JPWO2016110970A1 - 太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

半導体ウエハの結晶欠陥不良と外観不良との検査を行う第1工程と、不良が検出された半導体ウエハであって、正方形状における一対の辺の伸長方向において一対の辺の長さの半分以上の長さを有し、且つ正方形状における他の一対の辺の伸長方向における全長さにわたる領域であって、結晶欠陥不良または0外観不良が検出されていないウエハ内正常領域を有する部分正常半導体ウエハを選択する第2工程と、部分正常半導体ウエハの一面に第2導電型の不純物元素が拡散された不純物拡散層を形成する第3工程と、不純物拡散層上におけるウエハ内正常領域に受光面側電極を形成する第4工程と、部分正常半導体ウエハにおける一面と対向する他面上においてウエハ内正常領域に裏面側電極を形成する第5工程と、第1工程の後であって第5工程の終了後までのいずれかのタイミングにおいて、ウエハ内正常領域を切り出す第6工程と、を含む。

Description

本発明は、半導体基板を用いた太陽電池セルの製造方法に関するものである。
太陽電池モジュールでは、モジュールの面積を基準とした実質的なエネルギー変換効率を向上させるために、モジュール充填率を向上させる必要がある。そこで、モジュール充填率を高める手法として、太陽電池セルを四角形状に加工して配列する方法が一般的に行われている。この方法では円板状の半導体ウエハを切断して四角形状にするため、半導体ウエハのロスが生じるという問題があった。
そこで、特許文献1では、半導体ウエハのロスをなくすとともにモジュール充填率を高めてエネルギー変換効率を向上させるために、1枚のウエハを切断して分割した太陽電池セルを接続することにより作製された太陽電池モジュールが開示されている。
特許第4210220号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、仕様を満足した半導体ウエハを使用することが前提とされており、仕様を満足しない半導体ウエハの発生による半導体ウエハのロスに関しては考慮されていない。半導体ウエハは、太陽電池セルの製造ラインへ投入される前に結晶欠陥と外観との検査が行われている。そして、仕様を満足していない半導体ウエハは不良品として除外され、太陽電池セルの製造ラインへは投入されない。
仕様を満足しない不良品の半導体ウエハは、スクラップウエハとしてリサイクル可能である。しかし、不良品の半導体ウエハは、1枚全てがスクラップウエハとなるため、半導体ウエハのロスが大きくなり、半導体ウエハの生産歩留まりが低下する、という問題があった。したがって、太陽電池セルの製造工程における半導体ウエハのロスをより低減するためには、半導体ウエハの更なる有効利用が必要であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、仕様を満足しない半導体ウエハを有効利用して太陽電池セルを製造可能な太陽電池セルの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、面方向において正方形状の外形形状を有する第1導電型の半導体ウエハに対して結晶欠陥不良と外観不良との検査を行う第1工程と、前記検査において結晶欠陥不良と外観不良とのうち少なくとも一方が検出された前記半導体ウエハであって、前記正方形状における一対の辺の伸長方向において前記一対の辺の長さの半分以上の長さを有し、且つ前記正方形状における他の一対の辺の伸長方向における全長さにわたる領域であって、前記結晶欠陥不良または前記外観不良が検出されていないウエハ内正常領域を有する部分正常半導体ウエハを選択する第2工程と、前記選択された部分正常半導体ウエハにおいて受光面側となる一面に第2導電型の不純物元素が拡散された不純物拡散層を形成する第3工程と、前記不純物拡散層上における前記ウエハ内正常領域に受光面側電極を形成する第4工程と、前記選択された部分正常半導体ウエハにおける前記一面と対向する他面上において前記ウエハ内正常領域に裏面側電極を形成する第5工程と、前記第1工程の後であって前記第5工程の終了後までのいずれかのタイミングにおいて、前記部分正常半導体ウエハから前記ウエハ内正常領域を切り出す第6工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、仕様を満足しない半導体ウエハを有効利用した太陽電池セルを得ることができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを示す上面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを示す下面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルを示す要部断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を説明する断面図 本発明の実施の形態1にかかるハーフ正常領域を説明するためのウエハの平面図 本発明の実施の形態1における半導体基板の受光面である反射防止膜上における2等分領域に対してのみ銀ペーストが印刷された状態を示す上面図 本発明の実施の形態1の半導体基板において受光面側電極と裏面側電極とが形成されたハーフ正常領域である2等分領域を切断した状態を示す上面図 本発明の実施の形態2にかかるハーフ正常領域を説明するためのウエハの平面図 本発明の実施の形態2にかかるウエハにおけるハーフ正常領域を示す上面図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池セルが切り出された状態を示す上面図
