JPWO2016052413A1 - シロキサン樹脂の製造方法 - Google Patents

シロキサン樹脂の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016052413A1
JPWO2016052413A1 JP2016552019A JP2016552019A JPWO2016052413A1 JP WO2016052413 A1 JPWO2016052413 A1 JP WO2016052413A1 JP 2016552019 A JP2016552019 A JP 2016552019A JP 2016552019 A JP2016552019 A JP 2016552019A JP WO2016052413 A1 JPWO2016052413 A1 JP WO2016052413A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silane compound
siloxane resin
mol
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016552019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6577953B2 (ja
Inventor
洋樹 深海
洋樹 深海
信二 鍵谷
信二 鍵谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Publication of JPWO2016052413A1 publication Critical patent/JPWO2016052413A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6577953B2 publication Critical patent/JP6577953B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

本発明の課題は、酸触媒や塩基触媒を用いずに加水分解性シリル基を有するシラン化合物の縮合反応を促進させ、各種有機置換基を有するシラン化合物の縮合体を速やかに得ることである。本発明は、中性塩(A)を触媒として、下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)を加水分解・縮合させることを特徴とする、シロキサン樹脂の製造方法である。一般式(I):RnSiX4−n(式中、RはSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは0〜3の整数を表し、nが2以上のとき、Rは同一であっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、Xは同一であっても異なっていてもよい。)

Description

本発明は、酸触媒、塩基触媒のいずれも用いずに、加水分解性シリル基を有するシラン化合物の縮合物を得る製造方法に関する。
従来、加水分解性シリル基を有するシラン化合物を原料とするゾル−ゲル法により、加水分解および縮合反応を利用して縮合物を合成する検討がなされている。
これら縮合物は、プラスチック材料やセラミック材料のハードコート剤、液晶表示素子の保護膜、半導体の電気絶縁材料、塗料の硬化剤などに利用されている。
金属アルコキシド前駆体のうちケイ素を含む化合物は、例外的に加水分解・縮合が起こり難い為、加水分解性シリル基を有するシラン化合物の縮合反応は、時間短縮の為に酸や塩基を触媒として促進させる。
例えば、特許文献1では、テトラエトキシシランのような4官能アルコキシシランを原料に用い、酸触媒下でのアルコキシシラン縮合物の製造方法が記載されている。また、特許文献2では、ビニルトリメトキシシランのような3官能有機アルコキシシランを塩基性触媒下で加水分解・縮合する製造方法が記載されている。
上述のように、一般的なゾル−ゲル法では、酸触媒または塩基触媒を用いることによって加水分解・縮合を促進しているが、酸・塩基物質は腐食性物質のものが多い為、反応器材や保管器材の腐食に対する技術的配慮が不可欠であり、合成後には酸・塩基物質の除去あるいは中和が必要となることが実用上多々ある。しかし、酸・塩基の完全な除去は容易ではなく、中和するにしても工程が煩雑になることや不純物が増えることが問題となる(特許文献3参照)。
更に、エポキシ基のような高活性の有機官能基含有シラン化合物を加水分解・縮合させる場合に、酸触媒または塩基触媒を用いると、有機官能基が破壊されて失活してしまうという問題点がある。
上記課題を解決すべく、特許文献4では、中性の化合物としてフッ化物塩を触媒とする手法が報告されている。しかし、該特許でいう「中性」とは、フッ化物塩自体の水溶液がpHとして中性を示すことではなく、水に溶解した場合にフッ化物イオンの対イオンが水素イオン以外のイオンであるというだけであり、実際フッ化物塩水溶液の多くは弱酸性を示す。また、フッ化物塩の多くは、酸性水溶液中では毒性の高いフッ酸を生じることが知られており、安全面・基材腐食・有機官能基の失活対策いずれの面においても問題を解決できているとは言い難い。更に言えば、反応中に生じるシラノールがフッ酸の発生を促進させる懸念もある。
他方、無触媒下のような反応性が低い状態では、縮合の進行が遅く、加水分解・縮合に時間を多く要し、エポキシ基のような耐加水分解性の低い有機官能基を含有するシラン化合物の縮合体を、有機官能基を失活させずに得ることは困難である。また、反応中はシラノールの存在により、系中が酸性となり、有機官能基の加水分解が促進される場合もある。
特開2002−265605号公報 特開2008−37101号公報 国際公開第2007/18069号 特開平7−292108号公報
本発明が解決しようとする課題は、酸触媒や塩基触媒を用いずに加水分解性シリル基を有するシラン化合物の縮合反応を促進させ、各種有機官能基を有するシラン化合物の縮合体を速やかに得ることである。
本発明者らは、前記した従来の欠点を解決すべく検討した結果、以下に示す解決法を見出した。
以下に、本発明を示す。
[1]中性塩(A)を触媒として、下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)を加水分解・縮合させることを特徴とする、シロキサン樹脂の製造方法。
一般式(I):
SiX4−n
(式中、RはSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは水酸基または加水分解性基を表す。nは0〜3の整数を表し、nが2以上のとき、Rは同一であっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、Xは同一であっても異なっていてもよい。)
[2]中性塩(A)が、第一族元素イオン、第二族元素イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、及び、グアニジウムイオンよりなる群から選ばれるカチオンと、
フッ化物イオンを除く第十七族元素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、及び、過塩素酸イオンよりなる群から選ばれるアニオンとの組合せからなる塩であることを特徴とする、[1]に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[3]カチオンが第一族元素イオン、又は、第二族元素イオンであり、アニオンが塩化物イオン、臭化物イオン、又は、ヨウ化物イオンである、[2]に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[4]シラン化合物(B)が、一般式(I)中のRが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物であることを特徴とする、
[1]〜[3]のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[5]更に、環状エーテル化合物(C)を添加することを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[6]更に、希釈溶剤(D)として、アルコール、又は、エーテルを添加することを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[7]希釈溶剤(D)が水溶性アルコール、又は、水溶性エーテルであることを特徴とする、[6]に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[8]シラン化合物(B)の加水分解性シリル基1モルに対して、水を0.4〜10モルと中性塩(A)を0.000001〜0.1モル用いて、
シラン化合物(B)の反応系中での濃度を90質量%以下とし、反応混合物の液温を40〜200℃に加熱して反応させる工程を含み、
得られる樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜30000であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
[9]仕込み時のSiXのモル量Aと、反応後、縮合に寄与せずに残存するSiXのモル量Bが、(B/A)≦0.2の条件を満たすことを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
