JPH09115685A - X線発生装置および該x線発生装置を用いたx線検査装置 - Google Patents

X線発生装置および該x線発生装置を用いたx線検査装置

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JPH09115685A
JPH09115685A JP7273108A JP27310895A JPH09115685A JP H09115685 A JPH09115685 A JP H09115685A JP 7273108 A JP7273108 A JP 7273108A JP 27310895 A JP27310895 A JP 27310895A JP H09115685 A JPH09115685 A JP H09115685A
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ray
tube
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JP7273108A
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English (en)
Inventor
Masami Tomizawa
雅美 富澤
Sumiko Kominato
須美子 小湊
Kouji Hinaga
宏治 比永
Muneya Hirota
統也 広田
Kiichiro Uyama
喜一郎 宇山
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Toshiba FA Systems Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線量の変動が少なく、高電圧部の突発的放
電により故障することが少なく、他の機器への影響を与
えることの少ないX線発生装置および該X線発生装置を
組み込んだX線検査装置を提供する。 【解決手段】 交流電源11の出力は整流・平滑手段1
で直流化され、直流定電圧安定化手段2で残存リップル
が消去され、スイッチング手段3で高速スイッチングさ
れて交流化され、昇圧手段4で管電圧に昇圧される。更
に整流・平滑手段5で直流かされX線管6に印加されX
線が発生する。印加される管電圧はフィードバックさ
れ、管電圧制御手段7によりスイッチング手段3が制御
され管電圧が制御される。従って、交流電源に起因する
リップルは高電圧に昇圧される以前に、また、管電圧制
御ループの以前に消去されるので、十分に消去され、殆
ど残存しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線発生装置およ
び該X線発生装置を用いたX線検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線を用いた検査装置には、2次元X線
検出器を用いて被検体の透過画像を得るX線検査装置
(X線テレビ)や、1次元のX線検出器を用いてX線ビ
ーム中を被検体を透過させることで透過画像を得るX線
検査装置(X線ラインセンサ)やや、被検体の断面像を
得るX線検査装置(CTスキャナ)や、ペンシル状のX
線で被検体をスキャンし散乱されるX線を測定して散乱
線画像を作るX線検査装置などがある。
【0003】いずれのX線検査装置においても、X線の
線質および線量の変動が透過画像,断面像,散乱線画像
等に大きく影響する。その影響の形態は、例えば、X線
イメージインテンシファイア(X線I.I.)などの2
次元の撮像系ではモニタに表示された画像の輝度の変動
として表れ、X線ラインセンサなどの1次元の撮像系で
はその1次元情報を順次並べて2次元の画像とする場合
にその画像に1次元情報の輝度変動による縞状の輝度む
らの発生として表れ、X線CTスキャナではCT画像へ
の様々なアーティファクト(偽像)の発生として表れ
る。
【0004】これらの影響は、いずれも検査の確からし
さを低下させたり、画像を見にくくしたりし、その影響
はX線の検出周期が短いほど大きくなる。従って、X線
の線質および線量を安定化させることが重要であり、そ
のためにはX線発生に用いているX線管の管電圧および
管電流を安定化させればよい。
【0005】図16は、この安定化を行なうための従来
のX線発生装置の構成例を示す図であり、図16に基づ
いて構成および作用を説明する。
【0006】図16に示すように、商用電源11は整流
・平滑回路21により整流および平滑されて直流(D
C)電圧となる。このDC電圧をスイッチング回路23
によりスイッチングし、トランスにより構成される昇圧
回路31に供給し昇圧する。この昇圧されたAC電圧を
コッククロフト・ウォルトン回路などにより構成される
整流・平滑回路32によりDCの高電圧(これが管電
圧)に変換し、X線管33に供給する。
【0007】この管電圧は高い抵抗値を有する抵抗器か
らなる第1管電圧分圧回路34および該第1管電圧分圧
回路34より低い抵抗値を有する抵抗器からなる第2の
管電圧分圧回路24により分圧され、管電圧制御回路2
5にフィードバックされる。管電圧制御回路25は、こ
のフィードバック電圧が所望の管電圧を得るための電圧
となるように必要に応じて整流・平滑回路21およびス
イッチング回路23のいずれか一方または両方を制御す
る。例えば、整流・平滑回路21の整流回路が単なる整
流素子により構成される場合はスイッチング回路23だ
けを例えばパルス幅変調制御(PWM制御)し、また、
整流・平滑回路21の整流回路がサイリスタなどのスイ
ッチング可能な整流素子からなる場合はこの整流素子を
制御する。
【0008】一方、管電流はX線管33のアノードに流
れる電流を整流・平滑回路32を経由して測定され、そ
の電流が管電流制御回路27にフィードバックされる。
管電流制御回路27はそのフィードバックされる電流値
が所望値となるようにフィラメントへ供給する電力を制
御する。この制御は管電圧の制御とは独立に行なわれ
る。管電流制御回路27から供給された電力はトランス
により構成される絶縁・変圧回路36によりX線管33
のフィラメントに供給され、X線管の管電流が制御され
