JP6207414B2 - 光起電力素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光起電力素子およびその製造方法に係り、特に受光面とは反対側である裏面側に電極を有する裏面コンタクト型の光起電力素子およびその製造方法に関する。
結晶系半導体基板を用いた結晶系太陽電池は、光電変換効率が高く、特に結晶系シリコン基板を用いた結晶シリコン太陽電池はすでに広く実用化されている。一般的な太陽電池の出力としては、短絡時の光電流(短絡電流)、開放電圧、およびダイオードの曲線因子の積となる。ただ、一般的に短絡電流を増加させると直列抵抗成分により曲線因子が悪化するため、結晶シリコン太陽電池では、モジュールにする際にセルを直列に連結させることで出力電流はセル1枚分と制限し、出力電圧をセルの枚数の積として高圧化させて、高出力化を図っている。ただ、結晶シリコン太陽電池の開放電圧はシリコンの半導体としての性能から高々0.75V以下となっており、1枚のモジュールから出力される電圧はセルの枚数によってほぼ決定されており、セルの枚数を変更することなく出力電圧を変更することができない。このため、高短絡電流を出力する高効率セル、特にいわゆる裏面電極型太陽電池構造では抵抗損失によりその特性が劣化する。また、面積の限られたスペースにおいては、設置できるセルの枚数が制限され、そのままでは要求される電圧を満たすことができなくなってしまう。
このような要求に対して、例えばセルを小片に分割し、直列接続することで出力電圧を上げる方法がある。薄膜半導体材料を用いた太陽電池においては、レーザースクライブによりセルを分割し直列接続をすることで、高電圧を実現している。スクライブによる無効部の発生があるため、高効率を実現するには最適なセルの大きさが存在するものの、高電圧の実現への要求に応えることは比較的容易である。
これに対し、結晶シリコン太陽電池においても例えば特許文献1に記載されているような同様の技術を用いることが報告されている。特許文献1では、裏面電極型太陽電池としてシリコンウェハ内にくし状にエミッタ層、BSF層を形成し、これを例えばダイシングソーにより切断または切り込み溝を形成することで、分割した後にはんだ等でセルを接続させる技術が報告されている。
しかしながらシリコンウェハを分割し小面積とすると、セルの外周長が増加し、周辺部の面積が増加する。周辺部は通常リーク等を防ぐ点から、通常のpn接合を除去した構造となっている。または切断したことにより基板側面がダメージを受けたまま、むき出しになっている。そのため特性が劣化するという問題もある。通常のウェハサイズである156mm角といった面積では、この周辺部の影響は限定的ではあるが、これを2分割しただけでも周辺部の影響は、その面積の増加による影響により大幅に増大し、特性の劣化が起きやすい。周辺部の影響の範囲は、用いる半導体材料のライフタイムおよびキャリアの拡散係数の積の平方根によって決定され、高品質のシリコンウェハでは数mmに及ぶ。そのため、小面積でセルの面積に対する外周長の比率が高くなり、その影響が拡大する。これに対して、薄膜半導体材料を用いた太陽電池においては、ライフタイムが低いため影響の範囲が100μm以下となり、その影響が少ない。このため薄膜系太陽電池では、レーザースクライブでセルを分割しても特性の顕著な劣化は起こらず、高電圧が実現可能である。
この観点からセルの周辺部に対し、特性の劣化が起きないようにする技術が多く報告されており、すでに実用化されてはいるが、小面積のセルに適用するにはその分コストがかかり、実用的でない。また、周辺部の劣化を抑えるためのプロセスにより実質無効領域が形成され、特に小面積セルでは特性劣化の抑制にはつながらない。
特開平8-213646号公報
上述したように、セルの周辺部に対し、特性の劣化が起きないようにするための種々の技術が提案されている。しかしながら、上記従来の技術によれば、セルを物理的に分割することによる特性劣化が引き起こされ、効率の著しい減少を避けることができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、セルを物理的に分割することなく、特性の劣化を最小限に抑えて、高電圧を得ることの可能な光起電力素子およびその製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の光起電力素子は、受光面となる第1主面と裏面となる第2主面とを備えた第1導電型の結晶系半導体基板の、第2主面上に第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域が互いに隣接して形成され、第2主面における半導体基板と第2導電型の半導体領域との間のpn接合でホール電子対を生成する素子構造を有する裏面コンタクト型太陽電池を構成する。そして第2主面上に形成された互いに隣接した複数の第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域を単位構造として、単位構造同士の間にノンドープ領域を有し、第1主面上において、ノンドープ領域の直上全体を覆い遮光する遮光層を備える。遮光層の幅がノンドープ領域の幅よりも広い。