本発明の製造方法によれば、酸や塩基触媒を用いずに加水分解性シリル基を有するシラン化合物の縮合反応を促進させ、各種有機置換基を有するシラン化合物の縮合体を速やかに得ることができる。
本発明は、中性塩(A)を触媒として、下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)を加水分解・縮合させることを特徴とする、シロキサン樹脂の製造方法に関する。
一般式(I):
SiX4−n
(式中、RはSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは水酸基または加水分解性基を表す。nは0〜3の整数を表し、nが2以上のとき、Rは同一であっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、Xは同一であっても異なっていてもよい。)
(A)中性塩
本発明の製造方法において、中性塩を触媒とすることにより、加水分解・縮合反応の前後および貯蔵中に、有機置換基を失活させることなく、シロキサン樹脂を得ることができる。
また、中性塩触媒自身が製造容器や保管容器を侵すことがない為、製造・保管設備の材質に制約を受けることなく、使用することができる。
これは、一般に、酸触媒や塩基触媒では、触媒自身が、種々の物質と求電子的・求核的に反応することや、反応溶液中の水素イオンや水酸化物イオンの濃度を変化させることにより、それらのイオンが反応に寄与するのに対して、中性塩では、上記のような反応活性が極端に低いことに起因する。
また、加水分解・縮合反応において酸触媒や塩基触媒を用いる場合には、上記理由により、酸・塩基の除去工程や中和工程を経る必要がある。これらの工程は、煩雑だったり、収率が低くなったりする為、好ましくない。これに対しても、中性塩触媒を用いることは、これらの工程を必要としない為、好ましい。
本発明で用いられる(A)中性塩とは、強酸と強塩基からなる正塩のことであり、第一族元素イオン、第二族元素イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、及び、グアニジウム(グアニジニウム)イオンよりなる群から選ばれるカチオンと、フッ化物イオンを除く第十七族元素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、及び、過塩素酸イオンよりなる群から選ばれるアニオンとの組合せからなる塩が好ましい。
(A)中性塩としては、例えば、
塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、塩化フランシウム、塩化ベリリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化ラジウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラペンチルアンモニウム、塩化テトラヘキシルアンモニウム、塩化グアニジウム;
臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ルビジウム、臭化セシウム、臭化フランシウム、臭化ベリリウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化ラジウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラペンチルアンモニウム、臭化テトラヘキシルアンモニウム、臭化グアニジウム;
ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化フランシウム、ヨウ化ベリリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化ラジウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラペンチルアンモニウム、ヨウ化テトラヘキシルアンモニウム、ヨウ化グアニジウム;
硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ルビジウム、硫酸セシウム、硫酸フランシウム、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、硫酸ラジウム、硫酸テトラメチルアンモニウム、硫酸テトラエチルアンモニウム、硫酸テトラプロピルアンモニウム、硫酸テトラブチルアンモニウム、硫酸テトラペンチルアンモニウム、硫酸テトラヘキシルアンモニウム、硫酸グアニジウム;
硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ルビジウム、硝酸セシウム、硝酸フランシウム、硝酸ベリリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム、硝酸ラジウム、硝酸テトラメチルアンモニウム、硝酸テトラエチルアンモニウム、硝酸テトラプロピルアンモニウム、硝酸テトラブチルアンモニウム、硝酸テトラペンチルアンモニウム、硝酸テトラヘキシルアンモニウム、硝酸グアニジウム;
過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ルビジウム、過塩素酸セシウム、過塩素酸フランシウム、過塩素酸ベリリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム、過塩素酸ラジウム、過塩素酸テトラメチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラプロピルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラペンチルアンモニウム、過塩素酸テトラヘキシルアンモニウム、過塩素酸グアニジウム、等が挙げられる。
これら中性塩は、単独でも使用することができるし、2種以上を組合せ使用することもできる。
これら中性塩の中でも、触媒として用いるという観点から、アニオンとしては、求核性が高いことから第十七族元素イオンがより好ましく、塩化物イオン、臭化物イオン、及び、ヨウ化物イオンがさらに好ましい。
カチオンとしては、求核作用を阻害しないように、嵩高くないことが求められることから、第一族元素イオン、又は、第二族元素イオンがより好ましい。
中でも、第一族元素イオン及び第二族元素イオンよりなる群から選ばれるカチオンと、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンよりなる群から選ばれるアニオンとの組み合わせからなる塩が好ましい。
更に、入手性、取扱い時の安全性を考慮すると、中性塩としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ルビジウム、臭化セシウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、及び、ヨウ化ストロンチウムが特に好ましい。
本発明における中性塩(A)の使用量は、シラン化合物(B)の加水分解性シリル基1モルに対して、0.000001モル以上が好ましく、0.000005モル以上がより好ましい。また、0.1モル以下が好ましく、0.05モル以下がより好ましく、0.01モル以下が最も好ましい。
中性塩(A)の使用量が0.000001モル未満であると、シラン化合物(B)の加水分解・縮合反応が進みにくくなるおそれがあり、また、0.1モルを超えると、縮合物の透明性や精製工程に影響を及ぼすおそれがある。
(B)加水分解性シリル基を有するシラン化合物
本発明で用いられる加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)は、下記一般式(I)で表される。
一般式(I):
SiX4−n
式(I)で表される有機ケイ素化合物中、RおよびXは、各々次のとおりである。
Rは、式中のSiに炭素原子が直接結合している有機基を表す。nは0〜3の整数を表し、nが2以上のとき、Rは互いに同一であっても、異なっていても良い。nは0〜2であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。
Xは水酸基または加水分解性基を表す。式(I)の(4−n)が2以上のとき、Xは互いに同一であっても異なっていてもよい。
Rとしては、アルキル基またはアルケニル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。
アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、等が挙げられる。また、アルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、1−メチルエテニル基、2−メチルエテニル基、2−プロペニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、イソブテニル基、3−ペンテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノニル基、デセニル基、ビシクロヘキセニル基、ペンタデセニル基、エイコセニル基、トリコセニル基等が挙げられる。
アルキル基またはアルケニル基の炭素数は1〜10であることが好ましい。
