JP2011019336A - 電動機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電動機のトルクリップル、振動・騒音の低減性能を向上し、また偏心量が経年変化した場合でもトルクリップル、振動・騒音低減性能を劣化させない電動機制御装置を提供する。
【解決手段】 電動機11は、各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線n分割式の電動機である。電流指令部7は、目標設定部が設定した目標値からd/q軸電流指令値を演算する。電流指令補正部8は、前記電動機の複数の円環振動モードにおける複数次の高調波リップル成分を除去するように、回転角検出部2が検出した回転角に応じて、前記電流指令部7が算出したd/q軸電流指令値を補正し、p相m線n分割分の補正後d/q軸電流指令値を出力する。電流制御部9は、電流検出部4及び3相/2相変換部5から得られるm線n分割分の検出されたd/q軸電流が、前記補正後d/q軸電流指令値となるような駆動指令値を演算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機の振動・騒音を電動機の電流指令値を補正することで低減する電動機制御装置に関する。
従来の一般的な電動機制御装置の構成を図8に示す。電動機1は、回転軸に回転子1Aが取り付けられている。電動機1の固定子は、供給される電流によって回転磁界を発生し、回転子1Aに回転力を与えて回転させ、回転軸を共に回転させる。電動機1のフレームは回転軸の軸受と回転子1Aの周囲を近接して囲繞するように配置されている固定子とを保持する。そして軸受は、回転軸を回転可能なように支持する。電動機1の固定子には、一般的に3相巻線1Bが巻かれ、各相の対向する巻線は並列又は直列に接続されている。
電動機1の回転角はパルスジェネレータ(PG)等の回転角検出部2で検出される。回転角検出部2で検出された回転角信号θは電気角にθeに変換され、電動機1の速度を制御する速度制御系等に入力される。目標設定部6では制御モード(速度制御、トルク制御)とその目標値(速度指令値、トルク指令値)を設定する。速度制御系のd/q軸電流指令部7は、目標設定部6からの目標値に基づいて、電流制御部9に与える電流指令値を演算する。
この電流指令値は、電動機1をベクトル制御する場合、直交回転座標系におけるd/q軸電流指令値Idc,Iqcである。d軸電流指令値Idcは磁束を発生させる磁束電流指令値であり、q軸電流指令値Iqcは、トルクを発生させるトルク電流指令値である。
電流制御部9では、直交回転座標系におけるd/q軸電流指令値Idc,Iqc、及び回転角検出部2から電気角θを入力し、電流検出部4を介して入力される駆動部3の出力電流が、d/q軸電流指令値Idc,Iqc及び電気角θを満たすように、駆動信号を演算して出力する。
駆動部3の出力電流Iuf,Ivf,Iwfは電流検出部4で全て検出されるか、又は電流Ivfは、検出された電流Iuf,Iwfから演算され、3相/2相変換部5に入力される。この3相/2相変換部5は電流検出部4からの静止座標系の3相で示される電流信号Iuf,Ivf,Iwfを、電気角θに基づき、直交回転座標系のd/q軸電流信号Idf,Iqfに変換し、電流制御部9に出力する。演算は次式(1)、(2)による。
Figure 2011019336
ここで、添字dはd軸成分、qはq軸成分を表す。
PIコントローラ等から構成される電流制御部9は、電流指令値Idc、Iqcと電流信号Idf,Iqfとの偏差「Idc−Idf」、「Iqc−Iqf」を演算し、この偏差に基づいてPI演算(比例積分演算)を行い、直交回転座標系におけるd/q軸駆動指令値Vdc,Vqcを出力する。演算は次式(3)による。
Figure 2011019336
ここで、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sはラプラス演算子である。
この電流制御部9からのd/q軸駆動指令値Vdc,Vqcは、2相/3相変換部10に入力される。2相/3相変換部10では、d/q軸駆動指令値Vdc,Vqcを、電気角θに基づき3相で示される直交静止座標系の駆動指令値V,V,Vに変換する。演算は次式(4)による。
Figure 2011019336
一般に、電動機の軸には負荷が接続されていて、電動機は負荷に回転を伝える一方、負荷から軸へラジアル力が加わる。電動機の軸にラジアル力が加わった場合、軸は偏心し、固定子と回転子とのギャップが不均一となり、半径方向電磁力リップルが発生し、振動・騒音の原因となる。
電動機の剛性向上等の対策で、軸の偏心による振動・騒音を問題のないレベルに抑えることもできるが、コスト上昇を招くことになる。
また、振動・騒音を低減するものとして、例えば、特許文献1のように電磁力変動情報に基づく、または電磁力高調波成分を基に駆動電流波形を補正するものや、特許文献2のようにトルクを発生するための2分割の巻線に流す電流を制御するものや、特許文献3のように固定子の対向する巻線を異なる巻線数にするものがある。
特開平11−341864 特開平11−275802 特開平10−313557
ここで、電気角θの周波数をfとし、トルク(q軸)電流の2f高調波成分を除去するために電流指令値を補正した場合のd/q軸電流指令値Idc、Iqcを下式(5)とする。
