JPWO2016006076A1 - 部品装着座標の作成方法および部品装着座標の作成装置 - Google Patents

部品装着座標の作成方法および部品装着座標の作成装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、部品特定情報と部品データ名とを対応付けた部品表を利用して、複数の部品の回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成方法であって、回路基板に表示される各部品特定情報、および回路基板に形成されて複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッドの配置を表すパッド配置画像を取得し、部品特定情報に対応する当該部品の形状データに基づき接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍でパッド配置画像と照合することにより、当該部品に対応するパッドを特定し、さらに当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、座標データを演算する。これによれば、回路基板に装着する複数の部品の組み合わせや部品点数の多少に依存せずに、各部品に対応するパッドを正確に特定でき、さらには適正な装着位置の座標データを確実に作成できる。

Description

本発明は、回路基板に装着する複数の部品の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成方法、および作成装置に関する。
部品実装機は、回路基板に複数の部品を順次装着する。一般的に、部品実装機の装着動作はコンピュータによって制御されるので、予め装着シーケンスを作成しておく必要がある。装着シーケンスは、装着する部品の種類、装着順序、部品が供給される位置、回路基板上の装着位置、および装着に使用するノズルの種類などのデータで構成されるのが一般的である。このうち回路基板上の装着位置は、回路基板上の特定位置を原点とする二次元直交座標系の座標データで表される。本願出願人は、装着位置の座標データを自動作成する装置の一例を特許文献1に開示している。
特許文献1に開示した部品装着座標作成装置は、ガーバーデータのパッド情報を各部品のパートデータの端子情報と対比するパターンマッチングを行うことで各部品の装着位置を探索する手段と、パターンマッチング結果に基づいて各部品の装着位置の座標データを演算する手段と、を備えている。さらに、さまざまな部品の構造的な特徴に着目して、パターンマッチングの精度を向上する探索の順序を開示している。これにより、オペレータの手間を大幅に省きつつ、各部品の装着位置の座標データを自動作成できる。
また、特許文献2の電子部品装着装置は、プリント基板の配線パターン及び部品情報を撮像するカメラと、カメラで撮像した画像を処理してプリント基板上の文字パターンおよびパッドパターンを認識すると共に、文字パターン近傍のパッド座標を認識し、それによって電子部品の取付位置及び取付角度を決定する画像処理装置とを備える。これによれば、装着すべき電子部品の種類と装着位置及び装着姿勢を認識するので、オペレータがキーボードから装着手順NCデータを入力する手間が省ける、とされている。
特開2012−69617号公報 特開平2−184100号公報
ところで、特許文献1の技術では、パッド情報を端子情報と対比するが、形状および大きさが同一で特性値の異なる複数の部品種がある場合に確実性が低下する。例えば、同形同大で抵抗値が10Ωと50Ωの2種類のチップ抵抗がある場合を考える。この場合、回路基板上に同一配置の一対のパッド情報が2箇所に存在する。すると、2種類のチップ抵抗の装着座標をこの2箇所で取り違えてしまう問題が生じる。この問題を解決するために、オペレータが正しい装着座標を選択する手間が必要となり、加えて、座標データの作成に多くの時間を要する。
さらに、特許文献1および特許文献2の技術では、ともにパターンマッチングを行うが、その実施方法は開示されておらず、精度面の問題が考えられる。例えば、パッド情報と端子情報が一致すれば接続自体の誤りは無くなるが、適正な座標データが得られるとは限らない。つまり、端子の大きさに対しパッドは通常大きめに形成されるので、座標データに誤差があって端子の位置が多少ずれてもパッドへの半田付けは可能である。しかしながら、パッドの中央に端子を配置することは信頼性の面で重要であり、これを実現する具体的な方法は、特許文献1、2には開示されていない。
また、回路基板上で部品配置が混み合ってくると文字パターンが多数並ぶため、隣接して表示された複数個の文字パターンの区切りが不明になって、正しく認識できないおそれが生じる。加えて、部品配置が混み合ってくると文字パターンとパッドパターンとの対応関係を誤るおそれも生じる。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、回路基板に装着する複数の部品の組み合わせや部品点数の多少に依存せず、特に同形同大で特性値の異なる複数の部品種がある場合でも各部品に対応するパッドを正確に特定でき、さらには適正な装着位置の座標データを確実に作成できる部品装着座標の作成方法および作成装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る部品装着座標の作成方法の発明は、回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、前記複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表を利用して、前記複数の部品の前記回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成方法であって、前記回路基板に表示される前記各部品特定情報、および前記回路基板に形成されて前記複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッドの配置を表すパッド配置画像を取得し、前記部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき前記当該部品の接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍で前記パッド配置画像と照合することにより、前記当該部品の接続部が接続されるパッドを特定し、さらに前記当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、前記当該部品の座標データを演算する。
また、請求項12に係る部品装着座標の作成装置の発明は、回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、前記複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表を利用して、前記複数の部品の前記回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成装置であって、前記回路基板に表示される前記各部品特定情報、および前記回路基板に形成されて前記複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッドの配置を表すパッド配置画像を取得する基板情報取得手段と、前記部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき前記当該部品の接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍で前記パッド配置画像と照合することにより、前記当該部品の接続部が接続されるパッドを特定し、さらに前記当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、前記当該部品の座標データを演算する装着座標演算手段と、を備えた。