一般式(I)中のRが有してもよい置換基としては、例えば、メルカプト基、イソシアナート基、グリシジルエーテル基、エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリロイル基、オキセタニル基、等が挙げられる。これらの中でも、その酸素原子が求核基として作用し、中性塩の触媒能を助ける働きを担うため、環状エーテル基を有しているものが好ましく、グリシジルエーテル基、エポキシシクロヘキシル基、オキセタニル基がより好ましい。
これに対して、置換基としてアミノ基や酸無水物基を含んでも、加水分解・縮合反応上に問題はないが、本発明においては酸触媒、塩基触媒のいずれも用いないことを特徴としており、それらの置換基自体が酸・塩基触媒として機能する為、適切ではない。
本発明の製造方法においては、出発原料として2種以上のシラン化合物(B)を用いる場合、一般式(I)中のRが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物を1種以上用いることが好ましい。シラン化合物(B)の総量を100モル%として、一般式(I)中のRが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物の割合が、0.1〜100モル%であることが好ましく、0.1〜99.9モル%であることがより好ましく、1.0〜99モル%であることがさらに好ましい。
Rに実質的に環状エーテル基が含まれてさえいればよく、出発原料として用いる全シラン化合物(B)中にRが環状エーテル基を有するシラン化合物が0.1モル%以上含有されていれば、十分に加水分解性シリル基の加水分解・縮合反応は促進される。
Rが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物を用いなくても、本明細書に記載の中性塩を用いることにより、加水分解性シリル基の反応を促進させることは可能であるが、反応時間を短縮させることができる為、Rが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物は有用である。
一方、得られる縮合物において、環状エーテル基以外の有機置換基の特徴を特に発現させたい場合には、環状エーテル基の含有量は少ないほど好ましいことが多い。
本発明における加水分解性シリル基とは、一般式(I)におけるSiXを意味する。例えば一般式RSiXで表される化合物は、1モルあたり加水分解性シリル基を3モル有する。
また、本発明における加水分解性基とは、例えば、無触媒、過剰の水の共存下、25℃〜100℃で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基や、シロキサン縮合物を形成することができる基を意味する。
加水分解性基の具体例としては、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン、イソシアネート基、等を挙げることができる。加水分解反応の為には、該シリル基と水の分子がある程度近づく必要があるため、これらのうちでも、立体的・親水性的な観点から、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアシルオキシ基が好ましい。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、等が挙げられ、炭素数1〜4のアシルオキシ基としては、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、等が挙げられる。
本発明で用いられる加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリイソプロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリイソプロポキシシラン、ヘキシルトリブトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリイソプロポキシシラン、デシルトリブトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロエチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロブチルトリメトキシシラン、ジブチルジアセトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、トリブチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルエチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルブチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルブチルジイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルブチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルブチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルブチルジイソプロポキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルトリエトキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルメチルジエトキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルエチルジメトキシシラン、3−(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルエチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルブチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルブチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルブチルジイソプロポキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−イソシアナートプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルエチルジイソプロポキシシラン、γ−イソシアナートプロピルブチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルブチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルブチルジイソプロポキシシラン、ブチルトリ(メタ)アクリロキシシラン、ブチル[2−(メタ)アクリロキシエトキシ]シラン、ブチルトリグリシジロキシシラン、ブチルトリス(3−ブチル−3−オキセタンメトキシ)シラン、3−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]プロピルトリメトキシシラン、3−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]プロピルトリエトキシシラン、等が挙げられる。
これらシラン化合物(B)は、単独で使用することができるし、2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明で用いられる加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)としては、SiXが残存していれば、上記シラン化合物(B)の縮合物であってもよい。
(C)環状エーテル
本発明において、更に、環状エーテル化合物(C)を添加してもよい。特に、出発原料としてのシラン化合物(B)がR中の置換基として環状エーテル基を有さない場合、環状エーテル(C)をさらに添加することが、その酸素原子が求核基として作用して中性塩の触媒能を助ける働きを担う為、好ましい。
ところで、直鎖状エーテル化合物も、その酸素原子が求核基として作用することができるが、環状エーテル(C)は、酸素原子両側のアルキル基が束縛されており、立体反発が少なく、且つ酸素原子がむき出した構造となっている為、直鎖状エーテル化合物よりも高極性となり、助触媒作用が高まり、より好適である。
本発明で用いられる環状エーテル化合物(C)は、環状の炭化水素の炭素のうち、1つ以上が酸素で置換された構造を有するエーテルのことであり、例えば、エポキシ、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどを有する化合物が挙げられる。
本発明で用いられる環状エーテル化合物(C)の沸点としては、40℃以上200℃以下が好ましく、50℃以上200℃以下がより好ましく、60℃以上150℃以下がさらに好ましく、60℃以上130℃以下が特に好ましい。
環状エーテル化合物(C)の沸点が40℃未満では、低温で還流状態となり、反応の妨げとなる傾向が有り、200℃を超えると、反応後に取り除くことが困難となる傾向がある。
