JPWO2017081977A1 - モータ制御装置およびこれを用いたエレベータ - Google Patents

モータ制御装置およびこれを用いたエレベータ Download PDF

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Abstract

交流モータ(9)の磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、トルクリプル抑制部(80)によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、トルクリプル抑制部(80)によりトルクリプル抑制を行うと同時に抑制制御パラメータ記憶部(120)で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、抑制制御パラメータ記憶部(120)に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行する制御部(150)を備える。

Description

この発明は、三相交流電動機などのモータ制御装置およびこれを用いたエレベータに関するものである。
交流モータ、特にPMモータ(Permanent Magnet Synchronous Motor)は、小型かつ高効率という特徴を持ち、近年では、産業機器用などに広く利用されている。
しかし、PMモータは、その構造上、誘起電圧に高調波成分を含むため、発生トルクに対してモータ電気角の整数倍(主として6倍)の次数成分(以下、この次数成分を6f成分と称する)で振動する外乱であるトルクリプルを持つ。このトルクリップルは振動や騒音、機械的共振等の問題を引き起こす原因となりうるため、その低減技術(以下、トルクリプル抑制制御と称する)が必要となる。
トルクリプル抑制制御を行うためには、その対象であるトルクリプルに相当する情報を取得する必要がある。それには、事前に試験や解析などを行って情報を取得しておき、制御装置に記憶させておくフィードフォワード方式(以下、FF方式と称する)と、モータ駆動中にオンラインで取得するフィードバック方式(以下、FB方式と称する)とに大別される。
前者のFF方式は、高応答なトルクリプル抑制が可能となる長所がある反面、煩雑なトルクリプル情報の事前取得作業が必要となり、またモータや装置の経年変化によって事前取得したトルクリプル情報が適切なものでなくなるといった短所がある。
後者のFB方式は、煩雑なトルクリプル情報の事前取得作業が必要でなく、モータや装置の経年変化に対応して適切なトルクリプル抑制制御が可能になるといった長所がある反面、トルクリプル抑制の応答をトルクリプル周波数以上に高くすることができないことや、トルクリプル相当の情報をオンラインで取得することそのものの技術的障壁も高いといった短所がある。
そこで、これら二つの方式を組み合わせた学習制御方式が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。すなわち、オンラインでFB方式として駆動している場合にはそのトルクリプル抑制指令値を記憶しておき、高応答性が必要となる場合には記憶しておいた抑制指令値を用いてFF方式で動作させたり、あるいは、基本的にはFF方式として駆動しておき、定常運転時にはFB方式で抑制指令値を更新するといった方法が挙げられている。
特許5434369号
このように、学習方式は、FF方式とFB方式の切り替えを適切に行うことで両者の長所を組み合わせた形でトルクリプル抑制制御を行うことが可能となる。しかしながら、この切り替えのタイミングが適切でない場合には、間違った抑制指令値を学習することになるため、切り替えのタイミングを管理する動作シーケンスの設定が重要となる。とりわけ、システムの簡易化のために電気的な情報からモータパラメータに基づいてトルクリプルを推定する場合など、トルクリプルの伝達特性を正確に把握できない場合には特に問題となる。
トルクリプル抑制制御のためには、上記6f成分の情報をオンラインで推定する必要があるが、一般的によく使われる回転座標(dq座標)上でのRL回路モデルではこれが非常に困難となるケースが存在する。
図15はPMモータをある一定の速度に制御した状態でq軸電流iを増加させた場合のq軸磁束φの変化を示した一例である。この図における傾きがq軸のインダクタンスとなるが、ここで問題となるのは以下の二点である。
(i)インダクタンスの基本波成分の変化、すなわち、モータの磁気飽和によりインダクタンスが電流に応じて変化すること。
(ii)インダクタンスの高調波成分の変化、すなわち、インダクタンスがヒステリシスマイナーループを形成すること。
ここに、ヒステリシスマイナーループとは、図15の拡大図において、同じq軸電流iに対してもq軸磁束φが複数の値を取り得ることから、q軸磁束φが小さなループを形成するような変化をすることである。
上記(i)に関しては、電流が増大するほどインダクタンスが飽和して小さくなるため、制御器が認識するモータの回路モデルと実際のモータのそれとが誤差を持つことでトルクの伝達特性が異なることが問題となる。
