JPWO2016088454A1 - 内燃機関用ピストンと該ピストンの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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和人 川本
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Abstract

燃焼室を画成する冠面を有する冠部2と、該冠部と一体に設けられ、シリンダ壁面に摺動するスラスト側と反スラスト側のスカート部3a、3bと、を備え、前記冠部2の裏面2bに、先端面6aが平坦な円柱状の30個の凸部6が設けられている。この各凸部は、鋳造金型のセンターコアの上端部に形成された複数の凹部によって形成され、この各凹部は、スリット状のエア抜き孔21aを有するエアベント21を利用して形成されるようになっている。これによって、表面積が大きくかつ表面精度の高い前記凸部が形成されることから、該凸部によってピストンの冷却効率を高めることができる。

Description

本発明は、冠部の裏面側に複数の冷却用凸部が設けられた内燃機関用ピストンと、該ピストンの製造方法及び製造装置の改良技術に関する。
機関運転中において熱負荷の高い内燃機関用ピストンは、従来からその冷却方法として種々の手段が取られており、その一つとして、例えば以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このピストンは、例えばアルミニウム合金材によって一体に形成され、冠部の冠面と反対側の裏面側に複数の冷却用フィンが一体に突設されている。この各冷却フィンは、前記裏面のほぼ中央側に位置するものがほぼ直線状に設けられていると共に、その外周側に位置するものが中央側の冷却フィンを取り囲むように円弧状に形成されている。
そして、前記ピストンと一体に成形された複数の冷却フィンによって冠部裏面側の表面積を大きくして、ピストン駆動時における冷却効果を高めるようになっている。
実開昭56−118938号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されたピストンは、前記各冷却フィンが単にリブ形状に形成されていることから、ピストンの冷却効率を上げるために表面積を増加するには自ずと限界がある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、冠部の裏面側に設けられた複数の凸部の特異な形状によって大きな表面積を確保して、ピストンの冷却効率を高めることのできる内燃機関用ピストンとピストン製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本願請求項1に記載の発明は、燃焼室を画成する冠面を有する冠部と、該冠部と一体に設けられ、シリンダ壁面に摺動するスラスト側と反スラスト側のスカート部と、を備えた内燃機関用ピストンであって、前記冠部の冠面と反対側の裏面側に例えば円柱状の複数の凸部を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、冠部の裏面側に形成された凸部の形状を単にリブ状ではなく、例えば柱状に形成したことによって表面積を大きくすることができるので、放熱効果が大きくなって冷却効率を向上させることができる。
本発明に係る内燃機関用ピストンがシリンダ壁面に摺動する状態を示す縦断面図である。 本実施形態に供されるピストンの正面図である。 同ピストンの底面図である。 図3のA−A線断面図である。 図4のB部拡大図である。 本実施形態の鋳造金型装置のアッパコアを外した状態の平面図である。 本実施形態の鋳造金型装置の縦断面図である。 Aは図7のC部拡大図、BはセンターコアのAに示す部位の平面図である。 本実施形態の鋳造金型装置による鋳造工程前の状態を示す説明図である。 同鋳造装置のキャビティ内にアルミ合金溶湯が注入された初期の状態を示す説明図である。 同キャビティ内にアルミ合金溶湯が充填された状態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に供されるピストンの底面図である。 図12のD−D線断面図である。 本実施形態に供される鋳造金型のアッパコアを外した状態の平面図である。 本実施形態の鋳造金型装置の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に供されるピストンの底面図である。 図16のE部拡大図である。 図16のF−F線断面図である。 本実施形態に供される鋳造金型のアッパコアを外した状態の平面図である。 図19のG部拡大断面図である。 本実施形態の鋳造金型装置の縦断面図である。 本発明の第4実施形態に供されるピストンの底面図である。 図22のH−H線断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関用ピストンと該ピストンの製造方法及び製造装置の実施形態を詳述する。本実施形態に供されるピストンは火花点火式のガソリン機関に適用したものである。
前記ピストン1は、図1に示すように、機関のシリンダブロック01内に形成されたほぼ円柱状のシリンダ壁面02内に上下摺動自在に設けられ、前記シリンダ壁面02と図外のシリンダヘッドの下面との間に燃焼室03を形成するようになっていると共に、ピストンピン04に連結されたコンロッド05を介して図外のクランクシャフトに連結されている。