Figure 2011019336
ここで、Idco、Iqcoは、電流指令部7の出力電流指令値、dIqcは高調波成分を打ち消す成分であって、Aは補正振幅、pは補正位相を表す。
一般に、電動機の軸が偏心していると、電動機は円環振動モードで振動する。この円環振動モードとは、図9に示すような半径方向に外径の変形するモードであり、膨張収縮(モードk=0)、並進(モードk=1)、楕円(モードk=2)、三角形(モードk=3)、四角形(モードk=4)、五角形(モードk=5)等で表わされる。各モードにおける変形は、電気角周波数fの2倍(2f)、4倍(4f)…の周波数で回転する。
d/q軸電流指令値Idc、Iqcが電流制御部9に入力された場合、軸の偏心量がx、yの電動機のトルクT、モードkの電磁力Fkの正弦成分及び余弦成分は下式(7)、(8)、(9)のように、それぞれ関数として表わされる回転角の定数項、2f正弦成分、2f余弦成分、4f正弦成分、4f余弦成分等の和で近似できるものとする。
Figure 2011019336
ここで、Wは電動機内部の磁気エネルギー、Bは固定子と回転子間の磁束密度、ξは機械角(0〜360°)、Sは回転子の軸方向長さを有し半径r(回転子と固定子間ギャップの平均半径)の円筒の表面積、μは透磁率、添字sは正弦成分、cは余弦成分を表す。このように、軸が偏心していると、電動機のトルク及び電磁力には、2f高調波成分(2×θeを含む項)、4f高調波成分(4×θeを含む項)等の高調波成分が発生する。尚、回転角の定数項(θeを含まない項)は、振動の原因とはならない成分である。上式(7)、(8)、(9)は、例えばインバータ駆動の電動機の場合、1つの3相インバータ回路について成り立つ式である。
以下、上式(7)、(8)、(9)の各項の関数を求める場合の根拠となる関係式について説明する。
インダクタンスが一定とした場合、固定子と回転子間の上記磁気エネルギーWは、字式(10)となる。
Figure 2011019336
ここで、ψは回転子と固定子との鎖交磁束、Iは固定子の電流、iは各相を表す。
上式(10)の鎖交磁束ψは、パーミアンスと起磁力分布から、以下となる。
Figure 2011019336
ここで、f(ξ)は固定子のコイルによる起磁力分布、fmag(ξ)は回転子の永久磁石による起磁力分布、P(ξ)は回転子と固定子とのパーミアンス、zは電動機の軸(スラスト)方向を表す。
上式(9)の磁束密度Bは、パーミアンスと起磁力分布から、以下となる。
Figure 2011019336
尚、上式(12)のパーミアンスPは、偏心がある場合、以下のように近似できる。
Figure 2011019336
ここで、kgは係数、gは固定子と回転子の平均ギャップを表す。(x≪g、y≪g)
また、上式(12)の起磁力分布fは、例えば以下のような余弦関数の和で近似できる。
Figure 2011019336
ここで、nは相数、fi1、fi2…は固定子の構造により決まる係数である。
以上のような式(10)〜(14)を解析することで、上記式(7)〜(9)の関数が近似式として求められる。
前述した特許文献1のように駆動電流波形を補正するものは、トルク電流の2f高調波で、モードkの正弦成分または余弦成分の2f電磁力リップルを低減することができるが、正弦成分と余弦成分の両方の2f電磁力リップルを低減することができない。また、電磁力リップルを低減する場合にはトルクリップルの劣化を招く。
特許文献2のようにトルクを発生するための2分割の巻線に流す電流を制御するものは、120°通電方式をとる電動機におけるものであり、180°通電方式をとる電動機におけるものではない。また、トルクリップルについては記載されていない。
特許文献3のように不平衡巻線にするものは、偏心量が変化した場合、2f電磁力リップルも変化するため、振動・騒音低減性能の劣化を招く。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、トルクリップル、振動・騒音低減性能を高くすることができ、また、偏心量が経年変化した場合でもトルクリップル、振動・騒音低減性能を劣化させることのない電動機制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一実施例に係る電動機制御装置は、各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線式の電動機と、前記電動機の回転角を検出する回転角検出部と、m線n分割分のp相駆動指令値で前記電動機を駆動する駆動部と、
m線n分割分のp相電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部が検出したm線n分割分のp相電流からd/q軸電流を演算するp相/2相変換部と、前記電動機の目標値を設定する目標設定部と、前記目標設定部が設定した目標値からd/q軸電流指令値を演算する電流指令部と、前記電動機の複数の円環振動モードにおける複数次の高調波リップル成分を除去するように、前記電流指令部が算出したd/q軸電流指令値を、前記回転角検出部が検出した回転角に対応して補正し、補正後d/q軸電流指令値を提供する電流指令補正部8と、前記p相/2相変換部5にて演算されたm線n分割分のd/q軸電流が、前記補正後d/q軸電流指令値となるような駆動指令値を演算する電流制御部と、前記電流制御部が演算したm線n分割分のd/q軸の駆動指令値から、p相駆動指令値を演算し、前記駆動部3に提供する2相/p相変換部と、を備える。