本発明で用いられる環状エーテル化合物(C)の具体的例としては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロピラン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、ジオキサン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、リモネンジオキサイド、リモネンモノオキサイド、アルファピレンオキサイド、エチルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、ペンチレンオキシド、ヘキシレンオキシド、ブチレンオキシド、1,3−ジオキソランなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明における環状エーテル化合物(C)の添加量としては、シラン化合物(B)100重量部に対して、0重量部以上100重量部以下が好ましく、0重量部以上90重量部以下がより好ましく、0重量部以上80重量部以下がさらに好ましく、0重量部以上70重量部以下が特に好ましく、0重量部以上50重量部以下が最も好ましい。
環状エーテル化合物(C)は、反応を促進させる一方で、希釈溶剤としても作用する為、100重量部を超えるとシラン化合物(B)濃度を低下させるおそれがある。
(D)希釈溶剤
本発明の製造方法では、さらに希釈溶剤を使用することが好ましい。
希釈溶剤(D)としては、アルコールまたはエーテル(環状エーテル化合物(C)を除く)が好ましく、水溶性であることがより好ましい。本発明において用いるシラン化合物(B)は、中性塩(A)や加水分解に用いる水との相溶性が低いものが多い為、反応を円滑に進める上で、相溶性を改善することが好ましい為である。
これに対して、ケトンやエステル系の溶剤は、カルボニル基を有し、反応を阻害しやすい為、適切ではない。
希釈溶剤(D)の沸点としては、40℃以上200℃以下が好ましく、50℃以上200℃以下がより好ましく、60℃以上150℃以下がさらに好ましく、60℃以上130℃以下が特に好ましい。
希釈溶剤(D)の沸点が40℃未満では、低温で還流状態となって、反応の妨げとなる傾向があり、200℃を超えると、反応後に取り除くことが困難となり、分液抽出等の煩雑な工程の組み込みが必要となる場合がある。
希釈溶剤(D)の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
なお、環状エーテル化合物(C)として挙げた化合物も希釈溶剤として作用する。
これら希釈溶剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
希釈溶剤の使用量は、シラン化合物(B)の反応系中での濃度が90質量%以下となるよう調節することが好ましく、30質量%以上80質量%以下がより好ましく、40質量%以上80質量%以下であることが特に好ましい。
シラン化合物(B)の濃度は、水、希釈溶剤(D)及び環状エーテル化合物(C)の量により調節することができる。希釈溶剤(D)や環状エーテル化合物(C)の使用量が多すぎると、反応系中におけるシラン化合物(B)の濃度が低下し、反応速度が低下することが懸念される。一方で、水とシラン化合物(B)との相溶性を向上させたり、反応の進行に伴う系中の粘度上昇を抑え反応速度の低下を抑制する効果も期待できる為、適切な量を選択することが重要である。
シロキサン樹脂の製造方法
本願発明の製造方法としては、シラン化合物(B)の加水分解性シリル基1モルに対して、水を0.4〜10モルと中性塩(A)を0.000001〜0.1モル用いて、シラン化合物(B)の反応系中での濃度を90質量%以下とし、反応混合物の液温を40〜200℃に加熱して反応させる工程を含み、得られる樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜30000であることが好ましい。
本発明における、中性塩(A)を用いる、加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)の加水分解・縮合反応は、例えば、以下のように行われる。
加水分解に用いる水に中性塩(A)を攪拌・溶解させ、攪拌しながら、シラン化合物(B)と、必要に応じて環状エーテル化合物(C)及び希釈溶剤(D)を順次ゆっくりと加えていき、全て加えてから加熱し反応させる。
本発明の製造方法における水の使用量は、シラン化合物(B)の加水分解性シリル基1モルに対して0.4〜10モルが好ましく、0.45〜3モルがより好ましく、0.45〜1モルがさらに好ましい。
水の使用量が0.4モル未満では、加水分解性基の一部が加水分解せずに残存して、上記条件(1)を満たさない場合がある。水の使用量が10モルを超えると、加水分解・縮合反応の速度が大きすぎて、高分子量の縮合物が生成され、透明性を低下させる場合がある。
本発明の製造方法においては、製造上の安全性を考慮し、希釈溶剤および、加水分解により発生するアルコール等を還流しながら行うことが好ましい。
本発明の製造方法における反応温度は、40〜200℃の範囲が好ましく、50〜150℃の範囲がより好ましく、60〜130℃の範囲がさらに好ましい。
反応温度が40℃よりも低いと、中性塩の触媒活性が低下し、反応時間が大幅に増加する傾向があり、反応温度が200℃よりも高い場合には、有機置換基が副反応を起こして失活してしまう懸念がある。
本発明の製造方法により得られる縮合物であるシロキサン樹脂としては、シラン化合物が加水分解・縮合してシロキサン結合を形成した2〜100量体が好ましい。
本発明の製造方法により得られる縮合物であるシロキサン樹脂の重量平均分子量は、500以上30000以下が好ましく、1000以上18000以下がより好ましく、1000以上15000以下がさらに好ましい。
シロキサン樹脂の重量平均分子量が500未満では、揮発性があり、脱揮工程や、その他使用時に揮発することが懸念される。また、シロキサン樹脂の重量平均分子量が30000を超えると、高粘度となり取扱い性が悪くなり、溶剤や他の樹脂との相溶性が低くなり、白濁する場合がある。
なお、重量平均分子量は、GPCで測定しポリスチレン換算した重量平均分子量とする。
シロキサン樹脂の重量平均分子量は、反応に用いる水の量と触媒を適切に選択することにより、コントロールすることができる。例えば、最初に仕込む水の量を増やすことにより、重量平均分子量を高くすることができる。
本発明の製造方法により得られる縮合物であるシロキサン樹脂中に残存する加水分解性基の個数は、1分子中に2個以下であることが好ましく、1個以下であることがより好ましく、0.5個以下であることがさらに好ましく、0.1個以下であることが特に好ましく、実質的に残存していないことが最も好ましい。
本発明の製造方法は、仕込み時の(B)成分のSiXのモル量(A)と、縮合反応に寄与せず、反応後も残存するSiXのモル量(B)との比であるB/Aが、0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましく、0.05以下であることがさらに好ましく、実質的に0であることが最も好ましい。
B/Aが0.2を超えると、シロキサン樹脂中に残存するSiXが空気中の湿分等によって経時で反応が進行して、貯蔵中に粘度等の物性が変化してしまう場合がある。
なお、反応後も残存するSiXとは、縮合物に含まれるSiX及び未反応のシラン化合物(B)が有するSiXを意味する。B/Aの比は、H−NMR及び29Si−NMRで測定することによって求めることができる。
B/A比は、反応に用いる水の量、触媒の種類・量を適切に選択することにより、0.2以下にすることができる。例えば、水の量が多いほど加水分解が促進され、B/A比は低い値となる。
シラン化合物(B)が高活性の有機官能基を有する場合、本発明の製造方法により得られる縮合物(シロキサン樹脂)における該有機官能基の残存率(シロキサン樹脂中の該有機官能基の含有量/使用したシラン化合物(B)中の該有機官能基の含有量)は、該縮合物を用いた硬化性組成物の反応性を高くするという観点から、20%以上が好ましく、40%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましい。
なお、本明細書において、高活性の有機官能基とは、塩酸や硫酸と同等かそれ以上の酸強度を有する酸性物質や、アルキルアミンと同等かそれ以上の塩基強度を有する塩基性化合物と混合した際に、0〜100℃程度の温度雰囲気下、24時間以内に反応する官能基を意味する。高活性の有機官能基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、(メタ)アクリロイル基、アルケニル基、メルカプト基等が挙げられる。
なお、有機官能基の残存率は、H−NMR測定によって求めることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例・比較例で用いた物質は、以下のとおりである。
○加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)
A−186:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、分子量246
A−187:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、分子量236
A−174:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、分子量290
