JPWO2016080384A1 - (フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法 - Google Patents

(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を、高選択率かつ高収率で提供する。【解決手段】パーフルオロアルカンスルホニルハライドに、溶媒中、アンモニアを反応させることにより、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩とアンモニウムハライドとを含む溶液を得(第1工程)、得られた溶液を濾別することにより、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し(第2工程)、得られたパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液に対し、有機塩基を加えることで「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液を得(第3工程)、得られた溶液にスルフリルフルオリドを加える(第4工程)ことで、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造する。

Description

本発明は、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法に関する。
(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩は電池電解質用溶媒や酸触媒、イオン液体や帯電防止剤としても有用な物質である。
(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド類の製造方法として、パーフルオロアルカンスルホンアミドにスルフリルフルオリドを反応させる方法(特許文献1)、パーフルオロアルカンスルホンアミドとフルオロ硫酸、三酸化硫黄を反応させる方法(特許文献2)、パーフルオロアルカンスルホンアミドとフルオロ硫酸、塩化チオニルを反応させる方法(特許文献3)、またはパーフルオロアルカンイソシアネートと三酸化硫黄、フッ化アンモニウム塩を反応させる方法(特許文献4)が知られている。
Figure 2016080384
米国特許第5874616号明細書 国際公開2011/148961号公報 国際公開2011/148958号公報 特開2012−162470号公報
特許文献1の方法は好ましい方法ではあるが、収率が中程度(55%)と低く、必ずしも効率的ではなかった。
特許文献2や特許文献3の方法では、副生する硫酸や塩酸によって反応液が酸性となり、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミドが分解する可能性があるため、好ましい方法とは言えなかった。
なお、特許文献2や特許文献3、および特許文献4の方法は、毒性の高いフルオロ硫酸や取り扱いが危険な三酸化硫黄を使用している為、工業的な製造方法としても採用し難いものであった。
そこで本発明者らは、上記の課題を鑑み鋭意検討したところ、パーフルオロアルカンスルホンアミドを反応液中で発生させ、副生成物のフッ化アンモニウムを除去し、得られた溶液と有機塩基とスルフリルフルオリドを反応させることで(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を合成することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[発明1]−[発明6]に記載する発明を提供する。
[発明1]
式[1]:
Figure 2016080384
[式中、Rfは炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のパーフルオロアルキル基を表し、Bは有機塩基を表す]
で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法において、以下の工程を含むことを特徴とする、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法。
[第1工程]
式[2]:
Figure 2016080384
[式中、Rfは炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のパーフルオロアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す]
で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハライドに、溶媒の存在下、アンモニア(NH3)を反応させることにより、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩とアンモニウムハライドとを含む溶液を得る工程。
[第2工程]
第1工程で得られた溶液を濾別することにより、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液を得る工程。
[第3工程]
第2工程で得られた、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液に対し、有機塩基を加えて、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液を得、続いて該溶液からアンモニアを分離除去する工程。
[第4工程]
第3工程でアンモニアを分離除去して得られた「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」を含む溶液に対し、有機塩基の存在下、スルフリルフルオリドを加えることで(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を得る工程。
[発明2]
第1工程において、溶媒がアセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、スルトン、ジグリム、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドである、発明1に記載の製造方法。
[発明3]
第1工程において、反応温度が0℃〜100℃である、発明1または2に記載の製造方法。
[発明4]
第2工程において、濾別する際の温度が10℃〜80℃である、発明1に記載の製造方法。
[発明5]