上記(ii)に関しては、同じ電流であっても回転子位置に応じてインダクタンスの値が異なることから、トルクリプルと同様に、モータ電気角に応じた高調波成分を持つため、ヒステリシスマイナーループを形成する。このような特性を持つ場合、磁気飽和特性を考慮して電流に応じてインダクタンスが変化するように設定していたとしても、高調波の座標上でみたインダクタンスは回転子位置に応じて変化することになる。すなわち、トルクの伝達特性が合っていてもトルクリプルの伝達特性が異なっているので、正確なトルクリプルの情報を取得することが困難となる。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、モータの速度や磁気特性の変化に応じてトルクリプル抑制制御を行う場合に、動作シーケンスを適切に管理することで、高精度にトルクリプル抑制制御が可能なモータ制御装置およびこれを用いたエレベータを提供することを目的とする。
この発明に係るモータ制御装置は、交流モータと、三相の内少なくとも二相の電流を検出する電流検出部と、検出された電流値を用いて制御座標軸における電圧指令値を生成する電流制御部と、電圧指令値と電流検出値に基づき上記交流モータのトルクを推定するトルク推定部と、推定トルクに基づいて上記交流モータのトルクリプルを抑制する抑制指令を生成するトルクリプル抑制部と、上記抑制指令を生成するための抑制制御パラメータを上記交流モータの速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部とを備えるとともに、上記交流モータの磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うと同時に上記抑制制御パラメータ記憶部で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、上記抑制制御パラメータ記憶部に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行する制御部を有する。
また、この発明のエレベータは、上記構成のモータ制御装置と、かごと、釣り合い錘と、上記かごと上記釣り合い錘との間を連結するロープと、上記交流モータの駆動力によって回転して上記ロープが巻き掛けられている駆動シーブと、を備えている。
この発明のモータ制御装置、およびこれを用いたエレベータは、交流モータの磁気特性に基づく切り替え条件に応じて、オンライン制御モード、学習制御モード、オフライン制御モードの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行するようにしたので、これによって、適切な抑制制御パラメータの学習が可能となり、トルクリプルを効果的に抑制することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置のトルクリプル補償指令生成部の構成の一例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置のオンライン制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置の学習制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置のオフライン制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置における制御モードの切り替え動作シーケンスを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置における制御モードの切り替え動作シーケンスを模式的に示すグラフである。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置における制御モードの他の切り替え動作シーケンスを模式的に示すグラフである。 この発明の実施の形態1のモータ制御装置における制御モードのさらに他の切り替え動作シーケンスを模式的に示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2のモータ制御装置のオンライン制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2のモータ制御装置の学習制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2モータ制御装置のオフライン制御モードの動作を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4のモータ制御装置における制御モードの切り替え動作シーケンスを示すフローチャートである。 交流モータの磁気飽和特性の一例を示す特性図である。 この発明におけるモータ制御装置をエレベータに適用した実施の形態5における概略構成図である。 この発明の実施の形態5のエレベータが備えるモータ制御装置における制御モードの切り替え動作シーケンスを示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態1のモータ制御装置は、電力変換器3を介して交流モータであるPMモータ(以下、単にモータと称する)9を制御するものである。このモータ制御装置は、トルク指令値τに基づいて電流指令値i 、i を出力する電流指令生成部10、この電流指令生成部10の出力から三相−dq変換器5の出力を減算する減算器6及び7、これら減算器6および7の出力を用いて制御座標軸における電圧指令値v 、v を生成する電流制御部1、この電流制御部1からの電圧指令値v 、v に基づいて三相交流電圧を生成するdq−三相変換器2、このdq−三相変換器2の出力に基づいてモータ9への供給電力を制御する電力変換器3、モータ9に供給する三相の電流の内の少なくとも二相の電流を検出する電流検出部4、モータ9の回転位置を検出するエンコーダ等の回転位置検出器8、電流検出部4で得られた検出電流を制御座標軸のd軸電流iとq軸電流iに変換する三相−dq変換器5を備える。
