JPWO2016067321A1 - アンテナ諸元推定装置及びレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

自装置と無関係に存在する移動体の位置情報を格納する情報格納部を備え、その移動体へ信号を送信する送信サブアレーアンテナを備えた送信アレーアンテナを備え、前記移動体からの反射信号を受信した複数の受信サブアレーアンテナでのその受信信号の振幅位相情報と、情報格納部に格納された移動体の位置情報を用いて、サブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのパラメータを推定し、その推定されたパラメータを用いてレーダの運用を行うレーダ装置を開示する。本構成によって、基準電波の送信源を設置せずに、サブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのパラメータを推定できるレーダ装置を得ることができる。

Description

この発明は、アレーアンテナの諸元を推定するアンテナ諸元推定装置、及びレーダの運用を行うレーダ装置に関する。
分散アレーアンテナを用いたレーダ装置では、複数配置されたサブアレーアンテナの出力に対してDBF(Digital Beam Forming)処理等を行いビーム形成することで、高い空間分解能を得ることができる。ここで、サブアレーアンテナは複数の素子アンテナから構成されるアレーアンテナであり、分散アレーアンテナはこのサブアレーアンテナを複数配置することにより位相制御が可能となるように構成される。分散アレーアンテナの等価的なアンテナ開口は複数のサブアレーアンテナの配置された領域となる。
この分散アレーアンテナを用いたレーダ装置では、DBFによる正確な方位へのビーム指向や正確な測角処理を行うために、その前段階でサブアレーアンテナの配置関係、サブアレーアンテナの開口面の指向方位、サブアレーアンテナ間の相対的な透過位相などのアンテナ諸元を表す情報を正確に把握する処理が必要となる。従来、このアンテナ諸元の推定は、位置情報が高精度に取得された基準電波送信源を配置し、その送信源からの送信電波を受信することで行われている(例えば、非特許文献1におけるセンサの位置推定)。具体的には、その位置が高精度に取得された送信源からの信号の振幅・位相を各サブアレーアンテナで測定し、その測定された振幅・位相と一致するステアリングベクトルを探索することにより、そのサブアレーアンテナの配置を把握する。
Hee Young-Park, etc," Generalization of the Subspace-Based Array Shape Estimations," IEEE JOURNAL OF OCEANIC ENGINEERING, VOL.29, NO.3, JULY 2004.
従来のレーダ装置におけるアンテナ諸元の推定では、位置が高精度に取得された基準電波送信源を設置することにより、サブアレーアンテナの配置関係を推定する。しかし、従来のレーダ装置では、運用の途中でサブアレーアンテナの移動や追加が生じた際に、そのサブアレーアンテナの位置を把握することが課題となる。運用の途中で基準電波の送信源を設置することは負荷が大きいため、運用の途中でサブアレーアンテナの配置に変更が生じた際にも柔軟にサブアレーアンテナの配置関係を推定できるアンテナ諸元推定装置、及びそのアンテナ諸元推定装置を備えたレーダ装置を得ることが課題となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、基準電波送信源を設置せずに、分散アレーアンテナを構成するサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのアンテナ諸元を推定できるアンテナ諸元推定装置、及びそのアンテナ諸元推定装置を備えたレーダ装置を得ることを目的としている。
この発明に係るアンテナ諸元推定装置は、自装置と無関係に存在する移動体へ信号を送信する送信サブアレーアンテナを備えた送信アレーアンテナと、前記移動目標からの反射信号を受信する複数の受信サブアレーアンテナを備えた受信アレーアンテナと、前記受信アレーアンテナで受信された信号の前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部と、前記移動体の時間変化する位置情報を格納する情報格納部と、前記算出部で算出された振幅位相情報と、前記情報格納部に格納された位置情報を用いて、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部と、を備えたことを特徴とする。
この発明のアンテナ諸元推定装置によれば、基準電波送信源を設置せずに、分散アレーアンテナを構成するサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのアンテナ諸元を推定することができる。
この発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成図。 本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャート。 この発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成。 本発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態3に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャート。 この発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成。 この発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2のフローチャート。 この発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成図。 この発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理を示すフローチャート。 この発明の実施の形態6に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成図。 この発明の実施の形態6に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理を示すフローチャート。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図1及び図2を参照しながら説明を行う。図1はこの発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を示すものである。図1では、受信分散アレーアンテナを構成するN+1個の受信サブアレーアンテナ6のうち、N+1番目の受信サブアレーアンテナ6を校正対象とする場合を図示している。なお、サブアレーアンテナは通常複数の素子アンテナから構成されるが、1つのアンテナによって構成することも可能である。また、異なるサブアレーアンテナの間でサブアレーアンテナを構成する素子アンテナの数は異なっても構わない。アンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2において信号を受信する際には、1つのサブアレーアンテナに対して、1つの振幅・位相値が観測される。
図1において、本発明のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は受信アレーと送信アレーから構成されている。送信アレーは、M個のサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5、送信部11、送信信号生成部12を備えている。送信信号生成部12で生成された送信信号に対して、送信部11で必要に応じて周波数変換や増幅等が施され、各送信サブアレーアンテナ5から移動目標3に向けて照射される。移動体である移動目標3で反射された信号は、N+1個のサブアレーアンテナである受信サブアレーアンテナ6で構成された受信アレーで受信され、受信部21で必要に応じて増幅や周波数変換が施された後、A/D部22でA/D変換が施されデジタル信号となる。算出部23では、各受信サブアレーアンテナ6の受信信号の相対的な振幅と位相の情報を算出する。情報推定部24では、算出部23で算出された複数観測分の相対振幅・位相情報と、情報格納部31に含まれる前記複数観測分に対応した目標運動情報30を用いて、校正対象のN+1番目の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報が推定される。レーダ運用部32では、情報推定部24で推定された校正対象のN+1番目の受信サブアレーアンテナ2のパラメータである校正情報を用いて、レーダの運用を行う。なお、以降の各図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。
次に、図1のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の各構成部分について、図2のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2での処理を示すフローチャートに沿って、より詳細な説明を行っていく。
図2はアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャートである。図2では、まず、k=1回目の観測に対して(ST201)、移動目標3へのレーダ送信が行われる(ST202)。これは前述のように送信信号生成部12で生成した送信信号を、各送信サブアレーアンテナ5から移動目標3に照射する処理となる。送信信号としては、無変調パルスやFMチャープパルス、FM-CW等の一般的にレーダで使用されるあらゆる信号波形が想定される。この送信信号は送信サブアレーアンテナ5内の各素子アンテナから送信される。また、この信号送信に際して、アンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は送信サブアレーアンテナ5内での各素子アンテナに対する位相制御を行っても構わない。この位相制御が行われる場合、各送信サブアレーアンテナ5内で送信ビームが形成される。また、送信部11は送信サブアレーアンテナ5間の位相制御を行っても構わない。この場合、送信アレー全体で送信ビームが形成される。
次に、移動目標3からの反射波が各受信サブアレーアンテナ6で受信される(ST203)。このとき、送信サブアレーアンテナ5と同様に、各受信サブアレーアンテナ6でも、各素子アンテナに対する位相制御により、各受信サブアレーアンテナ6内で受信ビーム形成を行っても構わない。k回目の観測では、この受信処理により以下の時間サンプリングされた受信信号xk(t)を取得する。

