JPWO2016143413A1 - 投射材 - Google Patents

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Abstract

鋳物の表面をブラスト処理により研掃するために用いる鉄系の投射材であって、投射材の粒子径dは、0.85mm<d≦2.36mmであり、ビッカース硬度(JIS Z 2244)がHV300〜600の範囲であり、投射材の粒子径dの分布は、頻度分布(JIS G 5904)における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度の頻度が最大となり、当該頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.6〜0.8倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.3〜0.6倍である。

Description

本開示は、鋳物の研掃をブラスト処理により行なうために使用する鉄系の投射材に関する。
従来、鋳物に対して、鋳造後に表面に付着した鋳砂や母材表面に形成された錆などのスケールを除去する研掃を行うために、硬質粒子を鋳物に投射するブラスト処理が行われてきた。このような鋳物の研掃は、スチール材質の球状粒子を用いて行われることが多い(例えば、特許文献1参照)。また、粒子径分布を調整した投射材も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−297132号公報 特開2001−353661号公報
砂落とし前の鋳物には、最表層に比較的厚い脆性材料となる鋳砂層が形成され、その下層にスケール層、スケール及び母材混層が形成されている。これらを効率的に除去するためには、大きな研掃力を有し、かつ、研掃効率が高い投射材を用いる必要がある。しかし、ブラスト処理に用いられる投射材は、一般的に、バリ取り、表面粗度の向上などの他の用途にも用いられる。このため、用途に応じて投射材の粒子径及び硬度が適宜選定され得るものの、粒子径分布などが鋳物の研掃に特化して調整された投射材は見当たらない。また、特許文献2に記載の投射材のように、粒子径分布が調整された投射材は存在するが、鋳物の研掃に好適な、更に大きな研掃力を有し、かつ、研掃効率が高い投射材の要請がある。
ブラスト装置の操業において、所定量の投射材をブラスト装置に投入し、鋳物の研掃を行うときに、投射材は、投射、回収、微粉の除去、及び投射のサイクルを繰り返す。投射を繰り返した場合、投射材は粉砕され微粉となる。このような微粉はセパレーターにより選別、除去される。除去された分だけブラスト装置内の投射材量が減少するため、減少分に応じた投射材を補給する。投射材の供給、粉砕、装置外への排出を繰り返していくと、装置内の投射材の粒子径分布は初期の粒子径分布とは異なる一定の粒子径分布で安定する。この安定した粒子径分布の状態をオペレーティングミックスという。鋳物の研掃を効率的に行うためには、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布を研掃に好適なように管理する必要がある。
本技術分野では、鋳物の研掃をブラスト処理により行なうために使用する鉄系の投射材において、研掃力と研掃効率とをともに向上させた鋳物の研掃に好適な投射材を提供することが望まれている。また、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布が鋳物の研掃に好適な分布となるような投射材を提供することが望まれている。
上記目的を達成するために、本発明の一側面に係る投射材は、鋳物の表面をブラスト処理により研掃するために用いる鉄系の投射材であって、投射材は、ビッカース硬度(日本工業規格であるJIS Z 2244)がHV300〜600の範囲であり、投射材の粒子径dは、0.85mm<d≦2.36mmであり、投射材の粒子径dの分布は、頻度分布(日本工業規格であるJIS G 5904)における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度の頻度が最大となり、当該頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.4〜1.0倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.2〜0.7倍である。以下、JISが付された記号は日本工業規格である。
