JPWO2016181467A1 - 塗布システム及び塗布方法 - Google Patents
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Abstract
Description
塗布システム1は、カセットC内に収容されたワークWに液体を塗布するためのシステムである。
搬送装置10は、複数のワークWが収容されたカセットCを、搬送室2内を往復する搬送経路にて搬入口4から搬出口5に搬送する。一例として、搬送装置10は、搬送経路の往路R1にてカセットCを搬送するための第一搬送装置11と、搬送経路の復路R2にてカセットCを搬送するための第二搬送装置12と、第一搬送装置11上から第二搬送装置12上にカセットCを搬送する第三搬送装置13と、を有していてもよい。
一又は複数のエレベータ14,15は、搬送装置10による搬送経路に位置するカセットCを搬送室2と塗布室3との間で昇降させる。塗布システム1は、一又は複数のエレベータの一例として第一エレベータ14と第二エレベータ15とを備える。第一エレベータ14及び第二エレベータ15は、搬送装置10による搬送経路の往路R1(図3参照)においてカセットCを昇降させてもよい。第一エレベータ14及び第二エレベータ15は、搬送装置の往路R1に沿って並んでいてもよい。
ロボットシステム20は、複数のワークWの各々に液体を塗布するための一又は複数のロボット21,22を有する。ロボットシステム20は、塗布室3に配置されている。
第一ロボット21は、例えば基部211、旋回部212、第一アーム213、第二アーム214、手首部215及び先端部216を備える。第二アーム214は、第一リンク214aと、第一リンク214aの先端側に連結された第二リンク214bとを有する。基部211は、筐体6における塗布室3の床面の上に設置されている。旋回部212は、基部211に対して、Z軸に平行な軸線AX1のまわりに旋回可能である。第一アーム213は、旋回部212に対して、軸線AX1に垂直な軸線AX2のまわりに揺動可能である。第一リンク214aは、第一アーム213に対して、軸線AX2に平行な軸線AX3のまわりに揺動可能である。第二リンク214bは、第一リンク214aに対して、第一リンク214aに沿う軸線AX4のまわりに旋回可能である。手首部215は、第二リンク214bに対して、軸線AX4に垂直な軸線AX5のまわりに揺動可能である。先端部216は、第二アーム214に対して、軸線AX5に垂直な軸線AX6のまわりに旋回可能である。即ち、第一ロボット21は、一軸線AX6まわりに旋回可能な先端部216を有している。
第二ロボット22は、第一ロボット21と同様の構成を備えている。第二ロボット22は、例えば基部221、旋回部222、第一アーム223、第二アーム224、手首部225及び先端部226を備える。第二アーム224は、第一リンク224aと、第一リンク224aの先端側に連結された第二リンク224bとを有する。
ロボットシステム20は、一又は複数の保持部23,24を更に有してもよい。保持部23,24は、一又は複数のロボット21,22による塗布対象のワークWを保持する。保持部23,24は、搬送装置10の搬送経路の復路の上方又は下方に配置されていてもよい。ロボットシステム20は、第一ロボット21に対応する第一保持部23と、第二ロボット22に対応する第二保持部24とを有していてもよい。
塗布システム1は、ワークWの第一面と第二面の向きを反転させる反転機構27を備えていてもよい。反転機構27は、第二ロボット22の作業領域WS2に設けられていてもよい。反転機構27は、第二保持部24に組み込まれていてもよい。具体的には、反転機構27は、保持部材245の基部に設けられ、Y軸に平行な軸線まわりに保持部材245を回転させるように構成されていてもよい。反転機構27の動力源としては、例えば電動アクチュエータが挙げられる。
ロボットシステム20は、カセットCと第一保持部23との間、及びカセットCと第二保持部24との間で塗布対象のワークWを移動させる配置装置25,26を更に有していてもよい。
図4に示すように、ロボットシステム20は、溶剤Sを収容し、ディスペンサ217,227の端部217a,227aを受け入れ可能な固着防止部71を更に有していてもよい。固着防止部71は、例えば、第一ロボット21の周囲において、ディスペンサ217が到達可能な位置に配置されていればよい。
塗布システム1は、第一エレベータ14がカセットCを塗布室3へ上昇又は下降させる時にカセットC内のワークの通過を検出するセンサ31(図4参照)を更に備えていてもよい。
塗布システム1は、噴気機構41を更に備えてもよい。噴気機構41は、搬入口4及び搬出口5に配置され、搬入口4及び搬出口5を遮る面に沿うように気体を噴出する。例えば噴気機構41は、開口7の上縁に沿うように設けられ、Y軸方向に並ぶ複数の吐出口(不図示)を有する。各吐出口は下方に開口し、気体を下方に吐出する。噴気機構41により噴出される気体は、例えば空気である。噴気機構41は、開口7を遮る面(YZ平面にほぼ平行な面)にエアカーテンを形成し、ワニス等の液体を含んだ気体が搬送室2内から塗布システム1の外部に漏れ出ることを抑制する。