請求項1に係る部品装着座標の作成方法の発明によれば、回路基板に表示される部品特定情報によって特定される当該部品について、当該部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる形状データに基づき接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍でパッド配置画像と照合することにより、パッドを特定する。つまり、当該部品の接続部を接続するパッドを特定する際に、幾何学的な配置のパターンマッチングを行うだけでなく、部品特定情報と部品データ名との対応関係を利用する。このため、同形同大で特性値の異なる複数の部品種があってパターンマッチングだけでは部品とパッドとの対応関係を取り違えるおそれが有る場合でも、パッドの近傍に表示された部品特定情報により取り違えが生じなくなり、各部品に対応するパッドを正確に特定できる。さらに、部品テンプレート画像とパッド配置画像との照合において、当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、当該部品の座標データを演算する。したがって、接続部を良好にパッドに接続できる適正な装着座標の座標データを確実に作成できる。
また、請求項12に係る部品装着座標の作成装置の発明によれば、請求項1に記載された部品装着座標の作成方法を行う装置を実現できる。請求項12に係る装置の発明の効果は、請求項1に係る方法の発明の効果と同様である。
トランジスタ部品を例にして、部品装着座標の作成方法の基本概念を説明する図である。 チップ部品を例にして、部品装着座標の作成方法の基本概念を説明する図である。 実施形態の部品装着座標の作成方法を行う作成装置の処理操作のフローチャートの図である。 基板画像の簡易な模式例を示した図であり、実際の回路基板とは明暗が逆転されて示されている。 部品特定情報の一例である回路記号の中央の座標値を説明した図である。 実施形態で利用する部品表を例示した図である。 当該部品の部品テンプレート画像を例示した図である。 部品テンプレート画像をパッド配置画像と照合した照合結果を例示する図である。 光学式文字認識の処理フローを説明するフローチャートの図である。 部品特定情報取得ステップにおける光学式文字認識の処理フローの処理結果を例示した基板画像の図である。 回路基板に表示される部品特定情報の回転方向が90°ピッチで変化する事例を示した図である。 閾値距離を用いて文字列情報の区切りを判断する方法を説明する図である。 文字列情報からなる部品特定情報に対して行う部分一致の特定方法を説明する図である。 トランジスタ部品の部品テンプレート画像とパッド配置画像との位置関係が適正である場合を模式的に示した図である。 トランジスタ部品の部品テンプレート画像とパッド配置画像との位置関係が適正でない場合を模式的に示した図である。 スムージング処理を施す前のトランジスタ部品の部品テンプレート画像の実態図である。 スムージング処理を施した後のトランジスタ部品の部品テンプレート画像の実態図である。 スムージング処理を施す前のパッド配置画像の実態図である。 スムージング処理を施した後のパッド配置画像の実態図である。 パターンマッチング処理の方法を説明する図である。 装着座標有効エリアの設定方法を例示説明する図である。 部品特定情報とパッドとの対応関係を回路基板に表示する方法を例示した図である。
本発明の実施形態の部品装着座標の作成方法について、図1〜図22を参考にして説明する。まず、部品装着座標の作成方法の基本概念について例示説明する。図1は、トランジスタ部品を例にして、部品装着座標の作成方法の基本概念を説明する図である。また、図2は、チップ部品を例にして、部品装着座標の作成方法の基本概念を説明する図である。
図1の左上に示されるように、回路基板の表面に3個で一組のパッド21〜23が設けられる。3個のパッド21〜23は、電子回路の一部として銅などの導体材料で形成されており、トランジスタ部品1Tの端子11〜13の装着の便宜を図ったものである。図1の例で、3個のパッド21〜23は、それぞれ長方形の形状であり、細長い二等辺三角形の3個の頂点位置に配置されている。各パッド21〜23の形状、大きさ、および回路基板上の配置位置は、回路基板の設計によって定められ、ガーバーデータに保存される。
一方、トランジスタ部品1Tは、図1の左下に示されるように、3個の端子11〜13を有している。各端子11〜13は、各パッド21〜23に半田付けで接続される接続部である。各端子11〜13の半田付けされる底面形状は、各パッド21〜23よりも一回り小さな長方形となっている。実際には、トランジスタ部品1Tの端子11〜13の形状、大きさ、および相互間の配置を基準とし、これらに合わせて回路基板上のパッド11〜13の形状、大きさ、および相互間の配置が設計される。回路基板にトランジスタ部品1Tを装着するときの装着位置は、トランジスタ部品1Tの中央14(便宜的に表示した太い十字の交点で示される)の座標データで表される。
ここで、図1の右側に示されるように、各端子11〜13が各パッド21〜23の中央に重なり合う状態となるようにトランジスタ部品1Tの中央14の座標データを作成することが、部品装着座標の作成方法の目的となる。なお、トランジスタ部品1Tの回転姿勢も併せて指定する必要がある。座標データの作成において、回路基板およびトランジスタ部品1Tの実物を必要としない。つまり、これらに代え、回路基板のガーバーデータおよびトランジスタ部品1Tの形状データを利用することで、座標データを作成できる。
また、図2の左上に示されるように、回路基板の表面に、2個で一組のパッド25、26が設けられる。2個のパッド25、26は、電子回路の一部として銅などの導体材料で形成されており、チップ部品1Cの接続部15、16の装着の便宜を図ったものである。図2の例で、2個のパッド25、26は、それぞれ長方形であり、わずかに離隔して配置されている。各パッド25、26の形状、大きさ、および回路基板上の配置位置は、ガーバーデータに保存される。
チップ部品1Cは、図2の左下に示されるように、底面に2個の長方形の接続部15、16を有しており、各接続部15、16は各パッド25、26に半田付けで接続される。回路基板にチップ部品1Cを装着するときの装着位置は、チップ部品1Cの中央17(太い十字の交点で示される)の座標データで表される。ここで、図2の右側に示されるように、各接続部15、16が各パッド25、26の中央に重なり合う状態となるようにチップ部品1Cの中央17の座標データを作成することが、部品装着座標の作成方法の目的となる。なお、チップ部品1Cの回転姿勢も併せて指定する必要がある。さらに、2個の接続部に極性のあるダイオードなどの部品では、極性を反転させないように回転姿勢を指定する必要がある。
実施形態の部品装着座標の作成方法は、回路基板に装着する全部の部品を対象として、装着位置の座標データを自動作成する。この作成作業は、主にコンピュータが実施形態の部品装着座標の作成装置(以降は、単に作成装置と略記)として動作することによって行われる。なお、データの受け渡しなどには、一部オペレータの操作が介在してもよい。図3は、実施形態の部品装着座標の作成方法を行う作成装置の処理操作のフローチャートの図である。実施形態の部品装着座標の作成方法は、画像取得ステップS1、部品特定情報取得ステップS2、パッド配置画像取得ステップS3、データ名特定ステップS4、テンプレート作成ステップS5、装着座標演算ステップS6、および終了判定ステップS7を有する。