第3工程において、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液に対し、該溶液からアンモニアを分離除去する際、0.02MPa〜0.1MPaの圧力条件下、20℃〜80℃で加熱することで行うことを特徴とする、発明1に記載の製造方法。
[発明6]
発明1乃至5の何れかの方法で(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造し、次いで、該(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩にアルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩を反応させることを特徴とする、式[3]:
Figure 2016080384
[式[3]中、Rfは発明1の式[1]と同じ。Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。nは該当する金属の価数と同数の整数を示す。]
で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド酸金属塩の製造方法。
本発明は、特に第2工程を組み合わせることに特徴がある。第2工程を行わない条件で、続く第3工程及び第4工程を行った場合、反応系にアンモニウムハライドが含まれることとなる。この条件で本発明の最終工程である第4工程を行った場合、副生成物であるビスフルオロスルホニルイミドが生成し、目的物である(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩が純度良く得られないことが判った(後述の比較例参照)。
そこで本発明者らは、第1工程で得られた溶液を濾過することで、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し(第2工程)、次いで第2工程で得られた濾液に有機塩基を加える(第3工程)ことにより、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とし、この得られた塩に対してスルフリルフルオリドを反応させる(第4工程)ことで、目的物である(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を高収率で得られることを見出した。
また、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩は、アルカリ金属の水酸化物、又はアルカリ土類金属の水酸化物を反応させることにより、容易に式[3]で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド酸金属塩に誘導できる知見も得た。
本発明は、中間体であるパーフルオロアルカンスルホンアミド塩を単離せずに、目的物である(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造できる点、第1工程で用いた有機溶媒をそのまま第4工程まで除去することなく使用できる点等、工業的な製造方法として採用し易い、きわめて有利な方法であると言える。
本発明は、工程毎のパーフルオロアルカンスルホンアミドの単離を行うことなく、廃棄物の少ない、工業的に有利な(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造できるという効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。以下、本発明の実施態様について説明するが、本発明は以下の実施の態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜実施することができる。
本発明は、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法であって、パーフルオロアルカンスルホニルハライドに、溶媒中、アンモニアを反応させることにより、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩とアンモニウムハライドとを含む溶液を得(第1工程)、続いて第1工程で得られた溶液を濾別することにより、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液を得(第2工程)、続いて第2工程で得られた、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液に対し、有機塩基を加えることで、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液を得、続いて該溶液からアンモニアを分離除去し(第3工程)、続いて第3工程で得られた溶液に対し、有機塩基の存在下、にスルフリルフルオリドを加えることで(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を得る(第4工程)工程を含んでなる。
続いて、第1〜4工程の方法で製造した(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩にアルカリ金属の水酸化物、又はアルカリ土類金属の水酸化物を反応させることにより、式[3]で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド酸金属塩を得る製造方法も含め、以下、詳細に説明する。
<第1工程>
まず、第1工程について説明する。第1工程は、パーフルオロアルカンスルホニルハライドに、溶媒の存在下、アンモニア(NH3)を反応させることにより、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩とアンモニウムハライドとを含む溶液を得る工程である(スキーム1)。
Figure 2016080384
本工程で用いられるパーフルオロアルカンスルホニルハライドは炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のパーフルオロアルカンスルホニルハライドが用いられるが、炭素数1〜4が好ましく、炭素数1(トリフルオロメチル基)が特に好ましい。具体的な化合物としては、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド、ペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルフルオリド、ノナフルオロブタンスルホニルフルオリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、ペンタフルオロエタンスルホニルクロリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルクロリド、ノナフルオロブタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルブロミド、ペンタフルオロエタンスルホニルブロミド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルブロミド、ノナフルオロブタンスルホニルブロミド、トリフルオロメタンスルホニルヨージド、ペンタフルオロエタンスルホニルヨージド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルヨージド、ノナフルオロブタンスルホニルヨージドなどが挙げられる。
