JPWO2015186364A1 - タイヤ - Google Patents

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Abstract

ポリアミド4繊維を用いた強度の向上したタイヤを提供する。本発明のタイヤは、ポリアミド4を含有するポリアミド4繊維を含む繊維−ゴム複合体を有することを特徴とする。

Description

本発明は、ポリアミド4を含有するタイヤに関する。
従来より、ポリアミド樹脂を原料とするポリアミド66(PA66)繊維、ポリアミド6(PA6)繊維等が、タイヤ用途で用いられている。ポリアミド繊維の紡糸法として、例えば、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、ゲル紡糸法、などが挙げられるが、通常、溶融紡糸法が用いられる。
溶融紡糸法は、原料の樹脂を融点以上の温度で溶融するため、高融点の樹脂で、紡糸温度と分解温度とが接近した樹脂を用いた場合には、繊維を作製し難い。そのため、例えばポリアミド4(PA4)樹脂のように、紡糸温度と分解温度とが接近した樹脂では、通常の溶融紡糸法で紡糸することは困難であり、紡糸をしてもタイヤに用いるポリアミド繊維としては、繊維強力が不十分である。
しかしながら、ポリアミド4樹脂のようなアミド結合の密度が高い樹脂は、一般的に、高融点で機械的特性も優れる。したがって、ポリアミド4を繊維化できれば、従来のポリアミド66(PA66)繊維又はポリアミド6(PA6)繊維よりも、繊維強力を向上させることが期待されている。
高融点のポリアミド4樹脂を繊維化するために、熱分解性の影響を回避すべく、湿式紡糸法または乾湿式紡糸法を用いることが検討されている。湿式紡糸法または乾湿式紡糸法を用いる場合は、紡糸前に、ポリアミド4樹脂を溶媒に溶解させる必要がある。
ポリアミド4樹脂の溶解に用いる溶媒は、ポリアミド4樹脂に対する溶解能が優れる必要がある。そのため、湿式紡糸法または乾湿式紡糸法において、ポリアミド4に対する溶解能が高く、且つ、高強力の繊維を紡糸できる溶媒が、検討されている。
例えば、ポリアミド4樹脂の溶媒としてギ酸及び塩化メチレンを用いた例(例えば、特許文献1参照)では、得られた繊維の強度が、4.21g/dであり、伸度が20%であると報告されている。また、ポリアミド4樹脂の溶媒として塩化亜鉛含有の水溶液を用いた例(例えば、特許文献2参照)では、繊維の乾強度が3.44g/dであり、乾伸度が40.6%であると報告されている。特許文献1及び2に記載の何れの技術も、ポリアミド4樹脂の繊維化は達成されているものの、得られた繊維強力は不十分であり、得られたポリアミド4繊維をタイヤコードに用いることができない。
また、特許文献3−7には、ポリアミド4樹脂の溶媒としてギ酸等を用いて湿式紡糸した例が開示されているが、得られた繊維の具体的物性については開示されていない。
また、ポリアミド4樹脂の溶媒として、フィチン酸水溶液が用いられた例(例えば、特許文献8参照)、ギ酸に脂肪族及びクロロアリファティック酸(chloroaliphatic acid)を組み合わせた例(例えば、特許文献9参照)が開示されているが、得られた繊維の具体的な物性については開示されていない。
したがって、上述の従来技術に鑑み機械的特性が高いポリアミド4樹脂を、繊維強力に優れる繊維に紡糸し、それをタイヤに用いる技術の開発が強く望まれている。
米国特許出願公開第4,094,945号明細書 特公昭36−5165号公報 米国特許出願公開第2,711,398号明細書 米国特許出願公開第3,060,141号明細書 米国特許出願公開第3,003,984号明細書 米国特許出願公開第3,033,810号明細書 米国特許出願公開第3,042,647号明細書 米国特許出願公開第2,980,641号明細書 米国特許出願公開第2,734,043号明細書
本発明は、ポリアミド4繊維を用いた強度の向上したタイヤを提供することを目的とする。
本発明のタイヤは、ポリアミド4を含有するポリアミド4繊維を含む繊維−ゴム複合体を有することを特徴とする。本発明のタイヤによれば、ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本明細書において、「ポリアミド4繊維」は、ポリアミド4を含む線状高分子の繊維を意味する。
本明細書において、「ポリアミド」は、主鎖中にアミド結合を有する重合体の総称を指す。
本明細書において、「イオン液体」は、100℃以下で液体であり、且つ、イオンのみからなり、カチオン部若しくはアニオン部、又はその両方が有機イオンから構成される溶媒を意味する。
本明細書において、「湿式紡糸」は、原料を溶媒に溶解した溶解液(紡糸原液)を、紡糸口金から直接凝固槽に吐出し、凝固させ、引き延ばし、糸として巻き取ることをいう。
本明細書において、「乾湿式紡糸」は、原料を溶媒に溶解した溶解液(紡糸原液)を、紡糸口金から一旦任意の距離の気体中に吐出して、その後に凝固槽に導入し、凝固させ、引延ばし、糸として巻き取ることをいう。
本明細書において、「ゲル紡糸」は、「湿式紡糸」又は「乾湿式紡糸」と同様に凝固槽内の凝固液体に紡糸原液を吐出(押出し)し、該吐出(押出し)された紡糸原液が完全に凝固する前のゲル状の状態で、高倍率に延伸して糸として巻き取ることをいう。
本明細書において、「溶融紡糸」は、原料を加熱して溶融温度以上にして流動化させて、流動化された原料を紡糸口金から気体中に吐出して冷却固化して、糸として巻き取ることをいう。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4繊維の繊維強度が、920MPa以上であることが好ましい。この構成によれば、繊維強度に優れたポリアミド4繊維を用いることで耐久性に優れるタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4繊維の弾性率が、5GPa以上であることが好ましい。この構成によれば、弾性に優れたポリアミド4繊維を用いることでユニフォミティーに優れるタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4繊維が、ポリアミド4をイオン液体に溶解してイオン液体溶解液とした後、該イオン液体溶解液を湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸することにより得られ、前記イオン液体の極性が、Kamlet−Taftパラメーターのβ値で0.80以上であることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4樹脂をイオン液体に溶解することで繊維化が可能となり、機械特性に優れたポリアミド4繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。