JPWO2016067728A1 - 脆性基板の分断方法 - Google Patents

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Abstract

スクライビングホイール(51)を荷重(F)を加えながら転動させることによってガラス基板(4)上にトレンチライン(TL)が形成される。スクライビングホイール(51)は荷重(F)の面内成分(Fi)の方向と同じ進行方向(DP)に向かって進行する。トレンチライン(TL)を形成する工程は、クラックレス状態が得られるように行なわれる。厚さ方向(DT)におけるガラス基板(4)のクラックをトレンチライン(TL)に沿って進行方向に向かって伸展させることによって、クラックライン(CL)が形成される。クラックライン(CL)によってトレンチライン(TL)の直下においてガラス基板(4)はトレンチライン(TL)と交差する方向において連続的なつながりが断たれている。クラックライン(CL)に沿ってガラス基板(4)が分断される。

Description

本発明は、脆性基板の分断方法に関し、特に、スクライビングホイールを用いた分断方法に関する。
フラットディスプレイパネルまたは太陽電池パネルなどの電気機器の製造において、ガラス基板などの脆性基板を分断することがしばしば必要となる。まず基板上にスクライブラインが形成され、次にこのスクライブラインに沿って基板が分断される。スクライブラインは、刃先を用いて基板を機械的に加工することによって形成され得る。刃先が基板上を摺動または転動することで、基板上に塑性変形によるトレンチが形成されると同時に、このトレンチの直下には垂直クラックが形成される。その後、ブレーク工程と称される応力付与がなされる。ブレーク工程によりクラックを厚さ方向に完全に進行させることで、基板が分断される。
基板が分断される工程は、基板にスクライブラインを形成する工程の直後に行なわれることが多い。しかしながら、スクライブラインを形成する工程とブレーク工程との間において基板を加工する工程を行なうことも提案されている。基板を加工する工程とは、たとえば、基板上に何らかの部材を設ける工程である。
たとえば国際公開第2002/104078号の技術によれば、有機ELディスプレイの製造方法において、封止キャップを装着する前に各有機ELディスプレイとなる領域毎にガラス基板上にスクライブラインが形成される。このため、封止キャップを設けた後にガラス基板上にスクライブラインを形成したときに問題となる封止キャップとガラスカッターとの接触を回避させることができる。
またたとえば国際公開第2003/006391号の技術によれば、液晶表示パネルの製造方法において、2つのガラス基板が、スクライブラインが形成された後に貼り合わされる。これにより1度のブレーク工程で2枚の脆性基板を同時にブレークすることができる。
国際公開第2002/104078号 国際公開第2003/006391号
上記従来の技術によれば、脆性基板への加工がスクライブラインの形成後に行なわれ、その後応力付与によりブレーク工程が行なわれる。このことは、脆性基板への加工時に垂直クラックが既に存在することを意味する。この垂直クラックの厚さ方向におけるさらなる伸展が加工中に意図せず発生することで、加工中は一体であるべき脆性基板が分離されてしまうことがあり得た。また、スクライブラインの形成工程と基板のブレーク工程との間に基板の加工工程が行なわれない場合においても、通常、スクライブラインの形成工程の後かつ基板のブレーク工程の前に基板の搬送または保管が必要であり、その際に基板が意図せず分断されてしまうことがあり得た。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、脆性基板が分断される位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前に脆性基板が意図せず分断されることを防ぐことができる、脆性基板の分断方法を提供することである。
本発明の脆性基板の分断方法は、刃先が設けられた外周部を回転軸周りに有するスクライビングホイールを用いた脆性基板の分断方法であって、以下の工程を有する。
第1の面と、第1の面と反対の第2の面とを有し、第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板が準備される。
次に、スクライビングホイールに荷重を加えることによってスクライビングホイールの外周部を脆性基板の第1の面上へ押し付けながら脆性基板の第1の面上でスクライビングホイールを転動させることによって脆性基板の第1の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインが形成される。荷重は、脆性基板の第1の面に平行な面内成分を有する。トレンチラインを形成する工程において、スクライビングホイールは第1の面上を面内成分の方向と同じ進行方向に向かって進行する。トレンチラインを形成する工程は、トレンチラインの直下において脆性基板がトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。
次に、厚さ方向における脆性基板のクラックをトレンチラインに沿って進行方向に向かって伸展させることによって、クラックラインが形成される。クラックラインによってトレンチラインの直下において脆性基板は、トレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている。
次に、クラックラインに沿って脆性基板が分断される。