図3を参考にして、作成装置の処理操作の流れを説明する。画像取得ステップS1で、作成装置は、ガーバーデータから基板イメージ画像を作成し、または、回路基板を撮像して基板撮像画像を取得する。ガーバーデータは、前述したパッド21〜23、25、26の配置に関するデータだけでなく、回路基板を生産するために必要な多種のデータを含み、部品特定情報を含んでいる。部品特定情報は、回路基板に表示された情報であって、装着される複数の部品をそれぞれ特定できる情報である。したがって、作成装置は、複数の部品の各部品特定情報およびパッドの配置情報を含んだ基板イメージ画像を容易に作成できる。また、作成装置は、カメラなどの撮像装置を用いて基板撮像画像を容易に取得できる。基板撮像画像には、部品特定情報およびパッドの配置に関するデータが含まれている。
ここで、回路基板が手近にあるとき、作成装置は、基板撮像画像および基板イメージ画像のどちらを採用してもよい。回路基板がないとき、作成装置は、基板イメージ画像を作成する。基板イメージ画像は仮想的な画像であり、基板撮像画像は実際の回路基板に基づいた画像である。しかしながら、部品特定情報およびパッドの配置に関するデータを含む点で、両者は同等である。したがって、以降では両者を区別せず、単に基板画像と呼称する。
なお、基板イメージ画像を採用した場合、実際の回路基板に存在する生産上の個体差の影響を受けなくて済む。また、基板撮像画像を採用した場合、仮にガーバーデータと実際の回路基板との差異があっても、実際の回路基板に合致した基板画像を用いることができる。例えば、仮にガーバーデータの指定よりも大きめのパッドが回路基板に形成される生産誤差があっても、実際のパッドを撮像した基板撮像画像を採用すれば、生産誤差の影響を受けない。
図4は、基板画像Kb1の簡易な模式例を示した図であり、実際の回路基板とは明暗が逆転されて示されている(明暗の逆転は、図5、図12、図13でも同様)。基板画像Kb1に離隔して示された2個の部品特定情報31、32は、深緑色などの暗色の回路基板に白色などの明るい色のインクを用いて印刷される。また、基板画像Kb1には、導体材料で形成される4個のパッド41〜44が回路基板上に並ぶ配置が示されている。実際の回路基板では多数の部品が装着されるので、部品特定情報やパッドの点数は、図4に例示された基板画像Kb1よりも多くなる。
部品特定情報取得ステップS2で、作成装置は、基板画像Kb1から各部品特定情報31、32を読み取る。部品特定情報は、部品名、部品名の略号、部品名に一義的に対応する回路記号、部品の形式、および部品の特性値のいずれかを表す文字列情報、ならびに、部品の種類を表す図記号情報のいずれかを含んでいる。例えば、部品名の略号として抵抗部品を表す「R」やコンデンサ部品を表す「C」などを例示でき、部品の特性値として1kΩの抵抗部品を表す「1k」や10pFのコンデンサ部品を表す「10p」などを例示できる。
図4に例示された基板画像Kb1に関し、作成装置は、部品特定情報31として回路記号「R1」を読み取り、部品特定情報32として回路記号「R4」を読み取る。回路記号「R1」および回路記号「R4」は、文字列情報であり、部品表PTに照会されると部品名および部品データ名が一義的に定まる。さらに、作成装置は、図5に示されるように、部品特定情報31(回路記号「R1」)の中央311の座標値、および部品特定情報32(回路記号「R4」)の中央321の座標値を読み取る。図5は、部品特定情報31、32の一例である回路記号の中央311、312の座標値を説明した図である。
パッド配置画像取得ステップS3で、作成装置は、基板画像Kb1を構成するデータから、パッドの配置に関するデータを抽出してパッド配置画像Pd1を取得する。換言すると、作成装置は、4個のパッド41〜44の形状、大きさ、および回路基板上の配置位置を示すパッド配置画像を取得する。作成装置は、基板画像Kb1上でパッド41〜44の配置に関係ない余分なデータを簡略化または削除して、パッド配置画像Pd1とすることができる。画像取得ステップS1、部品特定情報取得ステップS2、およびパッド配置画像取得ステップS3の合計3ステップで、基板情報取得ステップが構成されている。
データ名特定ステップS4で、作成装置は、最初に1つの部品特定情報31に着目し、これを部品表PTに照会して当該部品の部品データ名を特定する。図6は、実施形態で利用する部品表PTを例示した図である。例示された部品表PTは、4行4列の欄からなる行列形状(二次元マトリックス形状)の書式で表されている。部品表PTの最上段の第1行は、表示項目を示す行であり、最も左側の第1列に「部品名」が示され、以下右側へと順番に第2列に「部品データ名」、第3列に「個数」、第4列に「回路記号」がそれぞれ示されている。
部品表PTの第1列の2行目以降には、例えば、「チップ抵抗10Ω」、「IC」などの部品名が示される。同じチップ抵抗でも抵抗値が異なれば、部品名および部品種は異なる。同様に、同種の部品であっても特性値や形状が異なれば、部品名および部品種は異なる。部品表PTの第2列には、例えば、「RM10R」、「IC225」などの部品データ名が示される。部品データ名は、部品表PTとは別に記憶されている各部品の部品データに付されたものである。部品データは、当該部品の設計用データや管理用データなどを含んでいる。設計用データには、当該部品の外形寸法や接続部の配置などを表す形状データや、定格事項、誤差階級、および使用条件などの特性値を表す特性データなどが含まれる。
部品表PTの第3列には、回路基板1枚当たりに装着される各部品の個数が示される。部品表PTの第4列には、例えば、「R1」、「R4」、「IC1」などの回路記号が示される。なお、第4列の第2行に「R1」、「R2」、および「R3」が列記されるように、1つの欄に複数の回路記号が並記されてもよい。作成装置は、部品特定情報31の回路記号「R1」を部品表PTの第4列に照会して、「R1」が含まれる第2行に着目する。そして、作成装置は、第2行の第1列から当該部品の部品名を「チップ抵抗10Ω」と特定し、第2列から当該部品の部品データ名を「RM10R」と特定する。なお、部品表PTの書式および表示項目については、上述した以外にも多様なものを適宜採用できる。
テンプレート作成ステップS5で、作成装置は、当該部品(チップ抵抗10Ω)の形状データに基づき、部品テンプレート画像Tp1を作成する。具体的に、作成装置は、部品データ名「RM10R」が付された部品データにアクセスし、当該部品の形状データを読み取る。そして、作成装置は、形状データの部品外形51の数値情報および接続部52、53の配置を表す数値情報を図化して、図7に例示される部品テンプレート画像Tp1を作成する。図7は、当該部品(チップ抵抗10Ω)の部品テンプレート画像Tp1を例示した図である。部品テンプレート画像Tp1は、当該部品(チップ抵抗10Ω)の部品外形51上に2個の接続部52、53の配置を表した画像である。
装着座標演算ステップS6で、作成装置は、部品テンプレート画像Tp1を部品特定情報31(回路記号「R1」)の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、当該部品(チップ抵抗10Ω)の2個の接続部52、53が接続されるパッドを特定する。このとき、作成装置は、部品特定情報31に近いパッドを優先的に照合する。図8は、部品テンプレート画像Tp1をパッド配置画像Pd1と照合した照合結果を例示する図である。図示されるように、2個の接続部52、53は、一対のパッド41、42に丁度重なり合っている。これにより、作成装置は、当該部品(チップ抵抗10Ω)の2個の接続部52、53が接続されるパッド41、42を特定できる。
