JPWO2016052109A1 - 偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、水糊接着時の乾燥性が良く生産性が良好で、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができ、その結果、表示ムラを改善することができる偏光板を提供することである。当該偏光板は、偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板であって、前記偏光子保護フィルムは、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が200〜2000g/m2・24hの範囲内で、かつ、23℃・20〜80%RHの範囲における寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内であり、前記位相差フィルムは、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が0.1〜100g/m2・24hの範囲内であることを特徴とする。

Description

本発明は、偏光板及び液晶表示装置に関し、より詳しくは、偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板、及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、液晶テレビやパソコンの液晶ディスプレイ等の用途で、需要が拡大している。通常、液晶表示装置は、透明電極、液晶層、カラーフィルター等をガラス板で挟み込んだ液晶セルと、その両側に設けられた2枚の偏光板で構成されており、それぞれの偏光板は、偏光子(偏光膜ともいう。)を2枚の光学フィルム(例えば、偏光子保護フィルム及び位相差フィルム)で挟み、水糊で接着された構成となっている。
例えば、特許文献1及び特許文献2では、偏光子保護フィルムとして、トリアセチルセルロース(TAC)を使用し、位相差フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂を使用した偏光板が開示されている。
ところで、近年、液晶テレビ画面の薄型化、大型化、さらには光源にLEDのバックライトが使用されるようになり、液晶パネルに使用されるガラス基板の厚さが0.7mmより薄くされたことに伴い、表示ムラが発生するという問題が起こり、その改善が求められている。
表示ムラの発生機構は、偏光子が収縮することが主因で発生しており、偏光子が高温高湿下に置かれたときに、配向を緩和しようとするため配向方向に収縮力が働き、その結果液晶パネルが反り、バックライトユニット側に膨らむことによって、液晶パネルとバックライトユニットとが部分的に接触してしまい表示ムラになると考えられている。
なお、従来は、上記特許文献1及び特許文献2のように、液晶パネルに使用されるガラス基板の厚さが0.7mm以上と厚かったため、ガラスの高剛性によって、偏光子の収縮が抑えられるため、液晶パネルが反ることはなく、表示ムラは問題とはならなかった。
そこで、ガラス基板を0.7mmより薄くした場合に発生する液晶パネルの反りを、光学フィルムで改善することが試みられている。
例えば、偏光子保護フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂を使用した場合、液晶パネルの反りの改善が不十分で、かつ、偏光子に接着するための水糊の乾燥性が悪いため、生産性が低下するという問題があった。
また、偏光子保護フィルムとして、従来のトリアセチルセルロース(TAC)を使用した場合は、水糊の乾燥性が良好であるものの、液晶パネルが反るという問題があった。
さらに、偏光子保護フィルムとして、アクリル樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した場合、液晶パネルの反りは改善されるものの、低透湿のため水糊の乾燥性が悪く生産性が低下するという問題があった。
特開2008−107499号公報 特開2009−198666号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、水糊接着時の乾燥性が良く生産性が良好で、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができ、その結果、表示ムラを改善することができる偏光板及び液晶表示装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、偏光子保護フィルムの透湿度及び寸法変化率を特定範囲に規定し、かつ、位相差フィルムの透湿度を特定範囲に規定することによって、水糊接着時の乾燥性が良く生産性が良好で、かつ、液晶パネルの反り及び表示ムラを改善することができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板であって、
前記偏光子保護フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が200〜2000g/m・24hの範囲内で、かつ、23℃・20〜80%RHの範囲における寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内であり
前記位相差フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が0.1〜100g/m・24hの範囲内であることを特徴とする偏光板。
2.前記偏光子保護フィルムが、芳香族アシル基による置換度が0.4〜1.5の範囲内で、芳香族アシル基及び脂肪族アシル基による総置換度が2.6〜3.0の範囲内のセルロースエステルフィルムであることを特徴とする第1項に記載の偏光板。
3.前記位相差フィルムが、シクロオレフィン系樹脂を含有するフィルムであることを特徴とする第1項又は第2項に記載の偏光板。
4.ガラス基板に挟持された液晶セルを有する液晶表示装置であって、
第1項から第3項までのいずれか一項に記載の偏光板を具備し、かつ、
前記ガラス基板の厚さが、0.6mm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
本発明の上記手段により、水糊接着時の乾燥性が良く生産性が良好で、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができ、その結果、表示ムラを改善することができる偏光板及び液晶表示装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
偏光子保護フィルムの透湿度を200〜2000g/m・24hの範囲内とし、位相差フィルムの透湿度を0.1〜100g/m・24hの範囲内とすることによって、偏光子に水糊接着した際に、水分が偏光子保護フィルム側から抜けやすくなり、水糊乾燥性が良好となり、生産性が向上する。また、偏光子保護フィルムの寸法変化率を0.05〜0.45%の範囲内とすることによって、ガラス基板を薄型化した場合でも液晶パネルの反りを抑制することができ、その結果、表示ムラを改善することができると推察される。
溶液流延成膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程の一例を模式的に示した図 液晶表示装置の構成の一例を説明するための概略図
本発明の偏光板は、偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板であって、前記偏光子保護フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が200〜2000g/m・24hの範囲内で、かつ、23℃・20〜80%RHの範囲における寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内であり前記位相差フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が0.1〜100g/m・24hの範囲内であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項4までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記偏光子保護フィルムが、芳香族アシル基による置換度が0.4〜1.5の範囲内で、芳香族アシル基及び脂肪族アシル基による総置換度が2.6〜3.0の範囲内のセルロースエステルフィルムであることが好ましい。これによって、セルロースのヒドロキシ基、アセチル基などの置換基を減らし、芳香族アシル基を置換させることで、分子疎水性が増し、湿度変動による寸法変化を大幅に低減することができる。特に、芳香族アシル基による置換度を1.5以下にすることによって、分子疎水性基が強すぎることがなくなり、フィルムのケン化特性、及び偏光子との貼合適合が向上し、フィルムの機械強度が向上する。
以上より、透湿度及び寸法変化率が上記範囲内となり、偏光子保護フィルム側から水分が抜けて、水糊乾燥性が良好となり、生産性が向上し、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができる。
本発明の液晶表示装置は、ガラス基板に挟持された液晶セルを有する液晶表示装置であって、前記偏光板を具備し、かつ、前記ガラス基板の厚さが、0.6mm以下であることを特徴とする。
本発明の偏光板は、0.6mm以下のガラス基板を有する液晶表示装置に好適に使用することができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[偏光板]
偏光板は、一般に、偏光子と、偏光子の両面にそれぞれ配置された光学フィルムと、を備える。偏光板は、自然光や偏光を直線偏光、円偏光、楕円偏光等の任意の偏光に変換する機能を有する。
<偏光子>
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子(偏光膜ともいう。)は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。
偏光子は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられる。
<光学フィルム>
