JPWO2016017180A1 - 電気モータおよび歯科装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このモータの円筒形のステータコアの内周には、複数のコイルが配置され、それらのコイルの内周には、コイルの数に応じた極数の永久磁石がシャフトの周囲に設けられたロータが配置される。
ここで、特に、歯科用ハンドピースを駆動するモータには、工具による切削・研磨を安定して行うための十分なトルク出力(性能)に加えて、術者が手に持って操作し易いように小型化が要求される。
そして、本発明の電気モータは、ステータコアの軸方向の長さをLfとし、コイルの軸方向の長さをLcとすると、Lf<Lcである第1要件が成り立つことを特徴とする。
本明細書において或る物の「軸方向」は、特に断らない限り、ロータが有するシャフトの軸方向に一致するか、あるいはシャフトの軸方向に平行な方向である。
また、本明細書において或る物の「径方向」は、「軸方向」に対して直交する任意の方向をいうものとする。
ここで、本発明の電気モータのコイルにおいて、トルクの発生に寄与するのは、主として、軸方向に沿って延びるコイルサイドであり、コイルエンドはトルク発生に対する寄与度が低い。したがって、Lf<Lc、つまりコイルエンドに対向するステータコアの端部をオフセットしても、モータの性能はさほど低下しない。
したがって、本発明の電気モータによれば、性能を確保しながら小型化を図ることができる。
本発明においては、コイルサイドの軸方向の長さをLcsとすると、Lf≧Lcsとなるように、ステータコアの長さLfを定めることができる。
そうすると、トルク発生への寄与度が高いコイルサイドの全体に亘りステータコアが存在し、コイルサイドが生成する磁束を十分にステータコアに鎖交させることができるので、出力トルクをより十分に確保することができる。
すなわち、本発明の電気モータが、ロータおよびステータを収容する収容空間を有し、収容空間に通じる開口が軸方向の少なくとも一方端側に形成されたケース本体と、ケース本体に開口を介して嵌合される嵌合部を有する端部ケースと、を備える場合、第1要件によりステータコアの端部がコイルエンドの端部に対して退いていることで形成された第1スペースに、嵌合部を配置することができる。
ここで、本発明における「媒体」としては、例えば、適用先の洗浄、冷却等の機能を実現するために用いられる水、エア等の流体、あるいは、照明やセンシング等の機能を実現するために用いられる電線や光が挙げられる。「媒体経路」は、そういった媒体を通すために必要となる経路(空間)である。例えば、「媒体経路」は、媒体が流体であれば、流体を流す配管(パイプ等)が占有する空間に該当し、媒体が電線や光であれば、電線や光伝送部材が占有する空間に該当する。
そのため、モータの主要要素よりも外側において媒体経路のために使われていた磁気的に無効な領域を、モータ出力を引き出すために使うことができる。
そうすると、要求される出力に見合うモータの主要要素の外径を確保しながら、モータケースの径を小さくして小型化を図ることができるし、モータケースの径を小径に維持しながら、主要要素の外径をより大きく確保して性能向上を図ることもできる。
換言すると、モータケースのサイズ当たりの性能を向上させることができる。
そして、本発明の電気モータは、ステータコアの軸方向の長さをLfとし、永久磁石の軸方向の長さをLmとすると、Lm<Lf である第2要件が成り立つことを特徴とする。
本発明における第2要件は、モータの性能をさほど低下させることなく、モータの主要要素を構成する部材の長さを短くすることによってスペースを生み出すことが、第1要件と共通する。
そこで、本発明の第2要件として、永久磁石の長さLmをステータコアの長さLfよりも短く設定すると(Lm<Lf)、永久磁石の端部がステータコアの端部に対して退いてオフセットされるので、オフセットされた分だけシャフトの周囲のスペースが軸方向に広がる。この軸方向に広がったスペースの分だけ、ロータの必要長を短く抑えることができるので、電気モータを軸方向に小型化することができる。
一方、本発明の第2要件、つまりLm<Lfを満足すれば、永久磁石の端部にもステータコアを対向させて配置し、永久磁石の端部から発せられた強い磁束を、永久磁石の端面に対して軸方向に突出したステータコアの範囲に分散させることができる。それによってステータコアの端部において磁束が飽和しづらくなり、外部への磁束の漏れが抑制されるので、モータケースの発熱による効率、性能の低下を抑えることができる。
以上より、永久磁石の端部の位置をオフセットし、Lm<Lfとすることにより、要求される性能を確保しながら、作り出されたスペースを利用することでロータの必要長さを抑え、電気モータの小型化を図ることができる。
〔歯科用装置の概略構成〕
本実施形態に係る歯科用装置(歯科装置)は、図1に示すように、歯科用ハンドピース9Aと、ハンドピース9Aを駆動するモータ10と、モータ10の駆動制御などを行うコントローラ9Bとを備える。この歯科用装置は、モータ10により得られるトルクをハンドピース9Aの前端に位置する工具91に伝達し、回転駆動される工具91により歯牙を切削する。
本実施形態のモータ10の外観が、図1および図2(a)〜(c)に示されている。
