JPWO2016060065A1 - 回転系装着型圧電発電装置、自立無線通信端末、および無線通信システム - Google Patents

回転系装着型圧電発電装置、自立無線通信端末、および無線通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤのような回転系に直接装着して利用でき、広い回転数範囲でかつ高い効率での発電ができる回転系装着型圧電発電装置を提供する。また、これを自立電源として用いて連続的な振動波形等がリアルタイムでモニタリングできる自立無線通信端末およびこれを用いた無線通信システムを提供する。【解決手段】回転系装着型圧電発電装置は、バネ2の全部または一部が圧電発電素子4から成り、一端を駆動回転系1に設け、他端に錘3が取り付けられている折り返し梁構造であり、錘3の運動自由度が2次元以上で容易にその軌道を変えることができる。駆動回転系1が回転したとき、錘3に加わる遠心力をその遠心力以外の第2の力により効率的に変調させるよう、梁がスパイラル構造を有する。自立無線通信端末は、多値位相符号化(MPSK)を行う無線接続制御手段7および変調散乱応答アンテナ10を用いて極めて小さい消費電力で動作する。【選択図】図14

Description

本発明は、回転系装着型圧電発電装置、自立無線通信端末、および無線通信システムに関する。
従来の振動環境発電装置としては、非特許文献1に記載の技術が知られている。非特許文献1記載では、真空ポンプの振動波形を遠隔モニタリングするために、単純片持ち梁磁歪素子と電磁誘導コイルを用いた振動環境発電によって5秒おきに50サンプルの振動波形の観測を行っている。その単純片持ち梁磁歪素子は90Hzで高いQ値を示す共振系であり、振動加速度0.5g(90Hz)において電磁誘導コイル出力28mWを得ている。ただし、振動波形の無線通信手段として、IEEE802.15.4(ZigBee)を用いているために、データ送信時の消費電力は約60mWと大きい。また、振動波形のAD変換で消費電力を小さくするために、増幅回路を用いずに単極性AD変換を行った結果、振動波形の+側のみモニタリング可能で、−側はゼロに変換されている。
タイヤ回転系等に装着した単純片持ち梁板状圧電素子は、1回転当たり垂直方向G=9.8m/sの重力加速度の変化[0(垂直下向き)→−G(水平表面上向き)→0(垂直上向き)→+G(水平表面下向き)→0(垂直下向き)](反時計回りの場合)が与えられるために、比較的大きな環境発電電力供給が期待できる。図1に、従来の単純片持ち梁型圧電発電素子の写真および垂直加振加速度g=0.5m/sにおける出力電荷の周波数応答評価結果を示す。
ここで、圧電発電素子の短絡電流Iは、
で与えられ、開放電圧Vは、
で与えられる。ここで、fは振動周波数、Qは出力電荷のピーク値、Cは圧電素子の静電容量である。また、Qは振動周波数を一定とした場合、加振加速度gに比例する。
図1において、圧電発電素子は、SUS(ステンレス板)の梁の上に、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)が形成され、一端に錘を装荷した単純片持ち梁構造である。ここで、PVDFが、圧電特性を有する。この圧電発電素子は、10.44Hzで共振し、垂直加振加速度g=Gのとき、短絡電流I=1064μArmsおよび開放電圧V=182Vrmsを得る。ただし、実際に共振時印加可能な加振加速度gは、片持ち梁の変位振幅の制限を受けるために、g=G/3程度までである。また、非共振において、垂直加振加速度g=Gのとき、f=5HzではI=42μArms,V=15Vrmsであり、f=20HzではI=53μArms,V=4.7Vrmsである。圧電発電素子の整合抵抗値Zは、Z=V/I=1/(2πfC)で与えられ、振動周波数fに依存するが、評価した素子では、垂直加振加速度g=Gとして、振動周波数fの範囲5Hzから20Hzにおいて短絡電流42μArms以上と、開放電圧4.7Vrms以上は常時確保できることが分かる。
図2は、図1で示した従来の単純片持ち梁型圧電発電素子と、その回転応答発電量を評価するために、本発明で考案した実験装置の構成を示すブロック図である。この図において、チャージアンプは圧電発電素子の出力電荷を電圧に変換し、これを10bit分解能300spsレートでAD変換する。AD変換された波形デジタルデータは、応答サブキャリア信号f=50kHzを多値位相符号化(MPSK)変調して、特許文献1で公開されている変調散乱用キャビティバックド・スロットアンテナに供給され送信される。この発明の検証のために試作した無線波形モニタリング端末の消費電力はチャージアンプを含めて480μWであり、3Vコイン型電池(CR1632)によって駆動される。尚、この実験装置においては、M=4(4値位相符号化)として、応答サブキャリア信号fを2bit情報単位で位相変調した信号を、制御IC(PIC16F684)内のサブルーチンプログラムで生成している。また、M=4に限定しない符号多重化率でかつ複数種類の応答サブキャリア周波数に対する位相変調信号を生成するサブルーチンプログラムを用意したり、制御ICクロック周波数を変更したりすることによって、周波数多重化通信(FDMA)や可変符号化率通信に対応することができる。
図3は、図2に示した無線波形モニタリング端末用に本発明で考案した受信装置の構成図である。この装置では、2つの直線偏波マイクロストリップアンテナ(V pol.及びH pol.)と(0°及び90°)移相分配・合成器を用いて円偏波を合成し、質問キャリアCW信号foの送信と応答MPSKサブキャリア信号fo±fsの受信とを行っている。図2に示した無線波形モニタリング端末用のアンテナは直線偏波を用いているが、それ自体が回転系に装着されているため、偏波チルト角は常時変化する。これに対して、図3に示す受信装置側のアンテナを円偏波とする事で、無線波形モニタリング端末側の回転角度に依存しない応答信号の受信レベルを確保するようにしている。この受信信号には、質問キャリア信号foのサーキュレータでの漏れ成分やアンテナでの反射成分を含むために、送信CW信号foの一部を振幅調整及び位相反転して加算相殺するようにしている。受信した無線波形モニタリング端末からの応答MPSKサブキャリア信号fo±fsは、RF周波数帯域制限フィルタ(2.45±0.5GHz)を通過後、20dBゲインのLNAで増幅し、送信CW信号foによって直交検波されてMPSKサブキャリア複素信号±fs成分を得てから、50-90dB可変利得アンプ(IF amp)を用いて増幅し、スイッチトキャパシタ(SW-Cap.)±50±5kHz帯域通過フィルタを通して、12bit/200kspsでAD変換している。MPSK復調用DSP(dsPIC33FJ256GP710)では、AD変換した複素信号を離散フーリエ変換(DFT)処理して+fs成分のみを検出し、サブキャリア信号の周波数ズレを補正するためのI/Q軸回転操作を行ってから、I/Q軸座標上の各情報エリアに対応するMPSK復調操作を行っており、アンテナ受信レベルで約-110dBmまでの無線波形モニタリング端末応答信号の復調が可能である。また、無線波形モニタリング端末からの応答信号には、bit列パケットごとに、基準位相とサブキャリア信号との周波数ズレを検出するためのユニークワードが添付されている。