このうち、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド、ペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルフルオリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、ペンタフルオロエタンスルホニルクロリド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルブロミド、ペンタフルオロエタンスルホニルブロミド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルブロミド、トリフルオロメタンスルホニルヨージド、ペンタフルオロエタンスルホニルヨージド、ヘプタフルオロプロパンスルホニルヨージドが好ましく、トリフルオロメタンスルホニルフルオリド、ペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、ペンタフルオロエタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルブロミド、ペンタフルオロエタンスルホニルブロミド、トリフルオロメタンスルホニルヨージド、ペンタフルオロエタンスルホニルヨージドが特に好ましい(スキーム1)。
本工程で用いられるアンモニアの使用量は、パーフルオロアルカンスルホニルハライド1モルに対して、化学量論的には3モル必要とし、通常3〜10モルであるが、好ましくは3〜5モルから適宜選択される。3モルより少ないと反応収率が低下する原因となる。また、10モルを超えて用いても反応の進行について問題は無いが、反応速度、収率、または経済性の点で特にメリットが無い。なお、本工程で用いられるアンモニアはそれ自身、単体(NH3;無水アンモニア)または水等の溶媒に溶解したもの(アンモニア水等)、いずれも用いることが可能である。
本工程で用いられる溶媒はアンモニアやパーフルオロアルカンスルホニルハライドと反応しない極性溶媒が通常用いられるが、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、スルトン、ジグリム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドが好ましく、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒が特に好ましい。
溶媒の使用量としては、特に制限はないが、パーフルオロアルカンスルホニルハライド1モルに対して0.1L(リットル)以上を使用すればよく、通常は0.1〜20Lが好ましく、特に0.1〜10Lがより好ましい。
温度条件としては、特に制限はないが、−50〜200℃の範囲で行えばよい。通常は0〜100℃が好ましく、特に0〜70℃がより好ましい。
−50℃よりも低い温度であれば反応速度が遅くなり、200℃を超える温度であれば、生成物の分解等が生じることもある。
圧力条件としては、特に制限はないが、例えば、減圧〜加圧下、すなわち0.02MPa〜3MPa(絶対圧。以下同じ。)の範囲で行えばよく、この場合、0.02MPa〜2MPaが好ましく、特に0.02MPa〜1MPaがより好ましい。
反応に使われる反応容器としては、モネル、ハステロイ、ニッケル、又はこれらの金属やポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロポリエーテル樹脂などのフッ素樹脂でライニングされた耐圧反応容器などが挙げられる。
反応時間としては、特に制限はないが、0.1〜24時間の範囲で行えばよく、基質および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、NMR等の分析手段により、反応の進行状況を追跡して原料であるがパーフルオロアルカンスルホニルハライドが殆ど消失した時点を終点とすることが好ましい。
本工程では、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩の生成と同時にアンモニウムハライド(NH4・X)も反応系内に生成する為、反応後は目的物である該アンモニウム塩、アンモニウムハライド、および溶媒とを含む溶液として得られる。この溶液から目的物を本工程で単離せずに、そのまま第2工程の原料として使用することは、生産性という観点からも好ましい態様の一つである。
<第2工程>
次に第2工程について説明する。第2工程は第1工程で得られた溶液を濾別することにより、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液を得る工程である(スキーム2)。
Figure 2016080384
濾別(濾過とも言う)を実施する実施態様としては、特に制限は無く、有機化学の通常の操作でもって行えば良い。例えば、遠心分離や減圧濾過、加圧濾過が好ましく、特に遠心分離、加圧濾過が好ましい。
濾過を実施する温度条件は10−80℃が好ましく、30−60℃が特に好ましい。温度が10℃より低いとパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩も析出し、収率が低下してしまう。また80℃を超える温度では、アンモニウムハライドが溶媒中に溶解してしまい、分離が困難となり、後述する第4工程で目的物の選択率や収率が低下してしまう原因ともなる。
本工程後、アンモニウムハライドが分離除去された、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液が得られるが、この溶液をこの段階で精製操作を行わずに、そのまま第3工程の原料として使用することができる。
<第3工程>