モータ10の一端側には、ハンドピース9Aが装着される。モータ10の他端側には、コネクタ92によりホース9Cが設けられる。モータ10およびハンドピース9Aは、ホース9Cを介してコントローラ9Bに接続される。
本明細書では、モータ10において、ハンドピース9Aが装着される側を「前(フロント)」、その反対側(コネクタ92側)を「後(リア)」と定義する。
本明細書において或る物の「外周」は、特に断らない限り、その物においてロータ2の回転方向に沿った外側の部位、およびその部位の周囲をいうものとする。ここでいう外側の部位のことを「外周部」という。「外周部」よりも径方向外側のことを、「その物よりも外側」という。
そして、本明細書において或る物の「内周」は、特に断らない限り、その物においてロータ2の回転方向に沿った内側の部位、およびその部位よりも内側をいうものとする。ここでいう内側の部位のことを「内周部」という。「内周部」よりも径方向内側のことを、「その物よりも内側」という。
ブラシレス・スロットレスモータであるモータ10は、図3に示すように、駆動を担う主要要素1Aであるロータ2およびステータ3と、それらを収容、保持するためのインナーケース40(ホルダケース4およびリアホルダ5)、モータケース6、およびリングねじ7と、ハンドピース9Aが着脱可能に装着されるインサート筒8とを備える。
以下、これらの構成を順に説明する。
ロータ2は、図3、図6、および図7に示すように、シャフト21と、シャフト21に固定される永久磁石であるマグネット22と、マグネット22の外周部を覆うカバーホルダ23とを備える。
これらのセグメント・マグネットに代えて、4極に着磁された一体のリング状のマグネットを用いることもでき、この場合の配向は、ラジアル異方性、極異方性のいずれをも採用することができる。
図3、7に示すように、シャフト21の前端部28側にはフロントベアリング25が設けられ、シャフト21の後端部29側にはリアベアリング26が設けられる。これらのベアリング25,26は、各々、内輪と外輪との間に球状の転動体(ボール)を備えるボールベアリングである。シャフト21の外周部には、これらのベアリング25,26の各々の内輪が固定される。
前端部28は、シャフト21の回転を工具91に伝達するためにハンドピース9Aの内部に設けられた回転伝達機構93に接続される。
後端部29は、カバーホルダ23の後端に嵌合される嵌合部291と、シャフト21の芯出し時に削り取ることが可能なバランス修正部292と、リアベアリング26が配置されるベアリング配置部293とを有する。
バランス修正部292は、マグネット22の後端とリアベアリング26との間に位置している。
バランス修正部232は、マグネット22の前端とフロントベアリング25との間に位置している。バランス修正部232および上述のバランス修正部292は、いずれもシャフト21の中央部27の径よりも大径に形成されている。バランス修正部232およびバランス修正部292は同じ径に設定されることが好ましい。
次に、ステータ3は、図3に示すように、コイルユニット30と、コイルユニット30の外周に配置される円筒形のステータコア301とを備える。
ステータコア301は、磁性体金属から形成され、表面に絶縁膜が形成された円環状の板を積層して形成されている。
コイルユニット30は、図4に示すように、3つのコイル(巻き線)31,32,33と、コイル31〜33を保持するボビン34と、注水パイプ41、チップエアパイプ42、および照明電線43とを備える。
コイルユニット30には、照明電線43を通じて電力が供給される光源L(図3)が組み付けられる(図3および図8)。
光源Lは、白色LED(Light Emitting Diode)等の発光デバイスLdと、発光デバイスLdを保持するハウジングLhとを有する。発光デバイスLdは、単一または複数のLEDにより構成することができる。
図4に示すように、コイル31は、銅などの良導体を樹脂で覆った被覆導線を用いて平面視矩形状に巻かれており、ボビン34の外周部に沿って湾曲した形状に成形される。
コイル31は、図5(a)に示すように、コイルサイドCsおよびコイルエンドCeを有する。コイルサイドCsは、ステータコア301の軸方向に沿って配置される直線状の区間である。コイルエンドCeは、コイルサイドCsの両端に位置する区間である。
他のコイル32,33も、コイル31と同様に形成されている。これらのコイル31〜33を結線することで電機子コイルが形成される。
コイル31〜33には、断面円形状である丸線、断面矩形状である平角線などを用いることができる。
コイル31〜33は、平面視矩形状に限らず、トラック形状(図5(b))、長円、楕円等、任意の形状であってよい。
非重ね巻においてモータを効率良く動作させるために、本実施形態のように3つのコイル31〜33に対して4極のロータ2を好適に採用することができる。同様の理由から3n個のコイルおよび4n極のロータを好適に採用することができる(nは自然数)。
その他、3nm個のコイルおよび2n極のロータの組み合わせをも採用することができる(n,mは自然数)。例えば、3個のコイルおよび2極のロータの組み合わせ、6個のコイルおよび2極のロータの組み合わせなどが該当する。