本発明によれば、上記裏面コンタクト型太陽電池において、互いに隣接する導電型の異なる複数の半導体領域を単位構造とし、単位構造同士の間に、ノンドープ領域を有し、かつその直上の第1主面側に遮光層を形成することで、半導体基板の導電率の増加を抑制し、分離された素子同士で発生するリークを抑制することができる。このため入射する光によって半導体基板中に生成された少数キャリアが、その直下の第2の導電型半導体領域に効率よく収集され、その他の単位構造領域に流れ込むことを抑制できる。このような構造で電気的に分離することで、隣接する単位構造間に電圧差が生じるため、これらを電気的に直列に接続することで、高電圧を得ることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1の光起電力素子を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1の光起電力素子を示す図であり、(a)は裏面側から見た図、(b)は受光面側より見た図(接続電極省略)である。 図3は、本発明の実施の形態1の光起電力素子を受光面側から見た図(接続電極付き)である。 図4(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1の光起電力素子の製造工程を示す工程断面図である。 図5(a)〜(c)は、本発明の実施の形態1の光起電力素子の製造工程を示す工程断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1の光起電力素子の製造工程を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態1の光起電力素子と比較例の出力特性を示す比較図である。 図8は、本発明の実施の形態2の光起電力素子を示す図であり、(a)は裏面側から見た図、(b)は受光面側より見た図(接続電極省略)である。 図9は、本発明の実施の形態3の光起電力素子を示す図であり、(a)は裏面側から見た図、(b)は受光面側より見た図(接続電極省略)である。
以下に、本発明にかかる光起電力素子およびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため各層あるいは各部材の縮尺が現実と異なる場合があり、各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる光起電力素子の実施の形態を示す断面図、図2(a)および(b)はそれぞれ受光面、裏面からみた平面図である。ただし、図2(a)および(b)では構造をわかりやすくするため、図1にある電極およびパッシベーション膜は省略している。図3は、この光起電力素子を裏面側から見た図(接続電極付き)である。本実施の形態1の光起電力素子は、受光面となる第1主面1A、裏面となる第2主面1Bをもつ高抵抗の第1導電型半導体基板において、第2主面1B上に基板と異なる導電型を有する第2導電型半導体領域(エミッタ領域)としてのp型ドープ領域2(2a〜2c)、基板と同じ導電型を有する第1導電型半導体領域(コレクタ層)としてのn型ドープ領域3(3a〜3c)を複数備える、裏面コンタクト型太陽電池である。上記第2導電型半導体領域・第1導電型半導体領域(エミッタ・コレクタ層)を一単位セル構造として、その単位セル領域Ra間にノンドープ領域(ノンドープの半導体領域)4を備える。そしてさらにこのノンドープ領域4の直上の第1主面1Aに基板と異なる導電型を有する第2導電型高濃度領域としてのp+型ドープ領域5を備え、その直上には光を遮断する遮光層7を備える。この遮光層7を備えることで、光照射による半導体基板中での導電率の増加によるリーク電流の増加を抑制し、分離された太陽電池素子同士で、開放電圧を各々高く維持することが可能となる。第1主面1A上のその他の領域には基板と同じ導電型を有する第1導電型低濃度領域としてを備える。この構造により、太陽電池素子で生成されたキャリアが容易に移動しやすくなり、直列抵抗の増加を抑制することが可能である。
ここでは、第1主面1Aと第2主面1Bとを備え、厚さ100〜500μmのn型の単結晶シリコン基板(以下基板ということもある)1を第1導電型半導体基板として用いる。ボロンをドーピングしたp型ドープ領域2a〜2c、リンをドーピングしたn型ドープ領域3a〜3c、高濃度にボロンをドーピングしたp+型ドープ領域5を用いる。パッシベーション膜8はSiO2/SiN積層膜である。それぞれの正極9(9a〜9c)、負極10(10a〜10c)の電極材料にはAgを用いる。遮光層7は光を直下に透過しない材料であればよく、ここでは金属を用いる。好ましくは断面形状を三角形にすることで、照射される光を散乱させ、他の受光面に対して入射するようにする。