なお、別の一対のパッド43、44も2個の接続部52、53に丁度重なり合うが、部品特定情報31(回路記号「R1」)の近傍でないので該当しない。さらになお、当該部品(チップ抵抗10Ω)の2個の接続部52、53に極性は無いので、部品テンプレート画像Tp1が図8から180°回転して、接続部52がパッド42に重なり、接続部53がパッド41に重なる照合結果も有効である。作成装置は、図8に示された状態を想定して、当該部品(チップ抵抗10Ω)の部品外形51の中央54の座標データを演算する。これにより、最初に着目した1つの部品特定情報31によって特定される当該部品(チップ抵抗10Ω)の座標データが作成される。さらに、作成装置は、接続部52、53の配置から、当該部品(チップ抵抗10Ω)の回転姿勢を決定できる。
終了判定ステップS7で、作成装置は、複数の部品の全ての座標データが作成される以前は新たな部品特定情報に着目してデータ名特定ステップS4に戻る。図4に例示された基板画像Kb1では、2個の部品特定情報31(回路記号「R1」)、部品特定情報32(回路記号「R4」)に相当する2個の部品が全てである。したがって、初回の終了判定ステップS7で、作成装置は、部品特定情報31に代えて新たな部品特定情報32に着目し、データ名特定ステップS4に戻る。
2回目のデータ名特定ステップS4で、作成装置は、部品特定情報32の回路記号「R4」を部品表PTに照会し、第3行に着目して、当該部品の部品名が「チップ抵抗50Ω」であり、部品データ名が「RM50R」であると特定する。2回目のテンプレート作成ステップS5で、作成装置は、部品データ名「RM50R」が付された部品データにアクセスし、当該部品の形状データから部品テンプレート画像Tp1を作成する。チップ抵抗10Ωおよびチップ抵抗50Ωの外形は同形同大であるので、両者の部品テンプレート画像Tp1は一致する。もちろん、部品データ名が異なれば、部品テンプレート画像が一致しない場合も多い。
2回目の装着座標演算ステップS6で、作成装置は、部品テンプレート画像Tp1を部品特定情報32(回路記号「R4」)の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、当該部品(チップ抵抗50Ω)の2個の接続部が接続されるパッドを特定する。このとき、作成装置は、部品特定情報32(回路記号「R4」)に近いパッドを優先的に照合し、なおかつ、他の部品に照合一致されたパッド51、52は照合対象から除外する。これにより、作成装置は、当該部品(チップ抵抗50Ω)の2個の接続部が接続されるパッド43、44を特定できる。さらに、作成装置は、部品特定情報32で特定される当該部品(チップ抵抗50Ω)の座標データを作成し、回転姿勢を決定する。
終了判定ステップS7で、作成装置は、複数の部品の全ての座標データが作成されると、自動作成の処理操作を終了する。図4に例示された基板画像では、2回目の終了判定ステップS7の時点で2個の部品の座標データがともに作成されているので、作成装置は、座標データの自動作成の処理操作を終了する。
次に、部品特定情報取得ステップS2、データ名特定ステップS4、および装着座標演算ステップS6での処理操作の効率化や精度向上を実現する具体的な方法について説明する。部品特定情報取得ステップS2において、作成装置は、光学式文字認識の技術を使用して、基板画像から部品特定情報となる文字列情報を読み取る。図9は、光学式文字認識の処理フローを説明するフローチャートの図である。
図9に示されるように、作成装置は、まず2値化処理P1を行い、基板画像を白黒の2色で表す。これは、例えば白色のインクで印刷された高輝度の情報を明瞭化して、中間色の配線パターンなどの影響を除去するものである。作成装置は、二番目にラベリング処理P2を行い、2値化された基板画像内で文字候補となる高輝度の塊を抽出する。1つの塊が1文字の候補であり、作成装置は、通常複数の塊を抽出する。作成装置は、三番目に領域切出し処理P3を行い、各塊に外接する四角形を求めて文字候補領域とする。作成装置は、四番目に文字識別処理P4を行い、文字候補領域内の塊の形状に最も近い文字を識別する。
図10は、部品特定情報取得ステップS2における光学式文字認識の処理フローの処理結果を例示した基板画像Kb2の図である。図示される例では、2値化された基板画像上で、5個の文字「5」、「D」、「2」、「F」、および「1」が識別されている。なお、高輝度の矩形枠状の部分は、塊として抽出されても外接する四角形が適正でないか、あるいは近い文字が識別されないことから、棄却される。
さらに、部品特定情報取得ステップS2において、作成装置は、部品特定情報が表示される回転方向を考慮して読み取りを行う。図11は、回路基板に表示される部品特定情報の回転方向が90°ピッチで変化する事例を示した図である。図11の例で、部品特定情報33の「R1」は、回転角度0°であり、そのまま読み取ることができる。これに対して、部品特定情報34〜36の「R2」、「R3」、および「R4」は、時計回りの回転方向90°、180°、および270°に回転して表示されている。このため、作成装置は、文字識別処理P4で、4回転方向のそれぞれについて、文字識別を試行する。
なお、光学式文字認識の技術として、例えば、次に示す画像処理ライブラリを応用できる。
・MVTec社「画像処理ソフトHALCON」(登録商標)
・メディアドライブ社「活字文書OCRライブラリ」
・ABBYY社「ABBYY FINEREADER」(国際登録商標)
さらに、作成装置は、閾値距離Djを用いて文字列情報の区切りを判断する。例えば、図10で読み取られた5個の文字は、何個の部品特定情報に相当するか明らかでない。そこで、作成装置は、2分された文字列情報の中心間距離が閾値距離Dj以内であるとつながった1個の文字列情報と判断し、中心間距離が閾値距離Djを超えていると別々の2個の文字列情報と判断する。図12は、閾値距離Djを用いて文字列情報の区切りを判断する方法を説明する図である。
図4に例示された基板画像Kb1では、始めに、4個の文字情報が個別に特定される。すなわち、図12に示されるように、一直線上に並んだ左側の「R」、「1」、右側の「R」、および「4」が個別に特定される。作成装置は、左側の「R」と「1」との中心間距離D1が閾値距離Dj以内であることから、つながった1個の文字列情報と判断する。作成装置は、「1」と右側の「R」との中心間距離D2が閾値距離Djを超えていることから、別々の2個の文字列情報と判断する。作成装置は、右側の「R」と「4」との中心間距離D3が閾値距離Dj以内であることから、つながった1個の文字列情報と判断する。以上の判断結果から、作成装置は、図4に例示された2個の部品特定情報31、32を正しく特定でき、「R1R4」という誤った部品特定情報を回避できる。
さらに、作成装置は、パッド閾値距離Gjを用いて、複数のパッドをグループ化してもよい。例えば、図12において、作成装置は、一直線上に並んだうちの左側から1番目と2番目のパッド41、42について、離間距離G1がパッド閾値距離Gj以内であることから同じグループと判断する。同様に、作成装置は、左側から3番目と4番目のパッド43、44について離間距離G3がパッド閾値距離Gj以内であることから同じグループと判断する。また、作成装置は、左側から2番目と3番目のパッド42、43について、離間距離G2がパッド閾値距離Gjを超えていることから異なるグループと判断する。以上の判断結果から、作成装置は、2個一対のパッド41、42を第1パッドグループ45に、2個一対のパッド43、44を第2パッドグループ46にそれぞれグループ化できる。このとき、各パッドグループ45、46は、それぞれ1個の部品に対応する。これにより、装着座標演算ステップS6における部品テンプレート画像Tp1とパッド配置画像Pd1との照合処理が大幅に効率化される。
なお、文字列情報の区切りの判断に用いる閾値距離Dj、およびパッドのグループ化に用いるパッド閾値距離Gjは、作成装置内に予め設定しておくことができる。また、回路基板の種類を変更したときに、閾値距離Djおよびパッド閾値距離Gjを可変に設定できるようにしてもよい。さらになお、文字列情報の区切りの判断に関し、中心間距離D1〜D3に代え、文字の間の離間距離を用いて判断するようにしてもよい。