なお、コイルが延在する領域の中心角は、上記角度に限らず、コイルの数に応じて適宜な角度に定めることができる。
本実施形態においては、ステータコア301よりも内側で、注水パイプ41、チップエアパイプ42および照明電線43の各々が占有する空間である3つの媒体経路50が、隣り合うコイル31〜33の間に配置されている。
ここで、媒体経路50は、注水パイプ41、チップエアパイプ42、および照明電線43の各々が占有する空間を総称したものである。
パイプ41,42や電線43が「占有する空間」とは、パイプ41,42や電線43を配置するため、コイル31〜33の隣り合うもの同士の間においてパイプ41,42や電線43の周囲に必要なクリアランスが含まれるものとする。
ここで、媒体経路50をモータ10に内蔵するにあたり、媒体経路50の領域以外に出現する無効領域について考える。
仮に、ステータコア301よりも外側に媒体経路50が配置されているとすると、ステータコア301とモータケース6との間で、媒体経路50に周方向において隣接する磁気的に無効な領域が生じてしまう。
一方、本実施形態においては、隣り合うコイル31〜33の間に各媒体経路50が配置されているために、モータケース6の内周面に対してごく近接するようにステータコア301を配置することができるので、磁気的な無効領域が実質的に生じない。
本実施形態によれば、かかる無効領域が生じない分、主要要素1Aの外径を増やす上で有利である。主要要素1Aの外径増、つまり、コイル31〜33の巻き数を増やしたり、ロータ2やステータコア301の断面積を増やすことで、モータ10の性能を向上させることができる。
絶縁性樹脂から形成されるボビン34は、図4に示すように、シャフト21と同軸に配置される円筒状の筒部36と、筒部36の外周部に突設された3つの凸部37と、筒部36の後端に位置するリアフランジ38と、筒部36の前端に位置するフロントフランジ39とを一体に備える。
凸部37は、コイル31〜33の厚みとほぼ同じ高さに形成されるとともに、コイル31〜33の内側の開口35に対応する形状、ここではシャフト21の軸方向に長い平面視長円状に形成されている。各凸部37は、ボビン34の周方向において等間隔に配置されており(図6)、各凸部37の周りにコイル31〜33が嵌め込まれる。
コイル31〜33の各々の開口35内に位置する凸部37は、コイル31〜33の周方向および軸方向における位置決め、保持の機能を有する。その機能を果たすことができる限りにおいて凸部37の形状は任意である。
フロントフランジ39には、前方に突出する突起391(図8)が形成されている。その突起391が光源LのハウジングLhに係合されることにより、光源Lがボビン34に設けられている。
本実施形態の歯科用装置は、ハンドピース9Aの前端から照射される光により口腔内の切削部位を照明し、同じく前端から吐出される水、エアにより切削部位を洗浄する。これらの機能を実現するために、注水パイプ41、チップエアパイプ42、および照明電線43がモータ10に設けられている。
図4に示すように、注水パイプ41、チップエアパイプ42、および照明電線43は、リアフランジ38からフロントフランジ39にかけて、ボビン34の軸方向に沿って配置されている。
注水パイプ41は、リアフランジ38およびフロントフランジ39にそれぞれ形成された孔を貫通し、その孔の周縁部に組み付けられる。チップエアパイプ42も同様である。照明電線43の両端の端子も、リアフランジ38およびフロントフランジ39にそれぞれ形成された孔を貫通し、その孔の周縁部に組み付けられる。照明電線43は、光源L(図8)に接続される。光源Lにより照射される光は、光の伝送経路としての光ファイバ(図示しない)を通じてハンドピース9Aの前端まで導かれる。
モータ端子44U,44V,44Wは、それぞれ、コイル31〜33に接続されるとともに、モータ10内の電線、コネクタ92およびホース9Cを介してコントローラ9Bに接続される。コントローラ9Bにより生成される三相交流電流がモータ端子44U,44V,44Wを介してコイル31〜33に印加されると、ステータ3に回転磁界が発生する。この回転磁界とマグネット22の作る磁界の相互作用により、ロータ2がシャフト21を中心に回転される。
冷却用エアパイプ45は、リアフランジ38の孔を介してコイル31〜33にエアを供給することで、コイル31〜33およびその周囲の部材を冷却する。
次に、ロータ2およびステータ3を収容、保持するための要素として、インナーケース40、モータケース6、およびリングねじ7のそれぞれについて順に述べる。
インナーケース40は、図3および図7に示すように、ロータ2およびステータ3を収容する収容空間4Aおよび収容空間4Aに通じる開口48を有するホルダケース4(ケース本体)と、ホルダケース4に開口48より嵌合されるリアホルダ5(端部ケース)とを備える。
ホルダケース4の前端周縁部には、光源LのハウジングLhの一部が挿入される切欠49(図3)が形成されている。
係合部402と、突き当て部401との間には、カバー部46のステータコア301の外周部に対向する部分の肉厚よりも厚い区間403が設定されている。
保持部51には、ボビン34のリアフランジ38の各孔に対応する複数の孔が、軸方向に貫通して形成されている(図2(c)および図3)。