すなわち本実施の形態1の光起電力素子では、図1に示すようにn型単結晶シリコン基板1の裏面である第2主面側にp型ドープ領域2a〜2c、およびn型ドープ領域3a〜3cで形成され、それぞれ2aと3a、2bと3b、2cと3cからなるセル構造素子領域Ra〜Rcを1単位とする。そして、隣接したセル構造同士の間にドーピングをしないノンドープ領域4を備え、ノンドープ領域4の直上の第1主面1Aに高濃度にボロンをドーピングしたp+型ドープ領域5、その直上に光を遮断・散乱する遮光層7を備え、素子分離領域R0を構成している。そしてこの素子分離領域R0によって分離された素子領域Ra〜Rcが図3に示す接続部20によって直列接続され、高起電力を生起できるようになっている。その他の第1主面1Aには低濃度に不純物を含むn-型ドープ領域6を備える。p+型ドープ領域5と遮光層7の間およびn-型ドープ領域6の上にパッシベーション膜8であるSiO2/SiN積層膜を備える。裏面である第2主面1B側のp型ドープ領域2a〜2cは各々正極9a〜9cと接し、n型ドープ領域3a〜3cは各々負極10a〜10cと接する。その他の領域はパッシベーション膜8であるSiO2/SiN積層膜を備える。セルを直列接続で連結するため、負極10aは正極9bと、負極10bは正極9cと最表面に設けた導体層からなる接続部20によって各々電気的に接続され、3つのセル単位構造を連結させた構造となっている。
このように構成された光起電力素子では、太陽光が光起電力素子の受光面である第1の面1A側からn型単結晶シリコン基板1のpn接合(n型単結晶シリコン基板1とp型ドープ領域2の界面)に照射されると、ホールと電子を生成する。生成した電子は、pn接合の電界によって、n型単結晶シリコン基板1に形成されたn型ドープ領域3に向かって、ホールはp型ドープ領域2に向かって移動する。これにより、n型単結晶シリコン基板1およびn型ドープ領域3には電子が、p型ドープ領域2にホールが過剰となる結果、光起電力が発生する。この光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、p型ドープ領域2に接続した第1の電極が正極9となり、BSF層であるn型ドープ領域3を介してn型単結晶シリコン基板1に接続した第2の電極が負極10となって、図示はしないが外部回路に電流が流れる。そして負極10は隣接セルの正極9と、負極10はさらに隣接セルの正極9と、それぞれ最表面に設けた導体層からなる接続部20によって各々電気的に接続され、各セルが電気的に直列接続されて高電圧を生起できるようになっている。
また、遮光層7によって遮光された領域にはp+型ドープ領域5が形成されており、このp+型ドープ領域5からノンドープ領域4に向かって空乏層が延びることにより、素子分離領域R0によって各素子領域Ra,Rb,Rcに分離される。また、p+型ドープ領域5は、遮光層7によって遮光された領域にあるため、n型単結晶シリコン基板1との間で電子正孔対が光励起されることがなく、電流発生が抑制される。従ってリーク電流を発生することなく、各素子領域Ra,Rb,Rcにおいて独立して光起電力が生起される。例えば素子領域Rbにおいて生成されたキャリア、例えばホールは空乏層によって阻止され、隣接素子領域Ra,Rcのp型ドープ領域2a,2cに流れ込むことなく、素子領域Rbのp型ドープ領域2bに効率よく流れ込む。このようにして生成されたキャリアの電気的な分離を確実に行うことができ、リーク電流を抑制できるため、特性劣化を抑制することができる。
また、ここで遮光層7およびp+型ドープ領域5の面内における幅W0は、n型単結晶シリコン基板1つまり基板の厚さtsの50%以上100%以下が好ましい。50%以下であると、生成されたキャリアの電気的な分離が難しくなりリーク電流が高くなり、特性の劣化が大きくなるためである。
また、基板の遮光層7およびp+型ドープ領域5の面内における幅W0,W2は、基板の厚さtsと同程度であれば、リーク電流抑制による特性の改善は十分である。逆に基板の厚さtsよりも幅を広くしても、リーク電流抑制による特性改善はすでに飽和しており、むしろ短絡電流の低下を引き起こすからである。
また、ノンドープ領域4の幅W1はn型単結晶シリコン基板1の厚さtsの50%以上が好ましいが、遮光層7の幅W0およびp+型ドープ領域の幅W2に比べて小さくてもよい。ただし、n型単結晶シリコン基板1の法線l方向から見て、形成したノンドープ領域4全体が遮光層7およびp+型ドープ領域5の内側に入るようにすることが望ましい。そしてさらに遮光を確実にするためp+型ドープ領域5の幅W2の幅は、遮光層7の幅W0よりも小さい方がよい。つまり下式を満たすようにするのが望ましい。
