JPWO2016021575A1 - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

ローパスフィルタによる遅延を生じていない第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とが比較器3で比較される。そのため、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きくなったことが比較器3において直ちに検出され、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において直ちに選択される。

Description

本発明は、磁気センサを用いて電流を検出する電流センサに係り、特に、検出可能な電流の範囲が異なる複数の測定レンジを切り換えることが可能な電流センサに関するものである。
電流センサの測定レンジを広げる方法として、検出可能な電流の範囲が異なる複数の測定レンジを切り換える方法が一般的に知られている。下記の特許文献に記載される感度切換型センサ回路では、シャント抵抗の電圧が高ゲインの小電流用アンプと低ゲインの大電流用アンプとにおいてそれぞれ増幅される。各アンプの出力信号は、ローパスフィルタによって低周波成分を抽出された後、A/Dコンバータにおいてそれぞれデジタル値の検出データx,yに変換されて、マイクロコンピュータに取り込まれる。マイクロコンピュータでは、小電流用アンプの検出データxがしきい値iLより小さい場合、検出データxに基づいて電流値が算出され、大電流用アンプの検出データyがしきい値iH(>iL)より大きい場合、データyに基づいて電流値が算出される。
特開2006−266738号公報
上記特許文献1では、電流検出素子としてシャント抵抗が使用されているが、磁電変換素子やカレントトランスなどの磁気センサを用いても、同様な回路を実現可能である。磁気センサは、特に測定系を被測定系から絶縁することが要求される用途、例えば電気自動車・ハイブリッド自動車等の高電圧回路において多く使用されている。
一般に磁気センサは磁性材料を含んでおり、大電流による高い磁場を受けると磁性材料が磁気飽和を生じるため、検出結果に誤差が生じる。図12は、磁気式の電流センサの特性を示す図である。横軸は電流Iを示し、縦軸は磁気センサの出力信号Soutを示す。図12の例では、電流値Isを超える電流が流れると、磁気センサの感度が磁気飽和によって低下し、電流Iに対する出力信号Soutのリニアリティが劣化する。通常は、感度(出力信号レベル/電流)が大きいほど小さな電流で磁気飽和が生じるので、大電流用には低感度の磁気センサ、小電流用には高感度の磁気センサを用いることが好ましい。
従って、上記特許文献1と同様な回路を磁気センサで実現する場合、低感度の磁気センサと高感度の磁気センサを2つ用意して、小電流用アンプに高感度の磁気センサを接続し、大電流用アンプに低感度の磁気センサを接続する方式が考えられる。これにより、大電流用アンプと小電流用アンプを同一の磁気センサに接続する方式に比べて、小電流の測定レンジにおけるS/N比やリニアリティを向上できる。
ところで、上記特許文献1の回路では、ローパスフィルタで高周波成分を除去した検出データx,yに基づいて測定レンジ(大電流/小電流)の切り換えが行われている。すなわち、高周波成分が除去された検出データx,yを適当なしきい値と比較することにより、レンジ切り換えの判定が行われている。電流検出素子として低感度と高感度の磁気センサを用いる場合、このしきい値は、高感度の磁気センサにおいて磁気飽和が始まる値「Vs」より若干小さい値「Vr」に設定される(図12)。もし検出対象の電流の変化が緩やかであれば、高感度の磁気センサにおいて磁気飽和が始まる前の「Vr」において、測定レンジを確実に低感度の磁気センサへ切り換えることが可能である。
しかしながら、例えば電気自動車等の用途では、回生ブレーキ作動時や急発進時、モータ始動時などにおいて、被測定電流が急激に大きくなる場合がある。小電流の測定レンジで測定している時に被測定電流が急激に大きくなると、測定レンジが切り換わる前に高感度の磁気センサが磁気飽和するため、次に述べるように測定誤差が大きくなる。
図13は、被測定電流が緩やかに増大する場合における磁気センサの出力を示す図である。
図13において、「SL」は大電流用の低感度な磁気センサの出力信号を示し、「SH」は小電流用の高感度な磁気センサの出力信号を示す。「SLa」は出力信号SLのローパスフィルタ通過後の信号を示し、「SHa」は出力信号SHのローパスフィルタ通過後の信号を示す。「TH1」は低感度の磁気センサにおいて磁気飽和が生じ始める出力信号SLの閾値を示し、「TH2」は高感度の磁気センサにおいて磁気飽和が生じ始める出力信号SHの閾値を示す。
なお、以下の説明では、ローパスフィルタ通過後の低感度磁気センサの出力信号SLaが閾値TH1を超えた場合に、測定レンジを小電流用から大電流用へ切り換えるものとする。
被測定電流が緩やかに増大する場合、図13において示すように、ローパスフィルタ通過前の信号(SL,SH)に対するローパスフィルタ通過後の信号(SLa,SHa)の遅延は比較的小さい。すなわち、ローパスフィルタ通過前の信号SLが閾値TH1を超える時刻は、ローパスフィルタ通過後の信号SLaが閾値TH1を超える時刻t1(レンジ切り換え時刻)に比較的近い。そのため、小電流用から大電流用へのレンジ切り換え(時刻t1)の直前において、高感度磁気センサは極端に磁気飽和しておらず、出力信号SHの歪みは小さい。従って、時刻t1の直前におけるローパスフィルタ通過後の信号SHaは実際の被測定電流に近似しており、測定誤差は比較的小さい。
一方、図14は、被測定電流が急激に増大する場合における磁気センサの出力を示す図である。被測定電流が急激に変化すると、図14に示すように、ローパスフィルタ通過前の信号(SL,SH)に対するローパスフィルタ通過後の信号(SLa,SHa)の遅延が大きくなる。すなわち、ローパスフィルタ通過前の信号SLが閾値TH1を超える時刻t2と、ローパスフィルタ通過後の信号SLaが閾値TH1を超える時刻t3(レンジ切り換え時刻)との時間差が顕著に大きくなる。レンジ切り換え直前の期間(t2〜t3)において、高感度磁気センサが磁気飽和を起こすため、出力信号SHは著しく歪む。従って、レンジ切り換え直前の期間(t2〜t3)において、ローパスフィルタ通過後の信号SHaは実際の被測定電流より小さい値を表すようになり、測定誤差が大きくなる。
上記の問題を避けるため、例えば、レンジ切り換えの閾値TH1を高感度の磁気センサの磁気飽和が始まる値より十分に低く設定することが考えられる。しかしながら、閾値TH1をあまり低く設定してしまうと、特に変化の緩やかな被測定電流が流れる場合において小電流用の測定レンジが不必要に狭くなり、小電流を高感度に測定できないという問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小電流時の測定感度が高く、ダイナミックレンジの広い電流センサにおいて、小電流用の測定レンジで測定をしている時に、被測定電流が急激に増大したことによって測定レンジを小電流用から大電流用へ切り換える場合でも、測定誤差を生じ難くすることである。
上述した従来技術の問題を解決し、上述した目的を達成するために、本発明に係る電流センサは、被測定電流に応じて生じる磁場を測定する第1の磁気センサと、前記被測定電流に応じて生じる磁場を前記第1の磁気センサより高感度に測定し、当該磁場の測定が可能な前記被測定電流の最大値が前記第1の磁気センサよりも小さい第2の磁気センサと、前記第1の磁気センサの出力が通過する第1のローパスフィルタと、前記第2の磁気センサの出力が通過する第2のローパスフィルタと、入力される制御信号に応じて、前記第1のローパスフィルタの出力及び前記第2のローパスフィルタの出力のうち何れか一方の出力を通過させる選択部と、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力、又は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と閾値とを比較し、当該比較の結果に応じて、前記被測定電流のレベルが前記閾値に対応する閾電流より大きい場合には、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力し、前記被測定電流のレベルが前記閾電流より小さい場合には、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力する比較器とを有する。