偏光子は、2枚の光学フィルムで挟まれた構造となっており、視認側偏光板は、視認側に配置される光学フィルム(偏光子保護フィルムともいう。)と液晶セル側に配置される光学フィルム(位相差フィルムともいう。)で偏光子を挟んで構成されている。
光源側偏光板は、液晶セル側に配置される光学フィルム(位相差フィルムともいう。)と光源側に配置される光学フィルム(偏光子保護フィルムともいう。)とで偏光子を挟んで構成されている。
本発明に係る偏光板は、偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板である。
(偏光子保護フィルム)
本発明の偏光板においては、偏光子保護フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が200〜2000g/m・24hの範囲内で、かつ、23℃・20〜80%RHの範囲における寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内である。
偏光子保護フィルムの透湿度は、より好ましくは、200〜1500g/m・24hの範囲内である。
偏光子保護フィルムの透湿度は、より好ましくは、200〜1500g/m・24hの範囲内である。この透湿度を200〜2000g/m・24hの範囲内とすることによって、水糊乾燥性が良好で、また、水分が透過し過ぎることによる偏光子の劣化を抑制することができる。
すなわち、偏光子保護フィルムの透湿度の下限値を200g/m・24hとしたのは、水糊乾燥性が良好の限界値で、上限値を2000g/m・24hとしたのは、偏光子が劣化しない限界値であることから、透湿度を上記範囲内とした。
また、偏光子保護フィルムの寸法変化率は、より好ましくは、0.05〜0.30%の範囲内である。この寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内であれば、フィルム作製に好適な範囲となり、液晶パネルの反りを抑制し、表示ムラを改善することができる。
なお、寸法変化率の下限値の0.05%は、実際に製作して確認できたものが0.05%以上であることで設けた下限値である。0.05%未満は予測では同様に好ましいと考えられるが、確認できていないため本発明外とした。また、寸法変化率の上限値を0.45%としたのは、液晶パネルの反りを抑制できる限界値であることから、寸法変化率を上記範囲内とした。
《透湿度の測定》
本発明における透湿度とは、JIS Z 0208記載の塩化カルシウム−カップ法に基づき、測定対象のフィルムを40℃・90%RHの条件下で24時間放置して測定した値である。
《寸法変化率の測定》
本発明に係る寸法変化率とは、以下のようにして算出した値である。
フィルムの表面2か所に十文字型の印を付し、23℃・20%RHの環境下にフィルムを24時間放置後、顕微鏡で、二つの印間の距離L1を測定する。その後、23℃・80%RHの環境下にフィルムを24時間放置後、同様に二つの印間の距離L2を測定し、下記式により寸法変化率(%)を算出した。
寸法変化率(%)=(L2/L1−1)×100
上記透湿度及び寸法変化率を満たす手段としては、偏光子保護フィルムに使用するフィルム部材として、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルセルロース等)、セルロースカーバメート樹脂(例えば、セルロースフェニルカルバメート等)を使用することが好ましい。
中でも、本発明に係る偏光子保護フィルムとして、芳香族アシル基による置換度が0.4〜1.5の範囲内で、芳香族アシル基及び脂肪族アシル基による総置換度が2.6〜3.0の範囲内のセルロースエステル樹脂からなるセルロースエステルフィルムを使用することが好ましい。芳香族アシル基による置換度及び総置換度を上記範囲内とすることによって、セルロースのヒドロキシ基、アセチル基などの置換基を減らし、芳香族アシル基を置換させることで、分子疎水性が増し、湿度変動による寸法変化を大幅に低減することができる。特に、芳香族アシル基による置換度を1.5以下にすることによって、分子疎水性基が強すぎることがなくなり、フィルムのケン化特性、及び偏光子との貼合適合が向上し、フィルムの機械強度が向上する。
以上より、透湿度及び寸法変化率が上記範囲内となり、偏光子保護フィルム側から水分が抜けて、水糊乾燥性が良好となり、生産性が向上し、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができる。
また、上記透湿度及び寸法変化率を満たす手段として、偏光子保護フィルムの膜厚を、10〜100μmの範囲内とすることが好ましく、20〜60μmの範囲内であることがより好ましい。
《セルロースエステル樹脂》
本発明に係る偏光子保護フィルムに使用されるセルロースエステル樹脂としては、特に限定されないが、エステル基は炭素数2〜22程度の直鎖又は分岐のカルボン酸エステルであることが好ましく、これらのカルボン酸は環を形成してもよく、芳香族カルボン酸のエステルでもよい。なお、これらのカルボン酸は置換基を有してもよい。セルロースエステルとしては、特に炭素数が6以下の低級脂肪酸エステルであることが好ましい。
好ましいセルロースエステル樹脂として、具体的には、セルロースアセテートの他に、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートブチレートのようなアセチル基の他にプロピオネート基又はブチレート基が結合したセルロースの混合脂肪酸エステルを挙げることができる。
本発明において、脂肪族アシル基は、直鎖であっても分岐していても良く、さらに置換基を有してもよい。
《芳香族アシル基》
本発明における芳香族アシル基は、エステル結合部と直接結合しても、連結基を介して結合してもよいが、直接結合していることが好ましい。ここでいう連結基とは、アルキレン基、アルケニレン基、又はアルキニレン基を表し、連結基は置換基を有していてもよい。連結基として好ましくは、炭素原子数が1〜10のアルキレン基、アルケニレン基、及びアルキニレン基、より好ましくは炭素原子数が1〜6のアルキレン基及びアルケニレン基、最も好ましくは炭素原子数が1〜4のアルキレン及びアルケニレン基である。
また、芳香族アシル基は置換基を有してもよく、芳香族アシル基に置換されている置換基及び前述の連結基に置換されている置換基は、例えばアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8のものであり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは6〜20、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜6であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル基などが挙げられる)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜16、特に好ましくは0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルチオ基などが挙げられる)、スルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメシル基、トシル基などが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは、炭素原子数3〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは3〜24であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基はさらに置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
本発明に係る芳香族アシル基を構成する芳香族基としては、芳香族炭化水素基でも芳香族ヘテロ環基でもよく、より好ましくは芳香族炭化水素基である。
芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6〜24のものが好ましく、6〜12のものがより好ましく、6〜10のものが最も好ましい。芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が特に好ましい。
芳香族ヘテロ環基としては、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子のうち少なくとも一つを含むものが好ましい。そのヘテロ環の具体例としては、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾリン、チアジアゾール、オキサゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙げられる。芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、トリアジニル基、キノリル基が特に好ましい。