さらに、この実施の形態1のモータ制御装置は、モータ9のトルクリプル抑制用の抑制指令を生成するトルクリプル抑制部80、トルクリプル抑制のための抑制制御パラメータをモータ9の速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部120、および上記のトルクリプル抑制部80と、抑制制御パラメータ記憶部120を制御するマイクロコンピュータなどの制御部150を有する。
そして、トルクリプル抑制部80は、電圧指令値v dq、電流検出値i dq、およびモータ9の回転位置θreに基づきモータ9のトルク推定値τを算出するトルク推定部90と、モータ9の回転位置θreとトルク推定部90からのトルク推定値τに基づいてモータ9のトルクリプルを抑制する抑制指令としてのトルクリプル補償信号τ ripを生成して電流指令生成部10に出力するトルクリプル補償指令生成部100とを含んでいる。
制御部150は、上記のトルクリプル抑制部80と、抑制制御パラメータ記憶部120の動作を制御するとともに、モータ9の速度、およびモータ9の磁気特性(先の図15に示したインダクタンス特性)に基づいて設定された切り替え条件(後述のωre_low、ωre_high、iq_mg、iq_hys)に応じて、トルクリプル抑制部80によりトルクリプル抑制を行うオンライン抑制制御モードと、トルクリプル抑制部80によりトルクリプル抑制を行うと同時に抑制制御パラメータ記憶部120で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、抑制制御パラメータ記憶部120に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行するものである。
図2は上記のトルクリプル補償指令生成部100の構成の一例を示すブロック図である。なお、図1、図2に示した各部の構成、作用は、以下の動作説明によりさらに一層明確にされる。
次に、上記構成を有するモータ制御装置において、モータ9に供給される電圧と電流とからモータ9の電力を推定し、推定した電力に基づいてトルクリプルを抑制するオンライン制御モードの動作について、図3を用いて説明する。
トルク推定部90は、モータ定数と、dq軸実電流i、iからなる実電流ベクトルidqと、モータ9への電圧指令値v ,v からなる電圧ベクトルv dqと、回転位置検出器8によって検出されたモータの電気角θreに基づき、以下の式(1)の演算によってモータ9の推定誘起電圧としての誘起電圧推定値ベクトルedqを推定する。
Figure 2017081977
ここで、Rはモータの巻線抵抗、Lは自己インダクタンス、Pは極対数、sは微分演算子、ωrmは機械角速度、ωreはモータ9の速度(電気角速度)を表している。
さらに、トルク推定部90は、上記式(1)で得られた誘起電圧推定値ベクトルedqと実電流ベクトルidqとに基づいて、以下の式(2)によってモータ9のトルクを推定し、このトルク推定値τをトルクリプル補償指令生成部100へ出力する。
Figure 2017081977
トルクリプル補償指令生成部100は、トルク推定値τに含まれる振動成分を抽出してその振動を打ち消すようなトルクリプル補償信号τ ripを生成し、このトルクリプル補償信号τ ripを電流指令生成部10へ出力する。なお、このトルク推定値τに基づくトルクリプル補償信号τ ripの生成方法に関しては多数の公知技術があるが、ここでは一例として、図2に示す構成を有するトルクリプル補償指令生成部100を採用している。
図2において、まず、処理部101を構成する抽出部101aでトルク推定値τに含まれる脈動成分が抽出される。その演算方法としては、任意の公知技術を用いることができるが、例えばトルク推定値τに対してフーリエ級数展開を参考にした次式(3)の演算を用いることができる。
Figure 2017081977
ここで、τCnはトルク推定値τの余弦係数、τSnはトルク推定値τの正弦係数、FLPF(s)はローパスフィルタのゲイン、nはトルクリプル次数、Δθestはトルク推定値τの実トルクからの推定遅れを補償するための位相の補償設定値であり、処理部101を構成する位相補償部101bにおいて設定される。なお、この場合の補償設定値Δθestは、実測やモデルから求めて予め設定される。
次に、処理部101で得られた上記の余弦係数τCn、および正弦係数τSnは、それぞれ減算器102a、103aへ入力される。減算器102a、103aおよび抑制制御部102b,103bは、次の式(4)の演算によってトルクリプル振幅抑制値の演算を行い、トルクリプル補償余弦係数τ Cn、およびトルクリプル補償正弦係数τ Snを演算し、それぞれ乗算器105b、106bへ出力する。
Figure 2017081977