上記の構成によれば、前記比較器の比較結果に応じて、前記被測定電流のレベルが前記閾値に対応する閾電流より大きい場合には、前記第1のローパスフィルタの出力が通過するように前記選択部が制御され、前記被測定電流のレベルが前記閾電流より小さい場合には、前記第2のローパスフィルタの出力が通過するように前記選択部が制御される。また、前記比較器では、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力、又は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と前記閾値とが比較される。すなわち、前記比較器では、ローパスフィルタによる遅延を生じていない前記第1の磁気センサの出力又は前記第2の磁気センサの出力が、前記閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が小電流から大電流へ急激に増大した場合、前記被測定電流のレベルが前記閾値に対応する閾電流より大きくなったことが前記比較器において直ちに検出され、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号が直ちに出力される。
好適に、前記比較器は、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と前記閾値とを比較してよい。あるいは、前記比較器は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と前記閾値とを比較してもよい。
また、前記比較器は、負帰還をかけない1つのオペアンプからなるものでもよい。
好適に、前記閾値は、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値であってよい。
これにより、前記第2の磁気センサの歪んだ出力が前記選択部において選択され難くなる。
好適に、前記比較器は、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、前記第1の比較器の出力及び前記第2の比較器の出力が入力される第1の論理ゲートとを含んでよい。この場合、前記第1の論理ゲートは、論理和ゲート又は論理積ゲートのどちらかであってよい。また、この場合、前記第1の閾値と、前記第2の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値であってよい。
好適に、前記比較器は、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、前記第1の比較器の出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートとを含んでよい。前記第2の論理ゲートは、前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第1の比較器から入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。また、前記第2の論理ゲートは、前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第1の比較器から入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。前記第1の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値であってよい。
上記の構成によれば、前記第1の比較器において、前記第1のローパスフィルタによる遅延を生じていない前記第1の磁気センサの出力が前記第1の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が小電流から大電流へ急激に増大した場合、前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より大きくなったことを示す信号が前記第1の比較器から直ちに出力される。従って、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号が前記第2の論理ゲートから直ちに出力される。
また、上記の構成によれば、前記第3の比較器において、前記第1のローパスフィルタによる遅延を生じた前記第1の磁気センサの出力が前記第3の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が大電流から小電流へ急激に減少した場合、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さくなったことを示す信号が前記第3の比較器から直ちに出力されず、当該信号の出力に遅延が生じる。従って、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号は、前記第2の論理ゲートから遅延して出力される。
好適に、前記比較器は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、前記第2の比較器の出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートとを含んでよい。前記第2の論理ゲートは、前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第2の比較器から入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。また、前記第2の論理ゲートは、前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第2の比較器から入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。前記第2の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値であってよい。
上記の構成によれば、前記第2の比較器において、前記第2のローパスフィルタによる遅延を生じていない前記第2の磁気センサの出力が前記第2の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が小電流から大電流へ急激に増大した場合、前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より大きくなったことを示す信号が前記第2の比較器から直ちに出力される。従って、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号が前記第2の論理ゲートから直ちに出力される。
また、上記の構成によれば、前記第3の比較器において、前記第1のローパスフィルタによる遅延を生じた前記第1の磁気センサの出力が前記第3の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が大電流から小電流へ急激に減少した場合、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さくなったことを示す信号が前記第3の比較器から直ちに出力されず、当該信号の出力に遅延が生じる。従って、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号は、前記第2の論理ゲートから遅延して出力される。