しかしながら、閾値距離Djを用いて文字列情報の区切りを判断しても、正確な部品特定情報を必ず得られるとは限らない。回路基板上で部品配置が混み合ってくると、どうしても複数の部品特定情報が接近して表示されることになり、図13に例示される場合が生じ得る。図13は、文字列情報からなる部品特定情報に対して行う部分一致の特定方法を説明する図である。図13の例で、当初は、部品特定情報37として基板画像Kb4から誤った回路記号「R1R4」が読み取られる。一方、一対のパッド471、472が第3パッドグループ475に良好にグループ化され、一対のパッド473、474が第4パッドグループ476に良好にグループ化されている。
作成装置は、データ名特定ステップS4で、部分一致の特定方法を用いて、最終的に正しい部品特定情報を特定する。例えば、前方部分一致の特定方法を採用した場合、作成装置は、まず、部品特定情報37(「R1R4」)の最初の1字「R」を部品表PTの第4列に照会し、「R」が回路記号に一致しないことを確認する。作成装置は、次に、部品特定情報37(「R1R4」)の最初の2字「R1」を部品表PTの第4列に照会し、「R1」が第2行にあることを確認する。したがって、作成装置は、前方部分一致により、最終的に正しい部品特定情報31(回路記号「R1」)を特定できる。また、作成装置は、部品特定情報37(「R1R4」)を2分割して、別の正しい部品特定情報32(回路記号「R4」)も特定できる。
また例えば、後方部分一致の特定方法を採用した場合、作成装置は、まず、部品特定情報37(「R1R4」)の最後の1字「4」が回路記号に一致せず、最後の2字「R4」が第3行にあることを確認する。したがって、作成装置は、後方部分一致により、最終的に正しい部品特定情報32(回路記号「R4」)を特定できる。また、作成装置は、部品特定情報37(「R1R4」)を2分割して、別の正しい部品特定情報31(回路記号「R1」)も特定できる。このような部分一致の特定方法では、例えば文字列情報「R1R4IC1」が有った場合に、作成装置は、3個の正しい回路記号「R1」、「R4」、および「IC1」に分割して特定できる。
次に、装着座標演算ステップS6で、各部品に対応するパッドを正しく特定した後に行うスムージング処理およびパターンマッチング処理の方法について説明する。例えばトランジスタ部品6Tの座標データを演算するとき、図14に示される位置関係は適正であり、図15に示される位置関係は適正でない。図14は、トランジスタ部品6Tの部品テンプレート画像Tp2とパッド配置画像Pd2との位置関係が適正である場合を模式的に示した図である。また、図15は、トランジスタ部品6Tの部品テンプレート画像Tp2とパッド配置画像Pd2との位置関係が適正でない場合を模式的に示した図である。
図14において、部品テンプレート画像Tp2は、トランジスタ部品6Tの部品外形61上に3個の長方形の端子62〜64の配置を表し、左右対称になっている。1個の端子62は、長方形の部品外形61の上辺の中央に配置され、残る2個の端子63、64は、部品外形61の下辺の左右に離隔して配置されている。一方、パッド配置画像Pd2は、3個の端子62〜64に対応する3個の長方形のパッド71〜73の配置を表し、左右対称になっている。各パッド71〜73は、各端子62〜64よりも一回り大きく形成されている。ここで、トランジスタ部品6Tの中央65の座標データが適正であるので、各端子62〜64は、紙面の左右方向においてパッド71〜73の中央に重なり合っている。また、各端子62〜64は、紙面の上下方向に偏らず、概ね同じ接続面積だけパッド71〜73に重なり合っている。
これに対し図15において、トランジスタ部品6Tの中央65の座標データは図14よりも左上方にずれており、適正でない。このため、各端子62〜64は、それぞれパッド71〜73に重なっているものの、紙面の左方向に偏移している。また、1個の端子62とパッド71との接続面積が大きく、残る2個の端子63、64とパッド72、73との接続面積が小さい。つまり、端子62〜64間で接続面積が不均衡になっている。このような端子62〜64の配置の偏移および接続面積の不均衡は、信頼性の観点から好ましくない。そこで、作成装置は、図14に示される適正な位置関係を得るために、スムージング処理およびパターンマッチング処理を行う。
図16は、スムージング処理を施す前のトランジスタ部品6Tの部品テンプレート画像Tp2の実態図である。スムージング処理前の部品テンプレート画像Tp2において、端子62〜64の内部は概ね高輝度の白色であり、外形線Ltが明瞭に示されている。作成装置は、この部品テンプレート画像Tp2に対して、端子62〜64の内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させるスムージング処理を施す。図17は、スムージング処理を施した後のトランジスタ部品6Tの部品テンプレート画像Tp3の実態図である。スムージング処理後の部品テンプレート画像Tp3において、端子62〜64の中央は明るく、外形線Ltに近づくにつれて徐々に暗くなり、外形線Ltがぼんやりと示され、外形界線Ltの外部は暗くなっている。
また、図18は、スムージング処理を施す前のパッド配置画像Pd2の実態図である。スムージング処理前のパッド配置画像Pd2において、パッド71〜73の内部は概ね高輝度の白色であり、外形線Lpが明瞭に示され、回路基板の素地は低輝度の黒色になっている。作成装置は、このパッド配置画像Pd3に対して、パッド71〜73の内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させるスムージング処理を施す。図19は、スムージング処理を施した後のパッド配置画像Pd3の実態図である。スムージング処理後のパッド配置画像Pd3において、パッド71〜73は中央で明るく、外形線Lpに近づくにつれて徐々に暗くなり、外形線Lpがぼんやりと示され、外形線Lpの外部は暗くなっている。
次に、作成装置は、スムージング処理後の部品テンプレート画像Tp3とパッド配置画像Pd3とを相対移動させながら重ね合わせるパターンマッチング処理を行う。図20は、パターンマッチング処理の方法を説明する図である。図20の下段のグラフは、横軸がパターンマッチング座標X、縦軸がマッチング度Mを表している。また、図20の上段の3種類の画像はそれぞれ、パターンマッチング座標X=X1、X2、X3における部品テンプレート画像Tp3とパッド配置画像Pd3との位置関係を示している。なお、左右対称なパッド配置画像Pd3の対称軸が破線で示されている。
作成装置は、パッド配置画像Pd3を基準として部品テンプレート画像Tp3を紙面の左右方向、すなわちパターンマッチング座標X方向に移動させながら、マッチング度Mを演算する。マッチング度Mの演算において、作成装置は、部品テンプレート画像Tp3およびパッド配置画像Pd3の同じ座標位置における輝度の差分値を求め、画像領域内で差分値を合計して差分合計値とする。差分合計値は、端子62〜64およびパッド71〜73の中央の明るい部分同士、および外形線Lt、Lp近くの暗い部分同士が重なり合ったときに小さくなる。したがって、差分合計値が小さいほど、マッチング度Mが高くなると定義する。
すると、図20の下段のグラフにおいて、パターンマッチング座標X=X2でマッチング度Mが高くなる。このとき、図20の上段の中央の画像に示されるように、X方向において、端子62〜64がパッド71〜73の中央に配置されており、適正な位置関係にある。また、パターンマッチング座標Xが座標X2から左右にずれた座標X1、X3では、マッチング度Mが低下する。このとき、図20の上段の左側および右側の画像に示されるように、X方向において、端子62〜64がパッド71〜73の中央から偏移しており、適正な位置関係にない。