図4は、図2で示した従来型の単純片持ち梁圧電振動発電機の回転応答無線波形モニタリング装置での実験結果を、図3で示した受信機で記録した例である。このグラフで横軸経過時間tに対して回転数を増減掃引した時の圧電素子出力電荷を、縦軸に波形プロットしている。経過時間t=30秒付近で、回転数は600rpmであり、その時の圧電素子短絡電流は19μArmsであった。この値は、図1の共振周波数f=10Hzにおける垂直加振加速度g=Gのときの短絡電流の約0.02倍である。このケースでは、重力に比較して遠心力が非常に強く働いている。この実験の場合、錘Mの回転半径r=13cmとして、600rpmでの遠心力は512.7M[N]であるのに対して、重力は9.8M[N]である。これは、錘に働く力のベクトルが回転で生じる重力変化によって±1°程度しか変化しない事を意味し、圧電素子の共振振動変位振幅を0.02倍に制限している原因であると考えられる。一方、この図で経過時間t=43秒付近での回転数は300rpmであり、その時の圧電素子短絡電流は23μArmsであった。この値は、図1の非共振周波数f=5Hzにおける垂直加振加速度g=Gのときの短絡電流の約0.55倍である。また、経過時間t=16秒付近での回転数は420rpmであり、その時の圧電素子短絡電流は31μArmsであった。この値は、図1の非共振周波数f=7Hzにおける垂直加振加速度g=Gのときの短絡電流の約0.35倍である。これらの観測結果から分かるように、回転系での重力による従来型の単純片持ち梁圧電素子の振動発電量は、遠心力の増大によって大幅に減少する。
T. Shimanouchi, O. Toyoda, F. Nakazawa, "A Wireless Motor-Condition, Precise Analysis System Using a Highly Efficient Vibration-Energy Harvester", 2013 IEEE 11th International Conference on Industrial Informatics, Proceedings of INDIN 2013, July 2013, pp.402-407
国際公開WO2008/029769号 国際公開WO2012/090840号
以下、非特許文献1の課題を示す。
(1)遠心力を考慮していないために、振動環境発電素子をタイヤのような回転系に直接装着して利用できない。
(2)振動環境発電素子が高Q値共振系であるために、特定の狭い周波数の振動でしか高い効率での発電ができない。
(3)無線通信手段としてアクティブ型(端末自身が電波を送信する)を用いているために、消費電力が大きく、間欠動作が不可欠で連続的な波形モニタリングができない。
(4)単極性AD変換器を用いて交流信号を直接観測しているために、振動波形の片局側が値ゼロとなってモニタリングできない。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、タイヤのような回転系に直接装着して利用でき、広い回転数範囲でかつ高い効率での発電ができる回転系装着型圧電発電装置を提供することを目的とする。また、本発明では、無線通信手段にサブキャリアMPSK変調散乱を用いることにより、極めて小さい消費電力でかつ電波干渉を受け難く、連続的な振動波形等をリアルタイムでモニタリングできる自立無線通信端末およびこれを用いた無線通信システムを提供することを目的とする。また、単極性AD変換器を用いて交流信号をオフセットACカップリングで観測することにより、振動波形の±両局性信号をモニタリングすることができる自立無線通信端末および無線通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有するものであって、前記回転系が回転したとき、前記錘に加わる遠心力を当該遠心力以外の第2の力により変調させるよう前記梁が折り返し構造を有しており、前記回転系から見た前記錘の運動自由度が2次元以上で、前記錘に加わる前記遠心力のベクトルと前記第2の力のベクトルとの和の変化に対して、常に前記梁が変形して前記錘の軌道を変化可能であることによって、広い回転数範囲にわたって高い発電電力が得られることを特徴とする。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、車両タイヤのような回転系に装着して、その回転系の回転エネルギーの一部を、圧電材料を用いて電気エネルギーに変換することができる。このとき、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置では、全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有するもので、回転系から見た錘の運動自由度が2次元以上で、錘に作用する力のベクトルの変化に対して、常に梁が変形可能な状態で、錘の軌道を容易に変えることができることが好ましい。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、前記回転系が回転運動したとき、前記錘に働く遠心力以外の第2の力により、前記錘の運動軌跡が前記回転系の回転中心を中心点とする真円からずれて、前記遠心力を変調させることが好ましい。この場合、錘の運動軌跡が回転中心を中心点とする真円からずれることによって、発電電力を得ることができる。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置で、前記第2の力は、錘に働く重力であることが好ましい。この場合、遠心力を重力による錘の振動によって変調することで、より高い発電電力を得ることができる。
また、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、前記錘に働く遠心力を当該遠心力以外の第2の力により変調させることによって、より高い発電電力を得ようとする非共振系であるために、広い回転数範囲で高い発電電力を得ることができる。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置で、前記梁は、スパイラル構造を有し、前記回転系の回転軸に垂直な平面上に配置されていることが好ましい。この場合、スパイラル構造を有する梁によって、より広い回転数範囲においてより高い発電電力を得ることができる。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、前記錘の運動自由度を改善して振動モードを増やすよう、前記梁の一端が傾き可動バネ構造により前記回転系に固定されていてもよい。この場合、錘の振動モードを増やすことによって、更により広い回転数範囲で高い発電電力を得ることができる。