本発明によれば、脆性基板が分断される位置を規定するラインとして、その直下にクラックを有しないトレンチラインが形成される。分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインは、トレンチラインの形成後にそれに沿ってクラックを伸展させることで形成される。これにより、トレンチラインの形成後かつクラックラインの形成前の脆性基板は、分断される位置がトレンチラインによって規定されつつも、クラックラインが未だ形成されていないので容易に分断は生じない状態にある。この状態を用いることで、脆性基板が分断される位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前に脆性基板が意図せず分断されることを防ぐことができる。
図1の脆性基板の分断方法に用いられるカッティング器具の構成を概略的に示す側面図である。 図2におけるスクライビングホイールおよびピンの構成を概略的に示す正面図(A)、および図3(A)の部分拡大図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の構成を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の第1および第2工程を概略的に示す上面図(A)および(B)である。 図4(A)において形成されるトレンチラインの構成を概略的に示す端面図(A)、および図4(B)において形成されるクラックラインの構成を概略的に示す端面図(B)である。 本発明の実施の形態1の変形例における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法を概略的に示す上面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1、図2(A)および図2(B)を参照して、はじめに本実施の形態のガラス基板4(脆性基板)の分断方法に用いられるカッティング器具50について、以下に説明する。
カッティング器具50は、スクライブヘッド(図示せず)に取り付けられることによってガラス基板4に対して相対的に移動することにより、ガラス基板4に対するスクライブを行うものである。カッティング器具50は、スクライビングホイール51と、ピン52と、ホルダ53とを有する。スクライビングホイール51は、おおよそ円盤状の形状を有しており、その直径は、典型的には数mm程度である。スクライビングホイール51は、ホルダ53にピン52を介して、回転軸AX周りに回転可能に保持されている。
スクライビングホイール51は、刃先が設けられた外周部PFを有する。外周部PFは、回転軸AX周りに円環状に延びている。外周部PFは、図2(A)に示すように、目視レベルでは稜線状に切り立っており、それによって、稜線と傾斜面とからなる刃先を構成している。一方、顕微鏡レベルでは、スクライビングホイール51がガラス基板4内へ侵入することによって実際に作用する部分(図2(B)の二点鎖線よりも下方)において外周部PFの稜線は微細な表面形状MSを有する。表面形状MSは、正面視(図2(B))において、有限の曲率半径を有する曲線形状を有することが好ましい。スクライビングホイール51は、超硬合金、焼結ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンドまたは単結晶ダイヤモンドなどの硬質材料を用いて形成されている。上述した稜線および傾斜面の表面粗さを小さくする観点でスクライビングホイール51全体が単結晶ダイヤモンドから作られてもよい。
次にカッティング器具50を用いたガラス基板4の分断方法について、図3に示すフローを参照しつつ、以下に説明する。
図1および図4(A)を参照して、上面SF1(第1の面)と、下面SF2(第1の面と反対の第2の面)とを有するガラス基板4が準備される(図3:ステップS10)。ガラス基板4は上面SF1に垂直な厚さ方向DTを有する。図4において、ガラス基板4は、互いに対向する辺ED1およびED2を有する。
次に、ガラス基板4の上面SF1上でスクライビングホイール51を転動させることによって(図1:矢印RT)、スクライビングホイール51が上面SF1上を進行方向DPへと進行する。この転動による進行は、スクライビングホイール51に荷重Fを加えることによってスクライビングホイール51の外周部PFをガラス基板4の上面SF1上へ押し付けながら行なわれる。これによりガラス基板4の上面SF1上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインTLが形成される(図3:ステップS20)。
荷重Fは、ガラス基板4の厚さ方向DTに平行な垂直成分Fpと、上面SF1に平行な面内成分Fiとを有する。進行方向DPは面内成分Fiの方向と同じである。
図5(A)を参照して、上述したトレンチラインTLを形成する工程は、トレンチラインTLの直下においてガラス基板4がトレンチラインTLと交差する方向DCにおいて連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれる。クラックレス状態においては、塑性変形によるトレンチラインTLは形成されているものの、それに沿ったクラックは形成されていない。よってガラス基板4に曲げモーメントが加わっても、トレンチラインTLに沿った分断は容易には生じない。クラックレス状態を得るためには、垂直成分Fp(図1)が過度に大きくならないようにすればよい。
図4(A)においては、トレンチラインTLは、始点N1から途中点N2を経て終点N3まで形成される。トレンチラインTLは上面SF1の縁から離れて形成されることが好ましい。これによりスクライビングホイール51が上面SF1の縁と接触する必要がなくなる。
さらに図4(B)を参照して、次にアシストラインALが形成される。これをきっかけとして、トレンチラインTLに沿ってクラックラインCLが形成される(図3:ステップS30)。