ここで、Grip(s)は抑制制御部102b,103bの伝達特性、τ** Cn、τ** Snはトルクリプル抑制指令値を表している。
乗算器105b、106bおよび加算器107において次の式(5)の演算を行ってトルクリプルの周期に同期した変換信号としての周期信号へと変換し、トルクリプル補償信号τ ripが出力され、このトルクリプル補償信号τ ripが電流指令生成部10へ入力されてトルクリプルが抑制される。
なお、周期信号生成部105a,106aは、回転位置検出器8で得られるモータ9の電気角θreを微分器108で微分して得られる電気角速度(以下、単に速度という)ωreに基づき、電流制御系の持つ制御遅れに対応する位相補償設定値Δθにより位相補償を行った周期信号を生成する。
Figure 2017081977
ただし、Δθは制御系がもつ制御遅れに基づく位相補償の設定値を表している。この場合、位相補償設定値Δθは、実測やモデルから求めて、予め設定される。
次に、図4で表される学習制御モードの動作について説明する。
この学習制御モードでは、上記のオンライン制御モードの動作を行うのと並行して、これに加えて抑制制御パラメータ記憶部120が動作状態となり、トルクリプル補償指令生成部100を構成する抑制制御部102b、103bから出力されるトルクリプル補償余弦係数τ Cn、およびトルクリプル補償正弦係数τ Snを、トルクリプル補償信号τ ripを生成するための抑制制御パラメータとして、モータ9の速度ωreおよびq軸電流指令値i と対応付けて記憶する。
次に、図5で表されるオフライン制御モードの動作について説明する。
このオフライン制御モードでは、トルク推定部90は停止状態にある。このため、トルクリプル補償指令生成部100の抑制制御部102b,103bの制御動作も停止状態にある。したがって、この場合には、制御部150により、抑制制御パラメータ記憶部120内に記憶されたモータ9の速度ωreおよびq軸電流指令値i に対応した抑制制御パラメータτ Cn、τ Snを読み出して乗算器105b、106bへ出力する。これにより、前述の式(4)、式(5)に基づく演算が行われ、トルクリプル補償指令生成部100からオフラインでトルクリプル補償信号τ ripが生成され、このトルクリプル補償信号τ ripが電流指令生成部10へ入力されてトルクリプルが抑制される。
次に、上記の3つの制御モードを相互に切り替えるシーケンス動作について説明する。これには、(a)モータ9の速度ωreに対して適切な制御モードを設定するための切り替え条件と、(b)モータ9の磁気特性(先の図15に示したインダクタンス特性)を表すq軸電流指令値i に対して適切な制御モードを設定するための切り替え条件とに分けられる。
まず、上記(a)のモータ9の速度ωreに対して適切な制御モードを設定するための切り替え条件について説明する。
最初の起動時には、トルクリプル周波数が低く、オンライン制御の応答を高くできないため、オフライン制御モードで起動する。そして、モータ9の速度ωreが予め設定した所定の第1の速度閾値ωre_low以上となるまでは起動期間としてオフライン制御モードを継続する。
ここで、上記の第1の速度閾値ωre_lowの設定の一例として、トルクリプルが速度応答ωsc以上の周波数となるまでオフライン制御モードで動作させたい場合について説明する。先に説明したようにトルクリプルはモータ電気角の整数倍の次数成分で発生する振動であるため、その周波数はnωreとなる。したがってトルクリプル周波数が速度応答ωsc以上となるような速度条件はωsc<nωre⇔ωre>ωsc/nである。すなわち、ωre_low>ωsc/n[rad/sec]と設定すればトルクリプルが速度応答以上の周波数となるまではオフライン制御モードの動作を継続させることができる。
モータ9の速度ωreが第1の速度閾値ωre_low以上になっても、加減速中は抑制制御パラメータτ Cn、τ Snが変化し続けるため、抑制制御パラメータτ Cn、τ Snの学習は行わず、オンライン制御モードに移行する。
加減速が完了して定常動作に入ると、オンライン制御モードから学習制御モードへ移行して抑制制御パラメータτ Cn、τ Snを、モータ9の速度ωreおよびq軸電流指令値i と対応付けて抑制制御パラメータ記憶部120に記憶する。
また、この定常動作において、モータ9の速度ωreがあまりに高速であると、トルクリプルが制御系の帯域を上回るような高周波となる場合もある。そのような場合には、トルクリプルを適切に抑制することは難しく、その時に得られる抑制制御パラメータτ Cn、τ Snも適切なものとはならない。そこで、予め所定の第2の速度閾値ωre_high(>ωre_low)を設定しておき、モータ9の速度ωreが第2の速度閾値ωre_high以上であった場合には、オンライン制御モードや学習制御モードには移行せずに、オフライン制御モードへ移行する。
ここで、上記の第2の速度閾値ωre_highの設定の一例について説明する。本実施の形態ではq軸電流指令値i を補正して電流制御部1を介してトルクリプル抑制を行うため、その補正信号の周波数が電流制御部1における電流制御応答ωcc以上である場合にはその影響は減衰する。すなわちトルクリプル周波数nωreと電流制御応答ωccとの間にωcc>nωre⇔ωre<ωcc/nの関係が成り立つ場合であれば精度よくオンライン制御が機能する。したがってωre_high<ωcc/n[rad/sec]と設定することで適切なオンライン制御モードや学習制御モードの動作が可能となる。