以下に、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1を示す上面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1を示す下面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1を示す要部断面図であり、図1のA−A方向における太陽電池セル1の要部断面図である。
本実施の形態1にかかる太陽電池セル1においては、p型単結晶シリコンからなる半導体基板2の受光面側にリン拡散によってn型不純物拡散層3が形成されて、pn接合を有する半導体基板11が形成されている。また、n型不純物拡散層3上に窒化シリコン(SiN)膜からなる反射防止膜4が形成されている。なお、半導体基板2としてはp型単結晶のシリコン基板に限定されず、p型多結晶のシリコン基板、n型多結晶のシリコン基板またはn型単結晶のシリコン基板を用いてもよい。
また、半導体基板11の受光面側の表面、すなわちn型不純物拡散層3の表面には、テクスチャー構造2aとして微小凹凸が形成されている。微小凹凸は、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
反射防止膜4は、絶縁膜である窒化シリコン(SiN)膜からなる。なお、反射防止膜4は、窒化シリコン膜に限定されず、酸化シリコン(SiO)膜または酸化チタン(TiO)膜などの絶縁膜により形成されてもよい。
また、半導体基板11の受光面側には、長尺細長の表銀グリッド電極5が複数並べて設けられ、この表銀グリッド電極5と導通する表銀バス電極6が該表銀グリッド電極5と直交するように設けられており、それぞれ底面部においてn型不純物拡散層3に電気的に接続している。表銀グリッド電極5および表銀バス電極6は銀材料により構成されている。
表銀グリッド電極5は、100μm〜200μm程度の幅を有するとともに2mm程度の間隔で平行に配置され、半導体基板11の内部で発電した電気を集電する。また、表銀バス電極6は、1mm〜3mm程度の幅を有するとともに太陽電池セル1枚当たりに4本配置され、表銀グリッド電極5で集電した電気を外部に取り出す。そして、表銀グリッド電極5と表銀バス電極6とにより、櫛形を呈する第1電極である受光面側電極12が構成される。受光面側電極12は、半導体基板11に入射する太陽光を遮ってしまうため、可能なかぎり面積を小さくすることが発電効率向上の観点では好ましい。したがって、受光面側電極12は、図1に示すような櫛型の表銀グリッド電極5とバー状の表銀バス電極6として配置してするのが一般的である。
シリコン太陽電池セルの受光面側電極の電極材料には、通常、銀ペーストが用いられ、例えば、鉛ボロンガラスが添加されている。このガラスはフリット状のもので、例えば、鉛(Pb)5〜30wt%、ボロン(B)5〜10wt%、シリコン(Si)5〜15wt%、酸素(O)30〜60wt%の組成から成り、さらに、亜鉛(Zn)またはカドミウム(Cd)なども数wt%程度混合される場合もある。このような鉛ボロンガラスは、数百℃(例えば、800℃)の加熱で溶解し、その際にシリコンを侵食する性質を有している。また一般に、結晶系シリコン太陽電池セルの製造方法においては、このガラスフリットの特性を利用して、シリコン基板と銀ペーストとの電気的接触を得る方法が用いられている。
一方、半導体基板11において受光面と対向する面である裏面には、外縁領域の一部を除いた全体にわたってアルミニウム材料からなる裏アルミニウム電極7が設けられ、また表銀バス電極6と同一方向に延在して銀材料からなる裏銀電極8が設けられている。そして、裏アルミニウム電極7と裏銀電極8とにより第2電極である裏面側電極13が構成される。また、裏アルミニウム電極7には、半導体基板11を通過する長波長光を反射させて発電に再利用するBSR(Back Surface Reflection)効果も期待している。
また、半導体基板11の裏面側の表層部には、高濃度不純物を含んだBSF(Back Surface Field)であるp+層9が形成されている。p+層9は、BSF効果を得るために設けられ、p型層である半導体基板2中の電子が消滅しないようにバンド構造の電界で半導体基板2中の電子濃度を高めるようにする。