Figure 2016067321

Figure 2016067321
なお、a(θkk)、θk、φk、s(t)はそれぞれ受信アレーのステアリングベクトル、k回目の観測時の目標仰角、k回目の観測時の目標方位角、受信信号波形を表している。また、n(t)は雑音成分、Tは転置を表している。
次に、受信サブアレーアンテナ6の各受信信号間の相対振幅・位相の情報の算出が行われる(ST204)。これは、図1における算出部23のブロックに相当する処理である。この処理では式(1)の受信信号xk(t)の各要素の振幅位相情報y(k)を算出する。算出のやり方としてはいくつかの方法が考えられる。例えば、xk(t)の任意のタイミングt0を抽出し、y(k)とする方法がある。

Figure 2016067321
それ以外にも、例えば下記の式(4)のように任意のn0番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号xk,n0(t)との相関演算を行う手法も考えらえる。

Figure 2016067321
式(4)の*は複素共役を、E[ ]は期待値演算をそれぞれ表している。いずれにしても一般的に利用される信号間の相対振幅・位相を抽出する演算によって、受信サブアレーアンテナ6間の受信信号の相対振幅・位相が計算される。受信サブアレーアンテナ6間の受信信号の相対振幅・位相が把握できれば、式(3)または式(4)以外の算出法であっても構わない。
図2に記載されている様に、ST202〜ST204までの処理が全部でK回実行される(ST205)。その間に移動目標3は時々刻々と移動しているので、K回の観測では異なる目標方位について、前記のサブアレーアンテナ間の受信信号の相対振幅・位相の情報が観測されることになる。
次に、K回の観測が行われた各時間タイミングについて、情報格納部31に格納された目標運動情報30が取得される(ST206)。この情報格納部31に格納された目標運動情報30は各時刻における移動目標3の3次元位置情報ならびに速度情報である。移動目標3としては例えばGPS等が搭載された航空機や船舶、車両等が考えられ、それらのGPS情報をK回の観測中に対応する分だけ保存しておき、観測後にオフラインで情報推定部24への入力とすることが考えられる。それ以外にも、移動目標3として民間航空機を用いれば、航空機自体が発しているADS-B(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)信号を受信・復号し、それを移動目標3の目標運動情報30として用いることや、船舶に搭載されたAIS(Automatic Identification System)信号を受信・復調して移動目標3の目標運動情報30として利用することも可能である。なお、ADS-B信号は本実施の形態のレーダ装置とは無関係に航空機から発せられる信号であり、航空機との事前の取り決めを行うことなく用いることができる。すなわち、本実施の形態では、アンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2と事前の取り決めを行わない移動体を移動目標3として用いる。この移動目標3は、アンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2と無関係に存在する移動体であり、本実施の形態ではこの無関係に存在する移動体の位置情報を用いることにより、従来技術で必要となる基準電波送信源を用いることなく、分散アレーアンテナを構成するサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのアンテナ諸元を推定することができる。
次に、これまでに取得したK回の観測値と、情報格納部31に格納された移動目標3の目標運動情報30を用いて、校正対象(N+1番目)の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報の推定を行う(ST207)。ここでは推定処理として最尤推定を用いる場合について示す。すなわち、校正情報の推定は以下の式(5)に示す対数尤度に基づいた評価関数J(ξ)の最小化問題を解き、校正情報ξ’を推定する処理となる。

Figure 2016067321

Figure 2016067321
式(5)において、a’(θkk,ξ)はステアリングベクトルの計算値であり、ξは推定対象となる校正情報を要素とするベクトルである。式(5)では、受信信号xk(t)の各要素の振幅位相情報y(k)をステアリングベクトルa’(θkk,ξ)を除いた雑音空間に射影している。ステアリングベクトルa’(θkk,ξ)が正しい方向である時、J(ξ)は最小の値となる。従って、J(ξ)が最小となる校正情報ξ’を求めることで、校正対象(N+1番目)の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報の推定を行うことができる。なお、式(5)以外に振幅位相情報y(k)とステアリングベクトルa’(θkk,ξ)の相関を最大化するξを求めることによって、校正情報の推定を行うことも可能である。ここで、推定対象をN+1番目の受信サブアレーアンテナの位置(xN+1,yN+1,zN+1)、開口方位(ΔθN+1,ΔφN+1)、透過位相ψN+1とした場合、ξは以下の様になる。

Figure 2016067321

ここで、透過位相とは受信サブアレーアンテナ6の開口面で信号が受信されてからレーダ装置内でその信号の位相が検出されるまでの回路で発生する位相成分を表す。
このとき、ステアリングベクトルa’(θkk,ξ)中のn番目のサブアレーアンテナに対応したサブアレーアンテナファクタa'nkk,ξ)は以下の式(8)の様になる。

Figure 2016067321
式(8)中のGnkk,Δθn,Δφn)は開口傾きがΔθn,Δφnのときに信号がθkkから到来した場合のサブアレーアンテナ利得である。dnは下記の式(9)のサブアレーアンテナ位置ベクトル、u(θkk)は式(10)記載の到来方向ベクトルである。なお、一般的に座標系の取り方によって式(10)の到来方向ベクトルの表現は変化する。