A−171:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、ビニルトリメトキシシラン、分子量148
KBM−3063:信越化学工業株式会社製、ヘキシルトリメトキシシラン、分子量206
○中性塩(A)
塩化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量58)
塩化リチウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量42)
塩化セシウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量168)
塩化カリウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量75)
臭化カリウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量119)
ヨウ化カリウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量166)
塩化マグネシウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量95)
塩化テトラブチルアンモニウム(東京化成工業株式会社製、特級、分子量278)
塩化グアニジウム(純正化学株式会社製、特級、分子量95)
硫酸マグネシウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量120)
硫酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量142)
○環状エーテル(C)
エポキシシクロヘキサン(東京化成工業株式会社製、特級、分子量252)
○希釈溶剤(D)
1−メトキシ−2−プロパノール(株式会社ダイセル製、分子量90)
メタノール(三菱ガス化学株式会社製、分子量32)
○その他
フッ化セシウム(和光純薬工業株式会社製、特級、分子量152)
塩酸(和光純薬工業株式会社製、0.01モル/L)
水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製、0.01モル/L)
実施例・比較例での評価は、以下のとおりである。
(ケイ素に直接結合したXの定量)
以下の方法により、反応前のシラン化合物(B)中のケイ素に直接結合したOR基(アルコキシ基及び水酸基)と、反応後も残存するケイ素に直接結合したOR基を測定して、B/A比を算出した。
日本電子社製JNM−LA400を用いて、重アセトンを溶媒としてH−NMR及び29Si−NMR測定を行うことにより算出した。
(重量平均分子量の測定)
送液システムとして東ソー社製HLC−8220GPCを用い、カラムとして東ソー社製TSK−GEL Hタイプを用い、溶媒としてTHFを用い、ポリスチレン換算で算出した。
(各種溶剤への溶解性評価)
得られた縮合物1gを120℃の乾燥機内で1時間乾燥させた後、各種溶剤10gを加えて目視にて溶解するかどうかを評価した。
ただし、縮合が進まずに分子量が1000以下のものに関しては、揮発性が高い為、乾燥条件を80℃で30分に変更した。
(有機官能基の残存性評価)
得られた縮合物に対して、日本電子社製JNM−LA400を用いて、重アセトンを溶媒としてH−NMR測定を行った。
A−186及びA−187におけるエポキシ基、A−174におけるメタクリロイル基、A−171におけるビニル基、及び、KBM−3063におけるヘキシル基の残存率を評価した。
(実施例1)
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた4つ口フラスコ等の反応器に、シラン化合物としてA−186[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン]100重量部に対して、触媒として塩化ナトリウム0.71重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.01モル)、水11.0重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)および希釈溶剤として1−メトキシ−2−プロパノール11.0重量部を仕込み、反応温度130℃にて3時間撹拌させながら反応させ、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例2)
触媒である塩化ナトリウムの投入量を0.36重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.005モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例3)
触媒である塩化ナトリウムの投入量を0.07重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例4)
触媒である塩化ナトリウムの投入量を0.007重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.0001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例5)
触媒の種類および投入量を塩化リチウム0.05重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例6)
触媒の種類および投入量を塩化セシウム0.21重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例7)
触媒の種類および投入量を塩化カリウム0.09重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例8)
触媒の種類および投入量を臭化カリウム0.14重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例9)
触媒の種類および投入量をヨウ化カリウム0.20重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例10)
触媒の種類および投入量を塩化マグネシウム0.12重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例11)
触媒の種類および投入量を硫酸マグネシウム0.15重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を17.5重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.8モル)、および希釈溶剤の投入量を17.5重量部に変更し、反応時間を12時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例12)
触媒の種類および投入量を硫酸ナトリウム0.17重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を17.5重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.8モル)、および希釈溶剤の投入量を17.5重量部に変更し、反応時間を12時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例13)
触媒の種類および投入量を塩化テトラブチルアンモニウム0.36重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を11.0重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を11.0重量部に変更し、反応時間を6時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
(実施例14)
触媒の種類および投入量を塩化グアニジウム0.12重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を11.0重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を11.0重量部に変更し、反応時間を6時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表1に示す。
Figure 2016052413
(実施例15)
シラン化合物の種類をA−174[3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン]に、水の投入量を10.9重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を10.9重量部に、反応時間を14時間に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例16)
シラン化合物の種類および投入量をA−174[3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン]100重量部およびA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]2重量部に、水の投入量を11.1重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を11.1重量部に、反応時間を5時間に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例17)