図2に示されるように、塗布システム1は、ロボットシステム20の作業領域WS1,WS2の各々(図4参照)に配置され、ワークWに紫外光を照射するブラックライト51と、ブラックライト51により照射されたワークWの画像を取得するカメラ52と、を更に備えていてもよい。ワークWに例えばワニス等の液体が正常に塗布されている場合、液体に含まれる蛍光塗料が、ブラックライト51からの紫外光に応じて蛍光を発し、この蛍光による画像がカメラ52により取得される。カメラ52により取得された画像は、例えばコントローラ100、又は塗布システム1を制御するための不図示の制御システムにより制御される。
塗布システム1は、ドライヤを更に備えてもよい。ドライヤは、ロボットシステム20により液体が塗布された後のワークWを収容するカセットCが通過する経路において、カセットC内のワークWの乾燥を促進する。一例として、塗布システム1は、第一エレベータ14及び第二エレベータ15の間の経路において、カセットC内のワークWの乾燥を促進する第一ドライヤ81を有してもよく、搬送装置10による搬送経路の復路R2において、カセットC内のワークWの乾燥を促進する第二ドライヤ82を有してもよく、第一ドライヤ81及び第二ドライヤ82の両方を有してもよい。ドライヤは、カセットCに対して送風するように配置されたファンであってもよい。また、ドライヤは、更にヒータを有し、ヒータで熱せられた空気をカセットCに送るものであってもよい。
塗布システム1は、コントローラ100を更に備えてもよい。コントローラ100は、ロボットシステム20、第一エレベータ14及び第二エレベータ15の少なくともいずれかを制御する。
図8、図9及び図10を参照して、塗布システム1を用いた塗布方法の一例として、塗布システム1の動作手順について説明する。この動作手順は、コントローラ100が塗布システム1の各要素を制御することにより実行される。
以上に説明したように、塗布システム1では、搬送室2と塗布室3とが、少なくとも一部が重なるように配置されているため、塗布システム1の小型化を図ることができる。塗布室3では、搬送経路に重なるスペースの多くをロボットシステム20の作業領域として有効利用できる。搬送室2では、搬入口4と搬出口5とが同一方向に開口し、搬送室2内を往復する搬送経路が構成されている。これにより、限られたスペースでカセットCの搬送距離を長くし、液体塗布後のワークWの乾燥時間を確保することができる。これらのことから、塗布システム1を小型化しつつ、塗布及び乾燥を塗布システム1内でしっかりと遂行できるので、塗布室3外における工程を削減できる。加えて、搬入口4と搬出口5とが同一方向に開口していることにより、カセットCの搬入・搬出も容易である。以上より、この塗布システムを用いることで生産設備の構築が容易となる。
Claims (25)
- 搬送室と、
前記搬送室の上方又は下方に配置され平面視で前記搬送室に少なくとも一部が重なる塗布室と、
前記搬送室の同一方向に開口した搬入口及び搬出口と、
複数のワークが収容されたカセットを、前記搬送室内を往復する搬送経路にて前記搬入口から前記搬出口に搬送する搬送装置と、
前記搬送経路に位置する前記カセットを前記搬送室と前記塗布室との間で昇降させる一又は複数のエレベータと、
前記複数のワークの各々に液体を塗布するための一又は複数のロボットを有し、前記塗布室に配置されたロボットシステムを備える、塗布システム。 - 前記エレベータは、前記搬送経路の往路において前記カセットを昇降させる、請求項1に記載の塗布システム。
- 前記搬送装置は、
前記搬送経路の往路にて前記カセットを搬送するための第一搬送装置と、
前記搬送経路の復路にて前記カセットを搬送するための第二搬送装置と、
前記第一搬送装置上から前記第二搬送装置上に前記カセットを搬送する第三搬送装置と、
を有する請求項1又は2に記載の塗布システム。 - 前記ワークは、第一面及び第二面を有する板状体であり、
前記一又は複数のロボットは、前記ワークの前記第一面に液体を塗布するための第一ロボットと、前記第一ロボットによる液体の塗布の後に前記ワークの前記第二面に液体を塗布するための第二ロボットとを含み、
前記一又は複数のエレベータは、前記第一ロボットに対応する第一エレベータと、前記第二ロボットに対応する第二エレベータとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗布システム。 - 前記第一ロボット及び前記第二ロボットは、前記搬送経路の復路の上方又は下方において前記復路に沿って並んでおり、
前記第一エレベータ及び前記第二エレベータは、前記搬送経路の往路に沿って並んでいる、請求項4に記載の塗布システム。 - 前記ワークの前記第一面と前記第二面の向きを反転させる反転機構を備える、請求項5に記載の塗布システム。
- 前記反転機構は、前記第二ロボットの作業領域に設けられている、請求項6に記載の塗布システム。
- 前記カセット内の前記複数のワークに対して同一の順序で前記液体を塗布するように前記ロボットシステム、前記第一エレベータ及び前記第二エレベータの少なくとも一部を制御するコントローラを更に備える、請求項4〜7のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 前記第一エレベータが前記カセットを前記塗布室へ上昇又は下降させる時に前記カセット内のワークの通過を検出するセンサを更に備え、
前記コントローラは、