る。なお、41はX線オン・オフ入力回路であり、42
はX線オン・オフ制御回路である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
X線発生装置には次のような問題点があった。
【0010】 整流・平滑回路21のDC出力電圧の
ピーク値は、商用電源11のピーク電圧から整流回路に
よる降下電圧を減じた値にほぼ等しい電圧であるか、ま
たは、整流回路にサイリスタ等のスイッチング可能な整
流素子を用いた場合には数十から200V程度の電圧で
あるが、いずれの場合も商用電源11を全波整流する場
合にはその2倍の周波数の電圧リップルがある。
【0011】このDC出力電圧は、スイッチング回路2
3により数十k〜数百kHzでスイッチングした後、昇
圧回路31,整流・平滑回路32で高圧直流電圧に変換
され、この電圧は管電圧制御回路25にフィードバック
されてPWM制御でスイッチング回路23のパルス幅を
変えることで一定になるように制御される。本来なら整
流・平滑回路21で生じた商用周波数の2倍のリップル
もこの制御により消去されるはずであるが、従来の装置
では、この制御ループが長いために制御の時間応答が悪
くなり、最終出力までリップルが残存してしまう。即
ち、従来の装置の第1の問題点は管電圧にリップルが残
る点である。
【0012】 管電圧に含まれるリップル電圧による
管電圧の上昇・下降に伴い、管電流は管電圧とは独立に
制御されるため管電流の制御がこの管電圧の変動に追従
できない場合は管電流も上昇・下降してしまう。従っ
て、管電圧に含まれるリップル電圧は管電圧と管電流の
両方に影響し、X線量の変動をより大きくしてしまう、
という第2の問題点がある。
【0013】 X線管33,昇圧回路31,整流・平
滑回路32およびそれらの間の接続部などの高電圧部に
おいて突発的に放電することがあるが、これを予知する
ことは難しい。これらの部分が放電した場合、管電流の
フィードバック値は揺動し(CRT画面上に表示した場
合の揺れ動き)、過渡的なピークが生じ、管電圧制御回
路25や管電流制御回路27などを壊してしまうことが
ある、という第3の問題点がある。
【0014】 従来のX線発生装置は、X線制御部1
04と電力制御部102と高電圧・X線発生部103と
の3つの筐体に分離して各構成要素が実装されていて、
各筐体間はコネクタを用いてケーブルで接続されてい
た。
【0015】スイッチング回路23と昇圧回路31を接
続するケーブルには高周波の大電流が流れることにな
り、この電流がX線発生装置と組合せて使用するX線検
出器(図示せず)に影響を与え画質を低下させる場合が
あった。第4の問題点は筐体間を結ぶケーブルが検出器
等に影響を与える点である。
【0016】 従来のX線検査装置は使用しているX
線発生装置に前述の問題があるため、画像に輝度の変動
や輝度むら或いはアーチファクトの発生が起り、画質が
低下することがあった。
【0017】そこで、本発明の目的は、X線量の変動の
少なく、高電圧部の突発的放電により故障することが少
なく、他の機器へ影響を与えることが少ないX線発生装
置を提供することであり、また、前記のX線発生装置を
組み込んだ画質が高品位であり、放電による故障が少な
く、他の機器への影響の少ないX線検査装置を提供する
ことである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、交流を整流・平滑して直流を
出力する第1整流・平滑手段と、該第1整流・平滑手段
の直流出力を昇圧し安定化する直流定電圧安定化手段
と、該直流定電圧安定化手段の直流出力をスイッチング
するスイッチング手段と、該スイッチング手段によりス
イッチングされた出力を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手
段のスイッチング出力を整流・平滑して直流を出力する
第2整流・平滑手段と、該第2整流・平滑手段の出力が
印加されるX線管と、該X線管に印加される管電圧をフ
ィードバックして前記スイッチング手段を制御すること
により前記管電圧を制御する管電圧制御手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0019】請求項1記載の発明の作用を説明する。図
7は請求項1のクレーム対応図である。図7に示すよう
に、交流電源11の交流出力は第1整流・平滑手段1で
直流になり、この直流は直流定電圧安定化手段2で残存
するリップルが消去され、次にスイッチング手段3で高
速にスイッチングされ交流化され昇圧手段4で管電圧に
まで昇圧され、次に第2整流・平滑手段5で直流化され
X線管6に印加されX線管6からX線が発生する。
【0020】印加される管電圧はフィードバックされ、
管電圧制御手段7によりスイッチング手段3が制御され
管電圧が制御される。
【0021】以上のように交流電源に起因するリップル
は高電圧に昇圧される前に、また管電圧制御ループの前
に消去されるので十分に消去され殆ど残存しない。ここ
に、管電圧制御ループは径路が長くなりリップルを消去
するほど高速制御はできない。また、スイッチングの周
波数は数十kHz以上と高周波であるので第2整流・平
滑手段の後に残るこの周波数のリップルは、商用周波数
の場合と比べ非常に小さい。このようにリップルの少な
い安定したX線出力が得られる。
【0022】また、前記直流定電圧安定化手段2では中
間電圧まで昇圧が行なわれるので、スイッチング手段3
やスイッチング手段3から昇圧手段5間のケーブルに流
れる電流が減少でき使用する部品定格を下げられる。ま
た、ケーブルが他機器に与える影響を少なくできるとい
う利点がある。
【0023】また、請求項2記載の発明は、直流をスイ
ッチングするスイッチング手段と、該スイッチング手段
のスイッチング出力を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段
の出力を整流・平滑する整流・平滑手段と、該整流・平
滑手段の出力が印加されるX線管と、前記スイッチング
手段のスイッチング出力のパルス幅を変化させ、前記X
線管に印加する管電圧を制御する管電圧制御手段と、前
記X線管を流れる管電流を制御する管電流制御手段とを