Figure 2016067321

Figure 2016067321
θkkは情報格納部31に格納されたk回目の観測時の目標位置情報30と分散アレーアンテナの位置情報から取得することができる。従って、式(8)を各観測ならびに各受信サブアレーアンテナ6について、ξを変化させながら計算し、式(5)のJ(ξ)の最小値探索を行うことで、校正情報の推定値ξ’を得ることができる。この探索にあたって、ξを変化させる方法はいかなる方法であっても構わない。
最後に、レーダ運用部32は取得した校正情報の推定値ξ’を用いて、レーダの運用を行う。具体的には、サブアレーアンテナ出力に対してDBF処理等を行いビーム形成することで、高い空間分解能を得ることができる(ST208)。
本発明の推定手法において、サブアレーアンテナ開口面方位が推定できる原理は振幅モノパルスやコニカルスキャン等の従来のビームスペース測角処理と同様である。通常のビームスペース測角では、同じ位置にいる目標に対して異なる方位にビームを形成しメインビーム中の異なる方位に対応した複数の受信信号を生成し、その複数のビームの受信信号の振幅の相対関係で測角を行う。これに対して、本発明の推定手法では、移動目標3を複数回に渡って観測することで、N+1番目のサブアレーアンテナのメインビームの異なる方位に対応したK個の受信信号を生成している。このとき、移動目標3の到来方向は情報格納部31に格納された目標運動情報30から取得できるので、測角処理の推定対象は移動目標3の到来方向ではなく方向の基準であるサブアレーアンテナ開口方位となるのである。以上の様に本発明の推定手法では複数回の観測によりビームスペースと等価の状況を作り、かつ情報格納部31に格納された目標運動情報30を利用することでサブアレーアンテナ開口方位を推定できる状況を作る効果がある。
また、観測時の目標位置情報30は航空機等から発せられる信号を用いて取得されるため、本実施の形態のレーダ装置は既知の目標を設定することなく、航空機等から発せられる信号を用いて受信サブアレーアンテナ6の校正を行うことができる。その結果、既知の目標を置かずに受信サブアレーアンテナ6の校正を行うことができ、サブアレーアンテナの移動や追加が生じた際にも柔軟にそのアレーアンテナの校正を行うことができる。
また、サブアレーアンテナの位置推定は三角測量と同様の原理を用いている。三角測量では、複数の観測点から測量対象への角度を求め、それらの複数の角度情報の整合がとれる位置を測量対象の位置としている。本発明の推定手法では、K回の観測による各目標方位が三角測量における複数の観測点から測量対象への角度と等価であり、それらの複数の目標方位の整合がとれるサブアレーアンテナ間の位相関係を探索し、それに対応したN+1番目の受信サブアレーアンテナ6の位置dN+1を位置推定の結果としている。
なお、ここでは最尤推定をベースとした手法を記述しているが、他の手法をベースに校正情報の推定を行ってもよい。例えば最小二乗法を用いて、最尤推定と同様に式(8)のステアリングベクトルの計算値を利用した評価関数を作成し、その最小化問題として校正情報の推定を行うこともできる。
また、分散アレーアンテナでは、サブアレーアンテナの配置関係が把握できればよいだけでなく、全サブアレーアンテナで同一方向を観測するために、各サブアレーアンテナのアンテナ開口面の指向方位も把握する必要がある。しかし、従来のレーダ装置では、各サブアレーアンテナの位置の推定処理とともにアンテナ開口面の指向方位を推定するアンテナ諸元の推定処理は行われていない。これに対して、本実施の形態の推定方法では、各サブアレーアンテナの位置の推定処理とともにアンテナ開口面の指向方位を推定するアンテナ諸元の推定処理を行うことが可能である。
また、ここでは例として式(7)のようにサブアレーアンテナの位置、開口面方位、透過位相の全てが未知の場合を想定していたが、これらの内1つないしは2つが未知の場合にも対応可能である。例えばサブアレーアンテナ位置、透過位相は既知で、開口面傾きのみを推定する場合には、ξを以下の様に設定し推定処理を行う。

Figure 2016067321
推定された校正情報はレーダ運用時に利用される。例えばサブアレーアンテナ位置情報や透過位相はビーム形成荷重やアダプティブアレー処理、測角処理等に活用されるし、サブアレーアンテナ方位情報はサブアレーアンテナビーム形成時の素子アンテナに対する位相制御量の決定に活用される。
なお、本実施の形態の式(5)では、信号の各要素の振幅位相情報y(k)を用いたが、式(3)または(4)の受信信号の振幅が一定の場合には、振幅位相情報y(k)は位相情報によって置き換えることもできる。従って、算出部23が受信信号の複数の受信サブアレーアンテナ6における位相を示す位相情報を算出する構成も本実施の形態に含まれる。
以上のように、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1は、自装置と無関係に存在する移動体である移動目標3へ信号を送信する送信サブアレーアンテナ5を備えた送信アレーアンテナと、前記移動目標3からの反射信号を受信する複数の受信サブアレーアンテナ6を備えた受信アレーアンテナと、その受信アレーアンテナで受信された信号の受信サブアレーアンテナ6における振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部23と、移動体である移動目標3の時間変化する位置情報を含む目標運動情報30を格納する情報格納部31と、算出部23で算出された振幅位相情報と、情報格納部31に格納された位置情報を用いて、複数の受信サブアレーアンテナ6に含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部24と、を備えたことを特徴とする。この発明のアンテナ諸元推定装置1によれば、自装置と無関係に存在する移動体である移動目標3を用いることにより、基準電波送信源を設置せずに、分散アレーアンテナを構成するサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元を従来技術よりも低負荷で推定することができる。特に、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに配置しなくても、移動体である移動目標3を用いて校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
また、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1は、受信アレーアンテナは移動体である移動目標3に対する信号の送受信を複数回行い、算出部23で算出される振幅位相情報は、受信アレーアンテナで複数回受信された信号のそれぞれに対する複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す複数回分の振幅位相情報であり、情報格納部31に格納される移動体3の時間変化する位置情報は、複数回受信された信号の受信時刻に対応する移動体3の複数回分の位置情報であり、情報推定部31は、算出部23で算出された振幅位相情報として複数回分の振幅位相情報を用い、情報格納部31に格納された位置情報として複数回分の位置情報を用い、この複数回分の振幅位相情報とこの複数回分の位置情報との関係の整合性に基づき、複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定することを特徴とする。このように、複数回の信号の受信結果を用いることにより、高精度にサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元を推定することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1において、サブアレーアンテナのパラメータは、受信サブアレーアンテナ6の位置座標または、開口方位または、透過位相または、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相のいずれか2つの組み合わせまたは、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相の全てであることを特徴とする。このような構成によって、レーダ装置2の運用に必要となる受信サブアレーアンテナ6の位置座標、開口方位、透過位相の情報を円滑に取得することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1において、情報格納部31に格納された移動目標3の時間変化する位置情報は、GPS受信機搭載移動体のGPS情報または、航空機搭載のADS-Bの情報または、船舶搭載のAISの情報から取得されることを特徴とする。このような構成によって、アンテナ諸元推定装置1またはレーダ装置とは無関係に航空機などの移動体から発せられる信号を用いて、移動体との事前の取り決めを行うことなくアンテナ諸元を推定することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るレーダ装置2は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1と、アンテナ諸元推定装置1の情報推定部24で推定されたパラメータを用いてレーダを運用するレーダ運用部32と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、本実施の形態1で取得されたサブアレーアンテナの配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元の推定結果をレーダ運用時に利用することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では校正対象の受信サブアレーアンテナ6が1つであったのに対し、本実施の形態では校正対象の受信サブアレーアンテナ6が複数ある場合を扱う。
本発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図3から図4を参照しながら説明を行う。図3はこの発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を示すものである。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。
図3において、本発明のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は受信アレーと送信アレーから構成されている。送信アレーの構成は図1のレーダ装置2と同じである。また、受信アレーは、図1のレーダ装置2では受信サブアレーアンテナ6は1〜N+1番目の受信サブアレーアンテナ6を備えていたのに対し、本実施の形態のレーダ装置では、受信サブアレーアンテナ6は1〜N+N’番目の受信サブアレーアンテナ6を備えている。本実施の形態では、送信サブアレーアンテナ5から送信され、移動目標3で反射された信号は、N+N’個の受信サブアレーアンテナ6で構成された受信アレーで受信され、受信部21で必要に応じて増幅や周波数変換が施された後、A/D部22でA/D変換が施されデジタル信号となる。算出部23では、前記の各受信サブアレーアンテナ6の受信信号の相対的な振幅と位相の情報を算出する。情報推定部24では、算出部23で算出された複数観測分の相対振幅・位相情報と、情報格納部31に格納された前記複数観測分に対応した目標運動情報30を用いて、校正対象のN+1番目からN+N’番目の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報が推定される。
図4は本発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャートである。図3の構成および図4のフローチャートにおいて、本発明の実施の形態2が実施の形態1と異なる部分について説明を行っていく。
図3と図1を比較してわかるとおり、実施の形態1では校正対象はN+1番目の受信サブアレーアンテナ2の1つであったが、実施の形態2ではN+1〜N+N’の計N’個の受信サブアレーアンテナ6となっている。それ以外では情報推定部24が複数サブアレーアンテナの校正に対応した情報推定部24Aとなっている。
図4のフローチャートを見ると、ST207Bにおいて校正情報の推定部分がN’個の複数サブアレーアンテナを対象とした処理となっていることがわかる。例えば実施の形態1の説明と同様に最尤推定を用いた場合、同様に式(5)の評価関数の最小化問題として校正情報の推定を行う処理となる。ただし、校正対象が複数サブアレーアンテナとなったことにより、校正情報ベクトルξが拡張される。サブアレーアンテナ開口面方位のみを推定する場合を例にとると、ξは下記となる。