この投射材によれば、鋳物の研掃において、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの粒子により研掃力を向上させ、粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの粒子によりカバレージ(一定面積当たりにおける投射材の実打痕面積)を向上させることができる。これにより、この投射材は、研掃力と研掃効率とをともに向上させた鋳物の研掃に好適な投射材とすることができる。ここで、「粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの粒子」とは、JIS Z8801(2006)に規程の公称目開き1.40mmの標準ふるいを通過し、公称目開き1.18mmの標準ふるいで捕獲された(通過しない)粒子を示す。また、投射材は、粒子径区間の下限値以下の小径の粒子を最大5%程度含んでもよい。
投射材の粒子径dの分布は、頻度分布(JIS G 5904)における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.6〜0.8倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.3〜0.6倍としてもよい。このように構成した投射材は、研掃力と研掃効率とを更に向上させることができ、好適に用いることができる。
投射材は、粒子径dが1.18mm<d≦2.36mmであって粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が最大となる第1投射材と、粒子径dが0.85mm<d≦1.40mmであって粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となる第2投射材との混合物でもよい。このように、投射材は、研掃力が向上するように調整された第1投射材と、カバレージが向上するように調整された第2投射材と、を混合することにより作製することができる。
投射材は、ブラスト装置の操業により一定の粒子径分布で安定するオペレーティングミックス形成後の投射材の粒子径分布が、粒子径1.18mmを超える第1粒体と、粒子径1.18mm以下で0.85mmを超える第2粒体と、粒子径0.85mm以下の第3粒体と、に区分したときに、(第1粒体の比率)≧(第2粒体の比率)≧(第3粒体の比率)を充足してもよい。この場合、投射材は、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布を、研掃力が大きい第1粒体が従来の投射材よりも多くなるような、鋳物の研掃に好適な分布となる。
第1粒体の比率は60重量%以上、第2粒体の比率は5〜30重量%、第3粒体の比率は20重量%以下としてもよい。オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布を、上記の粒子径分布にすることにより、研掃力と研掃効率とをともに向上させた鋳物の研掃に好適な投射材とすることができる。
本発明の種々の側面によれば、鋳物の研掃をブラスト処理により行なうために使用する鉄系の投射材において、研掃力と研掃効率とをともに向上させた鋳物の研掃に好適な投射材を提供することができる。また、本発明の種々の側面によれば、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布が鋳物の研掃に好適な分布となるような投射材を提供することができる。
実施形態に係る投射材の粒子径分布の模式図である。 実施例の投射材の粒子径分布を示す説明図である。 研掃試験後の試料の表面状態を示す説明図である。 図3に示す表面状態を説明する表である。 研掃試験後の試料の除錆度の測定結果を示す説明図である。 寿命試験の結果を示す説明図である。 オペレーションミックス形成後の粒子径分布(推定)を示す説明図である。
本実施形態に係る投射材は、鋳物の表面をブラスト処理により研掃するために用いることができる鉄系の投射材である。
投射材は、ビッカース硬度HV300〜600の範囲から選択された鉄系材料からなる球状のショットである。ここで、このような鉄系材料として、例えば、C:0.8〜1.2重量%、Mn:0.35〜1.20重量%、Si:0.40〜1.50重量%、P≦0.05重量%、S≦0.05重量%、残部Fe及び不可避不純物を含む成分系であって、焼き戻しマルテンサイト組織若しくは類する組織を有する粒子を採用することができる。このような粒子は例えば水アトマイズ法等の公知の方法で作製することができる。ここで、投射材は、HV300以上では研掃対象に対して十分な硬度であり、HV600以下では投射材が十分な靱性を有する。このように本実施形態に係る投射材は、十分な硬度と靱性とを併せ持つため、鋳物表面の研掃に好適に用いることができる。ここで、ビッカース硬度HVは日本工業規格JIS Z 2244(2009)に基づくものである。