前記ピストン1は、全体が母材としてAC8A Al−Si系のアルミニウム合金によって一体に鋳造され、図1〜図3に示すように、ほぼ円筒状に形成されて、冠面2a上に燃焼室を画成する冠部2と、該冠部2の下端外周縁に一体に設けられた円弧状の一対のスラスト側スカート部3a及び反スラスト側スカート3bと、該各スカート部3a、3bの円周方向の両側端に各連結部位を介して連結された一対のエプロン部4a、4bと、を備えている。なお、このエプロン部4a、4aには、図外のピストンピンの両端部を支持するピンボス4b、4bが一体に形成されている。
前記冠部2は、比較的肉厚に形成された円盤状を呈し、前記燃焼室03を画成する冠面2a上に吸気弁と排気弁の干渉を防止する図外のバルブリセスが形成されていると共に、冠面2aの外周部が凸状に形成されている。また、冠部2は、外周部にプレッシャリングやオイルリング5a〜5cが嵌着される3つのピストンリング溝2b、2c、2dが形成されている。
また、前記ピストン1の冠部2の冠面2aと反対側の裏面2eには、図1、図3〜図5に示すような複数の凸部6が一体に設けられている。
この各凸部6は、図3に示すように、裏面2e側の長方形の領域R内に形成され、スラスト側スカート部3aと反スラスト側スカート3bの間で並行な3列の整列状態で設けられていると共に、前記両ピンボス4b、4bの軸線Xを中心とした左右の形成群7,8に所定のスパンSをもって分かれている。前記左右の形成群7,8は、それぞれ15個ずつ均等に設けられている。
前記凸部6は、図4及び図5に示すように、それぞれ隣接する同士が一定の隙間Cをもって配置されていると共に、単一でみると、小径なほぼ円柱状に形成されて、その突出高さHが比較的低い高さに設定されていると共に、先端面6aが平坦状に形成されている。
したがって、ピストン1の冠部2の裏面2e側では、前記各凸部6が形成されている形成領域Rにおいては、凸部6が形成されていないものと比較して裏面2e全体の表面積が大きくなる。
このため、前記各凸部6が形成された形成領域Rでの放熱効果が大きくなって、冠部2及び冠部2付近のピストン1冷却効率を促進させることができる。
特に、前記凸部6の先端面6aが平坦状に形成されていることから、全体の表面積が大きくなって前記放熱効果をさらに大きくすることができる。
〔ピストンの鋳造金型装置〕
前記ピストン1を鋳造する鋳造用金型10は、概略を説明すれば、図6及び図7に示すように、モールドコア11を備え、このモールドコア11内には、ピストン1の冠部2やスカート部3a、3b及びエプロン部4a、4aなどを成形するセンターコア12と、該センターコア12の左右に配置された一対のフィリップコア13、13と、センターコア12とフィリップコア13、13の側部に配置された一対のサイドコア14、14などの複数の分割コアを組み合せてなる中子としての下型を有している。
前記鋳造用金型10は、上部側に前記モールド型11に対して着脱可能な上型であるトップコア15が設けられている。このトップコア15は、下端面のキャビティ面15aによって前記冠部2の冠面2aを成形するようになっている。
つまり、前記トップコア15の前記中子と対向したキャビティ面15aは、キャビティ16にアルミニウム合金の溶湯を給湯(注湯)して製品としてのピストン1を成形するときに、ピストン1の冠面2aを転写するための転写面に形成されている。
前記モールド型11には、前記キャビティ16に対して溶湯を給湯するための湯道17が設けてあり、この湯道17は、上流側に湯口18が形成されて下流側が前記キャビティ16の下部側に連通している。
そして、前記センターコア12は、図6及び図7に示すように、上端部12aの内部にほぼ円形状の空間部19が形成されていると共に、上端部12aの上端面12bには、前記各凸部6を形成するための複数の凹部20が形成されている。この各凹部20は、後述するエアベント21を圧入固定するために、前記空間部19まで貫通形成されており、小径円柱状に形成されて、その配置や個数及び内径は当然ながら前記各凸部6の配置や個数、外径に対応して形成されている。
また、前記各凹部20の下端部側には、該凹部20と前記空間部19とを連通するエア抜き孔としてのエアベント21が圧入固定されている。このエアベント21は、金属部材によってほぼ円柱状に形成され、前記凹部20の上方から下方へ押し込まれて凹部20の下部側に圧入固定されるようになっていると共に、内部軸方向には各凹部20から空間部19内に貫通したエア抜き孔21aが形成されている。この各エア抜き孔21aは、3本のスリット状に形成され、前記エアベント21のほぼ径方向及び接線方向に沿って並行に複数形成されていると共に、この各スリット巾は、空気は通過できるが前記鋳造時におけるアルミ溶湯は通過しない大きさに設定されている。
なお、前記エアベント21としては、例えば、前記凹部20を有底状に形成して、この底壁の内部軸方向に空間部19と連通する複数のスリットを形成して構成することも可能である。
前記空間部19は、前記センターコア12の内部中央に上下方向に沿って貫通形成されたエア排出孔22によって外部(大気)に連通するようになっている。
〔ピストンの鋳造方法〕