Figure 2016067321
すなわち、推定対象の変数を増加させ、1回の式(5)の評価関数の最小値探索で構成対象の複数サブアレーアンテナの構成情報の推定を行う処理となっている。
また、ここでは最尤推定を例に説明しているが、最小二乗法等を利用してももちろんよい。また、ξに位置情報(xN+1, yN+1, zN+1)を含めた構成とすることも可能である。
以上のように、本発明の実施の形態2に係るアンテナ諸元推定装置1の情報推定部24は、複数のサブアレーアンテナである受信サブアレーアンテナ6に含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータを同時に推定することを特徴とする。
この構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、校正対象の複数のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
また、本発明の実施の形態2に係るレーダ装置2は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1と、アンテナ諸元推定装置1の情報推定部24で推定されたパラメータを用いてレーダを運用するレーダ運用部32と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、各観測におけるサブアレーアンテナ間の相対振幅・位相情報を取得し、情報格納部31に格納された前記レーダ観測に対応した目標運動情報30も別途取得し、その両方を用いて複数の校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を1回の推定処理で推定し、その推定結果をレーダ運用時に利用することが可能となる。
実施の形態3
実施の形態2は校正対象の複数のサブアレーアンテナのパラメータである校正情報を結合して同時に推定したのに対し、本実施の形態3では校正対象の複数のサブアレーアンテナのパラメータである校正情報をサブアレーアンテナごとに順次1つずつ推定する場合を扱う。
本発明の実施の形態3に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図3および図5を参照しながら説明を行う。本実施の形態の分散アレーアンテナの校正を行うレーダ装置の構成は、実施の形態2のレーダ装置と同じであり、図3に示されるアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を有する。ここで、実施の形態2と同様に、校正対象の受信サブアレーアンテナ6は複数となっている。
実施の形態3と実施の形態2の違いを、図5の本発明の実施の形態3に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理の流れを示すフローチャートにより説明する。実施の形態3でも実施の形態1および2と同様に目標反射波の観測と目標運動情報30の取得までは行われる。その後、実施の形態2では、複数のサブアレーアンテナのパラメータである校正情報を結合して同時に推定していた。これに対し、実施の形態3では実施の形態2と異なり、ST207C−1〜N'において複数のサブアレーアンテナの校正を1つずつ行うことを特徴としている。
サブアレーアンテナの開口面方位のみを校正対象とする場合を例にとると、まず校正情報ベクトルξを以下のように設定する。

Figure 2016067321
さらにステアリングベクトルの計算値a'nkk,ξ)と振幅位相情報y(k)の、1〜N+1番目のサブアレーアンテナに該当する要素のみを用いて式(5)を計算し最小値探索を行うことで、N+1番目のサブアレーアンテナのパラメータである校正情報を推定する(ST207C−1)。次に校正情報ベクトルξを以下のように設定する。