シラン化合物の種類および投入量をA−174[3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン]100重量部およびA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]10重量部に、触媒の投入量を0.08重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を12.0重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を12.0重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例18)
シラン化合物の種類をA−171[ビニルトリメトキシシラン]に、触媒の投入量を0.12重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を18.2重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を18.2重量部に、反応時間を10時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例19)
シラン化合物の種類および投入量をA−171[ビニルトリメトキシシラン]100重量部およびA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]2重量部に、触媒の投入量を0.12重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を18.4重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を18.4重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例20)
シラン化合物の種類および投入量をA−171[ビニルトリメトキシシラン]100重量部およびA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]10重量部に、触媒の投入量を0.13重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を19.4重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を19.4重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例21)
シラン化合物の種類をA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]に、水の投入量を11.4重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の種類および投入量をメタノール11.4重量部に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例22)
シラン化合物の種類をKBM−3063[ヘキシルトリメトキシシラン]に、触媒の投入量を0.08重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.001モル)に、水の投入量を13.1重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.5モル)、および希釈溶剤の投入量を13.1重量部に、反応時間を12時間に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例23)
環状エーテル化合物としてエポキシシクロヘキサン10重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.21モル)を追加し、反応時間を3時間に変更した以外は、実施例22と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例24)
水の投入量を17.5重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.8モル)、および希釈溶剤の投入量を17.5重量部に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例25)
水の投入量を21.9重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して1.0モル)、および希釈溶剤の投入量を21.9重量部に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例26)
反応温度を50℃に、反応時間を8時間に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例27)
反応温度を70℃に、反応時間を4時間に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例28)
反応温度を90℃に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表2に示す。
(実施例29)
水の投入量を6.6重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.3モル)、および希釈溶剤の投入量を6.6重量部に、反応時間を10時間に変更した以外は、実施例3と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
Figure 2016052413
(比較例1)
触媒として塩化ナトリウムを使用しなかった以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例2)
反応時間を5時間に変更した以外は、比較例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例3)
反応時間を10時間に変更した以外は、比較例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例4)
反応時間を15時間に変更した以外は、比較例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例5)
触媒の種類を塩酸(0.01モル%)に変更し、水を投入しなかった以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例6)
触媒の種類を水酸化ナトリウム水溶液(0.01モル%)に変更し、水を投入しなかった以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例7)
シラン化合物の種類をA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]に変更した以外は、比較例2と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例8)
シラン化合物の種類をA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]に変更した以外は、比較例5と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例9)
シラン化合物の種類をA−187[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]に変更した以外は、比較例6と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
(比較例10)
触媒の種類および投入量をフッ化セシウム0.19重量部に、水の投入量を13.2重量部(シラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.6モル)、および希釈溶剤の投入量を13.2重量部に変更した以外は、実施例1と同様の操作により、縮合物溶液を得た。
得られた縮合物(シロキサン樹脂)の重量平均分子量、B/A比、有機官能基残存率、各種溶剤への溶解性評価の結果は、表3に示す。
Figure 2016052413
実施例1〜10、21では、反応温度130℃×3時間の条件下で、各種有機溶剤に可溶な縮合物を得ることができた。実施例1〜10、21は、反応時間が短いだけではなく、発生したシラノールが直ぐに縮合して、系中にシラノール基が存在している時間が短いことにより、エポキシ基の加水分解が生じずに、各種有機溶剤に可溶な縮合物が得られたと考える。
ただし、実施例1〜10において、メタノール、2−プロパノールに溶解していないのは、高分子量化に伴う溶解性の低下であり、実施例21で得られた縮合物がメタノール、2−プロパノールに可溶な理由としては、グリシジルエーテル基の高極性に由来すると考える。
比較例1では、中性塩を用いておらず、3時間では縮合がほとんど進行しなかった。ただし、加水分解・縮合が進行せずに低分子であることから、各種有機溶剤に可溶であった。