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置で、前記錘は磁石または強磁性材料を有し、前記第2の力が磁力から成り、前記錘に働く磁力の変化により前記錘に働く遠心力を変調させてもよい。この場合、例えば水平に設置された回転系において重力による錘の振動が発生しなくても、回転に伴う磁力の変化により錘の振動を発生させて遠心力を変調することで、より高い発電電力を得ることができる。また、前記錘は流体抵抗体を有し、前記第2の力が流体抵抗力から成り、前記錘に働く流体抵抗力の変化により前記錘に働く遠心力を変調させてもよい。この場合、例えば水平に設置された回転系において重力による錘の振動が発生しなくても、回転に伴う流体抵抗力の変化により錘の振動を発生させて遠心力を変調することで、より高い発電電力を得ることができる。
本発明に係る自立無線通信端末は、AD変換器からのデジタルデータを送信する無線通信手段を有する自立無線通信端末であって、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置を有し、前記回転系装着型圧電発電装置で得られた交流電力を整流・蓄電し、降圧又は昇圧による電圧安定化を行って、前記AD変換器および前記無線通信手段の電源電圧とするよう構成されていることを特徴とする。
本発明に係る自立無線通信端末は、装着した回転系の振動・温度・圧力等の情報を、広い回転数範囲にわたって発電可能な回転系装着型圧電発電装置で得られる電気エネルギーを用いて計測することができる。また、無線通信手段を用いて、それらの情報(デジタルデータ)を外部からモニタリングすることができる。このように、本発明に係る自立無線通信端末は、広い回転数範囲にわたって自立発電で無線センサを駆動し、モニタリングすることができる。
本発明に係る自立無線通信端末は、無線通信手段としてパッシブ反射型(端末自身は電波を変調して反射する)のものを用いることにより、極めて小さい消費電力で、連続的な振動波形のモニタリングを行うことができる。また、単極性AD変換器を用いて交流信号をオフセットACカップリングで観測することにより、振動波形の±両局性信号をモニタリングすることができる。
本発明に係る自立無線通信端末は、センサ出力を前記AD変換器に入力するよう、前記AD変換器に接続された圧電型センサと、前記AD変換器と前記圧電型センサとの間に接続されたACカップリングキャパシタと、前記圧電型センサの出力の感度と低域応答遮断周波数とを調整するよう、前記圧電型センサの出力に並列に接続されたキャパシタおよび抵抗とを有し、前記ACカップリングされた圧電型センサの出力電圧に前記電源電圧の抵抗分圧直流電圧を加えることにより、前記圧電型センサの出力電圧を直流電圧オフセットして前記AD変換器に入力するよう構成されていることが好ましい。この場合、単極電源動作のAD変換器を用いて、所定の感度と低域応答遮断周波数とを有する振動センサ等の出力波形をモニタリングすることができる。
本発明に係る自立無線通信端末で、前記無線通信手段は、サブキャリア信号を多値位相符号化(MPSK)して変調散乱する通信方式を用いて無線通信を行うことが好ましい。この場合、ZigBee等の従来のアクティブ型無線通信手段に比較して1/100以下の省電力化が可能である。このため、自立発電でも連続波形のモニタリングが可能であり、かつ、耐雑音性能が高く、複数リーダからの同時読取りや周波数多重化通信も可能である。
本発明に係る無線通信システムは、本発明に係る自立無線通信端末と1以上のリーダとを有し、前記リーダは、前記自立無線通信端末のアンテナ偏波条件と前記リーダのアンテナ偏波条件との一致又は最短距離のタイミングで前記リーダの受信信号振幅が最大化することを利用して、前記回転系の瞬時回転角度を推定し、前記自立無線通信端末からの受信データに対する前記回転系の回転角度との相関関数評価と、前記回転系の回転角度による前記受信データの静止座標系への回転座標変換と、前記回転系の回転数のモニタリングとを行うよう構成されていることを特徴とする。
本発明に係る無線通信システムは、自立無線通信端末の回転位置と、リーダが受信した振動波形等との相関関係を評価することができる。これにより、回転系の偏心モニタリングをしたり、リーダが受信した受信データを検出回転角度で回転座標変換したりすることで、静止座標系でのセンサベクトルデータの評価を行うことができる。
本発明に係る無線通信システムで、前記リーダは2以上から成り、各リーダは、それぞれ異なる質問キャリア信号周波数を使用することにより、電波干渉を回避しかつ、1以上の前記自立無線通信端末から同時連続的に送信情報を読み取り可能であってもよい。この場合、変調散乱通信方式で1つの自立無線通信端末からの送信信号を複数のリーダで同時受信するとき、電波干渉による読取り障害を回避することができる。
本発明に係る無線通信システムで、前記自立無線通信端末は2以上から成り、各自立無線通信端末は、それぞれ異なる応答サブキャリア信号周波数を有しており、各リーダは、各自立無線通信端末の応答サブキャリア信号周波数を利用することにより、電波干渉を回避しかつ、各自立無線通信端末から同時連続的に送信情報を読み取り可能であってもよい。この場合、変調散乱通信方式で複数の自立無線通信端末からの送信信号を1つのリーダで同時受信するとき、電波干渉による読取り障害を回避することができる。
本発明に係る無線通信システムは、解析手段を有し、前記自立無線通信端末は2以上から成り、前記解析手段は、各自立無線通信端末で観測されて前記リーダで受信したそれぞれの観測波形データX(t),X(t),・・・(ここで、tは経過時間)の相互相関関数Cn,m(τ)=∫X(t−τ)X(t)dtに基づいて、前記観測波形データの原因となる事象の大きさと位置関係とを特定するよう構成されていてもよい。この場合、例えば、車両タイヤ4輪(前輪n=1,2、後輪n=3,4)それぞれの振動波形をX(t)とし、凸凹や亀裂、段差等を有する路面を走行しながら、C1,2(0)、C3,4(0)、C1,3(δ)、C2,4(δ)をモニタリングし(ここで、δは前輪と後輪が同一点を通過する時間差)、カーナビゲーションシステム等とリンクさせることにより、道路保守管理の効率化に資することができる。
また、本発明に係る無線通信システムは、解析手段を有し、前記回転系が、他の構造体と接触する面に特定の凸凹パターンを有しており、前記解析手段は、前記自立無線通信端末で観測されて前記リーダで受信した観測波形データの自己相関関数又は、前記特定の凸凹パターンと前記観測波形データとの相互相関関数に基づいて、前記回転系の回転周期情報と、前記回転系が前記他の構造体と接触している区間情報と、前記特定の凸凹パターンの高さ情報とを得るよう構成されていてもよい。この場合、例えば、タイヤ表面(道路と接する面)にM系列等の特定の凸凹パターンを持たせ、道路面に接するタイミング及び道路面から離れるタイミングで発生する極僅かな振動を振動センサで読取り、自己相関関数又はタイヤの回転数に周期対応したM系列等の特定パターンとの相互相関関数から、道路面に接するタイミングと道路面から離れるタイミングとを抽出することにより、それらの時間差及びタイヤの回転周期から、タイヤの接地面積を推定することができる。また、自己相関関数又はタイヤの回転数に周期対応したM系列等の特定パターンとの相互相関関数のピーク値は、タイヤの摩耗状態を反映していると考えられるため、タイヤの交換警告等にも利用することができる。