好適に、前記比較器は、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、前記第1の比較器の出力及び前記第2の比較器の出力が入力される第1の論理ゲートと、前記第1の論理ゲートの出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートとを含んでよい。前記第1の論理ゲートは、論理和ゲート又は論理積ゲートのどちらかであってよい。前記第2の論理ゲートは、前記第1の閾値に対応する閾電流、及び/又は、前記第2の閾値に対応する閾電流より前記被測定電流のレベルが大きいことを示す信号を前記第1の論理ゲートから入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。また、前記第2の論理ゲートは、前記第1の閾値に対応する閾電流、及び/又は、前記第2の閾値に対応する閾電流より前記被測定電流のレベルが小さいことを示す信号を前記第1の論理ゲートから入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力してよい。前記第1の閾値と、前記第2の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値であってよい。
上記の構成によれば、前記第1の比較器において、前記第1のローパスフィルタによる遅延を生じていない前記第1の磁気センサの出力が前記第1の閾値と比較され、前記第2の比較器において、前記第2のローパスフィルタによる遅延を生じていない前記第2の磁気センサの出力が前記第2の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が小電流から大電流へ急激に増大した場合、前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より大きくなったことを示す信号が前記第1の比較器から直ちに出力され、前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より大きくなったことを示す信号が前記第2の比較器から直ちに出力される。これにより、前記第1の閾値に対応する閾電流、及び/又は、前記第2の閾値に対応する閾電流より前記被測定電流のレベルが大きいことを示す信号が前記第1の論理ゲートから直ちに出力される。従って、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号が前記第2の論理ゲートから直ちに出力される。
また、上記の構成によれば、前記第3の比較器において、前記第1のローパスフィルタによる遅延を生じた前記第1の磁気センサの出力が前記第3の閾値と比較される。そのため、前記被測定電流が大電流から小電流へ急激に減少した場合、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さくなったことを示す信号が前記第3の比較器から直ちに出力されず、当該信号の出力に遅延が生じる。従って、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号は、前記第2の論理ゲートから遅延して出力される。
好適に、前記被測定電流が流れる電流路から前記第1の磁気センサ迄の距離より、前記電流路から前記第2の磁気センサ迄の距離が短くてよい。
これにより、前記第1の磁気センサと前記第2の磁気センサとを同一特性の素子にすることが可能となる。
好適に、前記第1の磁気センサの感度より、前記第2の磁気センサの感度が高くてよい。
これにより、前記被測定電流が流れる電流路から前記第1の磁気センサ迄の距離と、前記電流路から前記第2の磁気センサ迄の距離を同じにすることが可能となる。
本発明によれば、小電流時の測定感度が高く、ダイナミックレンジの広い電流センサにおいて、小電流用の測定レンジで測定をしている時に、被測定電流が急激に増大したことによって測定レンジを小電流用から大電流用へ切り換える場合でも、測定誤差を生じ難くすることができる。
図1は、第1の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図2は、電流センサに用いられる磁気センサの構成の一例を示す図である。 図3は、比較器がデジタル回路で構成された例を示す図である。 図4は、一般的なモータの駆動電流の変化を例示する図である。 図5は、第2の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図6は、第3の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図7は、第3の実施形態に係る電流センサの他の構成例を示す図である。 図8は、第4の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図9は、第5の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図10は、第6の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。 図11は、第6の実施形態に係る電流センサの他の構成例を示す図である。 図12は、磁気式の電流センサの特性を示す図である。 図13は、被測定電流が緩やかに増大する場合における磁気センサの出力を示す図である。 図14は、被測定電流が急激に増大する場合における磁気センサの出力を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る電流センサについて説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。この電流センサは、電流路9に流れる被測定電流Iに応じて生じる磁場を磁気センサ(1,2)によって検出する磁気式の電流センサであり、電流Iに対する感度が異なる2つの磁気センサ(1,2)を測定レンジに応じて切り換えて使用する。
図1に示す電流センサは、被測定電流Iに応じて生じる磁場を測定する第1の磁気センサ1及び第2の磁気センサ2と、第1の磁気センサ1の出力が通過する第1のローパスフィルタ11と、第2の磁気センサ2の出力が通過する第2のローパスフィルタ12と、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とを比較する比較器3と、比較器3からの制御信号S3に応じて、第1のローパスフィルタ11の出力及び第2のローパスフィルタ12の出力のうち何れか一方を通過させる選択部4とを有する。
[第1の磁気センサ1及び第2の磁気センサ2]
第1の磁気センサ1及び第2の磁気センサ2は、電流路9に流れる被測定電流Iに応じて生じる磁場を測定するセンサであり、例えばホール素子や磁気抵抗効果素子(GMR素子,TMR等)、カレントトランスなど、磁場を電気的な信号に変換する種々のセンサ素子の何れかを含んで構成される。第2の磁気センサ2は、被測定電流Iに応じて生じる磁場を第1の磁気センサ1よりも高感度に測定する。また、第2の磁気センサ2は、磁場の測定が可能な被測定電流Iの最大値(例えば、被測定電流Iの磁場によって磁気飽和を生じない条件における被測定電流Iの最大値)が第1の磁気センサ2に比べて小さい。
本実施形態では、例えば図1に示すように、電流路9から第1の磁気センサ1までの距離に比べて、電流路9から第2の磁気センサ2までの距離が短い。すなわち、第2の磁気センサ2は、第1の磁気センサ1に比べて被測定電流Iによる磁場が大きい位置に配置される。また、第1の磁気センサ1と第2の磁気センサ2とは、同一特性を持った素子である。
第2の磁気センサ2は、第1の磁気センサ1に比べて被測定電流Iによる磁場が大きい位置にあるため、第1の磁気センサ1と同一の特性を有していても、第1の磁気センサ1に比べて被測定電流Iに対する測定感度が高くなるとともに、磁気飽和を生じ始める被測定電流Iの電流値が第1の磁気センサ1より小さくなる。
第1の磁気センサ1及び第2の磁気センサ2を同一特性の素子にすることで、部品の種類を少なくすることができる。