また、ポリアミド4樹脂を確実にイオン液体に溶解することで繊維化が可能となり、機械特性に優れたポリアミド4繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記イオン液体のアニオン部が、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、ホスフェートイオン、ホスフォネートイオン、ホスフィネートイオン、スルフェートイオン、及びスルフォネートイオンからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4樹脂を確実にイオン液体に溶解することで繊維化可能となり、機械特性に優れたポリアミド4繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記イオン液体のアニオン部が、クロライドイオン、アセテートイオン、ジエチルホスフェートイオン、及びジメチルホスフェートイオンからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4樹脂を確実にイオン液体に溶解することで繊維化可能となり、機械特性に優れたポリアミド4繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記イオン液体のカチオン部が、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、アンモニウムイオン、及びホスホニウムイオンからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4樹脂を確実にイオン液体に溶解することで繊維化可能となり、機械特性に優れたポリアミド4繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、及び1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライドからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4樹脂を最も確実にイオン液体に溶解することで繊維化可能となり、機械特性に優れたポリアミド繊維を得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸では、前記ポリアミド4のイオン液体溶解液を、水及び/又は単独若しくは複数の極性有機溶媒を含む液体で凝固させることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4繊維の繊維強力を向上させることができ、ポリアミド4繊維を適度に凝固させることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。ここで言う適度な凝固とは工業的に可能な時間範囲内に巻取可能なレベルの固形物になることを指す。例えば、巻取可能となるのに数日間必要とするものや、固形化しても粉状に崩れてしまい、巻取不可能なものは含まない。
本発明のタイヤは、前記湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸では、前記ポリアミド4のイオン液体溶解液を、エタノール又はプロパノールを含む液体で凝固させて得られることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4繊維の繊維強力を向上させることができ、ポリアミド4繊維をより適度に凝固させることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記イオン液体溶解液を乾湿式紡糸又はゲル紡糸することにより得られることが好ましい。この構成によれば、ポリアミド4繊維の繊維強力を向上させることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4繊維が、ポリアミド4並びにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含むポリアミド4含有組成物を溶融紡糸して得られることが好ましい。この構成によれば、機械特性に優れたポリアミド4繊維を溶融紡糸法で得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4含有組成物が、前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を5〜10質量%で含むことが好ましい。この構成によれば、機械特性に優れたポリアミド4繊維を溶融紡糸法で得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記アルカリ土類金属塩がアルカリ金属塩及び/又は塩化カルシウムであることが好ましい。この構成によれば、機械特性に優れたポリアミド4繊維を溶融紡糸法で得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
本発明のタイヤは、前記ポリアミド4含有組成物を190〜240℃の紡糸温度で溶融紡糸することが好ましい。この構成によれば、機械特性に優れたポリアミド4繊維を溶融紡糸法で得ることができ、該ポリアミド4繊維を用いることで強度の向上したタイヤを得ることができる。
高融点のポリアミド樹脂の多くは、アミド結合を介して、強固に水素結合を形成すると考えられている。発明者は、イオン液体をポリアミド4樹脂の溶媒として選択すると、ポリアミド4樹脂を良好に溶解できることを見出した。水素結合の開裂に関係すると考えられるイオン液体のパラメーターとして、Kamlet−Taftパラメーターのβ値及びHBA(Hydrogen Bond Acceptor)が知られている。Kamlet−Taftパラメーターのβ値やHBA能力の高いイオン液体は、高融点のポリアミド樹脂でも樹脂を熱分解することなく溶解できることがわかった。Kamlet−Taftパラメーターのβ値やHBA能力は、主としてイオン液体のアニオン部の性質に依存すると考えられている。Kamlet−Taftパラメーターのβ値の測定方法は、Phys.Chem.Chem.Phys.5,p2790−2794(2003)に記載されている。例えば、Kamlet−Taftパラメーターのβ値が0.80以上のイオン液体として、下記表1〜3に記載のイオン液体が知られている。
Figure 2015186364
Figure 2015186364
Figure 2015186364
また、HBA能力は、例えば、Cellulose Solvents: For Analysis, Shaping and Chemical ModificationのChapter 6、p125−135において、1H−NMRを用いた定量測定の結果から以下のようなHBA能力の序列が示されている。
「CH3COO-(アセテートイオン)>(EtO)2POO-(ジエチルホスフェートイオン)>Cl-(クロライドイオン)>OTf-(トリフルオロメタンスルフォネートイオン)>CH3SO3 -(メタンスルフォネートイオン)>Br-(ブロマイドイオン)>SCN-(チオシアネートイオン)>I-(イオダイドイオン)>N(Tf)2 -(ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドイオン)」
発明者は、上記HBA能力の高いアニオンであるアセテートイオン、ジエチルホスフェートイオン、クロライドイオンのイオン液体は、溶媒としてポリアミド樹脂に対する溶解能も高いことを確認しており、HBA能力とポリアミド溶解性との関連が示唆された。
本発明によれば、ポリアミド4繊維を用いた強度の向上したタイヤを提供することができる。
図1は、ポリアミド4繊維を得る湿式紡糸の実施形態を例示する概略断面図である。 図2は、ポリアミド4繊維を得る乾湿式紡糸の実施形態を例示する概略断面図である。 図3は、ポリアミド4繊維を得る湿式紡糸の実施形態を例示する概略断面図である。 図4は、ポリアミド4繊維を得る乾湿式紡糸の実施形態を例示する概略断面図である。
以下に本発明を実施するための形態を例示する。
(タイヤ)
本発明のタイヤは、少なくとも、繊維−ゴム複合体を含む。本発明のタイヤは、公知の方法により、通常の成型、加硫工程を経ることで作製できる。
<繊維−ゴム複合体>
上記繊維−ゴム複合体は、少なくとも、ポリアミド4繊維及びゴムを含み、さらに、必要に応じて、その他の成分を含む。
上記繊維−ゴム複合体のタイヤへの適用部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、カーカスプライ、ベルトプライ、ベルト保護層、などが挙げられる。上記繊維−ゴム複合体は、これらの1部位に適用してもよいし、2部位以上に適用してもよい。
<<ゴム>>
