JPWO2017134762A1 - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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Abstract
Description
<空気調和機1の冷媒回路13の構成>
図1は、本発明の実施の形態1における空気調和機1の冷媒回路を示した概略図である。図1に示されるように、空気調和機1は、室内機2と室外機3とがガス側連絡配管11及び液側連絡配管12により互いに接続されており、これにより冷媒回路13が構成されている。室内機2は、室内熱交換器4を内部に備えており、室内熱交換器4に室内機2の外部につながる冷媒配管が接続されている。室外機3は、内部に四方切換弁9と、圧縮機8と、室外熱交換器6と、膨張弁10とが備えられており、冷媒配管により接続されている。以上のように、冷媒回路13は、室内熱交換器4、四方切換弁9、圧縮機8、室外熱交換器6、膨張弁10が冷媒配管により接続され、冷凍サイクルを構成している。また、室内熱交換器4の近傍には、室内送風機5が配置されており、室外熱交換器6の近傍には、室外送風機7が設置されている。
室外機3の内部において、膨張弁10と室外熱交換器6と四方切換弁9とは冷媒配管により直列に接続されている。四方切換弁9は、室外熱交換器6、圧縮機8の吸入口及び吐出口、ガス側連絡配管11に続く冷媒配管に接続されている。四方切換弁9は、吐出口及び吸入口の接続先を切り替えることにより、暖房運転と冷房運転を切り替えることができる。図1において実線で示される四方切換弁9の経路の場合は、ガス側連絡配管11につながる冷媒配管と圧縮機8の吸入口とが接続され、圧縮機8の吐出口と室外熱交換器6とが接続される。この時、空気調和機1は冷房運転を行う。一方、図1において破線で示される四方切換弁9の経路の場合は、室外熱交換器6と圧縮機8の吸入口とが接続され、圧縮機の吐出口とガス側連絡配管11につながる冷媒配管とが接続される。この時、空気調和機1は暖房運転を行う。
図2は、本発明の実施の形態1における空気調和機1の室内機2の斜視図である。図3は、図2の室内機2の長手方向に垂直な断面を表した説明図である。図4は、図2の室内機2の運転状態における長手方向に垂直な断面を表した説明図である。なお、図3は、室内機2が運転停止状態における説明図である。図2において、天井面Tは、室内機2が設置された室内の天井面である。壁面Kは、室内機2が設置されている壁面である。室内機2において、壁面K側にある面を室内機2の背面とする。室内機2の外観を構成する面において、背面と対向する反対側の面を前面と呼ぶ。室内機2の天井面T側にある面を天面とし、室内機2の外観を構成する面において、天面と対向する反対側の面を下面とし、図2の右側の側面を右側面とし、右側面と対向する反対側の面を左側面とする。また、室内機2の内部部品についても同様の説明をする。
風路40は、背面側にある背面壁22aと前面側にある前面壁22bとを備える。背面壁22aは、室内送風機5の背面側から下方向に向けて延び、室内送風機5の下側へ回り込むように形成され、吹出口22に至る。つまり、背面壁22aは、室内送風機5の背面側から前面方向に向かって斜面を形成し、背面壁22aの終端22abが、下面パネル66の内部側に接して位置している。
上下風向板27は、回転軸32aに取り付けられており、回転軸32aを中心に回動可能に支持されている。回転軸32aは、吹出口22の背面側に位置し、吹出口22の背面壁22aの近傍に配置されており、背面壁22aの終端22abから隙間29をもって配置されている。また、回転軸32aは、吹出口22の内部に配置されている。運転時においては吹出口22の下方向に上下風向板27が開き、吹出風は吹出口22と隙間29の両方から吹き出すことになる。上下風向板27と吹出口22の内部の前面壁22bとは対向して配置され、対向するその間の空間は吹出風の主流F1の吹出流路となる。上下風向板27は、吹出口22の長手方向に沿って延びる板状部27aとその板状の部分から凸している支持部材32を備えている。支持部材32は、回転軸32aに取り付けられている。上下風向板27は、支持部材32を介して板状部27aを上下方向に動かし、吹出口22から吹出される空気の風向を上下方向に変更する。図4に示されるように、上下風向板27は、運転時には回転軸33を中心に下側に回転し、吹出口22を開けるとともに、回転する角度が調整され、吹き出される風の上下方向を調整する。吹出口22から吹き出す吹出風を主流F1と呼び、隙間29から吹き出す吹出風を副流F2と呼ぶ。上下風向板27が開いた時、上下風向板27は、吹出口22の下部において吹出風の主流F1をガイドする。
吹出口22の前面側であり上下風向板27に対し上方に、前面壁22bが位置している。前面壁22bの空気流路側の面の近傍に上下風向補助板31を回転させる回転軸33が配置されている。回転軸33は、吹出口22の開口部から筐体内部側に入った位置に配置されており、上下風向板27が吹出口22を覆った時にはその上部に位置する。上下風向補助板31の板状部31aは、回転軸から回転半径方向に延びる腕部34の先端に設けられている。上下風向補助板31は、回転軸33の周りの回転方向に沿った方向に板状部31aの面を略平行にするように設置されている。つまり、上下風向補助板31の板状部31aは回転軸33の方に面を向けている。