このように構成された太陽電池セル1は、受光面の面方向における外形形状が疑似四角形状、より具体的には疑似長方形状とされている。そして、太陽電池セル1は、疑似正方形状を有する太陽電池セルが、外形形状において対向する一対の辺が伸長する方向に沿って2等分に分割されたサイズおよび形状を有するハーフカットセルである。疑似正方形状を有する太陽電池セルにおける正方形状の1辺の長さをLとすると、太陽電池セル1の長方形状における長辺の長さはL、長方形状における短辺の長さはL/2である。疑似四角形状とは、四角形状において四隅の部分が面取りされている状態を意味する。疑似正方形状とは、正方形状において四隅の部分が面取りされている状態を意味する。太陽電池セル1の外形形状の疑似長形状とは、長方形状において四隅のうち、長方形状における1つの長辺の両端に位置する一対の角部が面取りされている状態を意味する。
一般的な太陽電池セルは、正方形状の外形の四隅の部分が面取りされている。面取りは、たとえば45°面取りまたは丸み面取りである。丸み面取りは、積極的に形成した物ではなく、外形形状が円形のシリコンウエハをできるだけ有効に使用するために生じる形状である。太陽電池セル1は、長方形状における1つの長辺の両端に位置する一対の角部が面取りされて面取り部15a、面取り部15bとされている。表銀グリッド電極5は、長方形状における長辺が伸長する方向に沿って配置されている。表銀バス電極6は、長方形状における短辺が伸長する方向に沿って配置されている。
そして、太陽電池セル1は、結晶欠陥と外観との検査の結果、仕様を満足していない半導体ウエハを用いて作製された太陽電池セルである。すなわち、太陽電池セル1は、通常は太陽電池セルの製造ラインへは投入されないスクラップウエハを用いて作製された太陽電池セルである。
以下、本実施の形態1にかかる太陽電池セル1の製造方法について図面に沿って説明する。図4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の製造工程の一例を説明するフローチャートである。図5〜図11は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の製造工程の一例を説明する断面図である。
まず、ステップS10において、半導体ウエハであるシリコンウエハの加工が行われる。以下では、シリコンウエハをウエハと呼ぶ。ウエハの加工では、まず、溶融させたシリコン融液を成長させて得られたp型単結晶インゴットが、直径が均一になるよう外周が研削される。その後、ワイヤーソーを用いて厚さ0.2mm程度のウエハが、単結晶インゴットからスライスされ、所望の外形形状に切断される。本実施の形態1では、ウエハは、面方向における外形形状が正方形状を有し、外形の四隅の部分が面取りされている疑似正方形状に切断される。すなわち、ウエハは、多角形形状に切断される。なお、ウエハの形状は、外形の四隅の部分が面取りされていない完全な四角形状であってもよい。
つぎに、前工程までにおけるウエハ表面上の付着物を取り除くために、ウエハの表面が洗浄される。これにより、例えば170μm厚〜230μm厚程度の、アズスライスウエハであるp型単結晶シリコンウエハが得られる。本実施の形態1において、p型単結晶シリコンウエハは、面方向における外形形状が正方形状を有し、外形の四隅の部分が面取りされた疑似正方形状を有する。
つぎに、ステップS20において、ウエハの結晶欠陥と外観との検査が検査装置を用いて行われる。結晶欠陥の検査では、たとえばX線を用いた欠陥検査により、ウエハ内のボイド欠陥による結晶不良が検出される。外観の検査では、たとえばレーザを用いた表面検査により、ウエハにおける汚れ、チッピング、傷などの外観不良が検出される。
つぎに、ステップS30において、検査対象のウエハの検査においてウエハが既定の仕様を満たすか否かが判断される。ステップS30において、検査装置は、検査対象のウエハにおいて結晶欠陥不良に関する既定の判定基準に基づいたボイド欠陥による結晶欠陥不良を検出した場合には、すなわちウエハが既定の仕様を満たさない場合には(ステップS30、No)、検出された結晶欠陥不良についてのデータを部分正常ウエハ判定装置に入力する。結晶欠陥不良に関する既定の判定基準は、予め検査装置に保持される。検査装置から部分正常ウエハ判定装置に入力される結晶欠陥不良についてのデータには、検出された結晶欠陥不良のウエハの面内における位置のデータである結晶欠陥不良位置データが含まれる。
また、ステップS30において、検査装置は、検査対象のウエハにおいて外観不良に関する既定の判定基準に基づいた汚れ、チッピング、傷などの外観不良を検出した場合には、すなわちウエハが既定の仕様を満たさない場合には(ステップS30、No)、検出された外観不良についてのデータを部分正常ウエハ判定装置に入力する。外観不良に関する既定の判定基準は、予め検査装置に保持される。検査装置から部分正常ウエハ判定装置に入力される外観不良についてのデータには、検出された外観不良のウエハの面内における位置のデータである外観不良位置データが含まれる。