0>W2>W1 (式)
0 遮光層の幅
1 ノンドープ領域の幅
2+型ドープ領域の幅
また、p+型ドープ領域5の接合深さは、n-型ドープ領域6よりも深く、かつ単結晶シリコン基板1の厚さが100μm以上の場合には、1μm以上、単結晶シリコン基板1の厚さが100μm以下の時には基板1の厚さの1%以上が好ましい。n-型ドープ領域6の接合深さよりもp+型ドープ領域5の接合深さが浅いと、n-型ドープ領域6を移動する多数キャリアである電子を、p+型ドープ領域5で分離することが難しくなる。またp+型ドープ領域5が1μm以下であると、単結晶シリコン基板1内で生成された正孔を追い返すことが難しくなる。いずれの場合でも開放電圧の低下を抑制することが困難になり、特性の大幅な劣化につながる。
また、ノンドープ領域4は、そのままでは、基板そのものであり、n型であるが、軽いp型不純物を拡散させて、キャリアを消滅させ、ノンドープ領域を形成するようにしてもよい。少なくとも隣接する第2導電型半導体領域および第1導電型半導体領域すなわちp型ドープ領域2a〜2c、およびn型ドープ領域3a〜3cよりも十分に高抵抗である必要がある。ただし、ノンドープ領域のキャリア濃度については、基板の厚さ、p+型ドープ領域5の接合深さおよび両者のキャリア濃度に応じて、設定可能であり、p+型ドープ領域5からの空乏層が、好ましくは基板の厚さの5%以上広がる程度であることが望ましい。
また、第2導電型の高濃度半導体領域であるp+型ドープ領域5のキャリア濃度についても、接合深さおよび基板のキャリア濃度に応じて、設定可能であり、p+型ドープ領域5から空乏層が、好ましくは基板の厚さの5%以上広がる程度であることが望ましい。
次に、本実施の形態1の光起電力素子の製造方法について説明する。図4(a)〜(e)および図5(a)〜(c)は、工程断面図、図6はフローチャートである。ここで、被処理基板としては、n型単結晶シリコン基板1すなわちn型シリコン基板を用いるが、通常、引き上げにより得られたインゴットをスライスすることにより切り出されたものであるため、表面に自然酸化膜、および構造的欠陥、金属等による汚染をはらんでいる。このため、ここで用いられるn型単結晶シリコン基板1に対して洗浄および、ダメージ層エッチングを行う。
この後、基板表面での光反射損失を低減させる目的でアルカリ溶液および添加剤を用いたウェットエッチングにより、テクスチャ1Tを形成する。アルカリ溶液には水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を、添加剤にはイソプロピルアルコール等を用いる。
テクスチャ形成後、接合界面となるn型単結晶シリコン基板1表面のパーティクル、有機物汚染、金属汚染を除去するために基板洗浄を実施する(図4(a):S101)。洗浄には、いわゆるRCA洗浄や、SPM洗浄(硫酸過酸化水素水洗浄)、HPM洗浄(塩酸過酸化水素水洗浄)、DHF洗浄(希弗酸洗浄)、アルコール洗浄等を用いる。
ここでRCA洗浄とは、まずウェーハを希フッ酸水溶液(HF)の中に入れ、表面の薄いシリコン酸化膜を溶出する。このときシリコン酸化膜が溶出すると同時に、その上に付着していた多くの異物も同時に取り去られる。さらに、アンモニア(NH4OH)+過酸化水素(H22)で、有機物やパーティクルを除去する。次いで塩酸(HC1)+過酸化水素(H22)で金属類を除去し、最後に超純水で仕上げを行う方法である。
上記のいずれかの洗浄方法を用いて、基板洗浄を行った後、pn接合、nn接合を形成するために、n型単結晶シリコン基板1上に、順次各導電型の半導体領域を形成する。上記テクスチャ形成工程、洗浄工程を経て得られたn型単結晶シリコン基板1は、厚さ100〜500μmであった。
またn型単結晶シリコン基板1の比抵抗は10Ωcm以上であった。好ましくは100Ωcm以上の抵抗率を用いるのがよい。10Ωcm以下であると、導電率の増加から、素子間におけるリーク電流が増加し、特性の劣化につながる。
次に、ボロンを含んだペースト材料を用いて、第1主面1A側の拡散層(p+型ドープ領域5,n-型ドープ領域6を形成し、接合領域を形成する(図4(b):S102)。第1主面1A側にp+型ドープ領域5を作製する面に、ボロンを含んだペースト材料5pをスクリーン印刷によって塗布し、200℃程度の温度でアニールすることでペースト材料乾燥させる。その後、高温に加熱した石英管炉内でアニールを施し、ボロンをn型単結晶シリコン基板1内へ拡散させる。またこの時にPOCl3を含むガスを炉内に流すことで、第1主面1A側のペーストがないところに同時にn-型ドープ領域6を形成する(図4(c))が、p+型ドープ領域5の接合深さを深くするために、POCl3ガスを流す前に、例えば窒素雰囲気中で1100℃1時間など十分な加熱を予め行い、接合深さを1μm以上にする必要がある。p+型ドープ領域5の表面濃度はおおよそ1019〜1020台となるようにペースト材に含まれる不純物濃度を調整する。またn-型ドープ領域6の表面不純物濃度は1017〜1019台とp+型ドープ領域5の表面濃度よりも低くなるように調整する。このように表面不純物濃度および接合深さを調整することで、生成されたキャリアの分離を効率よく行うことができる。