Figure 2016067321
今度はステアリングベクトルの計算値a'nkk,ξ)と振幅位相情報y(k)の、1〜N+2番目のサブアレーアンテナに該当する要素のみを用いて式(5)を計算し、N+2番目のサブアレーアンテナの構成情報を推定する(ST207C−2)。ただし、N+1番目のサブアレーアンテナのサブアレーアンテナファクタa'n+1kk,ξ)を計算する際は先ほど推定したN+1番目のサブアレーアンテナファクタの校正情報ξ’を使用する。
以後、N+3〜N+N’番目の受信サブアレーアンテナ6まで、推定が完了した受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報を利用しながら、順次校正情報の推定を行っていく(ST207C−3〜ST207C−N')。このように複数の校正対象サブアレーアンテナを1つずつ校正していくのが本実施の形態3の特徴となる。
なお、情報推定部3Aは、複数のサブアレーアンテナに含まれる校正対象である複数のサブアレーアンテナのパラメータである校正情報の推定が完了した後に、推定が完了したサブアレーアンテナのパラメータである校正情報の再推定を行うこともできる。すなわち、N+N’番目の受信サブアレーアンテナ6まで一通り校正が終わった後に、さらにN+1番目の受信サブアレーアンテナ6の校正をやり直すこともできる。このときは最初と異なり、ステアリングベクトルの計算値a'nkk,ξ)(N+2〜N+N’番目のサブアレーアンテナは校正情報の推定結果を反映済み)と振幅位相情報y(k)のN+N’個の要素全てを用い、校正情報ベクトルは最初と同様に式(12)に設定して推定を行う。最初の推定と異なり、より多くのサブアレーアンテナの情報を用いて推定を行うことが出来るので、校正情報の推定精度が向上する。このように巡回的に校正対象とするサブアレーアンテナを切り替えることも本実施の形態3では可能である。
以上のように、本発明の実施の形態3に係るアンテナ諸元推定装置1の情報推定部24は、複数のサブアレーアンテナである受信サブアレーアンテナ6に含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータを、サブアレーアンテナ単位で順次推定することを特徴とする。
この構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、校正対象の複数のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を円滑に取得する効果を得る。
また、本発明の実施の形態3に係るアンテナ諸元推定装置1の情報推定部24、複数のサブアレーアンテナである受信サブアレーアンテナ6に含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータの推定が完了した後に、該推定が完了した2以上のサブアレーアンテナのパラメータを再度推定することを特徴とする。
この構成により、推定が完了した信頼度の高いサブアレーアンテナの配置情報や透過位相などのパラメータを用いて、さらに信頼度の高いサブアレーアンテナの配置情報や透過位相などのパラメータを推定することが可能となる。
本発明の実施の形態3に係るレーダ装置2は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ諸元推定装置1と、アンテナ諸元推定装置1の情報推定部24で推定されたパラメータを用いてレーダを運用するレーダ運用部32と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、校正対象の複数のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相などのパラメータを取得する効果を得ることができ、円滑にレーダの運用を行うことができる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では受信サブアレーアンテナ6の校正を扱ったのに対し、本実施の形態では実施の形態1〜3にMIMO(Multi Input Multi Output)レーダ技術を応用することで、受信サブアレーアンテナ6のみならず送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報の推定も行うものである。
本発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図6および図7を参照しながら説明を行う。図6はこの発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を示すものである。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。
図6において、本発明のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は受信アレーと送信アレーから構成されている。送信アレーはM+1個の送信サブアレーアンテナ5から構成されている。送信信号生成部12Aで生成されたサブアレーアンテナ毎に異なる送信信号が生成され、送信部11で必要に応じて周波数変換や増幅等が施された後に、各送信サブアレーアンテナ5から移動目標3に向けて照射される。移動目標3で反射された信号は、N個の受信サブアレーアンテナ6で構成された受信アレーで受信され、受信部21で必要に応じて増幅や周波数変換が施された後、A/D部22でA/D変換が施されデジタル信号となる。分離部40では各受信サブアレーアンテナ6において、前述の送信サブアレーアンテナ5毎の送信信号の違いを利用して受信信号を各送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分に分離する。受信アレー合成部では、受信サブアレーアンテナ6間で同一の送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分の荷重合成を行う。算出部23では、受信アレー合成後の各送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分間の相対的な振幅と位相の情報を算出する。情報推定部24では、算出部23で算出された複数観測分の相対振幅・位相情報と、情報格納部31に格納された前記複数観測分に対応した目標運動情報30を用いて、校正対象のM+1番目の送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報が推定される。
本実施の形態4は前述の各実施の形態にMIMOレーダ技術を応用することで、受信サブアレーアンテナ6のみならず送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報の推定も行うものである。図7のこの発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2のフローチャートを用いて、説明を行っていく。
本実施の形態4でも図7に記載のとおり複数回の観測が実施されるが、この複数回の観測にMIMOレーダ技術が適用される。すなわち、図6の送信信号生成部12Aでは、受信後の信号処理で信号分離が可能なように、各送信サブアレーアンテナ5で異なる送信信号が生成される。
例えば符号化MIMOレーダと呼ばれる手法では、送信サブアレーアンテナ5毎にそれぞれ直交する符号を用いて送信信号を符号化する。まず、k=1回目の観測に対して(ST701)、送信サブアレーアンテナ5毎にそれぞれ直交する符号を用いて符号化された送信信号の移動目標3への送信が行われ(ST702)、移動目標3からの反射波が各受信サブアレーアンテナ6で受信される(ST703)。受信後にMF(Matched Filter)処理を行い符号毎に復調を行うことで、各送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分を分離抽出する(ST704)。
また、時分割MIMOレーダを適用する場合、各送信サブアレーアンテナ5は送信を行う時間タイミングをずらし、受信側で時間軸上での信号分離ができるようにする。周波数分割MIMOレーダの場合、各送信サブアレーアンテナ5で異なる搬送周波数を利用し、受信後に周波数軸上で信号分離を行う。
このような種々のMIMOレーダ方式のいずれかを本実施の形態4では利用し、その方式に対応した送信信号の生成が図6の送信信号生成部12Aで行われる。
観測毎に受信サブアレーアンテナ6毎に受信信号のAD変換後、各送信サブアレーアンテナ2に対応した信号分離処理が行われる(ST704)。これは前述のとおり、使用しているMIMOレーダ方式に応じた分離処理が実施される。
その後、受信サブアレーアンテナ6間で同一の送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分の荷重合成が行われる(ST705)。MIMOレーダでは信号分離後に出てくるN*(M+1)の信号成分はそれぞれ異なる送受サブアレーアンテナ信号の組合せの積となっている。このような信号に対して、同一の送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分の荷重合成を行うことは、受信アレーについて信号合成を行っていることと等価であり、結果的にその出力として出てくるM+1個の信号成分は各送信サブアレーアンテナ5に対応した信号成分となる。これは一般的なMIMOレーダの性質である。
その後、実施の形態1から3と同様に信号間の相対振幅・位相y(k)が算出される(ST706)。ただし、前述の実施の形態と異なるのは、算出結果として出てくる相対振幅・位相は送信サブアレーアンテナ5間のものとなっている点である。このST702〜ST707の観測処理をK回行う(ST707)。
その後、情報格納部31に格納された移動目標3の各観測タイミングでの目標運動情報30を取得し(ST708)、別途取得した目標運動情報30と信号間の相対振幅・位相y(k)を利用して、実施の形態1〜3と同様のプロセスで校正対象のM+1番目の送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報が推定される(ST709)。ただし、ステアリングベクトルa'(θkk,ξ)は受信アレーではなく、送信アレーのものを用いる必要がある。
推定された送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報は他の実施の形態と同様にレーダ運用時に利用される(ST710)。送信サブアレーアンテナのビーム指向方位制御に用いるのはもちろんのこと、運用時もMIMOレーダ処理を行う場合にはMIMOの仮想アレーを用いたDBF処理の荷重計算等にも利用される。
図6および図7では1つの送信サブアレーアンテナ2を校正する場合を記述しているが、受信サブアレーアンテナ6校正における実施の形態2ならびに3と同様に複数の送信サブアレーアンテナ5を校正対象とし、それら校正情報を同時ないしは順次に推定することももちろん可能である。