図1は、実施形態に係る投射材の粒子径分布の模式図である。横軸の粒子径は、粒子径区間の下限値を代表値として示している。以下の粒子径分布の図で同様である。投射材の粒子径dは、0.85mm<d≦2.36mmであり、投射材の粒子径dの分布は、頻度分布(JIS G 5904)における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となり、当該頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.4〜1.0倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.2〜0.7倍であるように調整する。ここで、粒子径分布の測定方法は日本工業規格JIS G 5904(1966)に基づくものであり、重量分布で示している。
投射材の粒子径dの分布は、例えば、粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.6〜0.8倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.3〜0.6倍であるように調整する。これによれば、研掃力と研掃効率とを更に向上させることができ、鋳物の研掃に好適に用いることができる。
このような粒子径分布を有する投射材は、粒子径dが1.18mm<d≦2.36mmであって粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が最大となる第1投射材と、粒子径dが0.85mm<d≦1.40mmであって粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となる第2投射材と、を混合して作製することができる。つまり、投射材は、第1投射材と第2投射材との混合物である。
例えば、鋳物の研掃に第1投射材のみを用いると、研掃力を大きくすることができるが、単位重量あたりの粒子数が少なくなるため、カバレージ(一定面積当たりにおける投射材の実打痕面積)の低下に繋がる。一方、第2投射材は、カバレージを向上させることができるが、第1投射材に比べ特に強固な砂スケールに対して研掃力が低い。そのため、鋳物砂やスケールの除去には十分な研掃力を有しているものの、鋳物砂表面に発生する焼き付き等を除去するには研掃力が不足し、研掃時間が長くなる。
本実施形態に係る投射材では、これらの投射材を上述の粒子径分布となるように混合することにより、それぞれの利点を維持し、研掃能力が不足する部分を補完することができる。第1投射材により研掃力を向上させ、第2投射材によりカバレージを向上させることができる。つまり、研掃力と研掃効率とをともに向上させた研掃を行うことができる。
また、投射材を第1投射材と第2投射材とを混合して作製することにより、粒子径分布を実質的に連続となる分布とすることができる。これにより、研掃による打痕の大きさが連続的な分布を有するため、カバレージを増大させることができ、研掃を効率的に行うことができる。
第1投射材及び第2投射材は、水アトマイズ法等の公知の方法により作製した粒子をJIS Z 8801(2006)に規定の篩目0.85〜2.36mmの篩を用いて分級し、所望の粒子径分布となるように混合、調整して作製することができる。
次に上記の投射材を使用して、ブラスト処理により鋳物の研掃を行う方法について説明する。
本実施形態に係る投射材を用いて鋳物の研掃を行うには、例えば、特許文献1に記載のような公知の遠心型ブラスト装置を用いることができる。なお、研掃方法は当該ブラスト装置を用いた方法に限定されるものではない。
ブラスト装置は、投射材の貯留及び定量供給を行うホッパー、投射材を投射するインペラーユニット、投射材を循環させる循環装置、投射材と砂やスケールとを分離するセパレーター及び集塵装置を備えている。
投射材は、ホッパーからインペラーユニットに投入され、インペラーユニットに投入された投射材は、インペラーユニット内で加速されて投射室内に配置された鋳物へと投射される。これにより、鋳物の研掃を行なう。
投射された投射材は、ブラスト処理により鋳物から除去された砂やスケールとともに循環装置により回収され、セパレーターに送られる。
セパレーターでは投射材をエプロン状に落下させ、集塵機により生じる気流により砂、スケール及び粉砕された微細な投射材を選別し、それらを集塵機及び装置外へ排出する。研掃に有効な投射材は再度、インペラーユニットに供給され、循環使用される。
装置外へ排出された量だけ装置内投射材量が減少するので、減少量に対応した量の投射材を補給する必要がある。投射材の減少はインペラーユニットの負荷電流値により検知され、新たな投射材がホッパーに自動的にもしくは手動に補給される。