本発明によれば、タイヤのような回転系に直接装着して利用でき、広い回転数範囲でかつ高い効率での発電ができる回転系装着型圧電発電装置を提供することができる。また、本発明では、無線通信手段にサブキャリアMPSK変調散乱を用いることにより、極めて小さい消費電力でかつ電波干渉を受け難く、連続的な振動波形等をリアルタイムでモニタリングできる自立無線通信端末およびこれを用いた無線通信システムを提供することができる。また、単極性AD変換器を用いて交流信号をオフセットACカップリングで観測することにより、振動波形の±両局性信号をモニタリングすることができる自立無線通信端末および無線通信システムを提供することができる。
従来型の単純片持ち梁圧電発電素子の写真およびその垂直加振周波数応答発電量を示すグラフである。 従来型の単純片持ち梁圧電発電素子およびその回転応答発電量を評価するために本発明で考案し試作した実験装置の構成を示すブロック図である。 図2に示す実験装置の回転応答発電量をモニタリングするために本発明で考案した無線受信装置の構成を示すブロック図である。 従来型の単純片持ち梁圧電発電素子の回転数掃引時間応答を示すグラフである。 本発明の折り返し梁を用いた実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の一例およびその回転応答発電量を評価するために考案し試作した実験装置の写真である。 図5に示す回転応答発電量評価装置による回転数掃引時間応答を示すグラフである。 図5に示す回転系装着型圧電発電装置の、各種回転数における錘の運動軌跡を観測した写真である。 従来型の単純片持ち梁と本発明の実施の形態の折り返しバネ梁の運動自由度の比較であり、梁が(a)単純片持ち梁から成る場合、(b)折り返しバネ梁から成る場合を示す正面図である。 本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の発電原理を示すために単純化した動作原理の説明図であり、(a)低速回転で回転による錘の振動位相遅れが無い場合、(b)梁と錘による共振状態で回転による錘の振動位相遅れが90°の場合、(c)高速回転で回転による錘の振動位相遅れが180°の場合の、錘の回転応答軌跡と錘に作用する遠心力および重力を示す模式図である。 本発明のスパイラル状の梁を用いた実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の一例で、梁の巻形状と駆動回転方向の差異による効果を確認するための、梁が順巻バネから成る場合および逆巻バネから成る場合の、錘の回転運動軌道の比較を行うための実験装置の写真である。 図10に示す実験装置による、各種回転数における錘の運動軌跡を観測した写真である。 本発明の実施の形態の自立無線通信端末の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置および図12に示す自立無線通信端末の、写真および回転振動波形モニタリング結果の一例を示すグラフである。 本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置およびこれを用いた自立無線通信端末を示す構成図である。 本発明の実施の形態の自立無線通信端末を対象とした無線通信システムのリーダを示すブロック構成図である。 図15に示す無線通信システムの運用例を示す説明図である。 本発明の実施の形態の自立無線通信端末により、風力発電用風車の各ブレードの振動波形を、サブキャリア信号の周波数多重化により同時通信するために行った実験の一例であり、リーダ側での受信信号周波数スペクトルのグラフである。 図17に示すサブキャリア信号の周波数多重化による同時通信を行うためのリーダ装置の構成を示すブロック図である。
以下、実施例に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
回転系での従来型の単純片持ち梁圧電装置の発電量減少を改善する目的で、本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の一例として、折り返し錘装荷型圧電発電装置を考案した。図5に、その回転系装着型圧電発電装置と回転応答発電量評価装置の写真を示す。図5に示すように、回転系装着型圧電発電装置は、圧電発電素子とアームから成る折り返しバネ構造の梁の一端の支持点(固定ホルダ)から見て、錘が回転駆動方向に対して梁の先端に装荷された逆巻バネ構造になっている。回転系装着型圧電発電装置は、回転加速時にエネルギーを蓄えて、錘の回転半径を小さくし遠心力を弱め、定常回転時にそのエネルギーを放出し、錘の回転半径を大きくして遠心力を強めるようになっている。
ここで、圧電発電素子のバネ材(SUS、あるいは、鋼)の厚みは、100μm以上から400μm以下の範囲であって、圧電材にPVDF圧延膜を使用した場合は、その厚さは、数十μm程度であり、また、窒化アルミニウム薄膜を使用した場合は、その厚さは、数μmであることがのぞましい。
図5に示す回転応答発電量評価装置は、回転系装着型圧電発電装置からの発電出力電荷をチャージアンプで電圧に変換し、これをAD変換してから通信制御回路で50kHzサブキャリアQPSK信号にデジタル変調して変調散乱応答用アンテナに供給することで、2.45GHz帯の無線通信を行って発電出力波形をリアルタイムでモニタリングしている。また、この評価装置では、回転数検出用磁石と回転数検出用ピックアップコイルおよび周波数カウンタを用いて、評価系の回転数も同時にモニタリングしている。
図6に、図5に示す回転応答発電量評価装置による評価結果を示す。図6のグラフは、横軸経過時間tに対して回転数を増減掃引した時の回転系装着型圧電発電装置の発電出力電荷を縦軸に波形プロットしている。図6に示すように、経過時t=12.5秒及びt=22秒付近での回転数は共に330rpmであり、その時の発電出力短絡電流は125μArmsであった。この値は、図1に示す非共振周波数f=5.5Hzにおける垂直加振加速度g=Gのときの短絡電流の約2.6倍である。これにより、図5で示した回転系装着型圧電発電装置の逆巻バネ構造は、錘に加わる遠心力を重力で変調する(回転半径を変化させる)ことで振動振幅を増大し、発電量を増やす効果があると考えられる。
また、図6に示すように、経過時間t=17秒付近での回転数は480rpmであり、その時の発電出力短絡電流は80μArmsであった。この値は、図1に示す非共振周波数f=8Hzにおける垂直加振加速度g=Gのときの短絡電流の約0.7倍である。ここでは、遠心力の重力変調による振動振幅の増加は認められないが、図4に示した従来型の発電素子に比較して、約2倍の素子短絡電流(発電電力量は約4倍)を得ている。このように、図6と図4とを比較すると、図5で示した回転系装着型圧電発電装置は、回転系において遠心力による振動発電量の減少傾向は確認できるものの、従来型の単純片持ち梁圧電発電機に比較して、より広い回転数範囲で高い発電量が得られることが分かる。
