JPWO2016167127A1 - 反射防止膜付きガラス - Google Patents

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Abstract

第1および第2の表面を有するガラス基板と、前記ガラス基板の第1の表面に配置された第1の積層膜とを有する反射防止膜付きガラスであって、前記第1の積層膜は、反射防止機能を有し、前記第1の積層膜は、前記ガラス基板の第1の表面に近い側から、第1の層、第2の層、第3の層および第4の層の少なくとも4つの層を有し、前記第2の層は、前記第1の層に隣接して配置され、前記第1の層とは異なる屈折率を有し、前記第3の層は、ジルコニアを含まず、シリカを主体とする層で構成され、前記第4の層の直下に配置され、前記第4の層は、ジルコニアがドープされたシリカで構成され、平均水素濃度Cavが10原子%未満であることを特徴とする反射防止膜付きガラス。

Description

本発明は、反射防止膜付きガラスに関する。
反射防止膜付きガラスは、高い透過性を有し、例えば、建造物のファサード、店舗、および坪庭などの屋外建築物への適用が期待されている。
反射防止膜付きガラスは、ガラス基板の少なくとも一方の表面に積層膜を配置することにより構成される。この積層膜を構成する各層を適正に選定することにより、光の反射低減効果が得られ、これにより高い透過性を有する反射防止膜付きガラスを得ることができる。
例えば、特許文献1には、ガラス基板の上に、TiO層、AlドープSiO層、TiO層、およびAlドープSiO層をこの順に有する積層膜を配置することにより、ガラス基板の反射率が抑制されることが記載されている。
国際公開第WO2005/030663号
前述のように、反射防止膜付きガラスでは、積層膜の構成を適切に設計することにより、ガラス基板に高い透過性を発現させることができる。
しかしながら、従来の反射防止膜付きガラスは、積層膜の耐アルカリ特性が良好であるとは言い難い。
このため、例えば、従来の反射防止膜付きガラスを屋外建築物等に適用した場合、反射防止膜付きガラスがコンクリートなどに含まれるアルカリ成分を含む水分と接触した際に、積層膜が劣化するという問題がある。また、積層膜にそのような劣化が生じた場合、良好な反射低減効果が発現されず、反射防止膜付きガラスの反射率が上昇してしまうおそれがある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、従来に比べて、アルカリに対して有意な耐性を有する反射防止膜付きガラスを提供することを目的とする。
本発明では、第1および第2の表面を有するガラス基板と、前記ガラス基板の第1の表面に配置された第1の積層膜とを有する反射防止膜付きガラスであって、
前記第1の積層膜は、反射防止機能を有し、
前記第1の積層膜は、前記ガラス基板の第1の表面に近い側から、第1の層、第2の層、第3の層および第4の層の少なくとも4つの層を有し、
前記第2の層は、前記第1の層に隣接して配置され、前記第1の層とは異なる屈折率を有し、
前記第3の層は、ジルコニアを含まず、シリカを主体とする層で構成され、前記第4の層の直下に配置され、
前記第4の層は、ジルコニアがドープされたシリカで構成され、平均水素濃度Cavが10原子%未満であることを特徴とする反射防止膜付きガラスが提供される。
本発明では、従来に比べて、アルカリに対して有意な耐性を有する反射防止膜付きガラスを提供することができる。
本発明による第1の反射防止膜付きガラスの一構成例を概略的に示した図である。 本発明による第2の反射防止膜付きガラスの一構成例を概略的に示した図である。 本発明による第3の反射防止膜付きガラスの一構成例を概略的に示した図である。 本発明による第4の反射防止膜付きガラスの一構成例を概略的に示した図である。 本発明による第5の反射防止膜付きガラスの一構成例を概略的に示した図である。 サンプル1において得られた、第4の層内の水素濃度プロファイルの一例を示したグラフである。 サンプル6において得られた、第4の層内の水素濃度プロファイルの一例を示したグラフである。 サンプル1において得られた、浸漬処理前後の反射率の変化を示したグラフである。 サンプル2において得られた、浸漬処理前後の反射率の変化を示したグラフである。 サンプル6において得られた、浸漬処理前後の反射率の変化を示したグラフである。 サンプル7において得られた、浸漬処理前後の反射率の変化を示したグラフである。 サンプル9において得られた、浸漬処理前後の反射率の変化を示したグラフである。
従来の反射防止膜付きガラスは、アルカリに対する耐性があまり良好ではないという問題がある。このため、例えば、反射防止膜付きガラスを屋外建築物等に適用した場合、反射防止膜付きガラスがコンクリートなどに含まれるアルカリ成分を含む水分と接触すると、積層膜が劣化してしまう。また、積層膜にそのような劣化が生じた場合、反射防止膜付きガラスの反射率が上昇してしまうという問題がある。
これに対して、本発明では、第1および第2の表面を有するガラス基板と、前記ガラス基板の第1の表面に配置された第1の積層膜とを有する反射防止膜付きガラスであって、
前記第1の積層膜は、反射防止機能を有し、
前記第1の積層膜は、前記ガラス基板の第1の表面に近い側から、第1の層、第2の層、第3の層および第4の層の少なくとも4つの層を有し、
前記第2の層は、前記第1の層に隣接して配置され、前記第1の層とは異なる屈折率を有し、
前記第3の層は、ジルコニアを含まず、シリカを主体とする層で構成され、前記第4の層の直下に配置され、
前記第4の層は、ジルコニアがドープされたシリカで構成され、平均水素濃度Cavが10原子%未満であることを特徴とする反射防止膜付きガラスが提供される。
なお、本願において、「材料Aを主体とする」とは、対象とする層が材料Aを少なくとも50原子%以上含むことを意味する。
本発明による反射防止膜付きガラスでは、積層膜の第4の層として、ジルコニアがドープされたシリカ層(以下、「ZrOドープSiO層」とも称する)を有する。
ZrOドープSiO層は、アルカリに対して良好な耐性を示す。従って、本発明による反射防止膜付きガラスでは、積層膜の第4の層として配置されたZrOドープSiO層が、アルカリに対する保護膜としての機能を示すようになる。このため、積層膜がアルカリ成分を含む水分と接触しても、積層膜が劣化することを有意に抑制することができる。
特に、本発明では、ZrOドープSiO層は、平均水素濃度Cavが10原子%未満であるという特徴を有する。水素濃度をこのように制御した場合、ZrOドープSiO層による積層膜の保護機能がよりいっそう向上する。
本願発明者らによれば、シリカを主体とする層は、アルカリに対する耐性が劣るという特性がある。このため、シリカを主体とする層は、積層膜の最外層として使用することはできない。また、積層膜の最外層(保護層)の直下であっても、ここにシリカを主体とする層を配置することはあまり好ましくない。