芳香族アシル基として好ましいものは、フェニルアセチル基、ヒドロシンナモイル基、ジフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基、ベンジロキシアセチル基、O−アセチルマンデリル基、3−メトキシフェニルアセチル基、4−メトキシフェニルアセチル基、2,5−ジメトキシフェニルアセチル基、3,4−ジメトキシフェニルアセチル基、9−フルオレニルメチルアセチル基、シンナモイル基、4−メトキシ−シンナモイル基、ベンゾイル基、オルト−トルオイル基、メタ−トルオイル基、パラ−トルオイル基、m−アニソイル基、p−アニソイル基、フェニルベンゾイル基、4−エチルベンゾイル基、4−プロピルベンゾイル基、4−t−ブチルベンゾイル基、4−ブチルベンゾイル基、4−ペンチルベンゾイル基、4−ヘキシルベンゾイル基、4−ヘプチルベンゾイル基、4−オクチルベンゾイル基、4−ビニルベンゾイル基、4−エトキシベンゾイル基、4−ブトキシベンゾイル基、4−ヘキシロキシベンゾイル基、4−ヘプチロキシベンゾイル基、4−ペンチロキシベンゾイル基、4−オクチロキシベンゾイル基、4−ノニロキシベンゾイル基、4−デシロキシベンゾイル基、4−ウンデシロキシベンゾイル基、4−ドデシロキシベンゾイル基、4−イソプロピオキシベンゾイル基、2,3−ジメトキシベンゾイル基、2,5−ジメトキシベンゾイル基、3,4−ジメトキシベンゾイル基、2,6−ジメトキシベンゾイル基、2,4−ジメトキシベンゾイル基、3,5−ジメトキシベンゾイル基、3,4,5−トリメトキシベンゾイル基、2,4,5−トリメトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、2−ビフェニルカルボニル基、4−ビフェニルカルボニル基、4′−エチル−4−ビフェニルカルボニル基、4′−オクチロキシ−4−ビフェニルカルボニル基、ピペロニロイル基、ジフェニルアセチル基、トリフェニルアセチル基、フェニルプロピオニル基、ヒドロシンナモイル基、α−メチルヒドロシンナモイル基、2,2−ジフェニルプロピオニル基、3,3−ジフェニルプロピオニル基、3,3,3−トリフェニルプロピオニル基、2−フェニルブチリル基、3−フェニルブチリル基、4−フェニルブチリル基、5−フェニルバレリル基、3−メチル−2−フェニルバレリル基、6−フェニルヘキサノイル基、α−メトキシフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基、3−フェノキシプロピオニル基、2−フェノキシプロピオニル基、11−フェノキシデカノイル基、2−フェノキシブチリル基、2−メトキシアセチル基、3−(2−メトキシフェニル)プロピオニル基、3−(p−トルイル)プロピオニル基、(4−メチルフェノキシ)アセチル基、4−イソブチル−α−メチルフェニルアセチル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチリル基、(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)−アセチル基、4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)−ブチリル基、(3,4−ジメトキシフェニル)アセチル基、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルアセチル基、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオニル基、4−(3,4−ジメトキシフェニル)ブチリル基、(2,5−ジメトキシフェニル)アセチル基、(3,5−ジメトキシフェニル)アセチル基、3,4,5−トリメトキシフェニルアセチル基、3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−プロピオニル基、アセチル基、1−ナフチルアセチル基、2−ナフチルアセチル基、α−トリチル−2−ナフタレン−プロピオニル基、(1−ナフトキシ)アセチル基、(2−ナフトキシ)アセチル基、6−メトキシ−α−メチル−2−ナフタレンアセチル基、9−フルオレンアセチル基、1−ピレンアセチル基、1−ピレンブチリル基、γ−オキソ−ピレンブチリル基、スチレンアセチル基、α−メチルシンナモイル基、α−フェニルシンナモイル基、2−メチルシンナモイル基、2−メトキシシンナモイル基、3−メトキシシンナモイル基、2,3−ジメトキシシンナモイル基、2,4−ジメトキシシンナモイル基、2,5−ジメトキシシンナモイル基、3,4−ジメトキシシンナモイル基、3,5−ジメトキシシンナモイル基、3,4−(メチレンジオキシ)シンナモイル基、3,4,5−トリメトキシシンナモイル基、2,4,5−トリメトキシシンナモイル基、3−メチリデン−2−カルボニル基、4−(2−シクロヘキシロキシ)ベンゾイル基、2,3−ジメチルベンゾイル基、2,6−ジメチルベンゾイル基、2,4−ジメチルベンゾイル基、2,5−ジメチルベンゾイル基、3−メトキシ−4−メチルベンゾイル基、3,4−ジエトキシベンゾイル基、α−フェニル−O−トルイル基、2−フェノキシベンゾイル基、2−ベンゾイルベンゾイル基、3−ベンゾイルベンゾイル基、4−ベンゾイルベンゾイル基、2−エトキシ−1−ナフトイル基、9−フルオレンカルボニル基、1−フルオレンカルボニル基、4−フルオレンカルボニル基、9−アントラセンカルボニル基、1−ピレンカルボニル基などが挙げられる。
上記芳香族アシル基のうち、特に好ましくは、ベンゾイル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、フェニルベンゾイル基、4−ヘプチルベンゾイル基、2,4,5−トリメトキシベンゾイル基、又は3,4,5−トリメトキシベンゾイル基である。
《脂肪族アシル基》
本発明における脂肪族アシル基は、直鎖状、分岐状又は環状構造の脂肪族アシル基のいずれであってもよく、また、不飽和結合を含む脂肪族アシル基であってもよい。好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜4の脂肪族アシル基である。
脂肪族アシル基の好ましい例としては、アセチル基、プロピオニル基、及びブチリル基であり、中でもアセチル基が好ましい。脂肪族アシル基をアセチル基とすることで、適度なガラス転移点(Tg)、弾性率などを有するフィルムが得られる。アセチル基等の炭素数が小さい脂肪族アシル基を有することにより、Tg及び弾性率などを低下させずに、フィルムとして適切な強度を得ることができる。
アシル基で置換されていない部分は、通常ヒドロキシ基として存在しているものである。これらは公知の方法で合成することができる。
なお、アセチル基の置換度や他のアシル基の置換度は、ASTM−D817−96に規定の方法により求めることができる。
本発明に係る偏光子保護フィルムに用いられるセルロースエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは75000以上であり、75000〜300000の範囲であることがより好ましく、100000〜240000の範囲内であることがさらに好ましく、160000〜240000のものが特に好ましい。セルロースエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が75000以上であれば、セルロースエステル樹脂層自身の自己成膜性や密着の改善効果が発揮され、好ましい。本発明では2種以上のセルロースエステル樹脂を混合して用いることもできる。
前記セルロースエステル樹脂の平均分子量(Mn、Mw)は、それぞれゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下の測定条件で測定することができる。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=500〜2800000の範囲内の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
(位相差フィルム)
位相差フィルムは、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が0.1〜100g/m・24hの範囲内である。より好ましくは、1.0〜100g/m・24hの範囲内である。
位相差フィルムの透湿度が下限値の0.1g/m・24hであると、フィルムのケン化特性及び偏光子との貼合適正が良好で、偏光板の生産性が向上し、上限値の100g/m・24hであると、表示ムラが改善することから、透湿度を上記範囲内とした。
なお、透湿度の下限値の0.1g/m・24hは、実際に製作可能で確認できたものが0.1g/m・24h以上であることで設けた下限値である。0.1g/m・24h未満は、予測では同様に好ましいと考えられるが、確認できていないため本発明外とした。好ましい下限値の1.0g/m・24hは製作が容易であり入手性の面で好ましいため1.0g/m・24hとした。特に好ましくは3.0〜100g/m・24hの範囲内である。
上記透湿度を満たす手段としては、位相差フィルムに使用するフィルム部材として、アクリル樹脂、シクロオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。特に、本発明に係る位相差フィルムは、シクロオレフィン系樹脂を含有するフィルムであることが好ましい。また、シクロオレフィン系樹脂の中でも特に、ノルボルネン系樹脂を使用することが好ましい。
また、上記透湿度を満たす手段として、位相差フィルムの膜厚を10〜100μmの範囲内とすることが好ましく、20〜60μmの範囲内とすることがより好ましい。
《アクリル樹脂》
本発明に係る位相差フィルムに用いられるアクリル樹脂には、メタクリル樹脂も含まれる。樹脂としては特に制限されるものではないが、メチルメタクリレート単位50〜99質量%、及びこれと共重合可能な他の単量体単位1〜50質量%からなるものが好ましい。
アクリル樹脂、メタクリル樹脂としては、(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、(メタ)アクリル系単量体と共重合性単量体との共重合体が使用できる。(メタ)アクリル系単量体には、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1−10アルキル;(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリル;トリシクロデカンなどの脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートなどが例示できる。共重合性単量体には、スチレン系単量体、ビニルエステル系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸などが例示できる。これらの単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(MS樹脂など)などが挙げられる。好ましい(メタ)アクリル系樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキル、特にメタクリル酸メチルを主成分(50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%程度)とするメタクリル酸メチル系樹脂が挙げられる。
これらの中でも、共重合体の耐熱分解性や流動性の観点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が好ましく、メチルアクリレートやn−ブチルアクリレートが特に好ましく用いられる。