モータケース6は、ホルダケース4の外周部を包囲する円筒状の部材である。モータケース6は、前端から後方に向けて僅かに拡径されている。
リングねじ7(図3および図7)は、ホルダケース4、リアホルダ5、およびモータケース6の各々を所定の位置に固定する。リングねじ7の内周部には、リアホルダ5の外周部とホルダケース4の外周部に形成されたねじに係合する雌ねじが形成されている。リングねじ7の外周部には、モータケース6の内周部に形成されたねじに係合する雄ねじが形成されている。ホルダケース4およびリアホルダ5とモータケース6との間にリングねじ7をねじ込むと、モータ10の構成部品の相対位置が定まる。
インサート筒8は、図3および図7に示すように、モータケース6の前端の内側に保持される基部81と、基部81から前方へと突出する接続部82とを備える。インサート筒8の内側には、シャフト21の前端側が挿通される挿通孔83が形成されている。
接続部82の内側には、回転伝達機構93の軸93Aとシャフト21とを接続するための爪クラッチ86が配置されている。爪クラッチ86はホルダケース4の前端部に設けられている。
基部81には、光源Lが収容される光源収容孔84(図3)が厚み方向に貫通して形成されている。
経路41Zは、接続部82の外側面に位置する図示しない出口へと通じている。経路42Zも、接続部82の外側面に位置する図示しない出口へと通じている。
本実施形態のモータ10を組み立てる手順の一例を説明する。
まず、ロータ2は、次のようにして組み立てることができる。
マグネット22の各セグメント22Aを外周部に接着したシャフト21を、後方よりカバーホルダ23の内側に挿入し、シャフト21の中央部27の前端面をカバーホルダ23の前端内側に突き当てる。そして、シャフト21の嵌合部291をカバー部231の後端に嵌合する。これによってシャフト21およびマグネット22が相対的に位置決めされる。
さらに、シャフト21の前端側にフロントベアリング25の内輪25Bを固定し、シャフト21の後端側にリアベアリング26の内輪26Bを固定する。
ボビン34の凸部37にそれぞれ、コイル31〜33を嵌合する。次に、パイプ41,42および照明電線43をボビン34のフランジ38,39に組み付けてコイル31〜33の相互の間に配置する。なお、パイプ41,42および照明電線43をボビン34に組み付けた後に、コイル31〜33をボビン34に組み付けることもできる。
ホルダケース4の内側に、開口48より、主要要素1Aを収容する。フロントベアリング25はホルダケース4の保持部47の内側に収容され、シャフト21がホルダケース4の保持部47を貫通して前方へと突出する。
そして、リアホルダ5をホルダケース4に開口48より嵌合する。リアベアリング26はリアホルダ5の保持部51の内側に収容され、シャフト21がリアホルダ5を貫通して後方に突出する。
最後に、モータケース6とホルダケース4およびリアホルダ5との間にリングねじ7を挿入して締め付ける。
以上により、モータ10の組み立てを終了する。
ステータコア301の前端面にはホルダケース4の突き当て部401が対向する。ステータコア301の後端面にはリアホルダ5の嵌合部52が対向する。ステータコア301は、これら突き当て部401と嵌合部52との間に位置決めされる。
また、コイルユニット30のボビン34のフロントフランジ39にはホルダケース4の前端部が対向する。ボビン34のリアフランジ38にはリアホルダ5が対向する。コイルユニット30は、ホルダケース4の前端部とリアホルダ5との間に位置決めされる。
ホルダケース4の後端面にリアホルダ5の末端54(図7)が突き当てられるまで、ホルダケース4にリアホルダ5を嵌合すると、リアホルダ5の保持部51がリアベアリング26の外輪26Aを前方に向けて押す。この押す力は、リアベアリング26のボールおよび内輪26Bを介してシャフト21に伝わり、シャフト21の前端側に固定されたフロントベアリング25の内輪25Bを前方へと変位させる。フロントベアリング25の内輪25Bが変位すると、ボールを介してフロントベアリング25の外輪25Aも前方へと変位する。その外輪25Aによってウェーブワッシャ256が圧縮されると、ウェーブワッシャ256がフロントベアリング25の外輪25Aを後方に向けて押す弾性力を生じさせる。
上記のように、リアベアリング26の外輪26Aを前方に向けて押す力と、フロントベアリング25の外輪25Aを後方に向けて押す弾性力とにより、フロントベアリング25の外輪25Aと内輪25Bとの位置、およびリアベアリング26の外輪26Aと内輪26Bとの位置が相対的にずれるので、ボールの周囲の隙間(ガタ)がなくなり、フロントベアリング25およびリアベアリング26の双方が予圧される。
モータ10の性能を維持しながら小型化を図るため、モータ10の主要要素1Aおよび付随する部材や部位をモータケース6の内側のスペースに無駄なく配置する必要がある。そのために本実施形態が備える下記の構成要件について、図9、および図7を参照して説明する。
第1要件:ステータコア301の軸方向における長さLfが、軸方向におけるコイル31〜33の長さLcよりも短い(Lf<Lc)。
第2要件:マグネット22の軸方向の長さLmが、ステータコア301の軸方向の長さLfよりも短い(Lm<Lf)。