その後、炉内から取り出し、ペーストを薄いアルカリ溶液またはHF等で除去後、第2主面1B側にも形成されたn-側層を除去する。これには裏面側片面だけHFと硝酸(HNO3)溶液につける方式である片面エッチング処理装置を用いると容易に行える。この際、裏面側に形成したテクスチャの形状がエッチングにより変化し、反射率の増加を招くが、裏面側であるため特性にはほとんど影響がなく、また反射率が増加すると、その後の工程でペースト材料塗布の作製精度が向上するために、反射率を増加させるほうが好ましい。
次に、リンおよびボロンを含んだペースト材料を用いて、裏面側の接合を作製する。スクリーン印刷を用いて、n型ドープ領域3の作製を行う領域に、リンを含んだペースト材料3pを塗布する。ペースト材の乾燥を行った後、さらにp型ドープ領域2の作製を行う領域に、ボロンを含んだペースト材料2pを塗布する(図4(d):S103)。この後、液体材料から形成できる酸化膜をスピンコートにより塗布する。これによりペーストから脱理した不純物が隣接した基板へ転写されることを防ぐことができ、ノンドープ領域4がドープされるのを防ぐ。その後、高温に熱した石英管炉中でアニールを行い、各ドーパントであるリン、ボロンを拡散する。拡散終了(図4(e))後、シリコン基板を石英管炉から取り出し、HFにより酸化膜およびペースト材料を除去する。
以上のように、本実施の形態1の深い接合を有するp+型ドープ領域5とノンドープ領域4が形成される。今回は気相拡散およびドーパントを含んだペースト材料を用いて作製したが、SiN膜をマスクとした気相拡散またはイオン注入、ハードマスクを使用したイオン注入法によっても作製することは可能であり、前述した製造方法に限定するわけではない。
次に図5(a)に示すように、第1主面1A、第2主面1Bの両面にパッシベーション膜8の形成を行う(S104)。n型単結晶シリコン基板1をRCA洗浄等で洗浄後、高温に加熱した石英管炉内で酸素を流すことで酸化膜を第1主面1Aと第2主面1Bの両側に形成する。炉内温度および酸化時間は例えば800〜1000℃で10〜60分程度であり、酸化膜の厚さは5〜30nm程度である。その後CVD装置を用いてSiN膜を堆積する。表側の厚さは、SiO2膜の厚さによって調整し、光学的に反射率が低くなるようにする。SiO2/SiN積層膜からなるパッシベーション膜8を形成するが、SiO2/SiN積層膜の合計の厚さは60〜80nm程度である。
裏面側はSiO2/SiN積層構造の厚さは光学的には考慮しなくてよいが、電極材料とのコンタクト性を考慮し、おおよそ200nm程度以下になるようにする。
ここではパッシベーション膜8としてSiO2/SiN積層膜を用いているが、これは他のパッシベーション膜、例えばSiNやSiO2単体、Al23、非晶質シリコン、微結晶シリコンなどの材料でもよい。
次に正極9(9a〜9c)・負極10(10a〜10c)を形成する(図5(b):S105)。スクリーン印刷でそれぞれp型ドープ領域2a〜2c、n型ドープ領域3a〜3c上のSiO2/SiN積層膜上にガラスフリットを含んだAgペーストを塗布する。この時、隣接する2bと3a、3bと2c上の領域の金属材料は、お互い電気的に接続するようにするが、それ以外は接続しないようにする。その後高温焼成を行うことでAgペーストがSiO2/SiN積層膜を浸食し、下地のドープ領域に接触する。
最後に、第1主面1Aの遮光層7を形成する。第1主面1A上にスクリーン印刷でAgペーストを塗布する(図5(c):S106)。この時、断面形状が三角形になるように調整し、入射した光を反射し、他の受光面に入射するようにすることで、シャドーロスを低減することができる。また、薄く金属を塗布した後、その上に樹脂等の透明かつ屈折率の高い材料で断面三角形状を形成してもよい。
また、本実施の形態1では基板内を3つの素子領域Ra〜Rcに分離し、各素子領域Ra〜Rcに形成した3つの素子を連結した場合について述べたが、基板内で2以上のさらに多くの分割を行っても構わない。その場合、すでに述べた設計項目に従えば、素子の特性劣化は起こらず、さらなる高電圧素子を作製することも容易である。また、本実施の形態1では1組のpn接合を有する領域を単位セル構造としたが、並列に並べた複数のpn接合を有する領域を単位セル構造としても構わない。ただし、短絡電流が一致するように、おのおの直列で連結する単位セル構造は同じ総面積を有している必要がある。