以上のように、本発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1は、自装置と無関係に存在する移動体である移動目標3へそれぞれ異なる信号を送信する複数の送信サブアレーアンテナ5を備えた送信アレーアンテナと、移動目標3へ送信されたそれぞれ異なる信号の移動目標3からの反射信号を受信する受信アンテナと、受信アンテナで受信されたそれぞれ異なる信号を用いて、その複数の送信サブアレーアンテナ5における振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部23と、移動目標3の時間変化する位置情報を含む目標運動情報30を格納する情報格納部31と、算出部23で算出された振幅位相情報と、情報格納部31に格納された移動目標3の時間変化する位置情報を用いて、複数のサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5に含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部24と、を備えたことを特徴とする。この発明のアンテナ諸元推定装置1によれば、基準電波送信源を設置せずに、分散アレーアンテナを構成するサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5の配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元を従来技術よりも低負荷で推定することができる。特に、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5の追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置することなく、校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
また、本発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1において、送信アレーアンテナに備えられた前記複数のサブアレーアンテナのそれぞれは、移動体3へ信号を複数回送信し、受信アンテナは移動体3へ複数回送信された信号に対する移動体3からの反射信号を複数回受信し、算出部23で算出される振幅位相情報は、受信アンテナで複数回受信された信号それぞれに対する複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す複数回分の振幅位相情報であり、情報格納部31に格納される移動体3の時間変化する位置情報は、前記複数回受信された信号の受信時刻に対応する移動体3の複数回分の位置情報であり、情報推定部24は、算出部23で算出された振幅位相情報として複数回分の振幅位相情報を用い、情報格納部31に格納された位置情報として複数回分の位置情報を用い、その複数回分の振幅位相情報とその複数回分の位置情報との関係の整合性に基づき、複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定することを特徴とする。このように、複数回の信号の受信結果を用いることにより、移動体3の異動を考慮しつつ、高精度にサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5の配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元を推定することができる。
また、本発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1は、受信アレーアンテナに含まれる複数のサブアレーアンテナである受信サブアレーアンテナ6と、送信アレーアンテナに含まれる複数のサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5は、同一のサブアレーアンテナを含むことを特徴とする。すなわち、受信サブアレーアンテナ6と送信サブアレーアンテナ5は送受信共用のサブアレーアンテナを含む。このような構成により、
送信サブアレーアンテナ5と受信サブアレーアンテナ6を全て別々に配置する場合と比較して、小さな配置スペースに送信サブアレーアンテナ5と受信サブアレーアンテナ6を配置することができ、装置規模を小さくすることができる。
また、本発明の実施の形態4に係るレーダ装置2は、本発明の実施の形態4に係るアンテナ諸元推定装置1と、アンテナ諸元推定装置1の情報推定部24で推定されたパラメータを用いてレーダを運用するレーダ運用部32と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、従来技術よりも低負荷で取得されたサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5の配置関係や透過位相などのパラメータであるアンテナ諸元の推定結果をレーダ運用時に利用することができる。
また、本発明の実施の形態4に係るレーダ装置2によれば、MIMOレーダ処理を用いながら移動目標3に対する複数回のレーダ観測を行い、各観測における送信サブアレーアンテナ5間の相対振幅・位相情報を取得し、情報格納部31に格納された前記レーダ観測に対応した目標運動情報30も別途取得し、その両方を用いて校正対象の送信サブアレーアンテナ5の配置情報や透過位相を推定し、その推定結果をレーダ運用時に利用する。
この構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、校正対象の送信サブアレーアンテナ5の配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
実施の形態5.
実施の形態1〜4では受信サブアレーアンテナ6で受信された受信信号を用いて受信サブアレーアンテナ6の校正を行ったのに対し、本実施の形態では受信サブアレーアンテナ6で受信された受信信号に対してレーダ信号処理を用いた検出処理を行い、その検出結果を用いて受信サブアレーアンテナ6の校正を行う構成を示す。
本発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図8および図9を参照しながら説明を行う。図8はこの発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を示すものである。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。
図8において、本発明のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は受信アレーと送信アレーから構成されている。送信アレーはM個の送信サブアレーアンテナ5から構成されている。送信信号生成部12で生成された送信信号が、送信部11で必要に応じて周波数変換や増幅等が施された後に、各送信サブアレーアンテナ5から移動目標3に向けて照射される。移動目標3で反射された信号は、N+1個の受信サブアレーアンテナ6で構成された受信アレーで受信され、受信部21で必要に応じて増幅や周波数変換が施された後、A/D部22でA/D変換が施されデジタル信号となる。レーダ信号処理・目標検出部50では1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号に対して、受信アレー合成やパルス圧縮、ヒット間積分等のレーダ信号処理を施しRD(Range-Doppler)マップを生成する一般的なレーダ信号処理を施し、RDマップ上の移動目標3の検出を行う。レーダ信号処理部51では同様の処理を各受信サブアレーアンテナ6で行い各受信サブアレーアンテナ6のRDマップを生成する。算出部23Aでは、前記の各受信サブアレーアンテナ6のRDマップ上の前記レーダ信号処理・目標検出部50で移動目標3が検出されたRDビンの振幅・位相情報をそれぞれ抽出する。情報推定部24Bでは、算出部23Aで算出された複数観測分の振幅・位相情報の内、情報格納部31に格納された前記複数観測分に対応した目標運動情報30と整合がとれる情報のみを抽出し、抽出された振幅・位相情報と情報格納部31に格納された目標運動情報30とを用いて、校正対象のN+1番目の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報が推定される。
次に、図9のこの発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の処理を示すフローチャートを用いながら本実施の形態5について説明を行う。図9では実施の形態1と同様に複数回のレーダ観測が実施される。異なるのは受信サブアレーアンテナ6で受信されデジタル信号に変換された受信信号にレーダ信号処理を用いた検出処理が適用される点である.
図9記載のとおり、本実施の形態5では1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号を用いたレーダ信号処理と目標検出が行われる(ST204B-1)。具体的には、パルス圧縮、ヒット間積分、1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号の受信アレー合成である。その結果、1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号から1枚のRDマップが作成され、そのRDマップに対して閾値処理が施され、移動目標3が存在するRDビン(Range軸とDoppler軸上の目標位置情報)が検出される。
次に、前記レーダ信号処理(パルス圧縮、ヒット間積分)を各受信サブアレーアンテナ6で実施し、各受信サブアレーアンテナ6のRDマップを生成する(ST204B-2)。ここではあくまで受信サブアレーアンテナ6間の信号合成は行わず、受信サブアレーアンテナ6単体でのRDマップの生成である。
前記各受信サブアレーアンテナ6のRDマップから、目標情報の抽出を行う(ST204B-3)。このとき、前段の1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6の受信信号で移動目標3が検出されたRDビンの情報を使用し、各受信サブアレーアンテナ6のRDマップの目標検出RDビンの振幅・位相情報を抽出する。このように前処理として1〜N番目の受信サブアレーアンテナ6での目標検出を行うことで、目標検出をSNR(Signal to Noise Ratio)の良い状態で行うことができ、移動目標3の誤検出を防ぐという効果がある。
以上のプロセスを複数観測毎に繰り返し、各受信サブアレーアンテナ6の目標検出RDビンの振幅・位相情報を抽出していく。