上記投射、微粉の装置外排出、補給を繰り返し行う一連の操作の結果、装置内投射材の粒子径分布は、未使用の投射材の粒子径分布とは異なる一定の粒子径分布で安定する。この安定した粒子径分布の状態をオペレーティングミックスという。投射材は、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子径分布を効率的な研掃が行えるように管理することが重要である。
本実施形態に係る投射材を用いることで、特別な装置、方法によることなく、オペレーティングミックス形成後におけるブラスト装置内の粒子径分布が(第1粒体の比率)≧(第2粒体の比率)≧(第3粒体の比率)を充足する特徴的な分布にすることができる。つまり、ブラスト装置の通常の操業において実現することができる。投射材は、粒子径1.18mmを超える第1粒体と、粒子径1.18mm以下で0.85mmを超える第2粒体と、粒子径0.85mm以下の第3粒体と、に区分している。そして、第1粒体の比率は60重量%以上、第2粒体の比率は5〜30重量%、第3粒体の比率は20重量%以下となるように粒子径分布が管理されてもよい。
この粒子径分布を従来、鋳物の研掃におけるオペレーティングミックスの指針とされていた“ECONOMICAL AND FUNCTIONAL ASPECTS OF BLAST CLEANING ABRASIVES BLASTING THEORY”(WHEEL ABRATOR社発行,1972年)による粒子径分布と比較した。比較結果を表1に示す。なお、本実施形態における「第3粒体」は、表1における従来の指針の第3粒体及び第4粒体を混合した混合物である。
表1に示されるように、本実施形態に係る投射材は、第1投射材の添加により、研掃力が大きい第1粒体を従来の投射材よりもはるかに多量に含有しているという特徴的な分布を示す。
第1粒体は研掃力が高く、特に鋳物の最表層にある強固なスケール層の除去に対し有効である。第1粒体を従来の投射材よりも増大させることにより、研掃時間を短縮することができる。
第2粒体は従来と同程度の量であり、これによりカバレージを確保することができる。
第3粒体は研掃力が低く、有効にスケールを除去することができないので、従来の投射材に比べ低減させた。また、第3粒体は鋳物砂を含んでおり、第3粒体を低減させることにより鋳物砂の混入を抑制することができるので、でブラスト装置を構成する部品の損耗を抑制することができる。
本実施形態に係る投射材を用いた場合、オペレーティングミックス形成後におけるブラスト装置内の粒子径分布を鋳物の研掃に好適な上述の分布にすることができる。
(変更例)
投射材の形態はショットに限定されるものではなく、グリット、カットワイヤなどを用いることもできる。
第1投射材と第2投射材は、同じ材質としてもよいし、硬度が異なる材質で形成してもよい。
(実施形態の効果)
本実施形態に係る投射材によれば、鋳物の研掃をブラスト処理により行なうときに、研掃力と研掃効率とをともに向上させた鋳物の研掃に好適な投射材とすることができる。また、オペレーティングミックス形成後の装置内投射材の粒子分布が鋳物の研掃に好適な分布となるような投射材とすることができる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
(1)研掃試験
実施形態に係る投射材を用いた研掃試験を行った。本試験に使用した被加工物は、材質をFC250とし、注湯温度1350℃にて注湯をし、注湯後30分後に解枠し、冷却速度3℃/minにて冷却して得た。製品重量は約3.5kgである。試験に使用した投射試験装置は、ショットブラストSNTX−I型(新東工業株式会社)であり、投射速度73m/s、テーブル自転速度6rpmにて実施した。
試験に供する投射材は、粒子径dが1.18mm<d≦2.36mmであって粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が最大となるように調整した第1投射材と、粒子径dが0.85mm<d≦1.40mmであって粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となるように調整した第2投射材と、を用意し、両者を混合して粒子径分布を調整し作製した。いずれも硬度はHV450である。図2に粒子径分布を示す。図2は、実施例の投射材の粒子径分布を示す説明図である。
この粒子径分布は、実施形態に係る投射材の粒子径分布の条件を充足していた。また、比較例として、φ1.7mm(粒子径範囲:1.40mm<d≦2.36mm)のスチールショットでの試験も実施した。投射密度は150〜300kg/mとした。実施例、比較例ともに、投射材を投射試験装置に投入し、連続運転及び補給を繰り返してオペレーティングミックスを形成したのち投射試験を行った。