次に、第3工程について説明する。第3工程は第2工程で得られた、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液に対し、有機塩基を加えることで、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液を得、続いて該溶液からアンモニアを分離除去する工程である(スキーム3)。
Figure 2016080384
本発明で使用する有機塩基は、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミン等の第1級アミンもしくは第2級アミン、
下記式
Figure 2016080384
[式中、R1、R2、R3は同一又は異なり、炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又はアリール基(アリール基の水素原子の一部又は全てが、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のハロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、アミノ基、ニトロ基、アセチル基、シアノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い。)を示す。]
で表される3級アミン、
ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ルチジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ピラゾール,フラザン、キノリン、イソキノリン、プリン、1H−インダゾール、キナゾリン、シンノリン、キノキサリン、フタラジン、プテリジン、フェナントリジン、2,6−ジ−t−ブチルピリジン、2,2'−ビピリジン、4,4'−ジメチル−2,2'−ビピリジル、4,4'−ジメチル−2,2'−ビピリジル、5,5'−ジメチル−2,2'−ビピリジル、6,6'−t−ブチル−2,2'−ジピリジル、4,4'−ジフェニル−2,2'−ビピリジル、1,10−フェナントロリン、2,7−ジメチル−1,10−フェナントロリン、5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン等の含窒素芳香族複素環式化合物、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等のイミン系塩基、
が挙げられる。
前記第3級アミンの具体的な例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリオクチルアミン、トリデシルアミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン、トリス(2−エチルへキシル)アミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、N−ブチルジメチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−メチルピペコリン、N−メチルピロリドン、N−ビニル−ピロリドン、ビス(2−ジメチルアミノ−エチル)エーテル、N,N,N,N',N''−ペンタメチル−ジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N,N',N',N''−ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、テトラメチルイミノ−ビス(プロピルアミン)、N−ジエチル−エタノールアミン等である。
これらの中でもジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ルチジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンが好ましく、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジンがより好ましい。
本工程において使用する有機塩基の使用量は、通常、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モルあたり1モル以上である。本工程を円滑に進行させるには、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モルあたり有機塩基が化学量論的に1モル必要であるが、後述する第4工程についても、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とスルフリルフルオリドとを反応させる際、該塩1モルあたり有機塩基が1モル必要となる。そこで本工程では、後述する第4工程を想定し、有機塩基をパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モル当たり2モル以上使用しても良い。
なお、有機塩基が1モルより少ないとアンモニアの遊離、除去が十分に行えないことがある。また、有機塩基を化学量論量以上使用すると、反応速度が速くなり、第3工程の時間を短縮することが可能であるが、必要以上に過剰に用いると経済的に不利である。したがって、有機塩基の使用量としては、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モルあたり好ましくは2モル〜10モル、より好ましくは2.5〜5モルである。
有機塩基を加え、反応が進行するにつれて反応系内にアンモニアが発生する為、本工程では、例えば冷却器を付けた反応容器で反応を行い、反応の進行と共に発生するアンモニアを冷却器で回収する方法が挙げられる。その方法については特に制限はなく、当業者が適宜調整できる。
なお、アンモニアを回収する際、後述する反応条件(温度条件、圧力条件)を採用することで、効率的にアンモニアを回収することが可能である。
反応温度は、通常20から80℃、好ましくは25〜60℃である。反応温度が20℃より低いとアンモニアの遊離、除去が十分に行えず、工程に掛かる時間が長くなってしまう。一方、80℃を超える反応温度の場合、溶媒や有機塩基が飛散する恐れがある。
圧力条件は、通常0.02MPaから0.1MPa、好ましくは0.04MPaから0.08MPaである。この範囲を超える減圧条件下で実施するとより効率よくアンモニアを除去できるので好ましいが、減圧度が大きすぎると溶媒や有機塩基が飛散してしまい、経済的に不利である。
本工程において、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニア(NH3)を含む溶液に対し、該溶液からアンモニアを分離除去する際、0.02MPa〜0.1MPaの圧力条件下、20℃〜80℃で加熱することで行うことは、好ましい態様の一つである。