さらに、作成装置は、パッド配置画像Pd3を基準として部品テンプレート画像Tp3を紙面の上下方向、すなわちY方向に移動させながら、マッチング度Mを演算する。作成装置は、最終的にマッチング度Mが最も高くなる位置関係に基づいて、トランジスタ部品6Tの中央65の座標データを演算する。これにより、作成装置は、図14に示される適正な位置関係を得ることができる。
次に、部品テンプレート画像をパッド配置画像と照合するときに、装着座標有効エリアを設定する方法について説明する。装着座標有効エリアを設定する目的は、当該部品とパッドとの対応関係が不明になることを防止し、かつ照合処理の効率化を図ることにある。例えば、図13の基板画像Kb4の例で、部品特定情報31(回路記号「R1」)および部品特定情報32(回路記号「R4」)が正しく読み取られ、第3パッドグループ475および第4パッドグループ476が良好にグループ化された場合を考える。
この場合、第3パッドグループ475および第4パッドグループ476は、一対のパッド(471と472、473と474)の配置が相互に同一であり、ともに部品特定情報31の近傍に位置する。このため、作成装置は、照合の順序によっては、部品特定情報31によって特定される当該部品(チップ抵抗10Ω)に第4パッドグループ476が対応すると誤って判断するおそれが皆無でない。つまり、部品特定情報31に対応するパッドは真下に位置する第3パッドグループ475でなく、斜め右下方に位置する第4パッドグループ476であると判断する誤りのリスクが有る。
しかしながら、部品特定情報は、一般的には当該部品が接続されるパッドの上下左右のいずれかの位置に配置され、斜めの位置には配置されない。このことを利用して、作成装置は、部品特定情報の上下左右に装着座標有効エリアを設定して、部品特定情報とパッドとの対応関係が不明になることを防止する。図21は、装着座標有効エリアの設定方法を例示説明する図である。
作成装置は、部品特定情報に対応する当該部品の部品データ名を特定すると、形状データのうち部品長辺寸法を読み出す。図21の例で、作成装置は、部品特定情報31(回路記号「R1」)に対応する当該部品(チップ抵抗10Ω)の部品データ名「RM10R」が付された部品データから部品長辺寸法LLを読み出す。なお、部品長辺寸法LLは、当該部品のテンプレート画像Tp1の部品外形51の長辺寸法に等しい。次に、作成装置は、装着座標有効エリアとして部品長辺寸法LLを一辺の長さとする正方形の5個分のエリアを基板画像Kb4の部品特定情報31の近傍に設定する。正方形の5個分のエリアは、中心正方形エリアAr1と、4個の周囲正方形エリアAr2〜Ar5とからなる。中心正方形エリアAr1は、その中心を部品特定情報31の中央311に重ねて配置される。4個の周囲正方形エリアAr2〜Ar5は、中心正方形エリアAr1の四辺にそれぞれ接するように配置される。
この後、作成装置は、装着座標有効エリアAr1〜Ar5の内部で、部品テンプレート画像Tp1をパッド配置画像と照合する。すると、周囲正方形エリアAr4内の第3パッドグループ475(パッド471、472)は照合対象になり、装着座標有効エリアAr1〜Ar5から外れた第4パッドグループ476(パッド473、474)は照合対象から除外される。これにより、作成装置は、当該部品(チップ抵抗10Ω)の2個の接続部52、53が接続される第3パッドグループ475(パッド471、472)を確実に特定できる。さらに、実際の回路基板で多数のパッドが有る場合でも、装着座標有効エリアを設定する方法によれば、照合対象となるパッドを予め絞り込むことができる。したがって、装着座標演算ステップS6での照合処理を効率化できる。
さらに、複数の部品の少なくとも一部について、部品特定情報と接続部が接続されるパッドとの対応関係を回路基板に表示して明瞭化することもできる。図22は、部品特定情報とパッドとの対応関係を回路基板に表示する方法を例示した図である。図22の基板画像Kb5に示される例で、部品特定情報31と、一対のパッド471、472との間が二重線477で連結表示されている。同様に、部品特定情報32と、一対のパッド473、474との間が二重線478で連結表示されている。
この方法によれば、作成装置は、中心正方形エリアAr1および周囲正方形エリアAr2〜Ar5を設定しなくても、基板画像Kb5上の二重線477、478による連結表示を確認して、部品特定情報とパッドとの対応関係を明瞭に把握できる。したがって、装着座標演算ステップS6での照合処理を最大限に効率化できる。なお、部品特定情報と接続部が接続されるパッドとの対応関係は、二重線477、478以外の方法で表示してもよい。
実施形態の部品装着座標の作成方法は、回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表PTを利用して、複数の部品の回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成方法であって、回路基板に表示される各部品特定情報31、32、および回路基板に形成されて複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッド41〜44の配置を表すパッド配置画像Pd1を取得し、部品特定情報31(回路記号「R1」)に対応する部品データ名「RM1OR」が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき当該部品の接続部52、53の配置を表す部品テンプレート画像Tp1を作成して、当該部品特定情報31の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、当該部品の接続部52、53が接続されるパッド41、42を特定し、さらに当該部品の接続部52、53を特定したパッド41、42に重ね合わせた状態を想定して、当該部品の座標データを演算する。
これによれば、回路基板に表示される部品特定情報31(回路記号「R1」)によって特定される当該部品について、部品特定情報31に対応する部品データ名「RM1OR」が付された部品データに含まれる形状データに基づき接続部52、53の配置を表す部品テンプレート画像Tp1を作成して、当該部品特定情報31の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、パッド41、42を特定する。つまり、当該部品の接続部を接続するパッドを特定する際に、幾何学的な配置のパターンマッチングを行うだけでなく、部品特定情報31(回路記号「R1」)と部品データ名「RM1OR」との対応関係を利用する。このため、同形同大で特性値の異なる複数の部品種(チップ抵抗10Ωとチップ抵抗50Ω)があってパターンマッチングだけでは部品とパッドとの対応関係を取り違えるおそれが有る場合でも、パッド41、42の近傍に表示された部品特定情報31により取り違えが生じなくなり、各部品に対応するパッドを正確に特定できる。さらに、部品テンプレート画像Tp1とパッド配置画像Pd1との照合において、当該部品の接続部52、53を特定したパッド41、42に重ね合わせた状態を想定して、当該部品の座標データを演算する。したがって、接続部52、53を良好にパッド41、42に接続できる適正な装着座標の座標データを確実に作成できる。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、回路基板を生産する際に用いるガーバーデータから作成した基板イメージ画像、または回路基板を撮像して取得した基板撮像画像から、複数の部品の各部品特定情報およびパッド配置画像を読み取る。