次に、上記(b)のモータ9の磁気特性に対して適切な制御モードを設定するための切り替え条件について、モータ9が図15に示したようなインダクタンス特性を持つ場合を例にとって説明する。
図15に示したようなモータ9のインダクタンス特性から、q軸電流指令値i に対して各制御モードの切り替え閾値を予め設定しておく。まず、定格100%以下の場合には、定常状態のときに学習制御モードになる。次に、定格100%を超えたところから磁気飽和が始まってインダクタンスが小さくなるため、この磁気飽和が始まる領域で定常状態になっても、適切な抑制制御パラメータτ Cn、τ Snを得るのが難しいため、学習制御モードには移行せず、オンライン制御モードとしてのみ動作させる。この磁気飽和が始まるq軸電流指令値i の条件を第1の電流閾値iq_mgとして設定する。
さらに、定格200%付近からインダクタンスのヒステリシスマイナーループが表れるため、適切な抑制制御パラメータτ Cn、τ Snが得られない。そこからマージンを持たせて、例えば、q軸電流指令値i が150%以上の負荷相当の値となっている場合には、常にオフライン制御モードとして動作するようにする。このヒステリシスマイナーループが表れるq軸電流指令値i の条件を第2の電流閾値iq_hys(>iq_mg)として設定する。
このように、この実施の形態1では、制御部150が、モータ9の速度ωreおよびモータ9の磁気特性(特にここではインダクタンス特性)の双方の条件に合わせて、オンライン制御モード、学習制御モード、オフライン制御モードの3つの制御モードの一つを選択する動作シーケンスを実行する。
この場合の制御部150が3つの制御モードを選択して切り替える際の動作シーケンスを、図6のフローチャートに示す。なお、符号Sは処理ステップを意味する。
すなわち、起動後にステップS101を実行し、オフライン制御モードとして動作が開始される。オフライン制御モードの動作中にはステップS102でモータ9の速度ωreに関する切り替え条件の判定が行われる。すなわち、モータ9の速度ωreが第1の速度閾値ωre_low以上であるかを判定する。
またステップS103でインダクタンス特性(q軸電流指令値i )に関する切り替え条件の判定が行われる。すなわち、q軸電流指令値i が第2の電流閾値iq_hys以下であるかを判定する。
ステップS102とステップS103の少なくとも一方が否である場合にはオフライン制御モードを継続する。一方、ステップS102およびステップS103が共に真である場合のみステップS104が実行されてオンライン制御モードへと移行する。
オンライン制御モードでの動作中には、ステップS105でインダクタンス特性(q軸電流指令値i )に関する切り替え条件の判定が行われる。すなわち、q軸電流指令値i が第1の電流閾値iq_mg以下であるかを判定する。
また、ステップS106、S107で速度ωreに関する切り替え条件の判定が行われる。すなわち、ステップS106ではモータが加減速せず、定常状態であるかを判定する。ステップS107ではモータ9の速度ωreが第2の速度閾値ωre_high以下であるかを判定する。
ステップS105、ステップS106の少なくとも一方が否である場合には、さらにステップS102とステップS103による判定が行われてオンライン制御モードを継続するか否かが判断される。
ステップS105およびS106がともに真である場合には、ステップS107による判定が行われ、このとき否である場合にはステップS101が実行されてオフライン制御モードへ移行する。ステップS107で真である場合にはステップS108が実行されて学習制御モードへと移行する
学習制御モードでの動作中にはステップS105、S106、S107による判定が行われており、学習制御モードを継続するか、オフライン制御モードあるいはオンライン制御モードへと移行するかが判断される。
図7は、上記の制御モードの切り替えをグラフ化して模式的に示したものである。
図7において、横軸を第1の速度閾値ωre_low、第2の速度閾値ωre_highの切り替え条件により、また縦軸を第1の電流閾値iq_mg、第2の電流閾値iq_hysの切り替え条件によりそれぞれ区分けして、9個の領域(I)〜(IX)に分割する。この場合、領域(I)〜(III)、(VI)、(VII)〜(IX)では全てオフライン制御モードが選択され、領域(IV)では定常状態でないときにはオンライン制御モードが、定常状態では学習制御モードが選択され、また、領域(V)ではオンライン制御モードが選択される。
このように、この実施の形態1では、モータ9の速度ωreおよびモータ9の磁気特性(特にここではインダクタンス特性)の双方の条件に合わせて、オンライン制御モード、学習制御モード、オフライン制御モードの3つの制御モードの一つを選択する動作シーケンスを持つようにしたので、これによって、適切な抑制制御パラメータの学習が可能となり、トルクリプルを効果的に抑制することができる。