反応時間としては、特に制限はないが、0.1〜24時間の範囲で行えばよく、基質および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィー、NMR等の分析手段により、反応の進行状況を追跡して、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩が殆ど消失した時点を終点とすることが好ましい。
第4工程において該アンモニウム塩が反応液内に大量に残っている状態でスルフリルフルオリドと反応させたとき、副反応が起こり、第4工程における目的物の収率が低下するので、未反応のパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウムは少ないほうが好ましい。
反応に使われる反応容器としては、モネル、ハステロイ、ニッケル、又はこれらの金属やポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロポリエーテル樹脂などのフッ素樹脂でライニングされた耐圧反応容器などが挙げられる。
このように、本工程でパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩(RfSO2NH2・NH3)をパーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩に変換し、特定の反応条件に付すことで、効率よくアンモニアを除去することが可能である。
なお、本工程で得られた「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」を含む溶液に対し、そのまま第4工程の原料として使用することは、生産性という観点からも好ましい態様の一つである。
<第4工程>
次に第4工程について説明する。第4工程は第3工程で得られた「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」を含む溶液に、有機塩基の存在下、スルフリルフルオリドを加えて(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を合成する工程である(スキーム4)。
Figure 2016080384
本工程で用いられるスルフリルフルオリドの使用量は、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」1モルに対して、化学量論的には1モル必要であることから、通常1モル以上用いれば良い。しかしながら実際は1モル〜10モル、好ましくは1〜5モルから適宜選択される。
1モルより少ないと反応収率が低下する原因となる。また、10モルを超えて用いても反応の進行について問題は無いが、反応速度、収率、または経済性の点で特にメリットは無い。
有機塩基については、第3工程で用いたそれと同様の種類のものを、本工程でも別途加えることができる。有機塩基の使用量は、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」1モルに対し、化学量論量としては通常1モルであるが、先の第3工程で述べたように、第3工程において、有機塩基を化学量論量以上使用した場合(具体的にはパーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モル当たり2モル以上使用した場合)、本工程では、前工程で用いた有機塩基が反応系に残存していることとなる。従って、前工程における有機塩基の加える量に応じ、本工程において有機塩基の量を削減するか、または必要量の有機塩基を新たに加えることができる。但し、有機塩基に対して化学量論量を超える量を使用すると、反応速度が速くなり、第3工程の時間を短縮することが可能である一方、必要以上に過剰に用いると経済的に不利である。従って、有機塩基の使用量としては、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩1モルあたり好ましくは2モル〜10モル、より好ましくは2.5〜5モルである。なお、有機塩基が1モルより少ないとアンモニアの遊離、除去が十分に行えないことがある。
本工程で使用する反応溶媒は、第1工程で使用した溶媒と同じものを用いることができる。なお、本発明については、前述した第1工程〜第4工程にかけ、特に溶媒の置換作業などを行わなくとも、本工程を実施することが可能である。
なお、本工程で別途溶媒を加える際の溶媒の種類と使用量については第1工程に記載のそれと同様の条件を採用することができ、本工程では特に記載を繰り返さない。
温度条件としては、特に制限はないが、−50〜200℃の範囲で行えばよい。通常は0〜100℃が好ましく、特に0〜70℃がより好ましい。−50℃よりも低い温度であれば反応速度が遅くなり、200℃を超える温度であれば、生成物の分解等が生じることもある。
圧力条件としては、特に制限はないが、例えば、減圧〜加圧下、すなわち0.02MPa〜3MPaの範囲で行えばよく、この場合、0.02MPa〜2MPaが好ましく、特に0.02MPa〜1MPaがより好ましい。
反応に使われる反応容器としては、モネル、ハステロイ、ニッケル、又はこれらの金属やポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロポリエーテル樹脂などのフッ素樹脂でライニングされた耐圧反応容器などが挙げられる。
反応時間としては、特に制限はないが、0.1〜24時間の範囲で行えばよく、基質および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィー、NMR等の分析手段により、反応の進行状況を追跡して原料が殆ど消失した時点を終点とすることが好ましい。
以上、第1工程から第4工程を経ることにより、工業的に有利な製造方法で(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造することが可能である。
次に、得られた(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩にアルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩を反応させ、式[3]で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド酸金属塩を得る方法について説明する。
ここで、式[3]のうち、“M”はアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表し、これは後述するアルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属に対応する。さらに、式[3]のうち、“n”はその該当する金属の価数と同数の整数を表す。
用いるアルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ルビジウム(RbOH)、水酸化セシウム(CsOH)が、アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸ルビジウム(Rb2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)が、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)、アルカリ土類金属の炭酸塩としては炭酸マグネシウム(MgCO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)が挙げられ、好ましくは水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ルビジウム(RbOH)、水酸化セシウム(CsOH)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)が挙げられる。
また、これらのアルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩は1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。2種以上を用いる場合、同一のアルカリ金属の水酸化物と炭酸塩(例えば、水酸化カリウムと炭酸カリウム)の組み合わせ、又は同一のアルカリ土類金属の水酸化物と炭酸塩(例えば、水酸化マグネシウムと炭酸マグネシウム)の組み合わせを用いることが好ましい。
アルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩の使用量は、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩1モルあたり1モル〜5モルが好ましく、より好ましくは1モル〜3モルである。5モルを超える量、すなわち過剰量の塩基を反応させた場合、反応は進行するが前記(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩等の「イミド酸と有機塩基からなる塩又は錯体」が分解してしまい、収率が低下してしまうことがある。一方、1モルよりも少ないと、変換率が低下することがある。
アルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩を反応させる際、溶媒を用いることができる。例えば水を溶媒として用いた場合、濃度を通常10質量%〜70質量%、好ましくは20質量%〜60質量%、より好ましくは30質量%〜60質量%となるように水を加えると良い。水の量が少なすぎると反応系内における攪拌が困難になり、また多すぎる場合は、反応後の処理が煩雑になることや、通常よりも大きな反応容器が必要となる。
なお、水以外の有機溶媒を用いることもできる。ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類等の溶媒が使用できる。また、水と共に組み合わせて使用することもできる。溶媒の使用量としては、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩に対して通常0.5〜10倍容量、好ましくは1〜7倍容量の範囲から適宜選択される。しかしながら、水を用いても十分反応が進行する為、水以外の有機溶媒を特に用いるメリットは少ない。
反応温度に特別に制限はないが、通常−10℃〜110℃、好ましくは25〜80℃である。−10℃未満であると反応が充分に進行せず、収率低下の原因となり、経済的に不利となる、あるいは、反応速度が低下して反応終了までに長時間を要するなどの問題を生ずる場合がある。一方、110℃を超えると、副生物が生じやすく、また過剰な加熱はエネルギー効率が悪い。
反応時間としては、特に制限はないが、通常は24時間以内の範囲で行えばよく、イオンクロマトグラフィー、NMR等の分析手段により反応の進行状況を追跡し、原料基質が殆ど消失した時点を終点とするのが好ましい。
本工程に用いられる反応器は、ステンレス鋼、ハステロイ、モネルなどの金属製容器や、四フッ化エチレン樹脂、クロロトリフルオロエチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、PFA樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、そしてガラスなどを内部にライニングしたもの等、常圧又は加圧下で十分反応を行うことができる反応器を使用することができる。
[実施例]
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施態様に限られない。
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル300gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを24.7g(1.45mol)入れ、次にトリフルオロメタンスルホニルフルオリド66.3g(0.436mol)を内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を13時間続けた。13時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.415mol(収率95.1%)であった。
第2工程:
第1工程で得られた反応液を40℃に加温した後、桐山ロートを用いて減圧濾過を実施した。ろ過後、濾液中のフッ化アンモニウムの含量をイオンクロマトグラフィーで確認した結果、0.0046molであり、99%除去できていることを確認した。
第3工程:
第2工程で得られた溶液を、ジムロート冷却管を取り付けた反応器に移し、トリエチルアミン126g(1.25mol)を加えて0.064〜0.068MPaの減圧下、50〜55℃で12時間加熱し、アンモニアを遊離させた。反応後、イオンクロマトグラフィーでアンモニウムイオンの含量を確認した結果、0.42molから0.0007molまで低下したことを確認した(減少率99.8%)。
第4工程:
