JPWO2017047061A1 - 災害予測システム、水分量予測装置、災害予測方法およびプログラム記録媒体 - Google Patents

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Abstract

降雨に起因する災害に対し、広域に渡って高精度な予測を実現する。災害予測システムは、特定の地点における土中の水分量を取得する土中水分量取得手段と、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する地表水分量取得手段と、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する推定手段とを備える。

Description

本発明は、土砂災害や洪水災害等、降雨に起因する災害の発生を予測するシステム、装置、方法およびプログラム記録媒体に関する。
近年の異常気象の頻発に伴う土砂災害や洪水災害の大規模化・高頻度化に対応するため、これらの災害と対応の良い指標と考えられている土壌雨量指数・流域雨量指数を用いた、大雨及び洪水警報・注意報の発令、斜面崩壊の危険度予測等が気象庁により行われている。
土壌雨量指数は、降った雨が土壌の内部(以下、単に土中という)にどれだけ貯まっているかを雨量データからタンクモデルを用いて指数化したものである。ここで、タンクモデルとは、降った雨が地表面を流れて川に流れ込んだり地中に浸み込んだりする様子を、図1に示すように、孔の開いたタンクに見立ててモデル化したものである。
タンクモデルを用いる場合、一般的に、地表面を5km四方の格子(メッシュ)に分け、それぞれの格子で3段に重ねたタンクによる計算が行われる。3段に重ねた各タンクの側面には、水がまわりの土壌に流れ出すことを表す流出孔が設けられ、底面には、水がより深いところに浸み込むことを表す浸透流出孔が設けられている。第1タンクの側面の流出孔からの流出量は表面流出に対応し、第2タンクの側面の流出孔からの流出量は表層での浸透流出に対応し、第3タンクの側面の流出孔からの流出量は地下水としての流出に対応している。また、第1タンクへの流入は降水が対応し、第2タンクへの流入は第1タンクの浸透流出孔からの流出が対応し、第3タンクへの流入は第2タンクの浸透流出孔からの流出が対応している。土壌雨量指数は、各タンクに残っている水分量(貯留量)の合計であり、これが土中の水分量に相当する。
大雨によって発生する土石流・がけ崩れなどの土砂災害は、土中の水分量が多いほど発生の可能性が高く、何日も前に降った雨が影響している場合がある。土壌雨量指数は、大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを示す指標として、各地の気象台が発表する土砂災害警戒情報及び大雨警報・注意報の発表基準に使用されている。
また、特許文献1には、土壌雨量指数を活用した災害予測システム及び災害予測方法が記載されている。特許文献1に記載のシステムは、予め設定された一定の区画毎の地形データに基づいた傾斜方向及び傾斜角度を定め、定められた傾斜方向及び傾斜角度に基づいて、水の地表の表面流出に係る係数である地表流出係数、および地中での浸透流出に係る係数である地中流出係数を決定する。該システムは、決定した区画毎の土壌雨量指数と地表流出係数と地中流出係数とに基づいて、区画毎の危険度を単位時間毎に算出し、当該区画の危険度を表示する。
また、非特許文献1には、流域雨量指数の算出方法が記載されている。流域雨量指数は、河川の流域に降った雨水がどれだけ下流の地域に影響を与えるかを、これまでに降った雨(解析雨量)と今後数時間に降ると予想される雨(降水短時間予報)から、流出過程と流下過程の計算によって指数化したものである。非特許文献1に記載されている方法では、まず流出過程で、地表面を5km四方に分け、そこに降った雨が河川に流出する過程をタンクモデルによって計算する。
通常、降った雨は、地中に染み込んで地下水となったり地表面を流れたりして河川に流れ込むが、非特許文献1に記載されている方法では、地面がコンクリートで覆われている都市域ではほとんどが地表面を流れることを考慮している。すなわち、該方法は、都市域には表面流出が主体の1段タンクモデルを、非都市域には直列3段タンクモデルを、それぞれ用いて計算する。そして、流下過程で、流出過程により河川への流入量が算出された雨水に関して、その流れを計算する。該方法では、流下過程における雨水の流れを計算するために、5km格子単位の河道を流れに沿って6領域に分割し、流下する雨水の量の時間変化を求めている。
大雨によって発生する洪水災害(河川の増水、氾濫等)は、流下してくる雨水の量が多いほど発生の可能性が高く、かつ、上流の降雨が下流に集まるまでの時間差も考慮しなければならない。流域雨量指数は、これらを踏まえた指標として、各地気象台が発表する洪水警報・注意報の発表基準に使用されている。
また、広域的な地表の水分量を推定する技術として、非特許文献2に記載された技術がある。また、土中の水分量から土砂災害の発生の危険度を算出する技術が、非特許文献3に記載されている。
特許第5537883号公報
田中信行他、「流域雨量指数による洪水警報・注意報の改善」、測候時報、75巻、2号、2008年、p.35−69 会田健太郎他、「ALOS/PALSARを用いた土壌水分推定アルゴリズムの高頻度適用研究」、土木学会論文集B1(水工学)、Vol.70、No.4、2014年、I_589−I_594 笠原梓司他、「リアルタイム計測センサによる斜面安定解析評価手法の研究(1)」、電子情報通信学会2015年総合大会講演論文集、2015年、A−18−4
特許文献1や非特許文献1に記載されているような、降雨量に基づいて算出される土壌雨量指数や流域雨量指数を利用して土砂災害や洪水災害を予測する方法では、広域に渡る予測が可能だが、予測精度が十分でないという問題がある。これは、降雨量のみに基づいて、水分量及び災害発生の危険度を算出するためである。一方、土中水分計等のセンサを用いて水分量を直接計測しようとする場合、センサを設置するのが困難な場所が存在し、そのような場所での計測ができないという問題がある。このように、土砂災害や洪水災害など、降雨に起因する災害に対して、予測精度と広域性とを両立できないという問題がある。
また、非特許文献2に記載されている広域的な地表の水分量を推定するアルゴリズムは、広域に渡る地表の水分量の推定は可能だが、推定精度が十分であるとは言えず、また、推定された地表の水分量だけで災害の危険度を精度よく算出することは困難であるという問題がある。なお、土中の水分量を精度よく求める必要があるという点で、非特許文献3に記載されている方法も同様である。
そこで本発明の目的は、土砂災害や洪水災害等の降雨に起因する災害に対し、広域に渡って高精度な予測を実現可能な災害予測システム、水分量予測装置、災害予測方法および災害予測プログラム記録媒体を提供することにある。
本発明による災害予測システムは、特定の地点における土中の水分量を取得する土中水分量取得手段と、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する地表水分量取得手段と、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する推定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明による水分量予測装置は、特定の地点における土中の水分量を取得する土中水分量取得手段と、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する地表水分量取得手段と、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する推定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明による災害予測方法は、情報処理装置が、特定の地点における土中の水分量を取得し、情報処理装置が、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得し、情報処理装置が、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定することを特徴とする。