なお、本実施形態の他の例においては、第1の磁気センサ1と第2の磁気センサ2とが同一特性の素子でなくとも良い。例えば、図2は、感度の異なる2つの磁気センサの例である。図2Aは第1の磁気センサ1の構成例を示し、図2Bは第2の磁気センサ2の構成例を示す。図2Aに示す第1の磁気センサ1は、基板1Bに配置された磁気抵抗効果素子1Aの上に絶縁層1Dを介して磁気シールド1Eが設けられ、磁気シールド1Eの上に絶縁層1Cが形成されている。他方、図2Bに示す第2の磁気センサ2は、基板2Bに配置された磁気抵抗効果素子2Aの上に絶縁層2Cが形成されているが、磁気シールドは設けられていない。磁気シールド1Eを有する第1の磁気センサ1は磁場に対する感度が相対的に低く、磁気シールドを持たない第2の磁気センサ2は磁場に対する感度が相対的に高い。このような感度の違いがある場合、電流路9から第1の磁気センサ1までの距離と電流路9から第2の磁気センサ2までの距離とが同じでもよい。
第2の磁気センサ2は、第1の磁気センサ1に比べて同一の磁界強度に対する感度が高いため、電流路9からの距離が第1の磁気センサ1と同じであっても、被測定電流Iに対する測定感度は第1の磁気センサ1より高くなるとともに、磁気飽和を生じ始める被測定電流Iの電流値が第1の磁気センサ1より小さくなる。
電流路9から第1の磁気センサ1までの距離と電流路9から第2の磁気センサ2までの距離を同じにすることで、装置サイズを小型化できる。
また、電流路9の磁場の方向に対する感度軸の角度を変えることにより、被測定電流Iの磁場に対する第1の磁気センサ1と第2の磁気センサ2の感度が異なるようにすることも可能である。
[第1のローパスフィルタ11及び第2のローパスフィルタ12]
第1のローパスフィルタ11は、第1の磁気センサ1の出力に含まれる高周波成分を減衰させる。第2のローパスフィルタ12は、第2の磁気センサ2の出力に含まれる高周波成分を減衰させる。第1のローパスフィルタ11及び第2のローパスフィルタ12は、アナログ回路でもデジタル回路でも実現可能である。
[比較器3]
比較器3は、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とを比較し、当該比較の結果に応じた制御信号S3を出力する。比較器3は、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きい場合、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力を通過させる制御信号S3を出力し、被測定電流Iのレベルが当該閾電流より小さい場合には、選択部4において第2の磁気センサ2の出力を通過させる制御信号S3を出力する。比較器3は、一般的なコンパレータを用いても良いし、負帰還をかけない1つのオペアンプを用いてもよい。負帰還をかけない1つのオペアンプを用いることにより、簡単な構成で比較器を構成でき、回路のサイズを小型化できる。また、比較器3としてヒステリシスコンパレータを用いることにより、第1の閾値Vref1付近の微小なノイズによる制御信号S3の頻繁な変化を抑えることができる。
また比較器3は、図3において示すようにデジタル回路で構成することも可能である。図3の例では、第1のローパスフィルタ11の出力を、A/D変換器51がデジタル信号に変換する。プロセッサ52は、A/D変換器51によってデジタル信号に変換された第1のローパスフィルタ11の出力と予め記憶した第1の閾値Vref1とを比較し、当該比較結果に応じた制御信号S3を出力する。
第1の閾値Vref1は、第2の磁気センサ2の出力が磁気飽和によって歪みを生じる磁場よりも小さい磁場を示す値に設定される。例えば、第1の閾値Vref1に対応する被測定電流Iの閾電流は、第2の磁気センサ2において磁気飽和を生じない条件における被測定電流Iの最大値を示す。比較器3は、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力が第1の閾値Vref1より大きい場合、被測定電流Iが当該最大値より大きいことを示すハイレベルの制御信号S3を出力する。他方、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力が第1の閾値Vref1より小さい場合、比較器3は、被測定電流Iが当該最大値より小さいことを示すローレベルの制御信号S3を出力する。
[選択部4]
選択部4は、比較器3からハイレベルの制御信号S3が出力される場合、第1のローパスフィルタ11の出力を選択して通過させ、比較器3からローレベルの制御信号S3が出力される場合、第2のローパスフィルタ12の出力を選択して通過させる。選択部4は、例えばSPDT(Single Pole, Dual Throw;単極双投)スイッチにより構成される。
上述した構成を有する電流センサの動作を説明する。
被測定電流Iが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より小さい場合、比較器3からローレベルの制御信号S3が出力される。この場合、選択部4では、第2のローパスフィルタ12を通過した第2の磁気センサ2の出力が選択され、出力信号Soutとして出力される。
他方、被測定電流Iが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きい場合、比較器3からハイレベルの制御信号S3が出力される。この場合、選択部4では、第1の磁気センサ1を通過した第1の磁気センサ1の出力が選択され、出力信号Soutとして出力される。すなわち、第2の磁気センサ2の磁気飽和を生じない最大値(第1の閾値Vref1に対応する閾電流)に比べて被測定電流Iが大きい場合、第2の磁気センサ2の出力は磁気飽和によって歪む可能性があるため、選択部4では第1の磁気センサ1の出力が選択される。
また、被測定電流Iが急激に増大して、第1の閾値Vref1に対応する閾電流より小さいレベルから当該閾電流を超えるレベルに変化した場合、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力も、被測定電流Iの変化にほぼ遅れることなく変化して、第1の閾値Vref1より大きくなる。従って、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大すると、比較器3において出力される制御信号S3がローレベルからハイレベルへ直ちに変化し、選択部4を通過する信号が第2のローパスフィルタ12の出力から第1のローパスフィルタ11の出力へ直ちに切り換わる。
以上説明したように、本実施形態に係る電流センサによれば、ローパスフィルタによる遅延を生じていない第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とが比較器3で比較される。そのため、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きくなったことが比較器3において直ちに検出され、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において直ちに選択される。従って、第2の磁気センサ2の出力が磁気飽和によって歪んだ状態で、第2のローパスフィルタ12の出力が選択部4において選択され続けることがなくなり、出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることできる。
例えば図14において、「TH1」を第1の閾値Vref1、「SL」を第1の磁気センサ1の出力、「SLa」を第1のローパスフィルタ11の出力、「SH」を第2の磁気センサ2の出力、「SHa」を第2のローパスフィルタ12の出力とみなした場合、時刻t2において、選択部4の出力信号Soutが第2のローパスフィルタ12の出力から第1のローパスフィルタ11の出力へ切り換わる。これにより、時刻t2以降において測定誤差を生じた第2のローパスフィルタ12の出力が選択部4において選択されなくなるため、出力信号Soutの精度の低下を有効に抑制できる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、比較器3の第1の閾値Vref1が、磁気飽和によって第2の磁気センサ2の出力に歪みが生じる磁場よりも小さい磁場を示す値に設定されている。これにより、第2の磁気センサ2に磁気飽和が生じている状態でその出力が選択部4を通過することがないため、第2の磁気センサ2の磁気飽和に起因した出力信号Soutの精度の低下をより確実に防止できる。