備えたX線発生装置において、前記管電流制御手段は、
前記スイッチング手段のスイッチング周期と同一周期で
あり、異なる位相でスイッチングを行なう第2スイッチ
ング手段を備えたことを特徴とする。
【0024】請求項2記載の発明の作用を説明する。図
8は請求項2のクレーム対応図である。図8に示すよう
に、交流を整流・平滑することによって得られた直流電
圧はスイッチング手段3でスイッチングされて交流化さ
れ、昇圧手段4で管電圧にまで昇圧され、次に整流・平
滑手段5で直流化されX線管6に印加され該X線管6か
らX線が発生する。
【0025】X線管6に印加される管電圧はフィードバ
ックされ管電圧制御手段7によりスイッチング手段3の
スイッチングのパルス幅が制御され管電圧が制御され
る。
【0026】また、管電流はフィードバックされ管電流
制御手段8で管電圧のスイッチングと同一周期かつ異な
る位相でスイッチングを行なうことで管電流が制御され
る。
【0027】管電圧制御のスイッチングに起因する整流
・平滑後の残存管電圧リップルと管電流制御のスイッチ
ングに起因する管電流リップルとが位相が一致してX線
強度が強めあうことがないのでリップルの少ない安定し
たX線出力が得られる。
【0028】また、請求項3記載の発明は、直流電圧を
スイッチングするスイッチング手段と、該スイッチング
手段によりスイッチングされた出力を昇圧する昇圧手段
と、該昇圧手段の出力を整流・平滑する整流・平滑手段
と、該整流・平滑手段の出力が印加されるX線管と、該
X線管に印加される管電圧をフィードバックして制御す
る管電圧制御手段とを備えたX線発生装置において、前
記管電圧制御手段にフィードバックされる管電圧の信号
電流を分流する管電圧分流手段を備えたことを特徴とす
る。
【0029】請求項3記載の発明の作用を説明する。図
9は請求項3のクレーム対応図である。交流を整流・平
滑することによって得られた直流電圧はスイッチング手
段3でスイッチングされ交流化されて、昇圧手段4で管
電圧にまで昇圧され次に整流・平滑手段5で直流化され
X線管6に印加され該X線管6でX線が発生する。
【0030】印加される管電圧はフィードバックされ管
電圧制御手段7によりスイッチング手段3が制御され管
電圧が制御される。フィードバックされる管電圧の信号
電流i1 は管電圧分流手段10により分流され分流され
なかった分i2 が管電圧制御手段7にフィードバックさ
れる。
【0031】高電圧部に突発的な放電が生じたとき信号
電流i1 に過渡的なピークが生じるがこのピーク電流の
多くは管電圧分流手段10により分流側に流されi2
ピークは抑えられる。これにより管電圧制御手段7が壊
されることが少なくなる。
【0032】また、請求項4記載の発明は、直流電圧を
スイッチングするスイッチング手段と、該スイッチング
手段によりスイッチングされた出力を昇圧する昇圧手段
と、該昇圧手段の出力を整流・平滑する整流・平滑手段
と、該整流・平滑手段の出力が印加されるX線管と、該
X線管への印加により流れる管電流をフィードバックし
て制御する管電流制御手段とを備えたX線発生装置にお
いて、前記管電流制御手段にフィードバックされる管電
流の信号電流を分流する管電流分流手段を備えたことを
特徴とする。
【0033】請求項4記載の発明の作用を説明する。図
10は請求項4のクレーム対応図である。交流電源を整
流・平滑することによって得られた直流電圧はスイッチ
ング手段3でスイッチングされ交流化されて、昇圧手段
4で管電圧にまで昇圧され、次に整流・平滑手段5で直
流化されX線管6に印加され該X線管6でX線が発生す
る。
【0034】管電流はフィードバックされ管電流制御手
段8により、X線管6に供給するフィラメント電力を制
御することでこの管電流が制御される。フィードバック
される管電流の信号電流i0 は管電流分流手段13によ
り分流され、分流されなかった分i5 が管電流制御手段
8にフィードバックされる。
【0035】高電圧部に突発的な放電が生じたとき信号
電流i0 に過渡的なピークが生じるが、このピーク電流
の多くは管電流分流手段13により分流側に流されi5
のピークは抑えられる。これにより管電流制御手段8が
壊されることが少なくなる。
【0036】また、請求項5記載の発明は、少なくと
も、直流出力を昇圧し安定化する直流電圧安定化手段
と、該直流電圧安定化手段の出力をスイッチングするス
イッチング手段と、該スイッチング手段の出力を昇圧す
る昇圧手段と、該昇圧手段の出力を整流・平滑する整流
・平滑手段と、該整流・平滑手段の出力が印加されるX
線管と、該X線管に印加される管電圧を制御する管電圧
制御手段と、前記X線管を流れる管電流を制御する管電
流制御手段とを備え、前記の各構成要素は同一筐体に全
て収容されてなることを特徴とする。
【0037】請求項5記載の発明の作用を説明する。図
11は請求項5のクレーム対応図である。直流電圧安定
化手段2とスイッチング手段3と昇圧手段4と整流・平
滑手段5とX線管6と管電圧制御手段7と管電流制御手
段7とを同一筐体に配置することにより、スイッチング
手段3と昇圧手段4の間のケーブルとコネクタを廃止で
き高周波大電流の影響を他の機器に与えにくくなる。
【0038】また、請求項6記載の発明は、第1整流・
平滑手段に代えて直流を発生する直流発生手段を備え、
該直流発生手段の出力を入力する入力端を備え、該入力
端からの入力を電源とすることを特徴とする。
【0039】請求項6記載の発明の作用を説明する。請
求項1における第1整流・平滑手段1(図7参照)の代
りに直流発生手段(電池あるいは直流発電手段)の出力
を入力する入力端を付けることで、商用の交流電源を用
いずに使用できるX線発生装置となる。
【0040】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至請求項7に記載のいずれかのX線発生装置と、該X線
発生装置が備えたX線管から発生されるX線ビームを受
けるように配置された2次元の空間分解能をもつ放射線
の検出手段と、前記X線ビーム中に被検体を位置決めす
る位置決め手段と、前記検出手段の出力から被検体の透