これによれば、回路基板が手近にあるとき、基板撮像画像および基板イメージ画像のどちらを採用してもよく、回路基板がないとき、基板イメージ画像を作成する。基板イメージ画像を採用した場合、複数の実際の回路基板に存在する生産上の許容個体差の影響を受けなくて済む。また、基板撮像画像を採用した場合、仮にガーバーデータと実際の回路基板との違いがあっても、実際の回路基板に合致した画像を用いることができる。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法において、部品特定情報は、部品名、部品名の略号、部品名に一義的に対応する回路記号、部品の形式、および部品の特性値のいずれかを表す文字列情報、ならびに、部品の種類を表す図記号情報のいずれかを含む。
これによれば、回路基板の生産メーカや回路基板の設計者などの違いによって部品特定情報の表示形式が変化しても対応可能であり、適用可能な回路基板が限定されない。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法において、部品特定情報は文字列情報を含み、2分された文字列情報の中心間距離D1、D3が閾値距離Dj以内であるとつながった1個の文字列情報と判断し、中心間距離D2が閾値距離Djを超えていると別々の2個の文字列情報と判断する。
これによれば、一直線上に複数の文字列情報「R」、「1」、「R」、「4」が並んでいても、部品特定情報31(回路記号「R1」)、部品特定情報32(回路記号「R4」)を正しく特定でき、「R1R4」という誤った部品特定情報33を回避できる。したがって、文字列情報の読み取り精度が向上して、部品名の特定精度が向上する。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、文字列情報「R1R4」の一部分(「R1」または「R4」)のみで当該部品の部品名を特定できたときに有効と判断する部分一致の特定方法を用いる。
これによれば、回路基板上で部品配置が混み合い、複数の部品特定情報が接近して1個の文字列情報「R1R4」として表示される場合でも、前方部分一致や後方部分一致の方法によって部品特定情報31(回路記号「R1」)、および部品特定情報32(回路記号「R4」)を正しく特定できる。したがって、部品名の特定精度がさらに一層向上する。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、部品テンプレート画像Tp2およびパッド配置画像Pd2にスムージング処理を施した後に、部品テンプレート画像Tp3とパッド配置画像Pd3とを相対移動させながら重ね合わせるパターンマッチング処理により照合し、マッチング度Mが最も高くなる位置関係に基づいて当該部品の座標データを演算する。加えて、スムージング処理では、部品テンプレート画像Tp2に対して接続部の内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させるとともに、パッド配置画像Pd2に対してパッドの内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させ、パターンマッチング処理では、部品テンプレート画像Tp3およびパッド配置画像Pd3の同じ座標位置における輝度の差分値を用いてマッチング度Mを演算する。
これによれば、端子62〜64のパッド71〜73からの偏移、および端子62〜64とパッド71〜73との接続面積の不均衡が生じない適正な位置関係が得られる。したがって、極めて精度の高い装着位置の座標データを得ることができる。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、回路基板に表示された部品特定情報31の近傍に装着座標有効エリアを設定し、装着座標有効エリアの内部で部品テンプレート画像Tp1をパッド配置画像と照合する。加えて、装着座標有効エリアは、部品特定情報31(回路記号「R1」)に対応する部品データ名「RM10R」が付された部品データに含まれる当該部品の形状データのうちの部品長辺寸法LLを一辺の長さとする正方形の5個分のエリアであって、部品特定情報31を中央に配置した中心正方形エリアAr1と、中心正方形エリアAr1の四辺にそれぞれ接する4個の周囲正方形エリアAr2〜Ar5とからなる。
これによれば、回路基板上で部品配置が混み合い、部品特定情報31の近傍に同一配置の複数のパッドグループ475、476が有る場合でも、装着座標有効エリアAr1〜Ar5から外れた第4パッドグループ476が照合対象から除外される。したがって、部品特定情報31によって特定される当該部品(チップ抵抗10Ω)の2個の接続部52、53が接続される第3パッドグループ475(パッド471、472)を確実に特定できる。さらに、実際の回路基板で多数のパッドが有る場合でも、部品テンプレート画像をパッド配置画像と照合する際に、照合対象となるパッドを予め絞り込むことができるので、照合処理を効率化できる。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、複数の部品の各部品特定情報31、32およびパッド配置画像Pd1を取得する基板情報取得ステップ(S1、S2、S3)と、1つの部品特定情報31(回路記号「R1」)を部品表PTに照会して対応する部品データ名「RM10R」を特定するデータ名特定ステップS4と、対応する部品データ名「RM10R」が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき部品テンプレート画像Tp1を作成するテンプレート作成ステップS5と、部品テンプレート画像Tp1を当該部品特定情報31の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、当該部品の接続部52、53が接続されるパッド41、42を特定し、さらに当該部品の座標データを演算する装着座標演算ステップS6と、複数の部品の全ての座標データが作成される以前は新たな部品特定情報32に着目してデータ名特定ステップS4に戻り、複数の部品の全ての座標データが作成されると終了する終了判定ステップS7と、を有する。
これによれば、実施形態の部品装着座標の作成方法は、主にコンピュータが実施形態の部品装着座標の作成装置として動作することによって行われる。したがって、装着位置の座標データが自動作成され、オペレータの手間が著しく軽減される。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成方法は、複数の部品の少なくとも一部について、部品特定情報31、32と接続部が接続されるパッド471〜474との対応関係を、例えば二重線477、478を用いて回路基板に表示してもよい。
これによれば、装着座標有効エリアAr1〜Ar5を設定しなくても、部品特定情報31、32とパッド471〜474との対応関係を明瞭に把握できる。かつ、部品テンプレート画像Tp1をパッド配置画像Pd1と照合する照合処理を最大限に効率化できる。
さらに、実施形態の部品装着座標の作成装置は、回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表PTを利用して、複数の部品の回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成装置であって、回路基板に表示される各部品特定情報31、32、および回路基板に形成されて複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッド41〜44の配置を表すパッド配置画像Pd1を取得する基板情報取得手段と、部品特定情報31「R1」に対応する部品データ名「RM1OR」が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき当該部品の接続部52、53の配置を表す部品テンプレート画像Tp1を作成して、当該部品特定情報31の近傍でパッド配置画像Pd1と照合することにより、当該部品の接続部52、53が接続されるパッド41、42を特定し、さらに当該部品の接続部52、53を特定したパッド41、42に重ね合わせた状態を想定して、当該部品の座標データを演算する装着座標演算手段と、を備えた。