本発明による災害予測プログラム記録媒体は、コンピュータに、特定の地点における土中の水分量を取得する処理、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する処理、および特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する処理を実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、土砂災害や洪水災害等の降雨に起因する災害に対し、広域に渡って高精度な予測を実現できる。
タンクモデルの概念図である。 第1の実施形態の災害予測システムの構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態の災害予測システムの動作例を示すフローチャートである。 領域設定の例を示す説明図である。 災害予測システムのシステム構成例を示すブロック図である。 土砂災害の危険度の提示例を示す説明図である。 洪水災害の危険度の提示例を示す説明図である。 本発明の概要を示すブロック図である。 本発明の災害予測システムの他の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図2は、第1の実施形態の災害予測システムの構成例を示すブロック図である。図2に示す災害予測システムは、局地水分量計測部11と、推定土中水分量補正部12と、広域水分量計測部13と、広域水分量補正部14と、土中水分量推定部15と、危険判定部16とを備えている。
本実施形態の災害予測システムは、例えば、サーバ装置やパーソナルコンピュータ等の情報処理装置と、合成開口レーダー(synthetic aperture radar;SAR)等の衛星や航空機に搭載され得る地表観測装置と、土中水分計等の計測装置と、を組み合わせて構成されていてもよい。また、災害予測システムが備える各処理部(推定土中水分量補正部12、広域水分量補正部14、土中水分量推定部15、危険判定部16)は、情報処理装置等において、例えば、記憶領域等に格納されているプログラムをプロセッサが読み込んで実行することにより実現されていてもよい。
局地水分量計測部11は、特定の局地的領域において直接計測された土中の水分量である局地的土中水分量を出力する。局地水分量計測部11は、例えば、特定の局地的領域内に1つまたは複数設置される土中水分計等のセンサや、それらと接続される情報処理装置等により実現される。ここで、センサは、土中水分計に限られず、振動センサといった土中の水分量を計測できるセンサであればよい。また、センサを使って土中の水分量を計測する際は、地表からの深さに応じて地層が変化することも考慮し、地表から10cm、30cm、50cmといった具合に、複数の深さにおける水分量を計測しておくことが望ましい。さらに、これらのセンサは、対象とされた領域内で間隔をあけながら複数設置することが望ましい。以下、局地水分量計測部11が計測を行う特定の局地的領域を、第1の領域という場合がある。なお、第1の領域は複数設定されていてもよい。また、本実施形態における第1の領域は、同じ土壌の特性を有する領域であることを前提としている。
局地水分量計測部11が出力する情報は、局地的土中水分量の他に、センサを設置した場所の情報を含んでいてもよい。場所の情報は、センサを設置した緯度・経度の情報であってもよいし、何かシンボルとする物からの方角と距離の情報であってもよいし、それ以外の情報であってもよい。また、局地水分量計測部11が出力する情報は、局地的土中水分量に加えて、第1の領域における地中の水が流出する河川に対し設置された1つまたは複数の水位計等のセンサによって計測された、当該河川の水位や水量の情報を含んでいてもよい。
推定土中水分量補正部12は、局地水分量計測部11から出力される第1の領域の局地的土中水分量と、雨量計等で計測された降雨量の情報に基づいて推定される、第1の領域を含む領域内のメッシュ単位の土中水分量である推定土中水分量とに基づいて、推定土中水分量を補正する。推定土中水分量補正部12は、例えば、局地的土中水分量が計測されたメッシュにおいて推定土中水分量が当該局地的土中水分量に近づくように、推定土中水分量を算出する際に利用するパラメータ(例えば、土壌の特性を表すパラメータ等)をメッシュ毎に修正してもよい。その場合、推定土中水分量補正部12は、修正後のパラメータを用いて算出される推定土中水分量を、当該メッシュにおける補正後の推定土中水分量である補正推定土中水分量としてもよい。また、推定土中水分量補正部12は、任意の地点に対して、補正推定土中水分量から、当該場所にセンサを設置した場合に計測される土中水分量(局地的土中水分量)への変換モデルを生成し、出力してもよい。
以下、具体的な例を用いて説明する。ここでは、推定土中水分量補正部12が土壌雨量指数を利用して第1の領域を含む領域の土中水分量を降雨量に基づいて算出(推定)する場合の例を示す。例えば、推定土中水分量補正部12は、第1の領域を含む領域を所定のサイズのメッシュに区切り、各メッシュにおけるタンク内の貯留量が各メッシュの土中の水分量であるとみなしてもよい。この場合、各メッシュにおけるタンク内の貯留量が、当該メッシュにおける推定土中水分量となる。本例の場合、このタンクの側面の流出孔から水が周りの土壌に流れ出す割合を示す流出係数、底面の浸透流出孔から水がより深い所に浸み込むことを示す浸透係数、タンクの底面から流出孔までの高さ、の3つの情報が領域の土壌の特性を表すパラメータに相当する。
あるメッシュにおける水は、当該メッシュの周辺の地面の傾斜の勾配が最も急な方向に主に流出する。したがって、流出方向にあるメッシュでは、他のメッシュから流出してきた水も考慮して流入・流出計算がなされる。推定土中水分量補正部12は、このようにして、連鎖的に水の流れを計算していく。例えば、非特許文献1に記載されているような、タンクモデルにおいて適切と考えられているパラメータを用いてメッシュ毎の土中の水分量の推定を行ってもよい。推定土中水分量補正部12は、そのようにして得られた推定土中水分量と局地水分量計測部11で計測された局地的土中水分量とを突き合わせ、データ同化等の手法を用いて、当該パラメータを更新してもよい。なお、土壌の特性パラメータは上記の3つの情報に限られない。例えば、流出係数、浸透係数、タンクの底面から流出孔までの高さを決める上で、斜面の角度や植生の影響等を用いてもよい。
また、推定土中水分量補正部12は、局地水分量計測部11から、第1の領域における地中の水が流出する河川の水位や水量の情報が一緒に出力されている場合、それらの水位や水量の情報と、当該第1の領域から河川に流出する水量に基づいて計算される河川の水位や水量とをさらに突き合わせて、データ同化等の手法を用いて、土中水分量の推定に用いるパラメータを更新してもよい。このとき、局地水分量計測部11で計測された局地的土中水分量は、タンクモデルを用いて推定された全メッシュにおける推定土中水分量のうち、局地的土中水分量を計測した箇所を含むメッシュの推定土中水分量との比較が行われ、より最適なパラメータへの更新が行われると同時に、メッシュ毎の土壌の水分量(推定土中水分量)も更新される。なお、本例の場合、更新後のメッシュ毎の推定土中水分量を、補正推定土中水分量とすればよい。