過像を作成する画像化手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0041】請求項7記載の発明の作用を説明する。図
12は請求項7のクレーム対応図である。図12に示す
ように、X線発生装置12から発生されたX線は被検体
14を透過し放射線の検出手段13aで検出される。位
置決め手段15はX線ビーム中に被検体14を位置決め
する。画像化手段16aは被検体の透過像を画像化す
る。
【0042】また、請求項8記載の発明は、請求項1乃
至請求項7に記載のいずれかのX線発生装置と、該X線
発生装置が備えたX線管から発生されるX線の内のファ
ン状のX線ビームを受けるように配置された1次元の空
間分解能をもつ放射線の検出手段と、前記X線ビームを
被検体が横切るように前記X線管と放射線の検出手段と
被検体の相対的走査を行なう走査手段と、該走査手段に
よる走査の間の前記放射線検出手段の出力から被検体の
透過像を作成する画像化手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0043】請求項8記載の発明の作用を説明する。図
13は請求項8のクレーム対応図である。図13に示す
ように、X線発生装置12から発生されたX線は被検体
14を透過し検出手段13bで検出される。走査手段1
7aはX線ビームを被検体14が横切るようにX線発生
装置12が備えたX線管と検出手段13bと被検体14
との相対的走査を行う。画像化手段16bは被検体14
の透過像を画像化する。
【0044】また、請求項9記載の発明は、請求項1乃
至請求項7に記載のいずれかのX線発生装置と、該X線
発生装置が備えたX線管から発生されるX線ビームを受
け、空間分解能をもって検出する検出手段と、前記X線
管と検出手段と被検体に相対的位置変位を与える走査を
行なう走査手段と、前記走査の間に前記検出手段の出力
として得た被検体の様々な方向からの透過データを処理
して被検体の断面像を再構成する再構成手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0045】請求項9記載の発明の作用を説明する。図
14は請求項9のクレーム対応図である。図14に示す
ように、X線発生装置12から発生されたX線は被検体
14を透過し検出手段13cで検出される。走査手段1
7bはX線発生装置12が備えたX線管と検出手段13
cと被検体14に相対的位置変化を与える走査を行う。
再構成手段16cは前記走査の間に得た被検体14の透
過データに基づき被検体14の断面像を再構成する。
【0046】また、請求項10記載の発明は、請求項1
乃至請求項7に記載のいずれかのX線発生装置と、該X
線発生装置が備えたX線管から発生されるX線を被検体
全体を覆わない大きさのX線ビームに限るコリメータ手
段と、前記X線ビームと被検体に相対的位置変位を与え
走査を行なう走査手段と、前記走査の間にX線ビームが
被検体に当って生じる散乱X線を受け検出する散乱X線
検出手段と、該散乱X線検出手段の出力から被検体の散
乱線像を作る画像化手段とを備えたことを特徴とする。
【0047】請求項10記載の発明の作用を説明する。
図15は請求項10のクレーム対応図である。図15に
示すように、コリメータ手段19はX線発生装置12が
備えたX線管から発生されるX線を被検体14全体を覆
わないようにX線ビームを限る。走査手段17cはX線
ビームと被検体14に相対的位置変化を与える走査を行
う。X線発生装置12から発生されたX線は、前記走査
の間にX線ビームが被検体14に当って散乱X線を生じ
る。散乱X線は被検体14を透過し検出手段13dで検
出される。画像化手段16cは検出手段13dの出力に
基づき被検体14の散乱線像を作成する。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態例
に基づいて説明する。なお、既に説明した部分には同一
符号を付し、重複記載を省略する。
【0049】(1)第1実施形態例 本実施形態例は請求項1乃至請求項4に対応する。図1
は、本発明の第1実施形態例の構成を示すブロック図で
ある。なお、図1において、太線で囲んだ部分(例え
ば、DC定電圧安定化回路22)が従来例に比し、新規
に追加した部分である。
【0050】商用の交流電源11(200V)は、整流
・平滑回路21により整流および平滑されて直流(D
C)電圧(約200V)となる。このDC電圧には商用
電源11の2倍の周波数の電圧リップルを含む。このD
C電圧を100kHz程度でスイッチングする公知のD
C/DC変換器から構成されるDC定電圧安定化回路2
2により商用電源11の2倍の周波数の電圧リップルも
抑制し、かつ400V程度の一定電圧に安定化する。こ
の安定化されたDC電圧をスイッチング回路23により
スイッチングし、昇圧回路31に供給し昇圧する。
【0051】この昇圧されたAC電圧を整流・平滑回路
32により約100kV〜400kVのDCの高電圧
(管電圧)に変換しX線管33に管電圧として供給す
る。この管電圧は第1の管電圧分圧回路34と管電圧分
流回路37および第2の管電圧分圧回路24により分圧
されて、管電圧制御回路25にフィードバックされる。
管電圧制御回路25はそのフィードバック電圧が所望の
電圧となるようにスイッチング回路23をパルス幅変調
(PWM)制御する。
【0052】前述のDC定電圧安定化回路22は400
V程度という整流・平滑回路21の出力と比較し高い電
圧に安定化された一定電圧を供給するので、スイッチン
グ回路23および昇圧回路31の一次側の電流は昇圧回
路31に同じ電力を供給する場合には小さな電流値でよ
い。例えば、従来スイッチング回路23には最大でも2
00V程度の電圧が供給されていたことに比較して、本
実施形態例の供給電圧が2倍であるため、スイッチング
回路23および昇圧回路31の一次側の電流は従来の1
/2でよい。
【0053】しかし、スイッチング回路23および昇圧
回路31の一次側の電圧が高いほどスイッチング回路2
3のスイッチング損失と、そのスイッチングに起因する
高調波ノイズが増加する、という問題点があるので、必
要に応じてスイッチング回路23と昇圧回路31との間
にチョークコイルを挿入し、これらの間の電流波形の立