上記ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム(NR);ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム等の、共役ジエン化合物の単独重合体;スチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ビニルピリジンブタジエンスチレン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、アクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メタアクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メチルアクリレートブタジエン共重合ゴム、メチルメタアクリレートブタジエン共重合ゴム等の、共役ジエン化合物とビニル化合物との共重合体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化合物との共重合体;オレフィン類と非共役ジエンとの共重合体;これら各種ゴムのハロゲン化物;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)が、ポリアミド4繊維との接着性の点で好ましい。
<<その他の成分>>
上記繊維−ゴム複合体に必要に応じて含まれるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄、有機硫黄化合物、その他の加硫剤、加硫促進剤、植物油等のオイル、充填剤、加硫促進助剤、老化防止剤、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリアミド6、ポリアミド66等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル繊維、リヨセル、レーヨン等のセルロース繊維、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ポリオレフィン繊維、ポリアミド4繊維以外のポリアミド繊維、ポリエステル繊維は、ポリアミド4繊維と複合繊維を形成させて用いることができる。
<<ポリアミド4繊維>>
上記ポリアミド4繊維は、ポリアミド4を含みさらに必要に応じてその他のポリアミド成分を含むポリアミドを、紡糸して得られる。上記ポリアミド4繊維は、このようなポリアミドをイオン液体に溶解し、湿式若しくは乾湿式紡糸法又はゲル紡糸により得られる。
また、上記ポリアミド4繊維は、ポリアミド4並びにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含むポリアミド4含有組成物を溶融紡糸しても得られる。この様に溶融紡糸した繊維は、その後洗浄され、これらの金属塩が除去された状態で用いられる。
上記ポリアミド4繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;などを含んでもよい。前記ポリアミドにおける前記ポリアミド4の含有量としては、90〜100質量%であることが好ましい。
上記ポリアミド4繊維の繊維強度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、920MPa以上が好ましく、950MPa以上がより好ましく、990MPa以上が特に好ましい。
上記ポリアミド4繊維の弾性率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5.0GPa以上が好ましく、5.4GPa以上がより好ましく、6.0GPa以上が特に好ましい。
−ポリアミド4−
上記ポリアミド4は、例えば、Polymer,46,p9987−9993(2005)に記載の2−ピロリドンの開環重合法により調製することができる。2−ピロリドン(東京化成工業社製)と金属Naの混合物を撹拌しながら、減圧下で50℃に到達するまで加熱する。金属Naと2−ピロリドンを反応させた後、テレフタル酸ジクロリドを加え、減圧下で撹拌しながら、50℃で24時間反応させる。重合後、混合物をギ酸で溶解し、アセトンで再沈殿させ、水とエタノールで洗浄した後に乾燥させて、ポリアミド4を得ることができる。
−−2−ピロリドン原料−−
上記2−ピロリドン原料としては、2−ピロリドンを含む限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、石油から生産されるもの、微生物由来の酵素を用いてγ−アミノ酪酸等のバイオ由来資源から生産されるもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種を併用してもよい。
−その他のポリアミド成分−
上記その他のポリアミド成分としては、主鎖中にアミド結合を有する重合体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−脂肪族ポリアミド−−
上記脂肪族ポリアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド56、ポリアミド66、ポリアミド410、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド1010、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリアミド6/612、ポリアミド6C、ポリアミド6/66/6C、ポリアミド66/6C、などが挙げられる(Cはシクロヘキサンジカルボン酸の略である)。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−全芳香族ポリアミド−−
上記全芳香族ポリアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品であるKevlar(登録商標)、Technora(登録商標)、Twaron(登録商標)、Nomex(登録商標)、Conex(登録商標)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−半芳香族ポリアミド−−
上記半芳香族ポリアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド4T、ポリアミドMXD(m−キシリレンジアミン)・6、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド6/6T、ポリアミド6/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6/6T/6I、ポリアミド66/6T/6I、ポリアミド6/12/6T、ポリアミド66/12/6T、ポリアミド6/12/6I、ポリアミド66/12/6I、ポリアミド9T、などが挙げられる(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸の略である)。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態でいうポリアミドの融点とは、示差走査熱量測定装置(例えば、ヤマト科学株式会社製、商品名:STA7200)を用いて測定することができる。具体的な測定方法としては、ポリアミド粉末を、5℃/分で、340℃まで昇温し、観測された吸熱ピークのピークトップをもって表す。
−イオン液体−
本発明において、イオン液体は、100℃以下で液体であり、且つ、イオンのみからなり、カチオン部またはアニオン部、或いはその両方が有機イオンから構成される溶媒をいう。前記イオン液体は、カチオン部とアニオン部からなるものが好ましい。