以下、第1要件、第2要件の各々による作用効果について順に説明する。
(1)第1要件:Lf<Lcについて
Lf<Lcの要件は、ステータコア301の周囲のスペースの利用に関する。
Lf<Lcとすることにより、ステータコア301の端部がコイル31〜33の端部(コイルエンドCeの端部)に対して退いている(オフセット)ために、ステータコア301の端面に隣接し、コイル31〜33よりも外側に位置する環状のスペースが作り出される。
本実施形態では、前端側および後端側の双方において、コイル31〜33の端部(コイルエンドCeの端部)に対してステータコア301の端部が退いているので、ステータコア301の後端面に隣接した後方第1スペースSr1が形成されるとともに、ステータコア301の前端面に隣接した前方第1スペースSf1が形成される。これらの後方第1スペースSr1および前方第1スペースSf1は、ステータコア301の端部全周に亘り形成されている。
ここで、Lf≧Lcとした場合は、ステータコア301がコイル31〜33の後端、あるいは後端を超える位置にまで延びていて、そのステータコア301の後端よりもさらに後方に、嵌合部52が配置されることとなる。構成部品の同軸度を確保するため、嵌合部52が軸方向の所定の長さに亘って延在し、モータケース6に嵌合される必要があるので、Lf≧Lcとした場合は、本実施形態と比べて、モータケース6の長さをより長く必要とする。
つまり、本実施形態によれば、ステータコア301の長さLfを短くすることで創出された後方第1スペースSr1に嵌合部52が配置されることで、モータ10を軸方向に小型化することができる。
ここで、突き当て部401と係合部402との間には、ホルダケース4の肉厚を確保する区間403が所定の長さに亘り設定されている。この区間403は、Lf<Lcである場合には、その一部が前方第1スペースSf1に配置される。一方、Lf≧Lcである場合、この区間403は、本実施形態よりも前方に位置するステータコア301の前端よりもさらに前方に設けられるので、本実施形態と比べてホルダケース4の長さをより長く必要とし、それに伴ってモータケース6の全長も長くなる。
つまり、前方第1スペースSf1にホルダケース4の突き当て部401が配置されることによっても、モータ10の小型化を図ることができる。
したがって、コイルエンドCeがトルク発生への寄与度が小さいことに基づいて、あえてステータコア301をコイル31〜33に対して短くし、ステータコア301がコイル31〜33の端部(コイルエンドCeの端部)に対して退いていることにより形成された後方第1スペースSr1および前方第1スペースSf1に、ステータコア301の周囲の部材・部位を配置することにより、性能を確保しながら小型化を図ることができる。
コイルサイドCsの長さLcsは、コイル31〜33が内径側CINおよび外径側COUTの双方において直線状に延出する範囲の長さをいうものとする。
ステータコア301がコイルサイドCsの一端から他端まで延在する範囲(図5(a)にLcsで示した範囲)については、コイル31〜33が内径側CINおよび外径側COUTの双方において直線状に延出している。そのため、ステータコア301の長さLfおよびコイルサイドCsの長さLcsが長くなるほどモータの性能が単調増加する(Lf,Lcsに性能が比例する)。
一方、ステータコア301においてコイルサイドCsの長さLcsよりも大きく、かつコイルサイドCsおよびコイルエンドCeを含めた長さLcよりも小さい範囲では(図5(a)にLceで示した範囲)、コイル31〜33の内径側CINでは直線性が失われているが外径側COUTでは直線性が残されている。そのため、性能は単調には増加しないが外径側COUTで性能に寄与する部分が残されているためにLfおよびLceに応じて性能が増加する。コイルエンドCeの末端Ceeに近づくにつれて外径側COUTにおいても直線性が失われていくため、性能の増加の割合は減少していく。
なお、図5(b)に関しても図5(a)と考え方は同様である。図5(b)で、ステータコア301においてコイルサイドCsの長さLcsよりも大きく、かつコイルサイドCsおよびコイルエンドCeを含めた長さLcよりも小さい範囲、つまりLceで示す範囲において、外径側COUTでは、Lceの始点から内径側CINの末端Cee1の位置に対応する位置Xに達するまでに、直線部分が存在する。当該位置Xを超えて外径側COUTの末端Cee2に向かう部分は湾曲している。図5(b)の場合も、Lceで示す範囲において性能は単調には増加しないが、性能に寄与する直線部分が一部存在しているためにLfおよびLceに応じて性能が増加する。
以上より、コイルサイドCsの長さLcsの全体に亘りステータコア301を設けて、Lc>Lf≧Lcsの関係とすることにより、性能に影響を及ぼすことなく、必要なスペースSf1およびSr1を創出することで軸方向に小型化することが好ましい。
Lm<Lfの要件は、ロータ2の周囲のスペースの利用に関する。
マグネット22の軸方向の長さLmは、ステータコア301の軸方向の長さLfよりも短い(Lm<Lf)。
上記の第1要件および第2要件により、マグネット22の長さLm、ステータコア301の長さLf、およびコイル31〜33の長さLcの三者に関して、 Lf<Lc かつ Lm<Lfが成り立つ。