ち上がり・立ち下がり時間を制限することによりこの問
題点を解決する。
【0054】一方、管電流は、X線管33のフィラメン
トに供給する電力を制御することにより制御される。フ
ィラメントに電力を供給する管電流制御回路27はDC
電圧をスイッチングし、その出力が絶縁・変圧回路36
を経由してX線管33のフィラメントに供給される。X
線管33のアノードに流れる管電流は整流・平滑回路3
2を経由して抵抗器により構成される管電流分流回路3
5とIV変換回路26により管電流制御回路27へフィ
ードバックされる。管電流制御回路27はそのフィード
バックされた値が所望の値となるように出力をパルス幅
変調(PWM)制御する。
【0055】従来、この管電流を制御するためのPWM
制御は管電圧の制御とは相関なく行なわれているが、本
実施形態例では、管電流制御回路27のスイッチング周
波数を管電圧制御用のスイッチング回路23のスイッチ
ング周波数と等しい周波数とし、管電圧制御用のスイッ
チング回路23がスイッチをオフした後にフィラメント
駆動回路28はスイッチをオンする。従って、管電圧と
管電流とは互いにリップルを相殺するように作用し、そ
の結果、X線管33から照射されるX線量もリップルを
低減され、安定化するように制御される。
【0056】図1において、各構成要素は電力制御部1
02Aと、高電圧・X線発生部103Aと、X線制御部
104とに分けてそれぞれ筐体に納められ、それぞれの
筐体はケーブルとコネクタで接続される。
【0057】次に、図2(a),(b)を参照して管電
圧のフィードバック径路を詳細に説明する。ここに、図
2(a)は従来例の場合であり、図2(b)は本実施形
態例の場合である。
【0058】図2(a)の従来例では、管電圧−Vは、
管電圧分圧回路34と管電圧分圧回路24との構成要素
である抵抗R1 ,R2 により分圧されて−Vv となり管
電圧制御回路25にフィードバックされる。ここで Vv =R2 /(R1 +R2 ) [V] であり、管電圧の信号電流i1 は(分流されないので)
管電圧制御回路側の信号電流i2 と同じである。
【0059】図2(b)の本実施形態例では、管電圧分
流回路37が追加される。これはフィードバック径路に
抵抗R4 を付加し、R4 の源流側に抵抗R3 を介して分
流路を接続するものである。管電圧の信号電流i1 は分
流側にi3 だけ流れるので管電圧制御回路25側の信号
電流i2 は[i1 −i3 ]の値となる。今の場合、抵抗
の値はR3 =R2 +R4 となるように選択してあるの
で、i2 とi3 とは等しくなり、i2 はi1 /2の値と
なる。
【0060】なお、図2(a),(b)において、L1
はケーブル(や配線)のインダクタンスを示す。
【0061】次に図2(a),(b)を参照して、放電
発生時の管電圧フィードバック径路の作用を説明する。
図2(a)の従来例の場合、高電圧部で突発的な放電が
生じると高電圧に揺動が生じ管電圧信号電流i1 に過渡
的なピークが生じ、この電流が(分流されないので)そ
のままR2 を流れVv にピークが生じ管電圧制御回路2
5が壊されることが起きる。
【0062】図2(b)の本実施形態例の場合、信号電
流i1 に過渡的なピークが生じた場合、i1 のピークは
ケーブルのインダクタンスL1 があるため、信号電流i
2 とi3 に均等に配分されず、i3 に多く配分される。
このためi2 のピークは抑えられ、Vv のピークもおさ
れられ、管電圧制御回路25が壊されることが少なくな
る。
【0063】なお、管電圧分流回路37では分流路を作
るR3 が重要でR4 は本質的でない。また、ケーブル
(や配線)のインダクタンスL1 も重要な役目をする。
1 が小さな場合は管電圧分流回路37の構成要素とし
て新たなインダクタンスLを追加してもよいが、インダ
クタンスLが大きくなりすぎると制御の応答性が悪くな
る。
【0064】次に、図3(a),(b)を参照して管電
流のフィードバック径路を詳細に説明する。ここに、図
3(a)は従来例の場合であり、図2(b)は本実施形
態例の場合である。
【0065】図3(a)の従来例の場合、管電流の信号
電流(管電流そのもの)i0 はIV変換回路26の構成
要素である抵抗R5 を流れるよう配線されている。抵抗
5を流れる電流i5 は(分流されていないので)i0
と同じであり、この電流によりR5 の一端に−Vi の Vi =−i0 ×R5 電圧が生じ管電流制御回路25にフィードバックされ
る。
【0066】図3(b)の本実施形態の場合、管電流分
流回路35が追加される。これはフィードバック径路を
抵抗R6 でショートさせる回路でこれを分流路とするも
のである。管電流の信号電流i0 は分流側にi6 だけ流
れるので管電流制御回路側(のIV変換回路)の信号電
流i5 は[i0 −i6 ]の値となる。今の場合、抵抗の
値はR5 =R6 にしてあるので、i5 とi6 は等しくな
り、i5 はi0 /2の値となる。
【0067】なお、図3(a),(b)において、
2 ,L3 はケーブル(や配線)のインダクタンスを示
す。
【0068】次に、図3(a),(b)を参照して放電
発生時の管電流フィードバック径路の作用を説明する。
【0069】図3(a)の従来例の場合には、高電圧部
で突発的な放電が生じると、管電流信号電流i0 に揺動
が生じ、過渡的なピークが生じ、この電流が(分流され
ないので)そのままR5 を流れ、Vi にピークが生じ管
電流制御回路27が壊されることが起きる。
【0070】図3(b)の本実施形態例の場合には、i
0 に過渡的なピークが生じた場合、i0 のピークはケー
ブルのインダクタンスL2 ,L3 があるためi5 とi6
に均等に配分されず、i6 に多く配分される。このため
5 のピークは抑えられ、Vi のピークも抑えられ管電
流制御手段27が壊されることが少なくなる。
【0071】なお、インダクタンスL2 ,L3 が小さな
場合は管電流分流回路35の構成要素として新たなイン
ダクタンスLを追加してもよいがインダクタンスLが大
きくなりすぎると制御の応答性が悪くなる。
【0072】次に、図4に基づいて管電流の制御径路を
詳細に説明する。管電流制御回路27は、差動アンプ2