つぎに、ステップS30において、ウエハが既定の仕様を満たさない場合は(ステップS30、No)、ステップS120において、部分正常ウエハ判定装置は、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在するか否かを判定し、ハーフ正常領域を有する部分正常ウエハを選択する。ハーフ正常領域は、疑似正方形状の面内におけるウエハの中心を通る仮想線に沿って、且つウエハの疑似正方形状の外形において対向する一対の辺が伸長する方向に沿って、ウエハの面内が2等分に分割された領域のうちの一方の領域であって、結晶欠陥不良および外観不良が検出されていない連続した領域である。したがって、ハーフ正常領域が存在する場合は、結晶欠陥と外観との検査の結果、既定の仕様を満足していない領域が、ウエハの面内における全領域ではなく、ウエハの面内における半分未満の領域となっている場合である。
部分正常ウエハ判定装置は、欠陥検査装置および表面検査装置から入力された結晶欠陥不良位置データおよび外観不良位置データに基づいて、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在するか否かを判定する。また、部分正常ウエハ判定装置は、不良に関するデータが欠陥検査装置および表面検査装置の一方のみから入力されている場合、すなわち、結晶欠陥不良および外観不良のうち一方のみがウエハで検出されている場合には、入力された一方の不良についてのデータに基づいてウエハの面内においてハーフ正常領域が存在するか否かを判定する。
ステップS120において、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在する場合には(ステップS120、Yes)、ハーフ正常領域を有するウエハを選択して次工程のステップS40に進める。これにより、図5に示すようにp型単結晶シリコンからなる半導体基板2が得られる。この場合、p型単結晶シリコンからなる半導体基板2の面内においては、ハーフ正常領域を含む、結晶欠陥不良および外観不良が検出されていない連続した領域が存在する。また、ウエハの面内におけるハーフ正常領域の位置に関するハーフ正常領域位置情報を保持しておく。これにより、ステップS40以降の工程において、ハーフ正常領域の位置に処理を行う工程においてハーフ正常領域位置情報を使用することができる。すなわち、ステップS180、ステップS90の電極の形成工程、およびステップS110の切断工程において、ハーフ正常領域の位置を特定して処理を行うことができる。
一方、ステップS120において、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在しない場合には(ステップS120、No)、ステップS130において、ウエハがスクラップウエハとしてリサイクルされる。この場合、疑似正方形状の面内におけるウエハの中心を通る仮想線に沿って、且つウエハの疑似正方形状の外形において対向する一対の辺が伸長する方向に沿って、ウエハの面内が2等分に分割された領域のうちの両方の領域に結晶欠陥不良または外観不良が存在する。
図12は、本発明の実施の形態1にかかるハーフ正常領域を説明するためのウエハ21の平面図である。ウエハ21は、ステップS30において、既定の仕様を満たさないウエハである。ウエハ21は、面方向における外形形状が疑似正方形状であり、外形の四隅の角部が面取りされて面取り部15a、面取り部15b、面取り部15c、面取り部15dとされており、疑似正方形状の1辺の長さがLとされる。ウエハ21には、面内において既定の仕様を満たさない結晶欠陥不良31および外観不良32が存在する。
図12において、疑似正方形状の面内におけるウエハ21の中心21aを通り、且つウエハ21の疑似正方形状の外形において対向する一対の辺22、辺23が伸長する方向、すなわち図12におけるX方向に沿った仮想線B−Bでウエハ21の面内が2等分に分割された領域のうち、辺22側の一方の2等分領域Whyがハーフ正常領域である。ここで、辺22と仮想線B−Bの距離はL/2である。
また、図12において、正方形状の面内におけるウエハ21の中心21aを通り、且つウエハ21の正方形状の外形において対向する他の一対の辺24、辺25が伸長する方向、すなわち図12におけるY方向に沿った仮想線C−Cでウエハ21の面内が2等分に分割された領域のうち、辺25側の一方の2等分領域Whxがハーフ正常領域である。
図12に示す例では、2つのハーフ正常領域がX方向とY方向との2つの方向において存在する。しかし、結晶欠陥不良31および外観不良32の位置によっては、ハーフ正常領域がX方向またはY方向の一方の方向のみにおいて存在する場合、またはハーフ正常領域が存在しない場合が発生する。
また、図12におけるY方向において辺22と結晶欠陥不良31との間の、Y方向における長さが正常長さLnとされた領域が、ハーフ正常領域を含んで、結晶欠陥不良および外観不良を含まないウエハ内正常領域Wnである。すなわち、ウエハ内正常領域は、検査において結晶欠陥不良と外観不良とのうち少なくとも一方が検出されたウエハ21において、疑似正方形状における一対の辺24、25の伸長方向において該一対の辺24、25の長さの半分以上であって、疑似正方形状における他の一対の辺22,23間の長さ未満の長さを有し、且つ疑似正方形状における他の一対の辺22,23の伸長方向における全長さにわたる領域である。そして、ウエハ内正常領域は、結晶欠陥不良または前記外観不良が検出されていない領域である。