トルクリップル、振動・騒音低減性能を向上し、また、偏心量が経年変化した場合でもトルクリップル、振動・騒音低減性能を劣化させることのない電動機制御装置が提供される。
本発明の実施例1の電動機制御装置のシステム構成図。 電動機の固定子巻線構成と駆動部の構成を示す図。 本発明の実施例2の電動機制御装置のシステム構成図。 本発明の実施例3の電動機制御装置のシステム構成図。 本発明の実施例4の電動機制御装置のシステム構成図。 本発明の実施例5の電動機制御装置のシステム構成図。 本発明の実施例6の電動機制御装置のシステム構成図。 従来の実施例の電動機制御装置のシステム構成図。 電動機の円環振動モードを示す図。
以下、本発明に係る電動機制御装置の実施例について、図面を参照して説明する。
図1を用いて、本発明による電動機制御装置の第1実施例について説明する。
電動機11は、各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線式の電動機である。回転角検出部2は、電動機11の回転角を検出する。駆動部3は、m線n分割分のp相駆動指令値に基づいてp相m線式の電動機11を駆動する。電流検出部4は、駆動部3の出力電流であるm線n分割分のp相電流を検出する。p相/2相変換部5は、m線n分割分の検出したp相電流からd/q軸電流を演算する。
目標設定部6は、電動機11の目標値を設定する。この目標値は、例えばトルク指令である。d/q軸電流指令部7は、目標設定部6からの目標値に基づいて、d/q軸電流指令値を演算する。電流指令補正部8は、電動機11の回転角に対応して、電流指令部7からのm線分のd/q軸電流指令値を補正する。
電流制御部9は、p相/2相変換部5からのm線n分割分のd/q軸の電流が、電流指令補正部8からの電流指令値となるような駆動指令値を演算する。2相/p相変換部10は、電流制御部9からのm線n分割分のd/q軸の駆動指令値から、p相駆動指令値を演算する。
このように構成された本実施例の電動機制御装置の作用を説明する。以下、簡単のため、相数pが3、巻線数mが2、分割数nが2の場合を説明する。電動機11の固定子には、3相巻線が巻かれ、各相の巻線数は2となっている。
図2は、電動機11の固定子巻線構成と駆動部3の構成を示す図である。固定子巻線は、4つの3相巻線11a〜11dからなり、駆動部3は3相巻線11a〜11dをそれぞれ駆動する駆動部3a〜3dからなる。図1(b)は各3相巻線の配置を示している。
3相巻線11aは、u相巻線u1a、v相巻線v1a、w相巻線w1aを含み、図1(b)のように、内側(回転子12側)に配置される。3相巻線11bは、u相巻線u1b、v相巻線v1b、w相巻線w1bを含み、図1(b)のように、内側(回転子12側)に配置される。尚、3相の各巻線の参照符号において、u1a、u2a等の添え字1,2は互いに2線形式の巻線であることを示し、u1a、u1b等のa、bは互いに2分割形式の巻線であることを示す。
3相巻線11cは、u相巻線u2a、v相巻線v2a、w相巻線w2aを含み、図1(b)のように、3相巻線11aより外側に配置される。3相巻線11dは、u相巻線u2b、v相巻線v2b、w相巻線w2bを含み、図1(b)のように、3相巻線11bより外側に配置される。
図1(a)のd/q軸電流指令部7は、目標設定部6からの目標値に基づいて、d/q軸電流指令値Id1co,Iq1co,Id2co,Iq2coを演算する。
電流指令補正部8は、d/q軸電流指令値Id1co,Iq1co,Id2co,Iq2coを、本実施例では以下のように高調波成分で補正し、電流制御部9へ補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2ac,Id2bc,Iq2bcを出力する。
Figure 2011019336
ここで、mは巻線数、Nは補正高調波の次数(2,4,6,…)である。以下では、簡単のため、次数Nが2の場合を説明する。又、式(15)〜(18)に示されるd/q軸電流指令値は、それぞれ図3の駆動部3a〜3d(3相巻線11a〜11d)に関する指令値である。例えば式(15)の電流指令値Id1ac,Iq1acは、駆動部3aに関する指令値である。
電流指令補正部8は後述するように、電気角θに基づいて、電動機11の発生する高調波リップル成分を打ち消すように、d/q軸電流指令値を補正するための電流指令補正信号dId1ac,dId1bc、dId2ac,dId2bc、dIq1ac,dIq1bc、dIq2ac,dIq2bc(式(19)〜(26))を演算する。又電流指令補正部8は、演算した電流指令補正信号を、式(15)〜(18)に代入し、上記補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2ac,Id2bc,Iq2bcを演算する。
駆動部3の出力電流は電流検出部4で検出され、3相/2相変換部5に入力される。3相/2相変換部5は電流検出部4からの静止座標系の3相で示される検出電流信号Iu1af,Iv1af,Iw1af,Iu1bf,Iv1bf,Iw1bf,Iu2af,Iv2af,Iw2af,Iu2bf,Iv2bf,Iw2bfを、次式(27)〜(30)のように、直交回転座標系の2相で示される電流信号Id1af,Iq1af,Id1bf,Iq1bf,Id2af,Iq2af,Id2bf,Iq2bfに変換し、電流制御部9に出力する。