複数回の観測終了後、情報格納部31に格納された各観測タイミングに対応した目標運動情報30(目標位置・速度)が他の実施の形態と同様に取得される。この目標運動情報30と前記複数観測分の目標検出RDビンの振幅・位相情報を用いて校正対象の受信サブアレーアンテナ6のパラメータである校正情報の推定を行うが、本実施の形態5では他の実施の形態とは異なり、全ての観測情報を利用するわけではない。図9記載のとおり、情報格納部31に格納された目標運動情報30と整合のとれる観測情報のみを利用する(ST207B)。具体的には、目標運動情報30として目標位置と目標速度が取得できていれば、各観測タイミングでの移動目標3のレンジとドップラーの値をそこから算出可能である。その算出値と前記目標検出時のRDビンの情報を比較し、算出値がそのRDビンの範囲内に入っている観測値のみ、校正情報の推定処理に利用するという処理を行う。このように目標運動と整合のとれる観測値のみ抽出することで、目標反射信号ではない観測値を誤って校正情報の推定に使用し、校正情報の推定精度を劣化させてしまうことを防ぐ効果を得ることができる。
抽出後の複数観測値を利用した校正情報の推定ならびに校正情報のレーダ運用への適用は他の実施の形態と同様に行われる。
また、図8および図9では校正対象のサブアレーアンテナが1つの場合を図示しているが、当然実施の形態2および3と同様に複数のサブアレーアンテナを校正対象とした場合にも、本実施の形態5の構成は容易に適用可能であり、本発明の範囲内となる。
また、図8および図9ではでは受信サブアレーアンテナ6を校正対象とした場合を説明しているが、当然実施の形態4と同様に送信サブアレーアンテナ5を校正対象とする場合にも本実施の形態5は容易に適用可能であり、本発明の範囲内となる。
以上のように、本発明の実施の形態5に係るアンテナ諸元推定装置1は、受信アレーアンテナ又は前記受信アンテナに含まれる受信サブアレーアンテナ6で受信された信号を用いてレンジ・ドップラーマップを生成し、その生成されたレンジ・ドップラーマップを用いて移動体である移動目標3に対応する信号を抽出する信号処理部であるレーダ信号処理・目標検出部50及びレーダ信号処理51を備え、情報推定部24Bはその信号処理部で抽出された信号を用いて、複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナである送信サブアレーアンテナ5又は受信サブアレーアンテナ6のパラメータを推定することを備えたことを特徴とする。
この構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、かつ誤って目標反射波でない信号を校正情報の推定に利用してしまうことを回避しつつ、校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
また、本発明の実施の形態5に係るレーダ装置2によれば、移動目標3に対する複数回のレーダ観測を行い、校正対象ではない1〜N番目のサブアレーアンテナを利用したレーダ信号処理を行い生成されたRDマップ上で目標検出を行い、さらに各サブアレーアンテナでレーダ信号処理を行いサブアレーアンテナ毎のRDマップを生成し、前記目標検出情報を用いて各サブアレーアンテナのRDマップの目標検出RDビンから振幅・位相情報を取得し、情報格納部31に格納された前記レーダ観測に対応した目標運動情報30も別途取得し、目標運動情報30と前記目標検出RDビンを比較し整合がとれる振幅・位相情報を抽出し、目標運動情報30と抽出された振幅・位相情報を用いて校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を推定し、その推定結果をレーダ運用時に利用するという特徴を有する。
この構成により、目標反射波でない信号を校正情報の推定に利用してしまうことを回避しつつ、取得した校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相などの高精度なパラメータを用いて、レーダを運用することができる。
実施の形態6.
実施の形態5ではレーダ信号処理により目標の検出を行ったのに対し、本実施の形態では情報格納部31に格納された目標運動情報30を用いて目標を検出し、校正処理を行う構成を開示する。
本発明の実施の形態6に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2について、図10および図11を参照しながら説明を行う。図10はこの発明の実施の形態6に係るアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2の構成を示すものである。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。
図10において、本発明のアンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2は受信アレーと送信アレーから構成されている。送信アレーはM個の送信サブアレーアンテナ5から構成されている。送信信号生成部12で生成された送信信号が、送信部11で必要に応じて周波数変換や増幅等が施された後に、各送信サブアレーアンテナ5から移動目標3に向けて照射される。移動目標3で反射された信号は、N+1個の受信サブアレーアンテナ6で構成された受信アレーで受信され、受信部21で必要に応じて増幅や周波数変換が施された後、A/D部22でA/D変換が施されデジタル信号となる。レーダ信号処理部51ではパルス圧縮、ヒット間積分等の処理を各受信サブアレーアンテナ6で行い各受信サブアレーアンテナ6のRDマップを生成する。算出部23Bでは、リアルタイムに取得される目標運動情報30Aから移動目標3のRDビンを算出し、算出RDビンの振幅・位相情報を抽出する。情報推定部24では、算出部23Bで算出された複数観測分の相対振幅・位相情報と、前記複数観測分に対応した目標運動情報30Aを用いて、校正対象のM+1番目の送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報が推定される。
次に、図11のこの発明の実施の形態6に係るアンテナ諸元推定装置1、及びアンテナ諸元推定装置1の処理を示すフローチャートを用いながら本実施の形態6について説明を行う。図11記載のとおり、本実施の形態6では複数回のレーダ観測と同時に、ST204C−1で目標運動情報30が取得する。他の実施の形態では複数回のレーダ観測後に目標運動情報30を利用していたが、本実施の形態6では各レーダ観測を行う際に情報格納部31に格納された目標運動情報30を利用する(ST204C−1)。
本実施の形態6では実施の形態5と同様に各受信サブアレーアンテナ6でレーダ信号処理を行い(ST204C−2)、RDマップを生成し、移動目標3が存在する各サブアレーアンテナのRDビンの振幅・位相を抽出する(ST204C−3)。ただし、実施の形態5のように移動目標3の検出処理は行わず、情報格納部31に格納された目標運動情報30を利用するという構成となっている。具体的には、各受信サブアレーアンテナ6でRDマップを生成し、情報格納部31に格納された目標運動情報30から移動目標3が存在するRDビンを算出し、そのRDビンの振幅・位相を抽出するという処理をレーダ観測毎に行う。
以上のように抽出した振幅・位相情報と情報格納部31に格納された目標運動情報30を用いて、他の実施の形態と同様に観測値と目標運動情報30を使用し、対象の送信サブアレーアンテナ5のパラメータである校正情報の推定を行う(ST207C)。その結果、目標反射信号ではない観測値を誤って校正情報の推定に使用し、校正情報の推定精度を劣化させてしまうことを防ぐことができる。
また、図10および図11では校正対象のサブアレーアンテナが1つの場合を図示しているが、当然実施の形態2および3と同様に複数のサブアレーアンテナを校正対象とした場合にも、本実施の形態5の構成は容易に適用可能であり、本発明の範囲内となる。
また、図10および図11では受信サブアレーアンテナ6を校正対象とした場合を説明しているが、当然実施の形態4と同様に送信サブアレーアンテナ5を校正対象とする場合にも本実施の形態5は容易に適用可能であり、本発明の範囲内となる。
以上のように、本発明の実施の形態6に係るレーダ装置2によれば、移動目標3に対する複数回のレーダ観測を行い、各サブアレーアンテナでレーダ信号処理を行いサブアレーアンテナ毎のRDマップを生成し、別途リアルタイムに取得した目標運動情報30から算出した目標RDビンの振幅・位相情報を取得し、目標運動情報30と抽出された振幅・位相情報を用いて校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を推定し、その推定結果をレーダ運用時に利用するという特徴を有する。
この構成により、分散アレーアンテナにサブアレーアンテナの追加や移動が起こった場合でも、基準信号送信源を高精度に配置せずに、かつ誤って目標反射波でない信号を校正情報の推定に利用してしまうことを回避しつつ、校正対象のサブアレーアンテナの配置情報や透過位相を取得する効果を得る。
ところで、本発明の各実施の形態の説明において、例えば図1の送信サブアレーアンテナ5と受信サブアレーアンテナ6は別々、すなわち送受分離型のレーダとして構成していたが、全てのサブアレーアンテナあるいは一部が送受兼用という構成でも構わない。
また、各サブアレーアンテナは固定のアンテナの場合もあれば、それぞれが移動体に備えられたアンテナとして構成される場合もある。
さらに上記説明では、波動として電波を用いる場合について述べたが、それ以外の波動、例えば超音波を用いるシステムにも適用可能である。
実施の形態7.
実施の形態1〜6では、アンテナ諸元推定装置1及びレーダ装置2における処理を扱ったが、実施の形態1〜6と同じ処理は、レーダ信号以外に無線通信基地局などの無線装置に対しても適用できる。
1:アンテナ諸元推定装置、2:レーダ装置、3:移動目標3、5:送信サブアレーアンテナ5、6:受信サブアレーアンテナ、11:送信部、12:送信信号生成部、21:受信部、22:A/D部、23、23A:算出部、24、24A、24B:情報推定部、30、30A:目標運動情報30、31:情報格納部、32:レーダ運用部、40:分離部、41:受信アレー合成部、50:レーダ信号処理・目標検出部、51:レーダ信号処理部
この発明に係るアンテナ諸元推定装置は、自装置と無関係に存在する移動体へ信号を送信する送信サブアレーアンテナを備えた送信アレーアンテナと、前記移動目標からの反射信号を受信する複数の受信サブアレーアンテナを備えた受信アレーアンテナと、前記受信アレーアンテナで受信された信号の前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部と、前記移動体の時間変化する位置情報を格納する情報格納部と、前記算出部で算出された振幅位相情報と、前記情報格納部に格納された位置情報を用いて、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部と、を備え、前記サブアレーアンテナのパラメータは、前記サブアレーアンテナの位置座標または、開口方位または、透過位相または、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相のいずれか2つの組み合わせまたは、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相の全てであり、前記情報推定部は、異なる目標方位の観測により得られた複数の前記位相情報と複数の前記位置情報との関係の整合性に基いて前記サブアレーアンテナのパラメータを推定することを特徴とする。