本発明に係る位相差フィルムに用いられるアクリル樹脂は、特に位相差フィルムとしての脆性の改善の観点で、重量平均分子量(Mw)が80000以上である。アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)が80000を下回ると、十分な脆性の改善が得られない。アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、80000〜1000000の範囲内であることがさらに好ましく、100000〜600000の範囲内であることが特に好ましく、150000〜400000の範囲であることが最も好ましい。アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)の上限値は特に限定されるものではないが、製造上の観点から1000000以下とされることが好ましい形態である。
本発明に係る位相差フィルムに用いられるアクリル樹脂としては、市販のものも使用することができる。例えば、デルペット60N、80N(旭化成ケミカルズ(株)製)、ダイヤナールBR52、BR80、BR83、BR85、BR88(三菱レイヨン(株)製)、KT75(電気化学工業(株)製)等が挙げられる。アクリル樹脂は2種以上を併用することもできる。
《シクロオレフィン系樹脂》
本発明に係る位相差フィルムに用いられるシクロオレフィン系樹脂は、脂環式構造を含有する重合体樹脂からなるものである。
好ましいシクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合又は共重合した樹脂である。環状オレフィンとしては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエンなどの多環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの単環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。これら環状オレフィンには置換基として極性基を有していてもよい。極性基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、特に、エステル基、カルボキシ基又はカルボン酸無水物基が好適である。
好ましいシクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィン以外の単量体を付加共重合したものであってもよい。付加共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなどのエチレン又はα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどのジエン等が挙げられる。
環状オレフィンは、付加重合反応又はメタセシス開環重合反応によって得られる。重合は触媒の存在下で行われる。
付加重合用触媒として、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる重合触媒などが挙げられる。
開環重合用触媒として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩又はアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる重合触媒;又は、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物又はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる重合触媒などが挙げられる。
重合温度及び圧力等は特に限定されないが、通常−50〜100℃の範囲内の重合温度、0〜490N/cmの範囲内の重合圧力で重合させる。
本発明に係る位相差フィルムに用いるシクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合又は共重合させた後、水素添加反応させて、分子中の不飽和結合を飽和結合に変えたものであることが好ましい。
水素添加反応は、公知の水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。水素化触媒としては、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウムの如き遷移金属化合物/アルキル金属化合物の組合せからなる均一系触媒;ニッケル、パラジウム、白金などの不均一系金属触媒;ニッケル/シリカ、ニッケル/ケイ藻土、ニッケル/アルミナ、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム/ケイ藻土、パラジウム/アルミナの如き金属触媒を担体に担持してなる不均一系固体担持触媒などが挙げられる。
又は、シクロオレフィン系樹脂として、下記のノルボルネン系樹脂も挙げられる。ノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン骨格を繰り返し単位として有していることが好ましく、その具体例としては、特開昭62−252406号公報、特開昭62−252407号公報、特開平2−133413号公報、特開昭63−145324号公報、特開昭63−264626号公報、特開平1−240517号公報、特公昭57−8815号公報、特開平5−39403号公報、特開平5−43663号公報、特開平5−43834号公報、特開平5−70655号公報、特開平5−279554号公報、特開平6−206985号公報、特開平7−62028号公報、特開平8−176411号公報、特開平9−241484号公報等に記載されたものが好ましく利用できるが、これらに限定されるものではない。また、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記ノルボルネン系樹脂の中でも、下記構造式(I)〜(IV)のいずれかで表される繰り返し単位を有するものが好ましい。
Figure 2016052109
前記構造式(I)〜(IV)中、A、B、C及びDは、各々独立して、水素原子又は一価の有機基を表す。
また、前記ノルボルネン系樹脂の中でも、下記構造式(V)又は(VI)で表される化合物の少なくとも1種と、これと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタセシス重合して得られる重合体を水素添加して得られる水添重合体も好ましい。
Figure 2016052109
前記構造式中、A、B、C及びDは、各々独立して、水素原子又は一価の有機基を表す。ここで、上記A、B、C及びDは特に限定されないが、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、一価の有機基、又は、少なくとも二価の連結基を介して有機基が連結されてもよく、これらは同じであっても異なっていてもよい。また、A又はBとC又はDは単環又は多環構造を形成してもよい。ここで、上記少なくとも二価の連結基とは、酸素原子、イオウ原子、窒素原子に代表されるヘテロ原子を含み、例えばエーテル、エステル、カルボニル、ウレタン、アミド、チオエーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記連結基を介し、上記有機基はさらに置換されてもよい。
また、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン、及びこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン、及びこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが用いられる。これらの中でも、α−オレフィン、特にエチレンが好ましい。
これらの、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとを付加共重合する場合は、付加共重合体中のノルボルネン系モノマー由来の構造単位と共重合可能なその他のモノマー由来の構造単位との割合が、質量比で通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5の範囲となるように適宜選択される。
合成したポリマーの分子鎖中に残留する不飽和結合を水素添加反応により飽和させる場合には、耐光劣化や耐候劣化性などの観点から、水素添加率を90%以上、好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上とする。
このほか、本発明で用いられるシクロオレフィン系樹脂としては、特開平5−2108号公報段落番号[0014]〜[0019]記載の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂、特開2001−277430号公報段落番号[0015]〜[0031]記載の熱可塑性ノルボルネン系ポリマー、特開2003−14901号公報段落番号[0008]〜[0045]記載の熱可塑性ノルボルネン系樹脂、特開2003−139950号公報段落番号[0014]〜[0028]記載のノルボルネン系樹脂組成物、特開2003−161832号公報段落番号[0029]〜[0037]記載のノルボルネン系樹脂、特開2003−195268号公報段落番号[0027]〜[0036]記載のノルボルネン系樹脂、特開2003−211589号公報段落番号[0009]〜[0023]脂環式構造含有重合体樹脂、特開2003−211588号公報段落番号[0008]〜[0024]記載のノルボルネン系重合体樹脂若しくはビニル脂環式炭化水素重合体樹脂などが挙げられる。
具体的には、日本ゼオン(株)製ゼオネックス、ゼオノア(ZEONOR23、ZEONOR40)、JSR(株)製アートン、三井化学(株)製アペル(APL8008T、APL6509T、APL6013T、APL5014DP、APL6015T)などが好ましく用いられる。
本発明で使用されるシクロオレフィン系樹脂の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常、5000〜500000、好ましくは8000〜200000、より好ましくは10000〜100000の範囲であるときに、成形体の機械的強度、及び成形加工性が高度にバランスされて好適である。