第3工程で得られた溶液を、1000mlのステンレス製オートクレーブ反応器に入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、スルフリルフルオリド63.15g(0.623mol)を内温0〜5℃に保ちながらゆっくり加えた。スルフリルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を17時間続けた。17時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、目的物とするトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミド塩を0.404mol、収率92.3%で得た。
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル300gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを24.7g (1.45mol)入れ、次にペンタフルオロエタンスルホニルフルオリド88.1g(0.436molを内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。ペンタフルオロエタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を69時間続けた。69時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.369mol(収率84.7%)であった。
第2工程〜第4工程:
第2工程以降は、実施例1と同様の方法にて反応を行った。その結果、目的物とするトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)ペンタフルオロエタンスルホニルイミド塩を0.337mol、収率77.3%で得た。
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル200gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを12.3g (0.725mol)入れ、次にノナフルオロブタンスルホニルフルオリド65.9g(0.218mol)を内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。ノナフルオロブタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を22時間続けた。22時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、ノナフルオロブタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.177mol(収率81.2%)であった。
第2工程〜第4工程:
第2工程以降は、実施例1と同様の方法にて反応を行った。その結果、目的物とするトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)ノナフルオロブタンスルホニルイミド塩を0.157mol、収率72.3%で得た。
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル300gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを24.7g(1.45mol)入れ、次にトリフルオロメタンスルホニルフルオリド66.3g(0.436mol)を内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を18時間続けた。18時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.415mol(収率95.1%)であった。
第2工程:
第1工程で得られた反応液に対し、室温下、桐山ロートを用いて減圧濾過を実施し、濾液を400g得た。19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩はろ過した濾液中に0.415mol含まれていることを確認した。また、ろ過した濾液中のフッ化アンモニウムの含量をイオンクロマトグラフィーで確認した結果、0.0112molであり、97%除去できていることを確認した。
第3工程〜第4工程:
第3工程以降は、トリエチルアミンの代わりにジエチルアミン91.4g(1.25mol)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて反応を行うことにより、目的物とするジエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミド塩を0.376mol、収率86.2%で得た。
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル300gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを24.7g(1.45mol)入れ、次にトリフルオロメタンスルホニルフルオリド66.3g(0.436mol)を内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を15時間続けた。15時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.415mol(収率95.1%)であった。
第2工程:
第1工程で得られた反応液を、室温下、桐山ロートで減圧濾過を実施し、濾液を400g得た。19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩はろ過した濾液中に0.415mol含まれていることを確認した。また、ろ過した濾液中のフッ化アンモニウムの含量をイオンクロマトグラフィーで確認した結果、0.0112molであり、97%除去できていることを確認した。
第3工程〜第4工程:
第3工程以降は、トリエチルアミンの代わりにピリジン98.8g(1.25mol)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて反応を行うことにより、目的物とするピリジニウム―(フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミド塩を0.358mol、収率82.1%で得た。
[比較例1]
第1工程:
500mlのステンレス製オートクレーブ反応器にアセトニトリル300gを入れ、反応器を冷却し、液温が5℃以下になったら反応器内を脱気した。脱気後、無水アンモニアを24.7g(1.45mol)入れ、次にトリフルオロメタンスルホニルフルオリド66.3g(0.436mol)を内温0〜5℃を保ちながらゆっくり加えた。トリフルオロメタンスルホニルフルオリドの導入が終了したらそのまま攪拌を15時間続けた。15時間後、反応液を19F NMRで定量した結果、トリフルオロメタンスルホンアミドアンモニウム塩は0.415mol(収率95.1%)であった。