一方、ステップS30に戻って、検査装置は、検査対象のウエハにおいて既定の判定基準に基づいたボイド欠陥による結晶不良、および既定の判定基準に基づいた汚れ、チッピング、傷などの外観不良を検出しない場合には、ウエハが既定の仕様を満たすと判定する(ステップS30、Yes)。そして、ステップS30において、検査装置において、ウエハが既定の仕様を満たすと判定された場合には、次工程のステップS40に進む。
以下のステップS40以下の工程では、ステップS120において得られたウエハであるp型単結晶シリコンからなる半導体基板2を用いた太陽電池セルの製造方法について説明し、ステップS30で得られたウエハであるp型単結晶シリコン基板を用いる場合については説明を省略する。
ステップS40では、ステップS120において、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在すると判定されたウエハであるp型単結晶シリコンからなる半導体基板2に対して、図6に示すようにテクスチャー構造2aを形成する。すなわち、アルカリ低濃度液にIPA(イソプロピルアルコール)を添加した溶液でp型単結晶シリコン基板の異方性エッチングを行ない、シリコン(111)面が出るようにp型単結晶シリコン基板の受光面側の表面に微小凹凸(テクスチャー)を形成してテクスチャー構造2aを形成する。
つぎに、ステップS50では、図7に示すように半導体基板2にpn接合を形成する。すなわち、リン(P)等のV族元素を半導体基板2に拡散等させて半導体基板2の表面にn型不純物拡散層3を形成する。ここでは、両面にテクスチャー構造2aを形成したp型単結晶シリコン基板に対して、熱拡散によりオキシ塩化リン(POCl)を拡散させてpn接合を形成する。これにより、p型単結晶シリコン基板の全面にn型不純物拡散層3が形成される。
この拡散工程では、p型単結晶シリコン基板を、オキシ塩化リン(POCl)ガスと窒素ガスと酸素ガスとの混合ガス雰囲気中で、気相拡散法により800℃〜900℃程度の高温で熱拡散させて、p型単結晶シリコン基板の表面層にリン(P)が拡散したn型不純物拡散層3を一様に形成する。半導体基板2の表面に形成されたn型不純物拡散層3のシート抵抗の範囲が30Ω/□〜80Ω/□程度である場合に良好な太陽電池の電気特性が得られる。なお、イオン注入および熱処理を用いてn型不純物拡散層3を形成することも可能である。
つぎに、ステップS60では、図8に示すように、p型電極である裏面側電極13とn型電極である受光面側電極12とを電気的に絶縁するpn分離を行う。n型不純物拡散層3は、p型単結晶シリコン基板の表面に一様に形成されるので、おもて面と裏面とは電気的に接続された状態にある。このため、p型電極である裏面側電極13とn型電極である受光面側電極12とを形成した場合には、p型電極である裏面側電極13とn型電極である受光面側電極12とが電気的に接続される。この電気的接続を遮断するため、p型単結晶シリコン基板の端面領域に形成されたn型不純物拡散層3をドライエッチングによりエッチング除去してpn分離を行う。このn型不純物拡散層3の影響を除くために行う別の方法として、レーザにより端面分離を行う方法もある。また、p型単結晶シリコン基板において受光面側となる一面のみにn型不純物拡散層3を形成した場合には、このpn分離の処理は不要である。
ここで、n型不純物拡散層3の形成直後のp型単結晶シリコン基板の表面には拡散処理中に表面に堆積したガラス質である燐珪酸ガラス(PSG:Phospho-Silicate Glass)層が形成されているため、該燐珪酸ガラス層をフッ酸溶液等を用いて除去する。これにより、第1導電型層であるp型単結晶シリコンからなる半導体基板2と、該半導体基板2の受光面側に形成された第2導電型層であるn型不純物拡散層3と、によりpn接合が構成された半導体基板11が得られる。
つぎに、ステップS70では、図9に示すように、光電変換効率改善のために、半導体基板11における受光面側の表面、すなわちn型不純物拡散層3の表面に反射防止膜4を一様な厚みで形成する。反射防止膜4の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。反射防止膜4の形成は、プラズマCVD法を使用し、シラン(SiH)ガスとアンモニア(NH)ガスの混合ガスを原材料に用いて、300℃以上、減圧下の条件で反射防止膜4として窒化シリコン膜を成膜形成する。屈折率は例えば2.0〜2.2程度であり、適切な反射防止膜厚は例えば70nm〜90nmである。なお、反射防止膜4として、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜4の形成方法は、プラズマCVD法の他に蒸着法、熱CVD法などを用いてもよい。なお、このようにして形成される反射防止膜4は絶縁体であることに注意すべきであり、受光面側電極12をこの上に単に形成しただけでは、太陽電池セルとして作用しない。