Figure 2011019336
電流制御部9は、直交回転座標系における補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2ac,Id2bc,Iq2bc及び電気角θを入力すると共に、電流検出部4から3相/2相変換部5を介して入力される電流値Id1af,Iq1af,Id1bf,Iq1bf,Id2af,Iq2af,Id2bf,Iq2bfが、補正後d/q軸電流指令値と一致するためのd/q軸駆動指令値を2相/3相変換部10へ出力する。
すなわち電流制御部9では、先ず電流指令値と検出電流信号との偏差が求められる。これら偏差は、式(15)〜(18)の左辺と、式(27)〜(30)の左辺のそれぞれの差分である。これら偏差は、電流制御部9内に設けられたPIコントローラ等(図示されず)にそれぞれ入力され、次式(31)〜(34)のように、PI演算(比例積分演算)されて、直交回転座標系におけるd/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2ac,Vd2bc,Vq2bcが電流制御部9から出力される。
Figure 2011019336
このPIコントローラ(電流制御部9)からのd/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2ac,Vd2bc,Vq2bcは、2相/3相変換部10に入力される。
2相/3相変換部10では、d/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2ac,Vd2bc,Vq2bcを、次式(35)〜(38)のように、電気角θに基づき、3相で示される直交静止座標系の駆動指令値Vu1a,Vv1a,Vw1a,Vu1b,Vv1b,Vw1b,Vu2a,Vv2a,Vw2a,Vu2b,Vv2b,Vw2bに変換する。
Figure 2011019336
前述したように、電流指令補正部8では、式(15)〜(18)に示される補正後d/q軸電流指令値を演算する。補正後d/q軸電流指令値が電流制御部9に入力された場合、電動機11におけるモードk電磁力の正弦成分Fks、余弦成分Fkc、トルクTは、下式(39)〜(41)のような回転角の定数項(θeを含んでおらず振動に影響しない項)、2f正弦成分、2f余弦成分、4f正弦成分、4f余弦成分等の和となる。
Figure 2011019336
Figure 2011019336
上記(39)〜(41)の各項に示されるように、モードk電磁力の正弦成分Fks、余弦成分Fkc、トルクTは、それぞれAd1a、Pd1a、Ad1b、Pd1b、Ad2a、Pd2a、Ad2b、Pd2b、Idco、x、Aq1a、Pq1a、Aq1b、Pq1b、Aq2a、Pq2a、Aq2b、Pq2b、Iqco,yをパラメータとする関数の複数項によって表すことができる。Ad、Aqは補正振幅、Pd、Pqは補正位相、Idco、Iqcoは電流指令部7の出力電流指令値、x、yは電動機軸の偏心量であって、例えば実測等によって求められる既知の値である。
上記式(39)、(40)において、電磁力成分Fksoc、Fks2s…の4つの添え字は順に、モード、正弦成分/余弦成分、高調波の次数、正弦/余弦を示す。例えばks2sは、モードk、正弦成分、2f高調波、正弦を示す。又、上記式(41)において、トルクToc,T2s…の添え字は順に、高調波の次数、正弦成分/余弦成分を示す。例えば2sは、2f高調波、正弦成分を示す。
これより、例えば代表的に、モード1の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、モード2の2f、4f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相Pを、次式(42)を満たすように求める。
Figure 2011019336
上式(42)を解いて、補正振幅A(Ad1a、Ad1b、Ad2a、Ad2b、Aq1aq1b、Aq2a、Aq2b)、及び補正位相P(Pd1a、Pd1b、Pd2a、Pd2b、Pq1a、Pq1b、Pq2a、Pq2b)の値(何れも定数)を求め、それら補正値を式(19)〜(26)に代入して、電流指令補正信号dIdc及びdIqc(dId1ac,dIq1ac,dId1bc,dIq1bc,dId2ac,dIq2ac,dId2bc,dIq2bc)を算出する。更に、算出した電流指令補正信号を式(15)〜(18)に代入し、補正後d/q軸電流指令値Idc及びIqc(Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2ac,Id2bc,Iq2bc)を求める。尚、式(42)に示される電磁力リップル及びトルクリップルの関数項の関数は、式(10)〜(14)の関係式を解析することで求められる。
このように、m線n分割分のd/q軸電流指令値を高調波で補正することにより、トルクリップル、電磁力リップルを低減することが可能となる。尚、補正振幅A、補正位相p(ここでは計16のパラメータ)の求め方として、ここでは16のリップル成分(式(42)の各関数式)が0となるように求めたが、16よりも少ないリップル成分を0とし、残りの自由度で、補正振幅(補正電流での消費電力)が最小となるように求めてもよい。