7aとその出力が入力される第2のスイッチング回路2
7bとで構成されている。差動アンプ27aにはIV変
換回路26からの管電流フィードバック値−Vi とX線
オン/オフ制御回路42(図1参照)からの管電流を所
望の値にするための−Vi の目標値が入力され、該作動
アンプ27aからはその差が出力される。スイッチング
回路27bには第1のスイッチング回路23(図1参
照)のスイッチングのクロック信号と同じ信号が入力さ
れ、これと同じ周波数で差動アンプ27aからの入力値
を用いてパルス幅変調されたパルス電圧が絶縁変圧回路
36へ出力される。
【0073】このパルス電圧は絶縁変圧回路36経由で
カソード33bのフィラメントを加熱して熱電子を変化
させ管電流を制御する。
【0074】次に、図5を参照して管電流制御回路27
のスイッチング回路27aの作用及びX線発生の作用を
説明する。
【0075】管電圧制御のスイッチングと同一周期で
位相をほぼ180°ずらしたタイミングで、管電流制
御のスイッチングが行なわれる。これにより、管電圧
のリップルと、管電流のリップルは位相が約180°
ずれ、相補的となることでX線出力のリップルは少な
くなり安定したX線出力が得られる。
【0076】次に本実施形態例の効果を列挙する。
【0077】請求項1関連 先ず、交流電源は整流・平滑された後、高電圧に昇圧さ
れる前に、また管電圧制御ループの前に、DC定電圧安
定化回路22でリップルが消去されるので、該リップル
はよく消去されほとんど残存しない。なお、管電圧制御
ループは径路が長くなり、この(電源周波数の2倍の)
リップルを消去するほど高速制御はできない。従って、
リップルの少ない安定したX線出力が得られる。
【0078】また、DC定電圧安定化回路22で200
Vから400Vの中間電圧まで昇圧するので、スイッチ
ング回路23と昇圧回路31の一次側の電流が少なくで
き、使用する部品の定格が下げられ小型軽量になる。ま
た、パルス状電流の他の部分への影響が減少できる等の
利点がある。
【0079】請求項2関連 管電流の制御は従来は管電圧制御とは独立に行なわれて
いたが、本実施形態例では管電圧のスイッチングと同一
周期で位相をずらして管電流のスイッチングを行なうよ
うにしたのでX線出力は相補的となり、スイッチングに
起因するリップルの少ない安定したX線出力となる。
【0080】請求項3,4関連 高電圧部に突発的な放電が起きても故障することの少な
いX線発生装置となる。
【0081】なお、図2〜図4はアノード接地型で描い
ているが、中点接地型でも適用できることは勿論であ
る。
【0082】また、DC定電圧安定化回路22の出力は
400Vでなく、300V〜600Vの間のいずれの値
であってもよい。300Vより小さい場合、上述の効果
が減少し(電流1/1.5)、メリットが小さくなる。
600Vより大きい場合スイッチング回路23の部品
(コンデンサ,スイッチングデバイス等)やケーブルや
コネクタの高電圧対応のものが必要となり、メリットが
なくなる(小型軽量にならない)。
【0083】即ち、300V〜600Vへ昇圧すること
で高電圧対応の特別な部品を使用する必要がなく、また
実装が容易になり、かつ定電流定格の小型の部品が使用
できる利点がある。なお、JISでは600Vを越える
AC電圧、または750Vを越えるDC電圧は高圧とし
て扱われ、部品及びその実装に対して高圧としての対処
が必要になる。
【0084】(2)第2実施形態例 本実施形態例は請求項5に対応する。本実施形態例と第
1実施形態例との相違点のみを記す。第1実施形態例は
電力制御部102と高電圧・X線発生部103とが別筐
体であったが、本実施形態例では1つの筐体にまとめら
れる。これによりケーブルとコネクタによる接続が廃止
され内部配線のみとなる。
【0085】また、本実施形態例は、図6に示すように
管電圧分流回路37,管電流分流回路35内にインダク
タンスL4 ,L5 ,L6 が追加される。その理由は、電
力制御部102と高電圧・X線発生部103とを同一筐
体内に収容したため接続ケーブルが廃止され、該接続ケ
ーブルのインダクタンスが存在しなくなるのを補うため
である。
【0086】本実施形態例の効果は、第1実施形態例の
効果に加え、スイッチング手段と昇圧手段の間のケーブ
ルとコネクタを廃止でき、高周波大電流の影響を他の機
器(及び本装置)に与え難くなることである。なお、X
線制御部104を上記1つの筐体へ収納することもでき
る。
【0087】(3)第3実施形態例 本実施形態例は請求項6に対応する。本実施形態例と第
1実施形態例との相違点は、整流・平滑回路21が無い
点であり、外部電池あるいは直流発電手段の出力が直接
DC定電圧安定化回路22に入力される点である。
【0088】リップルを含まない電池の場合、DC定電
圧安定化回路22の主な役目は、中間電位への昇圧と電
池の電位低下を補正することである。
【0089】本実施形態例の効果は、第1実施形態例の
効果に加え、商用の交流電源を用いずに使用できるX線
装置となり、電源ケーブルを無くしたり、商用電源のな
い地域で使用できる等の利点がでる。
【0090】なお、整流・平滑回路21を残しておき、
DC定電圧安定化回路22への入力側に切換スイッチを
設け、1台の装置で交流電源と直流電源の両方で使用で
きるようにすることも可能である。
【0091】(4)第4実施形態例 本実施形態例は請求項7に対応する。第1実施形態例の
X線発生装置を、2次元X線検出器を用いて被検体の透
過画像を得る公知のX線検査装置(X線テレビ)に組込
んだものである。上記のX線発生装置と発生するX線を
受けるX線I.I.(イメージインテンシファイア)と
その出力を撮るテレビカメラと表示用CRTとX線ビー
ム中で被検体を位置決めするX,Y,θテーブルとを備
えている。
【0092】本実施形態例の効果は、X線出力に周期変
動(リップル)があるとCRT上の透過画像に時間とと
もに動く縞文様があらわれ画面が見づらくなるが、本実
施形態例によればリップルのない安定したX線出力とな
り縞文様が生じない点である。
【0093】なお、2次元X線検出器はX線I.I.で
なくてもよい。例えば2次元CCDセンサの表面にシン
チレータをつけたものでもよい。位置決めX,Y,θは