しかしながら、本発明では、ZrOドープSiO層の水素濃度が有意に調整されており、これにより保護機能が向上している。このため、本発明では、シリカを主体とする層を、ZrOドープSiO層の直下に配置しても、積層膜のアルカリに対する良好な耐性を維持することができる。
このような特徴により、本発明では、積層膜がZrOドープSiO層の直下にシリカを主体とする層を有する構成であっても、従来に比べてアルカリに対して有意に高い耐性を有する反射防止膜付きガラスを提供することができる。
ここで、本願において、平均水素濃度Cavは、高分解能弾性反跳粒子検出(High Resolution Elastic Recoil Detection Analysis:HR−ERDA)法により測定された値を意味する。HR−ERDA法は、ラザフォード後方散乱分光(Rutherford Backscattering Spectrometry:RBS)装置を使用し、水素等の深さ方向の分布を測定できる方法手法である。
第4の層の平均水素濃度Cavは、積層膜上にカーボン膜を5nm成膜して、HR−ERDA法で深さ方向の水素濃度を測定し、第4の層の表面からの深さが10nm〜15nmの範囲で得られた値を平均して、算出する。ここで、カーボン膜は、測定中の帯電を防止するためのものである。また、表面からの深さが10nm〜15nmの範囲で得られた値を平均するのは、表面から10nm以内では、隣接する層(例えばカーボン膜)の影響により、正確な濃度が測定できないおそれがあると考えたからである。なお、HR−ERDA法により平均水素濃度Cavを評価する方法の詳細については、後述する。
(本発明の一実施例による反射防止膜付きガラス)
次に、図1を参照して、本発明の一実施例による反射防止膜付きガラス(以下、「第1の反射防止膜付きガラス」と称する)の構成について説明する。
図1に示すように、第1の反射防止膜付きガラス100は、ガラス基板120と、積層膜130とを有する。
ガラス基板120は、第1の表面122および第2の表面124を有し、積層膜130は、ガラス基板120の第1の表面122側に配置される。
図1に示す例では、積層膜130は、4層で構成され、すなわち第1の層140、第2の層145、第3の層155、および第4の層160を有する。
第3の層155は、シリカを主体とする層で構成される。また、第4の層160は、ジルコニアがドープされたシリカ層、すなわち「ZrOドープSiO層」で構成される。
ここで、第4の層160は、自身もシリカを含有するため、用語的には、「シリカを主体とする」第3の層155の範疇に属することになる。しかしながら、層構成の明確化のため、以降の説明では、「シリカを主体とする」第3の層155は、第4の層のようなZrOドープSiO層を含まないものと規定する。
また、第4の層160は、必ずしも単一の層であるとは限られず、ZrOのドープ量が異なるSiO層を複数有しても良い。
図1の例では、ZrOドープSiO層、すなわち第4の層160は、積層膜130の最外層として記載されている。第1の反射防止膜付きガラス100は、第4の層160の上に、さらに別の1または2以上の層を有しても良い。第4の層160は、アルカリに対する耐性に優れるので、最外層として好ましい。
第1の層140は、第2の層145よりも小さな屈折率を有する。例えば、第1の層140は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有し、第2の層145は、2.0以上の屈折率を有する。また、第2の層145は、第3の層155よりも大きな屈折率を有する。なお、第3の層155の屈折率は、通常、1.4〜1.8の範囲である。第1の層140は、第3の層155と同じ材料、すなわちシリカを主体とする層で構成されても良い。
このような屈折率の異なる2つの層140、145を積層膜130に使用することにより、第1の反射防止膜付きガラス100に低反射特性を発現させることができる。
また、第1の反射防止膜付きガラス100は、第4の層160として、ZrOドープSiO層を有する。この層は、前述のように、平均水素濃度Cavが10原子%未満となるように調整されている。
このため、第1の反射防止膜付きガラス100では、第4の層160の直下にシリカを主体とする層(第3の層)155が配置されているにも関わらず、良好な耐アルカリ特性を発揮することができる。
なお、第1の反射防止膜付きガラス100において、平均水素濃度Cavが10原子%未満のZrOドープSiO層は、例えば、第4の層をスパッタリング法等で成膜する際に、雰囲気内の水素濃度を十分に低くすることなどにより、形成することができる。
成膜雰囲気内の水素濃度を十分に低くする手段としては、例えば、成膜室を成膜前にベーキングして、成膜室の壁面に吸着した水分および炭化水素化合物のような副生成物を十分排気しておくこと、成膜室に水分および副生成物を吸着するコールドトラップを配置すること、ならびに基材を事前に加熱して基材中に含まれる水分および副生成物を十分脱ガスしておくこと等が挙げられる。
ところで、第1の反射防止膜付きガラス100において、第1の層140は、第2の層145よりも小さな屈折率を有するため、第1の層140を「低屈折率層」140と称し、第2の層145を「高屈折率層」145と称し、両者を「異屈折率層組」と称する。
この場合、図1の例では、積層膜130中の異屈折率層組の数は、1となる。ただし、積層膜中の異屈折率層組の数は、1以上であれば、いかなる整数であっても良い。例えば、異屈折率層組の数は、2または3等であっても良い。例えば、異屈折率層組の数が2の場合、積層膜は、第3の層155の下側に、低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層/の部分を有することになる。第1の反射防止膜付きガラス100は、そのような構成を有しても良い。
(本発明の一実施例による別の反射防止膜付きガラス)
次に、図2を参照して、本発明の一実施例による別の反射防止膜付きガラス(以下、「第2の反射防止膜付きガラス」と称する)の構成について説明する。
図2に示すように、第2の反射防止膜付きガラス200は、基本的に、図1に示した第1の反射防止膜付きガラス100と同様の構成を有する。すなわち、第2の反射防止膜付きガラス200は、ガラス基板220と、該ガラス基板220の第1の表面222側に配置された、4層構成の積層膜230とを有する。
ただし、この第2の反射防止膜付きガラス200では、積層膜230の層構成が第1の反射防止膜付きガラス100とは異なっている。