したがって、前記鋳造用金型10を用いてピストン1を鋳造するには、図7の位置にあるトップコア15を、図9に示すように、トップコア15の上端外周に形成されたフランジ部15bがモールド型11の上端開口部11aの孔縁に当接するまで下降させて型締めを行う。
その後、図10に示すように、前記モールド型11の湯口18から湯道17を介してキャビティ16内へアルミ合金の溶湯23を注入して、図11に示すように、キャビティ16全体にアルミ合金溶湯23を充填する。
これにより、前記キャビティ16内に供給された溶湯23は、センターコア12の上端部12aの各凹部20にそれぞれ充填されると、該各凹部20内のエアがエアベント21から空間部19内に流入して、さらにこの空間部19からエア排出孔22を通って大気に排出される。
このため、前記各凹部20に充填されたアルミ合金溶湯23は、前記各凹部20内のエア抜き効果によって該凹部20の内面全体に密着して形状転写性が良好になる。
すなわち、アルミ合金溶湯23を湯道17からキャビティ16に対して注入して、各凹部20を含めたキャビティ16全体に行き渡ると、各凹部20内では各エアベント21を介して内部のエアがアルミ溶湯23の圧力にしたがって空間部19を介して大気に排出されて減圧された状態になる。この減圧によって前記アルミ溶湯23は、各凹部20の内面全体に密着された状態になって転写される。したがって、この部分のアルミ溶湯23の密着がより効果的に行われ、形状の出にくい各凸部6を高精度に成形することができる。
特に、前記アルミ溶湯23は、湯口18から湯道17を通ってモールド型11の下方から冠部2側のキャビティ16に流れて行くが、冠部2側のキャビティ16では、アルミ溶湯23の合流する部位であり、エア巻き込みによる鋳造不良、例えば湯回り不良が発生し易い部位である。
しかし、本実施形態では、前述のように、センターコア12の上端部12aの凹部20の下部にエアベント21を設けたことから、凹部20を効果的に減圧することができるため、エア抜きが促進されて、エア巻き込みによる鋳造不良の発生を十分に抑制できる。
また、前記各エアベント21によって、前記裏面2eを含む冠部2側に対応したキャビティ16内のエア抜きも効果的に行われるので、これらの部位の転写性も向上する。
なお、前記キャビティ16内へのアルミ合金溶湯23の充填が終了して、所定時間冷却した後、鋳造用金型10を型開きしてピストン1の母材を取り出す。その後、ピストン母材の表面などを機械的に切削することによって、図2に示すピストン1の成形作業が完了する。
以上のように、本実施形態のピストン1によれば、冠部2の裏面2e側では、前記各凸部6が形成されている形成領域Rにおいては、裏面2e全体の表面積が大きくなることから、前記各凸部6が形成された形成領域Rでの放熱効果が大きくなって、冠部2及び冠部2付近のピストン1の冷却効率を促進させることができる。
また、ピストン製造方法及び製造装置によれば、前記各凹部20内のエア抜きをエアベント21によって効果的にエア抜きが行われることから、前記各凸部6を高精度に成形することができる。これによって、前記各凸部6の表面積を大きくできることよって放熱効果がさらに大きくなってピストン1の冷却効率を一層促進できる。
また、ピストン1の前記各凸部6を、鋳造用金型10のセンターコア12に圧入固定されたエアベント21を利用して表面精度を向上させるようになっているため、この成形作業が容易であり、コストの低減化も図れる。
〔第2実施形態〕
図12〜図15は本発明の第2実施形態を示し、基本構造は第1実施形態と同様であるが、異なるところは、各凸部の形状を変更したものである。
すなわち、図12及び図13に示すように、ピストン1の冠部2の裏面2e側には、両スカート部3a、3b側(外側)の前記ピンボス4b、4bの軸方向に沿った各左右一対の細長い第1凸部26a、26b、26a、26bと、該各第1凸部26a〜26bの内側に配置された円柱状の第2凸部26c、26cと、該両第2凸部26a、26cの内側(裏面2eの中央側)に設けられて、ピンボス4b、4bの軸方向に沿った左右一対の細長い第3凸部26d、26dと、から構成されている。
前記4つの第1凸部26a〜26bと第3凸部26dは、ほぼ同じ長さに形成されていると共に、それぞれがほぼ両ボス部4b、4bの間の長さまで延設されており、また、それぞれの高さは、第1実施形態の凸部6の高さとほぼ同じ高さに形成されている。
また、ピストン1を成形する図外の鋳造金型は、図14及び図15に示すように、前記第1凸部26a〜第3凸部26dを成形するセンターコア12の上端部に形成された細長い凹部27a、27bや円柱状の凹部28が形成されていると共に、前記円柱状凹部28の各底部側には、第1実施形態と同じく空間部に連通するスリット状のエア抜き孔を有するエアベント29がそれぞれ設けられている。なお、この装置を用いた製造方法は第1実施形態と同じである。
したがって、このピストン1によれば、細長い前記各第1凸部26a〜26bと、円柱状の第2凸部26c、26c及び細長い各第3凸部26d、26dによって冠部2の裏面2e側で大きな表面積が確保できる。このため、第1実施形態と同様にピストン1の冷却効率が向上する。
また、製造装置、製造方法も第1実施形態とほぼ同じであるから、良好な転写性により、各凸部26a〜26dの表面精度の向上が図れる。この結果、各凸部26a〜26dによる冠部2の冷却効率が向上する。