図7は、図5で示した回転系装着型圧電発電装置の、各種回転数における錘の運動軌跡である。この図は、それぞれの回転数において、回転中心に橙色LED、回転中心から半径r=11cmに緑色LED、錘に赤色LEDを付けて点灯し、2秒間露光撮影した結果である。また、この実験では、発電電荷の波形も同時に観測している。回転系装着型圧電発電装置の発電電荷量は梁の変形量に比例するため、錘の軌跡(赤色)が真円(緑色)に並行に成ると発電しなくなる。すなわち、高効率なエナジーハーベスティング発電のためには、垂直Gによる錘の振動が遠心力を変調し、錘の運動軌跡が真円からずれることで、有利な協調効果を持つ。図7に示すように、回転系装着型圧電発電装置の錘の軌道は、回転数の違いによって複雑な変化を示している様子が分かる。また、各回転数における発電電荷の波形はそれぞれ、135rpmにおいて小振幅不安定な振動、233rpmでは大振幅2トーン正弦波振動、306rpmにおいて少し歪みのある大振幅正弦波振動、424rpmでは中振幅正弦波振動をそれぞれ出力している。
図8は、回転系装着型圧電発電装置で用いる梁構造が従来型の単純片持ち梁から成る場合と、本発明の実施の形態である折り返しバネ梁から成る場合との運動自由度を比較した例である。図8(a)の従来型の単純片持ち梁に付けた錘の場合は、上下方向にのみ運動の自由度を持ち、図7で示した様な複雑な回転応答軌跡をつくることは出来ない。これに対し、図8(b)の本発明の実施の形態である折り返しバネ梁に付けた錘の場合は、上下左右方向に運動の自由度を持ち、図7で示した様な複雑な回転応答軌跡をつくることが可能である。
図9は、本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の発電原理を示すために単純化した動作原理の説明図であり、折り返しバネ付き錘を回転系に取り付けて、異なる回転数で回転駆動した場合の、錘の回転応答軌跡と錘に作用する遠心力および重力の様子を示している。ただし、この図では、理論的な考察を単純化するために、錘の振動変位による遠心力の変調効果を無視している。図9(a)は、低速で駆動回転させた場合の応答であり、錘が上にあるときには錘に働く遠心力を重力が弱め、錘が下にあるときには錘に働く遠心力を重力が強める。その結果として、錘の回転応答軌跡の中心は、回転系の回転中心から下へ移動する。これは、図7の回転数135rpmでの応答に対応する。
図9(b)は、錘とバネから成る梁とが共振する周波数での駆動回転数を与えた場合を想定している。共振周波数における錘の振動変位応答は、印加加速度振動に対して90°の位相遅れを生じるため、反時計方向駆動回転系の場合、錘の回転応答軌跡の中心は回転中心から右へ移動する。また、図9(c)は、共振周波数を超える高速駆動回転数を与えた場合を想定している。この場合、錘の振動変位応答は、印加加速度振動に対して180°の位相遅れを生じるため、錘の回転応答軌跡の中心は回転中心から上へ移動する。
ここで、図7の回転数306rpmでの応答は、図9(b)と(c)の中間に対応する。また、図7の回転数233rpmでの応答は、図9(a)と(b)の中間に対応するが、錘の振動変位による遠心力の変調効果を無視しては説明できないと考えられる。また、図7の回転数424rpmでの応答は、高速回転による遠心力でバネがほぼ伸びきった状態で硬くなり、錘とバネとによる共振周波数が上がって、図9(a)の条件に戻ったものと考えられる。なお、図9に示したように、単位時間当たりの錘の回転応答の駆動真円からのずれ量が、圧電発電素子による発電量を決定していると考えられる。
図10及び図11に、梁が駆動回転方向に対して順巻バネから成る場合と逆巻バネから成る場合との、錘の回転運動軌道の比較を行った実験装置および実験結果をそれぞれ示す。なお、この実験では、本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の折り返し梁として、駆動回転系の回転軸に垂直な平面上に配置されているスパイラル構造を用いた。図11の実験結果において、順巻バネの場合は、回転数増加に伴う遠心力増加による単純な応答軌道の半径増加を示すのに対して、逆巻バネの場合は、回転数の変化に対して複雑な応答軌跡形状の変化を示すことが分かる。図10に示すように、順巻及び逆巻ともに、静止時に錘の位置がほぼバネ固定点と回転中心とを結ぶ線上にあって、回転加速時には、順巻バネの場合は錘がバネを巻き戻す方向に力を受けて錘の回転半径が殆ど変化しないのに対して、逆巻バネの場合はバネを巻く方向に力を受けて錘の回転半径を大きくしより強い遠心力が発生している。このように、錘の振動変位による遠心力の変調効果が大きいほど錘の振動変位を増幅し、より高い発電量を得ることができると考えられる。なお、順巻バネの場合でも、回転加速時に錘の回転半径が大きくなるように、錘の位置をバネ固定点と回転中心とを結ぶ線上から十分離して調整することで、逆巻バネと同様の効果を得ることができる。このように、本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置の折り返し梁としてスパイラル構造を用いることによって、より広い回転数範囲で高い発電出力を得ることが期待できる。
また、図8(b)では、折り返しバネから成る梁に付けた錘の運動自由度に関して上下左右2次元について述べたが、折り返し梁の一端を回転系に固定する手段として傾き可動バネ構造を用いることによって、折り返し梁のもう一端に取り付けた錘の運動自由度にねじれモードを加えることができ、3次元運動が可能となり、より複雑な錘の運動軌跡を得て、より広い回転数範囲において圧電発電素子から大きな電力を得ることができる。図11の360rpmにおける逆巻バネの錘の回転応答軌跡は、ねじれ振動モードを伴う回転応答の例である。
図12及び図13は、折り返し梁構造を有する回転系装着型圧電発電装置を用いた、本発明の実施の形態の自立無線通信端末の回路図とその評価実験例である。ここで、図12の圧電発電素子4は、一端が駆動回転系に固定され他端に錘を取り付けた折り返しバネから成る梁に装荷されている。回転運動によって圧電発電素子4で生じた交流電力は、整流ダイオード11〜14から成るブリッジ(HRB0103B×2)によって整流され、キャパシタ15に蓄えられるとともに、抵抗20および定電圧ダイオード25によって作られた基準電圧を基に、MOSFET(DMN5L06WK)26によって直流3Vに電圧安定化されて、AD変換およびサブキャリアMPSK変調を行うマイクロコントローラ(PIC16F684)27に電源供給されている。