以上のように本実施の形態の光起電力素子によれば、抵抗損失を低減でき、開放電圧を各々のセルで維持できるので、直列に接続することで高電圧・高効率な特性を得ることができる。p+型ドープ領域5とノンドープ領域4で生成されたキャリアの分離を容易にすることで高い開放電圧を維持することができる。p+型ドープ領域5上に設けられた遮光層7によってノンドープ領域4にキャリアが生成されることを抑制し、導電率の上昇を抑制することで素子間のリーク電流を低減させることができる。これに対し、特許文献1のように素子間を物理的に切断すると、リーク電流を完全に抑制することはできるが、切断面における再結合速度の増加に伴い、そもそも高い開放電圧を維持することが困難になる。また分割数を増やしていくことで必然的に切断面の面積が増加するため、開放電圧を含むセルの特性は著しく劣化していく。
図7は本実施の形態の光起電力素子において、遮光層7、p+型ドープ領域5とノンドープ領域4の効率に与える影響を比較した図である。P1は、ノンドープ領域4と遮光層7とを形成したもの、P2はノンドープ領域4と遮光層7とp+型ドープ領域5を形成したものを示す。比較例1の構造としてR1で示すように、ダイシングソーなどでセルを物理的に3分割して作製した時のセルの効率を1としている。この場合、ダイシングソーによりシリコン基板が削れるため、その減少した面積を用いて効率を補正した。また物理的に切断せずにセルを構成した場合をR2とした。遮光層幅は100μmとしている。図7から明らかなように、物理的に切断せずにセルを構成した場合、R2で示すように、電気的分離構造および遮光構造がない場合は、特性の劣化が起きるが、本実施の形態の光起電力素子の例としてP1で示すように遮光層7を設けることで、物理的に切断した場合よりも効率は向上し、さらに本実施の形態の光起電力素子のもう一つの例としてP2で示すようにp+型ドープ領域5を設けることで効率の改善を成すことができる。この時の出力開放電圧は、3分割で2V以上である。本比較はセルの分割数が3の場合であるが、さらに高電圧化するためにセルを分割した際には、物理的に切断した時は著しく効率低下が起きるのに対し、本実施の形態では大幅な効率の改善を行うことができる。
図7の比較例として示すR1,R2のうち比較構造R1は切り込み溝を形成した場合で、ソーによる切り込みはおおよそ100〜200μm幅である。切断した場合はシリコンが削り取られるため、切断すると面積が減少する。このため、その分を面積補正したとしても、本実施の形態1のように遮光層7の幅を最少100μmとした場合、特性的には図7に示したとおり、本発明の実施の形態の構造P1,P2が優位である。また切断しない場合であるR2については、切り込みを作製したところは遮光層7と同じく電流を生成できない。仮にレーザーなどの他の手法を使ってこの幅を狭めることができたとしても、切断面の影響で短絡電流が低下するため、遮光層7の最低100μmによる特性低下抑制効果を上回ることは困難である。特性としてはむしろ切断した方がよいので、比較対象を切断した場合とした。
なお、遮光層7は、第1主面1A上に形成された遮光層7直下に位置するノンドープ領域4に対して光を遮蔽し、かつ光を散乱させて、ノンドープ領域4で囲まれた他の領域に光を入射する機能を有するものであるのが望ましい。これにより、光電変換効率が向上する。また、遮光層7の幅は広くなると短絡電流が低下するが、それ以外の特性の劣化はない。よって、遮光層7の幅を一定以下に抑えることで、特性の低下を最小限に抑えることができる。周辺部の面積が多くなると、セルの効率は悪化するが、物理的に切断しない手法を用いることで、従来構造と比べて特性劣化を最小限に防ぐことができる。
実施の形態2.
図8(a)および(b)は、実施の形態2のそれぞれ受光面および裏面側からみた光起電力素子の平面図である。本実施の形態では、平面構造において、p型ドープ領域2a〜2c、n型ドープ領域3a〜3cがくし形に配置されている。他は、実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。
以上のように、p型ドープ領域2a〜2c、n型ドープ領域3a〜3cのパターンがくし形に形成されているため、各ドープ領域(p型ドープ領域2a〜2c、n型ドープ領域3a〜3c)の周囲の長さの合計に対して、相互に隣接しあうn型ドープ領域3aとp型ドープ領域2b(または3bと2c)の隣接面に形成されるノンドープ領域4の長さすなわち隣接面の長さが占める割合が低い。
このため、生成されたキャリアの分離およびリークの抑制が容易となり、より高い特性を得ることができる。
製造方法についても、p型ドープ領域2a〜2cおよびn型ドープ領域3a〜3cを形成するためのペースト材料の印刷に、異なるマスクを用いること以外は実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
実施の形態3.