上記イオン液体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルフォネート、メチル−トリブチルアンモニウムメチルスルフェート、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1,3−ジメチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムハイドロゲンテトラクロロアルミネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムエチルスルフェート、トリブチルメチルアンモニウムメチルスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレイト、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムジシアナミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムビス(2,4,4−トリメチル−ペンチル)ホスフィネート、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムビス(トリフルオロメチル−スルフォニル)アミド、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムブロマイド、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムクロライド、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムデカン酸、1−ベンジル―3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチルピリジニウムブロマイド、1−ブチル−4−メチルピリジニウムクロライド、テトラオクチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムトリフルオロアセテート、テトラヘキシルアンモニウムイオダイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスフォニウムバリネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムピバレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムプロピオネート、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムジメチルホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブタノエート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムプロピオネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムスクシネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムn−ブチルホスフォネート、テトラブチルホスフォニウムアラネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムi−プロピルホスフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムマレアート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルホスフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムホルメート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムマレアート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメチルホスフォネート、テトラペンチルアンモニウム2−[ビス(2ヒドロキシエチル)アミノ]エタンスルフォネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホルメート、1−ヒドロキシプロピル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラブチルアンモニウム2−(シクロヘキシルアミノ)−エタンスルフォネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホスフィネート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラペンチルアンモニウム2−ヒドロキシ−4−モルフォリンプロパンスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラペンチルアンモニウム2−(シクロヘキシルアミノ)−エタンスルフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムグリコレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、極性の高いイオン液体が好ましく、具体的にはイオン液体のKamlet−Taftパラメーターのβ値が0.80以上のイオン液体が、ポリアミド4繊維の繊維強力を確実に向上させることができる点で、好ましい。
−−Kamlet−Taftパラメーターのβ値が0.80以上のイオン液体−−
上記Kamlet−Taftパラメーターのβ値は、水素結合を断ち切る効果を示す指標と考えられている。上記Kamlet−Taftパラメーターのβ値が0.80以上のイオン液体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラブチルホスフォニウムバリネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムピバレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムプロピオネート、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムジメチルホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブタノエート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムプロピオネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムスクシネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムn−ブチルホスフォネート、テトラブチルホスフォニウムアラネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムi−プロピルホスフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムマレアート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルホスフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムホルメート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムマレアート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメチルホスフォネート、テトラペンチルアンモニウム2−[ビス(2ヒドロキシエチル)アミノ]エタンスルフォネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホルメート、1−ヒドロキシプロピル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラブチルアンモニウム2−(シクロヘキシルアミノ)−エタンスルフォネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホスフィネート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラペンチルアンモニウム2−ヒドロキシ−4−モルフォリンプロパンスルフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、テトラペンチルアンモニウム2−(シクロヘキシルアミノ)−エタンスルフォネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムグリコレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライドが、ポリアミド4繊維の繊維強力をより確実に向上させることができる点で、好ましい。