より具体的には、第2の反射防止膜付きガラス200において、積層膜230は、第1の層240、第2の層245、第3の層255、および第4の層260を有する。また、第3の層255は、シリカを主体とする層で構成され、第4の層260は、ZrOドープSiO層で構成される。また、第1の層240は、第2の層245よりも大きな屈折率を有する。例えば、第1の層240は、2.0以上の屈折率を有し、第2の層245は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有する。
このような第2の反射防止膜付きガラス200の構成においても、低反射特性を発現させることができる。
また、第2の反射防止膜付きガラス200は、第4の層260として、平均水素濃度Cavが10原子%未満となるように調整された、ZrOドープSiO層を有する。このため、第2の反射防止膜付きガラス200は、第4の層260の直下にシリカを主体とする層(第3の層)255が配置されている構成を有するものの、良好な耐アルカリ特性を発揮することができる。
ここで、第2の反射防止膜付きガラス200では、積層膜230の第1の層240と第2の層245の間の屈折率の関係が、前述の図1に示した第1の反射防止膜付きガラス100の場合とは逆になっている。すなわち、積層膜230は、第3の層255の下側に、「高屈折率層」(第1の層240)/「低屈折率層」(第2の層245)の組を有する。
本願においては、このような両層の組も、図1の場合と同様に、「異屈折率層組」と称することにする。
この規定によれば、図2の例では、積層膜230中の異屈折率層組の数は、1となる。ただし、積層膜中の異屈折率層組の数は、1以上であれば、いかなる整数であっても良い。例えば、異屈折率層組の数は、2または3等であっても良い。例えば、異屈折率層組の数が2の場合、積層膜230は、第3の層255の下側に、高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の部分を有することになる。第2の反射防止膜付きガラス200は、そのような構成を有しても良い。
(本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス)
次に、図3を参照して、本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス(以下、「第3の反射防止膜付きガラス」と称する)の構成について説明する。
図3に示すように、第3の反射防止膜付きガラス300は、ガラス基板320と、積層膜330とを有する。
ガラス基板320は、第1の表面322および第2の表面324を有し、積層膜330は、ガラス基板320の第1の表面322側に配置される。
図3に示す例では、積層膜330は、5層で構成され、すなわち、ガラス基板320に近い側から、第1の層340、第2の層345、第5の層350、第3の層355、および第4の層360を有する。第3の層355は、シリカを主体とする層で構成される。また、第4の層360は、ジルコニアがドープされたシリカ層、すなわち「ZrOドープSiO層」で構成される。
第1の層340は、第2の層345よりも大きな屈折率を有する。例えば、第1の層340は、2.0以上の屈折率を有し、第2の層345は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有する。また、第5の層350は、第2の層345および第3の層355よりも大きな屈折率を有する。第5の層350は、第1の層340と同じ材料であっても良い。
なお、第3の層355の屈折率は、通常、1.4〜1.8の範囲である。第2の層345は、第3の層355と同じ材料、すなわちシリカを主体とする層で構成されても良い。
このような屈折率の異なる3つの層340、345、350の組み合わせにより、第3の反射防止膜付きガラス300においても、低反射特性を発現させることができる。
また、第3の反射防止膜付きガラス300は、第4の層360として、ZrOドープSiO層を有する。この層は、前述のように、平均水素濃度Cavが10原子%未満となるように調整されている。
このため、第3の反射防止膜付きガラス300では、第4の層360の直下にシリカを主体とする層(第3の層)355が配置されているにも関わらず、良好な耐アルカリ特性を発揮することができる。
ここで、第3の反射防止膜付きガラス300は、第3の層355の下側に、「高屈折率層」(第1の層340)/「低屈折率層」(第2の層345)/「高屈折率層」(第5の層350)の組を有する。この構成単位は、前述の異屈折率層組の表記に従えば、異屈折率層組の数=1.5と表すことができる。
また、第3の反射防止膜付きガラス300において、異屈折率層組の数は、必ずしも1.5には限られない。すなわち、第5の層350の上に、「低屈折率層」/「高屈折率層」の組が1回、または2以上繰り返して配置されても良い。
例えば、第5の層350の上に、「低屈折率層」/「高屈折率層」の組が一つ配置された場合、そのような積層膜における異屈折率層組の数は、1.5+1=2.5となる。同様に、第5の層350の上に、「低屈折率層」/「高屈折率層」の組が2回繰り返し配置された場合、そのような積層膜における異屈折率層組の数は、1.5+2=3.5となる。以下同様である。
以上のことを整理すると、本発明の一実施例による反射防止膜付きガラスでは、積層膜における異屈折率層組は、必ずしも1以上の整数である必要はなく、異屈折率層組は、1、1.5、2、2.5、…であっても良い。すなわち

異屈折率層組=1+0.5×N(N=0以上の整数)

と表すことができる。
(本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス)
次に、図4を参照して、本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス(以下、「第4の反射防止膜付きガラス」と称する)の構成について説明する。
図4に示すように、第4の反射防止膜付きガラス400は、基本的に、図3に示した第3の反射防止膜付きガラス300と同様の構成を有する。すなわち、第4の反射防止膜付きガラス400は、ガラス基板420と、該ガラス基板420の第1の表面422側に配置された、5層構成の積層膜430とを有する。
ただし、この第4の反射防止膜付きガラス400では、積層膜430の層構成が第3の反射防止膜付きガラス300とは異なっている。
より具体的には、第4の反射防止膜付きガラス400において、積層膜430は、ガラス基板420に近い側から、第1の層440、第2の層445、第5の層450、第3の層455、および第4の層460を有する。また、第3の層455は、シリカを主体とする層で構成され、第4の層460は、ZrOドープSiO層で構成される。
第1の層440は、第2の層445よりも小さな屈折率を有する。例えば、第1の層440は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有し、第2の層445は、2.0以上の屈折率を有する。さらに、第5の層450は、第2の層445よりも小さな屈折率を有する。例えば、第5の層450は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有する。
このような第4の反射防止膜付きガラス400の構成においても、低反射特性を発現させることができる。
また、第4の反射防止膜付きガラス400は、第4の層460として、平均水素濃度Cavが10原子%未満となるように調整された、ZrOドープSiO層を有する。このため、第4の反射防止膜付きガラス400は、第4の層460の直下にシリカを主体とする層(第3の層)455が配置されている構成を有するものの、良好な耐アルカリ特性を発揮することができる。
ここで、第4の反射防止膜付きガラス400は、第3の層455の下側に、「低屈折率層」(第1の層440)/「高屈折率層」(第2の層445)/「低屈折率層」(第5の層450)の組を有する。前述のように、この構成単位は、異屈折率層組の数=1.5と表すことができる。
第4の反射防止膜付きガラス400においても、異屈折率層組の数は、必ずしも1.5には限られない。例えば、異屈折率層組の数は、2.5、3.5、および4.5…等であっても良い。
(本発明による反射防止膜付きガラスを構成する各部材について)
次に、本発明による反射防止膜付きガラスを構成する各部材について詳しく説明する。
なお、ここでは、図3に示した第3の反射防止膜付きガラス300を例に、各構成部材について説明する。従って、各部材を表す際には、図3に示した参照符号を使用する。ただし、以下の説明が、用語の簡単な置換により、図1に示した第1の反射防止膜付きガラス100、図2に示した第2の反射防止膜付きガラス200、および図4に示した第4の反射防止膜付きガラス400に対しても、適用できることは当業者には明らかであろう。
(ガラス基板320)
ガラス基板320は、第1の表面322および第2の表面324を有し、第1の表面322には、積層膜330が配置される。
ガラス基板320の組成は、特に限られない。ガラス基板320は、例えば、無アルカリガラス、ソーダライムガラス、およびアルミノシリケートガラス等であっても良い。
例えば、ソーダライムガラスとしては、酸化物基準の質量百分率表示でSiOを60〜75%、Alを2〜12%、MgOを2〜11%、CaOを0〜10%、SrOを0〜3%、BaOを0〜3%、NaOを10〜18%、KOを0〜8%、ZrOを0〜4%含有する組成があげられる(以上の成分の合計は100%以下であり、また通常95%以上である)。また、アルミノシリケートガラスとしては、酸化物基準のモル百分率表示でSiOを61〜70%、Alを1〜18%、MgOを0〜15%、CaOを0〜5%、SrOを0〜1%、BaOを0〜1%、NaOを8〜18%、KOを0〜6%、ZrOを0〜4%、Bを0〜8%含有する組成があげられる。
また、ガラス基板320は、物理強化または化学強化されていても良い。化学強化されたガラスであれば、ガラスの板厚が1.5mm以下とすることができる。
(積層膜330)
積層膜330は、ガラス基板320の側から順に、第1の層340、第2の層345、第5の層350、第3の層355、および第4の層360を有する。
(第1の層340)
第1の層340は、直上に配置される第2の層345よりも大きな屈折率を有する。
第1の層340は、例えば、2.0以上の屈折率を有しても良い。第1の層340の屈折率は、例えば2.1以上であっても良い。
そのような「高屈折率層」340を構成する材料としては、これに限られるものではないが、例えば、チタニア、酸化ニオブ、ジルコニア、セリア、および酸化タンタル等が挙げられる。
第1の層340の厚さは、例えば5nm〜20nmの範囲であり、7nm〜17nmの範囲であることが好ましい。
(第2の層345)
第2の層345は、直下に配置される第1の層340よりも小さな屈折率を有する。また、第2の層345は、直上に配置される第5の層350よりも小さな屈折率を有する。
第2の層345は、例えば、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有しても良い。第2の層345の屈折率は、例えば1.45〜1.7の範囲であっても良い。
そのような「低屈折率層」345を構成する材料としては、これに限られるものではないが、例えば、シリカ、アルミナ等が挙げられる。シリカには、アルミニウムなどの他の元素がドープされても良い。
第2の層345の厚さは、例えば15nm〜45nmの範囲であり、20nm〜40nmの範囲であることが好ましい。
(第5の層350)
第5の層350は、直下に配置される第2の層345よりも大きな屈折率を有する。
第5の層350は、例えば、2.0以上の屈折率を有しても良い。第5の層350の屈折率は、例えば2.1以上であっても良い。
そのような「高屈折率層」350を構成する材料としては、これに限られるものではないが、例えば、チタニア、酸化ニオブ、ジルコニア、セリア、および酸化タンタル等が挙げられる。第5の層350は、例えば、第1の層340と同じ材料で構成されても良い。
第5の層350の厚さは、例えば45nm〜125nmの範囲であり、50nm〜115nmの範囲であることが好ましい。
なお、異屈折率層組の数が2.5以上の場合、第5の層350の上に、「低屈折率層」/「高屈折率層」の組が少なくとも1回以上繰り返される。
また、異屈折率層組の数が1の場合、第5の層350が省略される。さらに、異屈折率層組の数が2の場合、第5の層350と第3の層355の間に、一つの「低屈折率層」が配置される。
(第3の層355)
第3の層355は、シリカを主体とする層で構成される。
第3の層355は、例えば、材料Mがドープされたシリカであっても良い。材料Mは、例えば、アルミニウム、ホウ素およびリン等から選定されても良い。第3の層355の屈折率は、1.4〜1.8の範囲であることが好ましい。
第3の層355の厚さは、例えば0nm〜110nmの範囲であり、0nm〜100nmの範囲であることが好ましい。
(第4の層360)
前述のように、第4の層360は、ZrOドープSiO層で構成される。
第4の層360の厚さは、特に限られないが、例えば5nm〜110nmの範囲であり、例えば10nm〜100nmの範囲であっても良い。
ここで、第3の層355と前記第4の層360の合計厚さに対する第4の層360の厚さの比θは、0.2以上であることが好ましい。比θを0.2以上とすることにより、積層膜330のアルカリに対する耐性が、よりいっそう向上する。