つぎに、ステップS80では、図10に示すように、半導体基板11の受光面である反射防止膜4上に、受光面側電極12である表銀グリッド電極5と表銀バス電極6との形状に、ガラスフリットを含む電極材料ペーストである銀ペースト12aをスクリーン印刷によって塗布した後、銀ペースト12aを乾燥させる。ここで、焼成前の表銀グリッド電極5および表銀バス電極6の形成、すなわち銀ペースト12aの印刷は、半導体基板11の受光面である反射防止膜4上の領域において、上述したステップS120で判定されたハーフ正常領域のみに対して行われる。すなわち、銀ペースト12aの印刷は、反射防止膜4上の領域において、図12における2等分領域Whyまたは2等分領域Whxに対してのみ行われる。図13は、本実施の形態1における半導体基板11の受光面である反射防止膜4上におけるハーフ正常領域である2等分領域Whyに対してのみ銀ペースト12aが印刷された状態を示す上面図である。
ハーフ正常領域における銀ペースト12aの印刷パターンは、結晶欠陥不良および外観不良の検査において既定の仕様を満たすと判定された通常のウエハの場合と同じ形状である。したがって、反射防止膜4上には、半分の領域のみに、通常のウエハの場合と同じ形状で銀ペースト12aが印刷される。
つぎに、ステップS90では、図10に示すように、半導体基板11における裏面であるp型単結晶シリコン基板上に、スクリーン印刷によって、裏アルミニウム電極7の形状に電極材料ペーストであるアルミニウムペースト7aを塗布し、さらに裏銀電極8の形状に電極材料ペーストである銀ペーストを塗布し、乾燥させる。なお、図中ではアルミニウムペースト7aのみを示しており、銀ペーストの記載を省略している。ここで、焼成前の裏アルミニウム電極7および裏銀電極8の形成、すなわちアルミニウムペースト7aおよび銀ペーストの印刷は、受光面側と同様に、半導体基板11の裏面においてハーフ正常領域に対応する半分の領域のみに対して行われる。
半導体基板11の裏面においてハーフ正常領域に対応する半分の領域におけるアルミニウムペースト7aおよび銀ペーストの印刷パターンは、結晶欠陥不良および外観不良の検査において既定の仕様を満たすと判定された通常のウエハの場合と同じ形状である。したがって、半導体基板11の裏面においては、ハーフ正常領域に対応する半分の領域のみに、通常のウエハの場合と同じ形状でアルミニウムペースト7aおよび銀ペーストが印刷される。なお、電極材料であるペーストの半導体基板11への配置の順番を、受光面側と裏面側とで入れ替えてもよい。また、半導体基板11の受光面側および裏面側への電極ペーストの印刷は、ハーフ正常領域位置情報を使用することにより、半導体基板11におけるハーフ正常領域の位置を特定して行うことができる。また、ハーフ正常領域位置情報を用いて、ハーフ正常領域の位置合わせ用のアライメントマークを予め半導体基板11にアライメントマークを設けておき、該アライメントマークを用いてハーフ正常領域の位置を特定してもよい。
つぎに、ステップS110では、半導体基板11の受光面側および裏面側の電極ペーストを600℃〜900℃程度で同時に焼成することで、半導体基板11の表側では銀ペースト12a中に含まれているガラス材料で反射防止膜4が溶融している間に銀材料がシリコンと接触し再凝固する。これにより、図11に示すように、受光面側電極12としての表銀グリッド電極5および表銀バス電極6とが得られ、受光面側電極12と半導体基板11のシリコンとの導通が確保される。このようなプロセスは、ファイヤースルー法と呼ばれる。
また、図11に示すように、アルミニウムペースト7aも半導体基板11のシリコンと反応して裏アルミニウム電極7が得られ、かつ裏アルミニウム電極7の直下にp+層9を形成する。また、銀ペーストの銀材料がシリコンと接触し再凝固して裏銀電極8が得られる。これにより、裏面側電極13が得られる。なお、図中では表銀グリッド電極5および裏アルミニウム電極7のみを示しており、表銀バス電極6および銀ペースト8の記載を省略している。
つぎに、ステップS110では、半導体基板11において受光面側電極12と裏面側電極13とが形成された、ハーフ正常領域に対応する領域を切断して切り出す。切断は、ハーフ正常領域位置情報を使用することにより、半導体基板11におけるハーフ正常領域の位置を特定して行うことができる。図14は、本実施の形態1の半導体基板11において受光面側電極12と裏面側電極13とが形成されたハーフ正常領域である2等分領域Whyを切断した状態を示す上面図である。また、図12における2等分領域Whxに受光面側電極12と裏面側電極13とを形成した場合には、2等分領域Whxに対応する領域を切断して切り出す。切断後、半導体基板11において結晶欠陥不良および外観不良の少なくとも一方が検出された領域を含む半分の領域は、スクラップウエハWsとしてリサイクルへ回される。
以上のような工程を実施することにより、図1〜図3に示す本実施の形態1にかかる太陽電池セル1を作製することができる。すなわち、ウエハの検査において結晶欠陥不良および外観不良の少なくとも一方が検出された領域を避けて、ハーフカットセルを作製することができる。したがって、結晶欠陥不良または外観不良が検出されたウエハにおいて、1枚全部をスクラップウエハとしてリサイクルに回すのではなく、ウエハの面内において欠陥が検出されていない領域を有効利用して太陽電池セルを作製できる。