前記センサの出力に基づいて、前記カセット内における前記ワークのマッピングデータを取得し、
前記第一ロボットにより前記第一面に液体を塗布させる制御と、前記第二ロボットにより前記第二面に液体を塗布させる制御とで、前記マッピングデータを共用する、請求項8に記載の塗布システム。 - 前記ロボットシステムは、前記搬送経路の復路の上方又は下方に配置され、前記一又は複数のロボットによる塗布対象の前記ワークを保持する保持部を有する、請求項4〜9のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 前記ロボットシステムは、前記カセットと前記保持部との間で前記塗布対象の前記ワークを移動させる配置装置を更に有する、請求項10に記載の塗布システム。
- 前記配置装置は、前記カセット内の前記ワークを前記保持部側に押し出す押出機構を有する、請求項11に記載の塗布システム。
- 前記搬入口及び前記搬出口に配置され、前記搬入口及び前記搬出口を遮る面に沿うように気体を噴出する噴気機構を更に備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 前記塗布室内に開口した排気口を更に備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 前記ロボットシステムの作業領域に配置され、前記ワークに紫外光を照射するブラックライトと、
前記ブラックライトにより照射された前記ワークの画像を取得するカメラと、を更に備える、請求項1〜14のいずれか一項に記載の塗布システム。 - 前記一又は複数のロボットは、一軸線まわりに旋回可能な先端部と、前記先端部から前記一軸線に交差する方向にそれぞれ突出し、複数種類の前記液体をそれぞれ吐出する複数のディスペンサとを有し、
前記複数のディスペンサ同士は、一の前記ディスペンサを用いた塗布作業の実行中に他の前記ディスペンサが前記塗布対象のワークと干渉しない角度をなす、請求項1〜15のいずれか一項に記載の塗布システム。 - 前記一又は複数のロボットは、前記塗布作業に応じて前記液体を吐出する一又は複数のディスペンサを有し、
前記ロボットシステムは、溶剤を収容し、前記ディスペンサの端部を受け入れ可能な固着防止部を更に有する、請求項2〜15のいずれか一項に記載の塗布システム。 - 前記一又は複数のロボットは、一軸線まわりに旋回可能な先端部を有し、
前記一又は複数のディスペンサは、前記先端部から前記一軸線に交差する方向にそれぞれ突出する複数のディスペンサを含み、
前記複数のディスペンサの全てが吐出する方向は、前記軸線を中心とする180°未満の角度範囲内に含まれる、請求項17に記載の塗布システム。 - 前記ディスペンサの端部を一定周期で前記固着防止部の前記溶剤に浸すように前記一又は複数のロボットを制御することを実行するコントローラを備える、請求項17又は18に記載の塗布システム。
- 前記一又は複数のロボットは、一軸線まわりに旋回可能な先端部と、前記一軸線に交差する方向に突出し、前記塗布作業に応じて前記液体を吐出する一又は複数のディスペンサと、前記一軸線に交差する方向に突出し、前記ワークを移送するのに用いられる指部とを有し、
前記ディスペンサ及び前記指部は、前記ディスペンサを用いた塗布作業の実行中に前記指部が前記塗布対象のワークと干渉しない角度をなす、請求項1〜15のいずれか一項に記載の塗布システム。 - 前記ロボットシステムにより液体が塗布された後の前記ワークを収容するカセットが通過する経路において、前記カセット内の前記ワークの乾燥を促進するドライヤを更に備える、請求項1〜20のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 前記ドライヤは、前記搬送経路の復路において、前記カセット内の前記ワークの乾燥を促進する、請求項21に記載の塗布システム。
- 前記第一エレベータ及び前記第二エレベータの間の経路において、前記カセット内の前記ワークの乾燥を促進する第一ドライヤと、
前記第二ロボットにより液体が塗布された後の前記ワークを収容する前記カセットが通過する経路において、前記ワークの乾燥を促進する第二ドライヤとを更に備える、請求項4〜9のいずれか一項記載の塗布システム。 - 前記液体はワニスである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の塗布システム。
- 搬送室と、前記搬送室の上方又は下方に配置され平面視で前記搬送室に少なくとも一部が重なる塗布室と、前記搬送室の同一方向に開口した搬入口及び搬出口と、前記塗布室に配置されたロボットと、を備える塗布システムを用い、
複数のワークが収容されたカセットを、前記搬送室内を往復する搬送経路にて前記搬入口から前記搬送室内に搬送すること、
前記搬送経路上の前記カセットを前記搬送室から前記塗布室内に上昇又は下降させること、
前記塗布室内で前記ロボットを用いて前記複数のワークの各々に液体を塗布すること、
前記液体が塗布された前記ワークが収容された前記カセットを前記塗布室から前記搬送室内に下降又は上昇させること、及び
前記搬送室内に下降又は上昇させられた前記カセットを前記搬送経路にて前記搬送室内から前記搬出口に搬送すること、
を含む塗布方法。
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