図9(a)および(b)は、実施の形態3のそれぞれ受光面および裏面側からみた光起電力素子の平面図である。本実施の形態では、平面構造において、2次元の周期構造を有し、隣接する素子間のドープ領域は互いに逆導電型で構成し、n/pと必ず異なるように配置されている。2a〜2cは、p型ドープ領域2a〜2c、3a〜3cはn型ドープ領域3a〜3cである。他は、実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。同一部位には同一符号を付した。
以上のように、隣接する素子間のドープ領域は互いに逆導電型で構成されていることにより、各素子間を連結し、それぞれの素子で異なる電位をもつようになっても、pn接合による整流性が機能するため、リーク電流の抑制をはかることができる。そのため、同じシリコン基板の面積に対して、より高い開放電圧を実現できる構造となっている。仮に同じ導電型の層が隣接した場合、素子間の電位が異なることでリーク電流が発生するため、特性の劣化が起こる。
また、素子の設計に際して、基板と同じ導電型を有する領域におけるいかなる点からみても、素子内の基板と異なる導電型を有する領域までの距離が、少数キャリアの拡散長以下になるように設計する。この要件を満たせば、必ずしも図9(a)および(b)にあるような形状にする必要はない。これにより、生成された少数キャリアが、よりp型ドープ領域に収集しやすいようにする。
製造方法についても、p型ドープ領域2a〜2cおよびn型ドープ領域3a〜3cを形成するためのペースト材料の印刷に、異なるマスクを用いる以外は実施の形態1と同様であるため、省略する。
なお、拡散領域の形成に際し、不純物元素を含有するペースト材料からの拡散によって行ったが、これに限定されることなく、気相からの拡散を用いてもよいことはいうまでもない。
また、隣接セル同士の接続に際しては、実施の形態1で接続部20として説明したように、基板上に層間絶縁膜を介して形成される導体層によって各電極間を相互接続してもよいし、実装工程において導体リボンなどを用いて接続するようにしてもよい。
遮光層としては、銀ペーストを用いた印刷パターンで形成したが、銀に限定されることなく、また、スパッタリングなどにより形成した金属薄膜であってもよい。あるいは隣接セル間を接続するための配線導体として用いることも可能である。あるいは、太陽光が、基板に入射するのを遮光する材料であればよく、散乱性、遮光性を有するものであれば、遮光層を導体に代えて、絶縁膜を用いてもよい。
また、ノンドープ領域は、前記実施の形態1では、基板そのものであり、n型であるが、軽いp型不純物を拡散させて、キャリアを消滅させ、ノンドープ領域を形成するようにしてもよい。少なくとも隣接する第2導電型半導体領域および第1導電型半導体領域よりも十分に高抵抗である必要がある。ただし、ノンドープ領域のキャリア濃度については、基板の厚さ、第2導電型の高濃度半導体領域の接合深さおよび両者のキャリア濃度に応じて、設定可能であり、第2導電型の高濃度半導体領域からの空乏層が、好ましくは基板の厚さの5%以上広がる程度であることが望ましい。また、第2導電型の高濃度半導体領域のキャリア濃度についても、接合深さおよび基板のキャリア濃度に応じて、設定可能であり、第2導電型の高濃度半導体領域から空乏層が、好ましくは基板の厚さの5%以上広がる程度であることが望ましい。
また、結晶系半導体基板としては、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板などの結晶シリコン基板の他、シリコンカーバイド基板などのシリコン化合物基板をはじめとする結晶シリコン系基板などにも適用可能である。
また、実施の形態では、結晶系半導体基板表面から拡散により接合を形成する、拡散型太陽電池について説明したが、結晶系半導体基板上に非晶質薄膜などを形成したいわゆるヘテロ接合型太陽電池にも適用可能である。
以上のように、本発明にかかる光起電力素子は、同一基板内で、基板の物理的な切断をせずに、複数のセル構造単位を直列に接続し、高い開放電圧および高い出力を維持することが可能である。
1 n型単結晶シリコン基板、1A 第1主面(受光面)、1B 第2主面(裏面)、2,2a〜2c p型ドープ領域、3,3a〜3c n型ドープ領域、4 ノンドープ領域、5 p+型ドープ領域、6 n-型ドープ領域、7 遮光層、8 パッシベーション膜、9,9a〜9c 正極、10,10a〜10c 負極、20 接続部。

Claims (11)

  1. 受光面となる第1主面と、裏面となる第2主面とを備えた第1導電型を有する結晶系の半導体基板の、前記第2主面上に第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域が互いに隣接して形成され、前記第2主面における前記半導体基板と前記第2導電型半導体領域との間のpn接合でホール電子対を生成する素子構造を有する裏面コンタクト型太陽電池において、
    前記第2主面上に形成された互いに隣接した複数の前記第2導電型半導体領域と前記第1導電型半導体領域を単位構造として、前記単位構造同士の間にノンドープ領域を有し、前記第1主面上において、前記ノンドープ領域の直上全体を覆い遮光する遮光層を備え、
    前記遮光層の幅が前記ノンドープ領域の幅よりも広いことを特徴とする光起電力素子。