本実施例の電動機制御装置によれば、p相m線n分割式の電動機のd/q軸電流指令値を補正するようにしたので、トルクリップル、振動・騒音低減性能を高くすることができる。
図3を用いて、本発明による電動機制御装置の第2実施例について説明する。
図3において、図1に示した第1実施例と同一の構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
電動機11は実施例1と同様に、各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線式の電動機である。巻線接続部13は、電動機11のm線n分割以下分の巻線を駆動部3に接続する。駆動部3は、前記巻線接続部のm線n分割以下分のp相駆動指令値で前記電動機11を駆動する。巻線回転角検出部12は、駆動接続以外の巻線から電動機11の回転角を検出する。電流検出部4は、m線n分割以下分のp相電流を検出する。p相/2相変換部5は、m線n分割以下分の検出したp相電流からd/q軸電流を演算する。
目標設定部16は、電動機11の目標値を設定する。d/q軸電流指令部7は、目標設定部16からの目標値に基づいて、d/q軸電流指令値を演算する。電流指令補正部8は、電動機11の回転角に対応して、電流指令部7からのm線分のd/q軸電流指令値を補正する。
電流制御部9は、p相/2相変換部5からのm線n分割以下分のd/q軸の検出電流が、電流指令補正部8からの電流指令値となるような駆動指令値を演算する。2相/p相変換部10は、電流制御部9からのm線n分割以下分のd/q軸の駆動指令値から、p相駆動指令値を演算する。
このように構成された実施例2の形態において、作用を説明する。
以下、簡単のため、相数pが3で、巻線数mが2、分割数nが2の場合を説明する。
巻線接続部13は、目標設定部16からの設定に基づき、m線n分割以下分の電動機11の巻線と駆動部3を接続する。電流制御部9へのd/q軸電流指令値は、電流指令補正部8により2f高調波成分で補正するものとする。本実施例では一例として、電動機は巻線u2b,v2b,w2b以外の巻線に電流が供給され、巻線u2b,v2b,w2bは駆動部に接続されない。巻線u2b,v2b,w2bに発生する起電力に基づいて、電動機の回転角が求められる。
電流指令補正部8は、電気角θに基づいて、電動機11の発生するリップルを打ち消すように、d/q電流指令部7からの電流指令値を補正し、補正後d/q軸電流指令補正信号Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2acを出力する。
電流制御部9は、直交回転座標系における補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2ac及び電気角θを入力し、電流検出部4を介して入力される電流が、補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2acを満たすようなd/q軸駆動指令値を出力する。
すなわち、電動機電流は電流検出部4で検出され、3相/2相変換部5に入力される。3相/2相変換部5は電流検出部4からの静止座標系で3相で示される検出電流信号Iu1af,Iv1af,Iw1af,Iu1bf,Iv1bf,Iw1bf,Iu2af,Iv2af,Iw2afを直交回転座標系の2相で示される電流信号Id1af,Iq1af,Id1bf,Iq1bf,Id2af,Iq2afに変換し、電流制御部9に出力する。
電流制御部9にて、電流指令値と検出電流信号との偏差が演算され、この偏差は、それぞれPIコントローラ等に入力され、PI演算(比例積分演算)されて、直交回転座標系におけるd/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2acが出力される。このPIコントローラからのd/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2acは、2相/3相変換部10に入力される。
2相/3相変換部10では、d/q軸駆動指令値Vd1ac,Vq1ac,Vd1bc,Vq1bc,Vd2ac,Vq2acを電気角θに基づき、3相で示される直交静止座標系の駆動指令値Vu1a,Vv1a,Vw1a,Vu1b,Vv1b,Vw1b,Vu2a,Vv2a,Vw2aに変換する。
電流指令補正部8は、電流指令補正信号dId1ac,dIq1ac,dId1bc,dIq1bc,dId2ac,dIq2acを演算する。
例えば電流指令補正部8は、モード2の2f、4f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相pを、次式(43)を満たすように求める。
Figure 2011019336
ここで、添字の−2bは、巻線u2b、v2b、w2bを除いたものであることを表す。
巻線回転角検出部12は、駆動接続以外の巻線u2b,v2b,w2bから電動機11の回転角を検出する。巻線の起電力Eは、磁束密度Bの微分で、電気角θの関数である。
Figure 2011019336
ここで、nは巻数、Sは回転子の軸方向長さを有し、半径r(回転子と固定子間ギャップの平均半径)の円筒の表面積を表す。