なお、本実施形態では、前記各細長い凹部27a、27bには、エアベントを用いていないが、場合によっては用いることも可能である。
〔第3実施形態〕
図16〜図21は第3実施形態を示し、ピストンや製造装置の基本構造及び製造方法は第1、第2実施形態と同様であるが、異なるところは、凸部の形状を変更したものである。
すなわち、ピストン1は、図16から図18に示すように、冠部2の裏面2eに形成された2つの凸部36、36がそれぞれ平面ほぼ長方形状に形成されていると共に、該各凸部36の上面に複数の凹溝37、37がそれぞれ形成されている。
前記各凸部36、36は、両ボス部4b、4bの軸直角方向、つまり両スカート部3a、3b間に中央の所定のスパンSを介して直列状に配置されていると共に、外周縁全体に波形状の円弧部36a,36aがそれぞれ形成されている。
前記各凹溝37,37は、それぞれがほぼ八角形に形成されて、各凸部36,36の長手方向に沿って2列に並行に配置されて、一つの凸部36に8個ずつ設けられていると共に、その深さが前記裏面2eの高さまで穿たれている。
この実施形態によれば、前記各凸部36、36は、平面長方形状に形成されて、全体の表面積が大きくなっていると共に、外周縁全体に形成された円弧部36aの外面によっても大きな表面積が確保され、さらに、前記各凹溝37の内面によっても表面積が大きく形成されている。
また、鋳造用金型10は、図19〜図21に示すように、センターコア12の上端部に前記長方形状の各凸部36、36を成形する凹部38が形成されていると共に、該凹部38の前記円弧部36a、36が形成される部位に空間部19に連通する円柱状の貫通孔39が形成されている。この貫通孔39の底部側に第1実施形態と同じようなスリット状のエア抜き孔40aが形成された円柱状のエアベント40がそれぞれ圧入固定されている。前記各貫通孔39の各エアベント40上部に有する凹部によって前記各円弧部36aが形成されるようになっている。
また、前記各貫通孔39に囲まれた部位に、前記凹溝37を形成するためのほぼ八角形の凸部41がそれぞれ形成されている。
したがって、この実施形態では、各凸部36や円弧部36a及び各凹溝37によって前記第1、第2実施形態のものと同じあるいはそれよりも大きな表面積を確保できることから、冠部2の冷却効率がさらに向上する。
また、製造装置、製造方法も第1実施形態とほぼ同じであるから、良好な転写性により、各円弧部36aを含む凸部36全体の表面精度の向上が図れることから、各凸部36,36による冠部2の冷却効率が向上する。
〔第4実施形態〕
図22及び図23は第4実施形態を示し、ピストン1の基本構造は第1実施形態と同じであって、冠部2の内部に円環状の油通路50が形成されている。この油通路50は、前述したピストン1の鋳造金型成形時に円環状のソルト中子を用いた一般的な製造方法によって形成され、所定の下部位置に図外のオイルジェットから噴射された冷却用油を内部に導入する導入孔50aが開口形成されていると共に、該導入孔50a円周方向の反対側の位置に内部を通流した冷却用油を排出する導出孔50bが開口形成されている。
したがって、この実施形態によれば、前述した第1実施形態の作用効果の他に、前記油通路50内を通流する冷却用油によって冠部2がさらに強制的に冷却されることから、前記各凸部6と相俟って冠部2の冷却効果がさらに向上する。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記円柱状の凸部の外径をさらに大きくしたり、また、形状も角柱状に形成したり、数を多くすることも可能であり、またその高さもピストンに仕様や大きさなどに応じて任意に設定することが可能である。
また、鋳造用金型10に用いられる前記エアベント21に代えて例えば、センターコア12の上端部12aに空間部に連通する直接エア抜き孔を形成することも可能である。
前記実施形態から把握される技術的思想について以下に記載する。
前記凸部の先端面が、平坦状に形成されてもよい。先端面が平坦状に形成されていることによって、凸部の表面積を大きくすることが可能になる。
前記複数の凸部は、外周面が円柱状のものと細長い板状のものが混在して設けられてもよい。
前記凸部は、円柱状に形成されてもよい。
前記成形型の複数の凹部のうち、少なくとも一つに前記エア抜き孔が形成されていてもよい。
前記凹部は、横断面円形状に形成されていると共に、前記エア抜き孔は、前記凹部と同軸状に設けられてもよい。
前記凸部は複数設けられていると共に、該各凸部がリブによって結合されていてもよい。
前記凸部は複数設けられていると共に、該各凸部は円柱状のものと細長い板状のものが混在して設けられてもよい。

Claims (17)

  1. 燃焼室を画成する冠面を有する冠部と、
    該冠部と一体に設けられ、シリンダ壁面に摺動するスラスト側と反スラスト側のスカート部と、
    を備えた内燃機関用ピストンであって、
    前記冠面の裏面側に複数の柱状の凸部を設けたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    前記凸部を前記一対のスカート部の並び方向に複数の列状に並設したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  3. 請求項2に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    前記一対のスカート部の円周方向の両側端に連結された一対のエプロン部が形成され、