Claims (12)

  1. 自装置と無関係に存在する移動体へ信号を送信する送信アンテナと、
    前記移動目標からの反射信号を受信する複数のサブアレーアンテナを備えた受信アレーアンテナと、
    前記受信アレーアンテナで受信された信号の前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部と、
    前記移動体の時間変化する位置情報を格納する情報格納部と、
    前記算出部で算出された位相情報と、前記情報格納部に格納された位置情報を用いて、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部と、
    を備えたことを特徴とするアンテナ諸元推定装置。
  2. 前記受信アレーアンテナは前記移動体からの反射信号を複数回受信し、
    前記算出部で算出される位相情報は、前記受信アレーアンテナで複数回受信された信号のそれぞれに対する前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す複数回分の振幅位相情報であり、
    前記情報格納部に格納される前記移動体の時間変化する位置情報は、前記複数回受信された信号の受信時刻に対応する前記移動体の複数回分の位置情報であり、
    前記情報推定部は、前記算出部で算出された位相情報として前記複数回分の位相情報を用い、前記情報格納部に格納された位置情報として前記複数回分の位置情報を用い、前記複数回分の位相情報と前記複数回分の位置情報との関係の整合性に基づき、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ諸元推定装置。
  3. 自装置と無関係に存在する移動体へそれぞれ異なる信号を送信する複数のサブアレーアンテナを備えた送信アレーアンテナと、
    前記移動体へ送信されたそれぞれ異なる信号の前記移動体からの反射信号を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナで受信されたそれぞれ異なる信号を用いて、前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す振幅位相情報を算出する算出部と、
    前記移動体の時間変化する位置情報を格納する情報格納部と、
    前記算出部で算出された位相情報と、前記情報格納部に格納された前記移動体の時間変化する位置情報を用いて、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する情報推定部と、
    を備えたことを特徴とするアンテナ諸元推定装置。
  4. 前記送信アレーアンテナに備えられた前記複数のサブアレーアンテナのそれぞれは、前記移動体へ信号を複数回送信し、
    前記受信アンテナは前記移動体へ複数回送信された信号に対する前記移動体からの反射信号を複数回受信し、
    前記算出部で算出される振幅位相情報は、前記受信アンテナで複数回受信された信号それぞれに対する前記複数のサブアレーアンテナにおける振幅と位相を示す複数回分の振幅位相情報であり、
    前記情報格納部に格納される前記移動体の時間変化する位置情報は、前記複数回受信された信号の受信時刻に対応する前記移動体の複数回分の位置情報であり、
    前記情報推定部は、前記算出部で算出された振幅位相情報として前記複数回分の振幅位相情報を用い、前記情報格納部に格納された位置情報として前記複数回分の位置情報を用い、前記複数回分の振幅位相情報と前記複数回分の位置情報との関係の整合性に基づき、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定する
    ことを特徴とする請求項3に記載のアンテナ諸元推定装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載のアンテナ諸元推定装置と、
    請求項3または請求項4に記載のアンテナ諸元推定装置をともに備え、
    前記受信アレーアンテナに含まれる複数のサブアレーアンテナと、前記送信アレーアンテナに含まれる複数のサブアレーアンテナは、同一のサブアレーアンテナを含む
    ことを特徴とするアンテナ諸元推定装置。
  6. 前記サブアレーアンテナのパラメータは、前記サブアレーアンテナの位置座標または、開口方位または、透過位相または、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相のいずれか2つの組み合わせまたは、前記位置座標と前記開口方位と前記透過位相の全てであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置。
  7. 前記情報推定部は、
    前記複数のサブアレーアンテナに含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータを同時に推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置。
  8. 前記情報推定部は、前記複数のサブアレーアンテナに含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータを、サブアレーアンテナ単位で順次推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置。
  9. 前記情報推定部は、前記複数のサブアレーアンテナに含まれる2以上のサブアレーアンテナのパラメータの推定が完了した後に、該推定が完了した2以上のサブアレーアンテナのパラメータを再度推定する
    ことを特徴とする請求項8に記載のアンテナ諸元推定装置。
  10. 前記情報格納部に格納される前記移動体の時間変化する位置情報は、GPS受信機搭載移動体のGPS情報または、航空機搭載のADS-Bの情報または、船舶搭載のAISの情報から取得されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置。
  11. 前記受信アレーアンテナ又は前記受信アンテナで受信された信号を用いてレンジ・ドップラーマップを生成し、該生成されたレンジ・ドップラーマップを用いて前記移動体に対応する信号を抽出する信号処理部を備え、
    前記情報推定部は、前記信号処理部で抽出された信号を用いて、前記複数のサブアレーアンテナに含まれるサブアレーアンテナのパラメータを推定することを備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアンテナ諸元推定装置と、
    前記アンテナ諸元推定装置の前記情報推定部で推定されたパラメータを用いてレーダを運用するレーダ運用部と、
    を備えたことを特徴とするレーダ装置。
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