各巻線の起電力Eu−2b、Ev−2b、Ew−2bは、以下のような電気角θ、偏心量x、y等の関数で近似できるものとし、また、これらの関数はあらかじめ求められているとする。この電気角θは固定子のu相(巻線u2b)と回転子のd軸がなす角である。
Figure 2011019336
ここで、Idco,Iqcoは電流指令部7の出力であって、IdcoはId1co+Id2co、IqcoはIq1co+Iq2coとする。又、θは機械角又は電気角、Au−2b、Av−2b、Aw−2bは振幅の関数、θu−2b、θv−2b、θw−2bは位相差の関数を表す。これらの関数は、式(44)を解析することにより求められる。又、x、yは電動機軸の偏心量であって、例えば実測等によって求められる既知の値である。
電気角θは、各巻線の起電力Eu−2b、Ev−2b、Ew−2bの測定値を用いて、上式(45)〜(47)から以下のように演算することができる。
Figure 2011019336
これより、各巻線の起電力Eu−2b、Ev−2b、Ew−2bから検出した電気角θeu−2b、θev−2b、θew−2bの重み付き平均等で電気角θを演算する。尚、この電気角θは、上式(48)のみから求めても良いし、上式(48)〜(50)から得られる電気角の平均値としてもよい。
以上のように本実施例において電流指令値演算部8では、
式(48)〜(50)のようにして電気角θを求め、
式(43)から補正振幅、補正位相を求め、
式(19)〜(21)、式(23)〜(25)に電気角、補正振幅、補正位相を代入して電流補正信号dId1ac,dIq1ac,dId1bc,dIq1bc,dId2ac,dIq2acを求め、
この電流補正信号を式(15)〜(17)に代入して、補正後d/q軸電流指令値Id1ac,Iq1ac,Id1bc,Iq1bc,Id2ac,Iq2acを計算し、電流制御部9に出力する。
このように、m線n分割以下分のd/q軸の電流指令値を高調波で補正することにより、トルクリップル、電磁力リップルを低減する。
本実施例の電動機制御装置によれば、p相m線n分割式の電動機のd/q軸電流指令値を補正するようにしたので、トルクリップル、振動・騒音低減性能を高くすることができる。
図4を用いて、本発明による電動機制御装置の第3実施例について説明する。
本実施例3は、図3の実施例2の構成に加え、更にリップル特徴量を検出して記憶する特徴量記憶部14と、記憶したリップル特徴量に基づき電流指令補正部のパラメータを変更するパラメータ変更部15を構成要素として含む。
このように構成された実施例3の形態において、作用を説明する。
以下、簡単のため実施例2のように、相数pが3で、巻線数mが2、分割数nが2の場合で、巻線u2b,v2b,w2b以外の巻線で駆動する場合を説明する。
リップル特徴量記憶部14は、駆動接続以外の巻線u2b,v2b,w2bから、例えば次式(51)〜(53)のようなリップル特徴量Au−2b、Av−2b、Aw−2bを検出して記憶する。
Figure 2011019336
ここで、Maxは電気角の1回転において最大の起電力(測定値)を採用することを表す。式(51)〜(53)の左辺に示される各リップル特徴量の関数は、式(44)を解析することにより求める。
特徴量パラメータ変更部15は、記憶したリップル特徴量Au−2b、Av−2b、Aw−2bを用いて式(51)〜(53)を解き、偏心量x、yを演算する。電流指令補正部18は次式(54)のように、演算した偏心量x、yを用いてモードkの電磁力リップルの正弦成分、余弦成分等が零になるように、補正振幅A、補正位相pを変更(更新)する。
Figure 2011019336
本実施例によれば、リップル特徴量記憶部14が駆動接続以外の巻線からリップル特徴量を検出・記憶し、特徴量パラメータ変更部15が、記憶したリップル特徴量から電流指令補正のパラメータを変更するようにしたので、偏心量等が経年変化した場合でも振動・騒音を低減することができる。
図5を用いて、本発明による電動機制御装置の第4実施例について説明する。
本実施例4は、実施例1から実施例3の駆動制御部の構成のいずれか1つを使うことができる。図5(a)では実施例1の駆動制御部の構成に、電動機21が接続されている。
図5(b)のように、電動機21は、環状の回転子21Aと、外周固定子と内周固定子とを備え、外周固定子の巻線と内周固定子の巻線とで、m線式の巻線を構成している。図5(b)の例では、外周固定子の巻線は巻線u1a、v1a、w1a、u1b、v1b、w1bで構成され、内周固定子の巻線は巻線u2a、v2a、w2a、u2b、v2b、w2bで構成されている。
このように構成された実施例4の形態において、作用を説明する。
外周固定子と内周固定子の巻線で、固定子と回転子との偏心(ギャップ)が異なるが、その他の部分は実施例1と同じである。実施例1と重複する詳細説明は省略する。
電流指令補正部8は、電流指令補正信号dId1ac,dIq1ac,dId1bc,dIq1bc,dId2ac,dIq2ac,dId2bc,dIq2bcを演算して、補正後d/q軸電流指令値を求める。補正後d/q軸電流指令値が入力された場合のモードk電磁力の正弦成分Fks、余弦成分Fkc、トルクTは、下式のような回転角の定数項、2f正弦成分、2f余弦成分、4f正弦成分、4f余弦成分等の和となる。
Figure 2011019336
Figure 2011019336