第4の層360において、ジルコニアのドープ量は、酸化物基準のモル%表示で、例えば、5モル%〜50モル%の範囲であっても良い。ジルコニアのドープ量が5モル%未満の場合、積層膜330における耐アルカリ特性の向上効果が減少する。また、ジルコニアのドープ量が50モル%を超える場合、酸に対する耐性が低下するという問題が生じる場合がある。ジルコニアのドープ量は、10モル%〜33モル%の範囲であることが好ましい。第4の層360は、シリカおよびジルコニア以外の成分を少量含有してもよい。そのような成分としては、イットリア、アルミナ等が挙げられる。
ジルコニアのドープ量が5モル%の場合、第4の層360の屈折率は、約1.50程度であり、ジルコニアのドープ量が10モル%の場合、第4の層360の屈折率は、約1.54程度であり、ジルコニアのドープ量が33モル%の場合、第4の層360の屈折率は、約1.69程度であり、ジルコニアのドープ量が50モル%の場合、第4の層360の屈折率は、約1.79程度である。
積層膜330を構成する各層は、いかなる方法で設置されても良い。各層は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、およびCVD(化学気相成長)法等により成膜されても良い。
(本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス)
次に、図5を参照して、本発明の一実施例によるさらに別の反射防止膜付きガラス(以下、「第5の反射防止膜付きガラス」と称する)の構成について説明する。
図5に示すように、第5の反射防止膜付きガラス500は、ガラス基板520と、第1の積層膜530と、第2の積層膜565とを有する。
第5の反射防止膜付きガラス500は、前述の図3に示した第3の反射防止膜付きガラス300と同様の部材を有する。従って、第5の反射防止膜付きガラス500において、第3の反射防止膜付きガラス300と同様の部材には、図3に示した参照符号に200を加えた参照符号が使用されている。
ただし、この第5の反射防止膜付きガラス500では、ガラス基板520の両表面522、524側に、積層膜が配置されている点で、前述の第3の反射防止膜付きガラス300の構成とは異なっている。
より具体的には、図5に示すように、ガラス基板520の第1の表面522側には、第1の積層膜530が配置され、ガラス基板520の第2の表面524側には、第2の積層膜565が配置される。
図5に示した例では、第1の積層膜530は、合計5層で構成され、異屈折率層組の数は、1.5である。すなわち、第1の積層膜530は、「高屈折率層」としての第1の層540、「低屈折率層」としての第2の層545、「高屈折率層」としての第5の層550を有する。また、第1の積層膜530は、第3の層555およびその直上の第4の層560を有する。
第3の層555は、シリカを主体とする層で構成され、第4の層560は、ZrOドープSiO層で構成される。
同様に、第2の積層膜565は、合計5層で構成され、異屈折率層組の数は、1.5である。すなわち、第2の積層膜565は、「高屈折率層」としての第1の層570、「低屈折率層」としての第2の層575、「高屈折率層」としての第5の層580、第3の層585、およびその直上の第4の層590を有する。
第3の層585は、シリカを主体とする層で構成され、第4の層590は、ZrOドープSiO層で構成される。
第2の積層膜565は、第1の積層膜530と同様の構成を有しても良い。
第5の反射防止膜付きガラス500では、ガラス基板520の両側に配置された第1の積層膜530および第2の積層膜565のそれぞれが、異屈折率層組を有する。従って、第5の反射防止膜付きガラス500では、より良好な低反射特性を発現させることができる。
ここで、第5の反射防止膜付きガラス500においても、第1の積層膜530の保護層として存在する第4の層560、および第2の積層膜565の保護層として存在する第4の層590のため、前述の第3の反射防止膜付きガラス300と同様の効果、すなわち従来の反射防止膜付きガラスに比べて、有意に改善された耐アルカリ特性を得ることができる。
なお、図5に示した例では、第1の積層膜530は、図3に示した第3の反射防止膜付きガラス300の積層膜330と同様の構成を有する。しかしながら、これとは別に、第1の積層膜530は、図4に示した第4の反射防止膜付きガラス400の積層膜430と同様の構成を有しても良い。
また、図5に示した例では、第5の反射防止膜付きガラス500において、第1の積層膜530は、第1の層540〜第4の層560まで、合計5層で構成されている。しかしながら、これは単なる一例に過ぎず、第1の積層膜530を構成する層の数は、4層以上である限り、特に限られない。
例えば、第1の積層膜530は、図1または図2に示した積層膜130、230のような4層構造を有しても良い(異屈折率層組の数=1)。また、第1の積層膜530は、図3または図4に示した積層膜330、430のような5層構造を有しても良い(異屈折率層組の数=1.5)。あるいは、第1の積層膜530は、6層以上で構成されても良い(異屈折率層組の数≧2)。
また、図5に示した例では、第2の積層膜565は、第1の積層膜530と同様の層構成を有する。しかしながら、これは単なる一例に過ぎず、第2の積層膜565は、低反射特性を発現できる限り、いかなる構成を有しても良い。
例えば、第2の積層膜565は、前述の図1〜図2、または図4に示した積層膜30、130、230、430のような構成を有しても良い。
さらに、第2の積層膜565は、必ずしもZrOドープSiO層で構成された最外層590を有する必要はなく、最外層としていかなる層が配置されても良い。
例えば、第5の反射防止膜付きガラス500を建物の窓ガラスとして使用することを想定した場合、室内側では、雨によるコンクリートからのアルカリ成分の流出は生じ難い。従って、ZrOドープSiO層で構成された第4の層を含まない積層膜の側が室内側となるようにして、反射防止膜付きガラスを設置した場合、そのような積層膜がアルカリ成分によって劣化する現象は生じ難く、反射防止膜付きガラスの低反射特性の低下を抑制することが可能になる。
ただし、ガラス基板の両側に、ZrOドープSiO層で構成された第4の層が配置された場合、いずれの側を屋外側に使用しても、アルカリ成分による積層膜の劣化を有意に抑制することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、以下の説明において、例1〜例5および例9は、実施例であり、例6〜例8は、比較例である。
(例1)
以下の方法で、ガラス基板の一方の表面に積層膜を構成して、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル1」と称する)を作製した。
サンプル1は、以下のように作製した。
まず、縦25mm×横50mm×厚さ2mmのガラス基板(ソーダライムガラス)を準備した。
