存在する旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、プレジャーボート5の前方に危険物が存在する旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりする(ステップS303)。なお、危険物の位置情報が危険物識別範囲に含まれない場合(ステップS302No)、ステップS303の処理を飛ばしてステップS304の処理へ移行する。
続いて、判定部58dは、ステップS101で取得されたプレジャーボート5の現在位置から所定の半径の範囲を他船接近識別範囲として設定する(ステップS304)。その上で、判定部58dは、他船位置データ55cに含まれる他船の位置情報がステップS304で設定された他船接近識別範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS305)。
ここで、他船の位置情報が他船接近識別範囲に含まれる場合(ステップS305Yes)、当該プレジャーボート5に他船が接近していると判断される。この場合、判定部58dは、他船がプレジャーボート5に接近している旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、他船がプレジャーボート5に接近している旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりし(ステップS306)、処理を終了する。なお、他船の位置情報が他船接近識別範囲に含まれない場合(ステップS305No)、ステップS306の処理を飛ばして処理を終了する。
(3)第2の判定処理
図9は、図7に示した第2の判定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図7に示したステップS104の処理に対応し、一例として、滞在モードが「係船モード」である場合に実行される。
図9に示すように、判定部58dは、プレジャーボート5により投錨が行われた時点、すなわち受付部58bにより投錨の指示の入力が受け付けられた時点で取得部58aにより取得された位置情報である投錨位置Pから所定の半径の範囲を非走錨識別範囲として設定する(ステップS501)。
その上で、判定部58dは、ステップS101で取得されたプレジャーボート5の現在位置がステップS501で設定された非走錨識別範囲から逸脱するか否かを判定する(ステップS502)。
このとき、プレジャーボート5の現在位置が非走錨識別範囲から逸脱する場合(ステップS502Yes)、当該プレジャーボート5が走錨していると判断される。この場合、判定部58dは、プレジャーボート5が走錨している旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、プレジャーボート5が走錨している旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりし(ステップS503)、処理を終了する。
一方、プレジャーボート5の現在位置が非走錨識別範囲に含まれる場合(ステップS502No)、判定部58dは、走錨に関するアラートの出力を解除する(ステップS504)。すなわち、ステップS101で位置情報がサンプリングされる以前にサンプリングされた位置情報にしたがって走錨に関するアラートが出力されていた場合、当該アラートの出力が解除され、走錨に関するアラートが出力されていなかった場合、ステップS504の処理はスキップされる。
その後、判定部58dは、ステップS101で取得されたプレジャーボート5の現在位置から所定の半径の範囲を他船接近識別範囲として設定する(ステップS505)。その上で、判定部58dは、他船位置データ55cに含まれる他船の位置情報がステップS505で設定された他船接近識別範囲に含まれるか否かを判定する(ステップS506)。
ここで、他船の位置情報が他船接近識別範囲に含まれる場合(ステップS506Yes)、当該プレジャーボート5に他船が接近していると判断される。この場合、判定部58dは、他船がプレジャーボート5に接近している旨のメッセージをアラートとしてタッチパネル51に表示出力したり、他船がプレジャーボート5に接近している旨の効果音または上記のメッセージをアラートとして図示しないスピーカ等に音声出力したりし(ステップS507)、処理を終了する。なお、他船の位置情報が他船接近識別範囲に含まれない場合(ステップS506No)、ステップS507の処理を飛ばして処理を終了する。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例に係る航行管理支援システム1は、プレジャーボート5に対する投錨の指示の入力、又は、プレジャーボート5が投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らす。したがって、本実施例に係る航行管理支援システム1によれば、操船者にとって余計なアラートが出力されるのを抑制できる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[処理の実行主体]
上記の実施例1では、図7〜図9に示した処理が携帯端末装置50により実行される場合を例示したが、処理の実行主体は携帯端末装置50に限定されない。すなわち、図7〜図9に示した処理は、サーバ装置10に実行させることもできる。この場合、サーバ装置10がプロセッサ上で航行支援Appを実行することとすればよい。すなわち、サーバ装置10は、他船位置データ55cの配信元のデータである航行データ13cを記憶部13に記憶し、航行支援データ55aに対応する航行支援データ13bを記憶する。このため、モードデータ55bを記憶する記憶領域を記憶部13に設定し、携帯端末装置50からサーバ装置10へ位置情報を定期的に送信させることにより、サーバ装置10が図7〜図9に示した処理を実行できる。
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、配信部15a、航行記録部15b、アラート受付部15c又は地図表示部15dをサーバ装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、航行支援App実行部58に含まれる処理の一部または全部を携帯端末装置50の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。