上記Kamlet−Taftパラメーターのβ値の具体的な測定方法としては、Phys.Chem.Chem.Phys.5,p2790−2794(2003)に記述されている。
−−アニオン部−−
上記アニオン部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、ホスフェートイオン、ホスフォネートイオン、ホスフィネートイオン、スルフェートイオン、スルフォネートイオン、ナイトレートイオン(硝酸イオン)、ナイトライトイオン(亜硝酸イオン)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、ホスフェートイオン、ホスフォネートイオン、ホスフィネートイオン、スルフェートイオン、スルフォネートイオンが、ポリアミド樹脂の溶解能で優れる点で好ましい。
−−−ハロゲンイオン−−−
上記ハロゲンイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Cl-、Br-、I-、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、Cl-(クロライドイオン)が、Kamlet−Taftパラメーターのβ値が高い点で、好ましい。
−−−カルボキシレートイオン−−−
上記カルボキシレートイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、HCOO-(ホルメートイオン)、CH3COO-(アセテートイオン)、C25COO-(プロピオネートイオン)、C37COO-(ブタノエートイオン)、t−BuCOO−(ピバレートイオン)、C919COO-(デカン酸イオン)、リンゴ酸イオン、マレイン酸イオン、コハク酸イオン、グリコール酸イオン、バリンイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、CH3COO-(アセテートイオン)が、材料の入手し易さの点で、好ましい。
−−−ホスフェートイオン−−−
上記ホスフェートイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(I)で表されるホスフェートイオン、アルキル基が炭素数1〜18の炭化水素基であるアルキルホスフェートイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジエチルホスフェートイオン、ジメチルホスフェートイオンが好ましい。
Figure 2015186364
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基である。]
−−−ホスフォネートイオン−−−
上記ホスフォネートイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(II)で表されるホスフォネートイオン、アルキル基が炭素数1〜18の炭化水素基であるアルキルホスフォネートイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、メチルホスフォネート、エチルホスフォネートが好ましい。
Figure 2015186364
[式中、R3は、水素原子又はアルキル基である。]
−−−ホスフィネートイオン−−−
上記ホスフィネートイオンは、下記式(III)で表される。
Figure 2015186364
−−−スルフェートイオン−−−
上記スルフェートイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイドロゲンスルフェートイオン、メチルスルフェートイオン、エチルスルフェートイオン、n−プロピルスルフェートイオン、n−ブチルスルフェートイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−スルフォネートイオン−−−
上記スルフォネートイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタンスルフォネートイオン、トルエンスルフォネート、ベンゼンスルフォネート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−カチオン部−−
上記カチオン部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、イソキノリニウムイオン、ピロリニウムイオン、トリアゾリウムイオン、ベンゾトリアゾリウムイオン、テトラゾリウムイオン、チアゾリウムイオン、オキサゾリウムイオン、ピリダジニウムイオン、モルホリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、スルフォニウムイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、イミダゾリウムイオンが、材料の入手し易さの点で有利である。
−−−イミダゾリウムイオン−−−
上記イミダゾリウムイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−カルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、N,N'−ジメチルベンゾイミダゾゾリム、N,N'−ジエチルベンゾイミダゾゾリム、N−メチル−N'−エチルベンゾイミダゾリウム、などのイオンが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオンが、安全性が高い点で、好ましい。
−−−ピリジニウムイオン−−−
上記ピリジニウムイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピリジニウム、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−プロピルピリジニウム、N−エチル−3−メチルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、などのイオンが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−アンモニウムイオン−−−
上記アンモニウムイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラメチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルイソプロピルアンモニウムイオン、ジメチルジエチルアンモニウムイオン、ジメチルエチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルブチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、ジメチルエチルブチルアンモニウムイオン、ジメチルプロピルブチルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、メチルエチルジ(イソプロピル)アンモニウムイオン、ジエチルジ(イソプロピル)アンモニウムイオン、トリメチルヘプチルアンモニウムイオン、トリメチルオクチルアンモニウムイオン、トリエチル(2−メチルブチル)アンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、トリエチルヘキシルアンモニウムイオン、トリエチルオクチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、トリブチルヘキシルアンモニウムイオン、トリブチルヘプチルアンモニウムイオン、トリブチルオクチルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、テトラヘキシルアンモニウムイオン、トリオクチルプロピルアンモニウムイオン、テトラヘプチルアンモニウムイオン、テトラオクチルアンモニウムイオン、テトラペンチルテトラデシルアンモニウムイオン、トリヘキシルテトラデシルアンモニウムイオン、トリドデシルメチルアンモニウムイオン、テトラドデシルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウムイオン、トリメチルメトキシメチルアンモニウムイオン、メトキシメチレンジメチルエチルアンモニウムイオン、メトキシエチルジメチルエチルアンモニウムイオン、エトキシエチルジメチルエチルアンモニウムイオン、2−ヒドロキシエチルアンモニウムイオン、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムイオン、2−ヒドロキシジエチルアンモニウムイオン、トリエチル(メトキシメチル)アンモニウムイオン、2−ヒドロキシトリエチルアンモニウムイオン、テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−−ホスホニウムイオン−−−
上記ホスホニウムイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラフェニルホスホニウム、テトラ-p-トリルホスホニウム、テトラキス(2-メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3-メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(4-メトキシフェニル)ホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム;トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルブチルホスホニウム等のトリアリールホスホニウム;トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム、トリブチルフェナシルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウム、などのイオンが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−溶解−
ポリアミドをイオン液体に溶解する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン液体とポリアミドとを接触させ、必要に応じて加熱や撹拌を行うことにより、ポリアミドのイオン液体溶解液を得ることができる。
イオン液体とポリアミドとを接触させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン液体にポリアミドを添加してもよいし、ポリアミドにイオン液体を添加してもよい。
撹拌の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、撹拌子、撹拌羽根、撹拌棒等を用いてイオン液体とポリアミドとを機械的に撹拌する方法、イオン液体とポリアミドとを密閉容器に封入し、容器を振とうすることにより撹拌する方法、超音波による方法、などが挙げられる。
撹拌の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミドが好適に溶解されるまで行うことが挙げられる。
溶解の際に加熱を行う場合の加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃以下が好ましい。前記加熱温度が、好ましい範囲内であると、イオン液体の劣化が少なくなる点で有利である。また、通常の加熱ではなく、マイクロ波等を用いた加熱を行ってもよい。
溶解を目視で確認し完全に溶けていてもよく、溶け残りがあってもよく、溶け残りがある場合は、例えば、ろ過工程により溶け残りの成分を除去することができる。ポリアミドが溶解したイオン液体溶解液は、前述のろ過工程を経て紡糸を行ってもよいし、脱泡工程を経て紡糸を行ってもよい。
−湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸−
上記湿式紡糸は、上記ポリアミドのイオン液体溶解液を、紡糸口金から直接凝固槽に吐出し、凝固させ、引延ばし、糸として巻き取ることをいう。凝固液体の保持された凝固槽中に配した紡糸口金から直接凝固液体中に吐出し、凝固させ、引延ばし、糸として巻き取ることをいう。
上記乾湿式紡糸は、上記ポリアミドのイオン液体溶解液を、紡糸口金から一旦任意の距離の気体中に吐出して、その後に凝固槽に導入し、凝固させ、引延ばし、糸として巻き取ることをいう。
上記凝固槽とは、吐出されたポリアミドを凝固させるための前記凝固液体が満たされた浴槽を意味する。
上記ゲル紡糸は、湿式紡糸又は乾湿式紡糸と同様に凝固槽内の凝固液体に紡糸原液を吐出(押出し)し、該吐出(押出し)された紡糸原液が完全に凝固する前のゲル状の状態で、高倍率に延伸して糸として巻き取ることをいう。ゲル紡糸としては、(i)紡糸原液の吐出が湿式紡糸と同様である湿式によるゲル紡糸、(ii)紡糸原液の吐出が乾湿式紡糸と同様である乾湿式によるゲル紡糸、などが挙げられる。
上記ポリアミド4繊維は、湿式紡糸、乾燥湿式紡糸、ゲル紡糸のいずれによっても得ることができるが、乾燥湿式紡糸であると、ポリアミド4繊維の繊維強力を向上させることができる点で好ましい。ゲル紡糸により、更に延伸することで、ポリアミド4繊維の更なる繊維強力の向上が見込まれる。
湿式紡糸、乾湿式紡糸及びゲル紡糸の利点は、ポリアミド4樹脂を熱分解させることなく、紡糸可能な点であるが、もう一つの利点は高分子量の樹脂を紡糸可能なことにある。本発明では溶解してゲル状態で延伸するため、分子量の制約が少なくなる。結果的に高分子量の樹脂を紡糸することが可能となり、より高強力な繊維が作り易い。
図1及び図3は、ポリアミド4繊維を得る湿式紡糸を例示する概略断面図である。
上述したポリアミドのイオン液体溶解液を、押出機1に配した紡糸口金2から吐出させる。押出機1は、1軸押出機又は多軸押出機のどちらでもよい。吐出されたポリアミドのイオン液体溶解液4が、凝固槽5中の凝固液体6と接触することにより、ポリアミドのイオン液体溶解液は凝固し、ポリアミド4繊維7となる。ポリアミド4繊維7は、引き取りローラーにより巻き取られる。
本実施形態において、ローラー3は、凝固槽5中に配されているが、かかる配置は特に限定されず、凝固槽5の液面上で、液面と接触した状態、又は非接触の状態のいずれの状態で配置されていてもよい。
図2及び図4は、ポリアミド4繊維を得る乾湿式紡糸の実施形態を例示する概略断面図である。
上述したポリアミドのイオン液体溶解液を、押出機11に配した紡糸口金12から吐出させる。押出機11は、1軸押出機又は多軸押出機のどちらでもよい。吐出されたポリアミドのイオン液体溶解液14は、一旦気体中に紡出され、次いで凝固槽15中の凝固液体16へと浸漬される。そして、ポリアミドのイオン液体溶解液は凝固し、ポリアミド4繊維17となる。ポリアミド4繊維17は、引き取りローラーにより巻き取られる。
本実施形態において、ローラー13は、凝固槽15中に配されているが、かかる配置は特に限定されず、凝固槽15の液面上で、液面と接触した状態、又は非接触の状態のいずれの状態で配置されていてもよい。
−−凝固−−
上記凝固に用いる凝固液体としては、水及び/又は極性有機溶媒を含む液体を用いると、ポリアミド4繊維を適度に凝固させることができる点で好ましい。
−−−極性有機溶媒−−−