なお、本実施形態に係る電流センサでは、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少する場合も、測定レンジが速やかに切り換わる。そのため、被測定電流Iが急激に減少する場合、第2の磁気センサ2の磁気飽和による影響が第2のローパスフィルタ12の出力に残存している状態で、その出力が選択部4により選択される可能性がある。従って、本実施形態に係る電流センサは、被測定電流Iの増大が急激である一方、被測定電流Iの減少が比較的緩やかな場合において特に有効である。例えば、電気自動車やハイブリッド車などのバッテリに流れる電流は、回生ブレーキ作動時において急激に増大するが、電流の減少は比較的なだらかになる。また、図4において示すように、一般的なモータの駆動電流は起動時において急激に増大するが、運転中の変化は比較的緩やかである。従って、本実施形態に係る電流センサは、これらの用途において被測定電流Iを精度よく測定することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態に係る電流センサでは、被測定電流Iに対する感度が低い第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とを比較した結果に応じて選択部4が制御されるが、本実施形態に係る電流センサでは、被測定電流Iに対する感度が高い第2の磁気センサ2の出力と第2の閾値Vref2とを比較した結果に応じて選択部4が制御される。
図5は、第2の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。図5に示す電流センサは、図1に示す電流センサにおける比較器3を比較器3Aに置き換えたものであり、他の構成は図1に示す電流センサと同じである。
比較器3Aは、第2のローパスフィルタ12を通過する前の第2の磁気センサ2の出力と第2の閾値Vref2とを比較し、当該比較の結果に応じた制御信号S3を出力する。比較器3Aは、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きい場合、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力を通過させる制御信号S3を出力し、被測定電流Iのレベルが当該閾電流より小さい場合には、選択部4において第2の磁気センサ2の出力を通過させる制御信号S3を出力する。比較器3Aは、上述した比較器3(図1)と同様に、一般的なコンパレータや、負帰還をかけない1つのオペアンプ、ヒステリシスコンパレータなどを用いて構成される。また比較器3Aは、アナログ回路でもデジタル回路でも実現可能である。
第2の閾値Vref2は、第2の磁気センサ2の出力が磁気飽和によって歪みを生じる磁場よりも小さい磁場を示す値に設定される。例えば、第2の閾値Vref2に対応する被測定電流Iの閾電流は、第2の磁気センサ2において磁気飽和を生じない条件における被測定電流Iの最大値を示す。比較器3Aは、第2のローパスフィルタ12を通過する前の第2の磁気センサ2の出力が第2の閾値Vref2より大きい場合、被測定電流Iが当該閾電流より大きいことを示すハイレベルの制御信号S3を出力する。他方、第2のローパスフィルタ12を通過する前の第2の磁気センサ2の出力が第2の閾値Vref2より小さい場合、比較器3Aは、被測定電流Iが当該閾電流より小さいことを示すローレベルの制御信号S3を出力する。
本実施形態に係る電流センサにおいても、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きくなったことが比較器3Aにおいて直ちに検出され、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において直ちに選択される。従って、第1の実施形態と同様に、出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
また、第2の磁気センサ2は第1の磁気センサ1に比べて被測定電流Iに対する感度が高いことから、被測定電流Iの同一の電流値について比べた場合、比較器3Aの第1の閾値Vref2は比較器3の第1の閾値Vref1に比べて大きな値となる。そのため、図5に示す電流センサでは、比較器3Aにおいて第2の磁気センサ2の出力と第2の閾値Vref2との比較を精度良く行うことができる。また、比較器3Aの比較動作の精度が高いことから、第2の磁気センサ2の磁気飽和を生じない条件における被測定電流Iの最大値を、比較器3に比べて高い値に設定することが可能である。これにより、図5に示す電流センサでは、第2の磁気センサ2の測定レンジを広げることができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1,第2の実施形態に係る電流センサでは、2つの磁気センサにおける一方の出力と閾値とを比較した結果に基づいて選択部4が制御されるが、本実施形態に係る電流センサでは、2つの磁気センサにおける両方の出力と閾値とをそれぞれ比較した結果に基づいて選択部4が制御される。
図6は、第3の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。図6に示す電流センサは、図1に示す電流センサにおける比較器3を比較器3Bに置き換えたものであり、他の構成は図1に示す電流センサと同じである。
比較器3Bは、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とを比較する第1の比較器31と、第2のローパスフィルタ12を通過する前の第2の磁気センサ2の出力と第2の閾値Vref2とを比較する第2の比較器32と、第1の比較器31の出力及び第2の比較器32の出力が入力される第1の論理ゲート34とを有する。第1の比較器31と第1の閾値Vref1は、図1における比較器3と第1の閾値Vref1に相当する。また、第2の比較器32と第2の閾値Vref2は、図5における比較器3Aと第2の閾値Vref2に相当する。第1の論理ゲート34は、論理和演算を行う回路であり、第1の比較器31及び第2の比較器32の何れか一方の出力がハイレベルの場合にハイレベルの制御信号S3を出力し、第1の比較器31及び第1の比較器31の出力が共にローレベルの場合はローレベルの制御信号S3を出力する。
本実施形態に係る電流センサによれば、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きくなったことが第1の比較器31において直ちに検出され、また、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きくなったことが第2の比較器32において直ちに検出される。これにより、第1の論理ゲート34からハイレベルの制御信号S3が出力され、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において直ちに選択される。従って、上述した各実施形態と同様に、出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、第1の比較器31及び第2の比較器32の何れか一方において被測定電流Iが閾電流(第2の磁気センサ2において磁気飽和が生じない条件における被測定電流Iの最大値)より大きいとの比較結果が得られた場合、選択部4において第1の磁気センサ1の出力が選択される。そのため、第1の比較器31及び第2の比較器32のそれぞれにおいて閾値とセンサ出力との比較精度にばらつきが存在する場合でも、磁気飽和による歪みが生じた第2の磁気センサ2の出力が選択部4において選択されることをより確実に防止できる。