本発明に係る偏光子保護フィルムや位相差フィルムは、光学フィルムとしての機能を損なわない限りは、上述したセルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂以外の樹脂や添加剤を含有して構成されていても良い。セルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂以外の樹脂を含有する場合、添加される樹脂が相溶状態であっても、溶解せずに混合されていてもよい。
セルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂以外の樹脂や添加剤を用いる際には、本発明に係る偏光子保護フィルム及び位相差フィルムの機能を損なわない範囲で添加量を調整することが好ましい。
(添加剤)
《可塑剤》
本発明に係る偏光子保護フィルム及び位相差フィルムにおいては、組成物の流動性や柔軟性を向上するために、可塑剤を併用することも可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系、又はエポキシ系等が挙げられる。
この中で、ポリエステル系とフタル酸エステル系の可塑剤が好ましく用いられる。ポリエステル系可塑剤は、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル系の可塑剤に比べて非移行性や耐抽出性に優れるが、可塑化効果や相溶性にはやや劣る。
したがって、用途に応じてこれらの可塑剤を選択、又は併用することによって、広範囲の用途に適用できる。
ポリエステル系可塑剤は、一価ないし四価のカルボン酸と一価ないし六価のアルコールとの反応物であるが、主に二価カルボン酸とグリコールとを反応させて得られたものが用いられる。代表的な二価カルボン酸としては、グルタル酸、イタコン酸、アジピン酸、フタル酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。
特に、アジピン酸、フタル酸などを用いると可塑化特性に優れたものが得られる。グリコールとしてはエチレン、プロピレン、1,3−ブチレン、1,4−ブチレン、1,6−ヘキサメチレン、ネオペンチレン、ジエチレン、トリエチレン、ジプロピレンなどのグリコールが挙げられる。これらの二価カルボン酸及びグリコールはそれぞれ単独で、又は混合して使用してもよい。
このエステル系の可塑剤は、エステル、オリゴエステル、ポリエステルの型のいずれでもよく、分子量は100〜10000の範囲が良いが、好ましくは600〜3000の範囲が、可塑化効果が大きい。
また、可塑剤の粘度は、分子構造や分子量と相関があるが、アジピン酸系可塑剤の場合相溶性、可塑化効率の関係から200〜5000MPa・s(25℃)の範囲が良い。さらに、いくつかのポリエステル系可塑剤を併用してもかまわない。
可塑剤は、本発明に係る偏光子保護フィルム又は位相差フィルム100質量部に対して、0.5〜30質量部の範囲内で添加するのが好ましい。可塑剤の添加量が30質量部以下であれば、表面がべとつくことなく、実用上好ましい。
《紫外線吸収剤》
本発明に係る偏光子保護フィルム又は位相差フィルムは、紫外線吸収剤を含有することも好ましく、用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシベンゾフェノン系又はサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げられる。例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することができる。
ここで、紫外線吸収剤のうちでも、分子量が400以上の紫外線吸収剤は、高沸点で揮発しにくく、高温成形時にも飛散しにくいため、比較的少量の添加で効果的に耐候性を改良することができる。
分子量が400以上の紫外線吸収剤としては、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2−ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等のベンゾトリアゾール系、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系、さらには2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の分子内にヒンダードフェノールとヒンダードアミンの構造を共に有するハイブリッド系のものが挙げられ、これらは単独で、又は2種以上を併用して使用することができる。これらのうちでも、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2−ベンゾトリアゾールや2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]が特に好ましい。
《その他の添加剤》
さらに、本発明に係る偏光子保護フィルム又は位相差フィルムには、成形加工時の熱分解性や熱着色性を改良するために各種の酸化防止剤を添加することもできる。また、帯電防止剤を加えて、偏光子保護フィルム又は位相差フィルムに帯電防止性能を与えることも可能である。
本発明に係る偏光子保護フィルム又は位相差フィルムには、リン系難燃剤を配合した難燃アクリル系樹脂組成物を用いても良い。
ここで用いられるリン系難燃剤としては、赤リン、トリアリールリン酸エステル、ジアリールリン酸エステル、モノアリールリン酸エステル、アリールホスホン酸化合物、アリールホスフィンオキシド化合物、縮合アリールリン酸エステル、ハロゲン化アルキルリン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合ホスホン酸エステル、含ハロゲン亜リン酸エステル等から選ばれる1種、又は2種以上の混合物を挙げることができる。
具体的な例としては、トリフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキシド、フェニルホスホン酸、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等が挙げられる。
<光学フィルムの製膜方法>
セルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂を使用した本発明に係る光学フィルムの製膜方法の例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。該光学フィルムの製膜方法としては、インフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できるが、着色抑制、異物欠点の抑制、ダイラインなどの光学欠点の抑制などの観点から流延法による溶液製膜が好ましい。
(有機溶媒)
溶液流延法で製造する場合のドープを形成するのに有用な有機溶媒は、セルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、及びその他の添加剤を同時に溶解するものであれば制限なく用いることができる。
例えば、塩素系有機溶媒としては、塩化メチレン、非塩素系有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることができ、塩化メチレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用し得る。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の範囲内の炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有させることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなるとウェブがゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になり、また、アルコールの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒系でセルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂の溶解を促進する役割もある。
特に、メチレンクロライド、及び炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有する溶媒に、セルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂、及びその他の化合物を少なくとも計15〜45質量%溶解させたドープ組成物であることが好ましい。
炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールを挙げることができる。これらの内ドープの安定性、沸点も比較的低く、乾燥性もよいこと等からエタノールが好ましい。
以下、本発明に係る光学フィルムの好ましい製膜方法について説明する。
(1)溶解工程
セルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂に対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中でセルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂、場合によって、その他の添加剤を撹拌しながら溶解しドープを形成する工程、又は該セルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂溶液に、場合によって、その他の添加剤溶液を混合して主溶解液であるドープを形成する工程である。
セルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂の溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、又は特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることができるが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。