また、駆動回転系に取り付けた圧電型加速度センサ28は、比較的誘電率が低く、加速度から電圧への変換線形性の高いPVDF等の圧電材料が用いられており、そのセンサ出力電圧は、1μFのACカップリング用キャパシタ19を経由してコントローラ27のAD変換入力に接続されている。ここで、用いられるコントローラ27に内蔵するAD変換器は単極電源動作であり、入力電圧範囲は0からVDDであるため、交流センサ出力電圧は、抵抗21および22を用いて+VDD/2だけオフセットされてAD変換するようにしている。なお、圧電型センサ28に並列に接続されたキャパシタ(0.22μF)18及び抵抗(2.2MΩ)24は、圧電型センサ28の感度調整および低域応答遮断周波数調整のために挿入されている。また、無線通信手段として動作するコントローラ27では、AD変換データの無線送信のためのソフトウエア(特許文献2参照)が組み込まれており、Doutからの出力信号で変調散乱応答アンテナ10を制御してAD変換データを無線伝送している。
図13は、図12に示す自立無線通信端末の動作例であり、10bit分可能50spsレートでのAD変換および無線通信で消費する電力は、3V−DC×20μAである。なお、図13に示す折り返し梁構造を有する回転系装着型圧電発電装置の場合、回転数100rpmから600rpmの範囲で連続して、振動波形の無線モニタリングが可能であった。また、この自立無線通信端末での無線読取り可能距離は、リーダ側RF出力を10μWとした場合は約3mであり、100mWとした場合は約30mであった。
図14に、本発明の実施の形態のスパイラル梁構造を有する回転系装着型圧電発電装置及びこれを用いた自立無線通信端末の構成を示す。回転系装着型圧電発電装置は、スパイラル状のバネ2の一部または全部が圧電発電素子4で構成され、かつ、バネ2の一端が駆動回転系1にバネの固定支持点2aで固定され、他端に錘3を備え、錘3は自由に運動可能な構造を有している。また、この回転系装着型圧電発電装置は、駆動回転系1が回転運動した場合に錘3に加わる力が遠心力のみでなく重力等の第2の力を受けた場合に、図10および図11で示した実験結果のように、錘3の運動軌跡が駆動回転運動中心1aを中心とする真円から大きくずれることを利用して、圧電発電素子4から広い回転数範囲にわたって大きな電力を得ることができる。
ここで、スパイラル状のバネ2での、駆動回転方向に対するバネの固定支持点2aから見た錘3の方向が、逆巻バネ梁構造となる場合と、順巻バネ梁構造となる場合の発電最適値について説明する。バネの固定支持点2aと駆動回転中心1aとを結ぶ線上に直径を有する円弧状のバネ2を仮定すると、逆巻バネ梁の場合は、逆回転方向に対して、円弧長さが、225°が最適であり、順巻バネ梁の場合は、回転方向に対して、円弧長さが、135°が最適であることが実験で確認された。
また、スパイラル状のバネ2の一端をバネの固定支持点2aで駆動回転系1に固定する手段として傾き可動バネ構造を用いることによって、バネ2のもう一端に取り付けた錘3の運動自由度を増やすことで、振動モードを増やしてより複雑な錘3の運動軌跡を得ることができ、さらにより広い回転数範囲において圧電発電素子4から大きな電力を得ることもできる。
また、水平に設置された回転系において、重力による錘3の振動が得られなくても、駆動回転系1の外に配置した磁石を用いて第2の力とし、回転に伴い錘3が受ける磁力の変化による振動を発生させて錘3に働く遠心力を変調することで、磁力による錘3の振動を増幅し、より高い発電電力を得ることもできる。
また、駆動回転系1の外に、空気抵抗を得るため一部に壁を配置し、第2の力として流体抵抗の変化を利用して、回転に伴い錘3が受ける流体抵抗の変化による振動を発生させて錘3に働く遠心力を変調することで、流体抵抗による錘3の振動を増幅し、より高い発電電力を得ることもできる。
ところで、図14の回転系装着型圧電発電装置で得られた交流電力は、図12との対応で、整流ダイオード11〜14およびキャパシタ15で構成される整流及び蓄電手段5で整流・蓄電され、キャパシタ16〜17、抵抗20、定電圧ダイオード25、およびMOSFET26で構成される電源電圧安定化手段6で直流安定化され、マイクロコントローラ27および抵抗21〜23で構成される無線接続制御手段7および駆動電源を必要とするセンサ8に電源供給される。また、無線接続制御手段7の出力は変調散乱応答アンテナ10に接続されセンサ情報を無線伝送する。なお、駆動電源を必要とするセンサ8は、具体的には温度や圧力センサであり、駆動電源を必要としないセンサ9は、圧電型加速度センサ、キャパシタ18〜19及び抵抗24で構成されて、無線接続制御手段7に接続される。
また、無線接続制御手段7としてサブキャリア多値位相符号化(MPSK)変調散乱通信方式を用いることで、従来アクティブ型無線接続手段に比較して1/100以下の省電力化が可能であり、自立発電でも連続波形のモニタリングが可能であり、かつ、耐雑音性能が高く複数リーダからの同時読取りも可能となる。
図15は、図14の自立無線通信端末を対象とした無線通信システムのリーダ構成例である。図14の自立無線通信端末の変調散乱応答アンテナ10は、図5で示した柔らかい薄型キャビティバックド・スロットアンテナであり、タイヤホイールの円筒部分に装着され、直線偏波で変調散乱通信を行うようになっている。図15のリーダアンテナも、直線偏波でf用、f用、f用のそれぞれが、タイヤの周囲に約120°間隔で、車体に設置されており、それぞれ異なる質問周波数で自立無線通信端末の変調散乱応答アンテナ10からの変調散乱信号を受信するようにしている。
図16は、自立無線通信端末を対象とした無線通信システムの運用例であり、リーダからはf、f及び、fそれぞれの受信振幅値と復調判定データとが出力され、それぞれの受信振幅の最大値を得るタイミングから、各リーダアンテナと自立無線通信端末の変調散乱応答アンテナ10の相対位置の推測を行い、タイヤ回転角度の瞬時値θ(t)を得るようになっている。また、MPSKの復調判定データは、図16に示すように、それぞれのコード判定エリア(00、01、10、11の□の範囲外はエラー)として受信コードの最尤推定(ダイバシチ受信)を行い、駆動回転系1での観測データ復調コード列x(t),y(t)を出力するようになっている。このシステムでは、駆動回転系1でのセンシングデータx(t),y(t)に対する回転角度θ(t)の評価及び回転数θ(t)/dtのモニタリング機能を有し、例えば、圧力センサのような駆動電源を必要とするセンサ8および圧電型加速度センサのような駆動電源を必要としないセンサ9の回転位置と振動波形等との相関関数が評価できる。また、これにより、駆動回転系1の偏心モニタリングや駆動回転系1で観測された2軸加速度のセンサベクトルデータ[x(t) y(t)]を検出回転角度で回転座標変換することで、静止座標系でのセンサベクトルデータ[X(t) Y(t)]で評価を行うこともできる。
以下、本発明の実施の形態の回転系装着型圧電発電装置及びこれを用いた自立無線通信端末、自立無線通信端末を対象とした無線通信システムの具体例について述べる。
(1)インテリジェントタイヤシステム