比較例2〜4は、水のみで反応させているが、反応時間を5時間以上に延長することにより、縮合の進行(分子量の増大)が確認された。しかしながら、得られた縮合物は、各種有機溶剤に不溶であった。その原因としては、触媒を用いなかったことにより、シラノールの縮合活性が不十分であり、系中に長くシラノールが存在し、エポキシ基が加水分解され、高極性な縮合物になった為と考える。親水性の高いアルコール各種には溶解したことからも、その推定が妥当であると考える。
実施例11、12では、環状エーテル基を有するシラン化合物を用いているが、用いた中性塩を構成するアニオンがハロゲンではなく硫酸イオンである為、触媒能が若干劣り、縮合物を得るのに他の実施例よりも反応時間を長く要した。
実施例15〜17、実施例18〜20を比較すると、出発原料としてのシラン化合物(B)中に、環状エーテル基を有するシラン化合物を1モル%以上含有することにより、反応が促進されることが判る。
実施例22と実施例23を比較すると、環状エーテル基を有さないシラン化合物の反応においても、環状エーテル基を有する炭化水素を配合することにより、反応が促進されることが判る。
実施例26〜28では、実施例3と比較して反応温度を50℃、70℃、90℃と低下させたが、50℃、70℃では反応温度が低いことにより、反応時間を長く要した。
これに対して、反応温度90℃以上では、それ以上反応時間は短くならなかった。これは、加水分解で発生するメタノール等の溶剤が還流することにより、系中の温度が一定以上上昇しないことに起因すると考える。
実施例29では、実施例3と比較して水の量をシラン化合物中の加水分解性基1モルに対して0.3モルに低下させており、得られた縮合物としては遜色ない物が得られたが、GPCチャートより未反応モノマーが残存してしまっていることが確認された。
比較例5では酸触媒を用いた為に、反応時間が3時間にも関わらず、エポキシ基が加水分解され、各種有機溶剤に不溶となった。
一方で、比較例6では塩基触媒を用いており、各種有機溶剤に可溶となった。これはA−186のエポキシ基が脂環エポキシ基であることから塩基性条件下での耐加水分解性が高い為であると考える。
しかしながら、比較例7〜9では、無触媒下、酸触媒下だけではなく、塩基触媒下で合成した縮合物も各種有機溶剤に不溶となっている。これは、脂環エポキシ基(A−186)よりも耐加水分解性が低いグリシジルエーテル基(A−187)を有するシラン化合物を用いた為に、反応中にエポキシ基が加水分解され高極性な縮合物が得られたことに起因すると考える。すなわち、ゾル−ゲル法において触媒として一般的に用いられている酸・塩基触媒では加水分解・縮合させにくいエポキシ基のような有機置換基を有するシラン化合物の場合でも本触媒系では問題なく縮合物を得ることができるということを示唆する結果が得られたと考える。
比較例10では、速やかに各種有機溶剤に可溶な縮合物を得ることに成功したが、反応後にガラス製の反応容器の内壁が擦りガラス状となっており、フッ化水素の発生が示唆された。

Claims (9)

  1. 中性塩(A)を触媒として、下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有するシラン化合物(B)を加水分解・縮合させることを特徴とする、シロキサン樹脂の製造方法。
    一般式(I):
    SiX4−n
    (式中、RはSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは水酸基または加水分解性基を表す。nは0〜3の整数を表し、nが2以上のとき、Rは同一であっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、Xは同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 中性塩(A)が、第一族元素イオン、第二族元素イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、及び、グアニジウムイオンよりなる群から選ばれるカチオンと、フッ化物イオンを除く第十七族元素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、及び、過塩素酸イオンよりなる群から選ばれるアニオンとの組合せからなる塩であることを特徴とする、請求項1に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  3. カチオンが第一族元素イオン、又は、第二族元素イオンであり、アニオンが塩化物イオン、臭化物イオン、又は、ヨウ化物イオンである、請求項2に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  4. シラン化合物(B)が、一般式(I)中のRが環状エーテル基を有する有機基であるシラン化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  5. 更に、環状エーテル化合物(C)を添加することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  6. 更に、希釈溶剤(D)として、アルコール、又はエーテルを添加することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  7. 希釈溶剤(D)が水溶性アルコール、又は、水溶性エーテルであることを特徴とする、請求項6に記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  8. シラン化合物(B)の加水分解性シリル基1モルに対して、水を0.4〜10モルと中性塩(A)を0.000001〜0.1モル用いて、
    シラン化合物(B)の反応系中での濃度を90質量%以下とし、反応混合物の液温を40〜200℃に加熱して反応させる工程を含み、
    得られる樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜30000であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
  9. 仕込み時のSiXのモル量Aと、反応後、縮合に寄与せず残存するSiXのモル量Bが、(B/A)≦0.2の条件を満たすことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のシロキサン樹脂の製造方法。
JP2016552019A 2014-09-30 2015-09-28 シロキサン樹脂の製造方法 Active JP6577953B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014199851 2014-09-30
JP2014199851 2014-09-30
PCT/JP2015/077337 WO2016052413A1 (ja) 2014-09-30 2015-09-28 シロキサン樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016052413A1 true JPWO2016052413A1 (ja) 2017-07-13
JP6577953B2 JP6577953B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=55630447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016552019A Active JP6577953B2 (ja) 2014-09-30 2015-09-28 シロキサン樹脂の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10040907B2 (ja)
EP (1) EP3208295B1 (ja)
JP (1) JP6577953B2 (ja)
CN (1) CN107075119B (ja)
WO (1) WO2016052413A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021014477A (ja) * 2017-11-02 2021-02-12 株式会社カネカ 熱潜在性塩基発生剤及び熱潜在性塩基発生剤を含む樹脂組成物
WO2020040209A1 (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 株式会社カネカ ハードコート組成物、ハードコート付きポリイミドフィルムおよびその製造方法、ならびに画像表示装置
CN114008113B (zh) * 2019-05-22 2023-05-02 株式会社钟化 树脂组合物、其制造方法、以及多组分型固化性树脂组合物
WO2021172200A1 (ja) * 2020-02-25 2021-09-02 株式会社カネカ シルセスキオキサン化合物およびその製造方法、ハードコート組成物ならびにハードコートフィルムおよびその製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5127000A (ja) * 1974-08-29 1976-03-05 Shinetsu Chemical Co Henseishirikoonjushi no seizohoho