上記極性有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、ギ酸、酢酸、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、エタノール及び2−プロパノールが、強固なゲル状に凝固させることができる点で好ましい。ポリアミドのイオン液体溶解液は、凝固液体中に吐出されると、イオン液体が、繊維側から凝固液体側へ溶出する。イオン液体をリサイクルすることを考慮すると、エタノールとイオン液体との混合液からイオン液体を回収する際に、揮発性に勝るエタノールを利用すれば、イオン液体を回収し易い点で更に好ましい。
−ポリアミド4含有組成物−
上記ポリアミド4含有組成物は、ポリアミド4並びにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含む。ポリアミド4含有組成物は、必要に応じて、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)等に溶解することで、これらの金属塩を樹脂中に均一に分散させることができる。ポリアミド4含有組成物は、溶融温度まで加熱して溶融され、紡糸して洗浄され、金属塩は除去される。
前記ポリアミド4含有組成物に含まれる、前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の含量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5〜10質量%が好ましい。上記好ましい範囲内であると、ポリアミド4繊維の繊維強力を向上させることができる点で、好ましい。
なお、上記ポリアミド4にアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含有させると、ポリアミド4の溶融温度が低下する。したがって、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩含量によって、溶融温度を熱分解の影響の少ない温度まで下げることが可能となり、溶融紡糸法によるポリアミド4繊維の作製が可能となる。
−−アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩−−
上記アルカリ金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アルカリ土類金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の中でも、塩化カルシウム、塩化リチウム、臭化リチウムが、添加量に対する融点の降下効果が高い点で好ましく、塩化カルシウムが安価に入手できる点でより好ましい。
−溶融紡糸−
上記溶融紡糸は、上記ポリアミド4含有組成物を溶融温度以上で、紡糸口金から気体中に吐出して冷却固化して、糸として巻き取ることをいう。
上記ポリアミド4含有組成物の紡糸温度としては、ポリアミド4含有組成物の溶融温度以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、190〜240℃が好ましい。上記好ましい範囲内であると、ポリアミド4の熱分解を低減しながら紡糸ができる点で、好ましい。
HFIPは固体のポリアミド4樹脂に金属塩を均一に分散させる為の溶媒である。固体の樹脂に金属塩を分散させるために用いた。一旦、HFIPにポリアミド4を溶かして、その溶液に金属塩を加えると金属塩を均一に分散できる。従ってポリアミド4樹脂に十分な量のHFIPを添加すれば良い。溶解して混合した後、溶液をアセトン等の溶媒に入れて凝固させて回収できる。得られた凝固物はこれら金属塩を含んだ状態のポリアミド4樹脂である。溶融紡糸前に乾燥し、アセトン等は十分除去してから紡糸に用いられる。なお、金属塩はポリアミド4の融点を下げる為の添加物で、溶融紡糸するときに含まれるが、糸状に紡糸した後、温水等に浸すことで金属塩は除去される。但し、除去した箇所は空孔となる為、強力の観点から極力少ない事が好ましい。従って、金属塩としては、少量の添加で融点を大きく下げるものが好ましく、安価な物が更に好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
乾湿式紡糸、湿式紡糸又はゲル紡糸により得たポリアミド繊維は、下記の方法により作製した。
(実施例1〜6、比較例1)
<ポリアミドのイオン液体溶解液の調製>
ポリアミド4が表4に記載の所定濃度となるようにイオン液体を添加し、プライミクス(株)製のT.K.ハイビスミックス(登録商標)2P−03型を用いて行った。本装置はサンプル容器の外側にジャケットを設けて、熱媒の循環により内部の温度を上昇させた。熱媒の循環は、(株)松井製作所製のMCAX−20−Jにより行った。容器内部は2本のブレードで自転、公転によって混錬された。表4に記載の所定温度となるように加温しながら表4に記載の所定時間となるように撹拌した。混合液は、シンキー社製のあわとり練太郎(登録商標)ARE−250を用いて脱泡して、ポリアミドのイオン液体溶解液を得た。専用の缶に入れた紡糸溶液を大気圧下にて高速で自転、公転を繰り返すことで缶内の溶液に対流を起こし、溶液内の泡が次々と表面に上がってくることで脱泡を促進している。イオン液体の種類、溶解温度、溶解時間は、表4に示す条件で実施した。比較例1は、ポリアミド4がイオン液体のBmimSCNに溶解しなかったため、下記記載の紡糸を行わなかった。
得られたポリアミドのイオン液体溶解液は、下記記載の押出し条件で押し出し、湿式紡糸、乾湿式紡糸、ゲル紡糸のいずれかで紡糸した(実施例2、6は乾湿式紡糸を実施し、実施例1、5は乾湿式のゲル紡糸を実施し、実施例3、4は湿式によるゲル紡糸を実施した)。
<ポリアミドのイオン液体溶解液の押出し条件>
上記ポリアミドのイオン液体溶解液を所定の紡糸温度に加熱し、押出機にて押出しをした。押出機の紡糸口金におけるノズル径50μm、吐出量約0.8g/分・本で、押出しを実施した。
<乾湿式紡糸>
紡糸口金から吐出されたポリアミドのイオン液体溶解液は、一旦空気に紡出し、次いで凝固槽中の凝固液体へ導入して凝固させた。凝固したポリアミド4繊維を延伸しながら、巻き取り回収した(実施例2、6)。凝固液体の種類は、表4に示す条件で実施した。
<湿式紡糸>
紡糸口金から吐出されたポリアミドのイオン液体溶解液は、凝固槽中の凝固液体へ直接紡出して凝固させた。凝固したポリアミド4繊維を延伸しながら、巻き取り回収をした。
<ゲル紡糸>
紡糸口金から吐出されたポリアミドのイオン液体溶解液は、凝固槽中の凝固液体へ、空気層を経て、または直接紡出された。得られるポリアミド4繊維は完全に凝固する前のゲル状で延伸しながら、巻き取り回収した(実施例1、3〜5)。凝固液体の種類は、表4に示す条件で実施した。
溶融紡糸により得たポリアミド繊維は、下記の方法により作製した。
(実施例7、8)
<溶融紡糸>
実施例7のポリアミド4繊維は、ケーキ状のポリアミド4樹脂90質量部に、塩化カルシウム10質量部を添加して、十分な量のヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)に溶解した後、アセトンを加えて樹脂を凝固させ、十分乾燥してポリアミド4含有組成物を作製した(該ポリアミド4含有組成物中の塩化カルシウムの含量は10質量%)。該ポリアミド含有組成物を表4に記載の紡糸温度に加熱し溶融した。加熱されたポリアミド4組成物は、表4に記載の紡糸温度で空気中に吐出し、冷却固化させて、糸として巻き取った。得られた糸は温水で洗浄することで、塩化カルシウムを除去して、ポリアミド4繊維を得た(実施例7)。
実施例8のポリアミド4繊維は、上記実施例7のポリアミド4繊維の作製において、ケーキ状のポリアミド4樹脂95質量部に、塩化リチウム5質量部を添加する点を除いて、実施例7のポリアミド4繊維作製法と同様にして作製した(実施例8)。
溶融紡糸の条件は、表4に示す条件で実施した。
(比較例2)
比較例2のポリアミド66繊維は、Kordsa社製のポリアミド66繊維を用いた。
<引張試験>