次に、スパッタリング法により、このガラス基板の一方の表面に、合計5層からなる積層膜を形成した。積層膜は、ガラス基板に近い側から、以下の層構成を有する:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ35nm
第5の層:TiO層、厚さ105nm
第3の層:SiO層、厚さ50nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ32nm。
このうち、第1の層は、ターゲットとしてTiOxターゲット(x<2)(製品名TXOターゲット:AGCセラミックス株式会社製)を使用し、Ar+O雰囲気(酸素8体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.37Paとした。
第2の層は、ターゲットとしてSiターゲットを使用し、Ar+O雰囲気(酸素60体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.17Paとした。
第5の層は、ターゲットとして、前述のTiOxターゲット(x<2)を使用し、Ar+O雰囲気(酸素8体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.37Paとした。
第3の層は、ターゲットとして前述のSiターゲットを使用し、Ar+O雰囲気(酸素60体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.17Paとした。
第4の層は、ターゲットとして10原子%のZrがドープされたSiターゲットを使用し、Ar+O雰囲気(酸素60体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.12Paとした。
なお、ガラス基板の積層膜が配置されていない側の表面には、反射防止処理(粗表面化処理)を行った。
(例2)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル2」と称する)を作製した。ただし、この例2では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ35nm
第5の層:TiO層、厚さ105nm
第3の層:SiO層、厚さ15nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ66nm。
(例3)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル3」と称する)を作製した。ただし、この例3では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ11nm
第2の層:SiO層、厚さ30nm
第5の層:TiO層、厚さ101nm
第3の層:SiO層、厚さ35nm
第4の層:80モル%SiO−20モル%ZrO層、厚さ42nm。
第4の層は、ターゲットとして20原子%のZrがドープされたSiターゲットを使用し、Ar+O雰囲気(酸素60体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.12Paとした。
(例4)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル4」と称する)を作製した。ただし、この例4では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ11nm
第2の層:SiO層、厚さ30nm
第5の層:TiO層、厚さ102nm
第3の層:SiO層、厚さ50nm
第4の層:67モル%SiO−33モル%ZrO層、厚さ25nm。
第4の層は、ターゲットとして33原子%のZrがドープされたSiターゲットを使用し、Ar+O雰囲気(酸素60体積%)下でのスパッタリング法により成膜した。スパッタリング圧力は、0.12Paとした。
(例5)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル5」と称する)を作製した。ただし、この例5では、ガラス基板の両面に、同様の積層膜を形成した。(従って、ガラス基板に対して、反射防止処理(粗表面化処理)は実施していない。)
両積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ35nm
第5の層:TiO層、厚さ105nm
第3の層:SiO層、厚さ50nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ32nm。
(例6)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル6」と称する)を作製した。ただし、この例6では、ガラス基板の両側に、同一の積層膜を形成した。(従って、ガラス基板に対して、反射防止処理(粗表面化処理)は実施していない。)
両積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ31nm
第5の層:TiO層、厚さ99nm
第3の層:SiO層、厚さ50nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ30nm。
(例7)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル7」と称する)を作製した。ただし、この例7では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ11nm
第2の層:SiO層、厚さ30nm
第5の層:TiO層、厚さ103nm
第3の層:SiO層、厚さ17nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ60nm。
(例8)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル8」と称する)を作製した。ただし、この例8では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ35nm
第5の層:TiO層、厚さ105nm
第3の層:SiO層、厚さ70nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ15nm。
(例9)
例1と同様の方法で、反射防止膜付きガラス用サンプル(以下、「サンプル9」と称する)を作製した。ただし、この例9では、積層膜は、以下の層構成とした:
第1の層:TiO層、厚さ12nm
第2の層:SiO層、厚さ35nm
第5の層:TiO層、厚さ105nm
第3の層:SiO層、厚さ70nm