前方第2スペースSf2には、バランス修正部232を含むカバーホルダ23の前端部が配置されている。
仮に、Lm≧Lfとした場合は、マグネット22の後端よりも後方に位置する嵌合部291およびバランス修正部292が、本実施形態(Lm<Lf)と比べて、より後方に配置されることとなる。カバーホルダ23に嵌合される嵌合部291は、シャフト21およびマグネット22の同軸度を確保するため、所定の長さに亘って延在している必要がある。また、バランス修正部292およびバランス修正部232も、バランス調整のために所定の長さを必要とする。したがって、これら嵌合部291およびバランス修正部292の長さを短くすることは難しい。
前端側も同様で、Lm≧Lfとした場合は、マグネット22の前端よりも前方に位置するバランス修正部232を含めたカバーホルダ23の前端部が、本実施形態(Lm<Lf)と比べて、より前方に配置されることとなる。バランス修正部232は、バランス調整のために所定の長さを必要とするので、バランス修正部232の長さを短くすることは難しい。
以上より、Lm≧Lfとした場合は、本実施形態と比べて、ロータ2に付随する部材・部品および予圧スペースを含めたロータ2の必要長が軸方向に長くなり、ロータ2および付随する部材を収めるモータケース6も軸方向に長くなる。
つまり、本実施形態によれば、あえてマグネット22の長さLmをステータコア301の軸方向の長さLfに対して短く設定することにより(Lm<Lf)、マグネット22の端面に隣接したスペースを作り出している。このスペースの分だけ、ロータ2の周囲に配置される部材・部位、および予圧スペースを含めたロータ2の必要長を短く抑えることができるので、モータ10を軸方向に小型化することができる。
マグネット22が発生させる磁束は、個々のコイル31〜33を貫通してステータコア301へと流れ、マグネット22に戻る磁束ループ(図6の二点鎖線)を形成する。その磁束が金属から形成された周辺の部材(例えばモータケース6)にまで達する漏れ磁束になると、コイルを貫通しない無効磁束が増え、さらにその漏れ磁束が渦電流を生じて発熱するので、モータの効率、性能が低下してしまう。したがって、磁性板が積層されているために渦電流損が抑制されているステータコア301のみに、マグネット22から発生された磁束を流すことが重要である。
特に、スロットレスモータはスロット付きモータと比較してマグネット22とステータコア301との磁気的な距離が遠い。そのため、そもそも磁気抵抗が大きくなりがちなため、磁束を漏れにくい構造にすることが重要となる。
ここで、マグネット22の原理上、マグネット22の端部付近で発生する磁束は、マグネット22の中央部付近で発生する磁束に比べて強い(磁束密度が高い)。
Lm≧Lfとした場合は、強い磁束が発せられるマグネット22の端部に対向するステータコア301の端部において磁束が飽和し易い。それにより、ステータコア301から磁束漏れが発生し、ステータコア301よりも外側にある金属製のモータケース6へと磁束が入る。またマグネット22からステータコア301を通らずにシャフト21や軸受に磁束が漏れる。磁束の飽和により漏れた磁束がモータケース6やシャフト21、軸受等に流れるとコイル31〜33を貫通する有効な磁束が失われ、さらに渦電流を生じて発熱するので、モータの効率、性能を下げてしまう。
ステータコア301の長さとマグネット22の長さとが等しい典型例に比べれば、Lm<Lfとすることにより、マグネット22から発生される磁束の全体量は減少する。しかし、Lm<Lfとすることは、磁束をトルク出力に十分に利用できていなかったマグネット22の端部の位置をオフセットすることに相当し、Lm<Lfとすることで、マグネット22の端部からの強い磁束をトルク出力に十分に利用できる。したがって、Lm<Lfとしても、モータ10の性能をさほど低下させることはない。
以上より、Lm<Lfとすることにより、要求される性能を確保しながら、作り出された後方第2スペースSr2および前方第2スペースSf2を利用することでロータ2の必要長を抑え、電気モータ10の小型化を図ることができる。
そうしたスペース内に、主要要素1Aに付随する部材・部位を配置することにより、性能を確保しながら小型化することができる。
次に、照明電線43に接続された光源Lを設置するための構造について説明する。
まず、ボビン34のフロントフランジ39から前方に突出する突起391(図8)に光源LのハウジングLhを係合させることにより、フロントフランジ39の前側に光源Lを組み付けている。そうすると、例えばホルダケース4よりも外側に光源Lの設置スペースを用意する場合と比べて、モータ10の細径化を図ることができる。
非重ね巻きを採用する本実施形態では、重ね巻とは異なり個別に成形されるコイル31〜33を用いることができるので、コイル31〜33の各々に対して、所定の巻き方を実施することにより、コイル31〜33の占積率を確実に高めることができる。占積率は、コイルの断面積に占める導体の断面積の割合である。