次に、第1工程で得られた溶液に対し、トリエチルアミン162g (1.60mol)を加える以外は、実施例1の第3工程、第4工程と同様の方法で反応を行うことにより、目的物とするトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミド塩を0.264mol、収率60.6%で得た。
即ち、第2工程を行わずに第3工程及び第4工程を行った場合、 (フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の収率が著しく低下することがわかる。このことは、反応系でアンモニウムカチオンが大量に存在することで、副反応が生じやすくなったものと推測される。
次に、実施例1で得られたトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミド塩0.404mol(134.2g)と、水酸化カリウム24.9gを含む水溶液とを室温で混合し、1時間攪拌した。攪拌後、反応混合物中に含まれるトリエチルアミンおよび水を留去して、(フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミドカリウムを得た。さらにこれにアセトニトリルを加えて未溶解成分をろ別し、アセトニトリルを留去させて、純度99%以上の(フルオロスルホニル)トリフルオロメタンスルホニルイミドカリウムを87.0g、収率80%で得た。
次に、実施例2で得られたトリエチルアンモニウム (フルオロスルホニル)ペンタフルオロエタンスルホニルイミド塩を0.337mol(128.8g)と、水酸化リチウム8.9gを含む水溶液とを室温で混合したほかは、実施例6と同様の操作を行った。その結果、純度99%の(フルオロスルホニル)ペンタフルオロメタンスルホニルイミドリチウムを75.5g、収率78%で得た。
本発明で対象とする(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩は、医薬、農薬の中間体、電池電解質、そして酸触媒として利用できる。

Claims (6)

  1. 式[1]:
    Figure 2016080384
    [式中、Rfは炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のパーフルオロアルキル基を表し、Bは有機塩基を表す]
    で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法において、以下の工程を含むことを特徴とする、(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩の製造方法。
    [第1工程]
    式[2]:
    Figure 2016080384
    [式中、Rfは炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のパーフルオロアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す]
    で表されるパーフルオロアルカンスルホニルハライドに、溶媒の存在下、アンモニア(NH3)を反応させることにより、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩とアンモニウムハライドとを含む溶液を得る工程。
    [第2工程]
    第1工程で得られた溶液を濾別することにより、該溶液に含まれているアンモニウムハライドを分離除去し、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液を得る工程。
    [第3工程]
    第2工程で得られた、パーフルオロアルカンスルホンアミドアンモニウム塩を含む溶液に対し、有機塩基を加えて、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液を得、続いて該溶液からアンモニアを分離除去する工程。
    [第4工程]
    第3工程でアンモニアを分離除去して得られた「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」を含む溶液に対し、有機塩基の存在下、スルフリルフルオリドを加えることで(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を得る工程。
  2. 第1工程において、溶媒がアセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、スルトン、ジグリム、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 第1工程において、反応温度が0℃〜100℃である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 第2工程において、濾別する際の温度が10℃〜80℃である、請求項1に記載の製造方法。
  5. 第3工程において、「パーフルオロアルカンスルホンアミドと有機塩基との塩」とアンモニアを含む溶液に対し、該溶液からアンモニアを分離除去する際、0.02MPa〜0.1MPaの圧力条件下、20℃〜80℃で加熱することで行うことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかの方法で(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩を製造し、次いで、該(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド塩にアルカリ金属の水酸化物もしくは炭酸塩、又はアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩を反応させることを特徴とする、式[3]:
    Figure 2016080384
    [式[3]中、Rfは請求項1の式[1]と同じ。Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。nは該当する金属の価数と同数の整数を示す。]
    で表される(フルオロスルホニル)パーフルオロアルカンスルホニルイミド酸金属塩の製造方法。
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