ドープ中のセルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂は、計15〜45質量%の範囲であることが好ましい。溶解中又は後のドープに添加剤を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送る。
濾過は捕集粒子径0.5〜5μmの範囲内で、かつ濾水時間10〜25sec/100mlの範囲内の濾材を用いることが好ましい。
この方法では、粒子分散時に残存する凝集物や主ドープ添加時発生する凝集物を、捕集粒子径0.5〜5μmの範囲内で、かつ濾水時間10〜25sec/100mlの範囲内の濾材を用いることで凝集物だけ除去できる。主ドープでは粒子の濃度も添加液に比べ十分に薄いため、濾過時に凝集物同士がくっついて急激な濾圧上昇することもない。
図1は、本発明に好ましい溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程の一例を模式的に示した図である。
必要な場合は、仕込釜41より濾過器44で大きな凝集物を除去し、ストック釜42へ送液する。その後、ストック釜42より主ドープ溶解釜1へ各種添加液を添加する。
その後、主ドープは主濾過器3にて濾過され、これに紫外線吸収剤添加液が16よりインライン添加される。
多くの場合、主ドープには返材が10〜50質量%程度含まれることがある。
返材とは、光学フィルムを細かく粉砕した物で、光学フィルムを製膜するときに発生する、フィルムの両サイド部分を切り落とした物や、擦り傷などでスペックアウトした光学フィルム原反が使用される。
また、あらかじめセルロースエステル樹脂又はアクリル樹脂、場合によってその他の化合物を混練してペレット化したものも、好ましく用いることができる。
(2)流延工程
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属ベルト31、例えばステンレスベルト、又は回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ダイの口金部分のスリット形状を調整でき、膜厚を均一にしやすい加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があり、いずれも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。又は、複数のドープを同時に流延する共流延法によって積層構造のフィルムを得ることも好ましい。
(3)溶媒蒸発工程
ウェブ(流延用支持体上にドープを流延し、形成されたドープ膜をウェブと呼ぶ)を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/又は支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱方法が乾燥効率が良く好ましい。また、それらを組み合わせる方法も好ましく用いられる。流延後の支持体上のウェブを40〜100℃の範囲内の雰囲気下、支持体上で乾燥させることが好ましい。40〜100℃の範囲内の雰囲気下に維持するには、この温度の温風をウェブ上面に当てるか赤外線等の手段により加熱することが好ましい。
面品質、透湿性、及び剥離性の観点から、30〜120秒以内で該ウェブを支持体から剥離することが好ましい。
(4)剥離工程
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。
金属支持体上の剥離位置における温度は好ましくは10〜40℃の範囲内であり、さらに好ましくは11〜30℃の範囲内である。
なお、剥離する時点での金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により50〜120質量%の範囲で剥離することが好ましいが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損ね、剥離張力によるツレや縦スジが発生しやすいため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。
ウェブの残留溶媒量は下記式で定義される。
残留溶媒量(%)=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱処理後質量)/(ウェブの加熱処理後質量)×100
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
金属支持体とフィルムを剥離する際の剥離張力は、通常、196〜245N/mの範囲内であるが、剥離の際に皺が入りやすい場合、190N/m以下の張力で剥離することが好ましく、さらには、剥離できる最低張力〜166.6N/m、次いで、最低張力〜137.2N/mの範囲内で剥離することが好ましいが、特に好ましくは最低張力〜100N/mの範囲内で剥離することである。
本発明においては、該金属支持体上の剥離位置における温度を−50〜40℃の範囲内とするのが好ましく、10〜40℃の範囲内がより好ましく、15〜30℃の範囲内とするのが最も好ましい。
(5)乾燥及び延伸工程
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置35、及び/又はクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター延伸装置34を用いて、ウェブを乾燥する。
乾燥手段は、ウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウェーブを当てて加熱する手段もある。余り急激な乾燥は出来上がりのフィルムの平面性を損ねやすい。高温による乾燥は、残留溶媒が8質量%以下くらいから行うのがよい。全体を通し、乾燥は、おおむね40〜250℃の範囲内で行われる。特に、40〜160℃の範囲内で乾燥させることが好ましい。
テンター延伸装置を用いる場合は、テンターの左右把持手段によってフィルムの把持長(把持開始から把持終了までの距離)を左右で独立に制御できる装置を用いることが好ましい。また、テンター工程において、平面性を改善するため意図的に異なる温度を持つ区画を作ることも好ましい。
また、異なる温度区画の間にそれぞれの区画が干渉を起こさないように、ニュートラルゾーンを設けることも好ましい。
なお、延伸操作は多段階に分割して実施してもよく、流延方向、幅手方向に二軸延伸を実施することも好ましい。また、二軸延伸を行う場合には同時二軸延伸を行ってもよいし、段階的に実施してもよい。
この場合、段階的とは、例えば、延伸方向の異なる延伸を順次行うことも可能であるし、同一方向の延伸を多段階に分割し、かつ異なる方向の延伸をそのいずれかの段階に加えることも可能である。すなわち、例えば、次のような延伸ステップも可能である。
・流延方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
・幅手方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
また、同時二軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を、張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。同時二軸延伸の好ましい延伸倍率は幅手方向、長手方向ともに1.01〜1.5倍の範囲内でとることができる。
テンターを行う場合のウェブの残留溶媒量は、テンター開始時に20〜100質量%の範囲内であるのが好ましく、かつウェブの残留溶媒量が10質量%以下になるまでテンターを掛けながら乾燥を行うことが好ましく、さらに好ましくは5質量%以下である。
テンターを行う場合の乾燥温度は、30〜160℃の範囲内が好ましく、50〜150℃の範囲内がさらに好ましく、70〜140℃の範囲内が最も好ましい。
テンター工程において、雰囲気の幅手方向の温度分布が少ないことが、フィルムの均一性を高める観点から好ましく、テンター工程での幅手方向の温度分布は、±5℃以内が好ましく、±2℃以内がより好ましく、±1℃以内が最も好ましい。
(6)巻き取り工程
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってから光学フィルムとして巻き取り機37により巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。特に0.00〜0.10質量%の範囲内で巻き取ることが好ましい。
巻き取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使いわければよい。
本発明に係る光学フィルムは、長尺フィルムであることが好ましく、具体的には、100〜5000m程度のものを示し、通常、ロール状で提供される形態のものである。また、フィルムの幅は1.3〜4mの範囲内であることが好ましく、1.4〜2mの範囲内であることがより好ましい。
シクロオレフィン系樹脂を使用した本発明に係る光学フィルムの製膜方法の例を説明する。
シクロオレフィン系樹脂を使用した光学フィルムの製膜方法は、公知の任意の方法を採用することができ、例えば、溶液流延法、溶融成形法等により製膜することができる。
溶液流延法で製膜するには、まず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン等の高沸点溶媒、又は、これら高沸点溶媒とシクロヘキサン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、オクタン等の低沸点溶媒との混合溶媒に、上記シクロオレフィン系樹脂を好ましくは5〜60質量%溶解して樹脂溶液を得る。
得られた樹脂溶液をバーコーター、ドクターナイフ、メイアバー、ロール、Tダイ等を用いて、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性フィルム、スチールベルト、金属箔等上に流延し、加熱乾燥する。
溶融成形法で製膜するには、Tダイを用いた方法や、インフレ法などの溶融押出法、カレンダー法、熱プレス法、射出成形法などが用いられる。
上記シクロオレフィン系樹脂を使用した光学フィルムの厚さは、通常5〜100μmの範囲内が好ましく、10〜80μmの範囲内がより好ましい。フィルムの厚さが5μm以上では、強度が向上し、偏光板の耐久試験を行うとカールが小さくなる。また、100μm以下では、透明性が向上するとともに、透湿度が大きくなり水糊乾燥性が良好となる。