また、本例において、推定土中水分量補正部12は、局地水分量計測部11が計測した局地的土中水分量と、該局地的土中水分量を計測したメッシュに対する補正後の土壌水分量(推定土中水分量)とから、任意地点における補正推定土中水分量から、当該地点にセンサを設置した場合に計測される土中水分量(局地的土中水分量)への変換モデルを生成してもよい。
変換モデルの生成方法の一例として、例えば、局地的土中水分量と推定土中水分量の突き合わせを行う全メッシュについて、局地的土中水分量と補正推定土中水分量の2つの指標をそれぞれ縦軸・横軸にとった時に、各データからの距離の二乗和を最小にする一次式で両者の関係をモデル化する方法が挙げられる。なお、変換モデルの生成方法は、上記方法に限られず、それ以外の方法であってもよい。
なお、メッシュ毎の土壌の特性パラメータを修正する処理において、局地水分量計測部11が局地的土中水分量を計測した箇所が存在しないメッシュについては、近接メッシュであれば土壌の特性パラメータはほとんど変化しないと仮定し、最近傍メッシュと同一の土壌の特性パラメータとしてもよいし、近接メッシュにおける土壌の特性パラメータの平均としてもよいし、それ以外の方法で補完してもよい。また、推定土中水分量補正部12は、洪水災害の危険度を算出する際には変換モデルの生成及び出力を省略してもよい。
また、災害予測システムは、このような推定土中水分量の補正を逐次行えるように、局地水分量計測部11から出力された情報(局地的土中水分量や、河川の水位・水量に関する情報等)を、図示しないデータベース等に蓄積しておくとよい。
広域水分量計測部13は、少なくとも第1の領域を含む広域の地表を観測して得られる観測結果から、当該広域に渡る、地表の水分量または土中水分量と相関のある量であって地理的連続性を有する量である広域的水分相関量を測定または推定し、広域的地表水分量として出力する。なお、地表の水分量も、上述したタンクモデルにおいて土中水分量と相関があり、かつある領域における値が近接する領域における値に影響する地理的連続性を有しているので、広域的水分相関量の一種であると言える。また、ここで、地表とは、地表面に限らず、観測によりデータが得られる範囲の表層部分を含みうる。
広域水分量計測部13は、例えば、SAR等を用いて衛星や航空機から地表を観測して得られる観測画像等から地表の水分量を推定し、広域的地表水分量として出力してもよい。SARの観測結果から地表の水分量を推定する方法の例としては、例えば、非特許文献2に記載された方法が挙げられる。また、SAR等を用いて得られた観測画像であれば、反射波に影響を与える、地表における土または地表構成物質の粒子の大きさや、植生の多さなどといった、土壌の特性データの情報を間接的に含む光強度の情報を得ることができる。これらを利用すれば、土壌の特性を考慮した地表の水分量の推定を行うことも可能である。なお、広域水分量計測部13は、非特許文献2に記載された方法以外の方法で地表の水分量や広域水分相関量を推定してもよい。なお、以下では、広域的地表水分量として地表の水分量が出力される場合を例に用いて説明するが、広域的地表水分量と異なる他の広域的水分相関量であっても以後の動作は基本的に同じである。
広域水分量補正部14は、推定土中水分量補正部12から出力されたメッシュ毎の補正推定土中水分量と、広域水分量計測部13から出力された広域的地表水分量によって示されるメッシュ毎の地表の水分量とを突き合わせて、メッシュ毎の地表の水分量を補正する。そして、広域水分量補正部14は、補正後のメッシュ毎の地表の水分量広域的地表水分量を、補正広域的地表水分量として出力する。
以下、具体例を用いて説明する。ここでは、推定土中水分量補正部12から出力される補正推定土中水分量に、各々のメッシュで3段に重ねたタンクにより算出された土壌の各種の水分量が含まれる場合の例を示す。ここで、表層部に近い地中の状態を表す1段目のタンクの貯留量と、地表の水分量は、ほぼ同等の値になるか、あるいは同等ではないとしても強い相関があると考えられる。したがって、メッシュ毎の1段目のタンクの貯留量の推定量と、SARの観測結果から推定される広域的地表水分量により示される当該メッシュにおける地表の水分量も、ほぼ同等の値になるか、あるいは同等ではないとしても強い相関があると考えられる。そこで、広域水分量補正部14は、メッシュ毎の補正推定土中水分量として得られる情報のうち、第1の領域内のメッシュの1段目のタンクの貯留量(表層の水分量)と、広域的地表水分量として得られる情報のうち、それらメッシュに最も重なる領域の地表の水分量とを突き合わせ、広域的地表水分量(より具体的には全領域における地表の水分量等)をデータ同化等の手法を用いて補正してもよい。このとき、広域水分量補正部14は、同じ領域内の表層の水分量と地表水分量との関係をモデル化してもよい。モデル化は1次式であっても2次式であってもよく、特に問わない。また、モデル化する際、表層部に水分計を設定している場合には、その値を補正推定土中水分量が示す表層の水分量に代えて用いることも可能である。
この時、突き合わせる2つのデータは、略同一の時刻における水分量を観測または推定されたものであるとする。なお、略同一の時刻か否かの判定は、例えば、所定の時間差以内(例えば、5分や10分といった降雨量のデータが観測される時間間隔以内等)であれば許容範囲内としてもよい。
また、広域水分量補正部14は、広域的地表水分量を補正する際、第1の領域内のメッシュの1段目のタンクの貯留量から、それらメッシュに最も重なる領域における地表の水分量または広域的水分相関量(土中水分量と相関のある所定の量)への変換モデルを生成しておいてもよい。
また、災害予測システムは、このような広域的地表水分量の補正を逐次行えるように、広域水分量計測部13から出力された情報(広域的地表水分量としての観測画像の画素ごとの地表水分量や広域的水分相関量、観測地域・観測時刻に関する情報等)を、データベース等に蓄積しておくとよい。
なお、災害予測システムは、局地的土中水分量の計測、推定土中水分量の補正(土壌の特性パラメータの補正を含む)、広域的地表水分量の補正、に用いる第1の領域として、様々な土壌種の領域を設定しておくのが好ましい。なお、土壌種に加えて、土壌の特性パラメータに影響する他の要素、例えば、地形(特に地面の傾斜角度)のパターンを様々に変えて、第1の領域を設定するのが好ましい。これにより、様々な土壌種および地形に対して設定された第1の領域を対象に、局地的土中水分量の計測、推定土中水分量の補正(土壌の特性パラメータの補正を含む)、広域的地表水分量の補正が行われる。その結果、土壌種や地形のパターンに対応した補正後のパラメータや変換モデル等が得られる。
土中水分量推定部15は、雨量計等で計測された降雨量の情報に基づいて推定される、予測対象とされる任意の地点である予測地点を含む領域内の土壌の水分量と、広域水分量補正部14が出力する、当該第2の領域を含む補正広域的地表水分量とに基づいて、予測対象とされる任意の地点の土中水分量を推定する。以下、予測地点を含む領域を第2の領域と呼ぶ場合があるが、第2の領域は第1の領域を含む広域の領域内であればどこに設定されていてもよい。
土中水分量推定部15は、例えば、降雨量に基づいて推定される第2の領域内のメッシュ単位の土壌の水分量と、広域水分量補正部14から出力される補正広域的地表水分量とに基づいて、第2の領域内のメッシュ毎の土壌の特性パラメータを推定してもよい。そして、推定された土壌の特性パラメータを用いて、当該第2の領域内の任意地点における土中の水分量を算出してもよい。