[アラート制御プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図10を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するアラート制御プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図10は、実施例1及び実施例2に係るアラート制御プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図10に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図10に示すように、上記の実施例1で示した航行支援App実行部58と同様の機能を発揮するアラート制御プログラム170aが記憶される。このアラート制御プログラム170aは、図4に示した航行支援App実行部58の各構成要素と同様、統合又は分離してもかまわない。すなわち、HDD170には、必ずしも上記の実施例1で示した全てのデータが格納されずともよく、処理に用いるデータがHDD170に格納されればよい。
このような環境の下、CPU150は、HDD170からアラート制御プログラム170aを読み出した上でRAM180へ展開する。この結果、アラート制御プログラム170aは、図10に示すように、アラート制御プロセス180aとして機能する。このアラート制御プロセス180aは、RAM180が有する記憶領域のうちアラート制御プロセス180aに割り当てられた領域にHDD170から読み出した各種データを展開し、この展開した各種データを用いて各種の処理を実行する。例えば、アラート制御プロセス180aが実行する処理の一例として、図7〜図9に示す処理などが含まれる。なお、CPU150では、必ずしも上記の実施例1で示した全ての処理部が動作せずともよく、実行対象とする処理に対応する処理部が仮想的に実現されればよい。
なお、上記のアラート制御プログラム170aは、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶されておらずともかまわない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
1 航行管理支援システム
5A,5B,5C プレジャーボート
10 サーバ装置
11 通信I/F部
13 記憶部
13a 地図データ
13b 航行支援データ
13c 航行データ
15 制御部
15a 配信部
15b 航行記録部
15c アラート受付部
15d 地図表示部
30A,30B,30C クライアント端末
50 携帯端末装置
51 タッチパネル
52 無線通信部
53 カメラ
54 位置検出部
55 記憶部
55a 航行支援データ
55b モードデータ
55c 他船位置データ
57 制御部
57a ダウンロード部
58 航行支援App実行部
58a 取得部
58b 受付部
58c アラート制御部
58d 判定部
58e データ授受部

Claims (12)

  1. 投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付ける受付部と、
    前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らすアラート制御部と、
    を有することを特徴とするアラート制御に関するコンピュータシステム。
  2. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータシステムの位置検出に基づく浅瀬への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項1記載のアラート制御に関するコンピュータシステム。
  3. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータシステムの位置検出に基づく岩礁への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項1記載のアラート制御に関するコンピュータシステム。
  4. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータシステムの位置検出に基づく漁網への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項1記載のアラート制御に関するコンピュータシステム。
  5. 投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付け、
    前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らす、
    処理がコンピュータにより実行されることを特徴とする、アラート制御方法。
  6. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく浅瀬への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項5記載のアラート制御方法。
  7. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく岩礁への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項5記載のアラート制御方法。
  8. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく漁網への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項5記載のアラート制御方法。
  9. 投錨の指示の入力、又は、投錨状態にあることを示す入力を受け付け、
    前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、アラートを出力するトリガーの種類を減らす、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする、アラート制御プログラム。
  10. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく浅瀬への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項9記載のアラート制御プログラム。
  11. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく岩礁への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項9記載のアラート制御プログラム。
  12. 前記投錨の指示の入力、又は、前記投錨状態にあることの入力に応じて、前記コンピュータの位置検出に基づく漁網への接近をトリガーとするアラートを出力対象から除外することを特徴とする、請求項9記載のアラート制御プログラム。
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