Figure 2011019336
ここで、x,yは外周固定子と回転子との偏心量、x,yは回転子と内周固定子との偏心量を表す。偏心量x,y、x,yは、例えば実測等によって求められる既知の値である。式(55)、(56)は外周固定子と回転子間で生じる電磁力リップルを表し、式(57)、(58)は内周固定子と回転子間で生じる電磁力リップルを表す。又、式(59)は外周固定子と回転子間で生じるトルクリップルを表し、式(60)は、内周固定子と回転子間で生じるトルクリップルを表す。
これより、例えばモード0の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、モード2の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相pを、次式を満たすように求める。
Figure 2011019336
本実施例の電動機制御装置によれば、p相m線n分割式の電動機のd/q軸電流指令値を補正するようにしたので、トルクリップル、振動・騒音低減性能を高くすることができる。
図6を用いて、本発明による電動機制御装置の第5実施例について説明する。
本実施例5は、実施例1から実施例4のいずれか1つの構成と周波数パラメータ変更部17から構成される。図6では実施例1の構成に周波数パラメータ変更部17が組み込まれている。周波数パラメータ変更部17は、検出回転角から回転周波数を計算し、回転周波数により前記電流指令補正部18のパラメータを変更する。
このように構成された実施例5の形態において、作用を説明する。
周波数パラメータ変更部17は、回転角検出部2で演算された電気角θの時間微分等から回転周波数を計算する。
一般に電動機の円環振動周波数は以下のように近似できることが知られている。
モード0の円環振動周波数f0は、次式(62)のように弾性係数、密度、平均半径の関数で近似できる。
Figure 2011019336
ここで、Eはステータ鉄心の弾性係数、ρはステータ鉄心の密度、Rはステータ鉄心の平均半径である。
モード1の円環振動周波数f1は、モード0の振動周波数の関数で近似できる。
Figure 2011019336
モードkの円環振動周波数fkは、モード0の振動周波数と厚さ/半径の比とモード数の関数で近似できる。
Figure 2011019336
ここで、hはステータ鉄心の厚さである。
回転周波数が電動機の円環振動周波数に近い場合に共振して、振動・騒音が大きくなることから、回転周波数により低減する成分を変更するようにする。
例えば電動機の回転周波数をfとし、2fとモード2の円環振動周波数が近い場合は、代表的にモード1の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、モード2の2f、4f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相pを、下式(65)を満たすように求める。
Figure 2011019336
尚この場合、振動低減に最も有効な除去すべきリップル成分はモード2の2f電磁力リップルであるが、パラメータの数と式の数を一致させるために、上記のようなリップル成分が選択される。
又、例えば2fとモード0の円環振動周波数が近い場合は、代表的にモード0の2f、4f、6f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、モード2の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4f、6fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相pを、下式を満たすように求める。
Figure 2011019336
尚この場合、振動低減に最も有効な削除すべきリップル成分はモード0の2f電磁力リップルであるが、パラメータの数と式の数を一致させるために、上記のようなリップル成分が適用される。
本実施例によれば、回転周波数により、電流指令補正のパラメータを変更するので、回転周波数が変わってもトルクリップル、振動・騒音を低減することができる。
図7を用いて、本発明による電動機制御装置の第6実施例について説明する。
本実施例6は、実施例1から実施例5のいずれか1つの構成と、振動・騒音検出部19及び振動パラメータ変更部20から構成されている。図7では、実施例1の構成が用いられている。
振動・騒音検出部19は、例えば電動機11の周りに分散して配置された複数の加速度計又はマイクにより構成され、振動(騒音)を検出する。この例では加速度計を用いる場合を説明する。振動パラメータ変更部20は、検出した振動に基づき、電流指令補正部18のパラメータを変更する。
このように構成された実施例6の形態において、作用を説明する。
先ず、振動・騒音検出部19にて、電動機の振動が検出される。振動パラメータ変更部20では、検出した振動から円環振動のモードkを判断すると共に、該モードkの電磁力リップル成分を計算し、計算したモードkの電磁力リップル成分と一致するように、モードkの電磁力リップル成分のパラメータを変更する。
Figure 2011019336
電流指令補正部18では、例えばモード1の2f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、モード2の2f、4f電磁力リップルの正弦成分及び余弦成分、2f、4fトルクリップルを低減する補正振幅A、補正位相pを、次式を満たすように求める。