第4の層:90モル%SiO−10モル%ZrO層、厚さ15nm。
なお、例1〜例5および例9におけるサンプルの作製においては、同様の成膜装置を使用し、該成膜装置を十分に排気してから成膜を開始した。
一方、例6〜例8におけるサンプルの作製においては、前述の例1〜例5および例9と比べると、成膜を開始するまでの成膜装置の排気時間が短かった。
以下の表1には、各サンプルの層構成をまとめて示した。なお、表1の膜構成の欄には、第3の層と第4の層の総厚さに対する第4の層の厚さの比についても示した。
Figure 2016167127
(評価)
(水素濃度測定)
前述の方法で作製したサンプル1〜サンプル9を用いて、第4の層に含まれる水素濃度を測定した。
水素濃度の測定には、高分解能RBS分析装置(HRBS500:神戸製鋼所製)を使用し、HR−ERDA法により分析した。なお、水素濃度は、既知濃度のDLC(Diamond Like Carbon)薄膜試料を測定することにより校正した。
測定の際の設定パラメータは、以下の通りである:
入射イオンのエネルギー:480keV
イオン種:N
設定散乱角:30゜
入射角:サンプル表面の法線に対して70゜
電流:約2nA
照射量:約1.6μC。
なお、測定時の帯電防止のため、各サンプルにおいて、測定前に、第4の層上にカーボン膜を約5nm成膜した。
水素濃度は、カーボン膜の影響を避けるため、測定結果(表面からの深さ距離と水素強度の関係を示すグラフ)において、深さ15nm〜20nmの範囲(第4の層の表面からの深さが10nm〜15nmの範囲)の値を平均し、平均水素濃度Cavとして算出した。
図6には、一例として、サンプル1において得られた測定結果を示す。この結果から、サンプル1の場合、水素のプロファイルは、深さ方向に向かって、徐々に減少する挙動を示すことがわかる。水素濃度は、深さ15nm以降の位置では、最大でも10原子%未満であった。
サンプル1の場合、平均水素濃度Cavは、6.8原子%であった。
また図7には、別の一例として、サンプル6において得られた測定結果を示す。サンプル6の場合、平均水素濃度Cavは、10.6原子%であった。
前述の表1の「平均水素濃度Cav」の欄には、各サンプルにおいて得られた平均水素濃度Cavを示した。
この結果から、サンプル1〜サンプル5およびサンプル9では、いずれの場合も、平均水素濃度Cavは、10原子%未満であることがわかった。一方、サンプル6〜サンプル8では、いずれの場合も、平均水素濃度Cavは、10原子%を超えることがわかった。
(アルカリ耐性試験)
前述の方法で作製したサンプル1〜サンプル9を用いて、アルカリ耐性試験を行った。アルカリ耐性試験は、以下のようにして実施した。
各サンプルに対して、積層膜が配置された側(サンプル5およびサンプル6ではどちらか一方の側)から光を照射する。分光光度計により、各波長における反射率(初期反射率)を測定する。
次に、各サンプルを、90℃に加熱した濃度0.1kmol/mのNaOH水溶液中に2時間浸漬させる。その後、サンプルを水溶液から取り出し、純水で洗浄した後、乾燥させる。
乾燥後のサンプルを用いて、浸漬処理前と同様の測定を行い、各波長における反射率(処理後反射率)を測定する。
各サンプルにおいて、初期反射率と処理後反射率を比較する。なお、この際には、波長380nm〜780nmの範囲において、2nmピッチで初期反射率と処理後反射率の差の絶対値|ΔR|を求め、これを累積して、指標Σ|ΔR|を求めた。
この指標Σ|ΔR|は、サンプルのアルカリに対する耐性を定量的に評価する指標となる。すなわち、指標Σ|ΔR|が小さいほど、浸漬処理前後における反射率の差が小さく、そのようなサンプルでは、アルカリに対する耐性が良好であると言える。
図8および図9には、それぞれ、サンプル1およびサンプル2において得られた、浸漬処理前後における反射率の測定結果を示す。また、図10および図11には、それぞれ、サンプル6およびサンプル7において得られた、浸漬処理前後における反射率の測定結果を示す。加えて、図12には、サンプル9において得られた、浸漬処理前後における反射率の測定結果を示す。
さらに、前述の表1には、各サンプルにおいて得られた、指標Σ|ΔR|の値をまとめて示す。
図8に示すように、サンプル1では、浸漬処理前後において、反射特性は、ほぼ一致しており、両者の反射率に顕著な差異は認められなかった。すなわち、サンプル1では、浸漬処理前および後の何れの場合も、波長約400nm〜約700nmの範囲にわたって、十分に低い反射率を示すことがわかった。なお、サンプル1において、指標Σ|ΔR|は、9.4であった。
同様に、図9から、サンプル2においても、浸漬処理前後において、反射率の有意な変化は認められなかった。サンプル2において、指標Σ|ΔR|は、4.8であった。
なお、図には示さないが、サンプル3〜サンプル5においても、ほぼ同様の結果が得られた。
これに対して、サンプル6の場合、図10に示すように、浸漬処理前後において、反射特性に顕著な差異が認められた。すなわち、サンプル6は、浸漬処理前には良好な低反射率を示すものの、浸漬処理後には、波長380nm〜780nmの範囲にわたって、反射率が上昇することがわかった。サンプル6の場合、指標Σ|ΔR|は、2260.8であった。
また、サンプル7においても、図11に示すように、サンプル6の場合と同様、浸漬処理前後において、反射率に顕著な差異が認められた。サンプル7の場合、指標Σ|ΔR|は、2681.6であった。
サンプル8の場合も、サンプル6およびサンプル7とほぼ同様の結果が得られた。サンプル8の場合、指標Σ|ΔR|は、3067.0であった。
一方、サンプル9においては、図12に示すように、浸漬処理前後において、長波長側の反射特性にわずかな差異が認められた。この原因として考えられるのは、サンプル9の第4の層の平均水素濃度Cavが、10原子%未満であるものの、サンプル9の第4の層の厚さが、サンプル1〜サンプル5に比べて薄いことである。サンプル9において、指標Σ|ΔR|は、174.9であった。
このように、サンプル1〜サンプル5では、指標Σ|ΔR|が十分に低く、アルカリに対して良好な耐性を示すことがわかった。また、これに対して、サンプル6〜サンプル8では、指標Σ|ΔR|が極端に大きくなり、アルカリに対してあまり良好な耐性を示さないことが確認された。一方、サンプル9では、指標Σ|ΔR|がサンプル1〜サンプル5に比べれば大きいものの、アルカリに対する耐性は、図12に示すように、実用上問題となるレベルではないことがわかった。
以上のように、第4の層内に含まれる平均水素濃度Cavが10原子%を下回る場合、そのような積層膜を有する反射防止膜付きガラスは、アルカリに対して良好な耐性を有することが確認された。
また、第3の層と第4の層の合計厚さに対する第4の層の厚さの比を0.2以上とするほうが、積層膜のアルカリに対する耐性は、よりいっそう向上することが確認された。