[偏光板の作製方法]
本発明に係る偏光板は、一般的な方法で作製することができる。例えば、本発明に係る偏光子保護フィルムの偏光子側をアルカリケン化処理し、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、完全ケン化型のポリビニルアルコール水溶液(水糊)を用いて貼り合わせる。また、同様にしてアルカリケン化処理した本発明に係る位相差フィルムを、偏光子のもう一方の面に水糊を用いて貼り合わせる。なお、アクリル樹脂及びシクロオレフィン樹脂からなる光学フィルムは、ケン化処理前に、コロナ放電処理をしておくことが好ましい。
コロナ放電処理とは、大気圧下、電極間に1kV以上の高電圧を印加し、放電することで行う処理のことである。コロナ処理によって、位相差フィルムの樹脂表面に酸素含有極性基(ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボン酸基等)が発生し、表面が親水化される。
コロナ放電処理は、春日電機(株)や(株)トーヨー電機などで市販されている装置を用いて行うことができる。コロナ放電処理の強度は、電極間距離、単位面積当たりの出力、ジェネレーターの周波数に依存する。コロナ放電処理装置の一方の電極(A電極)は、市販のものを用いることができるが、材質はアルミニウム、ステンレスなどから選択ができる。もう一方はプラスチックフィルムを抱かせるための電極(B電極)であり、コロナ放電処理が、安定かつ均一に実施されるように、前記A電極に対して一定の距離に設置されるロール電極である。これも通常市販されているものを用いることができ、材質は、アルミニウム、ステンレス、及びそれらの金属でできたロールに、セラミック、シリコン、EPTゴム、ハイパロンゴムなどがライニングされているロールが好ましく用いられる。
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。
偏光子は、前述したようにポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。
[液晶表示装置]
本発明に係る液晶表示装置は、ガラス基板に挟持された液晶セルを有する液晶表示装置であって、上述の本発明に係る偏光板を具備し、かつ、前記ガラス基板の厚さが、0.6mm以下であることを特徴とする。
<液晶表示装置の構成>
従来の液晶表示装置の構成の例としては、直下型では、図2に示すように、光源側から、〔光源1a/拡散板(下拡散シート)3a/集光シート4a(プリズムシートなど)/上拡散シート5a/液晶パネル12a(偏光子10a/光学フィルム(位相差フィルムなど)9a、9b/基板8a/液晶セル7a/光学フィルム(偏光子保護フィルムなど)11a、11b)〕となっており、主にテレビ等大型の液晶表示装置に用いられている構成である。一方、モバイル用途などの小型液晶表示装置にはサイドライト型の構成(図示せず)のものが用いられている。
拡散板(下拡散シート)は、主にバックライト光源(BLU)6aの面内輝度ムラを低減するための光拡散性の強い光学シートである。
集光シートは、拡散光を液晶表示装置の正面方向(表示装置平面の法線方向)に集光させるための光学シートである。
上拡散シートは、集光シートであるプリズムシートや、液晶セル中の画素など周期的構造により発生するモアレを低減するための、及び下拡散シートで除去しきれない面内輝度ムラをさらに低減するために用いられる光学シートである。
液晶セルの表示方法としては、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、又は半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
光源に用いられる発光光源(発光体)としては、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp、冷陰極管)、HCFL(Hot Cathode Fluorescent Lamp、熱陰極管)、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)、OLED(Organic light−emitting diode、有機発光ダイオード[有機EL]無機ELなどを好ましく用いることができる。
図2に示すように、液晶表示装置は、一般にガラス基板で挟み込んだ液晶セルとその液晶セルを挟んで両側に設けられた2枚の偏光板PL1、PL2で構成されている。この偏光板のうち、視認側(上側)に配置された偏光板を視認側偏光板PL1、光源側(下側)に配置された偏光板を光源側偏光板PL2と呼ぶ。
本発明に係る液晶表示装置は、視認側偏光板PL1及び光源側偏光板PL2に、上述した本発明に係る偏光板を用いる。
すなわち、偏光板PL1は、偏光子を挟んで偏光子保護フィルム11a及び位相差フィルム9aの2枚の光学フィルムから構成されている。偏光板PL2は、同じく偏光子保護フィルム9b及び位相差フィルム11bで偏光子10aを挟んで構成されている。ここで、位相差フィルム9a及び位相差フィルム9bが液晶セル側に配置される構造になっている。
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶セルを挟持するガラス基板の厚さが、0.6mm以下である。ガラス基板の厚さを0.6mm以下と薄型化した場合でも、本発明に係る偏光板を使用することによって、液晶パネルの反りを抑制することができ、表示ムラを改善することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
<偏光子保護フィルム1の作製>
(ドープの調製)
下記組成のドープ1を調製した。まず、加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステル樹脂及び可塑剤を撹拌しながら投入し、これを加熱し、撹拌しながら完全に溶解した。
セルロースエステル樹脂 100質量部
(芳香族アシル基置換度:0.7、芳香族アシル基種類:ベンゾイル基、脂肪族アシル基置換度2.2、脂肪族アシル基種類:アセチル基、アシル基総置換度:2.9、Mw:200000)
可塑剤(後述するポリエステル化合物A−15) 12質量部
メチレンクロライド 432質量部
エタノール 38質量部
(偏光子保護フィルムの作製)
上記調製したドープ1を、ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶媒量が100質量%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
剥離したウェブを35℃で溶媒を蒸発させ、1.6m幅にスリットし、その後、テンターで幅方向に1.1倍に延伸しながら、135℃の乾燥温度で乾燥させた。このときテンターで延伸を始めたときの残留溶剤量は10質量%であった。テンターで延伸後130℃で5分間緩和を行った後、110℃、120℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm高さ5μmのナーリング加工を施し、初期張力220N/m、終張力110N/mで内径6インチコアに巻き取り、偏光子保護フィルム1を得た。
ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.1倍であった。この偏光子保護フィルム1の残留溶剤量は0.1質量%であり、膜厚は80μm、巻数は4000mであった。
(可塑剤:ポリエステル化合物A−15の合成)
特開2012−242546号公報の段落番号[0160]に記載のポリエステル化合物A−15を下記のとおり合成した。
温度計、撹拌器及び還流冷却器を備えた内容積3リットルの四ツ口フラスコに、主鎖構成成分としてのフタル酸を830.7g(5.0mol)、アジピン酸を730.7g(5.0mol)、プロパンジオール760.9g(10mol)、末端構成成分として安息香酸を1221.2g(10mol)、及びエステル化触媒としてテトライソプロピルチタネート0.10gを仕込んだ。次いで、窒素気流下で撹拌しながら還流し、220℃まで段階的に昇温した後、220℃で15時間脱水縮合反応させた。反応終了後、未反応物を減圧留去して、ポリエステル化合物A−15(数平均分子量Mn:1100)を得た。
<偏光子保護フィルム2〜27の作製>
上記偏光子保護フィルム1の作製において、セルロースエステル樹脂の種類、可塑剤の有無及びフィルムの仕上がり膜厚を下記表1に示すように変更した以外は同様にして偏光子保護フィルム2〜27を作製した。
<位相差フィルム1>
位相差フィルム1として、ZEONOR40:ゼオノアフィルム(日本ゼオン(株)製シクロオレフィンフィルム40μm)を使用した。
<位相差フィルム2の作製>
(ドープの調製)
下記組成のドープ2を調製した。まず、加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにアクリル樹脂を撹拌しながら投入し、これを加熱し、撹拌しながら完全に溶解した。
アクリル樹脂 100質量部
(旭化成ケミカルズ(株)製アクリル樹脂(Mw:100000)
メチレンクロライド 252質量部
エタノール 48質量部
(位相差フィルムの作製)
上記の組成で作製したドープ2を用いて、上記偏光子保護フィルム1の作製と同様にして膜厚40μmの位相差フィルム2を作製した。
<位相差フィルム3の作製>
上記位相差フィルム2の作製において、膜厚を80μmとした以外は同様にして位相差フィルム3を作製した。
<位相差フィルム4の作製>
特開2014−153444号公報記載の段落番号[0302]〜[0319]に記載の位相差フィルム17と同様の位相差フィルム4を下記のとおり作製した。
(微粒子分散液の調製)
11.3質量部の微粒子(アエロジル R812 日本アエロジル(株)製)と、84質量部のエタノールとを、ディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散した。
(微粒子添加液の調製)
溶解タンク中の十分撹拌されているメチレンクロライド(100質量部)に、5質量部の微粒子分散液を、ゆっくりと添加した。さらに、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液を調製した。
(ドープの調製)