以下、具体例を用いて説明する。ここでは、第2の領域内の土壌の特性は未知であるとする。土中水分量推定部15は、まず、考え得る全ての土壌の特性パラメータを用いて、降雨量に基づくメッシュ単位の土壌の水分量推定を行ってもよい。このとき、第1の領域が様々な土壌種に対して設定されていれば、高精度の局地的土中水分量から補正推定土中水分量を補正する際に用いた、すなわち、よりセンサ値に近い値を算出できる土壌の特性パラメータも、上記の全てに含まれる。土中水分量推定部15は、それらを用いてメッシュ単位の土壌の水分量の推定を行ってもよい。
次に、土中水分量推定部15は、推定した土壌の水分量のうち、予測地点を含むメッシュに関して、表層部に近い地中の状態を示す地表の水分量の推定値(例えば、1段目のタンクの貯留量)が、当該予測地点を含む領域における補正後の広域的地表水分量が示す地表の水分量と最も近くなる土壌種を、当該予測地点における土壌種に決定してもよい。そして、決定した土壌種に対応する土壌の特性パラメータと降雨量とから算出される、土中水分量の推定値としてもよい。土中水分量推定部15は、例えば、決定した土壌種に対応する土壌の特性パラメータと降雨量とから求まる、タンクモデルにおける1〜3段目のタンクの貯留量の合計値を、当該予測地点における土中水分量として推定してもよい。
なお、広域水分量補正部14において、メッシュの1段目のタンクの貯留量から、それらメッシュに最も重なる領域(例えば、SARの観測画像中の画素)における地表面水分量への変換モデルを土壌種毎に生成している場合には、変換モデルを利用して、1段目のタンクの貯留量と地表面水分量とを結び付けてもよい。
なお、土中水分量推定部15は、土壌の特性パラメータを決定することなしに、第2の領域内のメッシュ毎の土中水分量を推定することも可能である。例えば、土中水分量推定部15は、局所的土中水分量または局所的水分量相当とされる補正推定土中水分量と、局所的土中水分量が測定された地点における広域的地表水分量または補正後の広域的地表水分量が示す地表水分量との差分を、任意地点における変換パラメータとして求めてもよい。そのような場合に、土中水分量推定部15は、任意地点に対し、当該地点における広域的地表水分量または補正後の広域的地表水分量が示す地表水分量に、求めた差分を追加した値を当該地点における土中水分量に推定してもよい。また、土中水分量推定部15は、差分ではなく、局所的土中水分量または局所的水分量相当とされる補正推定土中水分量に対する、当該地点の地表水分量の割合を、任意地点における変換パラメータとして求めてもよい。そのような場合に、土中水分量推定部15は、任意地点に対し、当該地点における広域的地表水分量または補正後の広域的地表水分量が示す地表水分量を、求めた割合で割った値を当該地点における土中水分量に推定してもよい。
後者の場合、土中水分量推定部15は、タンクモデルにおける1段目のタンクの水分量を推定していると考えられるため、任意の地点における、各タンクから流出する水量や各タンクに流入する水量等の各種データを、降雨量と気象庁等で公開されているパラメータとを基に算出することも可能である。なお、この方法で水量を推定する場合、土のパラメータは全ての地点で一様であるという前提を置くことになる。公開されているパラメータの例としては、1段目のタンクについて、第1の流出孔の高さ[mm]、第2の流出孔の高さ[mm]および流出係数[1/hr]、2段目のタンクについて、流出孔の高さ「mm]および流出係数[1/hr]、3段目のタンクについて、流出孔の高さ「mm]および流出係数[1/hr]などがある。
危険判定部16は、推定土中水分量補正部12から出力された変換モデルと、土中水分量推定部15から出力された予測地点の土中水分量に基づき、当該予測地点における土砂・洪水災害が発生する危険度を算出する。なお、予測地点は、第2の領域に含まれる各メッシュに相当する複数の地点であってもよい。そのような場合には、危険判定部16は、推定土中水分量補正部12から出力された変換モデルと、土中水分量推定部15から出力されたセンサ未設置箇所のメッシュ毎の土中水分量に基づき、当該予測地点における土砂・洪水災害が発生する危険度を算出してもよい。
なお、土砂災害、洪水災害ともに、災害が発生する危険度を算出する際は、任意の地点の地表や地下から流出する土中の水分量を利用する場合が多い。例えば、地表から流出する水分量は、タンクモデルの1段目のタンクの情報(図1における表面流出)を利用できる。また、例えば、地下から流出する土中の水分量は、タンクモデルの3段目のタンクの情報(図中における地下水流出)を利用できる。
危険判定部16は、推定土中水分量補正部12から出力された変換モデルを使って、土中水分量推定部15から出力される予測地点における土中水分量を変換することで、当該予測地点にセンサを設置した場合の計測値を算出することができる。この時、局地水分量計測部11及び推定土中水分量補正部12において、第1の領域を様々な土壌種に対して設定していれば、予測地点の土壌の特性に最も合った変換モデルを用いることができる。
なお、算出される土中水分量から予測地点における土砂災害の発生の危険度を算出するには、例えば、非特許文献3にも記載されている斜面安定解析式等が適用できる。もちろん、これ以外の方法で、予測地点における土砂災害の発生の危険度を算出してもよい。土砂災害や洪水災害の具体的な危険度算出方法については後述する。
次に、本実施形態の動作について説明する。図3は、本実施形態の災害予測システムの動作の一例を示すフローチャートである。
まずは第1の領域に対して行う動作について述べる。図3に示す例では、まず、局地水分量計測部11が、第1の領域に設置された土中水分計等のセンサを介して、センサを設置した箇所における土中の水分量である局地水分量を計測する(ステップS11)。センサは、例えば、人手によって第1の領域に設置されてもよい。
次に、推定土中水分量補正部12が、降雨量に基づいて、第1の領域を含む領域内のメッシュ単位の土中水分量を推定する(ステップS12)。なお、降雨量に基づくメッシュ単位の土中水分量の推定は、図示しない第2の土中水分量推定部が行ってもよい。次いで、推定土中水分量補正部12は、ステップS12で推定されたメッシュ単位の土中水分量と、ステップS11で計測された局地水分量とに基づいて、土壌水分量(土中水分量および地表の水分量を含む)を推定する際に利用する土壌の特性パラメータをメッシュ毎に修正して、メッシュ毎の補正推定土中水分量を得る(ステップS13)。ステップS13では、推定土中水分量補正部12は、補正推定土中水分量と共に、降雨量に基づき補正後のパラメータを用いて得られる補正推定土中水分量から、各メッシュにセンサを設置した場合に計測される土中水分量への変換モデルを生成する。ここまでが、少なくともセンサが設置された箇所に対する直接的な動作である。
次に、広域水分量計測部13が、SAR等によって、少なくとも予測地点と第1の領域とを含む広域の領域を対象に地表を観測し、その観測結果から広域的地表水分量(当該領域における地表の水分量や広域的水分相関量)を推定する(ステップS14)。
次に、広域水分量補正部14が、ステップS13で得られた補正推定土中水分量(メッシュ毎の補正済みの土中水分量の補正値)と、ステップS14で推定された広域的地表水分量(メッシュ毎の地表の水分量等の土中水分量と相関のある量)とを突き合わせて、広域的地表水分量を補正する(ステップS15)。