(可視光反射率)
反射防止膜付きガラスの可視光反射率は、低いほど低反射特性が良いと言える。
ガラス基板の一方の表面のみに積層膜が形成され、もう一方の表面を粗表面化処理した状態において、ISO 9050:2003(JIS R 3106)に基づいて測定される当該反射防止膜付きガラスの可視光反射率が1%を超える場合、低反射特性は不十分である。前記可視光反射率は、1%以下であることが好ましい。
ガラス基板の両表面に積層膜が形成された状態において、ISO 9050:2003(JIS R 3106)に基づいて測定される当該反射防止膜付きガラスの可視光反射率が2%を超える場合、低反射特性は不十分である。前記可視光反射率は、2%以下であることが好ましい。特に、前記可視光反射率は、1%以下であることがより好ましい。
各サンプルにおいて、アルカリ浸漬前の可視光反射率は、サンプル1が0.25%、サンプル2が0.32%、サンプル3が0.28%、サンプル4が0.27%、サンプル5が0.18%、サンプル6が0.45%、サンプル7が0.43%、サンプル8が0.06%、サンプル9が0.26%であった。従って、いずれのサンプルも良好な低反射特性を有すると言える。
本発明は、例えば、建築物用の反射防止膜付きガラス等に利用することができる。その利用形態は、ガラス基板の片面のみに反射防止膜が配置される形態、ガラス基板の両面に反射防止膜が配置される形態に限られない。例えば、片面のみに反射防止膜が配置されたガラス基板を2枚用意し、合わせガラスとしても良い。また、両面に反射防止膜が配置されたガラス基板を2枚用意し、複層ガラスとしても良い。あるいは、片面のみに反射防止膜が配置されたガラス基板のもう一方の面に、別の効果を有する膜を配置しても良い。
本願は、2015年4月14日に出願した日本国特許出願2015−082624号に基づく優先権を主張するものであり、同日本国出願の全内容を本願に参照により援用する。
100 本発明による第1の反射防止膜付きガラス
120 ガラス基板
122 第1の表面
124 第2の表面
130 積層膜
140 第1の層
145 第2の層
155 第3の層
160 第4の層
200 本発明による第2の反射防止膜付きガラス
220 ガラス基板
222 第1の表面
224 第2の表面
230 積層膜
240 第1の層
245 第2の層
255 第3の層
260 第4の層
300 本発明による第3の反射防止膜付きガラス
320 ガラス基板
322 第1の表面
324 第2の表面
330 積層膜
340 第1の層
345 第2の層
350 第5の層
355 第3の層
360 第4の層
400 本発明による第4の反射防止膜付きガラス
420 ガラス基板
422 第1の表面
424 第2の表面
430 積層膜
440 第1の層
445 第2の層
450 第5の層
455 第3の層
460 第4の層
500 本発明による第5の反射防止膜付きガラス
520 ガラス基板
522 第1の表面
524 第2の表面
530 第1の積層膜
540 第1の層(第1の積層膜)
545 第2の層(第1の積層膜)
550 第5の層(第1の積層膜)
555 第3の層(第1の積層膜)
560 第4の層(第1の積層膜)
565 第2の積層膜
570 第1の層(第2の積層膜)
575 第2の層(第2の積層膜)
580 第5の層(第2の積層膜)
585 第3の層(第2の積層膜)
590 第4の層(第2の積層膜)

Claims (9)

  1. 第1および第2の表面を有するガラス基板と、前記ガラス基板の第1の表面に配置された第1の積層膜とを有する反射防止膜付きガラスであって、
    前記第1の積層膜は、反射防止機能を有し、
    前記第1の積層膜は、前記ガラス基板の第1の表面に近い側から、第1の層、第2の層、第3の層および第4の層の少なくとも4つの層を有し、
    前記第2の層は、前記第1の層に隣接して配置され、前記第1の層とは異なる屈折率を有し、
    前記第3の層は、ジルコニアを含まず、シリカを主体とする層で構成され、前記第4の層の直下に配置され、
    前記第4の層は、ジルコニアがドープされたシリカで構成され、以下の方法で測定される平均水素濃度Cavが10原子%未満であることを特徴とする反射防止膜付きガラス:
    前記第4の層の平均水素濃度Cavの測定方法;
    積層膜上にカーボン膜を5nm成膜して、HR−ERDA法により深さ方向の水素濃度を測定し、前記第4層の表面からの深さが10nm〜15nmの範囲で得られた値を平均することにより、平均水素濃度Cavを算出する。
  2. 前記第3の層と前記第4の層の合計厚さに対する前記第4の層の厚さの比は、0.2以上であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜付きガラス。
  3. 前記第4の層には、5モル%〜50モル%のジルコニアを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止膜付きガラス。
  4. 前記第1の積層膜は、前記第2の層と前記第3の層の間に、第5の層を有し、
    前記第5の層は、前記第2の層および前記第3の層よりも高い屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の反射防止膜付きガラス。
  5. 前記第1の積層膜は、前記第2の層と前記第3の層の間に、第5の層を有し、
    前記第2の層は、前記第1の層および前記第5の層よりも高い屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の反射防止膜付きガラス。
  6. 前記ガラス基板の前記第2の表面を粗表面化処理した状態において、ISO 9050:2003に基づいて、前記第1の積層膜の側から測定される当該反射防止膜付きガラスの可視光反射率は、1%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の反射防止膜付きガラス。
  7. 当該反射防止膜付きガラスは、前記ガラス基板の第2の表面に、第2の積層膜を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の反射防止膜付きガラス。
  8. 前記第2の積層膜は、前記第1の積層膜と同じ層構成を有することを特徴とする請求項7に記載の反射防止膜付きガラス。
  9. ISO 9050:2003に基づいて、前記第1の積層膜の側から測定される当該反射防止膜付きガラスの可視光反射率は、2%以下であることを特徴とする請求項7または8に記載の反射防止膜付きガラス。
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