なお、上記においては、受光面側電極12と裏面側電極13とを形成した後に、ハーフ正常領域を切断したが、以降の太陽電池セル1の製造ラインが対応可能な範囲で、ステップS40以降のどの工程で実施しても問題ない。
また、検査装置は、欠陥検査装置と表面検査装置とに分割されていてもよい。また、部分正常ウエハ判定装置は、検査装置に組み込まれていてもよい。なお、部分正常ウエハ判定装置は、専用の装置により構成されてもよく、また、部分正常ウエハ判定装置としての機能を実現するコンピュータ装置により構成されてもよい。
部分正常ウエハ判定装置としての機能を実現するコンピュータ装置は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置、キーボードなどの入力装置、演算を行う中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、表示装置に表示する表示画面を記憶する表示用メモリ、フラッシュメモリなどの着脱可能な外部メモリとのインタフェースである外部メモリインタフェース、外部機器との間で通信を行う通信インタフェースなどがバスを介して接続された構成を有する。そして、不揮発性メモリに格納された部分正常ウエハ判定装置としての処理手順が記述されたプログラムが揮発性メモリにロードされ、CPUによって実行される。
上述したように、本実施の形態1においては、結晶欠陥不良または外観不良の少なくとも一方が検出されて既定の仕様を満たさないウエハがハーフ正常領域を有する場合に、ハーフ正常領域を利用してハーフカットセルを作製できる。すなわち結晶欠陥不良または外観不良の少なくとも一方が検出されて既定の仕様を満たさないウエハにおいて、既定の仕様を満たさない領域がウエハの面内における全領域ではなく、ウエハの面内における半分未満の領域となっている場合に、既定の仕様を満たさない領域を避けて、ハーフカットセルを作製できる。したがって、本実施の形態1によれば、結晶欠陥不良検査および外観不良検査において既定の仕様を満たさないシリコンウエハを有効利用してハーフカットセルを作製できる。
実施の形態2.
実施の形態2では、結晶欠陥不良および外観不良がウエハの面内方向において一方向に寄っている場合について説明する。図15は、本発明の実施の形態2にかかるハーフ正常領域を説明するためのウエハ41の平面図である。ウエハ41は、実施の形態1のステップS30において、既定の仕様を満たさないウエハである。図15においては、実施の形態1と同じ部材については同じ符号を付して説明を省略する。
ウエハ41は、面方向における外形形状が疑似正方形状とされ、外形の四隅の部分が面取りされており、疑似正方形状の1辺の長さがLとされる。ウエハ41では、既定の基準を満たさない結晶欠陥不良31および外観不良32が、ウエハ41の面内において一方向側に、すなわち辺22側に寄っている。また、図15におけるY方向において辺23と結晶欠陥不良31との間の、Y方向における正常長さLnは、3/4L程度の長さを有し、ハーフ正常領域に必要なL/2よりも長くなっている。また、図15におけるY方向において辺23と結晶欠陥不良31との間であて、且つ疑似正方形状における一対の辺22,23の伸長方向における全長さにわたる領域が、結晶欠陥不良および外観不良を含まないウエハ内正常領域Wnである。
図16は、本実施の形態2にかかるウエハ41におけるハーフ正常領域Whを示す上面図である。図17は、本実施の形態2にかかる太陽電池セル42が切り出された状態を示す上面図である。このようなウエハ41を用いる場合には、図16に示すようにウエハ内正常領域WnのうちY方向における中央領域をハーフ正常領域Whとする。そして、実施の形態1のステップS80およびステップS90において、このハーフ正常領域Whに受光面側電極12および裏面側電極13を形成する。そして、実施の形態1のステップS110において、図17に示すように受光面側電極12および裏面側電極13が形成されたハーフ正常領域Whを切断して切り出すことにより、本実施の形態2にかかる太陽電池セル42を作製することができる。ウエハ41において太陽電池セル42が切り出された残り部分は、スクラップウエハWsとされる。
実施の形態1にかかる太陽電池セル1は、長方形状における1つの長辺の両端に位置する一対の角部が面取りされて面取り部15a、面取り部15bとされた疑似長方形状を有する。
一方、本実施の形態2にかかる太陽電池セル42は、角部が面取り部とされていない、完全な長方形の外形形状を有する。そして、角部の外周縁部まで受光面側電極12および裏面側電極13が形成される。このため、本実施の形態2にかかる太陽電池セル42は、実施の形態1にかかる太陽電池セル1よりも外形形状における短辺の長さを長く確保できるため受光面積を広く確保することができ、太陽電池セル1よりも発電量を増加させることができる。すなわち、太陽電池セル42は、外形形状における短辺の長さがL/2より大とされることにより、太陽電池セル1よりも発電量を増加させることができる。
上述したように、本実施の形態2によれば、結晶欠陥不良検査および外観不良検査において既定の仕様を満たさないシリコンウエハを有効利用して作製したカットセルの発電量を増加させることができる。