次に、センサ未設置箇所であり、任意の予測地点を含む第2の領域に対する動作について述べる。まず、土中水分量推定部15は、降雨量に基づいて、考え得る全ての土壌種の特性パラメータを用いて、第2の領域内のメッシュ単位の土中の水分量を推定する(ステップS16,ステップS17)。ここでは、予測地点における補正推定土中水分量に相当する値が推定できればよいが、予測地点の土壌の特性が未知であるため、考え得る全ての土壌の特性パラメータの場合について、降雨量に基づくメッシュ単位の水分量推定を行う。
次に、土中水分量推定部15は、ステップS17で推定された土壌種別のメッシュ単位の土中の水分量と、ステップS15で得られた補正後の広域的地表水分量とに基づいて、予測地点を含むメッシュ領域における土壌の特性パラメータを推定する。そして、土中水分量推定部15は、推定した土壌の特性パラメータに基づいて、当該領域の土中水分量を推定する(ステップS18)。
最後に、危険判定部16が、ステップS18で推定された予測地点における土中の水分量を用いて、土砂・洪水災害が発生する危険度を算出する(ステップS19)。ステップS19で、危険判定部16は、ステップS13で生成された変換モデルを用いて、ステップS18で推定された予測地点における土中の水分量を当該予測地点にセンサを設置した場合の計測値に変換した上で、土砂・洪水災害が発生する危険度を算出してもよい。
以上のように、本実施形態は、まず、推定土中水分量補正部が、降雨量に基づいて推定される水分量を局地水分量計測部における計測結果に近づけるよう補正を行い、その推定精度を向上させる。さらに、広域的地表水分量推定部が、広域的地表水分量計測部で広域に渡って計測した地表の水分量等を、推定土中水分量補正部によって補正された水分量に近づけるよう補正した上で、土中水分量推定部が、広域的地表水分量補正部によって補正された広域に渡る地表の水分量等から、センサが設置されていない任意箇所の土中の水分量を高精度に推定する。このような構成を採用することにより、土砂災害や洪水災害の予測において、その予測精度と広域性を両立できる。
より具体的には、本実施形態によれば、まず、土中水分計等のセンサを用いて直接計測された特定の局地領域における水分量を用いて、降雨量に基づいて推定されるメッシュ単位の土中の水分量(推定土中水分量)が補正される。ここでは、推定土中水分量がセンサ値に近づくよう、推定土中水分量が補正される。この補正処理を複数の土壌種に対して行うことにより、複数の土壌種に対応した、降雨量に基づき、メッシュ毎の推定土中水分量を推定するためのパラメータである推定パラメータ(上記の土壌の特性パラメータ等)が、より実測値に近い値を推定可能なように補正される。さらに、本実施形態によれば、上記の補正後の推定土中水分量を基に、衛星や航空機から地表を観測して得られる、広域に渡って推定される地表の水分量等の広域的地表水分量が補正される。これにより、複数の土壌種を考慮した、降雨量に基づき推定されるメッシュ毎の補正推定土中水分量に近い、補正後の広域的地表水分量を得ることができる。そして、補正後の広域的地表水分量から、予測地点の土中水分量を高精度に得ることができる。そのようにして得られた予測地点の土中水分量を基に、危険度を算出する構成となっていることから、本実施形態によれば、土砂災害や洪水災害の予測において、その予測精度と広域性を両立できる。
さらに、局地水分量計測部11でのセンサによる土中水分量の計測、推定土中水分量補正部12における土壌の特性パラメータ(推定パラメータ)の補正、広域水分量計測部13における広域的地表水分量の計測、広域水分量補正部14における広域的地表水分量の補正、土中水分量推定部15における土壌の特性パラメータの決定、の一連の工程を繰り返すことにより、土中水分計等のセンサにより直接計測される水分量の値に、推定された水分量の値を近づけるよう、各種パラメータが逐次補正されていくため、任意の地点における水分量の推定精度を向上させることができる。
また、土中水分量推定部15は、雨量計で計測された降雨量の情報のみならず、予想雨量のデータを入力することも可能である。例えば、数分あるいは数時間先の予測降雨量を入力することで、土中水分量推定部15は、その時刻における土砂・洪水災害の危険度を算出できる。
図4は、本実施形態における第1の領域、メッシュ、予測地点および第2の領域の例を示す説明図である。図4に示すように、特定の局地的領域である第1の領域は、例えば、土壌の特性が略同一の領域であって、少なくとも1つのセンサが設けられた地点を含む領域であってもよい。このとき、設置するセンサが1つの場合は、当該第1の領域は「地点」という概念であってもよいし、1つのメッシュからなる領域としてもよい。また、センサが複数設置される場合、近接した地点をまとめて「第1の領域」としてもよい。本実施形態では、このような第1の領域について、直接計測される局地的土中水分量と、降水量から推定されるメッシュ毎の土中水分量を比較し、当該第1の領域を含む領域における推定土中水分量が計測値に近づくようにメッシュ毎のパラメータを補正して、土中水分量の推定精度を向上させる。
ここで、第1の領域を含む領域は、降水量に基づきメッシュ単位の土中水分量を推定する範囲である。第1の領域を含む領域は、例えば、土壌の特性や地形が近い、または水分量の値が連続性を見せる範囲などであってもよいし、予め定めておいた所定のサイズであってもよい。
また、通常、センサが設置される間隔(例えば、50m間隔)は、土中水分量の推定に用いるメッシュサイズ(数百m〜数km)に比べて小さくなる。このため、同一メッシュ内に複数のセンサが設置されるような場合は、同一メッシュ内に設置されるセンサの計測値の平均をとる、または、メッシュの中心に近いセンサの計測値が代表値であるとして、それらの値を局地的土中水分量としてもよい。
また、任意の予測地点を含む第2の領域は、広域水分量計測部で計測される範囲(広域)に含まれる領域であればよい。また、第2の領域に対して設定されるメッシュは、第1の領域に対して設定されるメッシュと同一であってもよいし、異なっていてもよい。なお、第2の領域に対して設定されるメッシュは、地表水分量の測定を行う領域単位(SAR画像の各画素に対応する領域範囲等)であってもよい。
なお、第1の領域および第2の領域のいずれにおいても、メッシュ幅は特に限定されない。例えば、第1の領域におけるメッシュ幅を、数十m〜数kmとしてもよい。一例としては、50mや250mや1kmなどであってもよい。なお、メッシュ幅が小さいほど、水分量の推定精度は上がるが計算時間が遅くなる。逆に、メッシュ幅が大きいほど水分量の推定精度は下がるが、計算時間が早くなる。
また、図5は、災害予測システムのシステム構成例とデータの流れを示す概念図である。図5に示す例では、局地的土中水分量や河川の水位等が土中水分計501や水位計502等のセンサによって計測される。本例では、第1の領域の各々において、各センサで計測されたデータが当該第1の領域に設けられた中継機503に送信される。その際、センサは、無線機能がついている場合には無線を用いて中継機503に計測データを送信してもよいし、有線を用いて送信してもよい。このような計測が複数の土壌種に対応した複数の第1の領域(図中の地点A、地点B、地点a等)で行われ、各領域で計測された土中水分量や河川の水位・水量に関する情報が、各領域の中継機503からサーバ装置506へと送信される。
また、パソコンや携帯端末等のクライアント端末507から、災害の危険度を知りたい場所の位置に関する情報がサーバ装置506へと送信される。ここで位置に関する情報は、緯度や経度の情報であってもよいし、町名や市名など、一定の広さを持つ位置の情報であってもよい。