図3及び図4に示される様に、上下風向補助板31の回転軸33は、吹出口22内部の前側に位置し、上下風向板27の回転軸32aは、吹出口22内部の背面側に位置する。図3に示される様に、運転停止状態において、上下風向板27は、その板状部27aを水平にし、吹出口22を覆う。また、上下風向補助板31は、その板状部31aを背面側に移動させ、上下風向補助板31の全体が吹出口22の内部に納まる。運転停止状態においては、上下風向補助板31は、上下風向板27の上部に配置され、回転軸33は、上下風向板27の先端側の上部に位置する。また、上下風向補助板31の板状部31aは、上下風向板27の回転軸32aの前側で、上下風向板27の板状部27aの上部に位置する。運転停止状態において、上記の様に上下風向板27と上下風向補助板31は、吹出口22に収納されることから、室内の埃が堆積することが無い。
以下に、図3及び図4に基づき室内機2内の空気の流れを説明する。図4に示された吸込口21a及び吸込口21bの近傍に示された矢印Aは、吸込口から室内機2内に取り込まれる空気の流れを示す。室内機2の天面及び前面に配置されている吸込口21から吸いこまれた空気は、室内熱交換器4を通過する際に室内熱交換器4の内部を流れる冷媒と熱交換される。室内熱交換器4を通過する空気は、空気調和機1が冷房運転であれば、冷やされ、暖房運転であれば、温められる。室内熱交換器4を通過し冷媒と熱交換された調和空気は、室内送風機5に至る。室内送風機5の内部、もしくは室内送風機5と背面パネル65との隙間を通過した空気は、風路40を通過し、左右風向板30により左右方向の調整がされる。左右風向板30を通過した空気は、吹出口22に設置された上下風向板27及び上下風向補助板31に沿って、吹出口22から室内機2の前方又は下方に向かって吹き出される。
図7は、図4の室内機2に対し上下風向板27の板状部27aの形状を変更した比較例の断面を表した説明図である。図8は、図7の吹出口22周辺の拡大図である。図7及び図8に示された比較例においては、実施の形態1の室内機2に対して上下風向板27の板状部27aの形状のみが異なる。図7に示されるように、比較例における上下風向板127は、吹出風の主流F1側にガイド面126とテーパー面125を有する。テーパー面125は、上下風向板127の先端側にあり、ガイド面126となだらかに接続されている。なお、上下風向板127は、実施の形態1と異なり、下流側ガイド面26b及び段差28を有していない。実施の形態1と同様に室内熱交換器4を通過し調和された空気は、風路40を通過し、左右風向板30により左右方向の調整がされる。左右風向板30を通過した空気は、吹出口22に設置された上下風向板127及び上下風向補助板31に沿って、吹出口22から室内機2の前方又は下方に向かって吹き出される。
上記の様に、図7〜図9に示された上下風向板127の形状の場合、副流G3の流量を室内にいる人に対し影響を与えない程度にしつつ、コアンダ効果によって上下風向補助板31の下側の面に沿って吹出風を流すのは困難である。よって、実施の形態1において、空気調和機1の室内機2は、背面側が室内の壁面Kに取り付けられる筐体60と、筐体60に設けられた吸込口21と、筐体60に設けられた吹出口22と、吸込口21から吹出口22に至る風路に配置された室内熱交換器4及び室内送風機5と、吹出口22に回動可能に配置され、吹出口22の下端から下部に突出した位置で吹出口22から吹き出される吹出風の吹出流路を形成し、吹出風の方向を上下に変更する上下風向板27と、吹出口22において、上下風向板27より筐体60の前面側に位置し、吹出口22の下部で吹出流路を形成し、吹出風の方向を上下に変更する上下風向補助板31と、を備える。上下風向板27は、吹出流路側に位置し吹出風の流れを案内する上流側ガイド面26aと、吹出流路側に位置し上流側ガイド面26aよりも吹出流路の下流側かつ吹出流路の外側に配置され、吹出風の流れを案内する下流側ガイド面26bと、を備え、上下風向補助板31において吹出流路の上流側に位置する上流側端部31aaは、下流側ガイド面26bよりも吹出流路の内側に位置し、かつ下流側ガイド面26bにおいて吹出流路の下流側の端部である下流側ガイド面先端部26bbよりも上流側に位置する。
このように構成されることにより、空気調和機1の室内機2は、風路抵抗を抑えながら意図する方向に吹出風の主流F1を向けることができ、また、上下風向補助板31の下側の面に吹出風の一部を流すことができる。また、下流側ガイド面26bと上下風向補助板31が、重なって位置しているため、下流側ガイド面26bと上下風向補助板31との隙間50に流れる副流G1は、コアンダ効果により上下風向補助板31の下側の面に沿って流れやすくなっている。そのため、空気調和機1が冷房運転時においても、室内空気83が冷却された上下風向補助板31に接触することが無いため、上下風向補助板31の板状部31aの下側面に発生する結露を抑制することができる。また、隙間50に流す風量を多くしなくても、上下風向補助板31の下側面に副流G1を流すことができるため、室内にいる人がドラフト感を感じるのを抑制することができる。