図5(B)を参照して、クラックラインCLによってトレンチラインTLの直下においてガラス基板4はトレンチラインTLの延在方向(図4(A)および(B)における横方向)と交差する方向DCにおいて連続的なつながりが断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCLのクラックを介してガラス基板4の部分同士が接触していてもよい。クラックラインCLの形成は、厚さ方向DTにおけるガラス基板4のクラック(図5(B)参照)をトレンチラインTLに沿って進行方向DPに向かって伸展させることによって行われる。
アシストラインALは、ガラス基板4の上面SF1上においてトレンチラインTLに接するように形成され、本実施の形態においてはトレンチラインTLと交差するように形成される。アシストラインALは一般的なスクライブラインであり、よって、ガラス基板4の厚さ方向DTに浸透するクラックを伴っている。アシストラインALの形成には、トレンチラインTLの形成に用いたカッティング器具50を用いてもよいが、その場合、トレンチラインTLの形成時の荷重Fよりも大きな荷重が必要となる。また、より確実にアシストラインALを形成するために他の器具が用いられてもよい。たとえば、外周部PFに沿って凹凸形状が設けられたスクライビングホイールが用いられてもよい。このような器具によれば、より深いクラックを伴うアシストラインALを形成しやすい。また、図4(B)に示すようにガラス基板4の縁から離れた位置からアシストラインALが開始される場合(いわゆる内切り)においても、より確実にクラックを発生させることができる。
なおクラックラインCLの形成は、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みが解放されることによって開始されると考えられる。具体的にはこの内部応力が、アシストラインALの形成時にガラス基板4に加わる応力によって解放されると考えられる。クラックラインCLの形成が開始されるきっかけとなる処理は、上記アシストラインALの形成処理に限らず、内部応力が開放されるきっかけとなる何らかの処理であればよいと考えられる。
本発明者の検討によれば、途中点N2から終点N3への方向に比して、途中点N2から始点N1への方向へは、クラックラインCLが形成されにくかった。つまり、トレンチラインTLの形成時におけるスクライビングホイール51の進行方向DPと同じ方向に向かってクラックラインCLが伸展しやすいという方向依存性が存在した。この原因は、上述した内部応力の分布に起因すると考えられる。
次に、ステップS40(図3)にて、いわゆるブレーク工程によりクラックラインCLに沿ってガラス基板4が分断される。ブレーク工程は、たとえば、外力の印加によってガラス基板4をたわませることによって行ない得る。なおクラックラインCLがその形成時に厚さ方向DTに完全に進行した場合は、クラックラインCLの形成とガラス基板4の分断とが同時に生じ得る。この場合、ブレーク工程が省略される。
本実施の形態によれば、ガラス基板4が分断される位置を規定するラインとして、その直下にクラックを有しないトレンチラインTL(図5(A))が形成される。分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインCL(図5(B))は、トレンチラインTLの形成後にそれに沿ってクラックを伸展させることで形成される。これにより、トレンチラインTLの形成後かつクラックラインCLの形成前のガラス基板4(図4(A))は、ガラス基板4が分断される位置がトレンチラインTLによって規定されつつも、それに沿ったクラックが未だ形成されていないクラックレス状態にある。クラックレス状態は、ガラス基板4に対して過度に大きな応力が加わらない限り、容易に維持される。したがってこのクラックレス状態の間に、ガラス基板4の保管、搬送、および、ガラス基板4上での成膜およびエッチングなどの加工が、意図しないクラックの発生を伴うことなく安定的に行い得る。
以上のように本実施の形態によれば、クラックレス状態を用いることで、ガラス基板4が分断される位置を予め規定しつつも、所望の時点より前にガラス基板4が意図せず分断されることを防ぐことができる。
なお本実施の形態におけるクラックラインCLの形成工程は、いわゆるブレーク工程におけるクラックの発生と本質的に異なっている。ブレーク工程は、既に形成されているクラックを厚さ方向にさらに伸展させることで基板を完全に分離するものである。一方、クラックラインCLの形成工程は、トレンチラインTLの形成によって得られたクラックレス状態から、トレンチラインTLに沿ったクラックを有する状態への、質的変化を伴う。この変化は、クラックレス状態が有する内部応力の開放によって生じると考えられる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。図6(A)を参照して、アシストラインALが形成されただけではトレンチラインTLに沿ったクラックラインCLが形成されない場合がある。図6(B)を参照して、そのような場合であっても、アシストラインALに沿ってガラス基板4を分離することにより、クラックラインCLの形成を開始させることができる。
なお本変形例におけるアシストラインALは、上述したクラックラインCLと同様の方法で形成されてもよい。すなわち、トレンチラインの形成後にそれに沿ってクラックを形成することで形成されてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態のガラス基板4の分断方法においても、まず上記実施の形態1と同様の方法により、ガラス基板4の上面SF1上にトレンチラインTL(図4(A))が形成される。
図7を参照して、次に、アシストラインALがガラス基板4の下面SF2上に形成される。アシストラインALは平面レイアウトにおいてトレンチラインTLと交差している。なお本実施の形態においてはアシストラインALおよびトレンチラインTLは、ガラス基板4の異なる面上に形成されるので、互いに直接は接触しない。