    前記凸部を前記一対のエプロン部の並び方向に複数の列状に並設したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  4. 請求項2に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    前記凸部を、円柱状に形成したことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  5. 請求項1に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    前記凸部の先端面が、平坦状に形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  6. 請求項1に記載の内燃機関用ピストンにおいて、
    前記複数の凸部は、外周面が円柱状のものと細長い板状のものが混在して設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストン。
  7. 燃焼室を画成する冠面を有する冠部と、
    該冠部と一体に設けられ、シリンダ壁面に摺動するスラスト側と反スラスト側のスカート部と、
    を備えた内燃機関用ピストンの製造方法であって、
    前記冠部とスカート部とから構成される内部壁に形成された凸部を含むピストン全体を成形する成形型内に溶湯を注入する注入工程と、
    前記成形型に形成された前記凸部成型用の凹部に前記溶湯が充填される際に、前記凹部内の空気を、エア抜き孔を介して外部に排出するエア排出工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  8. 請求項7に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記凸部は、前記冠部の裏面側に設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  9. 請求項8に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記エア抜き孔は、前記成形型の前記凹部の底部に設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  10. 請求項7に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記凸部は、円柱状に形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  11. 請求項7に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記成形型の複数の凹部のうち、少なくとも一つに前記エア抜き孔が形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  12. 請求項10に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記凹部は、横断面円形状に形成されていると共に、前記エア抜き孔は、前記凹部と同軸状に設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  13. 請求項8に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記凸部は複数設けられていると共に、該各凸部がリブによって結合されていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  14. 請求項8に記載の内燃機関用ピストンの製造方法において、
    前記凸部は複数設けられていると共に、該各凸部は円柱状のものと細長い板状のものが混在して設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
  15. ピストンの冠部の冠面を成形する上型と、
    前記冠部の冠面と反対側の裏面側を成形する下型と、
    を備えた内燃機関用ピストンの製造装置であって、
    前記下型は、前記冠部の裏面側を成形する部位に凸部成型用の凹部が形成されていると共に、該凹部の底部にエア抜き孔が設けられていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造装置。
  16. 請求項15に記載の内燃機関用ピストンの製造装置において、
    前記凹部は複数の列状に並設されていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造装置。
  17. 請求項15に記載の内燃機関用ピストンの製造装置において、
    前記凹部は、断面形状が円形状に形成されていることを特徴とする内燃機関用ピストンの製造装置。
JP2016562336A 2014-12-02 2015-10-14 内燃機関用ピストンと該ピストンの製造方法及び製造装置 Pending JPWO2016088454A1 (ja)

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