なお、図7に示した各領域(I)〜(IX)に対して各制御モードを割り振る場合に限らず、例えば図8に示すように、q軸電流指令値i がiq_mg<i <iq_hys(図8の領域(V))では、オンライン制御モードに代えて、学習制御モードを選択してもよい。また、q軸電流指令値i がi>iq_hys(図8の領域(VI)では、学習制御モードは実施できないが、オフライン制御モードに代えて、オンライン制御モードを選択してもよい。
また、上記の実施の形態1では、モータ9の速度ωreおよびモータ9の磁気特性であるq軸電流指令値i の双方の条件に合わせて、オンライン制御モード、学習制御モード、オフライン制御モードの3つの制御モードを選択して切り替えるようにしたが、これに限らず、図9に示すように、q軸電流指令値i の条件だけに従って、3つの制御モードの内の一つを選択するようにしてもよい。
すなわち、図9では、q軸電流指令値i が第2の電流閾値iq_hys以上の場合(領域(III)、(VI)、(IX)の場合)には全てオフライン制御モードを選択し、第2の電流閾値iq_hys以下の場合(領域(I)、(II)、(IV)、(V)、(VII)、(VIII)の場合)には全て学習制御モードを選択する。
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2におけるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。なお、この実施の形態2において、図11はオンライン制御モードの動作時のブロック図を、図12は学習制御モードの動作時のブロック図を、図13はオフライン制御モードの動作時のブロック図を、それぞれ示している。
この実施の形態2の特徴は、実施の形態1の回転位置検出器8に代わり、回転位置推定部130を設け、ここで推定された回転位置推定値θreを制御演算に用いる。
その他の構成は、図1、図2に示した実施の形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
モータ9の回転位置推定は、誘起電圧を利用する方法と、モータ9に突極性がある場合に高周波電圧を利用して直接位置を推定する方法の二つに大別される。前者の方法は、電気的情報のみから回転位置を推定することが可能であるが、誘起電圧が低くなる低速域では位置推定が不能となる。一方、後者の方法は、低速域〜ゼロ速域まで位置推定が可能であるが、騒音や振動を引き起こすこともあり得る高周波電圧を印加する必要がある。
このため、モータ9の回転位置推定は、一般的にはある速度閾値ωshを設定し、モータ9の速度ωreがこの速度閾値ωshよりも低い低速域では高周波電圧を利用する方法を採用し、速度閾値ωshよりも高い中速域以上では誘起電圧を利用する方法を採用し、両者の方法を切り替えて使用する場合が多い。
そこで、この実施の形態2では、制御モードの切り替えのための第1の速度閾値ωre_lowを、上記の誘起電圧利用と高周波利用の切り替え速度閾値ωshに一致するように、すなわちωsh(切り替え速度閾値)=ωre_low(第1の速度閾値)となるように設定する。したがって、制御部150は、回転位置推定部130に対して、第1の速度閾値ωre_low以下の低速域では高周波電圧を利用する方法を採用して回転位置推定値θreを算出し、また、第1の速度閾値ωre_lowよりも大きい中速域以上では誘起電圧を利用する方法を採用して回転位置推定値θreを算出する。このように、制御部150は、回転位置推定部130に対して、第1の速度閾値ωre_lowを境として回転位置推定値θreの算出方法が切り替わるように制御する。
このようにすれば、第1の速度閾値ωre_low以下の低速域では、回転位置推定部130は回転位置推定値θreを高周波電圧を利用して推定することになるが、その場合、トルクリプル抑制部80は、オフライン制御モードで動作することになり、低速域においてトルクリプル抑制部80が回転位置推定値θreを制御演算に用いる際に悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
また、第1の速度閾値ωre_low以上の高速域では、回転位置推定部130は回転位置推定値θreを誘起電圧を利用して推定することになるが、その場合、トルクリプル抑制部80は、オンライン制御モードあるいは学習制御モードで動作することになり、高速域においてトルクリプル抑制部80が回転位置推定値θreを制御演算に用いる際に悪影響を及ぼすのを防ぐことができ、適切な抑制制御パラメータの学習が可能となる。
その他の構成、および作用効果は実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態3.
この実施の形態3におけるモータ制御装置の構成は、図1、図2に示した実施の形態1と同様であるので、ここではその構成についての詳しい説明は省略する。
この実施の形態3の特徴は、モータ9とそれに接続されている図示しない負荷装置とが共振する速度ωre_vと一定のマージン速度ωre_mとを用いて制御モードの切り替えのための第1の速度閾値ωre_lowを設定する。すなわち、ωre_low(第1の速度閾値)=ωre_v(モータと負荷装置が共振する速度)+ωre_m(マージン速度)となるように設定する。
これにより、機械的な共振の影響を避けてモータ9自身のトルクリプルが支配的となる場合のみ、オンライン制御モードや学習制御モードとして動作することになるため、適切な抑制制御パラメータの学習が可能となる。
実施の形態4.