なお、上述した実施の形態1および実施の形態2においては、ウエハ内正常領域Wnのうちハーフ正常領域に受光面側電極12および裏面側電極13を形成し、ハーフ正常領域を切り出すことによりハーフカットセルを作製する場合について示した。
一方、長方形状のウエハ内正常領域Wnのうち、短辺方向におけるハーフ正常領域よりも広い領域に受光面側電極12および裏面側電極13を形成し、該領域を切り出して太陽電池セルを作製することもできる。すなわち、実施の形態1および実施の形態2において、対向する一対の辺24,25の伸長方向においてハーフ正常領域よりも広い領域を有するウエハ内正常領域Wnの領域に受光面側電極12および裏面側電極13を形成し、ウエハ内正常領域Wnを切り出して太陽電池セルを作製する。すなわち、ウエハ内正常領域Wnのうち、短辺の長さが長辺の1/2の長さよりも大であり且つ長辺の長さ未満である長方形状の領域を用いて太陽電池セルを作製する。これにより、結晶欠陥不良検査および外観不良検査において既定の仕様を満たさないシリコンウエハを有効利用して、ハーフカットセルよりも発電量の大きい太陽電池セルを実現できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,42 太陽電池セル、2 半導体基板、2a テクスチャー構造、3 n型不純物拡散層、4 反射防止膜、5 表銀グリッド電極、6 表銀バス電極、7 裏アルミニウム電極、7a アルミニウムペースト、8 裏銀電極、9 p+層、11 半導体基板、12 受光面側電極、12a 銀ペースト、13 裏面側電極、15a,15b,15c,15d 面取り部、21,41 ウエハ、21a ウエハの中心、22,23,24,25 辺、31 結晶欠陥不良、32 外観不良、B,C 仮想線、Wh,Whx,Why ハーフ正常領域、Wn ウエハ内正常領域、Ws スクラップウエハ。
ステップS120において、ウエハの面内においてハーフ正常領域が存在する場合には(ステップS120、Yes)、ハーフ正常領域を有するウエハを選択して次工程のステップS40に進める。これにより、図5に示すようにp型単結晶シリコンからなる半導体基板2が得られる。この場合、p型単結晶シリコンからなる半導体基板2の面内においては、ハーフ正常領域を含む、結晶欠陥不良および外観不良が検出されていない連続した領域が存在する。また、ウエハの面内におけるハーフ正常領域の位置に関するハーフ正常領域位置情報を保持しておく。これにより、ステップS40以降の工程において、ハーフ正常領域の位置に処理を行う工程においてハーフ正常領域位置情報を使用することができる。すなわち、ステップS80、ステップS90の電極の形成工程、およびステップS110の切断工程において、ハーフ正常領域の位置を特定して処理を行うことができる。

Claims (4)

  1. 面方向において正方形状の外形形状を有する第1導電型の半導体ウエハに対して結晶欠陥不良と外観不良との検査を行う第1工程と、
    前記検査において結晶欠陥不良と外観不良とのうち少なくとも一方が検出された前記半導体ウエハであって、前記正方形状における一対の辺の伸長方向において前記一対の辺の長さの半分以上の長さを有し、且つ前記正方形状における他の一対の辺の伸長方向における全長さにわたる領域であって、前記結晶欠陥不良または前記外観不良が検出されていないウエハ内正常領域を有する部分正常半導体ウエハを選択する第2工程と、
    前記選択された部分正常半導体ウエハにおいて受光面側となる一面に第2導電型の不純物元素が拡散された不純物拡散層を形成する第3工程と、
    前記不純物拡散層上における前記ウエハ内正常領域に受光面側電極を形成する第4工程と、
    前記選択された部分正常半導体ウエハにおける前記一面と対向する他面上において前記ウエハ内正常領域に裏面側電極を形成する第5工程と、
    前記第1工程の後であって前記第5工程の終了後までのいずれかのタイミングにおいて、前記部分正常半導体ウエハから前記ウエハ内正常領域を切り出す第6工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記ウエハ内正常領域が、前記一対の辺の伸長方向において前記一対の辺の長さの半分の長さを有し、且つ前記他の一対の辺の伸長方向における全幅にわたる領域であるハーフ正常領域であること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記ハーフ正常領域が、前記半導体ウエハの面内における中心を通る仮想線に沿って前記半導体ウエハの面内が2等分に分割された2つの領域のうちの一方の領域であること、
    を特徴とする請求項2に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 前記半導体ウエハは、前記正方形状の4つの角部が面取りされて面取り部とされた疑似正方形状の外形形状を有し、
    前記ハーフ正常領域が、前記一対の辺の伸長方向において隣り合う2つの前記面取り部間に位置すること、
    を特徴とする請求項2に記載の太陽電池セルの製造方法。
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