JP2000510520A (ja) * 1997-04-21 2000-08-15 アライドシグナル・インコーポレーテッド 高有機含量のオルガノヒドリドシロキサン樹脂
JP2002047348A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 球状シリコーン樹脂微粒子の製造方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4550152A (en) * 1983-10-28 1985-10-29 General Electric Company Nickel complex catalyst for hydrosilation reactions
EP0715630B1 (de) 1993-08-24 1997-04-23 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur herstellung von epoxysiloxanen
JP3474007B2 (ja) * 1993-11-05 2003-12-08 信越化学工業株式会社 有機官能基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
EP0652245B2 (en) 1993-11-05 2005-02-09 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Process for preparing organic functional group-containing organopolysiloxanes, organopolysiloxanes obtained by the process and mercapto group and alkoxy group-containing organopolysiloxanes and preparation thereof
JPH08104753A (ja) 1994-10-06 1996-04-23 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサンの製造方法
US6043330A (en) * 1997-04-21 2000-03-28 Alliedsignal Inc. Synthesis of siloxane resins
WO2000056817A1 (fr) * 1999-03-24 2000-09-28 Kaneka Corporation Composition durcissable a deux composants et durcisseur associe
US20050003215A1 (en) * 2000-02-16 2005-01-06 Nigel Hacker Synthesis of siloxane resins
US20030176614A1 (en) * 2000-06-30 2003-09-18 Nigel Hacker Organohydridosiloxane resins with high organic content
JP4793524B2 (ja) 2001-03-07 2011-10-12 日産化学工業株式会社 テトラアルコキシシラン縮合物及びその製造方法
US7838615B2 (en) * 2004-12-17 2010-11-23 Dow Corning Corporation Siloxane resin coating
US7893183B2 (en) * 2005-04-07 2011-02-22 Momentive Performance Materials Inc. Epoxy silane oligomer and coating composition containing same
US20100146864A1 (en) 2005-08-10 2010-06-17 Catalysts & Chemicals Industries Co., Ltd Nodular Silica Sol and Method of Producing the Same
JP4920513B2 (ja) 2006-07-13 2012-04-18 新日鐵化学株式会社 フィルム積層体及びその製造方法
CN103131010A (zh) * 2013-04-01 2013-06-05 唐山三友硅业有限责任公司 利用有机硅高沸物、低沸物共水解制备硅油的方法
CN103319716B (zh) * 2013-06-17 2016-06-29 青岛福凯橡塑新材料有限公司 硅树脂及其制备方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5127000A (ja) * 1974-08-29 1976-03-05 Shinetsu Chemical Co Henseishirikoonjushi no seizohoho
JP2000510520A (ja) * 1997-04-21 2000-08-15 アライドシグナル・インコーポレーテッド 高有機含量のオルガノヒドリドシロキサン樹脂
JP2002047348A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 球状シリコーン樹脂微粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3208295A1 (en) 2017-08-23
JP6577953B2 (ja) 2019-09-18
EP3208295B1 (en) 2021-01-13
US10040907B2 (en) 2018-08-07
US20170204226A1 (en) 2017-07-20
CN107075119B (zh) 2021-01-05
CN107075119A (zh) 2017-08-18
EP3208295A4 (en) 2018-05-09
WO2016052413A1 (ja) 2016-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6577953B2 (ja) シロキサン樹脂の製造方法
US9458183B2 (en) Method of synthesizing siloxane monomers and use thereof
JP3474007B2 (ja) 有機官能基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
JP2712817B2 (ja) ポリオルガノシロキサン樹脂の製造方法
KR101965923B1 (ko) 실란올기 함유 폴리실록산 용액의 안정화 방법, 안정화 실란올기 함유 폴리실록산 용액의 제조 방법 및 안정화 실란올기 함유 폴리실록산 용액
JP6788862B2 (ja) シリコーン重合体の製造方法
JP2012516919A (ja) 無溶媒で水溶性のシラン変性ケイ酸塩
US9018275B2 (en) Photo-curable transparent resin composition
JP6291820B2 (ja) シリル基含有ホスホリルコリン化合物及びその製造方法、並びに、重縮合体及び表面改質剤
JP5910568B2 (ja) 有機官能基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
JP2006131850A (ja) 熱硬化性組成物
JP2013129691A (ja) 酸無水物基含有オルガノシロキサン及びその製造方法
US20070055034A1 (en) Process for producing cation-curable silicon compound
US8940852B2 (en) Method for manufacturing reactive polysiloxane solution
JP5066433B2 (ja) 硬化性組成物の製造方法およびコーティング用硬化性組成物
KR101811163B1 (ko) 지환족 수지, 이의 수득 방법 및 고 내성 코팅에의 이의 적용
JP5967035B2 (ja) シリルホスフェートの製造方法及び紫外線吸収性シリコーンコーティング組成物の製造方法
JP2001139689A (ja) オルガノオキシ基末端オルガノポリシロキサンの製造方法
JP5382000B2 (ja) オキセタニル基を有するケイ素化合物の製造方法
JP2000212284A (ja) シラノ―ル基含有化合物の縮合法
TWI431067B (zh) Containing organic polysiloxane mixed composition
KR101613732B1 (ko) β-케토에스테르기 함유 오르가노폴리실록산 화합물
JP2002053659A (ja) カチオン硬化性シリカ分散液およびその製造方法、ならびに該シリカ分散液からなるカチオン硬化性組成物
JPH08176509A (ja) 塗料用樹脂組成物
JP2006299121A (ja) (ポリ)シロキサン化合物およびその製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6577953

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250