この実施の形態4におけるモータ制御装置の基本的な構成は、図1、図2に示した実施の形態1と同様であるので、ここではその構成についての詳しい説明は省略する。
この実施の形態4の特徴は、モータ9に対してその温度tを検出する図示しない温度検出器を設けるとともに、その検出される温度tに対して温度閾値tm_highを設定する。そして、制御部150は、tm_high<tである場合にオフライン制御モードとして動作させようにしている。
これにより、モータ9の特性が大きく変化する高温領域を避けてオンライン制御モードや学習制御モードとして動作させることができるので、適切な抑制制御パラメータの学習が可能となる。
この実施の形態4において、制御部150が切り替え条件に基づいて3つの制御モードを選択して切り替える際の動作シーケンスを、図14のフローチャートに示す。
図14では、図6と比較すると、オンライン制御モードから学習制御モードへの移行判定に、ステップS202による温度tに関する切り替え条件の判定が追加され、S202で判定が否である場合にはオフライン制御モード(ステップS101)へ、真である場合にのみ学習制御モード(ステップS202)へ移行する。
なお、この発明のモータ制御装置は、上記の実施の形態1〜4の構成のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上記の各実施の形態1〜4を自由に組み合わせたり、各実施の形態1〜4の構成を適宜、変形、省略することが可能である。
実施の形態5.
図16は、エレベータのかごを昇降させる巻上機に備えられた駆動シーブ205を回転させるモータを制御するために、上記実施の形態1〜4のモータ制御装置を適用した一例を示す構成図である。
この実施の形態5におけるエレベータは、かご203および釣り合い錘204がロープ202を介して巻上機としての駆動シーブ205に巻き掛けられて接続されている。そして、駆動シーブ205は、PMモータ9の回転軸と接続されており、PMモータ9によって回転駆動される。また、このエレベータは、PMモータ9を駆動制御してかご203を昇降路内で昇降させるために、回転位置検出器8と制御装置201とを備えている。
この場合の制御装置201は、図1、図2におけるPMモータ9および回転位置検出器8を除く残りの部分で構成されており、その基本的な構成は、図1、図2に示した実施の形態1と同様であるので、ここではその構成についての詳しい説明は省略する。
この実施の形態5の特徴は、かご203に対して図示しない重量検出器を設けるとともに、その検出されるかご重量Mmと釣り合い錘204の重量Mwに対して重量閾値Mm_highを予め設定し、制御部150は、|Mm_high−Mw|<|Mm」−Mw|である場合に、オフライン制御モードとして動作させるようにしている。
かご重量Mがある重量より重い場合には。起動時から高いトルクでPMモータ9を駆動させることになる。すなわち、起動時からヒステリシスマイナーループが表れる電流閾値iq_hys(>iq_mg)を上回るような電流が必要となる場合があり得る。
そこで、この実施の形態5では、このようなヒステリシスマイナーループが表れることが事前に予測できる場合には、予めオフライン制御モードとして動作させることができ、その後、オンライン制御モードや学習制御モードへ移行するか否かを重量閾値Mm_highと電流閾値iq_hysとで二重に判断することになるため、より安全に適切な抑制制御パラメータの学習が可能となる。
この実施の形態5において、制御部150が3つの制御モードを選択して切り替える際の動作シーケンスを、図17のフローチャートに示す。なお、符号Sは処理ステップを意味する。
図17では、図6と比較すると、オフライン制御モードからオンライン制御モードへの移行判定として、ステップS203による、かご重量Mmに関する切り替え条件の判定が追加され、ステップS203の判定結果が否である場合にはオフライン制御モード(ステップS101)へ、真である場合にのみオンライン制御モード(ステップS103)へと移行する。
なお、この実施の形態5のエレベータは、実施の形態1の構成のモータ制御装置を備えることを前提として説明したが、これに限らず、他の実施の形態2〜4の構成を備えたモータ制御装置を適用することが可能である。
この発明に係るモータ制御装置は、交流モータと、三相の内少なくとも二相の電流を検出する電流検出部と、検出された電流値を用いて制御座標軸における電圧指令値を生成する電流制御部と、電圧指令値と電流検出値に基づき上記交流モータのトルクを推定するトルク推定部と、推定トルクに基づいて上記交流モータのトルクリプルを抑制する抑制指令を生成するトルクリプル抑制部と、上記抑制指令を生成するための抑制制御パラメータを上記交流モータの速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部とを備えるとともに、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うと同時に上記抑制制御パラメータ記憶部で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、上記抑制制御パラメータ記憶部に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードを備え、上記オンライン制御モードと上記学習制御モードとのいずれか一つを上記交流モータの磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、選択する動作シーケンスを実行する制御部を有する。
また、この発明に係るモータ制御装置は、交流モータと、三相の内少なくとも二相の電流を検出する電流検出部と、上記電流検出部で検出された電流検出値を用いて制御座標軸における電圧指令値を生成する電流制御部と、電圧指令値と電流検出値に基づき上記交流モータのトルクを推定するトルク推定部と、上記トルク推定部で推定した推定トルクに基づいて上記交流モータのトルクリプルを抑制する抑制指令を生成するトルクリプル抑制部と、上記抑制指令を生成するための抑制制御パラメータを上記交流モータの速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部とを備えるとともに、