サーバ装置506は、中継機503等から各々送信されてきた計測データを蓄積しながら、当該計測データ、雨量計等で計測される降雨量の情報である降雨量データ、およびSAR等により計測される広域的地表水分量の計測データを用いて、局地的土中水分量の補正、広域的地表水分量の補正、センサが未設置の箇所である予測地点を含む第2の領域の土中水分量の推定、土砂災害危険度の算出、および洪水災害危険度の算出、の各処理を行う。ここで、中継機503等から送信されてきた計測データを蓄積する際は、サーバ装置506内部に蓄積してもよいし、サーバ装置506がアクセス可能な外部記憶媒体に蓄積してもよい。
また、降雨量データや、広域的地表水分量の計測データについては、データベース等に蓄積されていてもよい。そのデータベース等も、サーバ装置506の内部にあってもサーバ装置506の外部にあってもよい。
サーバ装置506は、クライアント端末507から指示された位置に対する土砂・洪水災害の危険度を算出し、その危険度に関する情報をクライアント端末507に送信してもよい。なお、上記の説明では、クライアント側から、危険度を算出したい位置を指定しているが、広域に含まれる全ての地域または特定の地域に対して危険度の算出を行って、携帯電話の基地局の情報等と連動させ、地域毎にその災害危険度を周辺にいる人々に通知することも可能である。なお、図5に示す構成は、災害予測システムの構成の一例であって、これに限定されない。すなわち、災害予測システムは、他の方法・他の構成要素を用いて構築されてもよい。
既に説明したが、本実施の形態では、推定土中水分量補正部12が、降雨量に基づいて算出される水分量の推定精度を向上させ、広域水分量補正部14が、広域に渡る地表の水分量の推定精度を向上させている。そして、その上で、土中水分量推定部15が、任意箇所の土中の水分量を推定する。このようにすることで、降雨量のみから土中水分量を推定する方法よりも高精度な土中水分量の推定を実現する。
また、本実施形態によれば、土砂災害の予測など、土壌雨量指数を用いた予測における第1〜第3タンクの貯留量を正確に把握できる。
ただし、土壌雨量指数そのものが同じ値であっても、土砂災害発生の危険度の高まりは地形や地勢等の影響で地域によって異なるため、危険度の算出には、非特許文献3にも記載されている以下の式(1)等で示される斜面安定解析式を使うのが有効である。
Figure 2017047061
式(1)において、Wは土塊重量、cは粘着力、uは間隙水圧、φは内部摩擦角をそれぞれ表している。なお、αは斜面の傾斜勾配角、lはすべり面長、bは分割片の幅を表している。式(1)は、土質そのものに影響されるこれら4つの変数(W、c、u、φ)とその他の定数から、斜面の安全率Fsを求めるものとみることができる。Wとuは土の含水比に従い変動し、cとφは土の強度が最大となる最適含水比よりも含水比が大きい場合、含水比の増加に対し減少することが分かっている。これらの関係から、上記の4つのパラメータは予め水分量との関係をモデル化しておくことができる。そのような、各パラメータと水分量との関係を規定したモデルを利用することにより、任意の地点における時間毎の安全率Fsを計算することができる。なお、上記の式(1)は、フェレニウス法(修正フェレニウス法)と呼ばれる斜面安定解析式の一例であるが、斜面安定解析式はフェレニウス法に限定されない。例えば、フェレニウス法以外にも、ビショップ法、ヤンブ法、沖村らが提案している斜面安定解析式(1985)、Nashによる斜面安定解析式(1987)、Taylorらが提案している斜面安定解析式(2007)、Rossiらが提案している斜面安定解析式(2012)などを用いてもよい。これらのいずれも、土質そのものに影響されるパラメータはフェレニウス法と同一とみなすことができる。また、Σは、斜面を構成する分割片について総和をとることを表している。本実施形態において、分割片は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、ある特定の地点や特定のメッシュの危険度を算出する場合には、当該地点を含むメッシュもしくは特定のメッシュのみを斜面を構成する分割片として、上記の式(1)等を用いて危険度(安全率Fs)を求めてもよい。また、ある地域や特定の幅をもった領域の危険度を算出する場合には、その領域内に含まれる各メッシュを斜面を構成する分割片として、上記の式(1)等を用いて危険度(安全率Fs)を求めてもよい。
また、本実施形態によれば、タンクモデルにおけるタンク内の貯留量、すなわち土中の水分量をより正確に推定することができるため、斜面安定解析式を利用した安全率の算出も高精度に行うことができる。この斜面安定解析式では、Fs>1が安全、Fs≦1が危険と定義されている。Fsが徐々に小さくなり1に近づいてきた時点で、当該地域に土砂災害の危険があると判定してもよい。そのような場合に、当該地点の周辺に住む住民に対し避難勧告や避難指示を出せば、時機を逸しないタイムリーな警報を実現できる。
また、本実施形態によれば、洪水災害の予測によく使われる、メッシュ単位に分割した流域からの水の流出解析を行う分布型流出モデルを用いた流出計算を精緻に行うことができる。具体的には、流域雨量指数を用いた予測における流出過程、すなわち、地表面に降った雨が地中に染み込んで地下水となったり地表面を流れたりして河川に流れ込む過程、において、その水の流出量を任意の点でより正確に計算できる。これは、タンクモデルにおける第3タンクからの流出量として表される地下水の流出量と、第1タンクからの流出量として表される地表面の流出量とをそれぞれ、より正確に計算できるためである。
したがって、流下過程、すなわち、流出過程により河川へ流入した雨水が河に沿って流下する過程、において、Kinematic Wave法等を利用することで、雨水の量の時間変化をより正確に把握することができる。すると、水位や水量を知りたい河川に対し、直接地表面や地下水として流出してくる水量に加え、当該河川に流れ込む支流の河川への流出量も計算できる。これにより、水位計が設置されていない中小河川も含めて、任意の河川に流れ込む時間毎の水の流量がわかる。
システムは、例えば、各河川の任意の地点に対し、危険と判断される水位・水量の閾値をあらかじめ設定しておき、現在の水位・水量からその閾値を引いた値を危険度として定義し、その危険度が一定の値以上になった場合、当該地点において洪水の危険があると判定してもよい。そのような場合に、周辺住民に対する避難勧告・避難指示を出せば、時機を逸しないタイムリーな警報を実現できる。なお、土砂災害・洪水災害の危険度の算出は、他の方法を用いてもよい。
図6および図7は、算出された土砂災害の危険度や洪水災害の危険度に基づく警報等の情報の報知例を示す説明図である。
例えば、土砂災害の危険度を提示する場合、システムは、斜面安定解析式による安全度をメッシュ毎に算出し、図6に示すように、その安全度が1以下で一定時間後に土砂崩壊の危険性がある地点を崩壊予測地点、その崩壊予測地点の周辺領域を危険領域とし、それらをハイライトするなど、表示態様を他の領域と異ならせて表示するようなマップを作成してもよい。この時、システムは、崩壊が予測される斜面の傾斜方向に対して、その危険領域の範囲を広めに設定してもよい。また、システムは、斜面の危険度をFs>1.1が安全、0.9<Fs≦1.1が僅かに危険、Fs≦0.9は非常に危険、といったように複数の危険段階に分け、その段階に応じた表示にしてもよい。
また、土砂災害の危険度の提示の他の例として、システムは、算出される災害の危険度の確度によって色分けするなど、表示態様を他の領域と異ならせたマップを作成してもよい。このように、土中水分計等のセンサを使って土中の水分を直接計測したメッシュと、SAR等を利用して広域に渡って土中の水分量を推定したメッシュとで、水分量に基づく災害の危険度の算出精度に若干の差が出ることを考慮し、それらを差別化して表示してもよい。例えば、システムは、同じ危険と判断されたメッシュであっても、土中の水分量を直接計測したメッシュを特に濃く表示し、広域に推定されたメッシュはやや薄く表示してもよい。また、システムは、表示態様を、濃淡ではなく色で区別してもよい。さらに、システムは、上述した内容を組み合わせて、例えば、広域に渡って水分量を推定したメッシュでのFsに対してのみ、その値を1から遠ざける方向に重みを加え、Fsの値の段階に応じた表示にしてもよい。