次に、実施の形態1の図6(B)とほぼ同様に、アシストラインALに沿ってガラス基板4が分離される。これによりクラックラインCLの形成が開始される。その後、実施の形態1と同様、クラックラインCLに沿ってガラス基板4が分断される。
(実施の形態3)
本実施の形態のガラス基板4の分断方法においても、まず上記実施の形態1と同様の方法により、ガラス基板4の上面SF1上にトレンチラインTL(図4(A))が形成される。
図8を参照して、次に、アシストラインALが、ガラス基板4の上面SF1上においてトレンチラインTLと部分的に重なるように形成される。図中においては、アシストラインALは、トレンチラインTLのうち始点N1と途中点N2との間の部分に重なるように、かつ終点N3からは離れるように形成される。アシストラインALの長さは、たとえば0.5mm程度である。アシストラインALの形成をきっかけとして、クラックラインCLが形成される。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
(実施の形態4)
本実施の形態のガラス基板4の分断方法においても、まず上記実施の形態1と同様の方法により、ガラス基板4の上面SF1上にトレンチラインTL(図4(A))が形成される。
図9を参照して、次に、トレンチラインTLの一部にレーザ光が照射される。図中においては、トレンチラインTLのうち始点N1と途中点N2との間の、終点N3から離れた部分にレーザ光が照射される。これにより、トレンチラインTLのうち始点N1と途中点N2との間の部分にクラックラインCLが形成され、それをきっかけとして、途中点N2から終点N3へとクラックラインCLが形成される。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記各実施の形態による脆性基板の分断方法はガラス基板に対して特に好適に適用されるが、脆性基板は、ガラス以外の材料から作られていてもよい。たとえば、ガラス以外の材料として、セラミックス、シリコン、化合物半導体、サファイア、または石英が用いられてもよい。
4 ガラス基板(脆性基板)
50 カッティング器具
51 スクライビングホイール
52 ピン
53 ホルダ
AL アシストライン
AX 回転軸
CL クラックライン
DP 進行方向
DT 厚さ方向
F 荷重
Fi 面内成分
Fp 垂直成分
MS 鏡面
N1 始点
N2 中点
N3 終点
PF 外周部
SF1 上面(第1の面)
SF2 下面(第2の面)
TL トレンチライン

Claims (7)

  1. 刃先が設けられた外周部を回転軸周りに有するスクライビングホイールを用いた脆性基板の分断方法であって、
    第1の面と前記第1の面と反対の第2の面とを有し、前記第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板を準備する工程と、
    前記スクライビングホイールに荷重を加えることによって前記スクライビングホイールの前記外周部を前記脆性基板の第1の面上へ押し付けながら前記脆性基板の前記第1の面上で前記スクライビングホイールを転動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインを形成する工程を備え、前記荷重は、前記脆性基板の前記第1の面に平行な面内成分を有し、前記トレンチラインを形成する工程において前記スクライビングホイールは前記第1の面上を前記面内成分の方向と同じ進行方向に向かって進行し、前記トレンチラインを形成する工程は、前記トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれ、さらに
    前記厚さ方向における前記脆性基板のクラックを前記トレンチラインに沿って前記進行方向に向かって伸展させることによって、クラックラインを形成する工程を備え、前記クラックラインによって前記トレンチラインの直下において前記脆性基板は前記トレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれており、さらに
    前記クラックラインに沿って前記脆性基板を分断する工程を備える、脆性基板の分断方法。
  2. 前記クラックラインを形成する工程は、前記脆性基板の前記厚さ方向に浸透するクラックを伴い前記脆性基板の前記第1の面上において前記トレンチラインに接するアシストラインを形成する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  3. 前記アシストラインを形成する工程において前記アシストラインは、前記脆性基板の前記第1の面上において前記トレンチラインと交差するように形成される、請求項2に記載の脆性基板の分断方法。
  4. 前記クラックラインを形成する工程は、前記アシストラインに沿って前記脆性基板を分離する工程を含む、請求項3に記載の脆性基板の分断方法。
  5. 前記アシストラインを形成する工程において前記アシストラインは、前記脆性基板の前記第1の面上において前記トレンチラインと部分的に重なるように形成される、請求項2に記載の脆性基板の分断方法。
  6. 前記脆性基板の前記第2の面上にアシストラインを形成する工程をさらに備え、前記アシストラインは平面レイアウトにおいて前記トレンチラインと交差しており、
    前記クラックラインを形成する工程は、前記アシストラインに沿って前記脆性基板を分離する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  7. 前記クラックラインを形成する工程は、前記トレンチラインの一部にレーザ光を照射する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
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