占積率を高めることのできる巻き方としては、例えば、銅線が規則的に整列される整列巻や、巻き線の始端および終端がいずれもコイルの外側に位置するα巻や、細径の素線を束ねた束線を用いる束線巻などを挙げることができる。また、丸線よりも、断面矩形状である角線を用いる方が高密度に巻くことができるので占積率が向上する。占積率向上の観点からは、平角線によるα巻が最適である。
本実施形態では、上述したようにマグネット22の長さLmとステータコア301の長さLfとの関係がLm<Lfであり、ステータコア301の長さ方向の一端から他端までに亘りコイル31〜33が設けられているので、マグネット22の端部から発せられた磁束がコイル31〜33のコイルエンドCeを通る。本実施形態ではコイルエンドCeをも有効に活用するので、コイルサイドCsの占積率だけでなくコイルエンドCeの占積率もモータ10の性能向上に寄与する。
ここで、平角線によるα巻、単一の丸線(以下、単線)による整列巻、細径束線、単線による非整列巻の4種について、占積率を高くすることができる順に挙げると、コイルサイドCsにおいては、平角線によるα巻、単線による整列巻、細径束線、単線による非整列巻の順である。
一方、コイルエンドCeにおいては、平角線によるα巻、細径束線、単線による整列巻、単線による非整列巻の順である。細径束線と、単線による整列巻との順序がコイルサイドCsにおける順序に対して逆転するのは、α巻以外では、コイル31〜33の引き出し線が必ずコイルエンドCeに重なることによる。単線がコイルエンドCeとボビン34の外周部との間から引き出されるとすると、コイルエンドCeとボビン34の外周部との間に単線の径の分だけスペースを必要とする。これに対して、細径束線を用いる場合は、束線が周方向にバラけるため、断面総面積では単線と同じであってもコイルエンドCeとボビン34の外周部との間のスペースを詰めることができ、引き出し線の周囲に余計な隙間が少ないので占積率が高い。
コイル31〜33に用いる線の種類は、トルク出力へのコイルエンドCeの寄与度も考慮して任意に定めることができる。
上述した第1要件および第2要件について、図10(a)〜(g)を参照して説明を加える。
図10(a)〜(g)は、コイル31〜33、ステータコア301、およびマグネット22の各々の長さ方向の中心よりも右側を示している。
図10(a)に示される上記実施形態では、コイル31〜33の長さLc、ステータコア301の長さLf、およびマグネット22の長さLmを長いものから順に並べると、Lc、Lf、Lmである。上記実施形態では、Lf<Lc(第1要件) かつ Lm<Lf(第2要件)が成り立つことで、モータ10の構成部品を極力効率よく配置して無駄のないパッケージングを提供することができる。
但し、図10(b)〜(g)に示す本発明の変形例のように、第1要件、第2要件のいずれか一方だけが成り立つ構成も許容される。
図10(b)〜(d)に示す構成は、いずれも第1要件(Lf<Lc)が成立するので、第1要件による上述した作用効果を得ることができる。図10(b)では、長いものから順に、Lc、Lm、Lfである。図10(c)では、Lc=Lmであり、この点のみが図10(b)と相違する。図10(d)では、長いものから順に、Lm、Lc、Lfである。
図10(e)〜(g)に示す構成は、いずれも第2要件(Lm<Lf)が成立するので、第2要件による上述した作用効果を得ることができる。図10(e)では、長いものから順に、Lf、Lc、Lmである。図10(f)は、Lf=Lcであり、この点のみが図10(e)と相違する。図10(g)は、長いものから順に、Lf、Lm、Lcである。
また、本発明は、上記実施形態のようにステータコア301の軸方向の両側に後方第1スペースSr1および前方第1スペースSf1の双方が形成されるとは限らず、前方および後方のうち、ステータコア301の端部がコイル31〜33の端部に対して退いている一方の側にのみ、第1スペースを形成することができる。第2スペースについても同様に、上記実施形態のようにマグネット22の軸方向の両側に後方第2スペースSr2および前方第2スペースSf2の双方が形成されるとは限らず、前方および後方のうち、マグネット22の端部がステータ3の端部に対して退いている一方の側にのみ第2スペースを形成することができる。
また、上記実施形態において、コイル31〜33はボビン34に保持されるが、ボビン34を用いずにステータコア301の内周部にコイル31〜33を直接保持してもよい。
また、本発明の電気モータは、歯科に限らず、医療分野全般で用いられる医療用ハンドピースに適用することができる。
さらに、本発明の電気モータは、工作機械に組み込んで用いることもできる。
その他、本発明の電気モータは、種々の用途に用いることができる。
2 ロータ
3 ステータ
4 ホルダケース(ケース本体)
4A 収容空間
5 リアホルダ(端部ケース)
6 モータケース
7 リングねじ
8 インサート筒
9A 歯科用ハンドピース
9B コントローラ
9C ホース
10 モータ
21 シャフト
22 マグネット(永久磁石)
22A セグメント
23 カバーホルダ
25 フロントベアリング
26 リアベアリング
27 中央部
28 前端部
29 後端部
30 コイルユニット
31〜33 コイル
34 ボビン
35 開口
36 筒部
37 凸部
38 リアフランジ
39 フロントフランジ
40 インナーケース(ケース)
41 注水パイプ
41H 孔