図14に示す、駆動電源を必要とするセンサ8として、空気圧センサおよび温度センサを搭載した自立無線通信端末を、駆動回転系1としての車両タイヤのホイールに装着し、図15で示したリーダで各センサ情報をリアルタイムで読み取る。空気圧及び温度情報は、これまでのTPMSでも利用されており、タイヤバーストの前兆警告に利用できるが、この自立無線通信端末は、従来の観測サンプリング間隔(約5分程度)に比較して十分に短く(1秒当たり300回程度)連続観測できるため、タイヤ空気圧変化のタイヤ回転角度との相関から、ごく僅かなタイヤの変形等や急激なタイヤ温度の変化等を警告することもできる。
また、図16で示したように、タイヤに装着した加速度センサ情報から、静止座標系での加速度情報を得ることができるため、車体に設置した加速度センサ情報との比較で、タイヤのすべりや振動、応力評価が可能となり、危険警告のみでなく車両走行の運転アシスト制御への応用も可能となる。
さらに、タイヤは車両のサスペンションを経由せずに直接路面情報をモニタリングすることが可能であるため、4輪(前輪n=1,2、後輪n=3,4)それぞれの振動波形をX(t)として、走行しながら相互相関関数Cn,m(τ)=∫X(t−τ)X(t)dtを計算し、C1,2(0)、C3,4(0)、C1,3(δ)、C2,4(δ)で路面の凸凹や亀裂、段差等をモニタリングすることにより、カーナビゲーションシステムとリンクして道路保守管理の効率化に資することもできる。
ただし、δは前輪と後輪とが同一点を通過する時間差とし、相関関数の演算は畳み込み積分でなくクロススペクトルの逆フーリエ変換でも良く、この場合、タイヤの回転周期に伴う応答等の影響を消すために、クロススペクトルに対するマスキングを行うこともできる。
また、タイヤ表面(道路と接する面)にM系列等の特定の凸凹パターンを持たせて、道路面に接するタイミング及び道路面から離れるタイミングで発生する極僅かな振動を加速度センサから読取り、自己相関関数又はタイヤの回転数に周期対応したM系列等の特定パターンとの相互相関関数から、道路面に接するタイミングと道路面から離れるタイミングとを抽出し、それらの時間差及びタイヤの回転周期から、タイヤの接地面積を推定することもできる。また、自己相関関数又はタイヤの回転数に周期対応したM系列等の特定パターンとの相互相関関数のピーク値は、タイヤの摩耗状態を反映しているため、タイヤの交換警告にも利用することができる。
(2)ベルトコンベアの監視
ベルトコンベアでは必ずしも輸送対象が一定しないため、負荷条件による異常共振等で装置に損傷を与える場合がある。図14に示す、駆動電源を必要としないセンサ9として圧電型振動センサを搭載した自立無線通信端末を、ベルトコンベアのローラやプーリーに装着し、図3に示した無線振動波形モニタリング用受信装置で振動波形情報を得る。複数設置点での振動波形の相関関数や周波数スペクトル解析結果から、一部局所的な振動か、装置の破損につながる異常共振かの判定と警告を行うと共に、共振現象を回避するための輸送速度の制御を行うこともできる。
(3)大型風車の監視
風力発電用の大型風車では、ブレードの異常共振等が原因で、ブレードの損傷ばかりでなくタワーの倒壊の危険もある。図14に示す、駆動電源を必要としないセンサ9として圧電型振動センサを搭載した自立無線通信端末を、風車の各ブレードに装着し、各ブレードの振動波形をモニタリングする。このとき、図17に示すように、各ブレードからの無線伝送信号が重ならないように、サブキャリア信号周波数fを異なる周波数fs1、fs2及びfs3のように設定し、図18に示すリーダ装置で各ブレードの振動波形を同時にモニタリングする。モニタリングされた振動波形から、破損につながる異常共振かの判断と警告を行うとともに、共振現象を回避するための各ブレードの角度の制御を行うこともできる。
本発明によれば、車両タイヤのような回転系に装着し、圧電素子を用いて回転エネルギーの一部を電気エネルギーに変換して、その電気エネルギーを用いて、装着した回転系の振動・温度・圧力等の情報を計測し、かつ無線通信で外部からモニタリングするための回転系装着型圧電発電装置、及びこれを用いた自立無線通信端末、ならびに無線通信システムを得ることができ、自動車産業、産業機器関連産業の発展に寄与することができる。
1 駆動回転系
1a 駆動回転の中心
2 バネ
2a バネの固定支持点
3 錘
4 圧電発電素子
5 整流及び蓄電手段
6 電源電圧安定化手段
7 無線接続制御手段
8 駆動電源を必要とするセンサ
9 駆動電源を必要としないセンサ
10 変調散乱応答アンテナ
11〜14 整流ダイオード
15〜19 キャパシタ
20〜24 抵抗
25 定電圧ダイオード
26 MOSFET
27 マイクロコントローラ
28 圧電型加速度センサ
【0006】
では、無線通信手段にサブキャリアMPSK変調散乱を用いることにより、極めて小さい消費電力でかつ電波干渉を受け難く、連続的な振動波形等をリアルタイムでモニタリングできる自立無線通信端末およびこれを用いた無線通信システムを提供することを目的とする。また、単極性AD変換器を用いて交流信号をオフセットACカップリングで観測することにより、振動波形の±両局性信号をモニタリングすることができる自立無線通信端末および無線通信システムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0013]
上記目的を達成するために、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有するものであって、前記回転系が回転したとき、前記錘に加わる遠心力を当該遠心力以外の第2の力により変調させるよう前記梁が前記回転系の設置点から前記錘にかけて前記回転系の回転中心方向へ向かう折り返し構造を有しており、前記回転系から見た前記錘の運動自由度が2次元以上で、前記回転系の回転数によって変化する前記錘に加わる前記遠心力のベクトルと前記回転系の回転数に依存しない前記第2の力のベクトルとの和の変化に対して、常に前記梁が変形して前記回転系の回転数に応じて前記錘の回転中心が2次元以上の自由度で移動し、前記錘の軌道を変化可能であることによって、広い回転数範囲にわたって高い発電電力が得られることを特徴とする。
[0014]
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、車両タイヤのような回転系に装着して、その回転系の回転エネルギーの一部を、圧電材料を用いて電気エネルギーに変換することができる。このとき、本発明に係る回転系装着型圧電発電装置では、全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有するもので、回転系から見た錘の運動自由度が2次元以上で、錘に作用する力のベクトルの変化に対して、常に梁が変形可能な状態で、錘の軌道を容易に変えることができることが好ましい。
[0015]