Figure 2011019336
尚、振動あるいは騒音と同様に、トルクを検出して、トルクリップル成分のパラメータを変更してもよい。
本実施例によれば、振動・騒音を検出し、検出した振動・騒音から電流指令補正部のパラメータを変更するようにしたので、偏心量等が経年変化した場合でも振動・騒音を低減することができる。
1、11、21…電動機、2…回転角検出部、3…駆動部、4…電流検出部、5…3相/2相変換部、6、16…目標設定部、7…d/q軸電流指令部、8、18…電流指令補正部、9…電流制御部、10…2相/3相変換部、12…巻線回転角検出部、13…巻線接続部、14…リップル特徴量記憶部、15…リップル特徴量パラメータ変更部、17…周波数パラメータ変更部、19…振動・騒音検出部、20…振動パラメータ変更部。

Claims (6)

  1. 各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線式の電動機と、
    前記電動機の回転角を検出する回転角検出部と、
    m線n分割分のp相駆動指令値で前記電動機を駆動する駆動部と、
    m線n分割分のp相電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部が検出したm線n分割分のp相電流からd/q軸電流を演算するp相/2相変換部と、
    前記電動機の目標値を設定する目標設定部と、
    前記目標設定部が設定した目標値からd/q軸電流指令値を演算する電流指令部と、
    前記電動機の複数の円環振動モードにおける複数次の高調波リップル成分を除去するように、前記電流指令部が算出したd/q軸電流指令値を、前記回転角検出部が検出した回転角に対応して補正し、補正後d/q軸電流指令値を提供する電流指令補正部8と、
    前記p相/2相変換部5にて演算されたm線n分割分のd/q軸電流が、前記補正後d/q軸電流指令値となるような駆動指令値を演算する電流制御部と、
    前記電流制御部が演算したm線n分割分のd/q軸の駆動指令値から、p相駆動指令値を演算し、前記駆動部に提供する2相/p相変換部と、
    を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
  2. 各相の巻線をm線とし、各巻線をn分割としたp相m線式の電動機と、
    m線n分割分からm線n分割以下分の巻線を前記電動機に接続する巻線接続部と、
    前記巻線接続部のm線n分割以下分のp相駆動指令値で、前記電動機を駆動する駆動部と、
    駆動接続以外の巻線に発生する起電力から、電動機の回転角を検出する巻線回転角検出部と、
    前記巻線接続部のm線n分割以下分のp相電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部が検出したm線n分割以下分のp相電流からd/q軸電流を演算するp相/2相変換部と、
    前記電動機の目標値を設定する目標設定部と、
    前記目標設定部が設定した目標値からd/q軸電流指令値を演算する電流指令部と、
    前記電動機の複数の円環振動モードにおける複数次の高調波リップル成分を除去するように、前記電流指令部が算出したm線n分割以下分のd/q軸電流指令値を、巻線回転角検出部が検出した回転角に対応して補正し、補正後d/q軸電流指令値を提供する電流指令補正部と、
    前記巻線接続部のm線n分割以下分のd/q軸の電流が、前記補正後d/q軸電流指令値となるような駆動指令値を演算する電流制御部と、
    前記電流制御部が演算したm線n分割以下分のd/q軸の駆動指令値から、p相駆動指令値を演算し、前記駆動部に提供する2相/p相変換部と、
    を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
  3. 前記駆動接続以外の巻線に発生する起電力から、リップル特徴量を計算し記憶するリップル特徴量記憶部と、
    前記リップル特徴量記憶部にて記憶されたリップル特徴量に基づいて、前記電流指令補正部の補正演算に使用するパラメータを変更するリップル特徴量パラメータ変更部と、
    を有することを特徴とする請求項2記載の電動機制御装置。
  4. 前記m線式の電動機は、環状の回転子と、外周固定子と、内周固定子とを備え、外周固定子と内周固定子との巻線でm線式の巻線を構成することを特徴とする請求項1乃至3の1項に記載の電動機制御装置。
  5. 検出した回転角から回転周波数を計算し、前記回転周波数に応じて前記電流指令補正部の補正演算に使用するパラメータを変更する周波数パラメータ変更部を有することを特徴とする請求項1乃至4の1項に記載の電動機制御装置。
  6. 振動又は騒音を検出する振動・騒音検出部と、
    前記振動・騒音検出部の検出した振動又は騒音に基づき、前記電流指令補正部の補正演算に使用するパラメータを変更する振動パラメータ変更部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の1項に記載の電動機制御装置。
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