また、システムは、予測降雨量に基づく災害危険度を算出した場合には、一定時間後の状態を提示することができる。例えば、システムは、数分後、数十分後、数時間後というように、異なる時間の予測降雨量に基づく危険度算出を行い、それらをプルダウンボタン等で切り替えられるような表示にしてもよい。
また、図7は、洪水災害の危険度を提示するためのマップの例である。システムは、例えば、斜面に降った雨が河川に流出し河に沿って流下していく水量を計算し、その水量及び水位が予め定めたレベルを超えた場合に、当該河川の周辺は洪水の危険があると判断して危険地域の表示を行ってもよい。システムは、例えば、図7に示すように、危険地域をハイライトするなど、他の領域と表示態様を異ならせたマップを作成することも可能である。
この時、図7に示すように、当該河川からの距離に応じて、想定される被害の大きさ別に地域を分けてもよい。また、システムは、洪水災害の危険度を提示する場合も、土砂災害の場合と同様、算出される災害の危険度の確度によって色分け等したマップを作成してもよい。一例として、水位計等のセンサを使って直接河川の水位や水量を計測したメッシュと、SAR等を利用して広域に渡って河川の水位や水量を推定したメッシュとで、洪水災害の危険があると判定された場合の表示の濃淡を分けてもよい。なお、濃淡ではなく色で区別してもよい。
また、システムは、予測降雨量に基づく災害危険度を算出した場合には、一定時間後の状態を提示することができる。例えば、システムは、数分後、数十分後、数時間後というように、異なる時間の予測降雨量に基づく危険度算出を行い、それらをプルダウンボタン等で切り替えられるような表示にしてもよい。
また、図6および図7では省略されているが、システムは、ハイライトされているメッシュの4つの頂点あるいは中心の点の緯度や経度、そのメッシュに該当する領域の住所、その領域に住む住人等の情報を取得できる場合には、それらの情報を併せて表示することも可能である。
また、地方公共団体等が発信する災害等の安心・安全に関わる情報を集約・共有し、テレビ、ラジオ、携帯電話、インターネット、サイネージ等の多様なメディアを通じて、住民向けに迅速かつ効率的に一括配信するための共通基盤である「公共情報コモンズ」に対し、システムが、得られた災害予測結果(危険度)を元に、避難勧告や避難指示を出すことも可能である。また、システムは、得られた災害予測結果を元に、対象者にメールをすることも可能である。
また、本実施形態では、任意の地点における土中の水分量を推定することにより、降雨に起因する災害の危険度を算出するシステムの例を示したが、当該システムは、例えば、危険判定部16を省略して、任意の地点における土中の水分量を予測する水分量予測装置としても実現可能である。
また、システムは、災害発生の危険度を算出・判定する処理を行う処理部(例えば、危険判定部16)と、算出した危険度を提示する処理を行う処理部(図示省略)とを異なる装置で構成してもよい。そのような場合には、災害発生の危険度を算出・判定する処理を行う処理部を実装している装置(例えば、災害予測装置)が、危険度を提示する処理を行う処理部を実装している装置(例えば、災害危険度提示装置)に、算出した危険度と判定結果とを出力してもよい。この場合、災害危険度提示装置は、指定された領域内の各地点において災害が発生する危険度をユーザに提示するためのマップ等を出力してもよい。
また、図8は、本発明の災害予測システムの概要を示すブロック図である。図8に示すように、本発明の災害予測システムは、土中水分量取得手段201と、地表水分量取得手段202と、推定手段203とを備えていてもよい。
土中水分量取得手段201(例えば、局地水分量計測部11またはそれと接続するためのインタフェース)は、特定の地点における土中の水分量を取得する。
地表水分量取得手段202(例えば、広域水分量計測部13またはそれと接続するためのインタフェース)は、特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する。
推定手段203(例えば、土中水分量推定部15)は、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する。
このような構成を備えることにより、広範囲かつ高精度に任意地点における土中の水分量を推定できるので、降雨量に起因する災害を広範囲かつ高精度に予測できる。
なお、推定手段は、特定の地点における土中の水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定し、推定されたパラメータと当該地点の降雨量とに基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量を推定してもよい。
また、図9は、本発明の災害予測システムの他の構成例を示すブロック図である。本発明の災害予測システムは、図9に示すように、さらに、土中水分量推定手段204や、第1の補正手段205を備えていてもよい。また、さらに、第2の補正手段206を備えていてもよい。また、斜面危険度算出手段207や、洪水危険度算出手段208や、危険度提示手段209をさらに備えていてもよい。
土中水分量推定手段204(例えば、推定土中水分量補正部12)は、降雨量に基づいて、特定の地点を含む第1の領域における土中の水分量をメッシュ単位で推定する。また、第1の補正手段205(例えば、推定土中水分量補正部12)は、第1の領域におけるメッシュ単位の土中の水分量の推定結果を、土中水分量取得手段が取得した特定の地点における土中の水分量に近づけるように、メッシュ単位の土中の水分量を推定する際に使用するパラメータを補正してもよい。
なお、このとき、第1の領域が、少なくとも複数の土壌種に対応して設定されているものとする。また、推定手段は、複数の土壌種に対応した補正後のパラメータを用いて算出される、降雨量に基づくメッシュ単位の土中水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、1の土壌種に対応する補正後のパラメータを選択することにより、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定してもよい。
また、第2の補正手段206(例えば、広域水分量補正部14)は、地表水分量取得手段が取得した特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を、土中水分量取得手段が取得した特定の地点における土中の水分量に近づけるように、地表の水分量を計測する際に使用するパラメータを補正してもよい。
そのような場合において、推定手段は、補正後のパラメータを用いて計測される一定の範囲における地表の水分量に基づいて、一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量を推定してもよい。
また、上記のパラメータは、土壌の特性を表すパラメータであってもよい。そのような場合に、推定手段は、補正または推定された土壌の特性を表すパラメータを用いて、土中の水分量の推定結果として、一定の範囲に含まれる任意の地点における地表または地下の水の貯留量および流出量を計算してもよい。