これによれば、実施形態の部品装着座標の作成装置は、実施形態の部品装着座標の作成方法を行うことができる。実施形態の部品装着座標の作成装置の効果は、実施形態の部品装着座標の作成方法の効果と同様である。
なお、本発明は、実施形態で説明した以外にも、様々な変形や応用が可能である。
1T:トランジスタ部品 11〜13:端子(接続部)
1C:チップ部品 15、16:接続部
21〜23、25、26:パッド
31〜37:部品特定情報
41〜44:パッド
45:第1パッドグループ 46:第2パッドグループ
471〜474:パッド
475:第3パッドグループ 476:第4パッドグループ
477、478:二重線
51:部品外形 52、53:接続部
6T:トランジスタ部品
61:部品外形 62〜64:端子
71〜73:パッド
Kb1〜Kb5:基板画像(基板イメージ画像または基板撮像画像)
PT:部品表 Tp1、Tp2:部品テンプレート画像
Tp3:スムージング処理後の部品テンプレート画像
Pd1、Pd2:パッド配置画像
Pd3:スムージング処理後のパッド配置画像
D1〜D3:中心間距離 G1〜G3:離間距離
LL:部品長辺寸法 Ar1:中心正方形エリア
Ar2〜Ar5:周囲正方形エリア

Claims (12)

  1. 回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、前記複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表を利用して、前記複数の部品の前記回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成方法であって、
    前記回路基板に表示される前記各部品特定情報、および前記回路基板に形成されて前記複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッドの配置を表すパッド配置画像を取得し、
    前記部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき前記当該部品の接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍で前記パッド配置画像と照合することにより、前記当該部品の接続部が接続されるパッドを特定し、さらに前記当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、前記当該部品の座標データを演算する部品装着座標の作成方法。
  2. 前記回路基板を生産する際に用いるガーバーデータから作成した基板イメージ画像、または前記回路基板を撮像して取得した基板撮像画像から、前記複数の部品の各部品特定情報および前記パッド配置画像を読み取る請求項1に記載の部品装着座標の作成方法。
  3. 前記部品特定情報は、前記部品名、前記部品名の略号、前記部品名に一義的に対応する回路記号、前記部品の形式、および前記部品の特性値のいずれかを表す文字列情報、ならびに、前記部品の種類を表す図記号情報のいずれかを含む請求項1または2に記載の部品装着座標の作成方法。
  4. 前記部品特定情報は前記文字列情報を含み、
    2分された文字列情報の中心間距離または離間距離が閾値距離以内であるとつながった1個の文字列情報と判断し、前記中心間距離または前記離間距離が前記閾値距離を超えていると別々の2個の文字列情報と判断する請求項3に記載の部品装着座標の作成方法。
  5. 前記文字列情報の一部分のみで前記当該部品の部品名を特定できたときに有効と判断する部分一致の特定方法を用いる請求項3または4に記載の部品装着座標の作成方法。
  6. 前記部品テンプレート画像および前記パッド配置画像にスムージング処理を施した後に、前記部品テンプレート画像と前記パッド配置画像とを相対移動させながら重ね合わせるパターンマッチング処理により照合し、マッチング度が最も高くなる位置関係に基づいて前記当該部品の座標データを演算する請求項1〜5のいずれか一項に記載の部品装着座標の作成方法。
  7. 前記スムージング処理では、前記部品テンプレート画像に対して前記接続部の内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させるとともに、前記パッド配置画像に対して前記パッドの内部で明るく外部で暗くなるように座標変化に応じて輝度を徐変させ、
    前記パターンマッチング処理では、前記部品テンプレート画像および前記パッド配置画像の同じ座標位置における輝度の差分値を用いて前記マッチング度を演算する請求項6に記載の部品装着座標の作成方法。
  8. 前記回路基板に表示された部品特定情報の近傍に装着座標有効エリアを設定し、前記装着座標有効エリアの内部で前記部品テンプレート画像を前記パッド配置画像と照合する請求項1〜7のいずれか一項に記載の部品装着座標の作成方法。
  9. 前記装着座標有効エリアは、
    前記部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる当該部品の形状データのうちの部品長辺寸法を一辺の長さとする正方形の5個分のエリアであって、
    前記部品特定情報を中央に配置した中心正方形エリアと、前記中心正方形エリアの四辺にそれぞれ接する4個の周囲正方形エリアとからなる請求項8に記載の部品装着座標の作成方法。
  10. 前記複数の部品の各部品特定情報および前記パッド配置画像を取得する基板情報取得ステップと、
    1つの部品特定情報を前記部品表に照会して対応する部品データ名を特定するデータ名特定ステップと、
    前記対応する部品データ名が付された部品データに含まれる前記当該部品の形状データに基づき前記部品テンプレート画像を作成するテンプレート作成ステップと、
    前記部品テンプレート画像を当該部品特定情報の近傍で前記パッド配置画像と照合することにより、前記当該部品の接続部が接続されるパッドを特定し、さらに前記当該部品の座標データを演算する装着座標演算ステップと、
    前記複数の部品の全ての座標データが作成される以前は新たな部品特定情報に着目して前記データ名特定ステップに戻り、前記複数の部品の全ての座標データが作成されると終了する終了判定ステップと、
    を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の部品装着座標の作成方法。
  11. 前記複数の部品の少なくとも一部について、前記部品特定情報と前記接続部が接続されるパッドとの対応関係を前記回路基板に表示した請求項1〜10のいずれか一項に記載の部品装着座標の作成方法。
  12. 回路基板に装着する複数の部品をそれぞれ特定できる各部品特定情報と、前記複数の部品の各部品データに付された各部品データ名とを対応付けた部品表を利用して、前記複数の部品の前記回路基板上の各装着位置の座標データを自動作成する部品装着座標の作成装置であって、
    前記回路基板に表示される前記各部品特定情報、および前記回路基板に形成されて前記複数の部品の接続部がそれぞれ接続されるパッドの配置を表すパッド配置画像を取得する基板情報取得手段と、
    前記部品特定情報に対応する部品データ名が付された部品データに含まれる当該部品の形状データに基づき前記当該部品の接続部の配置を表す部品テンプレート画像を作成して、当該部品特定情報の近傍で前記パッド配置画像と照合することにより、前記当該部品の接続部が接続されるパッドを特定し、さらに前記当該部品の接続部を特定したパッドに重ね合わせた状態を想定して、前記当該部品の座標データを演算する装着座標演算手段と、を備えた部品装着座標の作成装置。
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