このように構成されることにより、上記の効果に加えて、上流側ガイド面26aによって案内された吹出風の主流F1は、上下風向補助板31の板状部31aにより意図する方向に吹き出される。そして、上流側ガイド面26aの表面に付着して流れる吹出風がそのまま段差28から下流側ガイド面26bに付着して流れるため、流量を必要以上に多くすることなく、効率的に上下風向補助板31の下側面に副流G1を流すことができる。これにより、室内にいる人がドラフト感を感じるのを抑制することができる。
このように構成されることにより、下流側ガイド面26bと上下風向補助板31との隙間50に流れる副流G1は、コアンダ効果により、さらに上下風向補助板31の下側の面に沿って流れやすくなっている。そのため、上下風向補助板31の板状部31aの下側面に発生する結露を抑制する効果を更に向上させることができる。
このように構成されることにより、筐体60が直方体で下面に吹出口22が開口された空気調和機1において、上記に述べた効果を得ることができる。特に上下風向補助板31の板状部31aを吹出口22から突出させて位置することにより、吹出流路を大きく取ることができるため、風路抵抗を更に低減させる効果が得られる。
このように構成されることにより、筐体60が直方体で下面に吹出口22が開口された空気調和機1において、上記に述べた効果を得ることができる。特に上下風向補助板31の板状部31aを吹出口22から突出させて位置することにより、吹出流路を大きく取ることができるため、風路抵抗を更に低減させる効果が得られる。
Claims (11)
- 背面側が室内の壁面に取り付けられる筐体と、
前記筐体に設けられた吸込口と、
前記筐体に設けられた吹出口と、
前記吸込口から前記吹出口に至る風路に配置された室内熱交換器及び室内送風機と、
前記吹出口に回動可能に配置され、前記吹出口の下部で前記吹出口から吹き出される吹出風の吹出流路を形成し、前記吹出風の方向を上下に変更する上下風向板と、
前記上下風向板より前記筐体の前面側に位置し、前記吹出口の下端から下部に突出した位置で前記吹出流路を形成し、前記吹出風の方向を上下に変更する上下風向補助板と、を備え、
前記上下風向板は、
前記吹出流路側に位置し前記吹出風の流れを案内する上流側ガイド面と、
前記吹出流路側に位置し前記上流側ガイド面よりも前記吹出流路の下流側かつ前記吹出流路の外側に配置され、前記吹出風の流れを案内する下流側ガイド面と、を備え、
前記上下風向補助板において前記吹出流路の上流側に位置する上流側端部は、
前記下流側ガイド面よりも前記吹出流路の内側に位置し、かつ前記下流側ガイド面において前記吹出流路の下流側の端部である下流側ガイド面先端部よりも上流側に位置する、空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板は、
前記吹出流路側の上流側端部が、
前記上下風向板の前記上流側ガイド面を前記吹出風の流れの下流側に延長した仮想面上に位置する、請求項1に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板の上流側端部は、
前記上流側ガイド面と、前記吹出流路の下流側に所定の距離を持って位置されている、請求項1又は2に記載の空気調和機の室内機。 - 前記下流側ガイド面と前記上流側ガイド面との間は、
曲面により接続されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板の前記上流側端部は、
前記吹出流路に沿った方向の接線が、前記下流側ガイド面と平行である、請求項1〜4の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板は、
前記下流側ガイド面との間に所定の距離を持って配置される、請求項1〜5の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板の前記吹出流路の下流側に位置する下流側端部は、
前記筐体の前面方向に向けられる、請求項1〜6の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向板及び前記上下風向補助板は、
回動する中心となる回転軸が前記吹出口の内部に配置され、
前記上下風向補助板は、
前記吹出風を案内し前記吹出流路を形成する板状部を備え、
該板状部は、
前記吹出口の下部に突出して位置する、請求項1〜7の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向補助板は、
運転停止時に前記吹出口の内部に収納される、請求項1〜8の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記上下風向板は、
運転停止時に前記吹出口を覆う、請求項1〜9の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。 - 前記吹出口は、
前記筐体の下面に開口され、
前記上下風向補助板は、
前記吹出口から突出している、請求項1〜10の何れか1項に記載の空気調和機の室内機。
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