また、地表または地下の水の貯留量に対して所定の斜面安定解析式に必要とされる他の変数の関係が予めモデル化されていてもよい。そのような場合に、斜面危険度算出手段207(例えば、危険判定部16)は、モデル化された関係に基づいて、推定手段によって推定された地表または地下の水の貯留量から他の変数を推定した上で、斜面安定解析式を用いて斜面の危険度を算出してもよい。ここで、斜面の危険度は、メッシュ単位で求めることも、複数のメッシュを含む領域を対象にして求めることも可能である。
また、洪水危険度算出手段208(例えば、危険判定部16)は、任意の地点における地表または地下の水の流出量に基づいて、任意の河川の時間毎の水量または水位を計算し、洪水の危険度を算出してもよい。
また、危険度提示手段209は、斜面の危険度または洪水の危険度を含む降雨量に起因する災害の危険度を、ユーザ端末に表示する処理を行ってもよい。
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2015年9月14日に出願された日本出願特願2015−180291を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、土中水分量、特に、広域に渡る土中水分量を基にした災害予測に好適に適用可能である。
11 局地水分量計測部
12 推定土中水分量補正部
13 広域水分量計測部
14 広域水分量補正部
15 土中水分量推定部
16 危険判定部
501 土中水分計
502 水位計
503 中継機
504 降雨量データ蓄積部
505 広域的地表水分量データ蓄積部
506 サーバ装置
507 クライアント端末
201 土中水分量取得手段
202 地表水分量取得手段
203 推定手段
204 土中水分量推定手段
205 第1の補正手段
206 第2の補正手段
207 斜面危険度算出手段
208 洪水危険度算出手段
209 危険度提示手段

Claims (10)

  1. 特定の地点における土中の水分量を取得する土中水分量取得手段と、
    前記特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する地表水分量取得手段と、
    前記特定の地点における土中の水分量と、前記一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する推定手段とを備えた
    ことを特徴とする災害予測システム。
  2. 前記推定手段は、前記特定の地点における土中の水分量と、前記一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定し、推定された前記パラメータと当該地点の降雨量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量を推定する
    請求項1に記載の災害予測システム。
  3. 前記特定の地点を含む第1の領域におけるメッシュ単位の土中の水分量をメッシュ毎の降雨量に基づいて推定する土中水分量推定手段と、
    前記第1の領域におけるメッシュ単位の土中の水分量の推定結果を、前記土中水分量取得手段が取得した前記特定の地点における土中の水分量に近づけるように、メッシュ単位の土中の水分量を推定する際に使用するパラメータを補正する第1の補正手段とを備え、
    前記第1の領域は、少なくとも複数の土壌種に対応して設定されており、
    前記推定手段は、複数の土壌種に対応した補正後のパラメータを用いて算出される、降雨量に基づくメッシュ単位の土中水分量と、一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、1の土壌種に対応する補正後のパラメータを選択することにより、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する
    請求項1または請求項2に記載の災害予測システム。
  4. 前記地表水分量取得手段が取得した前記特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を、前記土中水分量取得手段が取得した特定の地点における土中の水分量に近づけるように、前記地表の水分量を計測する際に使用するパラメータを補正する第2の補正手段を備え、
    前記推定手段は、前記補正後のパラメータを用いて計測される前記一定の範囲における地表の水分量に基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量を推定する
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の災害予測システム。
  5. 前記パラメータは、土壌の特性を表すパラメータであり、
    前記推定手段は、補正または推定された土壌の特性を表すパラメータを用いて、土中の水分量の推定結果として、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における地表または地下の水の貯留量および流出量を計算する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の災害予測システム。
  6. 地表または地下の水の貯留量に対して所定の斜面安定解析式に必要とされる他の変数の関係が予めモデル化されており、
    前記モデル化された関係に基づいて、推定手段によって推定された地表または地下の水の貯留量から前記他の変数を推定した上で、前記斜面安定解析式を用いて斜面の危険度を算出する斜面危険度算出手段を備えた
    請求項5に記載の災害予測システム。
  7. 任意の地点における地表または地下の水の流出量に基づいて、任意の河川の時間毎の水量または水位を計算し、洪水の危険度を算出する洪水危険度算出手段を備えた
    請求項5に記載の災害予測システム。
  8. 特定の地点における土中の水分量を取得する土中水分量取得手段と、
    前記特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する地表水分量取得手段と、
    前記特定の地点における土中の水分量と、前記一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する推定手段とを備えた
    ことを特徴とする水分量予測装置。
  9. 情報処理装置が、特定の地点における土中の水分量を取得し、
    情報処理装置が、前記特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得し、
    情報処理装置が、特定の地点における土中の水分量と、前記一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する
    ことを特徴とする災害予測方法。
  10. コンピュータに、
    特定の地点における土中の水分量を取得する処理、
    前記特定の地点を含む一定の範囲における地表の水分量を取得する処理、および
    前記特定の地点における土中の水分量と、前記一定の範囲における地表の水分量とに基づいて、前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土中の水分量または前記一定の範囲に含まれる任意の地点における土壌の特性を表すパラメータを推定する処理
    を実行させるための災害予測プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体。
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