なお、図6の例に示す電流センサでは、第1の比較器31及び第2の比較器32の出力に対して論理和演算が行われているが、本実施形態の他の例では、論理和演算の代わりに他の論理演算を行ってもよい。図7はその一例を示す。図7に示す電流センサは、第1の比較器31及び第2の比較器32の出力に対して論理積演算を行う第1の論理ゲート35を設けたものである。図7に示す電流センサによれば、第1の比較器31及び第2の比較器32の両方で被測定電流Iが閾電流(第2の磁気センサ2において磁気飽和が生じない条件における被測定電流Iの最大値)より大きいとの比較結果が得られた場合にのみ、選択部4において第1の磁気センサ1の出力が選択される。すなわち、被測定電流Iが最大値を超えたことがより確実となった場合に第1の磁気センサ1の出力が選択部4において選択される。そのため、図6に示す電流センサに比べて、第2の磁気センサ2による高感度の測定レンジを広くすることができる。
また、本実施形態の更に他の例では、第1の比較器31及び第2の比較器32の出力に対して論理演算を行う論理ゲートとして、否定論理和や否定論理積の論理演算を行う論理ゲートを設けてもよい(ただし、この場合、制御信号S3の論理レベルに対する選択部4の選択動作を図6,図7の例とは逆にする)。これにより、論理ゲートに含まれるトランジスタの数を少なくすることができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した実施形態に係る電流センサでは、測定レンジが大電流側のときに被測定電流Iが小電流へ急激に減少すると、測定レンジは小電流側へ直ちに切り換わる。この場合、第2の磁気センサ2の磁気飽和による影響が第2のローパスフィルタ12の出力に多く残っている状態で、その出力が選択部4において選択されてしまう。本実施形態に係る電流センサは、測定レンジが大電流から小電流へ急激に減少する場合、測定レンジの切り換えが上述した実施形態に比べて遅延するように構成される。
図8は、第4の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。図8に示す電流センサは、図1に示す電流センサにおける比較器3を比較器3Cに置き換えたものであり、他の構成は図1に示す電流センサと同じである。
比較器3Cは、第1のローパスフィルタ11を通過する前の第1の磁気センサ1の出力と第1の閾値Vref1とを比較する第1の比較器31と、第1のローパスフィルタ11を通過した後の第1の磁気センサ1の出力と第3の閾値Vref3とを比較する第3の比較器33と、第1の比較器31及び第3の比較器33の出力が入力される第2の論理ゲート36とを有する。
第1の比較器31と第1の閾値Vref1は、図1における比較器3と第1の閾値Vref1に相当する。
第3の比較器33は、第1のローパスフィルタ11を通過した後の第1の磁気センサ1の出力と第3の閾値Vref3との比較結果に応じて、第3の閾値Vref3に対応する閾電流に比べて被測定電流Iが大きいか否かを示す信号を出力する。具体的には、第3の比較器33は、第1のローパスフィルタ11を通過した後の第1の磁気センサ1の出力が第3の閾値Vref3より大きい場合、第3の閾値Vref3に対応する閾電流に比べて被測定電流Iが大きいことを示すハイレベルの信号を出力し、当該第1の磁気センサ1の出力が第3の閾値Vref3より小さい場合は、当該第3の閾値Vref3に対応する閾電流に比べて被測定電流Iが小さいことを示すローレベルの信号を出力する。第3の比較器33は、上述した比較器3(図1)と同様に、一般的なコンパレータや、負帰還をかけない1つのオペアンプ、ヒステリシスコンパレータなどを用いて構成される。また、第3の比較器33は、アナログ回路でもデジタル回路でも実現可能である。
第3の閾値Vref3は、第2の磁気センサ2の出力が磁気飽和によって歪みを生じる磁場よりも小さい磁場を示す値に設定される。例えば第3の閾値Vref3は、第1の閾値Vref1と同じでもよい。
第2の論理ゲート36は、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より大きいことを示す信号(ハイレベル)を第1の比較器31から入力するか、又は、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より大きいことを示す信号(ハイレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力を通過させる制御信号S3(ハイレベル)を出力する。他方、第2の論理ゲート36は、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流より小さいことを示す信号(ローレベル)を第1の比較器31から入力し、かつ、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より小さいことを示す信号(ローレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力を通過させる制御信号S3(ローレベル)を出力する。第2の論理ゲート36は、例えば図8において示すように、論理和演算を行う回路によって構成される。
本実施形態に係る電流センサにおいて、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きくなったことが第1の比較器31において直ちに検出される。これにより、第1の比較器31の出力信号がハイレベルになると、第2の論理ゲート36の出力信号(制御信号S3)が直ちにハイレベルとなり、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において選択される。従って、第1の実施形態と同様に、出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少した場合、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より小さくなったことが第1の比較器31において直ちに検出され、第1の比較器31の出力信号がハイレベルからローレベルに変化する。ところが、第3の比較器33には、第1のローパスフィルタ11によって遅延した第1の磁気センサ1の出力信号が入力されるため、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少しても、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より小さくなったことは、第3の比較器33において直ちに検出されない。すなわち、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少した後も、第3の比較器33の出力信号はしばらくの間ハイレベルとなり、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力が選択され続ける。第3の比較器33の出力信号がこの遅延時間を経てローレベルになると、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力が選択され、測定レンジが大電流側から小電流側に切り換わる。この遅延時間の間に、第2の磁気センサ2の磁気飽和によって第2のローパスフィルタ12の出力に残存する誤差は減少するため、測定レンジが小電流側に切り換わったときの出力信号Soutの測定誤差は、上述した各実施形態に比べて小さくなる。従って、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少する場合において、第2の磁気センサ2の磁気飽和の影響による出力信号Soutの測定精度の低下を効果的に抑えることができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図9は、第5の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。図9に示す電流センサは、図5に示す電流センサにおける比較器3Aを比較器3Dに置き換えたものであり、他の構成は図5に示す電流センサと同じである。