42 チップエアパイプ
42H 孔
43 照明電線
43H 孔
44U,44V,44W モータ端子
45 冷却用エアパイプ
46 カバー部
47 保持部
48 開口
49 切欠
50 媒体経路
51 保持部
52 嵌合部
53 筒部
81 基部
82 接続部
83 挿通孔
84 光源収容孔
86 爪クラッチ
87 係合孔
91 工具
92 コネクタ
93 回転伝達機構
93A 軸
94 接続部
231 カバー部
232 バランス修正部
256 ウェーブワッシャ
291 嵌合部
292 バランス修正部
293 ベアリング配置部
301 ステータコア
391 突起
401 突き当て部
402 係合部
403 区間
Ce コイルエンド
Cs コイルサイド
L 光源
Ld 発光デバイス
Lh ハウジング
Sf1 前方第1スペース(第1スペース)
Sf2 前方第2スペース(第2スペース)
Sp 隙間
Sr1 後方第1スペース(第1スペース)
Sr2 後方第2スペース(第2スペース)
Claims (13)
- ブラシレス・スロットレスの電気モータであって、
ステータコアおよび前記ステータコアよりも内側に配置された複数のコイルを有するステータと、
シャフトを有し、前記ステータに対して前記シャフトを中心に回転されるロータと、を備え、
前記複数のコイルは、相互に重ならないで前記ロータの回転方向に隣り合い、
前記ステータコアの軸方向の長さをLfとし、
前記コイルの前記軸方向の長さをLcとすると、
Lf<Lc である第1要件が成り立つ、
ことを特徴とする電気モータ。 - 前記コイルは、
前記軸方向に沿って延びるコイルサイドと、前記軸方向の端部に位置するコイルエンドと、を有し、
前記コイルサイドの前記軸方向の長さをLcsとすると、
Lf≧Lcs である、
請求項1に記載の電気モータ。 - 前記ロータおよび前記ステータを収容するケースを備え、
前記ケースは、
前記ロータおよび前記ステータを収容する収容空間を有し、前記収容空間に通じる開口が前記軸方向の少なくとも一方端側に形成されたケース本体と、
前記ケース本体に前記開口を介して嵌合される嵌合部を有する端部ケースと、を備え、
前記第1要件により前記ステータコアの端部が前記コイルのコイルエンドの端部に対して退いていることで形成された第1スペースに、前記端部ケースの前記嵌合部が配置される、
請求項1に記載の電気モータ。 - 前記ロータおよび前記ステータを収容するケースを備え、
前記ケースは、
前記ロータおよび前記ステータを収容する収容空間を有し、前記収容空間に通じる開口が前記軸方向の少なくとも一方端側に形成されたケース本体と、
前記ケース本体に前記開口を介して嵌合される嵌合部を有する端部ケースと、を備え、
前記第1要件により前記ステータコアの端部が前記コイルのコイルエンドの端部に対して退いていることで形成された第1スペースに、前記端部ケースの前記嵌合部が配置される、
請求項2に記載の電気モータ。 - 前記ロータが有する永久磁石の前記軸方向の長さをLmとすると、
Lm<Lf である第2要件が成り立つ、
請求項1に記載の電気モータ。 - 前記ロータが有する永久磁石の前記軸方向の長さをLmとすると、
Lm<Lf である第2要件が成り立つ、
請求項2に記載の電気モータ。 - 前記電気モータの適用先の機能を実現するために用いられる媒体を通す媒体経路を備え、
前記媒体経路は、隣り合う前記コイルの間に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気モータ。 - 前記電気モータの適用先の機能を実現するために用いられる媒体を通す媒体経路を備え、
前記媒体経路は、隣り合う前記コイルの間に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気モータ。 - ブラシレス・スロットレスの電気モータであって、
ステータコアおよび前記ステータコアよりも内側に配置された複数のコイルを有するステータと、
シャフトおよび永久磁石を有し、前記ステータに対して前記シャフトを中心に回転されるロータと、を備え、
前記複数のコイルは、相互に重ならないで前記ロータの回転方向に隣り合い、
前記ステータコアの軸方向の長さをLfとし、
前記永久磁石の前記軸方向の長さをLmとすると、
Lm<Lf である第2要件が成り立つ、
ことを特徴とする電気モータ。 - 請求項1に記載の電気モータと、
前記電気モータにより駆動される歯科用ハンドピースと、
前記電気モータを駆動制御するコントローラと、を備える、
ことを特徴とする歯科装置。 - 請求項9に記載の電気モータと、
前記電気モータにより駆動される歯科用ハンドピースと、
前記電気モータを駆動制御するコントローラと、を備える、
ことを特徴とする歯科装置。 - 前記電気モータは、歯科用ハンドピース用である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気モータ。 - 前記電気モータは、歯科用ハンドピース用である、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気モータ。
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