本発明に係る回転系装着型圧電発電装置は、前記回転系が回転したとき、前記錘の運動軌跡が前記回転系の回転中心を中心点とする真円からずれるよう、前記梁を前記回転系の設置点と前記回転系の回転中心とを結ぶ線上に直径を有する円弧状としたときに、前記回転系の設置点から見た前記梁の円弧長さが120°から240°で構成されていることが好ましい。また、前記回転系が回転運動したとき、前記錘に働く遠心力以外の第2の力により、前記錘の運動軌跡が前記回転系の回転中心を中心点とする真円からずれて、前記回転系の回転数によって楕円状または動的閉ループ状に変化し、前記遠心力を変調させるこ

Claims (16)

  1. 全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有する回転系装着型圧電発電装置であって、
    前記回転系が回転したとき、前記錘に加わる遠心力を当該遠心力以外の第2の力により変調させるよう前記梁が折り返し構造で構成されており、前記回転系から見た前記錘の運動自由度が2次元以上で、前記錘に加わる前記遠心力のベクトルと前記第2の力のベクトルとの和の変化に対して、常に前記梁が変形して前記錘の軌道を変化可能であることを
    特徴とする回転系装着型圧電発電装置。
  2. 前記回転系が回転運動したとき、前記第2の力により、前記錘の運動軌跡が前記回転系の回転中心を中心点とする真円からずれて、前記錘に作用する遠心力を変調させることを特徴とする請求項1記載の回転系装着型圧電発電装置。
  3. 前記第2の力は、錘に働く重力であることを特徴とする請求項1または2記載の回転系装着型圧電発電装置。
  4. 全部または一部が圧電材料から成り、一端を回転系に設けた梁と、前記梁の他端に取り付けられた錘とを有する回転系装着型圧電発電装置であって、
    前記回転系が回転したとき、前記錘の運動軌跡が前記回転系の回転中心を中心点とする真円からずれるよう構成されていることを
    特徴とする回転系装着型圧電発電装置。
  5. 前記梁は、スパイラル構造を有し、前記回転系の回転軸に垂直な平面上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転系装着型圧電発電装置。
  6. 前記錘の運動自由度を改善して振動モードを増やすよう、前記梁の一端が傾き可動バネ構造により前記回転系に固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回転系装着型圧電発電装置。
  7. 前記錘は磁石または強磁性材料を有し、前記第2の力が磁力から成り、
    前記錘に働く磁力の変化により前記錘に作用する遠心力を変調させることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回転系装着型圧電発電装置。
  8. 前記錘は流体抵抗体を有し、前記第2の力が流体抵抗力から成り、
    前記錘に働く流体抵抗力の変化により前記錘に作用する遠心力を変調させることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回転系圧装着型電発電装置。
  9. AD変換器からのデジタルデータを送信する無線通信手段を有する自立無線通信端末であって、
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回転系装着型圧電発電装置を有し、
    前記回転系装着型圧電発電装置で得られた交流電力を整流・蓄電し、降圧又は昇圧による電圧安定化を行って、前記AD変換器および前記無線通信手段の電源電圧とするよう構成されていることを
    特徴とする自立無線通信端末。
  10. センサ出力を前記AD変換器に入力するよう、前記AD変換器に接続された圧電型センサと、
    前記AD変換器と前記圧電型センサとの間に接続された容量性ACカップリングと、
    前記圧電型センサの出力の感度と低域応答遮断周波数とを調整するよう、前記圧電型センサの出力に並列に接続された容量および抵抗とを有し、
    前記圧電型センサのACカップリングされた出力電圧に前記電源電圧の抵抗分圧直流電圧を加えることにより、前記圧電型センサの出力電圧を直流電圧オフセットして前記AD変換器に入力するよう構成されていることを
    特徴とする請求項9の自立無線通信端末。
  11. 前記無線通信手段は、サブキャリア多値位相符号化(MPSK)変調散乱通信方式を用いて無線通信を行うことを特徴とする請求項9または10記載の自立無線通信端末。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の自立無線通信端末と1以上のリーダとを有し、
    前記リーダは、前記自立無線通信端末のアンテナと前記リーダのアンテナとの偏波の一致又は最短距離のタイミングで前記リーダの受信信号振幅が最大化することを利用して、前記回転系の瞬時回転角度を推定し、前記自立無線通信端末からの受信データに対する前記回転系の回転角度の相関関数評価と、前記回転系の回転角度による前記受信データの静止座標系への回転座標変換と、前記回転系の回転数のモニタリングとを行うよう構成されていることを
    特徴とする無線通信システム。
  13. 前記リーダは2以上から成り、
    各リーダは、それぞれ異なる質問キャリア信号周波数を使用することにより、電波干渉を回避しかつ、1以上の前記自立無線通信端末から同時連続的に送信情報を読み取り可能であることを
    特徴とする請求項12記載の無線通信システム。
  14. 前記自立無線通信端末は2以上から成り、
    各自立無線通信端末は、それぞれ異なる応答サブキャリア信号周波数を有しており、
    各リーダは、各自立無線通信端末の応答サブキャリア信号周波数を利用することにより、電波干渉を回避しかつ、各自立無線通信端末から同時連続的に送信情報を読み取り可能であることを
    特徴とする請求項12または13記載の無線通信システム。
  15. 解析手段を有し、
    前記自立無線通信端末は2以上から成り、
    前記解析手段は、各自立無線通信端末で観測されて前記リーダで受信したそれぞれの観測波形データX(t),X(t),・・・(ここで、tは経過時間)の相互相関関数Cn,m(τ)=∫X(t−τ)X(t)dtに基づいて、前記観測波形データの原因となる事象の大きさと位置関係とを特定するよう構成されていることを
    特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  16. 解析手段を有し、
    前記回転系が、他の構造体と接触する面に特定の凸凹パターンを有しており、
    前記解析手段は、前記自立無線通信端末で観測されて前記リーダで受信した観測波形データの自己相関関数又は、前記特定の凸凹パターンと前記観測波形データとの相互相関関数に基づいて、前記回転系の回転周期情報と、前記回転系が前記他の構造体と接触している区間情報と、前記特定の凸凹パターンの高さ情報とを得るよう構成されていることを
    特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の無線通信システム。
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