下記組成のドープ4を調製した。まず、加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルAを撹拌しながら投入し、これを加熱し、撹拌しながら完全に溶解した。
セルロースエステルA 100質量部
(セルロースジアセテート:アセチル基置換度2.3、重量平均分子量Mw:180000、DAC)
微粒子添加液 1質量部
下記可塑剤1 12質量部
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 40質量部
さらに上記添加剤成分を密閉容器に投入し、撹拌しながら溶解して、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、ドープ4を調製した。
Figure 2016052109
(位相差フィルムの作製)
上記調製したドープ4を、ベルト流延装置を用い、温度22℃、1.5m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が100%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
次いで、剥離したドープ1のウェブを35℃で溶媒を蒸発させ、1.3m幅にスリットし、その後、110℃にてゾーン延伸で搬送方向(MD方向)に1.01倍、テンター延伸で幅手方向(TD方向)に元幅に対して1.3倍延伸しながら、135℃の乾燥温度で乾燥させた。この時、テンターによる延伸を開始したときの残留溶媒量は、8%であった。
テンターで延伸した後、130℃で5分間の緩和処理を施した後、120℃、140℃の乾燥ゾーンを多数のローラーで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm、高さ2.5μmのナーリング加工を施した後、コアに巻取り、位相差フィルム4を作製した。膜厚は40μm、巻長は4000mであった。
<偏光板1の作製>
(偏光子の作製)
厚さ120μmの長尺ロールポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で5倍に搬送方向に延伸して偏光子を作製した。
(偏光板の作製)
1)上記で得られた偏光子保護フィルム1を、あらかじめ60℃の2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に90秒浸漬させてケン化処理した後、水洗し、乾燥させた。
2)上記で得られた位相差フィルム1を、公知の方法でコロナ放電処理した後、60℃の2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に90秒浸漬させてケン化処理した後、水洗し、乾燥させた。
3)上記偏光子を、固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤溶液に1〜2秒間浸漬させた。
4)偏光子に付着した過剰のポリビニルアルコール接着剤(水糊)を軽くふき取り、上記1)でケン化処理したフィルムを、偏光子のそれぞれの面に配置し、偏光子保護フィルム1/偏光子/位相差フィルム1の積層物を得た。
5)得られた積層物を、ロール機により、圧力20〜30N/m、搬送スピード2m/分で貼り合わせた。貼り合わせた積層物を、60℃5分間乾燥させて偏光板1を得た。
<偏光板2〜27の作製>
上記偏光板1の作製において、偏光子保護フィルム1及び位相差フィルム1を下記表3に記載の各フィルムの組み合わせに変更した以外は同様にして偏光板2〜13及び15〜27を作製した。
偏光板14の作製においては、使用する位相差フィルム4は、上記コロナ放電処理をしないで、ケン化処理を行い、その他は、偏光板1の作製と同様にして偏光板14を作製した。
<評価>
下記の項目について評価し、その結果を表1〜表3に示した。
(透湿度の測定)
得られた偏光子保護フィルム及び位相差フィルムについて透湿度を測定した。
透湿度は、JIS Z 0208記載の塩化カルシウム−カップ法に基づき、測定対象のフィルムを40℃・90%RHの条件下で24時間放置して測定した。
(寸法変化率の測定)
得られた偏光子保護フィルム及び位相差フィルムについて寸法変化率を測定した。
フィルムと偏光子を貼り合わせる方向(MD方向)に2か所の十文字型の印を付し、23℃・20%RHの環境下にフィルムを24時間放置後、顕微鏡で、二つの印間の距離L1を測定する。その後、23℃・80%RHの環境下にフィルムを24時間放置後、同様に二つの印間の距離L2を測定し、下記式により寸法変化率(%)を算出した。
寸法変化率(%)=(L2/L1−1)×100
(生産性)
上記偏光板の作製1〜27の作製と同様の方法で、各偏光板1〜27を10枚ずつ作製し、偏光板から位相差フィルムを剥がし、偏光子と位相差フィルムの接着強度を測定し、下記のとおり生産性を評価した。
○:10枚中0枚剥がれた
△:10枚中1枚剥がれた
×:10枚中2枚以上剥がれた
(偏光子劣化)
上記で作製した偏光板について、まず平行透過率と直交透過率を測定し、下記式にしたがって偏光度を算出した。その後、それぞれの偏光板を60℃、90%の条件下で1000時間の強制劣化後、再度、平行透過率と直交透過率を測定し、下記式に従って偏光度を算出した。偏光度変化量を下記式により求めた。偏光度変化量を以下のようにして評価した。
偏光度P=((H0−H90)/(H0+H90))1/2×100
偏光度変化量=P0−P1000
0:平行透過率
90:直交透過率
0:強制劣化前の偏光度
1000:強制劣化1000時間後の偏光度
○:偏光度変化率25%未満
×:偏光度変化率25%以上
(液晶表示装置への実装)
VAモードの液晶TV(SONY BRAVIA W900A KDL−46W900A)の表裏の視認側偏光板及び光源側偏光を剥がして、液晶セルとして用いた。この垂直配向型液晶セルを使用した液晶表示装置の視認側偏光板と、光源側偏光板として、上記で作製した偏光板を用いた。
視認側偏光板及び光源側偏光板は、粘着剤を介して液晶セルに貼りつけた。視認側偏光板の透過軸が上下方向に、光源側偏光板の透過軸が左右方向となるように、クロスニコル配置とした。
(液晶パネルの反り)
上記で作製した偏光板を実装した液晶パネルを、40℃・95%RHの環境下に24時間放置し、続いて40℃・20%RH環境下に2時間置き、その後23℃・55%RH環境下で24時間後に液晶パネルの反り量を測定した。反り量は以下のようにして評価し、○及び△を実用レベルとする。
○:0mm以上1.0mm未満 反りによるムラは発生せず問題ない
△:1.0〜2.0mm 反りによるムラは生じるが不明確で目立たない
×:2.0mm超え 反りによるムラが生じ、明確に視認できる
(表示ムラの測定)
上記で作製した偏光板を実装した液晶パネルを、40℃・95%RHの環境下に24時間放置し、続いて40℃・dry環境下に2時間置き、その後23℃・55%RH環境下で24時間点等した後に液晶パネル正面からムラを観察した。表示ムラは以下のようにして評価し、○及び△を実用レベルとする。
○:液晶パネルの光漏れが無い、又は光漏れが非常に弱く認識しづらい
△:液晶パネルに光漏れが見られるが、境界が不明確で光漏れが目立たない
×:液晶パネルに光漏れが見られ、光漏れしている部分とそうでない部分が明確に視認できる
Figure 2016052109
Figure 2016052109
Figure 2016052109
表3に示した結果より、本発明に係る偏光子保護フィルム及び位相差フィルムを使用した偏光板は、比較例の偏光板に比べて、生産性が良好で、かつパネルの反りを抑制でき、表示ムラを改善することができることが認められる。
以上のように、本発明は、水糊接着時の乾燥性が良く生産性が良好で、かつ、液晶パネルの反りを抑制することができ、その結果、表示ムラを改善することができる偏光板及び液晶表示装置を提供することに適している。
1a 光源
2a 発光光源
3a 拡散板(下拡散シート)
4a 集光シート(プリズムシート、レンズシート)
5a 上拡散シート
6a バックライトユニット
7a 液晶セル
8a 透明基板(ガラス、プラスチック)
9a 位相差フィルム
9b 偏光子保護フィルム
10a 偏光子
11a 偏光子保護フィルム
11b 位相差フィルム
12a 液晶パネル
PL1 視認側偏光板
PL2 光源側偏光板
1 溶解釜
3 6、12、15 濾過器
4、13 ストックタンク
5、14 送液ポンプ
8、16 導管
10 紫外線吸収剤仕込釜
20 合流管
21 混合機
30 加圧ダイ
31 金属ベルト
32 ウェブ
33 剥離位置
34 テンター延伸装置
35 ロール乾燥装置
37 巻き取り機
41 仕込釜
42 ストック釜
43 ポンプ
44 濾過器

Claims (4)

  1. 偏光子保護フィルムと位相差フィルムとの間に偏光子が設けられ、前記偏光子に前記偏光子保護フィルム及び前記位相差フィルムが水糊で接着された偏光板であって、
    前記偏光子保護フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が200〜2000g/m・24hの範囲内で、かつ、23℃・20〜80%RHの範囲における寸法変化率が0.05〜0.45%の範囲内であり
    前記位相差フィルムが、40℃・90%RHの環境下、24時間放置後の透湿度が0.1〜100g/m・24hの範囲内であることを特徴とする偏光板。
  2. 前記偏光子保護フィルムが、芳香族アシル基による置換度が0.4〜1.5の範囲内で、芳香族アシル基及び脂肪族アシル基による総置換度が2.6〜3.0の範囲内のセルロースエステルフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記位相差フィルムが、シクロオレフィン系樹脂を含有するフィルムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偏光板。
  4. ガラス基板に挟持された液晶セルを有する液晶表示装置であって、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の偏光板を具備し、かつ、
    前記ガラス基板の厚さが、0.6mm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
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