被検体を動かさずX線発生装置とX線検出器を動かして
もよい。
【0094】(5)第5実施形態例 本実施形態例は請求項8に対応する。本実施形態例は、
第1実施形態例のX線発生装置を1次元X線検出器を用
いて被検体の透過画像を得る公知のX線検査装置(X線
ラインセンサ)に組込んだものである。
【0095】上記のX線発生装置と、発生するX線を受
ける1次元X線検出器と、両者で形成されるファン状の
X線ファンビーム中で被検体を通過させるベルトコンベ
アと、1次元X線検出器の出力を収集して画像化するデ
ータ収集装置と、透過画像を表示するCRTとを備えて
なる。
【0096】本実施形態例の効果は、X線出力に周期変
動(リップル)があるとCRT上の透過画像に縞文様が
生じ画面が見づらくなるが、本実施形態例によればリッ
プルのない安定したX線出力となり縞文様が生じない。
なお、必ずしも被検体を動かす必要はなく、X線発生装
置,1次元X線検出器のどちらか、あるいは両方を動か
してもよい。
【0097】(6)第6実施形態例 本実施形態例は請求項9に対応する。本実施形態例は、
第1実施形態例のX線発生装置を公知のCTスキャナ
(コンピュータ断層撮影装)に組込んだものである。
【0098】上記のX線発生装置と、発生するX線を受
ける1次元のX線の検出器と、両者で形成されるファン
状のX線ファンビーム中で被検体をファン面にそって並
進させ、またファン面に直角な軸で回転させる走査機構
と、上記の並進とステップ回転を繰り返しこの間の検出
器出力を収集し、被検体の1つの面の様々な方向からの
透過データを得、断面像を形成する再構成装置と、断面
像を表示するCRTとを備えてなる。これはいわゆる第
2世代方式のCTスキャナである。
【0099】本実施形態例の効果は、X線出力に周期変
動(リップル)があると、断面像上にモアレ状(斑点
状)のアーチファクト(偽像)が生じるが、本実施形態
例によればリップルのない安定したX線出力となり上記
のアーチファクトは生じない。なお、被検体を動かす代
わりにX線発生器と検出器を動かしてもよい。また、1
次元のX線の検出器でなく、2次元のものを用いてもよ
い。CTスキャナの方式は2世代だけでなく他の方式に
も適用可能である。
【0100】(7)第7実施形態例 本実施形態例は請求項10に対応する。本実施形態例
は、第1実施形態例のX線発生装置を公知の散乱線によ
る透視像を作成するX線検査装置に組込んだものであ
る。
【0101】上記のX線発生装置と、発生するX線を固
定スリットと、回転スリットを用いてフライングスポッ
トのペンシルビームとするビーム走査機構と、ペンシル
ビームの走査面を透過するように被検体を搬送するベル
トコンベアと、ペンシルビームが被検体に当って散乱す
る散乱線を受ける散乱線検出器と、この出力を収集して
画像化するデータ収集装置と、散乱線画像を表示するC
RTとを備えてなる。
【0102】本実施形態例の効果は、X線出力に周期変
動(リップル)があると散乱線画像に縞文様が生じ画面
が見づらくなるが、本実施形態例によればリップルのな
い安定したX線出力となり縞文様が生じない。なお、被
検体が動く代わりにペンシルビームの走査を2次元で行
なうようにしてもよい。また、ペンシルビームは固定に
しておき被検体をX,Y方向に動かしてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように各請求項記載の発明
によれば、X線量の変動が少なくなり、他の機器へ影響
を与えることが少なくなり、突発的放電により故障する
ことが少なくなり、高品位な画質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例の構成を示すブロック
図である。
【図2】同第1実施形態例における管電圧のフィードバ
ック径路を従来例と比較しつつ説明する図である。
【図3】同第1実施形態例における管電流のフィードバ
ック径路を従来例と比較しつつ説明する図である。
【図4】同第1実施形態例における管電流の制御径路を
説明する図である。
【図5】同第1実施形態例における管電流制御回路のス
イッチング回路の作用及びX線発生の作用を説明する図
である。
【図6】本発明の第2の実施形態例の要部構成を示す図
である。
【図7】請求項1のクレーム対応図である。
【図8】請求項2のクレーム対応図である。
【図9】請求項3のクレーム対応図である。
【図10】請求項4のクレーム対応図である。
【図11】請求項5のクレーム対応図である。
【図12】請求項8のクレーム対応図である。
【図13】請求項9のクレーム対応図である。
【図14】請求項10のクレーム対応図である。
【図15】請求項11のクレーム対応図である。
【図16】従来のX線発生装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 第1整流・平滑手段 2 直流定電圧安定化手段 3 スイッチング手段 4 昇圧手段 5 第2整流・平滑手段 6 X線管 7 管電圧制御手段 8 管電流制御手段 9 第2スイッチング手段 10 管電圧分流手段 10A 管電流分流手段 10B 筐体 11 交流電源 12 X線発生装置 13a,13b,13c,13d 検出手段 14 被検体 15 位置決め手段 16a,16b,16c 画像化手段 17a,17b,17c 走査手段 18 再構成手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 比永 宏治 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 広田 統也 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 宇山 喜一郎 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流を整流・平滑して直流を出力する第
    1整流・平滑手段と、 該第1整流・平滑手段の直流出力を昇圧し安定化する直
    流定電圧安定化手段と、 該直流定電圧安定化手段の直流出力をスイッチングする
    スイッチング手段と、 該スイッチング手段によりスイッチングされた出力を昇