得られた各ポリアミド繊維は、引張試験機を用いて評価した。
得られた各ポリアミド繊維を10cmあたり4回の仮撚りをした後に、引張試験を実施した。
繊維強度は、破断強力から求めた。各ポリアミド繊維の繊維強度(MPa)の結果は、表4に示す。繊維強度(MPa)は、900MPa以上あると、タイヤ用途として適している。
弾性率(GPa)は、応力−歪み曲線において、引張歪みが0.3%以下における直線部分の傾きを計算し、ポリアミド繊維の弾性率(GPa)を算出した。各ポリアミド繊維の弾性率(GPa)の結果を、表4に示す。弾性率(GPa)は、数値が高い程弾性率が高いことを示す。
タイヤを下記の方法により作製した。
<タイヤ作製>
タイヤコード用の原糸はマルチフィラメントで紡糸され、約1400dtexとなる様にされた。得られたマルチフィラメントを26回/10cm下撚りした後、2本合わせて26回/10cm上撚りしてコードを作製した。前記コードをRFL(resolcin−formalin−latex)接着剤に浸漬して、ディップ処理し、乾燥工程及びベーキング工程からなる熱処理を行ってディップコードを作成した。前記ディップコードはコーテイングゴムでカレンダーされ、ベルト補強層を作製した。前記ベルト補強層を用いて、通常の成型、加硫工程を経て、185/65R14のタイヤを作製した。
<高速耐久性試験>
実施例1〜8及び比較例2の繊維を用いたタイヤを常圧でリム組みし、JATMAの規定内圧に設定し、規定荷重の2倍の荷重をタイヤに負荷し、直径3mのスチール製のドラム上で、15分毎に、速度10km/hずつ回転速度を上げていき、走行テストを行った。走行テストにより、タイヤが破損する直前の走行速度を測定した。実施例1〜6、8及び比較例2の高速耐久性は、実施例7の繊維を用いたタイヤでの走行速度を100としたときの指数として、表4に示した。指数が大きいほど、故障発生までの高速耐久性が優れていることを示す。
<ユニフォミティー(RFV)の測定>
各タイヤは、室内に設置したユニフォミティー試験装置で、JASOC607で規定されている方法により、タイヤのタイヤ径方向の変動(即ち、上下の変動)であるRFV(30N)を測定した。実施例1〜6、8及び比較例2のユニフォミティーは、実施例7の繊維を用いたタイヤから得られた値を100としたときの指数として、表4に示した。指数が大きい程、ユニフォミティーが優れていることを示す。
Figure 2015186364
注)
*1:EmimAc:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(Sigma−Aldrich社製)
*2:EmimDEP:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルフォスファート(Sigma−Aldrich社製)
*3:AmimCl:1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(IoLiTec社製)
*4:BmimSCN:1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート(IoLiTec社製)
*5:HFIP:ヘキサフルオロイソプロピルアルコール
*6:PA4:ポリアミド4(自社重合)
*7:PA66:ポリアミド66繊維(Kordsa社製)
表4より、ポリアミド4を用いたポリアミド4繊維(実施例1〜8)は、繊維強度及び弾性率に優れたポリアミド4を紡糸可能なことが分かる。また、ポリアミド4繊維を用いて作製したタイヤ(実施例1〜8)は、高速耐久性及びユニフォミティーの向上に寄与し、実施例1〜8のポリアミド4繊維が、ベルト補強層として機能することが分かる。
本発明によれば、ポリアミド4繊維を用いた強度の向上したタイヤを提供することができる。
1、11 押出機
2、12 紡糸口金
3、13 ローラー
4、14 ポリアミドのイオン液体溶解液
5、15 凝固槽
6、16 凝固液体
7、17 ポリアミド4繊維
8、18 引き取りローラー

Claims (15)

  1. ポリアミド4を含有するポリアミド4繊維を含む繊維−ゴム複合体を有することを特徴とする、タイヤ。
  2. 前記ポリアミド4繊維の繊維強度が、920MPa以上である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ポリアミド4繊維の弾性率が、5GPa以上である、請求項1に記載のタイヤ。
  4. 前記ポリアミド4繊維が、ポリアミド4をイオン液体に溶解してイオン液体溶解液とした後、該イオン液体溶解液を湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸することにより得られ、
    前記イオン液体の極性が、Kamlet−Taftパラメーターのβ値で0.80以上である、請求項1に記載のタイヤ。
  5. 前記イオン液体のアニオン部が、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、ホスフェートイオン、ホスフォネートイオン、ホスフィネートイオン、スルフェートイオン、及びスルフォネートイオンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項4に記載のタイヤ。
  6. 前記イオン液体のアニオン部が、クロライドイオン、アセテートイオン、ジエチルホスフェートイオン、及びジメチルホスフェートイオンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項5に記載のタイヤ。
  7. 前記イオン液体のカチオン部が、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、アンモニウムイオン、及びホスホニウムイオンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項4から6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、及び1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライドからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項4から7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸では、前記ポリアミド4のイオン液体溶解液を、水及び/又は単独若しくは複数の極性有機溶媒を含む液体で凝固させる、請求項4から8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記湿式若しくは乾湿式紡糸又はゲル紡糸では、前記ポリアミド4のイオン液体溶解液を、エタノール又はプロパノールを含む液体で凝固させて得られる、請求項9に記載のタイヤ。
  11. 前記イオン液体溶解液を乾湿式紡糸又はゲル紡糸することにより得られる、請求項4から10のいずれか1項に記載のタイヤ。
  12. 前記ポリアミド4繊維が、ポリアミド4並びにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含むポリアミド4含有組成物を溶融紡糸して得られる、請求項1に記載のタイヤ。
  13. 前記ポリアミド4含有組成物が、前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を5〜10質量%で含む、請求項12に記載のタイヤ。
  14. 前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が塩化カルシウムである、請求項12又は13に記載のタイヤ。
  15. 前記ポリアミド4含有組成物を190〜240℃の紡糸温度で溶融紡糸する、請求項12〜14のいずれか1項に記載のタイヤ。
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