上記交流モータの磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うと同時に上記抑制制御パラメータ記憶部で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、上記抑制制御パラメータ記憶部に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行する制御部を有し、
上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記交流モータの電流に対する磁束の磁気特性がヒステリシスマイナーループを形成する場合には上記学習制御モードは選択しない。
また、この発明に係るモータ制御装置は、交流モータと、三相の内少なくとも二相の電流を検出する電流検出部と、上記電流検出部で検出された電流検出値を用いて制御座標軸における電圧指令値を生成する電流制御部と、電圧指令値と電流検出値に基づき上記交流モータのトルクを推定するトルク推定部と、上記トルク推定部で推定した推定トルクに基づいて上記交流モータのトルクリプルを抑制する抑制指令を生成するトルクリプル抑制部と、上記抑制指令を生成するための抑制制御パラメータを上記交流モータの速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部とを備えるとともに、
上記交流モータの磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うと同時に上記抑制制御パラメータ記憶部で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、上記抑制制御パラメータ記憶部に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行する制御部を有し、
上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記交流モータの電流に対する磁束の磁気特性がヒステリシスマイナーループを形成する条件に対応する電流閾値またはトルク閾値が設定され、上記電流閾値または上記トルク閾値に応じて上記学習制御モードの選択を行う。
また、この発明のエレベータは、上記構成のモータ制御装置と、かごと、釣り合い錘と、上記かごと上記釣り合い錘との間を連結するロープと、上記交流モータの駆動力によって回転して上記ロープが巻き掛けられている駆動シーブと、を備えている。

Claims (9)

  1. 交流モータと、三相の内少なくとも二相の電流を検出する電流検出部と、上記電流検出部で検出された電流検出値を用いて制御座標軸における電圧指令値を生成する電流制御部と、電圧指令値と電流検出値に基づき上記交流モータのトルクを推定するトルク推定部と、上記トルク推定部で推定した推定トルクに基づいて上記交流モータのトルクリプルを抑制する抑制指令を生成するトルクリプル抑制部と、上記抑制指令を生成するための抑制制御パラメータを上記交流モータの速度と電流指令値に対応付けて記憶する抑制制御パラメータ記憶部とを備えるとともに、
    上記交流モータの磁気特性から算出した切り替え条件に応じて、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うオンライン制御モードと、上記トルクリプル抑制部によりトルクリプル抑制を行うと同時に上記抑制制御パラメータ記憶部で抑制制御パラメータを記憶する学習制御モードと、上記抑制制御パラメータ記憶部に記憶された抑制制御パラメータによってトルクリプル抑制を行うオフライン制御モードとの3つの制御モードの内の一つを選択する動作シーケンスを実行する制御部を有するモータ制御装置。
  2. 上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記交流モータの電流に対する磁束の磁気特性がヒステリシスマイナーループを形成する場合には上記学習制御モードは選択しない請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記交流モータの電流に対する磁束の磁気特性がヒステリシスマイナーループを形成する条件に対応する電流閾値またはトルク閾値が設定され、上記電流閾値または上記トルク閾値に応じて上記学習制御モードの選択を行う請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、トルク指令値からトルク推定値までの伝達特性から算出した速度閾値に応じて上記3つの制御モードの内の一つを選択する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ制御装置
  5. 上記交流モータに速度推定部が設置されている場合、上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記速度推定部の動作条件に合わせて上記3つの制御モードの内の一つを選択する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 上記交流モータが任意の負荷装置と接続されている場合、上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記負荷装置の共振特性から算出した速度閾値に応じて上記3つの制御モードの内の一つを選択する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  7. 上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記交流モータの温度特性から算出した温度閾値に応じて上記3つの制御モードの内の一つを選択する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のモータ制御装置と、かごと、釣り合い錘と、上記かごと上記釣り合い錘との間を連結するロープと、上記交流モータの駆動力によって回転して上記ロープが巻き掛けられている駆動シーブと、を備えているエレベータ。
  9. 上記制御部は、上記動作シーケンスを実行する場合において、上記かごの重量と上記釣り合い錘の重量とに基づいて算出した重量閾値に応じて上記3つの制御モードの内の一つを選択する請求項8に記載のエレベータ。
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