研掃試験後の試料表面を図3に示す。図3は、研掃試験後の試料の表面状態を示す説明図である。凸凹部と文字部(刻印部)を拡大して仕上がり状況を観察し、目視による評価を実施した。外観目視の詳細を図4に纏めた。図4は、図3に示す表面状態を説明する表である。図3及び図4に示されるように、比較例では、投射密度が150kg/m〜250kg/mの範囲において、点線で囲まれた点線領域にスケールが存在することが確認された。そして、投射密度300kg/mの時点でスケールが除去された。このため、比較例では仕上がりまで投射密度300kg/mを要した。一方、実施例では、投射密度が150kg/m〜200kg/mの範囲において、点線で囲まれた点線領域にスケールが存在することが確認された。そして、投射密度250kg/mの時点でスケールが除去された。つまり、実施例では投射密度250kg/mで仕上がることが確認された。
平坦な領域を拡大観察し、除錆度を測定した。結果を図5に示す。図5は、研掃試験後の試料の除錆度の測定結果を示す説明図である。投射密度の増加に伴い除錆度の増加が認められた。除錆度90%以上が目視外観評価の仕上がり完了点に相当する。実施例では比較例よりも投射密度が17%低い状態で同等の仕上がりが実現でき、研掃時間を短縮できることが確認された。
(2)寿命試験
投射材の寿命試験は、SAE J445に規程の100%Replacement Methodに準拠し、アーヴィン式ライフテスターを用い、投射速度60m/s、カットスクリーン0.710mmの条件で行った。結果を図6に示す。
図6は、寿命試験の結果を示す説明図である。新しい投射材の累計補給量100gに到達するサイクル数は、比較例の2940サイクルに対し、実施例では3400サイクルであり、16%の寿命向上が認められた。
寿命試験は実際のブラスト装置の操業を模擬したものであり、試験後の投射材の状態からオペレーティングミックス形成後の粒子径分布を推定することができる。結果を図7に示す。図7は、オペレーションミックス形成後の粒子径分布(推定)を示す説明図である。この粒子径分布は、実施形態に係る投射材のオペレーティングミックス形成後の粒子径分布を充足しており、実施形態に係る投射材を用いたブラスト処理において所望の粒子径分布が得られることが確認された。

Claims (5)

  1. 鋳物の表面をブラスト処理により研掃するために用いる鉄系の投射材であって、
    前記投射材は、ビッカース硬度がHV300〜600の範囲であり、
    前記投射材の粒子径dは、0.85mm<d≦2.36mmであり、
    前記投射材の粒子径dの分布は、頻度分布における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となり、当該頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.4〜1.0倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.2〜0.7倍である、
    投射材。
  2. 前記投射材の粒子径dの分布は、頻度分布における粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度に対して、粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が0.6〜0.8倍であり、かつ粒子径区間1.40mm<d≦1.70mmの頻度が0.3〜0.6倍である請求項1に記載の投射材。
  3. 粒子径dが1.18mm<d≦2.36mmであって粒子径区間1.70mm<d≦2.00mmの頻度が最大となる第1投射材と、粒子径dが0.85mm<d≦1.40mmであって粒子径区間1.18mm<d≦1.40mmの頻度が最大となる第2投射材との混合物である請求項1又は2に記載の投射材。
  4. ブラスト装置の操業により一定の粒子径分布で安定するオペレーティングミックス形成後の投射材の粒子径分布が、粒子径1.18mmを超える第1粒体と、粒子径1.18mm以下で0.85mmを超える第2粒体と、粒子径0.85mm以下の第3粒体と、に区分したときに、
    (第1粒体の比率)≧(第2粒体の比率)≧(第3粒体の比率)
    を充足する請求項1〜3の何れか一項に記載の投射材。
  5. 第1粒体の比率は60重量%以上、第2粒体の比率は5〜30重量%、第3粒体の比率は20重量%以下である請求項4に記載の投射材。
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