  2. 受光面となる第1主面と、裏面となる第2主面とを備えた第1導電型を有する結晶系の半導体基板の、前記第2主面上に第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域が互いに隣接して形成され、前記第2主面における前記半導体基板と前記第2導電型半導体領域との間のpn接合でホール電子対を生成する素子構造を有する裏面コンタクト型太陽電池において、
    前記第2主面上に形成された互いに隣接した複数の前記第2導電型半導体領域と前記第1導電型半導体領域を単位構造として、前記単位構造同士の間にノンドープ領域を有し、前記第1主面上において、前記ノンドープ領域の直上に前記結晶系の半導体基板と異なる導電型の第2導電型の高濃度半導体領域を備え、前記第2導電型の高濃度半導体領域以外の第1主面上に前記結晶系の半導体基板と同じ導電型である第1導電型の濃度半導体領域を備え、さらに前記第2導電型の高濃度半導体領域上であって、前記ノンドープ領域の直上全体を覆い遮光する遮光層を有することを特徴とする光起電力素子。
  3. 前記遮光層の幅が前記ノンドープ領域の幅よりも広いことを特徴とする請求項2に記載の光起電力素子。
  4. 前記第1主面上において遮光層の直下に形成された第2導電型の高濃度半導体領域が、第1主面上に形成された第1導電型領域の不純物濃度よりも高く、かつ深さはより深くまで不純物が拡散されていることを特徴とする請求項2または3に記載の光起電力素子。
  5. 前記単位構造同士においてノンドープ領域を挟んで互いに異なる導電型を有するように配置されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  6. 前記遮光層は、第1主面上に形成された遮光層直下に位置するノンドープ領域に対して光を遮蔽し、かつ光を散乱させて、前記ノンドープ領域で囲まれた他の領域に光を入射する機能を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  7. 受光面となる第1主面と裏面となる第2主面とを備えた第1導電型を有する結晶系の半導体基板の第2の面にノンドープ領域を残し、前記ノンドープ領域で囲まれた領域内に、前記第2主面側から第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域が互いに隣接して形成され、前記第2主面における前記半導体基板と前記第2導電型半導体領域との間のpn接合でホール電子対を生成する素子領域を形成する工程と、
    第1主面上であって、前記ノンドープ領域の直上全体を覆い遮光する遮光層を形成する工程とを有し、
    前記遮光層は、前記ノンドープ領域の幅よりも広いことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  8. 受光面となる第1主面と裏面となる第2主面とを備えた第1導電型を有する結晶系の半導体基板の第2の面にノンドープ領域を残し、前記ノンドープ領域で囲まれた領域内に、前記第2主面側から第2導電型半導体領域と第1導電型半導体領域が互いに隣接して形成され、前記第2主面における前記半導体基板と前記第2導電型半導体領域との間のpn接合でホール電子対を生成する素子領域を形成する工程と、
    第1主面上であって、前記ノンドープ領域の直上全体を覆い遮光する遮光層を形成する工程と、前記遮光層を形成する工程に先立ち、前記結晶系の半導体基板と異なる導電型の第2導電型の高濃度半導体領域を形成する工程およびその他の第1主面上に前記結晶系の半導体基板と同じ導電型である第1導電型の濃度半導体領域を形成する工程を有することを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  9. 前記素子領域を形成する工程は、
    前記第2主面に、第1導電型の不純物を含有する第1のペースト材料のパターンを塗布する工程と、
    前記第2主面に、前記第1のペースト材料のパターンに隣接するように第2導電型の不純物を含有する第2のペースト材料のパターンを塗布する工程と、
    前記第1および第2のペースト材料から、前記第1および第2導電型の不純物を拡散させ、前記第1および第2導電型半導体領域を形成する拡散工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の光起電力素子の製造方法。
  10. 前記第2導電型の高濃度半導体領域を形成する工程は、
    前記第1主面に、第2導電型の不純物を含有する第3のペースト材料のパターンを塗布する工程と、
    前記第3のペースト材料から、前記第2導電型の不純物を拡散させ、前記第2導電型の高濃度半導体領域を形成する拡散工程を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の光起電力素子の製造方法。
  11. 前記拡散工程は、
    前記第1導電型の不純物を含有するガス雰囲気中で加熱する工程であり、
    前記第3のペースト材料から、前記第2導電型の不純物を拡散させ、前記第2導電型の高濃度半導体領域を形成するとともに、前記第3のペースト材料の存在しない領域に前記第1導電型の不純物を拡散させ、第1導電型の低濃度半導体領域を形成する工程であることを特徴とする請求項10に記載の光起電力素子の製造方法。
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