    圧する昇圧手段と、 該昇圧手段のスイッチング出力を整流・平滑して直流を
    出力する第2整流・平滑手段と、 該第2整流・平滑手段の出力が印加されるX線管と、 該X線管に印加される管電圧をフィードバックして前記
    スイッチング手段を制御することにより前記管電圧を制
    御する管電圧制御手段とを備えたことを特徴とするX線
    発生装置。
  2. 【請求項2】 直流出力をスイッチングするスイッチン
    グ手段と、該スイッチング手段のスイッチング出力を昇
    圧する昇圧手段と、該昇圧手段の出力を整流・平滑する
    整流・平滑手段と、該整流・平滑手段の出力が印加され
    るX線管と、前記スイッチング手段のスイッチング出力
    のパルス幅を変化させ、前記X線管に印加する管電圧を
    制御する管電圧制御手段と、前記X線管を流れる管電流
    を制御する管電流制御手段とを備えたX線発生装置にお
    いて、 前記管電流制御手段は、前記スイッチング手段のスイッ
    チング周期と同一周期であり、異なる位相でスイッチン
    グを行なう第2スイッチング手段を備えたことを特徴と
    するX線発生装置。
  3. 【請求項3】 直流をスイッチングするスイッチング手
    段と、該スイッチング手段によりスイッチングされた出
    力を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段の出力を整流・平
    滑する整流・平滑手段と、該整流・平滑手段の出力が印
    加されるX線管と、該X線管に印加される管電圧をフィ
    ードバックして制御する管電圧制御手段とを備えたX線
    発生装置において、 前記管電圧制御手段にフィードバックされる管電圧の信
    号電流を分流する管電圧分流手段を備えたことを特徴と
    するX線発生装置。
  4. 【請求項4】 直流をスイッチングするスイッチング手
    段と、該スイッチング手段によりスイッチングされた出
    力を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段の出力を整流・平
    滑する整流・平滑手段と、該整流・平滑手段の出力が印
    加されるX線管と、該X線管への印加により流れる管電
    流をフィードバックして制御する管電流制御手段とを備
    えたX線発生装置において、 前記管電流制御手段にフィードバックされる管電流の信
    号電流を分流する管電流分流手段を備えたことを特徴と
    するX線発生装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも直流を昇圧し安定化する直流
    電圧安定化手段と、 該直流電圧安定化手段の出力をスイッチングするスイッ
    チング手段と、 該スイッチング手段の出力を昇圧する昇圧手段と、 該昇圧手段の出力を整流・平滑する整流・平滑手段と、 該整流・平滑手段の出力が印加されるX線管と、 該X線管に印加される管電圧を制御する管電圧制御手段
    と、 前記X線管を流れる管電流を制御する管電流制御手段と
    を備え、 前記の各構成要素は同一筐体に全て収容されてなること
    を特徴とするX線発生装置。
  6. 【請求項6】 第1整流・平滑手段に代えて直流を発生
    する直流発生手段を備え、該直流発生手段の出力を入力
    する入力端を備え、該入力端からの入力を電源とするこ
    とを特徴とする請求項1記載のX線発生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項7に記載のいずれか
    のX線発生装置と、 該X線発生装置が備えたX線管から発生されるX線ビー
    ムを受けるように配置された2次元の空間分解能をもつ
    放射線の検出手段と、 前記X線ビーム中に被検体を位置決めする位置決め手段
    と、 前記検出手段の出力から被検体の透過像を作成する画像
    化手段とを備えたことを特徴とするX線検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7に記載のいずれか
    のX線発生装置と、 該X線発生装置が備えたX線管から発生されるX線の内
    のファン状のX線ビームを受けるように配置された1次
    元の空間分解能をもつ放射線の検出手段と、 前記X線ビームを被検体が横切るように前記X線管と放
    射線の検出手段と被検体の相対的走査を行なう走査手段
    と、 該走査手段による走査の間の前記放射線検出手段の出力
    から被検体の透過像を作成する画像化手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項7記載のX線検査装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項7に記載のいずれか
    のX線発生装置と、 該X線発生装置が備えたX線管から発生されるX線ビー
    ムを受け、空間分解能をもって検出する検出手段と、 前記X線管と検出手段と被検体に相対的位置変位を与え
    る走査を行なう走査手段と、 前記走査の間に前記検出手段の出力として得た被検体の
    様々な方向からの透過データを処理して被検体の断面像
    を再構成する再構成手段とを備えたことを特徴とするX
    線検査装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項7に記載のいずれ
    かのX線発生装置と、 該X線発生装置が備えたX線管から発生されるX線を被
    検体全体を覆わない大きさのX線ビームに限るコリメー
    タ手段と、 前記X線ビームと被検体に相対的位置変位を与え走査を
    行なう走査手段と、 前記走査の間にX線ビームが被検体に当って生じる散乱
    X線を受け検出する散乱X線検出手段と、 該散乱X線検出手段の出力から被検体の散乱線像を作る
    画像化手段とを備えたことを特徴とするX線検査装置。
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