比較器3Dは、第2のローパスフィルタ12を通過する前の第2の磁気センサ2の出力と第2の閾値Vref2とを比較する第2の比較器32と、第1のローパスフィルタ11を通過した後の第1の磁気センサ1の出力と第3の閾値Vref3とを比較する第3の比較器33と、第2の比較器32及び第3の比較器33の出力が入力される第2の論理ゲート36とを有する。
第2の比較器32と第2の閾値Vref2は、図5における比較器3Aと第2の閾値Vref2に相当する。
また、第3の比較器33と第3の閾値Vref3は、第4の実施形態に係る電流センサ(図8)における同一符号の構成要素と同じである。
第2の論理ゲート36は、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きいことを示す信号(ハイレベル)を第2の比較器32から入力するか、又は、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より大きいことを示す信号(ハイレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力を通過させる制御信号S3(ハイレベル)を出力する。他方、第2の論理ゲート36は、被測定電流Iのレベルが第2の閾値Vref2に対応する閾電流より小さいことを示す信号(ローレベル)を第2の比較器32から入力し、かつ、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より小さいことを示す信号(ローレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力を通過させる制御信号S3(ローレベル)を出力する。図9の例において、第2の論理ゲート36は論理和演算回路により構成される。
上述した構成を有する本実施形態に係る電流センサにおいても、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合には、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力が直ちに選択されるため、図5に示す電流センサと同様に、第2の磁気センサ2の磁気飽和の影響による出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
また、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少した場合には、第1のローパスフィルタ11の遅延により、第3の比較器33の出力がハイレベルからローレベルへ遅れて変化し、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力が遅れて選択されるため、図8に示す電流センサと同様に、第2の磁気センサ2の磁気飽和の影響による出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図10は、第6の実施形態に係る電流センサの構成の一例を示す図である。図10に示す電流センサは、図6に示す電流センサにおける比較器3Bを比較器3Eに置き換えたものであり、他の構成は図6に示す電流センサと同じである。
比較器3Eは、比較器3B(図6)と同様の構成を有するとともに、第3の比較器33と第2の論理ゲート36を有する。
第3の比較器33と第3の閾値Vref3は、第4,第5の実施形態に係る電流センサ(図8,図9)における同一符号の構成要素と同じである。
第2の論理ゲート36は、第1の閾値Vref1に対応する閾電流又は第2の閾値Vref2に対応する閾電流に比べて被測定電流Iのレベルが大きいことを示す信号(ハイレベル)を第1の論理ゲート34から入力するか、又は、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より大きいことを示す信号(ハイレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第1のローパスフィルタ11の出力を通過させる制御信号S3(ハイレベル)を出力する。他方、第2の論理ゲート36は、第1の閾値Vref1に対応する閾電流及び第2の閾値Vref2に対応する閾電流に比べて被測定電流Iのレベルが小さいことを示す信号(ローレベル)を第1の論理ゲート34から入力し、かつ、被測定電流Iのレベルが第3の閾値Vref3に対応する閾電流より小さいことを示す信号(ローレベル)を第3の比較器33から入力した場合、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力を通過させる制御信号S3(ローレベル)を出力する。図10の例において、第2の論理ゲート36は論理和演算回路により構成される。
図10に示す電流センサによれば、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大した場合、被測定電流Iのレベルが第1の閾値Vref1に対応する閾電流又は第2の閾値Vref2に対応する閾電流より大きくなったことが第2の比較器32において直ちに検出される。これにより、第1の論理ゲート34からハイレベルの信号が出力され、第2の論理ゲート36からハイレベルの制御信号S3が出力されるので、第1のローパスフィルタ11の出力が選択部4において直ちに選択される。従って、図6に示す電流センサと同様に、第2の磁気センサ2の磁気飽和の影響による出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
また、図10に示す電流センサによれば、被測定電流Iが大電流から小電流へ急激に減少した場合には、第1のローパスフィルタ11の遅延により、第3の比較器33の出力がハイレベルからローレベルへ遅れて変化し、選択部4において第2のローパスフィルタ12の出力が遅れて選択されるため、図8,図9に示す電流センサと同様に、第2の磁気センサ2の磁気飽和の影響による出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
なお、図10に示す電流センサの比較器3Eにおいて、第1の論理ゲート34は論理和演算を行っているが、本実施形態の他の例では、論理和演算の代わりに他の論理演算を行ってもよい。図11はその一例を示す。図11に示す電流センサは、図7に示す電流センサと同様に、第1の比較器31及び第2の比較器32の出力に対して論理積演算を行う第1の論理ゲート35を設けたものである。このような構成によれば、被測定電流Iが小電流から大電流へ急激に増大する場合には、図7に示す電流センサと同様に、出力信号Soutの測定精度の低下を抑えることができる。
本実施形態の更に他の例では、第1の比較器31及び第2の比較器32の出力に対して論理演算を行う論理ゲートとして、否定論理和や否定論理積の論理演算を行う論理ゲートを設けてもよい。
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、電流路9、第1の磁気センサ1、第2の磁気センサ2、第1のローパスフィルタ11及び第2のローパスフィルタ12をモジュール化し、比較器3と選択部4を後段の回路と一体化しても良い。
本発明は、車載用の電流センサ等に適用可能である。
1…第1の磁気センサ、2…第2の磁気センサ、3,3A,3B,3C,3D,3E…比較器、31…第1の比較器、32…第2の比較器、33…第3の比較器、34,35…第1の論理ゲート、36…第2の論理ゲート36、4…選択部、11…第1のローパスフィルタ、12…第2のローパスフィルタ、9…電流路。

Claims (15)

  1. 被測定電流に応じて生じる磁場を測定する第1の磁気センサと、
    前記被測定電流に応じて生じる磁場を前記第1の磁気センサより高感度に測定し、当該磁場の測定が可能な前記被測定電流の最大値が前記第1の磁気センサよりも小さい第2の磁気センサと、
    前記第1の磁気センサの出力が通過する第1のローパスフィルタと、
    前記第2の磁気センサの出力が通過する第2のローパスフィルタと、
    入力される制御信号に応じて、前記第1のローパスフィルタの出力及び前記第2のローパスフィルタの出力のうち何れか一方の出力を通過させる選択部と、
    前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力、又は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と閾値とを比較し、当該比較の結果に応じて、前記被測定電流のレベルが前記閾値に対応する閾電流より大きい場合には、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力し、前記被測定電流のレベルが前記閾電流より小さい場合には、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力する比較器と
    を有することを特徴とする電流センサ。
  2. 前記比較器は、前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と前記閾値とを比較する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記比較器は、前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と前記閾値とを比較する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  4. 前記比較器は、負帰還をかけない1つのオペアンプからなる
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電流センサ。
  5. 前記閾値は、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値である
    ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の電流センサ。
  6. 前記比較器は、
    前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、
    前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、
    前記第1の比較器の出力及び前記第2の比較器の出力が入力される第1の論理ゲートと
    を含み、
    前記第1の論理ゲートは、論理和ゲート又は論理積ゲートのどちらかである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  7. 前記第1の閾値と、前記第2の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電流センサ。
  8. 前記比較器は、
    前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、
    前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、
    前記第1の比較器の出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートと
    を含み、
    前記第2の論理ゲートは、
    前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第1の比較器から入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力し、
    前記被測定電流のレベルが前記第1の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第1の比較器から入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  9. 前記第1の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値である
    ことを特徴とする請求項8に記載の電流センサ。
  10. 前記比較器は、
    前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、
    前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、
    前記第2の比較器の出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートと
    を含み、
    前記第2の論理ゲートは、
    前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第2の比較器から入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力し、
    前記被測定電流のレベルが前記第2の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第2の比較器から入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  11. 前記第2の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値である
    ことを特徴とする請求項10に記載の電流センサ。
  12. 前記比較器は、
    前記第1のローパスフィルタを通過する前の前記第1の磁気センサの出力と第1の閾値とを比較する第1の比較器と、
    前記第2のローパスフィルタを通過する前の前記第2の磁気センサの出力と第2の閾値とを比較する第2の比較器と、
    前記第1のローパスフィルタを通過した後の前記第1の磁気センサの出力と第3の閾値とを比較する第3の比較器と、
    前記第1の比較器の出力及び前記第2の比較器の出力が入力される第1の論理ゲートと、
    前記第1の論理ゲートの出力及び前記第3の比較器の出力が入力される第2の論理ゲートと
    を含み、
    前記第1の論理ゲートは、論理和ゲート又は論理積ゲートのどちらかであり、
    前記第2の論理ゲートは、
    前記第1の閾値に対応する閾電流、及び/又は、前記第2の閾値に対応する閾電流より前記被測定電流のレベルが大きいことを示す信号を前記第1の論理ゲートから入力するか、又は、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より大きいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第1のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力し、
    前記第1の閾値に対応する閾電流、及び/又は、前記第2の閾値に対応する閾電流より前記被測定電流のレベルが小さいことを示す信号を前記第1の論理ゲートから入力し、かつ、前記被測定電流のレベルが前記第3の閾値に対応する閾電流より小さいことを示す信号を前記第3の比較器から入力した場合、前記選択部において前記第2のローパスフィルタの出力を通過させる前記制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  13. 前記第1の閾値と、前記第2の閾値と、前記第3の閾値とは、前記第2の磁気センサの出力が歪む磁場よりも小さい磁場を示す値である
    ことを特徴とする請求項12に記載の電流センサ。
  14. 前記被測定電流が流れる電流路から前記第1の磁気センサ迄の距離より、前記電流路から前記第2の磁気センサ迄の距離が短い
    ことを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の電流センサ。
  15. 前記第1の磁気センサの感度より、前記第2の磁気センサの感度が高い
    ことを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の電流センサ。
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